P「初めまして。961プロのプロデューサーです」(877)

黒井「まずは入社おめでとう」

P「ありがとうございます」

黒井「最初に言っておくが、我が961プロは凡百の甘ったれた事務所とはわけが違う」

P「はあ」

黒井「仕事は自分で探せ。率先して動け。役立たずは不要だ」

P「頑張ります」

P(大変そうだな……まずは先輩方の働きぶりを観察して行動の指針を――)

黒井「うむ。貴様は我が社で初めてのプロデューサーだからな。精々励むといい」

P「俺が1番手なんですか!?」

黒井「なにを驚いているのだ」

P「いや、だって。過去の実績もないのに『自分で仕事を探せ』って……いくらなんでも無茶だと思うんですけど」

黒井「ふんっ。このへっぽこが」

P「はいぃっ!?」

黒井「仕方ない。甘ったれた貴様にセレブな私がほんの少しだけ指導してやろう。ありがたく思うがいい」

P「いや、セレブ全然関係ないですよね?」

黒井「ついてこい」

P「聞いちゃいねえ」

黒井「ぐずぐずするな」

P「……ブラック(961)企業に入社したんだが、俺はもう駄目かもしれない」

~961プロ レッスンスタジオ~

黒井「ここがレッスンスタジオだ」

P「専用のスタジオがあるんですか。豪華ですね」

黒井「当然だ。アイドルの育成には充実した設備が必要なのだからな」

P「今練習してる子たちもアイドルなんですか?」

黒井「ノンノン。彼女たちは『候補生』にすぎない」

P「候補生?」

黒井「ウィ。現在、我が社で『プロのアイドル』と呼べるのはジュピダーだけだ。他は全て候補生にすぎない」

P「ジュピターだけ!?」

P(確かに……テレビでも他のアイドルって見かけないよな)

P「で、ですが、こんなにたくさんの子たちがいるじゃないですか。何人かはデビューさせても……」

黒井「これだから素人は困る」

黒井「連中のダンスを見ていろ」

P「は、はあ……」

A子「はあ、はあ……!」ダンダンッ!

B香「ふっ……!」キュキュッ!

C郎「せっ!」グルンッ


黒井「分かっただろう?」

P「みんないい動きしてますねー」

黒井「ノン! そうではないのだよ、このへっぽこが!」

P「へっぽこ、ってもう定着しちゃったんですね……」

黒井「連中のダンスはまだまだ甘い。キレも悪ければ、リズムも掴み切れていない」

黒井「あの程度のレベルでは一発屋で終わるだろう」

黒井「一度ブームが終わってしまったアイドルが復活するのは至難の世界だ」

黒井「私や幹部陣によって認められた者でなければデビューはできない制度にしているのも、連中の今後を思ってこそだ」

P「つまり、黒井社長の試験に合格したのが、今までジュピターの3人しかいなかったってことですね?」

黒井「ウィ。分かってきたじゃないか」

P「随分と厳しい……いや、長くアイドルとして生きるためには必要な試練かもしれませんね」

黒井「ふふんっ。その通りだ。甘っちょろい根性で生き抜ける世界ではないのだよ」

P「勉強になります」

黒井「では次だ」

~ボイトレ用ブース~

D太「~♪」

E美「~♪」


黒井「奴らも同じだ。まだまだぬるすぎる」

P「十分上手に聞こえるけどなあ……」

黒井「へっぽこは黙っていろ。次だ」



~広報課~

~情報分析課~

~食堂~

~衣裳部屋~

~総合管理課~

~秘書室~

~警備室~

~駐車場~

~社長室~

黒井「……以上だ。なにか質問はあるか、へっぽこ」

P「懇切丁寧な説明をして頂いたおかげで特には。ありがとうございました。結局、1日中案内をして頂いて」

黒井「ふん。抜き打ちで社内を巡回するのも私の仕事だ。貴様のためではない」

P「黒井社長って悪ぶってるけど、本当はいい人なんですね……」

黒井「何か言ったか?」

P「いえ、なにも」

黒井「では、明日から我が社の利益のために馬車馬の如く働くがいい」

P「精一杯、頑張らせてもらいます」

黒井「ふむ……まずはそうだな。明日、ちょうどジュピターの収録がある。それについていけ」

P「え!? 自分で仕事を探さなくてもいいんですか!?」

黒井「探せるというのなら構わん」

P「い、いえ! 是非参加させてください!」

黒井「ふんっ。そこは虚勢でも『不要です!』と言えるくらいの気概を見せたらどうだ、へっぽこプロデューサー」

P「ど、努力します……」

~定時後~

P「凄い会社だったな……でも社長もなんだかんだでいい人そうだったし」

P「ブラック(961)企業でもなんとかやっていけそうだな!」

プップー!
P「うおっ!?」

黒井「ふん。しけた面だな、へっぽこ」

P「黒井社長!? あ、危ないじゃないですか! もう少しで轢かれるところでしたよ!」

黒井「運転を代われ」ガチャ

P「はい?」

黒井「ぐずぐずするな。さっさと運転席に乗れ」バタンッ

P「ちょ、意味が……はあ。分かりましたよ」バタンッ

黒井「出せ。行き先はナビに登録してある」

P「はいはい……っと、居酒屋ですか?」

黒井「そこで貴様の歓迎会だ」

P「へえ……」

P「……。……え?」

~歓迎会後 Pの自宅前~

P「今日はありがとうございました。歓迎会を開いてもらった上、家まで送っていただいて」

黒井「ふん。あれは秘書課の連中が率先して開いただけだ。私は関与していない」

P(予算は黒井社長のポケットマネーって聞いたけど)

P「今日はお疲れ様でした! おやすみなさい!」

黒井「待て」ポイ

P「へ? うおっと!? これは……鍵ですか?」

黒井「この車の鍵だ。明日から貴様の好きに使え。足がなければ不便だろう」

P「ええ!? ちょ、こんな高級そうな車もらえませんよ!」

黒井「セレブな私には、もっと相応しい高級車が明日届く予定なのだよ。このようなオンボロ不要だ」

P「いや、それでも、社長はどうやってここから帰るんですか!?」

黒井「ふふんっ。少し風に当たりたい気分だ。月を眺めながら散歩でもするとしようか。ではな、へっぽこ」スタスタ

P「……」ポカーン

P「……。……かっこいー」

~入社2日目~

P「おはようございます!」

黒井「朝っぱらから騒がしい奴め。少しは私のように落ち着きを持て」

P「す、すいません……」

黒井「ふんっ。昨晩、あれほど飲んでおきながら引きずっていない点だけは評価してやらんでもないがな」

P(ツンデレだー)

黒井「収録は10:00からだ。遅れないようにジュピターを送っていけ。あの3人には貴様のことはすでに伝えてある」

P「分かりました」

黒井「ウィ。では、血反吐を吐いて働くがいい」

P「はい! では行ってきます!」

~車内~

P(早速、もらった車が役に立った)

P「えっと……天ヶ瀬冬馬君。御手洗翔太君。伊集院北斗君であってるかな?」

北斗「『君』はいりませんよ。あと敬語も不要で。あなたは新しいプロデューサーさんですよね?」

P「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうか」

翔太「とうとううちにもプロデューサーが誕生したんだね~」

冬馬「おっさんから話は聞いてるよ。ま、仲良くやろうぜ」

P「よろしくな」

翔太「ねえねえ、プロデューサー」

P「なんだ?」

翔太「クロちゃんのことどう思う?」

P「どうって……」

P「ツンデレのお人よし?」

翔太「あははははっ! やっぱりもうばれちゃってるんだね!」

冬馬「おっさんは分かりやすいからな。あれで本人は悪役のつもりなんだから笑えるぜ」

北斗「そこが社長のいいところなんじゃないか?」

P「やっぱり皆にばれてるんだな、あれ」

冬馬「そりゃなあ……」

P「どうしたんだ、顔を見合わせて」

冬馬「そうだな……うちの社員になったんだし、あんたになら教えてもいいか」

P「なにをだ?」

冬馬「おっさんの奴、俺たちのデビュー曲がTOP10に入った時は全社的にパーティーを開いたんだぜ?」

P「は?」

冬馬「たかがTOP10でだぜ! ランキング1位とかならまだしもよ!」

翔太「僕が仕事で失敗した時なんかは、次の日の予定を全部キャンセルして突然温泉旅行に行ったりもしたねー」

P「マジでか」

翔太「卓球勝負、楽しかったなー」

北斗「知ってますか? 社長は俺たちが出演した番組を全て録画してるんですよ。バックアップも保管して」

P「親バカ……いや、社長バカか?」

北斗「ドラマからバラエティ、果ては数十秒のCMまで全てですよ」

P「もうそれファンを通り越してストーカーの域だぞ?」

冬馬「そんなわけだからよ。おっさんの性格は俺達もしっかりと理解してるってわけだ」

北斗「あ、今の話は内密に」

P「誰にも言えないっての……」

翔太「けど、こういうのもいいよねー。こうやってさ、社員の人と世間話するのって」

北斗「そうだな。俺たち、社長以外の社員とはほとんど接点がないからな」

冬馬「……ま、悪くはねえな」

P「はは。そう言ってもらえると嬉しいね」

~収録中~

P「どうも。私、961プロでプロデューサーを務めております……」

P「初めまして。若輩者ですが、ご指導ご鞭撻のほど……」

P「はい、今後もジュピターと961プロをよろしくお願いしま……」

P「よし。挨拶回りは一通りすんだな」

P「しかし、ジュピターはやっぱり凄いな。マネージャーもプロデューサーもいないのにしっかりと仕事をこなしてるよ」

P「歌も踊りも完璧だし。見比べてみると、候補生たちとの実力差は明らかだな、うん」

P「って感心してる場合じゃないな。俺も早く現場に慣れないと――」ドンッ

P「うおっ!?」

??「きゃ!」

P「っとと……な、なんだ?」

春香「ご、ごめんなさい。機材に躓いちゃって……あの、お怪我はありませんか?」

P「あ、ああ。俺は大丈夫だよ。君こそ平気かい?」

春香「はい! 転ぶのには慣れてるので、えへへ」

P(可愛い……! まかさスタッフじゃないよな?)

真美「大丈夫、はるるん?」

響「そっちのお兄さんも大丈夫? 春香がそそっかしくてごめんな!」

P「俺の方は平気だから。気にしなくていいよ」

千早「本当にすいませんでした。私たち765プロのものです。えっと、あなたは……」

P「これは失礼。俺は961プロでプロデューサーをしているもので――」

響「961プロ!?」

P「え?」

響「うがー! 自分、961プロの人間に親しく話しかけちゃったぞ!」

千早「ここで騒ぐのはやめましょう。……失礼します」

真美「べーっ、だ!」

春香「あ、えっと、……ご、ごめんなさい!」

P「……。……なんじゃあ、ありゃあ」

~次の収録へ移動中~

冬馬「765プロ? ……ああ、あいつらか」

北斗「彼女たちとは、その……色々ありまして」

翔太「説明が難しいんだよねー」

P「初対面で思いっきり拒否られたぞ? 俺のガラスのハートもブレイク寸前だぞ?」

北斗「妙な言い回しが社長みたいですよ、プロデューサーさん」

冬馬「ま、あんまり気にすんなよ。ハゲるぜ?」

P「兆候が見えた瞬間にスキンヘッドにするから大丈夫だ」

冬馬「大丈夫じゃねえって、それ……」

~収録前 廊下~

亜美「あ!」

伊織「……あんたたちも来てたのね」

冬馬「悪いかよ」

律子「……それで、今日はどんな妨害をするつもり?」

北斗「やれやれ。手厳しいですね」

あず「あらぁ? そちらの方は初めましてですね~?」

P「あ、どうも。961プロでプロデューサーをしていま――」

伊織「あんたの名前なんか聞いてないわよ!」

P「えー」

伊織「はっきり言っておくわ! あんたたちがどんな卑怯な手を使っても、765プロは負けないわよ!」

亜美「べーっ、だ!」

P「……。……なんなんだ、あの人たち」

北斗「いつものことですよ。さて、俺たちも行きましょうか」

P「うーむ……」

>>33
その三人って黒井出身なの?
まじか・・・

>>36
美希はもともと765だぞ

~入社から3週間 社長室~

P「……というわけで、独自に調べてみました」

黒井「ほう」

P「どうやら、業界内の噂では『961プロが汚い手で765プロの妨害をしている』というものが広がっているようで」

P「実際のところ、どうなんですか?」

黒井「貴様はどう思う? 真実か、それともガセか」

P「ガセでしょう」

黒井「……随分と迷わず言い切ったな。理由を言ってみろ」

P「理由も何も……さすがに全部は無理ですが、幾つかの噂に関してはすでに裏を取ってあります」

P「どれもがスタッフのミスや小規模な事故、765プロ側の過失だった場合もあります」

P「そもそも、うちが765プロにちょっかいをかける必要性が見当たりません」

P「こちらは一部上場もしている大企業、向こうは弱小芸能事務所。わざわざ裏から根回ししなくても、金と権力にものを言わせて真っ向から潰せますよ」

黒井「ふむ」

P「けれど、そうすると疑問が一つ生じます。何故、前述のような噂が存在するのか?」

P「どうやら、765プロのアイドルたちはうちの妨害工作を完全に信じ切っていたようですが……」

黒井「……765プロの社長である高木が、アイドルたちにそう言い含めているからだ」

P「765プロの社長が? でも、うちの妨害なんて話は嘘ですよね」

黒井「そうだ。奴はアイドルたちに嘘をついている」

P「そりゃまたどうして」

黒井「……高木は口が上手く、温和な風貌をした男だ。奴にスカウトされものは十中八九、奴の事務所に所属している」

P「それは凄いですね」

黒井「だが……それだけなのだよ」

P「それだけ?」

黒井「奴は初見の印象こそ上々なものだ。だが、その次を持っていない」

黒井「俗にカリスマ性や求心力と言われるものだ。経営力もないだろう」

黒井「社長はいい仕事を取ってこれず、あれだけの有望なアイドルを有しながら一向に会社は成長しない」

黒井「事務所に入ったアイドルたちもやがて気付く。『この事務所で本当に大丈夫なのだろうか?』とな」

黒井「内部で不和が生じれば、瓦解は一瞬だ」

黒井「ならばどうするか? 簡単だ。外部に『敵』を作り、内部の結束を強めればいい」

P「それが……961プロ?」

黒井「ウィ。敵が強大であるほど、団結力はより強固になる」

黒井「一度強まった結束は、ある種、呪いのように束縛を強いる」

黒井「誰か一人が輪から抜け出すことをよしとしない国民性だからな、この国は」

P「ですが、事実無根なのでしょう? 何故否定しないんですか?」

黒井「相手をする価値もない」

黒井「王者とは常に孤独なものだ。周りの雑魚に構う必要はない」

P「はあ」

黒井「ふんっ。報告は以上か? ならば今日はもう帰るがいい。明日はオフなのだろう? ゆっくりと休め」

P「では、お言葉に甘えて……失礼します」

~765プロ~

響「961プロのプロデューサー……最近、しょっちゅう現場に来てるな」

雪歩「き、昨日初めて見かけました……見た目はいい人そうだったけれど……」

真美「騙されちゃ駄目だよゆきぴょん!」

亜美「そうだよー! 男はみんなけだものなんだよー!」

律子「亜美……そんな言葉、どこで覚えたのよ」

亜美「少女漫画ー」

律子「没収しますっ」

亜美「えええええっ!?」

伊織「ふんっ。相手は961プロよ? いい奴のはずないじゃない!」

雪歩「そう……なのかなあ……?」

あず「一度、ゆっくりとお話してみたいわね~」

律子「駄目です! 敵と慣れ合うなんてご法度ですよ!」

社長「やあ、諸君。話は聞いたよ。どうやら、またひと波乱ありそうだね」

律子「あ、社長……」

社長「961プロがどういった動きを見せるかは分からない。だが、油断だけはしないでくれたまえ」

社長「アイドル諸君の身が、一番大事なのだからね」

響「了解だぞ!」

社長「ところで……星井君はどこかな? 仕事の話があったのだが……」

雪歩「そういえば……」

真美「今日は見てないよねー?」

~とある公園~

P「うーん……」

P「社長は気にするなって言ってたけど……」

P「やっぱり、現場の人間としてはこのままは嫌だなぁ」

P「顔を合わせるたびに悪態をつかれちゃ、ジュピターにだっていい影響は与えないし」

??「……の」zzz

P「……む?」

??「……おにぎり……たくさん……なの」zzz

P「なんだこの子? なんで公園で昼寝……って、もう夕方か。夕寝してるんだ?」

美希「……ぅぅん」ゴシゴシ

美希「んん~? あふぅ……おじさん、だぁれ?」

P「おじっ!? し、四捨五入すればまだ20歳で通じるんだぞ!?」

美希「……」zzz

P「って寝てる!?」

美希「もぉー、おじさんってばうるさいの」

P「この……ちょっと、いや、だいぶ、いや、かなり可愛いからって好き放題……!」

美希「あは。おじさん素直だね?」

美希「ミキは星井美希なの。765プロでアイドルやってるんだよ? おじさんは?」

P(765プロ……!)

P(どうする? ここで素直に言ったらまたいちゃもんつけられるかも……)

P「……。……と、通りすがりのサラリーマンです」

美希「ふーん」

P「ほ、星井さんはこんなところで何をしてるんだ? アイドルなんだろう? 仕事とかは……」

美希「『さん』付けは変な感じなの。ミキでいいよ?」

P「はあ……」

美希「ミキはあんまり売れてないからお仕事も少ないの。だから、ここでお昼寝してたの。あふぅ」

P「それはなんというか……ご愁傷さま?」

美希「別にどーでもいいの。ミキはたくさんお昼寝が出来れば満足なの」

P「美希はアイドルが好きじゃないのか?」

美希「好きだよ? キラキラできたら最高なの!」

P「き、きらきら?」

美希「うん! ステージで歌って踊って、笑顔で手を振るの! そうしたら最高にキラキラできるの!」

P「なら、仕事がなくてもレッスンをするべき――」

美希「レッスンは嫌いなの。つまらないからやりたくないの」

P(駄目だこいつ、早くなんとかしないと……)

美希「それじゃ、ミキそろそろ事務所に戻るね。おじさん、ばいばーい」

P「あ、ちょ……」

P「……」

P「結局、最後までおじさん扱いだったな……」

~オフ日 公園~

P「さて。来てはみたものの……昨日の今日でいるはず――」

美希「むにゃむにゃ……」zzz

P「いたよ……。おーい。美希ー。起きろー」ユサユサ

美希「ん、ぅぅう~……」zz

美希「んー……あふぅ。んー? あ、昨日のおじさん!」

P「だからおじさんちゃうわ」

美希「なんでこんな時間から公園にいるの? おじさん、ニート?」

P「ひとのこと言える立場か、この金髪」

美希「ミキはお昼寝の時間なの」

P「アイドルならレッスンしろ。それが嫌ならせめて学校に行け」

美希「レッスンはさっきまでしてたよ?」

P「お?」

美希「30分も頑張ったの!」

P「……見直しかけた俺が馬鹿だった」

美希「今度はおじさんの番だよ。おじさんはなんで公園にいるの?」

P「今日は仕事が休みなの。だからただの散歩」

美希「ふーん」

P「興味ゼロって感じですか、そうですか。……はあ、起こして悪かったよ。邪魔にならないように、俺は向こうで昼食を食べるから……」

美希「お昼ご飯ってその袋?」

P「うむ。天気がよかったからピクニック気分を少しでも味わおうと買ってきたんだ」

美希「ふーん。一人でピクニックとか寂しいね」

P「ほっとけ。じゃあな。さて、どのおにぎりから食べようか――」

美希「欲しいの!」

P「は?」

美希「ミキもおにぎりが食べたいの!」

P「どうしてこうなった」

美希「……」モグモグ

P「随分とまあ、幸せそうに食べるなぁ」

美希「おにぎりは最強の食べ物なの! 貴音はそこら辺が分かってないの!」モグモグ

P「貴音?」

美希「同じ事務所の子だよ。貴音はラーメンばっかり食べてるの」

P(そういえば、資料に載ってたな……銀髪の子か?)




貴音「……くしゅん!」

貴音「はて……」

貴音「今一瞬、面妖な気配がしましたが……」

~その後~

美希「おじさん! 今日もおにぎり買ってきてくれたの?」

P「残念ながら今日は普通の弁当だ」

美希「ならおじさんに用はないの……あふぅ」

P「俺の価値はおにぎりだけか」



美希「おじさん、最近よくこの公園に来るね」

P「家から近いんだよ。美希こそしょっちゅういるじゃないか」

美希「ぽかぽかしてお昼寝に最適なの!」

P「毎度無防備に寝て……襲われても知らんぞ」

美希「そうだね。最近は怪しいおじさんをよく見かけるから困ってるの」

P「喧嘩売ってんのか?」

美希「おじさん、彼女とかいないの?」

P「いたら休日までこんな寂れた公園に来ないわ」

美希「あはっ。寂しい人生なの。実家のご両親が泣いてるよ?」

P「生憎と母親しかいないから『両親』じゃないな」

美希「あ……ごめんなさいなの」

P「俺から言ったことだから美希が気にすることじゃないよ。美希は兄弟とかいないのか?」

美希「お姉ちゃんがいるよ」

P「羨ましいな。俺は一人っ子だから。美希みたいな妹がいたらきっと――」

美希「おじさんの妹は嫌なの」

P「――全力でいじめたんだろうな」

P「それで、相変わらずレッスンはさぼってるのか?」

美希「むー。またその話? お説教はうんざりなの! 律子だけで十分なの!」

P「けどなあ……俺、美希がテレビに写ってるところ見たことないんだけど」

美希「ミキは悪くないの! ミキは頑張ってるの!」

P「いや、お前30分で抜け出すだろ」

P「ふーむ……」



~入社から3カ月 社長室~

黒井「やる気のない人間のモチベーションを上げる方法?」

P「はい。黒井社長ならどうするかと――」

黒井「向上心のないクズは不要だ」

P「ですよねー」

~収録現場~

冬馬「俺たちが目指してるのはトップアイドルだぜ? やる気なんていつだって満ち溢れてるっての」

冬馬「やる気がないやつが生き残れる世界じゃねえんだよ」

P「それはそうかもな」

北斗「そういえば、仕事には慣れましたか?」

P「どうにかこうにか、だな。他社のプロデューサーの見よう見真似だけど」

冬馬「おいおい。ライバル会社の連中の真似してどうすんだよ」

P「仕方ないだろ。うちにはプロデューサーが俺しかいないんだから。まずは猿真似から始めるしかないんだよ」

翔太「それもそうだね~。でも、クロちゃん、どうして急にプロデューサーを育てようとしたんだろうね?」

北斗「そうだな……今までずっと『プロデューサーなど不要!』って態度だったのに」

冬馬「噂じゃ、急な方針替えに幹部連中と一悶着あった、って話だぜ」

北斗「気になるのは、どうしてそこまでして『プロデューサー』が必要になったのか、ですね」

P「俺の潜在能力を見抜いた、とか?」

冬馬「自分で言ってて悲しくならねえか?」

P「……少しだけ」

~レッスンスタジオ~

P「お疲れー」

A子「あ、プロデューサーさん! お疲れ様です!」

B香「お疲れ様です。今日はもう上がりのお時間ではないんですか?」

P「あー……そうなんだけどね? 別に家に帰ってもやることないから、なんだ、その……見学?」

C郎「いや、僕たちに聞かれても……」

P「とりあえずこれ。差し入れ」ガサッ

A子「わあ、ありがとうございます!」

P「ボイトレ組も呼んで休憩でもしなよ」

D太「いつもすいません。飲み物やら軽食やら……」

P「好きでやってることだから気にするな」

E美「格好いいー。ちょっと惚れちゃいそう」

A子「あ、抜けがけ!」

B香「私も立候補します」

P「あのなあ。大人をからかうもんじゃないぞ?」

ABE(からかってるつもりはないんだけど……)

P「ところでさ。皆はレッスンって嫌いか?」

C郎「突然なんですか?」

P「いや、ちょっとな……」

C郎「そうですね。僕は嫌いじゃないですよ。夢のための前準備と思えば苦じゃないです」

A子「私も、たまにきついって感じる日もありますけど、基本的には楽しいです」

E美「私は元々歌うのが好きだから」

B香「私は時々挫けそうになります。いつまで続ければいいんだろう、って」

D太「俺も同じくですね。やっぱりジュピター先輩みたいに活動したいって気持ちはあります」

P「なるほど。つまり、やる気の持続には適度な飴が必要、と」

D太「飴って……もう少し言い方変えません?」

P「事実だろ。……っと、そろそろお暇するわ。邪魔してごめんな」

E美「えー。もう帰っちゃうのー?」

P「俺がいると集中できないだろ? じゃ、レッスン頑張れよー」バタンッ

A子「帰っちゃったね……」

B香「もう少しお話ししたかったわ……」

E美「鈍感だなあ、プロデューサーは……」

D太(あの人、ホストやった方が儲かるんじゃないか?)

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
  /  /

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

~公園~

P「これはあくまで独り言なんだが」

美希「あふぅ……眠いの……」

P「世の中には1個1万円もする高級なおにぎりがあるらしい」

美希「……」ピクッ

P「そういえば、以前読んだ雑誌には、本場で学んだパティシエが作る苺ババロアを出すお店があるとか載っていたな」

美希「……」ピクピクッ

P「キャラメルマキアートって美味しいよなー。この間、たまたま入ったお店のは最高だったなー」

美希「! おじ――」

P「やっぱり、そういう美味しいものは頑張ってる子に食べさせてあげたいよなー。テレビに映ってるアイドルたちとかに奢ってあげたいよなー」

美希「!!!!」ガバッ

P「うん? どうしたんだ、美希」

美希「ちょっとレッスンに行ってくるのー!!」

P「……」

P「……」

P「ふふんっ。ちょろい。『飴作戦』大成功」

P「っていやいや。あんなに単純で大丈夫か、あの子」

P「美希の将来が不安になってきたよ……」

~入社から5カ月 局内~

雑誌【ジュピター特集!】

テレビ【新幹少女のニューシングル、初登場第2位!】

ラジオ【次のリクエストは、日高愛の曲で……】

P「……。相変わらず美希の情報はなし、か」

P「随分とやる気は出してたと思うんだが」

ガチャ

冬馬「ふう……ん? 俺たちの楽屋でなにしてんだよ、プロデューサー」

P「なにって……情報収集?」

冬馬「なんで疑問形なんだよ」

翔太「あはは。まあいいじゃん。お疲れ様、プロデューサーさん」

北斗「お疲れ様です」

P「おっつー」

冬馬「どんなキャラだよ……」

冬馬「ったく。遊びで局まで来るなよな。こっちは仕事だってのに――」

P「ほれ」ポイ

冬馬「うおっ!? な、なんだよ急に!」

P「アイシング用の冷却スプレー。ダンス後の筋肉はよーく冷やしておいた方がいいぞ」

冬馬「……サンキュー」

P「お前ら、昼まだだよな? おにぎりとサンドイッチなら適当に買っておいたから勝手に食べてくれ。お茶とデザートははクーラーボックスの中な」

翔太「うわっ! これって、ゴージャスなんちゃらって奴じゃないの!?」

P「ふふんっ。セレブな俺にぴったりのスウィーツだろ?」

北斗「社長の真似ですか?」

P「へ?」

冬馬「天然かよ……今の笑い方といい言い方といい、黒井のおっさんにそっくりだったぞ?」

P「マジでか。やべ、かなり影響されてる感じ?」

翔太「でも、プロデューサーさんはクロちゃんとはちょっと違うよね? 半分だけ似てる感じかな?」

冬馬「半分?」

翔太「ツンデレの『ツン』がない感じ」

冬北『なるほど』

P「なるほど、じゃないだろ。そもそも『デレ』もないからな?」

北斗「ですが、その気遣いっぷりは社長にそっくりですよ」

冬馬「おっさんも、なんだかんだ言って様子見にきたりするからな」

P「簡単にその姿が想像できるのが嫌だな」

~局内廊下~

P「ジュピターはこのあとも撮影か?」

冬馬「ああ。このまま移動して――」ドンッ

??「きゃあ!」

冬馬「っと、悪い。大丈夫か?」

雪歩「は、はいぃ……こちらこそ、すいま、せん、で……」

冬馬「あん? お前確か765プロの……」

雪歩「お、お、お、……」

P「おにぎり?」

雪歩「男の人~~~~~~~~っ!!??」

冬馬「うおっ!?」

翔太「うわ、凄い声!」

北斗「なんで『おにぎり』なんですか?」

P「自分でも分からん」

真「雪歩! どうしたの!」

貴音「あれは……ジュピターですか」

やよ「雪歩さん、大丈夫ですかー!?」

雪歩「あ、ま、真ちゃぁん……」



翔太「うわー。なんか凄い面倒なことになりそうだねー」ヒソヒソ

冬馬「逃げるか?」ヒソヒソ

北斗「逃げられれば、だけどな」ヒソヒソ

P「……」

真「貴音さん、雪歩をお願いします。……おい!」

翔太「ほらきた」ヒソヒソ

真「961プロ! 雪歩に何をしたんだ!」

冬馬「何もしてねえよ。ちょっとぶつかっちまっただけだ。悪かったな」

真「嘘をつけ!」

冬馬「ああ?」

真「雪歩が一人になる時を狙ってたんだろ! 雪歩に何をするつもりだったんだ!」

貴音「真、少し落ち着きなさ――」

冬馬「……話しても無駄だな。行こうぜ」

真「まだ話は終わってないぞ! いい加減に嫌がらせや妨害行為をやめろ!」

冬馬「……ちっ。うぜえ。なにも知らねえ三下が」

真「っ!」

むしろ状況を一人で理解したつもりで思いっきり誤解したままつっかかってくる真にイラッとするぜ

朝まで残して

貴音「! 真、いけません!」

やよ「ま、真さん! 暴力は駄目――!」

真「お前!」ブンッ

冬馬「なっ!?」ドンッ

バキッ

P「……っ」

翔太「プロデューサーさん!?」

P「あー。いってぇ……」

北斗「いやいや。そこはこう、格好よく拳を受け止めるなりなんなりしましょうよ。殴られちゃってどうするんですか」

翔太「割って入ったところまではよかったけどねー」

冬馬「って、お前らのん気に話してる場合か!? てめぇ、765プロ――」

P「3人とも」ガシッ

ジュピ『?』

P「これから何があっても口を開くなよ?」ボソッ

貴音「何をしているのですか、真! 無抵抗の人間に手を上げるなど……!」

やよ「ま、真さん、駄目ですよぅ」

真「あ、ぼ、ボク、ちが……」

P「あー、いいよいいよ。別に。ちょっと口の中、切ったくらいだし」

真「あ、その――」

P「ただ、このことはあとで正式に765プロに抗議させてもらうよ」

真「っ!」

P「まあ、示談金やら和解金なんて大事にはならないだろうけど……きっちりと謝罪は要求させてもらうから」

真「そんなの! 元はと言えばそっちが――!」

P「甘ったれんなよ糞ガキがあああっ!!!!」

765『!!』ビクッ

P「万が一、冬馬の顔に傷がついてたらどうしてくれんだ、ああっ!?」

P「顔はアイドルにとって命だろうが! てめぇ、自分もアイドルやっててそんなことも分かってねえのか!?」

真「そ、それは……」

P「こっちが悪い? 知らねえよ!」

P「今回の件はよそ見をしてた冬馬も、そっちの子も同じくらい悪かった。それだけの話だろうが!」

P「それを一方的に罵るだけで話も聞かねえ。おまけに背中を見せた相手に背後から殴りかかるだあ? ふざけんなよ糞ガキ!」

貴音「まこと、申し訳ありませ――」

P「それとも何か? 女だったら男を好きなだけ殴っていいのか? 嫌がらせ受けてるからって無抵抗の人間をボコっていいのか?」

P「だったらてめぇらも同じくらい外道だろうが! うちのこととやかく言うんじゃねえよ!!」

やよ「ひくっ……ひく……」グスッ

P「……ちっ。もういい。行くぞ」

冬馬「お、おお……」

765『ぐすっ、ひっく……』

今年の夏は冬Pが熱いピヨ

P「……」スタスタ…ピタ

ジュピ『……』スタスタ…ピタ

P「俺はなにをやってんだあああああっ!?」ガンガンガンッ

北斗「ちょ、プロデューサーさん!? いきなり壁に頭をぶつけ始めないでくださいよ!」

P「止めてくれるな北斗ぉ!!」ガンガンガンッ

北斗「無茶言わないでください! 冬馬、翔太!」

~~~~

冬馬「落ち着いたか?」

P「はい……ご迷惑をおかけしました」

冬馬「結局、さっきの態度はなんだったんだよ?」

北斗「演技ですか?」

翔太「迫真の演技だったねー」

P「彼女たちの態度に腹が立った、っていうのもある。けど、それだけじゃないんだ」

P「彼女たちが可哀想だったんだ」

翔太「可哀想?」

P「きっと、彼女たちは事務所でさっきのことを話しても誰にも怒られないだろう。むしろ『よくやった!』って褒められるかもしれない」

P「けど、それじゃ駄目だ。悪いことを『悪い』と自覚できないと、ロクな大人に育たない」

P「その『悪い』を教えてあげるのは大人の仕事だ。子供を叱るのは大人の役目なんだ」

P「けど、765プロにはその大人がいない」

北斗「だから、わざわざ演技までして叱ってあげたんですか? あの子たちのために?」

翔太「叱るっていうか恫喝ってレベルだったよねー」

冬馬「だったら、なんで自殺未遂まがいの行動なんてしたんだよ」

P「その……彼女たちが謝罪の姿勢すら見せなかったから、ついヒートアップして……」

P「途中からセーブが効かなくなった。泣かせるつもりはなかったんだよ……」

翔太「あれ? でも、銀髪のおねーさんは謝ろうとしてなかった?」

北斗「翔太……触れないでおけ。ほら」

P「」orz

翔太「あー……『セーブが効かなくなった』ってそういうことなんだ」

冬馬「しっかし、自分からわざわざ嫌われ役を買うなんてな」

北斗「これは前言撤回ですね」

P「前言?」

翔太「プロデューサーさんはクロちゃんに半分似てる、って奴。半分どころじゃないよね、そっくりだ」

P「どこが!?」

冬馬「自分から進んで悪役を引き受ける辺りが特に」

P「返す言葉もございません」

冬馬「ま、いいんじゃねえの? 元々あいつらとは仲良くなんかなかったし。ただ……」

北斗「プロデューサーさんの気遣いに彼女たちが気付けますかね?」

~765プロ~

小鳥「そう……そんなことがあったの……」

真「ついカッとなってあんな行動取っちゃって……もしジュピターを殴ってたら……ボクはアイドルを続けていくことも……」

真「悔しいけど……あのプロデューサーに助けられたのは事実なんです……」

真「ごめんなさい、小鳥さん! 765プロになにかあったら、ボク、ボク……!」

貴音「真一人の責任ではありません。その場にいながら止められなかった私たちも同罪です」

小鳥「大丈夫よ、皆。今からでもいいから、きちんと謝れば誠意は伝わるは――」

社長「安心したまえ。961プロへの対応は私がしておこう」

小鳥「!?」

真「ほ、本当ですか、社長……」

社長「うむ。菊地君は何も悪くない。四条君たちも気に病む必要はないのだよ。諸悪の根源は向こうなのだからね」

真「で、でも、やっぱり暴力は……」

社長「さ、この話は終わりだ。今日はもう疲れただろう? 早く帰って休みなさい」

真「……。……はい」

小鳥「……」

申し訳ない……最後までやりたかったんですが眠気が限界です
区切りもいいので、ひとまずここまでにさせてください
スレが残っているようでしたら、今日中に続きを投下します
需要がないようなら落としてしまってください

睡眠代行はよ
アニマスももう一周忌…もとい一年前か

小島「…本当に皆が言ってる通りなのかしら?
…ジュピターのプロデューサーさんに話しを聞いてみよう。」ピヨピヨ

961芸能事務所前

小島「

乗っ取りたいけど、乗っ取っていいって書いてなかった。(/_;)

書くと言って落ちてるのに乗っ取ろうとするのは甘え

ゲームやったことないんだけど765プロはどういう感じなの?

>>178
961プロ(ゲーム版2)もドン引きなガチブラック企業

原作のクロちゃんは765プロに対してどうこうよりアイドルの扱いがエグいイメージがあるな
響に「トップアイドルは孤独だ」と洗脳して961プロでしかやっていけないようにしようとしたりさ

おはよう。残ってて嬉しい

b

>>137の続きから

~翌日~

P「……というわけで、765プロに抗議の通知を送ります。構いませんか?」

社長「好きにしろ」

P「ありがとうございます」

社長「ふんっ。貴様もつくづくお節介だな、へっぽこ」

P(社長にだけは言われたくないんだけど……)

社長「それはそうと。そろそろ貴様も自分がプロデュースするアイドルを決める時期だな」

P「へ?」

社長「なにを間の抜けた顔をしている。貴様はプロデューサーだろう? ならば担当のアイドルを持つのが当然というものだ」

P「は、はあ……」

社長「今すぐに、とは言わん。精々悩み苦しめ、へっぽこなりにな」

ktkr!

待ってた

P「担当アイドル……か」

P「やっぱり候補生から選ぶべきなのかな……」

A子「プロデューサーさん!」

P「ん? おお、みんな。今からレッスン?」

B香「はい。プロデューサーは外回りですか?」

P「うん、その予定」

C郎「時にプロデューサー。今、『担当アイドル』とかって言ってました?」

P「アハハハ。ナンノコトダカ、サッパリワカラナイナ」

D太「嘘が下手すぎですよ、プロデューサー……」

E美「私をプロデュースしてください!」

D太「早っ!?」

ワイワイギャーギャーヤイノヤイノ

P(やっぱりこうなった……だから知られたくなかったのに……)

P「ほらほら。これからレッスンなんだろ? 遅れても知らんぞ、俺は」

A子「レッスンよりもこっちの話の方が大事です!」

P「ほう……それを振付の先生の前でも言えると?」

B香「では、プロデューサー。また後ほど。プロデュースの件、考えておいてくださいね」サッ

E美「青田買いはお得ですよ~」ヒラヒラ

C郎「僕たちのことも少しは考えてもらえると嬉しいなー、なんて」タッタッ

D太「やれやれ……俺たちのことはあまり気にしないでください。選ぶのはプロデューサーですから」ペコリ

A子「あ、ちょ、ちょっと! みんな待ってよー!」ドタドタ

P「はあ……やれやれ」

モブアイドルたちカワユス

~外回り~

P「別にあの子たちが嫌いなわけじゃない。ただ……どうもピンとこない」

P「彼らはすでに完成されつつある。それを俺が今更どうこしたところで……」

P「ん? あれは美希か? あの建物……レッスン用のレンタルスタジオだっけ?」

P「……ふむ。少し覗いていくか」



P(……なんだこのレッスンは。あまりにも低レベルすぎる……)

P(そもそも、指導者が少なすぎる。アイドルが10人近くいるってのに、なんで教える側が1人なんだよ)

P(これじゃあ、実力がある子が他の子に足を引っ張られるじゃないか)

P(あれだけアイドルが活動してるんだ。本来ならもっと稼ぎもあるだろうに……)

P(社長の経営手腕不足、か)

P(美希……つまらなそうだな)

P(そうだよな。美希のダンスはこの中でもトップレベルなのに、周りに合わせる形の練習だと……普段からやる気も出なくなるよな)

P(ん? やばっ、美希の奴、抜けだそうとしてる! ここにいたら鉢合わせになる!)ダッ

~公園~

P「はあ、はあ、はあ……危なかった。もう少しで見つかるところだった」

美希「誰に?」

P「うおおおおおっ!?」

美希「あはっ。おじさんってば面白いの」

P「よ、よお、美希。きょ、今日もサボりか?」

美希「……うん。眠くなったから抜け出してきたの! あはっ」

P(嘘つけ。レッスンが楽しくなかったんだろ……)

美希「……ねえ、おじさん。前に言ってたことなんだけど」

P「うん?」

美希「あの高級おにぎりの話。あれって期限とかあるのかな?」

P「あー、それは……」

美希「ミキ、最近は結構頑張ってるんだよ。ホントだよ? でもね、やっぱりまだテレビとか出れなくて……」

P「なあ美希。ちょっとここで踊ってみてくれないか?」

美希「え?」

寝る時に終わって、
起きたらちょうど始まってた。
保守さんお疲れ様ー。

引き抜いてしまえ

P「一度も美希のステージとか見たことないからさ。折角ジャージ着てるんだし、少しでいいからダンスを見せてくれよ」

美希「こ、ここで? 公園だよ? 曲もないよ?」

P「なんだ、恥ずかしいのか? トップアイドルになったら全国の人に見られるんだぞ?」

美希「は、恥ずかしくなんてないの! ミキの実力を見せつけてあげるの!」

P「よし。始めようか!」

~1曲終了~

美希「ふー……いい汗かいたの」

P「……」

美希「凄いでしょう? ミキもやれば出来る子なんだよ?」

P「もう1回、最初から踊ってみてくれるか?」

美希「え?」

P「ほら、いくぞ。1,2,3,4!」

美希「え? ええ?」

P「5,6,7,8!」

美希「お、おじさん?」タンタンッ

P「そこ! 右腕の振りが甘い!」

美希「!」クルッ

P「ターンがふらついてる! もっと体の軸を意識して!」

美希「……!」ザッザッ

P「視線が下がってる! 顔は常に正面! そして笑顔!」

>>289 引き抜くときは響と貴音も一緒に連れていってくれたらフェアリーだな

さすがクロちゃんが選りすぐった我が社初のプロデューサー

美希「はあ、はあ、はあ……」

P「うむ。お疲れ様。だいぶよくなったな」

美希「び、ビックリしたの……おじさん、何者なの?」

P「通りすがりのサラリーマンです」

P(961プロで基本的なレッスンを手伝ってただけなんだけどな)

美希「むー。教えてくれたっていいと思うな」

P「ふむ。まだ元気があるようだし。もう1回いっておくか?」

美希「……いいよ」

P「え? マジで?」

美希「おじさんの教え方、先生よりも上手だったの。それに、久しぶりに楽しく踊れたの」

P「……」

美希「よろしくお願いしますなの!」

P「……よろしくお願いします」

P「結局、あれから1時間もつきあってしまった」

P「美希のダンスもメキメキと上達してたな」

P「あれなら、もっと上のランクにだって簡単に――」

P「って、俺、なんで敵に塩を送るような真似してるんだ?」

P「……」

P「……楽しかったからいいか」

~それから~

美希「こんな感じ?」

P「いや、そこはもっと大きく動いた方がいいな。ステージを意識する感じで」

~~~~

美希「今日はボイトレをやってみるの!」

P「それでカラオケに誘われたのか」

~~~~

美希「~♪」

P「息継ぎのタイミングがバラバラ。腹式呼吸もいまいちだな」

~~~~

美希「~♪」クルッ

P「やっぱりまだダンスと歌のタイミングが合ってないなー」

~~~~

美希「ねえねえ! 今度のお仕事の衣装、どっちの方がいいと思う?」

P「今度のって……山の中で村興しだったか? なら動きやすい格好がベストだろ」

~入社から6カ月~

雑誌【星井美希に独占インタビュー!】

テレビ【星井美希の新曲、初登場第4位!】

ラジオ【次のリクエストは、星井美希の新曲で……】

P「マジぱねぇ」

P「どんだけ才能あるんだよ、あの子。ちょっとまともなレッスンをしただけでこれかよ」

~~~

美希「おじさん! ねえねえねえねえ! 最近の美希の活躍知ってる!?」

P「あー……うん。メディアに色々と引っ張りだこみたいだな」

美希「当然なの。美希が本気になれば朝飯前のおにぎり前なの」

P「意味分からん」

社長以外全員引っ張ればいいと思うな

美希「……」ジー

P「……」

美希「……」ジー

P「いやん。そんなに見つめられたら照れちゃうわ」

美希「キモいの」

P「……」

P「わかったよ。取り敢えず、高級おにぎりでも食べに行くか?」

美希「それはもういいの」

P「え? 熱でもあるの? それとも偽物?」

美希「それよりもミキにレッスンをつけてほしいの!」

P「なにこれ。天変地異の前触れですか?」

美希「早く早く! ミキもう我慢できないの! ハリーハリーハリーなの!」

P「マジっすか……俺、すでに1日働いたあとなんだけど」

美希「ミキはまだまだ元気なの!」

P「おっさんっていう種族は体力がないのを知らないのか……」

高木社長が無能なのは周知の事実

~数日後~

小鳥「……」カタカタ

小鳥「……よし。本日のお仕事終了! あとは処理済みの書類をシュレッダーにかけて――」

小鳥「あら? なにかしら、この封筒? 真新しいまま捨てられてるみたいだけど……」

小鳥「差出人は……961プロ?」

小鳥「……」

~~~~

冬馬「おい、プロデューサー」

P「ん? どうした?」

冬馬「あんたに伝言だ。『外線で電話があった。番号はこのメモに書いてある』ってよ。ったく、アイドルを伝書鳩代わりに使うなよな」

P「まあまあ、いいじゃないか。伝言、ありがとな」

P「どこの番号だ? 初めて見るけど……」ピッポッパ

プルルルルガチャ

小鳥『はい、765プロでございます』

P「765プロ!?」

小鳥『そうですが……あ、もしかして961プロの!』

P「え、ええ。プロデューサーを務めているものです。お電話を頂いたようですが……」

小鳥『突然のお電話、失礼しました。私、765プロで事務員をしております音無小鳥と申します』

P「はあ。それで……何用でしょうか?」

小鳥『はい。だいぶ遅くなってしまいましたが、うちの菊地がジュピターの天ケ瀬さんに手を出したことについての謝罪を』

P「え?」

小鳥『いずれ、書面での謝罪文は送らせて頂きますが、取り急ぎ口頭でと思いまして』

P「え? え?」

小鳥『真に申し訳ありませんでした。以後はこのようなことが起こらぬよう、しっかりと教育していきます。また、寛大なご処置をありがとうございました』

P「……どうして、今頃? 謝罪要求の通知をしたのはもう1カ月以上も前ですよ?」

小鳥『そんなに前だったのね……』

P「……なるほど。あなたが見たのは、再通知の書面ですね? それとも再々通知かな?」

小鳥『え、えっと……』

P「765プロさんにはこれまで計3回、謝罪を要求する通知を出してます。それでも一切反応がなかったので、もう相手にしていなかったのですが」

小鳥『た、大変申し訳ありません! その、弊社間での連絡に不備があったようで……!』

P「いえ、謝罪は先ほどの言葉で十分ですよ。それに、失礼ですが音無さんのミスではないと私は考えていますので」

小鳥『……』

P「でも、よかった」

小鳥『はい?』

P「765プロにも、まともな大人がいて安心しました」

小鳥『……恐縮です』

P「では、確かに謝罪は受け取りました。これで、先日の件は水に流しましょう。よろしいですか?」

小鳥『はい。お願い致します』

P「こちらこそ。また何かあったら連絡をください。少なくとも、私はあなた方を敵視してはおりませんので。では」ピッ

P「……」

P「……音無さんか。あの大人な対応……ちょっと会ってみたいな」

大人な対応?
本日のお前が言うな

小鳥さんと意気投合するフラグか?

~入社から7カ月~

黒井「へっぽこ、IAを知っているか?」

P「いきなり呼びだして相変わらずへっぽこ呼ばわりですか……知ってますよ。いわばトップアイドル決定戦みたいなものですよね?」

黒井「陳腐な言い方はやめろ。王者を決めるための聖戦、くらいは言えんのか」

P「俺の表現と大して変わらないと思いますよ?」

黒井「……」

P「……」

黒井「言うようになったじゃないか、へっぽこ」

P「色々と鍛えられてますので」

黒井「ふんっ。まあいい。我が961プロからはジュピターがすでにエントリー済みだ。予選も通過している。他のものに関しては今日中に決まるだろう」

P「今日中?」

黒井「午後からデビューをかけた試験を行う」

P(A子たちか……!)

王者の聖戦()いいおっさんが中二病乙wwwww
高木社長いつも765視点のせいでいい人っぽいけど実際善人なだけで本当に善人であることしか取りえないよな

黒井「もし試験に合格したものがいた場合、貴様にプロデュースを任せる」

P「えっ!?」

黒井「なんだ、不満か?」

P「い、いえ……」

黒井「……ふんっ。まあ、いい。どちらにしろ候補生どものレベル次第だ」

P「そうですね……」

~~~~

P「……」

P「……」

P「……」チラ

P「……試験が始まってすでに2時間か」

P「そ、そろそろ様子を見に行っても大丈夫だよな?」

P「差し入れも準備したし……」

P「……よしっ」ガタッ

Pがいかに凄い人材かということがよくわかるスレ

気のせいかもしれないが縦にならんだPの字をずっと見てたら下にいくほど大きくなっているように見える

P「……。俺はどうしたいんだろう」

P「A子たちが嫌いなわけじゃない。彼らには合格して、アイドルになってほしい」

P「けど……」

P「俺がプロデュースしたいのは……」

~~~~

P「ん? 冬馬?」

冬馬「よお。……試験会場に行くつもりか?」

P「あ、ああ。ちょっと覗きに――」

冬馬「駄目だ」

P「え?」

冬馬「今は行くな」

P「……試験、終わったのか?」

冬馬「……。……IAには俺たちだけで参加する」

P「……そう、か」

モブたち…

冬馬「あいつらだって泣き顔は見られたくないだろ。特にあんたには。プロデュースされるの楽しみにしてたみたいだからな」

P「……分かった。これ、渡しておいてくれないか?」

冬馬「ちっ。伝書鳩の次はパシりかよ。ったく」

P「悪いな」

冬馬「冗談だよ。じゃあな」

~~~~

P「……」

P「……あ」

A子「あ……」グスッ

P「や、やあ。お疲れ様」

A子「は、はい、お疲れ様です……」ゴシゴシ

P(目が真っ赤だ……)

モブがモバマスの初期3人に脳内変換されて困る
とりあえず不人気の島村は俺がもらっておこう

P「そ、その……残念、だったな」

A子「……はい」

P「……」

A子「……」

P(声のかけようがない……)

A子「あの……私、これからレッスンがあるので……」

P「あ、ああ……無理しないようにな」

A子「はい。では」タッタッタッ

俺だって自分のプロデュースしている子がモブに負けたところを何度も見てきた!あいつらは大丈夫だ!

モバマスはモブァマスだったというのか

A子「……」ピタ

A子「あの、プロデューサーさん」

P「ん?」

A子「もし……もし、私たちの中の誰かが合格していたら」

A子「プロデューサーさんは心から、全身全霊で私たちをプロデュースしてくれましたか?」

P「っ!」

A子「……」

P「勿論だ」

A子「そう、ですか……ごめんなさい、変なこと訊いちゃって」

P「いや……」

A子「それじゃあ、今度こそ失礼しますね」タッタッ

~~~~

A子「……」タッタッタ

A子「……嘘つき」グスッ

黒井「今回はジュピターのみのエントリーだ」

P「はい」

黒井「まあ、貴様も今回は見逃してやろう。今からアイドルを探してエントリー、では時間もないだろうからな」

黒井「ただし。見逃すのは今回だけだ。来年は必ず出場してもらう」

P「分かりました」

黒井「ふんっ。辛気臭い面だ。もういい、今日は帰れ」

P「……失礼します」バタンッ

黒井「……」

黒井「……ふんっ」

黒井「そろそろ潮時か」

P、A子は俺に任せてお前はあいつをプロデュースしに行くんだな。なぁにすぐに追いついてみせるさ、いいからここは俺に任せて先に行け

クロちゃんったらまたまたややこしい言葉づかいしちゃってー

え?

~765プロ~

美希「たっだいまー! なの!」

春香「あ、おかえりー」

真美「ミキミキおっつー!」

美希「うん、みんなお疲れ様なの! それじゃあ、また明日ね!」

伊織「ってちょっと待ちなさいよ!」

美希「あれ? でこちゃん、いたの?」

伊織「でこちゃん言うな! 最初からいたわよ!」

美希「ふーん。ま、どっちでもいいの。じゃあね――」

伊織「だから待ちなさいっての!」ガシッ

美希「むー。なーに、でこちゃん。ミキ、急いでるんだけど」

伊織「ちょっと訊きたいことがあるんだけど」

真「美希、最近調子いいよね? ダンスも歌もメキメキ上達しててさ」

美希「真君にそう言ってもらえるとミキも嬉しいって感じ!」

伊織「なんなの、この扱いの差は……」

真「美希、なにか特別な練習とかしてるの?」

美希「? なんで?」

伊織「普段からレッスンをサボりまくってるあんたが急成長したら変だと思うのは当然でしょう?」

美希「そうなのかな?」

伊織「そうなの!」

美希「んー……秘密なの。あはっ」

真「ってことは、やっぱりなにかやってるんだ……はあ。頑張ってる美希でも落ちちゃうんだから、IAって難しいよね」

美希「え……?」

春香「そりゃそうだよー。竜宮小町しか受からなかったんだもん。私たちなんてまだまだだよー」

美希「……竜宮小町……だけ?」

響「なんくるないさー。自分たちだっていつかは勝てるさー。自分、完璧だからな!」

美希「……」

不正は72もなかった

美希「……」フラッ…ガチャ…バタンッ

伊織「……」

真美「いおりん?」

伊織「怪しいわね。美希の急成長。これは何かあるわ」

真美「秘密の匂い、ですな?」ワクワク

伊織「真美!」

真美「ふっ……オレに依頼かい、お嬢ちゃん」

伊織「どんなキャラよ……まあいいわ。美希の尾行を決行よ!」

真美「ふっ……高くつくぜ?」

伊織「ゴージャスセレブプリンを買ってあげるわ」

あず「喜んで!」

伊真『!?』

~公園~

P「俺は……俺がプロデュースしたいのは……」

美希「……」

P「……お、おお? 美希。来てたのか」

美希「……」

P「どうした?」

美希「……落ちちゃった」

P「何に?」

美希「……IAの予選」

P「……そっか。残念だったな」

美希「……。……たの」

P「うん?」

美希「……真君も春香も落ちたの。竜宮小町以外はみんな」

P「……」

美希「でも……みんな、笑ってたの」

いいぞ

>>379
不正して72いかないとは…千早お前…

美希「予選……落ちたのに。合格……できなかったのに。負けちゃった、のに」ヒクッ

美希「真君、も。はる、かも……でこちゃんも! みんな笑ってたの……!」グスッ

美希「おかしいの! みんな……なんで笑えるの!?」ポロポロ

美希「ミキは悔しいの……折角、おじさんにレッスンつけて、もら、って……」

美希「が、がん、ばったのに……! もっと……もっと上に行けると思ったのに……!」

美希「うわあああああああん!!!!」

P「……」

P「……やっぱり、美希がいいなあ」ボソッ

P(でもそれなら……今の『おじさん』のままでは駄目なんだ)

961は泣いて悔しがって765は笑い傷を舐め合う

貴音はまともそうだから引き抜きオネシャス

>>393
???「じ、自分天才だからな!きっと961のが合うに決まってるぞ!」

>>394
ペットを飼う予定はないよ^^

美希「おじさん! お願いなの!」

美希「ミキにもっともっともっと! レッスンをつけてほしいの!」

美希「ミキはキラキラしたいの! ずっとずっと、ステージで歌っていたいの!」

美希「だから!」

P「自己紹介が遅れました」

美希「え……?」

P「765プロの星井美希さん」

美希「おじ、さん……?」



P「初めまして。961プロのプロデューサーです」

小町が受かったなら伊織が悔しがるわけが……

>>398 他の仲間が落ちてるのにわらってたからじゃね?

やっとこさ本編スタートか
待ちくたびれたぜ

うおおおおおおおお

美希「え? なに、え……?」

P「ご挨拶が遅れたこと、大変申し訳なく思います」

美希「961プ……冗談、だよね……?」

P「真実です。よければ名刺をどうぞ」スッ

美希「あ、う……? ど、どうも……?」

P「さて。……今までありがとうございました」

美希「今までって……」

P「ここで、私があなたにレッスンをつけることはもうありません」

美希「っ! な、なんで……!」

P「あなたが他社のアイドルだからです」

美希「!」

P「本来ならば、これまでの行いも他社への干渉ということで問題になりかねない行為です。長い間、私情に付き合って頂きありがとうございました」

美希「やめ、て……」

P「謝罪が必要というならば、事務所を通してあらためて――」

美希「やめて……!!」

伊織兄「竜宮小町ファンクラブNo1、会長の水瀬兄です。水瀬伊織のCDなら10万本買って社員にボーナスとして支給しました」

美希「なんで、そんなこと言うの……? ミキ、961プロとかどうでもいいの……だから、また……」

P「無理です。本来、私が指導するのは自社のアイドルでなければなりません」

美希「じゃあ、ミキはこれからどうやって……」

P「もし、どうしても私の指導を望むのであれば……」

美希「え……?」

P「うちの事務所に来ないか?」

美希「……っ」

P「……」

美希「…………………………できない、よ」

P「……そうか」

大体読み物ってのはスクロールバーやページ数でそろそろ終わりかどうなるんだろうとか考えるけど
SSスレってそういうのわからないから何もかもわくわくするよな

美希「だって……でこちゃんたちが、961プロは敵だって……嫌がらせとか、たくさん……」

P「……そうだな」

美希「だったら! どうしておじさんはミキの面倒をみてくれたの!?」

P「……さあな」

美希「答えてほしいの!」

P「お前は敵の言葉をそのまま信じられるのか?」

美希「っ……」

P「今まで楽しかったよ。元気でな」

美希「おじ――!」

真美「ミキミキ!」 あず「美希ちゃん!」

美希「真美!? あずさ!?」

P「……また面倒なことになりそうだ。じゃあな」

美希「まって、待ってほしいの……!」

P「……」

美希「おじさん……!」

身内ってだけで情報を鵜呑みにしちゃうよね…

~帰宅後~

P「……」

P「……また女の子を泣かせちゃったな」

P「美希の勧誘続けたいけど……難しいなー。でも、諦めたくねーよなー」

P「……あー、明日会社行きたくねー。みんなに合わせる顔がねー」

P「美希にもどんな顔して勧誘すりゃいいかさっぱり分かんねー」

ピリリリリリ

P「あー?」ピッ

P「もしもし――なんだ母さんか。なんだよこんな時間に」

P「は? 荷物を送った? なんで?」

P「……ああ」

P「そっか。明日って俺の誕生日だったっけ」

P「え? 大事な話? いや、俺、明日も早いんだけど――ちょ、聞いてる!?」

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/     /
     ̄ ̄ ̄

~翌日~

P「結局、昨晩は長話に付き合わされてしまった……」

P「思いっきり遅刻だよ……えーと、午前中はジュピターの収録だよな」

~~~~

冬馬「お疲れっしたー」

P「よお、お疲れ様」

冬馬「なんだ、来てたのか。今日はもう来ないかと思ってたぜ」

P「すまんな。昨日色々あって……それより、随分と長い収録だったな?」

北斗「こちらもちょっとトラブルがありまして」

翔太「765プロのアイドルが急に来れなくなっちゃったんだよねー」

冬馬「その分、俺たちのトークを大目に流してくれるってよ」

P「そうだったのか……来れなくなったアイドルって誰なんだ?」

北斗「確か星井美希ちゃんですね」

P「!?」

まだまだ続きそうな感じ

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
  /  /

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

冬馬「どうかしたのかよ?」

P「い、いや……」

冬馬「おい、あんた顔色悪いぜ。こっちはいいから、今日はさっさと事務所に戻れよ」

P「だ、だが……」

北斗「俺たちなら大丈夫ですよ。元々、プロデューサーなしで活動してましたから」

P「……すまん。お言葉に甘えさせてもらうよ」

翔太「お大事に~。あ、そうそう。クロちゃんがプロデューサーさんに話があるんだって」

P「俺に?」

北斗「ええ。回復してからでいいんで、社長室の方に顔を見せてください」

P「分かった。それじゃあ、お先に失礼するな」

P「美希、どうしたんだ……」

P「やっぱり俺のせいか? 裏切られたってショックで……」

P「まさかもう歌わないつもりじゃ……」

P「……」

P「っ!」パァンッ

P「今だけは切り替えよう! まずは社長の呼び出しに対応だ! 終わってからすぐに小鳥さんに連絡を取ろう!」



~社長室~

黒井「ふんっ。随分と重役出勤だな」

P「申し訳ありません。それで話とは?」

黒井「へっぽこ。貴様はクビだ」

P「……………………は?」

あ?

お前は72を言ってるんだ

まるで意味がわからんぞ!

黒井「ならばどうするか? 簡単だ。外部に『敵』を作り、内部の結束を強めればいい」
P「それが……961プロ?」
黒井「ウィ。敵が強大であるほど、団結力はより強固になる」

まさか…

黒井「貴様のような使えん奴は不要だと言っている」

P「話が唐突過ぎてついていけないんですが」

黒井「IAの予選にも参加せず。我が事務所の候補生たちの指導もおざなりにし。挙句、敵対事務所のアイドルに現を抜かすようなものはいらん」

P「そこまで知っていたんですか」

黒井「弁明があるなら聞いてやろう?」

P「いえ、ありません。全て真実です」

黒井「ふんっ。潔いじゃないか」

黒井「これが貴様の退職金だ。それを持ってとっと失せろ」

P「小切手? ……って、なんですかこの金額!?」

黒井「聞こえなかったのか?」

P「おかしいでしょう! 退職金に5億も渡すなんて!」

黒井「ふんっ。セレブな私の最後の情けだ。ありがたく受け取れ、へっぽこ」

P「……分かりました。クビを受理し、ありがたく頂戴します」



P「……父さん」

え?

でえええええ?!

木星が似てるとかそっくりとか言ってたのは伏線だったのか

>>455
そういうことだったのかwww

何…だと

黒井「……」

P「……」

黒井「……貴様は何を言っているんだ?」

P「昨晩、母さんから電話がありました」

P「知ってますか? 今日は俺の誕生日なんですよ」

黒井「……」

P「それで……あまりにも突然だったんですが、離婚した父の話を聞いたんです」

――P【生憎と母親しかいないから『両親』じゃないな】

P「俺ももういい年です。そろそろ教えていいだろう、と。伝えられた父親の名前は」

P「あなたと同じ名前でした」

黒井「……偶然だろう。同姓同名などいくらでもいる」

P「冬馬たちによく言われるんですよ」

――冬馬【天然かよ……今の笑い方といい言い方といい、黒井のおっさんにそっくりだったぞ?】

――北斗【ですが、その気遣いっぷりは社長にそっくりですよ】

――翔太【プロデューサーさんはクロちゃんに半分似てる、って奴。半分どころじゃないよね、そっくりだ】

黒井「それがどうした?」

P「最初は、入社後、俺があなたに影響されているのかと思いました」

P「けど違った」

P「入社後からなんかじゃない。生まれた時から、俺はあなたの影響を受けていたんだ」

超展開

まさか、黒ちゃんと酒を飲みに行ったのもビリヤードしたのもガンダムファイトでシャイニングフィンガー同時に出して勝ちあいを繰り返したのも
ピヨちゃんが今年の夏は冬馬×Pのコピ本で乗り切ろうとしたのも千早の胸が72なのも響が実は道民というのも全部伏線だったのか

P「961プロにはこれまでプロデューサーがいなかったそうですね?」

――翔太【それもそうだね~。でも、クロちゃん、どうして急にプロデューサーを育てようとしたんだろうね?】

――北斗【そうだな……今までずっと『プロデューサーなど不要!』って態度だったのに】

――冬馬【噂じゃ、急な方針替えに幹部連中と一悶着あった、って話だぜ】

P「何故、突然プロデューサーを育てようとしたんですか?」

P「自慢じゃありませんが、俺は平凡な男です。そんな男を、周囲の反対を押し切ってまで何故採用したんですか?」

黒井「……」

P「それに、俺への待遇の良さ。車といい、この退職金といい……まるで――」

黒井「20年……いやそれ以上か。それだけの月日の分の誕生日とクリスマスプレゼントだ」

P「……」

ジョナサンとはえらい違いだな

いい親父じゃねーか

黒井「すでに貴様にはこの業界についてのイロハを叩きこんである」

黒井「あとは貴様の自由だ。好きなようにその金を使え」

黒井「貴様の姿勢は、961プロにはまったくそぐわん」

黒井「貴様のやりたいようにやり、望んだアイドルを育て上げろ」

P「……」

P「……お世話になりました」

黒井「ふんっ。まったくだな」

P「……父さん」

黒井「……なんだ」

P「これからはライバルです」バタンッ

黒井「……」

黒井「……ふんっ。愚息風情が生意気な」

黒井社長がイケメン過ぎる

P「……」ピッ

P「もしもし。765プロの音無さんですか?」

小鳥『961プロのプロデューサーさん! ちょうどよかった! 訊きたいことがあるんです!』

P「なんでしょうか?」

小鳥『単刀直入にお訊きします。美希ちゃんとなにがあったんですか?』

P「美希はなんと?」

小鳥『幾ら質問しても何も教えてくれませんでした』

P「……」

小鳥『美希ちゃん……今、事務所での居場所がないんですよ』

P「何故!?」

小鳥『実は……』

>>490
会社が環境を改善する気がないし
所属アイドルもヌルイ現状を甘受してるからな
これなら新事務所作った方が良い状態でスタートできる

~回想~

伊織「あの似非プロデューサー! 絶対に許さないわ!」

真「自分の正体を隠したまま美希に近づくなんて!」

千早「なにかやましいことでも考えていたのかしら」

律子「スキャンダルでも狙っていた、とかかしらね?」

亜美「ミキミキ、大丈夫……?」

あず「美希ちゃん、もう大丈夫よ。ここは安全だから」

美希「ちが、違うの……ミキは……」

響「今回は前とはわけが違うぞ! こっちが謝罪要求をしてもいいはずだぞ!」

伊織「そうね。あいつに目の前で土下座させなくちゃ気が済まないわ」

美希「おじさんを悪く言わないで!!」

その他『!?』

>>493 が言うとおり美希だけを引っ張ればいいんじゃないかな?

ミキとピヨちゃん引き抜きでおk

小鳥『……とまあ、そこからは美希ちゃんと他の子たちとの激しい口論になっちゃいまして』

小鳥『あなたをかばう美希ちゃんの姿が、伊織ちゃんたちに不信感を与えてしまったようです』

P「なにをやってんだ、あいつは……」

小鳥『だからこそ、あなたにお聞きしたいんです。美希ちゃんと何があったのか』

P「全てお話します。包み隠さずに」

P「ただし、一つだけ条件があります。聞いていただけますか?」

小鳥『……分かりました。私も、あなたは信頼できると思うんです』

P「ありがとうございます。その条件とは――」

憂愁な事務員として小鳥さんも引き抜こうぜ

この小鳥さんはかなり優秀な人材みたいだしね引き抜いても良いよね

~公園~

美希「……」

P「ごめんな、急に呼びだしたりして。しかも音無さん経由で」

美希「……」

P「元気……そうには見えないな」

美希「……おじさん」

P「音無さんから聞いたよ。事務所の子と喧嘩したんだって? 駄目じゃないか、仲良くしなくちゃ」

美希「……」

P「今日は仕事はどうしたんだ? 収録、来てなかったようだけど」

美希「ミキになんの用?」

P「あー……うん。その、だな」

美希「?」

P「昨日の今日でどうにも格好がつかないんだけど……」

P「今度はこっちからお願いしに来たんだ」

765プロに入れて下さいテヘヘENDだけは許さん

>>512
ここの765プロに入る理由もないし、大袈裟だけど洗脳されてるから元961の人は受け付けないでしょう

かと言って新事務所設立だと765オワタだよな…

P「星井美希さん」

P「俺と一緒に、トップアイドルを目指しませんか?」

美希「っ!?」

美希「な、なんでそんなこと言うの……? だって、昨日は、ミキがお願いしても……」

P「事情が変わったんだ」

美希「し、知らないの! ミキは一人でトップアイドルになるの!」

P「俺のプロデュースはいらない?」

美希「おじさんなんていらないの!」

P「でも、俺には美希が必要だ」

美希「……! っ、関係ないの! 知らないの!」

美希「駄目なの! 無理なの!」

美希「ミキは961プロには行けないの!!」

P「961プロならクビになった!!」

美希「……え?」

真の扱いは大体漢女か漢に二分されるとアメリカのすごい大学のえらい教授が論文出してたかもしれない

P「今、俺を端的に表すなら『無職のおっさん』だ!」

美希「え? え?」

P「961プロも765プロも関係ない! リストラされたただのおっさんだ!」

――P【お前は敵の言葉をそのまま信じられるのか?】

P「敵でもないただのおっさんだからこそ! 信じてほしい!」

P「ここにいるおっさんには! お前が必要なんだ!」

美希「え、えっと? で、でも、トップアイドルってさっき……あ、あれ?」

P「だから!」

――黒井【貴様のやりたいようにやり、望んだアイドルを育て上げろ】

P「俺はこれから芸能事務所を設立する!!」

美希「!」

P「そこで、必ずお前をトップアイドルにしてみせる!!」

P「だから頼む! 俺に美希をプロデュースさせてくれ!!」ドゲザッ

美希「……」ポカーン

ちょっと就職してくる

俺もアイドル目指すかー!

>>521 俺も一緒に行ってくる

じゃあ俺はEDFに就職するわ

※ただ今男性職員は募集しておりませんので悪しからず

『無職のおっさん』がこれ程かっこよく聞こえるとはwww

マダオ(覚醒)

>>531
春香さんは座っててください

美希「あ、う、……っと」

P「答えを聞かせてくれないか」

美希「で、でも、ミキ、春香たちを裏切るなんて……」

P「今だけは765プロは関係ない!」

P「『星井美希』はどう思ってるんだ!? 俺が知りたいのはそれだけなんだ!」

美希「ミキ、ミキは……」



美希「おじさんに……プロデュースしてもらいたいの……」

えんだあ

>>529 緑色の髪が映える綺麗な事務員さんなんてどうよ?

P「っっしゃあああああああああ! 聞こえましたね、音無さん!?」ピッ

小鳥『はい、確かに聞いちゃいました。はあ……仕方ありませんね』

P「約束通り、美希はもらっていきます」

小鳥『ええ、どうぞどうぞ。あーあ。私もこんなふうに熱ーくいちゃつきたいなー』

P「何を言っているんだかさっぱりですが……事務処理の方はお願いします」

小鳥『ええ、それはこちらで。それと……美希ちゃん?』

美希「こ、小鳥? これ、なんなの……?」

小鳥『2人のことは全部聞いたわ。その際、一つ条件を出されたの。「全て教える代わりに、賭けをしてくれないか」って』

美希「賭け?」

小鳥『ええ。美希ちゃんが「彼と一緒にアイドルをやりたい」と言ったら、美希ちゃんの移籍を認めること』

美希「じゃ、じゃあ……」

小鳥『はあ……あんなに熱烈な告白を見せつけられたら、お姉さん「ノー」とは言えないわよねえ』

美希「小鳥はもう『お姉さん』って年じゃ――」

小鳥『ピ ヨ ッ ?』

美希「ごめんなさいなの」

美希と響と千早がいなくなったら765プロはガチでやばいと思う

>>534
まて、卯月の可能性も微粒子レベルで存在する可能性が…

美希「で、でも、移籍なんて社長やみんなが――」

小鳥『社長のことは私に任せて。みんなの方は……説得はしてみるわ。納得してもらえるかは分からないけど』

美希「……」

小鳥『でもね、美希ちゃん。大事なのはあなたの気持ちだと思うの』

小鳥『事務所もみんなも関係ない。美希ちゃんはどうしたいのか? それがさっきの答えなんじゃないかな?』

美希「……うん。ミキはおじさんとアイドルをやりたい』

小鳥『なら、あとのことは私に任せて! 美希ちゃんは頑張ってトップを目指すのよ!』

美希「……うん! 小鳥、ありがとうなの!」

小鳥『いえいえ。最後に……プロデューサーさん』

P「はい」

小鳥『信じてますから』

P「必ず、期待に応えてみせます」

小鳥『はい。それじゃあね。たまには連絡頂戴ね?』プツッ

このあとの765内での小鳥さんを考えると…(´;ω;`)ウッ…

>>556
ついでに貴音もな

かつてここまでアラサーの事務員がカッコいいSSがあっただろうか…

新しい会社には有能な事務員が必要じゃないかな

名脇役なピヨちゃんさすがやで!

美希「……おじさん」

P「おう」

美希「ミキ、トップアイドルになれるかな?」

P「勿論だ」

P「予選に落ちて泣くほど悔しかったんだろ? ステージで誰よりも輝きたいって思ったんだろ?」

――冬馬【俺たちが目指してるのはトップアイドルだぜ? やる気なんていつだって満ち溢れてるっての】

――C郎【はあ……そうですね。僕は嫌いじゃないですよ。夢のための前準備と思えば苦じゃないです】

――A子【私も、たまにきついって感じる日もありますけど、基本的には楽しいです】

P「だったら、美希は大丈夫だ。まだまだ上に行けるよ」

美希「……そうかな」

P「そうとも」

美希「……ん」

P「なんだ? 小指なんか出して」

美希「指切り。約束しよう」

P「いいけど……何を?」スッ

>>566 ??「そうですよね、だから緑色の髪が映える綺麗な事務員さんを雇ってくれませんか?」

「美希ちゃんが行きたくないといえば私の人生をプロデュースしてくれる約束だったのに…チッ」

美希「ミキ、頑張るの。なんでもするの。どんなにつらくても諦めないの」

美希「だから、おじさんは必ずミキをトップアイドルにしてね?」

P「分かった」

美希「ミキを誰よりもキラキラさせてね?」

P「任せろ」

美希「もし……もし、ミキがトップアイドルになれたら――」

P「『もし』じゃない。『必ず』だ」

美希「その時は……ミキと結婚してね、ハニー!!」

P「喜んd――おい今なんて言った!?」

美希「あはっ、指切ったっ! なの!」

P「ちょ!? え、結婚!? いや、ハニーって誰だ!?」

美希「あはっ。これからよろしくね、ハニー!」

P「はいぃぃぃ!?」

じゃあ僕は貴音さんを

~765プロ~

小鳥「――という事情で、美希ちゃんは765プロを辞めました」

社長「……ふう。随分と勝手なことをしてくれたね」

小鳥「後悔はありません。間違っていたとも思いません」

社長「それは君が決めることではないよ」

小鳥「不服があればいつでもクビにしてくださって結構です」

社長「今、君に辞められては困るのだよ」

小鳥「……そうですか」

社長「……アイドル諸君には私の方から話そう。961プロに脅されたことに……いや、星井君が961プロのスパイだったことにすれば――」

小鳥「みんなには私から伝えます」

社長「……。……では、よろしく頼むよ」

小鳥「はい」

バタンッ

小鳥「……ふう」

小鳥「応援してるからね、美希ちゃん」

もしかしてこの社長無能なんじゃね

下衆な社長もたまには良いな

>>594 もしかしなくても本気で無能ですwww

高木社長も可哀想にな。ドツボにはまってる
きっとどんよりと暗い顔にずっとなってるに違いない

~解雇から3カ月~

P「ようやく新事務所として活動開始だああああ!!」

美希「おおーーー! なの!!」

P「くぅ……長かった。手続きやら経営の勉強やらで3カ月もかかってしまった」

美希「うんうん。長かったね、ハニー」

P「だがしかし! 準備は整った! 美希の準備も万端だな!?」

美希「3ヶ月間、みっちりレッスンができたの! 歌も踊りも完璧すぎるくらいなの!」

P「ならばよし! ここから美希の伝説が始まるんだ!!」

美希「ミキとハニーの結婚への第一歩だね!」

P「……それはおいおい考えるとして」

美希「つれないの」

シーーーン

P「やっぱり、事務所が2人だけだと寂しいよなあ。無駄にテンション上げた分、余計に」

美希「ミキは2人っきりの方がいいけどな……」ボソッ

雑誌とかでは何て報道されてるんかな?
高木の言葉が前面に出ててもおかしくないんだが…

一体どこまで書いてくれるんだ

>>609 その辺はイケメン過ぎる黒井社長がしっかりやってくれるはず

~スタジオ~

P「久しぶりの現場だなー。美希、緊張してないか?」

美希「なんで? ミキ、早く歌いたくてワクワクしてるの」

P「そうか」

冬馬「よお、プロデューサー」

P「ん? 冬馬か。ジュピターも同じ現場だったのか」

冬馬「まあな。元気そうでなによりだぜ」

翔太「冬馬君、心配してたもんねー。プロデューサーさん、全然音沙汰なかったからさ」

北斗「冬馬も段々、社長に似てきてるな」

P「マジか……そのうち『ウィ』とか言い出さないだろうな?」

冬馬「言うわけねえだろ!」

美希「……」ムー

高木グループが酷いからそれ以外の人達が一層イケメンに見えるwww

P「って、お前ら、俺とこんなに仲良く話してていいのか?」

冬馬「あん? なんか問題あんのかよ?」

P「問題って……俺は961プロを裏切ったようなもんだぞ?」

北斗「それなら大丈夫ですよ。全部、社長から聞いてますから」

P「父さ――黒井社長から?」

翔太「うん。クロちゃん、元々プロデューサーを追い出すつもりだったみたいだよ? だから、なるべくしてなったのだー、って笑ってた」

P「そうか……」

美希「……」イライラ

イライラする美希かわいい

ジュピターに嫉妬する美希ちゃんきゃわわ

一人だけ身内ネタについていけないときってイライラするよな

P「そうだ。IA優勝、おめでとう。さすがはジュピターだな」

冬馬「当然だろ。敵になる奴らすらいなかったぜ」

北斗「ま、それは少々言い過ぎですけどね。それほど苦労はしませんでしたよ」

P「格好いいなー、おい」

翔太「そうだ! あのね、A子ちゃんやC郎君たちもようやく試験に合格したんだよ! 今、2組に別れてユニット活動してるよ!」

P「なに! 本当か!?」

冬馬「ああ。あいつらから伝言があるぜ。『私たちを選んでくれなかったことを後悔させてみせます』だってよ」

北斗「将来有望ですね」

P「961プロは安泰だな。有望株が3組もいるんだから」

美希「……」プッツン

美希「ハニーはミキを怒らせたの」

磯くせー!

美希「ハニー!」

P「なんだ美希。って、局内でその呼び方は……!」

翔太「ハニー?」

北斗「プロデューサーさんのことですか?」

P「あ、いやこれは……」

冬馬「お前……確か元765プロの星井だよな? ゴシップに色々載ってたようだけど――」

美希「ハニー! ミキとお話しするの! 男同士でべったりはよくないと思うの!」

冬馬「って聞けよ! あと、別にべったりってわけじゃ――」

美希「アンテナは黙ってるの!」

冬馬「ああ!?」

美希「なの!!」

美冬『……!』バチッ

P「どうしてこうなった」

北斗「いわゆる、修羅場ってやつですかね」

翔太「三角関係のもつれだねー。矢印の方向がちょっとおかしい気がするけど」

亜美「あ!」

美希「え?」

亜美「ミキミキだー!」

美希「亜美! それに、でこちゃんたちも……」

伊織「……」

あず「久しぶりね~、美希ちゃん」

亜美「超ー久しぶりだよー! 元気してたー!?」

美希「勿論なの! ミキはいつだってフルパワーなの! 亜美たちも同じ現場なの?」

律子「そうよ。……今のあなたとは初めまして、ですよね? 竜宮小町のプロデューサーの秋月律子です」スッ

P「これはご丁寧に。私――あ」

美希「ハニー?」

P「折角新調した名刺を忘れた……」

翔太「ありゃりゃ」

美希「ハニーってばドジっ子なの。そこが可愛いけどね、あはっ」

P「おっさんが『可愛い』って言われても嬉しくないぞ……」

伊織「……もういいでしょ。行くわよ」

亜美「ちょ、いおりん!」

美希「でこちゃん……」

伊織「……美希。負けないわよ」

美希「……」

伊織「勝って……765プロに戻りたい、って思わせてあげるわ」

美希「なら……ミキは、ハニーの事務所の方がいいって思わせてあげるの!」

伊織「……にひひっ。ま、精々頑張りなさい」

律子「あ、こら、伊織! 待ちなさい!」

亜美「ばいばーい!」

あず「では、本日はよろしくお願いしますね~」

P(突っかかってくる感じじゃなかったな。音無さん、上手く説得してくれたのか)

P(借りを作りっぱなしだ……今度食事でもご馳走した方がいいかな?)

ピヨっ(歓喜)

まさかの社長クビ?

美希「でこちゃん……」

P「……さて! そろそろ本番だぞ!」

美希「……。うん!」

P「竜宮小町は『勝つ』だの『負ける』だの言ってたけどな。今日は別に勝負ってわけじゃない。ただの歌番組の生放送だ」

美希「うん」

P「けど、俺も言わせてもらう。誰にも負けるな」

美希「……」

P「竜宮小町にもジュピターにも。ステージで1番輝いてるのは誰なのか、思い知らせてやるんだ」

北斗「本人たちを前に言ってくれますね」

P「やれるよな?」

美希「任せて、ハニー!!」

P「よしっ、行ってこい!」

美希「おー!!」

お わ り

>>665 いつから終わると錯覚していた?

~生放送 放映中~

黒井「……」

黒井「……ふんっ」

黒井「随分と時間がかかったようだが……やるじゃないか、へっぽこ」

~~~~

春香「あれ? これって……美希!?」

雪歩「ええっ!?」

真「美希が出てるの!?」

真美「うわー……」

響「凄い……美希、あんなに激しく踊ってるのに全然歌声がぶれないぞ……」

やよ「美希さん、綺麗ですぅ……」

貴音「なんとも……見違えましたね。これではジュピターや竜宮小町がかすんでしまいます」

千早「あの美希が、こんなに素晴らしい歌を……」

小鳥「……ふふっ。やりますね、プロデューサーさん。でも、こんなものじゃ私の期待に応えたとは言えませんよ?」

社長「……」

美希「Future star~♪」

美希(やっぱりステージは最高なの!)

美希「新しいスタートをきる~♪」

美希(誰よりもキラキラしたいの! いつまでも歌っていたいの!)

美希「Good-bye memories この思い出~♪」

美希(これも全部、ハニーのおかげなの!)チラ

P「……」グッb

美希「あはっ!」

美希(ハニーがいれば、ミキはどこまででも上れるの!!)

美希「走り続けているのは 強くあり続けるため~♪!」

続き書くとしても周りが減速しないと埋まる

~事務所設立から2カ月~

P「えーと……明日はグラビアの撮影とドラマの収録。明後日は新曲のレコーディング。あれ? 雑誌の取材はいつだったかな?」パラパラ

美希「うわー。ホワイトボードが真っ黒なの!」

P「美希の頑張りの成果だよ。765時代の下地があったおかげでもあるけどな」パラパラ

美希「でも、あれもハニーがミキにレッスンをつけてくれたおかげなの。だから、全部ハニーとミキの手柄なの!」

P「嬉しいこと言ってくれるねえ」パラパラ

P「……あー、くそっ。雑誌の取材日程、収録とかぶってるな。これは別の日に移してもらって……」

美希「ハニー、大丈夫?」

P「正直しんどいの」

美希「なの……」

??「そろそろ優秀な事務員が必要じゃないピヨ?」

P「そろそろ誰か雇おうかなぁ。事務員とかいれば楽なんだよなあ」

美希「そうだね……765プロでも小鳥が頑張ってたの」

P「……」

P「……あ」

美希「?」

P「なあ、美希」

美希「……ハニー、悪い顔してる。けど、そんな顔も格好いいの!」

P「そろそろ事務所の仲間を増やしてもいいと思わないか?」

美希「うん。やっぱり2人じゃ寂しいね」

P「そうだろそうだろ。なら、事務員1人とプロデューサー1人、アイドルを11人くらい増やそうか」

美希「え? それって――」

~765プロ~

P「765プロには借金がおありだとか」

社長「ぶしつけだね」

P「それも相当な額のようで。徐々に首が回らなくなっているみたいですね」

社長「そんな出鱈目を――」

P「証拠ならここに。いやあ、765プロさんは優秀な事務員さんがおられますね。人手不足のうちとしては羨ましい限りです」

社長「音無君か……」

P「それと、こんな計画もあるようですね」

P「アイドルたちの枕営業、ですか。いけませんね、こういうことは」

P「こんなくだらないことをしなくても、彼女たちにはまだまだ未来があるでしょうに」

社長「ち、違う! それは魔が差しただけで! 実行するはずが……!」

P「ええ、信じます」

社長「な、なに……?」

P「あなただって一介の事務所の社長だ。所属しているアイドルたちが可愛くないはずがない」

P「ですが、このようなことを考えてしまうほど、経営が切羽詰まっているのもまた事実でしょう?」

P「さて、高木社長。商談といきましょうか」

社長「……何かね」

P「今現在のあなたの借金額の倍払いましょう。私に765プロを売ってください。全て、一切合切を」

社長「そんなことは――」

P「ノー、とは言わせませんよ。断れば、これら全ての証拠を各新聞社に流します」

社長「脅すつもりかね!?」

P「なんとでも。ついでに、アイドルたちの961プロへの疑惑も払ってもらいましょうか。他ならぬ、あなたの口から」

社長「し、しかし……」

P「それを実行してくれれば、3倍払いましょう」

社長「……」

P「さて……どうしますか?」

今更だけどこの>>1は間違いなくクロちゃん

社長「……条件を呑もう」

P「そう言ってもらえると思いました」

P「あなたならアイドルたちを守る道を選ぶだろうと信じていましたよ」

社長「よしたまえ。私はただの無能だ」

社長「しかし、何故そこまでするのかね?」

P「というと?」

社長「借金の3倍の額。いくら美希君が上り調子とはいえ、君の事務所にとっても限界近い額だろう?」

P「そうですね。おかげでうちはカツカツです」

社長「何故そこまでして、うちのアイドルを買おうと――いや。救おうとするんだね?」

P「正直、私は765プロのアイドルにいい印象を持っていません」

P「ですが」

P「765プロのアイドルが不幸になると、悲しむ女の子がいるんですよ」

P「彼女の涙を見たくない。それだけです」

~月日は流れ 翌年のIA決勝戦~

黒井「ようやく決勝か。無駄に時間がかかったものだ」

冬馬「無駄って……予選だろ。必要じゃねえか」

北斗「まあまあ、冬馬。社長はあの人たちに会うのを待ちわびてたんだ」

翔太「クロちゃん、朝から何度も鏡見てるもんねー」

黒井「シャラップ! 貴様ら、緊張感が欠けているぞ!」

冬馬「おっさんには冷静さがないっての……来たぜ」

P「お久しぶりです、黒井社長」

黒井「ふんっ。へっぽこの分際で重役出勤か? 偉くなったものだな」

P「ええ、おかげ様偉くなりましたよ。改めて自己紹介を」



P「初めまして。461プロで社長をつとめているものです」

黒井「……961プロ社長の黒井だ」

P「存じています」

黒井「461プロ、か。陳腐な名だな」

P「手厳しいですね。かなり悩んだんですよ、事務所名」

P「チェス然り、オセロ然り。やっぱり『黒』に相対するのは『白』かな、と」

黒井「……ふんっ」

P「そうそう。しっかりと業務命令は守りましたよ、社長」

――黒井【まあ、貴様の今回は見逃してやろう。今からアイドルを探してエントリー、では時間もないだろうからな】

――黒井【ただし。見逃すのは今回だけだ。来年は必ず出場してもらう】

黒井「覚えていたのか。へっぽこの割には上々な記憶力だな」

P「お褒めにあずかり光栄です。……さて」

P「負けませんよ」

黒井「ほう……言うではないか。おい」

A子「お久しぶりです、プロデューサーさん!」

P「A子!」

B香「私たち、ここまで来ましたよ」

E美「ふふっ、ちゃんと後悔させてあげますからね?」

C郎「怖いなぁ……僕、ちびりそうだよ」

D太「いや、凄んでる割にはあいつら滅茶苦茶笑顔だぞ? 内心の喜びを隠し切れていな――ぶはっ!」ドゴッ

E美「お黙り」

黒井「おい、やるならボディにしておけ」

冬馬「いや、止めろよ」

P「みんなも残っていたんだな」

黒井「決勝戦6組中、3組が我が961プロのユニットだ!」

黒井「『マーズ』と『サタン』。そして、王者である『ジュピター』が貴様らを潰す!」

伊織「ちょっと! 勝手なこと言わないでくれる!」

伊織「冥王星だか海王星だか知らないけど、優勝は私たち、新生・竜宮小町がもらうわ!」

亜美「4人の力で悪を切り裂くのだー!」

律子「……どうして私まで」

亜美「りっちゃーん。もう今更っしょー? 諦めて楽しまなくちゃー」

あず「衣装、似合ってますから大丈夫ですよ~?」

律子「そういう問題じゃ……」

真美「違うよー! 勝つのは真美たちだよー!」

春香「うぅ、緊張してきたあ……」

千早「大丈夫、春香? こういう時は確か、手の平に『壁』って書いて……」

雪歩「ひ、人がたくさん、あ、穴を掘って埋まらなくちゃ……」

真「ゆ、雪歩、ストップ! スコップを戻してー!」

やよ「うっうー! みんなと一緒で嬉しいですー!」

貴音「まこと、楽しい勝負になりそうです」

響「だな! みんなと踊れるなら負けないさ―!」

小鳥「ふふ、頑張ってねみんな。ステージ脇から応援してるから!」

黒井「……随分と奇妙な面子だな」

P「お忘れですか? 決勝戦の残り3組は、我が461プロのユニットですよ?」

P「『新生・竜宮小町』と『461スターズ』を甘くみないでください」

黒井「ふんっ! 雑魚に興味はない!」

伊織「ちょっとあんた!」

黒井「黙れ小娘が! いいからさっさとキングを出せ!」

P「ノンノン。違いますよ、黒井社長」

P「うちのトップはキングではなく――」

P「クイーンです」

美希「あはっ、優勝はミキがもらうの! ハニーと一緒なら無敵なの!」

黒井「面白い……王者は常に1組でいい」

冬馬「本気でやらせてもらうぜ」

翔太「負けませんよ」

北斗「チャオ☆」

~~~~

伊織「あいつら、目にものみせてくれるわ!」

亜美「ゴーゴーいおりーん!」

貴音「相手にとって不足はありません。みなのもの、覚悟はよろしいですか?」

響「いつでもOK、ドンとこいだぞ!」

ガンバロー メイクダイジョウブカナー チョータノシミダネー

美希「……ねえ、ハニー」

P「どうした、美希?」

美希「約束、覚えてる?」

P「……覚えてるよ」

美希「あはっ。さすがハニーなの」

P「当たり前だろ」

美希「ハニーは……」

美希「ハニーは、ミキに優勝してほしい? あの約束があっても?」

P「……」

美希「ミキ、あのまま765プロに居続けてたらアイドル辞めてたと思う」

美希「レッスンもお仕事もつまんなくて……キラキラなんて一生できなかったの」

美希「でも、ハニーがミキを見つけてくれたの」

美希「ハニーがミキをここまで連れてきてくれたの。全部ハニーのおかげなの。ハニーはミキの王子様なの」

美希「憧れなんかじゃない。感謝でも尊敬でもない」

美希「ミキはハニーが本当に大好きなの」

P「……」

美希「……」

P「俺はな……」

P「ステージの上で、他の誰よりも一番輝く美希の姿が見たいんだ」

美希「!」

P「トップアイドルになるためにここまで来たんだ。負けてほしいなんて誰が言うか」

美希「ハニー……!」

P「さあ、時間だ! 全力を出し切ってこい!」

美希「うん!!」

俺はこのSSでは影が薄い千早でも

461プロの社長の机の上には、2枚の写真が飾ってある。

1枚は、史上稀にみる激戦と評されたIA決勝戦で優勝した少女の写真。

トロフィーを抱き、涙と笑顔を浮かべてVサインを突きだした少女が写っている。

そして。

もう1枚は。

同じ少女が純白のウェディングドレスに身を包み、満面の笑みを浮かべている写真。

隣にいるのは勿論――




― 完 ―

じゃあ貴音を

おつ

乙です 楽しかったです

これにて本SSは完結です。
拙作に長時間お付き合い頂き、ありがとうございました。
もし次作を書いた時はその時にでも。
では。

乙!!
http://i.imgur.com/HInBy.jpg

乙乙追っかけたかいがあったよ


最近良SS多いなほんと

??「緑色の髪が映える綺麗な事務員さんは大活躍でしたね」

>>837
実際大活躍だったな

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