これは
友「最近、幼馴染とイケメンが付き合い始めただとよ」男「そうだな」
友「最近、幼馴染とイケメンが付き合い始めただとよ」男「そうだな」 - SSまとめ速報
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の完結編です。
前回の話を読む事をお薦めします。
テクテクテク
幼友「ここまでで、いいですっ」クルッ
男「どうした?家まで送るぞ?」
幼友「あそこのアパートなんで、もう大丈夫です」
幼馴染「そうなんだ、分かったよ。また明日ね、幼友」
幼友「はいっ!」
男「あ、ちょっと待て、幼友」
幼友「はい?」
男「これ、友の電話番号とメールアドレスだ。お前達、まだ交換してなかっただろ?」ピッ
幼友「あっ、そうでした……」ピッ
幼馴染「イチャイチャし過ぎて忘れてたのかなぁ~?」ニヤニヤ
幼友「そんな…っ、私と友君は今日初めて話したばかりなのに、イチャイチャだなんて……///」
男「からかってやんな、幼馴染」グイッ
幼馴染「あ~ん」
幼馴染「……」ジー
男「どうした?人の顔をじっとみて」
幼馴染「……」ジー
幼友「幼馴染?」
幼馴染「いやね?何だかね、改めて見るとさぁ、男と幼友の顔つきって何か似てるんだよね……」
幼友「そうですか?」
男「そういう事もあるだろ。もう遅いし帰るぞ」グイッ
男「それに、勝手に仕事抜け出してるんだから、オヤッさんがカンカンだぞ」
幼馴染「そうだったっ!じゃあね、幼友」フリフリッ
幼友「バイバイで~すっ!」フリフリッ
帰宅中
男「……それで、何時までバニーガールの格好なんだ?」
幼馴染「あーうん、男が満足するまで?」
男「もう満足したからさっさと着替えろ。傍から見たらタダの変態だ」
幼馴染「こんな道端で?」
男「」
幼友「……」ドキドキ
ガチャッ
幼友「ただいま…です……」
幼友母「っ!アンタっ!一体何時までほっつき歩いてたのよっ!!」ドンッ
幼友「……ッ、ごめんなさい…」
幼友母「チッ…。さっさと、上がんな…」
幼友「……」
幼友「……」
幼友母「……」ガツガツ
幼友「……」キッ
幼友「……お母さん、折り入って話があるんです…」
幼友母「……なによ」
幼友「自首…して下さい……」
幼友母「ッ!ハアァッ!?」ガタッ
幼友母「バカ言わないでよっ!!」ドンッ
幼友「ッ」ビクッ
幼友母「アンタ、言ってる事分かってるの!?私が警察に自首したら今までの努力がパーになるんだよっ!?」
幼友母「名前や戸籍、顔も変えて、昼間はパート、夜はホステス、しかも暴力団に借金してまで、アンタを学校に行かせて、飯も食わせて上げてるのに……よくそんな事が言えたねっ!!」
幼友「それでもっ!罪は償うべきなんですっ!!」ドンッ
幼友母「っ!」
幼友「お母さんが努力して今まで養ってくれていた事は、私が一番分かっています。だけど、お母さんたちがしてきた事で、人生を狂わされた人が何人いるんですかっ!?」
幼友「その人達に比べたら、私達の不幸なんてちっぽけなものですっ!」
幼友「借金なら私が学校を止めて、バイトでも就職でもして少しでも返していきます」
幼友「私はもうこんな逃げるような生活は嫌なんですっ!」
幼友「だから……お母さんも罪から逃げないで下さいっ!!」ドドンッ
幼友母「………」
幼友「……」キッ
幼友母「………少し、時間を頂戴……」
幼友「っ!私、何時までも待っていますから…」
幼友母「…」
幼馴染宅
幼馴染「た、ただいまー」ソー
オヤッさん「おっ、やっと帰りよっ……た…か?」
幼馴染「?」ウサウサ
オヤッさん「な、何じゃそりゃあぁぁぁあ!!?」ガビーンッ
男(そら、そーなるわな)
男「え?暴力団とヤクザの商取引の場所と日時を変えられたかもしれない?」
オヤッさん「スマンっ!!せっかくお前達が掴んだ情報が無駄になってしまったかもしれんっ!」ドンッ
ゴンッ
オヤッさん「俺の責任じゃ……。俺が彼奴をちゃんとした場所で取り調べをしなかったから…」
オヤッさん「彼奴から変更した場所や日時を聞き出す前に始末されよった……」
幼馴染「……やっぱり…」
オヤッさん「何?」
男「オヤッさん、顔上げてくれよ。多分、それ俺達の所為だ」
オヤッさん「どう言うこっちゃ?」
幼馴染「かくかくじかじかで……」
オヤッさん「……そうか、お前達も大変じゃったな…」
男「だから、謝るのはこっちの方だ。すまねぇ、オヤッさん!俺が商取引のメモをアイツに奪われたから、アイツ等に情報を盗んだ事がバレちまった……」シュンッ
幼馴染「ゴメンナサイ…お父さん…」シュンッ
オヤッさん「いや、お前らはようやったわ」ナデナデ
オヤッさん「それに相手はお前ら二人掛かりでやっと相手に出来る程の武術の達人じゃったんだろ?」
幼馴染「でも、お父さんはそんな相手を一人で御用にしたんでしょ?やっぱお父さんには敵わないや」
オヤッさん「そ、そうか?がっはっはっ!可愛い娘にそんな事言われちゃ、俺も照れちまうのぅ///」
男(うわー、いい年こいたオッサンが顔赤らめてら…)
幼馴染(流石、親バカ……)
幼馴染「あっでも、商取引の内容は覚えてるよっ!」
オヤッさん「ホンマかっ?」ガタッ
幼馴染「確か弾薬や手榴弾、マシンガン、拳銃、あと、よく分からないけど、『OPPIE4649』とか、『PENISE7974』ってのがあったよ」
オヤッさん「何じゃ、彼奴等戦でもする気か?多分、最後の奴はヤクか、毒じゃろうな……」
男(おっぱい夜露死苦に、ペニス泣くなよ…)
オヤッさん「ま、一から調べ直しなのは確かじゃな…。幼馴染に男、あんま、無茶するなよ」
幼馴染「……うん」
男「……ああ」(ま、コイツの事だから、また無茶するんだろうな……)
オヤッさん「せや、男。一度家に帰っちゃれや。男母が心配しちょったぞ」
男「えっ、母さん、もう帰ってんの?珍しいな…」
幼馴染「偶にはオバサマと二人でご飯食べなよ」
男「そうだな…」
男「それじゃ、お邪魔しましたっ」タッタッ
アイコトバヲドウゾ
男「ポポポポーンッ!!!」
ガチャッ
男「ただいまー」ゴトッ
男母「おかえりー」
友の家(半壊)
妹「は~、今日は疲れた~」モフッ
友「そりゃ、疲れない方がおかしいだろ」
妹「それにしても……男さんがあんな事に関わってたなんて…」
友「まあな、俺も初めて知った時は驚いたけど」
友「でも、アイツ等はタダ、ダチ公を助けたかっただけなんだよ……」
妹「……ねえ、お兄ちゃん」
友「ん?」
妹「男さんって、幼馴染さんの事が好きなの…?」
友「……男の事はもう諦めた方が良いぞ。表向きじゃフリーだけど、実際は昔から幼馴染とデキてたみたいだしな」
妹「なんでそんなまどろっこしい事するのかなぁ…?」
妹「付き合ってるなら付き合ってるって言ってくれれば、こんなに苦しまなくて済むのに…」
友「それって、妹がか?」
妹「私だけじゃないと思うけど……」
友「?」
友の携帯「上野発の夜行列車降りた時から~あ~おも~り~えき~は~♪」
友「あ、メールだ……知らないアドレスだな…」ピッ
to 友くん
男くんからアドレスと電話番号を教えて頂きました。
これから、宜しくお願いします。もっと仲良くなりましょうね、友くん。
from 幼友
友「よ…よ……」
友「幼友からだあぁぁ!!きゃっほぉーーーいっ!!!」ピョーンッ
妹「え、幼友さんからのメール?」
友「そうだよっ!幼友だよっ!やったぁぁ!!俺にも春が来たあぁぁぁ!!」バタバタッ
妹「メール一つで大げさな…」
友「お前なぁ、俺の電話帳の女子の数知ってんのか?」
妹「私とお母さんだけ」
友「後、幼馴染と新しく幼友だっ!!」ドンッ
妹「あーはいはい…」
友「早速、メールの返信っと……」ポチポチッ
to 幼友
メール、アリガトなっ、幼友!
俺もこれからお前ともっと仲良くなりたいから、そこんとこお願いするぜっ!!
from 友
友「送信っと」ピッ
幼友「あっ返信が来ましたっ」
幼友「………」ジー
幼友「フフッ、良かったですっ///」モゾモゾ
幼友母「………」
翌日・男の部屋
幼馴染「男ぉ~、オッハッハー!」ユサユサ
男「zzz」
幼馴染「男ぉ~、起きなよ~」ユサユサ
男「~~せきは~てんきょ~け~ん~~ムニャ」
幼馴染「オバサマ~、この男起こして良いですか~」チャキッ
男母「いいわよ~」
幼馴染「たー」ブンッ
ゴチンッ!
男「グハッ!!」バッ
幼馴染「オッハッハッー、男」ピョコンッ
男「あー、幼馴染……オッハッハー…」ズキズキ
幼馴染「それじゃ、オバサマ行ってきま~すッ!」フリフリ
男「行ってきま~す……」ズキズキ
男母「いってらっしゃい。幼馴染ちゃん、男の事頼むわね」フリフリ
幼馴染「は~いっ!」
幼馴染「男、どしたの?身体が痛いの?」
男「昨日の分と朝の分で身体中がズキズキする」
男「そもそも、何で幼馴染はピンピンしてるんだよ。俺と同じぐらい痛めつけられたのに」
幼馴染「そりゃ、私が男より強いからでしょ」ドヤッ
男「……それもそうでした」
学校
友「よう、男、幼馴染」
男「おはよーさん、友」
幼馴染「オッハッハー、友君」
友「昨日はアリガトな」
男「こいつがお前ん家半壊させたのにか?」ユビサシッ
幼馴染「うっ…。ゴメンナサイ…」シュンッ
友「いやいやっ、その事じゃなくて、幼友の護衛と幼友に俺のメアドと番号教えてくれた事だよ」
友「あの後、幼友とメールばっかしててさー」ニヤニヤ
男「ん、どういたしました」
幼馴染(すっごくニヤけてて、鼻の下が伸びてる…)
幼馴染(猿みたい…)
幼友「あっ、友くん、幼馴染、男くん、おはようございますっ」トコトコッ
幼馴染「あ、噂をすれば、なんとやらだ」
男「おう、おはよーさん」
友「よ、幼友っ!お、お、おはようっ」キョドッ
幼友「?友くん、どうかしたんですか?」キョトンッ
男「今、友が嬉しそうに幼友とメール出来たこを俺達に自慢してた」
友「なっ!?言うなよッ男!!」アセアセ
幼友「へっ?そ、そうなんですか……?」
幼友「友くんがそんな嬉しそうに……///」
友「えーっと、あの、その……///」
幼友「わ、私も友くんとメール出来て嬉しかったですっ///」ニパッ
友「え、あ、うん…。俺も……嬉しかった……///」
幼友「///」
幼馴染「ナニコレ、何、この初々しさ?」
男「見てるこっちが恥ずかしくなるな」
?「お~さ~な~な~じ~み~っ!!!」タッタッタッ
幼馴染「えっ?」
ドーンッ
幼馴染「女ちゃんっ」
女「会いたかったよぉ~、マイガールフレンド、幼馴染ぃ~」ムギュー
幼馴染「うんっ!私も会いたかったよ、女ちゃんっ!」ムギュー
男(演技に切り替わるの速ッ!)
女「あ、幼友に友クンに男クンじゃんっ!オハヨッ!」
友「お、女…ちゃん…」
幼友「あ、お、女ちゃん、おはよう…ございます…」
男「おう…」(やはり幼友は昨日、女の事を聞いたから、複雑か……)
幼馴染(それに対して友君は一か月前に女ちゃんにフラれたから複雑なんだね)ムギュー
幼馴染「ねえ、早くしないと学校遅刻しちゃうよ?」
女「あ、そうだねっ!行こうかっ幼馴染っ!」ニギッ
幼馴染「うんっ」ニギッ
幼馴染(ゴメンッ、先行ってるからっ)タッタッタッ
男(分かった。先行ってな)メクバセッ
友「はー、幼馴染も大変なんだな、女ちゃんの彼女の演技だなんてさ…」
幼友「確か、情報を抜き出す為…なんですよね?暴力団さんの……」
男「ああ、そうだ。だから俺は学校ではアイツのタダの幼馴染って設定なんだ」
男「そう言えば、幼友。昨日、あれから暴力団は家に来たか?」
友「そうだっ!幼友っ大丈夫だったかっ!?」ガシッ
幼友「は、はいっ。昨日は珍しくお家には来なかったです///」
友「ホントにか?」ズイッ
幼友「ほ、本当ですっ///」(と、友くんの顔が、近い…です)
男「おい、友。幼友が恥ずかしがってるぞ」
友「へっ?あっゴメンっ///」バッ
幼友「い、いえっ///」
友「その、幼友が無事で良かったよ……///」
幼友「あ、ありがとうございます///」
男(ハァ……どっか消えたい……)
昼休み
女「幼馴染ぃ~、ご飯食べに行こぉ~」タッタッ
幼馴染「うんっ、いいよっ!行こっ!」タッタッ
幼馴染(ゴメンッ皆と食べててっ!)キュピーンッ
男(うむ。だが正直、今のアイツ等と食うと俺が惨めに思えるがな…」キュピーンッ
幼馴染(どうせ家じゃ私と一緒に食べるんだからいいじゃんっ)
男(ま、それもそうか……)
幼友「男くん、どうしたんですか?食べないんですか?」
友「早くしないと弁当覚めるぞ」
男「ああ、今食べる」ムシャムシャ
幼友「男くん、どうしたんですか?食べないんですか?」
友「早くしないと弁当覚めるぞ」
男「ああ、今食べる」ムシャムシャ
友「なあ、男は幼馴染が女ちゃんと付き合ってるの見てどう思ってるんだ?演技だけど」
男「同性の交際ってのは問題があるのだろうが、アイツ等が抱き合ってると美女と巨乳が合わさって目の保養にはなるのだがな…」
幼友「『美女と巨乳』って『美女と野獣』みたいでおもしろいですねっ」
男「実際に巨乳とは男のハートを捕食する野獣だからな」
友「食事中にそんな話をしてはいけませんっ!!」ペシッ
幼友「友くんもやっぱり、大きい方が良いですか…?」オメメウルウル
友「そ、そんな事は無いぞっ!!幼友のソレも十分魅力的だからなっ!!」
幼友「友くん……///」
男「お前、さっき自分が言った事思い出せ、コンチクショウ」
男の携帯「あいわなっJOYっとJOYっとJOYっとPOPなベイベー♪JOYっとJOYっと」
男「む、幼馴染からか……」
to 男
ゴメンッ!今日、女ちゃんと帰る事になっちゃった。出来るだけ情報を抜き出すから、先に帰ってて!
晩御飯までは帰るようにするからっ!
from 幼馴染
友「幼馴染はどうしたって?」
男「ああ、今日は女と帰るみたいだ。出来るだけ情報は抜き出すらしいけど…」
幼友「ごめんなさい……家の為に……」シュンッ
男「気にするな。昔からアイツはダチ公を助けるのが好きなんだからさ……」
幼友「はい……」
友「……なあ、男。今日、幼馴染と帰るんじゃなかったら、ちょっと付き合ってくれないか?」
男「む?良いけど…」
放課後・某所
男「で、こんな所に呼び出してどうしたんだ?」
友「男……俺…」
友「俺は強くなりたいんだ!」ドンッ
友「だから、頼むっ!俺に修行をつけてくれっ!」
男「……幼友の為か」
友「っ!ああ、そうだ……。俺はお前を手伝うと言っときながら、今まで、一度も役に立てなかった。足手纏いになってた……」
友「だけど、俺は何時までもお前や幼馴染に頼るわけにはいかないんだ。特に今回は幼友の為にも俺は何かしてやりたい。守ってやりたい」
友「俺は……幼友に惚れちまったから……!」グッ
男「………そうか、分かった」
友「男っ!」パッ
男「ただし、俺の修業は厳しいぞっ!付いて来れるのか?」
友「モチのロンだっ!!」
男「ならば、まずはGガンを全話見返すぞっ!!」
友「応っ!!」
女「それじゃっ!バイバ~イッ幼馴染ぃ~」フリフリ
幼馴染「うんっ、またねっ!!女ちゃん!」フリフリ
幼馴染「は~」
幼馴染(結局、暴力団に関する情報は無しかぁ…。そりゃ、実家に証拠を残すほどボスはバカじゃないよね……)トボトボ
幼馴染「ん?」
幼友「はぁ~友くん……///」トコトコッ
幼馴染「どーんっ」ムギュー
幼友「きゃっ!?」ビクッ
幼馴染「ヤッホッホッー!幼友!」ピョコンッ
幼友「お、幼馴染っ!」アタフタ
幼馴染「ん~幼友ぉ?何だか色っぽい乙女の溜息を吐いてたねぇ~?誰かの事でも想ってたのかなぁ?」ニヤニヤ
幼友「ま、まさか…っ、さっきの聞いてましたっ!?」
幼馴染「『はぁ~友くん……///』っての?」
幼友「~~~っ///や、止めて下さいっ!恥ずかしいデス……///」
幼馴染「ゴメン、ゴメンっ。でも、すっごくゾツコンですなぁ、友君に」
幼友「うぅ~///」
幼馴染「もう、赤くなってカワイイなぁ~、何なら、お姐さんが恋のお悩み相談でも乗りますぜ?」ナデナデ
幼友「そんなっ、恋だなんて……///」
幼友「ただ私は友くんの事を考えると嬉しいような苦しいような胸が締め付ける感じがして、朝も夜も友くんの事を考えちゃうだけです……っ!///」
幼馴染「もうソレ恋じゃんっ」ユビサシッ
幼友「コ、コレが、恋ですかっ!?」ガビーンッ
幼馴染「うん、恋だねぇ。青春だねぇ。初々しいねぇ。お姐さん、羨ましいよ~」
幼友「お姐さんって……同い年じゃないですかっ」
幼馴染「イイじゃんっ細かいことは。それで、どーなん?友君の事、好き?」
幼友「す、す、好き……なんだと、思います……///」
幼馴染「友君はイイと思うよ、私も。真っ直ぐで友達思いで良い人だし」
幼馴染「でも、私は一生男の事が好きだけどネッ!」キャハッ
幼友「……あの、幼馴染は何時から男くんの事を意識し始めたんですか?」
幼馴染「えっ?そうだなぁ~、ずっと一緒に居たから自然と好きになったと言うか……」
幼馴染「でも、男を男として見始めたのは、多分私がいじめっ子グループに潜入して、正体がバレちゃって、レイプされかけた時に助けに来てくれた時かな……///」
幼馴染(『マスク・ド・般若』の格好だったけど…)
幼友「そうなんですか…」
幼馴染「んで?幼友は何時から友君を意識し始めたの?」
幼友「私が不良さん達にカツアゲされている時に友くんが助けてくれた時です…」
幼友『や、止めて下さいッ!!』ジタバタ
不良1『イイじゃんねェかぁ…金くれよーおねえちゃん?』
不良2『身体でもいいぜぇ…ペチャパイだけど…ゲベベベベッ』
幼友『私の家にお金なんてないですっ!!』
不良1『じゃあ、その身体をいただきまーすっ!!』ガオー
幼友『きゃあああああああっ!!!』
友『止めろよ、屑ども』
不良1『ああ?誰だテメェ?』ギロッ
友『天に竹林!地に少林寺!目にモノ見せようっ!!最終秘伝ッ!!!』パァァァァァ
幼友『凄く…綺麗です…///』ポォ
幼友「はぅぅ///」ポォ
幼馴染「あー、あの追いかけられてた時か……」
幼友「こうして見たら、私達が惚れた理由って何だか似てますねっ」
幼馴染「両方とも相手に助けられてるからね」
幼友「でも、友くんは私の事、どう思ってるのでしょう……」シュンッ
幼馴染(傍から見たら、相思相愛なのは丸分かりなんだけどなぁ。本人達が鈍感だし、どーしたものかなぁ…)
幼馴染(あっ、そーだっ!)キュピーンッ
幼馴染「それならさ、幼友!今週末、友くんと軽く出かけてみたら?」
幼友「えっ?それって…」
幼馴染「DATEだよ♪」キャハッ
幼友「ででででででででで、デエェェトォォ!!?///」ボフンッ
幼馴染「慌てすぎだよ、幼友」
幼友「そ、そんなっ、ででででーとだなんてっ、私と友くんがですかぁっ!?///」
幼馴染「ダイジョブだってっ!私と男も上手く引き合わせるからさっ!」
幼友「はぅぅぅぅ///」
幼馴染「女は度胸だよっ幼友!」
幼友「女は度胸……」ボソッ
幼友「……分かりましたっ!!」グッ
幼馴染「うんっ良いねぇ!それじゃっ、ガンバロッ!!」
幼友「はいっ!!」
幼友「あ、幼馴染は週末空いてるんですか?」
幼馴染「うん、一応女ちゃんと会う約束はしてないけど」
幼友「それじゃあ、幼馴染と男くんと一緒に行きましょうっ!!」ドドンッ
幼馴染「へっ?」キョトンッ
男の家
テレビ「俺は…お前が…お前が………お前が好きだあぁぁ!!お前が欲しいぃぃっ!!レイイィィィン!」
男・友「「うおおぉぉぉぉぉっ言ったあぁぁぁぁ!!」」ブアッ
友「なんだ……っなんだこれはぁ……っ!!熱い!熱すぎる告白だっ!!」エグッエグッ
男「そうだろう、そうだろうっ!!この前の兄さんや師匠のシーンも熱くて感動するモノだが、Gガンのシメはこの後だっ!!」
テレビ「ばぁぁくねつっ!!ゴッドフィンガアァァァァァ!!石!破!ラァァブラブッ!!天驚おぉぉけえぇぇぇぇん!!!」
男・友「「うおおぉぉぉぉぉっ!!!恥ずかしいぃぃぃぃ!!!」」ブアッ
友「恥ずかしいが良い技だっ!石破ラブラブ天驚拳っ!これほど恥ずかしくて熱い技は初めて見たっ!!」
男「そうだろう、そうだろうっ!!観ろっ!デビルガンダムも熱さと恥ずかしさで顔か爆発してるぞっ!!」
友「しかし、これを見る限り、お前と幼馴染も石破ラブラブ天驚拳を使えると思うんだが……」
男「確かに、この技は片方が石破天驚拳を使えなても、片方の石破天驚拳にもう片方の愛の力を注いで、増幅した愛の力で放てば可能だろう」
男「だが、これの場合、石破天驚拳が使えるのがドモンで、力添えをしてるのはレインだ。つまり、男が天驚拳を使って、使えないのが女だ」
男「しかし、現実はどうだ?女である幼馴染が石破天驚拳を使えて、男である俺が使えないときた」
友「その心は?」
男「俺が惨めだろう」ドンッ
友「知るかっ!!!」ベシッ
カーカーカー
友「もう、こんな時間か。今日は付き合ってもらって悪かったな、男。また修行?を頼む」
男「何時でも来い。何度でも修行?をつけてやる」
男の携帯「あいわなっJOYっとJOYっとJOYっとPOPなベイベー♪JOYっとJOYっと」
男「む、幼馴染からメールか」
to 男
週末、幼友と私でダブルデートするよっ!祖魂闘虎、夜露死苦っ!!
ps幼友の相手は友くんで、私の相手は男だからっ♪
from幼馴染
男「」
友「な、な、な、な………」
友「何だっってえぇぇぇぇぇぇっっっ!!?」ドドンッ
幼馴染の家
男「おい、いきなり、何だってんだ」ムシャムシャ
幼馴染「へ、何が?」コトコト
男「『週末、幼友と私でダブルデートするよっ!祖魂闘虎、夜露死苦っ!!ps幼友の相手は友くんで、私の相手は男だからっ♪』(裏声)って、どういう意味だ?」
幼馴染「そのままの意味だよ。幼友と友君、私と男で、ダブルデートするの」
男「俺が聞きたいのは、何でそんな話になったかって事だ」
幼馴染「幼友が憂鬱そうな乙女の溜息を吐きながら『友くん…///』って呟いてて、煮えを切らした私が二人をくっ付ける為に企画したの」
男「アイツ等、まだ付き合ってなかったのか?」
幼馴染「そうなんだよねぇ、傍から見たらバカップルにしか見えないのにね…」
男「それで、このダブルデートか……って何で、俺達までデートするんだよ!」
幼馴染「やっぱり、いきなり二人でけで幼友も恥ずかしいみたいだよ。だから私達も同伴」
男「友達はともかく、俺達は表面上はタダの幼馴染で、お前に限っては今は彼女持ちのレズ設定だぞ」
男「そんなトコを知り合いに見られたら潜入の意味が無くなっちまうじゃねぇか。それに、女はどうするんだよ」
幼馴染「それだったらダイジョブだよ。少し遠出をすれば知り合いにはそうそう見つからないだろうし、女ちゃんとは別に週末会う約束も無いから」
男「どうやって移動する気だ?移動の途中で見つかってもアウトだぞ。醤油とってくれ」
幼馴染「オッケッケー。それも、ダイジョブ。車を出してもらうのに打って付けの人がいるじゃん」ポイッ
男「あ~成程な。そういう事なら、してもいいんじゃねぇか?ダブルデート」
幼馴染「アリガトッ♪後は友君の了承のみだね」
男「ま、アイツなら大丈夫だろ…」
友の家(修理中)
友「」トボトボ
妹「あ、お兄ちゃん、おかえりー」
友「」トボトボ
妹「お、お兄ちゃん?」
ガチャッ
妹「もしかして、幼友さんと何かあったのかな?」
妹の部屋
友「……ウ」
友「う、うおおぉぉぉぉぉぉ!!!俺と幼友がでえぇぇぇとぉぉぉ!!?」
友「えっ?ナニコレ、俺と幼友付き合ってないよね?あ、もしかして付き合ってと言うのは、買い物に付き合ってって意味で別に深い意味とかじゃなくて……うん、そうだ、きっとそうだ。アレ?でもダブルデートって書いてたから、何?マジでデート?ガチでDATE?もしかして、四月バカ?それを信じた俺はバカ?てか、今は四月じゃないよね?寧ろ冬だよね?それじゃ、何?サプライズ?サプライズパーティー?誰かの誕生日?ハッピバースディトゥー誰か~♪」
友の携帯「上野発の夜行列車降りた時から~あ~おも~り~えき~は~♪」
友「め、メール………」
to 友くん
あの、えーと、今週末にわわわわわわわたしとだぶるでーとしてくださあ。おぬがいします。
詳しい日程後日にほうこけしますので。
from 幼友
幼友の部屋
幼友(お、送っちゃいましたあぁぁぁぁ///)ジタバタ
友の家
友「」
友「リアルにデェェェェトとでしたあぁぁぁぁぁぁ!!!」ジタバタ
妹(うるさい……)チュー
翌日学校
友「」ボー
幼友「」トコトコ
友・幼友「「あ」」
幼馴染(学校でいきなり遭遇っ)コソコソ
男(さあ、どうなる?)コソコソ
幼友「あ、あ、あああのっ!昨日のメール、見てくれましひゃっ///」カミッ
友「あ、ああっ!見た見たっ。アレってサプライズとか四月バカじゃない…よな?」
幼友「ち、違いますっ!本当の事ですっ!」
友「マジでか」
幼友「と、友くんっ!わ、わ私とっ週末ダブルデートして下さいっ!!」ペコリッ
友「あ、ああっ!良いぞっ!てか、したいですっ!!」ペコリッ
幼・男(よっしゃあぁぁぁぁ!!!)ハイタッチ
幼馴染「じゃあ、早速日程を説明しまっーす!」シュタッ
男「しまっーす!」シュバッ
友・幼友「「うわっ!天井から降ってきた(ました)!?」」ビクッ
幼馴染「日程は今週末の日曜日に、腹筋駅に集合。そこから私達の知り合いの車で送り迎えしてもらいますっ!」
男「交通費の心配は無いぞ」
幼馴染「一応出費は最小限に抑える為に日帰りだよっ!皆、それで良い?」
友「構わないぞ」コクッ
幼友「はい、大丈夫です」コクッ
男「よし、決まりだな」
幼馴染「それじゃあ、取り敢えず教室に行きますかっ」
?「……」ジー
警視庁
オヤッさん「おい、風雲再起」
風雲再起「なんスか、オヤッさん?」
オヤッさん「今週末土日、休んで良いぞ」キセルプクプク
風雲再起「マジっすか!?よっしゃっ!早速、合コンの日程でもっと……」ペラッ
オヤッさん「合コンなんぞに来る女より、もっと上玉美女達に俺が会わせちゃらぁ」
風雲再起「マジっすか!?」
オヤッさん「美女達に会いたきゃ、日曜に腹筋駅に行きやがれい」
風雲再起「ひひーんっ!行きます行きますっ!日曜に腹筋駅っスね?」
オヤッさん「車で行けよ。その美女達とドライブでも楽しんでこいや」
風雲再起「よっしゃあぁ!俺の自慢の車でその美女達を喜ばせてやるっスよ!!」
オヤッさん(ホンマにチョロイ奴じゃのぅ…)キセルプクプク
帰宅中
友「あー、楽しみだなっ週末!」
幼友「そ、そうですね…///」
幼馴染「幼友もめかし込んでいかないとねっ」
男「うむ」
女「えー、私もみんなと遊びに行きたかったなー」ピョコンッ
男・友・幼友(い、いつの間にっ!?)
幼馴染「な、何ならさぁ、女ちゃんも一緒に来る?」
男(オイッ、幼馴染っ!女は誘ったらマズいだろっ!)ボソボソッ
幼馴染(だからって、この場面で誘わなかったら、逆に疑われるでしょっ)ボソボソッ
男(む……それもそうか…)
女「いやね、私も一緒に行きたかったけど、週末、私のママの用事で出かける事のなってるんだ」
女「ホント、残念だよぉ」
幼馴染「そっか、残念だね…」
女「その代わりと言っちゃ何だけどさ、幼馴染。この後、ショッピングに付き合ってくれない?」
幼馴染「ショッピング?」
女「そうなの。私、買いたいモノがあるんだよねぇ」
男「……」(行ってやれ。ヘタに断っても怪しまれる…)チラッ
幼馴染「……」(分かった…)チラッ
幼馴染「うんっ。私は別にいいよ」
女「サンクスー!幼馴染、だーいすきっ!!」ダキッムニュッ
幼馴染「わっ」ムニュッ
男「……」ムッ
友(何だかんだ言って、やっぱり嫉妬はするんだな……)
幼友(むぅ…。二人のおっぱいが羨ましいデス…)
幼馴染「それじゃ、私、女ちゃんとショッピング行ってくるね」
女「グッバイッ!エブリワンッ!!」ピシッ
幼友「それじゃ、友くん、男くん、私も帰りますね」
友「あっ、ちょっと待ってくれ。俺、送ってくよ」
幼友「えっ、でも…」
友「ほら、此間は男と幼馴染が護衛してたろ?まだ何があるか分からないから、俺にも護衛させてくれよ」
幼友「…そうですか。分かりました」
男「俺も同行しよう」
幼友「今日もこの辺りでいいです」クルッ
友「この辺に幼友の家があるのか?」キョロキョロッ
幼友「はい、あそこのアパートの一室が私のお家ですっ」
男「幼友、また何時暴力団が来るか分からない。油断はするな」
友「何かあったら、俺等や幼馴染に頼れよっ!」
幼友「はいっ!」
幼友「後、今週末ので、でででーと……楽しみにしてますねっ!///」
友「あ……うん…っ。俺も、楽しみにしてる…///」
男(さっさとくっつかねぇかな…コイツ等…)
幼友「それじゃ、バイバイですっ!」フリフリッ
友「ああっまた明日っ」フリフリ
男「さらばだ」
友「……なぁ、男。今日も修行頼むぞ」
男「よし、昨日はGガンを全話観たから、次は実践に入るぞ」
友「よっしゃ!」
テクテクテク
幼友母「……」コソッ
ショッピングモール
幼馴染「それで、女ちゃんは何を買いたいの?」テクテク
女「ん~と……確かこの辺りに……」キョロキョロッ
女「あった!コレよッコレッ!」ユビサシッ
幼馴染「……っ!コ、コレって…っ!」
幼友の家
幼友母「……ハイ」ポイッ
幼友「お母さん、コレは?」ピラ
幼友母「一万円…」
幼友「えっ?」
幼友母「アンタ、さっきの子達と週末出かけるんでしょ。持って行きな」
幼友「お母さん…っ、外での会話、聞いてたんですか…っ?」
幼友母「……たまたまよ」
幼友母「後、アンタの卒業までの学費と食費、水道代とかの生活費は全部押入れの布団の中に隠してるから…」
幼友「お、お母さん……っ。それじゃあ…」
幼友母「……アンタの言う通り、警察に自首するわ……。片付けとかで来週になると思うけど……」
幼友「でも何で、私の生活費を、借金の返済に回さなかったんですか……?」
幼友母「……」
幼友母「……此間、借金の返済は終えたのよ……後は自首するだけ」
幼友「そうだったんですか!?」
幼友「じゃあ、最近お家に暴力団の人達が来なかったのは……」
幼友母「先週、アンタが家に居ない時に借金の残りを全部返したからよ」
幼友母「だから、アンタが無理に学校を止めて働く必要は無いのよ」
幼友母「流石に、進学する分の金は出せ無いけど……」
幼友「お母さん……いえ、十分ですっ!ありがとうございますっ」
幼友母「……私も、もうこんな逃亡生活にはウンザリしててね……」
幼友母「ちょうど良い機会だったし、アンタが私に自首しろって言ってきてくれて、良かったわ」スッ
幼友「お母さん……」
幼友母「アンタも嬉しいでしょ。こんな母親の顔をもう見ずにすむんだから……」ガラッ
ピシャッ
幼友「……」
幼友「……お母さんの顔を見れなくなって、嬉しい訳ないじゃないですか……」
男の家
ガチャッ
男「ただいまー」ボロボロ
ガコーンッドカーンッバコーンッ
アーイクッアーイクッアーイクッ!
風雲再起「がー!またやられたぁー!」ガビーンッ
男母「アンタ、相変わらず弱いわねぇ、風雲再起ぃ?」ピコパコッ
風雲再起「男母の姐さんが強すぎるんスよー」ピコパコッ
男母「アンタはいい加減に私の事をちゃんと教官って呼びな」ピコパコッ
風雲再起「もう警察学校を卒業してるんで、もう教え子じゃないッスよ!」ピコパコッ
ダーイテーンクウー!!!ドカーンッ!ウオォォォ…!ゲェェムセット!
風雲再起「うがあぁぁ!!俺のCFがあぁぁぁ!!!」ガビーンッ
男母「ふふんっ」ドヤッ
男「何いい年して勝手に人のスマブラしてんだ、この公務員共」
風雲再起「いやね、偶然この辺りをランニングしてたら、この家から旨そうな匂いがしたんで入ってみたら男母の姐さんがすき焼きをつくってたんよ」
男「母さんが?珍しいな」
男母「私が料理してたらおかしいのか?」グイッ
男「イエ……」
風雲再起「そうそう、聞いてくださいッスよ、。今日、珍しくオヤッさんが週末二日休みをくれたんッスよ」
男母「へぇ、幼父がね。珍しいじゃん」ズズーッ
風雲再起「しかも、オヤッさんが上玉の美女達を紹介してくれるらしいんスよ~」
男「それって本当にオヤッさんか?偽物じゃね?」
風雲再起「それで、俺、その娘達と日曜に車で腹筋駅で待ち合わせなんスよ」
風雲再起「あー楽しみだなぁ」ニヤニヤ
男「」
男母「ま、せいぜい愛想つかれないように気をつけな」ズズー
そして週末・幼友の家
幼友「……」モクモク
幼友母「……」モクモク
幼友「……あの」
幼友母「……家の片づけは済んだ。パートもホステスも止めてきた」
幼友母「今日アンタが出かけてる間には自首してくるから…」
幼友「……」
幼友母「つまり、実質コレがアンタと囲む最後の食卓って事よ……」
幼友「………」グスッ
幼友母「………ふん」モクモク
幼友「………それじゃ、いってきます…」
幼友母「……良かったわね」
幼友「え?」
幼友母「アタシが居なくなってアンタはやっと私との息苦しい生活から解放される。自由になれる」
幼友母「アタシとは永遠にサヨナラ。それを喜ばないのは変でしょ?」
幼友「変じゃないですっ!!」
幼友母「……っ」
幼友「それに私はお母さんとは永遠に離れるつもりはありませんっ!」
幼友「私、待ってますから!お母さんが帰ってくるまで、この家でずっと待ってますから!」
幼友「今日まで、女で一人で私を育ててくれて、ありがとうございます」ペコッ
幼友「そしてお母さんが帰ってきてからは、私がそのお返しにお母さんを精一杯養います!」
幼友「だから、それまでの、お別れです」ニコッ
幼友母「幼友……」
幼友「それじゃ、いってきます!」ガチャッ
ぱたんっ
幼友母「………」ペタンッ
幼友母「………うぅ…ぐすっ……」グスッ
幼友母『………うぅ…ぐすっ……』グスッ
幼友「………」
幼友「……ァ……っ…うぅ……っ」ポロポロッ
?「……」ジー
腹筋駅
友「アイツ等、遅いな……」チラッ
男「待たせたなっ!」シュバッ
幼馴染「またせたなっ!」シュタッ
友「うおぉわぁ!!お前らもっとまともな登場の仕方は出来ねぇのかっ!?」
男「フッ、気にするな。様式美だ」
友「要するにお前らはタダのかっこつけなだけだろ」
幼馴染「そういう友君はいっちょ前にジャケットなんか着て、張り切ってますなぁ」ニヤニヤ
友「騙らっしゃい!」
男「後は取り敢えず、幼友だけだな」
幼馴染「メールじゃそろそろ来るはずなんだけどね……」チラッ
幼友「みなさ~ん!」トコトコトコッ
幼馴染「あっ、幼友だ!オッハッハー!」フリフリ
幼友「おはようございますっ、皆さん!遅れてスミマセンッ!」ペコッ
男「おう、気にするな。俺達も今来たところだ」
友「よ、幼友……そのカッコ…」
幼友「?友くん、どうかしました?」クビコテッ
幼馴染(いつもと違う、幼友のおめかしした姿に心奪われている友くんでした……)
友「ま、まあっ、取り敢えず全員揃ったから、行くとするか!」
男「待て、後一人、重要な奴が居る」
幼友「重要な人、ですか?」
幼馴染「多分、既に近くに居ると思うんだけど……」キョロキョロッ
幼馴染「あっ、いた」ユビサシ
風雲再起「遅いなぁ、カワイ子ちゃん達…」ブツブツ
風雲再起「せっかく、大型のワンボックスカーで来たのに……」
風雲再起「もしかして、あのオヤジに謀られたか?」
幼馴染「おーい!風雲再起ー!」フリフリ
男「お、ちょうどいい車じゃねぇか」
風雲再起「えっ、この声って幼馴染ちゃんっ!?しかも、男までっ!?」
ブロロロロロッ
風雲再起「謀られた!」
幼馴染「謀ってないじゃんっ!お父さんが言った通り、ちゃんと上玉美人が二人もいるのに!」
風雲再起「それでも、男が二人も居るなんて聞いてないっスよ!」
風雲再起「しかも、本当はタダのタクシー代わりだなんて……」ブツブツ
男「良いじゃねえか。美女二人とドライブ出来てるんだから」
風雲再起「騙らっしゃぁぁい!!アンタ、知ってたならあの時にちゃんと言えぇぇぇ!!!」
幼友「えぇと、何かスイマセン…。お手数をお掛けして…」
風雲再起「あ、良いんスよ!小っちゃいお嬢さん!」
風雲再起「俺が何処へでも連れて行ってあげるッスから!」
幼友「ありがとうございますっ」
友「あの、本当に風雲再起なんですか?本名じゃないですよね?」
風雲再起「あ、言っとくけど、本名だからね。苗字が『風雲』名前が『再起』だから。馬じゃないからね」
風雲再起「それで、まず何処に行くんスか?」
幼馴染「んーとね、まず『インナーマッスルデパート』から行こっか」
インナーマッスルデパート
幼馴染「はい、到着」ガチャッ
友・幼友「「ありがとうございましたっ」」ペコッ
男「それじゃ、風雲再起は適当にブラブラしといてくれよ」
風雲再起「あーそれじゃ、また出るときは電話してくれよ。俺もそこら辺ブラブラしとくから」
幼馴染「それじゃ、どこから回る?」
男「お前らが行きたい所で良いんじゃないか?」
幼馴染「その返答が一番困るよ」
友「取り敢えず、雑貨屋で良いんじゃないか?」
幼馴染「お、良いねぇ。それじゃ、雑貨屋にしよっか」
幼馴染「幼友もそれで良い?」クルッ
幼友「………」
友「幼友?」
幼友「えっ?あ、はい」
幼馴染「どしたの?ボーっとして」
幼友「スイマセン、こんな大きなデパート来るの、初めてなので……」
友「そうか。それじゃ、ゆっくり回るか」
男「まずは雑貨屋だな」
幼友「はいっ」テクテク
幼馴染「……」
雑貨屋
幼友「わぁ!コレ可愛いです!」キャッキャッ
幼馴染「幼友っ、コレも見て!バ○ィさんのヌイグルミだよっ」キャッキャッ
幼友「私はこっちのふなっ○ーのが良いです!」
男「でも、両方とも高いな……」
幼馴染「8000円か…。ちょっと高いね」
友「それなら、このペンダントはどうだ?」
男「お、一つ500円か…。安物だが、良い作りだな」
幼馴染「デザインも良いしね。コレを買おっか」
幼友「何なら、皆でお揃いにしません?」
幼馴染「うんっ、ソレがいいねっ」
友「決まりだな、会計に行くか」
CDショップ
男「お、いきものがかりのアルバムがまだ売れ残ってた。俺はコレを買うとしよう」
友「俺はこの演歌集を買うか……」
幼馴染「もうっ、なんでI・Curlyのサウンドトラックが無いのかなぁ?ビクトリアスのサウンドトラックはあるのに」
幼友「私はこのふなっ○ーのCDが欲しいですけど……CDって高いんですね…」
友「欲しいのか、幼友?」
友「スイマセ―ン、これ下さい」コトッ
店員「ハイ、2500円になります」
幼友「友くん、悪いですよっそんな…」
友「良いんだよ、ちょうど今財布が重かったから。ほら」スッ
幼友「友くん…ありがとうございますっ!」ペコッ
男「フッ、無茶しやがって…」
幼馴染「出だしは好調…かな」
ゲエェェェムセンタアァァァァ
男「チェストオォォォ!!!」カーンッ
カンッカンッカンッ
友「何のっ!」カキーンッ
カンッカンカーンッ
幼馴染「男、頑張れー!」フリフリ
幼友「……フフッ」
幼馴染「幼友、どしたの?いきなり笑って」
幼友「いえ、別に」
幼友「ただ、昔はこんな風に誰かと遊びに行けるなんて、夢にも思わなくて……」
オサナナジミッヨウトモッアブネェ!!ディスクガッ!!
幼馴染「幼友…」パシッブンッ
ギャー!!!ドカーンッ!!!
幼友「覚えてます?私達が初めて『ダチ公』になった時の事…」
幼馴染「うん……」
二年前
ギャル1「アンタ、いつもウジウジしててキモイのよ!!」
ギャル2「ホラッ、さっさと金出しなさいよっ!」ゲシッ
一年幼友「あうっ……」ドテッ
一年幼友「うぅ……っ」ポロポロッ
ギャル1「きゃはははっ!コイツ、泣いてやんのっ!」
ギャル2「泣いたって誰も助けに来ないんだよっ!バーカ!」
ギャル1「カワイコぶるんじゃねぇーよ!」
ギャル2「死んじまえっ!クソ女!」
一年幼友「……」グスッ
一年幼友(そうですよね……。私なんて誰も助けてなんてくれない…。このまま、この人たちに殺されるのが良いのかもしれませんね…)
ギャル1「ねえ、このまま弄って身ぐるみ剥いじゃおうか?」
ギャル2「さんせー」ピシッ
一年幼馴染「ちょっとどいてねー」グラグラッ
ギャル1・2「「へ?」」
ドーンッ!
一年幼馴染「あー、だからどいてって言ったのに…」ヒョイッ
一年幼馴染「あちゃー、本が散らばっちゃったよ…」
一年幼馴染「ねえ、そこのアナタ?」
一年幼友「は、はいっ」ビクッ
一年幼馴染「悪いけど、この本を焼却炉まで運ぶの手伝ってくれないかな?一人じゃ大変で……」
一年幼友「え……っでも……」オドオド
ギャル1「テメェ!何すんのよ!」
ベシッ!
ギャル1「きゃっ!」ドテッ
一年幼馴染「ねっ?お願い!後で何か奢るからっ!」パチンッ
一年幼友「は、はい……分かりました…」
ギャル2「ちょっと!『ソレ』は今アタシ達『が』遊んでたのよ!勝手に『盗らないで』くれる?」
一年幼馴染「……ッ」ピクッ
一年幼馴染「それじゃ、お願いねっ!」ヒョイッ
一年幼友「あ、はいっ」アセアセ
タッタッタッ
ギャル2「ま、待てっ!」ダッ
ゴンッ
ギャル2「……アッ?」バタンッ
?「少し、寝てろ…」
焼却炉
一年幼馴染「これで、最後っと」ポイッ
ボオォォォォ!!
古本「熱い……ッ!!熱いよおぉぉぉ!!!」
一年幼友「……」
一年幼馴染「いやーアリガトね。えーと、確か……」
一年幼友「い…一年幼友……です」
一年幼馴染「うんっ!一年幼友ダネッ!」
一年幼馴染「私は一年幼馴染っ!ヨロシクッ!」
一年幼馴染「じゃ、約束通り、何か購買で奢るよ」
一年幼友「い、いえっ!そんなのはいいですっ」
一年幼友「寧ろ、お礼を言うなら私の方ですし…」
一年幼馴染「気にしないでっ!そんな事より、購買部に行こっ」グイッ
一年幼友「えっ!?ちょっと…っ!引っ張らないで下さいっ」タッタッ
またある日・女子トイレ
ギャル1「オイッこっちに来なさいよっ」グイグイッ
一年幼友「や、止めて下さいっ!」
ギャル2「何にも聞こえなーい」
ギャル1「さっさとこの中に入れよっ」ドンッ
一年幼友「きゃっ!」コテッ
バタンッ
ギャル2「はい、扉を押さえたよ」ズシッ
一年幼友「開けて下さいっ!お願いしますっ!」ドンドンッ
ギャル1「それじゃあ、これから学校の汚れをこの水で流しまーす!」タプタプッ
ギャル1「そーれっと」ポイッ
ザッパアァァァァン
一年幼友「キャアアアッ!!!」
ギャル1・2「「イエーッ!」」パチンッ
一年幼友「ひぐ…っ…えぐっ…っ」ビチョビチョッ
ギャル1・2「「ザマーミロ!!キャハハハッ!!!」」
一年幼馴染「たー」
ぶしゃあああああっ
ギャル1・2「「キャアアアッ」」ブシャアッ
ギャル1「アンタっ!何するのよっ!」ビチョビチョ
一年幼馴染「私、ここの女子トイレの掃除当番なんだよ」
一年幼馴染「だから、お掃除♪」キャハッ
ギャル2「ザケんな!アタイ等は汚れじゃない!」ビチョビチョ
一年幼馴染「おっかしいな?その肌が黒いのは、てっきり泥んこだと思ったよ」
ギャル2「この黒いのは日焼けサロンで焼いたんだ!」
ギャル1「ねえ、もう着替えよ?寒いよぉ……」ブルブル
ギャル2「チッ!覚えてろよ!」スタコラサッサッー
一年幼馴染「ふー」
一年幼馴染「さてっと」ガチャッ
一年幼馴染「もうダイジョブだよ、一年幼友」ニコッ
一年幼友「い、一年幼馴染……」ビチョビチョ
一年幼友「う……っうわあぁぁぁぁんっっ」ダキッ
一年幼馴染「よしよし、ゴメンね?もっと早く助けられなくて…」フキフキッ
一年幼友「……うぅ…っえぐ…っ…いちねんおさななじみぃ…っ」ポロポロ
またまたある日・校舎裏
一年幼友「きゃっ」ドテッ
ギャル1「アンタねぇ、一年幼馴染が居るからって、近頃調子乗り過ぎ」
ギャル2「マジウザいんですけどー」
ヤンキー1「お前ら、こんなチビ一人に何手こずってんだよ」
ヤンキー2「それよりよぉ、本当にコイツをレイプして良いんだよな?」
一年幼友「えっ?」
ギャル1「良いわよ。早くしなさい」
ギャル2「ホント、初めからこうしとけば良かったわー」
ギャル2「このままアンタがレイプされる姿をネットに流してもう二度と学校に…」
ギャル2「いや、世間に出れないようにしてやる……っ!」ギリッ
一年幼友「ひっ」ビクッ
ギャル1「やっちまいな、アンタ達」
ヤンキー1「おう……」
ヤンキー2「美味しく頂きまーすっ」ニヤニヤ
一年幼友「イヤ……ッ!ヤダ…ッ!」ブルブルッ
一年幼友「イヤアァァァ!!!」
ドゴオオォォォンン!!!
一年幼馴染「一年幼友!助けにきたよ!!」ドドンッ
一年幼友「い、一年幼馴染!」パァ
ヤンキー1「ヒッ!あ、アイツは……っ!!」ビクッ
ヤンキー2「に、逃げようっ!!殺される!!」ビクビクッ
ヤンキー1・2「「ばいばいき~んっ!」」スタコラサッサッー
ギャル1「ちょっ!アンタら逃げるな!!」
ギャル2「チッ!腰抜けが……っ!」
一年幼馴染「どーする?これ以上殺る?」ニコッ
ギャル2「ふざけやがって……っ」
ギャル2「いつもいつも、アタシらの『遊び』の邪魔をして……っ!!」スチャッ
ギャル1「アンタっ!ナイフは流石にマズいって!」
ギャル2「一体っ!!何様のつもりなんだよおぉぉぉ!!!」ブンッ
ガシッ!
一年幼馴染「『一体、何様のつもり』?アンタらこそ何様?」ギチッ
ギャル2「っ!?痛い痛い痛いっ!!離してっ!!」
ギャル1「ギャル2ぃ!!」
一年幼馴染「アンタらさぁ……」ズイッ
ギャル1「ひっ」ビクッ
一年幼馴染「人の『友達」苦しめて……」ズイッ
ギャル2「ひぃ」ビクッ
一年幼馴染「調子に乗るのもいい加減にしなよ……っ?」ギロッ
ギャル1・2「「ひいぃぃぃぃっ!!」」ビクビクッ
一年幼友「一年幼馴染……」
一年幼馴染「消えな」パッ
一年幼馴染「もう二度と、一年幼友の前に気持ち悪いガングロを見せるな……!」ギロッ
ギャル1・2「「イヤアアアァァァァァ!!!」」スタコラサッサッー
一年男「フッ…要らぬ心配だったか……」コソッ
一年幼友「あの…一年幼馴…一年幼馴染「一年幼友ぉ」クルッ
一年幼友「は、はいっ!」
一年幼馴染「何か食べに行こっか!」ニパッ
幼馴染「そんな事もあったね……」クスッ
幼友「そうですよ。あの時、幼馴染が居てくれなかったら、今の私はいませんっ!」
幼友「本当にありがとうございますっ!」ペコッ
幼馴染「どういたしましたっ!」ニコッ
友「がー!負けたぁ!!」ガビーンッ
男「俺にエアホッケーで勝つなんて百年早い!!」ドヤッ
友「よっし!次はバーチャルゲームで勝負だ!」
男「受けてたとう!」
幼友「あっ!私もやりますっ!」
幼馴染「私もやるよー!」
友「よっしゃ!2対2のタッグバトルだ!」
男「ちょっ!待て!!友、強すぎ!!」
幼馴染「ちょっと男!先にやられないでよ!!私一人じゃ無理だよぉ!」アタフタ
友「おっしっ幼友!畳みかけるぞ!!」ピコパコッ
幼友「はいっ!!コンビネーションアタックですっ!」ピコパコッ
幼・男「「イヤアァァァ!!」」
グ~~
男「そろそろ、腹も空いてきたな」
幼馴染「それじゃ、何か食べようか」
友「さんせー」
幼友「それじゃ、あそこのレストランで食べましょうか」ユビサシッ
レストラン
男「俺、マーボーカレーにする」
幼友「あ、私もそれ、食べてみたいですっ」
幼馴染「私はサイダー飯とフルーツ焼きそば、クリーム牛丼にするよ」
男「旨いのか、それ……?」
友「俺は無難に焼き魚定食にするか」
男「スイマセ―ンっ!マーボーカレー二つにサイダー飯とフルーツ焼きそば、クリーム牛丼。後無難に焼き魚定食を一つずつお願いしまーすっ」
幼友「あの、私、皆さんにお話ししたい事が…」
幼馴染「やっぱ、何かあったんだね…」
幼友「幼馴染、気付いてたんですか?」
幼馴染「だって時々、寂しそうな顔してるもん」
友、「幼友、何かあったのか?」
幼友「実は……」
幼馴染「そっか…。幼友のお母さん、自首するんだね…」
男「しかも、ちゃんと借金を返済し、幼友の生活費や学費を残してか……」
幼友「はい、だから、此間から暴力団さんもお家には来てません」
友「幼友、良かったな……」
幼友「はい…」
幼馴染「でも、お母さんが自首するって事は、幼友は一人に…」
幼友「それはもう前にも言いましたよ?お母さんが居なくなっても、私には皆さんがいます」
幼友「それに、私はお母さんが帰ってくるまで、あの家で待つつもりですし」
男「それじゃあ、幼友の家の問題は一応、解決…でいいのか?」
幼友「はい、本当は学校を止めて働こうとも思ったんですけど、お母さんが卒業までの学費を用意してくれましたし、卒業後も就職してあの家で暮らしていこうと思ってます」
友「そう、なんだ…」
幼友「だから、幼馴染達はもう私の為に暴力団さんを無理して倒す必要もないです」
幼友「それに、私のせいで、幼馴染達が傷ついたらイヤですし…」
幼馴染「うん、分かったよ…。私も暴力団のアジトさえ特定出来れば、このヤマはお父さん達に任せるよ」
幼友「後、お母さんの事は……」
幼馴染「ダイジョブ。自分で自首するんだもんね。無理に連行させたりしないよ」
幼友「ありがとうございますっ」ペコッ
友「そういや、幼友は卒業後、働くみたいだけど、お前らはどうするんだ?」
幼馴染「えっ?んー、そうだね……。一応、潜入捜査も卒業したら店じまいにしようと思ってたし……」
幼馴染「私はこの演技力を活かして、女優になろうかな」
幼友「わぁっ!良いですねっ、応援してますっ!」
幼友「私、幼馴染が女優さんになったら、幼馴染が出演する番組、全部観ますよ!」
幼馴染「アリガトね。頑張るよ」
友「男は卒業後、どうするんだ?そもそも将来の夢とかある0のか?」
幼馴染「また将来の夢は石破天驚拳を会得する事!とか言わないでよね?」
男「そうだな。特別なりたいモノは無いが、家は母子家庭だから、一応、就職か?」
男「そう言う、友はどうするんだよ?」
友「俺?警察!」
幼友「正義感の強い友くんにはピッタリですね」ニコッ
幼馴染「何なら、今のうちに家のお父さんやオバサマにたっぷりシゴいてもらったら?」ニヤッ
友「いや、今直ぐはイイや……」
男「よし、腹も満たしたし、次の所に行くか」
風雲再起「んで、次は何処に行くんですかい、お客さん?」
幼馴染「じゃあ、次はパワースポットで有名な大胸筋神社に行こっか」
風雲再起「おしっ!じゃ、大胸筋神社に向けて出発するッスよ~」プップー
大胸筋神社
ブロロロロロッキキーッ!!
風雲再起「ハイ、大胸筋神社に到着ッスよ~」ガチャッ
幼馴染「アリガトね、風雲再起。後でニンジンあげる」
風雲再起「イヤ、俺、馬じゃないから特別にニンジン好きじゃないし、むしろ嫌いだし……」
男「フッ、どうやら味覚はまだ坊やのようだな」
風雲再起「騙らっしゃぁぁい!!」
幼友「それじゃあ、お参りに行きましょ」
友「自然が一杯で良い所だな」
幼馴染「如何にも、パワースポットって感じだね」
男「俺、トイレ行ってくるわ」タッタッ
幼馴染「わざわざ言わないでよ」
幼馴染「幼友っ!お参りしよっ」
幼友「はいっ」
がらんがらんっパンッパンッ
幼馴染(男との間に女の子が産まれますように……)
幼友(友くんや幼馴染、男くん達、それとお母さんと笑いあえる未来が来ますように……)
友(今日、幼友に上手く告白出来ますように……)
風雲再起(俺にハーレムが出来ますように……後、男母の姐さんと付き合えますように……)
幼馴染「幼友、なにお願いしたの?」
幼友「フフッ、ヒミツです♪」
幼馴染「えーっ!教えろー!コンニャロー!!」コチョコチョ
幼友「アハハハハッ!!お、幼馴染ぃ!止めて下さいっアハハハハッ!!」ジタバタ
友「ハハッ」
くいくいっ
友「うん?」
幼女「……」クイッ
友「どうかしたの?お嬢ちゃん?」
幼女「ふーせん…」
友「風船?」
幼友「ふーせん、木にひっかかっちゃたの……」ユビサシ
風船「助けてええぇぇぇぇぇ!!!」プカプカ
友「そっか、お兄ちゃんが取ってきてやるよ」ナデナデ
幼女「うん」コクッ
友「もうっちょっと……」ヨジヨジ
風船「早く助けろおぉぉぉ!!!」プカプカ
友「よっと」ニギッ
風船「た、助かったー」ホッ
友「ホラ、風船、取ってきたよ」スッ
幼女「わー!ありがとーおにーちゃん!」キャッキャッ
友「ははっ」
友(妹にもこんな無邪気な時があったなー)シミジミ
男「おーいっ!友―!そろそろ、行くぞー!何してんだー!」
友「あ、この子の風船を取ってたんだ」
男「?この子って、どの子だ?」
友「え?」
ヒュウゥゥゥゥ
友「アレ、居ない……」
友の携帯「チャンッ…チャンチャンチャンチャンッチャンチャンチャンチャンッチャンチャンチャンチャンッチャンチャンチャンチャンッ……♪」
友「何だ、こんな着信音知らないぞ……」カパッ
to おにーちゃん
フウウセン、トッテクレテ、アリガトウ。
マタ、アオウネ。
from 幼女
友「」
男「どうした、友?」
友「イヤ、ナンデモナイ……」
友「早く、行こう…」
男「?」
ブロロロロロッ
風雲再起「で、お次は何方へ?」
幼馴染「ん~とね……」
風雲再起「あ、やべ」
幼馴染「どしたの、風雲再起?」
風雲再起「ガソリンが切れそうッス」
男「ちゃんと行くときに入れとけよ、馬」ペシッ
風雲再起「クソッ。恩師の子供じゃなかったら、ゼッタイ殴ってた!」ドンッ
風雲再起「それじゃ、ガソリン入れてくるんで、待っててくれッス」
レギュラーマンタンデー。マイドー。
男「む。もう三時か。おやつの時間だ」チラッ
友「確かに何か軽く食べたいな」
幼馴染「んじゃ、私がコンビニで何か買ってくるよ」
幼友「私も行きますっ」
男「おう、悪いな」
コンビニ
イラッシャイマセー
幼馴染「軽く何かスイーツでも買いますか」
友「友くんは何が好きなんでしょう…」キョロキョロ
幼馴染「多分、羊羹みたいな和菓子でしょ」ヒョイッ
幼友「そうですね、羊羹にしましょう」
幼馴染「男は抹茶が好きだから、抹茶・ラテと抹茶ムースでしょ…」
幼友「あ、私も抹茶・ラテと抹茶ムース、食べたいですっ」
幼馴染「分かったよ。それじゃあ、抹茶・ラテと抹茶ムースを二個ずつだね」ヒョイッ
幼友「後は……アレ?」
幼馴染「ん?どしたの、幼友?」
幼友「幼馴染、あの子……」ユビサシ
少年「……」ジー
あんぱん「どうした、小僧。私の事をじっと見て」
あんぱん「私を目につけるとは、中々、目が高いな」
あんぱん「何を隠そう、私は高級小豆で出来た餡の中に贅沢にも丸ごと一つの甘栗が入ったスーパーゴールデンあんぱん様なのだ!!」ドドンッ
少年「……」キョロキョロ
あんぱん「どうした、小僧。私を食したいのだろう?ならば、私を手に取り、レジへと向かうが良い。今ならお得の五百円だぞ」
少年「……」スッ
あんぱん「待てっ、小僧!!私を一体、何処に入れる気だ!?ズボンを捲くってどうする気だ!?」
あんぱん「ヤメロッ!!そんな汚い所に私を入れるなあぁぁぁぁ!!!!」
パシッ
少年「っ!?」
幼馴染「ねぇ、ボク?そんな事してもいいのかなぁ?」ニコッ
あんぱん「ほっ」
少年「は、はなしてっ!!」ブンブンッ
幼馴染「ダメじゃない、万引きなんて。コレってれっきとした犯罪だよ?」ニコニコ
少年「だってっ!お金がないし、お腹が空いてたからっ!」
幼馴染「理由はどうあれ、この事はここの店長さんとしっかり話さなきゃだねぇ……」ニコニコ
少年「ヤダッ!ヤメテ!お願いっ助けて!」
幼馴染「どうしよっかなぁー」ニコニコ
幼友「ま、待ってください!幼馴染!」バッ
幼馴染「何言ってるの?幼友。犯罪に加担する気なの?」
幼友「違いますっ!」ヒョイッ
少年「あっ……」
幼友「スイマセン。このあんぱんを下さいです」
店員「はい、五百円になります」
幼友「はい」チャリーンッ
店員「まいどー」
幼友「はい、どうぞ」スッ
少年「えっ?」
幼友「このあんぱんが食べたかったんですよね?あげますよ」ニコッ
少年「で、でも、お金……」
幼友「良いんですよ。『最近、財布が重くなってきたところ』ですから」
少年「あ、ありがとう!お姉ちゃん!」パァ
幼友「もう、万引きなんてダメですよ?」ナデナデ
少年「うんっ!もうボク、こんなことしないよ!」
幼友「フフッ。イイ子ですね」ナデナデ
幼馴染「もう、財布が重くなってきたところだなんて、見栄とか張っちゃって……」
幼友「そう言う幼馴染はお遊びが過ぎますっ!」
幼馴染「ゴメンゴメン。だって、あの子が小っちゃい頃の『誰かさん』に顔が似てたんでイジメたくなっちゃったんだもん」
幼友「幼馴染、イジメはダメですよ?」
幼馴染「うぅ…反省します…」シュンッ
男「遅いぞ、お前達」
幼馴染「ゴメンッ。何だか品揃えが良くて迷ってたんだよ」
幼友「その代わり、ちゃんとイイものを買ってきてますよ」
友「どれどれ……」ガサゴソ
あんぱん「ご機嫌よう、諸君」
男「何ダ、コレ?」
幼・幼友「「スーパーゴールデンあんぱん」」ドドンッ
ブロロロロロッ
風雲再起「ガソリンも入った事だし、次は何処に行くんスか?」
幼馴染「そうだね、もう時間的に次で最後の場所になると思うから…」
男「ちょっと近所になると思うが……」
幼馴染「行こっか、『ズラ浜』に」
ズラ浜
幼友「わー、綺麗な浜辺ですねぇ」
友「俺等の町の近くにこんな所があるなんて、知らなかったな」
男「俺と幼馴染はここで石破天驚拳の特訓をしていたのだ」
幼馴染「私はタダ男に付き合ってあげただけだからねっ」
男「へいへい。あ、そうだ、友」クイクイッ
友「どうした?」
男「そろそろ、幼友に告白しろよんな、友」ボソッ
友「なあぁっ!!?///」
男「ま、頑張れや」ドンッ
友「……」
風雲再起「まったく、結局俺は一日中ガキどもに振り回されてばっかだな……」
風雲再起の携帯「走れ―走れ―マキバオー♪本命穴馬かきわけてー♪走れ―走れ―マキバオー♪追いつけ追い越せ引っこ抜けー♪」
風雲再起「あ、オヤッさんから電話だ」ピッ
オヤッさん『出ろおおおぉぉぉぉぉぉ!!!風雲再起いぃぃぃぃ!!!』キーーーンッ
風雲再起「な、なんスか、オヤッさん!俺、今日は休みの筈ッスよ!」
風雲再起「てか、よくも謀ってくれたッスね!!」
オヤッさん『何じゃ、おどれは俺の幼馴染が美人じゃねぇと言いてぇのか?』
風雲再起「そら幼馴染ちゃんは美人ッスよ?てか俺が言いたいのは、俺がタダのアンタらの子供のタクシー代わりじゃないッスか!!」
オヤッさん『まぁ、細けぇ事は気にするな』
風雲再起「で、要件はなんスか?」
オヤッさん『殺人事件じゃ』
風雲再起「殺人ん!?」
オヤッさん『おう。米花町の付近でソバカスの小学生がざーめん塗れで殺されとったんじゃ』
風雲再起「なんスか、その殺され方」
オヤッさん『俺が知るか。おどれら今、米花町に近い所に行っとるじゃろ』
オヤッさん『じゃき、先に現場に行ってくれや。俺も後から他の奴につんでってもらうきのう』
オヤッさん『任せたぞ』ピッ
風雲再起「行くしかないか……」
風雲再起「おーい、幼馴染ちゃーん!!」
幼馴染「どしたのー風雲再起ぃー?」
風雲再起「俺、今から殺人事件の殺害現場に行くからー帰りは自分たちで帰ってくれるッスかーー!?」
幼馴染「うーーんっ!イイよーーー!!」
風雲再起「それじゃあーーー」ガチャッ
ブロロロロロッ
男「何処行ったんだ?風雲再起は」
幼馴染「何か殺人事件があったみたい。だから後は自分達で帰れってさ」
男「それなら仕方ないか。それに、ここなら家まで遠くないし」
幼馴染「だね」
夕日「アバヨッ!!」
幼友「凄く夕日が綺麗です……」
友「そうだな。綺麗な海で見る夕日ってのは良いものだな」
幼馴染「ここは夕日だけじゃなくて、朝日も綺麗だよ」
幼友「そうなんですか。見てみたいですね……」
男「朝日で思い出した。『アレ』をやろう、幼馴染」
幼馴染「『アレ』ってまさか……」
男「よしっ!応えろ!幼馴染!!」
幼馴染「しょうがないなぁ…」
幼友「何をするんでしょう!」ワクワク
友「何か分かったかも…」
男「流派!!東方不敗はッ!!」バンッ!
幼馴染「王者の風よッ!!」シャキーンッ!
男「全新ッ!!」ダダダダダッ!
幼馴染「系列ッ!!」パシパシパシパシッ!
男・幼「「天破侠乱ッッ!!」」ダダダダダダ゙ッッ!!
男・幼「「見よッッ!!東方はッ、赤く燃えているうぅぅぅぅぅ!!!」」ガチィーーンッッ!!!
友「今は夕日だから正しくは西方だな」
幼友「わぁ!!二人とも何だかカッコ良いです!!」キャッキャッ
幼友「ねぇ、友くんも一緒に混ざりましょうよっ!」タッタッタッ
友「ま、そーなるか……」ハッ
(今日、幼友に上手く告白出来ますように……)
(そろそろ、幼友に告白しろよな、友)
友「……」グッ
友「よ、幼友ッッ!!!」
幼友「友くん、どうかしたました?」クルッ
友「………」キリッ
幼友「……?」
友「俺は……俺は……っ」
友「俺はッ!!お前が好きだッッ!!!」ドンッ
友「俺とッ、結婚してくれえええぇぇぇっっ!!!」ドドンッ
ケッコンシテクレー ケッコンシテクレー ケッコンシテクレー シテクレー シテクレー クレー……
幼友「え……っ」ポカンッ
男「な…っ!?」ポカーンッ
幼馴染「なんとっ」ポカーンッ
友「ハッ…///」
幼友「………///」
男(交際を通り越してプロポーズ……)
幼馴染(友君…漢だねぇ…)
友「えっと…幼友……さっきのは……つい、勢いで……///」
幼友「あ、あの……」
幼友「ゴメンナサイッ!!」ペコッ
友「へっ?」ポカンッ
男「おい、マジでか…」
幼馴染「幼友…、何で…?」
友「そ、そんなぁ………」ガクシッ
幼友「ゴメンナサイ…友くん……」
幼友「私、まだ友くんと結婚とか出来ないです……///」
友「え…?」ガバッ
幼友「その、結婚式を挙げるにもお金が要りますし……」
友「えーと、あの、幼友サン?」
幼友「だから、結婚するのはもう少しお金が溜まるまで待ってくれませんか……?///」モジモジ
友「あのー悪いけど、何の話をしてましたっけ……?」
幼友「えっ?私と友くんが結婚するとかどうかの話じゃ……?」
友「あースマン。さっきの結婚してくれとかどうとかってのは一旦忘れてくれ……」
幼友「は、はい」
友「あーコホンッ…。改めて、幼友……」
幼友「はい……」
友「俺は、幼友が好きだっ!!」
友「俺と、付き合ってくれっ!!!」バッ
幼友「……///」ドキドキ
友「……っ///」ドキドキ
幼友「……ハイ……ッ///」
友「幼友っ!」パアッ
幼友「私も…その…、友くんが不良さんから助けてくれた時から……好きでした……っ///」
幼友「だから…その……よろしくお願いします…っ///」ニコッ
友「ああっ!!」ダキッ
幼友「きゃあ…っ///」ビクッ
幼友「そんな…友くん…いきなりぃ……///」アタフタ
友「幼友……ありがとう…!」ギュー
幼友「はいっ!」ギュッ
男「ミッション」スッ
幼馴染「コンプリートッ!」パチンッ
友「その、さ、幼友……///」テレッ
幼友「何ですか、友くん?」
友「俺も刑事になって、頑張って金貯めるからさ……その……」
友「さっきの結婚の話も考えてみてくれないか……?」
幼友「……っ///」
男(さっきのプロポーズってガチだったんだな…)
友「だ、ダメか……?」
幼友「別に私も友くんと結婚する事がイヤだった訳では無いですし……」
幼友「むしろ、嬉しかったですから……」ニギッ
友「っ!」
幼友「その時は、結婚しましょう……?///」ニコッ
友「い…い……」ワナワナ
友「いよっしゃあああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」バッ
男「良かったな、友」ポンッ
友「ああっ!今、俺は幸せの絶頂にいるうぅぅぅ!!!」
幼友「///」カー
幼馴染「オメデト、幼友」ナデナデ
幼友「はい、幼馴染達のおかげです!」
幼馴染「ハイ、めでたくも友君と幼友の結婚前提の交際が決まったところで…」カチッ
幼友『その時は、結婚しましょう……?///』ニコッ
幼友「なあぁっ!///」
幼馴染「アハッ、実はさっきのプロポーズの会話を録音してたんだよねー」
男「全く、お前は……」
幼馴染「始めの所から録音してたから……」カチッ
友『俺はッ!!お前が好きだッッ!!!』ドンッ
友『俺とッ、結婚してくれえええぇぇぇっっ!!!』ドドンッ
友・幼友「「ななあぁっっ!!///」」カアァァ
幼馴染「イヤー中々熱い告白でしたなぁ」ニヤニヤ
幼馴染「この音声は二人の結婚式の時にでも使おっかな~」
幼友「止めて下さいっ!幼馴染!恥ずかしいですっ!///」
友「そうだっ!そのテープをよこせ!!」バッ
幼馴染「やーだよ~」ヒョイッ
幼友「渡して下さいっ幼馴染ィ!!」バッ
幼馴染「ハイ、残念」ヒョイッ
友・幼友「「待て―!!」」
幼馴染「アハハッ、私を捕まえて御覧なさ~い」
男「フッ」
男「もう、暗くなってきたな……」
幼馴染「それじゃ、帰ろっか」
ダキッ
男「何のマネだ?」ズシッ
幼馴染「おんぶ。疲れた」ムニュッ
男「そうか、分かった。落ちるなよ」ヒョイッ
幼馴染「男ぉ~」ムギュー
男(フッ。やはり、温かくて、良い香りで、大きくて、何より柔らかい…)
幼友「……」ジー
友「まさか、幼友もおんぶして欲しいのか?」
幼友「いえ、私は……」
ニギッ
幼友「これで、十分です…///」ニコッ
友「そうか……///」
夜道
幼馴染「それじゃあ、私達はこっちだから」ムギュー
男「流石に、もう降りろ。俺が疲れた」
幼馴染「えー」
男「そもそもこの辺りでくっ付いてると色々面倒になるだろ」
幼馴染「しょーがないか…」タッ
幼馴染「それじゃ、幼友、友君、バイバイッ!」
幼馴染「幼友を泣かしたら、『じーちゃん』が友君の水月に刺さるから気を付けてネ?」チャキッ
友「安心しろ、絶対泣かすものか」
幼馴染「お、自信満々に返したね」
男「友は良い奴だからな、幼友を泣かすことはまず無いだろ。な?幼友」
幼友「はいっ!私も友くんを信じてますっ!」
幼馴染「そっか…」ニコッ
幼馴染「男、行こっ」テクテク
幼馴染「また明日ね」クルッ
男「また明日、学校でな」
友「ああ、また明日。色々、アリガトな」
幼友「はいっまた明日ですっ!」
幼友「行っちゃいましたね…」
友「そうだな……」
幼友「私達も行きましょうか…」ニギッ
友「そうだな」ニギッ
友「……」テクテク
幼友「……」テクテク
友・幼友(き、気まずい……っ)
幼友(どうしましょう…。せっかく友くんと『ダチ公』から『恋人』になれたのに、何を話せば良いか分かりませんっ)
友(ヤバイ、緊張してるのか、声が全く出ないっ!やっと念願の幼友と恋人になれたのにぃ!)
友・幼友(ど、どうしよう……)
幼友(でも、友くんと手を繋いでるだけで何だか安心します……温かい…)
友(幼友の手、小っちゃいな……。妹とも何だか感じが違う…。だけど、守ってやりたくなるのは同じだな…)
友・幼友(ああ、この人とずっと一緒に居れたら良いな……)
友の家・前
幼友「あ…っ」
友「家に着いちゃったな……」パッ
幼友「そうですね……」パッ
幼友(寂しいです……)
友「そ、それじゃあ、な…」ガチャッ
幼友「は、はい…」
幼友「………」シュンッ
幼友「……」グッ
幼友「と、友くんっ!」
友「どうした、ようと……」
ちゅっ
友「えっ……///」
幼友「また、明日……ですっ///」ニコッ
友「……ああっ、また明日な…///」ニコッ
また明日。その言葉を言い合える日常が幸せだったと気付いた、高校三年の冬
,
やっと、話しの前半が終わりました。
前篇は何だか普通の恋愛SSになってましたが、後篇からは話しのジャンルがほぼ別物になってしまいます。
でも、ちゃんとした続きなので御安心下さい。
それでは後篇の始まり始まりー
友の家(リフォーム中)
ガチャッ
友「ただいま……」
妹「お帰りー。遅かったね」
友「……」トボトボ
妹「お、お兄ちゃん…?」
友「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
妹「っ!」ビクッ
友(えっ!?何、さっきの!?幼友何したのっ!?俺、何されたのっ!?き、ききききキスぅぅぅぅ!!?しかも唇っ!?しかも、ファーストキスッ!?いや、恋人になったんだからキスは当たり前か……。いや、でもまだ、一日目だよっ!?数時間前に恋人同士になったばっかだよ!?もしかして、コレが普通なのか!?ポピュラーなのかっ!?俺はドーテーだから分かってなかっただけなのかぁっ!?でも幼友も処女だよな……多分。処女なのにあんな積極的にキスをっ!?キスキスキスキスキスキスキスキスキスキ…俺は幼友がスキだあぁぁぁぁぁ!!!って俺は何言ってんでんだあぁぁぁぁっ!!?)
友「ハア…ハア……ハア……」
妹「い、一体……何なの……?」ドンビキ
友「……」ニヤニヤ
妹「あのさぁ、ニヤニヤしながらご飯、食べないでくれる?気持ち悪いんだけど…」
友「へ?俺、ニヤニヤしてたのか?」
妹「うん。鼻の下を伸ばしてキモかった。猿みたい」
友「そうか、そりゃ、ニヤニヤもするよな……ウヘヘヘヘ」
妹「もう、さっぱり意味分からない。何があったの?」
友「実はなぁ……」
妹「幼友さんと、付き合い始めたあぁぁぁぁ!!?」ガビーンッ
友「しかも、結婚前提の交際だ」
妹「そうなんだ、おめでとう」
妹「幼友さんなら、お兄ちゃんを任せられるね。芯がしっかりしてるもんっ」
友「そうだよな、俺と幼友が恋人になって…色んな所にデートして、結婚して、子供も沢山つくって……」ニヤニヤ
友「ああっ!明日からずっと俺の中で、桜が舞っているうぅぅぅ!!!」ボリボリ
妹「聞いてないか……しかも、夢心地すぎて箸を食べてる事に気付いてない……それほど嬉しかったんだ…」
妹(それにしても、お兄ちゃんと幼友さんが恋人かぁ……)
妹(男さんは幼馴染さんとあんな中だし、お兄ちゃんも晴れて彼女持ち……)
妹(めでたいし、私もお兄ちゃんが幼友さんとくっ付いて嬉しいけど……)
妹(なんだか…寂しいな……)
友「ウヘヘヘヘ」バリバリッ
幼友の家の玄関前
幼友「ただい……」スッ
幼友(そうでした……。友くんと恋人になって浮かれてましたけど、家にはもうお母さんが居ないんですよね……)
幼友(でも、私はこの家でお母さんが帰ってくるのを笑顔で待つと決めたんですっ!私も強くいなきゃっ!)
ガチャッ
幼友「ただいまですっ!」
幼友母「幼友ッッ!!入ってきちゃダメェッ!!!」
幼友「お、お母さんっ!?」
ガシッ
幼友「んっ!?」
暴力団員1「つーかまえった♪」ガッシリ
幼友「んん~っ!?」(な、何で、お家にこの人たちがっ?借金は返した筈じゃあ…)
暴力団員2「まさか、本当にこんな可愛い子を隠してたなんてなぁ、あぁ?幼友母さんよぉ」ペロリッ
幼友母「何で…!借金は先週全額返した筈でしょ!?もう私達には関わらないでって言ったのにっ!!」
暴力団員1「……」ニヤニヤ
暴力団員2「……」ニヤニヤ
ボス「それは私が説明しよう」ザッ
暴力団員1・2「「ボスッ!!」」シャキッ
幼友(この人が、女ちゃんのお父さん……?)
ボス「アンタは確かに先週、借金の1億円を15年懸けて返してくれた」
ボス「だけど、15年と言う月日は我々の事を知るには十分過ぎる時間だ」
幼友母「だから、何なのよ!!別に私はアンタ達の事なんて誰にも話してないわよ!!」
ボス「警察に自首、するのだろう…?」
幼友母「ッ!」
ボス「この家の周りに見張りを付けといて正解だった。アンタが借金を返した後、今みたいにひっそりと暮らしてくれていたら良かったものを……」
ボス「いきなり過去の犯罪を償う為に警察に自首すると言い出すじゃねぇか!!」グイッ
幼友母「くっ…」
ボス「どうせ、刑務所内なら俺等の眼を気にせず、サツに情報を流せるって魂胆だったんだろうが…そうはいかせねぇ…」
幼友母「そんなつもりは……」
ボス「黙れえいぃ!!」バンッ
幼友母「あ…っ!」ズサーッ
ボス「契約する時に言ったよなぁ?『俺達の事や借金の事を誰にも、特に、警察関係者には一切話してはならない』ってなぁ」グイッ
バコンッ
幼友母「きゃあっ!!」ズサー
幼友「お母さんっ!!」
暴力団1「オイッ!暴れるなっ!!」
幼友「止めて下さいっ!!お母さんに手を出さないでっ!!!」
幼友「お母さんに自首する様に言ったのは私です!!お母さんは悪くないですっ!!」
幼友母「よ、幼友……」
ボス「ほう、中々元気なお嬢さんだ。見た感じ、俺の娘と同い年ぐらいか……」
ボス「そんな娘が絶望と恐怖と快楽に溺れる姿を見るのも楽しみだなぁ……」ニタァ
幼友「え…っ」ビクッ
暴力団2「お、ボス。ヤるんですかい?」ニタニタ
暴力団1「後で俺にもヤらせて下さいよ?」ニタニタ
幼友母「止めて!娘には手を出さないで!!!」
ボス「お前もそこで見てるが良い…自分の娘が堕ちていく姿をな……」ニタァ
幼友「イヤ……イヤ……イヤァ……」ブルブル
幼友「イヤアァァ!!!」ブンッ
チ―――ンッ!!!
ボス「はうわあぁぁっ」チーンッ
暴力団員1「ぼ、ボスッ!!」
ボス「あ……あうぅ………」ピクピクッ
暴力団員2「このガキィ!!!」チャキッ
幼友母「っ!!」
幼友「あっ」
バンッ!
,
幼友母「ア…ウ…ッ」ドクドク
幼友「お、母……さ…ん………?」
バタンッ
幼友「お母さんっ!お母さんっ!!お母さあぁぁっん!!!」ユサユサ
幼友母「よ……よう……と…も………」
幼友「お母さんっ!?」
幼友母「いまま…で……ご…めん………ね………」グタッ
幼友「ヤダッッ!!お母さんッ!!イヤァッ!!!死なないでッ!!おかあぁさあぁぁぁんっ!!!ポロポロッ
幼友母「」グタッ
幼友「イヤアアアァァァァァァァァァァッッッ!!!」
暴力団1「オラッ、ガキッ!立てや」グイッ
幼友「ヤダッ!離してェッ!!!」ジタバタ
ボス「このガキィ……ッよくも、俺様に金的をォ……」グラッ
暴力団2「大丈夫ですかい、ボス?」ダキッ
ボス「興が覚めた。もう、レイプもせん……」
暴力団2「な、何でですかいっ!」ガーンッ
ボス「その代りに、コイツを使う…」スッ
暴力団2「そ、それは!」
ボス「此間の商取引で手に入れた、『OPPIE4649』と『PENISE7974』を掛け合わせて造った劇薬…」
ボス「『PAIZURI3150』の実験体にしてやる」
幼友「劇薬っ!?」ビクッ
暴力団員1「良いんですかい、ソレを使っても?」ニヤニヤ
ボス「いずれにしろ、誰かに使わなければ効力も分からんしな。それにそもそも……」
ボス「今日は情報隠蔽の為に、コイツ等、親子を殺しに来たのだしなぁ……」ニタァ
幼友「っ!」
ボス「テメェらちゃんと押さえとけよ。足もな」
暴力団員1・2「「ヘイッボス!!」」ガッチリ
幼友「ヤダッッ!!離してッッ!!!」ジタバタ
ボス「さぁ……実験開始だ……」スッ
プツッ
幼友「イヤアアアァァァァァァァァァァッッッ!!!」
ボス・暴力団員1・2「「「フハハハハハハッ!!!」」」
幼友「ア……ァァ……」グタッ
幼友(ダメ……意識が遠のって………)
(一年幼友!助けにきたよ!!)
(幼友達は絶対に殺らせないよ……!)
(「『はぁ~友くん……///』っての?)
(えーっ!教えろー!コンニャロー!!)
(オメデト、幼友)
幼友(おさななじみ………)
(無理して帰る必要が無いだろ?幼馴染の家とかに泊めてもらっとけ)
(これ、友の電話番号とメールアドレスだ。お前達、まだ交換してなかっただろ?)
(実際に巨乳とは男のハートを捕食する野獣だからな)
(友は良い奴だからな、幼友を泣かすことはまず無いだろ。な?幼友)
幼友(お…とこくん………)
(止めろって言ってんだよ、屑ども)
(もっと強くなって、お前をずっと守ってやる!!!)
(良いんだよ、ちょうど今財布が重かったから。ほら)
(俺はッ!!お前が好きだッッ!!!俺とッ、結婚してくれえええぇぇぇっっ!!!)
(……ああっ、また明日な…///)
幼友(と……も……く……………)
友「っ!」ゾクッ
妹「そしたらねぇ……ってどうかしたの、お兄ちゃん?」
友「あっ、いや、何でもない。話を続けてくれ」
妹「え、うん……。それで、その子がぁ……」
友(何だ?この胸騒ぎは……)
幼馴染の家
幼馴染「ふんふ~ん♪」コトコト
男「上機嫌だな、幼馴染」
幼馴染「だってさぁ、幼友が友君と付き合えて、凄く嬉しそうだったんだもん!」
幼馴染「私達も頑張った甲斐があったってことだねっ!」
男「フッ。そうだな……」ズズー
幼馴染「ハイ、お待たせ~。たこ焼きラーメンとお赤飯だよぉ~」
男「赤飯って、めでたい事でもあったのか?」ニヤッ
幼馴染「実際にめでたいじゃんっ!」
幼馴染の携帯「どすこい電話だよ Say what♪どすこい電話だよ Say what♪どすこい電話だよ Say what♪」
幼馴染「あ、お父さんからの電話だ」ピッ
男「いい趣味してるな。その着メロ」
幼馴染「ヤッホッホー!こちら、愛娘の幼馴染だよ~。お父さん、どしたの~?」
幼馴染「………」
幼馴染「えっ………?」ポロッ
ガチャーーーンッ!!!
,
警察病院
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……」タッタッタッ
看護婦「病院内では走らないで下さい!」
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……」タッタッタッ
(い…一年幼友……です)
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ……」タッタッタッ
男「幼馴染っ!向こうだ!」
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ……」タッタッタッ
男「幼馴染っ!向こうだ!」
(わぁっ!幼馴染、可愛いですっ!)
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ………」タッタッタッ
(幼馴染や男くん、妹ちゃん、そして友くん……私には皆がいますっ!だから、私は一人じゃありませんっ!!)
幼馴染「ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ……ハアッ…」タッタッタッ
(それじゃあ、幼馴染も男くんと一緒に行きましょうっ!!)
(私、幼馴染が女優さんになったら、幼馴染が出演する番組、全部観ますよ!)
(幼馴染っ♪)
幼馴染「ハアッ……ハアッ……幼友ぉ…!」タッタッタッ
バンッ!!
幼馴染「お父さんッ!!幼友はっ!!?」バッ
医者「ひぃっ!!」ビクッ
オヤッさん「幼馴染……」チラッ
風雲再起「お、幼馴染ちゃん……」
幼馴染「…よ……う……と…………も………?」
,
幼友「」
男「ッ!!」
幼馴染「よ…よう…と…も……」ガクッ
バンッ
友「男ッ!!さっきの電話って……ッ!」バッ
友「よ、幼友おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」ダッ
医者「ちょっ、キミ!」
オヤッさん「待てやっ!」バッ
医者「っ」ピタッ
友「オイッ!ウソだろっ!?目を開けてくれよっ!!ウソだと言ってくれよっ!!なあッ!!幼友ッ!!!」ユサユサ
友「なぁ、ウソだよなっ!!なあっ!男ォ!!」ガシッ
男「……ッ」ギリッ
友「なあぁっ!!幼馴染ィ!!!」
幼馴染「………」ワナワナ
友「頼むから……頼むから……何とか言ってくれよォ……ッ!」ジワッ
オヤッさん「オイ、医者。説明してくれ」
医者「は、はい。まず、発見されたのはアパートの被害者親子の部屋で、近所住民が帰宅中に銃声や叫び声を聞き、通報されました」
医者「第一発見者はその部屋から出てくる黒ずくめの三人組を見たそうです。残念ですが、三人とも覆面を装着し、逃亡用の車もナンバープレートを外されていたそうです」
風雲再起「その逃亡用の車も、此方で発見しやしたが、既にもぬけの殻だったッス……」
医者「母親の方は銃による射殺。この娘さんの方は、毒殺でした」
オヤッさん「毒殺じゃと?」
医者「はい。使用された毒は、『OPPIE4649』と『PENISE7974』を掛け合わせて造られた劇薬…「『PAIZURI3150』です」
医者「遺体からは抵抗した跡がありましたから、恐らく、無理やり投与されたのでしょう…」
幼・男・オヤ「「「ッ!!」」」
幼馴染『確か弾薬や手榴弾、マシンガン、拳銃、あと、よく分からないけど、『OPPIE4649』とか、『PENISE7974』ってのがあったよ』
オヤッさん『何じゃ、彼奴等戦争でもする気か?多分、最後の奴はヤクか、毒じゃろうな……』
オヤッさん「まさか…」
男「アイツ等ァ……!」ギリッ
風雲再起「チクショウッ!!米花町で殺人事件なんて起きなければッ!俺が今日最後まで付いてればァッ!!!」カベドンッ
幼馴染「……す…」ワナワナ
友「なあぁっ!!俺達、今日、付き合い始めたばっかじゃねぇか!!『ダチ公』から『恋人』になれたばっかじゃねぇか!!」
友「金を貯めたら、結婚しようって、言ってくれたじゃねぇかぁっ!!!また明日って言ってくれたじゃねぇかっ!!」
友「俺達はまだこれからじゃねぇかっ!!!なあっ!幼友ォォッ!!!」ポロポロ…ッ
男「友……ッ」ギリギリッ
幼馴染「………ス……」ワナワナ
医者「オイッもうこれ以上はっ」ガシッ
友「ハナセッ!!幼友ォ!!!」ジタバタ
幼馴染「…………ロス……!」ワナワナ
友「幼友ッ!!幼友ォッ!!!幼友オォォォォォォッッ!!!ウワアアアァァァァァァァァッッッ!!!」
幼馴染「殺す……殺す……ころす……ころス……こロス……」ワナワナ
幼馴染「コロス………ッッ!!!」ギリッ
.
葬式
幼友と幼友母には、身寄りが居なかった為、葬式は幼馴染、男、友、妹、後、警察関係者のみで執り行われた。
坊主「ナームーアーミーダーアーンーナーコートーイーイーナーデーキーターラーイーイーナー」ブツブツ
妹「幼友さん…ッ何でぇ…」グスッ
友「………」ギリッ
幼馴染「………」ワナワナ
男「………」
男(やはり、三人の精神的ダメージは大きいか……当然だろうが、特に幼馴染と友のダメージは計り知れない……)
男(かく言う俺も……)プルプル
坊主「ハーイーターケーコープーターアーンーアーンーアーンートーテーモーダーイースーキードーラーエーモーンー」ブツブツ
オヤッさん「………」
男母「………」
男「………」テクテク
男(ダメだ……アイツ等に掛けてやる言葉が見つからない……)
男(俺は…どうしたら……ん?)
オヤッさん「………」カツーンッカツーンッ
男母「…………」テクテク
男(アレは、母さんと、オヤッさん?でも何であんな人気のない部屋に……?)
人気のない個室
男母「こんな人気のない部屋に呼び寄せたって事は、人に聞かれたくない話?幼父」
オヤッさん「そうじゃ。それに、おどれにこの話をするのも正直躊躇うが……」
オヤッさん「おどれにゃ、話しておかにゃいけんきのう」
男(人に聞かれたくない話?だけど、母さんには話しておかなきゃいけない話だと?)コソッ
男母「もったいぶるな。さっさと話しな」
オヤッさん「辛ぇ話になるぞ」
男母「二度も言わせないで。早く話しなさい」
オヤッさん「19年前の男母が最後に犯罪組織に潜入した時の話じゃ」
男母「ッ!」
オヤッさん「調べてみたら、今回、殺された母親の方…幼友母はその時撲滅した筈の犯罪組織の元・一員じゃった」
男母「………」
オヤッさん「しかも、幼友母は幼友父の妻じゃった女じゃ」
男母「……ッ!」
オヤッさん「男に、自分の出生の事は話ちょらんのじゃろう?」
男(19年前の犯罪組織に母さんが潜入した話?確かそれって幼馴染が話してた幼友の両親がその犯罪組織に組してて、父親の方はオヤッさんに撲殺されたって言う……)
男(何で、その事件に俺の出生が関係するんだ…?)
男母「男に……そんな事…話せる訳…無いでしょ……」プルプル
19年前・港近くの倉庫
バチイィィンッ!!!
男母「くっ……」ズサーッ
幼友父「テメェ、男母ァ……まさか、テメェがサツのスパイだったとはなぁ……」ペッ
幼友父「この落とし前、どうつけてくれるんだぁ?あぁっ?」
男母「………」
幼友父「何か言えやあぁっ!!!」ブンッ
バキッ!
男母「……ッ。どんなに強がっても無駄よ……。時期にここは私の仲間に包囲される……」
男母「これで、アンタ等組織は壊滅する……ザマミロッ」ベー
ブチッ
幼友父「このアマァッ!!!」バッ
男母「っ!一体何をっ!?」
ビリッ
男母「っ!!ヤダッ!離れろっ!!!」ジタバタッ
幼友父「うるせぇ!!」
,
パンッパンッパンッパンッパンッ
男母「……ッイヤッ……アッ……はな……っれろぉ………っ!」
幼友父「うるせぇ!!膣内に出すぞっ!!」
男母「ダメッ!膣内は…っ!イヤッイヤッイヤアァァァァァッ!!!」
どぴゅっぴゅるるるるるるるっ
男母「ハアッ……ハアッ………ハアッ……」グタッ
幼友父「ハアッ…ハアッ……どうだ…?レイプされた感想は……?」
幼友父「このまま、他の奴らにもレイプされやがれ、クソ女」
ゾロゾロ
雑魚共「ウヘヘヘヘヘ」ギンギンッ
幼友父「GYAHAHAHAHAHA!!!」
オヤッさん「……………」ドンッ
幼友父「ザマァァァミ………ロ?」クルッ
オヤッさん「…………………」ゴゴゴゴゴッ
幼友父「て、テメェ……いつの間に……?」
オヤッさん「……………………………」ゴゴゴゴゴゴッ
オヤッさん「…………おどれら…」ボソッ
幼友父「ひいぃ!!」ビクッ
オヤッさん「人の幼馴染にぃ、なぁにぃさらしとんじゃあぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」ブンッ!!!
ぐにゃあっ
幼友父「ぶへっ」ベコッ
ドゴオオオォォォォォォンン!!!
雑魚1「幼友父ぃ!!!」
雑魚2「ダメだ!人間の原型を留めてないっ!!グチャグチャだ!!!」
雑魚3「ひ、人殺しだぁ!!!」
幼友父「」グチャグチャ
オヤッさん「黙れえぇぇぇぇっ!!!」キーーンッ
オヤッさん「ここは俺等、お巡りさんが、完全に包囲したっ!!もうこの倉庫内から誰一人とて絶ッッ対逃がさんっ!!!」
オヤッさん「おどれら全員、潔く、縛に着けやあぁぁぁぁぁっっ!!!」ドドンッ
ウーーウーーウーーウーー
倉庫近くのどっか
幼友母「ハア……ハア……」コソコソッ
オヤッさん「オイッ!男母ッ!!しっかりせいっ!!!」ユサユサ
男母「んん……っ……よ……う…ち…ち……?」
オヤッさん「そうじゃっ!意識はあるかっ!?」
男母「よ……ようちち………」
オヤッさん「おうっ俺はここに居るっ!!何じゃ!どうしたっ!?」
男母「にん……む…かん……りょ……う…」ガクッ
オヤッさん「っ!男母ッ!!男母ッ!!しっかりせいっ!!!」ユサユサ
オヤッさん「救急車っ!!!誰か救急車を用意せえぇぇいっ!!!」
数日後・警察病院
男母「………」
ガラッ
オヤッさん「おう、容体はどうじゃ?」
幼母「男母っ、大丈夫なの?」
男母「幼父…幼母……。ええ…大丈夫……」
オヤッさん「スマン……。俺がおどれにこんな無茶な指示を出したせいで……」
男母「何言ってんのよ。メソメソするなんてアンタらしくもない」バンバンッ
男母「それに、正体がバレたのは完全に私のミス。これじゃ、警察学校の教官に会わせる顔がないなー」クスッ
幼母「……男母…」グスッ
男母「……ただ…」
オヤッさん「ただ?」
男母「月のアレが来ない……」
幼母「それって……!」
オヤッさん「どういう意味じゃ?」
母親ズ「「………」」ジトー
オヤッさん「えっ?何じゃ?何か変な事でも言ったか?」
幼母「ハア……月のアレが来ないって事はね………」
男母「妊娠した……って事よ…」
オヤッさん「な、な、な、何いぃぃぃぃぃぃぃっ!!?」ガビーンッ
ドンッ!!!
オヤッさん「畜生……ッ!!俺の…俺のせいじゃ……。俺がもっと早く駆けつけていればぁ……」カベドンッ!!
幼母「もう、止めなさい。病院が壊れる。本気で」グラグラ
男母「ここって耐震工事したばっかなのにな」グラグラ
オヤッさん「男母。それで、腹の子供をどうする気じゃ?」
幼母「やっぱり、下ろすの?」
男母「ううん……産むよ……」
オヤ・幼母「「何いぃぃっ!?」」
オヤッさん「ほ、本気か……!?だってその腹の子は……」
幼母「男母が無理矢理、孕まされた子なんだよねっ?」
男母「うん。確かに、この腹の子には、半分は見ず知らずの犯罪者の血が流れてる……だけど…」
男母「産まれてくる子供に罪はないじゃんっ!」ニパッ
オヤッさん「………」
幼母「そっか……」
オヤッさん「いいのか?それで……」
幼母「幼父、男母が決めた事よ。彼女に委ねましょ?」
男母「そーいう事♪」ニッ
オヤッさん「……そうか……。分かった……」
幼母「じゃあ、男母がその子を産むなら、私のお腹の子とは幼馴染になるのかな」サスッ
オヤ・男母「「えっ…?」」
幼母「実は私も妊娠してたの♪」
オヤッさん「だ、誰の子じゃっ!?」
幼母「あなたの」ユビサシ
オヤッさん「俺?」
幼母「そうよ?」
オヤッさん「なあにいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ!!?」ドドンッ
数か月後・警視庁
男母「育児休暇?」
オヤッさん「そうじゃ」タバコカアムッ
男母「でも、何で…?」
オヤッさん「ど阿呆。妊婦となったおどれにもうこれ以上、潜入捜査などやらせれんし…」
オヤッさん「その腹の子を産むんじゃったら、働かせる訳にもいかんじゃろ……」
男母「…そう………分かった…」クルッ
オヤッさん「身体は大事にせぇよ……」
男母「そう言えば、最近、二十歳の誕生日に幼母から貰ったキセル、吹いてないのね」
オヤッさん「禁煙じゃ……」
男母「タバコは咥えてるじゃん」
オヤッさん「ココアシガレットじゃ……」
新人刑事1「おい、聞いたか?男母の姐さんのこと……」
新人刑事2「聞いた聞いた、妊娠して育児休暇だって……」
新人刑事3「でも男母の姐さんって独り身じゃなかった?」
新人刑事1「噂じゃ、オヤッさんとの子供ってよ。最近、オヤッさん、いつも以上に姐さんの事気にかけてたし…」
新人刑事3「あの、愛妻家のオヤッさんに限って無いでしょ」
新人刑事2「確かに、この噂は確実にデマだな」
新人刑事3「だったら、誰の子供?愛人?恋人?」
新人刑事2「クソー!隙あらば、俺が姐さんを落とすつもりだったのぃぃ!!」
男母「………」
現代
男母「あれから、幼馴染ちゃんが産まれて、その後に男が産まれて……」
男母「二人が3歳の時に、幼母が病気で亡くなった……」
オヤッさん「それから、おどれは男と幼馴染、二人の面倒をみてくれよったな……。ホンマに頭が上がらん……」
男母「アンタだって、資金面で二人分の援助してくれたじゃない……」
オヤッさん「当然のことじゃ。そして、二人が10歳を超えてから、男母は警察学校の教官として仕事復帰した……」
男母「アンタが特殊部隊に復帰させてくれなかったからね」クスッ
オヤッさん「おどれに嫌な事を思い出して欲しくなかったきのう……」
男母「私はそんなにヤワじゃない。って、話を逸らすなっ!!」
オヤッさん「せや、話を戻すと……」
オヤッさん「今回殺された、幼友って娘は、幼友父と幼友母の子供じゃと分かった……」
男母「っ!それじゃあ……男と幼友って娘は……」
オヤッさん「ああ…。二人は血縁上、異母姉弟じゃ……」
男「ッ!?」
男(そんな……っ、まさか……っ、俺が犯罪者の子供……っ!?)
男(しかも、その犯罪者が幼友の父親で、俺と幼友が異母姉弟……っ!?)
男(そんな……俺の中に…犯罪者の血が混じってる………!?)
男(…………)
男(『産まれてくる子供に罪は無い』……か……)
幼馴染「………」
男「ちょっと、いいか、幼馴染?」
幼馴染「…………おとこ…」チラッ
幼馴染「……いいよ…」
男「悪いな。そう言えば、友と妹ちゃんは?」
幼馴染「ともくんは……そとのくうきをすいにいってる……」
幼馴染「いもうとちゃんは……ないてた……」
男「そうか……」
幼馴染「……どしたの……?」
男「……さっき、母さんとオヤッさんが話してた…」
男「お前が以前話していた19年前の幼友の両親が所属していた犯罪組織に母さんが潜入して、オヤッさんが幼友の父親を殺して、組織を撲滅させた時の話と……」
男「俺の出生の話だ……」
幼馴染「おとこの……しゅっせい………?」
幼馴染「そのじけんと…かんけいがあるの………?」
男「大有りだった……」
男「母さんは、組織に潜入していた時に正体がバレて、強姦されたらしい……。それも幼友の父親に…」
幼馴染「……っ!」
男「その時に出来た子供が……俺だ……」
男「お前が調べた資料に母さんが強姦されたって情報が無かったのは、恐らくオヤッさんが上手く隠蔽したんだろう」
幼馴染「それじゃあ……おとこと、ようともは………」
男「異母姉弟だ……」
幼馴染「………っ!」
男「俺と幼友の顔つきが似てる?そりゃそうだ。異母姉弟だったんだからな」
男「笑えねぇよな……。俺の身体の半分には犯罪者の血が流れてやがる……。幼友にも……女にも……」
男「正直、母さんを問い詰めたいよ…。何で望まない無理矢理腹の中に宿さられた俺をどうして苦しい思いをして産んだのか………」
男「だけど、母さん、言ってたらしいよ……『産まれてくる子供に罪は無い』って……」
幼馴染「……うまれてくるこどもに…つみは……ない……?」
男「考えてみれば、そうだよな」
男「俺は半分だけど、犯罪者の両親から、あんな純真無垢で真っ直ぐな幼友が産まれてくるくらいだからな……」
男「しかも、幼友は母親の業を自分も背負おうとしてた……ホント、強いよ…幼友は……」
男「ホントはアイツが背負ってやるものなんて初めから何もなかったっていうのにな……」プルプル
幼馴染「……理不尽だよ……」
幼馴染「何で……ッ何で……ッ何も罪もない…幼友が……ッ殺されなきゃいけないの……っ?」ポロポロ
幼馴染「何で……ッ親の罪を……子供が被る必要があるの………っ?」
男「分からない……。何でこんな理不尽な世の中に生まれちまったんだろうな…俺達は……」
男「だけどさ、俺等もこんな理不尽を受け止めていかなきゃいけないんだよな……」
幼馴染「………」
幼馴染「…………今の私には……出来ない……」
幼馴染「………だから……私は………っ」グッ
男「幼馴染、復讐は何も生まんぞ…」スッ
パシッ
幼馴染「……止めないで……」ギロッ
幼馴染「………」タッタッタッ
男「………」
友「……………幼友……」
ポツッポツッポツポツポツポツザザザザザアアアア―――
友「……………」ビショビショ
妹「お兄ちゃん、雨、降ってきたよ……?屋根の下に入ろ……?」グイッ
友「…………お前は先に行っていてくれ………」ポタポタッ
妹「お兄ちゃん……?泣いてるの…………?」
友「涙じゃねぇ……雨だ………」ポロポロッ
妹「…………そうだね……雨…だね………」
友「……スマン…妹………一人にしてくれないか………?」ポロポロッ
妹「…うん…………」トボトボ
妹(ダメだ……私じゃ、お兄ちゃんを励ますことも出来ない………幼友さん……なんで……こんな………)
妹「………エグッ……グスッ………グスッ………」ポロポロ
友「……………」ポロポロ
友「なにが……なにが『もっと強くなって、お前をずっと守ってやる』だ……ッ」
友「結局、全然守れてねぇじゃねぇか………ッ」ギリッ
幼女『おにーちゃん……』ドロンッ
友「…あの時のお嬢ちゃんか………」
友「幽霊って……意外と行動範囲が広いんだな………」
幼女『うん……おにーちゃんについてきたんだよ……?あのときのおれいがしたくて……』
友「お礼は嬉しいけど、今は一人にしてくれないか………?」ポロポロ
幼女『ダメだよ』
友「え……っ?」
幼女『今じゃなきゃ……ダメなんだって……』
パアァァァァァ
友「…………っ!!コ、コレは……!!」
.
幼馴染の部屋
テレビ『先日、米花町の付近で、帝丹小学校の円谷光彦くんが、また精液塗れで殺されている所を、同級生の子供たちに発見されました。犯人は未だに捕まっていません。』
テレビ『では、次のニュースです。同日、○○町のアパートの一室で、親子が殺害されました。被害者の母親は幼友母さん(36)で娘さんは……』
幼馴染「…………」モフモフ
コンコンッ
オヤッさん「幼馴染、おるか?」
幼馴染「…………いない」ボソッ
オヤッさん「そうか、入るぞ」ガチャッ
幼馴染「勝手に入らないでよ……」
オヤッさん「…………単刀直入に言うぞ…」
幼馴染「………なに?」
オヤッさん「おどれはもう既に暴力団のアジトの場所を突き止めとるじゃろう?」
オヤッさん「その場所を俺に教えろ」
オヤッさん「そして、おどれらはこの事件から手を引け」
幼馴染「っ!嫌だよ……!」バッ
幼馴染「アイツ等は、私がこの手で……ブッ潰す………!」ギリッ
オヤッさん「幼馴染の気持ちはよう分かる。それに幼馴染の手ならこの事件のカタを付けるのも難しくは無いじゃろう。………じゃがな」
オヤッさん「俺は自分の子供達が傷つく姿をもう見とうない……」
幼馴染「お父さん……」
オヤッさん「幼馴染達に捜査を頼んできた俺が言う権利は無いがな…この事件はおどれらにゃ辛すぎる……」
オヤッさん「それに、このままこの事件に関わらせてたら、幼馴染が俺と同じ事をしてしまいそうじゃ……」
幼馴染「…ッ!」
オヤッさん「例え、犯罪者相手でもやって良い事と悪い事がある。俺は以前、その過ちを犯した……」
オヤッさん「じゃから、俺は自分の娘に俺と同じ様になって欲しくないんじゃ……っ!」ブルブル
幼馴染「…………お父さん……」
幼馴染「分かった……教える……」
オヤッさん「スマン……ッ」
幼馴染「○○町のパワーリフティングビルの八階にアジトがあるの……」
オヤッさん「そうか……」
オヤッさん「準備が出来次第、俺等は特殊部隊を連れてその場所に特攻する」
オヤッさん「明日から学校を休んでもエエから、身体と精神をちゃんと休めとけ……」ガチャ
バタンッ
幼馴染「…………」
幼馴染「ゴメン……お父さん……。私、悪い子だ……」
オヤッさん「…………」
男「オヤッさん………」
オヤッさん「男………幼馴染の事を見てやってくれ……」
男「ああ、分かってる」コクッ
三日後・幼馴染の家の前
幼馴染「………」テキパキ
幼馴染「…………よし」グッ
ザッ
男「待て」
友「俺達も行く」
幼馴染「男……友君……」
男「行くのだろう?アイツ等のアジトへ」
友「俺も自分の手で幼友の敵を『捕らえたい』」
男「幼馴染……俺はお前には道を踏み外して欲しくない。だけど俺はお前の気持ちが分かるから、お前を止める事は俺には出来ない事も分かっている」
男「だから、俺は今まで通り、お前のピンチの時はお前を助けさせてもらう」
男「幼馴染だけの為じゃねぇ。俺自身やオヤッさん、それに幼友の為にもだ」
幼馴染「………分かった。一緒に行こう……!」
友「やるぞ、スレタイ!!」
幼馴染「暴力団撲滅作戦!」
男「レディィゴオォォ!!」
○○町のパワーリフティングビル・八階
ピー
隊員1『こちら、隊員1…。何時でも突撃可能です……』
隊員2『こちら、隊員2!右に同じくです!』
オヤッさん「よし……全員、準備はエエようじゃな……」
風雲再起「ホントに良いんスか、オヤッさん…?幼馴染ちゃんや男、それに友って子の事は……」
オヤッさん「ど阿呆。アイツ等にこれ以上この事件に関わらしたら、アイツ等の精神がもたん……」
オヤッさん「それに、今の幼馴染は…昔の俺と同じじゃ……」
オヤッさん「幼馴染に俺と同じ過ちをさせる訳にゃいかんじゃろ……」
風雲再起「オヤッさん……」
オヤッさん「無駄話は後じゃ。早く彼奴等をしょっぴいて、決着をつけるぞ!!」
風雲再起「ラジャー!!」ピシッ
オヤッさん「全隊突入ッッ!!!」ドドンッ
ドンッ!!!ドンッ!!!ドンッ!!!チャキッチャキッチャキッ!!!
下っ端1「イーッ!?」
下っ端2「イイーッ!?」
下っ端ズ「イーーーーッ!!?」
組長「な、なんじゃっ!?」ビクッ
オヤッさん「御用改めじゃっっ!!!暴力団共ッ!!!」
オヤッさん「此処は俺達、お巡りさんが包囲したッッ!!!逮捕状も出とらぁ!!」
オヤッさん「潔く、縛に着けやあぁぁっ!!!」ドドンッ
組長「警察ぅ!?何でこの場所がバレたんじゃっ!?」
オヤッさん「調べは付いてんじゃ、暴力団のボスさんよぉ」グイッ
組長「あぁ?暴力団んん?何言ってるんじゃ、ワレェ?」グイッ
オヤッさん「おどれも何ほざいとんじゃ、アァン?」グイッ
風雲再起(うわー傍から見たら、タダのヤクザか暴力団の組長同士の抗争だわ……)
下っ端「イーッ」ツンツン
風雲再起「ん?」
下っ端1「イーッイイーッイーイーッイイーッ!!」
風雲再起「何っ!?それってマジッスか!?」
下っ端「イーッ」コクッ
風雲再起「オヤッさん!コイツ等、暴力団じゃねぇ!!タダのヤクザッスよっ!!!」
オヤッさん「何じゃとッ!?」
組長「そうじゃ、ワシ等は暴力団とちゃう。れっきとしたヤクザじゃっ!!!」ドンッ
下っ端ズ「イーーッ!!!」ドヤッ
オヤッさん「えばるなッ!!結局は同じ犯罪者じゃろうがっ!!!」
オヤッさん「一応おどれら全員、縛に着けやッ!!!」チャキッ
オヤッさん(チッ……あんのど阿呆がァ………ッ!)
盗聴器『イーッ!イィーッ!!逃がすかぁ!!!』バンッバンバンッ
友「よし……警察はヤクザと無事接触し、今逮捕しているところだ」ガチャッ
友「これで、こっちには手を回せず、時間を稼げる!」
男「幼馴染、お前、オヤッさんに嘘の情報を流したのか?」
幼馴染「うん。『暴力団のアジト』じゃなく、『ヤクザのアジト』を教えたよ」
幼馴染「本当の暴力団のアジトはここ……」
幼馴染「マッスルパークの別館ホテル、その物だよ」
女「幼馴染――!!」タッタッタッ
男・友「「っ!?」」
友「何で、女ちゃんがこんな所にっ!?」
男「幼馴染、ここに女が居るという事は……」
幼馴染「女ちゃんは幼友の件とは全く関係ないし、罪もないよ」
幼馴染「そして私が今回の潜入を女ちゃんに手引きしてもらう様に頼んだの」
男「そうか………。おい、女」
女「何?」
男「お前、俺達がやろうとしている事が分かっていて協力するのか?俺達はお前の親父の組織を……」
女「分かってる!!」
女「パパのジョブの事は分かってたけど……正直、ファーストは私には関係ない事だと思ってた……」
女「だけど、成り行きで次期ボスにされて…でも、私はなりたくなかったし…でも逆らったら何されるか怖くて……」ブルブル
女「幼馴染に幼友がパパの組織に殺された事を聞かされて……私はパパのやったことが許せなくなって………」
女「私はパパのバッドな行いを止める為に協力するの……!」
男「そうか……なら良い」
幼馴染「ねえ、女ちゃん。アナタのパパは何階のどの部屋に居るか知らないの?」
女「そもそも、私もココの事は知ってたけど、来るのは初めてだからね……。分かんないよ」
幼馴染「でも、潜入する手引きはしてくれる?」
女「うん、ハイ。これを幼馴染と男クンに」スッ
幼馴染「コレに着替えればいいんだね」
女「それじゃ、着替えに女子トイレにゴー!」
男「うむ」テクテク
男「オイ、お前までナチュナルに女子トイレに行くな」
最後の行の男を友に修正します。申し訳ないです。
10分後
女「おまたせー」
友「結局、3人とも女子トイレから出てきやがった」
女「ジャーンッ!幼馴染と男クンが大変身~」
幼馴染「ジャーンッ!」ドンッ
(黒スーツ、眼帯・ポニーテル)
男「ジャーンッ!」ドドンッ
(黒スーツ・サングラス・オールバック)
友「お、傍から見たら二人とも、暴力団……って」
友「俺のは?」
女「黒スーツが二着しか無かったんだよ。ゴメンね」
男「ならば、友はコイツを」ジャラッ
友「ジャラーンッ!!」ジャラジャラッ
(手錠)
友「って!何でだあぁぁぁぁぁぁぁ!!?」ガビーンッ
幼馴染「安心しろ。友君はそれでも乗り切れるよ」
友「は?どう言う意味だ?」
男「気にするな。取り敢えず、ホテルにゴーだ」
マッスルパークホテル・別館
女「ハロー!エブリワン!」ピッ
男「………」テクテク
幼馴染「………」テクテク
友「…………」ジャラジャラ
団員1「こ、これは!お嬢!!」ペコッ
団員ズ「チィースッ!!!」ペコッ
女「うん、皆、元気だねぇ」ニコッ
団員1「珍しいですね。お嬢がココに来るなんて」
女「エエ。ちょっとした、収穫があってね」
団員1「収穫……ですかい?」
女「コイツよ」ユビサシ
友「」ジャランッ
団員1「この小僧は何なんですかい?」
幼馴染「コイツは、我々の商取引をこっそり、目撃していた」キリッ
幼馴染「だから、連行してきたのだ」キリッ
団員1「それで、コイツをどうするんですかい?」
女「私はパパにコイツを見せて来たいんだけど、何処に居るか知らない?」
団員1「スイヤセン……。俺等みたいな下っ端はボスの居る部屋の場所は分からないんですよ」
男「何故、知らない?」
団員2「ボスはこの別館の隠し部屋に普段お過ごしなのだが、そこを知っているのは幹部とこの別館の管理人室担当の新人しか居ない」
女「そっか…。じゃあ、コイツは……」チラッ
友「っ!?」ビクッ
女「アッチの気がある団員に掘らせて、その映像をコイツの家族に送り、金を巻き上げようっ!」ポンッ
友(な、何だとおおぉぉぉっっっ!!?)ガビーンッ
団員1「アッチの気の団員なら、さっき言った新人の管理人室担当が居ますぜ」
女「そうなんだ。サンクス」ニコッ
団員1「ヘイッ!!」ピシッ
団員2「あ、良い忘れてましたけど、この別館は妨害電波が出てますので、携帯などは使えませんよ」
女「分かった。行くよっ!」テクテク
幼・男「「ハイッ」」テクテク
団員1「しかし、流石はボスの娘さんだ………」
団員2「考える事が恐ろしいぜ………」
幼馴染「好都合だったね」
女「うん、管理人室なら別館の監視カメラを見れるから、パパの場所も分かる」
男「次はその管理人室の担当の新人を押さえれば、上手く立ち回れるな」
友「なぁ、俺、掘られないよな?」ビクビクッ
管理人室
ガチャッ
女「お邪魔するよー」
?「お待ちしていましたよ。お嬢様」クルッ
女「アナタが新人クン?」
幼馴染「子供じゃん」
光彦「子供とは失礼ですね。ボクは、円谷光彦と言うとっても頭の良い、小学生ですよっ!」プンプンッ
友(小学生かよっ!?)
女「アレ?キミって確か、3日前のニュースで殺されてなかった?」
幼馴染「私も見たよ。ザーメン塗れだって?」
光彦「ああ、アレは分家の86番目の光彦ですね。ボクは宗家の142番目の光彦です」
男「何か、凄いな。同じ奴が何人も居るのか」
光彦「そうですっ。どれだけ死んでも、金太郎飴みたいに同じ光彦が何人も居て、代わりがいるのですっ!」ドヤッ
友(代わりが居る……か…。幼友に代わりなんて居ないけどな………)
光彦「それより、連絡が来てましたよ。ボクに掘って欲しい人が居るって」ハァハァ
光彦「そこの、手錠を掛けられているアナタですねっ!」ユビサシッ
友「え、ええぇぇぇっ!!?」ビクッ
光彦「中々、良い男の人じゃありませんかっ!」ハァハァ
友「ま、待てっ!俺はノーマルだ!すっごくノーマルだ!止めろッ!そんなハァハァ言いながら近づくなぁ!!!」アタフタッ
光彦「もう我慢出来ませんっ!頂きますッ!!!」バッ
友「ア―――――ッ!!!」
幼馴染「ラリアットゥッ!!!」ブンッ
めりっ
光彦「ぶへっ」フワッ
ドゴオォォォォンッ!!!
幼馴染「友君っ!大丈夫ッ?」
友「あ、ああ……。助かったぁ……」ヘナッ
男「ほら、手錠も外すぞ」ガチャガチャ
友「手錠ってずっと付けてたらこんなにも手首がいたくなるんだな……」ガチャンッ
女「さ、友クン、仕事だよ。私にもパパの居場所は分からないけど……」
友「ここの、管理人室のパソコンでこの別館の監視カメラを見れば居場所も分かるってか。任せろッ」ポキポキッ
カタカタカタカタカタカタッ
男「凄いな………」
幼馴染「友君の意外な特技を垣間見たきがする……」
友「今、この別館の監視カメラにアクセスしている……よし、捕獲完了!」カタカタ
友「この別館は…7階建て…。1階……2階……3階……の監視カメラだけど……居る?」
女「居ない……みたい…」
友「じゃあ、4階……5階……6階……7階……この中には?」カタカタ
男「居ないな……」
友「えっ?」
男「どうした、友?」
友「いや……それじゃあ、ボスは何処に……?」
友「……ん?何だ、コレ?6・5階?」カタカタ
幼馴染「まさかの隠し部屋ならず、隠し階か……」
友「それじゃあ、6.5階の監視カメラにアクセスっと……」カタカタ
パッ
幹部『ボス、この後の予定ですが……』
ボス『ああ、分かってる……』
女「居た……パパだ…」ギリッ
幼馴染「友君、この6・5階の行き方、分かる?」
友「待てよ………、ちょっくらメインサーバーにハッキングしてっと……」カタカタ
友「っしゃ!捕獲完了!どうやら、エレベーターで6階と7階のボタンを同時に押しながら『ヒャッハー』と叫べば行けるらしい」
男「なんじゃそりゃ」
幼馴染「この建物内に発生してる妨害電波って消せない?」
友「待ってくれ……無理だ。どうやら妨害電波装置はバッテリー式で物理的にどうにかしなきゃ、消せない様になってる」カタカタ
友「しかも……この建物内には罠が張り巡らせてるな……。本当にホテルの別館か?ココ」カタカタ
女「なら、そのトラップをストップさせなきゃ」
友(なんだ?この引っ掛かるような違和感は……)
友「分かって……」カタカタ
チャキッ
幼・男・女「「「ッ!」」」
光彦「よ、よくも……やってくれましたね……」ムクリッ
幼馴染「危ない!避けてっ!!」
光彦「死ねェッ!!!」チャキッ
バンッ!!!
団員1「ッ!何だっ!?」
団員2「銃声だっ!管理人室から聞こえたぞっ!!」
団員3「行くぞっ!!」ダッ
男「マズいッ!気付かれたっ!!」
友「チッ。銃弾でパソコンがダメになった………」シュー
幼馴染「早くここから離れなきゃ、追手が来るっ」
光彦「に、逃がしませんっ!」バッ
女「アンタ、邪魔っ!」ゲシッ
光彦「グヘッ」バタンッ
団員1「居たぞッ!さっきの連中だ!!」ユビサシッ
団員2「まさか、お嬢が裏切ったのかッ!?」
幼馴染「追手が来たっ!」
男「………俺が、引き付ける……」
友「男ッ!お前っ」
男「大丈夫だ。俺もそれなりにトレーニングしてきたんだ。何とか逃げ切るさ」
女「男クン……」
幼馴染「………男、気を付けてね……」
男「…………」
男「ああ、お前らもな……グッドラック……!」ユビタテッ
団員1「居たぞっ!!さっきの奴だ!」
男「俺はココに居るっ!!俺を捕えたければ、追って来い!!」ドンッ
団員2「撃てー!!!」バンッ
男「………」タッタッタッ
団員1「追えっ!!」ダッ
光彦「くぅ……っ、この僕がぁ……」ズキズキ
団員3「何やってんだ、バーロー。この役立たずめ」ポチッ
光彦「あひー」
ドッカアァァァァンッ!!!
団員4「回りこめっ!」バンッバンッ
団員5「おおっ!!」
友「走れっ!エレベーターまで走るんだッ!!」ダダダッ
女「ダメッ!回り込まれたッ!」
団員6「バルカン砲の用意だっ!!」ガチャンッ
団員7「撃てエェッ!!!」ガチッ
ドドドドドドドドドッ!!!
幼馴染「ッ!!二人共、横に跳んでっ!」バッ
友「ウワッ!!」バッ
女「キャアッ!!」バッ
ドドドドドドドドドドドドドドドッッ!!!
友「マジかよッ……こっちにはボスの娘の女ちゃんが居るのにバルカン砲を撃って来やがった……」
女「そんな……っ。」
幼馴染「やっぱり……暴力団って最低な組織……」
幼馴染「ここは、私がっ!!」ザッ
友「幼馴染ッ!?危ないぞッ!!」
女「幼馴染ッ!!戻って!カムバックッ!!」
団員8「おいっ!お嬢じゃない女が一人出てきたぞっ!!」
団員9「お嬢じゃなきゃ殺しても構わねぇ筈だ!ハチの巣にしちまえっ!!」ジャキッ
幼馴染「させるかっ!!流派ッ!東方不敗が最終奥義ィ!!!」シャキーンッ
幼馴染「石破ッッ!天きょおおぉぉぉぉけえぇぇぇぇんっっっ!!!」バッ
ドゴオオォォォォォンンッ!!!
団員ズ「おがあぁぁぁあぁぁっ!!!」オドロイタワー
バルカン砲「驚いたわー」ボカーンッ
しゅううううう~~~
団員ズ「」ピクピクッ
幼馴染「石破天驚拳………たかまるぅ~~!!!」キュピーンッ
女「す、すごい………」
友「やっぱ強いな…幼馴染は……ッて危ないッ!!」
団員10「せいっ!」ポイポイポイッ
手榴弾×10「ハロー」ポーンッ
幼馴染「し、しまっ………」
友「ここは任せろッ!!」バッ
友「男との修行とGガンの一話からの視聴で手に入れた技を今こそ見せてやる!!豪熱ぅぅぅ……」ゴゴゴゴッ
友「マシンガンッッ!パーンチッッ!!!」バンッ
シュババババババババババババッ!!!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドカアァァァァァーンンッ!!!
団員10「しゅ、手榴弾がっ……」
友「さらにもう一発っ!!」バンッ
団員10「ごはあぁっっ!!」バキーンッ
幼馴染「友君……いつの間に……」
女「友クンってこんなに強かったんだ……」
友「俺は幼友を守るために男に修行をつけてもらって、拳から拳圧を飛ばすことが出来るようになったんだ………」
友「だけど結局、幼友を守ることは出来なかったけどな………」
幼馴染「友………」シュンッ
友「取り敢えず、この階の敵はあらかた片付いたな………」キョロキョロ
女「それじゃあ、エレベーターの所に行こうっ!」
女「エレベーターにさえ辿り着けば、一気にパパの居る、6・5階に行けるからさっ!!」ダッ
幼馴染「待って、女ちゃん!まだ油断はっ!!」
女「ノープロブレムだって!」カチッ
幼馴染「え?」
ピ――――――――!!!
幼馴染「な、何っ!?」
友「まさか……っ」
ガラガラガラ
幼馴染「しまった!」
ガラガラガラ
友「ヤバイッ!左右も閉められたっ!!」
ガラガラガラガラガチャーーーン!!!
友「檻に閉じ込められた………」
幼馴染「女ちゃん……何で……っ?」
女「ぷ……っ」
女「キャハハハハハハッ!!!まんまと騙されてやんの!!!」
チーーーンッガラッ
団員ズ「ウヘヘヘヘヘヘヘ」ゾロゾロ
ボス「女、コイツ等か、我々を嗅ぎ付き回るハエどもは?」
女「そうだよ、パパッ♪」ダキッ
ガンッ!
友「女アァァッ!!お前、始めから俺達の事を……っ!!」
女「騙してましたっ!テヘッ♪」キュピーンッ
女「今日はねぇ、私のボス就任式の日なんだ!」
女「そんな、おめでたいハッピーデイの為のエンターテイメントをどうもアリガトね」
幼馴染「何で、裏切ったの!?あんなに暴力団のボスになるのを嫌がってたのに……っ!」
女「ハアッ!?」
女「演技に決まってるじゃん!アンタが初めに私に近付いて来た時みたいにさぁ!」
女「アンタが先に暴力団の情報を抜き出す為に私を騙してたんでしょ?レズのフリまでしてさぁ!!」
女「しかも、私の眼が届いてない時には男とイチャコライチャコラ……」
女「今まで、悪人から友達を助ける為に潜入捜査をしてきました?友達を傷つけた屑を豚小屋に入れるのが楽しい?」
女「幼友を殺した暴力団を潰すぅ?バッカじゃないのっ!?」
女「所詮はアンタ等の自己満足の為の偽善でしょ!?」
女「アイツの家は私達に借金してた元・犯罪組織……殺されて当然じゃない」
女「それにこの世の中ってのは真っ黒なんだよ!色んな芸能人やタレントはヤクザや暴力団と繋がってる!」
女「どんなに不細工なアイドルだって、プロデューサーに身体を売れば、テレビに出られる!」
女「このマッスルパークだって私達、暴力団の資金援助で成り立ってる!」
女「暴力団が悪だって言うなら、この世の中悪ばっかだよ」
友「女………ッ!お前ェェ!!!」ギリッ
幼馴染「許さない……っ」ギリッ
幼馴染「アンタ等、絶ッッッ対!許さな…………」
バンッ
女「………」シュウゥゥー
友「……え?」
幼馴染「………あ」ドクドク
女「う・る・さ・い♪」ニコッ
ボス「……」ニタァ
友「お……」
幼馴染「………な…」ドクドク
幼馴染「なんじゃこりゃぁぁ………」ビリッ
バタンッ
友「幼馴染イィィィィ!!!」
幼馴染「」ドクドク
友「女アァァァァァ!!!テメェェェ!!!ザケんじゃねぇぞ!!!」ガンッ
女「もう、キーキーうるさいなぁ……」
女「あ、そうだ、あの世で幼馴染に言ってくれる?」
女「お互いに演技だったけど、一緒に過ごせて楽しかったてさ」
ボス「よし、お前達、残りのガキと、逃げたガキの始末は任せた」
ボス「私は女を6・5階のスイートルームに連れて行く」
ボス「そこで、正式にボスの座を女に譲る」
女「やーん!パパ、サンクス~!!」ダキッ
団員ズ「ヘイ!!」ピシッ
友「チクショウ……ッ!チクショウ……ッ!」ユカドンッ
友「男が居ないのに……ッ幼馴染が……。俺はアイツに何て言えば……ッ」
女「と~もクン♪」クルッ
女「ソレジャア……バイバイ……」ニタァ
友「ッ!!」ゾクッ
幼馴染「」
友「クソッ!!待てッ!!女ッッ!!!」ガンッ
団員11「おっと、クソガキ、ここまでだ……」
団員12「お前はこれから、色々痛い目に合うから覚悟しておけ……」ニヤッ
友「クソオォ………」ガクッ
エレベーター
ボス「6階と7階のボタンを同時に押しながら………」ポチッ
ボス「『ヒャッハー』!!!」
音声パスワード確認しました。6・5階に向かいます。
ウイィィィン
女「ねえ、パパ。その音声パスワードって分かりやすくない?」
女「他のにしてみれば?『梨汁ブシャー』とか」
ボス「お前が正式にボスになった暁に変えるといい」
チーーンッ
女「ここが、6・5階……」キョロキョロ
ボス「お前をこの階に連れてくるのは初めてだったな」
女「そもそも、こんな隠し階があるなんて聞いてなかったよ」
ボス「スイートルームはこっちだ」チョイチョイ
女「この階には幹部以上の人しか入れないの?」
ボス「後は管理人室担当の奴だけしかパスワードを知らないからな」
ガチャ
ボス「さあ、ここが今日から、お前の部屋だ」
女「わあぁ……!」キラキラ
女「広い……!」キョロキョロ
女「凄いっ!水槽にはピラニアッ!冷蔵庫もお風呂も大きい!」
ボス「どうだ?気に入ったか?」
女「うんっ!」
ボス「そして、この椅子が今までの歴代暴力団のボスが座ってきた、由緒正しき椅子だ」キィ
ボス「これから、お前には俺のこの組織を全て引き継いでもらう……良いな?」
女「うん………」
女「じゃあ、私がこれからこの部屋をパパの汚れた血で彩ってアゲル♪」ニヤッ
ボス「何?」クルッ
バキイィィィィィンッ!!!
ボス「ガハッッ!!?」メリッ
女「フフッ」チャキッ
ボス「お、女……っ!?一体何を……っ!?」
ベリベリッ
幼馴染「どーも、こんちは♪」ニタァ
友「チクショウ……ッすまねえ、男……幼馴染……幼友ォ……」
団員11「全員!銃を構えろ!!」
プウウウゥゥゥゥ
団員12「待てッ!変な音がするぞ!」バッ
団員13「オイッ小僧!何をした!?」
友「俺は何もしてな………って、エエッ!?」
幼馴染「」プゥゥゥゥ
友「幼馴染のおっぱいがどんどん大きくなっていく……ッ!?」
団員12「お嬢が殺した筈の女の胸がどんどん大きくなっていってるぞ!」
幼馴染「」プウゥゥゥゥゥ
団員13「う、撃てエェェッ!!!」バンッ
団員14「ウオォォッッ!!」バンッ
パアァァァァンッ!!!
ぶわあぁぁぁぁぁ
団員11「何だッ!?煙幕だ!」
団員12「おっぱいが破裂して煙幕が出て来やがった!」
友「い、いったい何が……ッ?」
「『ダチ公』達が流してきた涙の数だけ、強くなれる………」
「そう………アスファルトに咲く、花の様に……!!」
友「この声……ッまさか……っ!!」パァ
団員13「煙が晴れるぞ!」
団員14「さっきの小僧以外に誰か居るぞ!!」ユビサシッ
「俺は『愛』と『正義』と『幼馴染』と『ダチ公』の味方ッッ!!!」
男「自称キング・オブ・ハート、男!見ッッ参ッ!!!」ドドンッ
友「お、男!!お前が何で此処に……?」
友「お前は団員ズを引き付けてたんじゃぁ……」
男「友、話しは後だ。この檻は俺に任せろ!」
男「と、言いたいところだが、俺にはもう石破天驚拳を撃つ体力は残っていない……」
男「力を合わせて、檻を破壊するっ!いいな!」
友「ああっ!分かった!!」
男・友「「はあぁぁぁぁぁ…………」」ゴゴゴゴッ
男・友「「とおぉぉぉりゃあぁぁぁぁぁっっっ!!!」」バコーンッ
バキイィィィィィンッ!!!
団員11「コイツ等、檻を破壊したぞ!?」
団員12「構うな!撃ち殺せっ!!」チャキッ
男「友!一人一人、相手してもキリがない……」
男「ん~~~よし、友!『アレ』をやるかっ!!」
友「『アレ』かっ!おっし!!」チャキッ
(サングラス装備)
友「超級……ッ」
男「覇王……ッ」
男・友「「電影だあぁぁぁんっ!!!」」テデデンッ
ぎゅるるるるるるるる
男「撃てエェェェェ!友ォォォォ!!!」ギュルルルル
友「ハイイィィィィィッッ!!!」バコーンッ
男「どおおぉぉぉりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
団員13「か、顔が突っ込んできたぁぁぁぁぁっっっ!!!?」ガビーンッ
団員ズ「ギャアアァァァァッッ!!!」
バキンッバコンッドーンッ!!!
コロコロッ
閃光弾「おっす」
団員12「せ、せんこ……」
男「爆発ッッ!!!」シャキーンッ
ピッッカーーーーーーーーーン
友「おー眩しい」
団員ズ「目がァ……目がァァァ!!!」ジタバタ
男「見ろ、団員ズがゴミのようだ」
友「男、どういう事だよ?何でお前が幼馴染のフリを?」
友「それに、お前、さっき女に撃たれたはずじゃ……」
男「あの弾丸はSRゴム弾(ショックラウンズラバーブリッド)だ。言ってみれば、スタンガンの弾丸だな」
友「でも、血が……」
男「血糊」
友「あ、そーなん」
友「それじゃあ、さっき暴力団のボスと行ったのは……」
男「女に変装した幼馴染だ」
友「それじゃあ、本物の女ちゃんは……」
男「最初に敵を引き付けた俺の正体だ」
男「幼馴染は最初の潜入の手引きだけで、女はもう逃がすつもりだったんだ。いくら暴力団とはいえ、女の父親の組織だから必要以上に危険な目に合わせない為にな」
男「俺はそのついでに幼馴染にバレ無い様に女に警察を呼びに行ってもらったがな」
男「女が此処に来たことが無いってのはウソだったから、ここの地形は把握している筈だから、上手く外に逃げれただろう」
友「何でそんなまどろっこしい事を?しかも、また俺に何も言わずに」
男「仮にも相手は暴力団だからな。幼馴染が女の変装をして油断させるのが目的だった」
男「それに、何だかんだお前と一緒に潜入捜査をしてきたが、お前は感情を表に出しやすいから、変装とか潜入にはかなり向いてない」
男「だから、敢えて黙っていた。悪かったな」
友「でも一応、幼馴染がボスと一緒に居るって事は、作戦通りにボスを人質にして残りの団員を捕まえるのか?」
男「いや、恐らくもう作戦通りにはいかない……」
友「え?」
男「幼馴染の最後に見せた表情を見たか?」
友「あ、ああ」
女(幼馴染)『ソレジャア……バイバイ……』ニタァ
男「アイツの最後に見せた表情……。狂気に満ち溢れていた……」
男「今朝の態度で、幼馴染はもう大丈夫だと思っていたが、見当違いだったようだ………」
男「アイツはハナからボスを人質に何て考えてなかったんだ……!」
男「今の幼馴染は怒りのスーパーモードでもなく、明鏡止水から成るハイパーモードでもない……」
男「友、お前が今何故、幼友を殺された怒りをコントロール出来ているかは知らないが、幼馴染には、今それが出来ていない」
友「………」
男「今のアイツは幼友を殺された怒り、悲しみ、悔しさ、嘆き、叫び、苦しみなどの負の感情……」
男「そして、元々のSっ娘ステータスが化学反応を起こしている……」
男「そう、今のアイツは………」
スイートルーム
ボス「貴様……ッ本物の女はどうしたっ!!」
ボス「まさか、アイツは私を裏切ったのかっ!!?」
幼馴染「さあ?少なくとも今頃、女ちゃんはこの建物の中には居ないんじゃない?」
ボス「者共ッ!!出あえっ出あえぇぇい!!!」バッ
シュタタタタタタッ
幹部ズ「ハイッ!ボス!!」ジャキッ
ボス「どうだ、もう貴様は囲まれたっ!大人しくハチの巣になるが良いッッ!!」
幼馴染「…………たかが、十人程度……」チラッ
幼馴染「温い……!」
シュルルルル
幼馴染「よーちゃん」
ボス「撃てエェェェッッ!!!」
バンバンバンバンバンバンッ!!!
幼馴染「よーちゃんスラッシュタイフ―――――――ン!!!」
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッッ!!!
幹部1「バカなッ!!銃弾をヨーヨーの回転で弾いただとっ!?」
幼馴染「たー」ブンブンブンッ
ザシュッシュバッシャキッガシュッ!!!
幹部ズ「ガハッッ!!!」ズバァァッ
バタバタバタバタバタバタンッ
ボス「ば、バカな……っ!?幹部達が全滅……ッ?」
幼馴染「さあ、もう残りはアンタだけだよ?」クルッ
ボス「チッ」チャキッ
バンッ!
幼馴染「アンタ達は私の親友を殺した……」シュンッ
ボス「躱しただとっ!?」チャキッ
バンッ!
幼馴染「何も罪もない筈の幼友を……苦しくも明るい未来が待っていた筈の幼友を……」シュンッ
ボス「何故だッ!!何故当たらないッ!!!」チャキッ
バンッバンッバンッ!!!
幼馴染「その報いは受けテモラウヨ……」シュンシュンシュンッ
ボス「や、ヤメロッ!!私に近づくなあぁぁっ!!!」
幼馴染「サア……」
幼馴染「イサギヨク……ジゴクヲ、アジワイナサイ……!」ニタァァ
ボス「ヤメロォォォォォォォォォッッ!!!」
男「そう、今のアイツは理性を失い自分のドSの本能のままに行動する、バーサーカー……」
男「『バーサーカーモード 幼馴染』だ……!」
団員1「クソッ!あの男は見つかったかっ!?」
団員2「ダメだ。どこにも見つからない。外に逃げられたのか?」
団員3「もしかしたら、まだ中に居るかもしれないぜ、バーロー」
団員1「お前が言うなら本当だろうな、中を探すぞ!」
タッタッタッ
男「ハア…ハア……ハア……」コソッ
ビリビリッ
女「どうにか、ヒミツの通路で、エスケープ出来た……」
幼馴染『女ちゃんは、私達をあのホテルの中に入る手引きをしてくれるだけで良い』
幼馴染『後は、私が女ちゃんに変装するから、ダイジョブ』
幼馴染『女ちゃんは男に変装してタイミングを見計らって、外に逃げて』
女『私が幼馴染に変装するじゃ、ダメなの?』
男『俺よりやる気のある幼馴染が居なくなるってのは何か違和感があるからな』
男『後、ついでに警察を呼んで来てくれ……』ボソッ
女『分かった……』ボソッ
女「早く、警察を呼ばなきゃ……」カチャッ
電池切れ
女「ホントにスマホって電池喰うのが早すぎよっ!」
女「走るしかないか……」ダッ
女(幼馴染………)
二日前
幼馴染「来てくれたんだ、女ちゃん」
女「幼馴染、アンタが私を呼び出した見当はついてるよ」
幼馴染「へえ……そうなんだ」
女「幼友が殺されたのはパパを私が手引きしたから……って思ってるんでしょ」
女「私は、幼友とクラスメートだし、暴力団のボスの娘だから……それに」
女「私がグレてた二年前、幼友をイジメていたギャル1だったから……」
幼馴染「…………」
女「私は、始めアンタが私と付き合いたいって言いだしたときは恐怖したよ……」
女「もしかして、二年前の事で、何かされるんじゃないかって……」
女「だから、私はアンタを精神的に苦しめる為に、幼友を殺して貰うようにパパを手引きした……」
女「そう、思ってるなら、私を殺しなよッ!!アンタの親友の敵の娘だよ!?」
幼馴染「私は………」
幼馴染「女ちゃんが幼友を殺すのを手引きしたとは思ってないよ」ニコッ
女「何でよッ!!暴力団のボスの娘だよッ!?週末、アンタとは行動してないから、アリバイも無い!」
幼馴染「アリバイなら有るよ」
幼馴染「だって、女ちゃん、木曜日から今日の朝までずっと、お母さんの実家のアメリカに行ってたじゃん」
女「それは………」
幼馴染「それに、女ちゃんが言ってる動機って、メチャクチャだよ?」
幼馴染「私が怖かったなら、私を殺すようにお父さんに頼めばいいし…」
幼馴染「わざわざ、女ちゃんが手引きしなくても、もうとっくに幼友の家はバレてたよ」
幼馴染「幼友の家にはずっと前から暴力団が押し入ってるから」
女「じゃあ、幼友が殺された理由は……」
幼馴染「多分、借金を全額返された上に、幼友のお母さんが警察に自首しようとしてたから、情報が警察に流れるのを防ぐついで……」
幼馴染「ホント……理不尽極まりない………ッ!」ギリッ
幼馴染「後、女ちゃんは二年前の事を悪く思って、ギャル2やヤンキーとは縁を切って、幼友に謝罪してたじゃん」
幼馴染「それに、此間のショッピングで買った、この等身大ふなっ○ーのヌイグルミ……」モフッ
幼馴染「コレを私から幼友に渡して欲しいと頼んだのは、アメリカに行くから、自分から渡せなかったから」
幼馴染「謝罪の念もあったけど、自分から渡したら幼友が拒むと思ったから、私に頼んだ……。違う?」
女「………そうだよ」
女「そこまで、分かってたんだ……」
幼馴染「そもそも女ちゃん、前から自分の父親の事、悪く言ってたし、自分から親に頼むなんて不自然だったからね」
幼馴染「それに、数か月、女ちゃんと過ごして、女ちゃんが二年前の事をホントに反省し、謝罪したいって気持ちは幼友にも私にも、ちゃんと伝わってたから」ニコッ
女「でも、私は暴力団のボスの娘……」
幼馴染「『産まれてくる子供に罪は無い』」
女「えっ?」
幼馴染「犯罪者の子供に産まれたくて産まれたわけじゃないでしょ?」
幼馴染「親が犯罪者だから恨まれたり、殺されたりするのはおかしいよ」
幼馴染「親の罪は子供の罪じゃない……」
幼馴染「今回は女ちゃんは絶対悪くないよ……!」
女「幼馴染……!」ジワッ
現在
女「早く、警察に行かないと……ッ!」
ウ―――――ウ――――――キキィーーー!!!
風雲再起「スイマセン、お巡りさんッスけど、この辺りで、この写真のボブカットのおっぱいが大きい幼馴染って娘見てないっスか?」ガー
女「警察ッ!!ジャストタイミングですっ!!」
風雲再起「え、どゆこと?」キョトンッ
オヤッさん「オイ、嬢ちゃん。もしかして、アンタ、女って娘か?」ヒョイッ
女「そうですっ!私も丁度、お巡りさんを探していたんです!!」
マッスルパークホテル別館・6・5階スイートルーム
ギシッ
ボス「何をするっ!下ろせッ!下ろさんかァァッ!!!」ブラーンッ
幼馴染「何をしてもムダだよ。よーちゃんのひもは鉄製のワイヤーで出来てるから」クイッ
ぎゅうっ
ボス「グワアァァァァァッッ!!!」ミシミシ
幼馴染「どう?ワイヤーが締まって肉と骨にくい込む感触は……?」
幼馴染「痛いでしょ?だけど、これだけじゃ終わらせない」ブンッ
バキッ!!
ボス「グハッッ!!」
幼馴染「ていていていていていてい」ブンブンブンブンブンッ
バキッメキョッグチャッボキッ
ボス「アガアァァァァッ!!!」
ボス「ハア……ハア……頼む……止めてくれ……」
ボス「金なら、やる!!ホテルも!!遊園地も!ボスの座も何でもやるっ!!だからもう止めてくれっ!!!」
幼馴染「あのね?人の命はお金じゃ買えないんだよ?」
幼馴染「それに、アンタ。今まで何人の人から同じ事言われた?」
幼馴染「今まで、何十人、何百人の人達に『止めてッ!』って言葉を言われた?」ゲシッ
ボス「ゴフッ……それは……」
幼馴染「アンタ等がどれだけの人達から金を巻き上げ、苦しめ、殺してきたの?」ブンッ
バキッ!
ボス「うぉ……っ!!」
幼馴染「私には聞こえてくる……幼友の怒り、悲しみ、苦しみ、叫び、嘆きの声が……!」ハァハァ
幼馴染「アンタ達に幼友がやられたことを私がやり返す……」ハァハァ
幼馴染「倍返しだッッ!!!」ブンッ!!!
バキッッ!!!
ボス「あぐ……っっ!!」
ボス「」グタッ
ばしゃああああんっっ
ボス「ぶはぁ……っ!!」ビチャビチャ
幼馴染「気絶なんてさせない……。死ぬまでこの苦しみを………」
幼馴染「オ・モ・テ・ナ・シ♪」ニタァァ
ボス「ヒイッ!」ビクッ
ボス(何なんだ、この娘は……ッ!?今まで色んな裏社会の悪党と会ってきたが……)
ボス(こんな恐怖は初めてだ……ッッ!!)
幼馴染「サァ、晩餐会の時間だよ……」
幼馴染「たらふく、食べさせてもらうよ…………!!!」ペロリッ
バキッ!グチャッ!メキッ!ボキッ!
友「確か、6階と7階のボタンを押しながら……」ポチッ
男「『ヒャッハー』!!」
音声パスワード確認しました。6・5階に向かいます。
友「だけどよ、男。こんなに急いでどうしたんだ?」
男「ああ、今の幼馴染をほっといたら、取り返しの付かない事になる気がする」
男「と、俺のシックスセンスが言っている……」
男「アイツはボスをいたぶり殺す気だ……とな」
男「アイツにそんなマネをさせる訳にはいかない……幼友の為にも……」
友「そうだな……」
チ―――――ンッ
男「着いたな……」
友「よし、行くぞッ!」
?「待ちなさぁ~い」ウネウネ
?「GEBEBEBEBE!」ウネウネ
友「お、お前らは!!」
男「性懲りもなく……コイツ等は……」ハァ
不良1「ここで会ったが百年目よぉ~」クネクネ
不良2「GEBEBE!」クネクネ
友「キモッ!」
友「何でお前らオカマになってんだよ!!」
不良1「そこの男と、幼馴染って女がワタシ達のきん○まを潰したからでしょっ!!」ユビサシッ
不良2「GEBE!GEBEBEBE!!」
男「お前ら二年前とは笑い方が逆になってないか?」
友「そう言えば、不良2がGYAHAHAで不良1がGEBEBEだったよな……」
不良1「二年前に幼馴染って女にボコられた時に幽体離脱してしまって、違う身体に入っちゃったのよ!!」
不良2「GEBE」コクンッ
不良1「今でも思い出すと腹が立つわ!キーッ!!!」ムキー
不良2「GEBEBE!」ムキー
不良1「でも、ワタシ達は暴力団に入ることで強くなったわ!!覚悟なさぁ~い!」クネクネ
不良2「GEBEBEBE!!」クネクネ
友「知るかッ!!自業自得だろうが!!」ビシッ
友「お前らと遊んでいる暇は無いッッ!!!」
男「友、『アレ』で決めるぞ!良いなッッ!!」
友「応ッッ!!」
不良1「返り討ちよぉ~ん」クネクネ
不良2「GEBEBEBE!!」ウネウネ
男・友「「我らのこの掌が真っっ赤に燃えるっっ!!!」」シャキーンッ
男「悪を倒せとッッ!!!」シュバッ
友「轟き叫ぶッッ!!!」シュバッ
男「ダァァァァァクネスッ!!!」ゴゴゴゴッ
友「ゴォォォォォッド!!!」ゴゴゴゴッ
男・友「フィンガアァァァァァァァァァァ!!!」
ドオオォォォォォォンンッ!!!
不良ズ「ブハアァァァァッ!!!」
友「ヒイィィィト!」
男「エンドォッ!!!」
ボキッ!!
不良1「あ……が………いやん」バタッ
不良2「GE……BE……」ガクッ
男「友、本当に強くなったな……」
友「男との修行のおかげだ……」
男「本当に修行だけでか?」
友「ッ!」
友「いや……その……」
男「いや、気にするな。言いたくない事なら、言わなくていい」
男「今は幼馴染を止めるぞ」ダッ
友「ああ」ダッ
スイートルーム
幼馴染「幼馴染の三分間拷問講座~~~♪」パチパチパチッ
幼馴染「コレを見れば、テレビの前のアナタも拷問マスター!!!」ユビタテッ
幼馴染「まず用意するものは、宙ぶらりんの暴力団のボス、針、ピラニアが入った水槽、巨大冷蔵庫の中にあったバケツ一杯のドライアイスと液体窒素です!」
ボス「な、何をする気だっ!?」ビクッ
幼馴染「まず、宙ぶらりんのボスの靴と、靴下を脱がします。クサいですね~汚いですね~」ヌギヌギ
幼馴染「では足の爪の間に、針を入れ、ベリベリーって感じで剥がしましょう」
ブスッ
ボス「グアアアアァァァァァァッッッ!!!」
ベリベリッ
ボス「ウアアアアアアアァァァァ!!!」ジタバタ
幼馴染「コレを全部の指にしましょうね」ブスブス
ベリベリベリベリッ
ボス「ガアアアァァァァァァッ!!!」
幼馴染「では次に、宙ぶらりんのボスの真下に、ピラニアの水槽を置きましょう」ゴトッ
幼馴染「そして、よーちゃんの紐を緩めて、足を水槽に浸けさせます」
ポチャッ
ピラ男「あ、血の匂い!」
ピラ美「アラ、美味しそうな足!」
ピラ助「皆ッ!食べようぜっ!!」
ボス「ヤメロォォ!!私はお前達の買主だぞぉぉっっ!!!」
ガブッ
ボス「イダアアァァァァァァッッ!!!」
ガブッガブッガブッ
ボス「アガガガッグアアアァァッオガアアァァァッ!!!」ジタバタ
幼馴染「では、次のステップです。まずは水槽から足を引き上げましょう」クイッ
ボス「ハア……ハア……ハア………」ドロドロ
幼馴染「イイ感じに足が血塗れです」
幼馴染「次に、バケツ一杯のドライアイスの中に液体窒素を沢山入れます。凄く冷たいです。煙も凄いです」
幼馴染「それを水槽の代わりにボスの真下に置きます」ゴトッ
ボス「き、貴様……ッ!まさか……っ!!」ブルッ
幼馴染「レッツラドボンッ」スルッ
ボス「や、ヤメロォォ………!!」
じゅううぅぅぅぅぅ
ボス「ガアアァァァァァァァァァッ!!!」ジュー
幼馴染「爪の傷やピラニアに食べられた傷のおかげで、液体窒素が上手く浸み込んでますね」
幼馴染「実にイイ断末魔ですね。ゾクゾクします」ゾクゾク
ボス「アアアアアアアアアアアアア!!!グォォォ………アガアアァァァァア!!!」ジュー
幼馴染「そろそろ引き上げましょう」クイッ
ボス「アア……ハア……ハア……ハア……」
幼馴染「たー」スルッ
じゅうううぅぅぅぅぅ
ボス「グアアアアァァァァァァッッ!!!ウオッォォオッォォッ!アアアアアアアアッ!!!」ジュー
幼馴染「一息つかせてから、また液体窒素に浸けさせましょう」
幼馴染「たー」クイッ
ボス「ハア…ハアハアハアハアハア………」
幼馴染「たー」スルッ
じゅううううぅぅぅぅぅ
ボス「グォォォォォォォ!!!アアアアッ……ギャアアアアアアアアッ!!!」ジュー
幼馴染「自分の好みの間隔でボスを浸けたり、引き上げたりしましょう。ココがポイント!」
幼馴染「コレを残り時間、繰り返しましょう」ニタァ
ボス「アアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」ジュー
幼馴染「アハハハハッ!!!その断末魔、たかまるぅ~~!!!」
幼馴染「もっと苦しんでよ!もっと泣き叫んでヨ!!」ハァハァ
幼馴染「アンタハ、ソノ苦しみノ中デ、死ンデイクンダヨ!!!」ハァハァ
ボス「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」ジューーー
幼馴染「今までに殺された人たちや幼友のクルシミをオモイシレッッ!!!」
ボス「アアアアアアアア………アア……アア……ア……ァ…」
幼馴染「ん?」
ボス「ァァ……ァァ………」
幼馴染「な~んだ。喉が潰れたんだ……ツマンナイナ……」
幼馴染「私もそろそろ飽きてきたし……」
ボス「……タ……ス……ケ……」
幼馴染「サア、晩サン会のジカンはオシマイダヨ……」
幼馴染「イサギヨク………ジゴクニ、オチナサイ……!!!」ニタァァ
ブンッ
,
パシッ
幼馴染「ん?」ググッ
男「そこまでだ……幼馴染……」ニギッ
プツンッ
ボス「ガァ………」ドテッ
幼馴染「止めないでって言ったでしょ、男」ググッ
男「ああ、言ったな」ググッ
幼馴染「私がこの男を裁くの……!幼友の敵を……!」
男「裁くのはお前じゃない。国の法律だ」
幼馴染「ワタシの邪魔をするんだったら、オトコでもユルサナイヨ……!!」ギロッ
男「許して欲しいとは思わない。一生恨んでくれても構わない。だがな……」
男「お前は、その後どうなる?」
幼馴染「………」
男「例えコイツがゴミ屑野郎でも、人を殺せばお前自身が一生殺人と言う十字架を背負う事になる……」
男「俺が、オヤッさんが、母さんが、亡くなった幼馴染の母さんが……」
男「幼友が………お前にそんな人生を送って欲しいと本当に思っているのか……?」
幼馴染「……ッ!」
男「オヤッさんが言ってたよな?自分と同じ重荷を背負って欲しくないって……!」
男「お前の将来の夢は女優になることだろ?殺人を犯したお前が女優なんかになれるのか?」
男「幼友は……お前が女優になるのを楽しみにしてたんだぞ……?」
男「家族の……幼友の気持ちを踏みにじるつもりかっっ!!!お前はッッ!!!」ドドンッ
カラーーンッ
幼馴染「…………ッ」ペタンッ
幼馴染「友君は悔しくないのッッ!!?」
友「……」
幼馴染「こんな……こんな……屑野郎どもに……幼友を殺されて……悔しくないの……ッッ!!?」
友「悔しくない訳ないだろ!!!」
友「俺だって、コイツをブッ殺したいよ!!!」
友「今でも、コイツがこれ以上何かしたら、ぶん殴るよっっ!!!」
友「コイツは幼友の未来をぶっ壊した!俺と結婚する筈だった未来をぶち壊したッ!!!」
友「だけどなぁ……幼友が…復讐なんて望むか……?」ポロポロッ
幼馴染「……ッ」
友「あのリンゴ飴みたいに甘い幼友が復讐を望むのか……?」
友「俺だってなぁ……アイツが復讐を望んでいて欲しかったよ……」
友「だけど、アイツはなぁ………自分の事より、幼馴染や俺達の幸せを望んでたんだよ……!!」ポロポロ
幼友『…………』コクッ
幼馴染「え………?よう……とも……?」
友「…………」
幼馴染「居る訳……ないよね……」
幼馴染「だけど………幼友が言ってるみたい………」
男「幼馴染………」
幼馴染「……ぅぅ……ようともぉ……ようともぉ…………ようともぉ……っ」ポロポロッ
男「幼馴染、もう直ぐ、女とオヤッさん達が来るはずだ……後は……」ポンポンッ
チャキッ
男・友「「ッ!!」」
ボス「コ……ロ………ス…………!!」チャキッ
男「幼馴じ……ッ!!」
バンッ!!
友「…………ッ!!」
幼馴染「お………ッ!」
男「…………くっ」ドクドク
バタンッ
ドタドタッ!!!
女「こっちです!!」タッタッ
オヤッさん「行くぞッ!!急げェェェッ!!!」ズシッ
風雲再起「お、おもっ……」タッタッ
オヤッさん「御用改めじゃ!暴力団ど………も……?」
女「え……?」
風雲再起「お、オヤッさん……もう降りて……ってなっ!?」
男「ア……ァ……」ドクドク
幼馴染「男おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
友「キッサマアァァァァァァァァッッ!!!」ガンッ
ボス「ガ…ァ……」グタッ
オヤッさん「おどれらあぁぁぁぁっっ!!!この建物から今度こそ一匹たりとも残党を逃がすなァァァァ!!!」
風雲再起「後、救急車アァァァァァァッッ!!!」
女「そんな……パパ………なんて事を………」フルフル
男「ァ……ァ………」ドクドク
幼馴染「ヤダッ!!男ッ!!意識をしっかりしてっ!!」ダキッ
幼馴染「止まってよ……!この血止まってよぉぉぉっっ!!!」
友「男ッ!!しっかりしろっ!!男ォォッ!!!」
男「お……さな……なじみ……」ボソッ
幼馴染「男っ!?しっかりしてっ!!私の眼を見てっ!!男ッ!!!」
男「お……さななじみ……おまえ……は……いきて……くれ……こども………と…いっしょ……に………」
幼馴染「男っ!そんな事言わないでよッ!!男も生きるんだよッ!!!」
友「男ッ!!お前っ!!もっと頑張れよ!!もっと生きろよッ!!」
男「と……も……おまえと……だち……こう………になれて………よか……った……」
男「おさなな…じみと…こどもの……ことを…たのむ………!」
友「うるせぇっ!!!テメェが面倒見ろよっ!!だから死ぬなッッ!!」
男「ガフ……ッ……おれ……も……よう……とも……の…ところ……にいけ……そうだ………」
幼馴染「イヤッ!!幼友も男も私達を置いて行かないでよッッ!!!だから、しっかりして!!!」
友「男ォ……」ポロポロ
男「おさな……なじ……み………」
幼馴染「男………ッ……男ぉ………」ポロポロッ
男「あ……い……して…………」ガクッ
幼馴染「男っ!?」
男「」
友「ウソだろ……おいっ!!!男ォォォッ!!!」
幼馴染「ヤダ………ヤダ……目を開けてよ……ねぇ………男………」ユサユサ
幼馴染「おと……こ………おとこぉ………」ポロポロッ
幼馴染「おとこおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!」
ウーーーーーウーーーーーーウーーーーーー
10年後・墓地
友「ここも、久しぶりだな………」
友「やっと地方勤務から本庁勤務に戻ってきたよ……」
友「お前が亡くなって、もう10年になるんだな……俺も28か……」
友「10年間、色々あったな……」
友「警察学校に入学して、男のお母さんにシバかれて、警察に入ったらオヤッさんにコキ使われてさ……」
友「その後、地方勤務になって、新しい上司も出来てコキ使われたけど、オヤッさんの方が正直きつかったな……」
友「俺、色々上司から見合いの話が舞い込んできたけどさ……全部断ったよ……」
友「やっぱ、幼友以外と結婚しようとは思えなくてさ………」
友「コレ、此間の給料で買ったんだ……結婚指輪………」コトッ
友「俺が持っててもしょうがないから此処に置いてくよ……」
友「幼友、改めて……俺と…結婚してくれ……」
幼友『はいっ!よろしくお願いしますね、友くん!』ドロンッ
友「…………」ジー
幼友『?』プカプカ
友「しかし、幼友。久しぶりに自分の墓を見てどう思ったよ?」
幼友『そうですね~。やっぱり変な気分ですね……』
友「そうだよな、普通」
幼友『と言うより、友くん。その結婚指輪、なんで私に直接くれないんですか?』
友「だって幼友、霊体だから付けれないだろ?」
幼友『あうっ!そうでした……』シュンッ
幼友『それにしても10年ですか……早いですね……』
友「ああ……あの時は、あのお嬢ちゃんに感謝だな……」
友「あの時、お嬢ちゃんが幽霊になった幼友を連れて来てくれなかったら、俺も幼馴染みたいになってたからな……」
幼友『そうですね……。あっ、あの時は私の言葉を代弁してくれてありがとうございますっ!!』ペコリッ
友「そりゃ、お前の本当の気持ちを伝えなきゃ、幼馴染が止まるとは思えなかったからな」
友「それに、お前が居たから、俺も少なくとも男並みに強くなれてたんだぞ。オーバーソウルで」
幼友『今じゃ、甲縛式も使えますもんね』
幼友『ではっ!頑張ってシャーマンファイトに出場してシャーマンキングを目指しましょうっっ!!』キュピーンッ
友「あのね、幼友。シャーマンファイトはもうとっくに終わってるぞ?」
幼友『ホントですかっ!?』ガビーンッ
幼友『うぅ~せっかく、あんなに特訓したのに……』シュンッ
友「ま、オーバーソウルのお陰で、危ない奴との戦闘になった時に助かってたんだけどな」
幼友『あ、友くんっ!最近、特訓してたらこんな事が出来るようになったんですよっ!』
友「へーどんなの?」
幼友『今は死んだときの姿で18歳の身体ですけどね……むむむ~~』
幼友『てーい!』ボイーンッ
友「おおっ!」
幼友『凄いですよ!見た目が友くん達と同じ位の年齢になれるんですよ!!おっぱいだってホラッ!!』プルンッ
友「目の保養にはなるけど、触れないよな……」
幼友『あっ!そうでした……』シュンッ
友「あ、幼友の気持ちは嬉しいよ!!俺達に合わせたくなったんだよな!?」
幼友『フフッ。友くんはやっぱり優しいですっ!』ニコッ
友「ありがとな。そうだ、久々にアイツの所でも行くか!」
幼友『良いですね!行きましょう!!』
幼馴染「あ、友君だ!久しぶり~!!」フリフリ
友「おう、幼馴染!久しぶりだな!」
幼友『久しぶりの幼馴染です!!』
娘「あーー!ともおじちゃんだ~」キャッキャッ
友「お~娘ちゃん!!大きくなったな!元気にしてたか?」スリスリ
娘「あぅ~。おじちゃん、おひげがいたいよぅ~」ジタバタ
友「娘ちゃんは何歳になったんだ?」
娘「えーとね……みっちゅ!!」
友「そうか!もうみっちゅか!」ナデナデ
娘「にひひ」ニパッ
幼馴染「友君、お父さんから聞いてたけど、こっちに戻って来たんだね」
友「ああ、先週から帰ってたけど、戻って来た早々、オヤッさんにはコキ使われてるよ」
幼馴染「何か、ゴメンね。お父さんがコキ使っちゃって……」
友「良いんだよ、別にそのくらい」
幼友『そうですね。友くんはそれくらいじゃ、へこたれない、いじられキャラなんですから!』
友(そうだな……。今思えば、昔からいじられキャラだったな……)
友「そう言えば、幼馴染。お前、仕事は順調みたいだな」
友「頑張れよ。『相棒22』の女性初の相棒さんよ」
幼友『私、約束通り、いっつも幼馴染の出てるドラマを友くんに録画して観せてもらってるんですよ』
幼馴染「改めて言われると、何だか照れるなぁ~///」
友「それも、演技か?」
幼馴染「なんとっ!?バレてたか」
友「そう言えば、幼馴染も幼友の墓参りか?」
幼馴染「うん、そだよ。最近、ドラマの収録で忙しかったから来れてなかったんだよね」
娘「まま~。ようともってひとって、むすめのおばさんなんだよね?」
幼馴染「そだよ~。早く顔を見せに行かなきゃだね~」
友(実はすぐ目の前にそのおばさんが居るんだけどな……)
幼友(何だか、おばさんって言われると、歳をとった気分ですね……)
幼馴染「あ、そうそう。男は知らないんだけどね。この娘ったらね、もうこんな歳でさ…………」ボソボソ
友「へえ~そうなんだ。中々隅に置けないな」ニヤニヤ
友「あ、幼馴染。アイツは今、何してるんだ?会いに行きたいんだが……」
幼馴染「多分、ヅラ浜で海を見てると思うよ。土佐の偉人の真似事だと思うけど」
友「そうか。今から会いに行ってくらぁ」
幼馴染「うん、分かったよ。後で家においでよ!歓迎するからさ!」
友「分かった。後で行くよ」
幼友『友くん、悪いのですが、もう少し幼馴染に憑いてて良いですか?』
友「ま、久しぶりに会ったからな。ゆっくり憑いとけよ」
友「だけど、あんまり長く憑いてたら、幼馴染に嫉妬しちまいそうだな」
幼友『大丈夫ですよ。私は友くんの『奥さん』であり、『持ち霊』ですから!』ニコッ
幼馴染「幼友……最近、来れなくてゴメンね?」
幼馴染「もう、幼友が居なくなって10年が経つんだね……」
幼馴染「私、あの時怒りに任せて、ボスを殺してたら、今の私は居ないと思う……」
幼馴染「あの時、男と友君が居てくれて、ホントに良かったよ」
幼馴染「だけど不思議とね、あの時、友君の横に幼友が居た気がしたんだ……」
幼馴染「だから友君の言葉が幼友の言葉に聞こえっちゃった……」
幼友『幼馴染……』
幼馴染「アハハッ…。もしかしたら、幼友がずっと友君の横で私達を見守ってくれてたのかな?」
幼馴染「幼友………。これからも私達を見守っててね……」
幼友『はいっ!友くんも幼馴染もみーんな、見守っていますよっ』
?「オイ、そこの浮いてる人」キュピーンッ
幼友『ほへ?どこからか、声が聞こえます』キュピーンッ
?「だから、そこのプカプカ浮いている人っ!!聞いてんのかい!?」
幼友『え?一体誰ですか?』プカプカ
娘「アタイだよ」
幼友『えっ?もしかして娘ちゃんっ!?私が見えてるんですか!?』
娘「ああ、ばっちり見えてんよ」
娘「子供の純真無垢な眼力(インサイト)をナメんじゃないよっ!!」
幼友『ほへ~。流石は幼馴染達の娘ですね~』
娘「何だか、調子が狂っちまうな……。まあ、良い」
娘「それで、アンタが幼友だろ?この墓の主」
幼友『そんな……墓の主だなんて……そんなカッコいいモノじゃないですよ……///』
娘「アンタ、マジで言ってる?」
幼友『?』キョトンッ
娘「ま、いいや。それで、アンタがママの親友で、パパの異母姉弟……そして、友おじさんの恋人だった人……だってな?」
幼友『いえいえ、今は友くんの『恋人』だった人じゃなくて、現在進行形で友くんの『奥さん』兼『持ち霊』ですっ!』
幼友『それで、娘ちゃんは私に何の用なんですか?』
娘「用って程じゃねえが……その……なんだ……」
娘「アンタ、友おじさんと一緒に居るんだってな。て事は、当分はこっちで暮らすんだな?」
幼友『そうですよ?』
娘「でさ、ママが時々、切ない顔してアンタの名前を呟いてるんだ……。だから……その……」
娘「時々で良いからさ……ウチのママやパパ……後、アタイに会いに来てくれないか……?」
幼友『…………』
娘「ダメか?」
幼友『モチロンですよっ!だって、アナタ達も私の家族ですからね、姪っ子ちゃん」ニコッ
娘「ああっ!!夜露死苦頼むよ!叔母さん?」ニパッ
ズラ浜
ザバアアァァァァンッッッアホーアホーアホー
男「…………」
友「よう、死ぬ死ぬ詐欺男」
男「オイオイ、久しぶりに会ったってのに、そんな言い方ねぇだろ?」クルッ
男「俺だって本当に死ぬかと思ってたんだぞ」
友「救急車が間に合って良かったな」
男「あの時、かなり大変だったそうだな。俺は覚えてないけど」
友「ああ、あまりにも出血量が多くて、血が足りなくてな」
友「それで、幼馴染が『自分の血を全部使っても良いから、男を助けて下さいッ!』って大泣きで土下座しながら医者にお願いしてたぞ」
男「フッ。アイツには心配かけたな……」
友「幼馴染だけじゃねぇよ、バカ」ポカッ
友「それにあの時、如何にも幼馴染のお腹の中に子供が居るみたいな発言しやがって……」
友「結局産まれたのは3年前じゃねぇか」
男「いやな、あんなに中出ししてたら、そろそろ子供が出来ててもおかしくないかなーって」
友「何が『おさなな…じみと…こどもの……ことを…たのむ………』だよ。アイツの隣に居るべき人間はお前だけだろ」
男「フッ。そうだな………」
男「そう言う友は、幼友の事があるのは分かるが、そろそろ身を固めないのか?」
男「沢山の見合いの話が来てるって聞いたぞ」
友「いやーな、あれから10年経つけど、やっぱり幼友以外と結婚とか考えれなくてな……」
友「それに……」
男「それに?」
友「いや、何でもない……」
友(実は妹に幼友を憑りつかせて、SEXした事があるなんて言えない……)
男「それで、地方勤務から本庁勤務に戻って来たのか?」
友「ああ。帰って来た早々、オヤッさんにコキ使われたよ」
男「風雲再起が香港に武者修行に行ったからな。お前はその代わりにオヤッさんの足代わりって事だ」
友「ホント、あの人は何時まで現場勤務なんだろうな……」
男「『生涯現役ッ!やらいでかぁー!!』だそうだ」
友「オヤッさんらしいわ……」
友「仕事と言えば、お前はどうなんだよ」
友「ゆるキャラの中身の仕事」
男「『はんにゃん』の事か?中々、暑いし、疲れるぞ」
友「夫婦そろって、テレビに引っ張りだこだもんな」
男「娘には俺が『はんにゃん』の中身だって事は言うなよ?」
男「娘は、『はんにゃん』の大ファンだからな。子供の夢を親が壊しちゃいけねぇな、いけねぇよ」
友「あ、娘ちゃんで思い出した」
男「何をだ?」
友「最近、娘ちゃん、何かカッコいい子と付き合い始めただとよ」
男「な…ん……だ…と………?」
幼馴染「暴力団撲滅作戦!」男「レディィゴオォォ!」
完
やっとの事でこのシリーズを無事に完結することが出来ました。
今まで、読んでくれた方々、こんな初心者の長ったるいSSに付き合って頂き、感謝の至極です!
話の中で色んなパロディネタを入れてみましたが、皆様が知っているパロディネタはありましたでしょうか?
元ネタが分からなかったら申し訳ありません。
何しろ、初心者な者で、話の展開がつまらない、面白味が無い、ありきたりだと感じた方もいるでしょうが、どうか、大目に見てくれたら嬉しいです。
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