小鳥「765プロの社長の音無小鳥です」P「765プロ?」(631)

かなり久しぶりに書くの

765プロ事務所

小鳥「春香ちゃん、私、銀行行ってくるわね」

春香「は~い。小鳥さんが帰って来たらお仕事いってきます」

小鳥「うん、頑張って」

春香「はい!!今は私が一生懸命頑張って765プロを支えないとですから!!」

小鳥「ここも…寂しくなったわね」

春香「小鳥さん、そんな事言わずに頑張りましょ?」

小鳥「ええ…じゃあ、行くわね」

春香「いってらっしゃ~い」

バタン…

春香「今は…私一人になっちゃったけど頑張らなくちゃ」

春香「でも、ちょっと寂しいかも…」


移動中

小鳥「はあ…今月の支払いも厳しいわ…」

テクテク

小鳥「社長から事務所を任されて半年…私だけじゃ無理なのよ…」

テクテク

小鳥「来月はお家賃と光熱費と生活費は出るのかしら…」

テクテク…

小鳥「はあ…鬱だ…」

コケッ

小鳥「あっ!?」

ぽてん…

アイマスとか全然わかりません。モバマスならやったことあるよ。
読んだことあるのは、4コマと、プチマスをチラッと立ち読み……
後はまったく知りませんでした。
おかしいところ、沢山あったと思います。ごめんなさいね。
ほんのネタスレとして数レスで終わらせるつもりが、だらだらだらだら……
オチも……うーん。微妙でしたね。無理に終わらせてしまいました。
以前、SS深夜VIPでSSを書いた時は、書き溜めしてたにもかかわらず、続きを考えられずに放置……
(ちなみに、けいおんのSSです。)
今回は即興でしたが、無事に完結させられました。
レスが色々つくのが楽しかったです。つきあってくれて、どうもありがとう。
またSSを書くかもしれないので、そのときはよろしくね。

小鳥「いたたた…転けちゃった…」

小鳥「私はもう天にも見捨てられてしまった可哀想な小鳥なのね…ぴよぴよ」

子供「ママー、あれなぁに?」

ママ「しっ!見ちゃいけません!!」

小鳥「はあ…痛いぴよ…」


P「君、大丈夫か?」

小鳥「へっ!?私…ですか?」

P「ああ、そうだ。君の事だ」

小鳥「はい…大丈夫です」

P「手を貸そうか」

小鳥「あ…ありがとうございます」

P「怪我は無いか?」

小鳥「はい、少し擦りむいただけですから…」

小鳥(何か根暗そうな人ね…でも顔はなかなかどうして…)

ジロジロ

P「ん?俺の顔がどうかしたのか?」

小鳥「えっ!?あっ、いや…その…」

P「?」

小鳥「あの…お礼にお茶でもいかがですか?」

P「お茶?」

小鳥(ぎゃおぉぉん!!これじゃまるでナンパじゃないの!!)

P「ちょうど喉が乾いていたところだ。有難く頂こう」

小鳥「は、はい…じゃあ、
あのお店にでも…」

P「わかった」

喫茶店内

小鳥「先程はありがとうございました」

P「ただの気まぐれだ。気にするな」

小鳥「あの、私…こう言うものです」

P「名刺…765プロ?」

小鳥「はい、765プロの社長の音無小鳥です」

P「そうか、君の様な若い女性が社長とは驚いた」

小鳥「え?あなたは…」

P「今年で30のつまらん男だ」

小鳥「私より年上…」

P「そうか…」

小鳥「あの、お仕事は?」

P「フリーの音楽プロデューサーをしている」

小鳥「音楽プロデューサー…」

P「ああ、その他にも色々と手掛けてはいるが大体はそんな感じだ」

小鳥「そうなんですか…あの…」

P「何だ?」

小鳥「少しだけ…お話を聞いて頂いてもいいでしょうか?」

P「ああ、別に構わない」

小鳥「それでは…」

30分後

小鳥「…と言う感じです」

P「なるほど…経営が立ち行かなくなり、前任のプロデューサー2人は転職、運営の手が回らずに事務所の経済状況は火の車…と言うことか」

小鳥「はい…このままだと来月はお家賃も払えないかもしれません…ぐすん」

小鳥(もう聞いてもらえるなら誰でもいいわ…)

P「俺は先程の事だが、大きなプロジェクトを終わらせてきた所だ」

小鳥「そう…ですか」

P「だから暫くの間は休暇を取ろうと考えていたのだが」

小鳥「はあ…そうですか…」

小鳥(いいなぁ…お金に余裕があるのね…)

P「ここで会ったのも何かの縁だ。少し俺に任せてみないか?」

小鳥「へ?任せる?」

P「俺の気まぐれに付き合わせて悪いが、少し興味を持ってしまってな」

小鳥「でも…お金…無いです」

P「払えるようになってからで良い」

久しぶりにVIP来たけど結構緩やかになってるね。

これならゆったり書けそう

書き溜め終わったからここから本気で書くね

小鳥「本当に…良いんですか?」

P「俺にとっても学ぶ所が多そうだからな」

小鳥(この人の事を信用していいのかは分からない…でも…)

小鳥「それでは…事務所に行きませんか?」

P「ああ、よろしく頼む」

小鳥(このままだとどうせダメになっちゃうんだ…だから…)

事務所 入口

小鳥「あの、さっきは奢って貰っちゃって…」

P「いや、俺も喉が乾いていたから気にするな」

小鳥「はい…」

小鳥(良かった…なけなしの千円が飛ばなくて…)

小鳥「それでは…どうぞ」

ガチャ…

春香「お帰りなさい!!…って、お客様ですか?」

小鳥「あのね春香ちゃん、この方が今日から765プロでプロデューサーをやってくれる事になったの」

春香「えっ!?新しいプロデューサーさんですか!?」

P「君は…所属のタレントさんか?」

春香「はい…アイドルの天海春香です!!」

P(元気な子だな…俺はついていけるだろうか)

春香(何か暗そう…目つきも鋭いなぁ…怖い人なのかな…)

P「アイドルは手掛けた事が無いのだが、是非よろしく頼む」

春香「あのっ!こちらこそよろしくお願いします!!」ペコリ

P(素直そうないい子じゃないか…顔も悪くない)

P「天海は…これから仕事があるのか?」

春香「春香って呼んでください。天海って言われるの…変な感じですから」

P「それじゃあ…春香はこれから仕事なのか?」

春香「はい!!良かったらご一緒しませんか?」

P「ああ、そうさせて貰おう」

春香「それじゃ…小鳥さん!!いってきます!!」

小鳥「いってらっしゃい、春香ちゃん」

P「それでは…行ってくる」

小鳥「はい…よろしくお願いします」

バタン…

小鳥「…こんな大変な事、他人に頼むなんて虫が良すぎるのは分かってるけれど…」

小鳥「私達を助けてください…プロデューサーさん」

千早は…ほぼメインの予定だよ



春香「お疲れ様です!!プロデューサーさん!!」

P「ああ、お疲れ様。君はラジオのレギュラーを持っているんだな」

春香「はい!!これ以外はあんまりお仕事無いんですけどね」

P「それはあまりよろしくないな」

春香「えへへ…だからプロデューサーさんにお仕事いっぱい取ってもらうんです」

P「そうか…そのためにも明日は歌やダンスも見せて貰わないとな」

春香「はい!!明日は暇ですからバッチリお見せしちゃいます!!」

P「暇なのも…いただけないな…」

春香「でも、今日一日ご一緒して分かった事があります」

P「何だ?」

春香「プロデューサーさん、根暗っぽいし目つきも怖いけれど…優しくていい人だと思いました」

P「俺が…か?」

春香「はい!!ちょっと無愛想ですけど」

P「無愛想なのは勘弁してくれ。これは生まれつきだからな」

春香「はい!!これからもよろしくお願いしますね!!プロデューサーさん!!」

P「こちらこそ歳が離れていて色々と大変だとは思うがよろしく頼む」

春香「え?プロデューサーさんってそんなにおじさんなんですか?」

P「30だ。君からすれば立派なオヤジだよ」

春香「そうなんですか…見た目はそう見えないんですけど」

P「今時の30はこんなものだ」

春香「へえ…」

春香(でも…かっこいいかも…)

春香「えへへ…」

P「どうかしたのか?」

春香「い~えっ!!何にもないですよ~っ!!」

P(今時の女の子はよくわからん…)

このプロデューサーのCVはジョージだな

10分待って
ちょっとまとめる

翌日 レッスン場

春香「あの…どうでしたか?」

P「うん、歌はあんまり上手くないな」

春香「はっきり言われると凹みます…」

P「だが、しっかり前に出る良い声だと思う。これからいくらでも伸ばせるから心配は無用だ」

春香「本当ですか!?」

P「ああ、ダンスも悪くない。ルックスも俺が見る限りはなかなかだと思う」

春香「私、可愛いですか?」

P「ああ、そうだな」

春香「ちゃんと『可愛い』って言ってください!!」

P「な、何故だ?」

春香「可愛いって言ってください!!早く!!」

P(何だこの子は…)

春香「言わないと…泣きますよ?」

P「はあ…春香、君はその…可愛い…よ」

春香「…はい、ありがとうございます」

P(女はよくわからん…)

春香「あの、プロデューサーさんは逃げませんか?」

P「逃げる?何から?」

春香「765プロには…本当はもっといっぱいアイドルがいるんです」

P「社長から聞いている。今は君しか動いていないらしいが」

春香「前のプロデューサーさん、そしてもう一人のプロデューサーさんの律子さんは…ウチがヤバくなる前にさっさと転職しちゃいました」

P「まあ、正しい判断だな」

春香「でも…でも…頑張れば…みんなで頑張れば…どうにか出来たかも知れなかったのに…」

P「その人たちにも生活がある。無理を言ってはいけない」

春香「じゃあ…プロデューサーさんも逃げちゃいますか?」

P「俺が…か?」

春香「今も十分厳しい状況です…これからもっと酷くなるかも知れません」

P「…」

春香「そうなった時…やっぱりあのお二人みたいに…私の前から居なくなっちゃいますか?」

P「春香…君は…」

春香「もしそうなら…私の心が壊れちゃう前に…ここから…出て行って…ください…」

P(この子は…明るく振舞っていても本当は不安で…でも、それを押し殺して…)

春香「今なら私もあまり…傷つかなくて…良いですから…えへへ…」

P「その二人は…真っ当な人間で、世渡りの上手い器用な人達だったんだろう」

春香「え?」

P「だから、こう言った状況の時に、すぐに違う道を選ぶ事が出来た。それを絶対に責めてはいけない」

春香「はい…」

P「俺は…つまらん男だ」

春香「そんな事…」

P「俺は、この道でしか食う手段を知らん。その上こんな不器用な男だ」

春香「でも…優しいです」

P「他の仕事なんて俺にはとても無理だ。俺には最初から逃げ道なんて何処にも無い」

春香「プロデューサーさん…」

P「俺がやるからには失敗はあり得ないが、君がもし不安を感じているのであれば約束をしよう」

春香「約束?」

P「ああ、俺は何があっても君から逃げない。万が一、駄目な時は…一緒に死んでやるから安心して仕事に励め」

春香「プロデューサーさん…」

P「もうこの話は終わりだ。そろそろ…」

ぎゅ…

春香「プロデューサーさん…」

P「どうした?離れ…」

春香「私…私、心も…身体も…全部…全部プロデューサーさんに預けます…全部です…」

P「春香…」

春香「だから…私の事、捨てたら絶対に許しません」

P「好きにするといい。俺が君の事を裏切る真似をした時は…したいようにしろ」

イメージ固まってるから早いよ
でも長くなりそうだ

春香「はい…えへへ…刺しちゃうかも」

P「物騒な話だ…」

春香「でも、私もその分いっぱい頑張ります…だから…守ってくださいね?」

P「わかった。約束だ」

春香「えへへ…約束ですよ。約束…」

P(まあ、何とかなるだろう)

春香「あと…このまま少し…泣かせてください…」

P「…わかった」

春香「…ぐすっ…プロデューサーさん…ふぇぇぇぇん…」

P「春香…」

春香「不安だった…怖かったよぉ…」

P「もう大丈夫だ…あとは俺に任せてくれ」

春香「プロデューサーさん…プロデューサーさぁん…」

P(明日から…本腰を入れるか)

2週間後

春香「ただいまです~っ!!」

小鳥「お帰りなさい。春香ちゃん」

春香「撮影バッチリでした!!」

小鳥「プロデューサーさん、いきなり雑誌のモデルでレギュラーのお仕事持って来るなんて…すごいわ」

春香「はい!!定期的に使ってもらえるお仕事だから嬉しいです」

ガチャ

P「今帰った」

春香「あ、お帰りなさい!!」

P「春香、撮影は無事に終わったか?」

春香「はい!!完璧です!!」

P「そうか、明後日からはCMの撮影があるからな」

春香「CMですか!?」

P「君は意外と知っている関係者が多くてな。簡単に取れたよ」

春香「嬉しいです!!頑張りますね!!」

P「そうしてくれ。あと、金を借りてきた」

小鳥「お金…ですか?」

P「3000万ほど融資を受けた。これで暫くは家賃の事は考えなくて良い」

小鳥「でも…借金が…」

P「この金は俺が責任を持つ。心配は無用だ」

春香「プロデューサーさん…」

P「仕事があれば組織は回る。俺に任せろ」

春香「私も…私ももっとお仕事増やしていっぱい稼ぎます!!」

小鳥(たった数週間でここまで立て直すなんて…凄いわ…)

P「あとはスポンサーが欲しいところだが、春香一人では難しいな…もう一人欲しい所だ」

春香「千早ちゃん…とかどうですか?」

P「どんな子だ?」

春香「はい、歌がとっても上手な真面目な女の子です」

P「そうか、連絡はつくか?」

春香「はい!!電話してみますね」

2時間後

千早「春香、どうしたの?」

春香「千早ちゃん!!久しぶり!!」

ぎゅううううう

千早「春香!?もう…話したい事って何なの?」

春香「じゃ~ん!!新しいプロデューサーさんです!!」

千早「プロデューサー?」

春香「そうだよ~!!すごい人だよ!!」

千早「…」

春香「千早ちゃんに会いたいって言うから呼んだんだよ」

P「よろしく頼む」

千早「…はあ」

春香「千早ちゃん?」

千早「春香、こんな何処の馬の骨ともわからない人の事を簡単に信じるなんて出来る訳無いでしょ」

春香「千早…ちゃん…」

千早「何か辛気臭そうで…目つきも悪いし…」

P「まあ、その通りだな」

春香「プロデューサーさんは優しくていい人だよ!?」

千早「どうせ前のプロデューサー程度、それよりもまだ程度が低い様にも見えるわ」

P「プロフィールを見ると…君は本格的な歌手を目指しているそうだな?」

千早「ええ、それが何か?」

P「春香や社長はともかく、君は俺の事を知らないのか?」

千早「?」

P「そうか…それは残念だ」

千早「自称有名なプロデューサーですか?そう言うのは結構ですから」

P(この子は…自分の目指す分野に携わる人間を知らないのか…)

P「まあ、せっかくだからボーカルレッスンでもやって帰らないか?」

千早「レッスン?あなたが?」

P「どうせ暇だろう?」

千早「良いでしょう。私、自分に厳しいですが、相手にも同じく厳しいです」

P「そうか」

千早「だから…中途半端な覚悟で私に接するなら今すぐここを立ち去る事をお勧めします」

P「それはどうも。優しいのと厳しいのとどっちが好みだ?」

千早「一番厳しいもので結構です。私について来れたらの話ですが」

P「それでは…レッスン場に行くか」

春香「千早ちゃん…」

一時間後

P「何だ、君はこんな事も出来ないのか?」

千早「…」

P「この程度が出来ないのであれば歌が得意と言うプロフィールは嘘になってしまうな」

千早「くっ…」

P「何でも心を込めるだけで伝わるのなら、それは犬でも猿でも出来る事だ。プロはそれを表現する為に技術を身につけるんだろう?」

千早「…」プルプル

P「君は基本も出来ていないし、学ぶ順序もバラバラだ。そんなことで…」

千早「ううっ…ぐすっ…」ポロポロ…

P「あ…」

春香「千早ちゃん…」

P(やってしまった…気の強い子だと思っていたが、計算違いか)

千早「うううっ…ぐすっ…くぅっ…」ポロポロ

春香「プロデューサーさんのアホーッ!!千早ちゃん泣いちゃったじゃないですか!!」

P「うっ…あの…済まない。言い過ぎた…許してくれ」

千早「ぐすっ…帰り…ます…」

春香「もう!!千早ちゃん拗ねちゃったじゃないですか!!」

P(胃がキリキリする…死にたい…)

千早「ありがとう…ございました…ぐすっ…」ぺこり

ガチャ

バタン…

春香「千早ちゃん、
もう明日から来なくなっちゃいますよ!!ちゃんと謝って来てくださいね!?」

P「明日来たら…謝る」

春香「プロデューサーさんのバカバカバカ!!」

P「春香…君は意外とキツイな…」

千早 帰り道

千早「ぐす…」

てくてく

千早(厳しかったけど…全部その通りだった)

てくてく

千早(私はまだまだ未熟なのね…)

てくてく

千早(明日も…ちゃんとレッスンを受けないと…)

翌日

千早「おはよう…ございます」

P「ああ、おはよう」

千早「昨日はお見苦しい所を見せてしまい申し訳ありません」

P「いや、言い過ぎた俺も悪い。許してくれ」

千早「あの…レッスン、お願いします」

P「わかった…」

30分後

P「うん、悪くない。このまま…」

千早「プロデューサー」

P「何だ?」

千早「昨日と同じ様にしてください」

P「だが…それは…」

千早「そのために来たんです。だからきちんとしてください」

P「今度は…泣かないか?」

千早「はい…」

P「わかった…それじゃあ…」

千早「お願いします」

といいつつ結局泣いちゃうちーたんかわいい

一時間後

千早「ふぇぇぇぇ…」ポロポロ

P(俺が甘かった…彼女は元から我慢するつもりなんて無かったんだ…)

千早「ぐすっ…ぐすぐすっ…うぅっ…ひっく…」

P「今日はここまでだ…」

千早「ぐすっ…はい…」

ぎゅ…

P「何故抱きつく?」

千早「私は厳しいレッスンを受けました」

P「まあ、そうだな」

千早「いっぱい厳しくしたあとは…いっぱい甘やかしてください…」

P「まるっきり子供だな…」

千早「それで良いです…喋る暇があるなら私の背中にきちんと手を回してください…」

P「…」

ぎゅ…

千早「ん…しばらくこのままです…」

P(どうしてこうなった…)

春香「千早ちゃん…予想外すぎる展開だよ…」

ぎゅ…

P「春香…何時の間に居たんだ?あと、何故抱きつく?」

春香「何だか寂しくなっちゃいまして…えへへ…」

P(俺は何処で道を間違えたのだろうか…)

これが敏腕ってやつか

一ヶ月後

春香「ただいま~!!」

千早「ただいま戻りました」

小鳥「お帰りなさい。二人とも」

P「どうだ、ネット配信の番組だが、なかなか面白い企画だろう?」

春香「はい!!私達でレギュラーの番組を持てるなんて夢のようです!!」

千早「緊張してしまって…何回かすれば慣れると思います」

P「そうか、頑張ってくれ」

千早「プロデューサー、そろそろレッスンをお願いします」

P「少しは休憩したらどうだ?」

千早「必要ありません。早く行きましょう」

P「わかった…」

レッスン場

P「良い感じだ。その感覚を忘れるな?」

千早「はい」

P「よし、今日はここまでだ」

千早「ありがとうございました」

ぎゅ…

P「おい」

千早「…」うにうに

P「千早」

千早「ん…」うにうに

P「泣いてないのに何故抱きつく?」

ネット配信か
ゆうパックでプレゼントが届く日も近いな

千早「レッスンはとても疲れます」

P「まあ、そうだな」

千早「いっぱい頑張ったあとは…いっぱい労ってください…」

P「まるっきり子供だな…」

千早「それで良いです…喋る暇があるなら私の背中にきちんと手を回してください…」

P「…」

ぎゅ…

千早「ん…しばらくこのままです…」

P(ほぼ毎日このやり取り…)

ぎゅ…

P「春香…」

春香「何だか寂しくなっちゃいまして…えへへ…」

P(何というか…コピペでOKだな)

千早「んふ…ん…」すりすり

数日後

小鳥「春香ちゃん」

春香「何ですか?」

小鳥「千早ちゃん…変わったわね」

春香「そうですか?」

小鳥「プロデューサーさんにべったりじゃない」

春香「はい、もう飼い主と飼い犬の関係ですね」

P「コンビニ行ってくる」

千早「あ、私もお供します」

P「何か買うものでもあるのか?」

千早「いえ、ありません」

P「そうか…」

千早「はい」

バタン…

小鳥「あれ…ただついて行くだけなのよ?」

春香「可愛くて良いじゃないですか」

数時間後

P「…」

ガタ…

千早「あ、プロデューサー…どちらへ?」

P「トイレだが…」

千早「お供します…」

P「せんでいい」

ガチャ…

千早「…」ぷく~

春香「あ、拗ねてる」

小鳥「可愛いを通り越して怖いわ…」

ガチャ…

P「ふう…」

千早「プロデューサー、そろそろ歌の仕事がしたいです」

春香「そうだね~また歌番組とか出たいな」

P「歌の仕事よりもまずは新曲のリリースが先だな」

春香「えっ!?新曲ですか?」

千早「早く歌いたいわ…」

P「曲はこれから発注をかける予定だ」

小鳥「あの…プロデューサーさん」

P「どうした?」

小鳥「あるんです…新曲」

P「どう言うことだ?」

小鳥「以前…年末辺りにデータを受け取ってはいたんですけど…こんな状態で…」

P「なるほど」

小鳥「それに…中のデータを見ても私じゃ全然分からなかったので…」

P「そうか…そのデータを確認させてくれないか」

小鳥「はい、DVD-Rが二枚です」

P「それじゃあ、確認してみる」

カチャ…

春香「どうですか?」

P「4曲分のそれぞれのトラックデータとプロジェクトファイルがあるな…Pro Toolsのデータだから俺でも扱える」

小鳥「そのデータ、使えますか?」

P「ああ、来週辺りにレコーディングしよう」

千早「久しぶりに歌えるわ…」

春香「スタジオを取らないといけませんね」

P「いや、レコーディングは俺の自宅でやる。このデータならウチのシステムが使えるからな」

小鳥「そんな事…出来るんですか?」

P「フリーのプロデューサーだからな。自宅にスタジオがある」

春香「千早ちゃん!!プロデューサーさんのお家、楽しみだね!!」

千早「ええ…来週が待ち遠しいわ…」

P「言っておくが過度な期待はするなよ?」

一週間後

P宅前

春香「うわ…結構大きな家ですね」

千早「プロデューサーはここに一人暮らしですか?」

P「ああ、建てたのは3年ほど前の事だ」

春香「こんな広いお家…一人じゃ寂しいよね」

千早「ええ…私も一緒に…」

春香「千早ちゃんがそんなこと言うなら私も…」

P「馬鹿なこと言ってないで早く入れよ」

ちょっと待って
話をまとめる

春香「千早ちゃん、リビング広いよ!!」

千早「ええ、でも生活感が殆ど無いわね」

P「おい、今日はこっちに来てくれ」

春香「ほえ?地下があるんですか?」

千早「すごいわね…」

P「別に凄くはないさ。ほら、早く来るんだ」

スタジオ内

春香「うそ…こんな凄いスタジオ…」

千早「ええ…個人所有だなんてあり得ないわね」

P「もちろん貸したりもするからそれなりだ。準備するからお前たちも声出しておけよ」

春香「は~い」

千早「私、ここに住むわ」

P「勘弁してくれ…」

レコーディング終了後

リビング

春香「プロデューサーさん、お疲れ様でした」

P「お疲れ様。二人ともなかなか良かったよ」

千早「今日はもう…眠たいわ…」

春香「プロデューサーさんの寝室はどこですか?」

P「それなら2階に…っておい?」

春香「千早ちゃん!!最後の力を振り絞るよ!!」

千早「ええっ!!」

タタタタッ!!!!

P「俺はどうすればいいのだろうか…」

寝室

春香「プロデューサーさんのベッド…」

千早「すやすや…」

P「千早はもう手遅れか…」

春香「私も…もう寝ます…」

P「早まるな、まだ午後七時だぞ」

春香「だって…眠たいもん…」

P「両親が心配するぞ?」

春香「…」ピッピッピッ…

P(携帯?)

春香「はい、もう少ししたら母が出るので後はよろしくお願いします」

P「何だと…」

春香「おやすみなさい…」

P「おい、春香?…寝てしまったか」

春香(ごめんなさい。プロデューサーさん…)

千早「すぅ…すぅ…ん……」

P「仕方ない…引き取りにきてもらうか…」

5分後

P「このまま泊める様に言われてしまった…どうなってるんだ春香の親は」

春香「すやすや…」

P「千早は一人暮らしだし…詰んだな」

千早「プロデューサー…そこは…まだ…ダメ…です…」

P「はあ…今日はゲストルームで寝よう」

翌日

春香「おはようございます」

P「おはようと言ってもそろそろ昼だけどな」

春香「あはは…今日はお休みなんだから良いじゃないですか」

P「千早は?」

春香「まだ寝てます。プロデューサーさんの枕、千早ちゃんのよだれまみれになってましたよ?」

P「何と言うことだ…」

春香「プロデューサーさんは何処で寝てたんですか?」

P「ゲストルームだ」

春香「ほえ~、そんな部屋もあるんですね」

P「誰も使う事は無いんだがな…念の為だ」

春香「へえ…」

P「そんな事より風呂にでも入ってこいよ。昨日はあのまま寝てしまったんだからな」

春香「はい、それじゃ…お言葉に甘えて」

P「俺は千早を起こしてくるよ」

春香「覗くくらいなら…一緒に入ってくださいね?」

P「覗かないし一緒に入らないから安心してくれ」

春香「プロデューサーさんつまんない」

P「つまらなくて結構。早く行け」

春香「は~い!プロデューサーさんのば~か!!」

トコトコ

P「千早を起こしてくるか…」

寝室

P「千早、そろそろ起きろ」

ユサユサ…

千早「ん…やん…」

P「もう昼だぞ?」

千早「やぁ…やなの…」

P「枕が…本当によだれまみれだ…買い換えるしかないな…」

千早「ん…ぷろりゅーさぁ…」

P「おはよう。そろそろ起きろ」

千早「…だっこ」

P「しない。起きろ」

千早「やぁ…だっこ…」ポロポロ

P「何故泣く…」

>>89
手が早いってか

千早「だっこ…だっこ…」ポロポロ

P「はあ…これで良いか?」

ぎゅ…

千早「ん…ぷろりゅーさー…きもちい…」

P「そろそろ起きような?」

千早「や…このままねるの…」

P「風呂にでも入れたら目も覚めるだろう」

千早「ん…」スリスリ…

脱衣所

P「春香」

春香「は~い!」

P「ここに千早を置いて行くから一緒に風呂に入れてあげて欲しい」

春香「プロデューサーさんは?」

P「俺は買い物に行くから上がったらリビングにでも居るといい」

春香「りょ~かいです!」

P「それじゃあ…」

春香「あの…プロデューサーさん」

P「ん?」

春香「昨日は…ごめんなさい」

P「構わんよ、ここは俺の家だ。誰にも迷惑は掛からないから気にするな」

春香「はい…ありがとうございます」

P「千早の事、頼んだ」

バタン…

春香「プロデューサーさん…」

千早「ん…あれ?私、何でこんな所に…」

春香「千早ちゃん、一緒にお風呂入ろ?」

千早「その声は…春香?」

春香「うん、早く服脱いで入っておいでよ」

千早「ええ…」

千早(私、プロデューサーに甘える夢を見てたのね…幸せな気分だったわ)

三ヶ月後

事務所

P「おはよう」

小鳥「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「春香と千早は仕事だな?」

小鳥「はい、CDも売れて忙しくなってきました」

P「それは何よりだ」

小鳥「二人とも、こんな短期間ですっかりプロデューサーさんに懐いちゃいましたね」

P「俺は何もしていないが…何故なんだろうな」

小鳥「プロデューサーさんが優しくて信頼出来る人だからじゃないですか」

P「それにしてもあの二人は無防備過ぎて目に毒な時もあるよ」

小鳥「春香ちゃんも千早ちゃんも…寂しかったんですよ」

P「そうか…まだ子供だからな」

小鳥「今日はもう少ししたらやよいちゃんが来ますよ」

P「やよい?」

小鳥「運営も落ち着いてきたので段階的に皆を戻していこうと思いまして」

P「そうだな。その方が仕事も増やせて何かと助かる」

小鳥「あ、それから入り口すぐの社長室…プロデューサーさんが使ってください」

P「あそこは社長である君の場所だろう?」

小鳥「私、事務くらいしか出来ないので…このデスクで十分なんです」

P「だが…」

小鳥「一人で集中してお仕事もしやすいと思いますから…ね?」

P「わかった。有難く使わせて貰う」

小鳥「はい…ふふっ」

一時間後

やよい「おはようございます!!」

小鳥「やよいちゃん…お久しぶり」

やよい「はい!!お仕事あるんですか?」

小鳥「今日はまだだけど、これからは大丈夫よ」

やよい「最近、春香さんと千早さんがいっぱいテレビに出てますね」

小鳥「こちらの…新しいプロデューサーさんのおかげよ。やよいちゃんのお仕事もすぐに何とかしてくれるわ」

やよい「この人が…プロデューサー?」

P「君が高槻やよいさんだね?よろしく頼む」

やよい(うわあ…すっごく落ち着いた『大人』って感じだぁ)

やよい「よろしくお願いします」ぺこり

P「ああ、色々と話がしたいから場所を変えようか」

やよい「はい!!」

喫茶店

P「来週くらいには仕事も入るだろうからよろしく頼む」

やよい「はい!!新聞配達のアルバイトはもう辞めても大丈夫ですか?」

P「ああ、生活費に困ったら言ってくれ。俺が用立てよう」

やよい「よかったぁ…ウチ、結構貧乏だから助かります」

P「そうなのか…それじゃあ尚更頑張らないとな」

やよい「いっぱいお仕事取って来てくださいね?」

P「任せてくれ」

やよい「伊織ちゃんやみんなも…早くお仕事出来るようになるといいな…」

P「765プロのアイドル達の事か?」

やよい「はい、でも3人はもう他の事務所でお仕事してるんですけどね」

P「そうか…」

やよい「プロジェクト・フェアリーって知ってますか?」

P「いや、知らないな」

やよい「961プロのユニットなんですけど…その三人がメンバーなんです」

P「仕事があるようで何よりだな」

やよい「でも…寂しいです」

P「そうか…君にとってはそうなのかもな」

事務所

やよい「ただいまです~!!」

P「帰った」

小鳥「お帰りなさい。ほら、二人とも…」

真「あなたが…新しいプロデューサー…」

雪歩「男の人…怖そうですぅ…」

P「君たちも所属のアイドルか?」

真「はい!!ボクは菊池真です。ほら、雪歩、自己紹介」

雪歩「あの…萩原…雪歩ですぅ…」

真「すみません。雪歩は男の人が苦手なんですよ」

じゃあなんで真は大丈夫なんだよ!

P「そうか。二人ともなかなかの美人だな」

真「そうですか~!!いやぁ、まいったな~!!」

雪歩「私なんて…地味だし…貧相だし…」

P「そんな事はない。君はとても綺麗だと思う。もっと自信を持たないとな」

雪歩「はい…ありがとうございますぅ…」

P「二人ともそれぞれに話は聞くが、仕事は来週くらいからになると思う。よろしく頼む」

二週間後

雪歩「ただいまですぅ」

P「どうだ、新しい現場は、少しは慣れてきたか?」

雪歩「はい、今の所は大丈夫ですぅ」

P「そうか」

雪歩「あの…私って面倒臭い子ですよね?」

P「…どう言うことだ?」

雪歩「プロデューサーは私の為にお仕事を取ってきてくれているのに、男の人とあまり関わらないお仕事限定とか…」

P「君が男を苦手な以上、仕方のない事だ。気にするな」

雪歩「地味で貧相で取り柄も無いのに…面倒臭い子だし…」

P「雪歩、自分の事をそんな風に言ってはいけない」

雪歩「…」

P「君はとても素敵な女の子だ」

雪歩「お世辞でも…嬉しいですぅ」

P「心優しくて、守ってあげたくなるような可憐さもある」

雪歩「プロデューサー…」

P「誰にだって得意な事、苦手な事はあるんだ。君は得意な事や好きな事を伸ばす為に頑張ればいいんだ」

雪歩「はい…」

P「少なくとも俺は君の事を面倒臭いとか、取り柄が無いと思った事は一度も無い」

雪歩「本当…に?」

P「春香や千早に比べると十分扱いやすいよ。君はさ」

雪歩「ありがとう…ございますぅ」

P「さあ、この話はもう終わりだ」

雪歩「プロデューサー…手を…手を握らせて貰えませんか?」

P「構わないが…どうした?」

雪歩「少しでも男の人に慣れていくために…まずはプロデューサーから始めたいと思います…ダメですか?」

P「駄目じゃない。ほら…」

きゅ…

雪歩「あ…男の人の手…です…」

P「やはり怖いか?」

雪歩「でも…この手が私を…私を守ってくれるんですよね」

P「どこまで守れるか分からないが…そう言う事になるな」

雪歩「私、まだこれくらいしか出来ないけど…もっとプロデューサーに近づけるように頑張りますね」

P「そうか…」

雪歩「それじゃ、今日はもう帰ります…」

P「ああ、お疲れ様」

雪歩「お疲れ様です…プロデューサー」

バタン…

P「…」

春香「浮気者」

P「何時の間に居たんだ?」

春香「ついさっき帰ってきました。愛が足りないなぁ」

P「それは大変だな」

春香「出会った当時は『可愛い』って言うだけでも口籠っていたのに…今じゃ『君はとても素敵な女の子だ』だもんなぁ」

P「いつまでもあの時のままでは君達の面倒は見れないからな」

春香「もう…プロデューサーさんのバカ…」

P「やはり君の方が面倒臭い子だよ」

春香「私は良いの!!」

P「いや、良くない」

春香「私はこれからもずっとプロデューサーさんに迷惑いっぱいかけて、守ってもらうから別に良いの!!」

P「そうか…もう好きにしてくれ」

春香「はい!!」

P「ところで…961プロに移った三人の事なんだが…」

春香「ああ…それがどうかしたんですか?」

P「その三人について教えてくれないか?」

春香「結構長くなりますよ?」

P「そうか、それでは俺の家で話して貰う事にする」

春香「はい!!お泊りするって電話してきますね!!」

P「そんなに長くなるのか…」

P宅

P「ほう…元々プロジェクト・フェアリーは961プロのユニットで現在は出戻りと言う事か」

春香「はい、3人ともすごいんです」

P「それは是非見てみたいものだな」

春香「あと10分程で始まる歌番組に出演してますよ?」

P「そうか、それは良いタイミングだ」

10分後

春香「ほら、この三人がプロジェクト・フェアリーですよ」

P「なかなかルックスは良いな」

春香「美人ぞろいですからね~」

P「曲が始まったか…」

プロジェクトフェアリーって美希とお姫ちんと数合わせのムツゴロウかぶれ?

視聴後

春香「どうでした?」

P「一人、とんでもないのがいるな」

春香「一人…ですか?」

P「ああ、後の二人も中々だが一人飛び抜けて凄い子がいる」

春香「ああ、多分それは美希の事ですね」

P「美希…と言うのか」

春香「はい、元々センスが良くて天才だと周りから言われていました」

P「そうか、歌もダンスもルックスも申し分無い。ウチに引き抜きたいくらいだ」

春香「やっぱり美希は誰が見てもそう思うんですね~」

P「この黒髪の女の子が美希と言うんだな。覚えておこう」

春香「え?」

P「ん?この黒髪のポニーテールの女の子は美希と言うのだろう?」

春香「その子は…響ちゃんです」

P「響?」

春香「我那覇響ちゃん。沖縄出身です」

P「そうか、響と言うのか」

春香「絶賛してたのが美希じゃないのが驚きですよ」

P「美希と言うのは…」

春香「センターの子です」

P「この子はとても華があるが響ほど能力が高いとは思わないな」

春香「そうなんですか?」

P「ああ、この子個人となると…あまり脅威を感じる事は無い」

春香「貴音さんは?」

P「神秘的で能力も高いが、アイドルユニットのセンターに据えるには美人すぎる気がする」

春香「貴音さん、めちゃくちゃ美人ですもんね」

P「とにかく、俺は明日、961プロの事務所に行ってくる」

春香「ほえ?何しに行くんですか?」

P「我那覇響を引き抜いてくる」

春香「響ちゃん…だけですか?」

P「ああ、何か問題でもあるのか?」

春香「いえ…別に」

P「そうか」

春香「でも、響ちゃんが抜ければフェアリーも解散でしょうし、商売敵は減りますね」

P「商売敵?」

春香「はい、やっぱりフェアリーは脅威のスーパーユニットですから」

P(俺には…そうは見えない。むしろこのユニットは本当に人気があるのかも疑わしいが…)

翌日

961プロ事務所

黒井「君か、久し振りだな」

P「ええ、二年ほどになりますか」

黒井「今は765プロでやっているらしいな」

P「はい」

黒井「今日は何の用だね」

P「率直に言いますと…我那覇響を765プロに頂きたいのです」

黒井「なるほど…君らしい人選だ」

P「プロジェクト・フェアリーとやらも表向きの人気ほど上手くいっている様には見えないもので」

黒井「誤魔化せるのは素人だけという事だな」

P「そうですね」

黒井「プロジェクト・フェアリーはゴリ押しのプロモーションで大赤字を出しているのが現状だ。利益は極めて少ない」

P「でしょうね。メンバーの表情があまり明るくないのですぐに気付きました」

黒井「我々も慈善事業ではない。結果が伴わなければ切り捨てる事になる」

P「そうですか。それなら早く我那覇響をください」

黒井「君は相変わらず強引だな…最後まで話を聞け」

P「話を聞けばくれますか?出来ればタダで」

黒井「本当に…君は強引だ…」

P「さあ、お話ください」

黒井「もうじき開催されるアイドルアルティメイトにフェアリーを参戦させる事になっている」

P「アイドル…アルティメイト?」

黒井「年に一度、日本一のアイドルを決める大会の様なものだ」

P「ほう」

黒井「優勝出来なかったら…彼女達との契約を打ち切る事になっている」

P「その時に彼女を引き抜け…と言う事ですね?」

黒井「君達の方からも誰かを出してフェアリーを下せば、より確実性も増すだろう」

P「では、そうさせて頂きます」

黒井「彼女達も必死だろう。それに勝る人選をするのだな」

P「ええ、その辺りは問題ありませんよ」

黒井「そうかね」

P「それでは失礼します」

バタン…

黒井「帰ったか…相変わらず掴みどころの無い奴だ…」

765プロ 事務所

小鳥「アイドルアルティメイト…ですか?」

P「ああ、ウチからも誰かを出そうと思ってな」

小鳥「それなら…竜宮小町はどうですか?」

P「竜宮小町?」

小鳥「765プロのアイドルユニットです。そろそろ再開させてもいい頃合いだと思います」

P「そうか、明日集まってもらう事は出来るか?」

小鳥「はい、連絡しておきますね」

翌日

伊織「やっと私の出番?もっと早く呼びなさいよね」

亜美「まあまあいおりん」

あずさ「お仕事が入ったんですか?」

小鳥「お仕事はこれからなんだけど…まずは新しいプロデューサーさんを紹介するわね」

P「君達が竜宮小町か」

伊織「あんたが新しいプロデューサーなの?」

P「ああ、よろしく頼む」

伊織「水瀬伊織よ。よろしくね」

P「水瀬…あの水瀬の事か?」

伊織「何よ、家は関係ないでしょ。私は私よ」

P「いや、そうもいかないんだ」

伊織「何で?」

P「俺は君のお父様にとてもお世話になったからな」

伊織「そうなの?」

P「ああ、22の頃に独立した時、ただ一人俺の才能を認めてくれて多額の援助をしてくれたんだ」

伊織「お父様が…」

P「金は全て返済したが、今の俺があるのは全て君のお父様のおかげなんだ」

伊織「そうだったの…」

P「今こそその恩を返す時だ。是非俺に竜宮小町を任せてくれないだろうか」

伊織「わかったわ。竜宮小町を再びトップアイドルにしてご覧なさい」

P「ああ、必ずそうさせてもらう」

あずさ「よろしくお願いしますね。プロデューサーさん」

亜美「また亜美たちを超売れっ子アイドルにしてね!!」

P「期待に応えられる様努力させてもらう」

小鳥「それでは竜宮小町でアイドルアルティメイトに参加されるんですね?」

伊織「アイドルアルティメイト…面白いじゃない」

亜美「優勝すればまた人気出るかなぁ?」

あずさ「久し振りに活動するのに…いきなりそんなイベントは不安だわ」

P「あずさの言う通りだ。竜宮小町はアイドルアルティメイトには参加しない」

伊織「私達じゃ駄目って言うつもり!?」

P「いや、竜宮小町を短期間での調整で出場させるのは今後の事を考えると逆効果だ」

亜美「まあ、負けちゃったらイメージ悪くなりそうだしね」

P「君達は商業的に成功させるための活動をしてもらいたい」

伊織「じゃあ誰が出るの?千早とか?」

あずさ「千早ちゃんなら優勝も夢じゃないわ」

P「千早はアイドルとしての活動はやりたくないそうだ。だから参加はさせない」

小鳥「それなら…一体誰を」

P「春香」

春香「ほえ?」

P「お前だ」

春香「?」

P「765プロは天海春香をアイドルアルティメイトに参加させる」

春香「え?ええええええええ!?」

P「どうした?」

春香「無理無理!!無理です!!」

P「だが俺は考えを変えるつもりはない。諦めるんだな」

春香「そんな…」

P「予選もあるからな。今日からイベント終了まで俺の家で泊まり込んで調整してもらう。良いな?」

春香「はいっ!!頑張ります!!」

小鳥「変わり身早いわね…」

亜美「はるるんがやる気だ!!」

伊織「大丈夫かしら…」

数日後

テレビ局

千早「プロデューサー…最近春香に付きっきりで寂しいわ…」

てくてく…

美希「あ…千早さん」

千早「あら、美希じゃない。久し振りね」

美希「うん。千早さんは最近売れっ子だね」

千早「お陰様で楽しく過ごしているわ」

美希「千早さん…アイドルアルティメイトには…出るの?」

千早「いえ、私はもうアイドルじゃないもの」

美希「じゃあ、765プロからは誰が出るの?」

千早「春香よ」

美希「春香…そうなんだ」

美希(春香なら余裕なの)

千早「美希?」

美希「それじゃ、春香によろしくなの~」

タタタタッ

千早「美希…変な子ね」

ちょっと休憩
15分くらい

さらに数日後

P宅

P「今日はこの辺にしておくか。予選も始まるし体力も温存しておかないとな」

春香「プロデューサーさん」

P「何だ」

春香「私で本当に勝てるんでしょうか」

P「今更何を言ってるんだ」

春香「無理にでも千早ちゃんを推した方が良かったかも…とか思っちゃって」

P「俺は君で勝てると判断した。俺を信じろ」

春香「でも…」

P「約束しただろ」

春香「約束…」

P「俺は君から逃げない。駄目な時は一緒に死んでやる、と」

春香「あ…」

P「君は一人じゃない。俺も一緒だ」

春香「そっか…そうですよね…」

P「ああ…」

春香「プロデューサーさんは私の事が大好きですもんね!!」

P「?」

春香「今こそプロデューサーさんへの愛を示す時!!」

P(よくわからないが…気合は十分みたいだな)

春香「やるぞ~!!優勝以外はビリと一緒!!」

P「そんな事は無いが…別に良いか」

春香「うお~っ!!!!」

P「うるさい」

春香「ぎゃおおおおおおん!!!!」

P「もう寝ろ」

翌日

961プロ スタジオ

美希「みんな、765プロからは春香だけが出るみたいなの」

貴音「まあ、春香が…」

美希「ぶっちゃけ余裕なの」

貴音「美希、油断は禁物ですよ。
わたくし達も優勝出来なければ契約を打ち切られるのですから…」

響「最近テレビで歌ってる春香を見たけど…歌めちゃくちゃ上手くなってたぞ…」

貴音「ええ…春香は以前とは別人でした…」

美希「二人とも心配しすぎなの。春香くらいどうって事ないの」

響「そうかなぁ…」

貴音「私達はもう後がありません…勝つしか…ありません」

美希「優勝はいただきなの!!」

一週間後 会場

P「春香、本戦出場が決まったな」

春香「はい!!この調子でガンガンいきますよ!!」

P「ああ、今の君なら優勝出来るはずだ」

春香「プロデューサーさん」

P「何だ?」

春香「優勝したら…ご褒美くださいね?」

P「ああ、何でも買ってやるよ」

春香「はい!!」

美希「春香も本戦出場なんだね」

春香「あ、美希」

美希「悪いけど優勝は美希達のものなの!!」

春香「うん!!でも、私も負けないよ!!」

響「美希、挑発は駄目だって…」

P(我那覇響…)

響「?」

響(怖そうな男に見られてる…漏らしそうだぞ…)

貴音「春香、お互い頑張りましょう」

春香「はい!!本戦が楽しみです!!」

貴音「ええ…それでは…」

春香「プロデューサーさん!!絶対優勝ですよ!!優勝!!」

P「そうだな…」

一ヶ月後

P宅

春香「まさか本当に優勝出来るとは思いませんでした」

P「そうか?俺は問題ないと思っていたのだが…」

春香「さっきまで…ここで祝勝会やってたんですよね…」

P「…そうだな」

春香「ご褒美…」

P「そうだったな。何が良い?」

春香「ほっぺで良いから…キス…してください」

これは出来る>>1

P「…」

ちゅ…

春香「あ…」

P「これで良いか?」

春香「あの…いきなりでよくわかりませんでした…もう一回…」

P「わかった…」

ちゅ…

春香「ん…」

P「どうだ?」

春香「ご褒美…貰っちゃいました」

P「何か欲しい物は無いのか?」

春香「ほえ?何か買ってくれるんですか?」

P「ああ、言ってみろ」

春香「じゃあ…指輪が良い…」

P「指輪?」

春香「指輪…ダメですか?」

P「駄目じゃない。明日早速買いに行こう」

春香「はい…」

P「よく頑張ったな…」

春香「えへへ…幸せ…」

アイドルアルティメイトはあんまり重要じゃないの

翌日

雪歩「あ、春香ちゃん。ピンキーリング?」

春香「うん!」

雪歩「このブランド、可愛いけど高いよね。買ったの?」

春香「優勝のご褒美に奮発しちゃった」

雪歩「いいなぁ…」

春香(今は小指だけど…いつかは薬指に…)

P「春香はしばらく休暇を取って良いぞ」

春香「はい!!」

真美「あのさ」

春香「あ、真美。昨日ぶりだね~」

真美「真美の事、忘れてるよね?」

P「昨日祝勝会で初顔合わせしたじゃないか。忘れるわけ無いだろ」

真美「ふ~ん…まあいいけどさ…」

P「君の仕事は来週からだ。それまでに身体を慣らしておいてくれ」

真美「は~い」

P「それでは俺は少し出る」

真美「どこ行くん?」

P「…引き抜きだ」

961プロ 事務所前

響「うう…とうとうクビになっちゃったぞ…」

トボトボ…

響「来月から給料無いし…どうしよう…」

トボトボ…

響「家賃も払えない…もうダメだぞ…」

トボトボ…

P「我那覇響さん」

響「ん…?」

P「俺の事、覚えているか?」

響「春香の…マネージャー?」

P「765プロのプロデューサーだ」

響「それで…何か用?」

P「君を765プロに迎えたいと思っているんだ」

響「え?自分を…使ってくれるの?」

P「ああ、以前から君には目をつけていた。その素晴らしい才能を俺に任せてはくれないか」

響「本当に…自分の事、そんな風に思ってくれてるの?」

P「どんな手段を用いても君を事務所に連れて帰るつもりだ」

響「あの…貴音と美希も一緒じゃダメ?」

P「…」

響「せめて貴音だけでも…ずっと一緒にやってきた親友だから…」

P「…」

響「お願い…します」

P「君は…仲間思いなんだな」

響「自分だけなんて…悲しいよ」

P「三人一緒なら事務所に来てくれるんだな?」

響「それじゃ…」

P「その条件で良いだろう」

響「ありがとう…助かったぞ…」ポロポロ

P「もう大丈夫だから泣かないでくれ」

響「うん…ぐすっ…」

P「さあ、行こうか」

響「ん…」

P(これで765プロのアイドルは全員揃ったか…)

揃ったか?とおもったけど律子はアイドルじゃないから別にいらないんだったな

事務所

響「またお世話になります。よろしくお願いします」

春香「響ちゃ~ん!!また一緒に頑張ろうね!!」

ぎゅうううううう

響「春香…優勝おめでと」

春香「ありがとう!!チュウするね!!」

ちゅっ ちゅっ

響「うわ~っ!!やめろ~!!」

P「仲が良くて何よりだ」

響「プロデューサー!!助けて!!」

P「社長、明日には残りの二人も来るとの事だ」

響「無視されたぞ…」

小鳥「これで…みんな揃いました」

P「これからもっと忙しくなりそうだな」

春香「全員集合ですよ!!全員集合!!」

ぎゅうううううう

響「」

P「響が息をしていないが…問題ないだろう」

翌日

貴音「プロデューサー、この度は御慈悲をくださいましてありがとうございます」

P「そんな大袈裟なものじゃない。これからよろしく頼む」

貴音「はい、今度こそ…765プロで結果を出したいと思います」

P「ああ、期待している」

響「ほら、美希もちゃんと挨拶しないとダメだぞ」

美希「君がプロデューサーだったんだね」

P「ああ、よろしく頼む」

美希「何か冴えない人なの。根暗っぽいし」

P「そうだな。否定は出来ない」

美希「絶対にハニーの方が良いに決まってるの」

響「美希!!自分たちの事を拾ってくれた恩人になんて事言うんだ!!」

美希「別に頼んでないの。ミキならどこだって通用するから問題無いの」

響「通用しなかったから…クビになったんだぞ…」

美希「961プロの扱いが悪かっただけなの」

響「美希!!」

貴音「美希、いけませんよ」

響「プロデューサー、ごめんなさい…」

ドロドロして参りました

P「いや、前任のプロデューサーは余程信頼があったんだろう。気にしないでくれ」

美希「そうだよ。ハニーってば凄いんだから」

伊織「そのハニーとやらは今頃どこで何をしているのかしら?」

美希「デコちゃん…」

伊織「そんなに凄いハニーは何故今ここに居ないの?」

美希「今は…お休み中」

伊織「あっそ、じゃあずっとお休みしてれば良いわ。役に立たなかったんだから」

美希「デコちゃん…言っていい事と悪い事があるの…」

伊織「彼は私に恩返しをしてくれるそうよ」

美希「恩返し?」

伊織「そう。仕事振りを見てる限り、かなり優秀だから楽しみだわ」

美希「…」

伊織「だから不満があるなら今すぐ違う所に行けば?」

美希「…」

伊織「何処でも通用するんでしょ?じゃあ別にここじゃなくても良いじゃない」

P「はい、そこまで」

美希「あ…」

P「美希、君の気持ちは分かるが今は俺しか居ない」

美希「うん…」

P「君が頑張って、事務所がもっと余裕が出来たら…その彼を呼び戻す事が出来るかも知れない」

美希「呼び戻してくれる?」

P「もう少し金に余裕が出来ればな。あと、彼の所在も掴まなければいけない」

美希「ミキ…我慢して頑張るの」

P「ああ、君なら出来る」

美希「今日はもう帰っていい?」

P「ああ、急に呼び出して悪かった」

美希「うん…それじゃ…」

バタン…

P「自分に正直な子だな」

響「プロデューサー…ごめん…」

P「何が?」

響「美希がプロデューサーにひどい事ばっかり言って」

P「なかなか的を得ていて面白かったが?」

響「美希の事…クビにしないで…」

P「しないよ。だから安心して仕事に励んでくれ」

響「うん…本当にありがとう」

P「俺は君が欲しかったんだ。礼を言われる事はない」

響「自分、絶対に期待に応えて見せるから…よろしくお願いします」

P「ああ、今日はもう帰っていいぞ」


15分後

P「ふう…」

小鳥「プロデューサーさん…私が不甲斐ないばかりに…」

P「いや、気持ちは理解出来るから大丈夫だ」

小鳥「…」

P「ただ、春香や千早に聞かれていなくて良かった」

春香「聞いてましたよ?」

P「何時の間に居たんだ?」

春香「最初から隠れて聞いてました。愛が足りないなぁ」

P「それは残念だな」

春香「でも、美希の気持ち…少しは分かります」

P「相当入れ込んでいるみたいだしな」

春香「ええ、いつもベタベタしてましたから…」

伊織「そんなのどうでも良いのよ」

P「まだ帰ってなかったのか?」

伊織「あいつと違ってあんたは…近いうちにあいつと私達が一緒に過ごした時間を追い越すのよ」

P「そうか…そうだな」

伊織「前がどうだったとか…今更比べてどうするのよ」

春香「伊織、そうだね。今が一番大事だもんね」

伊織「一番苦しい時を支えてくれたあんたが私達にとって一番大事よ」

P「伊織…」

伊織「あんたの事を悪く言う奴は私が絶対に許さない」

春香「うん…その通りだよ」

春香「聞いてましたよ?」

P「何時の間に居たんだ?」

春香「最初から隠れて聞いてました。修行が足りないなぁ」

NINJA END

P「伊織、ありがとう」

ぎゅ…

伊織「あ…」

P「君はやはり水瀬の娘だよ」

伊織「ん…むす、め?」

P「父親も…その娘も俺の事を支えてくれるんだからな…」

伊織「そう…」

春香「伊織、顔真っ赤だよ?」

伊織「うるさい…」

春香「伊織可愛い」

伊織「ばか…知らない…」

三ヶ月後

P「竜宮小町が売り上げチャート一位になったな」

小鳥「はい、春香ちゃんと千早ちゃん、そして響ちゃんも上位をキープしています」

P「765プロも完全に軌道に乗ったな」

小鳥「まだまだこれからですよ!!」

P「そうだな…俺は少し出てくる」

小鳥「いってらっしゃ~い」

バタン…

小鳥「うんうん、今日も良い調子だ」

プルルルル…

小鳥「はい、お電話ありがとうございます。765プロです…」

……

小鳥「…え?」

レッスン場

春香「ふう…汗びっしょり。着替えないと」

美希「春香、プロデューサーが着替えは社長室で頼むって言ってたよ」

春香「え?そうなの?」

美希「うん、そこで待ってて欲しいって伝言があったの」

春香「わかった。ありがとね、美希」

美希「どういたしましてなの」

春香「それじゃ」

バタン…

美希「…」

美希(春香も着替えを見られたら流石に怒るよね?)

美希「でも…ちょっとしたイタズラだから大丈夫なの」

事務所入口

美希「プロデューサー」

P「ん?」

美希「春香が社長室で呼んでるよ?」

P「そうか」

美希「早く行ってあげて?」

P「わかった。伝言ありがとう」

美希「どういたしましてなの」

美希(春香の怒る顔が目に浮かぶの)

さすがに社長室で着替えろはないだろ

社長室

春香「下着までビショビショだ…」

ぬぎぬぎ…

春香「えっと…替えの下着は…と」

ガチャ

P「春香、何か用か?」

春香「ふぇ?」

P「…」

春香「プロデューサー…さん」

P「何で君は裸なんだ…」

春香「あの…早く中に入って鍵を閉めてください」

アニメだと普通にプロデューサーって呼んでたよなでも

P「いや、俺は出て…」

春香「早く!!」

P「…わかった」

バタン…

カチャ

春香「もう…プロデューサーさんってば…積極的過ぎですよ…えへへ…」

P「とにかく服を着なさい」

春香「もう…お嫁に行けないです」

P「大丈夫だ。全然問題なく行ける」

春香「そうですね。プロデューサーさんのお嫁さんになればいいんですから」

P「胃が痛い…」

春香「プロデューサーさん、替えの下着は白ですよ~」

P「そうか…それは良かったな」

春香「もっと楽しそうにしてくださいよぉ」

P「そうなりたいのは山々だが、今はひたすら胃が痛い…」

春香「つまんない」

P「でも、春香」

春香「何です?」

P「君は意外とスタイルが良いんだな」

春香「ほえ?」

P「いや、そこは驚いたよ」

春香「もう…褒めてもキスくらいしかしてあげませんよ…」

P「意味が分からない」

春香「えへへ…褒められちゃった…」

数時間後

美希「二連コンボいっちゃうの」

事務所前

美希「千早さん」

千早「あら、どうしたの?」

美希「春香が社長室で待ってて欲しいって言ってたの」

千早「春香が?」

美希「うん、下着姿で待っててって言ってたの」

千早「下着姿?でも、春香が言うのなら…」

美希「ちゃんと伝えたの」

千早「ええ、ありがとう」

美希「どういたしましてなの」

事務所屋上

真美「プロデューサー」

P「ん?」

真美「あのね、千早お姉ちゃんが社長室で呼んでるからすぐ来てって」

P「わかった。ありがとう」

真美「うん」

スタスタ…

真美「ミキミキからの伝言だけど…何だったんだろ?」

社長室

千早「春香、何でこんな場所で下着姿なのかしら…」

ぬぎぬぎ…

P「千早?」

ガチャ

千早「あ…プロデューサー…」

P「何で…下着姿なんだ…」

千早「あの…プロデューサー」

P「早く服を着なさい」

千早「そんな事よりも…どうでしょうか?」

P「何がだ?」

千早「私、普段は白か水色の下着ばかりなのですが…」

P「そうか…」

千早「今日は気分を変えて昨日買ったばかりのピンクなんです」

P「そうだな…淡いピンクだな…」

千早「どうですか?ちゃんと似合ってるでしょうか?」

P「ああ…可愛くて良いんじゃないか」

千早「そうですか…良かった…」

P「早く服を…」

千早「せっかくなのでもっときちんと見てください」

P「いや、そう言うわけにも…」

千早「せっかく可愛い下着を買ったのに見せる相手が居ないのは寂しいです」

P「目に毒だ…」

30分後

美希「これで春香も千早さんもプロデューサーへの信頼は奈落の底なの」

美希「遠目から観察するの…」

春香「プロデューサーさんのエッチ」

P「…」

春香「もう裸も見られちゃったし…今度は一緒にお風呂ですね」

P「俺は一人で入る方が落ち着けて好きだ」

千早「プロデューサー…今日の帰りに一緒に下着を選んでください」

P「一人で行くことを勧めるよ」

千早「プロデューサーの好みの下着を毎日身に付けておきたいです…」

P「いや、自分の好きなものが一番だと思うぞ」

小鳥「うふふっ、仲良しさんね~」

美希「どうしてなの…こんな事あり得ないの」

美希「次は男嫌いの雪歩を…」

響「美希…」

美希「え?ひび…」

ガツン!!

美希「痛いの…あんまりなの…」

響「プロデューサーに迷惑かけちゃダメだぞ!!」

美希「響…見逃して欲しいの」

響「お仕置きタイムだぞ!!」

美希「そんなのってないの…」

数日後 事務所

小鳥「おはようございます…」

P「社長、元気が無いな」

小鳥「あの…お話が」

P「話してくれ」

小鳥「先日、うちのプロデューサーだった秋月律子さんから電話があったんです」

P「…それで」

小鳥「今働いてるコンビニでリストラにあったらしく、先月から無職になったそうで…」

P「世知辛いな…」

小鳥「アルバイトでも良いのでウチで働かせて欲しいと連絡がありました」

P「なるほど」

小鳥「どうしましょう」

P「良いんじゃないか」

小鳥「え?」

P「経験者だろう?なら即戦力だ」

小鳥「それでは…」

P「まずはアルバイトで様子を見ながら…と言うのはどうだろう?」

小鳥「はい、では明日事務所に来てもらいます」

P「わかった」

翌日

律子「みんな久しぶり。今度は頑張るからよろしくお願いします」

伊織「…」

亜美「いおりん、顔色悪いよ?」

あずさ「伊織ちゃん…」

P「君は経験者と言う事だからりゅ…」

きゅ…

P「ん…?」

伊織「…」

きゅううう…

P「伊織、どうした?いきなり手を握って…」

きゅううううう…

P(痛い…が、そう言うことなんだろう…)

P「君にはしばらくの間、俺のサポートを頼む」

律子「はい…」

P「竜宮小町は君の企画だそうだが、今では重要なコンテンツだ。だから当面は俺の管轄下とする。良いね?」

律子「はい、よろしくお願いします」

P「よし、解散。今日もよろしく頼む」

やはり>>1は千早好きなのか?
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数時間後 屋上

P「…」

伊織「プロデューサー…」

P「どうした?今日はもう終わりか?」

伊織「ええ、午前中の取材で今日は終わりよ」

P「そうか…」

伊織「律子の事、助かったわ」

P「まだ彼女の事を信用できないんだな?」

伊織「そうね…」

>>350
普通だな

自分のギターを千早の青に合わせてオーダーしたりフィギュア買ったりCD買ったり中の人のファンである程度だよ

P「彼女が信頼を取り戻すのは難しい事だが、いつかは許してあげてくれ」

伊織「そんな日が来るといいわね」

P「そうだな…」

伊織「竜宮小町は来月、武道館公演が決まったわ」

P「君達の力だ。おめでとう」

伊織「私って…駄目ね」

P「何故だ?」

伊織「私も春香や千早の事なんて言えないくらいあんたに迷惑かけてるわ」

P「…」

伊織「迷惑かけて…守ってもらって…それの繰り返し」

P「それは…いけない事なのか?」

伊織「いけない事よ」

P「伊織、こっちにおいで」

ぎゅ…

伊織「あ…」

P「あのな、俺の役割は君達に迷惑を掛けられる事なんだ」

伊織「迷惑を…掛けられる?」

P「ああ、だからいちいち謝らなくていいし、礼も要らない」

伊織「…」

P「ただ、人に助けて貰ったり、優しくされた事をきちんと覚えておくんだ」

伊織「それだけで良いの?」

P「ああ、そして…君が誰かを導く立場になった時、その事を思い出して同じ事をしてあげなさい」

伊織「同じ事を…」

P「君なら…心優しい君になら簡単に出来る事さ」

伊織「…プロデューサー」

P「ん?」

伊織「しばらく…このままで…良い?」

P「ああ…」

伊織(私は…今日の事を一生忘れないわ…)

なんでこうも距離感を保てないんだプロデューサーってやつは

数日後 事務所

美希「ただいまなの」

P「お帰り。皆はもう帰った。後は君だけだ」

美希「プロデューサーはまだお仕事?」

P「いや、君に明日の仕事の資料を渡そうと思ってね」

美希「ミキの為に残ってたの?」

P「そんなに良いものじゃない。仕事だからな」

美希「そう…」

P「早く帰りなさい」

美希「うん…」

P「暗いから気をつけてな」

美希「プロデューサー」

P「ん?」

美希「ミキの事…嫌いじゃないの?」

P「?」

美希「ミキは…やっぱりプロデューサーの事、好きになれない」

P「そうか」

美希「プロデューサーの事…好きじゃないミキなんか…嫌いだよね?」

P「俺は君の事をとても好ましく思っている」

美希「何で?そんなのっておかしいよ…」

P「君は俺の事が嫌いなだけで、仕事はプロとしてしっかりやっている」

美希「お仕事だから…当たり前なの」

P「その当たり前を出来ない大人だっているんだ」

美希「そんなの…カッコ悪いよ」

P「そうだな。だが君は高いプロ意識を持って取り組んでくれている。それは俺にとってとても嬉しい事だ」

美希「そっか…」

P「もう帰りなさい」

美希「あのね…ミキ、彼氏さんが居るの」

P「そうか」

美希「怒らないの?」

P「人を好きになる事は素晴らしい事だ」

美希「それがハニーでも?」

P「ああ、でも何か問題が起きた時は、自分で責任を取らなくてはいけない」

美希「責任?」

P「俺は放任主義だからな。君達は基本的に自由だ。だが、それは何でも好き放題と言う事じゃない」

美希「うん…」

P「だから自由にした事が原因で問題が起きたら、自分で責任を取らなくてはいけないんだ。それが自由の本当の姿だ」

美希「…わかったの」

P「ほら、もう帰らないと本当に遅くなってしまう」

美希「うん、それじゃ…」

バタン…

P「…やっぱり良い子じゃないか」

一年後

事務所

小鳥「いや~もう毎日が楽しいですね~」

P「そうか」

小鳥「みんな売れっ子だしお仕事は絶えないし支払いで苦しむ事なんて無いんですよ~」

P「良かったな」

小鳥「今日は竜宮小町のドームコンサート決定を祝してパーティーですしおすし」

P「まあ、寿司もあるな」

小鳥「今日はいっぱい騒ぎますよ~!!」

P「そうか」

ガチャン!!

美希「みんな!!ハニーを連れてきたの!!」

元P「みんな、久しぶり」

小鳥「えっ!?」

春香「うそ…」

千早「…」

伊織「要らないのが来たわね」

やよい「要らないもの?」

美希「ハニー、今のお仕事が一区切りついたから、またプロデューサーやりたいって」

元P「今度は頑張るから、さ?」

元P(美希をキープしてて良かった…リストラされて無職だからな)

真美「兄ちゃん!!これから一緒にがんばろーね!!」

亜美「うんうん!!とりあえず一緒にゲームだ!!」

元P「ははは、やってやるぞ~」

美希「これで元通りなの!!万事OKなの!!」

あずさ「…プロデューサーさん」

小鳥「どうしよう…」

真「プロデューサーが三人も居れば益々仕事も増えて安泰だね!!」

P「いや、俺はここまでだ」

小鳥「え?」

春香「プロデューサーさん!?」

P「俺は只今をもって765プロのプロデューサーを辞める」

響「そんな!?」

千早「…」

美希「そうなの?今までありがとうなの~」

P「ああ、君も元気で」

亜美「いつでも遊びに来てね?」

真美「大歓迎だよ~」

P「ありがとう」

雪歩(そんな…やだよぉ…)

伊織「ちょっと待ちなさいよ!!!!」

P「伊織…」

伊織「何で辞めるの!?納得いかないわ!!」

P「経営は軌道に乗った、元のスタッフも全員揃った、俺の居るべき理由はもう何も無い」

伊織「いきなりすぎるでしょ!!そんなの許さないわよ!!」

P「すぐに慣れるさ」

伊織「私、あんたの事が好きよ!!」

よくこのクズっぷりで美希デレさせたな

P「…」

伊織「だから寂しい!!そんなの…とても寂しいわ!!」

P「伊織、ありがとう。俺を好きでいてくれてありがとう」

伊織「じゃあ…行くな…行くな!!」

P「でも、言わなきゃな…さよならだ」

カチャ…

ぱたん…

伊織「ばか…ばか…知らないんだから…」

リストラっていってたしコンビニの店長かなんかやってたんじゃないか

美希「これからはハニーと一緒に頑張って行くの!!」

元P「みんな、頑張ろうな!!」

小鳥「…」

元P「千早も…な?」

元P(こいつは俺に懐いてたから大丈夫だろ)

千早「あの…一つ良いですか?」

元P「何だ?久しぶりに遊びに行くか?」

ちょっと静かにしなさいよ!!!!!!!!!!!!!!

千早「貴方がどこの誰かは存じませんが、馴れ馴れしく名前で呼ぶの、やめて頂けませんか?」

元P「へ?」

千早「音無さん」

小鳥「はいっ!!」

千早「私も今日限りで765プロを辞めさせて頂きます。お世話になりました」

ガチャ!!

バタン!!

美希「千早さん…変なの」

春香「小鳥さん!!」

小鳥「はい…」

春香「…」

小鳥「…」

春香「あの…その…」

小鳥「時々で良いから…事務所に遊びに来てね?」


春香「はい!!今までありがとうございました!!」

ガチャ!!

バタン!!

小鳥「行っちゃった…」

小鳥(プロデューサーさん…今までありがとうございました)

P「二年半くらいか…長い気まぐれだったな…」

千早「プロデューサー!!」

P「千早…」

千早「お供します」

P「…そうか」

千早「私はもう、あなたと一緒じゃないと生きていけませんから」

P「それは仕方ないな」

春香「プロデューサーさ~ん!!」

P「君は来ると思ってたよ」

春香「出て行く時はちゃんと声かけてくださいよぉ」

P「済まない。でも…来るんだろ?」

結婚してくださいより重い言葉をしれっと吐いたぞ千早

社長がティンときたのは尿管結石だったんじゃね?

春香「はい!!三人で頑張りましょうね!!」

千早「これで思う存分歌えそうだわ」

P「とりあえず、千早の為にレーベル設立だな」

春香「凄いね!!千早ちゃんの為だけのレーベルだよ!!」

千早「とても幸せな気持ちだわ」

春香「早くお家に戻りましょう!!」

P「ああ…」

一週間後

P宅

春香「千早ちゃんは今日は雑誌の取材に向かいましたよ」

P「そうか…それよりも…良かったのか?」

春香「何がです?」

P「アイドルを…芸能界を辞めた事だ」

春香「良いんです。プロデューサーさんのサポートをやりたいってずっと考えてましたから」

P「そうか」

春香「はい、だからとても満足です」

P「…」

春香「プロデューサーさん」

P「何だ?」

春香「ここからは本音で話しましょう」

P「…ああ」

春香「今、貴方の目の前に居るのは…一体誰でしょう?」

P「…」

春香「答えてください」

P「アイドルでもない、特別でもない、一人の女の子…天海春香だ」

春香「正解です」

P「それは良かった」

春香「それでは…その一人の女の子は目の前の男の人に、ある言葉を言って欲しいそうです。その言葉を答えてください」

P「…」

春香「答えてください…」

P「春香…」

春香「私の気持ちに気付いて…私の気持ちをわかって…ください」

P「春香…」

ぎゅ…

春香「ん…プロデューサーさん…」

P「後悔するなよ?」

春香「私はもう『商品』じゃありません…後悔なんてするわけ無いです」

P「春香、好きだ。愛してる」

春香「…正解…です」

P「正解か…良かった」

春香「はい、よく出来ました」

ちゅ…

P「春香…」

春香「プロデューサーさんからも…キスしてください」

P「…」

ちゅ…

春香「ん…ふ…んん…」

春香(長かったなぁ…でも、届いたから…良いや)

えんだぁぁあああああああああああああ

春香「…ぷは」

P「これからも俺の傍で笑っていてくれるか?」

春香「はい…私の事、幸せにしてくださいね…」

P「ああ…」

春香「えへへ…幸せにして貰おう…」

一ヶ月後

765プロ事務所

美希「ねえ、ハニー。そろそろミキ達、恋人同士になろうよ?」

元P「ははは、ミキはアイドルだからもう少し先の話だな」

美希「もう…ハニーのばか…でも大好き」

元P(復帰出来たしそろそろ美希とは離れたい所だ)

伊織「…」

元P(デコは警戒してやよいと雪歩を近づけさせないようにしてやがる…死ね)

伊織(考えてる事は大体読めるわよ…)

やよい「伊織ちゃん…目がこわいよ?」

雪歩(私も…あっちに行きたいよぉ…)

亜美「兄ちゃん!!遊ぼ!!」

元P「ははは、こらこら~」

亜美「うりうり~」

元P(そろそろ双子で姉妹丼も捨てがたいな…)

美希「ハニー大好き!!」

元P(仕事面倒臭い…律子に全部振るか)

小鳥(はあ…私も連れて行って欲しかったな…ぴよぴよ)

伊織(私もついて行きたかった…でも、私は竜宮小町の水瀬伊織だもの…)

千早「お前ばっかりにいい思いさせるかよ」
春香「ペチャパイ……」
伊織「俺もいるぜ」
春香「デコ……」
響「イーヤーサッサー」
春香「シークゥワサー……」
小鳥「あれ?私タイトルだよね?」春香「ピヨ彦……」

P「こ、これが嫉妬パワーか」

ちょっと休憩
10分くらい

半年後

P「少し散歩でもしてくるよ」

春香「行ってらっしゃい~」

千早「私も…」

春香「千早ちゃんは私と遊ぼうね~」

千早「…」ぷく~

春香「千早ちゃん可愛い!!」

P「はあ…忙しくて息が詰まりそうだ…」

スタスタ…

P「ん?あれは…」

P「あずさ」

あずさ「あ…プロデューサーさん」

P「しばらくテレビで見ないから心配したよ」

あずさ「はい、辞めましたから…」

P「何故?」

あずさ「結婚するんです。ウチのプロデューサーさんと」

P「そうか…それはめでたいな」

あずさ「はい…そして三ヶ月です…」

P「そうか…幸せになってくれ」

あずさ「はい、今とても幸せです…」

P「子供か…楽しみだな」

あずさ「私、病院に行きますので」

P「ああ、気をつけてな」

あずさ「はい…」

P「幸せそうな顔だ…とても良い事だな」

プロデューサーとアイドルが結婚って一番叩かれるパターンですよね

三流のPには無理だな

P宅

春香「へえ、あずささんが妊娠ですか」

P「ああ、すっかり母親の顔だったよ」

春香「いいなあ…私も赤ちゃん欲しいです」

P「まずは結婚じゃないか」

春香「はい、今更慌てませんけど…早くしたいな」

P「そうだな…」

春香「はい…」

千早「すやすや…」

P「この子は…ずっと傍に置いてあげたいな」

春香「はい、二人で守りましょうね」

P「ああ…」

一年後

961プロ前

P「久しぶりの961の案件だったな…」

P「ん?」

美希「ハニー!!もっとくっついて欲しいの!!」

元P「おいおい、あんまり目立つ事するなって」

美希「ハニーとデートだもん!!みんなに見せつけるの!!」

元P(くそ…面倒な女だ…)

P「彼は確か…あずさと」

美希「ハニー!!」

元P「はいはい…」

P「まあ、他人の事に口出しするのは良くないな」

>>472
>P「この子は…ずっと傍に置いてあげたいな」

>春香「はい、二人で守りましょうね」
子供はもういるじゃないですかやだー

P宅近所

P「あずさ」

あずさ「あ…」

P「久しぶりだな」

あずさ「はい…」

P「それ、赤ん坊だな」

あずさ「はい…」

P「ベビーカーを押している姿を見ると母親になったんだなって実感するよ」

あずさ「ええ…」

P「君に似た可愛い子だな」

あずさ「女の子です」

P「将来は旦那さんにプロデュースしてもらって売れっ子アイドルにでもするか?」

あずさ「っ!?」

P「ん?」

あずさ「あの…そろそろ…」

P「ああ、済まないな。引き留めてしまって」

あずさ「いえ…それでは…」

カラカラ…

P「…」

P(やはり…ダメだ、このまま行かせてはいけない!!)

P「あずさ、待つんだ」

あずさ「いえ…あの…」

P「待ちなさい!!」

あずさ「…まだ何か?」

P「少し話がある。その辺の店にでも入ろう」

あずさ「はい…」

喫茶店

P「君、旦那さんはどうした?」

あずさ「…」

P「あまり口を出したくはないんだが…先程旦那さんと美希の姿を見てしまったのでな」

あずさ「そうですか…」

P「あまり…見ていて愉快なものでは無かった。君が居ながら…」

あずさ「違うんです…」

P「何が違うんだ?」

あずさ「私、結婚してません」

P「どう言う事だ?」

あずさ「この子が産まれる一月ほど前に…少しの手切れ金を押し付けられて…」

P「そうか…」

あずさ「私も悪いんです。プロポーズしてくれて浮かれていたんです」

P「誰だってそうなる」

あずさ「あの人の女性関係なんて…疑う事も無かった」

あずさ「実はあなたの子なんです」

P「あまり好きな手口ではないが、その気になれば彼をこの業界から追い出す事ができる…どうする?」

あずさ「駄目です…あなたの評判を落とす事はしたくありません」

P「そうか…それなら俺は今後765プロに関わらないようにするとしよう」

あずさ「…」

救いはまだですか?

P「それでは、ここからは君のこれからの話だ」

あずさ「これから…ですか?」

P「ああ、君は今、働いてはいないだろう?」

あずさ「はい…」

P「金はどうしている?何もしなくても金は要るからな」

あずさ「今までの蓄えと、手切れ金が…」

P「それは後どれくらいあるんだ?」

あずさ「…」

P「もう、ほとんど残っていないんだろう?」

あずさ「お恥ずかしながら…底をつきかけています」

P「俺は最近仕事が忙しくてな」

あずさ「はあ…それは良い事ですね」

P「事務や雑務は春香に任せているんだが、そろそろ追いつかなくなってきたんだ」

あずさ「大変ですね…」


P「時間がある時で良い、手伝ってはくれないか?」

あずさ「え?」

P「君を事務で雇いたいんだ。駄目か?」

あずさ「無理にお仕事を用意して下さらなくても…」

P「来れば分かる。本当にやばいからな」

あずさ「そうなんですか?」

P「ああ、千早は歌うだけだしな」

あずさ「うふふっ、千早ちゃんらしいわ」

読みやすい文だな

P「やっと笑ってくれた」

あずさ「プロデューサーさん…」

P「俺は君の夫にはなれないし、その子の父親にもなれない。愛する人もいるのでな」

あずさ「はい…」

P「だが、君達が落ち着くまででも良い、俺にも君の事を支えさせては貰えないだろうか」

あずさ「…」

P「765プロで君達と触れ合った時間は、俺にとってかけがえのないものだ」

あずさ「私も…同じです…」

P「だから…恩返しをさせて欲しい。俺を成長させてくれた君達に少しでも何かを返したいんだ」

>>1
の才能がわかるスレだった

あずさ「そのお言葉に…甘えても良いんですか?」

P「その方が助かる。猫の手も借りたいくらいだからな」

あずさ「はい…それでは…よろしくお願いします」

P「こちらこそ、よろしく頼む」

あずさ「私はここから、この子と幸せになって見せます」

P「ああ、その手伝いをさせてもらえて光栄だ」

あずさ「良かった…私、まだ…頑張れる…」

翌日

P「と言うことで、あずさを連れてきた」

春香「やった~!!これで楽になりそうです」

千早「あずささん…お身体は大丈夫なんですか?」

あずさ「ありがとう。でも、産んでから三ヶ月以上経ってるから元気一杯よ?」

P「あずさ、娘はどうした?」

あずさ「お仕事の間は実家で預かって貰ってます」

P「ここに連れてきても良いんだぞ?春香や千早の将来の良い練習になる」

春香「私もあずささんの赤ちゃん抱っこしたいです!!」

あずさ「あらあらうふふ、それじゃあ明日連れてくるわね」

春香「赤ちゃんかぁ…私も欲しいなぁ…」ちら…

P「そうかい…」

春香「つれないなぁ…」

千早「あずささんの娘さんだから、きっと美人になるわね」

あずさ「うふふ、そうだと良いわね」

春香「大きくなったらプロデューサーさんがトップアイドルにしてくれますよ!!」

あずさ「あら、それじゃあお願いしておきましょうか?」

P「はは…老体に鞭打ってプロデュースさせてもらうよ」

エピローグ

二年後

春香「あなた、そろそろご飯だよ」

P「もうそんな時間か…」

春香「お仕事も良いけどご飯はちゃんと食べてね?」

P「ああ、そうだな」

春香「ふふっ」

P「何だよ…」

春香「私達…結婚したんだなぁって」

P「もう去年の話だろ」

春香「だって、やっぱり嬉しいんだもん!!」

P「俺は…幸せ者なんだろうな」

春香「ん?」

P「こんな可愛い嫁さんを貰えたんだからな」

春香「そうだよ~。幸せにしないと大変な事になるよ~」

P「春香…今、幸せか?」

春香「キスしてくれたら教えてあげるよ?」

P「そうか…」

ちゅ…

春香「ん…」

P「それで?」

春香「大好きな人と結婚したんだよ?幸せに決まってるじゃない」

P「そうか…俺も同じだ」

春香「うん、お揃いだね」

P「ああ、お揃いだ」

春香「あなたは…とっても優しくなったよ」

P「そうか?自分では分からないな」

春香「目つきも穏やかになったし、声も、表情も柔らかくなった…とっても優しい人になったよ」

P「それは…君のおかげだ」

春香「うん!!そこは自信を持って断言できるよ!!」

P「春香、愛してる」

春香「うん…知ってるよ」

ぎゅ…

春香「えへへ…あったかいね…」

P「ああ…そうだな…」

春香「そう言えば千早ちゃん、昨日でツアー終わったからもうすぐ帰ってくるよ」

P「あずさは?」

春香「あずささんが迎えに行ってくれてる」

ガチャ…

あずさ「ただいま~」

千早「ただいま戻りました」

春香「あずささん、お迎えありがとうございます。千早ちゃん、おかえり」

>春香「あずささんが迎えに行ってくれてる」

!?

P「あずさは?」

春香「あずささんが迎えに行ってくれてる」

???

>>520

訂正

春香「そう言えば千早ちゃん、昨日でツアー終わったからもうすぐ帰ってくるよ」

P「あずさは?」

春香「千早ちゃんを迎えに行ってくれてる」

ガチャ…

あずさ「ただいま~」

千早「ただいま戻りました」

春香「あずささん、お迎えありがとうございます。千早ちゃん、おかえり」

SSスレで200レス超えるの久々に見たな……
かなりできる>>1

千早「春香、会いたかったわ」

春香「私もだよ~」

ぎゅううう…

あずさ「あらあら、仲が良いわね」

P「おかえり、千早」

千早「はい…ただいま…です」

ぎゅ…

P「はは…千早は甘えん坊だな」

千早「はい…今日は一緒に寝て欲しいです」

春香「今日はあずささんと娘さんも一緒に五人で寝ましょうか」

P「それは流石に無理があるな…」

春香「千早ちゃん…後ろに置いてあるのは何?」

千早「入り口に落ちてたのを拾ってきたのよ」

P「…って、おいおい…」

春香「小鳥さんと…響ちゃん!?」

小鳥「ぴよぴよ…」

響「もう少し早く気付いて欲しかったぞ…」

P「ボロボロじゃないか!?どうしたんだ!?」

小鳥「実は…ウチのプロデューサーさんが美希ちゃんと真美ちゃんを妊娠させてしまって事務所の人間関係はズタズタ…」

春香「うわぁ…」

響「あいつは今、律子と逃亡中だぞ…」

あずさ「まあまあ…」

小鳥「更に他の事務所のアイドルも妊娠させてしまったみたいで多額の賠償金を請求されて一文無しなんです…」

千早「殺し屋を雇った方が良さそうね」

小鳥「765プロ…何とかもう一度再生出来ないものでしょうか…」

響「自分の事、認めてくれたんだから何とかしてよ…プロデューサー…」

あずさ「あらぁ…」

千早「これは流石に…」

春香「あなた…何とかなりそう?」

P「いや、無理だろ」

響「なんくるなくないさ…」

小鳥「ぴよぴよ…」

終わり

ちょwwwwwww

おわりんこ

久しぶりだから楽しかった

ばいばい

クズP「俺の逃亡はここからだ!」

元P「お前の要求通り、最後までクズを演じ続けてやったぞ」

元P「だから美希達だけは、解放してやってくれ……頼む」

フリーの音楽プロデューサーだった俺を知らないのか(キリッ

P「というと思ったか?」

響「え・・・」

P「呼んでこい!助けてやる全員な」

小鳥「はい!」

でもいいからはよ>>1

>>4で止めときゃよかったのに

小鳥「台詞に困った時はぴよぴよ言ってればいいという風潮」

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