さやか「お見舞いにいこう」(217)


さやか「CDばかりじゃあれだし」

さやか「>>5を持って恭介のお見舞いにいこう」

さやか「恭介、喜んでくれるかな?」

バイオリン


さやか「昔のことを思い出してもらうためにバイオリンを持って行こう」

さやか「いやー、あたしってホント賢いね」


―――
――



さやか「恭介ー、お見舞いにきたよー」

恭介「やあ、さやか」

さやか「はい、バイオリン」

恭介「えっ」

さやか「昔を思い出して、治療に専念してね!」

恭介「……さやかはさぁ、僕を虐めてるのかい?」


さやか「怒られた」

さやか「機嫌を直してもらうためにまた違うものわを持っていこう」


さやか「よし、>>11に相談だ」

わをってなんだよ

まどか母


さやか「そうだ、まどかのお母さんなら何かいい案があるかもしれない!」

さやか「そうと決まれば早速相談だー!」


―――
――



詢子「なるほど……お見舞いねえ……」

さやか「はい」

詢子「>>15とかいいんじゃない?」

全裸になって誘う


詢子「全裸になって誘うってのはどうだい? あんたならどんな男もいちころだと思うよ?」

さやか「ええっ!? ぜ、全裸って……///」

詢子「男子中学生を落とすには最高の方法だと思うけどね」

さやか「べ、べつに、そんなつもりじゃ……」


さやか「け、結局押し切られてしまった……」

さやか「全裸って言われても……あたしの裸なんか見てうれしいのかな……」

さやか「と、とにかく、女は度胸だよね、うん!」

さやか「し、失礼しまーす」ガラガラ


恭介「……」

さやか「あ、恭介……」

恭介「……」

さやか「あ、あの……昨日はごめんね?」

恭介「……もういいよ。 それで、今日は何の用だい?」

さやか「あー、えっと、その……」モジモジ

恭介「……?」

さやか「ちょ、ちょっと待ってね……」


立ち上がり、さやかが制服の上着を脱ぐ


(……そんなに暑いかな)


ほんのりと赤くなった頬をみて、ふと思う

さやかの指がブラウスのボタンを外し始め、それが勘違いであったことを知る


「……」


ぷち、ぷち、とボタンの外れる音が病室に響く

呆気にとられたままの僕をよそに、さやかがブラウスを脱ぐ
薄い青の下着が露わになり、慌てて目を逸らす


「さ、さやか……何を……」


「……」


彼女は何も答えない。
衣服が擦れ合う音だけが、耳に届く


「……恭介、いいよ」

「い、いいって……」

「お、お見舞い……だから……」

「そ、そんなこと言われても、だって君は……」

「うん、裸だよ?」

「だ、だったら、そっちを見れるわけないじゃないか」

「……あたしの体に、興味ない?」

「えっ、いや、それは――」


思わず視線を彼女に向ける
目に映るのは、手で大事なところを隠している、幼馴染


「……ぁ」


恥ずかしさからか、さやかが身を捩り、小さく声を出す

上気した頬に、潤んだ瞳。
いつもの活発で男勝りなさやかの姿はそこにはなかった


「どう……かな?」

「……えっ、と」

「ほ、ほら……早く何か言わないと……」

生唾を飲み込む
このまま何も言わないでいたら、何をされるのだろうか

「……」

ゆっくりとさやかが歩み寄り、ベッドへと体重をかける

ぎし、とスプリングが軋み、吐息がかかるほどの距離にさやかが近付く


「け、結構自身あるんだけどなー……こことか……さ」


右手を握り、胸へと誘導する
むにゅ、と柔らかな感覚が右手を伝って脳を刺激する


(これが、女の子の……)


側にいることが当たり前の幼馴染、美樹さやか
彼女の身体が女として成熟しつつあるという事実を思い知り、興奮が最高潮まで達する


「……ん、は……」


手を動かすに合わせて乳房が形を変え、艶っぽい吐息がさやかの口から漏れる


「さ、さやか……そろそろ……」


長い入院生活で抑圧されていた男としての性がじわり、じわり、と全身を蝕む


「……なぁに?」

「っ……」


不思議そうにこちらを見つめるさやかをめちゃくちゃにしてやりたい――どす黒い欲望が今にも溢れでそうになる


「……だ、ダメだよ、こんなの……」

「……いいよ、恭介なら」


ほんの少しだけ残った理性が音を立てて崩壊していく


さやかがベッドに上り、ちょうど対面する位置に来る

うっすらと汗ばむ肌。
ちょうどよい大きさの乳房に、桃色の蕾


「あ、あんまりじっくり見られると……恥ずかしい、かな」

「あっ、ご、ごめんっ!」

「ううん、いいよ……悪い気は、しないから」



「わ、悪い気はしないって……」

「あっ、ち、違うよ! その、別に露出が好きとかじゃなくて……恭介だからうれしいと言うか、なんというか……」

えっと、と言葉を繋ぎ、僕の胸に顔を埋める


「……ごめんね、変なことしちゃって」

「え、あ、いや……」

「迷惑、だよね……」


「いや、迷惑だなんて……」

「……何やってんだろ、あたし、ホントバカだ」

「……それには同意するよ」

「あはは、そうだよね……」


ぎゅ、と力強くさやかが僕を抱きしめる


「多分、無理だと思うけど……嫌いにならないでね」

「さやか……そんなこと」

「聞いて、恭介」


「恭介が事故にあって、バイオリンが弾けなくなったって聞いて」

「もうあの音色が聞けないんだ、って思ったら、すごい悲しくなった」

やっぱりな、と思う
上条恭介という人間からバイオリンを取り上げれば、もう何も残っていないのだから

「でもね、恭介が無事で、本当によかった」

「……さやか」

「確かに恭介のバイオリンを聞くことはもうできない、だけど恭介は生きてる。 あたしの側にいてくれる」

「バイオリンとか、そんなの関係なしに、あたしは恭介がいてくれればそれでいい」


胸の中のわだかまりが、取り払われた気がした

バイオリンが弾けなくなった僕を必要としてくれる人が、こんなにも近くにいたなんて


「……バカなのは、僕の方だ」

「……え?」

「でも、さやかはどうして僕のことを……」

「……気づきなさいよ、バカ」

「えっ、と……幼馴染だから?」


その言葉に、さやかが嘆息を返す


「確かに……それもある」


でもね、と続ける


「幼馴染として、ずっとそばにいて、それが当たり前になって……ある日気付いたの」

「気付いたって、何に?」

「……ここまで言ってわからないの?」

「え? ご、ごめん……」


はあ、と溜息をつき、さやかが僕を真っ直ぐに見据える


「今日は特別、教えてあげる……なんと、見滝原中学の美樹さやかちゃんは……」


ひと呼吸置き、言葉を続ける


「幼馴染の上条恭介君のことが、好きになっちゃったのでしたー」


えへへ、とはにかむようにさやかが笑う


「……好き、って」

「じゃないと、こんなことしないよ……そこは、分かって欲しかったかな」

「あ、えっと、ごめん」

「だいじょーぶ、怒ってないよ」


「えっと……」


突然の告白に、戸惑いを隠せない


「あ、いいよいいよ! そんなに深く考えなくても……ほら、恭介ってもてるから! あたしなんかよりもっといい子を見つけたほうがいいよ!」

「仁美みたいなお嬢様とか、まどかみたいな可愛らしい子とか。 あ、転校生みたいな美人さんでもいいかな」

「さやか……」

「……迷惑、だよね、ごめん。 でも、どうしても伝えたくて」

「バイオリンが弾けなくても……あたしにとって恭介は恭介。 この気持ちは、変わらないよ」


「……ありがとう、さやか」

「うん……どういたしまして、かな? でも、いきなり変なこと言っちゃって……ごめんね」

「どうしてそう思うんだい?」

「……そりゃ恭介だって、あたしみたいのに告白されても、嬉しくないでしょ?」


どうして彼女は、そんなことを言うのだろうか
多分、彼女の気持ちにずっと気付けなかった間抜けのせいだろうけど


「……そんなことないよ」

「またまたー……あんまり優しすぎるのは、良くないとおもうぞー?」

「バイオリンが弾けない僕に、生きる意味があるのか……ずっと考えてたんだ」

「……ダメだよ、そんな風に考えちゃ」

「うん……本当に、自殺も考えたくらいなんだ」

「そっか……でも、恭介が死んじゃったら、あたしも後を追っちゃうかもしれないよ?」

「それは困るね……さやかが死んじゃったら、左手を治す意味がなくなっちゃう」

「……え?」


「さやかにバイオリンをもう一度聞いて欲しい、だから、僕は手を治したい」

「……あたしに聞かせてどうするのよ……もっと、聞かせる相手がいるんじゃない?」

「君がいたからこそ、バイオリンを続けてこれた」

「……」

「だからさやかに、もう一度僕の音を聞いて欲しかったんだ」

「……そっか、嬉しいな。 そんな風に思ってくれるなんて」

「そう、だから僕も、君のことをすごく大切に思ってる」

「……え、えへへ……」


「それで、さっきの返事だけどさ」

「ふぇっ!? あ、いや、無理に返事しなくていいよ! その、あれは……えと……」

「さやか」

「ひゃ、ひゃいっ!、」

「……上条恭介は、幼馴染である美樹さやかのことを、とても大切に思ってる」

「え、あ、う、うん……」

「そしてその気持ちは……恋愛感情であると言っても過言じゃない」

「……」

「僕も――好きだよ、さやか」


「……ほ、本当なの?」

「今更嘘をつくわけないじゃないか」

「そ、そうだよね……あはは……」

ぎこちなく笑うさやかの目から、一筋の涙が零れ落ちる

「……さやか?」

「あ、あれ……なんでだろ……ごめんね、ちょっと、止まらないや……」

小さな肩を震わせ、さやかがしゃくりあげる

「ここは、泣くところじゃ、ない、のに、ひっく、笑わなきゃ、いけないのに、ぐすっ」

「……」


自然と顔が緩む
泣き続けるさやかの頭を、優しく撫でる


――そういえば、昔からそうだった

無理をして、強がって、弱音を吐くようなことをしない子だった

そんな彼女に、僕はただ甘えていただけだったのかもしれない


「ありがとう、さやか」


今までそばにいてくれて、ありがとう
これからも、そばにいて欲しい


「……うん」


眩しいくらいの笑みで、さやかが応える


「でも、さやかこそ僕みたいなので良かったのかい?」

「いやいや、あたしに恭介はもったいないくらいだってば」

「……そうかなあ」

「すぐ近くで、夢に向かって頑張ってる姿を見せ続けられたら、好きにもなっちゃいますって」

「そういうものかい?」

「そうそう」

「そっか……」


「ところで、さやか」

「ん?」

「そろそろ服を着て欲しいんだ」

「へっ……あっ!? わ、忘れてた!!」

「うん……僕もいろいろと限界で……」

「限界、って……もしかして……」

「いや、まあ、僕も一応男だし……」

「……こ、これ、かな?」


衣服越しに、指が股間を這う


「っ……さ、さやか!?」

「え、わっ、こんなに硬くなるんだ……」

「そ、そうじゃなくて!」

「あたしのせい……だよね」

「そ、それは、まあ、そうだけど」

「……ね、恭介」

「な、なに?」


恥ずかしそうに俯き、顔の前で指と指の先をつけたり離したりする


「えっとね……」


しばらくそれを続けたあと、上目遣いでこちらを覗き込み、一言


「しよ、っか……」


「……」


目の前には全裸の幼馴染
そして股間は臨戦態勢かつ入院中抑圧されていた性欲が理性を徐々に蝕み暴走寸前である


「……」


ゆっくりと、さやかの顔が近づいてくる


「……ん」


初めは、触れ合う程度の軽いキス


「……ん……む……」


その次は、舌を絡めた濃厚なキス

拙いながらも、本能に従い、互いを求め合う


「ん、ちゅぱ……れろ……」


一心不乱に、さやかの舌が僕を求める
同じように、僕もまた彼女を欲した


「んっ……」


長い口づけを、どちらからともなく終える


「……ちゅー、しちゃったね」


はにかみながら、えへへ、と笑う
その姿は、ただ純粋に可愛いという感想しかでてこない


「……じゃあ、今度はこっちだね」


再度、衣服越しにさやかが僕のものを撫ぜる





「い、いやっ、それは、やっぱり、まずいんじゃないかなー、なんて……」


ギリギリ残った理性が警鐘を鳴らす


「ほ、ほら……何事にも準備が大事だと言うし……」

「恭介、ごめん」


何かを欲しがるように、さやかがもじもじと身体を捩る


「これ以上、我慢できない……」


ぽつり、と呟く


「我慢できないって、もしかして……」


さやかの表情を伺いながら、恐る恐る彼女の股間へと手を伸ばす


「……」


表情は不安げだが、拒絶の意思は見えない

ごくり、と生唾を飲み込み、秘裂に指をあてがう


「っ……!」


くちゅ、と淫猥な水音
ぴくん、とさやかの身体が跳ねる


「っ……ん、やっ……」


愛液でどろどろの割れ目をゆっくりとなぞる


「あっ、きょう、すけ……っ」


ずぷぷ、と指が飲みこまれる
さやかの身体が覆いかぶさるように倒れこむ


「はあ、はあ……あ……んんっ!」


ぐちゅり

差し込んだ指を動かす

さやかの身体が小さく震え、僕の身体を抱きしめる力が一層強くなる



「……あう……んっ……」


彼女の中から指を引き抜く


「……どろどろだ」


愛液に塗れた指を見て、率直な感想を漏らす


「……」


恥ずかしさからか、彼女は何も答えない


「さやか……」

「うん……」


絡めた腕をほどき、さやかの身体が離れる


「脱がす、ね……」

「え、あ、うん……」


ゆっくりと、さやかの手がズボンへとかかった

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
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ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

保守


するする、とズボンが降ろされて行く


「あ、わわ」


はち切れんばかりに怒張したモノが、下着の中から激しく自己主張する


「む、昔見たのと全然違う……」

「……いや、当然だと思うよ」


さやかの細い指が、壊れ物を扱うように股間を這う


「そ、それじゃあ……」


さやかの手が、下着にかかる





看護士「上条さーん」コンコン

恭介「どわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」ガタッ

さやか「ひゃっ!?」

看護士「け……検診の時間でーす」

恭介(まずい! 今入られたら死ぬ! 色んな意味で死ぬ!)

恭介「ちょっと待って! 待ってくれ待ってくださいの三段活用!!」バタバタ

看護士「え……ああ、はいはい、わかりましたよー」スタスタ

恭介(セーフ! ギリギリセーフ!)

さやか「あ、危なかった……」ホッ

恭介「さ、さやか……やはりこういうのはきちんとした場所で行うことにしよう……」

さやか「あ、あはは……それもそうだね……」



―――
――



「これでよし、っと」

「はあ、まさかこんなところでお預けをくらうとは……」

「落ち込まない落ち込まない」


よしよし、とさやかの手が頭を撫でる


「……まあ、評判が地に落ちるよりはましだよね」

「あはは……それもそうだね……」


制服に着替えたさやかが椅子に座り直す
鞄を胸に抱え、こちらに微笑みかける


不思議なもので、一度見方が変われば、彼女の細かい仕草一つ一つが可愛らしい、愛おしいと感じる

ずっと傍にいて欲しいと、ただ純粋にそう思えた


「あ、あの、さ……」

「ん?」



「これで……その……ただの幼馴染から、恋人になった、ってことでいい、のかな?」


こちらの表情を伺いながら、小さな声で尋ねる


「うん……まあ、そうだね」

「そっか、そう、だよね……何だか、実感湧かないや」

「はは、それは僕も同じだよ」

「……本当に、良かったの?」



不安気な表情を浮かべるさやかの頭に手を載せる


「……さやか、今までありがとう」

「いいよ、お礼なんて……」

「優しいよね、君は」


一呼吸置き、言葉を繋げる


「これからも、よろしくね。 さやか」

「……うんっ」


昔から変わらない、元気な笑顔で彼女が返す


「じゃ、そろそろ帰るね」

「うん、そうだね」

「さやかちゃんが帰った後、独り寂しいからって泣いたりしちゃわないようにね?」

「いや……寂しいと言うよりは、まあ、なんというか、収まらないというか……」


先ほどの行為を思い出し、股間が熱を帯びるのを感じる


「それって……」


向こうもこちらの考えを察したのか、顔を真っ赤にして俯いてしまう



「そ、そうだよね……うん……あたしも、まだ……」

「え?」

「な、何でもない! 何でもないから!」


慌てて否定し、出口へと駆けて行く


「……あ、あのさ、恭介」


戸の前で歩みが止まる


「なんだい?」


「……た、退院したらさ」

「うん」


振り向き、言葉を紡ぐ


「こ、恋人らしいこと……たくさんしようね!」

「……恋人らしいこと、って……」

「そ、それじゃっ!」


ぱたぱたと慌ただしく出て行く彼女の後姿を見送りながら


(……早く退院したいなあ)


そう、思った


―――
――



彼女が帰った後、医者から一つの宣告が下される

残念ながら、現代の医学ではあなたの左手を治すことは不可能です、と

バイオリンを弾けなくなったのは、とても辛い
だけど何処か、解放感を感じることも事実


「……退院してもいい、ってことですか?」


医者の肯定の言葉を聞き、思わず笑みを浮かべてしまう

どうやら、左手が治らないことへの落胆よりも



――さやかに会える嬉しさのほうが、何倍も大きいらしい



―数日後―


「それでさー、あいつまどかばっかり甘やかして、あたしには冷たく当たるんだよ?」

「それはまあ……仕方ないんじゃないかな……」


右手にさやかの体温を感じながら、他愛のない話をしつつ、散歩をする


「むー、それってどーいう意味よー」


あれから足の方は治ったが、左手は相変わらず動かないまま


「ほら、鹿目さんって何となくそういうキャラだし」

「それは……まあ、そうだけど……」




「……はあ、さやかちゃんはどうせまどかと違って可愛らしくなんてないですよーだ」


頬を膨らましてそっぽを向く
少し、いじめすぎたかもしれない


「拗ねてる?」

「拗ねてない」


さやかが手を絡ませ、さらに身体を密着させる


「ごめんごめん」

「……ふん」



「そういえば、今日は何処へ行くんだい?」

「ふふーん、よくぞ聞いてくれました」


じゃん、と広告を一枚取り出す


「駅前に新しいレストランが出来て、そこのデザートが逸品なんだってさ」


マミさんのお墨付きでね、と話題によく挙がる先輩の名を出す


「なるほど……それは楽しみだね」



急かすさやかに腕を引かれ、歩き出す

僕の腕を治せる名医が見つかるなんていう奇跡も
動かないはずの腕を治してしまうような魔法もない

ただ、側に世話焼きの幼馴染がいる


「さやか、いつもありがとう」

「どうしたの? いきなり改まっちゃって」

でも、それだけで十分だ


「うん、ちょっとね」

「ふふ、変な恭介」


――奇跡も、魔法も、必要ない


おわり



期待していた方々には悪いが、本番の描写はない
うん、またなんだ。すまないね

最近いろいろあるけれど、頭がティロティロどうたらこうたらなんだ




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