マミ「何だかおかしいと思わない?」
さやか「おかしいって、何がですか?」
マミ「何がって訳じゃないんだけど……何となく身の回りに違和感があるの」
さやか(もしかして、ここが偽物の世界だってことに気付いたのかな……)
マミ「この間だって暁美さんのおへそを舌でほじくっていた時に」
さやか「ああ、うん、ん? は? 何言ってんの?」
マミ「だから最近暁美さんの様子がおかしいなって」
さやか「おかしいのはアンタだよ」
マミ「いや、私だってやろうと思ってやったんじゃないのよ? そこに至る経緯があるの」
さやか「こればっかりは弁解は無理じゃないですかね?」
マミ「細かい話は省いて、まず暁美さんが執拗に私の耳たぶを甘噛みしてた所から話しましょうか」
さやか「出発点がもうおかしいんだよ。どういう事?」
マミ「そこから始まっておへそに繋がるんだけど、ダメかな?」
さやか「まずどこから繋がって耳なのかを話してくださいよ。これからもあなたを先輩として見れるかの瀬戸際だよ?」
マミ「分かったわ、分かりました。じゃあその日の朝の目が覚めたところから話しましょう」
さやか「あー、じゃあもう、そこからお願いします」
マミ「まだ眠りから覚める前、私は夢を見ていたの。変な夢だったわ、アレは」
さやか「…………」
マミ「でもよくは覚えてないのよね。変な夢だって事は覚えてるんだけど、どんな夢だったのか」
さやか「…………」
マミ「そういえば夢の中で『これは夢だ』って分かる人が居るらしいけど本当かしら」
さやか「…………」
マミ「私は無いのよねえ、そういうの。どんな感じなのかしら」
さやか「…………」
マミ「…………」
マミ「どんな感じなのかしらね」
さやか「知らねえよ!!!!」
さやか「夢の話はいいんだよ! 甘噛みと関係あんの!?」
マミ「あらごめんなさい、脱線してしまったわ」
さやか「むしろ正しいルートが分かんねえよ! ドコに向かってんのよ!!」
マミ「まあ、目が覚めた訳よ。夢の話は置いといて」
さやか「結局関係ねえのかよ!」
マミ「でね? 寝起きの頭で考えてたのよ。朝食はおにぎりにしようかパンにしようかを」
さやか「もういいよ! 関係ない話はいいよ! 早く本題に入ってくださいよ!」
マミ「暁美さんが私の耳を甘噛みしていたの」
さやか「何でだぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!」
マミ「本題に入れって言うから……」
さやか「関係ない話だけ省けって言ったんですよ! 話を戻してくれませんかね!?」
マミ「で、ホットケーキを食べることにしたの」
さやか「ぐわあああああ!!! 戻ったら戻ったでやっぱりイライラするぅ!!!」
マミ「よし、起きるぞー、って思ったんだけど目覚まし時計がまだ鳴ってないことに気付いたのよ」
さやか(堪えろぉ……あたしは我慢できるぅ……まだ行けるぅ……)
マミ「まあ日曜日だったしそもそも目覚まし掛けた覚えも無かったわ」
さやか(わざとやってんのかよこの人よぉ、殺意すら湧くわ)
マミ「そしたら暁美さんが私の耳を甘噛みしていたの」
さやか「だから何でなんだよぉお゙お゙お゙お゙お゙!!!!!」
さやか「過程が知りたいんだよ! すっ飛んでんだよ過程がよぉ!」
マミ「ざっくり言うと朝起きたら暁美さんが私の耳を甘噛みしてたの」
さやか「じゃあ始めにざっくり言いなさいよぉ!! もうイライラで内容には全然突っ込めないわ!」
マミ「全裸の暁美さんが放尿しながら私の耳を甘噛みしてたの」
さやか「ぜっ……」
マミ「…………」
さやか「…………」
マミ「全裸の暁美さんが放尿しながら私の耳を甘噛みしてたの」
さやか「ああ、うん。分かりました。聞きました。ちょっと時間ください」
さやか「……ほっほー、なるほどねー。引くわ。より一層引くわ」
マミ「もういい? 続き話しても」
さやか「いや、もうちょっと待って」
マミ「…………」
さやか「…………」
マミ「…………」
さやか「……あっはい、どうぞ。もういいですよ」
マミ「すると暁美さんは『んっほお! マミさん起きちゃったぁ! 見られてるよぉ!!』と言いながら尿を」
さやか「あっ、やっぱり待ってください」
マミ「まず何故その場に暁美さんが居たのかを疑問に思った私は周りを見回してみたの」
さやか「ほーん、構わず続けるんすか。後輩への気遣いとか0っすね」
マミ「そしたら目に入ったのよ、アレが。あの、アレ、三角の、よく分かんない感じの」
さやか「三角? なに?」
マミ「ウチのリビングにあるやつ」
さやか「リビング? 三角で?」
マミ「危険なやつ」
さやか「ああ、テーブルね」
マミ「えっ? アレってテーブルなんだ。知らなかったわ」
マミ「洒落乙なオブジェだと思って買ったんだけど危険すぎてリビングに避けといてあるのよね」
さやか「いや、あそこでケーキとか食べてたじゃないですか」
マミ「勝手に貴女たちがアレの前に座ったもんだからチキンレースでも始めたのかと思ったの」
さやか「言ってくださいよ! マジ信じらんねえ!」
マミ「それが寝室に移動していてたもんだから気付いたわ。ここはウチじゃないんだなって」
さやか「あのテーブルに心から恐れを抱いてないとそんな思考展開にはなりませんよね。もう売っちゃえば?」
マミ「むしろ莫大なお金を払わないと処分できないと言われたわ」
さやか「呪いの装備みたいっすね」
マミ「蓋を開ければ単純な話だったわ。暁美さんが私を自宅まで誘拐して耳を甘噛みしていたという話」
さやか「そうですね。単純な犯罪被害者の体験談ですね」
マミ「私は執拗に私の耳を噛み続ける暁美さんを見て思ったの。『コイツ頭おかしいんじゃねえの?』ってね」
さやか「それは思うわ。思わなかったらそれはそれで頭おかしいわ」
マミ「おかしいんじゃねえかと思いながら黙って見てたわ」
さやか「コイツも頭おかしいんじゃねえの? なんかしろよ」
マミ「まあ後輩のやることだし、キツく注意して萎縮したら学校生活に響いちゃうかなって」
さやか「いやいやいやいや、そういう事じゃないじゃん。野放しにする方が人生に響くじゃん。何言ってんの?」
マミ「あの子も色々ストレスで甘えたいのかなって」
さやか「甘えたくても放尿はねえよ」
マミ「耳たぶに飽きたのか暁美さんは私の髪を自分の首に巻き付けて窒息放尿プレイに移行したの」
さやか「やだ。もうやだ。もうやだ! ホントやだ!!」
マミ「これはいよいよ止めた方がいいなと思った私は黙って見てたの」
さやか「思ったんなら止めろよ! なんかしろよ!」
マミ「主体性を育てたいなって」
さやか「もう育っちゃ行けない方向にカンストしてるじゃん!!」
マミ「コイツの息の根が止まった方が世の中の為かなって」
さやか「止めるってそういう意味かよ! それにしたって……! そんなっ……そんな……」
さやか「あ、反論出来ないわコレ。無理だ、ゴメンほむら。正論だわ」
マミ「失神と復活を何度も繰り返した暁美さんは赤黒い顔で微笑みながら私に覆い被さってきたわ」
さやか「もうホラーじゃないですか……何で逃げなかったの? この人……」
マミ「暁美さんは私の顔を自分のお腹に押し付けながら放尿しつつこう言うの」
ほむら『ああんっ、掛かってるぅ! マミさんの綺麗な体に私のおしっこ掛かっちゃってるよぉ!』
ほむら『寝ている先輩を勝手に連れ出して自宅に連れ込んだ上におしっこマミれにしてるぅ!』
ほむら『マミだけにね』
さやか「砕け散れ」
マミ「まあ初めの内は黙って見てたんだけど」
さやか「いやずっとだろ。ずっと黙って見てただろ」
マミ「ほら、人肌って伸縮性というか、弾力あるでしょ? 顔に押し付けられると息が出来ないのね」
さやか「ああ、全裸だったんですもんね。あのゴミクズ」
マミ「このまま黙って見てたらこっちの息の根が止まってしまう。じゃあもう、無いでしょう?」
さやか「…………」
マミ「おへそをほじくるしか無いでしょう?」
さやか「ねーよバカ」
さやか「何で手も足も出さずに舌出したんだよ」
マミ「桃白白だって舌だけでブルー将軍をやっつけたし」
さやか「もう何の話なのか分かんないわ。帰っていいですか?」
マミ「ちょっと待ってちょうだい。暁美さんがどうおかしくなったのか聞きたくないの?」
さやか「すでにおかしくない部分がないからね」
マミ「待って待って。分かったわ、簡潔にさわりだけ言うからそこだけ聞いてって」
さやか「本当にもうギリギリですからね」
マミ「私の思わぬ反撃に怯んだ暁美さんは失禁しながら放尿とお漏らしを交互に繰り返したの」
さやか「何だか壮絶だった事は伝わる」
マミ「やがて暁美さんは放尿を止め、背中から黒い翼を生やして宙に浮き上がった」
マミ「宙に浮かび上がった暁美さんは私を一瞥して、涙を流したわ」
マミ「彼女は、言ったの。『ごめんなさい、巴マミ』って」
マミ「そして暁美さんは再び地に降り立ち」
マミ「放尿を始めた」
さやか「最終的にどこがおかしいんだよ。全部だろ」
マミ「そんな訳で、もしかしたらこの世界は偽りの世界かもしれないわね」
さやか「気付くにしてもさ、もっと違ったアプローチで気付けないもんかね?」
マミ「だってあの暁美さんが私に謝るなんてあり得ないもの」
さやか「そこは唯一まともだったエピソードじゃないですか」
マミ「そういえば鹿目さんもこの頃うなじに吸い着いてくるけどそれは関係無いわよね」
さやか「いやいや、マジで? 嘘でしょ? それおかしいよ」
マミ「でも美樹さんだってずっと私の乳を直揉みしてるじゃない」
さやか「それは普通ですよ、女同士じゃないですか。普通ですよ」
まどか「さやかちゃん何言ってるの!? そんなの絶対おかしいよ!」
さやか「何でここにいるんだよ」
まどか「ずっと居たよ! マミさんのうなじにわたしの匂いを擦り付けてただけだよ!」
さやか「キモいよ! アンタのやってる事は変態行為だよ!」
まどか「変態じゃないよ! 気持ちよさに負けてタガが外れてるだけだよ!」
ほむら「いいえまどか! それはおかしいわ!」
さやか「何でここにいるんだよ」
ほむら「ずっと居たわよ! マミの太ももに放尿してただけよ!」
さやか「お前のやったことは犯罪だから本気で引く」
ほむら「犯罪じゃないわ! 法律が人類の進化速度に追い付いてないだけよ!」
さやか「そういう異常な進化を遂げた奴を犯罪者って呼ぶんだよ」
ほむら「貴女もマミのモノをモミモミしてる犯罪者じゃない。クズが」
さやか「っていうかお前が偽物の北見原作ったのもうマミさんも勘付いてんだから覚悟しなさいよ」
ほむら「な、なんですって……くっ、こんな時にっ、放尿が止まらないわ……悪魔の力を以てしても!」
まどか「ほむらちゃん、わたしにも我慢の限界ってあるんだからね? 友達が間違っ」
マミ「鹿目さん、ちょっとこしょばゆいからもう少し離れて喋ってくれる?」
まどか「じゃあ喋らない」
ほむら「くっ、いいわ、掛かって来るがいい。放尿なんてハンデにもならないってことを知るがいいわ!」
さやか「ふん、強がっても無駄よ! 私のこの手で! ……この手、で……?」
ほむら「…………」
さやか(手がおっぱいから離れない……まるで吸い付いてくるようだ……)
ほむら「はっ、煩悩を克服できない内に戦いに臨むなんて失笑ね」
さやか「お前が言うな! こうなったら……マミさん! 杏子を呼んで!」
マミ「は? 何? ゴメン聞こえなかった」
さやか「だから一緒に戦ってもらう為にきょう」
マミ「あーっと、そろそろお昼かしらね。食材あったかしら」
さやか「……あの、マミさん」
マミ「なあに? 美樹さん」
さやか「きょ」
マミ「みんなも食べていくかしら?」
まどか「たべる」
さやか「もしかしてマミさん……何かあったの? 杏子と」
マミ「キョウコ? ああ、杏子ね。居たわねそんなの。っていうかどうでもいいのよ、あんなのは。
あの犬畜生にも劣る破廉恥な腐れホームレスの事なんてもう忘れたわ。本当に汚らわしい。
そもそも知り合った事実なんて無いし。そうよ知らないの。私の知り合いに杏子なんて居ない。
だから恥じる必要はないの。だって存在しないんだから私を辱める事なんて出来ないでしょ?
ああああああ、もうやだやだやだやだ。なんで思い出させるのよ。勘弁してよ。ホント無理。
あんな生き物の名前を一時的にでも記憶してしまった事自体が私の人生最大の汚点だわ。
だってあの子、私にあんな破廉恥な、事、やめてって言ってるのに、何回も、何回も……。
いっそ絶望して導かれようかとも思ったけどそんな時に限ってソウルジェムはピッカピカ。
汚れないならこの手で握り潰そうと思ってもビクともしない。すごく固い。装飾が刺さる。
最終的に手元にあったクイックルワイパーで奴の喉元を突いて事なきを得たわ。いや、得てない。
全然事なきを得てない。もう完全に手遅れだったのよ。私は汚されてしまった。気持ち悪い」
さやか「…………」
まどか「ゆ、許せないよ……わたしの所有物を、マミさんを傷つけるなんて!」
ほむら「いったい何をされたというの……!? 事と次第によってはとても興奮するわ!」
マミ「そんなの……言える訳ないじゃない!」
さやか「……大丈夫だよマミさん。どんな事をされたとしても、あたしはおっぱいマミさんを離さない」
マミ「……嫌われて、しまうもの」
まどか「そんな事ないよ! マミさんは最高のうなじだったんだよ!?」
ほむら「そうよ! 嫌いになんて、なるはずない!」
さやか「そうだよ! 嫌いになんて……待って、先に言われた」
マミ「……分かったわ、そこまで、言ってくれるなら。私も信じてあげなきゃね……」
マミ「実は私、あの腐れホームレスに、その……」
まどか「…………」
ほむら「…………」
さやか「…………」
マミ「スカートを、めくられたの……」
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こういうバカSSすき