千早「みんなアイドルらしくふるまっているし…」
千早「それに比べ私は…」
千早「…」
千早「…いいえ、先日誕生日を迎えたんだし、私も成長しないと」
千早「それにこの前はみんなからあんな素敵な歌をもらったんだから」
千早「恩返しの意味でも765プロにとってプラスになるような行動をしなければ」
千早「…そうね、みんなのかわいさを研究することにしましょう」
千早「…でも研究と言ってもどうすればいいかわからないわ」
千早「どうも私は人と感性がズレているところがあるみたいだし」
千早「…」
千早「…直接聞きに行きましょう」
千早「そうね、それがいいわ」
千早「まずは…」
千早「…聞きやすさから考えても春香にしましょう」
千早「女の子らしさといえば春香だし」
千早「ねえ春香」
春香「どうしたの千早ちゃん」
千早「どうしたらかわいくなれるの?」
春香「!」
千早「?」
春香(そうか千早ちゃん…恋だね、恋をしたんだね!)
千早「春香?」
春香(よーっし!じゃあ私が千早ちゃんのために一肌脱ぎましょう!)
千早「ねえ春香?聞いてる?」
春香「千早ちゃん!かわいくなるためにはまずは口調だよ!」
千早「く、口調?」
春香「うん!ほら、千早ちゃんってどちらかと言うとクールな感じじゃない?」
千早「…まあ、冷たいしゃべり方だと言われたことはあるわ」
春香「そうじゃなくて、もっとかわいい自分をアピールしなきゃ!」
千早「た、たとえば?」
春香「語尾にニャンつけてみて」
千早「!?」
春香「語尾にニャンつけてみて」
千早「そ、そんなの無理よ春香…!」
春香「いいからいいから!今二人っきりなんだし!」
千早「…」
春香「ほら!自己紹介してみて!」
千早「…」
千早「…ち」
千早「千早だニャン…///」
春香(かわいいいい!!)
春香「いい!すっごくいいよ千早ちゃん!」
千早「た、ただ恥ずかしいだけなんだけど…///」
春香「そんなことないよ!今のでみんな千早ちゃんにメロメロだよ!」
千早「べ、別にメロメロにしたいわけじゃ…」
春香「えっとね、じゃあ次はね…!」
千早「わ、私用事思い出したから!それじゃ!」
春香「うーん、そうだなー…シチュエーションは放課後の教室でー」
千早「…」
千早「…ひどい目にあったわ」
千早「でも、本当にあれでかわいいのかしら…?」
千早「…」
千早「…つ、次の曲は、『眠り姫』だニャン♪」
千早「…」
千早「~っ!!///」ジタバタ
千早「つ、次は美希ね…美希なら正統派のかわいさを教えてくれそうだわ…」
美希「あれ?どうしたの千早さん」
千早「美希、ちょっといいかしら」
美希「うん、いいよー!千早さんの頼みならなんでも聞いちゃうの!」
千早「あなたのかわいさを私に教えて」
美希「へ?」
千早「いいえ、言い方が悪いわね…」
千早「…」
千早「私をかわいくして」
美希(余計よくわからないの)
美希「でも、何もしなくても千早さんはかわいいと思うけどなぁ」
千早「そんなことないわ…私は美希のかわいさの秘訣を知りたいのよ」
美希「かわいさ…うーん、ミキそんなの意識したこと無いしなあ」
千早「いいえ、きっとなにかあるはずよ」
美希「うーん、うーん…」
美希「…」
美希「…考え事してたら眠くなってきたの、あふぅ」
千早「!!」
千早「それよ、美希!」
美希「ふぇ?」
千早「口癖にも近い特徴のあるしゃべり方、『あふぅ』というキーワード!」
千早(これは春香の言った口調ともつながる部分があるわね!成長してるわよ、私!)
美希「きゅ、急にガッツポーズしてどうしたの千早さん」
千早(…でもそうね、美希のをそのまま真似してもそれは個性にはならないし)
千早(ここはひとつ工夫を加えましょう)
千早「…」
千早「やふぅ」
美希「検索エンジンがどうかしたの千早さん?」
千早「あら、検索エンジンなんて難しい言葉知ってるのね、美希」
美希「この前テレビの漫才見てたら言ってたの…それでどうしたの?」
千早「どうしたもなにも…気付かないの?」
美希「なにが?」
千早「ふふ、あなたもまだまだね、美希」
美希「???」
千早「それじゃ私は行くわ、おやすみ」
美希「…」
美希「なにかよくわからないけど、千早さんが言うならミキはまだまだなの…」
千早「いいわね、今のは確実に成長したわ」
千早「…」
千早「千早だニャン♪やふぅ!」
千早「…」
千早「なにが目的なのか分からないわね…」
千早「でも前進しているのは確かよ、頑張りましょう」
千早「次は…真に聞いてみましょう」
千早「真、聞きたいことがあるのだけれど」
真「なに?腹筋の鍛え方?」
千早「興味はあるけど違うわ…かわいさについてよ」
真「かわいさ?」
千早「あなたのかわいさを私に教えてほしいの」
真「!」
真「そんなぁ~、かわいいだなんてそんなぁ~///」テレテレ
千早(あらかわいい)
千早(…あれ?)
真「え~、でもぉ~、どうしてもって言うんなら教えてあげてもいいっていうかぁ~///」
千早(これが真のかわいさじゃないのかしら)
真「んもぉ~、千早だけだからね、まったくぅ~///」
千早(普段かわいいと言われ慣れてないから、いざ言われたときに照れる)
真「えっとぉ~、まずはこうやって上目づかいになってぇ~///」
千早(これも一種のかわいさね、さすがだわ)
真「まっこまっ」
千早「ありがとう真、私行くわ」
千早「なるほど、なにもかわいさをアピールするだけが方法じゃないってことね」
千早「勉強になるわね、まったく…」
千早「…」
千早「千早だニャン♪やふぅ」
千早「千早ちゃんかわいー!こっち向いてー!」(裏声)
千早「も、もう!かわいいなんて言ってもなにも出ないぞぉ///」
千早「…」
千早「とても成長している気がするわ」
千早「よし、次は萩原さんよ」
雪歩「へ?かわいさ?」
千早「ええ、なにか教えてくれないかしら」
雪歩「そ、そんな…かわいいだなんて…///」
千早(…照れるのは真から学んだものね)
千早「ほら、そうじゃなくてもっとあるでしょう、あなたのかわいさ」
雪歩「きゅ、急に言われても困るよぉ…」
千早「なんでもいいのよ?ほら、なんでもいいから教えてごらんなさい萩原さん、少しだけでいいから」
雪歩「こ、怖いよぉ千早ちゃぁん!」
千早「怖いだなんてそんな…私はただ…」
千早「…はっ!」
雪歩「…?」
千早(この守ってあげたくなるような可憐さ…)
千早(これが萩原さんのかわいさなのね…!してやられたわ…!)
雪歩「ち、千早ちゃん?」
千早(ある意味女性らしさの原点であり極み…!盲点だったわ…!)
雪歩「ねえ千早ちゃん?聞こえてる?」
千早「…萩原さん」
雪歩「な、なに…?」
千早「ありがとう!!!!!!感謝するわ!!!!!!!」
雪歩「ひぃっ!」
雪歩(ち、千早ちゃんの普段から鍛錬を惜しまない姿勢が生み出したそのスレンダーかつ強靭な肉体から)
雪歩(まるで私の鼓膜を打ち破らんとするかのような圧倒的声量の美声が出たことによって)
雪歩(すっごくびっくりしたー!!)
千早「それじゃまた!」
雪歩「あ、はい…」
雪歩(…)
雪歩(なんで頭の中が説明口調だったんだろう…)
千早「いい調子ね、このペースでいくわよ」
千早「千早だニャン♪やふぅ!」
千早「千早ちゃんかわいー!こっち向いてー!」(裏声)
千早「ひ、ひうぅ!かわいいなんて言われても困りますぅ…///」
千早「…」
千早「かわいいと言われて怯むのもアイドルとしてどうなのかしら…」
千早「…悩んでいても仕方ないわ、次にいきましょう」
千早「次は…水瀬さんに聞いてみましょう」
千早「水瀬さんには期待できるわね」
ちーちゃんは完璧だなぁ
伊織「はぁ?かわいさ?」
千早「ええ、なにか教えてくれないかしら」
伊織「そういうことって普通は人に聞くものじゃないと思うんだけど」
千早「承知のうえよ、さぁ!」
伊織「さぁって、アンタね…」
千早「…」
伊織「…その期待に満ちた目をやめなさいよ」
千早「ごめんなさい、期待しないわ」
伊織「いや、それはそれでむかつく」
伊織「…そうね、逆に千早が気付いてない自分のかわいさを教えてあげるわ」
千早「へ?」
伊織「毎朝誰よりも早く事務所に来て自主練していること」
千早「それはまあ…習慣のようなものだし」
伊織「そしてたまに春香や美希、やよいのライブ映像を見て振り付けとかを真似していること」
千早「!?」
伊織「『キラメキラリー、もっとモワッとー♪』」
伊織「『…違うわね、高槻さんは腰をもっとこう、クイッと…こうクイッと』」
伊織「『……あれ?なんかこれ楽しいかも』」
伊織「『クイッと!クイッと!キラメキラリー、もっとクイッとー!!』」
千早「やめて!!」
>千早「千早だニャン♪やふぅ!」
>千早「千早ちゃんかわいー!こっち向いてー!」(裏声)
>千早「ひ、ひうぅ!かわいいなんて言われても困りますぅ…///」
真成分が消えたの・・・
伊織「他にもあるわよ、アンタこの前あずさの水着を自分の胸にあてがって」
千早「言ってない!」
伊織「『あらあら~、最近肩こりがひどくて~うふふ~』」
千早「う、うう…言ってないもん!」ダダダダ
ガチャ バタン!
伊織「あ、行っちゃった」
伊織「…」
伊織(ちょっと涙目になった千早かわいー!)
伊織「…でもちょっと言い過ぎたからあとで謝っとかないとね」
ちひゃーも可愛いが、ちひゃーのモノマネをするいおりんも可愛い
千早「はぁ…はぁ…」
千早「だ、誰にも見られてないと思ったのに…うう、不覚……!」
千早「…でも水瀬さんの観察眼、さすがね…」
千早「……!」
千早「も、もしや…周りをよく見る観察眼と計算高さが必要だと暗に教えてくれていたのかしら…!」
千早「さすがとしか言いようがないわ、水瀬さん…!」
千早「まだまだ勉強が必要ね…次は…」
千早「…あずささんに聞いてみましょう」
千早「……今の話のあとに行くのはちょっとアレだけれど」
千早「あずささん、ちょっといいですか」
あずさ「あら千早ちゃん、どうしたの?」
千早「お聞きしたいことがあるんですけど」
あずさ「いいわよ~、なんでも答えてあげちゃうんだから!」
千早(意気込むあずささんかわいい)
あずさ「で、何が聞きたいの?」
千早「む、胸ってどうやったら大きくなるんですか?」
あずさ「え?」
千早「え?」
千早(し、しまった…!あずささんがかわいくてつい普段考えていることを…!)
あずさ「む、胸はその…どうやったらっていうか…う~ん」
千早「す、すみません!もう私向こうに行きま…!」
あずさ「こーら千早ちゃん、質問したんだから最後までちゃんと聞きなさい」
千早「う…」
あずさ「ほら、私の隣に座って」
千早「…えっと」
あずさ「ね?」
千早「……はい」
ちーちゃああああああああん
かわいいいいいい
あずさ「それでね、胸なんだけど…私の場合は勝手に大きくなっちゃったから、大きくする方法は分からないの」
千早「はあ…」
あずさ「ごめんなさいね、千早ちゃん」
千早「い、いえ!私の方こそ、こんな質問しちゃって…!」
あずさ「それで、本当はなんて質問しようとしてたの?」
千早「…分かってたんですか?」
あずさ「うふふ、真面目な千早ちゃんがそんな質問するわけないもの」
千早(いや、聞けるなら聞きたかったんですけど)
あずちは・・・
なるほどそういうのもあるのか!
千早「えっと…あずささんのかわいさの秘密を教えてほしいと思って…」
あずさ「私の…かわいさ?」
千早「はい……他のみんなにも聞いてるんですけど、それを知れば、その…」
あずさ「…自分もかわいくなれると思ったの?」
千早「……はい」
あずさ「…うふふ、千早ちゃんかわいいかわいい」ナデナデ
千早「あ、ちょ…!あずささん…///」
あずさ「~♪」ナデナデ ニコニコ
千早(…でも不思議と、嫌な気分ではないわ)
千早とあずさがのように接してると何かニヤニヤするな
あずさ「ねえ千早ちゃん、そんなにかわいくなりたいの?」
千早「…やはりアイドルとしてはかわいくないと…」
あずさ「今の自分が嫌い?」
千早「……よくわかりません」
あずさ「私は、今の千早ちゃん好きよ?」
千早「!」
千早「……」
千早「…じゃあ、好き…かもです…///」
あずさ「うふふ」
俺の方が大好きだけどな
千早「…あずささんにはそのままでいいと言われたけれど」
千早「果たしてそんなことが…ううん、私はアイドルとしてはまだまだ未熟なはず」
千早「もっと勉強しなきゃいけないわね」
千早「次は…律子にしましょうか」
千早「元アイドルでプロデューサーという」
千早「ちょっと変わった経歴ならではの意見がもらえるはず!」
千早「…」
千早「律子もスタイルがいいから…気をつけないと」
律子「あら千早、どうしたの?」
千早「律子、今時間大丈夫かしら」
律子「かまわないわよ、今日は比較的ヒマな方だし」
千早「それじゃあ聞きたいんだけど、どうやったらかわいくなれるのかしら」
律子「…へ?」
千早「だから、かわいくなる方法を聞いているの」
律子「……千早が?」
千早「私が聞いているんだから、私に決まってるじゃない」
律子「ぷっ、あは、あはははは!」
千早「…律子、私は真面目に聞いているのだけれど」
律子「あはははは……いやごめんごめん…でも千早がねぇ」
千早「むぅ…」
律子(むくれる千早かわいい)
律子「…!」
律子「私に任せなさい、千早!あなたをかわいくしてあげるわ!」
千早「…?」
律子「千早、心の準備はできた?」
千早「ちょ、ちょっと恥ずかしいのだけど…」
律子「いいじゃない!二人しかいないんだから!」
千早「じゃ、じゃあいくわよ…」
千早「…」
千早「お、お帰りなさいませ!ご主人様だニャン♪」
律子「かわいいいいい!!!」
千早「根本が春香といっしょじゃない!」バシッ
律子「肩パンやめて!」
千早「はぁ…はぁ…」
律子「でも、千早はかわいくなりたいのよね?」
千早「…だから、さっきからそう言ってるじゃない」
律子「今の千早めちゃくちゃかわいいけど?」
千早「~っ!!!///」
千早「もういい!」スタスタ
ガチャ バタン!
律子「あらあら」
律子「…」
律子「…ねえ伊織、今の見てた?」
伊織「もちろんよ」
千早「な、なによ春香も律子も…私で遊んでるんじゃないの…!?」
千早「……」
千早「…ち、千早だニャン♪」
千早「キラメキラリー、もっとニャニャンとー…♪」クイッ クイッ
やよい「あれ?千早さん廊下で何してるんですかー?」
千早「」
やよい「千早さん?」
千早「」
千早「…はっ!た、高槻さん…!」
やよい「だ、大丈夫ですか千早さん…今気絶してたみたいですけど…」
千早「だ、大丈夫よ…心配しないで」
やよい「うっうー!よかったですー!」
千早(あ、危ないところだった…高槻さんにあんなところ見られたら…)
やよい「さっきのってキラメキラリのダンスですよね!私の持ち歌まで覚えてくれてるなんてうれしいですー!」
千早「」
やよい「ち、千早さーん!!」
千早「…ん」
やよい「あ、気が付きましたかー?」
千早「……ここは」
やよい「事務所のソファーです!千早さん気絶しちゃったから心配で…」
千早「…ごめんなさい、ちょっと取り乱しちゃったみたいで…」
千早(…ん?これって…)
千早「…ねえ、高槻さん」
やよい「なんですかー?」
千早「今、もしかして膝枕してくれてる?」
やよい「はい!そうですよー!」
千早(…)
千早(なんと)
やよい「も、もしかして嫌でしたか…?」
千早「い、いいい嫌だなんてそんな…!」
やよい「ならもうちょっと休んでてくださいねー、急に起きあがったら危ないですよ」
千早(…これは偶然に感謝しなきゃいけないわね)
千早(……でも、高槻さんのいいところはこうやって人を無条件に気遣えるところ)
千早(それに、なんだかんだでしっかりしてるところもあって…)
千早(…それもそうよね、お姉ちゃんなんだし)
千早(……)
千早(…お姉ちゃん、ね……)
>>111ならウンコ食う
>>111
期待してる
千早「ん…」
千早「…いけない!寝ちゃってたの!?」ガバッ
千早「……あれ?高槻さん…書き置きがあるわ」
千早「…気持ち良さそうだったので起こせませんでした」
千早「特売が始まりそうなので帰ります、ごめんなさい」
千早「あと、千早さんの寝顔とってもかわいかったです、よ…」
千早「…」
千早「……これが今日一番恥ずかしいかも…///」
千早「…でも、高槻さんには悪いことをしたわね」
千早「明日、なにかお礼をしないと」
千早「…」
千早「亜美、真美」
亜美「ひゃ、ひゃい!」
真美「そ、ソファーのうしろに隠れているのに見つけるなんて…さすが千早お姉ちゃん…」
千早「なんとなく気配がするから分かるわよ」
千早「……それとその手に持っているマジックペンはなにかしら」
真美「あ!こ、これは…」
亜美「け、決して千早お姉ちゃんの顔にラクガキをしたわけじゃなくて…!」
千早「怒らないから鏡を持ってきなさい」
真美「う、うう…!」
亜美「えっと、その…!」
千早「持ってきなさい?」ニコッ
真美「は、はいぃ!」
亜美「こちら鏡でございますぅ!」
千早「…」
亜美「ち、千早お姉ちゃん…」
真美「ごめんなさい、もうしません…」
千早「あのね、二人とも」
千早「ラクガキ自体は決して褒められることじゃないわ」
千早「でも、ソファーで無防備に寝ていた私にも責任が無いわけじゃない」
千早「…今私が怒ってるのはね」
千早「なんでオデコに『肉』じゃなくて『中』って書いてるのよ!!」
千早「普通は『肉』でしょ!?なんでキン肉マンじゃなくてラーメンマンなのよ!」
亜美「い、いくら千早お姉ちゃんでもそれは見逃せないよ!」
真美「そうだそうだ!ラーメンマンをバカにするな→!」
千早「あなたたちの軽率な行動でラーメンマンがバカにされてることに気付きなさい!」
亜美「…ち、千早お姉ちゃんの悪魔ちょうじーん!!」ダッ
真美「明日ちゃんとキン肉マンのマンガ返せー!!」ダッ
千早「あ、二人とも!」
千早「…」
千早「……ちゃんと部屋の掃除しないと…最近たまってきてるし…」
千早「…それにしても体よく逃げられた気がしないでもないわね」
千早「まあ、この顔じゃ外まで追いかけられないけど…」
千早「…」
千早「…とりあえず顔を洗いに行きましょう」
千早「給湯室の水道で…、…四条さん?」
貴音「おや、如月ちは…」
千早「……?」
貴音「ら、らぁめんまん先生!」
千早「違います」
貴音「先ほどは失礼いたしました…それにしても双海亜美と真美にですか」
千早「ええ、あの二人には困ったものです」フキフキ
貴音「…ふふ」
千早「…どうしたんですか、急に」
貴音「そのように言いながらも、うれしそうな顔をしていますよ」
千早「…!」
貴音「以前の如月千早ではそのような顔は想像できま」ピピピ ピピピ
貴音「申し訳ありません、3分経ったのでお湯を捨ててきます」
千早「あ、はい」
千早(今日は焼きそばなのね)
貴音「律子から聞きました、今日はかわいさとはなんたるかを聞いてまわっていたようですね」
千早「あ、はい…参考になるかと思って」
千早(律子め…明日言っておかないと…)
貴音「ふむ…かわいさ、ですか…」
千早「…四条さんはなにかかわいさの秘訣とかありますか?」
貴音「如月千早」
千早「は、はい」
貴音「わたくしが月を眺めることを趣味としているのは存じていますね?」
千早「え?…それはまあ、以前ご一緒しましたし」
貴音「月にはえもいわれぬ風情があります」
貴音「曇り空のとき、道具を介して覗くとき、はたまた簾を通して眺めるとき」
貴音「どれも美しい月であるのには変わりない」
貴音「ですが、わたくしを含む人々は結局のところ」
貴音「自らの目で眺める満月を最も美しいと感じるのですよ」
千早「…?」
貴音「ふふ、わたくしの言うことが理解できないのであれば気にしなくてけっこうです」
貴音「…また時間が合えば二人で月を眺めに行きましょう」
千早「…ええ、ぜひ」
貴音「それでは、また」
千早「…月、か」
千早「あいかわらず四条さんは不思議な人ね…」
千早「…まあ、それが四条さんの魅力でもあるんだろうけど」
千早「…」
千早「それにしても、話しながらカップラーメンを4つたいらげるというのは人間業じゃないわね…」
千早「…」
千早「千早だニャン♪ずぞっ!ずぞぞっ!ら、ラーメンおいしいですぅ…///」
千早「何アイドルよ!」バシーッ!
響「ち、千早…どうしたんだペンを床に投げつけて…」
千早「我那覇さん…!…いえ、ちょっと虫がいてびっくりしただけよ」
響「虫かぁー、千早は虫が怖いのかー?」
千早「あ、あまり得意ではないわね…」
千早(…まあさっきのはとっさの言い訳だったけど)
響「ふーん…あ、千早」
千早「?」
響「足元にゴキブリいるぞ?」
千早「ひやぁっ!!」
千早「~っ!!!!」ポカポカポカポカ
響「あはは、いた、痛いって千早ぁ!ごめんって言ってるだろー」
千早「それ、それでも…!言っていい冗談と悪い冗談が…!」
響「あはははは、千早の意外な一面さー!かわいいなー!」
千早「…え?かわ…」
響「沖縄に来たら虫くらいでいちいちびっくりしてられないぞー?」
響「あ、そうだ!今度は自分の一人暮らしの家じゃなくて実家に遊びに来てよ!」
響「そしたらアンマーの絶品ゴーヤチャンプルーが…」
響「…千早?」
千早「……」
千早「…」
千早(……あのあと、我那覇さんには体調が悪いからと言って帰ってもらった)
千早(家まで送ると言われたけど、少し休んで行くと言って…)
千早(…)
千早(言い訳としてはちょっと苦しいわね…)
千早(…明日、我那覇さんとお昼でもいっしょに行こうかしら…)
ガチャ
小鳥「あら?千早ちゃんまだ残ってたの?」
千早「音無、さん…」
小鳥「だめよー、今日はオフでも明日からは仕事たくさん入ってるんだから」
千早「…すみません」
小鳥「ふふ、謝ることでもないけどね」
千早「…あの、音無さん」
小鳥「なに?千早ちゃん」
千早「……かわいさって、なんだと思いますか?」
小鳥「…ああ、今日一日中かけずりまわってたもんね」
千早「み、見てたんですか!?」
小鳥「スキあらば録画済みです」グッ
千早「今すぐ消してください!!」
小鳥「えー、せっかくかわいい千早ちゃんがいっぱい撮れたのにー」
千早「…また、かわいいって」
小鳥「え?」
千早「私は別にかわいいと思ってやってるわけじゃないのに」
千早「それをからかうみたいにかわいいって言われて!」
千早「もう私、アイドルって何なのか…分からなくて…!」
小鳥「…ねえ、千早ちゃん」
千早「…?」
小鳥「若いってだけでも十分かわいさの要素になってるってことにまず気付いたほうがいいわよ?」
千早(か、顔が真剣…!)
小鳥「…まあ冗談は置いといて」
千早(冗談なんだ…)
小鳥「まず、765プロのみんなが嘘をついたり他の人をからかって遊んだりするような人だと思う?」
千早「…!それは、そんな…!」
小鳥「そりゃあ亜美ちゃん真美ちゃんはイタズラするかもだけど」
小鳥「最後にはちゃんとごめんなさいするでしょ?」
千早「…ええ、その通りです」
小鳥「私も昨日、秘蔵ノートを机の上に置きっぱなしにしてたら」
小鳥「社長×プロデューサーさんイラストのオデコに全部『中』って書かれて…」
千早「仕事してください」
小鳥「まあ私ほどになるとそれくらいなら逆に養分にしてしまうピヨ」
千早(理解できない世界だわ…)
小鳥「それと、ここからが本題」
小鳥「765プロのみんなは、わざわざ自分をかわいく見せようなんてしてなかったでしょ?」
千早「!」
小鳥「伊織ちゃんはお仕事ではそういうふうにしてるかもしれないけど」
小鳥「それは伊織ちゃん本来の魅力ではないし」
小鳥「そんな表面上のかわいさにとらわれてるようじゃ本当のファンとは言えないわね」
千早(それは…確かに……)
小鳥「それにね、千早ちゃん」
千早「?」
小鳥「最近の千早ちゃん、みんなとも仲良くするようになって、笑顔も増えて」
小鳥「本当にかわいくなったのよ?」
千早「…!」
小鳥「…あ、前の千早ちゃんがかわいくないってわけじゃないわよ?」
小鳥「ただ、今の千早ちゃんの方がすっごくかわいい、それだけ」
小鳥「だから、無理してかわいくなろうなんて思わなくていいの」
小鳥「千早ちゃんは、かわいいわよ」
千早「音無さん、私…」
小鳥「あーダメダメ、そんな暗い顔してちゃ!ほら笑って笑って!」
千早「……」
千早「…えへ」
小鳥(あ、すっごいかわいい)
千早「あ、もうこんな時間…帰らなきゃ…」
小鳥「ねえ千早ちゃん、嫌じゃなかったらいっしょに晩ごはんでもどう?」
千早「え?も、もちろんいいですけど…」
小鳥「よーっし!今日は誘い受けの魅力について伝授するわよーっ!」
千早「さ、さそ…?」
-翌日-
春香「おはよう、千早ちゃん」
千早「おはよう春香」
春香「あれ?おはようだニャンって言わないの?」
千早「…言わないわよ、そんなの」
春香「そっかー、残念」
千早「それに、私がそんなの言ったって私らしくないでしょ?」
春香「…えへへ、そうだね」
春香「あれ?その紙袋なに?マンガ?」
千早「ああ、亜美と真美に借りてたのよ…返そうと思って」
春香「こりゃ早めに返さないと、けっこうな量だもんねー」
千早「それに、また本が増えたし…」
春香「へ?」
ガチャ
小鳥「おはようございまーす」
春香「あ、小鳥さんおはようござ…」
千早「音無さん!」
小鳥「ち、千早ちゃん…?」
千早「…」
小鳥「だ、黙ってちゃ何も…」
千早「……うま」
小鳥「へ?」
千早「……」
千早「…北斗×冬馬のマンガとか書いてないんですかっ……!!」
小鳥「…」
小鳥「あるわよ!」ニコッ!
春香(なんかよくわかんないけど赤面してる千早ちゃんかわいい)
おわり
ちーちゃんかわいいよちーちゃん
というわけで終わりです
コスモ
日曜やってたipodちーちゃんを見て俺の小宇宙が輝きだしたので突発的に書きました
後悔はしてないが反省はしている
最後のオチ含め展開は自分でもどうしてこうなった状態です
もっとギャグだけで行きたかったんですけどね…
でも生真面目で努力家な千早が好きだということは変わりません
あとピヨちゃん腐女子にしちゃってごめんね…便利なオチ要員にしちゃてごめんね(棒読み)
本当は春香とワイワイやるのを書こうと思ってたんですけど、みんなと仲良い千早を書こうとしたらこんな感じになりました
読んでくれてありがとー!
このSSまとめへのコメント
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