菜々子「あ、そうだ！今日お買い物に行ってきたんだよ！」

鳴上「……」

菜々子「冷蔵庫、パンパンになっちゃった！」

鳴上「……」

＞菜々子を放置して自分の部屋へ行くことにした……

菜々子「……お兄ちゃん！」ｸﾞｲｯ

鳴上「！？」

＞菜々子が裾を引っ張っている……

菜々子「どうしちゃったの！？やっぱり具合が……」

鳴上「……」ﾌﾞﾝｯ!

＞菜々子の手を振り払った。

菜々子「きゃっ！」

鳴上「……」

菜々子「お兄ちゃん……」

＞菜々子は薄く涙を浮かべている……

＞気にせず部屋へ戻ることにした。

＞八十神高校……

陽介「くぁ～……もーすぐ中間テストだろ？やんなっちまうよなぁ」

千枝「うんうん、まだ事件も解決してないのにその上テストなんてありえないよ！」

雪子「でも、学生の本分は勉強だから」

陽介「天城は勉強できる子だからそう言えんの！俺らとはちがーうの！」

＞そういえばもうすぐ中間テストか……

陽介「へっ、同情するフリしたって騙されないぜ悠！」

千枝「学年トップの常連さんはいーですねー！！」

陽介「なぁ、またみんなで勉強会しないか？どっかで集まってさ！」

千枝「はいはい賛成！いいと思いまーす！」

雪子「でも……またみんなでお喋りして終わりになるような……」

陽介「あん時はあん時！」

千枝「お願い雪子！親友を助けるためと思って！」

雪子「うーん……」

＞また時間を無駄にして終わるのでは……

陽介「おーまえだって一緒にふざけてたろうが！」

千枝「ねぇねぇ、場所どうする？またジュネスに集合？」

陽介「んー……別にいいんだけどさ、なんかマンネリじゃね？」

雪子「でも、みんなで集まれるところなんてジュネスくらいしか……」

陽介「閃いた！」ｶｯ!

＞陽介がまた碌でもないことを閃いたようだ……

陽介「悠んチで勉強会しようぜ！結構広いし、心機一転ってことでさ！」

千枝「あっ！それ良い！ついでに菜々子ちゃんとも遊べるし？」

陽介「だな！ようし、そーと決まれば」

鳴上「絶対ダメだ」

３人「！？」

陽介「どっ、どうしたんだよ、急に？」

鳴上「勉強会をすることは良いと思う。だがウチでは絶対ダメだ」

雪子「都合でも悪いの？」

鳴上「悪い」

＞確固たる「勇気」で断った……

雪子「うーん……そこまで言うなら」

千枝「しょうがない、ジュネスでいいか」

陽介「“しょうがない”って何！？“でいいか”ってどういうことなの！？」

＞今度の日曜日にジュネスで勉強会を開くことになった……

＞堂島宅……

菜々子「おかえりなさい！」

鳴上「……」ﾁｯ

＞昨日あれだけ冷たくしたにも関わらず菜々子がつきまとってきた……

菜々子「あのね、今日学校でね……」

鳴上「……」

＞菜々子の話を無視して部屋に戻った……

＞日曜日。

鳴上「……」ｺﾞｿｺﾞｿ

＞今日は皆と勉強会を開く予定になっている……

菜々子「出かけるの？」

鳴上「……」

菜々子「……留守番、できるから」

鳴上「……」

＞ジュネスに集合の約束だ……急ごう。

菜々子「行ってらっしゃい、お兄ちゃん……」

＞ジュネス、フードコート……

千枝「んー……全然わっかんないなぁ……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

雪子「そこはこの公式を使って」

陽介「なぁ、これってどっちが交感神経だっけ？」

鳴上「確かノートに……」

＞皆は珍しく真面目に勉強をしている……

りせ「もーらい！」ﾋｮｲｯ

完二「あーっ！！！テメ、それ俺のおっとっと！しかも潜水艦だったぞ！？見たぞ！！」

直斗「あの……」

＞そうでないのもいるようだ……

クマ「おーい！みんなぁー！何してんの？何してんのぉ？」

＞クマが手を振りながら駆け寄ってきた……

陽介「勉強中！遊びじゃねーんだ、どっか行ってろ！」ｼｯｼｯ

クマ「んもー、陽介のイケズクマ！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

陽介「わかったらさっさと行け！っつーかお前仕事中じゃねーのかよ！」

クマ「ふふーん、今はブレイクタイムだから問題ないクマ？」ﾂﾝﾂﾝｯ

陽介「ちょっかい出してくんなって！」

クマ「クマはぁ、寂しいと死んじゃうんだクマ？」ﾂﾝﾂﾝｯ

鳴上「クマ、その辺にしといてやれ」

クマ「なにさなにさ！センセイまでクマをノケモノにするクマか？」

千枝「ごめんクマくん、割とマジかも……」ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘ

雪子「ち、千枝が勉強に本気に……！？大変、傘持ってくればよかったかも……」

鳴上「また後で構ってやるから」

クマ「んもー……しょーがないクマねぇー……」

クマ「でもでもでもー？今日のクマには味方がいるのでしたぁー！」

陽介「味方ぁ？」

クマ「あんなハクジョーモノの陽介たちは置いといて、一緒に遊ぶクマ！ね、ナナチャン！」

菜々子「うん！」

鳴上「！！」

＞クマの後ろから菜々子が顔を出した……！

陽介「な、菜々子ちゃん！？」

千枝「あー！菜々子ちゃん！どうしたの！？」

クマ「散歩中に見かけたからクマが逆ナンしたクマよ！」

菜々子「クマさんね、いっぱい面白いお話してくれるんだよ！」

クマ「んふっふー……クマのトークにかかればナナチャンもイチコロクマね！」

陽介「お前な……パートのおばちゃんたちだけでは飽きたらず……」

完二「そんな謎スキルを持ってたんか……」

クマ「あ、完二は心配しなくていいクマ」

完二「どういう意味だコラァ！！」

鳴上「……」

りせ「あれ？どうしたの先輩、顔色悪いよ？」

菜々子「お兄、ちゃん？」

鳴上「……すまない、先に帰る」ｶﾞﾀｯ

りせ「えっ？」

＞荷物を片付けて早々にジュネスを後にした……

直斗「先輩……何かあったのでしょうか」

陽介「さーな……腹でも痛かったんじゃねーの？」

菜々子「……」ｷﾞｭｯ...

＞堂島宅……

TV『明日の天気は晴れ。気持ちのよい洗濯日和となるでしょう……』

菜々子「……ただいま、お兄ちゃん」

TV『では、続いて本日のニュ』ﾌﾞﾂﾝｯ

鳴上「……」ｽｯｸ

＞部屋に戻ることにした……

菜々子「お兄ちゃん！！」

鳴上「……」

菜々子「待ってよ、お兄ちゃん！どうしたの！？最近のお兄ちゃん変だよ！」

鳴上「……」

菜々子「どこか痛いの？お熱があるの？それとも……」

菜々子「それとも、菜々子のこと、嫌いになっちゃったの……！？」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

鳴上「……」ﾌﾟｲｯ

＞明日からはまたテストだ……勉強しなくては。

菜々子「お兄ちゃん！！待ってよお兄ちゃん！！」

＞菜々子のことは気にせず部屋に戻った。

＞八十神高校……

陽介「なぁ悠、昨日はなんで帰っちまったんだ？」

鳴上「大したことじゃない」

千枝「菜々子ちゃん寂しがってたよ？ダメじゃんお兄ちゃん！！」

鳴上「菜々子は関係ない！」ｶｯ!

千枝「！！！」ﾋﾞｸｯ!

陽介「……なんか、あったのか？」

鳴上「大したことじゃない。気にしないでくれ」

陽介「そ、そうかよ……」

陽介「……やっぱり何かあったな」ﾋｿﾋｿ

雪子「うん。前まであれだけ菜々子ちゃんにべったりだったのに」ﾋｿﾋｿ

千枝「ケンカしたとか？」ﾋｿﾋｿ

陽介「いや、ただのケンカであそこまでムキになるか？」ﾋｿﾋｿ

千枝「ですよねー」ﾋｿﾋｿ

鳴上「……」

＞今日のテストの最終確認をしよう……

＞堂島宅……

＞中間テストも難なく終わった。今日は久しぶりにゆっくりしよう……

菜々子「……お兄ちゃん？」ｺｿｯ

鳴上「……」

＞部屋でテレビでも見ようか……

菜々子「お兄ちゃん！」

＞菜々子が扉を塞いでいる……

鳴上「……」

菜々子「菜々子が何かしちゃったのならごめんなさい！」

菜々子「謝る、から……だから……菜々子のこと嫌いにならないで！」

鳴上「……」

菜々子「お兄ちゃん！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

鳴上「……」

＞そういえば今日は病院の清掃のバイトがあった。遅刻してはマズい……

菜々子「お兄ちゃん！お兄、ちゃん……！！」

＞朝、通学途中……

直斗「おはようございます、先輩」

鳴上「ああ、おはよう直斗」

直斗「先輩、その……この間の勉強会の件なのですが」

鳴上「途中で帰って悪かった。それで、どうかしたか？」

直斗「いえ……特に何かあったというわけではないのですが」

＞直斗は何かを言い出せないようだ……

直斗「……僕で良ければいつでも相談に乗ります。では、また」

＞直斗と別れ、自分の教室へ入った。

＞堂島宅……

堂島「おお悠、おかえり」

鳴上「ただいま、おじさん」

菜々子「……」

堂島「今度、お前の学校で文化祭をやるんだってな。お前のクラスはどんなことをするんだ？」

鳴上「陽介の出した案で合コン喫茶をやることになりそうです」

堂島「合コン……？まぁ、文化祭だからといってあまりハメを外しすぎんようにな」

鳴上「はい、おじさん」

堂島「俺もその日は丁度休みが取れそうでな。菜々子と一緒に顔を出そうと思ってる。なぁ、菜々子？」

菜々子「……うん」

堂島「どうした？楽しみにしてるんじゃなかったか？」

菜々子「楽しみ、だけど……」ﾁﾗｯ

鳴上「……」

菜々子「……あっ、しゅ、宿題しなきゃいけないんだった！ちょっとやってくるね！」ﾀﾀﾀｯ

堂島「んおっ？あ、ああ……しっかりな」

＞菜々子は二階へ上がっていった……

鳴上「……」

堂島「……悠、菜々子と何かあったのか？」

鳴上「いえ、特には」

堂島「そうか……（俺の思い違いか？）」

鳴上「それじゃあおじさん、俺も今日はバイトがありますから」

堂島「……待て、悠」

鳴上「どうしました？」

堂島「……その、なんだ……何かあればすぐ俺に相談してくれよ？」

堂島「俺達は……家族、なんだからな」

＞堂島との固い絆を感じる……

＞だがそれとこれとは話が違う……バイトへ向かうことにした。

＞文化祭、終了後

陽介「苦い、苦い文化祭だったな……」

鳴上「あぁ……」

りせ「鳴上先輩は結構イケてましたよー？微妙なドラマの主役みたいで！」

＞褒めているつもりなのだろうか……

クマ「ハートを、ブチ抜くぞ？」ｽﾞｷｭﾝ

陽介「だぁってろ！！」ﾎﾟｺﾝｯ!

クマ「あいたぁ！」

雪子「ねぇ、良かったらウチで打ち上げしない？」

千枝「えっ？雪子ン家で！？それって、旅館でってこと！？」

クマ「りょ、りょかん～～～～！！！？」ｶﾞﾊﾞｯ!

陽介「い、いいのかよ天城！」

雪子「うん。前に約束してたし」

完二「そりゃぁいいや！先輩もそう思うっしょ！？」

＞“ウチ”で“打ち”あげ、か……いいと思うよ。

雪子「ぶふっ！！うく、うくくくくく……！いひひひ…！！」

千枝「あっ、スイッチ入っちゃったよ」

陽介「敢えて触れないようにしてたんだけどな……」

りせ「よーっし！じゃあ一旦帰って、みんなで旅館に集合ね！」

全員「おーーー！！」

直斗「あっ、おじいちゃん？あのね、今日ね、お泊りしたいんだけど……」


堂島「おー、こんなところに居たのか」ｶﾞﾗｯ!

鳴上「おじさん？」

菜々子「……」ｺｿｯ...

堂島「かくかくしかじかだからお前に菜々子を預かってもらおうと思ってな。探してたんだ」

鳴上「……菜々子を？」ﾁﾗｯ

菜々子「！！」ﾋﾞｸｯ!!

堂島「それじゃあ、俺はもう行くが……頼んだぞ、悠」

＞菜々子を一方的に置いて堂島は去っていった……

りせ「わぁ！じゃあ菜々子ちゃんも一緒にお泊りだね！」

クマ「な、ななななナナチャンとお泊りですとぉーーー！！？」ﾌﾝｽﾌﾝｽ

陽介「お前ちょっと落ち着け」

鳴上「……」

菜々子「お兄ちゃん……あの…」

鳴上「雪子は構わないか？」

雪子「うん。大丈夫だよ」

鳴上「……」

＞天城屋旅館

クマ「なーんだ、部屋はおんなじじゃないクマねー……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

陽介「あったりめーだろ」

鳴上「むしろこのほうが良かっただろ」

＞不本意ながら菜々子も一緒に連れてきてしまった……堂島の頼みは断れない。

完二「そっスよ！やっぱ男女の部屋は別でねーと！」

陽介「うん、それどういう意味かな完二くん？」

完二「？」

陽介「……さて、悠」

鳴上「どうした？」

陽介「この際だからハッキリ聞いておくけどよ……菜々子ちゃんと何かあったのか？」

クマ「えぇー！！？センセイとナナチャンが、な、な、ナニを！？」

完二「うるぁ！！」ﾊﾞｽﾀｱﾀｯｸ!

クマ「へぼぇぅ」

陽介「最近のお前の菜々子ちゃんに対する態度は明らかにオカシイ。いったいどうしたんだよ！」

鳴上「特に何も」

陽介「何も無いわけねーだろ！？菜々子ちゃんの怯えきった様子、いくら俺で感づくっつの！」

鳴上「何も無いといったら無い。心配は要らない」

陽介「だけどよぉ……」

prrrrrr！！

完二「風呂、空いてるみたいッスよ」

クマ「ひゃほーい！！」

陽介「……この話は後だ」

鳴上「……」

＞温泉……

りせ「直斗かわいいー！！」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

直斗「や、やめてください！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

千枝「なんだこれー！結構あるじゃんこれ！これ！！」ｻﾜｻﾜ

直斗「やだああああ！！」ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬ


菜々子「……」

雪子「菜々子ちゃん？」

菜々子「え？」

雪子「お風呂、気持ちいい？」

菜々子「……うん！こんなに広いお風呂初めて！」

雪子「そっか。良かった、喜んでもらえて」

雪子「菜々子ちゃん……お兄ちゃんと何かあった？」

菜々子「ふぇっ！？」ﾋﾞｸｯ!

雪子「私でよければ話してくれないかな。ね？」

菜々子「……」


直斗「も、もう先に上がります！」ｻﾞﾊﾞｯ

りせ「先輩！せっけん攻撃が有効です！」

千枝「ほいきた！」ﾋﾞｭﾝｯ!

直斗「ほわぁー！！滑った！」ｽﾞﾃｰﾝ!

りせ「ワンモア！」

菜々子「……なんでもないよ」

雪子「……本当？」

菜々子「うん！だって菜々子、お兄ちゃんのこと大好きだもん！」

雪子「そっか……そうだよね。私の勘違いだったかも」

菜々子「お兄ちゃんは……どうなのかな…」ﾎﾞｿｯ...

雪子「……？」

＞翌日

一同「お世話になりました！」

女将「いいえ、こちらこそ。またお越しくださいね」


雪子「鳴上くん、ちょっと……」

鳴上「どうした？」

雪子「……昨日、菜々子ちゃんと少しお話ししたの」

鳴上「……」

雪子「菜々子ちゃん……鳴上くんのこと、大好きだって」

鳴上「……！」

雪子「だからね？その……何かあったのかは知らないけれど」

雪子「菜々子ちゃんのこと、冷たくしないであげてね……」

＞菜々子はまだ自分のことを慕っているというのか……

雪子「何か事情があるのならいつでも相談して、ね」

雪子「私達……仲間でしょ？」

＞雪子からの強い信頼を感じる……

＞しかしそれとこれとは話が別だ……今日のところは帰ることにしよう。

＞堂島宅……

＞天城屋旅館から帰ってきた……さて、今日は何をしようか。

菜々子「……」ｼﾞｯ....

＞菜々子は何か言いたげだ……

菜々子「お兄ちゃん……あの……」

菜々子「……お、おんせん、気持ちよかったね！」ﾆｺｯ

鳴上「……」

＞キツネと戯れてこよう……

＞神社……

キツネ「コーーーーーン！」

鳴上「ははは、よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

＞キツネと遊んで過ごした……

キツネ「コン！」

鳴上「ん？また依頼か？どれどれ……」

＞「おにいちゃんとまたなかよしになれますように」

鳴上「……！！！」

＞依頼主の名前は……

鳴上「……」ｷﾞﾘｯ....

キツネ「コーン！」

鳴上「……これはダメだ」

キツネ「コン！？」

鳴上「他の依頼は無いのか？」

キツネ「…………」

＞キツネは別の絵馬を咥えて来た……

鳴上「うん、コッチなら大丈夫だ。それじゃ、期待して待っててくれ」

キツネ「コーン……」

＞この絵馬は後で処分しておこう……

＞堂島宅……

鳴上「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

菜々子「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

堂島「……」

＞食卓の空気が重い……

菜々子「ごちそうさまでした……」

＞菜々子は早々に食べ終えて二階へ上がっていった……

鳴上「……」

堂島「……」

堂島「……悠」

鳴上「はい」

堂島「菜々子と何があった？ケンカか？」

鳴上「特に何もありません」

堂島「ンなワケ無いだろォ！！！」ﾊﾞﾝｯ!!

鳴上「！！！」

＞すごい迫力だ……

堂島「この際だ……全部話してもらうぞ、悠。菜々子のこと、そして事件のこと……お前の知っていること、全てだ！！」

鳴上「……」

＞警察署、取調室……

鳴上「話すことはありません」

堂島「本当にか？ほんとうに本当にか？」

鳴上「はい」

堂島「そうか……ならお前は何も理由が無いのに菜々子を避けていたと言うのか？」

鳴上「……はい」

堂島「…………」

＞堂島は渋い顔をしている……

堂島「……お前のことは本当の息子のように思っていたんだがな」

鳴上「……」

堂島「菜々子もだ。お前のことを本当の兄のように慕っていた」

鳴上「……」

堂島「悠……本当に、俺に隠していることは無いんだな？」

鳴上「……はい」

堂島「そうか……」

＞堂島は深い溜息をついている……

堂島「一晩、ここに居ろ。お前が話してくれる気になるまで、俺はいくらでも待つからな」

＞堂島は出て行ってしまった……

足立「やーｗｗｗｗｗ災難だったねｗｗｗｗ悠くんｗｗｗｗｗｗｗｗ」

鳴上「足立さん……」

足立「いんやｗｗｗｗわかるｗｗｗわかるよｗｗｗｗ悠くんもトシゴロだもんねｗｗｗｗｗｗｗうんうんｗｗｗ」

足立「意味もなくイライラしたりするときってｗｗｗｗあるよねｗｗｗｗボクもそうだったｗｗｗｗｗ」

足立「まあさｗｗｗｗ堂島さんも本気でキミのこと心配してるんだよｗｗｗｗアレでｗｗｗｗｗ」

足立「だからさｗｗｗｗちょっとは堂島さんのことｗｗｗ信用してあげてｗｗｗｗねｗｗｗｗ」

足立「んじゃｗｗｗｗボク部屋の外にいるからｗｗｗｗ何かあったら呼んでねｗｗｗｗねｗｗｗｗ」

＞足立は部屋から出ていった……

鳴上「……」

＞数時間後……

鳴上「……」

＞時間だけが過ぎていく……

鳴上「……そうだ、マヨナカテレビ……！！」

＞取調室のテレビを覗いてみた……

鳴上「……！！！」

＞……小さな人影が映っている！これは……

鳴上「……菜々子……！」

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足立「ちょｗｗｗｗｗｗｗなんなのキミタチｗｗｗｗｗｗｗｗ」

陽介「悠に会わせてください！！緊急事態なんです！！！」

完二「オラァ！！さっさと部屋の鍵ぃ開けやがれ！！！」

足立「いひぃｗｗｗｗｗやｗｗｗめｗｗｗてｗｗｗｗｗｗちょｗｗｗｗｗｗ」

＞部屋の外から皆の声がする……！

陽介「悠！！」ﾊﾞﾝｯ!

鳴上「陽介……！」

陽介「悠……菜々子ちゃんが……菜々子ちゃんが、いなくなっちまった！！」

堂島「オイ！何の騒ぎだ！！」

足立「堂島さんｗｗｗｗｗ助けてｗｗｗｗｗｗｗこの子達怖いっすｗｗｗｗｗｗｗ」

陽介「堂島さん！！菜々子ちゃんがいなくなったんです！！」

堂島「……何だと！？」

陽介「詳しいことは直斗……白鐘に聞いてください！！はい電話！」

直斗『ぼく直斗！いま貴方の家の前にいるけど菜々子ちゃんがいません！』

堂島「な、菜々子ォ！！」ﾊﾞｯ!!

＞堂島は外へ駆けて行った……

陽介「悠、聞いた通りだ！菜々子ちゃんがいなくなった！きっと菜々子ちゃんは……」

鳴上「……分かってる」

陽介「来るよな？」

鳴上「モチロンだ！！」

陽介「ウッシ！良い返事だ！！」

足立「あのｗｗｗｗｗだから勝手に外に出すわけにはｗｗｗｗｗｗｗ」

完二「なんか言ったかオラァ！！！」

足立「言ってませんｗｗｗｗｗ行ってらっしゃいｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

＞商店街……

鳴上「あれは……！」

＞堂島の車と宅配のトラックが事故をおこしている……！

鳴上「おじさん！！」ﾀﾀｯ!

堂島「グッ……ゆ、悠……！」

鳴上「おじさん！しっかりしてくださいおじさん！！」

堂島「悠……実は…知って、いたんだ……」

鳴上「！！？」

堂島「見たんだ……お前の、部屋にあった……コレを……」

鳴上「それは……」

＞堂島の手に握られているのは……

堂島「“大切な人が入れられて殺される”……コイツの、せいなんだんだろう……？」

＞数日前に届いた“脅迫状”だ……！


直斗「生田目の日記見つけました！」

足立「すごいｗｗｗｗｗそりゃｗｗｗｗｗ決まりだねｗｗｗｗｗｗｗ」

千枝「見て！本当にテレビが乗ってる！！」

堂島「一言……相談してくれりゃあ良かったのに、よ……」

鳴上「おじさん……！」

堂島「悠……頼む、アイツを……菜々子を、助けてやってくれ……」

堂島「お前になら…できるんだろう……！？」

鳴上「おじさん！安心して下さい……菜々子は俺が必ず助けます！必ず！！」

堂島「頼んだ……」

陽介「堂島さんの言うとおりだ……水臭いぜ、悠」

鳴上「陽介……」

千枝「相談してくれればよかったのに！」

雪子「みんな心配してたんだよ？」

クマ「クマ、センセイとナナチャンのためなら例え火の中テレビの中！」

鳴上「みんな……」

直斗「菜々子ちゃんが待っています。生田目も消えたのが心配だ」

りせ「しっかり準備して行こうね！サポートは任せて！」

完二「行こうぜ、先輩！！」

鳴上「……ああ！！」

＞仲間たちとの固い絆を感じる……

＞仲間たちと一緒なら絶対に菜々子を助けられる！！

鳴上「行くぞ、みんな！！」

全員「おー！！！」

＞天上楽土……

生田目「俺が！！俺がみんな救うんだああ！！俺は救世主だ！ヒーローなんだああああ！！！」

菜々子「ひっ……！」


鳴上「菜々子！！」

菜々子「！！！」

生田目「なんだ……お前ら……！」

菜々子「……お、お兄、ちゃん……」

鳴上「……菜々子」


鳴上「必ず助ける！！！」

菜々子「お兄ちゃん！！！」ﾌﾞﾜｯ

生田目「邪魔をするなあああああああああああああ！！！！！」ｸﾞﾜｯ!!

鳴上「邪魔なのはお前だあああああああああ！！！！」

鳴上「ペル……ソナァァァァァァァァァ！！」ｶｯ!



鳴上「菜々子！」

菜々子「お兄ちゃん……来て、くれたんだ……」

鳴上「当たり前だ！！菜々子は、俺の……世界で一番の宝物だ！！」

菜々子「お兄ちゃん……大好き！」

鳴上「菜々子！」

菜々子「お兄ちゃん！」