QB「まどか! いい加減ボクと契約してよ!!」(192)

        チュン チュン

まどか「……zzz……zzz」

目覚まし「PPPPPPPPPPP!!」

    タン!

QB「……ふぅ。ねぇまどか、朝だよ起きて」ユサユサ

まどか「ぅぅん……あと五分……」モゾモゾ

QB「その願いはキミの魂を差し出すに値するかい?」

まどか「…………ぅん」

QB「キミの願いはエントロピーを凌駕した!」

まどか「……zzz……zzz」

QB「…………」

    \マドカー、ママヲ オコシテクレナイカ?/

QB「ほらまどか、ママさんを起こさなきゃ」ユサユサ

まどか「ふわぁ~、おはようキュゥべえ~」ショボショボ

QB「おはようまどか。早くママさんを起こしに行こうよ」

まどか「はいはい~」フワァ スタスタ

QB(まどかに契約を持ちかけ続け、かれこれ数か月……。一向に契約を結びそうにない……)スタスタ

  オッキロー! ウワァァアアアアア!

QB(それどころか鹿目家の人間にボクの存在を感付かれ始めている……)スト

  ママ オハヨウ  ゴハン ゴハン! オハヨ~ウゥ…

QB(くっ……いったい何が原因なんだ……わけがわからないよ!)

   ガラッ

詢子「ふわぁ~眠ぃ~(ムギュ)……むぎゅ?」

QB「キュベ!?」

詢子「うわぁ!? また踏んじまった!?」

詢子「ま、まどか! キュゥべえの奴、ここにいるのか!?」

まどか「あ、だめだよキュゥべえ。いつもこんなとこで寝ちゃ」

QB「詢子たんの踏みつけハァハァ」

まどか「だめだこりゃ」

詢子「まどか……キュゥべえにちゃんと言い聞かしとけよ。見えない物を踏むとか心臓に悪い……目は覚めるけどさ」

まどか「はーい。私とママは顔洗ってくるから、キュゥべえとタツヤは居間に行ってて」

タツヤ「あーい!」

QB「あいあーい!」

<居間>

QB「…………」スッ

ベル「チリンチリン!」

知久「ん? キュゥべえ君かい? ちょっと待ってくれるかい」

タツヤ「ごはんー! ごはんー!」

知久「はいどうぞ」つ【キャットフード】

QB「モグモグ うん、いい仕事してるねモグモグ」

知久(キャットフードが勝手に消えていくのは何回見ても慣れないなぁ……)

まどか「パパおはよー」

詢子「おはよ~」

知久「二人ともおはよう。じゃあ食べ始めようか」

  「「「「いただきまーす!」」」」

タツヤ「キュゥべえキュゥべえ! あ~ん」

QB「パクッ モグモグ てか、タツヤはボクのこと絶対見えているよね」

まどか「そういえばそうかも」

QB「もしかして魔法少女の素質があるのかも……。タツヤ! ボクと契約して魔法少女になtt痛たたたた耳毛を固結びしないでくれ!!」

タツヤ「きゃっきゃっ」ギュゥ~

まどか「あはは、タツヤは男の子だよ」

知久「まどか、そろそろ時間じゃないのかい?」

まどか「あっ、そうみたい! 行くよキュゥべえ!」

QB「ほーい」ピョン ガシッ

詢子「気を付けていきなよ」

まどか「はーい! 行ってきまーす!」タッタッタッタ

<通学路>

さやか「お? 来た来た」

まどか「あ、さやかちゃん! 仁美ちゃん! おはよう!」

さやか「おはよーまどか」

仁美「おはようございます、まどかさん。あの……今日あの方は……」

QB「ひっとみぃーん!!」ピョイン!

仁美「きゃっ」モフッ

QB「う~ん、やっぱり仁美はいい匂いがするなぁ~それに一番柔らかいしぃ~」モフモフ

さやか「うわぁ……」

仁美「ふふ、キュゥべえさん、くすぐったいですわ///」モフモフ

さやか「あのさ、仁美。そいつのことをあまり抱かない方が……下品なこと言ってるし」

仁美「キュゥべえさんがそんなことを言うはずがありませんわ!」プイッ

QB「そうだよさやか! ボクのようなマスコットキャラが下品な発言をするはずがないじゃないか! ぐへへ」

さやか「『ぐへへ』って笑ったぞ、こいつ」

仁美「うぅ~……私にも魔法少女の素質があればキュゥべえさんの姿が見えるのに……」

ほむら「…………」スタスタ

まどか「あ、ほむらちゃんおはよー!」

QB「!」ピョン

仁美「あっ!」

ほむら「……おはようまどkッ!?」

ほむら「…………」

QB「(*´ω`*)」←【ほむらの頭の上に乗っている】

さやか「ほんっとアンタたち仲いいよね」

仁美「羨ましいですわぁ……」グヌヌ

QB「当り前さ。 ボクとほむらの仲だからね!」ゲシッ ゲシッ ←【皆から見えないように蹴っている】

ほむら「…………」イライラ

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら「い、いえ……何でもないわ」

QB「ふふんふ~ん♪」ゲシ ゲシシシッ!

ほむら「…………降りなさい」グイ

QB「ぎぃぃいいいやぁぁああああああああああ!!!」

全員「「「「!!?」」」」

さやか「ちょ、ちょっと! アンタ何してるのよ!!」

まどか「キュゥべえの耳毛を引っ張るなんてかわいそうだよ!」

ほむら「え? いや……こいつ蹴t」

仁美「ひっ、ひどいですわ! もふもふなキュゥべえさんの耳毛を引っ張るなんて!!」

ほむら「あ……その……」

さやか「あまり感心できる行為じゃないよね」

まどか「ただ乗っているだけなのに……あんまりだよ! ひどすぎるよ!」

ほむら「…………」


QB「やめるんだ皆!!」

ほむら「…………」

QB「ほむら何も悪くないよ! むしろボクが勝手に頭に乗ったのが悪いんだ……」

まどか「キュゥべえ……」

QB「ゴメンほむら……ボクはただキミのサラサラな髪の上に乗りたかっただけなんだ……」

仁美「…………」

QB「だからほむらを責めないでくれ! 悪いのは全部ボクなんだ!!」

ほむら(こいつ……)イラッ

さやか「ねえ、ほむら……」

ほむら「?」


さやか「キュゥべえに謝りなよ」

ほむら「ッ!?」

ほむら「な、なんで私が……」

まどか「…………」ジー

ほむら「う……」

仁美「…………」ジー

さやか「…………」ジー

ほむら「わ、分かったわよ……」


QB「…………」

ほむら「あ、あの……キュゥべえ?」

ほむら「わ、私の方も悪かったわ……耳毛を引っ張ったりして……」

QB「…………」

ほむら「えと……」チラッ

まどか「…………」クイッ

ほむら「……あ、貴方さえよければ……その……」


ほむら「……私の頭に乗ってもいいわよ」ファサァ

QB「…………」クルッ


QB「まあ、乗ってやらないことないけどぉ?」ヌヘッ


ほむら「」ブチッ

~学校【一時限目】~


QB(三回も死んだ……)ヨッコラショ

ほむら『……で、どうして私の机の上に居座ってるのかしら?』←【テレパシー】

QB「にゃぁ? にゃーにゃ~ぁ」ゴロゴロ

ほむら「…………」スッ ピタッ

QB「ぎっ…………チッ」

ほむら(危なかった……掴んだら、またこの淫獣に叫ばれるとこだったわね)

まどか『こらキュゥべえ、ほむらちゃんの邪魔をしちゃだめだよ』

QB「御意」

早乙女「これは――――――で――――――――だから―――」

QB「…………」ジー

ほむら「…………」

QB「…………」ジー

ほむら(……近い……)

QB「…………」じー

ほむら(何がしたいのこいつ……)

QB「…………」クンカクンカ

ほむら(!? 私の匂いを嗅いでいる? 鼻無いのに?)

QB「…………」


QB「…………オエッ」


ほむら「」ドコォッ

QB「キュベッ!?」

早乙女「暁美さん!?」

早乙女「暁美さんいったいどうしたのですか!? いきなり机を手刀切りして!!」

ほむら「すいません先生。虫がいたもので」

早乙女「そ、そうなの?」

QB「ひどいなぁ、ボクを虫扱いするなんて」

まどか『キュゥべえ! いい加減にしないと抉るよ!』

QB「(何を!?)わ、分かったよ……ねえ、ほむら」

ほむら「…………」

QB「さっきのはほんの冗談さ。ほむらとボクの匂いが似ていたから、ちょっと気になっただけなんだ」

ほむら(ボクの匂いって何よ……)

QB「じゃあボクはそろそろ行くよ……じゃあね」タッ

ほむら「…………」


QB「ちなみにこれがボクの匂い」プゥ~


ほむら「」ドゴシャァッ!!

早乙女「暁美さん!!?」

QB「暇だぁ~ひ・ま・だ~~~~!」ゴロゴロ

QB「皆授業中だから相手にしてくれないし……」

QB「暇だよ暇だよ暇だよ暇だよぉ~!」

QB「暇すぎてブレイクダンス踊っちゃうくらい暇だよぉぉおお!!」クルクル クルクル

さやか『先生の足元で踊んなよ……』

まどか『ごめんねキュゥべえ。あともうちょっとで休み時間だから』

QB「う~~~」クルクル

女子生徒「…………」カキカキ

QB「!」ピタッ

QB「…………」スタスタ



QB「…………白か……」ピラッ

さやか『は!? 何してんのアンタ!!」

QB「黄色ね……この娘は縞々……」ピラピラッ

さやか『ちょっとやめなさいよ!!』

QB「ピンク……水玉っと……」ピラピラッ

さやか『まどか! アンタも何か言ってよ!』

QB「ん? チッ、野郎か」ゴンッ

中沢「おうふっ!?」キンッ

まどか「…………」

QB「おっと……ぷぷー、中二にもなってクマさんか」

さやか(あ……)

QB「しかも前面って、黒ストでよく見えないけ……ど?」

ほむら「…………」ゴゴゴゴゴゴゴ カチッ カチッ

さやか『あれ? キュゥべえが消えた!?』

まどか(ほむらちゃんはクマさんパンツっと)メモメモ

~休み時間~

QB「はぁ……ひどい目にあった……」

QB「まさか池に落とされるなんて……ってあれは……」


マミ「…アル…アルティル……アル……シュート?」ブツブツ


QB「マミだね。どうやら魔道書を開いて必殺技を考えているみたいだね」

女子生徒(巴さんっていつも独りで何しているんだろう……?)スタスタ

QB「ん? マミに一人の女子が後ろから近づいて来てるよ」

女子生徒(放課後お茶にでも誘ってみようかな)スタスタ

マミ「ア…アルティ? ……アルティール……ティマ……」ブツブツ

QB「マミは気づいていないようだね。あれ……そういうえば、前にマミが……」

   ホワァン ホワァン ホワワワァ~ン

~数日前(マミ家)~


マミ『…………』カキカキ

QB『何しているんだい?』ヒョコ

マミ『わぁ!? キュ、キュゥべえ!? 驚かないでよ!』

QB『ごめんよマミ。ん?……必殺技?』

マミ『!! 見ちゃダメ!』ガバッ

QB『どうかしたのかい?』

マミ『え、えっと……こ、これは危険な魔道書なの! 私以外見たら死んでしまうわ!』

QB『…………』

マミ(く、苦しいわね……)

QB『でもボクは死なないよ』

マミ『(あっ、信じた?)に、人間限定なのよ』

QB『へぇ~そうなんだ』

マミ『あ、あとこのことを他の人に言ったら、たとえ貴方でも死んでしまうわよ』

QB『分かった! 誰にも言わないよ!』

      ホワァン ホワァン ホワワワァ~ン

QB「はっ!」

マミ「……アルティマ………アルティマシュー……」

女子生徒「(勇気を出して話しかけてみよう……)あの巴さn

QB「危険だよマミ! 後ろだッ!!」

マミ「ッ!!? アルティマシュートォォオオオッッ!!!」ガバッ

女子生徒「ひゃっ!?」ビクッ

マミ「……えっ?」

女子生徒「……ご、ごめんなさい……」

マミ「え、いや、え?」

女子生徒「私みたいな者が巴さんをお茶に誘おうとしてごめんなさいぃぃいい」タタタタタタ

マミ「へ? お茶に? いやちょ待って!」

  ザワザワ ザワザワ   ナニカアッタノ?
          ダレダヨ オオゴエ ダシタヤツ
    ウッセーナ                 ザワザワ
       ツーカ ナイテタヨナ アイツ  ザワザワ
                     マミレヨ    


マミ「あ あ あ あああ ああああああ  あああああああああああああああああああ」



QB「ふぅ、いいことした後は気持ちがいいなぁ」スタスタ

~【二時限目】~

さやか(くっ……ぷ……)プルプル

QB「暇だなぁ~」

まどか(キュゥ……く……べえ……ふふ……)プルプル

教師「そしてこの式をxについて微分してだな」

ほむら(…………)

QB「暇なんだよぉ~」

さやか『わ、分かったから……くふ、後で必ず相手するから……くふふ』プルプル

まどか『お、ふ、お願いだから……くく……』


まどか『先生の頭の上から降りてよ……ウェヒヒ……』プルプル


QB「ふふふ~んふぅ~ん♪」

教師(なんか頭がやけに重いな……昨日飲み過ぎたか?)

ほむら『降りなさいキュゥべえ』

QB「なんでさ? 確かにこの教師は重いと感じてるかもしれない。でもね……」

教師「もう一度xについて微分してだな……」


QB「ボクはこの教師のバーコード頭を、ボクの尻尾で隠すことができるんだよ!!」モフッ


さやか「ぐっ!(あ、危なくふふwww)」プルプル

まどか(ウェヒーwwwウェヒーwwwww)

ほむら「…………」

さやか『てか……あたしたち以外に見えないから………くく』

まどか『白い……モフッ……モフッかつらにっ見えなっい』

ほむら(…………)

QB「えぇ~、いいと思ったんだけどなぁ」モフモフ

まどか『早くっ……降りっ……て……』プルプル

ほむら「…………」

QB「はいはい分かったよ。よっと」ピラッ



QB「……あれ? ハゲた?」テカリン



ほむら「ぶふぉおっ!!」

教師「あ、暁美!? どうした!?」

  ザワザワ    ザワザワ

ほむら「な、何でもありません、すいませんでした……」

さやか(あちゃー……ほむらの奴、吹き出しちゃったか……あたしも危なかったけど)

QB「生えた(モフッ)ハゲた(ピラッ)生えた(モフッ)ハゲた(ピラッ)生えた(モフッ)」

ほむら「くっ……ふ……ぐっ(あ、あのやろぉお……)」

まどか(完全にツボに入っちゃってるね、こりゃ)

教師「おい、大丈夫か暁美! 顔色が悪いぞ!」スタスタ

ほむら(わ、私の傍に近寄るなぁぁあああ!!)

QB「ハゲっ……あれ?」



QB「うわぁ……ちぢれ毛が尻尾にからまっちゃったよ……」



ほむら「ごふぅぉおっ!!?」

ほむら「ひぃーひぃー……ごふぁっ!」

教師「か、過呼吸!?(何か頭に違和感があるな……)」

QB「うわぁ……マジで……結構複雑に絡まってるよ……うわぁ……」ズーン

ほむら(落ち込み……くふっ……過ぎ……だ……ろぐふぉっ!)

さやか『なんか人が笑ってるとこみたら、落ち着いてきたね』

まどか『ねー』

QB「ちょっとこれどうなってんの……ないわぁ……えぇー……うそやん……」

教師「おい保健室に連れて行くぞ! 保健委員!」

まどか「ぐーすぴー……むにゃむにゃ……」

ほむら「い、いえ大丈夫です……ひと、一人で行け……ます……」

QB「うぅ……んだよこれ…………ああぁもうっ!!」


QB「おりゃぁああっ!!!」ブチィッ!!

教師「おぎゃぁああッッ!!!??」


ほむら「ぐふぃごふぅぉおおッ!!?」

ほむら「ほげ、ほけん、ほけんしつにっ! いって、いってきまっっ!」ガラッ ダッ


     アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャァァァアアアアアァァァアアアァァアアアアア!!!


クラスメイツ「「「…………」」」

さやか「…………」

教師「…………」パラパラ

まどか(ウェヒーヒッヒッヒッwww! ウェヒーヒッヒッヒッwwwww!)プルプル


QB「いやぁ~、無事でよかったよ。ボクの尻尾♪」モフモフ

~屋上【昼休み】~


まどか「あれからほむらちゃんを見た者はいなかったとさ」

仁美「なるほど……ほむらさんの異変と先生の髪がいきなりハゲ散らかりだしたのは、キュゥべえさんのいたずらでしたの」

さやか「まったく、ほんと自重してほしいよ。こっちも何度吹き出しそうになったことか」

QB「ボクに『死ね』とッ!?」

さやか「そこまでのことなの!?」

    バ ン ッ !

ほむら「インキュベェェエエタァァアアアアアッッ!!!」


仁美「あら?」

まどか「あっ、ほむらちゃんだ! おーい」

さやか「あー……めっちゃ怒ってるよありゃ」



ほむら「インキュベェ~タァアア~~~」ゴゴゴゴゴゴゴ

QB「…………ほむら」

ほむら「貴方……いったい何をしたか分かってるわよねぇ……」

QB「……悪かったよほむら」

ほむら「あら? 今回は物分かりがいいじゃない」

QB「だけど一つだけ知って欲しい……ボクはただかまってほしかっただけなんだ」

ほむら「……あっそ、でもそれとこれは別よ」

QB「……ああ」

ほむら「……ふん、じゃあ覚悟もできてるのよねえ!!」グッ

QB「…………ッ!」


まどか「待ってよほむらちゃん!」

ほむら「……まどか?」

QB「…………」

まどか「もうやめてよほむらちゃん! 確かにキュゥべえはふざけ過ぎたかもしれない……
    でもこんなに反省してるんだから、許してあげようよ!」

ほむら「…………」

まどか「お願いだよほむらちゃん! さやかちゃんが頭下げるから!」

さやか「あたしっ!?」

ほむら「…………チッ」

さやか(舌打ち!?)ガーン

仁美「そうですわよ! 可愛い妖精さんのいたずらですのよ! それぐらい受け止める心をほむらさんは持っているはずです!」

ほむら(……妖精じゃねえし)

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「…………」クルッ

QB「…………」

ほむら「はぁ……、分かったわ。今回のことは不問にしてあげる」

QB「!」パァ

ほむら「でも、次このようなことをしたら容赦しないわ。分かった?」


QB「おぎゃぁあッwwwwww!!」


ほむら「ぶふぉおッ!!?」

     インキュベェェェエエタァァァアアアアア!!

                 オギャァww オギャァァアアアwwww


さやか「あー……ねえ仁美、次の授業なんだっけ?」

仁美「確か体育でしたわよ。棒高跳びだとか」

まどか「わぁ……自信ないよぉ……」


QB(体育……だと)タッタッタッタ

QB(…………)


QB「……ニヤリ」

ほむら「捕まえた」ガシッ

QB「」

QB「何でボクはす巻きにされているんだい?」

ほむら「そりゃ、貴方が更衣室を覗きに来ないようにするためよ」

QB「は。はぁ? ボボボボクがののの覗きぃ? 意味わかんねえし! 意味わかんねえしぃい!!」

さやか「動揺し過ぎだろ」

ほむら「貴方のような淫獣はこの位しないとね」

QB「い、淫獣? ボクを発情期のウサギと同じにしないでくれ!」

さやか「ウサギは年中発情期だけどな」

ほむら「放課後になったら解放してあげるわ」

QB「放課後!? もしかして午後はずっとす巻きなのかい!?」

ほむら「あの二人は?」

さやか「先に行ったよ」

QB「無視しないでくれよ! もうふざけたりしないから、この縄を解いてくれ!」

ほむら「ええ、ちゃんと解くわよ…………忘れなければ」

QB「」

~更衣室~

ほむら(ふぅ……やっとあの淫獣から解放されたわね)

仁美「~~♪」ヌギヌギ

ほむら(それにしても……)チラッ

さやか「よっと」バッ

ほむら(志筑仁美と美樹さやかの発育はありえないわよ……同い年とは思えない……思いたくない……)

まどか「んしょっ」ヌギッ

ほむら(まどかは……あるぇえー……? まどかにも負けてない私?)

         シュルシュル

ほむら(はぁ……)ズーン

   シュルシュル  シュルシュル

ほむら「…………ん?」


耳毛「シュルシュル」


ほむら「」

耳毛「シュルシュル」

ほむら(こ、こいつ……縛られてるからって耳毛で覗きに来やがった!)

耳毛「シュルクイックイッ」

ほむら(踏んづけてやろうかしら……)ギュム

耳毛「ピクッ」

   ギュンッ ギュルギュルギュルッ!!

ほむら「ッ!?(耳毛が巻き付いてきた!?)」

仁美「あら? ほむらさん、何故ジョジョ立ちしているのですか?」

ほむら「え……? た、たまにしたくなるもんよ?」

仁美「分かりますその気持ち」

耳毛「シュルシュル」

ほむら(ひぃ!? 登ってきた!)ビクッ

耳毛「シュルシュルシュルシュル」

ほむら(む、胸に……)

耳毛「サワサワ」

ほむら(くぅ……うぅ……)グスッ

耳毛「ピタッ ………… スルスルスル」

ほむら(あ、あれ? 拘束が解けた……?)

耳毛「…………」


耳毛「はぁ…………」

ほむら(ため息吐きやがったよこの耳毛!!)

耳毛「シュルシュル」

仁美「~~♪」

ほむら「(耳毛が志筑仁美の方に!)ひとm

耳毛「ビタッ!」

ほむら(と、止まった……)

耳毛「スルスルスル」

ほむら(帰ってった……いったい何だったの……?)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

QB「…………」ダラダラダラ


マミ「…………」

QB「……いや……その……てへぺろ?」

マミ「……で、貴方はす巻き状態で女子更衣室に耳毛を伸ばして何をしているのかしら?」ニコニコ

QB「覗きさ!」

マミ「」ボコッ!

QB「ありがとうございます!」

マミ「いい加減にしてくれない」ゴゴゴゴ

QB「す、すびばぜん……」

マミ「はぁ……貴方のせいでクラスの皆から変な目で見られるし……文句を言いに来たら覗きなんかしてるし……」

QB「……だって」

マミ「?」

QB「だって誰もボクのことをかまってくれないんだもん!」ウルウル

マミ「キュゥべえ……」

QB「グス……ウゥ……」

マミ「……そうよね、寂しいわよね」

QB「ウゥ……ウエ~ェン」

マミ「でも……だからっていたずらしちゃだめでしょ」

QB「マミ……」

マミ「どうせ暁美さんにちょっかいでも出したんでしょ、まったく……」スルスル

QB「! 縄を解いて……」

マミ「これでもう自由よ。だけど、いたずらもほどほどにしなさい。いいわね?」

QB「ありがとう、マミ!」

マミ「じゃあ、私は授業があるから行くわ。じゃあね」フリフリ

QB「うん! ホントにありがとねマミ!」


QB(…………黒か)

【グラウンド】

<体育(走り高跳び)>

  タッタッタッタ

ほむら「……」タッタッタッタッタ

  タッタッタッタ ダンッ! ボスッ オォ~

ほむら(完……璧)

  コロ ポトン  アァ~

ほむら(バーが落ちた!? そ、そんなはずは……あ)


QB「おっとと、棒渡りって難しいね(゚∀゚)しっぱいしっぱい」

ほむら「」ガシッ

  ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

QB「~~~~~ッッッ!!?」

さやか「ひぃッ!? キュゥべえの穴という穴から血(?)が吹き出してやがるッッ!!」

まどか「まさか、ほむらちゃんがあの『ドレス』を習得していたとはなッッ!!」

ほむら「フンッ! フンッ! フンッ!」ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

ほむら「……で、縛られていたはずの貴方が何でここにいるのよ」

QB「中二の人に助けてもらった」

ほむら「チッ、巴マミの奴、余計なことを……」

体育教師「次、鹿目まどか!」

まどか「は、はい! うぅ……自信無いよう……」

QB「大丈夫だよまどか! キミが跳べるようにボクがアシストするからさ!」

まどか「えぇ? そ、そんなことしなくていいよ」タッタッタッタ

QB「いやいや、キミは普通に跳べばいいよ」タッタッタッタ

まどか「?」ダンッ!

QB「ボクが下から押し上げるから、さッ!!」タンッ ズドンッ!

まどか「ひゃっ!?」

さやか「まどかの足裏に頭突きした!?」

  ヒュ~ ボスッ 

まどか「跳べた……?」

さやか「おお、きれいな背面跳び」

まどか「やったよ跳べたよ皆!」

ほむら「おめでとうまどか」

仁美「おめでとうございますまどかさん」パチパチ

さやか「い、いいのかなぁ?」

QB「ハァハァ……鹿目家の踏みつけは最高だなぁ……」ハァハァ

体育教師「次、美樹さやか!」

さやか「はーい。じゃあ行ってくるね」

QB「さやかにもボクのアシストいるかい?」

さやか「必要ないから、ンなもん」タッタッタッタ

QB「まあまあ、遠慮しないでハァハァ」タッタッタッタ

さやか「く、来んな変態!」ダンッ!

QB「とうッ!」ピョン!

まどか「キュゥべえがさやかちゃんに合わせて跳んだ!」

QB「フッ」クネリ

ほむら「そのまま美樹さやかの足裏に頭突きを……しない!? 体をひねって脚をかわした!?」

QB「おじゃまします」ペラ スルリ

さやか「ひゃぁあッ!?」

まどか「さやかちゃんの体操服の中に入った!?」

    ボスッ

仁美「あら、さやかさんも跳べましたね。ちなみに私はレスとレスの間に跳びましたが」

QB「おひょひょひょひょひょひょひょーーー!!」カサカサカサカサカサ

さやか「ひいいぃぃぃいいいいぃぃいいいいッッ!!?」

まどか「わぁお。キュゥべえが体操服の中を這いずり回ってるぅ」

QB「ここか? ここがええんか? ぐひょひょぉーい!!」 カサカサカサカサ

さやか「こ、こいつ……さっさと出てこい!!」タッ バンッ!

まどか「おおっと! ここでさやかちゃんの強烈なボディプレスだーッ!!」

QB「キュべッ!?」グチャッ

さやか「…………あ」

さやか「…………」スタスタスタスタ

まどか「あ、さやかちゃんおかえりー」

さやか「…………しよ」

まどか「?」

ほむら「…………」

さやか「どうしよどうしよどうしよう! あたしキュゥべえを潰しちゃった!」

まどか「うーん……大丈夫じゃない?」

ほむら「アイツなら殺しても大丈夫よ。どっかから湧き出て来るし」

さやか「キュゥべえの心配じゃなくて、あたしの体で潰しちゃったことよ! 超気持ち悪い!!」

さやか「お願い! 服ん中見て!」

まどか「えぇー、わたしグロいの苦手なんだよなぁ」

さやか「ほんっとにお願い! まどかさん!!」

まどか「しょーがないなぁー。どれどれ……」ピラッ





ど根性QB「おいらキュン吉ってンだ! よろしくな!!」


まどか「いた」

体育教師「じゃあ、もう一度暁美ほむら!」

ほむら「(あ、そういや私〔アイツのせいで〕跳べてないんだった)はい」

QB「さて……」ガタッ

ほむら「座ってろ。ねえまどか、ソイツのこと押さえつけておけないかしら?」

まどか「おーらい」ガシッ

QB「えぇ!? ちょっとまどか!?」

ほむら(ふぅ……これで安心して跳べる)

      タッタッタッタッタ

  タッタッタッタ ダンッ  ボスッ

ほむら(今度こそ完璧ね)

   コロッ ポトン

ほむら(落ちた!? またアイツが邪魔を……)バッ

QB「…………」

ほむら(あれ? ちゃんとまどかに押さえつけられてる…………ん?)


金色の輪「ドヤァ」


ほむら「」ガシッ ブゥンッ!!   ヒュゥ~キラン☆


QB「ボクの輪っかぁぁぁああああ!!?」

【街中】

QB「うぅ……ボクの輪っかをぶん投げるなんて、ひどいよほむら」トボトボ

杏子「ふんふふ~ん♪」ウィーン

QB「おや? あれは杏子じゃないか、ってここは……」

【ゲームセンター】

QB「やあ杏子。偶然だね」

杏子「お? なんだキュゥべえか。何してんだこんなとこで」

QB「ほむらがボクの輪っかをどっかに遠投しちゃってね。今探してるとこさ」

杏子「輪っか? ってこれのことか」つ[金色の輪]

QB「ボクの輪っかぁ!?」

杏子「金になりそうだから拾ったんだけど、ほれ」ポイッ

QB「ありがとう杏子! お礼に一緒にゲームをしてやってもいいよ!」

杏子「何様だよお前」

QB「普通にやってもつまらないから、ボクに勝ったら賞品としてグリーフシードをあげようかな」

杏子「マジで!? いいぜ、その話乗った!」

QB「ゲームは杏子が決めていいよ」

杏子「そうだな……(絶対に勝てるやつにしよう……) ダンスゲームなんかどうだ!」

QB「いいよ(ニヤリ)」

杏子「さあ、さっそく始めようぜ」

QB「くっくっく、キミの相手はボクじゃない」

杏子「は?」

QB「キミの相手は彼女さ! 行け、委員長!!」ポイッ[グリーフシード]


パトリシア「やー」ポンッ


杏子「」

杏子「な、何だよコイツ!? 手ぇ多っ! つかでけぇ!!」

QB「ちょっとちっちゃくなって、委員長」

パト「や~」シュンシュンシュン

杏子「ホントなんだよコイツ……てか魔女じゃね?」

QB「勝負だ杏子! ゲームスタート!!」チャリン カチカチ

杏子「あ、コラ! 勝手に始めんな!!」

  カワシタ ヤ~クソ~ク ワスレナイヨ~

パト「やー、やぁやぁ!」タン タン タン!

杏子(くっ、コイツ強ぇ!)

QB「がんばれ委員長! ふれふれ委員長!」

パト「や~やーやー♪」タンタタン!

杏子(このままじゃヤべェ!)

QB「さすがだよ委員長! 最高だよ、い・い・ん・ちょ・う!!」

パト「やぁ///」テレテレ


QB「まあ、願いで委員長になったけど、結局このザマだよね。きめぇ」


パト「」ガーン!

杏子「お、勝った」

杏子「ほら、アタシの勝ちだぞ。例のモノをよこしな」

QB「しょうがないなー、戻れ委員長」

パト「イインチョウ ダッテ ユウウツナトキグライ アルモン……」シュン

QB「はい」つ[グリーフシード]

杏子「コイツかよ!? てか既に真っ黒なんだけど!?」

QB「えぇー……じゃあ別のにするよ」

杏子「当たり前だ!」

QB「えと……これはマミ用だし……これhうわっ! 酒臭っ!?」

杏子「…………」

QB「あ、あったあった! はいどうぞ」つ{グリーフシード}

杏子「これはまともなヤツなんだろうな……ん」


グリーフシード「威、彙、依、、、、」


杏子「何か言ってる!?」

QB「じゃあね杏子! また会おう!」タッタッタッタ

杏子「ちょコラ! 待ちやがれ!!」

グリーフシード「覧、蘭、流ぅー、、、、」

杏子「ちッ、逃げやがった……」

グリーフシード「亜羅ァ~↑」

杏子「まあ……使えない訳でもないから、別にいいかな」

     パキンッ

杏子「……ん?」


グリーフシード「 ハ ズ レ ☆ 」


杏子「あぁぁああんのぉぉおおお淫獣がぁぁぁああああああッッッ!!!」

【街中】

QB「さて、学校に戻ろうかな……って、あれは……」


ゆま「んっしょ、んっしょ」


QB「幼女じゃないか! おーい! ボクとモフモフしてにゃんにゃんしないかい?」

ゆま「あ、キュゥべえ! おひさー!」

QB「やあ、千歳ゆま。久しぶりだね。何を運んでるだい?」キリッ

ゆま「えっとね、今日の夕ご飯!」

QB「へぇ~、また盗んできたのかい?」

ゆま「違うよ! ちゃんとお金で買ってきたよ!」

QB「えー、じゃあその食べ物はどうしたんだい?」

ゆま「バイトして買ったの!」

QB「バイトって……キミの年齢じゃ雇ってもらえないんじゃ……」

ゆま「キュゥべえ」

QB「?」

ゆま「魔法って便利だよね」ニコ

QB(目が笑ってねぇえ!?)

QB「……で、何のバイトをしているんだい」

ゆま「流れてくるモノをただぺちゃんこにプレスする簡単なお仕事だよ」

QB「え?」

ゆま「たまにゴソゴソ動いているモノもあるけど、ワタシハゲンキデス」アハハ…

QB「きょ、杏子は何をしているんだい?」

ゆま「へ? キョウコ?」

QB「うん、杏子も何か仕事を……」

ゆま「キョウコは何もしてないよ」

QB「え?」

ゆま「あっ、たまにゲームセンターでお菓子取ってきてくれるよ!」

QB「あいつヒモかよッ!!」

ゆま「紐? キョウコは紐じゃなくて魔法少女だよ?」

QB「いや、そんな意味じゃなくて……」

ゆま「じゃあどんな意味?」

QB「……あとで杏子に訊いてみるといいよ」

ゆま「うん分かった、訊いてみる! あっ! そろそろ行かなきゃ! じゃあねキュゥベえ!!」ノシ タッタッタッタ

QB「またねーゆまー」フリフリ


QB(はぁ……まったく……)


QB「やっぱり魔法幼女は最高だぜッ!!」

【公園】

QB「さぁ~て、今度はほむらにどんないたずらを仕掛けてやろうかなぁ~っと?」

キリカ「…………」キコキコ

QB「あそこでブランコに乗っているのは……」

キリカ「…………」キコキコ

QB「やあ! キミは容姿がさやかと若干被ってて、変身すると何故か眼帯を装着するヤンデレ魔法少女、呉キリカじゃないか!」

キリカ「あ…………なんだキミか……」

QB「テンション低っ!?」

QB「どしたんだい? キミは願いで性格を変えたんじゃないのかい? 前の性格みたいになってるよ」

キリカ「え……そうなの……? そうなんだ……」

QB「いやいや本当に低いね。というか学校は? まだ終わってないだろう?」

キリカ「早退した……気分悪くて……」

QB「早退? だったらこんな所にいないで家に帰ったらどうd……あ! 分かったよ!」


QB「キミは美国織莉子を待っているのかい?」


キリカ「その通りさキュゥベえ!!!」ドーン!

QB「声でかっ!?」

キリカ「そうだ、そうなんだ、そうなんだよ!! 私は織莉子が学校終えるまで極力命を抑え込んでいたのさ!!」

QB「いや何その信念」

キリカ「あぁぁぁああああああ!! 待ち遠しぃいい待ち遠しぃいいいよおぉおぉおお!!」

QB「あー……じゃあボクはこれで失礼するよ」

キリカ「待ちなよ」ガシッ

QB「ゑ?」

キリカ「キミが私の愛を加熱したんだ。その責任とって私の話相手になってよ」

QB「ボ、ボクが原因なのかい……?」

キリカ「キミには特別に私の織莉子への愛を一からゼタまで教えてあげよう」

QB「いや……その……ボクも忙s

キリカ「愛は無限に有限だよ」ニコ

【一時間後】

キリカ「……で私の愛はこの宇宙が滅んだとしても永遠に終わることが無いんだ!」

QB(…………)コソコソ

キリカ「キミには分かるかい? この愛の果てしなさがッ!! いや分かって欲しくないんだけどね! ……ってあれ?」

QB(…………)スタコラサッサ

キリカ「キュゥべえー! どこいったんだい?」キョロキョロ


QB(ふぅ……なんとか逃げれたみたいだ)

QB(はぁ……早く学校に戻って…………ん?)


【すべり台の上】

織莉子「…………」

QB(えぇー……)

織莉子「…………」

QB「あー……織莉子だよね?」

織莉子「……あら? キュゥべえ、御機嫌よう」

QB「一応訊くけど、学校は?」

織莉子「早退したわ……気分が悪くて……」

QB「へ、へぇー……そうなんだ……じゃあボクはこれで」

織莉子「私はキリカの学校が終わるまでここで待っているの」ガシッ

QB「いやすぐそこに……って何でボクを掴んでいるのさ?」

織莉子「ここで会ったのも何かの縁。少し私の話し相手にならない?」ゴゴゴゴゴ

QB(こ、これは質問じゃねえ! 脅迫だ!!)

【一時間後】

織莉子「……で、あの子がいなかったら私はとっくに壊れていたのよ」

QB「さ、さいでっか……」グッタリ

織莉子「私はあの子が掛け替えのない存在になっているの……。ああぁぁぁあああっ!!」

QB「!?」ビクッ!

織莉子「我慢できない!! ちょっとキリカを迎えに行ってくるわ!!」ガタッ

QB「あっ、ここ(すべり台の上)で立ち上がったら危な……

織莉子「ッ!? きゃぁあ!!?」ゴロンゴロンゴロン

QB「言わんこっちゃない……」

織莉子「痛た……え?」

キリカ「織莉……子?」

織莉子「…………キリカ?」

キリカ「うん…………えと……学校は……?」

織莉子「……サボちゃった……」

キリカ「私も…………あはは」

織莉子「うふふ…………」

キリカ「……………………」

織莉子「……………………」


QB「こいつら付き合いたてのカップルかよッ!!」

キリカ「…………」

織莉子「…………あ、あの……私の家でお茶でも飲まない……?」

キリカ「え……? あ、じゃ、じゃあ、いただいちゃおうかなぁ……」

織莉子「……そ、それじゃぁ、いき、行きましょう……」

キリカ「う、うん……」

織莉子「…………」スタスタ

キリカ「…………」スタスタ

QB「ッ!? 待って! 待つんだ二人とも!!」

織莉子・キリカ「「?」」クルッ


QB「ラブホはそっちじゃないよ!!」


織莉子・キリカ「「」」

【街中】

QB「いてて……なにもぶつことないんじゃないか……」トテトテ


杏子「いぃいんっじゅぅううやろぉぉおおおおおおおッッッ!!!」


QB「あれ? 杏子じゃないか」

杏子「てぇえんめぇええ!! ゆまに変なことを刷り込みやがって!!」

QB「はて、何のことかな? ヒモの杏子クン?」

杏子「ぶ・ち・こ・ろ・し・か・く・て・い・ね」ゴゴゴゴゴ

   ダダダダダダダダ

杏子「てめぇえ! 避けんじゃねぇええ!!」ブンブンブン!

QB「そんなに槍を振り回してたら、さやかでも避けるよ」ヒョイヒョイ

杏子「さ、さやかは関係ないだろがッ!!」

QB「ほれほれどうしたの? 差が開き始めてるよぉ?」タッタッタッタッタ

杏子「ク、クソがぁあああ!! これでもくらえッ!!」ブォン!

QB「!? 槍を投げtキュベッ!?」グサッ!

杏子「よっしゃ! 当たった!」グッ

杏子「はぁ、はぁ、はぁ」

QB「」チーン

杏子「くく、あっはっは! ざまぁみろ淫獣野郎!!」

QB「」チーン

杏子「これに懲りたらゆまに二度と近づくな! あと本物のグリーフシード寄越しやがれ!!」

さやか「……あんた、何してんの?」

杏子「……え?」


【校門前】


杏子「」

  ザワ  ザワザワ

さやか「アンタは真面目だとは言いにくいヤツだったけどさ……こんなことするヤツだとは思わなかったよ」

杏子「ち、違うんださやか! こいつはアタシにグリーフシードの偽m

さやか「しかもキュゥべえからグリーフシードを奪おうとしたんだよね!!」

まどか「ひどいよ杏子ちゃん! 確かに二日に三回『淫獣って絶滅しないかなぁ』って思うけど、こんなのあんまりだよっ!!」

QB「」チーン

杏子「い、いや、だかr

まどか「うわーん! こんなの絶対おかしいよー」

さやか「アンタとは口もききたくない。二度とアタシの前に現れないで!!」スタスタスタ

杏子「ま、待ってくれ! 誤解なんだよ、さやかぁぁああああ!!!」ダダダダ

まどか「うえーん、うえーん」

QB「」チーン

まどか「ぐす、ぐすん」


新QB「ねえ、まどか。ボクの体を槍から抜くのを手伝ってくれないかい?」


まどか「きしょい」

【鹿目家(自室)】


まどか「ただいまーっと」

QB「ただいまぁ」

まどか「はぁ~、やっぱり自分の部屋は落ち着くなぁ」

QB「ホント心が安らぐよねぇ~ってことでボクと契約してみないかい?」

まどか「えぇ~、どうしようかなぁ~」

    ガタッ

まどか・QB「「…………」」

まどか「ねえQB。ひとつ質問いいかな?」

QB「その願いはキミの魂をさしd

まどか「…………」つ[バリカン]ウィーン

QB「何でも質問してくれたまえ!!」

まどか「えっとね、例えばの話なんだけど……」

QB「うんうん」


まどか「『これからもずっと平凡な生活を送りたい』って願いを叶えたらどうなるのかな」


QB「?」

QB「そりゃ、平凡な生活が保障されるんじゃないのかな」

まどか「でも、その願いで魔法少女になって、魔女退治をするって平凡って言えるのかな」

QB「! なるほど……キミの言いたいことが分かったよ」

まどか「…………」

QB「キミは……」


QB「矛盾した願いを叶えたらどうなるか、知りたいんだね」


まどか「…………」コクン

QB「……前例が無かったわけじゃない」

まどか「! それって……」

QB「まどか……過去にキミの様に矛盾した願いを願った少女と、それを叶えようとしたインキュベーターがいたんだ」

まどか「…………」

QB「だけど……その願いは、世界が許さなかった」

まどか「世界……?」

QB「この世の理って意味のね。そして無理矢理その矛盾した願いを叶えようとしたインキュベーターは……」

まどか「…………」ゴクリ


QB「……バグが生じた」

まどか「バ……グ?」

QB「ああ……狂っちゃうんだ。強大な素質を持った少女ならまだしも、普通の少女が世界に歯向かうんだ。ただじゃおかない」

まどか「…………」

QB「そこでボクらがその願いのリバウンドを敢えて受けた。素質を持った少女を傷つける訳にはいかないしね」

まどか「そう……だったんだ」

QB「だからさ、まどかは矛盾しそうな願いは止めてくれよ。ボクらのためを思ってさ」

まどか「貴方のためだって思うと虫唾が走るけど分かったよ。矛盾した願いは言わないよ」

QB「良かった、それならいいんだ」

まどか「あ、もうひとつ質問」

QB「?」

まどか「バグって、具体的にどうなっちゃうの?」

QB「あ、そのこと? 別に大したことじゃないんだけど、知りたいなら教えるよ」

まどか「うん、教えてほしいな」

QB「えー……と、とにかくボクらじゃ理解できない言動と行動を繰り返すんだ」

まどか「ふむふむ」

QB「しかも狂いだすと他の個体にも感染しだすから、手にを得ないんだよねえ」

まどか「へー」

QB「このバグについての研究も進んでるんだけど、あまり芳しくないなあ」

まどか「だから、具体的には?」

QB「そうだね、うー……ん」


QB「具体的には、首の骨が抜けたり、自分と同じくらいの物体を運びながら川を走ったり、
   奇声を発しながらグルグルパンチをしたりするかな」

まどか「えぇー……」

QB「しかも、それが大勢で一斉に行われるからね。ほんっと厄介以外の何物でもないよ」

まどか(きめぇ……)

QB「『敗北を知りたい』って呟いた個体をフルボッコにしていたのは何だったんだろうね」

まどか(何か……もう、どうでもよくなってきた……)

QB「そしてバグにより、エネルギーを使い果たした個体は……」

まどか「…………」


QB「土に還る」


まどか「土に!!?」ガビーン!?

QB「そして、そこから木が生えて、キュゥべえの実が実り……って」

まどか「…………」シラー

QB「さすがにキュゥべえの木は生えないよ」アハハ

まどか(土には還るんだ……)

QB「まあ、そういう資料が残っているだけで事実かどうかは分からないけどね」

まどか「(忘れよう……)うーん、私が今叶えたい願いは無いよ」

QB「……そっか」

まどか「この『平凡』が続く限りね! だから大丈夫だよ、ほむらちゃん!」ガバッ

ほむら(ベット下)「ほむぅっ!!?」ゴンッ!

ほむら「い、いつから……」ダラダラ

まどか「最初っからだよ。正確には三週間と四日前から」

ほむら(バ、バレバレだったのか……)ホムーン

QB「分かったぞ!」

まどか・ほむら「「?」」

QB「まどかと契約するにはこの『平凡』を崩せばいいんだね!」コーイ ワルプルギス コーイ

まどか「ううん無理だよ。ほむらちゃんたちがこの『平凡』を守ってくれるから」

ほむら「まどか……」

まどか「やっぱり私って卑怯だよね……。いつも他人に頼ってばかりで……」

ほむら「いいのよまどか! 私が必ずまどかを守る、守ってみせる! それが私に残った最後の道しるべだから……」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「まどか……」

ワルプルギスの夜「呼んだ?」

まどか・ほむら「「」」

ほむら「ちょ、なん、ちょま、な、なんな、なな、んなぁあぁぁぁあああッッッ!!!??」

QB「おっすー、早かったね」

ワル夜「偶然通りかかったからね」ゴウンゴウン

まどか「キュゥべえ! これはいったい……」

QB「呼んだんだよ。キミの『平凡』を打ち砕く『災厄』を、ね」

ほむら「繰り返す……私は何度でも繰り返す……」グワングワン

まどか「ちょ、ほむらちゃん戻ってきて!!」

まどか「そもそも何でワルプルギスの夜が……。あれはほむらちゃんたちがやっつけたはずじゃ……」

QB「ワルプルギスの夜は滅びんよ。何度だって蘇る!」

ワル夜「ばるす~」

まどか「み、みんなに知らせないと!」

QB「もう遅いよまどか! さあ、舞台装置の魔女よ! 見滝原を野原に変えてしまえッ!!」

ワル夜「え? や」

QB「…………え?」

ワル夜「や」フルフル

QB「え? なんで? キミは魔女だろ? 破壊の限りを尽くすんじゃないのかい?」

ワル夜「今、私バイトの合間に抜け出して探し物をしてんのよね」

QB「さ、探し物?」

ワル夜「そ、この前探しに来た時も、結局見つからなかったし」

QB「な、なにを探して……」

ワル夜「『3』」

QB「さん?」

ワル夜「『3』」

QB「」

ワル夜「どこにあんのかなぁ~? ナベアツんとこかなぁ~?」

ワル夜「そういうわけで私は忙しいんでこれで。……でも今アイツどこにいんのかなぁ~?」フワフワ

QB「」

  ピピピピ ピッ ハーイ エ? アッ ハイハイ! スグニモドリマス! ハイッ スグニ スンマセン! イマ ムカッテマス プロデューサーサン!

QB「」ビクッ!

まどか・ほむら「「…………」」ゴゴゴゴゴゴ

QB「…………」

まどか・ほむら「「何か言い残すことは?」」ドドドドドド

QB「…………」コロン

ほむら(寝っころがった?)

QB「キミらはこのお腹を見せて寝転がる意味が分かるかい?」

まどか「…………」

QB「これは服従、そして降参のポーズだ。完敗だよ」

ほむら「…………」

QB「さあ、ボクを好きにするがいい。いくらでもモフモフするがいい」

ほむら「…………」スッ

QB「そしてボクのお腹の毛でモフモフ中毒になるがいいさ! だが勘違いするなよ!
   ボクの本気のモフモフはこの程度じゃないってことをなぁ!!」

ほむら「うるさい」{踵落とし}ドコォッ!

QB「キュベッ!?」

まどか「ひどいよキュゥべえ!!」

ほむら「まどか……」

QB「…………」

まどか「キュゥべえは契約の為ならそこまでするんだね! 信じられないよ!」

QB「ああ、そうさ! ボクは契約をしたくてたまらないんだ! 契約してくれよぉ! 先っちょだけ! 先っちょだけでいいから!!」

まどか「もういや! 出てってよ! キュゥべえなんかどっか行っちゃえ!」

QB「……ああ、そうさせてもらうよ! こんな家こっちからごめんだね!!」

ほむら(あれ? なんか[私にとって]いい方向に行ってない?)

まどか「ぐすぐす……」

QB「今までお世話になったね。じゃあね!」トテトテ

ほむら(ほっ……これでまどかが契約する可能性が低くなったわね)

まどか「キュゥべえの……キュゥべえのばかぁ……」

QB「バカとはなんだバカとは! ボクはねえ! キミたちより高度な文明を持っているんだよ!」スタスタスタスタ

ほむら「…………」

QB「ふんっ、もうキミの顔を見なくて済むと考えると清々するよ! じゃあね!」トテトテ

まどか「キュゥべえの……キュゥべえのばきぃ……」

QB「キサマは中国武術を嘗めたッッッ!!!」スタスタスタスタスタ!

ほむら「さっさと行けよ!!」

QB「だいたいキミは! いつも泣けば何とかなるとか、思ってるんじゃないのかい!!」ペチ ペチ

まどか「い、痛っ! キュゥべえだって、いたずらしても自分の外見なら許される、とか思ってるんじゃないの!!」ドゴパァッ!!

QB「ぐぎょっプぇ!!? そ、それなら言わしてもらうけど! キミのそのぶりっ子キャラはなnぎょぴぃあ!?」

まどか「キュゥべえは口を開けば契約契約! どこぞのセールスマンなんだよ!!」ズッパァッ!!

QB「きゅぶるっぱぁあ!!? ……はぁ、はぁ……、キミhきゅずぃぴにょぷぁむーーーん!!!?」

ほむら(えぇー……)

まどか「はぁ……はぁ……」

QB「ぉー…………ぉー………………」

ほむら(こ、このまま仲たがいしてしまえ……)ドキドキ


まどか「……キュゥべえぇぇえええ!!」ダッ

QB「……すぁそぉー……かぁーー……!!」ダッ


知久「まどかー、キュゥべえー、ほむらちゃーん! ご飯だよー!」


まどか・QB「「はーい♪」」タッタッタッタ

ほむら「息ピッタリ!? てか私、家族にもバレてる!?」

  「「「「「いっただきまーす」」」」」

QB「むしゃむしゃばくばく!」

まどか「こらキュゥべえ! お行儀が悪いよ!」

ほむら「すいません……、勝手にお家にあがって……しかも食事までいただけるなんて……」

詢子「まあ飯はいいんだけどさ、今度からは玄関から入りなよ」

知久「おかわりはいくらでもしていいからね」

ほむら「……あ、ありがとうございます」

タツヤ「ほむほむーほむほむー」

ほむら「あはは……」

―――――まだ私には叶えたい願いはないし

TV「らららん♪ らららぁ~ん♪」

まどか「あっ、マミさんだ!」

ほむら「ぶっ!?」

―――――キュゥべえは私たちを理解しようとしない

QB「アイドルも板についてきたよね」

TV「みんなありがとー!!」

―――――でもこれだけは理解してほしい

まどか「あっ、ワル夜ちゃんが映ってる!下半身だけだけど」

ほむら「ぶふっ!?」

―――――私にとっての『平凡』は……

TV「あわわ!? ちょ、ちょっと!」グルグルグル

QB「あらら、何か舞台が回っちゃってるね」

ほむら「…………」

まどか「あはは、舞台が回ってもカメラ目線を外さないマミさんかっこいいー!」

ほむら「………………クス」


――――――誰かの『笑顔』が見れることかな!









QB「…………」ニヤリ

QB(くくく……あーはっはっは! あーっはっはっはっはっはっは!!!)

QB(まどか、ほむら……せいぜい今のうちに笑っておくがいい!!)

QB(最後に……最後の最後に勝つのは…………)


QB「 こ の ボ ク さ 」ニヤァ






 
ピピピピピ ピッ!

???「ああ、うん。こちら日本支部だよ。うんうん、あの見滝原担当の個体の件だね」

???「ありゃ、もうだめだよ。精神病を患ってるよ。ああ、感情を持っちゃったんだ」

???「他の個体に感染する前に断絶しなきゃね。うん、あの個体は……」


???「 ク ビ だ ね 」
                   Fin.

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月15日 (火) 11:54:58   ID: Evfyewev

kん。ん。k・

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