兵士「認めてもらいたくて」(13)
主はSS初心者です。
あまり上手く書けないですが、よろしくお願いします。
昔からそうだった。
誰かに認めてもらいたくて、褒めてもらいたくて…
親父は21の時に出兵し、27の時に棺に入って帰国した。
お袋は親父が18の時から付き合っていた。
親父が21になった時、お袋は俺を身籠った。
二人は大層喜んだみたいだ。
だがそんな時、俺の実家の近くで爆破テロが起きた。
そりゃあもう凄い爆発だったそうだ。
何たって、400mも離れてる俺の実家の壁が半分持ってかれる位凄かったみたいだ。
でも、俺の親父は額から血を流しながら壁の下敷きになってるお袋を助け出しなおかつ、近所の知り合いを集め救出活動や消火活動をはじめた。
その行動は話題になり、親父は一躍有名人になった。
>>2さん
なるほど、あまりこういったスレをした事が無かったので勉強になります!
毎日取材の為に訪問する記者やテレビカメラ、もう凄かったらしい。
数日後、この爆破テロの犯行グループが分かった。
グループと言うよりは一つの国だ。
爆破テロを行ったのは…「ロシア」
爆破テロが起きる少し前、北方領土でロシア海軍による開艦式が強行された。
勿論、日本政府は猛烈に抗議した。北方領土は日本の領土であり「ロシアのモノではない」と。
しかしロシア側は聞く耳をもたず、日本領海に侵入して来た。
この事態に対し日本政府は陸海空にスクランブルをだした。
しかし、日本政府よりも先に行動を起こしていたものがいた。
北海道漁業組合の漁師達だった。
漁業組合の人達は数百隻もの大小様々な船を持ち寄りロシア海軍の進路を阻んだ。
船には漁師の他、北方領土返還を願う人達も乗っていた。
大漁旗の代わりに「北方領土は日本の領土!」
「我々は負けない!いつか返還される日が来るまで!」と、様々な事が書かれている手書きの旗をなびかせていた。
幾度も艦隊の進路を阻もうとするがその度に巡視艇による邪魔を受けていた。
そして、ついに事故が起きる。
一隻の漁船がロシア海軍の「ソヴレメンヌイ級駆逐艦」の進路を阻もうと、正面から接近した。
しかし、「ソヴレメンヌイ級駆逐艦」はそれを避けようともせず、スロットルを上げ、そのまま正面から接近する漁船を跳ね飛ばした。
言うまでもなく、漁船は砕け散り、漁船に乗っていた20人以上の人達が北海の海に投げ出された。
このロシア側の行動に漁船の乗組員達は激昂、一部始終を撮影していた報道ヘリのリポーターも怒りを露わにした。
勿論、この映像は一気に世界に広まりロシアを非難する声が上がった。
それでもなお、開艦式を強行するロシア艦隊に遂に漁業組合側の怒りが弾けとぶ。
漁業組合側はロシア艦隊に突撃を開始する。
漁業組合側は巡視艇に接舷し巡視艇に乗り込みだした。
そして、乗組員を捉え暴行し、海に放り投げた。
ここで一つまずい事が起きる。乗り込んだ人間のうち5人が元自衛官であり、文字が読めなくてもある程度の武装が使用可能であるという事だ。
乗り込んだ人間はそのまま巡視艇の武装を稼働させ、ロシア艦隊に攻撃を開始した。
ロシア艦隊は密集しているため、思うように巡視艇を攻撃出来ずにいた。
そうこうしている間にミサイル艇「マトカ型」が漁業組合側に乗っ取られ更に混乱を招く。
しかしロシア側も黙ってわいない。各艦が漁船に照準を合わせ、発砲する。
各艦の砲が火を吹く。
漁船は吹き飛び砕け散り、海が赤くそまる。
そんな時、空自のF-15Jが現場に到着する。
しかし、眼下の光景に混乱してしまう。
漁業組合側が乗っ取ったミサイル艇により吹き飛ばされるロシア側の駆逐艦。ロシア側の銃器を使用し、銃撃戦を繰り広げる漁業組合。ロシア側の攻撃により吹き飛び砕け散る漁船。
全てが異常だった。
F-15Jのパイロットが管制室に問う。
「俺は何をしたらいい?」
この騒動は後に、「北方領土解放への闘い!」と、大きなプロパガンダとして報道された。
結局、この戦闘はアメリカ側の介入により終わる。
ロシア側の被害
駆逐艦1隻沈没 1中破
巡視艇1隻大破 2隻轟沈
ミサイル艇2隻轟沈
空母 軽微
死者56名
重軽傷者64名
行方不明者86名
漁業組合側被害
漁船27隻沈没
各種船舶38隻沈没
死者178名
重軽傷者204名
行方不明者68名
日本の歴史が始まって以来、戦争以外で史上最大最悪の事件だった。
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