五条さん「ククク…いきますよドドリアさん、ザーボンさん」(16)

ここは崩壊した都市
謎の二つの物体以外の何も残って居ない、殺伐とした残骸の山
その残骸達の真ん中で静かに立つ男が一人

???「さて…」

そう呟くと彼はゆっくりと重たい足を動かし、何もない街を進んでゆく

彼の名は五条、誰にも彼が誰だかはわからない

ベジータ「ギャリック砲ーーーーっ!!!!!」

悟空「波ーーーーっ!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

ベジータ「なっ!!俺のギャリック砲とそっくりだ…!!」

悟空「四倍だーーーーっ!!!!」グオオオオオオオオオ

ベジータ「うわあああああああ!!!!!!!!」

五条さん「…なにやらやっていますね…ククク…」

五条は影からその様子を見守る。
その目は二人を見下すように達観していた。
まるで俺にかかれば二人とも一瞬で終わらせることができる、というように。

五条「さて、俺もいくととしますかね…」

はるか上空に飛ばされたベジータを瞬時に追いかける。
彼の目的は誰にもわからない。

ベジータ「くっ…醜くなるが大猿に…」

五条「月を探しているのですか?」

ベジータ「!?」

ベジータは突然の声に驚く。

ベジータ「誰だ貴様…」

五条「ククク…あなたはベジータ、ですね?」

ベジータ「答えやがれ!!貴様は誰だ!!」

五条「失礼…俺は五条…五条勝です…ククク…」

ベジータ「五条とやら…俺は今貴様程度の戦闘力の奴に力を使っている時間は無いんだ…今すぐ消え…」

消え。
そこまで言うとベジータは言葉を遮られた。
頬に走る痛み。
先程カカロット…孫悟空に殴られた痛みではない。

ベジータ「貴様…どうやらカカロットより先に死にたいようだな…」

ベジータは五条を悟空を殺す前のターゲットに決めた。
それは絶望的なことであった…。
が、それは五条勝が悟空達と同じ戦闘力であったと考えるならだが。
ベジータは高を括っていた。
カカロット程ではない、と。

ベジータ「ずあっ!!!!!」

五条「…なかなかですね」

「ですが…」スッ

五条の姿が消える。

五条「俺には及ばない」

ベジータ「なっ…」

バシン、とベジータは地面に叩きつけられる。
はるか上空からの落下。
更に五条に殴られた勢いも増してベジータはもろにダメージをくらうことになった。

悟空は地上でベジータが降りてくるのを待っていた。
あの程度で死ぬはずない、そう考えていたからだ。
しばらくするとなにやら知らない、小さな小さな気を上空で見つけた。

悟空「おい…なにやってんだ小さい気の奴…!!ベジータ相手に…!!」

またしばらくした。
ベジータの気が強大になる。

悟空「くっ…あいつまだあんな力を…!!」ビリビリ

しかし。
その強大な気は一瞬で消え去ることになる。
悟空がまだあんな力を…!!と言っている間にベジータが空からものすごい勢いで落ちてくる。

ベジータ「かはっ…」

悟空「ど、どういうことだこりゃあ…」

驚きを隠せない。

五条さん「彼は俺の計画には邪魔だったので眠って頂きましたよ…ククク…」

「永遠の眠り…かもしれませんがね…」

悟空「おめぇ…一体なにもんだ!!」

五条は先程ベジータに名乗ったのと同じように名乗る。

五条さん「俺の名は五条…五条勝ですよ…」



時々さんをつけるの忘れてたから気をつけるね

悟空「五条か…なんでおめぇはベジータをやっつけたんだ?」

五条「ククク…お前には関係のないことですよ…」

はぐらかす。

悟空「いいじゃねーかぁ!!教えてくれよ~」

五条「仕方ないですね…」

「…本当に聞きたいですか…?」

悟空の背筋が凍る。
その感覚は天津飯、ピッコロ、ベジータ、今まで戦ってきた強者が出してきた気迫や迫力を遥かに凌駕していた。

悟空「や、やっぱいいや…」

五条「そうですか」

五条「さて、そろそろいきますか…」

五条は眼鏡を少し上げると雲一つない虚空の彼方へ消えて行った…

悟空「…なんだったんだあいつ…」

「あっそれよりもみんなを!!」バッ

ーーー
ーー


この戦いで犠牲になったのは天津飯、餃子、ピッコロ、そしてヤムチャ。
ピッコロが死んだことによって地球のドラゴンボールはなくなり、死んでしまった一般人や戦士、そしてヤムチャを生き返させることはできなくなった。
そしてナメック星にもドラゴンボールがあることを思い出したクリリン。
そして時は流れ彼らは宇宙にーーー

五条「…ククク…彼らは宇宙にいきますか…」

「狂え…純粋に…!!」

「ククク……ッハハハハハハハハハ!!!!!」

ブルマ「出発!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

ブルマ、悟飯、クリリンの三人はロケットで宇宙へ飛び出した。
もう一人外に客を連れて…

五条「ククク…ナメック星までタダ乗りさせて頂きますよ…」

俺としたことがまたさんを着けるのを忘れていた
五条さんファンとしてあるまじき行為だな

惑星フリーザ

キュイ「なっ!?ベジータの野郎が死んだだと!?」

戦闘員「はっはい!!」

キュイ「はっ…死んでくれて清々したぜ」

「俺もフリーザ様の居るナメック星に行くか」

この時キュイはもう少し考えるべきであった。
下級戦士しか居ない筈の地球でベジータが死ぬというまさかの事態を。

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