健夜「来ちゃった//」晴絵「えっ?!」 (36)
晴絵「よく分かんないですけど今授業中なんで…」
健夜「じゃあ終わるまでここで待ちます。授業の邪魔はしませんから…」ガシッ
「かーえーれかーえーれ」
「帰れ!」
「いるだけで邪魔だと思いまーす」
健夜「ううぅ…」ジワッ
健夜(赤土さんに誕生日を祝って欲しいだけなのに…)
「あのアラフォー泣いてるよ」クスクス
健夜「アラサーだよ!」グスッ
晴絵「お前たちやめろ」
「でも先生その人入校許可証持って無いから不法侵入だと思います」
「警察に突き出しましょう」
晴絵「持ってないんですか?」
健夜「何のことです?」
晴絵「……みんなしばらく自習しててくれ」
晴絵「ちょっと来て下さい」ガシッ
健夜「あ、赤土さん///」
健夜「どこに行くんですか?」
健夜「赤土さんと2人ならどこでも良いですけど」ボソッ
晴絵「とりあえず入校許可を貰おうかと…」
晴絵「あと何の用で来たか知りませんけど放課後まで待ってもらえませんか?」
健夜「はい!いくらでも待ちますよ」
健夜「そ、そんなことより今日は何の日か知ってますか?」
晴絵「11月7日……良いなの日ですか?…」
健夜「…」ショボーン
健夜(そういえば赤土さんに誕生日教えてなかった…どうしよう…)
晴絵「どうかしました?」
健夜「えっ?!、な、何でもないです」
晴絵「そうですか」
晴絵「で今日は何の日なんですか?」
健夜「えっと、そんなことより私ってここの生徒さんに嫌われてるんですか?」
健夜(話をそらしちゃったよ…でも自分の誕生日だなんて言えないよね…)
晴絵「そんな話は聞いたことないんで授業の邪魔だと思われただけですよきっと」
晴絵「ほら小鍛治プロって有名人だからみんな照れてたんですよ」
健夜「ですよね…悪意は無いですよね」
晴絵「着きましたよ、今係りの人を呼ぶのでその人に従って下さい」
健夜「はい」
晴絵「すみませーん」
事務「なんですか?」
晴絵「こちらの方に入校許可をお願いしたいんですけど…」
事務「分かりました」
健夜「お願いします」
晴絵「じゃあ私は授業に戻りますね」
事務「あなた小鍛治プロですよね?何しに来たんですか?」
健夜(えっ、やっぱり私嫌われてる?)
健夜「あ、赤土さんに会いに…」
事務「ここに来る必要はあったんですか、平日なんだから学校が有るって分かりますよね?事前に連絡したりはしなかったんですか?だいたい…~」クドクド
健夜「は、はいご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした!」ペコ
健夜(なんとかなったけど疲れた…)ズーン
健夜(応接室で放課後まで待機かぁひまだなー)
放課後
晴絵「小鍛治プロお待たせしました」
健夜「赤土さん」パァ-
晴絵「何の用だったんですか?」
健夜「えーっと赤土さんの用事が終わったら赤土さんの家でお話しします」
健夜(これぞ赤土さんの部屋で強引に一線を越える作戦だよ)
晴絵「そうですかじゃあ部活に行きますけど、良かったら小鍛治プロも来ますか?」
健夜「はい!行きます麻雀しましょう!」
部室
ガチャ
晴絵「待たせたな」
憧「晴絵遅いもう始めちゃってるよ…って…えーっ!!」
宥「小鍛治プロ…」
灼「ちっ」
玄「何しに来たんですか?」
穏乃「まさか先生をプロにするために…」
健夜「別にそういうのじゃなくてただ会いに来ただけだよ」
健夜(この子達は友好的…1人をのぞいて…)
晴絵「せっかく来てくれたから麻雀打ってもらおうと思ったんだよ、良いですよね」
健夜「もちろんですよ!」
穏乃「本当ですか!?やったー」
宥「お願いします」
憧「負けませんよー」
玄「ありがとうございます」
灼「ハルちゃんがやる前に私が潰す」ゴッ
健夜「お手柔らかに」ニコッ
健夜(鷺森さん怖い…)
晴絵「じゃあ私は野暮用でちょっと出て来るから」
健夜「えっ?!赤土さんとは打てないんですか?」
晴絵「すみません、なるべく急いで戻って来ます」
健夜「分かりました…」シュン
健夜(鷺森さん生意気だし腹いせにみんな潰しちゃって良いよね…)
しばらく経った後
晴絵「ただいまー」
健夜「おかしい…おかしいよ…」
穏乃「流石強いですね」
灼「次は負けな…」
宥「もう1回お願いします」
玄「私もお願いします」
憧「次は私の番よ」
健夜「どうして!どうして潰す気で打ってるのにこの子達は潰れないの?!」
晴絵「えっ?!」
健夜「えっ?!」
晴絵「今潰すとか言ってませんでした?」
健夜「いっい、言ってないです」
灼「言ってたとおも…」
健夜(コイツ…)
晴絵「さすがにそういうのは勘弁して欲しいんですが…」
健夜「えーっと…」
穏乃「先生!小鍛治プロは私達のために本気で相手をしてくれただけですよ」
憧「手加減されるより全然良いわよ」
玄「いい経験が出来ました」
宥「灼ちゃんも楽しんでたよね」
灼「まぁ……」
健夜(この子達は天使だ…1人をのぞいて)
晴絵「それでもプロが高校生を潰そうとするのは良くないですよ」
健夜「ごめんなさい」
晴絵「まぁ私の調べでは私以外トラウマになった人はいないみたいなんで小鍛治プロにハネ満を直撃した相手しか潰されないんじゃないですかね」
健夜「え、そうなんですか?」
晴絵「そういう能力みたいなもんですよきっと」
健夜(やっぱり赤土さんと私は特別な関係ってことだね//)
晴絵「今日は遅いからもう解散」
穏乃「えー」
玄「もう1半荘だけでも…」
憧「東風でもいいから」
晴絵「悪いけど小鍛治プロと用があるから駄目なんだ」
健夜「ごめんなさい」
健夜「赤土さんとも打ちたかったんですけどね」
晴絵「またの機会ということで」
灼「どんな用事なんですか?」
健夜「秘密です」
灼(怪しい…)
晴絵「じゃあみんなお疲れ様ー」
健夜「お疲れ様でした」
「ありがとうございました」
赤土邸
晴絵「ただいまー、連絡しといた通り晩ご飯いらないから」
赤土母「その人が言ってた友達?」
晴絵「そうだよ」
健夜「お邪魔します」ニコッ
健夜(赤土さん私のこと友達だと思ってくれてたんだ嬉しい)
健夜(でも今日でその関係もお仕舞い…もっと深い仲になってみせるそのためにこーこちゃんのラジオの仕事を休んで来たんだから)
赤土母「その子誰かに似てない」
晴絵「気のせいでしょ」
健夜(もしかしてばれたら追い出される?)
晴絵「じゃっ部屋に行くから」
晴絵「どうぞ狭い部屋ですけど」
健夜「そんなことないですよ」
健夜(そういえばご飯いらないって言ってたけど、やっぱり私だってばれると何かあるの?それとも私と一緒に食事したくないとか…)ズーン
晴絵「どうしたんです大丈夫ですか?」
健夜「だ、大丈夫です」
健夜(今は赤土さんと部屋に2人きりチャンスなんだ…びびってないで本気のことを言って誕生日プレゼントとして一線を越えないと…)
健夜「あ、あのですね赤土さん…」
晴絵「すみません持ってくる物があるのでちょっと待って下さい」
健夜「あ、はい」シュン
健夜(タイミングを逃したけどチャンスはまだある…こーこちゃんも応援してくれたんだし頑張らないと)
晴絵「お待たせしてすみません」
健夜「赤土さん実は今日…」
晴絵「誕生日おめでとうございます小鍛治プロ」ニコッ
健夜「え…なんで…知らなかったはずじゃ…」
晴絵「知りませんでしたよ」
健夜「じゃあなんで…」ウルウル
晴絵「今日が何の日か聞いてきたじゃないですか、最初は気付かなかったんですけどインハイと麻雀しか私達の接点ないから日付で話を振られるならもう誕生日しかないと思って部活の時に調べたり準備しました」
健夜「赤土さーん」ガシッ
健夜「ありがとう本当にありがとう」ウルウル
晴絵「礼を言うのは私の方ですよ阿智賀の子達と麻雀打ってくれましたし」
健夜「大好きな赤土さんの頼みでしたから」
健夜「あっ…」
健夜(こんな形で告白みたいになっちゃうなんて最悪だよ…)
健夜「えーっとですね今のは…」
晴絵「気付いてました確証はなかったですけど」
健夜「えっ?」
晴絵「だって自分の誕生日にわざわざこんなことしてるじゃないですか//」
健夜「た、たしかに…」
健夜(そりゃばれるよね…もっとロマンチックに告白したかったなぁ…でもこうなったからには一気にいくよ倍プッシュだ)
健夜「赤土さん」
晴絵「なんですか」
健夜「図々しいと思いますけどプレゼントが欲しいです…」
晴絵「すみません…ケーキとかしか用意出来なかったんですよ、プレゼントに何をあげたら良いか分からなくって…」
健夜「大丈夫です物じゃなくて良いので……えっと…晴絵ちゃんて呼んで良いですか?」
晴絵「良いですよ」ニコッ
健夜「じゃあ晴絵ちゃん……あとね私のことは健夜って呼んで欲しくてそれと……キスして欲しい」
晴絵「……」
健夜「図々しいよね…引いちゃうよね……」
晴絵「…良いですよ…」
健夜「えっ?!本当に…」
晴絵「はい」ニコッ
健夜「じゃあ……晴絵ちゃんキスして…」
晴絵「健夜…」
健夜(駄目…もう…鼻血が…)
ブーっ
健夜「は、晴絵ちゃん…」バタン
晴絵「えっ…健夜!?」
こうして私は晴絵ちゃんと一線ではなく0.2線ほど越えたところで気を失いなんのお祝いもすることなく誕生日を終えてしまったのである。次の機会には必ず一線を越えてみせるから待っててね晴絵ちゃん……
カン
しえんありがとでした
落ちたりした結果こんな時間になっちゃったけどすこやん誕生日おめでとう
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