唯「STRANGE K-ON!」 (68)

憂「ここが桜が丘……探偵事務所」


~~~


「何? 人を探してる?」

「だったら、桜が丘探偵事務所に行きな」

「金さえ払えばどんな依頼も完遂するってウワサだ。人探し程度ならワケないだろうぜ」


~~~


憂「お姉ちゃんが突然家を出てしまってから早数年……打てる手は全て打ったけど結局見つからなかった」

憂「(それでも諦めきれず、こんな怪しげな探偵事務所にまで頼る始末)」

憂「(お姉ちゃん……私はもうこんなに大きくなったよ)」

憂「(お姉ちゃんは今どこで何をしているの?)」

憂「お姉……」

ドゴォッ!

憂「ぶふっ!!」

唯「はいはい通りますねー、ちょっとそこどいてくださーい!」ズカズカズカズカ

唯「ったく、私以外の人間はもっと隅っこ歩けっての。ハム○郎だってそのへん弁えてるよ」ズカズカズカズカ

憂「見つけたーーー!?」

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唯「……」チラッ

唯「……」スタスタ ガチャ バタン

カチリ


憂「ちょっ……」

憂「お姉ちゃん!? お姉ちゃんでしょー!? なんで探偵事務所にいるの!? なんで鍵閉めるのー!?」

憂「ちょっとー!?」ドンドン!!



紬「?♪」

紬「あら? 事務所の前で騒いでる女の子が……また、唯ちゃんが何か揉め事を……」



紬「もしもし」ポンポン

憂「……え?」

紬「唯所長なら中にいると思うのだけれど、どうしました? もしかして、また何かやらかしたのかしら」

憂「唯……所長?」

…………………………

……………………

………………

…………

……

紬「唯ちゃん、ただいま?♪」

唯「ムギちゃん? ねぇ、外に変な女の子いなかった?」

紬「そういえば、唯ちゃんの妹だって子が来てたわ」

唯「わ、私は裏口から出掛けたって言っといてね!」

憂「……」

唯「……」

紬「……」

紬「しょ、所長は裏口の方から出掛けました」

憂「試しに言わないでください!?」

憂「どうして私を避けるのお姉ちゃん! 私だよ平沢だよ憂だよ妹だよー!!!」

唯「わー!!! 知らない知らない知らない知らない知らない!!!」

憂「私、お姉ちゃんがいなくなってから毎日根こそぎ地を這うように方々を探し回っ」

唯「人違い人違い人違い人違い人違い!!!」

憂「聞いてーーー!!!」

紬「……なんだかずいぶん騒がしい感動の再会ね」

紬「さわ子さんいますか? お客様にお茶を出すから手伝ってほしいの」

さわ子「やった、お茶の時間!」ヒョコッ

唯「待って二人とも、私にお茶を淹れさせてほしいな」ニコッ

憂「お姉ちゃん……」


唯「はい、ティーパック好きなだけくれてあげるから好きなフレーバーの泥水で飲んでね」ドン!

憂「うわあい、とっても美味しそうな香りだよ」ギリギリギリギリ


さわ子「嫁姑戦争!!」

紬「落ち着いて二人とも。お互いに言いたいことを言い合うだけでは話は進まないわ。まずは妹だって言う憂ちゃんの話から聞きましょう?」

紬「はい、ケーキですよ」

さわ子「ひゃっほーい」

憂「その人は、平沢唯は私の姉なんです! 数年前……突然ギターだけを持って置き手紙も残さずに家を出てそれっきり!」

憂「それで今やっと見つけて連れ戻しに来たんです!」

紬「なるほどね、じゃあ次は唯ちゃん」

唯「全部その子の妄想です」

憂「どうしてそうなるのー!? 話し合おうって言ってるでしょ会話はキャッチボールでしょー!!!」

唯「黙れ笑顔の宝箱!!!」

憂「絶賛阿修羅だよ!!!」

紬「唯ちゃん……もう少しちゃんと聞いてみたらどう? どうも、嘘は言ってるように思えないわ」

唯「ひどいよムギちゃん! 私よりもそのイタイ子の方を信じるの? ぐすっ……」キラキラキラキラ

紬「私は女の子は全て平等派よ」

唯「なら死ね」

紬「本性出すの早過ぎるわ唯ちゃん」

憂「馬鹿ぁー!!!」

ドゴォッ!

紬「ぶふっ!!」

憂「泣いてるお姉ちゃんを信じてあげないなんてそれでも人間ですか!?」

唯「うけけけけ」

紬「あなたが騙されてどうするの!? ほら隣見て隣!『コイツちゃんちゃらおかしいわ』って顔してるわ!!」

憂「とにかく一緒に帰ろうお姉ちゃん! 帰りづらいのは分かるけど……私もいるから!」バッ

唯「……離して」

憂「……お姉ちゃん……なんで?」

憂「こんなところで働かなくったって、何の不自由もなく暮らせるんだよ? ご飯だって作るし、アイスもたくさん買ってあげるし、好きなだけごろごろしてて良いんだよ?」

憂「だから一緒に帰ろう! お父さんとお母さんの待つあったかあったか……な……家……に……」

紬「あったかあったかでは無いのね」

さわ子「消えていく語尾が全てを物語るわ」

さわ子「唯ちゃん、この子ホントに妹さんじゃないの? 社長にでも聞いてみる?」

唯「私トンちゃんチェケラッチョイ。唯ちゃん? 誰ですかそれは?」

紬「逃げた!」

さわ子「顔は双子同然なのよねー」

唯「こほん、まぁ待ってよ。ここは私の心の奥深くに聞いてみよう」

唯「(カミサマ……カミサマ……あの女の子は私の妹ですか……)」



『チガイマス、ヤッテヤルデス』



唯「(分かりましたカミサマ!)」カッ!

憂「どんな深層心理なのーーー!!!」

さわ子「そ、そんなアラガミとっとと捨てちゃいなさい!!!」

紬「唯ちゃん、さっきから挙動不審にもほどがあるわ……正直に言って?」

唯「うっ……」

唯「な、なにさみんなで本気にしちゃって、付き合ってられないよ」


唯「あばよ涙!!!」ガシャーン!!!


憂「窓ガラスぶち破ったー!!!」

紬「ここ二階ー!!!」

さわ子「よろしく元気」

唯「話の続きがしたければ私を捕まえてごらーん!!!」ダダダダダ



紬「くっ! このまま逃げられたら事務所の仕事も片付かないわ……手助けするから追いかけましょう憂ちゃん!」

憂「は、はいっ!」

紬「私はこう見えて探偵事務所の肉体労働担当なの! だから体力比べなら負け……」ズキッ

紬「ケ、ケーキを食べて急に走ったから横腹が……」グッタリ

憂「走り初めてから数秒も経たずに!!!」


唯「……」チラッ


さわ子「見て! あんなところに隠れているわ!」

憂「お姉ちゃーーーん!!!」ガバッ


チュドーン


憂「……ごふっ」バタッ

紬「平沢唯型時限爆弾ーーー!!!」

さわ子「よ、よく見ると街のあちこちに!!!」

憂「て、手間のかかることを……」モクモクモクモク

紬「憂ちゃん、目に染みるわ」


唯「……」チラッ


紬「こ、今度こそ本物!?」

さわ子「落ち着いてムギの字! 迂闊に近寄ってはあの子の二の舞よ」

さわ子「私にいい考えがあるの」フフフ

紬「(山中さわ子……桜が丘探偵事務所の知性派にしてお色気担当! ……のはずが寄る年波には勝てず、年々崩れていくボディラインとほうれい線に怯え、化粧のテクニックを磨くことにより実年齢マイナス10歳を死に物狂いで維持する悲劇の」

さわ子「後半全部聞こえてたんだけど」ムギュウウウウ

紬「痛い痛い痛いマンボウとっても痛い痛い痛い」ムギュウウウウ

憂「そ、その考えってなんですか?」

さわ子「実の妹?ですら見間違えるほど精巧に作られた平沢唯型時限爆弾……だが甘かったわね、まさか時限爆弾であることそのものが弱点だったことに唯ちゃんは気づいていない!」

憂「!?」

さわ子「時限爆弾なんだからほっとけば勝手に自爆するじゃない。あとに残るは本物だけって寸法よ」

憂「な、なるほど! そうすれば街は木っ端微塵になるけどお姉ちゃんは見つか……見つかる……見つ……」



憂・紬・さわ子「木っ端微塵?」



さわ子「急いで全ての平沢唯型時限爆弾を回収ー!!?」ダダダダダ

紬「どんとこーい!!!」ダダダダダ

憂「すみませんすみませんウチの姉がすみませんー!!!」ダダダダダ

…………………………

……………………

………………

…………

……

憂「こ、これで最後かな……」ハァハァ

さわ子「そのようね……」ハァハァ

紬「ツチノコ見つけたのー」ウネウネ

憂「で、ど、どうするんですか?」

さわ子「そこまでは考えてなかったわ……このままだと私達が木っ端微塵よ」

紬「ツチノコ」ウネウネ


平沢唯型時限爆弾「ピーピー タイムリミット タイムリミット」


憂「わあああもう駄目ー!!!」

さわ子「生まれ変わったら貝になりたいわぁ」

紬「藤○弘探検隊に入るのが夢だったのに……」


カッ!


憂「……」

憂「……爆発しない?」

平沢唯型時限爆弾「ヨサンノツゴウニヨリ ホンキニジゲンバクダンハトウサイサレテマセン」

平沢唯型時限爆弾「カワリニLEDデ ナナイロニテントウシマス」ピカピカ

憂「なにその現実的な都合主義は!? し、しかも目に優しくない!!」

紬「そういえば唯ちゃんはそういう子だったわ……嫌がらせは常に全力」

さわ子「完全にコケにされてるわねー、こりゃ骨よ?」

憂「お姉ちゃんが……そんな」

紬「……」

紬「少し聞かせてもらっていいかしら? 唯ちゃんの話」

憂「え?」

紬「私達は探偵所長としての平沢唯しか知らないわ。だから、ちょっと興味があるの。あなたの知ってる平沢唯に」

憂「……分かりました」

憂「姉は……平沢唯はとても優しいお姉ちゃんでした。誰よりも人の痛みが分かる子で、誰かが悲しくて泣いていると一緒になって泣くような……」

憂「それに誰に似たのか、音楽の才能にも恵まれていて、高校の頃はちょっと有名だったんです。プロデビューの声が掛かるくらいに」

憂「本人もそれはまんざらでも無かったようで、私もそんな姉の姿は憧れでした」

憂「いなくなったのは……本当に突然です。ただ、いなくなる前日……雨が降っていたあの日、お姉ちゃんはびしょ濡れで家に帰ってきて」



唯『……ごめんね、憂』


憂「一言そう呟いて……それから……」

さわ子「……私達の知ってる唯ちゃんからは想像もつかないわ」

紬「そうだったの……」

憂「はい……」

紬「……ねぇ、憂ちゃん。どうか唯ちゃんのことを放っておいてあげれらないかしら?」

紬「お話を聞いた限りじゃ、きっと、無理矢理連れて帰ろうったって唯ちゃんは聞く耳持たないと思うの。無事は確認出来た訳なんだし……何より今の彼女は『桜が丘探偵事務所所長』として事務所に、いいえ私達にとって必要不可欠な存在になってしまってるわ」

憂「……」

憂「お姉ちゃんは……皆さんにとっても大切な人……なんですか……」



唯「やあ、みんな」ニコヤカー



憂「お姉ちゃん!?」

さわ子「自分に有利な状況と見るやいなや!!」

唯「まっ、そーゆーことだよ憂。私はもう帰らない。ここでこうして第二の人生を楽しんでる」

唯「両親には死んだとでも言っといて」

憂「そんなこと言えるわけない! お母さんもお父さんもすっごく心配してるんだよ!?」

憂「何か事件に巻き込まれたのかも……って心配でご飯が喉を通らない日なんか日常茶飯事だったんだから!」

唯「……それでもだよ」

憂「ぐっ……!」

紬「憂ちゃん……」

憂「……じゃあ、私もここにいる!!」

唯「はぁ!?」

憂「お姉ちゃんを家に連れ帰るまで私もここにいるからね!!!」

唯「ふ、ふざけないで! 誰がそんなの認める……」

さわ子「あら、それなら良いんじゃない?」

紬「ちょうどバイトを募集しようと思ってたところなの~」

唯「なんでそうなるのー!!! 私は認めないからね! 帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ!!!」

憂「帰らない帰らない帰らない帰らない帰らない!!!」

さわ子「社長に電話したら『おっけー』だそうよ」

紬「経営者には逆らえないわね、雇われ所長さん♪」

ここまで。

けいおん!×ストレンジ・プラスです。
アニメ放映記念に書こうと思いました。

最後までお付き合いいただけたら幸いです。

数日後


唯「……」プクー

憂「どうしたのお姉ちゃん、ムスッとしちゃって」ニコニコ

唯「そうだねぇ、私の視界に変なストーカーがずっといるせいかなぁ」

憂「あはは、負けないよ? 私負けないよ?」


ガチャ


紬「ただいま~、憂ちゃんの今後について社長と相談してきたわ」

さわ子「ここにいる以上、ずっと掃除係や食事係ってワケにもいかないからねー」

さわ子「まぁ、私としてはそれでもいいんだけど? 憂ちゃんの家事スキル、正直レベル高くて驚きだったし」

憂「えへへ、そういうの結構得意なんです。趣味っていうか……」

唯「趣味が高じてストーカー? うわぁ」

憂「どんな趣味!? ……ま、まぁお姉ちゃんのことは例えまたいなくなっても追っかけるけどさ」

唯「ストーカー規制法って知ってますか」ゾワワッ

紬「仲良いわね二人とも。で、話の続きなのだけれど」

紬「そろそろ、憂ちゃんにも探偵業務を覚えてもらおうかなって」

憂「ホントですか? ちょっと楽しみだったんです!」

唯「私を連れ戻すために居座ってんじゃなかったんかい」

憂「い、いいでしょ! 探偵なんてドラマの中でしか見たことなかったし、少しくらいワクワクしたって」

唯「言っとくけどねぇ、現実の探偵は凄い地味だよ? せーぜー、政府の要人に呼び出されて核爆弾の解除を依頼されたり、姫がドラゴンに攫われたから助けに行ってくれロ○の勇者よと松明投げられたり、レイ○ン撃破任務だと思ったら騙して悪いが消えてもらうと言われたり」

憂「嘘純度100%にも程がある!!!」

唯「むっ。じゃあホントのこと言ってあげる。探偵は依頼を受けたら人に姿を見られちゃいけないんだ。だから依頼完遂まではこのコ○ンの犯人スーツを着てないといけない」ピラッ

憂「えっ!? この寒い季節にそれ一枚だと風邪引いちゃうよ! 探偵って大変なんだ……」

さわ子「うーん、このくらいの嘘になら騙されちゃうのかぁ」

紬「唯ちゃん、社長命令よ。『唯が責任を持って新人を教育すること!』」

唯「えー!! なんで私がー!!」

紬「私達の評価にも関わるんだからウソ教えたらダメよ?」

唯「……ちぇっ」

街中


唯「男の約束果たすため、やってきました伊豆半島!」

憂「いきなり何もかも違う!!!」

唯「テキトーに終わらせてさっさと飲み行くべー」

憂「なにその大学生思考は!? あと本人の目の前でテキトーって言っちゃだめ!!」

唯「では迅速かつ丁寧にテキトーで」

憂「紬さーん!!!」

紬「テキトーとか思ってても口に出しちゃダメでしょ唯ちゃん」

憂「思うだけでアウトです!!!」

唯「ガタガタうるっさいなぁ。ほらまず探偵の基本、『尾行』やるよ」

唯「そうだなぁ……ほら憂、道を歩いてるハゲのオッサン達の中から好きなのを選んで」

憂「なぜハゲのオッサン限定!? ……じゃあ、あそこの眼鏡をかけてる人」

唯「ちゃらっちゃん! おめでとう! それがあなたの運命の人です!!」

憂「いつの間に心理クイズに!? ちゃんと教えてよお姉ちゃん!!」

唯「憂ってすぐ怒るよね。もっと心に余裕持った方が良いと思うなお姉ちゃん」

憂「ぎいいいいいるいるこういう返し方する人」ギリギリギリ

紬「憂ちゃん、阿修羅阿修羅」

唯「では本日の尾行訓練終了!!」

憂「最後まで教えてよー!!! ハゲのオッサンチョイスしただけで終わってるよ!?」

紬「もう、じゃあ今度は私が教えるわ。次は『ガーボロジィ』よ」

憂「ガーボロジィ……?」

唯「ア○モに続くHO○DAの新しいロボットのことだよ」ウィーガシャン ウィーガシャン

紬「ガーボロジィ、つまりゴミ調査のことね」

紬「人が出すゴミには様々なデータが詰まってるものなの。性格から個人情報まで分かることだってあるのよ」

紬「例えば……」ガサゴソ

紬「ほら、これを見てくれる? この捨てられたコンビニ袋の中身……『レシート』『おにぎりの包装紙』『コミック百合姫』『駄菓子の袋』。この中からゴミの主の人物像が……」

唯「百合姫を読み耽りながら駄菓子屋を経営する裸の大将ー!!!」ドン!

紬「どこをどー想像すればそーなるのー!?」

憂「お姉ちゃんは決定的に指導者に向いていない!!!」

憂「え、えっと……レシートが袋の中に捨てられてるってことは、店員さんの目の前でレシートを捨てるってことに抵抗がある人かな。それと、この百合姫の主な読者層からして女性の可能性が高そうです。おにぎりの包装紙と駄菓子の袋はチープな味が好みってことかも……10~20代の人かなぁ」

憂「ど、どう?」ドキドキ

唯「ペガサス流○拳!!!」ブンッ


バキィッ!


憂「げふっ!? な、なんで叩くのー!?」

唯「自分で考えろこのストーカー女!!!」

憂「ひっ、ひどいー!!!」

紬「ちなみにそのゴミの主は私です」

唯「ふん」

唯「おっ、いいところに車発見! 次はターゲットの生活サイクルを知る方法だよ」

唯「憂、時計持ってる?」

憂「あるよ、はいお姉ちゃん」

唯「よーし……ん? 憂、これ……」

憂「えへへ、そうだよ。お姉ちゃんが私の高校入学祝いの時に買ってくれた時計」ニコニコ

唯「……こんなのまだ後生大事に持ってたんだ。まぁいいや」

唯「この時計をあの車のタイヤの下に置くんだ」サッ

憂「うんうん、それで?」ワクワク

唯「でね……」

唯「車が動けば時計が壊れるからいつ動いたのか分かるよ!」

憂「私の思い出の時計ー!!!」バッ!


ブロロロロ…… メキャッ


憂「が、粉々にーーー!?」

紬「う、憂ちゃん! 急いで壊れた時計を見せてくれる!?」

憂「紬さん……」シクシク

紬「……」チラッ

紬「あの車が動いたのは11時19分!!!」ドヤァ

憂「だからどうしたってんですかーーー!!!」

…………………………

……………………

………………

…………

……

探偵事務所


憂「うう、疲れた……」グッタリ

紬「お疲れ様、はいお茶ですよ」

唯「どう、この仕事は難しいっしょ? 分かったらさっさと荷物まとめて帰って」

憂「お姉ちゃんが引っ掻き回してただけじゃない!? 私は負けないからね!!」

さわ子「実際どう? やってけそうかしら?」

憂「だ、大丈夫です!」

紬「素質はあると思うわ憂ちゃん。しっかり訓練すればすぐに戦力になれるはずよ」

紬「それに……いざとなったら私達がサポートするわ」ニコッ

憂「紬さん……」

さわ子「そう、なんたってあなたには……」



紬・さわ子「こんな美人で頼れるお姉さんがついているのだから……」キラキラ

憂「自分で言いますかそれ……」キラキラ



唯「……」

その日の夜


憂「……みんな寝たかな?」コソッ

憂「今日習ったことをおさらいしないと。といっても、全然振り返るところ無いんだけど……」

憂「ガーボロジィ……がゴミ調査……」カリカリ

憂「……」カリカリ

憂「……」カリカリ

憂「……」カリカリ

憂「ふぅ。やっぱり迷惑かけっぱなしは嫌だし、早くみんなに認めてもらわなきゃ」フンス!


唯「カリカリカリカリうるさいと思ったら、ど素人が一人でお勉強?」ヒョコッ


憂「お姉ちゃん!」

唯「ふーん、へぇー、ほぉー」ジロジロ

憂「な、何? 私だって足手まといになりたくないからこうして……」

唯「ほら」スッ

憂「……時計?」

唯「だったら少しは良い時計つけときなよ。この商売、依頼人にナメられたら終わりなんだから。いつまでも子供みたいな時計しないでよね」プイッ

憂「も、貰っていいの?」

唯「いらないなら返せ」

憂「い、いる! 大切にする!」

唯「っそ。じゃあ私は二度寝するから」スタスタ

憂「おやすみ、お姉ちゃん!」

憂「……えへへ」

憂「うん? なんだろこのボタン」カチッ


チュドドドドドドドドドド


憂「腕時計型麻酔機関銃ー!!?」

ここまでー。

紬「ただいま?」ガチャ

憂「あっ、紬さんおかえりなさい!」

憂「……って、どうしたんですかその手の怪我!?」

紬「これ? ええと……」


???

「キャー! 助けてぇー!」


紬「むむっ、絹を裂くような女の子の声っ!」キロリロリーン!


不良「へへへ、ちょっと付き合ってもらおうかお姉ちゃん」

女の子「や、やめてください!」

不良「おっと、これ以上叫んだり暴れたりするなよ? 俺のゴールデンチョコパンが……」

紬「待ちなさい!」

不良「だ、誰だッ!?」キョロキョロ

紬「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ……女の子を助けろと私を呼ぶ! 私、参上!」

不良「だから誰なんだお前はッ!?」

紬「そんなもの犬に食べさせちゃえばいいのよパーンチ!!!」シュッ

不良「普通に意味が分からねぇ!」ドゴォ!

紬「女の子に触れるときは細心の注意をキック!!!」ブンッ

不良「すみません!」ガゴォ!

紬「鈍器」ゴッ

不良「あぶねえええええ!? 程度と空気を考えろーーー!!!」サッ

不良「こ、この女ナメやがって!」チャキ

紬「! ……女の子に刃物を持ち出すなんて最低ね」

不良「るせえ!! チョーシこいてんじゃねぇーぞッ!」

紬「むむむ……!」

女の子「これを使って!」ヒュンッ

紬「こ、これは!?」パシッ

女の子「この世のすべての悪を封じると言われる聖剣エクスカリビャー……しかし、この剣を振るえた者は未だ現れていないといいます。でも、もしかすればあなたなら!」

紬「私……実は伝説の勇者だったのね!」

不良「ウオオオオオ行くぞ忌々しい女神、『ユイ・ヒラサーワ』の勇者よオオオオオ」

紬「聖剣よ、私に光を!!!」カッ

???

唯「そういうことだったのかーーー!?」ガーン

憂「あああ途中から変だと思ったら、横から余計な回想を付け足さないでよお姉ちゃん!!!」

紬「とまぁ、なんやかんやで不覚を取っちゃったの」

さわ子「どれどれ、見せてみなさい」

さわ子「あちゃ。結構深いわよコレ」

憂「だ、大丈夫なんですか?」

紬「そう言われるとちょっと痛いかも……」

さわ子「和ちゃんの所行ってらっしゃいな。薬貰ってらっしゃい」

紬「嫌です」

憂「薬……お医者さん? 紬さん、お医者さんが苦手なんですか?」

紬「そういうわけじゃなくて……その」

唯「よっし、みんなで和ちゃんトコ行こう!!!」

紬「えええ?……」

さわ子「私はパスで」ピューッ

…………………………

……………………

………………

…………

……

和医院


唯「和ちゃんは私らの主治医みたいなものでねー、表立って見せらんないよーな怪我した時とかにお世話になってんの」

憂「だ、だから地下にあるのかな……?」

紬「そんなところね」ハァ

紬「憂ちゃん、先に戸を開けてくれるかしら?」

憂「え……私ですか? いいですけど」ガチャ


トテトテトテトテ


憂「あっ」

ナースの格好の幼女「おきゃくさんですか?」ジーッ

憂「う、うん」

憂「(可愛い?! ここの先生のお子さんかな?)」

ナースの格好の幼女「ナースのトンちゃんです! よろしくおねがいします!」ペコッ

トンちゃん「わきゃ?」トテトテトテトテ


コケッ


トンちゃん「あうっ」アセアセ

憂「かっ、かわいいよ???」キュンキュン

憂「可愛いですね紬さん! こんなお目目丸くてキラキラな小さい娘がこんなとこにいるなんて!」

紬「そうね()」

憂「声が乾いている!」

唯「幼女、コイツが新しく事務所に入った新入り。ウチの身内」

トンちゃん「あ、そうなん? はよ言ってや」

憂「アレ!?」

トンちゃん「入口で立ち話もなんやし、入って入って。姉ちゃんバイトの子? 身内ってマジもんの身内?」

憂「あ……平沢唯の妹の憂です……あの、喋り方が随分……」



和「ふふふ……その子は見た目は幼女、中身は酸いも甘いも噛み分けた三十路女、そして遺伝子は人間と亀の……おっとこれ以上は」ユラリ



唯「はっ……この声はもしや!?」

唯「とうっ!」バッ!

和「とうっ!」バッ!

唯・和「フュ???ジョン! ハッ!!!」

唯「平沢唯です!!!」バーン!

和「真鍋和よ!!!」バーン!


唯・和「仲良しー!!!」ババーン!


紬「……この人が和医院の医院長、真鍋和ちゃんよ」

文字化け多いなー。

ここだけでも修正。


唯「幼女、コイツが新しく事務所に入った新入り。ウチの身内」

トンちゃん「あ、そうなん? はよ言ってや」

憂「アレ!?」

トンちゃん「入口で立ち話もなんやし、入って入って。姉ちゃんバイトの子? 身内ってマジもんの身内?」

憂「あ……平沢唯の妹の憂です……あの、喋り方が随分……」



和「ふふふ……その子は見た目は幼女、中身は酸いも甘いも噛み分けた三十路女、そして遺伝子は人間と亀の……おっとこれ以上は」ユラリ



唯「はっ……この声はもしや!?」

唯「とうっ!」バッ!

和「とうっ!」バッ!

唯・和「フューーージョン! ハッ!!!」

唯「平沢唯です!!!」バーン!

和「真鍋和よ!!!」バーン!


唯・和「仲良しー!!!」ババーン!


紬「……この人が和医院の医院長、真鍋和ちゃんよ」

憂「な、なんですか、この既視感を覚えるテンションの人は……」

紬「早い話が唯ちゃんと同類なの」

唯「わちゃん久しぶりーーー!!!」ギュー

和「元気だったかしらマイフレンド」ギュー

和「今日はどういった用件?」

唯「んっとねー、ムギちゃんが手を怪我しちゃったから診てほしいの」

紬「」ビクッ

和「ふんふんなるほど、見せてご覧なさい」

和「……なんだ、この程度なら塗り薬でちょちょいのジョイよ」

和「ちょっと泡立つわよ?」タラー

紬「きゃあああああ何やってるのー!?」

和「塗り薬かと思ったら本当にジョイだったという真鍋ジョーク」

紬「ジョークで済まないわ!!!」ゴシゴシ

和「ご、ごめんなさいムギちゃん、ここは水に流してくれる?」

和「キュキュッと」プークスクス

紬「鈍器」ゴッ

和「おおっと! もう、冗談の通じない子ねぇ!!!」ヒラリ

和「トンちゃん、塗り薬とジョイ君持ってきてくれる?」

紬「なんでまだそれを引っ張るの!?」

和「ジョイ君切れかけてたからついでに詰め替えておこうと思って」

トンちゃん「ほい、先生」ポスッ

和「ありがとう」

和「で、どれが塗り薬でどれがジョイ君だったかしら? 薬の容器代ケチって同じの使ってたから分からないわ……」

紬「わ、私やっぱり帰りますありがとうございました」スッ

和「あっはっはっ、二分の一二分の一」ガッ!

紬「いやー! 離してー!! 笑顔で恐ろしい台詞をサラッと吐かないでー!!!」

唯「和ちゃんは相変わらず愉快だなぁ」

憂「お姉ちゃんは今すぐ愉快の意味を辞書で引くべきだと思う」

トンちゃん「さて、ホンモノの薬は私が作っとくんで、もう少しの間、和先生に付き合ったってください」

トンちゃん「あー見えてかなりの寂しがり屋なので、たまの来客は和先生の楽しみなんスよ」

憂「そ、そうなんですか……」

唯「元々そのつもりだよ」

唯「よし、暇潰しついでにムギちゃんドックを執り行う! ありとあらゆるサイズを計りきってくれるわー!!!」

和「ムギちゃんドックですって!? 実はそんなこともあろうかとこんなところに人間大のコッペパンが!!!」ドンッ!

紬「何をどう予想すればそんなものが出てくるのー!!! あとそれドック違うから!!!」

唯「挟めー! 何をとは言わんが挟めー!」

和「マンボウー!!!」ムギュウウウ

紬「むがむぎゅぎゅぎゅぎゅ」



憂「(哀れなり紬さん……)」ホロリ

…………………………

……………………

………………

…………

……

探偵事務所


さわ子「お帰りなさい、どうだった?」

紬「簡単な手当てと飲み薬貰って帰ってきたわ……」グッタリ

憂「(塗り薬じゃなかったんだ……)」

憂「つ、紬さんが何で行くのを嫌がったか分かりましたよ」

さわ子「でしょう? 展開読んで逃げて正解だったわ」

唯「……んー、今日は何もイベント無くてつまらなかったねぇ。さっさと寝るか」

憂「……さんざん遊び(弄り)倒してたじゃない」

コンコン



唯「あー? こんな遅くに誰?」イラッ

憂「見てくるね」トトト

憂「あの、今日はもう閉め……」ガチャ


和「」ドサッ


憂「の、和先生!?」ヌルッ

憂「(こ、この血は……!?)」

紬「和ちゃん!?」

唯「の、和ちゃん! しっかりして!!」

和「貴女達に依頼を……お願いしたいの……」

和「私のトンちゃんが……」



和「誘拐されたわ」


ここまで。

和「つぅ……」

紬「和ちゃん、ソファーに座って。さわ子さんは包帯と氷をお願いします」

さわ子「ええ」

紬「……何かにぶつかった様な痕があるわね。でも、出血は派手だけどあまり大したことは無いわ」

和「ふふっ、さっきと立場逆転ね。好きにしてもいいのよ」

紬「馬鹿言わないの!」

憂「(あの滅茶苦茶な和先生に怪我を負わせるなんていったい誰がそんなことを……?)」

紬「誰にやられたの?」

和「それは、ここの階段が急だったから……」

憂「自分で作った傷だったんですかー!?」

和「可愛い助手が何者かに拐われて動揺している私に向かってなんて言い草パンチ!!!」ゴッ

憂「前回のあらすじをありがとうございます

和「あの子は……トンちゃんは私にとってショートケーキのイチゴのような存在よ。そのイチゴを無断で食べるような愚か者にはドラム缶硫酸の刑になってもらうわ。やり過ぎですって? 大丈夫、これは人体に優しい硫酸だから」ドロドロ

憂「うわあ優しさとは無縁の効果音」

さわ子「けど、なんだってトンちゃんが拐われたのかしら?」

和「……うちの医院は無認可でね、あまり大きな声じゃ言えないようなクスリも置いているの」

和「……」

和「もちろん治療用よ」

憂「和先生?」

唯「そのニオイに釣られた馬鹿がやってきた?」

和「さすが唯。理解が早くて助かるわ」

和「普段ならそんなの軽くあしらうんだけど、今回は中々頭の回るヤツらでね……」

???


ピンポーン


和「……こんな時間に来客?」

トンちゃん「みたいっスね」

和「怪しいわね、いったい何者かしら?」

『通りすがりのミニスカポリスです』

和「なんてこと! とうとう私もお縄を頂戴する時が!? でも最後にミニスカポリスが見れるのなら悔いは無いわね!!!」ガチャ

ヤンキー1号「かかったなアホが!!!」

ヤンキー2号「ガキは拐ったぜ!!! 返して欲しければ例の薬を持ってこの街の地下街に来い!!!」

トンちゃん「あーれー」

トンちゃん「あ、スンマセン。そこのぬいぐるみ取ってもらって良いですか?」

ヤンキー3号「冷静だなこのガキ……」

ヤンキー1号「じゃあなマヌケなお医者さんよ! くれぐれも余計な考えは起こすんじゃねーぞ!!! ハッハッハー!!!」



和「ト、トンちゃーーーん!?」


???

和「なんという孔明の罠ー!!!」

唯「可哀想な和ちゃーーーん!!!」

憂「声色で分かりませんでしたか」

さわ子「で、どうするの? 薬を持っていくの?」

唯「うーん」

唯「和ちゃん、あの幼女はぬいぐるみを持ってったんだよね?」

和「抜かりなく」

唯「なら大丈夫じゃん。何着て行こっかなぁ」

憂「そ、そんな悠長にしていていいの!?」

唯「いーのいーの。別に急いで行ってもゆっくり行っても一緒だから」

憂「……?」

地下街


トンちゃん「もしもし、そこの見張りさーん。この縄解いて欲しいんスけどー」ギュウギュウ

ヤンキー3号「馬鹿言ってんじゃねぇぞ、黙ってろ」

トンちゃん「推定年齢一桁の幼女に向かってやることじゃないでしょう? ねーねー、別に逃げたりしないからー。それともそういう趣味なん?」

ヤンキー3号「推定年齢一桁の幼女のセリフじゃねぇんだよ!? いいから大人しくしてやがれ」

トンちゃん「ぷくー」ムスッ

トンちゃん「じゃあ代わりに一緒に持ってきたぬいぐるみ抱かせてよ。そしたら黙ってるわ」

ヤンキー3号「うるせぇ……人質って自覚あんのかコイツ……ほらよ!」ポイスッ

トンちゃん「……」

トンちゃん「にやっ」


ポチッ

アイキャッチ

唯「豊崎○生です」

憂「また堂々としたグレーゾーンの大嘘を!!!」

ヤンキー3号「……かはっ」ドタッ

ヤンキー2号「……ぐふっ」ドサッ

ヤンキー1号「な、なんだってんだこの幼女……!?」

トンちゃん「久々に着ると疲れますねぇこれ。ぬいぐるみ型着ぐるみ魔○アーマー部活勧誘仕様」

トンちゃん「普段はただのにわとりを模したぬいぐるみですが、いざとなるとZガ○ダムもびっくりの完全変形で戦闘形態になる、和先生お手製の護衛兵器なのです」

トンちゃん「私をそのへんの幼女と一緒にしたら火傷するですよ」

ヤンキー1号「火傷どころじゃない!!!」

トンちゃん「さて。どうせ、和先生のことだからここに来るのは数時間後でしょうし、観たいドラマがあるのでさっさと帰りたいんですわ」

トンちゃん「つーわけで止めを」チャキッ

チュドーン


ヤンキー1号「ギャーーー!?」

トンちゃん「れ? 私はまだ撃ってないですよ?」キョロキョロ


モクモクモクモク


茶髪の女「げっほうぇっほ!!! 火薬の量間違えた……」

黒髪の女「この馬鹿律! ごほっげほっ!!!」

ツインドリルの女「これで何度目よ……減給ね律」

茶髪の女「そんなっ!?」ガーン!

トンちゃん「おろ? 皆さん方じゃないっスか」トテトテ


茶髪の女「あっ、和のトコの幼女。こんな所で何してんだ?」

トンちゃん「いや、ちょっと誘拐されてたもんで」

黒髪の女「誘拐……?」

トンちゃん「皆さんこそ何を?」

茶髪の女「おっ、聞いてくれる? それがさぁ……」


ガサッ


ツインドリルの女「……しつこい」

黒髪の女「律!」

茶髪の女「ちっ、まだいるのかよ」

トンちゃん「……何やら物騒ですなぁ。助太刀してもいいですよ?」

茶髪の女「マジで? 助かるぜ」

ツインドリルの女「ウチに恩を売ったつもり?」

トンちゃん「まぁ、そうとってもらって結構ですぜ」

黒髪の女「社長」

ツインドリルの女「……好きにすれば」


ゾロゾロ ゾロゾロ


茶髪の女「ひいふうみい……1匹見掛ければ30匹だな」

黒髪の女「……そ、その例えはやめろ。ブルっとする」

トンちゃん「むっ、来ますよ!」

その頃


唯「道に迷った」テヘペロ

和「トンちゃああああん!!!」ゴロゴロ

紬「地下街ってこんなシ○ンみたいな構造だったかしら……」

さわ子「なんかもう、棒が倒れた方向に進んでみる?」パタン

憂「ミイラ取りがミイラにーーー!!!」

唯「うるさいな憂臭いんだよあっちいって。私らこっち行くから」

憂「嫌がらせがストレートになってきてるよお姉ちゃん!?」

和「ふふふ、それぐらいテンパってるのよ唯も」キリッ

和「トンちゃああああああああん!!!」ゴロゴロ

憂「和先生が情緒不安定過ぎる!!!」

唯「……うん?」スンスン

唯「臭い」

憂「もうそれはいいから!!」シクシクシクシク

唯「違うっての。匂うんだよ」

唯「……火薬の匂いだ」

ここまで。

ストプラ知らなくてもいいようにちょいちょいオリジナル混ぜてるけど、大丈夫だろうか。

>>55修整

憂「前回のあらすじをありがとうございます

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