カイジ「蟻の王を討つっ……」(117)
パリストン「君に蟻の王を討伐してもらいたいんだ」
カイジ「はぁ?」
カイジ「そもそも蟻ってなんなんだよ!」
パリストン「ホント君は世間に興味がないですね…」
パリストン「この写真を見てください」
カイジ「なんなんだ…こいつら人間じゃねぇ…」
パリストン「最近発見されたました、見た目の通りかなり強いです」
カイジ「その王を俺に討伐しろってことか?」
パリストン「そういうことです…ちなみに会長がこいつと戦ってお亡くなりになりました
」
カイジ「……」ざわ…ざわ…
カイジ「そんな…無理だッ…泥船に乗って死ににいくようなものじゃねぇか……」
カイジ「そもそもなんで俺に頼むんだよ」
「他にもいくらでも適任者はいるだろっ…和也とか」
パリストン「彼には、弱いやつが殺されるとこなら見てやってもいいとしか言われず
断られました」
カイジ「あの外道め…」
パリストン「まぁ、そういうことで君にやってもらうことになりました」
パリストン「荷物の準備はこちらで済ませています…さぁ早く」
カイジ「だからさっきも断っただろ…普通の人間ならまず行かないって…」
パリストン「一生遊べるお金が手に入ってもですか?」
カイジ「……う、そういうことなら・・・ってはならねぇよ」
カイジ「ともかく俺は断固として断るっ!」
パリストン「ふぅ……仕方ないですね」
カイジ(やっとわかってくれたか……)
パリストン「君の性分からして絶対に断るとわかっていました……黒服っ!!」
カイジ「は?」
黒服軍団「」ザッザッザッ
カイジ「やめろっ!! こっちくんなって…やっと借金返したのにっ」
カイジ「逃げてやるっ…うっ」バタッ
パリストン「おやすみなさい、目が覚めたらそこは地獄ですよ…フフフ」
カイジ「……」
カイジ「はっ!」
カイジ「……」キョロキョロ
カイジ「…何処だここ?」
カイジ「なんか…パリストンに呼ばれて、話をして…」
カイジ「くそっ…だめだっ、思いだせねぇ」
カイジ「…ん? ポケットに紙がある…」ガサガサ
「…カイジへ
私が君を送った場所は違法カジノが行われている場所
あなたならそこを破滅させて、沼の時の様に勝利できると信じています」
カイジ「……」キョロキョロ
カイジ「とてもあるようには思えねぇが……まぁとりあえず歩くか」
キルア(なんでこんなところに人間がいるんだ?…もしかして蟻か?)
カイジ「おっ…ビールがあるじゃん…しょぼい柿ピーも」
キルア(……なんでここにいるのか知らないけど
駄目な大人の典型って感じだな)
カイジ「ぷはぁーっ、うまいっ!」
キルア(とりあえず関わらないようにしよう)
カイジ「腹も膨れたし……歩くかっ」
カイジ「!!」
カイジ「向こうに宮殿があるな……
…パリストンの言うとおりそこに違法カジノがあるのかもしれねぇ」
カイジ「絶対…勝つ…!」
ピトー「ニャ?なんか一人人間がこっちに向かってきてる…」
ピトー「……侵入者かニャ?」
プフ「どうしたんですピトー?」
ピトー「こっちに一人、人間が近づいてきてるのニャ…」
ユピー「侵入者だろ! 俺が殺しに行ってやるぜ」
ピトー「こっちに真っすぐ向かってきていて……
隠れる気もなんともないみたいなのニャ」
プフ「……変ですね、私たちのことを知ってるならそのような行動はしないはず
あるいは……」
ユピー「お?なんだ?」
プフ「人間達の使いの者じゃないでしょうか?」
プフ「それなら合点がいきます」
プフ「とりあえず私が見に行きましょう」
カイジ「ん? なんか飛んできてるな?」
プフ「こんにちは… あなた人間側の使者ですか?」
カイジ(……人間側って…まずいな、こいつ厨二すぎるぞ…)
(……まぁ合わせといてやるか)
カイジ「あぁそうだっ…ある人物に頼まれてここに来た…オーナーはいるか?」
プフ(オーナー? 王の事でしょうか?)
プフ「えぇ、やはり私の推測どおりでした…王に用事で?」
カイジ(プッ……王って…)
カイジ「ああ…そうだっ…その王に用事があるっ」
プフ(なんでしょかこの感じは? このさえない男が使いのものだとは思えませんが…)
(…王に何かしようとしたら、この男すぐに殺す)
プフ「それでは私についてきて下さい」
カイジ(それにしても広い場所だな…こんなカジノ聞いたことがないが…)
カイジ(そういえばあいつ、なんか王がどうのこうの言ってたな…なんだっけ…)
プフ(上が半袖のワイシャツに、下がジーパン…アルコールの匂いが少し…)
プフ(怪しいな…)
カイジ(……ちょっと酔いがさめてきた)
カイジ(…よくよく考えたら、なんでこいつ飛んできたんだっ…)
カイジ(…触角が生えてるし…コスプレかっ?……)
カイジ「ちょっとあんた、なんでさっき飛んできたんだ?」
プフ「? 私は羽が生えていて、飛べるのですが…」
カイジ(はぁ?……羽が生えてるっ?……あり得ないって…)
ピトー「ニャ、やっぱり使いの者だったのかニャ」
カイジ(あ? なんだこいつ……ネコミミ…?)
カイジ(……というか…・こいつヤバイッ……
なんとも言えないまがまがしさがっ……滲み出ているっ…)
カイジ(もしかして俺は危険なっ・・・蛇の巣…しかも単身で乗り込んでるんじゃ…)
プフ「宮殿につきました…ドアの向こう中で王がお待ちです…くれぐれも失礼がないように」
カイジ「あのさ…やっぱり…いいか?」
プフ「はい?何のことですか?」
カイジ「いや…そのあれだよ…そうあれっ…内容を忘れちゃってさ…
外に行って…確認してきていいか?……」
プフ「……あなた、本当は使者ですか?」
「もしそうでなかった場合は、私がこの場で貴方を殺しますが」
カイジ(………は?…ありえねえって……殺す?…そんな非人道的な…)
カイジ(……クソっ……とりあえず入るかっ…)
カイジ(これからの行動は選択によっては死っ……クソっ…なんでこんなっ…)
プフ「早くお入りになってください」
カイジ(………クソっ…やるしかない…何とかこの場を切り抜けるっ…)
ガチャ
カイジ「……お邪魔…す」
メルエム「…余に言伝があると聞いておる、早く申せ」
カイジ(なんだ……こいつ…やはり人間じゃない……)
カイジ(……クソっ……無駄な言葉を発せず、質問っ………)
カイジ「あんたはいったい?……」
メルエム「………」ビュン
カイジ「ひぃっ……」
カイジ(尻尾生えてるじゃねぇか……人間じゃねぇ…)
メルエム「余の質問に答えず、質問をし返すとは…無礼な」
メルエム「まぁよい、余は蟻の王だ…これだけで伝わるだろう」
カイジ(!!)
カイジの脳裏に響く、蟻の王の言葉っ…
刹那すべてを思い出すっ…
目の前にいるのは……会長を殺した王ッ…
絶対的な力の前に……カイジッ…ひれ伏すっ
カイジ(なんでっ……こいつが俺の前にっ……)
(ヤバイ、ヤバイヤバイっ……殺されるっ……)
(なんで……こんなことで死なないといけないんだっ……)
(クソっ……怖すぎて……顔があげられねぇっ……)
(……クっ……何かないかっ…この場で死なずにすむ方法っ)
カイジ(……そうだっ……)
ユピー「なんだこいつ土下座してるぜっ」
プフ(やはりこいつはただの侵入者…始末しないとっ)
プフ(……殺すっ……)
カイジ「待ってくれ!!」
プフ「……は?」
カイジ(……よしっ……)
カイジ「見たところ……この部屋はとても清潔に保たれてるっ……」
カイジ「俺が見たところ……埃も何もないっ……」
カイジ「……死ぬ前の情けだと思って……・聞いてくれっ……」
カイジ「俺の血で……この部屋を怪我したくねぇっ……だから……外で殺してくれッ……」
プフ(王がこのような事を聞くはずがない……)
メルエム「……ふん……よかろう……では」
カイジ(頼むっ………)
ユピー「待ってください……王ッ!!……ここは私がっ」
ユピー「こういう奴が大っ嫌いなんだっ」
メルエム「ユピーよ、そなたの好きにしろ」
カイジ(来たっ……突破口……死への逃れ道っ……)
ユピー「こっちにこい……」
カイジ「…………」
ガチャ
プフ「王が無事で何よりです」
プフ「ユピーならすぐに片づけるでしょう…」
メルエム「うむ」
ピトー「にゃ?」
プフ「どうかしましたか?ピトー」
ピトー「……二人の念が消えたニャッ……」
メルエム「わかっておるわ」
プフ「ユピーの能力でしょうか? 見てまいります」
」
プフ「ただ今……宮殿の外を見てきましたが……奴がいません」
ピトー「ニャ?」
プフ「ユピーが倒れているだけでした」
メルエム「先ほどの者がユピーを倒したというのか?」
メルエム「信じられんな……それほどの技量をもっていなかったと思うが」
プフ「……王っ!! 後ろにっ!」
カイジ「……ククク…っ、勝負を挑むぜ」ペタッ
メルエム「……」ビュン
王がカイジに触れた瞬間っ……
黒い靄が辺りを包むっ……
プフ「!?」
プフ「何事です?」
プフ「王っ!王ッ!」
プフ「……私があの時こいつを排除していればっ……」
ピトー「待ってればきっと出てくるニャ……そこを狙えば済む話だニャ」
メルエム「……」
メルエム「一つ質問をしたい……この空間はなんだ?」
カイジ「……知りたいか?……教えてやるぜっ……」
(ヤバイッ……ため口で話してるっ……)ドキドキ
カイジ「これが俺の念能力ッ……」
カイジ「ギャンブラータイムだっ……」
メルエム「…………ギャンブルか?」
カイジ「そうだっ!……この空間の中ではすべてギャンブルで勝敗が決まるっ……」
カイジ「無理やり出ようったって……意味はないぜ……」
カイジ「これの発動条件は、俺が相手の背後にいて声をかけて触りっ……
そして……相手が俺に触れたときに発動するっ……」
メルエム「この中でそなたを殺せば済む話であろう」ビュン
カイジ「……無駄だぜっ」パシッ
カイジ「さっきも言っただろう……この中ではすべてギャンブルで決まるっ……」
カイジ「この中じゃ戦闘力は同じだぜっ……」
メルエム「ギャンブルで倒すほかないということか」
カイジ「公平を記すために、ギャンブルの内容はすべてランダムに決まるっ……」
カイジ(…知の勝負っ……戦略を積み重ねて……勝つ……負ければ……死っ…絶対勝つッ…)
メルエム「ふむ……なかなか面白い能力だな……ギャンブルの内容はなんだ?」
カイジ「………えーと……え!?」
カイジ「……は?……CRのパチンコ?」
カイジ(………なんでっ……この大事な場面にっ……パチンコっ……運じゃねぇか……)
カイジ(………いや……待てよ……あの会長を倒したんだ……そうとう頭が切れるっ)
カイジ(……戦略で勝てないっ……裏を返せばっ……運勝負のほうが勝機ありっ……)
メルエム「何を考えておるのだ?さっさと始めるぞ……」
カイジ「お、おう……この台ではオーラ量が自分の持ち球になるっ……」
カイジ(俺はこう見えてもっ……オーラだけはかなりあるッ…)
カイジ(おそらく互角か、それ以下……頼むっ……)
カイジ「それじゃあ……パチンコ3時間勝負だっ……最後に持ちオーラ量のの多かった法の勝ち」
カイジ「負けたほうは……すべてのオーラを相手に渡しっ……気絶するっ」
メルエム「よかろう」
カイジ「それでは、スタートッ!!」
カイジ(一球入魂ッ……頼む……当たってくれっ……)
メルエム「このレバーを捻ればよいのか?」
カイジ「……あぁ……」
カイジ「……頼むっ……頼むっ」
メルエム「……」
メルエムの台「リーチ!!」
カイジ「はっ!?……もうリーチ早すぎだろっ……頼むっ……当たるなっ…」
メルエム「……」
カイジ「よしっ……外れたっ……」
メルエム「……なかなか揃わないな……」
メルエムの台「リーチ!!」
カイジ「はぁ?またかよ……俺の台……全然かからないぞっ…」
メルエム「………」
カイジ「………よしっ……外したっ」
メルエム「………」
カイジの台「リーチ!!」
カイジ「おっ!……来た来たっ……最近負けてばっかだからっ……」
カイジ「当たれッ……当たれっ…」
ざわ・・・ざわ・・・
カイジの台「大当たりっ」
カイジ「来たっ!! よしっこの調子だっ……じゃんじゃん…吐き出せっ!」
メルエムの台「リーチ」
メルエム「…………」
カイジ「よしっ……外したっ!……」
メルエム「………」
メルエム「……台よ……」
カイジ「……は?」
カイジ「貴様っ……機械の分際で余を愚弄するとわっ……無礼なっ!」
>>88
すまん 間違った
メルエム「貴様っ……機械の分際で余を愚弄するとわっ……無礼なっ!」
メルエム「この勝負が終わったら……世の中のすべてのパチンコ台をスクラップにしてくれるわ」
カイジ(機械にマジ切れしてやがるっ……)
二時間半後 ざわ・・・ざわ・・・
カイジ(……よしっ…このままいけば勝てそうだっ……)
カイジが安堵したその時ッ……
王の台に異変がッ……
メルエム台「リーチ!!」ざわ・・・ざわ・・・
メルエム「!!」
カイジ(大丈夫だっ……当たらないっ……)
メルエムの台「大当たりっ!!」
カイジ「なっ……いや……まだだ…まだ……大丈夫だっ」
メルエムの台「確変っ!」
メルエム「フッ」ニヤリ
カイジ「なっ……クソっ……やばいッ……こっちも当たりあがれっ……」
カイジの思い届かずッ……
王たる者の証明かッ……確変っ……連チャンッ…連チャンッ…連チャンッ
カイジ「うわぁぁぁッ……」グニャァア
気が付くと終了五分前ッ……
カイジッ……王にッ…圧倒的な差をつけられるッ……
メルエム「勝負あったな……」
カイジ「ク……クソっ……こんな…こんなのないよッ……」
カイジ「当たれっ……当たれっ…当たれっ……」ボロボロ
カイジ「クソッ……終わるなぁっ!……まだだっ…まだっ」
非常にもっ…
終了の音がなるっ……
結果は………王の勝利ッ……
黒い靄から……一人の蟻とッ…倒れている人間が現れるっ…
プフ「王ッ……無事で何よりですっ」
メルエム「……」
プフ「この汚らしい人間はッ……私が始末いたしますっ……」
メルエム「待て……ピトーよ……」
ピトー「ですが……王様!」
メルエム「私の命令が聞けぬのか?」
ピトー「はいっ……ただいまっ」
宮殿の一室
カイジ「…………」
カイジ「ハッ………」
カイジ「……あれ…なんで俺生きてるんだ?」
メルエム「入るぞ」
カイジ「!!」
どうにも違和感が離れないと思ったらあれだ
「っ」が違うんだわ
カイジ「……なんで俺は生きてるんだっ?……拷問にでもかけるのかっ……」
メルエム「まぁそうピリピリするな……」
メルエム「心配はしなくともよいっ……命はとらぬっ」
カイジ(……は?……いきなりどうしたんだ?……俺を殺さない理由はないっ……)
>>98
つまりどういう事?
メルエム「話がある、余はパチンコというものに非常に興味を持った」
メルエム「すべてを手を考える囲碁や軍儀と違って…無心で白熱できる…」
メルエム「大変気に入った」
カイジ「お、おう」
メルエム「余にパチンコという娯楽を教えたことをほめて遣わす」
カイジ「は…はぁ」
メルエム「カイジ…余の付添人にならぬか?」
カイジ「……は?」
メルエム「さっそくパチンコを打ちに行くぞっ……」
メルエム「よくよく考えたら、野菜だけで栄養足りるので、人間を襲うのはやめることにする」
カイジ(そんなあっさり……今までの……犠牲者は……いったい)
カイジ(まぁ…俺が付添人になって、人間を襲うのをやめるようになるのだったら…いいか)
カイジ「おう…なってやってもいいぜ」
メルエム「……よし行くぞっ」
そんなこんなでっ…
王ッ……絶対的な王からッ……ただのパチンカスにッ…
カイジ……最初は緊張気味がっ…王とだんだん仲良く…
そして月日がたち・・・・・
メルエム「カイジ……兵頭とかいう奴と戦ったときに受けたバラの影響で、余の命はもう長くない」
メルエム「そなたも余の近くにいたら、命を落とすことになる」
カイジ「……そんなのどうだっていい……おれは常に横にいるぜっ」
メルエム「カイジ……」
数日後
パチンコ店で王とカイジが二人並んで
パチンコ台の前で息を引き取ったのが確認された
おわり
すいません
つまんなかったと思いますが
見てくださった方はありがとうございました
/. ノ、i.|i 、、 ヽ
i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ |
| i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;―'彡-i |
i ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' / .|
iイ | |' ;'(( ,;/ '~ ゛  ̄`;)" c ミ i.
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'ノ .. i )) '--、_`7 (( , 'i ノノ ヽ
ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ
ノヽ、 ノノ _/ i \
/ヽ ヽヽ、___,;//--'";;" ,/ヽ、 ヾヽ
ちなみに
カイジは違法カジノを取り締まるダブルハンターでチャンとマリオが弟子っていう設定です
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