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唯「わわっ、地球にそっくりな星だよ！」

憂「こんな広い宇宙だから地球と同じような進化の過程をたどった星があったって不思議じゃなかったんだ」

唯「宇宙って凄い！」

憂「向こうの世界にも私とお姉ちゃんがいて、仲良くしてるのかなー♪」

唯「きっとけいおん部のみんなとそっくりな人たちもいて、皆で演奏してるよー」

憂「楽しそうだねー」

唯「はあー、行って見たいなー」

憂「うーん、でも……宇宙旅行は危険がいっぱいだよ？」

宇宙旅行は危険だ

未知の放射線、未知の怪物

凍えるような温度、灼熱地獄

音も届かない無音の世界

唯「うーん、でもやっぱり行ってみたいなー」

憂「もうしょうがないなー、お姉ちゃんは」


憂(小学校の頃工作で作った宇宙船、まだ動くかな？)

―平沢家地下、憂の研究所―

憂「えーと、倉庫にあったはずなんだけど」

憂「これはタイムマシン、これは霊界通話機、」ｶﾁｬｶﾁｬ

憂「うーん最近忙しくて物を入れたら入れっぱなしなんだったから見つからないや……」

憂「そうだ！探し物発見器を使えばすぐに見つけられるはず」

憂「これはワープ装置、これはムギ型メイドロボ、これは宇宙船、これはメーザーカノン砲」ｶﾁｬｶﾁｬ

憂(お姉ちゃんのために探し物発見器を早く見つけなくちゃ！)

数分後

憂「はあ…はあ…」

唯「憂！その馬鹿でかい装置は何なの！？」

憂「ようやく見つけたよ、これは宇宙救命ボート」

　　　　　./ヽ.
　　　　　i':　'i
　　　　　|:::　|
　　　　　|:::　|
　　　　　|____|
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　　　　　|||||||
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　　　　　|ﾆﾆ|
　　　　　|[・].!
　　　　　|:H: !
　　　　　|ﾞII .|
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　　　|: |;;|l ! l|;;|: |
　　　|: |;;|l ! l|;;|: |
　　　|:.ヽ|l ! l|/!.:|
　　　|: |;;|l ! l|;;|: |
　　　 ~''/| ! |ヽ'~

唯「わあー、かっこいいー」

憂「正式名称はコギトエルゴスムUI-303型だよ」

コギトエルゴスムUI-303型「ヨロシクオネガイシマス」

唯「しゃ、喋った！？」

コギトエルゴスムUI-303型「ワタシハ長イ航海ヲ退屈シナイヨウニ人間トノ対話ヲプログラミングサレテイルノデス(三ツ矢ボイス)」

唯「わあーすごいや！名前はコギー太だね！」

憂「でもさっきワープ装置も取り付けたから向こうの星へは一瞬でつくから安心してね」

唯「とりあえず憂に言われたとおりに食料の準備も出来ました！」

憂「ポテチに、蒟蒻ゼリーに、カントリーマアムに、オレオ？」

憂「お姉ちゃん、お菓子ばっかりー」

唯「だって、保存が利くものってこれぐらいしかなかったんだもーん」

唯「あとはペプシネックスと、ウーロン茶、ムギュの天然もリュックに入ってるよ」

憂(まあ最悪水と空気からミートキューブが作れる装置をコギトエルゴスムに積んであるからいいか)

唯「準備は整ったね！」

憂「それじゃ、未知の惑星への冒険に」

唯憂「しゅっぱーつ！！」　　ю┐('・c_・` ) ポチットナ
　　　　　./ヽ.
　　　　　i':　'i
　　　　　|:::　|
　　　　　|:::　|　ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
　　　　　|____|
　　　　　|;;;;; |
　　　　　|||||||
　　　　　|||||||　　　＜揺レマスノデ、シートベルトヲシテクダサイ
　　　　　|;;;;; |
　　　　　|ﾆﾆ|
　　　　　|[・].!
　　　　　|:H: !
　　　　　|ﾞII .|

　ﾞ　 ∩._|/!/|_.∩
　　　|: |;;|l ! l|;;|: |　
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　　　|:.ヽ|l ! l|/!.:|
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　　　　（~'`'`~）

　　 (⌒.| l l　|⌒）
　 （（（ 　| ll ||　　））
（　）　从| ll ||　））⌒）））

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☆*:・'｀★☆。.:*:・'｀★*:.。:* ・'｀☆。.:*:・'｀★．‥∵★¨∴

☆*:・'｀★☆。.:*:・'｀★*:.。:* ・'｀☆。.:*:・'｀★．‥∵★¨∴

幾千の星々

まるでダイヤモンドのようなそれは、宝石箱のように輝いています

この先、どんな冒険が待っているのでしょうか

真っ暗な宇宙だけれど、寂しくはありません
だってそんな闇を照らしてくれる、大切な人が傍にいるのですから

唯「ポテチおいしー」もぐもぐ

憂「お姉ちゃん、油のついた手でゲームキューブのコントローラーを触っちゃ駄目だよ」

唯「コギー太の中は凄いね、いろんな設備が整ってるよ、ゲーム部屋に、おひるね部屋」ﾋﾟｺﾋﾟｺ

憂「空間圧縮で、子供の頃ほしかった部屋を詰め込んだからね」

唯「無重力体験部屋、図書室、ハイテクおトイレ」

唯「……でも私のポスターがベタベタ貼られていた部屋があったけどあれはなんだったのかなー」

憂「！！(あ゛、そういえばそんなのも作ってたっけ！！)」

憂「そ、そんなことよりそろそろ木星を追加するから展望室で見物しようよ！」ｱｾｱｾ

唯「？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
南南南温帯 SSSTZ　　　　　, -'''"￣:::::::::::::￣"'''-､

南南温帯 SSTZ　　　　　 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : ::＼　南南南温帯縞 SSSTB
南温帯 STZ　　　　　　 , '' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ､　南南温帯縞 SSTB
南熱帯 STrZ　　　　　./' ' ',;;;;;;;;;;,' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' 　 ' ' ' 'i　南温帯縞 STB
南赤道縞帯 SEBZ 　,!'.'.'.'.'.'.::'.'.'.:.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.'.!　熱赤道縞 SEB

赤道帯 EZ　　　　　　|..........................................................................|　赤道縞 EB
赤道帯 EZ　　　　　　|.:: .:::. ..........::: .................................::::...........|　赤道縞 EB
北赤道縞帯 NEBZ　 l:;;:::;;;;;;;:;;;;;;;;;;;:::::::;;:;;;;;;;::::::::;;;;;:::;;;;;;;;;;;;;;;l　北赤道縞 NEB
北熱帯 NTrz　　　　　.i...................................................................../　北温帯縞 NTB

北温帯 NTZ　　　　　　 ' 、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : , '　北北温帯縞 NNTB
北北温帯 NNTZ　　　　　 ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　北北温帯縞 NNNTB
北北北温帯 NNNTZ　　　　　ﾞ''ｰ ､,.＿:::::::::::＿, -'"

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.←コギー太

唯「わおっすっごくおっきいね」

憂「なんたって地球の3倍はあるらしいからね」

唯「そっくりな地球へはあとどのぐらいで着くの」

コギー太「木星ヲ通過し終える頃には、おおよそのワープに必要ナ計算ガオワリマス」

憂「じゃあ、木星にお別れしたらすぐに到着だね」

唯「まだ出発して1時間もたってないのに早いなー」

憂「私は着陸に向けていろいろ準備するけどおねえちゃんはどうする？」

唯「もう少し展望してるね」

憂「うんわかった、何かあったら携帯に電話してね」


唯「この光景、みんなにも見せたかったなー」

唯「そうだ、写メを取って送ろう」

唯「憂が作ってくれた携帯電話は電波が常に3本だから助かるよ」

―地球―


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いま、うちゅう(笑)




jpg

↓木星
○　*。.:*:・'｀★*:.

♀＜ピース
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梓「いいな」

―宇宙―

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　唯先輩ずるいです！
　なんで私も連れて行ってくれなかったんですか！

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唯「あっあずにゃんがご立腹していらっしゃる」

唯「なだめなくちゃ！」

ﾎﾟﾁﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

-----------------------------------

　宇宙は放射能だらけだもの
　成長途中のあずにゃんには危険すぎるよ

-----------------------------------

-----------------------------------

　放射能なら普通の人間の16倍は耐えられる自信があるです

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　あずにゃんすごーい！
　私なんて放射能が苦手で7シーベルト浴びただけで死んじゃうのにー

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-----------------------------------

　私の一族はそういうものに耐え忍ぶよう進化しているのです

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-----------------------------------

　あずにゃんかっこいー

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-----------------------------------

　えへへ///

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唯「ふう、なんとかなだめられたよ」

唯「でも確かに、皆もつれてくればよかったな」

唯「あとで憂に相談してみよう」



コギー太「そろそろワープニハイリマス(三ツ矢ボイス)」

唯「あっもうそんな時間なんだ」

憂『おねえちゃん聴こえるー？』

唯「憂の放送だ」

憂『5分後ワープに突入するけど、念のため突入時の瞬間はどこか座れる場所でじっとしててね』

唯「わかったよー」

憂『私は着陸のためにワープを抜けたら手動でコギー太を操作するから管制室にいるよ』

唯「うんー、頑張ってねうーいー」

憂『GOOD LUCK』

ゆい、いけぬま？

唯「うーい！うーい！ (^q^)/」
憂「煩いわねー、何よーお姉ちゃん！」
唯「いけぬまって、なに？」
憂「えっ！？…そうね～、お姉ちゃんの様な人のことね」

唯「あーう！ゆい、いけぬま？」
憂「そうよ、お姉ちゃんは池沼よ」
唯「うーい、いけぬま？」
憂「私は違うわ」
唯「どーして？うーい、いけぬまじゃない？」
憂「当たり前じゃないの！それより、なんでそんなこと聞くのよ？」
唯「ゆい、がっこーで『いけぬま』言われている。ゆい、わかんない」
憂「トホホ…、情け無いわねー。池沼から、池沼って言われているのか…」
唯「うーい！いけぬまはおりこー？」
憂「だから、池沼ってお姉ちゃんのことよ。お姉ちゃん、自分でお利口だと思うの？」
唯「あーう！ゆい、おりこーさん！ (^q^)」
憂「お利口さんは、うんち漏らしたりしないわよ」
唯「う゛ーう゛ー！ (>q<)」
憂「だから、お姉ちゃんは池沼でいいでしょ？池沼さんは、うんち漏らしても大丈夫よ」
唯「わーい！ゆい、いけぬまさん！いけぬまさん！ (^q^)/」
憂「……」

―管制室―

憂「コギー太、G-ディフューザーシステム確認」

コギー太「少々ズレテイマスガ、モンダイハアリマセン」

憂「えーっと、どのボタンでｵｰﾙﾚﾝｼﾞﾓｰﾄﾞに切り替えだっけ」

憂(うぅ……小学校の頃に作ったものだからユーザーインターフェイスが拙いやー)



「着陸ﾎﾞﾀﾝ」　「自爆ﾎﾞﾀﾝ」　「お姉ちゃんﾎﾞﾀﾝ」　「五億年ﾎﾞﾀﾝ」　「ｵｰﾙﾚﾝｼﾞ」　「変形ﾎﾞﾀﾝ」


憂(しかもハンドルに遊びがない、これじゃ入力のさいに力が入りすぎちゃう……)

憂(それに映像出力の遅延もひどい、0.01フレームズレてる……こんなんじゃ万が一お姉ちゃんの危害が加わらないとも限らない……)

憂「そうだ、5分以内に新しく作り直せばいいんだ」

憂「そうと決まればエルゴノミクスの基づいた新設計をするよ！」

ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ

―お姉ちゃんの部屋―


コギー太「この部屋ハ小学生ノ頃ノ唯サンの部屋を再現しているようデスネ(雄二ボイス)」

唯「うわああ、懐かしいー」

唯「ああっ、これっ小学生の頃なくした、髪留め！」

唯「あああっ、これも昔になくしたお気に入りの靴下」

唯「このキャラ物のパンツも小学生の頃なくしたセーラームーンおぱんつだよっ」

唯「この布団も、この平沢雛チキンも！いまじゃ見つからなくなっちゃったんだよねー」



唯「あれ……よく考えたら全部私が小学校の頃なくした奴ばっかだ……なんでなくした物がこんなにあるんだろう…」

唯「ねえコギー太、この部屋にあるものは全部私の物のレプリカなんだよね」

コギー太「プロテクトが掛かっていてその質問ニハ答えラレマセン」

唯「まあいいや」

唯「このベッドに横になってれば、きっと安全だよね」

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　／ . ::.::.::.::.::.:/:|i.::.:| ::|:.::.,′,4i圦_ﾉi心.　　　　　　 　 ‘爪_ﾉiパ心.　 |.::.::.::.::.::.ﾊ.::.::ヽ.:＼ヽ. ﾉ.:
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.｛／ .::.::.::.／:.::| |ﾊ::.∧ｌ::.:| 八.弋辷'てｿ　　 　 　 　 　 乂辷'てｿ丿 人 ::.::.::/.::.::‘，.::.::.::＼::.::.::.:
/.::.::,ｘ' ／.::／ｉ| |:∧: ∧ :|　　　 ｀¨¨´　　　　　　 　 　 　 ｀¨¨´　 ／　ﾘ.::.::/::.::.::.::.:＼ .::.::.::`弋_
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┴‐-{　 ｉ　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 八_,　 .　 /　 ﾑﾆ=-‐
　　　＼入 ヽ._厂}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 し'{_ノＬxく
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唯「人って死んだらどうなっちゃうんだろう」

唯(私を私たらしめているものはなんなんだろう)

唯(人の意識は脳にある電気信号の配列に過ぎないって聞いたことがある)

唯(じゃあ火葬されて、脳自体がなくなったら？)

唯(私はどこに行っちゃうのかな)

唯(そもそも私は、私を認知できなくなる……？)

唯(でも認知できない私ももうそこにはいないわけで…)

唯(怖い……怖いよ、うーいー……)←寝る前にそういうこと考えてしまうタイプ



唯(コギトエルゴスム、我思う故に我ここに在り……だよね)

唯「ねえ、コギー太」

コギー太「ハイ？」

唯「コギー太は死ぬのって怖くないの？」

と、言う哲学が繰り広げられている一方で

―管制室―

憂「ふう、なんとか5分以内に新設計が完了したよー」

憂「あっもうワープへのカウントダウンに入るね」

憂「おねーちゃーん、カウントダウン10秒前だよー」


憂「10……9……8……」


この瞬間が一番緊張する
ワープ航法は少しでも計算がミスっていれば、隕石に衝突して終わりだからだ

憂は念のため、暗算でコギー太が割り出したその計算を検算する


7…6…5…4…

憂(うん、計算したけど特に問題ないね)


憂「お姉ちゃん、いくよ！！」

　　　~　'''　‐- ．　,__　　　.'　　　_　. ．-‐　'''　"
　　　　　　　　　　　　　冫 '　　_ -　-　　　　　-　-　-　-

　　_ ,,..　-‐　''　"　, 　'"　i｀ 　　　 - ．_
　　　　　　　　, 　' 　　,'　 　　` ､　　　　"　- ．._
　　　　　, 　'"　　　　 　　 ;　　　　`　　｀　　　　　"　- ． _
　　,　'"　　　, "　　/　 ,'　　 ',　ヽ　 ` 　　 ｀　､　　`
　　　　　　, 　　　　　　　　i　 ',　 ヽ 　　` ､　　 ｀　､　　｀　　　ワアァァァァプ！！
　　　　 ,　　　　 ,'　　,'　 　:　　　　　　､　　｀
　　　 ,　　　　 /　　 　　　　　',　　',　　　　　　　､　　　　 ｀　､
　　 ,　　　　　 　　,'　 '　 　!　　　　　',　　　､　　　　ヽ
　　　　,　　 ,'　　, 　　　 　 ;　　　',　　　　　　､　　　　　　､
　　　,　　 /　,　,'　　,'　　　;　　　　　　　　　　､　　　､

まばゆい光…

憂「……」

そして

憂「！」

憂「やった、やったよお姉ちゃん！！」

唯『うーいー』

憂「あっお姉ちゃんからの通信だ」

唯『すごいよ憂、目の前に、もう目の前に』

憂「うん、目の前に！」




唯憂「地球にそっくりな星だよー」


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憂「向こうの文明に攻撃されないようにステルスモードON」

憂「着陸は向こうの平沢家の庭でいいよね」

憂「念のため、翻訳機を装備して、敵意がある可能性も考慮して熱線銃（一発でビルが煙と化す）も装備して、と」



―お姉ちゃんの部屋―

唯「向こうのみんなはどんな人なのかなー」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

唯「プレゼントのお菓子を準備しなくちゃ」

唯「ギー太も持ってきたからみんなと演奏できればいいなー」
↑結局人は皆死ぬから生きているうちに楽しめばいいや、と考えるのをやめるタイプ

―管制室―

憂「どうやら丁度、この星は夜みたい」

憂「私達も夜出てきてその1時間後だから当然か」

憂「これならいろいろと都合がいいね」

コギー太「憂サン、一ツ提案ガアリマス」

憂「どうしたの、コギー太」

コギー太「やはり街中ニ、着陸スルノハ危険カト思われマス」

憂「そうかなあ」

コギー太「こちらの世界の憂サンが対宇宙人用ニ、バリアーを張ッテイナイとも限りマセン(三ツ矢ボイス」

憂「確かに、私もバリアーを張って、敷地内に新入するものがいたらツァーリボンバを発動するようなシステムを仕込んでるもんね……」

コギー太「デスノデ、山か海へ降りるノガ得策かと思われマス」

憂「確か、私達の小学校の近くには裏山があったよね」

コギー太「ソコなら安全デショウ」

憂「じゃあ着陸地点を修正しようか」ﾋﾟｯﾎﾟｯﾊﾟｯ

憂「それじゃ大気圏突入するよー」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

どっかの母親「――だからこのお星様は昔死んだ人たちが星となって輝いているの」

どっかの子供「へえー、すごいねー」

どっかの母親「あなたの父親もこの星の1つとなって見守ってくれているのよ」

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どっかの子供「あっ流れ星ー」

どっかの母親(天国のパパ……どうかこの子を見守っててくださいね……)

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憂「減速も順調、システム異常なし」

憂「お姉ちゃん、衝撃に備えてねー」

唯『平沢雛チキンをクッションにしてるから大丈夫だよ』

憂「動物さんを潰してしまわないように、威嚇音を出して、と」ﾊﾟｧｧﾝ

憂「着陸するねー」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞﾞ

ﾌﾟｼｭｰ

　　　　　./ヽ.
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　　　　　|ﾆﾆ|　＜無事着陸シマシタ
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憂「無事に着いたよお姉ちゃーん！」

唯「やったあああー、憂は凄いよー」

憂「凄くなんてないよー、たまたまだよー」

―あべこべの星―

憂「お姉ちゃん、真夜中だから足元気をつけてー」

唯「わぁ、空気もきちんとあるんだね」

憂「すー、はー」

憂「うん、窒素が 78.2%、続いて酸素が20.959%、アルゴンが0.8%、二酸化炭素が0.04%
　　おおよそ、地球の大気と同じだね」

唯「それじゃ早速町へ降りてみようよ！」

憂「そうだけど、明るくなるまで待ったほうが良くない？きっと皆さんも寝てるよ」

唯「えぇー、待ちきれないよ」

憂「うーん、じゃあ転ばないように気をつけて、こっそり様子を見てみようか」

唯「わーい♪」

コギー太「お気をツケテイッテラッシャイ」

唯「うん！コギー太も留守番よろしくね」

憂「えーっと、あれが北極星だから、あっちに向かえば町なのかな」

憂(あれ、でも他の星座が左右反転してる)

憂(地球そっくりな星だと思ったんだけど、やっぱり細部が異なるのかな)

唯「ほらほら、憂も早く行こうよ」

唯「町の明かりの方向へ行けば間違いないんだから、お姉ちゃんを信じなさい！」

憂(やっぱりおねえちゃんにはかなわないなー)

憂「お姉ちゃんかっこいい！」

憂(探し物発見器で向こうの私達の町を探す手もあったんだけど、私の作った鉄くずなんて当てにならないよね！)

小学校に着いた唯たち

唯「やっと着いたー」

唯「私達の小学校にそっくりだよ、これー」

憂「本当に進化の過程だけじゃなくて建築物に至るまでそっくりなんだね」

憂「ありとあらゆる環境がそっくり……きっと地球と誕生の過程からしてほとんど同じ条件だったんだ」

唯「じゃあやっぱり私達にあたる、人間も存在するんだね」



憂「あれ！？ちょっと待って、この校門の文字……」

唯「豊崎小学校でしょ」

憂「よ、よく見てお姉ちゃん！」


交木　学　小　奇山　豊

唯「あ、文字が左右反転してる……」

憂「不思議だね……」

唯「そういうデザインなんじゃないかな？」

憂「斬新だねー」

憂「あれ、あれれ」

唯「どうしたの憂？」

憂「町のほうも見てよ！左右が逆転してる！」

記憶の中の町と違う
本来右にあるべきものが左にあり、左にあるべきものが右にあるではないか

唯「えっあっ…ほんとだ！？」

唯「改装したのかな……」

憂「いや待って、さすがに町ごと改装する意味はないんじゃないかな」

憂「さっきの星座の事もそうだけど、この星はありとあらゆる物が反転してる」

憂「そこから導き出される答えは一つ」

憂「この星の環境はありとあらゆる物が私達の世界に対して反転しているんだよ」

唯「なっなにもかもが反対って事！？」

憂「そう、反対なんだよ」

唯「えええーっなんでそんな大事なこともっと早く気付かなかったんだろ」

憂「夜だったから暗くてよくわからなかったんだよ」

唯「そっか」

憂「だけど世界が左右反転だからって特に大差はないと思うよ？」

唯「たしかに鏡の世界みたいだけど、それ以外は特にへんな所もないもんね」

憂「人間も見た目的には大差ないと思う、心臓の位置が右寄りだったり、そのぐらいじゃないのかな」

・・・

唯「なんだか見慣れた町なのに右と左が違うだけで気持ち悪いや」

憂「見慣れてる分、違和感がするんだね」

唯「えーとえーと私達の世界では右があの道だから左が～」ﾌﾟｼｭｰ

憂「難しく考えちゃ駄目だよ」

憂「このUiPhoneのグーグルマップを頼りに進もうね」

―あべこべ星の平沢家の前―

唯「やっと着いた！」

憂「やっぱり左右あべこべだねー」

唯「なんだかすっごくそわそわするよね、こういうの」

憂「レーシングゲームのミラーモードみたいだよね」

唯「左に曲がる道かと思ったら、コースは右に延びてて～って感じ」

憂(ここにもう一人のお姉ちゃんがいるんだよね……)

憂(つまりいまこの星にはお姉ちゃんが二人いるんだ…)ﾆｺﾆｺ

唯(ここにいる私ってどんな感じなんだろ)

唯(ちょっと覗いてみたいなー)

ﾄﾞｱ「ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ」

唯「あれれ、鍵が開かないよ」

憂「わあーっお姉ちゃん何やってるのー」

唯「同じ私の家だから私のカギで開くかなって」

ﾄﾞｱ「ｶﾞﾁｬｯ」

憂「無理だよ！カギも左右反対になってるんだから」

憂「それに家の人に見つかったらどうするの」

唯「えー、その時は唯だよーって正直に言えば怒られないと思うんだけどなー」

ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰｯ

唯「ほぇ？」


侵入者発見　侵入者発見


唯「●※□＃▲～～～!!」

憂「お姉ちゃん危ない！」ﾊﾞｯ
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ツァーリ・ボンバ（Царь-бомба）

ソビエト連邦が開発した史上最大の水素爆弾、正式名称「AN602」の渾名。
開発時のコードネームはИван（イワン）。
爆弾の皇帝を意味するツァーリ・ボンバは西側諸国がつけた名称であるが、現在はロシアでも広く用いられている。
なお正式名称として使用される「RDS-220」「RN202」などはキリル文字である「РДС-202」「РН202」のミススペルによるもの。
単一兵器としての威力は人類史上最大であり、1961年10月30日にノヴァヤゼムリャで大気圏内核実験が行なわれた。

TNT換算で広島型原子爆弾「リトルボーイ」の3300倍、
または第二次世界大戦中に全世界で使われた総爆薬量の10倍といわれるこの50メガトン級核爆弾の核爆発は
1,000キロメートル離れた場所からも確認でき、その衝撃波は地球を3周した。

西側諸国がつけたこの名称は、クレムリンに展示されている、世界最大の鐘ツァーリ・コロコル、
世界最大の大砲ツァーリ・プーシュカ（どちらもロシアでそのように呼ばれていた）に由来している。

後にその威力を小規模に濃縮し、特定の族に対する抑止力として、
小型に改良された、ツァーリ・平沢・ボンバが平沢家に設置されている。
これは狙った獲物のみをツァーリ・ボンバの地獄の火炎で滅するというものだ。
もちろん、人を一人殺すには大げさな装置ではあるが、単一兵器としての威力は人類史上最大故に
人々を恐怖させ、侵入を試みるものが出ないようにする効果がある。

放射性物質も一瞬で消滅し、地球に優しいエコロジーな爆弾であるため
ノーベル平和賞を受賞している

憂「ぐっ……」

唯「憂！私をかばって……」

ツァーリ・平沢・ボンバの火炎を直に浴びた憂は火傷をしてしまった

憂「お姉ちゃん大丈夫……？」

唯「そんな事より憂だよ！」

唯「お水と氷で冷やさなきゃ！」

唯(何かないかな……リュックの中……手当てできるもの……)

唯「あっ丁度キズアワワを持ってたんだ」

唯「しゅーってしてあげるね！」

唯「しゅーっ！！」

憂の火傷した幹部へキズアワワをしゅーしてあげる唯

憂「あ…」

するとどうだろう見る見るうちに火傷が治っていくではないか

唯「う…うぅ、良かったね憂」

憂「ありがとうお姉ちゃん！」ﾀﾞｷｯ

唯「ういー」ｷﾞｭｰｯ

唯「それにしてもツァーリ・ボンバを玄関に仕掛けるなんて危ないなー」

憂「きっと防犯目的でこっちの世界の私がつけたんだろうね」

憂「お姉ちゃんが不用意なことをしたからいけないんだよーめっ」

唯「ゆるしてくださあああい」ｸﾞｽｯ

憂「も～」

ジー

唯「はっ……？」

何者かの目線を感じる唯

唯「あっ、私の部屋の電気がついてる……」

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唯「！！」