まどか「ほむらちゃん、まだ寝ないの?」(71)

ほむら「あらまどか、貴女こそまだ寝てなかったの?」

まどか「ほむらちゃんが来るのを待ってたんだよ」

ほむら「あらそう、ごめんなさいね」

まどか「何をしてたの?」

ほむら「本を読んでたのよ、思った以上に読み耽ってしまったわ」

まどか「難しい本?」

ほむら「そんなことないわ、興味があるなら今度貸してあげる」

まどか「うん」

まどか「どんな本を読んでたの?」

ほむら「今は時代小説ね」

まどか「やっぱり難しそう…」

ほむら「色々な本を読んでいるから、まどかの好きそうなものを探しておくわ」

まどか「ほむらちゃんは読書家なんだね」

ほむら「まあ他に趣味らしい趣味もないし…楽しいのよ、本を読んでると」

まどか「時代小説以外にはなにがあるの?」

ほむら「童話、推理、ファンタジーから恋愛物まであるわ」

まどか「ほむらちゃんが恋愛物…!?」

ほむら「もちろん恋人役はまどかで想像しているわ」

まどか「…///」

ほむら「読書は知識を広げるだけじゃなくて、たくさんの考え方、捉え方を知ることが出来るの」

まどか「考え方…」

ほむら「何て言うのか…大げさに言えば自分の世界を広げるって感じかしらね」

まどか「ほむらちゃんの知識とかは本からの贈り物なんだね」

ほむら「そうよ…そして、貴女が望むならその知識を今ここで役立てることもできるわ」ワキワキ

まどか「まっまた今度にしてよ!///」

ほむら「あら、残念。せっかく新しいケーキの作り方でも披露しようかと思ったのに」

まどか「えぇ!?」

ほむら「まどか、貴女いま何を考えていたのかしら?」

まどか「えと…///」

ほむら「ふふっ、可愛いわねまどかは」

まどか「うう…///」

まどか「そっそれよりもうこんな時間だよ!早く寝ようよ!」

ほむら「それが…まだあまり眠くないのよね」

ほむら「本を読んでいた所為か目が冴えちゃって」

まどか「ええーそんなぁ」

ほむら「先に寝てていいわよ、まどか」

まどか「いやだよ、私はほむらちゃんと一緒に寝たいの」

ほむら「もう…だけど嬉しいわ、ありがとう」

まどか「うぇひひひ…///」

ほむら「さて、どうやったら眠れるかしら」

まどか「羊を数えればいいんだよ」

ほむら「その手のもので眠くなったことがないわ…」

まどか「うーん…じゃあものすごくつまらない事をするっていうのは?」

ほむら「つまらない事?」

まどか「ずっと同じつまらない事をしてたら眠くなるでしょ?」

ほむら「まどかが傍にいるのに?貴女がいればどんな単純作業も至福のひと時に変わるわ」

まどか「う…嬉しいけどそれじゃダメだね…」

ほむら「どうしたものかしら…」

ほむら「とりあえずこんなものを作ってみたわ」コトッ

まどか「これは…ホットミルク?」

ほむら「ええ、といっても鍋で温めただけだけれどね」

まどか「私の分まで作ってくれたんだ、ありがとう」

ほむら「私一人で飲んだって楽しくないわ」

まどか「うぇひひっ…いただきます」ズズッ

まどか「あっ!あひゅい!」

ほむら「だ、大丈夫!?」

まどか「うぅーあひゅいよう…」

ほむら「ちゃんと冷まして飲まないからよ…」

ふーふー… ふーふー…

ほむら「これで少しは飲みやすくなったわ、はい」

まどか「うん…ありひゃとう…」

まどか「んー」チビチビ

ほむら「まだ舌は痛いの?」

まどか「うん…」

ほむら「ちょっと見せてみて」

まどか「ひゃい」ペロッ

ほむら「うーん、そんなに酷くはないようだけど…もうちょっとこっちへ来て」

まどか「うん…」ズイッ

まどか(はっ!)バッ

ほむら「…急に距離をとってどうしたの?」

まどか「いや…なんだか嫌な予感がして」

ほむら「流石の私でも貴女の舌を舐めようとはしないわよ」

まどか「…だよねー」ホッ

ほむら「まぁでも大人のキスくらいは考えていたけど」

まどか「だっダメだって!本当に痛いんだよ!?///」

ほむら「冗談よ、冗談」

まどか「なんだかいつにも増して大胆なこと言うねほむらちゃん…」

ほむら「こんな時間だし少しくらいはいいかと…」

まどか「よくないよ、まだ中学生なんだよ?」

ほむら「私の貴女を思う気持ちは年齢なんかに左右されないわ」

まどか「もうちょっといい場面で言おうよ、そういう事は…」

ほむら「私はいつだって全力よ?場面なんて選んでいられないわ」

まどか「嬉しいような悲しいような、変な気持ちだよ…」

ほむら「ええと、冷やすものは…氷くらいしかないけどいる?」

まどか「ううん、なんだか痛くなくなってきたからもういいよ」

ほむら「それは良かったわ、じゃあ…」

まどか「や、あの、キスはまだダメ!」

ほむら「そう…まだ、ね」フフッ

まどか「う…うん、まだダメ」

ほむら「そう、楽しみにしているわ」

まどか「うう…」

まどか(勢いで『まだ』とか言っちゃったけどどうしよう…)

ほむら「それじゃ、そろそろ寝ましょうか」

まどか「へ?」

ほむら「眠い貴女をいつまでも起こしているのも悪いし…それに」

ほむら「おやすみのキスも楽しみだから」フフッ

まどか「う…うん///」

まどか(お…おやすみのキス!?ええぇ!!?///)

ほむら「ふぅ…」パサッ

まどか「…そういえばカチューシャつけてないほむらちゃんってあんまり見ないね」

ほむら「そういえば人前で外すことも無いわね…それがどうかしたの?」

まどか「ううん、なんていうか…新鮮な感じがして」

ほむら「見たかったらいつでも外すわ、貴女の前だけでね」

まどか「うぇひひ…私しか知らないほむらちゃんかぁ」

ほむら「ええ、貴女は特別だもの」

ほむら「ほら、いらっしゃいまどか」

まどか「う…うん」ドキドキ

まどか「このベッド…ほむらちゃんの匂いでいっぱいだ…」

ほむら「匂い、か…気にしてなかったわ…嫌かしら」

まどか「ううん…すっごく落ち着くよ」

ほむら「そう…良かった…」

まどか「なんだかほむらちゃんに包まれてるみたい…」

ほむら「ふふっ…貴女もいい匂いがするわ」スリスリ

まどか「ひゃう!?ほ、ほむらちゃん…」

ほむら「まどかと一緒に寝られるなんて…これ以上の幸せはないわ…」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「まどか…目を閉じて?」

まどか「うん…」

まどか(あ…感じる…ほむらちゃんが来る…)

ほむら「ん…」チュッ

まどか「ん…」ゾクゾクッ

ほむら「………はぁ」パッ

まどか「………ん…」パチッ


ほむら「…貴女はどんな表情でも可愛いわ、まどか」

まどか「ほむらちゃん…長いよ」

ほむら「長いキスは嫌い?」

まどか「…わかってるくせに」

ほむら「ふふふっ…」

まどか「…へへへっ」


ほむら「お休み、まどか」

まどか「お休み、ほむらちゃん」


しかし数分後

まどか「………」

ほむら「すー…すー…」

まどか「………」

ほむら「すー…すー…」

まどか「…ほむらちゃん、もう寝ちゃったの?」

ほむら「すー…すー…」


まどか(どうしよう…今度は私が眠れなくなっちゃった…)ドキドキ

まどか(ううっ、ほむらちゃんがキスなんてするから…)ドキドキ

ほむら「すー…すー…」

まどか「…ねぇほむらちゃん」

ほむら「すー…すー…」

まどか「…ほむらちゃんってば」

ほむら「すー…すー…」

まどか「うう…」ウルウル

ほむら「すー…すー……ま」

まどか「え?」

ほむら「まどかぁー…」ガバッ

まどか「!?」

ほむら「んん…まどかぁ…」ムニャムニャ

まどか(え?え?えええ!?)ドキドキ

ほむら「ふふっ…まどかぁ…」ギュウッ

まどか(ほっほむらちゃん!?)ドキドキ

ほむら「すー…すー…」ダキッ

まどか(わ、私は抱き枕じゃ…)ドキドキ

ほむら「すー…すー…」

まどか(…まあ、それでもいっか)キュッ

ほむら「まどかぁ…すー…すー…」

まどか(私の夢…見てるのかな…)

ほむら「すー…すー…」

まどか(えへへ…なんだか嬉しいな)

ほむら「すー…すー…」

まどか(ほむらちゃん、お休み)



朝、目が覚めたときにまどかに抱きしめられていることに気がついたほむらが悶々とするのはまた別の機会に…

おわり

うん、ゴメン。また単発なんだ。付き合ってくれてありがとう。

じゃ、ちょっと待ってて
ほむらの悶々だけ書く


翌朝

ほむら「…え?」

まどか「すー…すー…」ギュッ

ほむら(な…なんでまどかがっ!?)

ほむら(えっと…そうよ昨夜は一緒に寝たんだからこれくらいはっていやいや無い無いなんでまどかが抱きついてることに繋がるのよ)


まどか「ん…ほむらちゃぁん…」スリッ


ほむら(…かっかかかか可愛い///なんて可愛い寝顔なの///天使?いやそんな表現ですらもの足りないくらいに可愛いいいい///)

ほむら(ああ抱きしめたいこの手でその寝顔を包みたいだけど今そんなことをしたら起きてしまうかもしれないああどうしたらいいの私は!)


まどか「へへっ…ほむらちゃ…」ムニャムニャ


ほむら(わわわわわわ笑ったああああああ!!!なにこの破壊力ああもうダメ抱きしめたいいいいいいい)

ほむら(いやダメ!ダメよほむら!今のこの時間を十分に堪能しないと…ああでもやっぱり可愛いいい…)

ほむら(お…落ち着くのよ!そう落ち着いて……)フーフーッ

ほむら(いっそ時間を止めて…いやそれでも私に触れているまどかには効果が無いし変身のときに…ああもうもどかしい!)

ほむら(ちょっとだけなら…そう、ちょっとだけなら起きないかも…)ソーッ


まどか「ううん…」スリッ


ほむら(…いやダメね、下手に動けばそれだけでまどかに感づかれて起こしてしまう…)

ほむら(こんなに可愛いものを見ているしかないなんて…生殺しもいいところだわ…)


まどか「すー…すー…」


ほむら(ああもう永遠に時間が止まってしまえばいいのに…永遠にまどかとこうして…)

ほむら(…そういえば今何時かしら?)チラッ

ほむら(10時!?大変、今日は確か11時から映画を見るって…家を出てから映画館までたしか30分くらいかかったはず…)

ほむら(うわぁぁぁぁ…どうしよう…いっそ私も寝坊したことに…いやでも、あの映画はまどかが楽しみにしていたし…)

ほむら(まどかとの映画…まどかの楽しみにしていた映画…だけどこの寝顔だけは…)チラッ


まどか「すー…すー…」


ほむら(ああもうなんでそんなに可愛いのよお…起こしたくない…でももうそろそろ起きて準備しないと間に合わない…)

ほむら(そうだ、この寝顔を何かに記録して……あれ?ケータイが無い?)

ほむら(あっ、本を読んでいたときにリビングに置いてきたんだわ!ああもう私ってほんとバカ……)


まどか「むにゃむにゃ…」ギュッ


ほむら(起こさなきゃ…でも起こしたくない…でもやっぱり起こさなきゃ…)ワナワナ

ほむら(ああもうどうしたらいいのよぉぉぉぉぉぉ!!!)ワナワナッ

ほむら「うーーーん………」




まどか「ほむらちゃん、どうしたの?」

ほむら「いえ、なんでもn………え?」



まどか「おはよー、ほむらちゃん…」ファアァッ

ほむら(ああああああああああああああああしまったああああああ!!!)

まどか「…?どうしたのほむらちゃん、なんで泣きそうなの?」

ほむら「なんでもない…なんでもないのよまどか…」

ほむら(ああ…私はどこまで愚かなの……)



ほむらの悶々 おわり

やっぱりさっきので終わらせとくべきだった気がするね
付き合ってくれてありがとう。もう無いよ

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