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泥まみれの山道を一台のバギーが唸りをあげながら進む
バギーには一人の青年と一人の少女。
そして一匹の白い大きな犬が乗っていました
バギーを運転する青年が言う
「次の国は科学がハッテンした良い国だと聞いた。なんとか全員が定住出来ると良いのだが」
「良い国ですよ、きっと。いえ、どんな国であろうとシズ様がそこに住むとおっしゃれば私はついて参るのみです」
シズと呼ばれた青年が答える
「ならば、犬に優しい国が私の永住の地だろうな。陸」
「シズ様、なんとお優しい!」
陸と呼ばれた犬は感動して吠える。
だがこの犬の表情は常に笑っているように見えるので、感動が主に伝わったかは定かではなかった
「期待を持っていなければ前には進めないな。ティーはどんな国だといい?」
「・・・あなたとおなじ国がいい」
「・・・そうか」
先ほどから無口であった少女も答える。
シズも、特に何も聞き返さなかった
しばらく山道を進むと峠に差し掛かった辺りで城門が見えた
「・・・あれだろうか?」
「何やら排気ガスの臭いがしてきました。おそらくあれが国かと思われます」
山の中に大きな城門を構えた灰色の建物が立ち並ぶ国が見えました
工場のような建物の煙突からは煙が上がっています
「このまま直進で良さそうだ。あれが入国管理事務所だろうか?」
バギーが最後の力を振り絞って泥をはね上げてガタガタと進む
「こんにちは」
シズが城門前にいる警備員風の男に声をかけます
「こんにちは、旅人さんかい?」
「はい。この国は旅人が入国することは可能ですか?」
「ああ、出来るよ」
「そうですか。では、移民の受け入れは行っているでしょうか?」
「あー、それなりに受け入れてるはずだよ。審査は必要なはずだがね」
「そうですか。それは良かった」
シズが一安心して、数日間の滞在と、もし国が気に入れば移民を申請したい旨を伝えます
「そうかい。だが、入国にはいろいろと検査が必要になるんだ」
「検査、と言いますと?」
「違法な薬物を持ち込む輩(やから)が多くてな。荷物を全てチェックさせて貰った上で身体検査もさせてもらうよ」
それを聞いたシズがピクリと反応します
「身体検査というと、まさか・・・」
やや顔色の悪くなったシズはおずおずと聞きました
「ああ、直腸検査だよ」
警備員の男はニヤリと笑って返します
それを聞いたシズはがっくりとうなだれました
「あの、それ本当にやらないといけませんか?」
「規則だからなぁ」
「・・・まだ幼い女の子や犬も連れているのですが、彼女たちも検査を受けねばなりませんか?」
シズはバギーの方を振り返り、警備員に聞きます
「いや、子供は必要ない。もちろん犬だ。検査はアンタ一人で十分だよ」
「・・・そうですか」
シズは複雑な表情にまります
もちろん犬か…
「まいったな。ティーまで検査を受けねばならないなら、一にも二にもなく引き返そうかとも思ったが」
すっかり青ざめたシズは、天を仰いで考えます
空は雨が止んだばかりの曇天で、いつまた降り出すやもしれない有様でした
「・・・わかりました、入国審査をお願いします」
「そうかい。なら、こっちの奥にどうぞ」
警備員はニッコリと笑ってシズを奥の部屋へいざないます
>>13
もちろん犬もだ
でお願いしますw
「じゃあまずは、服を全て脱いでくれ」
「・・・はい」
シズはいつも着ている緑色のセーターを脱ぎます
黒いズボンも下ろし、腰に下げている刀も台に置きました
「へぇ、アンタ良い身体してるなぁ」
警備員はシズの身体をジロジロ眺めます
「そ、そうでしょうか?」
シズを思わず照れました
「それじゃあ、そっちの壁に手をついてくれ」
「・・・わかりました」
全裸のシズが壁に向かって手をつきます
「そうだ、そのまま脚を開いて腰を落として・・・」
警備員の息づかいが心なしか荒くなります
「えっと、こう、でしょうか?」
グイッと股を開き、尻を突き出しました
「そう、いいぞぉコレ・・・」
「よぉし、それじゃあ触るぞ?触るぞ?」
やや興奮した様子の警備員が何度もシズに確認します
「・・・はい、どうぞ」
「ウホッ!」
警備員はさわさわとシズの太ももをまさぐりながら、少しずつ尻受かって手をのばします
「んっ・・・」
「うほぉ、やっぱり良い筋肉だぜアンタ」
うっとりとした表情の警備員に、シズはいいます
「早く・・・検査をしてくださいっ」
「ああ、するともさ。もちろんだ」
舌なめずりをする警備員がシズに最後の確認をします
「挿れるぞ?」
「・・・・・・はい」
「ふぬぅ!」
「アーーッ!」
ぬぷぅという音が聞こえそうな様子で、警備員の太い指がシズの尻の中に挿入されます
思わずシズは叫び声をあげてしまいました
「ほうら、動いたら痛いぞ?力を抜くんだ・・・」
「んっ、ああっ!」
ぐにぐにと指を動かす警備員に、シズは抗議します
「も、もういいでしょうっ!ぬ、抜いてくださいよ!」
「ああ、イイぞ、もう終わるところだ・・・」
警備員の指がゆっくりとシズの尻から抜き取られていきます
「んぁあっ・・・」
「ハァハァ、ハァハァ」
「お疲れさん。違法な薬物は無かったぜ」
「・・・そうですか」
「ああ。他には車の中の荷物も調べさせてもらうし、お嬢さんの手荷物も一応だな」
「わかりました。もう服を着ても?」
「ああ、検査は終わりだ。そっちの立派な刀も持ち込み可能だぜ」
警備員がシズの方を指差して、そう言います
「そうですか」
「お待たせ」
シズはバギーに戻って、陸とティーに言いました
「なにやら奥に招かれていたようですが、どうかされたのですか?」
陸が聞きます。ティーは相変わらず無口です
「いや、簡単な手荷物検査をだな。これから車の中とティーの手荷物も検査するらしい」
「そうなのですか。ずいぶんと厳重なんですね」
「・・・まったくだな」
「さて、車の中は特に変わった物は無いな」
警備員がバギーのチェックを終えて言います
「一応、お嬢さんのカバンの中も見せてくれるかい?子供に薬物を持たせるケースも最近はあってね」
「見せてあげてくれるかい、ティー?」
シズがティーに促します
「・・・。」
ティーはコクリと頷きました
「・・・はい」
「ありがとうお嬢さん」
警備員にカバンの中を見せました
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