女騎士「今日も王国のために特訓です!」(13)

女騎士「えい!やっ!とう!」

男訓練兵1「・・・女騎士さん、今日もお美しい・・・」

男訓練兵2「頭脳明晰だし・・・」

女訓練兵A「スタイルも抜群だし・・・」

女訓練兵B「そして、もう十分お強いのに、日課の剣の稽古を続ける健気さ・・・」

全員「・・・最高っ!!」グッ

女騎士「ん・・・?今誰かいたような、気のせいですかね?」

女騎士「そろそろ朝食を食べにいきますか」カシャン

___食堂___

友「おはよー、女騎士」モグモグ

女騎士「おはようございます、友ちゃん。よく眠れましたか?」

友「まあね、女騎士こそ5時から起きてて眠くないの?」パクパク

女騎士「のーぷろぶれむです、睡眠はちゃんととってます」エッヘン

友「女騎士は朝トレ、いつも何やってるわけ?」ムグムグ

女騎士「えっと、訓練用トラック(一周800m)3周、筋トレ、柔軟、剣の稽古ぐらいですね」

友「ぐらいって・・・道理でこの恐ろしい量を平らげても太らないわけだ・・・」

女騎士「そんなに食べてないですよ」モグモグ

女「そのご飯東京タワーを目の前にしてそれを言うか」

友「そう言えば今日は新しい王の即位式だっけ」

女騎士「そうです、なのでいつもより30分早めにお城に行かなければ」

友「ね、今度の王様って、女騎士の幼馴染みなんでしょ?」

女騎士「・・・その認識は間違ってます。王が幼い頃、仲がよかっただけです・・・」

友「そう言うのを幼馴染みって言うんじゃないの?」

女騎士「私の場合、本当に『幼い時』だけなのです。王は、私のことなんか覚えていらっしゃらないと思います・・・」

友「あー・・・ごめんね?なんか・・・」

女騎士「いえ、あ、もういかなければ。いきますよ、友ちゃん」タタタッ

友「あ、待ってー!」タッタッタッタ

___城の前の広場___

パッパー パラッパー パー♪

「これより、5代目○○王国_______」

モブ1「あれが新しい王様かー、まだ17、18歳くらいじゃない?」

モブ2「前の王様が若いうちに亡くなられたからねー」

モブ1「それなりにイケメンだね!」

モブ2「前の王様の容姿がしっかり遺伝してる感じかなー」
__________
_______

女騎士(なんと言うか・・・・)

女騎士(この位置居づらいですね・・・)

女騎士(王様の護衛なのは知ってたけど・・・斜め後ろってどうなんですか!?)

女騎士(何がどうって訳じゃないけど、何だか居づらい・・・)

「王からお言葉をいただきます」

王「・・・」テクテク ペコリ

女騎士(あ・・・)ドキ

王「え、えー・・・ほ本日は澄み渡るような晴天で、え・・・っと、こにょ・・・このような日に即位式ができることを大変よ喜ばしくおもいますっっっ!!」

女騎士(・・・ん?)

王「父亡き今っ!この俺・・・僕に父のようなその・・・政治?ができるとは思いまふぇん・・・が、
父から学んだことを精一杯生かしていければいいな・・・っていう・・・ふうに考えてます・・・」

王「また、やるときはしっかりできる、皆から尊敬されるような王を目指していこうと思いまひゅっ・・・」

女騎士(今がやるときではないのでしょうか・・・?)

王「何かと至らないこともしばしばあるとおもいますが、これからどうぞ宜しくお願いします!!」ペコッ

女騎士(なんというか・・・)

全員(期待しづらい!!!)

「・・・あ、ありがとうございました。次は閉会式です」

______________
__________
____城内___

側近1「ちょっとちょっと、王様!何ですか、あのぐだぐだ!」

王「あんなん初めてだったんだ、仕方ないだろ!」

側近2「そうは言われましてもですね、僕は前から言ってましたよ?先代を見習え、と」

側近1「そうですよー、きちんと練習しておけばあんな醜態さらさなくてすんだんですよー?」

王「醜態とか言うな!なんだお前ら、俺の親かっ!」

側近「教育係です♪」

王「うわぁ、むかつく」

王「それに教育なら家庭教師さんが居るだろ」

側近1「生活面で、と言うことです」

側近2「まぁ、教育は失敗でしたけど・・・」チラ

王「なんかけなされてない?俺」

側近1「まぁ、教育云々はともかく、今回のはあまりにもひどすぎますよ」

側近2「僕らまで女王様直々のお叱りを受けるんですから」

側近1「そんなんじゃ、愛しの女騎士さんに嫌われちゃいますよ?」ニヤニヤ

王「いいい愛しとかゆーな!!」

側近2「そう言わないで下さい。実は僕、色恋沙汰に興味がなさそうな王が、
昔の女が忘れられないなんておもし・・・可愛いなって思ったんです」ニコ

王「おいこら、言葉に気を付けろ。解雇にするぞ」

側近2「権力の乱用は止めてくださいよ」

側近1「それにしても王はお目が高いですね」

王「と言うと?」

側近1「えっとですね、才色兼備とか文武両道とか言う言葉は、女騎士さんのためにある様なもの、と言うことです」

側近2「てか、好きな人のことそこまで知らないなんて・・・」

王「うぅ・・・」

側近1「・・・・王、『月刊 騎士団』、読んでないんですか?」

王「月刊騎士団?なんだそれ?」

側近1、2「「!?」」

王「何だ、その顔・・・」

側近1「王さぁ・・・」

側近2「女騎士さんの前に・・・・」

側近1、2「「国のこと知らなさすぎだーーーーーー!!!!!」」

王「え?」

側近2「はぁ・・・、僕は前から言ってましたよ?先代を見習え、と」

王「お前、さっきと同じこと言ってんぞ」

側近2「同じことを2回言わせないでくださいよ!」

王「ええ!?」

側近1「王、勉強しようよ・・・」

王「う・・・」

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