俺「幼女ひろってきた」 (72)

幼女「………」

俺「幼女ひろってきた」

幼女「………」

俺「おい幼女。お前名前は?」

幼女「…………」

俺「そうか。名前ないのか」

幼女「…………」

俺「それじゃあ今日からお前は幼女だ。いいな?」

幼女「…………」(コクン

俺「幼女。飯つくってきたぞ」

幼女「………」(コクン

幼女「………」(ガツガツガツガツ

俺「すごい勢い。そんなに腹減ってたか」

幼女「………うん」

俺「お、やっと喋った」

幼女「…………ごちそうさま」

俺「もう完食か。そんなにうまかったか」

幼女「まずい」

俺「そうか」

あれ?昨日やってなかった?

俺「幼女。お前なんか臭いぞ」

幼女「そう?」

俺「最後に風呂に入ったのいつだ」

幼女「おふろ?なにそれ」

俺「ハラショー……」

幼女「?」

俺「とりあえず銭湯だな」

>>3
書き溜めてたら落ちてた

俺「ここが銭湯」

幼女「おっきい煙突だ!」

俺「おぉ、子供らしい反応」

幼女「サンタさんあそこから入るの?」

俺「そうだ」

幼女「こうしょきょうふしょーの人には無理な仕事だ」

俺「よく知ってるなそんな言葉」

俺「大人一枚、子供一枚」

番台「あいよ」

幼女「やまもと!このおじさんハゲてる!」

俺「アホッ!何言ってんだ!………すみません」

番台(ハゲてる)「……あいよ」

幼女「あの人サンタさん!?もしかしてサンタさん?!」

俺「……お前の知ってるサンタはハゲてるのか」

幼女「うん!」

俺「あれは……ただのハゲだ」

幼女「そうか……」

俺「服脱げ」

幼女「脱いだ」(バタバタ

俺「走り回るな」

幼女「わかった」(ピタっ

俺「手」

幼女「うんっ」(ぎゅっ

トントン

誰かが扉を叩く音がした
>>1はこの前注文したオナホが届いたのかと思いおもむろに立ち上がり玄関を開けた
そして扉を空けた瞬間数人の男が押し込んできた

男「床に伏せろ抵抗するな!!」

男は怒鳴りつけ床に抑えつける
>>1はこの状況を理解できずにいた
そして数秒後男が無線機のような物に発した言葉を聞きようやく状況を理解した

男「女児誘拐犯の身柄を抑えた!!署に連行する」

あぁ、俺は童貞をこじらせてしまってたのか…>>1は心の中で答えを導き出した
それと同時に男が>>1を乱暴に床から起きあがらせて冷たい鉄の輪っかを手首にかけた

男「お前には幼児8人を誘拐監禁した罪がある!!豚箱で反省するんだな!!」

俺「ここが銭湯の中だ」

幼女「あの絵なに?」

俺「富士山」

幼女「フジイさん?えらい人?」

俺「偉いぞ。富士さんは日本一偉い人だ」

幼女「へー」

俺「髪を洗ってやる」

幼女「どういたしまして」

俺「いや、それ俺の台詞」

幼女「?」

俺「まぁいいや。目つぶってろ」

幼女「わかった」

(ゴシゴシ…ゴシゴシ……)

幼女「目……いたい……」

俺「つぶってろ、って言っただろうが」

幼女「痛い痛い……ぎゃー……」

俺「………」

シャワー(シャー!)

幼女「……あれ、いたくない」

俺「今度こそちゃんと目をつぶってろ」

幼女「わかった」

幼女「……………」
幼女「いたい………」


俺「………」
シャワー(シャー!)

俺「かゆいとこある?」

幼女「右……右のほう……」

俺「ここか」

幼女「はぁ……きもちいぃ………」

俺「そうか」

幼女「やまもと」

俺「なんだ」

幼女「やまもとの髪も洗ってあげる」

俺「ノーセンキュー」

幼女「わかった」

俺「うん」

幼女「じゃあ、洗うからここにすわって?」

俺「幼女に英語は難しかったか……」

幼女「のーせんきゅー、ってどういうイミ?」

俺「センキューは感謝の意味で、それをノーで否定するから……」

幼女「うん」

俺「『感謝なんて要らない!当然のことをしたまでさ!』って意味だ」

幼女「わかった」

俺「あれ、こんな意味だっけか」

幼女「?」

俺「ノーセンキューってなんだっけ……
頭がこんがらがってきた」

幼女「………それはよくない。やまもと、ここにすわって」

俺「はい」

幼女「せんせいがやまもとの頭をみてあげます」

俺「お願いします先生」

幼女「はい、お口アーンしてー」

俺「んがぁ」

幼女「頭だいじょぶですかー?」(頭コンコン

俺「らいひょぶでふー」

幼女「うーん。少しおかしいみたい
詳しくしらべないといけませんよこれは」

俺「ふぁーい」

幼女「シャンプーするから目を閉じてくださいねー」

俺「先生、そろそろ口も閉じたいんですが」

俺「俺の頭どうですか。治りますか」

幼女「んー。こんやがとうげですな」
(ゴシゴシゴシゴシ)

俺「そうですか」

幼女「来週にはたぶんもう……」
(ゴシゴシゴシゴシ)

俺「来週にはどうなるんです?」

幼女「はげる」

俺「それはまずい」

(ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ)
俺「………幼女。お前どっち使って髪洗ってる?」

幼女「ん」(ボディソープを指差す

俺「そうか」

幼女「やまもとの髪、すごい泡立ってる」

俺「だろうな」

幼女「この前みのくんがね」

俺「みのくん?友達か?」

幼女「みのりかわのりお」

俺「誰だよ」

幼女「テレビでよく奥さんとお喋りしてる」

俺「あぁ……みのもんたのことか」

俺「それでみのくんがどうした」

幼女「前にみのくんが
『ボディソープで髪を洗うとハゲる』って言ってた」

俺「…………」

幼女「やまもと、ハゲるといいね」

俺「お前確信犯か」

幼女「やまもとがハゲたらわたしはうれしい」

俺「俺は嬉しくない」

幼女「やまもとがハゲたら、わたし毎朝磨くよ?」

俺「なにを?」

幼女「やまもとの頭」

俺「……想像するだけで泣けてくる絵づらだなぁ」

俺「ただのハゲじゃ無理だろうな。ツルツル頭じゃないと」

幼女「………」(期待の眼差し)

俺「やらないぞ。絶対」

幼女「………ちゃんと世話するからっ!」

俺「なんだ……?俺は今ハゲてくれって頼まれてるのか……?」

幼女「ダメ?」

俺「やだ」

幼女「わたしヤスリかけるの得意なのに……」

俺「猟奇的な幼女だ……」

幼女「かゆいとこある?」

俺「ない」

幼女「かゆいとこある?」

俺「ない」

幼女「かゆいとこある?」

俺「…………じゃあ、ここの右のほう」

幼女「わかった!」

俺「……あー、きもちいいぞー」

幼女「そっか!よかった!」

幼女「水がいっぱい」

俺「このでっかいお湯のことをお風呂と言います」

幼女(コクンコクン!)

俺「それじゃあ入るか」

幼女(ザブーン!!)

俺「飛び込むなアホ」

幼女「これが風呂……」

俺「そうだ」

幼女「入ったことあるかも」

俺「そうか」

幼女「でも、やまもとみたいに下も裸の人はいなかった」

俺「それは多分プールだ」

幼女「あったかい」

俺「あったけぇ……」

幼女「あったかいの好き」

俺「俺もだ……」

幼女「私たち、しゅみが合う」

俺「そうだなぁ……」

俺(スイスイー)

幼女「やまもと」

俺「なんだ」

幼女「風呂で泳いじゃダメ」

俺「誰もいない時は泳いでもいいんだよ」

幼女「今は私がいる」

俺「そうだったな」(チャポン

幼女「うん」

俺「幼女はマジメちゃんだな」

幼女「うん」

俺「えらいえらい」(スイスイー

幼女「泳ぐなーっ!」

俺「あーお風呂場で大声出しちゃいけないんだぞー」(スイスイー

幼女「子供はなにやっても許されるからいいのー!」

俺「なんだその理屈は」

幼女「つかまえたっ」(バシャバシャッ!

俺「つかまったー」

俺「100数えたら上がります」

幼女「100」(ザバーァ

俺「はえーよ」(ガシッ

幼女「違うの?」

俺「1から100まで数えたら上がります」

幼女「なるほど」

俺「意外と理屈っぽいのなお前」

幼女「いーち……にー……ッサァーン!?」

俺「………」

幼女「しー……ごー……ロクゥ?!
しーち……はーち……キュフゥウ!」

俺「まて。なんだその数え方」

幼女「なにかおかしい?」

俺「……わざとじゃないのか」

幼女「?」

俺「これがナベアツブームの弊害……」

(脱衣所)
俺「髪、自分で拭いとけよー」

幼女「わかったー」(ゴシゴシ)

俺「………」

幼女「よっ……ほっ……」(コシコシ)

俺「……そうじゃない。こうだ」(ゴシゴシ)

幼女「こう?」(ゴシコシ)

俺「そっちじゃない。こっち」(ゴシゴシ)

幼女「こうか」(ゴシゴシ)

俺「よし」

幼女「うん」

俺「俺が拭く」

幼女「おねがい」

俺「お前の髪すげー細いのな」

幼女「わたしハゲる?」

俺「いや、ハゲねーだろ」

幼女「よかったー」

俺「……お前ハゲ好きなんじゃなかった?」

幼女「ハゲてる人は好きだけど、ハゲたくはない」

俺「……なんだかなぁ」

幼女「はやく髪ふいてー」

俺「あぁ」

俺「服のサイズのことを考えていなかった……」

幼女「やまもとの服ぶかぶかー」

俺「ワンピースみたいだな」

幼女「わたしさっき着てたやつの方がいい」

俺「あれは今洗濯中」

幼女「えー」

俺「この格好で出歩いたら確実に風邪引くな……」
俺「そこのしまむ○で子供服かってくる」

幼女「わかった」

俺「幼女。お前はここで待ってろ」
幼女「わかった」

(トテトテ)

俺「いやいや。だから待ってろって」
幼女「?」

俺「お前はここにいろ。ついて来ちゃダメ」
幼女「え……」

俺「わかった?」
幼女「………ついて行っちゃ、ダメなの?」

俺「あぁ」
幼女「……………わかった」

俺「すぐ戻ってくるから待ってろ」

幼女「………待ってる」

俺「おう。待ってろ」

5分
幼女「……………」

6分
幼女「……………」

7分
幼女「……………」

番台(ハゲ)「………お嬢ちゃん」

幼女「はい?」

番台(ハゲ)「イス、座るかい」

幼女「あっ。ありがとうございます」(ペコリ


???「おや………」ニヤリ

俺「遅くなった!すまん!」

俺「……あれ?幼女?幼女どこいった」

番台(ハゲ)「それならさっき、ハゲた男が……」

俺「………そのハゲはどこにいる?」

番台(ハゲ)「す、少なくともここから外には出ていない」

俺(ダダッ!)

俺「幼女ー!幼女ー!」

俺(くそ……俺の不注意のせいで幼女が……)

俺(ずっと一緒にいるべきだった………くそっ)

俺(……いた!あの糞ハゲがぁぁ!!毛根引き抜いたる!!!)

ハゲ「幼女ちゃーん、もっと力を抜いてねー」

幼女「わ、わかった!」

俺「幼女から離れろやあぁ!!全部引っこ抜くぞハゲエエェェェェ!」

ハゲ「は?っぶふぉおぉぉ!!」

幼女「あぁ!ハゲのおっちゃんが!」

ハゲ「………最後まで……ハゲ散らかしちまったな……っ」(ガクッ

幼女「ハゲェェエエッッ!!ハゲェェエエ!!」

俺「……おや?」

俺「すみません!……ほんとすみません!……」

ハゲ「はははっ。なーに、気にしませんよ。」

俺「幼女の面倒見てくれていた恩人に俺はなんてことを……
ほんと!すみませんでした!」

ハゲ「今更髪の毛の数十本、数百本。気にしませんよ
まぁ、ちょっぴり痛かったけどね」

俺「……すみませんでしたぁ!!」

ハゲ「頭を上げてください。
未練がましくバーコードにすがっていた私が悪いんだ
………これでやっと、諦めがつけられる」

俺「ハ、ハゲさん……!」


幼女「ハゲー」

ハゲ「ん?なんだい幼女ちゃん」

幼女「竹トンボ全然飛ばない」

ハゲ「むむむ……そうか」

俺「竹トンボ?」

ハゲ「君がいない間、幼女ちゃんと竹トンボで遊んでいてね」

俺「……なるほど」

幼女「全然飛ばない」

ハゲ「練習を続ければいつか飛ばせるようになるさ。………さて」

ハゲさん「お父さんも帰ってきたことだし、私はそろそろ帰るよ」

幼女「やまもと、私のお父さんだったの?」

俺「………なんとお詫びをすればいいのか」

ハゲさん「……髪の毛が全て抜け落ちるのはすでに決まっていたことだ。
君が気に病む必要はないよ。本当に」

俺「っ!……俺が……こんな俺が言っていいことなのかはわかりませんけど!
バーコードじゃない今の貴方の方がっ、
似合ってると、思いますっ……!」

ハゲさん「!!……そうか。スキンヘッドの方が似合ってる、か
……ふふっ、まさかこの私がこんな若者に励まされるとはね……」

俺「ハゲさんっ……!」


ハゲさん「励まされたよ……ハゲだけに、ね」


俺「ハゲさん!!!」

抱きっ!!

ハゲ「幼女ちゃん、また遊ぼうねー」

幼女「うん。またねー」



幼女「行っちゃった……」

俺「気のいいハゲでよかった」

(クイッ、クイッ)
俺「ん?」

幼女「やまもと」

俺「は、はい」

幼女「………」

俺「うっ………」

幼女「………おそいよ」

俺「………すみません」

俺「一人にして悪かった!すまん!」

幼女「さびしかった」

俺「もう一人にしないから!」

幼女「……もう戻ってこないのかと思った」

俺「………ごめん」

幼女「ゆるさない。このうらみ、いっしょーわすれない」

俺「牛乳買うから許してくれ」

幼女「許す」

俺「……安い怨みだな」(ボソッ

幼女「なんか言った?」

俺「なにも」

幼女「おいしい!」

俺「牛乳うまいか」

幼女「うまい!さすが小岩井さん!いい乳を出す!」

俺「俺も小岩井産牛乳が一番好きだ」

幼女「私たち、しゅみが合う?」

俺「そうだなー」

幼女「番台さんまたねー!」

番台(ハゲ)「……あいよ」

俺「お前番台さんとも仲良くなったのか」

幼女「んー………あの人とは遊びかなー」

俺「魔性の女め」

幼女「マショー……なんかかわいい」

俺「可愛いかぁ?」

幼女「ましょー、ってなに?」

俺「とにかくすごい女のことだ」

幼女「わたしすごい女だったのか……」

俺「たぶん」

幼女「竹とんぼ飛ばせない女だけど」

俺「……それじゃあ、飛ばせるようになるまでマショーは取り上げだな」

幼女「あー……わたしのマショーがー……」

幼女「竹とんぼ!」

俺「見ればわかる」

幼女「ほっ!」
(しゅっ!………コテン)

幼女「な?」

俺「全然飛ばないな」

幼女「やまもとは竹とんぼできる?」

俺「………貸してみろ。ほっ!」

(シュッッッ!!!)

幼女「おおおぉぉぉ!!!!」

俺「……な?」

幼女「やまもと!」

俺「おう」

幼女「私よりへったくそ!」

俺「うーん……こんなはずでは」

幼女「来週までに飛ばせるようにならなきゃいけない」

俺「なんで?」

幼女「ハゲと約束した」

俺「ハゲって……あの気のいいハゲさんのことか」

幼女「うん」

俺「約束したのか」

幼女「うん」

俺「……じゃあまた行かなきゃな」

幼女「うん!楽しみ!」

俺「そうだな」

(完)

1乙!名作だった!

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