貴音「『ラーメン みき屋』?」 (25)
貴音「……ふむ」
貴音(真っ白で綺麗な外観、新しく出来たお店のようですね)
貴音(丁度小腹が空いてきたところにこの出逢い……そして店名)
貴音(そこはかとなく、運命のようなものを感じますね)
貴音「……いざ」
※このSSの貴音はアニマスよりもSPに近い設定になっています。
ガララッ
<ラッシャッセー
貴音(さて)
食券機『どいつが食べたいんだ? ん?』
貴音(メニューは白醤油ラーメンのみ……しかしオプションが多彩ですね、ん?)
食券機『白醤油はたまり醤油に変更できるぜ?』
貴音(+70円でたまり醤油に変更可……! なんと、なんという魅惑!)
貴音(しかし、黒井社長から「貴音ちゃんは一食千円で抑えるように!」と言われてしまっています……)
貴音「ここは、白醤油でオプション追加を選びましょう!」
ピッピッピッ
『のり増し白醤油ラーメン』『味玉増』
貴音(なんとか千円以内に抑えるのに悩みましたが、これでいいでしょう)
店員「奥の席からどうぞー」
貴音「」スチャッ
店員「食券お預かりします」
貴音「これを……」スッ
店員「……えー、サービスで小ライスかライスか杏仁豆腐が付きますが」
貴音(なんと! 私にその三つから一つを選べというのですか!)
貴音(普段の私なら即答で『ライス』と答えるところ、ですが私は見てしまったのです)
メニュー『ライス肉のせ100円』
貴音(私はライスを頼んでしまえばあの誘惑に負けてしまう……! だからここは!)
貴音「杏仁豆腐を」
店員「はいっ、かしこまりました。中白一丁、ノリ、玉マシ! 杏仁一つ!」
貴音(さて……)
客1(なんかあそこの席だけラーメン屋の空気じゃないんだけど)
客2(なんかあの子見たことある気がする)
貴音(内装も綺麗ですね。少々ラーメン屋のイメージには反しますが、新しい店ということですしこんなものでしょうか)
貴音(それにしても、道路に面した壁は全面ガラス窓、その他の壁は白いタイル板とは)
貴音(中々面白い内装ですね……今度二人を誘ってみても良いかもしれません)
携帯『ナニモーイワーズニー♪』
貴音「む、メールが」
『From:響
件名:美希は今からラジオの収録
本文:「お腹すいたのー」って言って美希が動かないんだ! どうしたら良いかなぁ』
貴音「……」
店員「こちら白醤油ラーメンと、ノリ味玉マシです」
貴音「ありがとうございます」サッ
貴音「……」
貴音「……」ピロリンッ♪
『To:響
添付:画像
本文:なし』
貴音「……」ソーシンッ
貴音「さて、では頂きましょう」
響「あ、貴音から変身……が……!?」
貴音『https://pbs.twimg.com/media/BYtooFhCIAAtytw.jpg』
響「うぎゃー! これでどうしろって言うんだ貴音ぇー!」
美希「うぁー……おにぎりエナジーがコカツしてるの、もうダメなの」
黒井(たらこオニギリを作ったんだがどうやって渡すべきか……)[壁|(・д・`。 )))
貴音「頂きます」ガッショウ
貴音「」ズルズル
貴音「……!」
貴音(なんというあっさりとした醤油スープ! 固めに茹でられた麺の食感と共に、非常に食べやすいラーメンを作り上げています!)
貴音「!」ティントキタ!
貴音「こんなに海苔があるのです、一度やってみたかったあの食べ方を……」
麺『海苔のビキニで私マーメイッ!』
貴音「海苔二枚で挟み込むように麺を!」ズルズルズル
貴音「……!」
貴音「(*´∀`*)」
貴音(麺、麺、メンマ、麺……そして海苔)
貴音(良いリズムです、私の舌を満足させるには十分……しかし! まだ『残っています』!)
チャーシュー『嬢ちゃん、ワテ食うたら太るで』
貴音(嗚呼、この肉厚さ……そしてたっぷりと目に見えてプルプルとしている脂身!)
貴音(唾液が口の中を湧き出し、今か今かとこの肉が来るのを待っています……!)
チャーシュー『太るでしかs』モグッ
貴音「」モグモグ
貴音「……!」
貴音「……」
貴音「(*´▽`*)」パアァァァァァ
店員(やべぇよあの子めっちゃ笑顔だよ可愛いよ)
客1(可愛い)
客2(あ! 思い出した! あれアイドルの四条貴音だ! ああ^~ファンになる~~)
店員「杏仁豆腐です」
貴音「はい、ありがとうございます」サッ
貴音(なんの飾り気もない杏仁豆腐……しかし、あっさりとはいえ油分の多いラーメンの後にはこれで十分です)
貴音(さて、杏仁豆腐の前に、このスープを……)ゴクリ
貴音「」コクコクコクコク……
貴音「ぷはっ」
貴音「では、杏仁豆腐に……」
店員(正面のアングルからあの笑顔を見れる俺勝ち組ヒャッホゥ)
客2(店員そこ代われ)
店員(こいつ……直接脳内に!?)
貴音「!」ティントキタ!
貴音「……」ピロリンッ♪
『To:美希
添付:画像
本文:美希の収録が終わったら一緒に行きませんか?(´・ω・`)』
貴音「……」ソウシンッ
携帯『ジャアネナンテイーワナイーデー♪』
響「おーい美希ぃー、ケータイ鳴ってるぞ」
美希「ん、取ってー」モグモグ
響「ほい」スッ
美希「……」カチカチ
美希「!」
美希「社長! こんなことしてる場合じゃないの、早くラジオ局に行くの!」
黒井「何ィ!? ようやく渡したというのにゲフンゲフン」モグモグゴホッ
響(社長……)
貴音「では改めて」
貴音「」モキュモキュ
貴音(柔らかめの杏仁豆腐が、ラーメンの後の口の中を癒しますね……)モキュモキュ
貴音「」モキュモキュ
貴音「」パクッ
貴音「」モキュモキュ
客1(何あの可愛い生き物)
客2「」スッ
961HP『四条貴音 公式プロフィール』
客1(! これは……)
客2(アンタも仲間になろうぜ)
客1(ああ^~ファンになる~~)
貴音「」モキュモキュ
貴音「」カチャンッ
貴音「?」
器『杏仁豆腐はもう品切れですわー、スンマセン』
貴音「(´・ω・`)」
携帯『ナニモーイワーズニー♪』
貴音「む」
『From:美希
本文:行くの! 超行くの! だから夜一緒に行こうね』
貴音(美希もラーメンの魅力を理解しましたか……)←杏仁豆腐の画像しか送ってない
貴音(私も、あの方と共にラーメン屋に入ってからというもの、その魅力に取りつかれ……)
貴音(おっと、無意味に長居してもお店に迷惑ですね)
貴音「ごちそうさまでした」
店員「はい、ありがとうございましたー」
貴音「また来ます」
ガララッ
~その夜~
貴音「ここです」
響「へぇ……『ラーメン みき屋』だって! 美希」
美希「あれ? 杏仁豆腐のお店じゃなかったんだ。ま、いっか♪ ミキもお腹すいてるし」
響「ていうかなんで社長まで……」
黒井「夜道を女の子だけなんて危険だろう! 今日は私が送っていくぞ」
美希(過保護なの)
貴音「さあ、早く入りましょう! 私はたまり醤油を頼むと決めているのです!」
黒井「そうだな。では今日はセレブな私が奢ってやろう! なに、君たちにはこれから何倍にもして返してもらうからな!」
響「おー! 流石太っ腹だぞ!」
貴音「では私はライスの肉のせを……!」
黒井「好きに頼むが良い!」
―――――――――
―――――
――
貴音(……こうして、共に食事をする)
貴音(それだけのことですが、この上ない私の幸せなのです)
貴音(……そんな幸せを生み出してくれた場所は、)
貴音(さながら美希のようなカリスマがあるのでしょうか)
響「もー、貴音置いてくぞー」
美希「今日の晩御飯はー♪」
貴音「『ラーメン みき屋』、ですか」
END
近所につい最近出来たラーメン屋の名前が『みき屋』だと知り、ほぼ衝動的に食べに行ったのがつい昨日。
あまりの美味しさに、ほぼ無意識にこのSSを書き始めてました。
ぶっちゃけるとただのレビューSSです。
読んでくれた方は、ありがとうございました。参考画像でも見て存分にお腹を空かせていただけると幸いです。
↓ほかの方によるお店紹介
http://bob3.seesaa.net/article/377409012.html
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