勇者「はい、もしもし?」(250)

国王「十年前、勇者と相打ちになった魔王が再び魔界の地で蘇ってしまった」

国王「このままでは、人間は再び滅亡しかねない」

国王「魔王が再び力を蓄え人間の国に魔の手を伸ばす前に、魔王を倒さなければならない」

国王「勇者、お主だけが頼りだ」

国王「先代勇者たちの血を引いたお主なら、魔王を倒すことなど容易いであろう」

国王「さあ、直ぐに魔王討伐のための旅に出るのだ」

勇者「はい、わかりました」

--城を出て

勇者「……」

勇者「えっと……」■※-◎×◎▼-☆◎□▲

勇者「あ、もしもし?魔王ちゃん?ボクだよ」

魔王「あ、勇者?」

勇者「うん、今から行くから」

魔王「ええ、わかったわ」

>>1 代行感謝

魔王城

♪~<<ケータイ

発信者:LOVELY勇者

魔王「あ、勇者?」 ピッ

勇者「魔王ちゃん、復活おめでとう」

魔王「うん、ありがとう♪今お城?」

勇者「うん、今出たばかりだよ」

魔王「そっか、ごめんね。元なら私が復活して直ぐに伝えるべきだったのに」

勇者「いいよ。魔王ちゃん、復活したばかりで忙しいだろうし」

魔王「ありがとう」

魔王「装備とかは大丈夫?お城から幾らくれたの?」

勇者「100Gもらった」

魔王「100G?国からそれしか出ないの?!」

勇者「うん?そうだけど…」

魔王「自分たちの未来をかかってるとか散々言う癖に、人間どももダメね」ハァ

魔王「ちょっと待って。前に私が隠しておいた金そこにあるはずよ?」

勇者「え、ほんと?どこに?」

魔王「ちょっと待って今思い出してるから」

魔王「あ、思い出した。ほら、城の隣の街あるでしょ?」

勇者「はじまりの村?」

魔王「そう、そう。ソコ行ったら温泉あるから、まずそこに向かって」

勇者「わかった。じゃあ、行ってまた電話するね」

魔王「ええ」 ピッ

魔王「…ごめん、何の話だっけ」ニコッ

側近「……」

魔王「…?どうしたの?」

側近「どうしたの?じゃありません!」

魔王「きゃっ!もう急に叫ばないでよ、びっくりするでしょ?復活したばかりでまだ心臓弱いのよ」

側近「びっくりしたのはこっちの方です!むしろ私の方が心臓麻痺で死ぬかと思いました」

側近「何普通に勇者と電話しているのですか!」

魔王「え、聞いたの?ヤだ、側近ったら、人の電話内容を盗み聞きするなんて失礼よ」

側近「だーかーら!」

側近「何故魔王さまが勇者と電話をしているのかって聞いているのです」

側近「復活したあなたを再び殺すために来る輩なのですよ?」

魔王「知ってるわよ。当たり前でしょ?だって勇者だもの」

側近「そうだと分かってるのなら、何故電話で勇者の手助けなど…」

♪~~

魔王「あ、ごめん、ちょっと待って」

側近「魔王さま!」

勇者「もしもし?魔王ちゃん、今温泉の前」

魔王「うん、じゃあ、そこでまず南に10歩」

勇者「えっと…1,2……10。着いた」

魔王「そこで回れ左」

勇者「回った」

魔王「じゃあ、そこから後ろに3歩」

勇者「うん……なんで最初から右に回れって言わなかったの?」

魔王「あ、バレた?♪」

勇者「もう、魔王ちゃんからかったよね♪」

魔王「ごめん。いいから3歩行って?」

勇者「…うん、行った」

魔王「そこの足元掘ってみて。そんなに深くないはずだから」

勇者「うん、掘るから電話ちょっと切るね」

魔王「うん」

ピッ

魔王「ごめん、どこまで話したっけ」

側近「…いえ、もう良いです」

魔王「あら、そう?」

側近「これだけ言ってください」

魔王「うん、何?」

側近「なんで勇者が魔王さまの電話番号知ってるんですか?」

魔王「えっと、寝る前に交換したから?」

側近「寝る前って、確か十年前ですよね」

魔王「そうね。前の勇者に負った傷が酷くてちょっと睡眠期入ってたわね」

側近「その時期だとあの勇者まだ子供ですよ?」

魔王「そうだったね。あの時可愛かったわね」

魔王「ねえ、見てこれ、あの時の写メなの。ケータイのメイン画面にしたのよ」キャーカワイイ

側近「そういう話はいいですから!」

側近「…どうやって会ったのですか?」

魔王「当時の勇者が連れてきてたわよ?」

側近「なんで勇者は自分の息子連れてくるのですか?」

魔王「私が見たいって言った」

側近「結局あんたがおかしいのかよ!」

魔王「Σ(゚∀゚ノ)ノキャー側近がキレた!」

側近「いえ、連れてこいと言って連れてくる勇者も相当なものですが…」

魔王「本人も自慢してたからね。正直ちょっとイラッとしたわ」

側近「(さっきの魔王さまも十分苛立たしかったのですけどね)」

魔王「でも、別にそのせいでちょっと本気出して殺しちゃったとかじゃないわよ?」

側近「そこに関してはもう言わないことにします」

側近「しかし、そうなれば、あの勇者は自分の目の前で父親を殺されたことになりますな」

魔王「……そうなるわね」

側近「何故平気に電話などできるのでしょうか」

魔王「多分、あの勇者一家の天性だと思うわよ?」

魔王「あの子のお父さんも死ぬ時軽かったし、息子もあまり泣かなかったし」

側近「あなたも人のこと言えるほどではありませんけどね」

魔王「うん、何?私可愛いって?」

側近「軽いってことですよ!!」

魔王「まぁ、でも私は勇者のこと好きよ?彼のお父さんも、ノリは軽くても腕は確かだったし」

魔王「この親子になら倒されちゃってもいいかなぁって」

側近「そんなこと申されては困りますよ!」

側近「魔王さまには魔族の繁栄のために働いてもらわなければなりませんから」

魔王「はい、はい、わかってますって」

♪~~

魔王「あ、見つけたかな」ピッ

魔王「うん、見つけた?」

勇者「うん、見つけた」

魔王「中身は?」

勇者「まだ見てない。今から開ける所」

ゆうしゃは 箱を あけた。
ゆうしゃは 1000Gを てに いれた。ゴマダレー

勇者「おお!」

勇者「やった、1000Gあったよ」

魔王「うん、確かそれぐらい入れといた気がするわね」

勇者「ありがとう、魔王ちゃん」

魔王「どういたしまして。じゃあ、それで装備整えて?」

勇者「うん!ありがとう」

魔王「そう何度も言わなくて良いわよ」

魔王「これからも困ったことあったら電話してね。なんでも手伝うから」

勇者「うん」

とここまでプロローグ、
といっても日曜に書いた所まではテキパキ行こうと思う。
サルっちゃう危険があるがそんなこと気にしてられない。
途中で前には入れてないシーンが入る予定があるのでそこだけちょっと遅くなるかもしれない。
カットされるかもしれない。
何番煎じすぎてもう読んでくれる人が居ないかもしれない。
誤字脱字が酷すぎて読めないかもしれない。
だが私は諦めない。
何故ならそこで読んでるあなたが居るから(キリッ

勇者「ふぅ、今日はこの辺にしてこうと」

勇者「魔王ちゃんのおかげで大分楽にlv上げできる装備になったし」

勇者「しばらくはここでlv上げしておこう」

宿主「はい、一泊で20Gです」

勇者「はい」

宿主「む?もしかして、勇者さまではありませんか?」

勇者「そうだけど」

宿主「やっぱそうか。父に良く似てるな」

宿主「勇者に宿泊料なんてもらえるか。タダだ、タダ」

勇者「ほんと?ありがとう」

宿主「て、勇者さま一人かい」

勇者「そうだけど…」

宿主「仲間はまだか?」

勇者「仲間?必要なの?」

宿主「そりゃ要るでしょう。魔王に一人で挑むなんて無茶だ」

勇者「お父さんは一人だったけどね」

宿主「あー、ありゃあの人は別格だったからな……」

勇者「で死んだけどね」

宿主「………」

勇者「うーん、そうだね…取り敢えず考えておく」

宿主「(この子、大丈夫なのだろうか)」

勇者「仲間か……」がちゃ

①長押し

ピーッ…

魔王「もしもし?」

勇者「あ、魔王ちゃん、ちょっと相談したいことあるんだけど…寝てた?」

魔王「ううん、大丈夫」

勇者「寝るのだったら明日でも別にいいけど」

魔王「いいの、いいの。今直ぐ聞きたくて電話したんでしょ?」

勇者「それはそうだけど……」

魔王「遠慮は要らないから。何?」

勇者「えっとね、お父さんって、仲間居なかったよね」

魔王「そうね…私が知ってる限りは居なかったわね。彼が誰かを連れて来たのはあなたしか居ないはずよ?」

勇者「だよね。ボクもお父さんが仲間連れてるって話は聞いてない」

魔王「あなたのお母さんは?僧侶だったとかは?」

勇者「違うよ、お母さんは普通の村の人だったよ」

魔王「そっか…」

魔王「ところで、なんでそんなこと聞くの?」

勇者「うん、ボクは仲間集めようかなどうしようかなと思って」

勇者「魔王ちゃんはどう思う?」

魔王「そうね…」

魔王「まぁ、私的にはあなた一人で来てくれた方がいいわよ?♪」

勇者「そういう都合の良い話じゃないよ♪」

魔王「勇者ならきっと一人でもいけるっ!♪」

勇者「人の死亡フラグ立てようとしないで♪」

魔王「で、真面目な話。あなたのしたいようにすれば良いと思うわよ?」

勇者「……」

魔王「あなたのお父さんは確かに私に一人で挑んだけど、昔の勇者たちは確かにパーティを組んで魔王に挑むのが一般的だったと聞くし」

魔王「まぁ、もっと昔には一人だったらしいけどね」

魔王「結局どっちにしようがあなた次第よ」

勇者「…そっか」

勇者「ありがとう」

魔王「……くしゅん!」

勇者「アレ?今のは?」

魔王「う、ううん、何でもない」

勇者「…分かった、一人でもうちょっと考えてみるよ」 ピッ

コンコン

側近「魔王さま、お風呂が長いですが、風邪引きますよ?」

魔王「い、今出るわ」

…あ、>>18で『申す』と言ったらダメって言われたのに書いちゃったよ。馬鹿が…

翌日の朝

魔王「くしゅん!」

側近「復活して早々風邪とは…他の魔物たちに聞かれては笑いものですよ」

魔王「ごめん…」

側近「今日は政務は良いので、ゆっくり休んでてください」

魔王「あーい」

側近「では、お休みください」

バタン

魔王「…うーん」

♪~~

魔王「あ、電話だ」

魔王「あ、でも電話出たのに声おかしいとちょっと心配されちゃうかも」

魔王「どうしよう」

魔王「でなくても心配されるのは一緒か」ピッ

魔王「あい、もしもし」

勇者「魔王ちゃん」

魔王「うん、どうするか決めた?」

勇者「うん、当分は一人でも良いかなって」

勇者「まだ仲間が居なくて困ったことはないし」

勇者「その時はその時またなんとかしようと思う」

魔王「そっか…あなたがそうしたいのならそれで良いと思うわ」

勇者「…ところで魔王ちゃん、ちょっと声が変だけど」

魔王「あ、バレた?…えへへ、ちょっと風邪でね」

勇者「え?大変じゃない。休まないと」

魔王「うん、今休んでるわよ」

勇者「ごめん、ボク知らなくて…電話しないからゆっくり休んでいいよ」

魔王「あ、ううん、そんなこと…」ブツッ

……

魔王「……ないわよ?」

魔王「…話し相手して欲しかったのに」シュン

ちょっとだけ支援。

あ1は代行な。

別の日

♪~~

勇者「あれ?電話だ。知らない番号」ピッ

勇者「はい、もしもし?」

>>勇者か!大変だ!

勇者「その声って…王さま?どうしたんですか?」

国王「姫が、我が娘が魔王に攫われてしまった!」

勇者「……へ?」

魔王城

姫「うーん!、う~ん!!」

魔王「なんで捕まえてきたの?」

側近「すみません。下の連中が司令を勘違いしたようで」

魔王「どう勘違いしたら国の姫を攫って来るのよ」ハァ

♪~~

魔王「あ、電話来た」

魔王「どうするのよ。私勇者になんて話したらいいわけ?」

側近「申し訳ありません」

魔王「はぁ、ちょっと待って。電話受けてからまた話すから」ピッ

魔王「うん、勇者」

勇者「魔王ちゃん、さっき王さまから電話があったんだけど、魔王ちゃん姫さま連れていったの?」

魔王「うん…今ここに居るけど」

勇者「王さま心配そうだけど、なんとかならない?」

魔王「私は命令してないわ。言ってくれれば、今直ぐにでも帰らせるけど」

勇者「とりあえずあの、姫さまと話せる?」

魔王「うん、ちょっと待って」

魔王「ちょっとそのボールギャグ外して」

姫「はぁ…はぁ…」

魔王「ごめんね。あのこれ勇者なんだけど、話してみる?」

姫「……」手が不自由

魔王「はい、私が持ってるから」

姫「…もしもし」

勇者「もしもし、姫さま、大丈夫ですか?」

姫「な、なんとか大丈夫です」

勇者「とりあえず、ボクが話しておきましたから、城に戻してあげると思います」

姫「え?」

勇者「詳しいことは魔王ちゃんに聞いてください。じゃあ」

ブツッ

姫「勇者さま、待ってくだ…切れました」

魔王「…勇者、もうちょっと詳しく話してよ。私に投げないで」

姫「…どういうことですか?」

魔王「だから、あなたを拉致したのは完全に部下のミスなのよ」

側近「申し訳ありません。直ぐに責任者の首を吊るします」

姫(首にするのではなく?!)

魔王「あなたが側近やめてよ」

側近「そ、それは…!」ビックリ

魔王「冗談よ」

魔王「とにかく、直ぐに部隊組んで正式的に送るから」

姫「ま、待ってください」

魔王「うん、何?」

姫「こんな場合って、普通勇者さまが来てあなたを倒して私を連れて帰るのが定番なのでは?」

魔王「…確かにそれはそうだけど、そこまでする必要ないでしょ?」

姫「あります!」

姫「せっかく捕まったのに、勇者さまと一緒帰らず一人で戻るなんて姫として恥辱です」

魔王「…そんなものなの?」

側近「さあ…」

姫「とにかく、勇者さまが来るまで、私帰りませんから」

魔王「困ったわね…」

側近「ですね」

魔王「まぁ、ここに居させること自体は問題ないけれど」

側近「え?」

魔王「というわけで、しばらくここで面倒を見ることにしたわよ」

勇者「…そういうものなの?」

魔王「さあ…でも姫さまの気持ちも少しは分かるわね」

魔王「魔王に捕まった自分のために魔王と戦て、壮絶な戦いの末勝った勇者と一緒に城に戻って結婚するのは、姫さまなら誰でも夢見る物語だから」

勇者「うーん、良く分かんない」

勇者「というか姫さまが居たこと自体初めて知ったよ」

魔王「あなたもいい加減周りのこと気にしないわね。そういうとこ父にそっくりよ」

勇者「とりあえず分かったよ。王さまにはボクが言っておくから」

勇者「…姫さまに変なことしないでね」

魔王「しないわよ。ちゃんと優待するわよ」

勇者「今はどこに居るの?」

魔王「部屋で寝てるわよ。長旅で疲れてたみたい」

勇者「そっか…分かったよ。姫さまに何かあったらまた連絡して」

魔王「ええ、わかったわ」

勇者「じゃあね」

魔王「うん」ピッ

別の日

勇者「魔王ちゃん、最近姫さまどう?」

魔王「そうね、元気にしてるわ」

魔王「最初はそのうち里帰りしたくなって落ち込むと思ったのだけど、楽にしてるわよ」

側近「魔王さまの待遇が良すぎるからでは?」

魔王「まさか、自分の国に居る方が楽でいいでしょうに」

勇者「じゃあ調子は大丈夫なんだよね」

魔王「うん、声聞いてみる?」



姫「ゆ、ゆう…しゃ……さま……」ブルブル

勇者「…え?姫さま?」

姫「わ、私、もう…だめ…です」ブルブル

勇者「姫さま、どうしたの?」

姫「ひぃっ!」

勇者「?」

姫「そ、そこ…ダメ……」

勇者「あの……」

姫「ひやああああ!!」



魔王「ああ、もう五月蝿いわね。全身マッサージするぐらいで。姫さまのくせに凝り過ぎよ」

姫「……」ビクッビクッ

勇者「えっと……」

魔王「あ、ごめんね、ちょっと今姫はろくな状態じゃないかもしれない」

勇者「…姫迷惑だったら、帰らせても良いよ?」

魔王「そんなことは別にないけど、見て飽きないし」

姫「……」

魔王「もうちょっと弄んでもいいかなぁって」

勇者「…うん、まぁ、程々にして」

魔王「うん♪」

勇者「程々だよ?♪」

魔王「うん♪」

……入れてみたらこの小ネタは要らなかった。

魔王「最近、勇者から電話が来ない」

魔王「…こっちからかけてみよう」

魔王「…話すネタがない」

魔王「姫さまも元気だし」

魔王「私も元気だし」

魔王「姫と洗いっこしてたら側近が知らずに入ってきたので半殺しにしたけどそんなことどうでもいいし…」

魔王「……はぁ、勇者早くダンジョン攻略とかしないかな」

♪~

魔王「もしもし?」

勇者「もしもし、魔王ちゃん、今ボクタンジョンの前なんだけど」

魔王「キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!」

勇者「!?」

魔王「来た、メインダンジョンきた、これでかつる!」

勇者「えっと、良くわからないけど難しいタンジョンなの?」

魔王「ううん、楽勝!すごい楽勝!初めてのダンジョンなんてただの経験値部屋だから!」

勇者「あ、うん、そう…ありがとう」

魔王「あ、ただ」

勇者「何?」

魔王「一番奥から二番目にある箱は開けちゃダメよ?ミミックだから」

勇者「そっか、分かった」

魔王「万が一でも開けちゃうと大変だからね。即死魔法使われるからね」

勇者「うん、奥から二番目だね」

魔王「うん」

側近「魔王さま」

魔王「あら、側近、もう大丈夫なの?」

側近「はい、なんとか……」

魔王「もう引退しても良いのよ?年も考えないと」

側近「私はまだまだ全盛期です」

魔王「人間の年だともうとっくに死んでるけどね」訳:ハヨシネ

側近「はぁ…ところで、そろそろ勇者がダンジョンに辿り着くころですね」

魔王「うん、今丁度電話した所」

側近「そうですか」ククク

魔王「…何?その笑い方、キモイのだけど」

側近「普通最初のダンジョンは勇者どもに経験値の稼ぎ場に思われるのが一般的」

側近「ですが、今回、このダンジョンだけは一味違います」

側近「なんと、ダンジョン手前で発見できる箱がミミックという初見殺し!」

側近「これでそこそこの勇者は心が折れてこれ以上進めないはず!」

側近「どうですか、魔王さま。私の完璧なプランが……ぶへら!」

魔王「もしもし、勇者!出て!早く電話出て!」

今かけた番号は、相手が電波が通らない場所に居るため、繋がりませんでした。

魔王「ゆうしゃああああああああ」

側近「」

魔王「勇者、出て…早く出て…」

ピッ

勇者「……もしもし」

魔王「勇者!大丈夫?」

勇者「……」

魔王「…あの、勇者?」

勇者「ウソツキ」

ブツッ

魔王「側近!!!!!」メラゾーマ

側近「ひぃぃ!!!!」

魔王「…」シクシク

魔王「……」①長押し

今かけた番号は相手から受信拒否されているため、繋がりません。

魔王「……」

魔王「……」シクシク

魔王「…もう魔王やめる」

魔王「……」①番長押し

今かけた番号は(ry

魔王「……」

姫「……?」

側近「」<<返事がない、ただの屍のようだ

魔王「」シクシク

姫「あの、魔王さま?」

魔王「…姫さま」

姫「…何かあったのですか?」

魔王「…勇者が…勇者が…」ボロボロ

姫「……」

勇者「……」

不在時の電話 152件

勇者「……」

♪~

勇者「……」

勇者「…あれ?知らない番号だ」

勇者「…」ピッ

勇者「もしもし?」

姫「あの、勇者さまですか」

勇者「はい……あの、姫さま?」

姫「話は魔王さまから伺いました」

姫「あなたは馬鹿ですか?」

勇者「だって、魔王が大丈夫だって言ったもん」

姫「魔王さまも自分の部下の間違いだって言ってましたけど、だからと言って急に電話にも出ないなんて酷すぎます」

姫「せめて言い訳でも聞いてあげてください」

姫「それに、勇者ともあろう方が、魔王の話を信じて騙されたぐらいで拗ねたりしてどうするのです」

勇者「……」

姫「とりあえず、魔王さまに電話をしてください。部屋で一人で泣いてますよ?」

姫「魔王なんてやめるとか、魔物なんて皆滅んでしまえばいいのにとか言ってます」

姫「もうちょっと放っておくと本当に実行しそうです」

姫「…あら?ここは人間の国の姫として放っておいた方が良かったのでしょうか」

勇者「ボクに聞かれても…」

魔王「……」

♪~

魔王「……」

発信者:キャーユウシャカワイイ

魔王「…!」ピッ

魔王「もしもし!勇者!」

魔王「あのね、さっきのはごめんね!側近が…」

魔王「ううん、私が悪かったよ」

魔王「ちょっとした冗談のつもりだったの」

魔王「勇者がこんなに怒るって知らなくて」

魔王「だから、お願い、嫌いにならないで」

魔王「これからちゃんと手伝ってあげるから」

魔王「これからも…電話して……」

勇者「……魔王ちゃん」

魔王「うん、何?何でも言って」

魔王「ダンジョンの構造から、隠し宝箱まで全部教えてあげちゃうから」

勇者「…ごめんね」

魔王「ううん、勇者は何も悪くないよ。私がちゃんとしてなかったせいで…」

勇者「ボク、ちょっと魔王ちゃんに頼りすぎてたかもしれない」

魔王「…え?」

勇者「あ、勘違いしないで」

勇者「ボク、魔王ちゃんと電話するの好きだから」

勇者「でも、いつかボク、魔王ちゃんと殺るか殺られるかの戦いしないといけないから…」

勇者「そういうことに関して魔王ちゃんに頼るのって、やっぱ勇者としてダメだと思う」

魔王「……」

勇者「ボク、仲間集めようと思う」

魔王「!」

勇者「ちゃんと仲間とパーティ組んで、一緒に考えてダンジョン攻略して、魔王ちゃんに会いに行こうって思うよ」

勇者「魔王ちゃんに頼らずに、仲間と力合わせてやってみようと思うよ」

魔王「……そっか」

魔王「…成長、したんだね。勇者も」

魔王「じゃあ、もうこういうこともお終いかな」

魔王「私、勇者とお喋りするの好きだったのにね」

魔王「あなたと毎晩冗談交じりのお話するの、とても楽しかったのに…」

魔王「そういうのも、もうできなくなっちゃうんだ」

魔王「いつかあなたと私、戦わなくちゃいけないもの」

魔王「こんなことしている方がおかしいもんね」

魔王「そうだよね…」

勇者「魔王ちゃん」

魔王「ごめんね、変なこと言って」

魔王「じゃあ、もう切るね」

魔王「やることいっぱいだからね」

魔王「あなたのためのダンジョンも新調しないといけないし」

魔王「他にもやることいっぱいだからね」

魔王「じゃあね」ピッ

魔王「……」

魔王「……」ブルブル

魔王「……」ボロボロ

魔王「……」

記録された番号を削除しますか? Y/N

魔王「…」ブルブル

♪~

魔王「!!」あたふた ピッ

魔王「…もしもし」

勇者「なんで勝手に切っちゃうの?」

魔王「え?」

勇者「ボクまだ話残ってるんだけど」

魔王「え…だって」

勇者「攻略関係の話はしないけど、お喋りとかは普通にするから」

魔王「!!」

勇者「あとね。ボク良く分からなくて聞くのだけど、パーティってどうやって組めばいいの?」

魔王「……」

魔王「…そうね」


魔王「とりあえず、戦士、格闘家、踊り子パーティでどうかしら♪」

勇者「絶対ダメな気がするよ♪」

ここまでが日曜日書いた分。
ちょっと休んで続きます。

勇者「ルイーダの酒場に来た」

ルイーダ「いらっしゃい。どんな子が欲しいの?」

勇者「えっと、とりあえず魔王討伐に行く勇者なんだけど」

ルイーダ「あら、そうなの?なるほど…よし分かったわ。私ができる限り最強のパーティにしてあげる」

ルイーダ「誰か欲しい子はある?」

勇者「特には…良く分かんないし」

ルイーダ「わかったわ、全部お姉ちゃんに任せなさい」

勇者「うん、ありがとう」

格闘家「よっ、よろしく頼むぜ」

女魔法使い「…ょ…しく」

女僧侶「ふ、不束者ですが、勇者さまのために精一杯頑張ります」

ルイーダ「どうだ?気に入ったよね。ここで一番かわいい娘たちで連れてきたわよ」

格闘家「…かわいい?強いんじゃなくて?」

ルイーダ「腕も確かよ」

勇者「そっか…じゃあ、三人ともこれからヨロシクね」

勇者「じゃあ、まずは」

僧侶「……」ドキドキ

勇者「ケータイの番号交換しよう」

僧侶「え?」

格闘家「そうだな。万が一逸れたりした時は番号しらないと困るしな」

魔法使い「……」

僧侶「あ、あの、勇者さま」

勇者「うん?何、僧侶ちゃん」

僧侶「(そ、僧侶ちゃん…////)わ、私、実はケータイもっていなくて」

格闘家?女商人のやつか?

勇者「え、そうなの?」

僧侶「はい…今までずっと教会の中で生活していたものですから、ケータイなんて持つ機会が…」

格闘家「あー、そういうとこ遅れてるからな、教会は」

僧侶「すみません…」

勇者「うーん…じゃあ、僧侶ちゃんのケータイ買おう」

僧侶「え?そ、そんな…買ってもらうなんて悪いです」

勇者「良いよ、ケータイなんて必要装備だし。薬草や剣買うのと一緒だよ」

僧侶「そ、そうなのですか」

>>75 私が読んだアレなら絶対違うと言える。

勇者「じゃあ、二人のケータイ番号教えて」

格闘家「ああ、あたしは………だぜ」

勇者「……うん、よし、今電話したからボクの番号行ったよね」

格闘家「ああ」

格闘家→勇者の番号登録:チビ勇者

勇者「次は魔法使いちゃん」

魔法使い「……」スッ

勇者「え、何?ボクに打って欲しいって?」

魔法使い「……ん」

勇者「わかった……はい、打ったよ」

魔法使い「……」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「うお、指はええ!」

♪~

勇者「あ、来た。これ魔法使いちゃんの番号?」

魔法使い「…ん」

勇者「よし、二人のは②と③番に入れといた」

勇者「次は、僧侶ちゃんのケータイ買いに行こう」

僧侶「は、はい」

格闘家「最近のはすごいのもいっぱいあるからな。この前電話する相手の顔が映せる電話が出たそうだぜ」

勇者「へー、すごいなー」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「うん?」ピッ

『でもお高いんでしょう?』

勇者「…そうだね、多分そういうのは無理かな」

僧侶「わ、私は別に安物で良いです!」

ケータイ店

パーン!!

パーン!!

僧侶「きゃーー!!」

格闘家「何、何だ!?」

店主「おめでとーございます!!」

勇者「え、何?」

店主「たった今来て下さったあなたは、この店に来た1000000番目のお客さまです!」

店員「おめでとうございます」

僧侶「は、はぁ…」

格闘家「お、なんかあるのか?商品とかあるのか?」wktk

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「」ピッ

『楽しみ』

勇者「そうだね」

店主「はーい!1000000番目のお客さまには、最新機種であるこのYUUMA-2000を賞品として与えます」

僧侶「え、ええええ?!」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「」ピッ

『名前ダサい』

勇者「あはは……」

格闘家「これって、もしかして例の映像通話というのができるやつか?」

店主「はい!左様です!」

僧侶「え、あ、あの、どうしましょう。私そんなのもらっても使いこなせません」

格闘家「まぁ、いいじゃん。タダだし。これでいっちゃいなって」

勇者「そうしようか。僧侶ちゃんはどう?」

僧侶「…わかりました」

僧侶「…はい、皆さんの番号、確かに登録しました」

格闘家「にしても、僧侶にケータイの使い方教えてたらすっかり日が暮れちまったぜ」

勇者「今日はもう宿屋に泊まろうか。部屋は個別の方が良い?」

格闘家「そんなのに金浪費してどうすんだよ。これから長旅するんだし全部一つの部屋でいいだろ」

僧侶「さ、さすがにそれはどうかと…」

勇者「ボクは別にどっちでも良いけど…魔法使いちゃんは?」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「」ピッ

『男女別で』

勇者「だって」

格闘家「まぁ…しょうがねえな」

僧侶「ふぅ…(よかった、勇者さまといきなり同じ部屋なんて恥ずかしいのに)」

宿屋

勇者「で、今日仲間集めたの」

魔王「………」

勇者「…魔王ちゃん?」

魔王「なんで?」

勇者「え?」

魔王「なんで全部女なわけ?」

勇者「え、知らない。ルイーダさんがそう組んでくれたから」

>>側近今直ぐ人間の村のルイーダの酒場潰しに行くわよ!

>>落ち着いてください魔王さま

勇者「魔王ちゃん、ねー、聞いてる?」

コンコン

格闘家「勇者、風呂空いたぜ」

勇者「あ、うん、ありがとう」

格闘家「なんだ、電話中だったのか」

勇者「そうだったのだけど、なんか向こうが忙しそうだしもう良いかな」ブツッ

格闘家「誰と話してたんだ?お母さん?」

勇者「……できたら話してるんだけどね」

格闘家「あ…すまん」

勇者「いいよ、別に。じゃあ、ボク風呂行ってくるから」

格闘家「お、おう…」

魔王「ぜー…ぜー……」

姫「これは派手にやりましたね」

側近「」

姫「側近さんやいつも良く生きていられますね」

魔王「ねえ、聞いてよ姫さま!」

魔王「勇者あの子、パーティ組むと言って面子を全部女の子に組んだのよ?!」

姫「…なんと」

姫「それは勇者さまも…声で聞いてたより盛んでらっしゃいますね」

魔王「クソビッチどもが私の勇者に魔の手を伸ばしてきたらどうするのよ!」

姫「え、そっちですか?」

♪~~

格闘家「あれ、勇者電話……」

格闘家「ってもう行っちゃったか」

格闘家「えっと、誰からだ?とりあえず受けとくか」

受信者:魔王ちゃん

格闘家「」

格闘家「え、何?」

♪~ピッ

格闘家「あ、終わった」

不在中の電話:1件

格闘家「……」がちゃ

通話記録
→魔王ちゃん
←魔王ちゃん
→魔王ちゃん
→魔王ちゃん
→魔王ちゃん
→魔王ちゃん
  ・
  ・
  ・
格闘家「なにこれこわい」

格闘家「おい、お前ら、ちょっとこれ見てよ!」

僧侶「格闘家さん?それは…勇者さまのケータイでは?」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「うん?」ピッ

『人のケータイ覗くとか最低』

格闘家「いや、そんなこと言ってる場合じゃねーって。それよりこれ見てみろよ」

通話記録

←魔王ちゃん
→魔王ちゃん
←魔王ちゃん
→魔王ちゃん
   ・
   ・

二人「」

僧侶「え、なんですか…これ?どうして勇者さまのケータイに魔王との通話記録が」

格闘家「それだけじゃねえ。この通話記録、結構前まで続くのだけど、それまでほぼ99%は魔王ちゃんとの記録になってるよ」

格闘家「1%とは姫さまとか王様とかしか居ないし」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「」ピッ

『これはまずい感じがするね』

格闘家「お前普通に喋らないとダメなのか。紛らわしいのだが」

魔法使い「……」フルフル

僧侶「まさか…勇者さまって魔王と毎日電話をするような関係なのでしょうか」

格闘家「だとしたらもはや勇者じゃないだろ。魔王倒しに行くんだぞ。あたし達」

僧侶「も、もしかしたら、単に魔王ちゃんというあだ名を使う他の誰だとか」

格闘家「誰だよそんなあだ名使ってる奴って」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「」ピッ

『いっそこっちから電話してみたらいいんじゃない?』

格闘家「っ…確かにその手もあるけど……」

僧侶「もしそうして本当に相手が魔王だとすれば…」

三人「……」

♪~

三人「!」

僧侶「ゆ、勇者さまの電話が鳴ってますよ。格闘家さん」

格闘家「わ、わかってる…」

♪~

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「」ピッ

『はよ出ろ、ボケナス』

格闘家「それならお前が出てみろよ」ピピピピピピピピピピッ

『お前が持ってきたからお前がやれ』

格闘家「くーっ」

僧侶「…あれ?」ピッ

格闘家「お、おい、僧侶」

僧侶「はい、もしもし?」

姫「あの、もしもし、あれ?これ勇者さまのケータイではないのですか?」

僧侶「はい、合ってます。あの、私は今回勇者さまと一緒に旅をすることになった僧侶といいます」

姫「あ、なるほど、そうでしたか。よろしくお願いします」

僧侶「よろしくお願いします、姫さま」

格闘家「姫さま!?」

僧侶「はい、画面を見たら、受信者が姫さまになっていましたので…」

ピピピピピピピピピピッ

『慌てたせいで気づかなかった』

姫「あの、今勇者さまは」

僧侶「あ、はい、今勇者さまは風呂に入られていて…」

姫「なるほど、では僧侶さんが勇者さまにお伝えくださいませんか?魔王さまが電話を待っているって」

僧侶「え?あ、は、はい…」

姫「では…」

僧侶「ちょ、ちょっと待ってください

姫「はい?」

僧侶「あの、魔王って、あの魔王ですよね?」

姫「はい、あの魔王さまです」

僧侶「ああと今姫さまって、魔王城に捕まってるんですよね」

姫「捕まってる…そうですね。そういうことになりますね」

僧侶「あの、どうして勇者さまが魔王さまと電話しているのですか?」

姫「………」

姫「………」

姫「……そういえば些かおかしいですね」

僧侶「おかしいってレベルではありませんよ!」

格闘家「いきなり怒鳴ってどうしたんだ、僧侶」

姫「お言葉ですが、何もこの二人、前より知り合いだったらしいです」

僧侶「どういうことですか?」

姫「何も今の勇者さまの父親が勇者であった時に知り合ったらしく、魔王が当時の勇者との戦いで封印される前にケータイ番号を渡したとか」

僧侶「」

姫「私も詳しい話は知りませんが、勇者さまは今僧侶さんが思っているような邪険な方ということはないと思います」

姫「単に魔王と知り合い、というだけです」

僧侶「……そうですか」

姫「私にできる説明がはこれぐらいしかありませんね」

姫「では失礼します」

僧侶「あ、はい、ありがとうございました」

姫「いいえ、では後ほどまた…」

ブツッ

僧侶説明中

格闘家「……」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『( ゚д゚)ポカーン』

僧侶「私も驚きです」

格闘家「……」

僧侶「格闘家さんはどうするのですか?」

格闘家「…どうするって?」

僧侶「それは…あの、パーティを抜けるとか…」

格闘家「は?ありえないだろ、そんなの」

僧侶「え?でも…魔王と話し合う勇者なんて」

格闘家「そんなの別にいいじゃん。ケータイある時代だからさ」

格闘家「すごいじゃん?魔王のケータイ電話知ってる勇者って」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『何も問題もない。ただ驚いただけ』

格闘家「でも、問題なのは勇者本人だろ」

僧侶「え?」

格闘家「電話し合うほど仲良いのに、倒しに行かないと行けないんだぜ」

僧侶「……あぁ」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『なんというアイロニー』

僧侶「勇者さまは…本当に大丈夫なのでしょうか」

がちゃ

勇者「ねー、ボクの携帯知らない?」

三人「!?」

勇者「部屋の机に置いたと思ったのに居なくて…」

僧侶「は、はい、ここにあります」

勇者「あ、ありがとう」

僧侶「姫さまから電話が来てまして…」

勇者「そっか、お風呂入ってる間に……あれ?魔王ちゃんからも電話来てたね」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「?」ピッ

『勇者、大丈夫なの?魔王倒しに行くの』

勇者「……」

格闘家「ちょっ、お前直球すぎるだろ」

勇者「…」

僧侶「申し訳ありません、勇者さま。私たちは、他意があってみたのではなく…ただ勇者さまのことが知りたくて…」

勇者「…大丈夫…だよ」

勇者「心配してくれてありがとう」

僧侶「勇者さま…」

勇者「じゃあ、ボクはもう戻って寝るね」

格闘家「お、おお」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『お休み』

勇者「うん、お休み」

魔王「勇者電話来ないなー」

魔王「いつもなら寝る前に電話するのに」

魔王「女の仲間たちといちゃいちゃする時間ももったいない…っての?」

魔王「人間の女より私の方が百倍は可愛いのに。向こうの顔知らないけど」

魔王「……」がちゃ

通話記録

←LOVELY勇者
←LOVELY勇者
←LOVELY勇者
→LOVELY勇者
←LOVELY勇者
→LOVELY勇者
  ・
  ・
  ・
魔王「…はぁ?

>>113 なんか 『」』が 『?』に なってる。変だなー

♪~

魔王「来た」ピッ

魔王「もしもし?勇者?」

勇者「……魔王ちゃん、待ってた?」

魔王「ううん、別に待ってないよ」

勇者「……そっか」

魔王「…あれ?勇者、どうしたの?」

勇者「別に何も」

魔王「何もないのにそんな元気のない声出るわけないじゃない」

魔王「私にも言えないことなの?」

勇者「…さ」

魔王「うん」

勇者「ボク、お父さん死ぬ時、魔王ちゃんとケータイ番号交換したでしょ」

魔王「うん」

勇者「その後、魔王ちゃんも居なくなって、ボクが一人で家に帰った後、お母さん、お父さんが死んだのが悲しくて直ぐまた死んじゃった」

魔王「…うん」

勇者「それから、ボクなんとか周りの人たちに助けられて生きてきたけど、それでもいつも独りって気分だった」

魔王「……うん」

勇者「それでね、魔王ちゃん復活した時、正直ちょっと嬉しかった」

勇者「あれからずっとケータイに魔王ちゃんの番号しかなかったから」

勇者「なのに国から使者が来て、ボクが勇者の息子だからって、魔王を倒しに行けって言うでしょ?」

魔王「…そうね」

勇者「酷いと思わない?」

勇者「お父さん死んだ時、国でボクとお母さんに何もしなかったんだよ」

勇者「ご愁傷さまという使者すらなかった」

勇者「なのに今更ボクにボク唯一の友達を殺しに行けって言うじゃん」

魔王「…辛かったわね、あなたも」

勇者「……」

勇者「今までは知らなかったのに、なんか仲間の人たちの話聞いたら、そんな気がしてきた」

勇者「…あぁ、仲間集めるんじゃなかった」

勇者「ボク魔王ちゃんの所行くのやめようかな」

魔王「……」

魔王「馬鹿言わないでよ」

勇者「魔王ちゃん?」

魔王「それぐらいで落ち込まないでくれる?」

魔王「私はね、魔王なのよ」

魔王「あなたが倒しに来ないとそのうち人間全部殺っちゃうわよ?」

勇者「……」

魔王「あなたと戦いたくないのは私だって同じよ」

魔王「でも、私が人間滅亡させると言ったら、あなた反対するでしょ?」

勇者「……うん」

魔王「じゃあ来てよ」

魔王「私を倒しに」

勇者「……」

魔王「……後」




魔王「あなたが来ないと十年前撮った写メの更新ができないじゃない!!」

勇者「そっちなの!?」


魔王「だって勇者のケータイすごい古くて写真撮れないもん!」

勇者「なんでボクの写メを撮る必要があるの?というか十年前写メ撮ってたの?!」

魔王「イエス!今ケータイのメイン画面に貼ってある」

勇者「やめてよ!なんで勝手に人の子供の頃の写真貼ってるの?犯罪だよ」

魔王「いいでしょ、別に。可愛いから」

勇者「そういう問題じゃないいい!」ダンダンダン!!

勇者「消して、今直ぐ消して!ボクの子供の頃の写真」

魔王「勇者が新しい写真送ってくれたら消す」

勇者「ボクの写真撮れないよ」

魔王「じゃあ、他の娘ので撮って送ればいいでしょ」

勇者「なんで恥ずかしくそこまでしなきゃいけないの?」

魔王「…勇者が写メを送ってくれないと…」

魔王「今この勇者の子供の頃の写真を姫さまのケータイが登録した僧侶のケータイに送信するから」

勇者「悪魔!!」

魔王「魔王です!」キリッ

僧侶「姫さまと番号を交換しました」

格闘家「いいのかな。姫様捕まってんのに電話とかして」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

格闘家「……」ブーブー

魔法使い「……メールみろ」

格闘家「お前喋れるじゃん」

魔法使い「……」フルフル

格闘家「……」

がちゃ

勇者「僧侶ちゃん、ケータイ貸して!」

僧侶「え!?」

格闘家「どうしたんだ、勇者」

勇者「魔王ちゃんが…魔王ちゃんが写メとって送らないと……人質を…解放するって……」

僧侶「…それって良いことなのでは?」

勇者「良くないのー!」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『汚い、さすが魔王汚い』

格闘家「なんか知らんけど…勇者の写メ撮って魔王に送ったらいいの?」

勇者「…うん」

僧侶「じゃ、じゃあ、私が……あの、写メってどうやるのでしょうか」

格闘家「あぁ、もう貸せ」

ピロリン

僧侶「これで魔王のケータイに勇者さまの写真が送られました」

勇者「…汚された」

格闘家「つかなんでそんなことしなきゃならなかったんだ?」

勇者「知らなくて良い……あと僧侶ちゃん、その写真消しといて」

僧侶「はい(永久保存します)」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

僧侶「?」ピッ

『こっちにも送って』

僧侶「…」ピピピッ

『はい』

勇者「あぁ…もう疲れた」

格闘家「もうこんな時間だな。寝るか」

僧侶「そうですね」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

三人「」ピッ

『お休み』

三人「……お休み」

勇者「はぁ、疲れたな。寝よう」

勇者「……あれ?そういえばボク魔王ちゃんと凄く真剣な話してた気がするんだけど」

勇者「…まぁいいや」

勇者「おやすみ……」


第二部終わり

おまけ

ブーブー

僧侶「…あら?メールが……」

From.姫さま
To .そうりょ

魔王さまがあなたに送って欲しいそうです。
勇者さまには絶対見つからないようにって言ってました。

添付写真

僧侶「……?」ピッ

僧侶「こ、これは…!」


オマケ終わり

途中で見る人居ないしサルっちゃうしもう終わらせようと思った。

―SSスレにありがちなこと―
・書き手の体調が悪くなる、急に用事ができてSSが中断される
・SS終了してもいつまでもクソみたいな馴れ合い
・「誰も見てないのかな(ならやめようかな)」→「見てるよ」→「じゃあ書きます」とかいうショートコント
・なぜかかなり腰低めの書き手だが他のスレじゃキチガイ
・エロを入れたがる奴がいる
・聞いてもないのに「◯◯で再生された」「○○ちゃんでイメージ」とかいうレス
・ちょっとでも批判されるとすぐ「嫌なら見るな」と即レス脊髄反射
・「SS書くの初めてorまだ◯回目だから~」とか言って進行の遅さや文章が拙い事の言い訳
・「これは稀に見る良SS」
・「あとは任せた」「こんな感じのを誰か頼む」 と他人任せ立て逃げ
・途中まで面白かったのに安価なんか始めて激しく萎える
・書き手が失踪して保守レスを最後にスレが落ちる、もしくは他の奴が代わりに書き始める。しかもつまらない

「誰も見てないのかな」とか言いたくなる気持ちはわかる
書く方の立場からするとさるさんが一番怖いんだよな
支援はもちろん嬉しいし、「つまらん」とかのレスでもありがたい時があったり

>>141 自分のほぼ当てはまってすみません。
>>142 その優しさで泣けます。

あの、もうちょっと続こうと思います。
でもやっぱスレに自分のIDしか見えないと寂しいので(後サルっちゃうので)
見てくださってる方が居たらサルよけコメでもくださいお願いします

僧侶「この携帯なのですが、確か映像通話というのができるのでしたね。どうすれば使えるのですか?」

格闘家「ああ、ありゃ向こうの人もその機能付いてないとできないよな」

僧侶「え、そうなのですか?」

勇者「最新機種だし、高いからボクたちは誰も持っていないけどね」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『ブルジョアの奢侈品』

僧侶「…あ、あの、私このケータイを持ってるのがどんどん嫌になって来るのですけど」

魔王城

>>宅配でーす。

側近「なんだ、これは……人間界から来たものではないか」

姫「あ、それならきっと私のだと思います」

側近「おっと、そうですか。失礼しました」

姫「いいえ、代わりに受けてくださってありがとうございます」

側近「いえ、いえ……」

姫「……どうしたのですか?」

側近「なんといいますが、姫さまも魔王さまに劣らず相当強いですね」

姫「…意味は良くわかりませんが、私は戦うことはできません」

側近「……」

魔王「うん?姫さまどうしたの?また側近がセクハラするの?」

側近「そんなことした覚えはありません!」

姫「宅配をもらってくださっただけです」

魔王「何か注文したの?」

姫「はい、最近新しく出たケータイ電話を…」

魔王「へー」

魔王「まぁ、私は電話にメールだけできればいいのだけどね」

側近「所で、開通はどうするのですか」

姫「…あ、そういえばそうでしたね」

魔王「別に魔界の店で開通したら良いよ?」

側近「姫を外に出させるのですか?」

魔王「今更問題でもある?」

側近「……ありませんね」

開通後

魔王「最近のケータイってなんか変わったことあるの?」

姫「…そういえば、魔王さまのケータイは結構古そうですね」

魔王「うん、まぁ、十年前に買った奴だからね」

姫「まぁ…」

姫「これは人間界の新技術で、相手の顔を見ながら電話できるというものなのです」

魔王「……」

魔王「……え?」

魔王「待って、それってつまり、遠くでも顔を合わせて通話できるってこと?」

姫「はい、ただ相手も同じ機能を持ってるケータイである必要がありますけど」

魔王「私もそのケータイ欲しい!」

魔王「私も勇者と顔合わせて電話したい!」

側近「何をおっしゃってるのですか!」

側近「電話だけでもありえないというのに、顔まで見せつけるとは」

側近「魔王としての品格というものがあるではありませんか!」

魔王「別にいいもん。勇者と私は昔顔見てるし」

魔王「後私にはこの勇者の最新写真がある!」

魔王「この勇者の顔を実時間で見れるのならなんだってやる!人間界今から滅亡サせちゃってもいい!」

姫「それは少し困るのですが…」

魔王「でね!今日私もそのケータイ注文したの」

勇者「……」

勇者「あの、魔王ちゃん」

魔王「何?」

勇者「ボクはそのケータイ持ってないけど」

魔王「……え?」

勇者「ボクのケータイはそれ出来ないよ」

魔王「え、…だって人間界だとケータイ良く普及されてるから、直ぐに買えるんじゃ…」

勇者「だって高いんだもん。あれ他のケータイの50倍はするんだよ?」

勇者「皆の武器や防具買う金もないのに、そんなの買えないよ」

魔王「………」

魔王「…ヤダ」

魔王「やだやだやだー!!勇者もアレ買って!私と顔見ながら電話するのー!!」

勇者「いつから魔王ちゃんこんな幼児退行しちゃったの?」

勇者「幾ら言ってもボクそんなケータイ買えないよ。そんな金あってもケータイなんて変えないよ。ボク今使ってるケータイ好きだもん」

魔王「………わかった」

勇者「…ありがとう、魔王ちゃん」

魔王「じゃあ今使ってるケータイが壊れたら、勇者もそのケータイに買い換えるんだよね」

勇者「え?」

魔王「よし、分かったよ。そうとわかれば後は作戦を立てるだけよ」

魔王「待ってなさい、勇者。私があなたのケータイ絶対壊してやるから」

ブツッ

勇者「ちょっと、魔王ちゃん、魔王ちゃん?」

次の日、
戦いの途中、

勇者「わーっ!」

スライム「ゆうしゃのケータイに突撃ー!」
スライム×100「わーーっ!」

格闘家「ちょっ、何や、この数!」

僧侶「魔王さま!」

魔法使い「……」

勇者「わわっ、やめて!」

魔法使い「……めらぞーま」

スライム&勇者「きゃああああああ!」

格闘家「魔法使い!!」

僧侶「勇者さま!!」

勇者「よかった、ケータイ無事だった」

格闘家「えらく頑丈なケータイだな」

僧侶「そもそもなんでスライムたちが勇者さまのケータイを狙ったのでしょうか」

勇者「………」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「」ピッ

『勇者、何か隠してる』

勇者「べ、別に隠してなんかないよ」

格闘家「なんか知ってる顔だけどな……心当たりはあるんだろ?」

勇者「……」

勇者「実は、あの…」

サルよけしたいなら時々他のスレにレスすれば回避できるんじゃなかったっけ

一つのスレに
ある時間(H)内に
最近の投稿(N)のうち沢山投稿(M回)したら
「バイバイさるさん」になる

魔王「ぐぬぬ、スライム軍隊は失敗したか」

側近「あの、魔王さま」

魔王「何?」

側近「今勇者たちのlvは相当なものです。スライムなんか送っても経験値と貯金箱になるだけですよ?」

魔王「わかってるわよ、そんなの…でも……」

側近「でも?」

魔王「これより強い奴で当たらせて、勇者が怪我でもしたら大変じゃない!」

側近「」

>>161
>>162 え?ほんと?

いや
自分としては他のスレに書き込んでも大して意味はないよって言いたかった

勇者「というわけなんだ…」

格闘家「…あの魔王、馬鹿じゃねーの?」

僧侶「か、格闘家さん…」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『あの魔王倒さなくても別にいいんじゃないかな』

勇者「どうしよう。魔王ちゃん本気みたいだし。このままだと携帯買い換えられちゃうよ」

格闘家「いや、つうか、あたし達にあのケータイ買うお金ないっしょ」

僧侶「魔王にちゃんと事情を話せばいいのでは?」

勇者「なんかあれから電話も受けないの」

格闘家「困ったなー」

魔王「次の作戦なんだけど」

魔王「まず勇者たちが行く道に大穴を掘ります」

魔王「そしてスライムたちで誘導して勇者たちを穴に落とします」

魔王「最後に水スライムたちを使って穴の中を水だらけにします」

魔王「そしたら勇者の旧式ケータイは絶対に壊れるはず」

魔王「これでどう?」

側近「」

姫「」

魔王「なるほど、私の素晴らしい作戦に声も出ないのだな」

側近「少しよろしいですか?」

魔王「なんでも聞いて」

側近「あなたの頭はスライムになってるんですか?」

魔王「スライムの炎食らってみる?」メラゾーマ

柿を育てるほうが気楽じゃ
SSも書かないのに規制が嫌でずっと育てとるわ

姫「あの、魔王さま」

魔王「何、姫さま」

姫「仮にですね。その計画が成功してですね。勇者さまがケータイを失うとしましょう」

魔王「うん」

姫「でも、それから勇者さまが新しいケータイを得るまで、電話することができなくなりますよ」

魔王「……え?」

姫「あの機種、高価なものでして、注文しなければ造られないのです。仮に注文しても、勇者さまの手に入るまでは一ヶ月以上かかります」

魔王「……なん・・・だと?」

姫「実際にこのケータイも、三ヶ月前に注文したものです。魔界まで郵送されるまで相当時間がかかってしまいましたけど」

魔王「」

その頃、勇者たち

勇者「わーっ!」

僧侶「きゃっ!なんですかコレ……」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『罠』

格闘家「おい、上のアレ見ろよ」

水スライムたち「」

格闘家「あいつら水吹く気だぞ?」

僧侶「勇者さま、狙いはケータイです」

勇者「わかってるよ。でもこれは何も出来ない」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

勇者「魔法使いちゃん、なんかいい方法でもあるの?」ピッ

「お手上げ状態\(^o^)/オワタ」

勇者「\(^o^)/」

水スライム「」<<水吹く準備中

ブブー

水スライム「?」ピッ

魔王「作戦中止!今直ぐ作戦中止よ!撤収しなさい!」

水スライム「……」

勇者「…あれ?」

格闘家「帰っていくぞ?」

僧侶「なんだったのでしょうか」

るーるーるー

魔王「結局、勇者にケータイを買わせることは出来なかった」

魔王「…勇者と三ヶ月も電話出来ないなんて、私には耐えられない」

魔王「顔を見るのも良いけど、そのせいで声すら聞けなくなったら」

魔王「私今から人間界の王都に乗り込んで人間どもを皆殺しにしてしまうかもしれない」

姫「あまり物騒なことは言わないでください」

♪~~

姫「あら、電話が」

僧侶(映像)「あ、姫さま」

暇「あら…僧侶さんですか?」

僧侶(映像)「はい!」

魔王「……え?」

格闘家「すげーな。これが姫さまか」

姫(映像)「僧侶さん、魔王さまが変なことをしたようですけど、大丈夫でしたか?」

僧侶「はい、なんとか…スライムたちが帰ってくれて…」

姫(映像)「間に合ってたようですね」

>>なにそれ、姫さま、私も見せてー」

姫(映像)「え、ちょっと、魔王さま?」

魔王(映像)「やっほーー魔王でーす」

僧侶「!!」

格闘家「なっ!」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『なん・・・だと』

魔王(映像)「ねえ、勇者そこに居る?居たら顔見せて」

格闘家「こいつが魔王か。凄く平和そうな顔だな」

僧侶「あの、勇者さまは隣の部屋に…」

魔王(映像)「じゃあ、そこに行って!ね?いいでしょ?」

>>魔王さま、人のケータイを買ってにとらないでください

魔王(映像)「いいもん、どうせ私魔王だもん。やりたいようにやるもん」

格闘家「大人気ねえ……」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『勇者のケータイ狙った時から知ってた』

勇者「……」

コンコン

僧侶「勇者さま」

勇者「僧侶ちゃん?どうしたの?」

僧侶「それがあの…これを」

魔王(映像)「ゆうしゃーー」

勇者「」

魔王(映像)「ちゃんと私の顔見えてる?十年前とは大違いだよね♪」

勇者「……」

魔王(映像)「こうして顔見ながら話せるって素敵だね。ねぇ、なんか言って、ゆうsy」

勇者「」ケータイを閉じる。

勇者「…はい、返すよ」ニコニコ

僧侶「え、勇者さま?」

勇者「何?」ニコニコ

僧侶「い、いえ、なんでもありません」

僧侶「では私はもう戻りますね」

勇者「うん」



勇者「……」①長押し

♪~

魔王「もしもし、勇者なんで切っちゃうの。私もっと勇者の顔見たかったの…」

勇者「怒るよ?」

魔王「……え?」

勇者「私以外の人のケータイに電話かけた?」

魔王「え?…え、ちが、あれは姫さまのケータイ」

勇者「ねえ」

魔王「ひぃっ!ゆ、勇者声が怖いよ?」

勇者「そんなのボクの顔が見たいの?」

勇者「だったらこれから毎日ボクの写メ送ってあげるね」

勇者「毎日写メ撮って送ってあげるから」





勇者「ボクにもう電話かけないで」

魔王「ごめんなさい!すみません!調子に乗りました!もうしません!!!だからそれだけはあああ」



側近「なんか魔王さまが部屋で大声で泣いてたのですが…姫さま何かご存知ありませんか」

姫「さあ、私は良く判りません」

がちゃ

魔王「……」

側近「ま、魔王さま?」

姫「魂が漏れてますね」

魔王「…勇者…怖かった。勇者怒るとあんな怖いって知らなかった」

側近「魔王さま、宅配が届いてますよ」

魔王「…え?」

側近「例の携帯のようです。随分と早かったですね」

姫「余分があったのでしょうかね」

魔王「……」

魔王「」城の窓外へポイ

側近「ああああ!!」

魔王「もう要らない」

側近「いや、いくらなんでも城の外へポイ捨てなんて…」

姫「下に誰か当たっていないでしょうか…」

魔王「なんか勇者に怒られたから、顔見ながら電話するのはやめる」

姫「やっぱり怒られましたか?」

魔王「やっぱりって?」

姫「ほら、今まで魔王さまって勇者としか話し合ってなかったじゃないですか」

姫「自分にならともかく、他の人たちに先に顔を見せたのが気に食わなかったのでしょう」

側近「まるで魔王さまが自分のものでもあるかのような態度ですな」

魔王「………」

勇者「はあああっ!」

モンスター「ぎゃー!」

勇者「やあぁあ!!」

モンスター「ぐええ!!」

勇者「しねええ!!!」

モンスター「」

格闘家「おい、勇者やめろ、そいつもう死んでる」

勇者「ええええい!!」

モンスター「」

僧侶「勇者さまがご乱心です」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『とても不機嫌そう』

勇者「ええいっ!」

ユウシャのケータイ「」ヒョイ

格闘家「あ」

僧侶「あ」

魔法使い「…ぁ」

そこに偶然あった水溜まり

ちゃばっ

勇者「……あ」

店の人「完全にイッちゃいましたね」

勇者「修理はダメですか?」

店の人「旧型過ぎて…ある意味ビンテージレベルです。新しい買われた方がよろしいかと」

勇者「………」

僧侶「勇者さま、あのケータイって大事なものなんですか?」

勇者「…お父さんとお母さんの誕生日プレゼントにもらったやつ」

僧侶「あぁ……」

勇者「……」

勇者「…仕方ないか」

数日後、

魔王「勇者が電話してこない」

魔王「…前に怒られたのが怖くてこっちから電話も出来ないし」

魔王「……いや、それでも一度やってみる価値は……」①長押し

………

今かけた番号は、存在していない番号です。

魔王「………え」

姫「と、こんな感じで今より税率を下げることで、今と同じ税収を得られると同時に、経済活動を活発化させることが出来ます」

側近「ほぉ…なるほど」

姫「しかし、私がこんな政務のお手伝いをしてもいいのでしょうか」

側近「いえいえ、魔王さまは政務には全然手を打ちませんからね、凄く助かります」

側近「むしろ、姫さまご自分はどうなのですか?魔界の経済を良くすることを手伝って」

姫「……そういえばそうですね」

姫「なんか、最近はそんなことを気にすることも面倒くさく思えてきました」

側近「(この人は魔王さま以上かもしれない)」



魔王「うわあああああん、姫さま、そっきーん!!」

側近「あなたはもう少しこの方を見習ってください!」

姫「どうしました、魔王さま?」

魔王「勇者が…勇者がとうとうケータイ番号を変えちゃった」

魔王「もう私は死ぬしかない」

側近「良いですね。それなら次の魔王は姫さまにお願いしましょう」

姫「え?そ、そんな……」

魔王「……でもその前にお前だけは殺す」メラゾーマ

側近「」

姫「しかし、まさか勇者さまがそんなことをするはずがありません。何かの間違いでは?」

魔王「でも、短縮番号だから間違うはずもないし…私に何の連絡もないしわざと変えたとしか……」

♪~~

魔王「…あれ?」

魔王「…知らない番号」ピッ

魔王「はい、もしもし?」

>>あ、魔王ちゃん?

魔王「……え?勇者?」

勇者「ごめん、連絡できなくて」

魔王「え、…でも、え?なんで?」

勇者「実はこの前戦ってる途中でケータイが水に濡れちゃって…新しいのに替えようとしたら使ってた番号はもう使えないって言われちゃって……」

魔王「そ、そうなんだ……」

魔王「よかった、私はてっきり勇者が私のこと嫌いになって電話番号変えたって」

勇者「後ね」

魔王「うん」

勇者「このケータイ、この前出た新機種の普及型らしくてね」

勇者「ちょっと劣化してるけど、映像通話できるみたい」

魔王「……え?」

勇者「魔王ちゃん、この前ケータイ変えたって言ったよね?」

魔王「あ、うん、でもアレ…ちょっとまだ」

勇者「まだ開通してないの?じゃあ早くやって」

勇者「これからは顔も見ながら電話できるね」

魔王「……」



魔王「側近、私のケータイどこ?!」

側近「それなら、魔王さまが城の外にポイ捨てして…」

魔王「ぎゃーー!そうだった!今からまた注文しても遅いのにー!!」

姫「あの、こうなるだろうと思って、私が城の者に行って回収しておきました」

姫「箱ごと捨てたせいで、壊れることはなかったようですよ」はい、ココに

魔王「姫さまーーー!!!」

この後


勇者「はあああっ!」

モンスター「ぎゃー!」

♪~

勇者「あ、電話だ」

格闘家「おい、まだ戦闘中だぞ」

勇者「ごめん、ちょっとだけ」ピッ

勇者「はい、もしもし?」

魔王(映像)「あ、勇者」

勇者「何?今戦闘中なんだけど、何か大事な話ある?」

魔王(映像)「ううん、特に何も」

魔王(映像)「ただ勇者の顔が見たかっただけ」

勇者「そっか…今はちょっと忙しいから後で改めて電話するね」

魔王(映像)「ええ」

勇者「……」

格闘家「勇者、第二波来るぞ」

勇者「うん」

勇者「……」

格闘家「ふぅ…これで終わりか」

僧侶「しかし、私たちも最初の頃より強くなりましたね」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『これぐらいで満足したら魔王に勝てない』

格闘家「だな。魔王相手するにゃもっともっと強くならないとな」

僧侶「それはそうですけど……」

勇者「うん、今終わったよ」

僧侶「あの勇者さまと魔王を見てるとなんというか……」

魔法使い「」ピピピピピピピピピピッ

『遠距離恋愛?』

僧侶「そ、そうは言ってません!」

格闘家「まぁ、あまり違わない気もするけどな」

勇者(映像)「そろそろ魔王城も近いね」

魔王「そうね、大分近くまで来たわね、勇者も」

勇者(映像)「……」

魔王「……」

勇者(映像)「あの、魔王ちゃん」

魔王「うん?」

勇者(映像)「ボク、頑張るから」

魔王「……そうね。私も全力で相手してあげるわ」

勇者(映像)「それでね。もし両方全力で戦って、もしボクが勝って、そんでもって、魔王ちゃんが生きていたら
…魔王ちゃんさえ良ければ……」

魔王「…え?」




勇者「ボクと一緒に……」

終わり

オチが思い出せなかった。
この流れだといつまでもぐーたらと続く話になるので強引に終わらせようとしたらこうなった。
寝たい人も居るようだからここまでにしよう。

ノシノシ

手紙の人?

来週のもなんかほのぼの系考えていたのだけど、
こういう話はオチが思いつかないから困るか。
やめた方がいいな。難しい。

        ゴガギーン
             ドッカン
         m    ドッカン
  =====) ))         ☆
      ∧_∧ | |         /          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     (   )| |_____    ∧_∧   <  おらっ!出てこい>>1
     「 ⌒ ̄ |   |    ||   (´Д` )    \___________

     |   /  ̄   |    |/    「    \
     |   | |    |    ||    ||   /\\
     |    | |    |    |  へ//|  |  | |
     |    | |    ロ|ロ   |/,へ \|  |  | |
     | ∧ | |    |    |/  \  / ( )

     | | | |〈    |    |     | |

     / / / / |  /  |    〈|     | |
    / /  / / |    |    ||      | |
   / / / / =-----=--------     | |

>>236 うん、手紙の人
>>240 私は>>1じゃないけど…これで終わりじゃダメ?

勇者「おっす!俺の職業は勇者だ」

勇者「主に人の家に勝手に上がり、金品を奪うことで生計を立ててる」

僧侶「私はやってませんからあなたと一緒にしないでくださいね」

勇者「」

勇者「伴侶である以上お前も同罪だから今更気にするなっ!」

僧侶「勇者だからと言ってなんでもしていい訳じゃありませんよ」

勇者「そんな甘ったれた事言ってたら世界なんて救えんぞっ!常にベストをつくせ!」

勇者「それに世界を救ってやるわけだしそれくらいやっても問題ない!」

勇者「第一あいつら盗まれても気づいてないからな」

僧侶「・・・」

みたいなのはよ

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::::::::::_,,ノ         tシ'   /      __,,.ィ'l ヘ`ニ"´ ヽ  _,. ,':::ク>-ヘ-ゝ、、
―<     /::..     /     ,r''",r‐'´ /l'! lトミ三=ァィ` ,:" , ,ルイ /:.:.:.::/ リ ``t、ー-
:.:.:.:.:.:`ヽ、 /  ::..    /     /:::::/    {i,ヽ丶-‐ '"ノ ,/,/:::://:.:.:.:.:/ /    ヽ:::
-――-、ミv'    ::.. , ノ    ,イ:::::::ヽ    ヾ.丶.,__,, -‐'"  /ノ:.:._//     }::
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         ヒミ、{、  /r'i::::l:::::::::::::::::::::/:::r―=t‐- 、__::/:::;r-、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
            ヽ,// l::::l::::::::::::::::::::,r'"く二二丶<ノ⌒i' /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

>>248
ラノベにそんなの有った気がした

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