男「え?」
ざわざわ
委員長「そのリップクリーム、いい?」
男「いいけど」
委員長「ありがとう」
ぬりぬり
委員長「どうしたの?」
男「いや、みんな見てるよ」
委員長「あらそう?」
男「少しは気にしろよ…」
委員長「何を気にするの?私は唇が乾燥するのが嫌だからあなたからリップクリームを貸してもらっただけよ」
放課後
男「なぁ昼間のあれはなんだよ」
委員長「あら、恥ずかしいのかしら?」
男「あたり前だろ、クラスの人気者のお前にあんなことやられたんで、あの後みんなにいろいろ聞かれただろ」
委員長「私の気まぐれとでも言っておけばいいでしょう?」
男「とりあえずわからないと言ってたけど」
委員長「ふぅん」
パカッ ぬりぬり
男「お前リップクリーム持ってるじゃないか!」
委員長「いつだれが持ってないと言いました?」
男「いや…」
委員長「はい」
ぬりぬり
男「俺に塗るな、誰かに見られたらどうするんだよ!」
委員長「別にみられても構わないでしょう?」
男「まったくもう…」
委員長「以前は私にあんなにやさしかったのに、変わりましたね」
男「いつの話をしてるんだよ!」
委員長「施設の時ですよ、お兄様」
男「お兄様というなよ、今の俺は他人だ」
委員長「他人のふりをするのが恰好だけでいいでしょう?なんなら今から私の部屋に来てくださらない?」
男「お前な…そうか、お前は今一人暮らしだったか」
委員長「冗談じゃなくて本気ですよ?」
男「たまに遊びに行くくらいならいいか」
委員長「お兄様、私は見ての通り体はもう大人です、女が部屋に招くという意味を理解してください」
男「おっお前!」
委員長「冗談です、一緒に桃鉄でもやりましょう」
男「お前なぁ…まぁいいか、そうだな昔はよくみんなで一緒にやったもんな」
委員長「いらっしゃい」
男「すごいいい部屋だな」
委員長「お兄様もこのような部屋に住もうと思ったら住めるのではないですか?」
男「いや俺は…」
委員長「用心深いんですね、それでは桃鉄99年でよろしいですね?」
男「いや長すぎるだろ」
委員長「飽きたら途中でやめればいいじゃないですか?」
男「確かにそうだけどさ」
委員長「幸いにも明日は日曜日です、終わるまで帰しません」
男「おい!…まぁ確かに昔は99年なんてできなかったからな」
委員長「なら決まりです、仕事が急遽入る事以外にはこのゲームを中止することはままなりません」
男「じゃあやるぞ!」
男「おいキングボンビーなすりつけるなよ!」
委員長「ふふふ、油断したお兄様が悪いのですよ」
ピピピピッ
委員長「…せっかく面白いところなのに…もしもし」
男「…」
委員長「はい…はい、わかりました、着替えてからすぐに行きます、迎えをよこしてください」
男「仕事か?」
委員長「申し訳ありません」
男「いいよ、それじゃまた月曜日学校でな」
委員長「いえ、ここでお待ちください、すぐに終わらせてきますので」
男「焦りは禁物だぞ、あせって失敗したらどうするんだ?教官にも平常心を心掛けろってよく言われただろ?」
委員長「しかし…」
男「終わったら電話しろよ、また遊びに来るから」
委員長「お兄様…わかりました、必ずターゲットを仕留めてきます」
ん???
ピピピピッ
男「もしもし」
委員長「お兄様、終わりましたいまどちらですか?」
男「近くのファミレスだよ」
委員長「もうすぐ帰りますから、また私の部屋に来てください!」
男「すまん、今度は俺の方に仕事が入った」
委員長「そうですか」
男「まぁ続きはまた来週でいいだろ?」
委員長「はい、必ずですよ」
ピッ
男「ふぅ…それじゃ話の続きだ、この男を殺して欲しいんですね?」
エルフの女騎士「ああ、我が家に伝わる家宝の剣を盗んだあげく、我が家名に泥を塗った男だ、かならず殺してくれ」
男「わかった」
男「ターゲット殺したよ!」
エルフの女騎士「ヤター!」
完
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