岡部「ラボメンガールズ全員可愛いすぎてつらい……」(81)

岡部(このシュタインズ・ゲートに到着してしばらく経った)

岡部(奇跡的に紅莉栖と再開し、まゆり達も変わらない平和な日々を過ごしている)

岡部(……そんな中、俺はとんでもない事に気付いてしまった)

岡部(それは……)

岡部「ラボメンガールズ全員可愛いすぎる、という事」

岡部(最初に魅力に気付いたのはまゆりだった)

岡部(ふと、いつものようにまゆりを駅まで送ろうとした時だ)

岡部(いつものように下らない会話をしながら手を繋いで帰っていた)

岡部(ただの気まぐれだった。その時、俺は手の繋ぎ方をいつもと変えてみた。互いの指を絡ませる。いわゆる恋人繋ぎという奴だ)

岡部(最初、あいつは驚いた顔をした。それは予想通りだった。しかし――)

岡部(お返しに、とあいつは頬を赤らめながら俺と腕を組んできた)

岡部(まゆりの恥ずかしそうな顔、仕草。やわらかい感触――俺は初めてまゆりにときめいた)

岡部(その日以来、俺はまゆりと以前のように接する事ができなくなっていた)

岡部(いつものように手を繋ごうとしても緊張し、あいつの笑顔を見ると見とれてしまう)

岡部「ああ、まゆり……かわいいよ、まゆり」

まゆり「……///」

ダル「…………」

紅莉栖「………」

岡部(……次に魅力に気付いたのは紅莉栖だった)

岡部(まゆりの魅力に気付いてから、俺は自然とまゆりの動きを目で追う事が多くなっていた)

岡部(その時に気付いた。まゆりの見る俺を睨み付ける紅莉栖の視線に……)

岡部(紅莉栖が睨み付ける理由は俺は何となく分かっていた)

岡部(かまってちゃんの奴の事だ。まゆりにばかり視線を向ける俺が気に入らなかったのだろう)

岡部(……それが可愛いすぎてつらい)

岡部(紅莉栖の魅力は前の世界線からよくよく知っていた。それを知った上で気付いた)

岡部(嫉妬する紅莉栖がかわいい……)

岡部(まゆりと一緒に帰ると紅莉栖はいつも羨ましいそうな目を向ける)

岡部(ルカ子に稽古をしに行くと言うと紅莉栖は寂しそうな顔をする)

岡部(フェイリスと厨二会話をしていると、不機嫌そうに顔を背ける)

岡部(指圧師とメールのやりとりをしていると、かまってちゃんオーラを出す)

岡部(……なんだこれ。かわいすぎだろ)

岡部「紅莉栖……嫉妬する紅莉栖かわいい」

紅莉栖「はぅ……」

まゆり「………」

ダル「………」

岡部(まゆりと紅莉栖だけじゃない……)

岡部(ルカ子は俺を慕ってくれるし、一生懸命だし……だが男だ)

岡部(それがどうした。ルカ子はかわいい。かわいいは正義)

岡部(フェイリスはあのギャップがたまらない。フェイリスの時はニャンニャンかわいい。留実穂の時もお嬢様かわいい)

岡部(一度で二度おいしい。二度かわいい)

岡部(指圧師も、あのメールと無表情のギャップがいい。あのぼそぼそと呟くような小さい声もかわいい)

岡部(胸は大きいのに、声は小さい。かわいい)

岡部「ラボメンガールズ全員可愛いすぎるだろ……くっ、これも機関の仕業か」

紅莉栖「………」

まゆり「………」

ダル「………」

ダル「……なあ、オカリン」

岡部「なんだダル。俺は今機関との戦いに向けて戦略を練っているのだ。邪魔をするな」

ダル「いや、その……全部漏れてるお」

岡部「何!?俺の戦略が機関に漏れてるだと!?そんな馬鹿な事が」

ダル「まゆ氏がかわいいとか、牧瀬氏がかわいいとか、もろもろ全部」

まゆり「………///」

紅莉栖「………///」

岡部「………」

岡部「えっ?」

岡部「そ、そんな筈ない!これは罠だ!」

紅莉栖「し、嫉妬なんかしてねーし!……ふ、ふふ」

まゆり「オカリンにかわいいって言われたの、久しぶりなのです……えへへ」

岡部「くっ、これも機関の仕業か!二人ともかわいいすぎるぞ!」

紅莉栖・まゆり「「はぅ……」」

ダル「………」

実際のところ、黙々と「支援」とだけレスするのと内容に応じたレス返すの、どっちが好ましいの?

岡部「くっ、分が悪いか……このままでは二人のかわいさにやられてしまう」

紅莉栖「ま、またかわいいって……」

まゆり「きょ、今日のオカリンは大体なのです……」

岡部「仕方ない!ここは一旦引く!さらばだ!」

バタン

ダル「逃げやがった……」

紅莉栖「おかべ……はぅ」ソワソワ

まゆり「オカリン……うぅ」ソワソワ

紅莉栖「わ、私も今日はもう帰るわ。すこし用事ができたし」ウズウズ

まゆり「ま、まゆしぃも用事があるので今日は帰るのです」ウズウズ

紅莉栖「じゃ、じゃあね、橋田」ウズウズ

まゆり「ばいばいダルくん」ウズウズ

バタン

ダル「………」

ダル「……ふんっ」ドン!

>>28お好きなように


風呂入る



岡部(ま、まさか口に出ていたとは……明日からどうやって接すればいいのだ)ハア

岡部「そもそも、あいつらが悪いのだ。あいつらがあんなに可愛いから……」

フェイリス「誰が可愛いのかニャン?」

岡部「それはまゆりと紅莉栖に決まって……」

フェイリス「ニャフフ……」ニヤニヤ

岡部「……」

フェイリス(いい事を聞いたニャン。これでまた凶真をイジr)

岡部「……やっぱりフェイリスもかわいいな」

フェイリス「………」

フェイリス「ふぇ?」

フェイリス「ニャ、いまニャンて……」

岡部「あっ、また本音が……」

フェイリス「ほ、本音って……」

岡部「………」

フェイリス「………」

岡部「ふ、フゥーハハハ!今のは戯れ言だ。忘れろ、猫娘よ。ではな」バサア

フェイリス「ま、待つニャン!」ガシ

岡部「な、何をする!だいたい貴様なぜここにいる!メイクイーンはどうしたのだ!?」

フェイリス「今日はオフニャ」

岡部「そうか、どうりで私服なわけか」ジー

フェイリス「ニャ、ニャンでそんなに見つめるのニャ?」

岡部「……私服のフェイリスもかわいい」

フェイリス「ふにゃ!?」

フェイリス「ま、また言った!かわいい言ったニャン!」アセアセ

岡部「ええい、悪いか!それにお前ならダル辺りから毎日のように言われてるだろうが」

フェイリス「凶真から言われたのは初めてニャ……」モジモジ

岡部「ああっ、照れてるフェイリスもかわいい……」

フェイリス「はぅ……お、岡部さん、恥ずかしいから、もう、言わないでよ……」

岡部「……やはり素のフェイリスも素晴らしいな」
留未穂「お、岡部さん……」キュン

岡部(改めて見るとこの小柄な体にあのスタイル。そしてこのギャップ。どれだけの属性を詰め込んでいるのだ、こいつは……)ナデナデ

留未穂「あっ、頭、な、撫でないでよ、あぅ……」

岡部(しまった。無意識に手が……くっ、どうやら悪霊に取り付かれたようだ。手が止まらない)ナデナデナデナデ

留未穂「岡部しゃん……んっ」

岡部「いかん、このままでは俺の体全体が乗っ取られてしまう!早く除霊せねば!」

留未穂「あっ……」

岡部「でば、さらばだフェイリスいや、留未穂よ、フゥーハハハ!」

留未穂「な、名前で呼んでくれた……はぅ」

柳林神社

岡部(さて、何とか振り切ったはいいが……当分フェイリスとは顔を合わせられんな)

岡部「……はあ、何をやっているんだ俺は」

ルカ子「あっ、おか、凶真さん!こんにちは」

岡部「おお、ルカ子か。ちゃんと修行はしているか?」

ルカ子「はいっ。昨日は20回も素振りをしました」

岡部「そうか、今後もその調子で頑張れよ」

ルカ子「は、はいっ」

岡部(ああっ、やっぱりルカ子はいつ見てもかわいいなあ……癒される)

岡部「ルカ子、かわいいよ。ルカ子……」

ルカ子「!?」

ルカ子「ええっ?い、いま何て……」

岡部「うん?どうかしたのか?ルカ子よ」

ルカ子「えっ?あれ?いえ、な、なにもないです……」

ルカ子(き、きっと気のせいだよね。岡部さんがそんな事、言うはずが……)

岡部「たまに見せる私服もいいが、ルカ子はやはり巫女服が一番よく似合う。かわいいすぎてつらい……」

ルカ子「えっ、えええっ!?」

ルカ子「お、岡部さん!?」

岡部「岡部ではない!凶真と呼べと言っておるだろう」

ルカ子「あっ、す、すみません……そ、そうじゃなくて!」

岡部「なんだ?」

ルカ子「さ、さっきなんて……」

岡部「ルカ子は巫女服が似合うなと、言っただけだ。やはり神聖で美しい巫女こそ我が弟子に相応しい」

ルカ子「う、う、美しいって……そ、そんな」アセアセ

ルカ子「そ、それにぼ、僕、男の子だから、み、巫女服が似合っていても……」

岡部「それがどうした!」

ルカ子「っ!」

岡部「お前は確かに可憐で美しく、巫女服がよく似合い、ラボメンの中で一番女らしく、まさに理想的な大和撫子だ!……だが男だ。しかしそれがどうした?」

ルカ子「で、でも」

岡部「男とか女とかそんなことどうでもいい!お前はお前だ。俺のかわいい大切なたった一人の弟子だ」

ルカ子「お、岡部さんの……は、はい!」

ルカ子「僕が岡部さんの……僕が岡部さんの……えへへ」

岡部(……また口から出たので勢いにまかせて言ったが、ごまかせただろうか)

岡部「しかし、かわいいのは事実なのだから仕方ないな」

ルカ子「はい?」

岡部「いや、何でもない。ではな、ルカ子。また会おう」

ルカ子「は、はい!」ペコリ

岡部「ああ、お辞儀するルカ子もかわいい……」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月26日 (土) 12:17:36   ID: ueKorC9S

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