猿「昔の話」(29)

進撃の巨人ss

猿「もう、結構前のことだなぁ」



僕はずっと山の奥に住んでいたんだ。

小さな小さな村があった。

ちょうどここと同じくらいの大きさの村かな。

僕のお父さんはその村一番のお医者さんだったんだ、生まれてからすぐに僕を引き取ってくれた。

...?

ああ、違う違う。

実のお父さんじゃないんだよ、僕は生まれてすぐ両親に捨てられてね。



猿「あ、そうだ。、...まぁ、良いか。まずはそう思ったまま話を聞いてくれよ。」

どこまで話したっけ...最近物忘れが酷くてね。


ああ、親に捨てられたって話か。

うん。

物心ついたときはその人が僕のお父さんだったね、事実を告げられたのは何歳のときだっけな...君らよりちょっと上だったと思うよ。

だけど悲しい気持ちはこれっぽっちも起きなかったんだ。

...て、ちょっと、何でもう泣いてるんだい。

パパが居ないなんて考えられないか...ハハハ、可愛いね。

君のお父さんは僕の仲間だからね、いい子を育てたなぁ。

まぁ、悲しくなかった理由は本当の父さんじゃないにしてもとても優しかったからだ―――――

医者「37.5もあるな...具合は大丈夫か?何か食べたいものはあるか?なんかあればお父さん今すぐにでも...」

XX「大丈夫だって、しかもそれ微熱じゃん...もう心配しないでよ」

医者「いやいやいやいやいや、お前の事が第一だからな」

XX「だーかーらー、それやめてっていったじゃん。恥ずかしい」

医者「んん?反抗期か??いやー、親が苦戦する次期がやってきたな...ははは」

医者「大丈夫そうで安心したよ。お前は病弱だから...今日もゆっくり休んでいなさい」

XX「ん」

医者「じゃあ、父さん仕事いってくるぞ」

XX「いってらっしゃいー」

バタン。

XX「...ありがとう」

XX「しっかしいつ治る病気なんだか...本でも読もう」

XX「あー...でも外も行きたいなぁ、いつか」

猿「僕言葉の本好きだったんだ。」ポリポリ

猿「...ああ、余計なことは話さなくていいか」

君らも聴いたことはあるだろう、当時この世界では人間同士の手によって醜い争いが繰り広げられたいた。

幸い僕の住んでいたところは中立の地区でね、勿論直接戦火に巻き込まれはしなかったよ。

まぁ、近いところで争いは起きてたけどね。

だから村に駆け込んでくる負傷兵も多かった。

父さんが帰ってきたときは驚いたよ、白衣で出てったと思ったら血を付けて帰ってくるんだもの。

こんな具合に負傷した兵士をただで助けては感謝されていた。

その点は村の人たちも許してくれていたみたいだよ。

人助けだからしかたないって。

後で腕を包帯でぐるぐる巻いた赤服のお兄さんが家に着たんだ。

僕しか居なかったからすぐ帰っちゃったけど。



でも、時には助けられなかった兵士も居たんだよね。

助けられなかったー...らとれを抜くと意味がまったく変わっちゃう。

ら抜き言葉には気をつけないと。

猿「うん?独り言独り言...今から話すのは数日後の話ね」

XX「ちょーっとだけ外行こうかな?」

...ガチャガチャ

XX「やっぱあかないかー...」

ドタドタドタドタ

XX「外が騒がしいな...?」

XX「戸の隙間から見えそう」


青服「ぐ、すまない...」

医者「いや。気にするな」

医者「今から君を治療室に運ぶ」

青服「ああ...」


XX「...凄いなぁ」ジーッ

医者「ただいまーっ、今日はお父さんがんばってきたぞ!」

XX「うん、僕知ってるよ!!」

医者「おー?んな訳ないだろうー」

XX「だって見たもん」

XX「そこの戸の隙間からさ、お父さんが青い服を着た兵隊さんを運んでくるのが」

医者「...しっかり寝てろって言っただろう、全く全く」

XX「へへへ」

XX「俺、いいお父さんに拾われてよかったよ」

XX「恥ずかしくて言えなかったけどさ」

XX「ありがとう」

医者「ああ...俺はお前が一番大事だからな」ナデナデ

赤い服と青い服の兵士、大きく分けてこの二軍が最終戦争をしていたんだよね。

他の勢力は飲み込まれていったんだろうね...あとは、味方になることで自分の身を守るとかね。

さっきも言ったとおり赤い服の兵士はすぐに助かったよ。

彼の医療技術は凄かった。

当時にして今にも匹敵する位なんじゃないかな。

だけど―――僕の病気は治せなかったみたい。

何回も注射とか、薬とかを施してくれたんだけど日に日に悪化するばかりだった。

え?青い服の兵士はどうなったかって?

ああ、それが今から話すことだよ。

医者「じゃ、行って来る」

バタン

XX「はーい」

XX「ああ、また暇な一日が」

XX「ここ最近で...なんかやたら腕が毛深くなってる気が、気のせいか」

XX「はぁああー...ん?」

XX「鍵だ!!!!」

XX「(忘れていったのかな...)」

XX「ちょっとだけ!!」

ガチャッ


久々に見る景色に少年は目を丸くしていた。

青々と一面を覆う植物、樹林、その隙間隙間に身を潜める小動物。

最後に見たのはもう何年前だっただろうか、自然と胸が高鳴った。

XX「(昨日の兵隊さんの所へ行ってみよう!...確かあっちの方、お父さんの診療所があるに違いない!)」タッタッタッ

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続き楽しみにしてる乙乙!

再開

XX「うわー...古い建物だなぁ」ギィイ

XX「何だこの図面...人?...文字が何だろ、この文字本で見たことあるけど読めないよ」

れか、か...

XX「ん?」

だ、れ、いる...か...!?

XX「奥から聞こえる」

だ、だれあ...い...るの...あ!?

XX「!」

パチッ


猿「電気をつけたらびっくりだよ」

猿「拘束されていた青服の人が居たんだよ」

猿「ああ...あの頃の僕は馬鹿だった」


話を続けよう。

青服「こおも、か...くそ」

XX「うわ...(口をやられたのかな、ひっどい傷、縫ってある...?)」

青服「たふけてくれ、こ、こは...赤軍と、うぐ...」

XX「痛いのは我慢しないとだめだよー」

XX「僕のお父さんに任せなさい!」

青服「...!」

青服「おあえの親父は...はっ、...ぁ...生物兵器...に」

XX「セイブツ兵器?」

青服「ぐ、なんれも、...いい!...ここから!」

ギイィイ

XX「まずい!父さんが来た!」

パチッ

XX「(あぶない...うわ、咄嗟に隠れちゃったけど)」

青服「...」

コツコツ,,,,コツ

ガチャ

医者「やぁ、具合はどうだい?」

青服「きさま...!!」

赤服「で、どうなってるんだ?」

XX「(遠くて見えないし聞こえない...誰か横に居ないか??)」

巨大化...出来...

非現実だと思っていたが...今となって...ふふふ

細胞...膨張...ただ唇の維持が...会話

意...の...通は

可....ます

もう一人...方は...どう...

順調...抑制を掛けて......ですが....えば、一度...傷行為を...ば...今すぐにでも...

地下に...何...もの成功体...死...がもう大丈....です

医者「こちらがそのものです、そしてこちらが抑制用です」

赤服「助かる。これでお前も晴れて入国できる訳だ」

医者「ははは、勿論、その為ですから」

ドンッ...!!


話し終わると父が青服の頭を撃ち抜いたよ。

猿「さぁ。ここからが本番だ」

よく聞いていなよ。

ガチャン!!

赤服「!」

医者「!」

XX「あ、あ...!!」ガタガタ

赤服「おい、見られ―――」

間発入れず一目散に走ったよ、ここに居ちゃいけないって一瞬で分かった。

「は、は、は、だ、誰かああああああああああぁぁ」

嘘だと思った。あの優しい父が。

「はあっ、はあっ、...うぅ」



彼はまずいって一言言い放ったら、僕を撃ったんだ。




「うわあああああ、ぁ...くそ、...何がどうなってるんだよ!!」


XX「とにかく村の人に!!」

民「ん?」

ダッ...ダッダッ...!!

民「!!!」

民「おおー、医者のせがれじゃねえか、どうした」

XX「と、父さんが人を殺した...!!」

民「んなわけねぇだろがー」

XX「今後ろから追っかけてきてるんだ!だから助けて!!」

民「おいおい、俺らの英雄を愚弄する気かぁ?このこの」グイッ

XX「やめろっって!いまはそんなふざけ..てる場合...」

民「...殺さねぇ程度に絞めねぇとな」グググ



『いらっしゃいおっちゃん!』

『ははは、ボウズ~、大きくなったなぁ』



XX「かは...っ!?」



『こら、ちゃんと挨拶しなさい』

『いやーおっちゃんは僕の友達だから!』

『ハハハハ』

『もう...申し訳ありません』ハハハ



民「んなこたぁ知ってるよ...ボウズ」

ザッ

医者「間に合ったか...」

XX「!!!」

医者「ああ、善人のまま葬ってやりたかった」

医者「なんという親不孝ものだ、君は」

XX「え...」

医者「この村を救うと決めてから10年ちょっと...」カチャ

XX「!!」

医者「死ぬ前に教えてやろうか、君、しっかり押さえていなよ」

民「へいへい。ふふふ...」ググ

僕が生まれるちょっと前に、赤軍の科学者一派が彼の村を訪れたんだ。

最初は優勢だった赤軍だったけど、次第に資源不足でね、鉄鉱石を初めとして金属は徐々になくなっていったんだ。

そこで思いついた考えがなんだと思う。....生物兵器だ。

ウイルスならば一度作ってしまえば永久に増やせる、そこに目を付けたのが赤軍だった。

だけど、そんな浅はかな考えはすぐにうまく行くわけも無く、最初に思いついた毒物から何まで失敗に終わった。

でもね―――ナントカって諺があるだろう。実験の失敗から一つ、成功が生まれたんだよ。

細胞の膨張...難しくて分からないか、体を大きくすることが出来たんだよ。

この時がええと...時代で言うと...まぁ、それは良いや。

そこから10年くらい経って、今言ったとおり科学者一派が彼の村に来たんだ。

中立国なんて言っても食料なんてのは略奪にあうばかりさ、どっちの側にもついてないんだもん。

いい腕の医者が居るって彼らは知ってたのかな、村全員を王都へ招き、更に地位と名誉を与えるって。

兵器開発を手伝ってくれたら。成功したら。軍の助けに貢献出来たら。

すぐに呑んだらしいよ。すぐ。村の人を救いたかったってよりも自分の名誉を優先したんだろうね。

僕は生まれた親から医者の義父へどうぞどうぞと渡された。

生みの親からだよ。






医者「はははは、よーく此処まで気付かなかったな...」

嘲笑と歓喜が入り混じった笑みを浮べた後、間も無く銃先を向ける―――

医者「まぁ、...そんなところだ」

医者「君は抑制をメインで試していたんだがね、...そんな話をしてもこんな長い間騙される馬鹿には分からんか」

XX「ううううぅぐぐ、...!!!!!!」

医者「さよならだ」


いっその事、この悲しみを全て背負って自殺しよう。

舌を噛み切ろうとした。

そしたら――――

ウ....ウ.....

ドクンッ!!

ウ,,,,

獣の巨人「ウガアアアアァァァアアアアアアアアアアアアアァァァァアアアアアアアアアアァァァアアアアアアアアアァァァァアアアアアアアアア!!!!!」

民「ぐ...は...」

赤服「!!!?」

医者「!!あ...ああああ...!!!」

獣の巨人「ア...ア...(!!??!?...なんだ、これは...!!)」

医者「は、ハハハハハハハハは、ほら見ろ成功だ!!!大成功だ!!」

獣の巨人「...!」

医者「急激な神経伝達組織の増幅に加え細胞膨張に耐えうる硬質の皮膚細胞、どんな気候にも対応出来る獣の剛毛、嗚呼...」

医者「だから、早く俺を!!早く!!!ほら、成功させただ

ろ...

グシャアアアッ――――

...

...


猿「初めて人を殺した」

猿「その後すぐ二人を」

猿「あと、村全員」

猿「...やりきったと思ったら意識が遠のいてね」

猿「その場に倒れたよ」

猿「朝起きてから...巨人化の1000本の注射のうち998本を回収しに行った」

猿「2本、無くなってたな」

それだけ持って、隣のもっと小さな村へ逃げたんだ。

何度も何度も行き来した。

その村は僕らの村所と同じで赤青軍の狭間で酷い目にあっててね。

もう分かっただろう。

僕は全てを話して、この村と共に両軍を蹴散らすことを決意した。

村に住む一人は家族のため、一人は子供のため、一人は...殺された恋人のため。

猿「その村が、今に続いている」


猿「アニ・レオンハート」

猿「ベルトルト・フーバー」

猿「ライナー・ブラウン」


猿「僕は知識を付けたよ、父以上にね」

猿「君らには特別な力を付与することが出来た」

猿「一つ、お願いを頼みたい」

猿「父には実の息子が居たらしい、村を引っ越してから知ったよ」

猿「名は何と言ったかな...もう忘れたよ」

猿「そいつは死んでなかった...ちょっと遠くに居たのかもね」

猿「あの時。木陰で会話を聞かれてたのなら...危ない」

猿「次の世代...そしてまた次の世代に巨人の力を引き継がれている恐れがある」

猿「それを奪還して来てくれ」

猿「いいね?」

猿「敵は、奴らの政府」

猿「これで僕の話は終わりだ」

『グリシャ...お前には正しい知識を持って欲しい』

『巨人の進撃は日に日に酷な物となっているが...』

『それは...我々人間のせいなのかもしれない』

『私の父は間違っていた』

『その事実を言えば、王政に取り締まられてしまうだろう...だから、全ての真実をこの地下室に纏めて置いた』

『これは、お前が必要だと思ったときに使いなさい』

『彼らが襲ってきたときの対抗の力として』

『ただ、彼らを殺してはならないよ』

『使い方は、大丈夫だ...』

エレン「うぅ...」

エレン「何でこんなことするんだよ、父さん...」

グリシャ「...彼らの記憶が教えてくれるだろう」

エレン「...え?」


終わり


猿の中の人気になるなあ

おつ

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