ミカサ「共同生活」 (123)

1.進撃のSSです。
2.アニ「共同生活」
  の続きです。

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ミカサ「エレンどこいくの?」

ミカサ「いつだってそうだ。私も知らないところにいこうとする」

アルミン「いや多分トイレにいっただけだから」

ユミル「エレントイレかー!」

ウルセー!

ユミル「だそうだ」

ユミル「アルミン今日は訓練兵団の入団式の日だけど今日って入団式だけで終わりか?」

アルミン「だいたいそうだね。入団式でそのあとカリキュラムの説明があって11時くらいで終わりだって」

ユミル「ゆるっゆるだな。大丈夫か?」

アルミン「まぁたまには午後みんなでゆっくりしようよ」

ユミル「そうだなみんな仕事で忙しくて中々一緒に休めてないものな」

エレン「お前まだ働いてないだろ」

アルミン「あっもう出てきたの」

エレン「洗面所で顔洗っただけだって」

ユミル「これからもっとお前らよりいい仕事探してやっからいいんだよ」

ユミル(一度面接で落ちたとはいわないぞ)

アルミン「それにしてもアニまだ起きてこないの?」

ミカサ「最近アニはねぼすけさん」

ガチャ・・・

ミカサ「おはようアニ」

アニ「・・・ぉはよ」モソモソ

エレン「半分寝てるな」

ミカサ「前までは早起きだった。なんで?」

ユミル(きっとこの生活に慣れてきたってことか)

ユミル(前は気を張っていたんだろうな。しかし・・・)

ユミル「無防備だな」

エレン「へーアニって髪しばらないとこんな感じなのか」

アニ クー・・・

アルミン(また寝た)

ミカサ(かわいい)

ユミル「エレン起こしてやれよ・・・優しくな」

エレン「あー・・・うん

エレン「起きろよアニ」プニプニ

ミカサ「なんでほっぺたプニプニしてるの?」

エレン「いや・・・なんでだろ?けど起きないなアニ」

ミカサ「じゃあ私もやってみる」プニプニ

ユミル「私もやる」プニプニ

アルミン「えーやめようってみんなして」

アニ「うっうーん・・・」

ユミル「起きた」

アニ「!!!」

ミカサ「部屋にこもってしまった・・・」

エレン「アニ悪かったって」

ユミル「出て来いよー」

アルミン「だから言ったのに・・・」

30分後

アルミン「じゃもう行くよ遅れちゃうからね」

アニ「ごめん」

アルミン「別にアニは悪くないよ」

ユミル「エレンの奴が折角起こしてやったのにな」

エレン「お前が起こせっていったんだろ」

アニ「次やったら・・・」

エレン「やったら?」

アニ「びっくりするからやめて」

ユミル「もっと優しく起こしてくれってさ」

エレン「どんな風だよ」

ユミル「こうやって耳元で囁くのさ「アニ今日も愛しているよ」ってな」

アニ「うー・・・」

エレン「お前・・・馬鹿か?アニ嫌がってるだろ?」

アニ「うー・・・」

エレン(どっちだ?)

ミカサ「私にも・・・やってみたら」

エレン「お前気配を感じたらすぐ起きるだろ」

ミカサ「うー・・・」

アルミン「・・・どうでもいいからいこ」

ユミル「あぁ悪いアルミン。今度は私がお前を起こしてやるから」

アルミン「はーい。マム」ガチャ

ユミル「うん?お母さんじゃねーから」

ユミル「ってそういや戸締りは大丈夫か?」

ミカサ「戸締りは大丈夫。マム」カチャ

アニ「問題ないよ。マム」

エレン「いこうぜ。マム」

ユミル「お前ら・・・覚えてろよ」

アニ「訓練所ってここからどのくらいなの?」

ユミル「徒歩40分くらいじゃないか?」

アニ「結構かかるね」

エレン「じゃあ走るか?」

ユミル「死ね」

ミカサ「死ぬ気で歩く?」

ユミル「死ぬよ」

アニ「(あいつらはほっといて)どんな奴らがくるか楽しみだね」

アルミン「そうだね」

エレン「あーやっと着いたな」

ミカサ「いろんな意味で長かった」

ユミル「しっかし着いてみたもののなんか普通だな」

アルミン「いや普通でいいでしょ?」

ユミル「普通っぽい奴ばっかでパンチの効いた奴はいないな?」

アニ「だからいいじゃん」

ユミル「そんなの面白くないだろってなんだあいつら?」

エレン「なにが?あーなんかボロボロだな」

アニ「何か獲物を運んでるね」

ミカサ「野生を感じる」

アルミン「ずっと野宿してたのかな?」

サシャ「ついにこの日が来ましたねコニー」

コニー「あぁ待ちに待ったぜ」

クリスタ「うん・・・やっと」

クリスタ(はぁ・・・外の生活がこんなに大変だなんて)

サシャ「どうしました?」

クリスタ「なんでもない。がんばろうねサシャ」

サシャ「もちろんです。それにしても授業料代わりにもってきたこの猪」

サシャ「受け取ってもらえますかね?」

コニー「もらえるに決まってるさ。なんせ奴は手強かったからな」

サシャ「そうですね。その通りです!本当なら私達で食べちゃいたいくらいです」

クリスタ「食べちゃだめだよ!」

サシャ「・・・分かってますよ」

クリスタ「うん(間があったような)」

サシャ「しかし今年から授業料を取るなんてとんだ誤算でした」

コニー「しかも寮もないんだもな」

サシャ「えぇ。ですが私達はなんとか乗り切ることができるはずです」

サシャ「普通の人達だったら寮がない時点で途方にくれてしまいますから」

コニー「その点俺達は迷わず野営を選んだものな」

ユミル(迷えよ)

アルミン(あぁ何か全力で間違ったんだな)

クリスタ「私もあのときサシャとコニーに会わなかったら自給自足なんてできなかった」

クリスタ「私、動物の狩り方なんて知らなかったもの」

ユミル(会わないほうがよかったんじゃないか?)

サシャ「困ったときはお互い様です。けどもっとうまく狩りができるようになりましょうね?」

クリスタ「うん。がんばる。見ててね」

サシャ「その意気です。にしても皆さん私達より綺麗な身なりをしてますね?」

サシャ「狩猟生活してないのでしょうか?」

アニ(普通しないと思う)

クリスタ「うーん。何でだろうね?」

コニー「きっと実家から通ってんだな」

クリスタ「そうだよね。きっとそうだよね」

サシャ「あーそういうことですか。実家暮らしには負けませんよ」

サシャ「っとそろそろ入団式が始まります。急ぎましょう」

アニ「・・・ハードだね」

ミカサ「サバイバルしてる」

エレン(ちょっと楽しそうだな)

ユミル「・・・あれ受け取ってもらえると思うか?」

アルミン「・・・少なくとも授業料の代わりにはならないと思う」

エレン「それにしても家を借りられなかったのか?」

アルミン「多分申込書の推薦してる下宿先のところをよく読んでないんだと思う」

ミカサ「あー」

アニ「わかりにくかったものね」

アルミン「わからないのは何で狩猟生活をしてたんだろ?」

エレン「うーん。それしか思いつかなかったとか?そんな訳ないよな?」

ユミル「まーあいつらの心配は後だ私達も入団式に行こう」

ユミル(けどあの金髪の小さい奴どっかで見たような?)

ベルトルト「ライナー早く!」

ライナー「悪い。けどギリギリ間に合うだろ?」

ベルトルト「そりゃ走ってきたからね。もうっ道具の手入れなんて帰ってからでもできるだろ」

ライナー「お前こういうのは毎日の手入れが大事なんだろ?」

ライナー「そんなんじゃお前 ベルトルト「一流の大工って言いたいんだろ?」

ベルトルト「僕達がこれから行くのは?」

ライナー「・・・訓練兵団だ」

ベルトルト「僕達がこれからなるのは?」

ライナー「訓練兵だ」

ベルトルト「僕達の目的は?」

ライナー「・・・わかったってお前の言いたいことは」

ライナー「だけどお前も昨日の仕事中「いつか僕は自分で家を設計してみたいって」」

ライナー「それを俺に建ててもらうのが夢だとも言ってよな?」

ベルトルト「うっ・・・とにかくもう行くよ」

ベルトルト(アニ・・・僕ももう駄目かも知れない)

教官「あーつつがなく入団式とカリキュラムの説明を終えること出来たわけだが」

教官「最後に自己紹介も兼ねて名前となにか一言抱負をみんなに向かっていってもらえるかな?」

教官「それと私は座学の教官だが実技の教官もいるのでそれは明日紹介する」

ユミル(めんどくせーな何考えてんだよ)

アニ(えっどうしよ)

エレン「じゃ俺から。エレンだ。夢は壁の外の世界を見ることです」

アルミン(あー夢を言う流れになっちゃった)

ユミル(余計なことを)

アルミン「アルミンです。夢はエレンと一緒です」

ミカサ「ミカサです。夢は家族と一緒になることです」

アニ「えっとアニです。・・・夢はもう叶ってます」

ベルトルト(何だろアニの夢って?)

ユミル「ユミルだ。よろしく」

エレン「何か言えよ」

ユミル「うるせーな」

サシャ「サシャです!夢は故郷に錦をかざることです」

コニー「夢は故郷の家族に楽をさせることだ」

クリスタ「コニー名前」

コニー「あっコニーです」

クリスタ「クリスタです。夢は・・・何だろ?すみません。まだ解りません」

ユミル(あいつがクリスタか!)

ベルトルト「ベルトルトです。この世界をもっと良くできたらと思います」

ライナー「ライナーだ。もっとこの世界で良い物を作っていきたい」

ジャン(なんだこいつら訓練兵と関係ないことばっか言って)

ジャン「ジャンだ。憲兵団志望」

マルコ「マルコです。僕も憲兵団を目指します」

教官(やっとまともなことを言ってくれた)

ミーナ「ミーナです。みんながんばろーね」

エレン「おー!」

教官「・・・」





教官「では本日は解散。また受付にて授業料をもってきた物は提出するように」

ユミル「じゃ帰ろうぜ」

アニ「うん」

ミカサ「帰りになにか食べよう」

アルミン「そうだね」

エレン「・・・あそこ何か揉めてるぞ」

ユミル「あーあいつらかー」

サシャ「どうして受け取ってくれないんですか!」

教官「どうしてって言われても。これ(猪)授業料替わりは無理だよ」

サシャ「こんなに美味しそうなのに・・・何で」

コニー「そうです!これはこいつが一生懸命仕留めたんです」

コニー「だからとにかく価値があるんです!お願いします!」

クリスタ「私からもお願いします」

教官「えー困るよ」

サシャ「あぁどうしましょうか?このままでは私達訓練兵になれないじゃないですか」

サシャ「故郷のみんなになんて言ったら・・・」

コニー「まだだ!まだ諦めんなよサシャ!」

クリスタ「そうだよまだ行けるよ!」

サシャ「ありがとうコニー、クリスタ。諦めてはいけませんね」

サシャ「ではもう一度・・・」

サシャ「この獲物受け取って下さい!」

コニー「受け取ってください!」

クリスタ「お願いします!」

教官「駄目だって」

ユミル「あいつらわざとか?」

アルミン「一生懸命だよ」

エレン「熱いな」

ミカサ「エレンちょっと違う」

アニ「あれじゃ埒があかないね。ユミルいって来てよ」

ユミル「何で私がいくんだよ?」

ミカサ「いいから」

ユミル「ったくめんどくさいなぁ」テクテク・・・

アニ「いったね・・・」

ミカサ「割と素直でいい子だと思うユミルは」

教官「だからお金で貰えないと困るんだよ」

教官「まだ今日が期日ではないから用意ができたらもってくるといい」

サシャ「だって私達お金もっていませんもの」

コニー「金ってどうやって手に入れればいいんだ?わかるか?クリスタ」

クリスタ「わかんない」

ユミル「馬鹿かお前ら」

クリスタ「あっこんにちわユミルさんだっけ?」

ユミル「あぁどうもこんにちわって違う」

サシャ「そうですよクリスタ。ここはおはようございますが正しいのです」

コニー「はぁ?朝じゃねえだろ」

サシャ「いえいえ丁寧なあいさつはこうなのですよ」

ユミル「だから・・・」

クリスタ「おはようございます」

ユミル「・・・おはようございます」チラッ

アニ「ユミルが懇願の目でこっちをみてるけど。もう少し見てる?」

ミカサ「見たい気もするけど・・・」

アルミン(ひどい)

エレン「なにしてんだよユミル」

ユミル「エレン。だってさぁ」

エレン「お前ら困ってんだろ?ひとまず今日は家に泊まって考えようぜ」

コニー「いいのか?」

エレン「あぁ当たり前だろ」

サシャ「家があるのですか?」

エレン「借家だけどな」

クリスタ「ありがとうございますエレンさん」

エレン「同期なんだからさん付けなくていいって」

クリスタ「うんありがとエレン」

サシャ「しかし皆さんよく家が借りられましたね」

アルミン「あー訓練兵の申し込み用紙に書いてあったよ下宿先が」

サシャ「えー!そうなんですか?」

アルミン「そうなの」

クリスタ「けど家賃とかどうしてるの?」

ユミル「そりゃ働いて払うのさ」

エレン「お前は働いてないけどな」

ユミル「うっ」

ミカサ「エレン。そんなこと言わないの」

アルミン「そうだよユミルはちゃんと家のことをやってるよ」

ユミル「おっさすがアルミン」

アルミン「主に留守番とかごくたまーに作る料理とか」

ユミル「・・・もうお前らの服洗濯してやんねーぞ」

アルミン「あぁごめんユミル冗談だよ。僕ユミルの作る料理好きだよ」

ユミル「ほんとか?」

アルミン「うん。素朴で淡白で」

ユミル「それ褒めてるのか?」

アルミン「うーんどうだろう?」

ユミル「お前だけ生乾きで洗濯物取り込んでやる」

アルミン「地味にきついよそれ」

コニー「ははっ面白いなこいつら」

サシャ「皆さん仲がいいですねぇ」

クリスタ「うんとっても。羨ましいくらい」

クリスタ「しかもみんな働いているなんて」

コニー「大人だな」

サシャ「どんなことしてるんですか?」

エレン「俺は食堂で」

アルミン「僕は活字拾い」

ミカサ「私は新聞配達とか色々」

クリスタ「アニさんあなたは?」

アニ「アニでいい」

クリスタ「はい」

アニ「・・・」

クリスタ「・・・」

アニ(あれっ何喋ればいいんだっけ?)

クリスタ(アニって寡黙な人なんだなー)

クリスタ「えっと アニ「私もエレンと同じところで働いてる」

クリスタ「そうですか」

アニ「そうなんだ」

クリスタ「・・・」

アニ「・・・」

アルミン「人見知りを思う存分発揮してるね」

エレン「別に怒っている訳じゃないからなクリスタ。アニはこんな感じのときもあるけど」

エレン「怒ったり泣いたり笑ったりするし、けど俺は笑っているアニが好きだな」

クリスタ「えっ?」アニ「えっ?」ミカサ「えっ?」サシャ「お腹が減りました」

エレン「この前なんて泣いて大変だったけどな」

アニ「ばっ馬鹿何で言うの?だいたいあんたも泣いてたじゃないか!」

エレン「あっ言うんじゃねーよ!」

アニ「あんたが先にいったからでしょ」

アニ「・・・もうエレンにはごはん出してあげないからね」

エレン「えっ?」

アニ「料理失敗しても助けてやらないから」

エレン「えー」

アルミン「エレン」

エレン「うぅごめんなさい」

アニ「解ればいいんだよ」

アルミン「もう完璧に尻にしかれているね。ねぇミカサ?」

ミカサ「・・・」

アルミン「ミカサ?」

ユミル「泣き虫どもはほっといてもう家に着くぞ。サシャの腹が鳴ってうるさくてしゃーない」

コニー「サシャ腹が減ったのか?」

サシャ「お腹が減りました」

クリスタ「サシャお腹減ったの?」

サシャ「お腹が減りました」

ユミル「その無駄な会話やめろ」

サシャ「お腹が減りました」

ユミル「うるせー!わかったよ」

エレン「さぁ着いたぞ」

コニー「おぉ久しぶりに屋根のあるところで寝れる」

サシャ「雨風気にしなくていいですね」

クリスタ「あのー泊めてくれるのは嬉しいんだけど私達お金持ってないからなにもお返しできないのだけど」

エレン「あぁそんなの気にしなくていいよ」

サシャ「あっ!じゃあ授業料替わりに持ってきたこの猪みんなで食べましょう」

アルミン「いいの?」

サシャ「もちろん。というか早く食べたいです」

ユミル「良し。じゃあみんなで料理するか」

ユミル「ミカサは肉をさばけ。アニと私は調理をするよ」

ミカサ「了解」

アニ「肉料理なんて久しぶりだね」

クリスタ「私達は?」

ユミル「言っちゃ悪いがお前達少し臭うぞ。風呂に入れ」

ユミル「という訳で男どもは風呂の準備をしろ」

エレン「へーい」

エレン「じゃあ飯も出来たしクリスタ達も風呂から上がったから食おうぜ」

サシャ「はっ早く食べましょう」

ミカサ「ウェイト」

サシャ「うー・・・」

アニ(犬扱い・・・)

ミカサ「では・・・いただきます」

アルミン、エレン、ユミル、アニ、クリスタ、コニー「いただきます」

サシャ「いただきます!」

サシャ「うまい。うますぎます」ガツガツ

クリスタ「アニ料理上手なんだね」

アニ「食材が良いからね」

アルミン「けどすごいねこんなの狩れるなんて」

コニー「あぁすごいだろ。これ以外にも鳥や兎を狩ってるぜ」

クリスタ「カラスって食べれるんだね知らなかった私」

アニ「・・・そういえばどこに住んでるの?」

クリスタ「森の中」

アニ「そう・・・ほらっこれも食べな。遠慮なんかしないで」

クリスタ「ありがとうアニ。けどすぐに食べれないよ」

アニ「いや早くとっとかないとあいつに食われるよ」

クリスタ「あーサシャか。すごい食欲」

アルミン「気持ちのいい食べっぷりだね」

アニ「私は胸焼けがするよ」

ユミル「あいつと暮らしたら家計がえらいことになるな家計担当のアルミン君」

アルミン「うーんどうだろうそれ以上に働けばあるいは」

エレン「そういえばお前達今日は泊まっていくとしてこれからどうするんだ?」

サシャ「森に帰ります」

ユミル「帰るなよ」

アルミン「そうだよ家は今度一緒に探そう。それまではこの家を使いなよ」

コニー「いいのか?」

エレン「いいに決まってるだろ」

クリスタ「けど私達その前にお金を手に入れることを考えなくちゃ」

サシャ「うーん。どうしましょうかね。ご飯を食べるだけでお金がもらえるところがあるといいんですが」

ユミル「あるわけねーだろ」

コニー「俺達に出来ることと言えば狩りができることくらいか」

アルミン「それだけでも充分すごいけど」

ミカサ「そうっ・・・それ」

エレン「どうしたミカサ」

ミカサ「サシャ達が狩りをしたものを町の市で売るのは?」

ユミル「おぉそれいいな」

アルミン「お肉珍しいから売れるかも」

サシャ「けど急にお店なんてだせるのでしょうか?」

アルミン「確かにそうだね・・・そうだエレン、アニ」

アニ「なに?」

アルミン「君らの店でサシャ達が獲ってきた肉を仕入れてくれないかな」

エレン「流石だなアルミン。頼んでみるか」

アニ「実際美味しかったから大丈夫だと思うよ」

エレン「じゃあさアニ早速行こうぜ」

アニ「あっうん」

クリスタ「私も行く」

アルミン「そうだねクリスタがいけば信用されると思うよ」

ミカサ「なぜ?」

アルミン「なんか上品っぽく見えるんだクリスタは」

エレン「あっ確かにそう見えるな。家の連中も見習ったらどうだ」

アニ「はぁ?黙りな」ユミル「うっせガキが」ミカサ「うん・・・」

クリスタ「えっそんなことないよ」

アルミン「そう?じゃコニーとサシャは僕と家を探しに行こうよ」

サシャ「はーい」コニー「おう」

ユミル「じゃあ私とミカサは留守番だな」

ミカサ(私もエレンと行きたかった。けど・・・)

アニ「それじゃ行ってくるよ」

アルミン「僕達も行ってくるね」

サシャ「帰りに何か買って食べてもいいですかぁ?」

アルミン「まだ食べるの?まぁいいけどさ」

ミカサ「いってらっしゃい・・・」

ユミル「これであいつらもなんとかなんだろ」

ユミル「しかしサシャ食いすぎだな。あんだけあった飯がもう全然ないじゃないか。なぁミカサ?」

ミカサ「・・・」

ユミル「どうした?」

ミカサ「うん」

ユミル「エレンのことか?」

ミカサ「・・・なぜ?」

ユミル「お前が悩むのならそれしかないから」

ミカサ「そう・・・かも」

ユミル「よし。お姉さんが悩みを聴いてやるよ」

ミカサ「・・・」

ユミル「・・・真面目に話すか?それともいつもの感じにするか?」

ミカサ「ユミルはいつも真面目に見える」

ユミル「・・・何でそう言える?」

ミカサ「あなたはふざけているように見えてその行動、言動はいつも」

ミカサ「誰かを思ってのこと」

ミカサ「あなたは優しい。私達の中で誰よりも」

ユミル「アホか。そんなことないだろ」

ユミル「そうだと思っていてもそれは自分を思ってのことだよ」

ミカサ「それはそうかも知れないけどあなたの思いはそれでも優しい」

ミカサ「自分を思うことが誰かを思うことにつながるならそれを優しさと置き換えて問題なの?」

ユミル「勝手にしてくれ」

ミカサ「どちらにしてもいつものユミルが良い」

ユミル「はいはいわかったよ。お茶でも淹れるからちょっと待ってな」

ミカサ「ありがとうユミル」

ユミル「ほらよ。・・・で何の話だっけ」

ミカサ「エレンがアニに笑った顔が好きだって言ってた」

ユミル「うん?・・・それで?」

ミカサ「エレンが上品なほうが良いって言ってた」

ミカサ「エレンが ユミル「ちょっと待てもういい」

ユミル「えーと何が言いたいんだ?」

ミカサ「エレンが今朝私のことを無視した」

ミカサ「エレンが ユミル「おーい」

ミカサ「なに?」

ユミル「ちょっと落ち着けお茶でも飲んでさ」

ミカサ、ユミル「・・・」ズズー・・・

ユミル「ふう・・・前から思っていたけどお前喋ったりとか感情表現苦手なんだな」

ミカサ「そう」

ユミル「お前普段あんまり笑わないからなー」

ミカサ「そんなことない」

ユミル「じゃ以前笑ったのは?」

ミカサ「エレンが笑っていたとき」

ユミル「・・・あぁそう」

ユミル「それで結局のところどうしたいんだよ?お前は」

ミカサ「別に・・・今まで通りでいたい」

ミカサ「けど最近みんなと暮らして少し変わったのかも知れない」

ミカサ「前よりは話さなくなってしまった前よりも一緒にいる時間が少なくなった」

ユミル(そうかな?)

ユミル「えーと・・・好きなのかあいつが?(自分で言っててかなり恥ずかしいなこれ)」

ミカサ「よくわからない。だけどもっと見ていたい。もっと話したい。もっとそばにいたい」

ミカサ「私もエレンと同じところで働くべきだった」

ユミル「なんで?」

ミカサ「だってあのエレンが働いているのだから。しかも食堂で。料理を失敗したらどうしよう。包丁で手を切ったらどうしよう」

ミカサ「お店の人と喧嘩したらどうしよう。アニと喧嘩したらどうしよう。だから私がいるべきだった」

ユミル「・・・ははっ」

ミカサ「何がおかしいの?」

ユミル「あぁ悪い悪い」

ミカサ「本当に思ってたら2回も言わないの」

ユミル「はいはい」

ミカサ「ユミル」

ユミル「うん。言ってみればいいんじゃないかお前が今まで言ってたことそのままさ」

ユミル「うまく言えなくたって伝わるよ。いくらバカでガキなあいつでもさ」

ミカサ「・・・」

ユミル「まぁいい。けど言わなきゃいけないことはいつかは言わなきゃならない」

ユミル「そしてそれは時間が経ってしまうとつらいものに変わってしまう」

ユミル「自分の中では大事で気持ちなんだけどなんでそう変わっちまうんだろな?」

ミカサ「違うよ。大事な気持ちは大事なまま変わらない」

ユミル「いつだって今のままではないんだぞ」

ユミル「じゃもしエレンが死んだら?お前は変わらないか?後悔しないか?」

ミカサ「えっ?」

ミカサ「・・・」

ミカサ「・・・」ウルウル

ユミル「あぁっごめん泣くな。ごめんな」

ミカサ「・・・それでも変わらない・・・絶対に」

ユミル「そうか。わかった・・・わかったよってこれ2回言ってるけど本当に思ってるからな」

ユミル「お前は強いよ。きっと私達の中で誰よりも」

ミカサ「それは力は強いと思う」

ユミル「そうじゃないって」

ユミル「だけどさお前エレンだからな。何か変えたかったら動いてみろよ」

ミカサ「例えば?」

ユミル「うーん・・・ちょっと待ってろ」

1時間後

ミカサ(長い!)

ユミル「良し!待たせたな!いろいろ考えてきたぞ」

ユミル「まずあいつにお前を印象付けることが重要だ」

ユミル「とりあえず朝あいつを起こしてみるか」

ミカサ「うんうん」

ユミル「次にあいつの出勤を見送って」

ミカサ「私の方が家をでるの早い」

ユミル「・・・」

ユミル「次にあいつの職場にお弁当を持っていってだな」

ミカサ(飛ばした?)

ユミル「えーといつもと違う行動にあいつもえっ?って思うはずだ」

ミカサ(私も今ユミルにえっ?って思ってる)

ユミル「そしたらダメ押しであいつが仕事終ったらそれを待ってだな」

ミカサ「アニも一緒にいるよ」

ユミル「細かいことは放っておいてだな」

ミカサ(細かくない!)

ユミル「二人でそのまま家路に帰るんだ」

ユミル「そんで世界が染まるくらいの夕日を見ながら」

ユミル「昔のこと・・・今のこと・・・そして未来のことを話すんだ」

ミカサ(なんか熱が入ってる)

ユミル「そして・・・そしてお前は言うんだ」

ユミル「いまだって昔だってこれからだってあなたのことが・・・」

ユミル「好きであると」

ミカサ(うわぁ・・・今日のユミルなんか変だけど・・・)

ミカサ「うんとてもいい(なんか面白い)」

ユミル「そうか?」テレッ

ユミル「だけどもっと動きをいれて」

ユミル「こうか?」サッ・・・

ミカサ「もっと感情を込めて」

ユミル「お前のことが好きなんだ!」

ミカサ「OK。はい。そこで泣く」

ユミル「えっ?マジで?」

ミカサ「早く」

ユミル「・・・」ウルウル

ミカサ(ユミルかわいい)

ミカサ「そしたら最後に大きな声で言ってみよう」

アルミン「みんな!コニー達の家見つかったよ」ガチャ ユミル「お前を愛してるんだ!」

アルミン「うわぁ・・・」

ユミル「うわぁ・・・」

ミカサ「ブラボー」パチパチパチ

コニー「?ブラボー」パチパチパチ

サシャ「?ブラボー」パチパチパチ

サシャ「・・・なにか演劇の練習でもしてたんですか?」

サシャ(そう思わしてください)

ユミル「・・・おう」

コニー「なんかすごかったぜ」

ユミル「へへっ・・・」

ミカサ(満更でもない?)

アルミン「ミカサそうなの?」

ミカサ「わたしがユミルに相談した結果ああなった」

ユミル「おい・・・」

ミカサ「面白かった」

ユミル「おい!」

アルミン「相談って何を?」

ミカサ「・・・最近私に対するエレンの行動が不当に思えて」

コニー「なにか嫌な事でもあったのか?」

サシャ「ご飯が少ないとか?」

アルミン「ちょっと静かに二人とも」

サシャ、コニー「はーい!」

ミカサ(返事がいい)

アルミン「あぁ・・・そうか家族が増えて接する機会が少し減ったからね」

アルミン(単純にもう少しかまってくれってことか)

アルミン「それでユミルがあんなことをねぇ」

ユミル「なんだよ」

アルミン「ねぇユミルちょっと耳をかして」

アルミン「あんなことミカサに言わせちゃだめだってエレン絶対引くよ」ヒソヒソ

ユミル「わかってるよちょっとやりすぎた」ヒソヒソ

アルミン「それに・・・アニのことはどう考えてるの」ヒソヒソ

ユミル「そりゃ・・・」ヒソヒソ

アルミン「ユミルちょっと待って」

ユミル「どうした」

アルミン「なんでもないよ」フゥ・・・

ユミル「・・・なるほど。じゃあちょっと玄関先に行くか」スタスタ

ユミル「これでヒソヒソ話をしなくてもいいな。背伸びしなくてもすむ」

アルミン「ありがと・・・ユミルの背が高いんだよ」

ユミル「お前が小さいんだよ。もっと食ったほうがいい」

アルミン「じゃあもっと稼がないとね」

ユミル「・・・それで続きは」

アルミン「まぁいいか。ユミルはどう思ってるの?あの三人のことを?」

ユミル「正直全員子供だ。どうとでもないだろ」

アルミン「気持ちの強さは子供も大人も変わらないよ?」

アルミン「それはユミルも知っているでしょ」

ユミル「知っているが私が言いたいのは強さじゃなくて中身だ」

アルミン「そういうことね。だけどそれも変わってしまうよ」

ユミル「だとしてもだ。それは考えても仕方がない。だったら後悔のないように後押しさせたいだけだ」

ユミル「願わくば誰も傷がつかないようにとは思うよ」

アルミン「はっきりしてない気持ちをはっきりさせないままでも伝わるかな」

ユミル「お前は考えすぎだって」

アルミン「そう?うーん・・・って。はははっ」

ユミル「なんだ?」

アルミン「いやさっきから僕らの会話さ何なんだろう?」

アルミン「保護者みたいだ。そんなんじゃないよって思ってさ」

アルミン「ユミルの言うとおりだ。今は後悔のないように行動するだけだね」

アルミン「だけどさっきのユミルはないよ」

ユミル「頼むから忘れてくれよ」

アルミン「(ずっと覚えておこう)まぁけどどうにかしたいね」

アルミン「まずエレンはどう思っているのかな?」

ユミル「もう訊いてみたらどうだ?」

アルミン「なんか恥ずかしいなぁ」

ユミル「いいから面白そうだ訊いてみろよ」

アルミン「楽しんでるね。じゃあユミルも訊いてみてよ」

ユミル「柄じゃないなぁ」

アルミン「がんばろう」

ユミル「がんばるかぁ」

アニ「ただいま」

エレン「玄関先で何やってんだ?」

クリスタ「仲が良いんだね」

アルミン「みんなおかえり。ただの世間話さ」

ユミル「エレン。うまくいったか?」

エレン「ばっちり。サシャ達の捕ったもの仕入れてもらえるぜ」

アニ「しかも仕入れきれなかった分は自分で売っていいって」

ユミル「ずいぶん気前がいいな良い店だ」

エレン「コニー達の家はどうだったんだアルミン?」

アルミン「ここから目と鼻の先の家借りれたよ」

クリスタ「あぁ!ありがとうアルミン」

アニ「ほぼ向かいだね」

アルミン「うん。どうせなら近いところがいいと思ってね」

アルミン「だって(君らあんまり考えないから不安なんだよ)」

ユミル「だって?」

アルミン「なんでもないよ。中に入ろうみんな待ってる」

エレン「今日は早く飯くって寝ようぜ明日の実技が楽しみだよ」

ユミル「めんどくせーよ私は」

アルミン「誰が教官なんだろうね」

ユミル「さぁ?どうせどっかの兵団から引退したジジイがやんだろ」

クリスタ「そういうもの?」

ユミル「そういうものさ」

その日の夜

ユミル、ミカサ、アニとサシャ、クリスタの部屋

アニ「さすがに5人で二つのベットは狭くない?」

ユミル「だって二つしかないし」

サシャ「申し訳ないです」

アニ「そんなつもりじゃないよ」

ミカサ「川の字は無理ね」

クリスタ「川ってなに?」

ミカサ「私の故郷の文字の形でこんな風に寝るの」カキカキ

クリスタ「へー確かに5人じゃ無理だね。他にどんな文字があるの?」

ミカサ「私もあまり詳しくは・・・あとは正の字なら5人で」

アニ「どんな字?」

ミカサ「こんな」カキカキ

ユミル「無理!」

アルミン、エレンとコニーの部屋

コニー「いやー家がきまってよかったぜ」

アルミン「良かったね。ところで男一人だけで居辛くない?」

コニー「何でだ?考えたことも無かったな」

コニー「故郷からでてずっと忙しかったから」

コニー「獲物を捕って食べて寝床を探しての繰り返しだ」

コニー「それはあいつらにあってからも同じで」

コニー「それでも腹が減ったりとか寒いとかそういう思いはさせたくなかった」

コニー「俺もしたくないからな。考えてたのはそれだけだな」

コニー「だけどサシャはいつも腹が減っていたし、クリスタは最初好き嫌いが多かったな」

コニー「けどそんなのは全然問題なかった・・・あれ?俺ちゃんと答えているか?」

アルミン「大丈夫だよ。コニーはすごいねぇ。ねぇエレン?」

エレン「あぁ狩りができるなんてすごいよな」

アルミン「(そっちじゃないよ)僕らもがんばらなくちゃね。みんなを守らなきゃ」

エレン「あいつらならほっといてもちゃんとやっていくんじゃないか?」

アルミン「どーだろうね(ひどいなエレン)。エレンはみんなのことどう思ってるのさ?(やっと言えた)」

エレン「どうって・・・家族としか思ってないけどな」

エレン「アニは一番がんばっていると思う。けどすぐ迷子になるんだ」

エレン「だからそばにいなくちゃって思う」

エレン「ユミルは良く分かんねーな。我侭だし働かないし」

エレン「なんだけど家のこと一番やってるのはあいつでみんなのことを一番見ているのはあいつだ」

アルミン「(エレンも色々見てるんだな)ミカサは?」

エレン「あっミカサ?ミカサはミカサだろ」

アルミン「あぁうん(駄目だ納得してしまった)」

エレン「もう寝るぞ?コニーもう寝てるし」

アルミン「えーと。もうちょっと話しようよ?」

ユミル(そういやエレンのことどう思ってるかアニに訊こうと思ったけど忘れてたな・・・)

ユミル「アニ起きてるかー?」

アニ「なんとかね」

ユミル「ちょっとのどが渇いたな水でも飲みにいこうぜ」

アニ「一人でいきなよ。私は眠いんだ」

ユミル「そんなこと言ってるとまた今朝みたいな起こし方しちゃうぞ」フー

アニ「うー・・・わかったよ」ゾクゾク

アニ「うーん眠い」

ユミル「悪かったなほらっお湯にしといたから」

エレン「えー俺眠いんだけど」

ユミル「おっ男共はまだ起きてるんだ」

アニ「私達の部屋からだと聞こえないけどここなら微かに声が聞こえるんだね」

アルミン「ところでさぁエレン好きな人っているの?(もう強硬手段だ)」

ユミル「おっアニ聞いてみろよ面白い会話してるぞ(アルミンがんばってんな)」

アニ「何?」

ユミル「誰か好きかとかそんな会話」

アニ「嘘?」

エレン「お前急に何言ってんだよ?さっきからおかしいぞ」

アルミン「いいから」

エレン「じゃあアルミンから言ってくれよ」

アルミン「うっ(これは予想外だ)」

ユミル「これは面白くなってきたなどうするアルミン?」

アルミン「・・・ユミル」

ユミル「えっ・・・」

エレン「おー意外だな」

アルミン「そう?僕は好きだよ(とゆーか今の時点ではこういうしかないだろ)」

アニ「へーそうだったの。よかったねユミル」

ユミル「いやそんなバカな冗談だろいやもし本当なら・・・」ブツブツ

アニ「駄目だねこれは」

アルミン「次はエレンの番だよ」

エレン「俺か?俺は・・・」

アニ(誰なんだろやっぱりミカサかな?)ドキドキ

アルミン(何だろ僕まで緊張してる)ドキドキ

エレン「アニが好きだよ」

アルミン「そう・・・(ミカサになんて言おう)」

ユミル「ハッ・・・アニ良かったな」

アニ「」

ユミル「これは駄目だ」

エレン「それにミカサだってアルミンだってついでにユミルだってそうだよ」

アルミン「僕も?」

ユミル(ついで?)

エレン「コニーと同じだって。大切なんだよ」

エレン「俺は朝起きてみんなといられることがさ本当に良いなって思うよ」

エレン「口うるさいミカサとか、寝ぼけたアニとか、アルミンとついでにユミルがいることが」

ユミル(エレン後で殺す)

エレン「ちょっと前なら考えられなかったよな?」

エレン「前いたとこなんて朝も昼も夜も暗かったみたいに感じたよ」

アルミン「開拓地は確かにそうだったね。狭くて暗かった思い出しかないね」

エレン「それ以外の思い出なんてあまりないよな」

エレン「だけどここ数日なんて思い出すことなんて山ほどあるぜ」

アルミン「うん。大体が笑い話になりそうだけど・・・」

エレン「それでもいいってだってそのほうがいいんだって前よりずっと」

エレン「じゃあもういいか。明日はついに実技なんだ。だからもう寝るぞ?」

アルミン「ありがとうエレン話に付き合ってくれて。じゃあおやすみ」

エレン「あぁおやすみ。・・・なぁアルミンさっきの話みんなには言わないでくれよ。恥ずかしいから」

エレン「俺も言わないからさっきのこと」

アルミン「さっき?えっいやそうじゃないって」

エレン zzz・・・

アルミン「あぁもう・・・まぁいいや」

ユミル(まぁエレンはそういう奴だよな。単純で純粋で・・・それが良いのか悪いのかわからないが)

ユミル「そういうことみたいだなアニ。あいつはまだそういうの考えてないって」

アニ「」

ユミル「アニ。おーい聞こえてるか?」

アニ「えっ?あぁ聞こえてるよ?うん。聞こえてる。大丈夫大丈夫」

ユミル「(まだ混乱しているのかよ)今日はもう駄目だな。アニもう寝ようか?」

アニ「寝よう寝よう。あっエレンは?アルミンは?」

ユミル「聞いてなかったのか?寝たよ」

アニ「えっ?あぁそうだったね」

ユミル(こりゃヤバイな誤解を解かないと)

ユミル「アニよく聞け。エレンはお前の他にアルミンも好きなんだ」

アニ「うん?」

ユミル「もちろんミカサもついでに私もだそうだ」

アニ「うん?」

ユミル「(このうんは絶対わかってねーな)もういいや寝るぞ」

アニ「うん」

次の日

アルミン「おはよー」

サシャ「おはようございますアルミン」

アルミン「よく寝れた?」

サシャ「そりゃもうベットに入った瞬間寝ちゃいました」

サシャ「コニーはどうでした?」

コニー「俺もすぐに寝ちまったな。けどエレンとアルミンは何か喋ってたな」

コニー「なんだっけ?えーと・・・ アルミン「ほっ他のみんなは?」

サシャ「私以外はみんなで朝食を作ってます」

コニー「サシャは作んないのか?」

サシャ「えへへ・・・」

アルミン「つまみ食いは駄目だよ?」

サシャ「すごいです!よく分かりましたね」

コニー「追い出されたのか・・・」

ユミル「おーい出来たぞ」

アルミン「おはようユミル」

ユミル「おっおう」

アルミン「どうしたの?」

ユミル「はぁ!なんでもねーよ!」

アルミン「わっ急に大きな声ださないでよ」

ユミル「あっ悪い・・・」フイッ

アルミン(目を見て話してくれない?)

ミカサ「おはようアルミン、コニー。エレンは?」

アルミン「もう起きてくるよ思うよ。ベットでもそもそしてたし」

エレン「おはよって俺が最後か?」ガチャ

エレン「あーけどアニがまだいない」

クリスタ「いるよ」

エレン「あぁクリスタおはよう。いるって・・・クリスタの後ろにいるのがアニか?」

クリスタ「うん。エレンを見たら私の後ろに隠れちゃった」

エレン「アニどうしたんだよ?」

アニ「・・・」ボソボソ クリスタ「なんでもないよって言ってる」

エレン「なんでもなくねーだろ」

アニ「・・・」ボソボソ クリスタ「そっそれより早くご飯食べようって言ってる」

ミカサ「エレン。アニになにかしたの?」

エレン「いやしてねーよ」

クリスタ「今日のご飯は自信作だから早くエレンに食べてほしいなぁって言ってる」

アニ「言ってない!」 クリスタ「言ってないって言ってる」

アルミン「いや聞こえてるから」

訓練兵団

アルミン「やっぱちょっと遠いよねユミル」

ユミル「あっああそうだな」

アルミン(なんかよそよそしい今日のユミル)

エレン「なんか今日のユミルとアニ変じゃねーか?」

ユミル「はぁっ?変じゃねーよ」

エレン「俺に対してはなんか怒ってるしさ」

ユミル「ふんっ(どーせ私はついでだよ)」

ミカサ「・・・あっ見て。もうだれか訓練場に立ってる」

アニ「ほんとだね。もう制服を着てるよ」

クリスタ「同期なのかな?」

ユミル「そうだろ背がちっせーもん」

ユミル「おーい!そこのお前昨日見なかったな?」

ユミル「病気でもしてたのか?まぁ気にすんなよ」

アルミン(どっかでみたことが?)

ユミル「きっと大したことねーぞここ」

チッ・・・

ユミル「何だお前は態度悪いな(目付き悪)」

アルミン「ユミルその人リヴァイ兵長だよ!」

リヴァイ「いい度胸だなてめーら。特にそこのデカ女」

リヴァイ「たいしたことがないかどうかすぐに分からしてやろうか」

ユミル「ハッ。申し訳ございません(なんでこんな奴がここにいるんだよ?)」

ハンジ「リヴァイ。もう始まるから教室集まってー」

リヴァイ「・・・お前ら教室に集合だ。俺は先に行く」

ユミル「くそっ何なんだ」

エレン「すげー本物だユミルいいな。俺も話したかった」

ユミル「うるせっすげー恐いぞあいつ」

アルミン「なんでリヴァイ兵長ともあろう人が訓練兵団にいるのかな?」

クリスタ「すごい人なの?」

エレン「そりゃもう人類最強だって言われるくらいの人だ」

ミカサ「私より?」

エレン「そりゃそーだろ」

サシャ「その割にはちっさいですね」

コニー「ちっさいな」

アルミン「二人供本人も前で言わないほうがいいよ。殺されちゃうよ」

クリスタ、アニ(そうだそうだ)

リヴァイ「ったく何でこんなことに」

ハンジ「今更なにいってんの?決まったことじゃん。私とリヴァイが教官をやることに」

リヴァイ「てめーが上にバカなこというからだろ」

ハンジ「簡単に納得してくれたよ。こんな風にいったらね
  
    「人類最強は確かに大きな戦力です

     ですが一人しかいません。もし人類最強が何人も何十人もできるとしたらどうでしょう?

     人類は打ち勝つことができるのではありませんか?
  
     いまこそリヴァイの技術を後進に伝えるべきです。そうすれば
  
     必ずや人類の勝利に役立つことができるはずです。ついでに私も微力ながら補佐を務めます」

    ってね」

リヴァイ「いろいろな所を無視してだ。最後の部分はなんだ?」

ハンジ「私が休日手当てが欲しいから」

リヴァイ「は?」

ハンジ「最近給料少ないじゃん経費削減だかなんだかしらないけどさ」

ハンジ「だからさ少しでも働きたいんだよねー研究費(趣味)が足らなくてね」

リヴァイ「いってる意味がわからねぇ」

ハンジ「だーかーらリヴァイをだしにして、ここの仕事を私の給料の足しにしたいわけよ」

リヴァイ「・・・」ギュウゥゥゥ・・・

ハンジ「イタイイタイ・・・って頬をつねらないでって」

リヴァイ「てめーの私利私欲のためで俺は」

ハンジ「たまにはいいじゃん」

リヴァイ「たまにって何年あると思ってやがる」

ハンジ「細かいこと言わない人類最強の名が泣くよ」

リヴァイ「細かくねぇ」

ハンジ「まぁまぁリヴァイだってちょっと乗り気でしょ?今日だって一番乗りだったし」

ハンジ「備品のチェックとか事前準備してたよね?」

リヴァイ「・・・金をもらう以上は要求されたことはやる」

リヴァイ「だいたいてめーは何やんだ?」

ハンジ「私?私は砲兵術とか技術系の実技と座学を少々やるつもり」

リヴァイ「座学もやるのか?」

ハンジ「うん。無理いってもらったんだ。ゆくゆくは・・・」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「こっちの話(ゆくゆくは座学の講義を全て乗っ取って私の研究(趣味)を訓練兵にやらせるのだ)」

ハンジ(給料も貰いしかも研究(趣味)が進み・・・いやー楽しいことだらけだ。いつかここをハンジラボと呼ぼう)フフフ

リヴァイ「・・・」ギュウゥゥゥ・・・

ハンジ「イタイイタイ・・・って何すんの?」

リヴァイ「いや・・・よからぬことを考えていただろ?」

ハンジ「えー?なーに言ってんの?ほらっそろそろ訓練兵が集まるよー」

リヴァイ「ちゃんとやらねぇと殺すからな」

ハンジ「ちゃんとやるって教育熱心だなリヴァイは」

ハンジ「はーいみんな集まったね」

ハンジ「私はハンジだ」

ハンジ「ハンジさんでいいよ」

ハンジ「隣にいるのはみんな知ってるよね」

ハンジ「リヴァイだ。呼び方はリヴァイさん、リヴァイ兵長、リヴァイ教官。なんでもいいよ」

リヴァイ「おい・・・俺にも喋ら ハンジ「なにか質問は?」

アルミン「はい。なぜ調査兵団の幹部が教官をやるのですか?」

リヴァイ「こいつの ハンジ「大人の事情です。他には?」

リヴァイ「・・・」

アルミン(何だろ?きっと僕達には言えないような事情があるに違いない)

エレン「今日は何をやるんですか?俺立体機動がやりたいです」

ハンジ「リヴァイ今日何やんの?」

リヴァイ「決まってんだろ。掃除だ」

エレン「掃除ですか?」

リヴァイ「あぁん?不服か?」

エレン「いっいえ。すぐ取り掛かります」

アルミン(掃除だって?きっと僕達には想像もつかない意味があるに違いない)

リヴァイ「お前なにやってる早く受け取れ。箒だ」

アルミン「あっはい!」

ハンジ「リヴァイがやってた備品チェックって掃除用具を調べてたんだ」

ハンジ「けどなんで掃除なんか?」

リヴァイ「埃っぽいからにきまってんだろ」

アルミン「・・・」

ユミル「何で金払ってまで掃除しなきゃなんねーんだよ」ブツブツ

リヴァイ「おいっそこのお前・・・」

ユミル(やべっ)

リヴァイ「お前には性根を直すために罰が必要なようだ」

リヴァイ「ほらっ受け取れ」

ユミル「何です?これは?」

リヴァイ「みりゃわかんだろ雑巾だ」

リヴァイ「これで廊下を掃除しろ。乾拭きだからな」

ユミル(なんつー微妙な罰だ)

リヴァイ「一人じゃあれだな・・・そこのデカイ奴お前も一緒にやれ」

ベルトルト「えっ?」

ユミル「とんだ災難だったな。いや・・・そうでもないか」

ユミル「そういやお前名前はなんだっけ?」

ベルトルト「ベルトルト。君はユミルだよね」

ユミル「おっよく知ってるな(覚えずれーなこいつの名前)」

ベルトルト「君はアニと一緒に住んでいるんだよね?」

ユミル「まぁな。つーか何で知ってんだ?」

ベルトルト「いや。前にアニから聞いたんだ。昔馴染みなんだ僕とライナーとアニは」

ユミル「そういやアニから聞いたことがあったなそんなのがいるって」

ユミル「それでアニがどうしたんだ?」

ベルトルト「いや・・・何でもない」

ユミル「ふーん?」

エレン「リヴァイ教官掃除終りました!」

リヴァイ「おう・・・駄目だまだ埃がある。続けろ」

リヴァイ「掃除は上のほうからやるのが基本だ。わかったか」

エレン「ハイ!」

アルミン「そうか!この掃除は僕達のこれまでの誇り(埃)を捨て去ることを目的としているのか!」

ミカサ「アルミン?」

ハンジ「リヴァイー?いつまで掃除やるんだよ?」

リヴァイ「あぁ・・・実際今日は立体機動の適正テストをやらすつもりだったんだか」

ハンジ「あのブラーンってやるやつ?」

リヴァイ「そうだ。その時の装具を朝確認していたんだが一部ぶっ壊れてるやつがあって」

リヴァイ「それで今日は中止にした」

ハンジ「へー。そうだったの」

リヴァイ「怪我をされたら困るからな・・・」

ハンジ「あーこっちの不手際で怪我でもされたら金返せってなるかもね」

リヴァイ「・・・まぁいい。修理は来週までかかるそうだ」

ハンジ「じゃ今日は掃除でおしまい?」

リヴァイ「・・・いや後はみんなで飯を作ってから解散だ」

ハンジ「えーつまんないってそれじゃあ。一気に立体機動をやらせてみるとか革新的なことやらないの?」

リヴァイ「やらねぇ。暫くは体作りをするため基礎トレーニングが中心だ」

ハンジ「うーん(リヴァイって意外と訓練兵思いだなぁ)」

ハンジ「けどさぁ時間余っちゃうよ?こんなのやってみない?」

リヴァイ「どうせろくな事じゃないんだろ?」

ハンジ「まぁ聞いてよ」ゴニョゴニョ

ユミル「もう大分終ったんじゃないか?」

ベルトルト「まだ隅のほうが残ってるよ」

ユミル「はいはい(こいつ真面目君だな。あんま話しないし)」

ユミル「・・・」フキフキ

ベルトルト「・・・」フキフキ

ユミル「・・・なぁベルトルさんってっどこで働いてんの?」

ベルトルト「はっ?僕?」

ユミル「そうだよ」

ベルトルト「僕はライナーと一緒に大工をやってるんだ」

ユミル「おーすげーな」

ベルトルト「ありがとう。君も働いているの?」

ユミル「私は・・・偉いからいいんだよ働かなくて。その代わり他の奴らが働けば」

ベルトルト「?・・・ハハッそうなの」

ユミル「なにが可笑しい?」

ベルトルト「あぁごめんごめん・・・じゃアニも働いてるんだよね?」

ユミル「お前アニから聞いてないのか?」

ベルトルト「教えてくれないんだ。あっ僕じゃなくてライナーが聞いたんだけどね」

ベルトルト「知り合いに来られるのは嫌だって」

ユミル「まぁあいつらしい・・・おっそうだベルトルさん」

ベルトルト「なっ何?」

ユミル「今度行ってみろよアニのとこに。場所教えるからさ」

ユミル「仕事終わりが狙い目だ。一緒に働いているエレンっていうガキは先に帰ってもらえ」

ベルトルト「僕達が来たらアニ嫌がるんじゃないかなぁ」

ユミル「馬鹿だなぁ口ではそういってても本当はライナーやお前に来て欲しいに違いない」

ベルトルト「そう?」

ユミル「そうだ!」

ベルトルト「えっうん。それじゃあ今度行ってみるよ」

ユミル(良し)

アニ「二人供。掃除は終わり。ご飯だってさ」

ベルトルト「あぁアニ分かったよ」

ユミル「ごめんな」

アニ「何?」

リヴァイ「全員集まったか?」

ハンジ「ご飯も食べてもらってこれから訓練になるわけだが」

ハンジ「まずはみんなの実力を知りたい。というわけでこれからやるのは・・・」

アニ「何をやるのかな」

アルミン「体力テストみたいなことをやるかもね」

ユミル「えーめんどくせーよ」

クリスタ「私苦手だなー」

エレン ワクワク

ミカサ(エレン楽しそう)

ハンジ「鬼ごっこだ」

ハンジ「ルールは単純君らは鬼で一人の子をタッチすれば終わりだ」

ハンジ「子はもう想像つくよね?リヴァイだ」

エレン「おーすげー!」

ユミル「まじかよ」

ジャン「何だよガキのお遊戯会じゃあるまいし」

リヴァイ「てめーらじゃ俺に触れることさえできないだろうが」

リヴァイ「もし触ることができたら上期の授業料を免除してやろう」

一同 ウォォォォォー!!!

ジャン「なっなんだぁこいつら」

ハンジ「ちょっとリヴァイ何勝手なこと言ってんの!どこにそんなお金があるんだよ?」

リヴァイ「金はエルヴィンが出すに決まってんだろ」

ハンジ「じゃあいいや」

アルミン(間違ってもこの人たちの上司にはなりたくないな・・・でも)

アルミン「すごいよ!これでどれだけの家計が助かるか計り知れない」

マルコ(そんなにすごいのかなぁ)

サシャ「ハイそうですね!暫くは食費には困りません」

クリスタ「まずベット買おうよ」

マルコ(うわ・・・みんな大変なんだな)

アニ(何買おうかなー。服?いや新しい鍋がいいかな?)

ユミル「お前ら出来てから考えろよ。相手はアレだからな?」

ハンジ「始めるよー制限時間は2時間ね」

リヴァイ「お前は?」

ハンジ「見てる。がんばってねー」

リヴァイ「めんどくせーこと考えやがって」

ハンジ「またまたぁ結構楽しんでるでしょ」

リヴァイ「ふんっ」

ハンジ「じゃあ・・・よーいスタート!」

ユミル「っで結局全員駄目ってことか?」

エレン「まだだ。まだ時間は残ってる」

アルミン「あと10数分残ってるけど・・・さすが人類最強は伊達じゃないね」

アニ「惜しいのはミカサくらい?」

ミカサ「駄目。あのチビまだ余裕を残している」

ユミル「ミカサでも駄目か・・・絶望的だな」

サシャ「お腹すきました」

コニー「後ちょっとだから我慢しろよ」

クリスタ「ねぇサシャ見てパンだよ」ゴソゴソ

サシャ「おぉ!」

クリスタ「お昼全部食べれなかったらとっておいたんだ。後で食べようね」

サシャ「ハイ!」

エレン「なぁアルミン。もういっそのこと全員で突っ込むか?」

アルミン「何回かやったんだけど歯牙にもかけなかったね・・・ただ全員で行っても意味がない」

アルミン「なにかリヴァイ教官の意表をつくものでないと・・・」

コニー「獣とかが急にでてくるとすごくびっくりするけどな」

ユミル「巨人が出るとか・・・そんなことねーか」

アルミン「まぁ確かに」

エレン「そんなこと言っても仕方がないぞ。もう全力でいくしかない」

アルミン「うーん・・・そうだ!・・・待ってエレン僕に考えがある」

アルミン「ただこれは犠牲を伴うんだ。それでもやってくれるかい?」

エレン「あぁもちろん」

アルミン「ありがとじゃあこれは全員に役割があるんだ。まずユミル」

ユミル「えっ私?」

アルミン「ユミルは同期で一番背の高いベルトルトって知ってるよね?」

ユミル「あぁ今日知った。それが何の関係があるんだ?」

アルミン「ユミルも背が高いよね?」

ユミル「もう何か嫌な予感しかしないけど」

アルミン「さすがユミル。ちょっと耳貸して」ヒソヒソ

ユミル「やだ!」

アルミン「お願い!家計を助けると思って」

ユミル「・・・私も助けてくれよ」

アルミン「えっ何?」

ユミル「うるせーこの貸しは高くつくからな」タッタッタ

クリスタ「いっちゃった・・・」

アルミン「なんだかんだいってやってくれるよユミルは。次はクリスタとコニー」

コニー「おう」クリスタ「私で大丈夫かな」

アルミン「大丈夫。二人供耳を貸して」ヒソヒソ

コニー「そんなんでいいのか?」

クリスタ「私もそれだけいいの?」

アルミン「うん。けどタイミングが重要だからね」

アルミン「エレン、ミカサ」

エレン「まってたぜ」ミカサ「なんでもしよう」

アルミン「君らがこの作戦の最後だ。つまりいくらユミル達がうまくやっても君らが失敗したらその時点で終わり」

エレン「おう重要だな」

アルミン「特にエレンがリヴァイ教官に触れる役目をするんだ」

エレン「おぉ・・・望むところだ」

ミカサ「エレン良かったね」

アルミン「じゃあ聞いてね」ヒソヒソ

ミカサ「!アルミンいくら何でも」

エレン「うーん」

アルミン「ミカサ今は感傷的になっている場合じゃない。違わない?いま重要なのは家計を助けることだよ」

ミカサ(違わないと思う)

アルミン「それにこれは二人にしか出来ないことなんだ」

アルミン(ミカサの力がないと出来ないし、エレンの役は他の人だときっと断るからね)

ミカサ「えっ・・・私達にしか?」

アルミン「そう。それにエレン。実際の立体機動はこれの比じゃないだろうね」

エレン「そうなのか?アルミン」

アルミン「もちろん」

エレン「良し!決めた。やるぞミカサ!」

ミカサ「うん。私達にしかできないから」

アルミン「ありがとう命運を祈るよ」

アニ「アルミン私は?」

アルミン「アニは一番大変かもしれない。けど一番シンプルだ。そしてこの作戦のスタートは君だ」

アニ「なに?」

アルミン「「全力で戦え」だよ」

アニ「ふふっOK」

サシャ「あのー私は?」

アルミン「サシャ君は「本能のままに」」

サシャ「はい???」

アルミン「じゃあ散開!後の行動は作戦通りに!」

リヴァイ「あいつらもうこねぇのか?意気地のねぇ奴らだ」

アニ「・・・リヴァイ教官。手合わせを」

リヴァイ「お前一人か・・・根性あるな」

アニ「さぁ・・・どうでしょう?」

アルミン「始まった・・・」

ハンジ「いやー始まったね?」

アルミン「ハンジ教官?」

ハンジ「ハンジさんでいいよ」

ハンジ「君らなんか作戦練ったよね?ちょっと教えてよ」

アルミン「きっとすぐに終わります。大体たいしたものではないです」

ハンジ「まぁまぁそういわずにさ。あの小さい子だけでリヴァイにタッチなんかできないからね」

ハンジ「あの子の役目は誘導かな?けど強いね。あの子」

アルミン「そうですね。僕も驚いてます。・・・あそこで終ってくれればいいけど」

ハンジ「リヴァイ強いもんねー」

アルミン「あぁあと少しがんばってアニ」

少し前

ユミル「やりたくねーな・・・畜生どこにいんだよベルトルさんは?」

ライナー「あー早く帰って仕事をしたい」

ベルトルト「もうっ何しに来たのライナーは」

ライナー「お前だってそうだろ?あの化け物に適う気がないから俺とこんなところで話している」

ベルトルト「それはそうだけどさ」

ユミル「おういベルトルさん」

ベルトルト「あっユミル」

ユミル「ちょっと頼まれてくれよベルトルさん」

ベルトルト「何を?」

ユミル「巨人になってくれ」

ベルトルト「えっ!?」

リヴァイ「お前やるじゃねえか。その格闘術どこで覚えた?」

アニ「忘れました。どこで覚えたなんて(あぁ駄目だね。まったく当たる気がしない)」

アニ(さすがに体力の限界だけど。みんなの為だ。あと少しやってみよう)

ハンジ「もう限界なんじゃないあの子。日も陰ってきたしそろそろ終わりかな」

アルミン「まだです。もう少し待ってください」

ハンジ「何かあてはあるのかい?」

アルミン「誘導の後は陽動です。まぁ一発芸みたいなものです」

アルミン「一瞬だけでいい。気を逸らしてくれれば」

ハンジ「それは楽しみだね・・・おや?あの木の裏でこそこそしてる二人がいるけど」

アルミン「はい。あれが一発芸担当です」

ハンジ「ひどいね君」

アルミン(じゃあクリスタ頼むよ)チラッ

クリスタ(OKアルミン)

クリスタ「リヴァイ教官大変です!巨人が・・・巨人が現れました!」

リヴァイ「あぁん何いってやがる?そんな訳ないだろ」

リヴァイ(大方俺の気を逸らす戯言だろう)

クリスタ「でっでも後ろに!」

リヴァイ(うるせーな・・・!この影の長さは3いや4m近い・・・まさかっ)クルッ

ユミル肩車ベルトルト「がおー・・・」

リヴァイ「・・・」ユミル「・・・」ベルトルト(帰りたい・・・)

ユミル「馬鹿みたいだろ。私もそう思う。けどまぁ一瞬でもあんたの目を丸くできれば十分」

ユミル「それにまだ続くさ、馬鹿みたいなことが。ほらっ」

アルミン「コニー!サシャ!」

サシャ「へっ?」

コニー「ほらっパンだ食っていいぞ!」ポイッ

ハンジ「パンをリヴァイのほうに投げて何を サシャ「パァン!!!」ビュン!

ハンジ「うぉ超はええ。何あの子」

リヴァイ(奇行種並みだ。だから避けれる)トンッ

ハンジ「おっ流石リヴァイ跳んであの子を避けたね。これで終わり?」

アルミン(良し!上に跳んでくれた後は)

エレン「うおぉぉぉぉ!」

リヴァイ「あっ!?(立体機動も無しに飛んできただと?)」

少し前

エレン「じゃ俺がお前に向かって全力で跳ぶから」

ミカサ「私がそれを抱き止める」

エレン「止めてどうすんだよ。そのままお前が位置を修正して俺をリヴァイ教官に投げつける」

ミカサ「よく考えると無茶」

エレン「よく考えないでも無茶だよなー」

ミカサ「エレン怪我しないで」

エレン「なんとかなんだろ」

ミカサ「・・・共同作業だねエレン」

エレン「・・・アホなこと言うなよ。サシャが動いたら行くからなミカサ」

ミカサ「うん」

アルミン「いっけぇぇぇぇぇエレン!」

ハンジ「うわっ人間投げるなんて有り?」

リヴァイ(跳んだ先を狙って人を投げつけてくるなんて)

リヴァイ(アホかこいつら)

リヴァイ(・・・まだ避けれるか?後ろの木を蹴ってやれば)チラッ

ハンジ「んっ?」アルミン「あっ」

リヴァイ「・・・まぁいい」

ガシッ

アルミン「リヴァイ教官がエレンを受け止めましたね」

ハンジ「そのようだね。我々も向かおうか」

ハンジ「みんなーお疲れ様。しかしシュールだ」

ハンジ「肩車してる物、パンを食ってる物、エレンを抱きかかえてるリヴァイ。なんなのこれ」

ベルトルト「ユミル降りてよ」

ユミル「まずお前が屈め」

ベルトルト「そっそうだね」

アニ「あー疲れた」

ベルトルト「あっアニ」

アニ「何であんたがこんなことやってんの?」

ベルトルト「ちょっと巻き込まれて」

アニ「まぁ・・・あんたらしいよ」

ベルトルト「どうだった?」

アニ「どうだったって。うーん。まぁ面白かった?」

ベルトルト「うんそうだよね・・・アニもがんばってたよ」

アニ「あぁうんありがと」

ユミル「・・・降りていいかぁ」

コニー「俺大したことしてねーな」

クリスタ「そんなことないって。それを言うなら私だって」

コニー「そうかぁ?それよかクリスタナイス演技」

クリスタ「えへへ。ありがとうコニー」

サシャ モグモグ

リヴァイ「おいっいつまでしがみついてやがる。とっとと降りろ」

エレン「はっはい!」

ミカサ「エレン大丈夫?」

エレン「あぁどこも怪我してねぇ」

ミカサ「よかった」

リヴァイ「・・・約束通りエレンとか言ったな?お前は上期の授業料免除だ」

エレン「ありがとうございます!・・・けどすみません辞退させてください」

リヴァイ「あぁ何言ってんだお前?結構な金が浮くじゃねえか」

エレン「確かにそうなんですがリヴァイ兵長・・・じゃなくて教官」

エレン「わざと避けませんでしたよね?」

アルミン(エレン。君はそうだよね)

ハンジ「あー気付いていたか。やるね彼」

アルミン「ええ確かに。エレンの言うとおりリヴァイ教官は避けませんでした。なぜなら後ろに木がありましたから」

ハンジ「そう。リヴァイが受け止めなければ彼は木に激突してたよね」

リヴァイ「もしそうだとしてもだ。全部お前の想像だろ」

エレン「それだけじゃありません。俺一人では触れることさえできませんでした」

エレン「だから俺一人が免除ってのはちょっと」

ユミル「おめーが浮いた分をみんなで分割すりゃいいだろ」

アニ「単純なんだよあいつは」

ハンジ「オーケーじゃあこうしよう」

ハンジ「リヴァイのおごりでいまここにいる全員。今度ご飯食べにいこう」

サシャ「やったー!」

コニー「死ぬほど食うぞ!」

エレン「俺も!」

リヴァイ「急に何いってんだよテメー!」

ハンジ「私も少しはだすよ」

リヴァイ「・・・じゃあエルヴィンが8割。俺とお前で残りだ」

ハンジ「エルヴィン呼ぶの?」

リヴァイ「呼ばねぇ」

ハンジ「ひどい部下だねぇ」

リヴァイ「お前もな」

リヴァイ「とにかく今日のところは解散だ」

ハンジ「また来週ー」

マルコ「たのしそうだね」

ジャン「フンッ帰ろうぜ・・・マルコだっけ?飯くっていくか」

マルコ「君の奢りで?」

ジャン「何でだよ・・・」

マルコ「冗談だって行こう」

ミーナ「あのー私もいいかな?」

ジャン「あぁいいけど何でだ?」

ミーナ「うーん一人で家に帰るのはちょっと」

マルコ「もしかして君も実家通い?」

ミーナ「うん」

ジャン「じゃあ俺ら三人は実家通いか。なんか実家通いのほうが少ないよな?」

ミーナ「そうなんだよね。だからそのグループにはまだちょっと入りにくくて」

マルコ「気にしすぎじゃない?それにしても彼ら大変そうだよね」

ジャン「実家暮らしは実家暮らしで大変だって自由はねーし、家の手伝いしないとうるせーし、金はもらえねーし」

マルコ「はいはい。そういう愚痴はご飯食べながらね」

ミーナ「いいねー」

エレン「やっぱ家は落ち着くな」

ユミル「お前毎回それ言うな」

エレン「本当のことだからいいだろ」

コニー「なぁエレン。俺達家も決まったからそろそろ行こうと思うんだけどさ」

エレン「そうか。いつまでいてもいいんだぞ」

コニー「そうもいってられねぇだろ」

エレン「わかった。元気でな」

コニー「おう。ありがとな」

アニ「寂しくなるね」

クリスタ「みんな元気でね」

サシャ「ううっ」

ミカサ「サシャ泣かないで」

アルミン「いやいやコニー達の家目の前だから」

エレン「・・・アルミンお前って奴は」

アニ「あえてみんないってないのに」

ミカサ「非情」

サシャ「アルミンひどいです」

アルミン「えー何これ」

アルミン「みんなひどくない?ユミルもそう思うよね?」

ユミル「えっああうん。そうだな」

アルミン「どうしたのユミル朝から変だよ」

ユミル「・・・」プイッ

アルミン「???」

エレン「腹でも減って機嫌悪いのか?」

コニー「んな訳ないだろ。昨日アルミンがユミルのこと好きだってことでも聞いて気まずくなってんじゃねえか?」

ユミル「なっ」

アルミン「えっ?」

クリスタ「えー!」

サシャ「ほんとですか!?」

アニ「あーあ」

ミカサ「まぁアルミン」

エレン「俺らの部屋で話していたのに聞こえる訳ないだろ。というかコニー起きてたのかよ」

アルミン(こいつらっ)

コニー「眠かったからうろ覚えだけどな。エレンもいってたよな。たしかアニが好きだって」

ミカサ「えっ・・・」

・・・

アルミン「コニイィィィ!」

コニー「んっ何だ?」

ミカサ「うわぁぁん!」ダッ

アルミン「ミカサどこ行くの!?」

サシャ「それよりアルミンはユミルのこと好きなんですか?」

アルミン「えっ全然」

ユミル「アルミイィィィン!」

アルミン「んっ何?」

クリスタ「ほらっアニ私の後ろに隠れないで」

アニ「・・・」ブツブツ

エレン「なぁもう飯にしないか?飯くって落ち着こうぜ」

コニー「おう。そうしようぜ」

アルミン「黙れ!」

エレン、コニー「はい・・・」

飯屋にて

ミーナ「いやーだからさーなんなんだろうね今日なんて掃除と鬼ごっこしかしてないよね」

ジャン「そうだなぁ」

ジャン「なぁマルコかれこれ何時間だこれ」

マルコ「少なくとも2時間くらいは」

ジャン「俺もう帰っていいか?」

マルコ「僕も」

ミーナ「ねぇ話聞いてる?」

ジャン「あっああ」

ミーナ「これで立派な兵士になれるのかなぁ」

マルコ「そうだねぇ」

ジャン(帰りたい)

アルミン「ミカサ。部屋にこもっちゃったね」

エレン「俺らの部屋にな。なんでだよ」

アルミン「知らないよ!」

エレン(アルミン怖い)

クリスタ「あのーご飯できたんだけど・・・」

アルミン「ありがとうクリスタ。そうだエレン、ミカサに持っていってよ」

エレン「えー」

アルミン「とっとと行く。僕は僕でこっちの誤解を解くから」

エレン「誤解って何だ?」

アルミン「・・・早く行ってよ」

エレン「はい(最高に冷たい目だ)」

エレン「ミカサ。入るぞ」コンコン

ミカサ「・・・」

エレン(俺のベットがこんもりしてる)

エレン「ほらっご飯置いてくからな。体調悪くても食べとけよ」

エレン「じゃあな」

ミカサ「待って・・・エレン待って」ウルウル

エレン「・・・分かったよ」

ミカサ「体調が悪い・・・のでエレン食べさせて」

エレン「自分で食えって」

ミカサ「うん・・・」

エレン「食べ終わるまで一緒にいるからさ」

ミカサ「うん」

飯屋にて

ミーナ「それでさ。リヴァイさんって意外と背が低いよね?」

ジャン「そうだなぁ・・・なぁもういい時間だ。そろそろお開きにしようぜ」

マルコ(偉いジャン!)

ミーナ「もうそんな時間かぁ・・・それでさ来週から何やるんだろうね?」

マルコ「お会計!お会計お願いします!」

エレン ジー

ミカサ「・・・そんなに見られると食べにくい」

エレン「あぁ悪い」

ミカサ「ううん。悪くない」

ミカサ(食べ終わったらエレンは行ってしまう。どうしたら・・・)

ミカサ「ねぇエレン・・・みんなと暮らしてどう?」

エレン「どうって・・・そりゃ楽しいからいいな」

エレン「今日だって中々のチームワークだったよな?」

ミカサ「うん。そうだね」

エレン「お前はどうなんだ?」

ミカサ「楽しいと思う。昨日なんてユミルが・・・ふふっ」

エレン「なんだよ思い出し笑いか?ユミルがどうしたって」

ミカサ「ううん何でも」

ミカサ(昨日のユミルは面白かった。私には無理。できないあんなことは)

ミカサ(・・・どうしてだろう?)

ミカサ(あのときのユミルを思い出すと少し勇気が湧いてくる)

ミカサ(ふふっとにかくユミルありがとう)

ミカサ「ねぇエレンはアニが・・・好き?」

エレン「さっきの話か?コニーが余計なこと言いやがって」

エレン「・・・アニだけじゃないってアルミンもユミルもそれにもちろんお前もって話だよ」

ミカサ「えっ・・・え?」

ミカサ(私は・・・私は!)ガバッ クルクルー

エレン「ベットの上で暴れんなよ。というか丸まるな」

ミカサ「うん・・・」

ミカサ「・・・ねぇエレン。我侭なのは知ってる。けど3つ願いを聞いて欲しい」ヒョコ

エレン「とりあえず言ってみろよ」

ミカサ「1つはエレンとみんなにごめんなさいって」

エレン「それ願いか?まぁいいや次は」

ミカサ「2つ目は明日エレンが仕事終ったら会いに行っていい?」

エレン「かまわないけど。いまさらなんだ?」

ミカサ「3つ目は・・・今日だけ眠るまで傍にいて欲しい」

エレン「何だよ一人で寝るのか怖いのか?子供かよ」

ミカサ「・・・エレンだって昔寝れないときはおばさんのベットにこっそり行ってた」

エレン「・・・言うんじゃねーぞ」

ミカサ「ありがとうエレン」

飯屋にて

アリガトウゴザイマシター

ジャン(やっと帰れる)

マルコ「じゃまた来週」

ミーナ「楽しかったーまた来週もこようね」

ジャン「・・・あぁまた今度な」

ライナー「ベルトルトもっと食えよ大きくなれないぞ」

ベルトルト「もう大きくならなくていいよ」

ベルトルト「明日もここに来ていいかな?」

ライナー「かまわないが」

リヴァイ「次の実技こんな感じでいくからな」

ハンジ「えーつまんないってもっと革新的にいこうよ」

ライナー「繁盛してるなここ」

ミカサ「結局あの後エレンのほうが早く寝てしまった」

ミカサ「アルミンはみんなの誤解を解くのに時間がかかったらしい」

ミカサ「コニー達は朝から出て行った「狩りだー」と言って元気そうだった」

ミカサ「ただあれで生活が成り立つのかは甚だ疑問だ」

ミカサ「あとは今日エレンを待ってる」

ミカサ「まだ終らないかなって」

ミカサ「いつまでも待ってる」

ミカサ「それまでは何を話すか考えないと私はきっと」

ミカサ「雨だって降りそうなのに何を伝えたらいいのだろう」

ミカサ「あっ」

ミカサ「エレン一緒に帰ろう」

エレン「ミカサ」

ミカサ「アニは?」

エレン「先に帰っていいって。迷惑そうな嬉しそうな顔して言ってた」

ミカサ「アニのいつもの顔のこと?」

エレン「そういえばそうだな」

ミカサ「働いているところではうまくいってる?」

エレン「あぁ問題ないぜ」

ミカサ「料理は失敗してない?怪我とかしてない?アニとうまくやってる?」

エレン「問題ないっていってるだろ?しつこいぞ」

ミカサ「・・・うん」

エレン「・・・」

ミカサ「・・・エレンきっと雨が降る。だからあの木陰で休もう」

エレン「そうかぁ?もし降っても夕立だからすぐやむって」

ポツポツ・・・ザァー・・・

エレン「やっぱ行くか」

ミカサ「うん」

ミカサ「雨の日は好きじゃない」

エレン「そうだな。雨の日の立体機動は難しそうだ」

ミカサ「そうだけど・・・そうじゃない」

エレン「・・・あぁそうか」

ザァー・・・

ミカサ「・・・エレンは(私が)死んだらどうする?」

エレン「はっ?死後の世界のことか?よくわかんねーよ。さっきから」

ミカサ「・・・ごめんなさい」

エレン「いやそこまでいってないって」

ミカサ「私はうまく喋れないから・・・ごめんなさいユミルにも言われたのに」

エレン「ユミルになんか言われたのか?」

ミカサ「ううんユミルは関係ない」

ポツ・・・ポツ・・・・・・

エレン「そうか・・・死んだ後のことなんて考えても仕方ないよなー」

ミカサ「違う」

エレン「うん?もし死ぬとしても俺はお前らより早く死にたいよ」

ミカサ「なぜ?エレンは死にたいの?」

エレン「そんなわけねーよ。ただお前らが死ぬのは見たくないってだけで」

エレン「母さんみたいなのは・・・もうごめんだ」

エレン「お前がさ昨日あんなこというから思い出したんだ」

ミカサ「そんなつもりは」

エレン「わかってるよ。俺が勝手に思っただけだから」

エレン「うん。雨がやんだからもういこうぜ。おっすげー夕日だな。まぶしい」

ミカサ「エレン・・・」

ミカサ(あのとき・・・ユミルは私がみんなの中で一番強いって言ってた)

ミカサ(それは勇気も含まれる?)

エレン「ミカサ家に帰ろう」

ミカサ(・・・!)

ミカサ(そうであってもそうでなくてもいい!いまは強い心を!)

ミカサ「エレン!」

エレン「ミカサ?」

ミカサ「見て!私は強いからエレンよりもずっと強いから」

ミカサ「あなたを死なせないし私も死なないから」

ミカサ「例えば!あなただったら越せないようなこの大きな水溜りだって」

ミカサ「ひとっとびできる!こんな風に!」

エレン「どうしたんだよミカサ。おいっ無茶すんなって」

タッタッタ トンッ

エレン「おーすげー」

ザッ

ミカサ「ほら!だから私はあなたを守れる!だから・・・」

エレン「・・・?」

ミカサ「・・・」

エレン「まぁいいや俺だって跳べるさこのくらい」

ミカサ「えっエレン?」

タッタッタ トンッ

ミカサ「やめて」

バッシャーン!

ミカサ「いったのに」ポタポタ・・・

エレン「いってーやっぱ無理だったか。悪い俺もお前もびしょびしょだな」ポタポタ・・・

ミカサ「ユミルに怒られる」

エレン「あぁ怒られるなって何で笑ってんだよ」

ミカサ「それは・・・エレンだって笑ってる」

エレン「だってさ何か面白かった。ミカサすげーなこの幅を跳べるなんて」

ミカサ「ふふっ・・・ねぇエレン。夕日がすごい」

エレン「さっきも俺いったぞ」

ミカサ「世界が染まるくらいの夕日で」

ミカサ「それで・・・それで私はいまだって昔だってこれからだって・・・」

ミカサ「エレンのことが・・・エレンの」

エレン「俺の?」

ミカサ「・・・体調が心配。風邪を引くかも」

エレン「そりゃあ濡れたからな。じゃあ帰ろうぜ」

ミカサ「わかった。帰ろうエレン」

ミカサ(私はうまく伝えられない。だから傍にいることと傍にいて欲しいって)

ミカサ(傍にいればさっきみたいなことを覚えていられる。あなたが笑ったことを楽しかったことを)

ミカサ(だってそのとき私も同じことを思っている。あなたが笑っていればきっと私もそうだから)

ミカサ(忘れることはない。それだけで十分だって今は思う)

ミカサ(いつかは私の言葉で思いを言えたらいい。言えるかな?伝わるかな?)

エレン「ただいまー」

ユミル「おう。って何だよ泥だらけじゃねーか」

アルミン「うわっ二人して泥遊びでもしたの?」

エレン「いや・・・まぁな」

ユミル「まぁなって洗濯する身になれよ。だからガキなんだ」

エレン「なんで俺だけなんだよミカサだって」

ユミル「あぁん?言い訳すんじゃねーよ大体お前が悪いんだろ?」

エレン「まぁ・・・多少はそうだけど。ミカサも少しは何か言ってくれよ」

ミカサ「えっ?うん。そう。だから」

ユミル「だから?」

ミカサ「いつまでも一緒にいてねエレン」

ユミル「おー・・・」

アルミン「おー・・・」

エレン「?違うだろ。ここは俺の無実をいってくれよ」

ユミル「エレン死ね!」

アルミン「死んだほうがいいんじゃないエレン」

エレン「はぁ?死なねーぞ」

ミカサ「そう。私がいる限りエレンは死なない」

アルミン「・・・ねぇユミルもうほっとこうよ」

ユミル「そうだなバカらしい。さっさと風呂入るか着替えてこいバカ」

エレン「バカじゃねーよバカ。何だよもう。ミカサ先に風呂行けよ。俺は着替えるから」

ミカサ「ありがとうエレン」

ミカサ(・・・いまは伝わらなくっても大事な気持ちは変わらない。どんなことがあっても)

ミカサ(だからいつかきっと伝わる。せめてそれまではどこにも行かないでね。エレン)

後日

リヴァイ「エルヴィン」

エルヴィン「なんだリヴァイ」

リヴァイ「悪いがこの領収書を切ってくれ」

リヴァイ「じゃあな」

エルヴィン「なんだ唐突に・・・なになにお食事代としてって」

エルヴィン「おいリヴァイ!どこに行った?この食事」

モブリット「立体機動でどこかに向かわれましたが」

エルヴィン「私は呼ばれてないぞ・・・」

これで終わりです。
ありがとうございました。

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