照「菫が冷たい」(131)
照「冷たい」
菫「は?」
照「だから、最近菫は私に冷たい」
菫「いや別に……普通だろう。というかなんなんだ急に」
照「私のこと嫌いになったの?」
菫「私の話を聞け。いきなりどうしたんだ」
照「……あまり構ってくれないから」
菫「そうか? 私は相変わらず手をかけさせられているが」
照「淡とはよく話すのに」
菫「後進の育成は不可欠だろう。私たちが卒業したあと、白糸台を引っ張っていくのは間違いなく淡だからな」
照「でもまだインターハイがある」
菫「私は先を見通してるんだよ」
ちょっとだけ支援。
あ1は代行な。
照「とにかく。私にも構って」
菫「またそれか……お前そんなキャラだったか?」
照「ギャップ萌え?」
菫「なんで疑問系なんだよ。もういい、練習するぞ」
照「ちょちょちょ」
菫「な、なんだよ」
照「構って」
菫「いい加減にしろ。淡たちも待ってるんだぞ」
照「また淡……やだ。構って。構ってくれなきゃ打たない」
菫「駄々っ子かお前は。いいから来い」
照「嫌。動かない」
菫「こいつ……。ハァ、わかったよ。負けた負けた」
照「! ……構って」
菫「じゃあ聞くが、構うといっても何をすればいいんだ?」
照「……」
菫「照?」
照「考えてなかった」
菫「練習するか」
照「待って」
菫「何もないんだろ?」
照「考える。考えるから」
菫「さて練習室に」
照「あーあーあー!!」
菫「うるさいな! なんだよ」
照「思いついた」
菫「思いついたってなぁ……」
照「ん」
菫「? 手を広げて……なんだ?」
照「菫は鈍感だな。だから麻雀も上手くならない」
菫「おーい淡、今から行k」
照「ごめんなさい。抱きしめて下さい」
菫「あ?」
照「マジ切れ……。抱きしめて」
菫「誰を?」
照「私を」
菫「誰が?」
照「菫が」
菫「なんでそんなことしなきゃならないんだよ」
照「さっき構ってくれるって言った」
菫「構ってやるとは一言も言ってないが」
照「それで、菫は身長的にちょうどいいから。抱きしめて」
菫「話を聞けよ……。だがまぁ、それくらいなら」
照「やってくれるの?」
菫「正直もう少しお前のハードルは高いんじゃないかと思っていたからな。ただし、抱きしめたら練習に出るぞ」
照「ああ」
菫「じゃあ……えっと、抱きしめるぞ」
照「来て……」
菫「変な言い方するなよ……ん」
照「菫、暖かい」
菫「お前けっこう体温高いんだな。冷めてるくせに」
照「ん……、そう」
菫「さて。もういいか?」
照「なんで?」
菫「なんでって、抱きしめただろ」
照「私はいいと言っていない」
菫「時間がないんだが」
照「完全下校時刻は八時。あと二時間もある」
菫「二時間もこのままのつもりかお前?練習するって言っただろ」
照「いつからするかは言っていない」
菫「お前は……ああもう面倒だな。ほら、離れろ照」
照「嫌」
菫「いいから離れろ。一軍が二人も練習をサボるなんて後輩に示しがつかん」
照「どうせもうすぐ卒業する」
菫「お前さっきまだインターハイがあるとか言ってなかったっけ?」
照「さあ? 知らない」
菫「鳥頭かお前は」
照「私は過去を振り返りはしない」
菫「人をホールドしながら言う台詞じゃないな」
照「それに、私は満足していない」
菫「抱きしめただろ。まだ何かあるのか?」
照「大アリ。こんなものは構った内に入らない」
菫「つまり時間の無駄だったと」
照「有意義な時間だった。でも足りない」
菫「お前どうせ何やっても満足しないだろう」
照「やってみないとわからない」
菫「じゃあ次はお前の満足度に関わらずさっさと部活に出ろよ」
照「それで、次だけど」
菫「出ろよ?」
照「はい」
菫「いいだろう。で、何をすればいいんだ?」
照「ちゅー」
菫「……すまん、よく聞こえなかった」
照「キス」
菫「……あー、何だって?」
照「接吻」
菫「……あのな」
照「マウス ト マウス」
菫「toな。じゃなくて」
照「菫とちゅーしたい。できれば菫から」
菫「それは冗談で言ってるのか?」
照「本気と書いてマジ」
菫「いや、おかしいだろ」
照「?」
菫「そんな『何が?』みたいな顔されても」
照「何が?」
菫「口に出すなよ。私たちは女同士だろう」
④
照「今日びキスくらい同性でもする。それにアメリカでは挨拶」
菫「ここは日本だ。というか、お前私とキスしたいのか?」
照「そうだけど」
菫「お前私のこと好きなの?」
照「自惚れ?」
菫「殴るぞ。どうなんだよ」
照「それを言えばしてくれるの?」
菫「いや、そういう訳じゃ」
照「約束破るんだ」
菫「いちいちイラつくなお前は。そこら辺は……ハッキリさせておくべきじゃないのか?」
照「好きだよ」
菫「軽っ、じゃなくて、え?」
照「私は菫のことが好き」
菫「照、おま」
照「美少女インターハイチャンピオンかつ現役女子高生テルテルは菫が好き」
菫「殴るぞ。……本気か?」
照「そうだと言っている。ということで」
菫「何故目をつぶる」
照「ちゅーして」
菫「いや、だから」
照「菫が好き。だからちゅー。ん」
菫「その理屈はおかしい」
照「早くして」
菫「なんでお前がイラついてるんだよ」
照「早く」
菫「話聞けよ。三回目だぞ」
照「ちゅーしないと離さない」
菫「力強いなお前。あー……、日も暮れてきたし」
照「問題ない。私は何時間でも待てる」
菫「お前に問題がなくてもこっちには山積みなんだよ」
照「菫がちゅーすれば離す。部活にも出る。ほら」
菫「ほら、じゃなくてな。おかしいだろ色々」
照「人に告白までさせておいて、約束破って逃げるの?」
菫「ぐ……」
照どすの人?
照「早く。首が疲れてきた」
菫「とことん自分本位だなお前は」
照「私のこと、嫌い?」
菫「嫌いじゃないが……」
照「ん」
菫「……」
照「……」
菫「……、ハァ」
照「ん」
菫「一度しかしないからな」
照「わかってる。それでいい」
菫「ふぅ……。……」
ガチャ
淡「弘世先輩? まだ練習に来な……い……」
菫「」
照「淡。邪魔するな」
淡「ひ、弘世先輩が、宮永先輩に……二人って、そういう……」
菫「ま、待て淡。これは照が」
照「菫がしたがってたから」
菫「ぶん殴るぞ。おい淡、こいつの言うことは信じるんじゃな」
淡「失礼しましたっ!!!!」ガチャバタン
菫「」
照「失礼なやつめ」
菫「わ、私の……私が……」
照「ところで菫」
菫「淡の目……今までとは全然違う……私を見る目が……」
照「菫」
菫「なんだよ! そもそもお前が」
照「ん」
菫「……何のつもりだ?」
照「ちゅー。してもらってない」
菫「……」
照「邪魔が入ったから仕切りなおし。テイクツー。ん」
菫「……」
照「菫?早くして。練習できなくなる」
菫「……お前なんか、知るか!!」
おわり
大星淡ちゃんの髪の毛嗅ぎたい
>>65
照「ツモ」
淡「あちゃー、また負けちゃいましたか」
照「最後、集中力が欠けていたけど」
淡「あ、バレちゃいました? 実はさっきからトイレ行きたくて」
照「行ってよかったのに」
淡「いやさすがに対局中は……。ってことで、行ってきますね」
照「行ってらっしゃ……!?」フワッ
照(淡が横を通った瞬間、すごく良い匂いがした……)
照(……淡の髪の毛嗅ぎたい)
淡「!? ……早く済ませよう」ゾクッ
淡「戻りましたー」
照「おかえり。ところで淡」
淡「なんですか?」
照「淡の髪は……綺麗」
淡「いっ、いきなり何ですか。びっくりした」
照「いきなりじゃない。前から思っていた」
淡「そ、そうだったんですか? えへへ、けっこうお手入れ頑張ってるんで嬉しいです」
照「それで……」
淡「はい?」ニコニコ
照「嗅いでいい?」
淡「え?」
照「淡の髪の毛。嗅いでいい?」
淡「……はい? 先輩、連荘のしすぎで頭が……」
照「おかしくなってない。人を連荘マシーンみたいに言うな」
淡(あ、気にしてたんだ)
照「で、嗅いでいいの?」
淡「え、えぇまぁ……どうぞ?」
照「失礼する」サラッ
淡(宮永先輩の指、細いし長くて綺麗だなぁ……手櫛で梳かれて気持ちいい……)
照「さらさら」
淡(そういえば宮永先輩って妹さんがいるんだよね……たまにお姉ちゃんっぽいところがあって……)
照「じゃあ、嗅ぐ」クンクン
淡(照お姉ちゃん、かぁ……でも私にとっての先輩はお姉ちゃんっていうより……)
照「……やっぱり」
淡「はひっ、何がですか?」
照「この匂い、菫のシャンプーと同じだ」
淡「」
おわり
照「ポッキーゲームをする」
菫「誰と?」
照「菫と」
菫「何で私がお前とそんなこと……」
照「興味がある」
菫「だいたいお前ポッキーゲームがどんなものかわかってるのか?」
照「知らない。だからやってみたい」
菫「ちょっ、ポッキー押し付けるな」
照「ほら」
菫「しかもお前、誘った本人がチョコ側食うなよ」
照「チョコがある方がおいしい」
菫「普通は相手に譲るだ 照「ほらほら」
菫「……あーハイハ 照「早く」
菫(こいつ……まぁいい、わざと素早く食って脅かしてや)
ボリボリボリボリ!!! ブチュッ
菫「……お前、ルール知ってるのか?///」
照「全然?」
おわり
淡「せ~んぱい」
照「……何?」
淡「呼んでみただけですよ?ふふっ」
照「そう」
淡「……先輩♪」
照「淡がおかしくなった」
照「どうしよう」
菫「おかしくなったって、具体的にはどんな感じなんだ?」
照「人がいるときは普段通り。私と二人になると……甘えてくる?」
菫「そりゃわからない筈だな」
照「どうしよう」
菫「あいつはしっかりしてるが高校に上がったばかりだしな、まだまだ甘えたい盛りなんじゃないか?」
照「そうか……」
菫「お前妹さんいるだろ? 同じように接してやったらどうだ」
照「同じようにと言われても、咲が幼かった頃の記憶しかない」
菫「それでいいんじゃないか? 恥ずかしくなったら向こうから止めるだろ」
照「やってみる」
淡「あっ、先輩! どこ行ってたんですか?」
照「えっと、トイレだよ」
淡「そうだったんですねっ、先輩の姿が見えないから心配しちゃいました」
照(ああ、そういえば咲もこんな感じだったな……)
淡「せーんーぱいっ? 起きてますかー?」
照「あ、あぁ、ごめんね。淡」
淡「いいですよっ、それよりお話しましょう!」
照(咲……元気かな)
淡「それでですね……先輩?」
照「な、何?」
淡「またボーっとして……いつもキリッとしてるのに、珍しいですね」
照(お前もな)
淡「続きなんですけど、今日渋谷先輩においしいお茶をもらったんですよ」
照「そうか、良かったな……お茶?」
淡「はいっ! 味もなんですけど、すっごく香りがよくて」
照「……あいつ、茶葉は自分で大事に保管してあるって言ってなかったか?」
淡「そうらしいですね~。それに、いつもお茶葉は自分の鞄に入れてるみたいなんですけど、一缶だけ机に出してあったんですよ」
照「……あいつの性格からして、自分の茶葉を無造作に置いておくとは考えにくいな」
淡「ですねー。だから渋谷先輩のものじゃないかと思ったんですけど、『このお茶葉もらっていいですか?』って聞いたら『いいよ』って言ってくれたので」
照「……ちなみにそのとき渋谷は?」
淡「お茶飲んでましたよー。そういえば渋谷先輩って、お茶を飲んでるとちっともこっち見てくれませんよねー」
照「……ちょっと、用事を思い出した」
照「……ということで、これがその茶葉」
菫「渋谷は何だって?」
照「『これは私の茶葉じゃないです』」
菫「決まりだな」
照「でも、このお茶にどういう効果があるのかはわからない」
菫「確かにな……照、お前飲んでみたらどうだ?」
照「なんで私が」
菫「私はこの後用事があるんだ」
照「……」
淡「んぅ……あれ? 寝ちゃってたみたい」
淡「って誰もいないし……いつから寝てたんだろ」
照「……」
淡「あ、先輩。いたんですか」
照「……先輩?」
淡「? どうしたんですか?」
照「……先輩じゃない。お姉ちゃん」
淡「はい?」
照「あわいー、お姉ちゃんだよー!」ガバァッ
淡「えっ? あ、あわわわわわわ」
淡「先輩がおかしくなった」
おわり
おしまい
あのスレの淡ちゃんの恋が叶いますように
おやすみ
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