はじまりの王国ースラム街ー
勇者「王様に魔王を討伐するように頼まれた」
勇者「だが俺は筋金入りの箱入り息子、この城塞都市の外の事は全く知らない」
勇者「王様はそんな俺の為に外の世界のプロフェッショナルを雇ってくれたらしい」
勇者「指定された待ち合わせ場所に来たはいいが…」チラッ
商人「触ったら買え」
チンピラA「…でよ、そこで俺が頭を吹っ飛ばした。バーン。それであの女も終わりさ」
チンピラB「もったいねぇ…あの女なら市で高く売り飛ばせたろうに…」
勇者「…心配だ」
??「…待たせたな」
勇者「お、あんたは王様が言ってた…確か」
ジョエル「ジョエルだ」
勇者「ああ、俺は勇者、よろしくな」
ジョエル「…テスの奴…たまにはマトモな仕事を持ってきたらどうだ…」ボソッ
勇者「ん?なんか言った?」
ジョエル「いや、何でもない。ついてこい」
ジョエル「城外は初めてだそうだな」
勇者「ああ、生まれも育ちも王国さ」
ジョエル「いいか、外では俺の指示に従え、絶対にだ」
勇者「わかったよ」
ジョエル「よし、ここに入るぞ」
勇者「いきなり宿屋か?ひどくオンボロだが」
ジョエル「宿屋としてはもう営業してないがな」
酔っ払い「よおジョエル、仕事か?」
ジョエル「あぁ、通路は安全か?」
酔っ払い「おうさ。兵士もモンスターもいねぇ。平和なもんさ」
ジョエル「よし、行くぞ、おい勇者、そこの本棚をどけろ」
勇者「どうしてだよ」
ジョエル「そこに隠し通路がある」
酔っ払い「そうそう、西側の連絡通路だが、昨日麻薬運びの一団が崩落させやがった。そっちはオススメしないぜ」
勇者「なにそれこわい」
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