恒一「3組でバトル・ロワイアル!?」(655)


※恒一は4月から転校してきた設定。

-3年3組教室-

恒一「...ん? ここは...?」パチクリ

千曳「榊原くん、おはよぉ。皆はとっくに起きてるよぉ」

恒一「千曳先生? ...久保寺先生は?」

千曳「久保寺先生はねぇ、ンツッ……イ゛エ゛アァアァァァッアア゛ツァァッァアッツァゥ――ヴンッ!!!!!と叫んで、自分の喉を包丁で刺して死んでしまったんだよぉ」

恒一「ど、どういうことですか!?」

千曳「"災厄"が始まってしまったんだよぉ」

恒一「災厄が!? 最初の犠牲者は久保寺先生...」

千曳「そうだよぉ。そして、なぜか私が3組の担任を任されることになってしまったんだよぉ校長シネ」

恒一「そうだったんですか...」

千曳「私は、いつ自分が巻き込まれるかも分からない災厄が、とてもに怖いんだよぉ」

恒一 (そりゃそうだろうなぁ、気の毒に...)

千曳「そこでだ。今日は皆に、ちょっと殺し合いをしてもらうよぉ」


3組一同「!?」

千曳「そんなに驚かないでよぉ。君たちの中に"死者"が紛れ込んでいるわけだし...」

赤沢「ちょっと待ってください、先生」スッ

千曳「ん~? なんだい赤沢さん」

赤沢「私たちの中に死者がいるからと言って、なぜ私たちが殺し合いをしなくちゃいけないんですか?」キリッ

中尾「そうだそうだー」ビンジョウ

千曳「え? なぜって、死者を殺せば災厄は止まるからだよぉ」

赤沢「なっ!? 待ってください! 私はそんな話知りませんよ!?」アセアセ

千曳「当たり前だよぉ。今まで誰にも言わなかったんだから」ニッコリ

赤沢 (ぐぬぬ...この無能がっ!!)

渡辺 (あなたも無能じゃない...)

千曳「私は災厄なんかに巻き込まれたくないんだよぉ」ブルブル

千曳「君たちの中に紛れ込んだ死者がいるのだから、君たちで殺し合ってもらう...」

千曳「とても合理的な考えだよねぇ。というわけで、ルールを説明す...」

桜木「待ってください!!!!」ガタッ

恒一(桜木さん...!?)

千曳「ん~? 君は委員長の桜木さんだねぇ。なんだい?」

桜木「あの...実は、母が昨日交通事故に遭って、今入院しているんです」

千曳「で?」

桜木「それで...母のお見舞いに、行かせていただけないでしょうか?」

桜木「危篤状態なんです... お願いします、せめて最期くらい...」グスッ

風見 (泣いてる桜木さんも可愛いなぁ)ドキドキ

千曳「ふふん、桜木さん、その手には乗りませんよ?」

桜木「...はい?」キョトン

千曳「君はただ、ここから逃げ出したいだけなんでしょぉ?」

桜木「ち、違います! 私は本当にお母さんに会いたいだけで...」

BAN!!

恒一 (え...今の音、銃声!?)

風見「ひっ」ビクッ

赤沢「ゆかり!?」ガタッ

千曳「嘘つきはダメなんだよぉ? 桜木さん」ニコニコ

千曳「それにね、廊下や学校の周りには武装した警察の方々がいますから、逃走はできませんよぉ」ニコニコ

桜木「...あっ..ぁ....っ」ガクッ

恒一 (千曳さんが銃を!?)

恒一「桜木さん!! 大丈夫!?」タタタッ

桜木「さ、榊原くん...大丈夫...です」ドクドクッ

恒一 (右足からこんなに血が...)

風見「うおおおおおおおお!!!!!!!」ガタッ

恒一「や、やめるんだ!! 風見くん!!」ガシッ

風見「榊原くん放してくれ!! 桜木さんの仇!!」

桜木「か、風見くん...//」

恒一「ダメだよ!! 君まで撃たれてしまう!!」

千曳「榊原くんの言う通り。風見くんを撃っちゃうよぉ」スッ

風見「...ッ!?」ビクッ

千曳「うんうん、良い子だよぉ」

ガタッ

千曳「ん?」

高林「僕は、あんまり賛成できないな...千曳先生のやり方」

恒一 (高林くん!? 何を言うつもりだ!?)

高林「自分の都合を他人に押し付ける男の人って...」

千曳「...」

高林「フェアじゃない」キリッ

千曳「ん~? 君、名前は?」

高林「高林郁夫です」キリッ

千曳「高林くん。フェアじゃないって、どういうことぉ?」

高林「桜木さんの治療をしてください。ケガしたままじゃ不利です。アンフェアです」キリッ

千曳「ははは、面白いことを言うなぁ高森くん」

高林「高森じゃない、高ばや...」

千曳「じゃあ、いっそのこと桜木さん殺しちゃおうかぁ」ニコッ

BAN!!

桜木 ドサッ

中島「ひッ!!」ビクッ

恒一「桜木さん!?」

風見「嘘だ...嘘だ...」ワナワナ

高林「え」キョトン


風見「...高林くん」キッ

高林「ふぇあっ!?」ビクッ

風見「君のせいで...桜木さんが...僕のお嫁さんが...」ワナワナ

恒一 (風見くんと桜木さん、結婚の予定まで立てていたのか)

風見「しねええええええええたかばやしいいいいいいいい」ダダダッ

恒一「や、やめるんだ!! 風見くん!!」ガシッ

風見「放せよ!! こいつが調子に乗ってかっこつけるから、こんなことに!!」

恒一「高林くんは確かにかっこつけてたけど、悪意があったわけじゃないよ!!」

風見「じゃあ僕は一体どうすればいいんだよ!!」

高林 (なんだか...周りから冷たい視線を感じる...)

高林 (ぅ! 胸がっ! く、くるし...)ガクッ

勅使河原「おいどうした高林!!」

杉浦「きゃっ」ビクッ

高林「ふぇ...あ...」バタッ

王子「わわわ...」オロオロ

千曳「高橋くんったら、勝手に持病の発作で死んでしまったよぉ」ヤレヤレ

千曳「よかったね、風見くん」ニコッ

風見「...」ボーゼン

恒一 (くそっ! 本当に殺し合いをするしかないのか...!?)

11番 桜木ゆかり
15番 高林郁夫 死亡
【残り28名】

千曳「はい、じゃあルールを説明するよぉ」

千曳「これから出席番号順に外へ出てもらうけど」

千曳「出て行く前に、このリュックを一つずつ渡すよぉ」ドサッ

千曳「中には、水・パン・武器が入ってるよぉ。武器はランダムに1つね」

千曳「武器次第では、女子でも男子に勝てると思うから安心しなよぉ」

千曳「殺し合いをしてもらう場所は、基本的に校内ならどこでもいいよぉ」

千曳「ただし、この新校舎内はダメだよぉ。中は武装警官が巡回していて、見つけたら即射殺だよぉ」

千曳「学校の周りは高さ5メートルの金網が用意されていて、その周りには武装警官もいるから校外には出られないよぉ」

千曳「ずっと同じ場所に隠れてもらっても構わないけど、餓死しちゃうだけだよぉ」

千曳「だから出来る限り自分から動いて、さっさと殺しちゃった方がいいよぉ」

勅使河原「しつもーん!」スッ

千曳「なんですかぁ?」

勅使河原「最後の一人になったら、どうなるんすか?」

3組一同 ゴクリ...

千曳「もちろん、生きて帰れるよぉ。災厄から生き延びた英雄としてねぇ」

千曳「ついでに私と三神先生から、熱いキッスも待ってるよぉ」ムフフ

望月・三神「!?」

勅使河原「ふーん...」イラネ

多々良「あ、あの...先生」スッ

千曳「...なんだい? 多々良さん」

多々良「どうしても...今日じゃないとダメですか?」ソワソワ

千曳「...君も、桜木さんと同じなのかい?」ギロリ

多々良「い、いえ。すみません......チッ」イラッ

恒一 (多々良さん...?)

千曳「はい、じゃあさっそく始めよぉ」

千曳「出席番号1番、赤沢泉美さん」

赤沢「...っ!!」

千曳「ほら、さっさと立って」

赤沢「くっ...」ガタッ

千曳「はい、リュック」ドサッ

ドア ガラガラッ

赤沢「...はぁ」タタタタッ

恒一 (赤沢さん、哀しい目をしてたな..)

千曳「じゃあ、1分間のインターバルを置きますよぉ」

千曳「次の綾野さん、心の準備しとくんだよぉ」

綾野「うぅ...」グスッ






千曳「じゃあ次、24番、見崎鳴さん」

見崎「...」スタッ

見崎 テクテクテク

恒一 (ん?見崎のやつ、わざわざ僕の隣を通って...?)

見崎 サッ

恒一 (これは...メモ!?)

恒一 チラッ 

『旧校舎の美術部室』

恒一 (見崎...待ち合わせってことか、よし)グイッ

望月「...」





千曳「次、29番、渡辺珊さん」

渡辺「...はぁ」ガタッ チラッ

恒一 (ん...? 今、僕のこと見たような)

渡辺 ドア ガラガラッ タタタタッ

―1分後

千曳「はい、じゃあ最後だねぇ。転校生の30番、榊原恒一くん」

恒一「...はい」ガタッ

千曳「健闘を祈るよぉ」ニコニコ

恒一「...」ガラガラ タタタタッ

三神「...」

恒一 (うわ、本当に武装した人たちがいる...)

恒一 (とにかく、まずはこの校舎から出ないと...)

支援

-新校舎正面玄関前-

恒一 (うわ、外は真っ暗だ。夜だったのか)

恒一 (携帯も取られてるみたいだし、時間は分からないな)

恒一 (とにかく、旧校舎へ行って見崎と合流しよう!!...ん?)

恒一 (なんだろう、何かが落ちてる...)

恒一 (って、渡辺さん!?)

恒一「渡辺さん! 大丈夫!?」タタタタッ

恒一「ひっ! 」ビクッ

恒一 (胸から血が...)

恒一 (何か棒状の物で刺されたみたいだ)

渡辺「...さか...きヴぁ...く...」ゲホッ


恒一「渡辺さん、無理しないで! 手当てしないと...!!」

渡辺「いい...の。もぅ...無理...」ゲホッ

恒一「諦めちゃだめだ!!」

渡辺 (やっぱりかっこいい...)ポッ

渡辺「あたし...じつは...ね」

渡辺「さかきぃ...ぁらくん...こと...好き...だ...た」ニコッ

恒一「...え? 渡辺さん!! 渡辺さん!!」

渡辺「...」グッタリ

恒一 (渡辺さんが僕のことを...知らなかった...)

ザザッ

恒一 (後ろに気配!?)

和久井「ヴわああああああああ」ダダダダッ

恒一「わっくん!? どうしたんだよ!?」ビクッ

恒一 (って、あの手に持ってるのって...槍!? まさかわっくんが渡辺さんを!?)

和久井「ぶるぁああああああ」ダダダダッ

恒一 (こっちに向かってくる!! 何か対抗できる物は...!!)ハッ

恒一 (渡辺さんのリュック! これを投げて...)

恒一「えい!!(渡辺さんごめん!!)」ブンッ!

和久井「ヴぉああああああああ」ドカッ

恒一 (よし、わっくんが転んでる隙に...)ダダダダッ


和久井「オロロロロロロロロロロロロロ」ゲロッ

和久井 (何をやってるんだ僕は...疑心暗鬼に囚われて、渡辺さんや榊原くんを襲うなんて...)

和久井「ゲホッ ゲホッ」

藤巻「和久井くん?」

和久井「ゲホッ ふ、藤巻さん?」

藤巻「変な叫び声が聞こえて来てみれば...ってか喘息は大丈夫なの?」

和久井「ゲホッ あぁ、うん。大丈、夫」ゲホッ

藤巻「辛そうだよ? ほら、背中さすってあげる」スリスリ

和久井 (あぁ...みんなこんなに優しい人たちなのに...僕は...)

和久井 (はうっっ!?)ビクッ

藤巻「どうしたの!?」

和久井「スィ-スィ-スィ-スィ-スィ-(息が...出来ない!?)」

藤巻「大丈夫!? 喘息の症状が...薬は!?」

和久井 フルフル

藤巻「無いの!? どうしよう...どうしよう...」オロオロ

和久井 ビクッ...バタッ

藤巻「ちょっと、和久井くん!?...って死んでる」

藤巻 (ごめんなさい、和久井くん...保健委員として失格だわ...)

藤巻「...」チラッ

藤巻 (この槍は、和久井くんの武器かしら)ガシッ

藤巻 (意外と重いのね...)

ズバッ!!!

藤巻さんが出てくるとは珍しい


藤巻 (え? あたし、背中を斬られ...) バタッ

前島「...」ブルブル

前島 (ち、違う。これは正当防衛なんだ。藤巻さんが槍で僕を襲おうとしたから...)

前島 (そうだ、藤巻さんの武器は...)ガサゴソ

前島 (お、ピストルだ)

前島 (まぁ剣道部の僕には、この日本刀が一番しっくりくるけど。一応もらっておこう)

前島 (和久井の槍も一応。あれ? もう一つリュックがある。...でも和久井のゲロまみれだしいいや)

前島 (よし、じゃあ誰か来る前に...)スタタタタタッ

29番 渡辺珊
28番 和久井大輔
21番 藤巻奈緒美 死亡
【残り25名】

-体育館裏-

水野 (はぁ、なんでこんなことに)

水野 (とにかく、今は誰か仲の良い奴を探して...)

トントン

水野「ひっ!」ビクッ

川堀「ばか、静かにしろ。俺だよ、俺」

水野「か、川堀。いきなり後ろから肩叩くなよな」

川堀「わりぃわりぃ」ニヤニヤ

水野「ってか、やっぱりお前もここに来てたんだな」

川堀「ああ。いつも俺らでエロ本こっそり見てた隠れスポットだしな」ニヤニヤ

水野「ん? お前、後ろのそれはなんだ?」


川堀「あん? ああ、これは俺の武器だよ。ガソリンとライター」

水野「へえ。そんな武器もあるんだな」

川堀「お前は?」

水野「俺は、これ」スッ

川堀「うお! 銃かよ、すげー本物か!?」コーフン

水野「たぶんね。重いし...使ったことないけど」

川堀「ま、そもそも必要ねえけどな。俺たちのクラスが殺し合いなんてするわけねぇし」

水野「ああ、だな。さて、あとは米村、辻井、前島辺りも来てくれるといいんだけど...」


チラッ

辻井「お! いたいた!」

川堀「噂をすれば」

水野「エロ本大好き辻井くんじゃないか」ニヤッ

辻井「なっ!? 僕はエラリー・クイーンの...」

水野「へいへい、俺らに小説は分からんよ」

川堀「そうだそうだ! それよりお前も王国民にだな」

辻井「王国民? なんの話?」

川堀「あん? 田村ゆか(ry」

水野「そんなことより、よくここが分かったな」

辻井「あぁ、実は僕のもらった武器ってのが...」  

ぱららららららっ


川堀「ぐわあああああっ」ガクッ

水野・辻井「川堀!!(マシンガンの銃声!?)」

川堀「てめぇっ!! 誰だっ!!」

ぱらららららららっ

川堀「ぐわああああああああああ」バタッ

水野「川堀!! くそっ逃げなきゃ!!」

辻井「僕は...僕は...」ブルブル

水野「辻井!?」

辻井「死にたくないんだあああああああああ」ダダダダッ

水野「馬鹿! 無茶だ辻井!」

ぱらららららららららっ

辻井「ぐふっ」バタッ

水野「くそっ!」ダダダダダッ


ぱらららららららららっ

水野 (追いかけてくる! でも、足は速くないみたいだな...)ダダダダッ

米村「ん? よぉ水野! そんなに慌ててどこ行くんだよ」ニコニコ

水野「米村!!」

米村「あ、そうだ見てくれよ。俺の武器、まるでお笑いの...」

水野「逃げろ!! 米村!!」

米村「え?」

ぱらららららららららっ

米村「出番...これ...だけ」バタッ

水野「米村!! くそおおおおおおお!!」

水野 (やってやるよ!!こっちも銃はあるんだ!!)キリッ

水野 カチ カチ (あれ? 弾が出ない!?)

??「それ、セーフティかかってるよ」


水野「セーフティ...?って、その声は!!」

??「ばいばい、水野くん」ニコッ

ぱらららららららっ

水野「うっ」バタッ

??「さて、水野くんの銃(M92F)をいただいてっと」ヒョイッ

??「ついでに、他の3人の武器も貰っておこう」

10番 川堀健蔵
17番 辻井雪人
27番 米村茂樹
25番 水野猛 死亡
【残り21名】

http://i.imgur.com/Ao9Re.jpg http://i.imgur.com/I9fa6.jpg

>>39
どうもです。


-旧校舎美術部室-

恒一 (見崎、もう来てるかな?)

ドア  ガラガラッ

見崎「...」チラッ

恒一「見崎。絵描いてるなんて、余裕だね」ニコッ

見崎「そう?」ケロッ

恒一「うん。こんな状況なのに...さすがだよ」

見崎「私なりに、怖がってるつもりなんだけど」

恒一「全然そんな風には見えないけど...」ハハハ

見崎「ふうん。難しいのね」

恒一「あはは」

見崎「...見せてあげようか?」ドヤッ

恒一「えっ!?」ドキッ

見崎「...見せてあげようか」ドヤッ

恒一「な、なにを...?」ゴクリ

見崎「今描いてた、絵」

恒一「あ、あぁ、うん(パンツかと思った...)」

見崎「はい」スッ

恒一「なに? これ」

見崎「わかめ」

恒一「わ、わかめ!?」


見崎「そう」

恒一「ふ、ふうん...。あのさぁ、それで僕に何か用? メモくれたけど」

見崎「...」チラッ

恒一「...?」

見崎「べ、別に」

恒一「え? 何か用があるから呼んだんでしょ?」


見崎「...」チラッ

恒一「あのさぁ、目配せだけじゃ分からないよ? 言ってごらんよ」

見崎「...」

恒一「あ、分かった。見崎、僕の事が好きなんだね?」ニコニコ

見崎「ふぇ!?」カァァ


恒一「それならそうと、最初から言ってくれればいいのに」ニコニコ

見崎「あ、ち、ちが...///」

恒一「あれ? 違うの? なーんだ」

見崎「いや、ち、ちがわな...///」

恒一「ははは。見崎って、意外と可愛いところあるよね」ニコニコ

見崎「...意外と?」

恒一「うん。意外と」ニコニコ


見崎「...榊原くん、嫌い」プイッ

恒一「え!? いきなりどうしたの?」

見崎「...」スタッ

恒一「ごめん、僕何か悪いこと言ったかな? って、どこ行くの?」

見崎 テクテクテク

恒一「ま、待ってよ! 外は危険だよ? さっき僕、わっくんに襲われたんだ」

和久井がわっくんって呼ばれるのは公式なの?


恒一「それに渡辺さんも殺されてしまって...見崎も襲われちゃうよ!?」

見崎「私は大丈夫」ボソッ

恒一「大丈夫って、何の根拠があるの? ってか見崎の武器は? で、どこ行くんだよ?」

見崎「そういう質問攻め、嫌い」プイッ


恒一「あ、ごめん...」

ピコッ

>>51
そういうSSがあったので、勝手に使ってます


恒一「...へ?」

見崎「私の武器、これ」ピコッピコッ

恒一「ピコピコハンマー?」

見崎「そう」ピコッピコッ

恒一「あのさぁ、痛いよ」

見崎「なにが?」ピコッピコッ

恒一「いや、さっきから僕の左手をずっと叩いてるじゃないか」

見崎「左手、見せて」

恒一「え? はい」グイッ

見崎「ジー...大丈夫そうね」ピコッピコッ

恒一 (楽しいのかな?)

この投下速度は書きだめがあると判断してもよろしいのかな


見崎「榊原君の武器は?」

恒一「僕は、これ」スッ

見崎「...お鍋?」キョトン

恒一「いや、フライパンだよ...(本気で言ってるのか?)」

見崎「ふうん。私、料理しないから分からない」

恒一 (そういうレベルじゃない気がするけど...)

>>56
あります。かなり長いです。落ちるかも...


見崎「じゃあ、行きましょう」

恒一「え、行くってどこに?」

見崎「みんなを集めに」

恒一「みんなを? どうして?」

見崎「質問攻め、嫌い」スタスタ

恒一「あ、ちょっと待ってよ見崎!」タタタタッ


-3年3組教室-

三神「千曳先生、本当に大丈夫なのですか? 新校舎への侵入を許して...」

千曳「うん、あの二人なら...いや三人か。別に問題無いよぉ」

三神「そうですか...。それにしても、睡眠ガスで眠らせてる間に、生徒一人一人の身体に発信機を埋め込むなんて...」

千曳「可哀そうかい?」

三神「まぁ...それは...」


千曳「しかし、私もあなたも3組の関係者である以上、災厄に巻き込まれる可能性があるんですよぉ?」

三神「それは分かっていますが...」

千曳「あなただって、災厄で死にたくはないでしょぉ?」

三神「...」

千曳「仕方ないのですよ。死者を殺さなければ、災厄は終わらないのですから」

バトロワ漫画版のレイプされた女教師の立ち位置にしなくて良かったのか


-新校舎屋上-

松井「それにしても杏子ったら、本当に度胸あるわね」

金木「まぁね。だって、亜紀との時間を誰にも邪魔されたくなかったんだもの」

松井「新校舎に入ってはいけないって、千曳先生が言ってたのに」

金木「バレなきゃいいのよ、バレなきゃ」

松井「ふふ。やっぱり杏子は素敵」ウットリ

金木「亜紀のほうが可愛いわよ」ネットリ

松井「もう、杏子ったら//」

金木「うふふ」チュッ


松井「ふふ。これで、9,999回目のキスね」

金木「いよいよ10,000回に大手ね」

松井「うんっ//」

金木「...」

金木「ねぇ、亜紀」

松井「なぁに?」

金木「来週の日曜、遊園地に行くって約束...守れそうにないね」

松井「...そうね」

金木「...」

松井「...」


金木「亜紀、ここでさ、最後に...やらない?」

松井「え? ここで...?」

金木「うん」

松井「...いやよ」

金木「どうして?」

松井「だって汚いじゃない」

金木「...ふふ。そうね」

松井「綺麗なベッドの上がいいわ」

金木「うん...私も」

ガチャッ!

金木・松井 (!?)

>>64
原作読んだのかなり前なもので...すいません


金木「とうとう、来ちゃったみたいね」

松井「...うん」ブルブル

金木「亜紀。大丈夫よ。私がついてる」ギュッ

松井「怖いよ、杏子」ブルブル

金木「大丈夫。また、一緒になれるわ。...向こうでも」

松井「うん...絶対、だよ?」

金木「ええ、絶対」ニコッ


松井「...10,000回目のキス、しようよ」

金木「...ううん、今はだめ」

松井「どうして?」

金木「お・あ・ず・け」ニヤッ

監視員「む!? 誰だ! そこにいるのは!?」


サッ!

監視員「な!? 屋上から飛び降りた...だと!?」

金木 (遊園地、まず何乗りたい?)

松井 (えーっとね...観覧車! あ、嘘。杏子となら何でもいい!)

金木 (もう、なによそれ//)

松井  チュッ

金木 (あっ!)


松井 (やっぱり無理だよ...おあずけなんて...//)

金木 (もう、しょうがない子なんだから)ギュッ

松井 (うふふ//)ギュッ

グシャッ

9番 金木杏子
23番 松井亜紀 死亡
【残り19名】


-体育館1F-

柿沼 (はぁ...とんでもない事態になったものだわ)

柿沼 (さっき、水野くんの声と銃声が外から聞こえた気がするけど...)

柿沼 (私はこのまま、体育倉庫の中に隠れているわ)

柿沼 (さて、さっきの水野くんの声...むふふ)

柿沼 (水野×川堀の鉄板か...水野×前島もいいわね...ぐふふ)

柿沼 (ん~この欲求!! 書きたい書きたい書きたい!! でもペンがない!!)

柿沼 (だめよ小百合、落ち着いて。生き残ればいいのよ。家に帰れば、ペンが私を待ってるわ!)

ギィ...ギィ...

柿沼 (足音!?やばい隠れなきゃ!)


ガラガラッ

??「誰もいない、みたいね」ホッ

柿沼 (ふう、なんとか跳び箱の中に隠れたわ)

??「はぁ。どうしてこんな事になってしまったのかしら」ドサッ

柿沼 (なんだ女か。誰かしら)

??「怖いわ。外で水野くんと米村くんが抱き合うようにして死んでいたし...」

柿沼「ぶほっ!!!!」ガタッ


??「誰かいるの!?」ビクッ

柿沼 (し、しまった。つい身体が...)

??「ねぇ、誰なの!?」ビクビク

柿沼 (ん、この声は...)

柿沼「あ、私です。中島さん」ペコッ

中島「なんだ、柿沼さんじゃない...びっくりしたわ」ホッ


柿沼「ごめんなさい、私もその...怖くて」アセアセ

柿沼 (ふう。ビッチばかりの3組の中でも、比較的マシなコイツでよかったわ)

中島「柿沼さん、ずっとここに?」

柿沼「え、ええ。中島さんは?」

中島「私は、最初は校舎裏の影にいたんだけど、外は肌寒くって」

柿沼「そうなの。ところで、中島さん」

中島「はい?」

柿沼「さっき、水野くんと米村くんが抱き合ってるって言ってたわよね?」ギラギラ


中島「え、えぇ。体育館の外で、二人が重なり合うように倒れてて...って、柿沼さん?」

柿沼 (ktkr!!!!!!!!!!!!!!!!!!)

柿沼 (そうだったのね!! 水野くんはてっきり川堀くんだとばかり...!!)

柿沼 (なるほど米村くんかぁ...むふふ)

中島「あのー...柿沼さん?」アセアセ

柿沼「ひぇ!? あ、あぁごめんなさい、あはは(危なかったわ...)」ヒヤヒヤ

ギィ...ギィ...

柿沼・中島(足音!?)


ガラガラッ

??「誰もいないようね」ホッ

柿沼 (なんとか跳び箱の中に隠れたわ...)

中島 (せ、狭い)

??「ったく、マジやってらんねぇっての」チッ

柿沼 (最悪だわ...。喋り方からして、間違いなくビッチの誰かよ)

??「にしても、川堀と辻井の奴ら、あんな恥ずかしい格好で死んでるとは...」

柿沼「うほっ!!!!」ガタッ


??「誰!?」ビクッ

?? (今の声、この跳び箱の中よね...)

パカッ

中島 (あ、跳び箱が...)

柿沼「ひっ」ブルブル

??「なんだ...柿沼さんと中島さんじゃん」ホッ

中島「あ...どうもごきげんよう、小椋さん」


小椋「なになに? それで二人で隠れてたってわけ?」

中島「ええ、驚かせてしまってごめんなさい」

小椋「ううん、気にしないで! あたしも一人で心細かったし...」シュン

小椋「でもよかった!中島さんと柿沼さんに出会えるなんて。あたし、超ラッキーかも」ニコッ

中島「ふふ。そんな」テレッ

中島 (あまり小椋さんとはお話したこと無かったけど、案外優しいのね)

小椋「柿沼さん、元気ないみたいだけど大丈夫?」

柿沼「ふぇ!? え、ええ。大丈夫、です」ソワソワ


小椋「あ..ごめんね。あたし、あんまり普段柿沼さんたちとお話しないのに...こんな時だけ、調子いいよね...」シュン

中島「そ、そんなことないですよ。私は、小椋さんともっと仲良くなりたいですし」アセアセ

柿沼「わわわ私も」

小椋「ふふ。ありがとう、優しいのね」グスッ

中島 (あの小椋さんが泣いたわ...。そうよね、小椋さんだって一人の女の子だものね)

中島 (私ったら、お友達のことそんな風に思っていたなんて...ダメね、本当)

小椋「ああ。ダメだな、本当」


中島「え?」

グサッ!!

中島「お...ぐ...ヴぁ...?」

小椋「おぐヴぁじゃねぇ、小椋だカス」ズサッ

中島 バタッ

小椋「正直しょぼいと思ってたが、案外いけそうだなぁ。鎌ってのも」ギラリ

柿沼「...」ガクブル

小椋さんは可愛いなぁ


小椋「柿沼さん、何を震えてるの?」ニコッ

柿沼 (ほらね...こういう女なのよビッチ共は!)

小椋「誰が...」

柿沼「!?」

小椋「ビッチだコラ!!」グサッ

柿沼 (あ、この頭から流れてる赤インクがあれば...1章くらいは書けそうね)バタッ


小椋「あたしはね、ビッチじゃないの。あたしが股を開くのは榊原くんの前だけなの。分かった?」

小椋「って、二人ともオネンネの時間か」クスッ

小椋「お、根暗眼鏡ちゃんったら、銃(デザートイーグル)持ってるじゃん」ガシッ

小椋「こっちのキング・オブ・モブはスタンガンか」ガシッ

小椋「ふふ。あたし、やっぱり二人に会えて超ラッキーだったかも」テヘッ 

20番 中島幸子
7番 柿沼小百合 死亡
【残り17名】

小椋って知ってるか?
3年3組の小椋
ソイツさ、第九話放送以降2chの人気者でさ
顔も声も良かったらしいんだ
だから2ちゃんねらーに好かれてさ
ところが第十一話でその小椋が事故で死んじゃったのさ
それでな、みんな凄いショック受けてさ
そんな中、ふと誰かが言い出したんだ
『小椋はブリッジしてただけ 小椋は死んじゃいない』って…
それから2chのAnotherSSでは"小椋は生きてる"って設定にしたのさ
(´・ω・`)「ちょっと不気味ね…」
結局その設定はAnotherSSが廃れるまで続いてさ
とある絵師の計らいで小椋の卒業絵まで描かれたらしい
(´;ω;`)「イイハナシダナー」
ここまでならな…
(´・ω・`)「続き、あるの?」
その続きってのがな…
テンテレレテンテレレテンテレレテンテレレテンテレレテンテレレレテンテレレレテンテレレ…テー↑テー↓テテ→
夜を 覆う 目蓋 開け――


-旧校舎正面玄関-

恒一「あのさぁ、見崎」

見崎「なに?」

恒一「やっぱり、どこかの部屋に隠れてた方がいいんじゃないかな? わざわざ危険を冒すよりも」

見崎「榊原君は、みんなが殺し合って死んでしまっても、いいの?」

恒一「いや、そういうわけじゃ」

見崎「だったら、少しでも多くの人で固まった方がいいわ」

恒一「どうして?」

見崎「一人だと、不安になってしまうから」


恒一「...わっくんも、そうだったのかな」

見崎「たぶん、そう。不安が猜疑心を生んで、周りがみんな敵に見えてしまうの」

恒一「そういうものなのかな...」

見崎「そういうものなの」

ザッザッザッ

恒一「待って見崎。誰か外にいるよ、足音が聞こえる」

恒一「ちょっと僕、様子を見てくるよ」

見崎「気を付けて、もう始まっ(ry」


恒一 ヌキアシ サシアシ シノビアシ

恒一 チラッ (あれは...風見くんだ)

風見「はぁ...桜木さん」ショボン

風見「桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん桜木さん...」

恒一 (かなり参ってるみたいだ...ちょっと元気づけてあげなきゃ)

恒一「や、やぁ風見くん」ヒョコッ

風見「さ、榊原くん!?」ビクッ


恒一「ごめん、驚かせるつもりはなかったんだけど...」

風見「いや、大丈夫だよ」アセアセ

恒一「桜木さんのことは...」

風見「...忘れようと...頑張ってるところさ」

恒一「...あのさ、風見くん」

風見「なに?」

恒一「僕は今、見崎と一緒なんだけど...よかったら、一緒に行動しない?」


風見「え、一緒に?...うん、別に僕は構わないけど...」

恒一「よかった。じゃあ見崎呼んでくるから、ちょっと待ってて」ニコッ タタタタッ

風見「...桜木さん」

風見 (もし、あの時榊原くんが僕を止めてなかったら...千曳を抑えることができたかもしれない)

風見 (銃を奪って、桜木さんを守ることも...)

風見 (桜木さん。僕は...)

カチッ

風見 (僕は...)

風見 (榊原くん、ごめん)


恒一「お待たせ、見崎を連れて...風見くん?」

見崎「...?」

風見 スッ

恒一「...え? 冗談、だよね?」

風見「悪く思わないでくれ、榊原くん。こうするしか、僕には...」

恒一 (風見くんが僕に銃口を向けて...!?)

ダンッ!!!


恒一「......あれ?」パチクリ

恒一「撃たれて...ない? って、風見くん!?」

風見「ぐふっ...」ドサッ

恒一「これは一体!?」

勅使河原「俺...やっちまったのかよ...」ブルブル


恒一「勅使河原!? お前、その銃で...」

勅使河原「風見が...お前らに銃を向けてるのを見て...それで俺...」ブルブル

恒一「風見くん!! おい!! しっかり!!」ササッ

風見「て、勅使河原...」ゲホッ

勅使河原「風見...すまねぇ...俺は...俺は...」ガクッ

風見「はは...いいんだ。間違っていたのは、僕...だから」

勅使河原「...えっ」


風見「僕は...大事な何かを...忘れてしまって...いたようだね」ゲホッ

勅使河原「風見...すまねぇ...」

風見「ありがとう、勅使河原...それから、ごめん、榊原くん...」

恒一「風見くん...」

勅使河原「すまねぇ...すまねぇ...すまねぇ...」

風見「君と僕の仲じゃないか...僕が間違った道に行きかけたのを...君は救ってくれたんだ...」

勅使河原「風見...お前...」


風見「悪いね。じゃあ...先に...逝かせてもらうよ...」

勅使河原「俺も、俺もすぐ逝くから...!」

風見「何言ってるんだ。ちゃんと高校、行きなよ...君にも行ける高校...あるさ...」

風見「それに...僕と桜木さんの...邪魔をする気かい...?」ニッ

勅使河原「......じゃあせめて...結婚式の祝辞くらい、俺に言わせろよ」

風見「はは...そうだね...そりゃ...楽し...そ...」グッタリ

8番 風見智彦 死亡
【残り16名】


-3年3組教室-

千曳「もう夜中の3時ですか、早いですねぇ。そろそろ放送しちゃうよぉ」

三神「放送の準備、整いました」

千曳「ありがとぉ。じゃあ、まず音楽かけてくれる?」

三神「分かりました」


-旧校舎1階空き教室-

勅使河原「風見...すまねぇ」

恒一「勅使河原。しっかり」

勅使河原「あぁ。そうだよな。しっかりしねぇと、風見に怒られちまう」

恒一「...お前がいなかったら、僕も見崎も、たぶん死んでいたわけだし...改めてお礼を言うよ」

勅使河原「いや、礼を言われるようなことは何も...」


勅使河原「そうだ、風見の銃(コルトガバメント)、お前が持てよサカキ」ポイッ

恒一「う、うん。でも...出来ればこれは使いたくないな...」

恒一「ほら、見崎もちゃんとお礼言わなきゃ」

見崎「勅使河原くん、元気だして」ポンポン

勅使河原「お、おう。ありがとな、見崎」ニッ

見崎「どういたしまして」キリッ

恒一「......」


♪ジャ~ジャラララ~ジャララ ジャ~ジャラララ~ジャララ

♪ジャ~ジャララ ジャ~ジャララ ジャ~ジャララ ジャ~ジャララ

♪ジャ~~~~~ ジャ!ジャ!ジャジャ!

♪夜ヲ覆ウ目蓋 開ケ~ 凶キ影ヲ恐レルナカレ~


勅使河原「な、なんだこの禍々しい音楽は!?」

恒一「新校舎から放送されてるみたいだね」

千曳『えー皆聞こえるかなぁ? 担任の千曳だよぉ』


勅使河原「あの黒ずくめ野郎...!!」

千曳『みんなも気になってると思うから、ここまでに死んだクラスメイトの名前を死んだ順に発表するよぉ』

千曳『桜木ゆかり、高林郁夫、渡辺珊、和久井大輔、藤巻奈緒美、川堀健蔵、辻井雪人、米村茂樹、水野猛、金木杏子、松井亜紀、中島幸子、柿沼小百合、風見智彦。以上14名』

千曳『いいペースだよぉ。この調子でいけば、朝までに終わっちゃうかもねぇ』

千曳『それじゃ、頑張ってねぇ。特に演劇部のかわい子ちゃん達、先生は贔屓しちゃうよぉ』

三神『きも...』ボソッ

千曳『ちょ、ちょっと三神先生...あとでお仕置きだよぉ』ボソッ

千曳『というわけで、アデュー』プツン


恒一「もう14人も死んでたなんて...僕たちも気を付けないと...」

見崎「私は大丈夫」

恒一「またそんな根拠のない自信を...」

恒一「...でもこれって、少なくとも一人は進んで殺人を行ってる奴がいるってことだよね」

勅使河原「これだけ死んでるってことは、そう考えるのが妥当かもな」

恒一「いったい誰が...」

勅使河原「個人的には、中尾とか怪しいなぁ」


恒一「中尾くんが? 確かに、僕には異常に冷たいけど...」

勅使河原「あとは小椋とか」

恒一「小椋さんか。僕には異常に優しいけど...」

恒一「いや、僕はこの目で見るまでは、誰も疑ったりしない」キッ

勅使河原「フ。そうだな。疑心暗鬼になっちまったらおしまいだ」

恒一「僕たち3人は、そうならないようにしないとね」グッ

勅使河原「おうよ! なぁ、見崎!」グッ

見崎「...え?」パン モグモグ


-グランド隅の倉庫内-

猿田「それにしても、ええ場所見つけたのう、王子」

王子「でしょ? こんな小さなボロ倉庫、誰も近寄ってこないよ」

猿田「立て籠もるには、ちと埃が酷いがのう」

王子「文句なんか言ってられる状況かい?」

猿田「それもそうじゃの...」


王子「しかし、美味しくないパンだね」モグモグ

猿田「まったくじゃ。ワシの実家で売っとるバナナパンのほうが百倍美味いぞな」

王子「はは。また、猿田の家に遊びに行きたいなぁ」

猿田「あんなボロい家にか? ワシは王子の大豪邸にまた行きたいのう」

王子「そう? 好きな時にゲームしたり、テレビ見たり出来る猿田の家が僕は羨ましいけど...」

猿田「そうかのう? じゃけど、美味い料理いっぱい食えるんじゃろ?」

王子「料理はたしかに美味しいけど、父さんも母さんも仕事でほとんど家にいないから...ご飯はいつも一人なんだ」


猿田「ワシは美味ければそれでいいと思うんじゃがのう」

王子「僕は、家族で一つの食卓を囲む猿田の家のほうがいいな」

猿田「まぁ、無い物ねだりということぞな」ニッ

王子「ははは。そうだね」ニコリ

ザッザッザッ

猿田 (足音! 誰か外におる!?)

王子 (まさかこんな所に...!!)ゴクリ


ザッザッザッ ザッザッザッ

猿田 (...なんぞ? 倉庫の周りを一周しとるんか?)

王子 (この倉庫に入ろうとはしない...か?)

ザッザッザッ ザッザッザッ......

.......

猿田「...」

王子「...」

猿田「王子焼きは美味しいのぅ」


猿田「どっかへ行ったみたいじゃのう」ボソッ

王子「うん、助かったみたいだね」ボソッ

猿田「にしても、まさか14人も死人が出るとはのう...」

王子「びっくりしたよね。誰かが殺してる...のかな?」

猿田「じゃろうな。誰が怪しいと思う?」

王子「うーん...疑いたくはないけど、やっぱり中尾くんかな?」


猿田「おう。ワシもそう思ってたとこじゃ」ニヤッ

王子「本人には悪いけどね」ニコッ

猿田「あの男は怪しいぞな」

王子「...あれ? 猿田、なんか臭くない?」

猿田「失礼なこと言うでないぞな」

王子「いや、なんかガソリン臭く...」

ボウッ!!!


猿田「な、なんぞ!?」

王子「炎だ! 燃えてるんだよ、この倉庫!!」

猿田「さっきガソリンを撒かれてたんか!!」

王子「とにかく出るんだ! 外へ!」

猿田「ダ、ダメじゃ...開かない!!」ガシッ ガシッ

王子「くそ...どうして...!?」

猿田「王子! 一緒に体当たりするんじゃ!」

王子「っ...」クラッ


猿田「おい! 王子! おい! しっかりせい!!」

王子「熱い...熱い...頭が...焼け...」バタッ

猿田「王子! 王子!」

猿田「くそっ!なんで扉が開かないんじゃ!!」ガシッ ガシッ

猿田「誰か助けてくれぞなああああああ!!!!」

猿田「ぞなああああああぁぁぁ...」

猿田「ぞな...あり...ぞな...」バタッ

猿田「...」


?? (ん? 出てこないのか...?)

?? (出てきた所を蜂の巣にしようと思ったのに...)

?? (いや...ひょっとしてこれは...)

?? (...まぁいいか)

?? (それにしても便利だな、この探知機。辻井くんに感謝しないと)

5番 王子誠
13番 猿田昇 死亡
【残り14名】


-中庭-

赤沢「で、なんでこいつがいるわけ?」イライラ

綾野「そうだよ多佳子! なんでこんな奴!」イライラ

杉浦「いや...だってこんな状況なのよ? ほっとけないじゃない..」

中尾「いやぁ、ありがとうございます杉浦さん。赤沢さんの次に好きです」チュッ

赤沢「多佳子は人が良すぎるのよ。よりによってこんな最底辺の男...」

中尾「あぁっ!! いい! 赤沢さん!! もっと俺を罵倒してくれっ!!」ミナギルッ

中尾は赤沢グループの奴隷か


綾野「はぁ~。こういっちゃんに会いたいなぁ..」シュン

赤沢「わ、私だって! 恒一くんに会いたいのに!」

中尾「榊原氏ね。階段から落ちて氏ね。スクリューに轢かれて氏ね」

杉浦「でも、榊原くんに会うっていう案には私も賛成だわ」

赤沢「は!? ちょっと多佳子、あんたいつの間に恒一くんのことを!?」

杉浦「いや、そうじゃなくて...」

綾野「そうだそうだ! こういっちゃんはメガネには興味ないのよ!!」

中尾「眼帯には興味あるけどね」ボソッ






赤沢「で、これからの行動だけど...どうする?」スッキリ

綾野「とりあえず、こういっちゃんを捜す」スッキリ

杉浦「まぁ、それでいいと思うわ」

中尾「いいと思います」キリッ

赤沢「じゃ、あんた先頭に立ってよね、中尾」

中尾「えぇ!? 嫌だよ怖い!!」ガクブル


赤沢「はぁ...たまにはかっこいい中尾が見てみたいわ...」ボソッ

中尾「姿勢を低くするんだ。あとはゆっくり俺についておいで。子猫ちゃんたちっ」キリッ

赤沢「きも...」ドンビキ

綾野「ないわ...」マジビキ

杉浦「...た、頼もしいじゃない」

中尾「杉浦さん好きです。赤沢さんの次に」

杉浦「いちいち言わなくて結構よ」


中尾「子猫ちゃんたち、武器は手に持ってるかい?」

杉浦「ええ、持ってるわ」

綾野「同じく」

赤沢「お...同じく」

綾野「...ぷ...ぷぷぷ」


赤沢「な、なによ」カァッ

綾野「だって...」クスクス

綾野「多佳子がマシンガン(UZI)、あたしがハンドガン(ワルサーP38)なのに...」

綾野「フライ返して...ぷぷぷぷ」クスクス

赤沢「しょうがないでしょ、何が入ってるかは運なんだから!」ムカッ

杉浦「ま、まぁフライ返しも泉美が使えば立派な武器よ」

赤沢「どういう意味よ...」


赤沢「ていうか、中尾。あんたは武器もってないわけ?」

中尾「いや、もちろん持ってるよ」

赤沢「なによ。手には持ってないようだけど?」

中尾「赤沢さんのハートを盗んでしまったこの顔が、俺の武器かな」テレッ

赤沢「あれ? 今あそこの木の傍に誰かいなかった?」

杉浦「え? どこに?」

綾野「だれだれ? こういっちゃん?」ワクワク

赤沢「ちょっと中尾、あんた見てきなさいよ」

中尾 (調子いい奴め...でもそんな君が好きだ!!)

中尾「まかせろー!」スタタタッ


中尾 (とは言ったものの...いやだなぁ...)

中尾 (赤沢さんに俺の想いが届く日はくるのだろうか...榊原シネ)

中尾 (...ん? 今誰か木の影に...)

中尾「あ、なんだお前か...」

ぱららららららららっ


中尾 バタッ

杉浦「中尾くん!!!」

赤沢「逃げるのよ!!! 早く!!!」

綾野「いやあああああああああああ!!!!」

ぱららららららららっ

綾野ちゃんは殺さないでくれ・・・


-旧校舎1階空き教室-

勅使河原「おい、今の悲鳴...」

恒一「綾野さん、だね」

勅使河原「それに銃声も...どうする!?」

恒一「行くしかないよ」

勅使河原「だな。見崎はどうする?」

見崎「いく」スタッ

恒一「よし、僕が先頭に立つよ」


-中庭-

中尾「......」

中尾「......」チラッ

中尾「......」チラチラッ

中尾「......」チラチラチラッ

中尾「......」ムクリ

中尾「......」ト ミセカケテ チラッ

中尾「ふう」ムクリ

中尾 (危なかった。防弾チョッキ...なかなか良い武器に当たった...)


中尾 (それにしても、まさかあいつが殺人を行っていたとは...)

中尾 (はっ! しまった、俺としたことがすっかり赤沢さんたちを見失ってしまった!)

中尾 (赤沢さん!! 智将・中尾順太が、貴女をお助けに参ります!!)クルッ

バン!!

中尾 ドサッ

19番 中尾順太 死亡
【残り13名】


-中庭-

恒一「たしか、中庭の方からだったよね?」

勅使河原「あぁ。気を付けろよ、マシンガンの音っぽかったしな」

見崎「...」テクテク

恒一「ん...誰か倒れてる」

勅使河原「あれは...中尾だ。しかも上半身裸......誰得」

恒一「やられたってことかな?」

勅使河原「だろうな。俺の予想は外れたってわけか」

だららららららららっ   ばん!


勅使河原「うおっ! さっきの奴か!? 校舎の影に隠れるぞ」ササッ

恒一「さっきの銃声とは少し違う気がするけど...」

見崎 (あ、だんご虫...)

勅使河原「結構近かったぜ?」

恒一「うん、慎重に進も...」

ズダン!!!


勅使河原「ひっ!」ビクッ

恒一 (また別の銃声!? しかも...僕たちが狙われている!?)

勅使河原「まずい、ばれたか!?」

小椋「榊原きゅん、みーつけたっ☆」キャハッ


勅使河原「ちっ! 小椋だ! 一旦退くぞ!」タッタッタッ

小椋「あーん榊原きゅん待って待ってー!!」

ズダン!! ズダン!!

勅使河原「ちくしょう、問答無用だなあいつ! サカキに当たるかもしれねぇってのに!」

勅使河原「仕方ねぇ...サカキ! 見崎を連れてこのまま逃げろ!」

恒一「何言ってんだよ、お前も...」

勅使河原「俺が小椋を食い止める。そんであわよくば、説得してみる」


恒一「それなら僕が...」

勅使河原「いいや。お前は見崎といろ」

恒一「だけど!」

勅使河原「風見に顔向け出来ねぇんだよ。それに、俺は他にやらなきゃいかんことがあるんだ」キリッ

恒一「....わかった。死ぬなよ」

勅使河原「お前もな」

見崎「あ、ありが...」

恒一「ほら見崎、行くよ!」グイッ

勅使河原「おら小椋!! お前の相手は俺だ!!」

ダンッ!! ダンッ!!


-プール男子更衣室-

「あんっ...いゃ...ダメよそんなところ...」

彼女は一人、自慰に耽っていた。

扉と窓を閉め切った更衣室は、異様なまでにプール独特のあの匂いが充満している。

室内の空気も、既にかなり薄くなっていた。

そこは本来、彼女が入ることを許されない禁断の間。

しかし、今は状況が状況だ。そうも云っていられない。

もっとも、彼女はこうなる以前から、時折ここへ侵入を繰り返していたのだが......。


彼女―有田松子は、教室を出る際に白髪の初老教諭から受け取ったリュックの中から、ピンク色をした"ソレ"を取り出した。

楕円形の先端部分からコードが伸び、スイッチに繋がっている。

有田はおもむろに先端を股間に当てると、スイッチを入れた。

ちょうど携帯電話のバイブレーションのような振動が、彼女の股間から全身へと送られる。

「ふひひ...たまらん...」

有田は、到底中学生の少女が口にするとは思えぬ下卑な笑い声と共に、再び自慰に耽る。

有田さんか…

唐突な地の文


有田が自慰をする際の妄想上の相手は、ただ一人。

「あんっ..そこよ..はぁうぅぅぅぅぅぅっぅぅん!!!!」ビクンビクン

「さかきばらくううううううううううううううううんっっっ!!!!」ビクビクッ

身体が、自らの意思とは無関係に大きくのけ反る。

少し息が苦しい。

これで、この日24回目の絶頂だった。


この状況が始まってから、どれくらいの時間が経ったのだろうか。

有田は出席番号が3番だったこともあり、先に出ていた赤沢や綾野といった友人と合流することは、比較的容易だった。

しかし、有田はそうしなかった。いや、したくなかったわけではない。

ただ、有田が校舎から外へ出た時、赤沢と綾野は二人でそそくさと走り去ってしまったのだ。

そこまで仲良しではなかったが、何も逃げることないだろうに。

有田はそう思いながら、スイッチを「中」から「強」にいれた。


「んんんんんっ!!!!あぁぁぁはぁぁあぁぁっんんんっ!!!!!」ビクビクッ

思わず大きな喘ぎ声が出てしまった。

25回目の絶頂。

なんだか息が苦しい。

そしてその時、有田は何か重要なことを思い出しそうになった。

あの時...自分が校舎を出た時のことだ。


赤沢と綾野は、最初は自分に話しかけようとしていた。

二人は、こちらに向かってきていたのだ。

だが、急に何かに怯えたような顔をして、走り去っていった。

では、何に?

思い出せ、松子。


あの時...

教室を出て、すぐにリュックの中を確認した。

いつも家で使っていた、見慣れたピンクが入っていた。

そうだ、思い出した。

―私、ローターを入れる為にスカートとパンツ脱ぎながら外に出たんだった...


―なぜ、スカートまで脱ぐ必要があったのだろうか。

その答えを知る当人は、数十分後に酸欠で息を引き取った。

室内には、虚しく床を叩く振動音だけが木霊していた。

3番 有田松子 死亡
【残り12名】


-中庭-

勅使河原 (ったく、さっきから防戦一方だぜ...ってかあいつの銃、弾多くね!?)

小椋「オラオラ!! 勅使河原!! 榊原きゅんをかえせえええええ!!!!!」

ズダン! ズダン! ズダン!

勅使河原「返せって...サカキはお前のもんじゃねぇだろ!!」

ダンッ! ダンッ!

勅使河原「くそ、ショットガン(SPAS-12)って扱いにくいんだよなぁ」

勅使河原「サカキから風見の銃、借りとけばよかった」

ダッダッダッ

勅使河原 (ん? 誰かくる...)


望月「勅使河原くん! 大丈夫!?」

勅使河原「望月! なんだよ生きてたのか!」

望月「勝手に殺さないでよぉ」

勅使河原「すまんすまん! ところで、どうしてここが?」

望月「さっき榊原くんに会ってね。小椋さんに襲われてるって聞いて、助けにきたんだ」


勅使河原「おお! そいつはありがてぇ!!」

望月「僕も微力ながら、手伝わせてもらうよ」ニコッ

勅使河原「ああ! だが、出来れば俺は誰も殺したくねぇ。説得をして、みんなで固まろうと思うんだ」

望月「うん。そうだね、それが一番いいよ」

勅使河原「よし、じゃあいっちょやってみるか!」ニッ


勅使河原「おい小椋! 聞け!!」

小椋「あん!? なんじゃワレ!!」

勅使河原「ほら、望月も」

望月「お、小椋さん!! 僕からもお願い! 話を聞いてほしいんだ!!」

小椋「!?」


小椋「ちっ!」ダッダッダッダッ!!!

勅使河原「あ、あれ? なんだあいつ、逃げていくぞ!?」

望月「ほんとだ。どうしたんだろう?」

勅使河原「ま、いいや。とりあえずこの場はなんとか...。ありがとな、望月」ニッ

望月「いや、僕何もしてないじゃん」ニコニコ

勅使河原「それもそうだな」ハハハ


勅使河原「ところで望月、お前の武器は何なんだ?」

望月「え?僕は...これ//」スッ

勅使河原「ハ、ハリセン?」キョトン

望月「えへへ...こんな武器じゃ、殺しなんてできないよね」

勅使河原「ま、まぁな。でも、お前にはぴったりだと思うぜ」ニヤリ

望月「どういう意味だよー、酷いなぁ」プンプン

だららららららららっ  

ばん! ばん!

勅使河原「またあの銃声だ! 望月、俺の後ろについてこい!」

望月「う、うん」オドオド

えっ
こわ…

すいません、>>1ですが、ちょっと風呂に行ってくるので、見てる方いましたら保守お願いします。

俺が今風呂入ったから大丈夫だ
続けろ

お待たせしました。
以下、名前がややこしくなりますが、御容赦ください。


-プールサイド-

江藤「ふふ。夜のプールって、なかなか粋なものよね」

佐藤「そうね。私のリカちゃん人形も、気持ち良さそうに浮いてるわ」クスッ

江藤「ほんとだ。というか、武器がリカちゃん人形って...すごいわね」

佐藤「まぁ、おかげで早々に戦意を喪失できてよかったわよ」

江藤「それもそうね。私も...これだけど」ドサッ

佐藤「六法全書...」フフッ


江藤「完全にギャグで入れたとしか思えないわ。無駄に重いし」ハァ

佐藤「法律を武器に戦え! ってことかしらね」イギアリ!

江藤「女子中学生に何を求めてるのかしら」

佐藤「ほんとよね。ってか、さっきまでうるさかった松子の声、聞こえなくなったわね」

江藤「ええ。一体なにをしていたのかしら...」

佐藤さん可愛い


佐藤「決まってるじゃない。榊原くんとお楽しみをしていたのよ。うふふ」

江藤「え!? あのウワサ、本当だったの!?」ガタッ

佐藤「ウワサ?」

江藤「松子が榊原くんと付き合ってるって話よ」

佐藤「あぁ、あれは松子が勝手に言ってただけよ。松子と榊原くんなんて、釣り合うわけないじゃない」

江藤「まぁ、たしかに。え、じゃあお楽しみっていうのは?」

佐藤「オナニーに決まってるでしょ?」

有田さん…


江藤「オ...オ..オナ...!?」ドキドキ

佐藤「あら? 悠って、こういう話苦手だっけ?」

江藤「い、いや、そんなことないけど...」アセアセ

佐藤「うふふ。そういえば、悠ってまだ勅使河原くんが好きなの?」

江藤「え!?」

佐藤「ほら、去年の修学旅行で言ってたじゃない」

江藤「あ、あぁ。あれは..その時のノリっていうか..」

佐藤「じゃあ、違うんだ?」

江藤「う、うん」


佐藤「だれよだれよ! あ、玉の輿狙いで王子くんなのかな?」ワクワク

江藤「ううん、違う」

佐藤「ん~じゃあ、カワイイ系の望月くんなのかな?」ワクワク

江藤「違う」

佐藤「あ! 分かった! 任せたい男、中尾くんなのかな?」ワクワク

江藤「...和江」

佐藤「ん?」

江藤「もう、分かってるんでしょう?」

佐藤「え...」


江藤「私は3年生になって、初めて本当の恋をしたわ」

佐藤「...」

江藤「その人は、私の斜め前の席にいて..私は授業中いつもその人を見ていたの」

佐藤「...うん」

江藤「でも、その人はクラスの人気者で。私みたいなモブとは、到底釣り合わないって分かってた」

佐藤「...叶わぬ恋、なのかな...」


江藤「それでも良いの。ただ、後ろから眺めてるだけで。たとえ、それで1日が終わってしまってもね」

佐藤「...分かるよ」

江藤「でも、もうそれすら出来なくなる...」シュン

佐藤「...それでいいの?」

江藤「いやよ...」グスッ

佐藤「...なら、行きましょう」スタッ

江藤「え...どこに?」

佐藤「決まってるじゃない。二人でフラれに行くのよ」ニコッ


-グランド-

恒一 (はぁ...さすがに、ちょっと走りすぎたかな...)ハァハァ

見崎「榊原くん、大丈夫?」

恒一「う、うん。ごめん見崎。って、あ、あれ...!」スッ

見崎「燃えてるね、倉庫」

恒一「誰かが燃やしたのかな...もしかしてまだ中に人がいるんじゃ...!?」


見崎「いたとしても、もう手遅れだと思う」

恒一「そんな、確かめてみないことには...!」

見崎「分かるの。私には」

恒一「でたよ、根拠のない自信...」ハァ

だららららららららっ  

ばん! ばん!


恒一「うわっ、と、とにかくこの茂みの中に隠れよう!」グイッ

見崎「根拠は...わわっ」

恒一 (誰だろう。マシンガンと拳銃の音みたいだけど...)

見崎「そういう強引な人、嫌い」ボソッ

??「いい加減に目を覚まして! 彩!!」 だらららららっ

??「いやああああああああああああ!!!!!」ばん! ばん!

??「ああもう!!! この分からず屋!!!!!」

恒一 (女の子たちが言い争ってる...仲間割れか!?)

恒一 (あ、近づいてくる!?)


杉浦「だから私はあんたを殺すつもりなんて無いんだってば!!!」

綾野「嘘だ嘘だ嘘だ!!! そのマシンガンであたしを撃ったじゃない!!!」

杉浦「だからそれは!! 中尾くんを撃った人と間違えて...!!」

綾野「嘘だ! あたしを殺して、こういっちゃんを一人占めしようって魂胆なんでしょ!!」

ばん!

杉浦「きゃっ!! あぁもう!!」

だらららららららっ

赤沢「二人とも!! 馬鹿なマネはよして!!」ムカッ

綾野「フライ返しは黙って!!」

ばん!!

赤沢「ひゃっ!!」ビクッ


-プール~グランド-

だらららららららっ

ばん! ばん!

佐藤「すごい音がするわね...」

江藤「怖いね...」

佐藤「やめとく?」

江藤「ううん。どうせ死ぬなら、私は想いを届けたい」ギュッ

佐藤「そうこなくっちゃ」ニコッ


江藤「わわっ! 見て。杉浦さんと綾野さんが銃撃戦を...」

佐藤「あの二人、仲良さそうだったのに...」

江藤「って、ちょっと和江! あれ見て! あの奥の茂みにいるのって!」ドキッ

佐藤「え?...っ!! 榊原くん!!」

江藤「やったわ! お先に失礼、和江!!」ダダダダッ

佐藤「ちょ、ちょっと! 危ないわよ!!」


-グランド-

だらららららっ

ばん!

恒一 (わわわ...あの赤沢さんも、さすがに銃の前では強く出られないか)

恒一 (仕方ない、ここは僕が!!)

見崎「榊原くん、誰かくる」グイッ

恒一「え?」

江藤 ダダダダダッ

恒一 (江藤さん?)


江藤「さ、榊原くーん!!!!!」キラキラ

恒一 (な、なんだ!? あんな遠い所から!?)

江藤「わたし!!! 榊原くんのことが!!! だいすヴぇっ」ドサッ 

だらららららららっ

恒一「江藤さん!?」


杉浦「え、江藤さん!? うそ...私...」ガクブル

綾野「ホラ!! 多佳子はこういう女なのよ!! かわいそうな江藤さん!!」

杉浦「ち、違うの!! 誰にも当てるつもりなんて!!」ブルブル

佐藤「悠!? 嘘でしょ悠!!」ダダダダッ

江藤「...あはは...ごめん、和江」

佐藤「悠!! 悠!!」ガクッ

殺し合いというより恒一争奪戦だな


江藤「私の気持ち...ゲホッ 伝わったかな...?」

佐藤「......っ」

佐藤「...うん、伝わったよ...」グスッ

江藤「返事...は...?」

佐藤「...っ!」

江藤「ははは...聞くまでもないか...」

佐藤「悠...」

江藤「和江。あなたも...気持ち...伝えなさいよね...」ゲホッ

佐藤「うん...うん...」グスッ

江藤「私だけ...フラれたなんて...かっこ...わ...ぃ...」グッタリ


佐藤「...」スタッ


佐藤「...榊原くん!!!!」

恒一「...!」

佐藤「私も!...いいえ。私は!! 榊原くんが好きです!!!」キッ

赤沢・綾野 (なっ!?)

杉浦「...」

恒一「.....。ありがとう!!! こんな状況下だけど...嬉しいよ!!!」

ゆう、なの?
ヨスガで悠ではるかって呼んでたのいたからはるかなの?


恒一「だけど、ごめんなさい!!! 僕には、他に好きな人がいるんだ!!!」

赤沢・綾野 (なっ!?)

佐藤「...そっか。うん、ありがとう!!!」ニコッ

恒一 (江藤さんも...ありがとう。そして、ごめんなさい...)


ズダン!

恒一「な、なんだ!?」


杉浦「うっ...」ドサッ

赤沢「多佳子!?」

恒一 (杉浦さんが撃たれた!? まさか綾野さんが!?)

綾野「...?」ポカン

恒一 (いや、銃は構えていない...一体!?)

ズダン!

佐藤「えっ...」ドサッ


恒一 (佐藤さんまで!?)

赤沢「だ、誰よ!?」ガクブル

??「てめぇにゃ用はねぇんだよ!! 無能対策係(笑)!!」

赤沢「そ、その声は...」

??「ん榊原きゅうううううううううううううううん!!!!!!」

赤沢「小椋!?」

小椋「もういっかい、迎えにきたよ!!!!!!!」テヘッ

小椋さんすげえ


恒一「お、小椋さん...!?」

小椋「もう!! あたしを置いて眼帯とランデブーなんて、イケナイ子ね榊原きゅんは!!」ウットリ

恒一(勅使河原はやられたのか!?)

小椋「やりぃ!! 多佳子のマシンガンゲットォォォォォ!!!」ガシッ

赤沢「あ、しまっ...綾野!!!逃げて!!」

綾野「え...っ」

だららららららららっ


綾野「がはぁっ」ドサッ

赤沢「綾野!!!」

小椋「さてさて...あとは無能と眼帯か」

小椋「ま、どっちも銃はないみたいだし、勝負あったわね」クスッ

小椋「とりあえず榊原きゅんのファーストキス!!! いっただっきま~す☆」ダダダダダッ

恒一 (わわわわっ...唇を突き出してこっちに向かってくる...!?)

やめろ小椋さんを殺すなああああああああああああああああああああ

綾野ちゃん(´;ω;`)


恒一 (僕の...ファーストキスが奪われ...!!)

チュッ

赤沢「!?」

小椋「!?」

恒一「...んっ!?」

見崎「...ファーストキス、ごちそうさま」ニヤリ

俺「よけろ、サカキ」

そういうと俺はサカキを突き飛ばし、小椋の方へと唇を向けた

>>340
小椋「…」ダララララララララララララッ


小椋「........は?」ボーゼン

赤沢「ぐぬぬ........」イライラ

ばん!!

小椋「うっ!...誰やコラ!!」ギリッ

綾野「...残念...だったね...げほっ、キス」ニヤッ

小椋「ちっ! (まだ息があったのか...)」

恒一「小椋さん...!」キッ

小椋 (あんっ、怒った顔もSU☆TE☆KI...)ジュワッ

ばん!!


小椋「ぐはぁっ...! いってぇなぁ!!!」

スカッ スカッ

小椋 (マシンガンの弾切れ!?)

小椋「ちっ! クソったれ!!!!!!」ダダダダダダッ

赤沢「小椋!!! どこ行くのよ!?」

赤沢 (どこか行っちゃったわ...)

恒一「綾野さん!!」ダダダダッ

綾野ちゃん√来い


綾野「こういっちゃん...えへへ...やっと会えた」ゲホッ

恒一「綾野さん!!死んじゃダメだ!!」ギュッ

綾野「ねぇ、こういっちゃん...お願いがあるの...」

恒一「え?」

綾野「2番でいいからさ...。最期に、キスして...くれないかな...」ポッ

恒一「えっ...」

俺「よけろ、サカキ」

そういうと俺はサカキを突き飛ばし、綾野の方へと唇を近づけた


綾野「あはは、ごめん...。何言ってんだろ...あたし...馬鹿みた...っ!?」

チュッ

赤沢「ぐぬぬ...」

見崎「あらあら」

綾野 (あぁ~神様...あたし、もう死んでもいいです...)

綾野 (それから、多佳子...本当に、ごめんなさい...)

綾野 (あっちで沢山、叱られちゃうかなぁ...なんて...)グッタリ

4番 江藤悠
14番 杉浦多佳子
12番 佐藤和江
2番 綾野彩 死亡
【残り8名】

アカザー
恒一

由美たん
もっちー
前島くん
たたらっち
勅使河原(?)
残八名ならてっしー生きてるってことかな

男子虐殺はたたらっちかなじゃあ


-体育館2F剣道場-

前島 (はぁ。何をやってるんだ僕は...)

前島 (一人前の剣士になりたくて、剣道を始めたのに)

前島 (心が動揺していたとは言え、藤巻さんを...女の子を、後ろから斬ってしまうなんて...)

前島 (いっそのこと、この刀で自害を...)

前島 (...ダメだ。手が震える。そんな勇気すら、僕には無いってことなのか...)

ダッダッダッダッダッ

前島 (!? 誰かが上がってくる!?)ギュッ

米村から奪ってるな


ガラガラッ

小椋「!?」

前島「小椋さん!?」

小椋 (ちっ! まさかこんな所に先客がいるとは...)

前島「小椋さん、その傷...大丈夫なの!?」

小椋 (つーかコイツ誰? こんなショタいたっけ?)

前島「小椋さん...?」

小椋 (マシンガンの弾は補充したし...殺るか)

小椋「ちっ! モブは消えな!!」

だららららららっ

>>364
!!


小椋「あぁ思い出した。そういえばいたっけ、前島とかいう雑魚モブが...」

小椋 (!?)

前島「小椋さん。それは、宣戦布告ということでいいんだね?」

小椋 (こいつ...マシンガンの弾を、刀で!?)

前島「ハッ!!」サッ

小椋 (は、速っ...)

前島「居合!!」シュバッ

小椋「ぐはぁっ」ガクッ

前島「出来ればもう誰も斬りたくなかったけど...御免」


小椋「......ごめん...なさい...」グスッ

前島「え?」

小椋「あたし...前島くんが刀を持ってたから...それで...襲われると思って...」グスッ

前島 (あ...同じだ。僕が藤巻さんを斬ってしまった時と...)

小椋「本当に...ごめん...な...さ...」バタッ

前島「え、小椋さん!?」タタタッ

小椋「なーんて......」

前島「っ!?」

小椋「なっ!!!!!!」

ビリビリッ

小椋さん不死身かよ

超電磁砲の出番か


前島「うわっ!」ガチャン

前島 (スタンガン!? くそっ刀を落としてしまった...)

小椋「おっと、刀はやらねぇよ」ヒョイ

前島「くっ...」

小椋「じゃ、今度こそお別れだ」ニヤッ

前島 タタタタタッ

小椋「背中向けて逃げてんじゃねぇ!!臆病者がぁ!!」

だらららららららららっ


小椋「さて、今度こそ...っ!?」

前島「...はぁ...はぁ...これも、刀になるよ」ギュッ

小椋(槍だと!? 野郎...逃げたんじゃなくて槍を拾いにいったのか...)

前島「はぁっ!!」ズバッ

小椋「ぐぅっ!(しまった、マシンガンを落として...)」ガシャンッ

前島 (小椋さんはもう武器を持っていない!)

前島「これで終わりだ!!」


ズダン!!

前島「.......っ」バタッ

小椋「...ふぅ、あぶねぇ」

小椋「パンツの中に銃隠し持ってて正解だったな」

小椋「しばらく、ここで休むとしようか...」

小椋「あれ? こいつ銃も持ってたのかよ...なんで使わなかったんだ?」

小椋「...」チラッ

小椋「前島、か」

小椋「あたし...アンタみたいな男、嫌いじゃないよ」ニコッ

小椋「もちろん、榊原きゅんには到底及ばないけどっ☆」テヘッ

22番 前島学 死亡
【残り7名】

前島くん…!!


-新校舎職員室-

異様な状況の中で、異様な行動にはしる少女がいた。

新校舎への侵入は禁止されている。

見つかれば即射殺だ。

そんな状況においても尚、彼女は新校舎へ侵入しなければならなかった。

自分の命を賭けてでも、見届けなければならないものがあるのだ......!

多々良ちゃん競馬が気になるのだろうか


彼女が新校舎へ侵入するのは、これが2度目だった。

なんとか職員室の前まで来た。

1度目の侵入時は、職員室内に警察がいた為に断念した。

しかし、今回は誰もいないようだ。

彼女は静かに室内へ入った。

姿勢を低くしながら、ゆっくりと"ソレ"に近づく。


「えーっと..リモコン、リモコン..」

そう言いながら彼女は辺りを探った。

「あった」

彼女は満面の笑みで"リモコン"を手にとると、ソレに向かってボタンを押した。

ソレから映像と音声が流れてくる。

『それでは、昨日行われた第58回皐月賞のVTRを、ノーカットでお送りします』

「キターーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

そう、彼女が命を賭けてでも見届けたかったのは、皐月賞、すなわち競馬だった。

>>397
なぜ分かった...ww


教室で目が覚めてから、ずっとこれが気になっていた。

よりにもよって、何故こんな大事な日に。

彼女にとっては、殺し合いをするという事よりも、皐月賞が見られないことが何よりもショックだった。

彼女が競馬に夢中になったのはいつからだろうか。

父の影響か、あるいは祖父の影響だったかはもう覚えていない。

今では、父や祖父よりものめり込んでいる。


『さぁゲートインが完了しました。まもなく出走です』

競馬を知らない人間でも、一度は聞いたことがあるであろう、あのファンファーレが鳴り響く。

(さぁさぁ...私の目がこの1日で衰えていないことを証明するわよ...!!ふふっ)

『さぁ!各馬一斉にスタートしました!!!!』

(一番人気のスペシャルウィーク...騎手はタケ・ユタカ...確かに鉄板ね...ふふっ)

(でも、私の読みでは今日は来ないわ。二番人気のセイウンスカイで決まりね...ふふっ)



『さぁ! いよいよ残り1周です! 依然トップはスペシャルウィーク!』

(ここで三番人気のキングヘイローが来るわ...!!! ふふっ)

『おおっと!! 外から来たのは12番キングヘイローです!!』

(さぁ、ラストの直線よ!! ゆけ!! セイウンスカイ!! ...ふふっ)

『このままキングヘイローがトップで...いや!! ものすごい勢いで3番セイウンスカイが追い上げています!!』

(ん~~~~~フィニッシュ!!!!!!!!)カッ

(...ふふっ)


『セイウンスカイです!! 1着はセイウンスカイ!!』

『そして2着と3着は...どうでしょうか...』

『どうやら、肉眼では確認できない僅差だったので、映像判定が行われているようです!!』

(2着がキングヘイロー、3着がスペシャルウィークよ...ふふっ)

『出ました!!2着がキングヘイロー、3着がスペシャルウィークです!!』

「全て的中ね。まだ衰えていないわ。これで心残りはないわね...ふふっ」

「そうかい、多々良さん」

「え?」

彼女―多々良恵が振り返ると、眼鏡を掛けた白髪の男性が、銃口をこちらに向けて立っていた。

やめてくれ(´;ω;`)
多々良さんが死んだら可愛い子が小椋さんだけになってしまう

>>426
おい、メインヒロイン2人をdisんなよ

支援

>>428
別にdisってないよ


3組の新担任、千曳辰治だ。

「あ、千曳先生!!! 千曳先生も皐月賞を!?」コーフン

「いや、私は競馬には興味なくてね...」

「やっぱり好きな馬はトウカイテイオーですか!? 私はもう大好きで大好きで!! 結婚したいくらいなんです!! え? 獣姦

? やだもう先生!! 訴えますよもう!!!」キャッキャッ

BAN!

銃弾が彼女のこめかみを捕えた。

美しい黒髪を揺らしながら、多々良恵は旅立った。

16番 多々良恵 死亡
【残り6名】

多々良「今年の有馬はシルクジャスティスの2連覇で決まりね!」


-グランド-

恒一「とにかく、出来る限りの人数を集めよう」

赤沢「そうね。あと生き残っているのは誰かしら...」

恒一「可能性があるのは、勅使河原、望月、前島くん、王子くん、猿田くん、多々良さん、有田さん、そして小椋さんってとこ

ろかな」

赤沢「随分減ってしまったわね...」

勅使河原「おーい!! サカキ~!!!」ダダダダダッ

恒一「勅使河原!! よかった、生きてたんだね!!」ホッ

勅使河原「おう、望月もな!!」

望月「や、やぁ榊原くん」モジモジ

多々良さん・・・
http://i.imgur.com/SrhMT.jpg


恒一「望月! よかった、これで他の人にも希望が持てるね」ニコッ

赤沢「そうね。とにかく、他のみんなを探しましょう」キリッ

勅使河原「探すって、みんなどこにいるんだ?」

見崎「...体育館」ボソッ

恒一「え? 体育館?」

見崎「そう」

赤沢「そう言えば、体育館はまだ見てなかったわ」

勅使河原「俺も見てねぇな」

望月「僕も」

恒一「よし、じゃあ体育館にいってみようか」

赤沢「そうね、そうしましょう」キリッ

キリ沢さん


-グランド~新校舎正面玄関前-

恒一 (体育館へ行くには、正面玄関を通らないと...)

恒一 (でも、あそこには渡辺さんの死体があるんだよな)

赤沢「恒一くん、大丈夫? 顔色良くないけど」ウワメ ヅカイ

恒一「うん、ちょっと疲れてはいるけど...大丈夫」ニコッ

赤沢「そう、よかった」ポッ

見崎「...」

勅使河原「...」


望月「うわぁっ! あれ...死体、だよね」

勅使河原「ほんとだ...和久井と、藤巻か?」ゾクッ

赤沢「きゃっ」

ガシッ

恒一「だ、大丈夫? 赤沢さん//」ドキドキ

赤沢「ご、ごめん...急に抱きついたりして...」カァァ

見崎「...」

見崎「きゃー(棒)」

ガシッ

恒一「み、見崎!?」

赤沢さんかわいい


見崎「ごめんなさい。急に熱い抱擁をしてしまって(棒)」

恒一「あ、熱い抱擁って//」

赤沢「ぐぬぬ...って、あわわっ」スッテン コロリ..

ガシッ

赤沢「あ、ありがとう...// 恒一く」

勅使河原「おいおい、大丈夫か? ちゃんと前見ろよ!」ヤレヤレ

赤沢「っ!? なんでアンタなのよ!!」

勅使河原「は?」ムッ

赤沢「ふ、ふん...」プイッ

勅使河原 「...」


恒一 (わっくん...僕と争った後に、死んでしまったのかな)

恒一 (藤巻さんに殺された? ...いや、たぶん違う)

恒一 (藤巻さんは保健委員として、いつもわっくんの喘息を心配していた)

恒一 (あの藤巻さんが、わっくんを殺すなんて有り得ない)

恒一 (とにかく、二人とも安らかに...)アーメン

望月「奥にもう一人倒れてるよ」

勅使河原「あれは...渡辺だな」ビクビク


恒一 (渡辺さん...あの時は気が動転していて、何も言えなかったけど...)

恒一 (ありがとう。告白、嬉しかったよ)

恒一 (ってか、僕ってこの殺し合いの中で、いくつ告白されたんだろう)

恒一 (渡辺さん、江藤さん、佐藤さん、綾野さん...あと一応、小椋さん)

恒一 (あれ? ひょっとして僕ってモテるのか...?)

恒一 (...いや、たまたまか。僕がモテる要素なんて、何一つ思いつかないし)

勅使河原「よし、このまま体育館まで進むぜ? 小椋には注意しろよ!」ビクビク

有田さんのデマ(恒一と付き合ってる)を、恒一の耳にも入っちゃうss希望


-体育館2F剣道場-

小椋「さて...これでよしっと」

小椋 (ふふふ。傷口を縫うくらい、朝飯前よね)

小椋 (榊原きゅんと出会ってまだ3週間くらいだけど...)

小椋 (由美、花嫁修業頑張ってるよ!)オトメ モード!

小椋 (今まではクソバ...ママにも、ほとんど褒められたことなかったけど...)

小椋 (でも、最近はお料理もお洗濯も、お掃除もお裁縫も出来るようになってきて)

小椋 (ママに褒められるようになったんだよ! 全部、榊原きゅんのおかげ!)

小椋ちゃん可愛い
これは小椋ENDしか有りえないな

ランボーかよwww


小椋 (引きこもりの兄貴にも、榊原きゅんを見習ってほしいの)

小椋 (榊原きゅんが由美の旦那さんになれば、兄貴も変わってくれるかも知れない!)

小椋 (昔の面白くてかっこよかった兄貴が、帰ってくるかも知れない!)

小椋 (昔の明るかった家族が、帰ってくるかも知れない!)

小椋 (だからね、由美には...由美には、榊原きゅんが必要なの)

小椋 (だからね、由美は...由美と榊原きゅんの邪魔をする人たちをね)

小椋 (殺すの♪)エヘヘ

小椋 (榊原きゅんは...由美の...おうじさまっ☆)キャッ

??「なんですって!?!? もういっぺん言ってみなさいよ!!!!」

小椋 (おっと...そろそろ行きましょっ)ダダダダダダッ

>小椋 (昔の明るかった家族が、帰ってくるかも知れない!)

泣いた


-体育館前-

勅使河原「あそこにも死体が見えるな...」ゾクッ

望月「水野くんと米村くんだね」

勅使河原「お前、視力良いんだなぁ。こっからじゃ俺には見えん...」

望月「うん、まぁね」

恒一「ところでさ、勅使河原」

勅使河原「ん? なによ」

恒一「仮に生き残った人たちを集めることが出来たとしたら、それでどうする?」

勅使河原「どうするって...あの黒ずくめに復讐、とか?」

恒一「あれだけの人数の警察を相手に?」

勅使河原「そりゃあ...そうするしかねぇだろ...」


赤沢「仮に生き残ってる可能性がある子が全員集まったとしても、こっちはたったの11人よ」

望月「11人じゃ、あれだけの人数を相手にするのは、無謀だよね」

勅使河原「じゃあ他にどんな策があるって言うんだよ!?」ムッ

望月「それは...」

赤沢「今考えてるところよ...」


勅使河原「ほらみろ。やっぱり無能だよなお前は」ボソッ

赤沢「なんですって!?!? もういっぺん言ってみなさいよ!!!!」フンカッ

勅使河原「あぁ~何度でも言ってやるよ、無能無策の対策係(笑)赤沢さん」プークスクス

恒一「や、やめなよ二人とも!! 子どもじゃないんだから!!」

見崎「...子どもよ」ボソッ


赤沢「ほんと、前々から思ってたけどアンタなんて大っ嫌い!!」

勅使河原「けっ! 俺だってお前のことなんか大っ嫌いだよ!!」

赤沢・勅使河原「ふんっ!!」

恒一「あらら...」

望月「大丈夫だよ、そのうち自然に仲直りしてるから」ニコニコ

見崎「...意外と可愛いのね」

恒一 (どっかで聞いたセリフだな...)

望月「とにかく、体育館の中を調べてみようよ」

恒一「そうだね」


望月「じゃあ、扉開けるね?」

恒一「うん。ゆっくり、気を付けてね」ゴクリ

望月 ドア ガラガラガラ

望月「...特に変わった様子も無いし、誰もいないみたいだね」

恒一「もう少し調べてみよう。あそこの倉庫の中とか」

勅使河原「おい、誰かいたか?」タタタッ

望月「これから、倉庫を調べてみるよ」

恒一 ドア ガラガラガラ

恒一「うっ!?」ビクッ

勅使河原「どうした!?...って、まじかよ」ゾクッ


恒一「中島さんと、柿沼さんだね...」

望月「これはひどい...」

勅使河原「きっと小椋だぜ? 何があいつをここまでさせるんだよ...」ハァ

望月「あ、そういえば前島くんって剣道部だったよね?」

恒一「あ! 2階の剣道場か!」

勅使河原「行こうぜ! 見崎と、あ~...見崎はどうする?」

見崎「私もいく」

恒一「赤沢さんは?」

赤沢「私はいい。変な病原菌が移りそうだから」プイッ

勅使河原「んなっ!? げほっ!! げほっ!! げほっ!!」

恒一「はぁ...置いてくよ? 勅使河原」


ダッ ダッ ダッ ダッ ダッ

ドア ガラガラガラ

恒一「ま、前島くん!?」ダダダッ

勅使河原「前島がいたのか!?」

恒一「うん。でも、もう...」

望月「わぁ、すごい血痕だね...」

恒一「うん。だけど前島くんは頭に銃弾を1発食らってるだけで、血はほとんど出てないよ」

望月「ということは、この血痕は別の誰かのもの...」

恒一「おそらく、前島くんを殺した人のものだろうね」

勅使河原「そんなのもう小椋で決まりじゃねぇか」ケッ

勅使河原「っつーか、あと生きてる可能性がある奴って誰だ?」

望月「小椋さんを除けば、有田さんと多々良さんだけだね...」シュン


恒一「あれ? 王子くんと猿田くんもじゃない?」

望月「え? あー、そっか、うっかりしてたよ」エヘヘ

勅使河原「おいおい、可哀そうなお二人さん」

見崎「...」

望月「ん? 見崎さん、どうしたの?」

見崎「いいえ、なんでもないわ」

望月「?」

赤沢「きゃあああああああああああああああ!!!!!」


恒一「今の悲鳴は!!」

勅使河原「赤沢!!!!」ダダダダダダダッ

勅使河原「おい!! どうしたんだよ!!」

赤沢「小椋よ!! 小椋が鎌を投げてきたの!!」ヘナヘナ


勅使河原「なに!? これか...たぶん中島と柿沼を殺した武器だな」

ビュン!

勅使河原「うおっ!?」サッ

赤沢「きゃっ!!」

勅使河原 (あ、あぶねぇ...今度は刀投げてきやがった)

プロフェッショナルだな。「ハンナ」って映画思い出した


恒一「大丈夫か勅使河原!」ダダダッ

勅使河原「舞台だ!! 舞台袖から刀が!!」

ビュン!

ズバッ

勅使河原「いてぇえええっ!!! 左腕がっ!」

恒一「勅使河原!!」

勅使河原「ちくしょおおなんだよこれ!?」イテエッ

望月「今度は槍だね」

恒一「わっくんが使っていた槍だ...」

恒一 (小椋さん、わっくんまで...)


だららららららっ

赤沢「きゃああああああ」

勅使河原「クソ! 外に逃げるぞ! 赤沢こい!」グイッ

赤沢「ひゃっ」

恒一「見崎、こっちだ!」グイッ

見崎「う、うん」

望月「あれ、僕は...?」キョロキョロ

小椋「あっ! ちょっとちょっと! 何で逃げるのよ!」

小椋「待って榊原きゅううううん!!!!!!」

だららららららっ

望月「うわっ」


小椋「しねえええええええええ」ダダダダッ

だららららららっ

望月「なんで僕ばっかり狙うんだよぉ」アセアセ

小椋「オラオラオラアアアアアアアア」

だらららららららっ

望月「ぐはっ」バタッ

恒一「望月!!!」

小椋 (勝った!!)ニヤッ

だららららららっ

勅使河原「クソッ中庭に逃げるぞ!」ダダダッ

恒一「うん!」ダダダッ

小椋「次は勅使河原てめぇだあああああ!!!」ダダダッ

だららららららっ

以下、若干の変態表現に注意。


-中庭-





小椋 (チッ、どこに隠れやがった...)

小椋 (まぁいい、榊原きゅん以外は見つけ次第殺す)

ザザッ

小椋 (あそこの茂みが動いた!!)

小椋「そこかぁああああああああ」ダダダッ

小椋「って!?」

小椋「さ、榊原きゅんっ!?」

恒一「小椋...さん//」

いいぜ


小椋「ちょちょちょっ...///」アワワ

恒一「どうしたの? 小椋さん、手で目を隠したりして」

小椋「だだだだだって! 榊原きゅん、前...」チラッ

恒一「うん、小椋さ...いや。由美に、見てもらいたいんだ」キリッ

小椋 (榊原きゅんが由美って呼んでくれた!?)ジュワッ

小椋 (榊原きゅんのオットセイ...おっきぃ...)チラッ

小椋「みみみみみてほしいって、榊原きゅんったら、大胆すぎるよぉ//」チラッ

恒一「榊原じゃなくて、恒一って呼んでほしいな」

小椋「こっこここここういち...きゅん...キャッ☆」マッカッカ

来たか( ゚д゚ )!

これぶっちゃけ小椋ちゃん仲間に引き入れないといけないだろ 
あの圧倒的戦闘力を無くすのはおしい


小椋「こういちきゅん、おかえりなさい!」

小椋「あぁ、ただいま由美」

小椋「こういちきゅん、ご飯にする? お風呂にする?」

小椋「それとも...あ・た・し?」

小椋「う~ん、今日は仕事で疲れてるからいいや」

小椋「えっ...そっか...」シュン

ギュッ

小椋「きゃっ!?」

小椋「嘘だよ。由美、愛してる」ギュッ

小椋「こういちきゅん...」ジュワッ

小椋「全部...ほしいなぁ」

小椋「ふふ。じゃあ一緒にお風呂入りながら、ご飯食べましょ☆」

小椋「あぁ。チュッ」

>>499
確かに。しかも可愛い

>>499
確かに。しかも可愛い


恒一 (......なんか一人芝居始めたけど)

恒一 (はぁ...いやだなぁ)

恒一 (いくら作戦だからって、どうして僕がこんな...)

恒一 (まだ怜子さんにだって見せてないのに)

恒一 (ていうか、ここまで脱ぐ必要あったのだろうか)

恒一 (勅使河原の作戦では上半身だけの予定だったのに)

恒一 (急に赤沢さんが「下も脱がなきゃ効果がない」なんて言い出して...)

恒一 (まぁ、効果はあったみたいだけど...)

小椋「こういちきゅん、どこを洗ってほしい?」

小椋「じゃ、じゃあこのバベルの塔を...//」

ガシッ

小椋「!?」


勅使河原「よし! 捕まえたぜ小椋!!」ガシッ

赤沢「小椋、観念なさい」タラーッ

恒一 (赤沢さん、さっき鼻血なんて出てたっけ?)

見崎「榊原くん、ありがとう」ポッ

恒一「え?」

小椋「てめぇら放せゴラァ!! 邪魔すんじゃねぇ!!」ジタバタ

恒一 (すごい変わり様だ...)

赤沢「恒一くん、あとは作戦通りに」

恒一「え、本当にするの...?」

赤沢「ええ。由美を止めることが出来るのは恒一くんだけよ」キリッ

恒一「わ...分かったよ」

キスかっ!?


勅使河原「くそっ! どんだけ力強いんだよ、ほんとに女か」

小椋「勅使河原ぁぁあああぁぁッ!!!!」ドタバタ

恒一「ゆ、由美!!!」

小椋「あんっ// こういちきゅんっ...」ピタッ

勅使河原 (分かりやすい奴だな)

恒一「ぼくは、由美と...したいんだ//」

小椋「えっ」ジュワッ

赤沢「今よ!」シュバッ

小椋「ちょっ無能!! なに人のパンツ脱がしてんだコラァ!!!」

赤沢「あら、クマさんパンツ。ついでに銃まで...」

小椋「...っ」カァァ

 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f

      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
     〈_} )   |

        /    ! +    。     +    +     *
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
――――――――――――

いいね


恒一「由美、嫌かな?」

小椋「えっ// ううん、嫌じゃないよ//」ドキドキ

恒一「じゃ、じゃあ...ね?」

小椋「う、うん...//」

勅使河原 (もう俺が押さえてる必要ねぇな)サッ

恒一「挿れる、よ?」ドキドキ

小椋「うん、お願い...//」ドキドキ

赤沢・見崎 ジー...

勅使河原 (あいつらガン見してるよ...)

勅使河原 (ま、そういう俺も...)ドキドキ


小椋「あんっ! はぁぁぁっ ぃゃっ...んんんっ」

パン! パン! パン!

勅使河原 (※銃声ではありません)

赤沢 (恒一くんの童貞が...でも、仕方ないわ)

赤沢 (いろいろ研究して、恒一くんが最も喜ぶテクを見つけなくちゃ...)

見崎 (これはこれで...ありかも)

恒一「どう? 由美、気持ちいい?」ハァハァ

小椋「うっうんっんんんっきっきもちいいっっあんっ」

小椋 (あぁ...ママ、パパ、兄貴)

小椋 (あたし...榊原家に...お嫁に行きますっ)

??「君が行くのは天国だよ」

小椋「えっ?」

ぱらららららららっ


小椋「....」ダラッ

恒一「なっ!?」

赤沢「小椋!?」

勅使河原「誰だ!?」

見崎「望月くん...」

望月「やぁ、みんな」ニコニコ

望月許さん


勅使河原「望月!? お前、小椋に撃たれたんじゃ!?」

望月「うん、撃たれたよ。でも、ほら」サッ

恒一「防弾チョッキ...!?」

望月「うん、中尾くんから奪ったんだ」ニコニコ

勅使河原「お前が中尾を...!? そのマシンガンは...!?」

くぁwせdrftgyふじこlp

望月「これは僕の元々の武器だよ?」

勅使河原「お前、ハリセンだって言ってたじゃねぇか!」

望月「あれは米村くんの武器だね」ケロッ

恒一「え...じゃあ米村くんを殺したのって...」

望月「僕だよ」ニッコリ

望月「ついでに言うと、辻井くんも川堀くんも水野くんも、あと王子くんと猿田くんも殺したよ」テレッ

6番 小椋由美 死亡
【残り5名】


♪色褪せていく フィルムのように

♪確かな現在(いま)も いずれ霞んで...

恒一「放送!?」

勅使河原「前回とは打って変わって癒し系だな...」

望月「...」

千曳『お疲れ様だよぉ。さて、お待ちかねの死亡者発表タイムだよぉ』

千曳『王子誠、猿田昇、中尾順太、有田松子、江藤悠、杉浦多佳子、佐藤和江、綾野彩、前島学、多々良恵、そしてたった今死

んだ小椋由美、以上11名』

千曳『死者はもう死んだのかなぁ? でも、私はまだ怖いから、そのまま殺し合い続けてねぇ』

千曳『じゃ、アデュー』

望月「へぇ、有田さんも多々良さんも死んでたんだ」ニヤリ

恒一「生き残っているのは、ここにいる5人だけ...」


望月「じゃ、話は早いね」スッ

赤沢「え、望月...くん?」ビクッ

望月「赤沢さんと見崎さんには死んでもらうよ」ニコッ

赤沢「な...なんで?」

望月「20歳以下の女子には興味ないんだもん」

勅使河原「お、おい望月。どうして俺とサカキは...?」

望月「え? イケメンだからに決まってるでしょ」

望月「あとでお楽しみ、しようね」ニコッ

勅使河原「...」ゾクッ


望月「榊原くんと勅使河原くんで3Pするの夢だったんだ」テレッ

恒一「...え」ゾクッ

望月「榊原くんのリコーダー...気持ちよかったなぁフフ」

恒一「!?」

赤沢「!?」

勅使河原 (なんで赤沢もショック受けてるんだ...)

望月「音楽の時間、君があのリコーダーを吹いてるのを見て、とても興奮したよ」

赤沢 (考えることは同じってわけね...)

望月「というわけで、さよなら、赤沢さん」

赤沢「えっ...そんな唐突な...っ」

ぱらららららららっ


-新校舎内-

千曳 (ふう。あと5人まで減ったか)

千曳 (ちょっと小腹が空いたしコンビニまで行こうかなぁ)

千曳 (ん?)

パラパラパラ

千曳 (雨が降り始めたのか)

千曳 (そういえば生徒が残した傘があったな)

千曳 (桜木さんのか...ちょいと拝借)

千曳 (ん、なんかやけに先が尖ってるな)

千曳 (まぁいいや。さて、プリンちゃん待っててねぇ♪)


スキップ♪ スキップ♪

千曳 (さて、階段を下りて...)

つるっ

千曳 (え?)

ドテン! 

千曳 (しまった、階段ですべって...)

ドテン!

バッ

千曳 (え、ちょ、傘が開いて先端が...)

グサッ

千曳 (死者は...誰...?)ダラッ

三神「......」スタスタスタ...


-中庭-

赤沢「....て、勅使河原、あんた...」ブルブル

望月「勅使河原くん、なんのマネだい?」

勅使河原「げほっ...うるせぇ、お前こそ、なんのマネだ...」ギリッ

恒一 (勅使河原が赤沢さんを庇って銃弾を受けた...!?)

望月「君は殺したくないんだ。貴重な穴だからね」

勅使河原「うるせぇんだよ...だったら俺にとっては...赤沢が貴重な穴なんだよ...」ゲホッ

恒一 (かっこいいけど...なんか卑猥...)


望月「勅使河原くん、赤沢さんのこと嫌いなんじゃなかったの?」

勅使河原「大っ嫌いさ。わがままで自己中で身勝手で...その上わがままな女だからな」

恒一 (全部同じじゃないか...ってか、わがまま2回言ったけど...)

勅使河原「だけど!!」

望月「?」

勅使河原「俺はそんな大嫌いな女に...心底惚れてるんだよ!!!」

赤沢「んなっ!?」カァァ

恒一「Wao...」

見崎「私は勅使河原君を応援するわ」


赤沢「ちょ、ちょっと! 急に何言い出すのよ!?」カァァ

勅使河原「すまねぇ。でも、言わなきゃ後悔すると思ってな」

赤沢「わ、私は...あんたなんか...!」プイッ

勅使河原「分かってるよ。だから返事はいい」

勅使河原「返事はいいから、っおりゃ!!!」ガバッ

恒一 (勅使河原が望月くんを押し倒したぞ!?)

望月「うわっ!? 勅使河原くん!? 大胆だなぁ//」

勅使河原「コイツは俺に任せて逃げろ!!!」

恒一「え!?」


赤沢「行くわよ! 恒一くん!」グイッ

恒一「で、でも勅使河原が!」

赤沢「いいから逃げるの!!!!!」

恒一 (赤沢さん...泣いてる...!?)

赤沢「ほら、見崎さんも!」

見崎「う、うん」

ダッダッダッダッダッ

勅使河原「...」

望月「あぁ~あ...せっかく3P出来ると思ったのに...」シュン

勅使河原「残念だったな、望月。俺にはそんな趣味ねぇんだよ」ニッ


-新校舎正面玄関-

恒一「ハァ...ハァ...いてっ!」ドテッ

見崎「派手に転んだわね。大丈夫?」

恒一「う、うん。あっ...」

見崎「どうしたの?」

恒一「ちょっと足を挫いたみたい」

赤沢「...仕方ないわ。ここで隠れてましょう」


恒一「あの...赤沢さん」

赤沢「な、なに...?」キリッ

恒一 (目が真っ赤だ...)

恒一「いや、その...これからどうしようかって...」

ダンッ!!!

ぱららららららららっ

恒一・赤沢 (!?)

Ogurar

♯01 気になるアイツは転校生!由美よ愛の弓を引け
♯02 恋せよ乙女!榊原きゅんに胸がキュンキュン
♯03 昨日の友は今日の敵!無能・赤沢の挑戦状
♯04 由美の家出!榊原家へレディ・ゴー
♯05 


恒一「今のって...」

赤沢「勅使河原と望月くんの...?」

恒一「...うん」

恒一「...」

赤沢「...」

見崎「...」

ダッダッダッダッダッ

恒一 (誰かくる!?)

望月「ふふふ、榊原くん見つけたよ」ニヤリ

恒一 (も...望月...どうしてここが!?)


赤沢「勅使河原は!?」

望月「安心しなよ。殺してはいないから」ニコッ

恒一「どういう意味だよ」キッ

望月「ちょっと...穴を、ね//」

恒一 (ウェッ...)

見崎 (アッー)

赤沢 (さっきも言ってたけど、穴って何のことかしら...)


望月「じゃ、榊原くんの穴もいただくね//」

望月「そして...三神先生の穴も...///」

スカッ スカッ

望月「あれ? マシンガンは弾切れか...」

望月「ま、まだ拳銃があるからね」スッ

望月「まずは見崎さんに死んでもらおうかな」

恒一「や、やめろ!!」ビュン!

ゴンッ!

望月「いてっ! フライパンを投げないでよ...」イタタ

http://i.imgur.com/hhrqQ.jpg


望月「ま、見崎さんは榊原くんのお気に入りだし後にするよ」

望月「じゃ、そういうわけで赤沢さん、ばいばい」スッ

恒一「や、やめろ!!」スッ

望月「へぇ。榊原くんも銃、持ってたんだ」

恒一「撃つぞ...望月」

望月「...」スッ

バン!

恒一 (あっ銃を撃たれた...!?)

望月「早く撃たないからだよ。というか、最初から撃つ気なんて無かったんだろうけど」

恒一 (クッ...!)

望月「じゃ、終わりだよ。赤沢さん」ニコリ


赤沢「...」スッ

望月「ん? なに、それ」キョトン

赤沢「フライ返しよ」キリッ

望月「...ぷぷぷぷぷ」

望月「え? なに、それで僕と戦うの?」クスクス

赤沢「ええ。そうよ」

望月「ふうん。赤沢さんって、やっぱり無能なんだね」クスクス

望月「じゃ、遠慮なく撃たせてもらうよ」クスクス

赤沢「どうぞ」

バン!


望月 (ふふ。さよなら、赤沢さん...)

赤沢「ふんぬっ!!!!!!!!」

バチコーーーーーーーーーーーン!!!!!

望月 (え?)

グサッ

望月「....」ドサッ

恒一「...」

見崎「...」

恒一 (フライ返しで...鉛玉を撃ち返した...)

見崎 (とんだ化け物ね)

赤沢「私が使えば、これも立派な武器なのよ」

26番 望月優矢 死亡
【残り4名】

んなアホな…


-中庭-

恒一「勅使河原!! 大丈夫か!?」ダダダダッ

勅使河原「...あぁ。いろいろ...失っちまったがな」ホロリ

恒一「Oh...」

見崎 (アッー)

赤沢「勅使河原...あんた、その傷...」

勅使河原「お、おう赤沢。俺は大丈夫だ。お前が無事で何より...」ニッ


赤沢「大丈夫なわけないでしょ!? そんなに血が...!!」

赤沢「それに、どうして私なんか...」

勅使河原「人を好きになるのに、理由なんていらねぇよ...」

赤沢「...!」

赤沢「...ちゃんと、返事するわよ」

勅使河原「え?」

赤沢「あんたの告白に、返事をする言ってんのよ!!」


勅使河原「...いいよ。どうせ、お前はサカキが...」

赤沢「そうよ。だから、あなたの気持ちには応えられない」

勅使河原「はっ...」ハハハ

赤沢「でも」

勅使河原「?」

赤沢 ギュッ

勅使河原「なっ!?」

恒一 「わわわっ///」チラッ

見崎 「人前で局部晒して男が、何を今さら...」ボソッ

恒一「いや、それとこれとは」


勅使河原「お、お前...」

赤沢「か、勘違いしないでよね!?// 私は別に、あんたの事なんて!!//」

勅使河原「...」

赤沢「こ、これは、その...。助けてくれたお礼っていうか...//」

勅使河原「...」

恒一「あれ? 勅使河原?」

赤沢「え...?」


赤沢「ちょ、ちょっと! 勅使河原!?」

勅使河原「...」ドサッ

恒一「死ん...でる...」

赤沢「え...なんでよ...なんで!?」

見崎「出血多量、ね」

赤沢「なんでよ! なんでっ! 勅使河原っ!!」

勅使河原「...」

赤沢「ばか...ばか...ばかばかばかばかばか!!!!!」

赤沢「勅使河原の...バカああああああああ!!!」

恒一 (勅使河原...幸せそうな顔してるな...)

18番 勅使河原直哉 死亡
【残り3名】

完全に空気化してる見崎
これで恒一の好きな人は見崎だってオチだったら笑える

残り恒一、赤沢、見崎か
どうするんだこれ

エピローグ

―その後、僕たち3人は新校舎へ突入した。

しかしそこには、喉に傘の先端が刺さって死んでいた千曳先生がいただけで、

三神先生や警察の人たちは、何故か誰もいなくなっていった。

死者は、誰だったのだろう。







赤沢「...え?」

恒一「え?」

赤沢「...これ、どうするの?」

恒一「これって?」

赤沢「このSSよ。どう終わらせるのよ」

恒一「いや、そんなメタな話は...」

赤沢「こんな救われないSSを書く>>1がいけないんだわ...」


赤沢「そうよ。ちょっと>>1聞いてるの!?」

恒一「いや、だからそういうメタな話は...」

見崎「なに?」

恒一「え?」

見崎「呼んだでしょ?」

赤沢「は? 私は>>1を呼んでるの。見崎さんじゃないわ」

見崎「だから、私じゃない」

赤沢「は?」

見崎「私が>>1なの」

恒一・赤沢「...え?」


赤沢「ど、どういうこと?」

見崎「このSSは、私が書いたシナリオなのよ」

赤沢「え、意味が分からないんだけど...」

見崎「私の創作物の中のお話ってわけ」

赤沢「...よく分からないんだけど」

恒一「あ...だからいつも、私は大丈夫って根拠の無い自信を...」

見崎「そう」

赤沢「仮にそうだとしても、どうしてこんな酷いシナリオなのよ」

見崎「私のミステリアスな魅力を伝えるには、こういう話が一番でしょ」


恒一「見崎はホラーじゃなくて、ほのぼの系でも魅力的だと思うけどなぁ」

赤沢「とにかく! これがあなたの作ったシナリオだって言うなら、書き直しなさいよ!!」

見崎「そういう面倒くさい作業、嫌い」

恒一「見崎、僕からもお願い。もっと明るく楽しいSSに書き直そうよ」

赤沢「そうよ! 死人が出過ぎなのよ。死ぬのは中尾だけにしときなさい」

見崎「はぁ。本当は書き直すなんて嫌だけど...」

恒一・赤沢「だけど?」

見崎「今日は特別に認めます」

―了。


こんなオチでごめんなさい。
もう疲れました。
有田さんが好きです。

見崎が>>1なのかそうなのか
見崎死ね

有田さんが主役のSSはよ

有田「私、実は榊原くんと付き合ってるんだぁ~」

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