男「ここには日々個性的な女の子が息をしています」
男「数は8名と少なめですが」
男「ここは全校生徒20名の小規模ド田舎高校」
男「2年1学期を謎の人物として過ごしてきた俺に果たして攻略は出来るのか」
?「ぅおぉーい!」
男「お、早速」
?「そこに携帯落ちてなかった~!?」
男「落ちてませ……待てよ……」
男「……よし、えっとですねー!」
↓1
男「フンッ!」
バキッ
?「ん? 今の音まさか……」
男「あぁぁすいません! 気付かなくて……」
?「あちゃー……まぁいいよ、仕方ない仕方ない」
男(皆さんお気づきだろうか、実際ここに携帯なんぞ落ちていなかった)
男(じゃあ何を壊したか、俺の携帯だ)
男「ってああ! これ俺の……」
?「えっ? あ……ご、ごめん! 私が声かけなかったら……」
男「い、いや……」
男「……」
?「……あのさ、ちょっと1時間くらい待っててくれるかな」
男「え?」
?「その……ほんとにごめん……、もう行かなきゃいけないの……」
?「それでその……後で弁償したいんだけど……」
男「いやいやいや、いいよいいよそんな」
?「ううん、ダメだよ、ほんとにごめんね、また後で!」
男「……」
男「うん、リスクデカかったけど次に繋げたな」
男「1時間か……それまでどこで暇潰そう……」
↓1
カフェ
男「マスター久しぶり」
マスター「おぉ、男くん」
マスター「来てくれて嬉しいよ、最近お客が減ってきてね」
男「ちょっと前まで満席近かったじゃないですか」
男「年寄りばかりだったけれど」
マスター「物珍しさに釣られたんだろうねぇ」
マスター「バイト雇ったのに暇で可哀想だよ」
男「へぇ、バイトね」
マスター「そろそろ来るんじゃないかな」
カランコロン
?「おはよーございまーす」
?「あれ、この時間にお客さんいるなんて」
マスター「常連の男くんだよ」
男(ストラァァイク!!)
男「どもー」
?「どもー」
マスター「美少女ちゃんだよ、確か一個下だっけかな?」
美少女「あ、多分そうですねー、見たことありますもん」
男(人間、チンパンジーと大差はない、つまり……だ)
男(最初が肝心)
男「あのさ」
↓1
男「ゴリラって優しいよね」
美少女「仲間意識は強そうですよね」
美少女「ゴリラ好きなんですか?」
男「うん、生で見たことはないんだけど」
美少女「動物園とかないですもんね」
男「いやぁ多分東京行けば会えるんじゃない?」
美少女「え? 東京ってそんな無法地帯なんですか?」
男「無法地帯だよ」
男「でもゴリラ可愛いじゃん? ショートの子が好きだけどさ」
美少女「ゴリラにショートってあるんですか!?」
男「いやゴリラはセミロングだよ」
美少女「セミロングヘアーのゴリラ!?」
マスター「はいはい、盛り上がってるとこ悪いけど、男くんにお茶淹れてあげて」
―――
――
男「美味しい……」
マスター「そりゃそうさ、私が教えたんだからね」
男「マスターもそろそろ引退ですかね」
マスター「ハッハッハ、まだまだこれからさ」
男「一個下ってことは1年生だよね? 楽しい?」
美少女「あ、はい、それはもう」
美少女「ついこの間も……キャッ!?」
男「危ない!」
ガチャガチャガシャーン
美少女「……っ……?」
男(スゴイキツい態勢だが……これが攻略に繋がるなら骨の5、6本……)
美少女「あ、あっあ……大丈夫ですか!?」
男「大丈夫だよ、怪我はない?」
美少女「はい……」
マスター「こりゃいかん、救急箱……!」
美少女「だ、大丈夫ですよ、それより……」
男「俺は平気だよ」
男(……そろそろ時間だ)
男「マスター、ご馳走さま」
マスター「少し安静にしたほうが……」
男「大丈夫ですよ、じゃ、美少女ちゃんまたね」
美少女「は……い……」
美少女「……」ポー
マスター「いやはや、やっぱり男の子だねぇ」
マスター「美少女ちゃん、どこか怪我してるかもしれないから休んでて」
美少女「……男さん……」
マスター「あら」
学校
?「……」キョロキョロ
?「あ、おーい!」
男(我ながらイケメンな対応だったな、フフ)
?「ごめんね、待たせて」
男「うん? あ、あーうん」
?「あ、自己紹介まだだったね、私占い娘!」
占い娘「手相とか見るの得意なんだ」
男「占いねぇ……」
占い娘「じゃあ早速……行こっか」
男「んー……」
↓1
男「そんなことより」
占い娘「ん?」
男「ちょっと占ってよ」
占い娘「うん、いいよ」
占い娘「何がいい?」
男「恋愛」
占い娘「ピュアだねー」
占い娘「んーんー……テクマクマヤコンテクマクマヤコン」
占い娘「ラミパスラミパスルルルルルー」
男「……魔法つかえるの?」
占い娘「っぷはぁー!」
占い娘「うーん……これは……」
占い娘「……詳しくはわからないけど、身の回りに気をつけて」
男「それは良い意味で?」
占い娘「あなた次第」
男「はーい出ましたー! あなた次第いただきましたー!」
男「結局当たるも八卦当たらぬも八卦ってやつだな、やだやだ」
占い娘「気分害したならごめんね、でも必ず大きく成功するか失敗するか」
占い娘「どっちつかずはないよ」
男「……まぁいいか、帰ろう」
占い娘「えっ? 携帯は?」
男「あー……」
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