健夜「せめて思い出に須賀る」 (1000)

思い出を抱えていると生きるのに不便だ。

それが眩しければ眩しいほど。

私はずっと続く牢獄の様な道を歩いている。

死ねない。

消せない。

外れない。

抜け出せない。

そんな道をずっと。

そして……きっと、これからもずっと……


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朝、目が覚める。

まず確認することがあった、起きて手や足を見る。

華奢な体。

およそ11~12歳くらいだろうか。

またここからかと思いつつカレンダーの日付を確認した。

やはり思った通りの年だった。

中学に上がる前の私。

麻雀を始める前の私。

まだ彼は産声を上げていない。

そして私の退屈になるかもしれない人生が始まる。


――中学一年――


(中学かぁ……どうしようかな……)


私は中学へと上がり、どう時間を潰すか悩んでいた。

やはり麻雀でもやるべきなのだろうか。

茨城の片田舎中学に集まる面子なんて高が知れてるから、私は一人でこつこつ何かやることになるけど。

とりあえず顔だけ出してみようかな……

部室のあるところに歩を進めてみる。

中には十人程の男女が居て卓を囲んでいる。

私に気付いた女子が声をかけてきた。

一応私よりは年上だろうか。


「貴女入部希望者?」


「えっと……見学……ですね。」


「そう、よかったら実際に打っていってね?」


「あ……はい。」


果たして私が入って打っても良いのだろうか?

まだ肉刺すら出来てない手を見て躊躇った。


「ほらほら、実際に打ってみようよ、楽しいよ?」

「あ、その前に麻雀の役とかわかる?」


「えっと……はい、一応。」


「じゃあ大丈夫だね。」

「名前は何て言うの?」


「小鍛治です。」


そう言って始まった対局。

辿辿しい運指の子も居ればしっかりと打つ子もいる。

多分半荘に一回和了れば問題ないか。

カチャカチャと牌が擦れる音がする。

子供らしい少しうるさくて幼稚な会話を聞き流しながら適当に打っていた。

私は外から見て不自然に見えないようにわざと裏目を引いたように見せて打った。

まともに打ったら碌なことにならないのは眼に見えて分かっていたから。



オーラス。

私はツモで削られて18300点になっていた。

別にこのまま負けても良いんだけどそうするとお節介な女子が関わって来そうな気がしたので適当に和了っておくことにした。


「立直。」


10巡目に立直をかける。

大体次の巡目に何が来るのか予想は出来ている。


「ツモ、立直・一発・平和・ドラドラ。」


無いとは分かっているけど一応裏ドラを確認する振りはしといた。


「裏はないから3000・6000。」


「うわ、まじかよ。」


「私は逃げ切り一位!」


「お前らはいいじゃん、俺焼き鳥だぜ?」


「あはは、ざまぁ。」


終局後、中学生らしい和気藹々とした会話が流れていた。

ああ、それにしても麻雀が退屈だ。

でもだからといって本気で打つわけにも行かないので手を抜いて打ってるわけで。

先ほど誘ってきた女子が声をかけてくる。


「ねぇ、どうだった? 麻雀。」


「え、面白いですね。」


とりあえず取り繕っておいた。

実際のところ入部とかどうしようか。

いっそのこと周りの子を鍛えるかな……

そう思いながら次に打った局の点数は29600だった。



何だかんだあり一応は入部した。

でも基本的にはマネージャーの真似事みたいなことをしながらだった。

皆が打ってる所を余所に牌を磨きながら何となく卓を見る。

あの子とあの子は筋に弱いとか。

あの子はちょっと立直を多用しすぎかなとか。

そんなことを思いつつ雑用をしていた。

対局が終わり、一息吐いた所にそれとなく促す。

牌譜を書いていて気付いたとか、そんな体で。

経験上言ってしまえば雑用より麻雀指導の方が楽だ。

前に子供教室の先生を請け負ったことが活きているのだろうか。

というか雑用の方が大変。

今までの人生全てお母さんや彼に面倒見てもらっていたから家事などの女子力が皆無だった。

今更気付かされた、雑用ってこんなに大変だったのか。

すこやん主人公か、期待


インターミドルの季節になって部内の士気が上がる。

どうやら彼(女)らは優勝目指して頑張ろうとしているみたいである。

私も時たま卓に着いては30000点前後を行ったり来たり。

そして3位4位になった子にアドバイスをしておいた。

そうすることでメンタルケアにもなるし、部全体の実力をあげることが出来るからだった。

そしてそれが終わると再び雑用に勤しむ。

私マネージャーに向いてないんじゃないかなと思い始めた。

家事をやるお母さんや彼に感謝したくなった。


インターミドルに行って戻ってきたとき。


「小鍛治さん、ありがとうね。」


「え?」


感謝の言葉を貰った。


「小鍛治さんのアドバイスや雑用のおかげで私たち良い所まで行けたし。」

「だからお礼を言っておきたくて。」


「そんなことないよ、皆が頑張ったから準決勝までいけたんだよ。」


「それでもお礼、言っておきたかった。」


「あ、俺も、小鍛治のおかげで全国行けたんだから。」

「去年なんて県予選敗退だったし。」

「小鍛治には礼を言っておきたい。」


「あたしもあたしも!」


次々と男女問わずにお礼を言ってくれた。

人からお礼を言われた久し振りな気がした。

恨みがましい目や怯えた目で見られたことは数え切れないほどあるが心の伴ったお礼はいつ振りだろうか。

彼も雑用をしているときこんな気持ちになったのだろうか?

それは本人に聞いてみなければ分からないけど、今となっては聞き様が無い。

こっから京太郎がどうからんでくるのか期待


とある日、家に戻りお母さんの手伝いをする。

その内お父さんも帰ってくる。

家はこの三人で暮らしている。

ただ、私としてはお父さんもお母さんも知らない、私の弟が家族の中にいないのが寂しい。

彼とは、あんなに一緒だったのに。

今でも私の隣は少し寒い。


最初彼は私の弟だった。

そのときはあくまで義理であり、血の繋がりなど無かったが。

だけど目一杯可愛がったし、面倒も見てあげていた。

そしてその弟を失ってから私の輪の中を歩む人生は始まった。

次に彼はどこかの御曹司だった。

そこでの彼は母親を失って色々傷付いていたけど気付いたことも築いたものもあった。

途中助けてあげたいとも思ったけど彼は自分で立ち上がる強さがあったし周りの協力もあって立ち直った。

だから私の手は必要なかった。

その次は誰かの彼氏として出会った。

そのときは彼自身が立ち直るのではなく、むしろ支える側に彼の立場はあった。


何回も過ぎていく人生。


きっと……私一人だけ、世界に置いてけぼりなんだ。

あー、酉ついてないから確実じゃないけどだいたい分かった

もしかしてあの人か

支援





ああ……神様は残酷だ。



支援

まこ好きの人?


――高校一年――


高校に入っても麻雀部を続けた。

そこでもマネージャー紛いのことをしていた。

ただそこは女子高で、しかも私を含めて5人しかいない麻雀部だった。

なので私は雑用をしながらインターハイの選手としても出場しなければならなかった。

今の私は一年生だし頭数を揃えるための要員なのでそこそこの活躍をすればいいだろう。

そんな想いだったが三年生である部長に大将を押し付けられてしまった。

何を思って私をそこに置いたのかは不明だった。

私はあくまでマネージャーポジションを強く主張していたつもりだったのだけれど。

先行逃げ切りのための大将なのだろうか、それとも気まぐれや弱小麻雀部の記念出場だからと思って適当に決めたのだろうか。

何となくだけどあの人か
今度はすこやんに救いを……

すこやんいたらとばないかぎり優勝できるやん


インターハイ前日に部長から呼び出された。

そのとき部長は私が纏めていた牌譜を眺めて部室で待っていた。


「あ、小鍛治来てたのか。」


「はい、えっと……それで何の用ですか?」


「ん? いやちょっと小鍛治と本気で打ってみたかったからさ。」


「私なんかと打っても面白くありませんよ。」

「それに私とはいつも打ってるじゃないですか。」


「まぁ確かに打ったことはあるよ、手を抜いた小鍛治とはね。」

「牌譜、みたよ。」


部長には見抜かれていたようだ。

しかし何処でバレたのだろうか。

牌譜で分かるようなうち方はしていないはずなのに……


「なんで部長はそう思うんですか?」


「点数。」


「え?」


「小鍛治の打ったときの牌譜、中学とかのも遡って見たんだけどさぁ……大体が29600~30600の間なんだよねぇ。」


それがどうしたのであろう。

特段上手くない人だったらそのくらいはおかしくないとも思えるのに。

少なくとも打ち方で分かる迷彩のレベルでは無いはず。


「いや、小鍛治さぁ……一回も振ってないんだよねぇ。」

「防御重視かなとも思ったけどそれにしても毎度2位の収支±0はおかしいじゃん。」


「え?」


部長から牌譜を受け取り目を通してみる、確かに収支が±0だった。

今更気付いたが余り目立たないために打ってた手抜きがよもやこんなことになろうとは。


「で、小鍛治はなんで本気で打たないの?」



「本気出したら色々と壊しちゃいますから……」


「ああ……なるほどねー。」


どうやら部長は理解してくれたようだ。


「だったらインターハイでは適当に打って適当に勝ってくんない?」

「本気出さなくていいからさ。」


「それでいいなら……」


「んじゃよろしくー。」


なんとも適当な部長だった。

まぁでも都合は良かった。

部内で打つときは適当に勝ったり負けたりしとけばいいのだから。

あれ、そういえば打ってみたかったって言ってたのに打ってない。

結局、事の真実を確かめたかっただけだったのか。



そして翌日のインターハイ。

適当に打っていた。

失礼な話だがインターハイの県予選程度では遊びで打っていた。

大将戦で如何に100点だけ勝って一位抜けするかをやっていた。

つまり相手が100000ならこっちは100100で抜けて行くのだ。

それでもかなり簡単だったが。

部長以外は「ひやひやした。」とか「ギリギリで勝ったねー。」とか言ってた。

当の部長はなんかニヤニヤしてた。

そのあと全国に行ったが準々決勝では珍しく本気を出そうと思っていた。

赤土さんと久し振り打つなぁと思っていたが阿知賀の名前が無い。

しまった、一年早かった。



準々決勝、若干今は劣勢である。

副将戦に差し掛かると部長が意気揚々と言ってのける。


「ちょっと相手校トばしてくるわー。」


そう言って部長は出て行ったが戻ってきたときには凹んでいた。


「ごめん、大将まで繋げんかった……」


何だろう、このお約束感……

その後お詫びということで部長のおごりでラーメンを食べて帰った。

夜中にこってりとしたラーメン食べても体形の心配しなくてもいい女子高生の体最高。

いや、まじで。



翌年のインターハイ。

ついに阿知賀がやってきて瑞原プロや野依プロとも(今はまだぷろじゃないけど)とも打てるのか。

そんな思いでやってきたけど後続が事故ると怖いので今回の先鋒の私はトぶ寸前かトばしておいた。

阿知賀や朝酌、新道寺とも当たったけど件の三人は先鋒じゃなかったので会わなかった。

そしてそのまま優勝。

手を抜いたら裏目るし、楽しみにしていても裏目る。

何なのもう。


――高校三年――


進路を考えてなかったので担任の先生に呼び出された。


「なぁ小鍛治、お前進路どうするの?」


「えっと……実は何も考えてないです……」


「……一応お前の学力だと普通に受験しても受かるだろうし特待制度もあるからそっちからでも大学に行ってもいいと思うぞ。」

「麻雀プロの道もあるだろうし悩むとは思うがちゃんと考えておけよ。」

「お前の人生はお前のだけの物だから先生としては好きな道を選んで欲しくはあるが。」


生まれてこの方麻雀以外でお金を稼いだことが無い私は大学に行ってプロデビューか大学等を行かずにプロデビューしか選択肢が無かった。

そこで私はほんの思いつき言ってしまった。


「長野の大学に……教育学部に行きます。」


「何でまた教育学部に……しかも何で長野なんだ……」


「えっと……先生みたいになりたいから?」


「それで先生になって子供に麻雀を教えるとかか?」


「そういうことです。」


我が事ながらかなり適当なことを言ってしまった。

若干嬉しそうにしている先生には申し訳ない気分だ。



――長野――


高校卒業とともにやってまいりました長野へ。

一人暮らしに不安は残るもののお母さんたちにはきっちり太鼓判を押された。

やっててよかった部活の雑用とお母さんの手伝い。


小中高は4回分勉強したが大学は初めてだ。

まぁ何とかなるよね……

そして今日から私の城になる借家。

城と言うにはちょっとぼろっちいけど一人暮らしに一軒家は贅沢だから文句は言わない。

というか長野は土地が余っているらしく近くに良いアパートやマンションが無かった。

とりあえずご近所さんに挨拶しておこう。

えっとまず隣の須賀さんの家に挨拶しておこうかな? かな?

あっれれー? おっかしいぞー? 隣が須賀という苗字とはきぐうだなー

今日はここまで


すこやはどうなってしまうのかな

乙です
もしかして昔ここで太陽はまた昇る書いてた人ですか?

乙ですよー
すこやん昨日だけど誕生日おめでとう

乙です 凄い偶然もあるもんだなー(棒読み)

乙~
すこやん編か、楽しみにしてます


超楽しみです



もしかしてあの作者さんかな
蝶期待

>>17に関してはノー
>>31大体そんな感じです

ちょこちょこ投下します



インターフォンを鳴らすと年は30近いであろう男の人が出てきた。

ナイスミドルだがおじさん臭さはなくむしろ若々しい。

どこかのほほんとした綺麗な金髪の男性、多分あの子お父さんだと思う。

そのお父さん(暫定)が問いかけてきた。


「えっと、どちら様で?」


「あ、隣に越してきた小鍛治健夜です。」

「これは、お近づきの印に。」


「あ、これはこれはわざわざご丁寧にどうも。」

「……もしかして中身はお蕎麦ですか?」


「はい、よりお傍(蕎麦)に意味合いで。」


これを言ったとき、今奈良のどこかで誰かが凍えている気がした。


「ははは……古風だなぁ……」

「見た目の割りに随分としっかりしているように見えますがお幾つですか?」


「18になります、こっちには大学の関係で来ました。」


「あーそうなんですかー、家には息子がいるんでもしよかったら仲良くしてください。」


「はい……でも、失礼かもしれませんがお子さんがいらっしゃるとは思えないくらい若々しいですね。」


「よく言われるー。」


若々しいフレッシュな挨拶を済ませて中々に好印象なはず。

挨拶もそこそこに帰ろうとしたとき噂をすれば影と言うのか件の息子が家からでてきた。



「おとーさーん……だれ?」


「お隣に越してきた小鍛治お姉さんだ、ほら挨拶して。」


「すがきょうたろう! 3つ!」


「小鍛治健夜だよ、よろしくね。」


京太郎君のお父さんが少し考えて口を開いた。


「……小鍛治さんって麻雀やってました?」


「はい、わかりますか?」


「やっぱり、指に肉刺が出来てるから。」


どうやらインハイを見ていたと言うわけではないみたいだ。

すると京太郎君が聞いてきた。


「まーじゃんってなにー?」


「遊びの一種かな?」


「へー。」


どうやら3歳児には理解できてないみたいだ。

……少し思いついた。


「……実はお姉さん、悪の麻雀組織と戦う正義の味方みたいな者なんだ。」


「すっげー!」


「ふふふ、すごいでしょ。」


子供にはこっちの方が分かりやすかったようだ。

しかし自分で言っててなんだけどあまり私って正義の味方っぽくないような……

というか何だろう悪の麻雀組織って……

本当に自分で言っててなんだけど訳が分からない。



大学の一回生になってから高校に比べてやることが多くなった。

講義、それは単位のために出るもの。

講義、それは眠くなるもの。

講義、それは時に代返してもらうもの。

まあ割かし真面目に受けてましたけど。

家に帰ってから夕飯の支度をする。

一人分を作るのって面倒くさい。

ズボラ飯でいいかな……

いけないいけない、折角グータラ生活から脱却したのにこれじゃあ元の木阿弥になってしまう。

ちょっと多めに作って明日の朝とお昼のお弁当の足しにでもしよう。

夕飯が出来て食卓に着こうとしたらドアを叩く音がする。

とても軽い音だ。

何だろうと思い玄関を開けると視界には誰も映らない。


「おねえさん。」


声がした。

というか視界に映らなかったのは相手が低身長のせいだった。

視線を下にずらすとそこには京太郎君が居た。

こんな時間にどうしたのだろうと思い聞いてみる。


「どうしたの京太郎君?」


「おとーさんおしごといった。」

「おとーさんごはんつくってなかった。」


彼の話を要約すると父親が寝坊して慌てて仕事に行ったら夕飯を作るのを忘れて行ったらしい。

何と言うか京太郎君のお父さんはそそっかしいなぁ。

仕方ないのでご飯を食べさせてあげることに。

ズボラ飯にしなくてよかった。

京太郎君が私の作ったハンバーグを食べる。


「おいしい?」


「うん。」


そういえば彼の母親はどうしたのだろうか。

私が挨拶に行ったときには会えなかったけど共働きなのだろうか?

気になるので少し聞いてみることにした。


「京太郎君、お母さんは?」


「おかーさんってなに?」


「え……」

「お母さんって言うのはね、えっと……いつも京太郎君や京太郎君のお父さんと一緒に居る人?」


私は何で母親の説明をしているのだろうか……


「いない?」


「何で疑問系なの……」

「というかお母さん居ないんだ……」


「うん。」


そのままモグモグとご飯を食べる京太郎君。

もしかして私はとんでもないことを聞いてしまったんではなかろうか……

こんな小さな子供を置いて仕事に行くのはどうかと思うけど須賀さんにも色々事情がありそうだ。

しかし須賀さんはこんな時間から仕事に行ったのか……どんな仕事をしているんだろ?

前に挨拶に行ったときは平日だったのに居たしなぁ……

そこも気になったのでそれとなく聞いてみ他が要領を得ない。

何でもゴツいおじさんたちが居て赤い車に乗る仕事だとか。

今度須賀さんに聞いてみよう。

訂正

×そこも気になったのでそれとなく聞いてみ他が要領を得ない。

○そこも気になったのでそれとなく聞いてみたが要領を得ない。


夜も更けてきたが中々須賀さんが帰ってくる気配がない。

京太郎君も大分おねむになってきたようだ。

一人で家に置いて置くのもかわいそうなので京太郎君に聞いて一緒に寝ることになった。

成り行き上仕方ないので須賀家へ行き、書置きを残しておいた。

ただし多少は悪戯っぽくしておいた、文言がアホ臭いのは茶目っ気である。

家に戻り京太郎君を着替えさせて一緒に床に就く、やっぱり子供って体温が高い。

その晩私は京太郎君を抱きしめて眠った。

今の京太郎君の体は小さく私の体でもすっぽり覆えるくらいだった。

そのときの私は珍しく寝付きが良かったようにも思える。

疲れていたのだろうか、それとも昔を思い出して落ち着いて眠れたからだろうか。

これは義母フラグ…?


翌朝、家のインターフォンの音で起きた。

寝ぼけ眼で玄関を開けると須賀さんが立っていた。

どうやら書置きを見て来てくれた様だ。

須賀さんは開口一番に謝罪の言葉と共に頭を下げてきた。


「すいません小鍛治さん。」


「ああいえ、大丈夫ですよ。」

「今京太郎君を起こしますね。」


寝たままの彼を抱っこして須賀さんに引き渡す。

その時須賀さんと話したことがある。


「ご迷惑お掛けしてすみません。」


「いえ、京太郎君の面倒なら幾等でも大丈夫ですよ。」


「ありがとう小鍛治さん。」

「あ、それと、へんてこな書置きがあったんでびっくりしちゃったよ。」

『お前の息子は預かった、返して欲しければ子供の夕飯を作り忘れないように。 隣の小鍛治より』

「なんてまるで誘拐犯じゃないか……」


「あはは……ちょっとしたジョークですよ。」

「あ、一つ聞いていいですか? 京太郎君から聞いちゃったんですが須賀さんの奥さんって……」


「ああ、こいつを生んだ後、死んでしまったんだ。」

「だからこいつにはいつも寂しい思いをさせてしまって申し訳ないと思ってる。」


須賀さんが少し悲しい表情をして言ってのけた。

人の家の事情の深いこと聞いてしまった。


「すみません、変なこと聞いてしまって。」


「いやいいんだ。」


「それともう一つ聞いていいですか? 須賀さんのご職業ってなんでしょうか?」


「ああ、言ってませんでしたっけ?」

「消防士ですよ。」


ああなるほど、たまの遅い時間の出勤にゴツいおじさんと赤い車の謎が解けた。

お父さんの職業フラグじゃないよね…?


そんなことがありそれからちょくちょく京太郎君はうちに来てくれるようになった。

今ではすっかり私に懐いてくれている。

それにしても三歳の京太郎君はかわいいな。

言っとくけど私はショタコンじゃないよ。

ショタコンでもそれはそれで……

咲さん家の火事とかで父太郎死亡フラグ?



それから少し経って大学が夏休みに入り手持ち無沙汰になってしまった頃、大学の先輩が遊びに来た。

その時は丁度京太郎君の相手をしたので先輩には驚かれた。


「小鍛治、あんた子供居たのか。」


「いやいやお隣さんの子供ですから。」


「ああそうなのか、やっぱり小鍛治は小鍛治だったか。」


「どういうことですか!?」


「男っ気がないという意味だよ。」


「失敬な、私にだってその気になれば男の一人や二人ぐらい……」


「休日はTシャツジャージの癖にか。」


「うぐぐ……」


ぐぅの音も出ない。

一人暮らしや京太郎君に作るために料理の勉強して女子力を上げたつもりだったがお洒落方面の女子力は余り上がってなかった。

着る服は専らお母さんが買ってきてくれた服ばっかりだったからなぁ……

自分で買いに行くときは大抵こーこちゃんに選んでもらっていたのが徒となって今はこんな体たらく……

それでも自分で料理するようになった分マシになったと思いませんか?


「すがきょうたろう、3つ。」


「自己紹介できるのか、京太郎は偉いなー。」

「俺は小鍛治の先輩だ。」


何か気付いたら先輩と京太郎君が自己紹介してた。

それが終わると先輩は本題を切り出してくる。


「でさ、小鍛治、話があんだけど。」


「なんですか?」


「いやさ、小鍛治俺のところのサークルに入ってくんねぇかなって。」


「私サークルとかちょっと……」


「気が向いたときに出てくれるだけでいいから、な?」


「ちなみに何のサークルなんですか?」


「オカ研。」


「帰れ。」


「ちょちょ!? ちゃんと話を聞いてくれ!」


先輩を追い出してドアを閉めようと思ったけど執拗に喰い下がる。


「小鍛治の思ってるのオカ研とは違うから!」

「オカルト研究って言っても麻雀の方だから。」


「ああ、そういうことですか。」


「で、小鍛治あんたインターハイ出てたよな?」

「だから出来れば入って欲しいんだよ。」


「気が向いたときでよければ。」


「それでいいよ、なんならついでに京太郎も連れて来ていいし。」


そう言った先輩が京太郎君を見ている。

そして京太郎君も先輩をじっと見ている。

というか先輩の胸を見ている。

先輩はかなり胸がでかい。

瑞原さんくらいには。

そうか、京太郎君は大きい胸が好きか。

そうだね、君は昔からそうだったね。

畜生、ナイスバディな先輩が妬ましい。

仕方ない、今度連れて行ってあげるか。

今日はここまで

乙です

乙ですよー

乙!

乙ー
十五才差ということは京太郎が高校入学時アラ(ウンドじゃない)サー(ティ)か

しまった……何かエピソード考えよう

3を5に差し替えてもいいのでは

京太郎の年3歳じゃなくて6歳だけどどうせなので何かエピソード考えてきます


最近気付いたことがある。

京太郎君のことだが3歳にしては大きい気がする。

それに彼はよく遊びに来てくれるが、私が大学に行っているとき何処で暇を潰しているのかがわからない。

少し不思議だ。

元々彼と私は十二歳差のはずだけど今回は生まれた時期が違うのかな……

なので彼に聞いてみることにした。


「京太郎君、今いくつ?」


「3つ。」


「ここ来る前は何してるの?」


「がっこういってる。」


ん? 学校? どういうことだ?

小学一年生だとしても5歳のはず……

明らかに数が合わない。


「本当に京太郎君って三歳なの……?」


「おたんじょうびやってもらってないから3つ。」


「え……何回してもらってないの?」


「……3つ?」


「え……つまり今6歳……?」


「ともだちにはいうときはそういってる。」


彼の話を聞く限りでは父親が誕生日の日に限って夜勤やら仕事やら入って祝えてなかったらしい。

つまり、誕生日と言う概念がなかったので数えてなかったというかいじけて3歳と言っていたようだ。

これは誕生日が来たら私だけでも祝ってあげないといけないだろうなぁ……

2月2日には7本の蝋燭をケーキに刺して上げよう……

ということで年齢修正完了

書いてるときに何か違和感があったが年齢がおかしかったのか……

わろ

6歳で誕生日の概念知らないのとかもはやネグレクトレベルの放置されっぷり

>>65
知ってるけどやってくれないからスネたらしい
どっちにせよ親父もう少しなんとかしろって感じだけど

おお最後の数行見逃してた、親父さんスマソ


今私はシャカシャカと自転車を漕いで大学に向かっている。

しかも後ろには先日6歳と判明した京太郎君を乗せて。

田舎の3駅分は結構しんどい。

大学についてサークルに顔を出すと先輩方が待っていた。


「おっす小鍛治、んで京太郎も。」


私と京太郎君をサークルに誘ったナイスバディ先輩が挨拶してきた。

先輩に小声で聞いてみる。


「あの、京太郎君も連れてきてよかったんですか?」


「6才だったら大丈夫でしょ。」


「あれ? 京太郎君が6歳って知ってたんですか?」

「確か前に会った時に3歳って……」


「ん? ああ、京太郎は三歳って言いながらW3ピースしてたから合わせて6歳だろ?」


「え~……」


「と言うのは冗談で実は京太郎からこっそり教えて貰ってた。」


何だそれ。

これはあれかな、胸の差ってことかな?

胸囲の格差社会ですか。

まさかこんなところでそんな暴露されるとは思わなかったよ。



私に説明したときは須賀さんが居たから当て付けで言っていたのか。

それで先輩の前では私が居たからこっそり教えたと。

ちょっと先輩が羨ましい。


「ナイスバディ先輩、打ちましょうか。」


「ん? おお、良いけど何でまたナイスバディ?」


「胸が大きいからです。」


そう言って卓に着くと興味があるのか京太郎君がふらふらとこっちに寄ってきた。

私は彼を捕まえて膝の上に乗せてあげる。

それを見た先輩が揶揄って来た。


「そうしていると母親みたいで貫禄があるな。」


「誰が子持ちの貫禄ですか。」


途中途中子供の京太郎君にも分かりやすく麻雀の説明をしながら打っていた。

というか配牌やツモ牌を説明しながら打っていたので手牌は晒している様なものだった。

それでもツモり勝つけど。

終わる頃には京太郎君は牌と先輩のπを見比べていた。

君はそこまで胸が好きかい。

先輩に無茶を言ってみる。


「ナイスバディ先輩、勝ったのでその胸を分けてください。」


「分けられるなら分けたいって、でかくても邪魔だし。」


「ぐぬぬ……」


これが勝者の余裕か……

麻雀で勝っても女として負けてる気がする……

おもち以外でもすこやんが女として負けてる可能性

すこやん魅了的だよ、なんだかほっとけない感じがするところとか


さてさて、そんなことがあり家でも京太郎君に麻雀の講義をすることになった。

今では私の膝の上はすっかり京太郎君の指定席である。


「さぁ次は何が来るかなー?」


私がそう言って京太郎君が牌を引くと3pを自摸って来た。

今の手牌はこんな感じだ。


123678m45789p89s 3p


89sのどっちかを切って聴牌単騎待ちである。

片方は次の自摸で和了れるのだが片方は裏目。

勿論京太郎君がそんなこと知る由もない。

というか私も見たわけでもないのだけどそこは長年の勘というやつである。

京太郎君が8sを切って横に曲げる。

次の巡目9sが来て和了る。


「和了りだね。」


「なんてん?」


「500・1000点。」


こんな風に麻雀に興味を持った京太郎君に教えていた。


理論や牌効率などを教えてもいいのだが年端も行かぬ子供にそれを教えてもつまらないだろうと思い体に麻雀を染み付かせていく。

しかし二人では麻雀は味気ないものである、やはり四人で打つのが良いんだけど……


「京太郎君、同い年に麻雀やってる子いない?」


「ん~……わかんない。」

「あ、でもさきちゃんならできるかも。」


「さきちゃん?」


「ちかくのともだち。」


さき……さき……さき……

どこかで聞いた覚えがある名前ではある。

さき……咲……宮永咲。

あ、思い出した。

やっと思い出した。

インターハイに出ていた子だ。

そうかそうかあの子か。

この時期からやってたんだねあの子。


「今度そのさきちゃんを呼んで打ってみようか。」


「うん。」


あの子からは私と同じ匂いがする。

何というか喪女予備軍と言うかそっち方面。

あと宮永咲を思い出すのに時間が掛かったのは決して年だからではない、何せ私は今10代だし。

喪女仲間……これ程不名誉な仲間認定もないな
咲ちゃん家事出来る(ようになる)し

大魔王が魔王を鍛えるのか…


翌々日、家に来訪者が現れた。

京太郎君が宮永咲を連れてきたのだ。


「こんにちは、みやながさきです。」


「はい、こんにちはお姉さんの名前は小鍛治健夜だよ。」


「あの、おねえさん……まーじゃんうってもいいんですか?」


「そのために京太郎君が誘ったんじゃないの?」


「はい……」

「その……かってもおこらないですか?」


ん? さきちゃんが何か変なこと言い出したぞ?

疑問に思いつつも回答する。


「麻雀は勝ち負けがあるものだから勝ってもいいと思うんだけど……」


「ほんとう!? あ……ほんとうですか?」


「うん、いいよ。」


「はやくうとうよー。」


麻雀をしたくてたまらない京太郎君が痺れを切らして催促してきた。

全く君は堪え性がないね、乙女座かい? 違った、水瓶座だった。

そうして始まった麻雀、咲ちゃんの先程の言動が気になり聞いてみた。


「咲ちゃんってあんまり麻雀好きじゃないの?」


「おうちでうつといつもまけちゃうんです。」

「まけたらお年玉とられちゃう……」


「あー……」


何とも言えない家庭事情である。

というかお年玉は没収されているのか、それとも親御さんが貯金しているのだろうか。

いまいちわからない。

というか当の咲ちゃんもお年玉の行方はわかっていないだろう。



「またお年玉とられちゃうのかなぁ……」


咲ちゃんが今にも泣きそうなのでつい言ってしまった。


「だ、大丈夫、麻雀強くなってお年玉取られないようにすればいいんだから!」


「でもお父さんもお母さんもお姉ちゃんも強いよ……?」


「京太郎君や私と打って強くなろう。」


「強くなれるかなぁ……」


「お姉さんが強くしてあげるよ。」


「お姉さんおねがいします……」


こうしてお正月までに咲ちゃんと京太郎君の特訓が始まる。

しかしこのやり取りを見ていた彼は何を思っているのだろうか?


「さきちゃん早くツモってー。」


うん、君はもう少し女の子の気持ちを考えようか。

これは私からの宿題ね。

今日はここまで

相変わらず遅筆ですまない

おつー
どう転ぶのかなぁ
気になる気になる

魔王どころか大魔王覚醒フラグが立ちましたね( ̄□ ̄;)

乙です
英才教育コワイ


女の子の気持ちに聡くなったら京ちゃんは咲ちゃんとくっついてしまいそうな気がしないでもない

乙ですよー
すこやんがいいお姉ちゃんしててかわいい

すこやんが可愛い?眼科行け 俺も行く


京太郎だけじゃなく咲ちゃんまで育成し始めたぞこのアラサー

乙ー
そのうち照も育成しだすかもしれん……

恐怖のすこやん軍団

ちょっとだけの投下



それから咲ちゃんが家にちょこちょこ来るようになり、よく京太郎君と一緒に私の講義を受けていた。

私の方といえば教育学部の講義もあるのでいい予行演習だと思いながら教えていた。

京太郎君と咲ちゃんが仲がいいのは良い事だ。

年が近いせいか割と打ち解けているみたいだし。

年……あれなんでだろ、何か涙が出てきた。

迎えた回数が三桁を超えてるので今更どうと言うことはないが、私の誕生日だけこの世から消え去ればいいのにー……


「きょうちゃん、なんでそっちをすてたの?」


「ん~、なんとなくこっちのほうがくるきがしたんだよなぁ。」

「りくつとしてはこっちのほうがくるはずなんだけどこっちきっちゃった。」


「うん、そっちはわたしのあたりだよ。」


うんうん、二人とも仲良く打ってるね。

でも、あれ、なんでだろ。

今すっごく二人の間を邪魔したい。

家の子京太郎君が取られそうだからか?

それとも私の仲間になりそうな子が早めに抜け駆けしそうだからか?

今私は何考えてたんだろ……あ~……私ダメな大人だ~……


咲ちゃんにはデジタルを、京太郎君には感覚打ちとデジタルを両立させる打ち方を教えている。

理由はどちらも大切だけど咲ちゃんは京太郎君より長く打っているので感覚打ちはある程度しているから。

京太郎君はデジタルを教えてもよくわかってないから飽きさせないように感覚打ちも混ぜてる。

実際京太郎君がデジタル・アナログ・ロジカル・オカルトのどれに傾くかは今後次第ではある。

もう一方の咲ちゃんは牌に愛されてるからまず間違いなくオカルト打ちになるんだけど。

知ってる咲ちゃん? 牌に愛されると男にモテなくなるし所謂ポンコツになるんだよ。

かつての私のようにね!

……自分で考えてて少し凹む。

まるで今はぽんこつではないかの言い様だな


そして迎えるお正月、流石の須賀さんも何とか休暇をとって京太郎君と一緒にいられるらしい。

咲ちゃんは鍛えた腕でお年玉争奪戦を迎えに行った。

二人ともそこらの中学生には負けないくらいには強くしておいた。

一方の私は実家に里帰りして久し振りにグータラ生活。

時にはお母さんを手伝って料理もしたがそのときには腕が上がったと褒められて私は気をよくしていた。

お母さんからは「これでいつでもお嫁にいけるわね。」と言われ。

お父さんからは「まだ気が早いんじゃないか?」と言われた。

まぁお嫁に行くって言っても相手もいなければ、今までの私の経験上、彼氏が出来るというスケジュールはスッカスカなんですけどね。



そして実家から戻り未だに大学の冬休みを堪能している私の所に京太郎君と咲ちゃんがやってきた。

戦果を聞いてみると咲ちゃんはボロ負けすることはなかったが以前より取られるお年玉が少なくなったらしい。

前は2000円しか残らなかったお年玉が3000円になったみたいでそのお金で本を買ったと意気揚々と述べていた。

一方の京太郎君の方は途中で須賀さんが職場から呼び出されてゆっくり出来なかったらしい。

消防士と言う職業柄上仕方ないのかもしれないがこれは由々しき事態なので今度何か言ってあげよう。

こうして向かえた新年は中々に新鮮だった気がした。


ある日大学のサークルに顔を出すと見知らぬ人が居た。

まぁ私も滅多に顔を出さないから面識のない人が居てもおかしくはないなと思いながら先輩と打っていた。

ここのサークルは名前の通り研究が主なので余り勝ち負けには拘らないせいか負けた人たちもあっけらかんとしている。

勝負の世界で生きてきた私としてはここのそういう雰囲気が私は好きである。

打ち終わった後先輩が話しかけてきた。


「なぁ小鍛治、最近何してんの?」


「? 相変わらずですよ。」


「いやさ、最近小鍛治の雰囲気が変わったから男でも出来たのかなって。」


「彼氏なんて出来ませんよ……ただ教える子が一人から二人になりましたけど。」


「ふむふむ、つまり京太郎の母親から二人の子持ちになったわけか。」


「なってません。」

「ところでさっきからこっちの方を見てるあの人って誰ですか?」


「ああ、あの人か、あの人は麻雀所属事務所のスカウトだよ。」


「へぇ~……」


「小鍛治の打ち筋見て狙っているのかもな。」


そう言って先輩はケラケラと笑う。

嫌なフラグを立ててしまった気がするんだけど……



今日も今日とて京太郎君が家に遊びに来る。

何でも今日は須賀さんが休みらしいのだが夜勤明けでぐっすりらしい。

最近思うのだけれど流石に京太郎君ここに入り浸りすぎではないだろうか。

私としては構わないけど親子のコミュニケーションが心配ではある。

咲ちゃんもちょくちょく家に来ては打っていくが京太郎君ほどではない。

何でも面白い本を見つけて黙々と読んでいると時間が何時の間にか過ぎ去っているのだとか。

咲ちゃん知ってる? 文学少女ってね、コミュ障の隠れ蓑みたいな物なんだよ?

つまりようこそ喪女の道へ。

歓迎しよう、仲間として。

そんな時先輩から呼び出しが掛かってきた。

何でも先日のスカウトさんがどうしても私と話がしたいとのことだった。

先輩に呼び出されたんだったら仕方ないと思いながらも二人を残すのも忍びないと思い家に呼んだ。

すると数十分後、スーツを着た女の人と先輩が並んで立っていた。

うん、ペラい、どこがとは言わないけど少なくとも京太郎君の好みではないタイプだ。

スカウトさんが自己紹介してきた。



「私、佐久フェレッターズのスカウトしている――」


佐久フェレッターズ……ああ、藤田さんのところの。

と言ってもまだ入ってるかどうかもわからないけど。

後ろから咲ちゃんと京太郎君がやってきて聞いてくる。


「おねえさん、その人だれ?」


「あんまり聞いてない方がいい?」


「えっと……」


「あ~……小鍛治、俺この子達と隣の部屋で遊んでるな。」


「変な遊び教えないでくださいよ?」


「小鍛治は俺を何だと思っているのか。」


戸惑っている京太郎君と咲ちゃんを見て先輩が気を利かせたのか三人で別室に行ってしまった。

ちゃっかり遊びに使えそうな物を持って。



「それで、ご用件と言うのは?」


スカウトが来る用件なんて一つしかないけど一応礼儀上聞いておいた。


「はい、単刀直入に申しますとうちに来――」


「いやです。」


「うぇ!? 早くないですか!? まだ言い切ってないですよ!」


スカウトさんが言い切らぬ内に返答する。

だって京太郎君と居た方が楽しいもん。

そこを喰い下がってくるスカウトさん。


「うち今やばいんです! 小鍛治さんに入っていただかないとうちが無くなってしまいかねないです!」


「でも私大学生だし、何よりあの子たちの面倒を見ている方が楽しいんで……」


「大丈夫! ちょっときてちょっとだけ打ってくれればいいだけだから!」

「それにプロとして入るのも楽しいと思うんで!」


いや、元々プロだったわけだからどういうものか分かってるから。

その言い訳は聞かないです。


「あの、でも麻雀って長丁場になるものじゃないですか……」


「大丈夫ですから! 先っちょだけ! 先っちょだけ打てばそれで大丈夫なんで!」


「え~……」


涙目を浮かべて懇願するスカウトさんが必死すぎて怖い。

佐久フェレッターズってそんなに崖っぷちなのだろうか……

何かこの人が気の毒に思えてきた。


「……まぁ気が向いたときだけでいいなら。」


「本当ですか! やったー!」


「あ~……ホントちょっとだけですよ? しかも好きなときだけですからね?」


「ありがとうございます! 本当にそれでいいんで来てください!」


なんかすごい喜んでいた。

スカウトさんは少し契約などの話をして帰っていただいた。


そしてそれが終わると隣に居た三人の下へ赴く。

すると何ということでしょう、三人が仲良くしているではありませんか。


「カン! ツモ! りんしゃんかいほー!」


「ロン! 3900!」


「おお~いい感じいい感じ、あれ? 小鍛治話し終わったのか?」


「何教えているんですか先輩……」


「いや~オカルトについて教えたんだけどさ、中々に筋良いね。」


しかも先輩オカルト教えてた。

咲ちゃんなんか嶺上開花ばっかりしている。

京太郎君も何か感じ取っているみたいだし。

私の役割取られてない?

まぁどうせだからと言って結局二人の観察をしながら四人で打ったけどさ……

ナイスバディ先輩に八つ当たりしていた。

しかしそれでもふざけているナイスバディ先輩の心は砕けない。

これはあれか、胸についた緩衝材が心を守っているのだろうか。

この憎たらしいおっぱいめ。

今日はここまで

おつ

乙ー
すこやんプロリーグ入りか
勝率すごいことになりそう


ついにリンシャンマシーンが目を醒ましてしまったか……


おもちをおもちだと気持ちも大きくおもちになられるんですね……

しかしあの容姿で男寄ってこない女子大生ってのはどういうことなんだろうな

こっちくんなオーラ発してるんだろうか

陰気でジメジメしたオーラ放ってそうだしな

「小鍛治さんって十代には思えないくらい貫禄あるよね」

「そういえばこの間小鍛治さんが子供連れてサークルに……」

「あ、ふーん(察し)」

投下します



ある日、フェレッターズから呼び出された。

何か知らないけど劣勢らしい。

本当は本来の大将が出るはずだったんだけどいきなりお腹を壊したらしい。

どんだけプレッシャーに弱いのさ。

こっちは大学の講義があるから出たいと言うか落とせない単位があるんだけど……

仕方ないので自転車を必死に漕いで向かう。


「ぜぇ……ぜぇ……今来ました……」


「ごめん小鍛治さん、今トップと80000点差近くまでリード取られていて……」


「ちょっと……対局してきます……」


息も絶え絶えの私は時間の余裕がないのでさっさと対局したかった。

というか対局が始まるギリギリで着いてよかった。

対局室に入ると既に対局相手3人は着いていた。

私は肩で息しながら言い放つ。


「すみません……今着きました……」


「……大丈夫ですか?」


「大丈夫です、ちゃちゃっと始めましょうか……」


そう言って自身のチームの席に着くとボタンを押して賽を回す。

せり上がって来る山から13枚の牌を配牌にした。

時間がないからさっさと終わらせたい。



そんな気持ちが通じたのか配牌が鬼のようだった。

親の第一打。

打、西。

私は口を開いた。


「あ、ロン。」


「え?」


振った対面が鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしているが構わず手牌を倒す。

私が倒した手牌はこうだ。


白白白發發發中中中西北北北


大三元・字一色・四暗刻単騎待ちの人和(ただし人和はローカルなので除外)

で、振り込んだチームは私に128,000点払ってトび。

正直焦ってたから東一局一巡目の僅かな時間で済んだのはありがたいことだった。

私は席から立ち、一言「ありがとうございました。」と言って対局室を出る。

足早に対局室から自転車置き場に向かう途中でまさかこんなに早く終わるとは思わなかったであろう記者陣が待っていた。


「こ、小鍛治選手、すごい和了りでしたね?」


「一言お願いします!」


「すいません! 大学の単位がやばいんです!」


「「え~……」」


記者陣に呆れられていたが今はそんな事は重要な事じゃない。

私にとっては今日の収支結果より一つの履修単位のほうが重要なのである。

再び自転車を必死に漕いで大学に向かう。

やっと着いて入ると机に突っ伏して講師の出欠に応える。


「小鍛治大丈夫か?」


「はい……小鍛治健夜出席です……」


自転車しんどい……今度絶対車の免許とろう。



適当に時間を見つけて車の免許を取ってきた私は一息吐く為に家に向かった。

家の前には京太郎君が待っていた。


「あ、すこやお姉さん。」


「どうしたの京太郎君?」


「遊びに来たけど居なかったからお姉さんを待ってた。」


「お隣だから家の中で待ってれば良かったのに……」


「お姉さんを待ってたかったから。」


「でも手がこんなに冷たくなってるよ?」


京太郎君の小さい楓のような手が真っ赤になっているのを見てそれを掴んで私の頬っぺたに付けてみる。

とても冷たい手だった。

京太郎君は面白そうに笑いながら言ってくる。


「お姉さんの頬っぺたはあったかいね。」


「ほら、家の中であったまろっか?」


「うん。」


寒い時期なので雪が降っていた。

そのせいで京太郎君の体は溶けた雪で濡れていた。

濡れた服を乾かすために服を脱がせてあげようとしたらこう言われた。


「おきがえくらい一人でできる。」


「もう小学2年生だもんね。」



京太郎君は一人で服を脱いでいるときに背中が見えてその背中に異様なものが有ることに気付いた。

京太郎君の背中にあったのは古い火傷の痕。

私は気になり聞いてみた。


「これ、どうしたの?」


「気付いたらあった。」

「お父さんはお母さんからのおくりものだって言ってたよ。」


「そうなんだ……」


火傷の痕がまるで、炎の翼のように感じた。

火傷のことが気になるので今度須賀さんに聞いてみよう。



二月に入って私はデパートに出向いていた。

明日は京太郎君の7歳の誕生日なのでそのプレゼントを買いに来ていたのだ。

だが周りは少し早めのバレンタインムードである。

独り身にはキツイ雰囲気だなぁ……

そういえばここのデパートは真新しく見えるのだけれど昔からここにあるらしい。

何でも何かの理由で全面改装したとのことだ。

きっちりとした防災設備がやけに印象的だった。

そうだ、この間京太郎君の手がすごく冷たかったから手袋とか防寒具を買ってあげよう。

私は子供サイズの手袋やマフラーを買ってデパートを出た。

そういえば須賀さん、今年はちゃんと休みを取れたのだろうか?



そうして向かえた彼の誕生日当日。

須賀家へ出向くと出勤する準備をしている須賀さんが居た。


「あ、小鍛治さん……」


「もしかしてこれからお仕事ですか……?」


「ええ、本当は祝ってやりたいんだけどこればかりは……」


「折角の日曜なのに……」

「せめて休日くらいは京太郎君と一緒に居てあげられるようにしてください……」


「一般的に人が休むときには休めない、それが俺たちの仕事だから……」


分かってる、仕事だってことは。

でもやっぱり京太郎君のことをもうちょっと気にかけて欲しい。

せめて誕生日くらい一緒に祝ってあげるくらいの余裕くらいは作ってあげて欲しかった。

聞きたかった事、言いたかった事、色々有った。


「京太郎君にお母さんが居ないのは分かってます。」

「だからあの子には貴方が必要なんです。」

「どうしてそこまで頑なに仕事を優先するのかは分かりませんがもうちょっとだけ京太郎君のことを見てあげてください。」


こんなとき京太郎君のお母さんが存命ならと思う。

そんな私の気持ちに気付いたのか須賀さんが重要な話をしてきた。


「……以前京太郎の母親が死んでいることを話したよな。」


「はい……」


「実は京太郎と妻はデパートに出向いていたんだけど、そこで火災が発生した。」

「そこははしご車や放水等では届かなかったくらい高いデパートだったんだ。」

「そしてそれが原因で救助に遅れが出て上の方の火は徐々に大きくなっていった。」

「見る見る煙は上の方に昇っていってデパートに取り残された人たちを巻き込んでいった。」

「漸く俺たちが救助に入れた頃にはあいつは倒れていて……」

「あいつは、俺の妻は、逃げ遅れた子供一人と京太郎を庇う様に死んでいた。」

「俺の妻は最期の最期まで、子供を護るために母親であり続けたんだ。」



この間行ったデパート、そういえばやたらと防災に関して注意するように書いてあった……

もしかしてそこに関係あるのだろうか……

尚も須賀さんは続ける。

まるで自分に言い聞かせるように、若しくは告解をするように。


「俺は……一番助けたかった人を助けられなかった。」

「鍛えていれば、あとほんの1メートル先で救助を待っている人に手が届くかもしれない。」

「鍛えていればもっと多くの人を助けられるかもしれない。」

「だから俺は鍛えているんです……」

「俺や京太郎みたいに大切な人を失う人が少なくなるように。」


多分だけど、須賀さんは助けられなかった後悔からしているんだ。

それが雁字搦めの鎖になって須賀さんを縛り付けている。

きっとそれが須賀さんが背負った十字架。

自ら背負った十字架。


「……すまない、京太郎の事を俺の代わりに祝ってあげてくれ。」

「京太郎は俺より小鍛治さんに懐いているくらいだから小鍛治さんが居てくれれば京太郎も喜ぶと思うんだ。」

「それとこれ……」


「これは……」


「誕生日プレゼントなんだけど、渡せる雰囲気じゃなくてね。」

「代わりに渡しておいてくれ。」


「……はい。」


「それじゃあ行って来る。」


須賀さんはそう言って包みを私に寄越してから家を出て行ってしまった。

私はどこか須賀さんは冷たい人だと思っていた。

でも須賀さんは冷たい人ではなかった。

むしろ静かに熱く、まるで熱せられた鉄のような印象を受けた。

ただ須賀さんの熱は京太郎君に向かうことはなく、京太郎君のお母さんの命を無慈悲に奪った火災というものに向けられていた。


家の居間に入るといかにも不機嫌ですという表情をした京太郎君がいじけながら座っていた。


「残念だったね、お父さんと一緒に居られなくて……」


「いいよ、いつもそうだったし。」


「お父さんは仕事だけど私と誕生会しようよ。」


「うん……」


そう言って京太郎君を宥めながら買って来たケーキに蝋燭を刺して火を灯す。

火を全部点けると京太郎君に促した。


「さぁ京太郎君、蝋燭を吹き消して。」


「う、うん……」


京太郎君は少し戸惑いながらも蝋燭に息を吹きかけ火を消した。


「七歳のお誕生日おめでとう、京太郎君。」


「ありがとう、お姉さん。」


「あ、そうだ、お誕生日プレゼントがあるんだった。」

「こっちは私から、そしてこっちはお父さんからだよ。」


「お父さんから?」


「うん、須賀さんが出かける前に私に預けて行ったの。」

「ほら、早く開けて?」


「うん。」



京太郎君がプレゼントを開けていく。

まずは私からの贈り物から。

包みを開けて出すとマフラーを首に巻き、手袋を填めた。


「あったかい。」


「よかった、サイズ合ってるね。」

「次はお父さんの方を開けてみようよ。」


「結構重い……」


そう言いながら京太郎君は須賀さんから渡された包みを開けていく。

中から出てきたものはケースだった。

更にそのケースを開けると中には麻雀牌のセットが入ってあった。


「麻雀牌かー。」


「うん、前にお姉さんとしてるって言ったから。」


「それで須賀さん京太郎君専用に牌を……」

「……あれ?」


少し一般的な麻雀牌と違うところがあった。


「あ、イーソーのマークがお姉さんのとちがう。」


「これは……鳳凰だね。」


麻雀牌は孔雀の意匠を用いることが多いのだけどこの牌は鳳凰の意匠を用いられていた。

京太郎君はそれをじっと見た後、私の方に向き直り言ってくる。


「お姉さん、あとでこれで打って。」


「うん、いいよ。」

「でもその前にケーキ食べちゃおうか?」


「うん。」


こうして二人でケーキを食べた後、誕生日プレゼントで麻雀を打った。

誕生日なのにずっと麻雀を打っていたが喜んでいたのでまぁそれもいいかと思いながら誕生日を祝った。

ちょっと休憩

おつかれー

一旦乙
背の火傷傷気になる

乙ーん

>>121
いやもう分かるやろ…


――二回生――


三月が過ぎ、大学二回生になった私は車の品定めをしていた。

田舎で車はかなり重宝するので欲しいのだけど今一琴線に触れるものがなかった。

この間須賀さんに相談してみたものの冗談だとは思うが消防車と言われた。

どうしようかと思いながら悩んでいるとフォルクスワーゲンが目に入った。

……ないな、何か縁起悪そうだし。

でも軽とかならかわいいし取り回しやすそうだから良いかも。

そういうことを先輩に話していたらこんなことを言われた。


「京太郎と遊びに行くためか?」


「それもありますけど不便なんですよ。」

「よく須賀さんから車借りたりして運転してるんですけどやっぱり自分の車を持った方がいいかなーって。」


「何か完全に家族状態だな。」


「え……」


家族と言われるとどうなんだろうか。

確かに京太郎君はべったりだし誕生日の件もあって須賀さんともそこそこ会話するようになったけどまだ溝を埋められてない気もする。

少しどこかに遠出してみてもいいかもしれない。

その為にも車があったら便利だなぁ……

車どうしよう。

色々意見を聞いて結局おすすめの軽になった。

今日はここまで

背中の火傷についてはエピソードとか入れる予定はないつもりです


京太郎そのうちイメージシーンで炎の翼でも生やしそうだなww 


もう一人の子どもは誰なんだ……

乙乙
遠出するとすこやんがどっぷり須賀家の色に染まるんやで

夜遅くに眼が覚めてしまったので投下


須賀さんを誘ってみたが仕事があっていけないとのことだった。

仕様がないので咲ちゃんを誘って京太郎君と三人で遊びに行く。

この車の名前はRitz(リッツ)日本だとスプラッシュって言う名前だけどこっちの方がしっくり来るからインドの名前で呼ぶ。

今回は遊園地に来た、そこで三人分の入場料を払って(フェレッターズからチケットを貰ってた)入ると人も疎(まば)らだった。

ここら辺は子供が少ないのだろうか。

まず最初にジェットコースターを選ぼうとする子がいたがもう片方は乗り気ではなかった。

で、何とか小さめではあるもののちゃんとしたジェットコースターに乗ったものの今私は若干グロッキー気味で……

小さい頃は絶叫系とか大丈夫だったのになぁ……

その次はティーカップに乗って咲ちゃんと京太郎君が猿の如く回して私は更に気持ちが悪くなる。

そのあと少し休んでメリーゴーランドに乗って休む。

須賀さんが来れなかったのは残念だけど二人が楽しそうで良かった。

その次にお化け屋敷に行ったら咲ちゃんは完全に泣いてた。

京太郎君は「あんなの作り物だから。」と言って完全に冷めていた。

もしかして君のそれはフォローのつもりかい?

最後に迷路にでも行ってみようかと私が誘う。

京太郎君は若干苦虫を噛み潰したような顔をしていたがその前にもじもじし始めた咲ちゃんをお手洗いに連れて行った。

そして一人で出来ると言った咲ちゃんをお手洗いに残して京太郎君の所に戻った。

それから十数分が経つも中々戻ってこない。

お手洗いに一回戻って様子を見てこようとしたとき迷子のアナウンスが聞こえる。


「長野からお越しの宮永咲ちゃん――」


完全にあの子の名前だった。

ちょっと待って、迷路に入る前に迷うってどういうこと!?

急いで迎えに行ったら涙目の咲ちゃんが申し訳なさそうに待っていた。

係員さんが私を見て反応する。


「あのすみません、咲ちゃんを迎えに来たんですけど。」


「あ、はい、咲ちゃん、お母さんが来たよ。」


なんですと!? 私が7歳の子持ちに見えるの!? 私まだ10代だよ!

結局訂正すると面倒くさいのでそのまま咲ちゃんを引き取って迷子センターを後にした。

迷路には行かず他の所を楽しみながらその日は帰った。



今日は珍しく誰も来ずゆっくりしていたのでTVを見ていた。

チャンネルをザッピングしていると知り合いの顔が映った。

赤土晴絵。

何か知らないけどいつの間にかプロになっていたようだ。

でも本来なら赤土さんはまだプロになってないはずなんだけど……

……ああ、そうか。

インハイで私とぶつかってないからか。

あの時はひどいことしちゃったなぁ……

まぁ今更気にしても仕方ないことなのかもしれないけど。

夕方前に京太郎君がやってきた、誕生日に貰ったお気に入りの麻雀牌を持って。

そしてまた今日も夕飯を一緒に食べて麻雀を教えて、一緒に寝る。

こうしているとあのときを思い出して懐かしむ。

前よりは大きくなった京太郎君の意識と共に夜の帳は落ちていく。


夏になり面倒臭いシーズンに入る。

この時期プロたちは鎬を削って覇を競い、オリンピック出場枠を巡って争う。

フェレッターズもそれは例外じゃなかった。

漸く入ってきた新人の子を鍛えて戦力にするために事務所は躍起になっている。

余り私を巻き込んで欲しくないなぁとも思いつつも私目当てに来てくれた人を邪険にするわけにも行かず後進の育成を手伝わされていた。

京太郎君や咲ちゃんと同じように麻雀を教えるわけにも行かず、正直麻雀教えるのはダルイと思った。

スカウトさん最初に言ってた契約内容と違うじゃないですかー、やだー。


家に戻って京太郎君に麻雀を教える。

日課と言うか日々の癒しである。

今日の京太郎君の席はいつもの指定席だ。

咲ちゃんが居ると私の膝の上に座ろうとしない。

女の子の前だからといって意地張らなくて良いんだぞ~?


「お姉さん、ここはどうした方がいいの?」


「あ、ここはね……」


あ~やっぱり京太郎君や咲ちゃんに麻雀教えている方が性にあってる。

まだまだ発展途上だから教えたいことは一杯だしやらせたいこともあるけど子供故に素直に伸びてくれる。

まるで砂が水を吸うように覚えていく様は教えている方も気持ちがいいものだ。



結局新規の人が一定基準のところまで育ってくれず私が個人で出ることになる。

そもそもこんな短期間で実力を伸ばすというのが土台無理な話であって私は悪くない、現にうちの教え子はちゃんと実力を伸ばしているんだから。

個人出場枠の方は手なりで打っていたらいつの間にか出場選手になっていた。

赤土さんとは出場枠が違ったから搗ち合わなかったけど出来れば久々に打ってみたいものだ。

個人で頑張るのは教え子二人に少し良い所を見せたいというのが本音ではあるが、同時に私を楽しませてくれる人が居るかどうかを確認するのも重要である。

そうして迎えるリオデジャネイロでの東風フリースタイル戦。

もし相手がつまんない人だったら軽く千切って世界貰ってきますか。




まぁ……その……色々ありまして……


取っちゃったよ……世界……


どうしよう、世界取ったら誰も打ってくれないだろうからこの世界から足を洗う気だったのに事務所抜けるに抜けられないじゃん。

世界タイトル取った人間が即座に引退宣言とか面白いよねとか思いつつ打ってたけどよくよく考えれば周りがそれを許してくれる訳ないよね。

あー……どうしよ……

……そうだ、京太郎君に麻雀教えて嫌なことは忘れよう。

うん、そうしよう。

今日?はここまで

乙ー
ここのすこやんの母親に間違われる貫禄とか行き当たりばったりなとこ好き



親とか周囲の反応が気になるわww

乙ですよー
レジェンドがプロになってて何故か嬉しかった

乙ー

ちょこちょこ始めます


夕飯に肉じゃがを作っていたときのこと。

私は京太郎君にお袋の味と言うものを知ってもらいたくてお袋の味の代表格、肉じゃがを作ることにした。

まずじゃが芋・人参・玉葱・牛肉・サヤインゲン・しらたき・白菜を下準備。

サラダ油を敷いて玉ネギがしんなりするまで炒める。

次にしらたきと人参投入。

全体的に油が絡んだら白菜を足して水分を出す。

白菜が柔らかくなったら出し汁をひたひたになるまで注ぐ。

出し汁が煮立ったら中火にして灰汁を取る。

10分ほど経ったら竹串で刺して確認。

そのあと時々混ぜながら煮詰めて汁が少なくなってきたらサヤインゲンを追加して一回混ぜて一煮込み。

そして火を止めて少し待ったら完成。

更に盛り付けて食卓に並べる。

あれ、なんか忘れている気がする……

まぁいっか。


京太郎君が食卓に着き、食べている。

美味しいと言ってくれてほっと一安心。

私も料理に箸を付けていると京太郎君が聞いて来た。


「お姉さん、これ何て言う料理?」


「肉じゃがだよ?」


「え……?」


京太郎君が何故か戸惑っていた、自分が食べた肉じゃがとは違ったからだろうか?

料理を見ながら考えているとあることに気付いた。

と言うか致命的なミスをした。


「……あ、お肉とじゃが芋入れるの忘れてた。」


「肉とじゃがいもがない肉じゃがってなに……?」


今回のは和風ポトフってことで……

……ダメ?

>>143
>10分ほど経ったら竹串で刺して確認。
肉もじゃがもないのに何に刺したんだよ



今日この日、私は大人になります。

さよなら十代、お久し振り二十代。

ということでお酒を堂々と呑める年になりました。

京太郎君の前じゃ飲まないけどね。

ある日、咲ちゃんと京太郎君が家の前で立っていた。

京太郎君は涙目になりながらそのままに放心して、咲ちゃんは泣きながら謝っている。

京太郎君、その濡れた背中と黄色い液体はどうしたの?

私は何かを察して咲ちゃんの着替えを用意してあげた。

京太郎君、君は悪くない。

咲ちゃん、貴女はもうちょい早めに用を足そうね。

何て高度なプレイなんだ…

咲ちゃんが、この開放感を覚えてしまったとすると……ゴクリ。


咲ちゃんや京太郎君に麻雀を教えて結構経つ。

そろそろお年玉争奪戦で勝てるんじゃないかな。

そう思いながら迎える年末。

須賀さんは例の如く仕事で居ないので私は京太郎君と一緒に実家に帰った。

電話で事前に連絡しておいたが一応京太郎君に挨拶させる。


「すが京太郎です、お世話になります。」


「あらぁ、ちゃんと挨拶できるのね、えらいわ。」


「あ、お母さん、私この間リオデジャネイロに行って来たんだけど……」


お母さんには開口一番リオデジャネイロの事を言おうとした。

だが返答は……


「健夜、お土産は?」


「ええ~……自慢話くらいさせてよ……」


世界一位の権威なんてこの人には関係なかった。

娘の栄光よりブラジル土産だった。

お父さんは京太郎君の相手をしながら頻りに呟いていた。


「いやぁしかし……娘婿が来る前に孫が来るなんて……たまげたなぁ……」


いやいや、気が早いってお父さん。

とりあえずブラジルの自慢話をした。

南米の主婦層では「女としてはあの中では8番目。」とか言われてたらしいけど……

世界一位ですよ。

「危うく三位になるかもしれなかったけど」と言ったものの、ぶっちぎりの世界一位ですよ。

……これ私の鉄板ネタにしようかな。



正月が明けて家に戻ったら程なくして咲ちゃんがやってきた。

だが何処となく陰鬱な感じだった。

大負けしてお年玉を取られたのかなと思って聞いてみるとどうやら違ったみたいだ。

むしろ勝って前より増えたとのことだった。

ではどうして暗い顔をしているのか。

それは勝ちすぎて反感を買ったみたいだった。

おいおい、普段お年玉を取っておいて勝ったら怒るってそりゃないんじゃないの?

咲ちゃんが今にも泣きそうな顔をしながら聞いてくる。


「すこやお姉さん、私どうすればいいのかな……」


勝ったら怒られる、負けたらお年玉を奪われる。

応えに困窮した私は何とか知恵を絞って思いつき、答えを出した。


「勝っても負けてもいけないなら勝ちも負けもしなければいいんだよ。」


「? どういうこと?」


「要は±0にしちゃえばお年玉を取られないし怒られないって事だよ。」


「本当?」


「うん、とりあえず私がお手本を見せてあげるから。」


うん、今私良い事言った気がする。

幸いにも私には学校のとき目立たなくするための±0にしていたそのノウハウがあるのだし。

まぁこれで咲ちゃんの悩みも解決。

私って結構頭良くない?


「咲ちゃん、お姉さん、早く麻雀やろうぜー。」


だから君はもう少し間を読もうか。

どこだってアラフォーの業は深い


そうして始まった±0特訓。

最初は中々上手く行かなかったけど咲ちゃんは嶺上開花を使って±1~2ぐらいまで調整できるようになった。

そういえば私も昔はやったなぁ、点数調整。

今日はここまで

すこやんって見た目本田千鶴に似てるよね。

ぼくらのを見たことないけど

乙!

乙ー
咲ちゃんと京太郎が着々と育っていく


アラフォーの業は深い…


話だけ聞いてると宮永家の業が深すぎて草生える


>>148は世界一位の人ネタか?wwww

やばい、全然出してないから親父のキャラ忘れた……まぁいいや

>>157
リオデジャネイロ→ブラジル→南米→世界一位、という発想

ちょこちょこ投下


長野で雪が降って雪掻きに追われる頃、須賀さん・私・京太郎君の三人で雪掻きしていた。

京太郎君は私が去年贈った防寒具を着けて雪掻きをしている。

そろそろ京太郎君の手袋とかボロボロだよね、買い換えなきゃ。

今年は他にも何か買ってきてあげたほうがいいだろうか。

須賀さんともちょっと相談しよう、プレゼントが被ったら嫌だし。

とある休日、家から隣を見ると須賀さんが穴を掘っていた。

サイズは須賀さんの膝くらいの深さで広さは3畳くらいだろうか?

一体あの人は何をやっているんだろう……

暫く見ていると見るからに屈強な男の人たちがやってきた。

ウホッいい男たち……じゃなくて、多分須賀さんの同僚だろう。

その人たちが大きめの機械を置いて須賀さんの手伝いをしている……のかなぁ?

何かホース繋いだりして掘った所を固めてる。

それが終わるとその人たちは帰っていったが須賀さんは尚も続ける、訳が分からない。

あ、そういえば須賀さんに相談しようと思ってたんだ。


須賀さんが何かやっているところに行き、話しかける。


「須賀さん、何してるんですか?」


「ああ、小鍛治さん、ちょっと京太郎にサプライズを。」


「もしかして誕生日の?」


「そんなとこ。」


よく見たら須賀さんは汗をかいている。

須賀さんのかいた汗、須賀さんの汁、男の汁。

略して男汁。

なんかイイ。

いや、今はそんなこと考えてる場合じゃないね。

そのあと少し須賀さんの手伝いをしながら相談をした。

須賀さんすごいことするなぁ……

こんなこと考えてるから婚期逃すねんて


迎えた京太郎君の誕生日当日。

京太郎君の家に行き、お祝いする。

私は先に帽子と手袋を渡す。

先に渡しておかないと須賀さんのプレゼントのインパクトに負けるから。


「京太郎君、お誕生日おめでとう。」


「ありがとう。」


そう言いながら帽子をかぶせる。

実はこれ、私とお揃いなのだよ。

もしかしたら姉弟に見えるかもね。

絶対親子なんて言わせない。



続いて須賀さんが外の庭に誘導してブルーシートが掛かった所に案内してくれた。

須賀さんがブルーシートを引っぺがすとそこにはビニールハウスとその中にプールがあった。

これはなんぞ?というような表情をした京太郎君。

よくよく中を見てみると何か生物が居る。


「お父さん、何これ?」


「カピバラ、そしてそのカピバラの家。」

「プールはボイラーに繋がってるから温水も出る。」


「お父さんすげぇ……」


うん、すごいよね、長野のファイヤーマンは。

いや、須賀さんがすごいのかな……


「京太郎、カピバラの名前はどうする?」


「う~ん……」

「あ、お姉さんも一緒に考えて。」


「うん、いいよ。」


カピバラ、カピバラ……バラ……


「ばら肉……」


「「え……」」


「え……だめ?」


「そんな名前ってないよ……」


「ばら肉って……」


親子二人に変な顔をされた……

今日始めて知った、私こと小鍛治健夜はネーミングセンス0だった。

結局名前はカピーになりました。

アラフォーの脳は”不幸”と”踊っちまった”んだね……。


次の日、京太郎君がやってきた。

いつも通り麻雀を打っていると京太郎君が聞いてくる。


「お姉さんの誕生日っていつ?」


「え? 私の?」

「私は11月の7日だよ。」


「ふんふむ、お姉さんの次の誕生日にはお祝いしてあげるね。」


「その時はお願いします。」


最近京太郎君が大人びてきたなぁと思いつつ麻雀を教えてあげた。

京太郎君の打ち方は大分安定して和了れるようになってきた。

基本はデジタル、時にアナログにロジカルを使い分ける。

一応彼にもオカルトはあるんだけど上手く使いこなせていない。

まぁこれは気長に育てて行こうか。

その後は途中から咲ちゃんも家に来て三人で打っていた。


――3回生――


冬も過ぎて春になり、私も三回生になった。

受ける講義の内容も本格的になり早い人だと今年度の後半あたりから教育実習を受けるものもいるらしい。

そういえば私、適当に教育学部って取っちゃったけどどうしよ。

小中高のどれがいいかな、今の内に考えておかないと。



最近フェレッターズからの呼び出しが多い、繁盛しているのはいいことだけどすごく面倒くさい。

これで必要単位落としたらどうするのかと聞いたら「その時はうちに就職すればいいじゃない。」と言って来た。

うわぁ……勘弁願いたい。

ある日咲ちゃんがやってきた。

その顔は暗く、いつも安穏としている我が家には珍しいと言えば珍しかった。


「どうしたの咲ちゃん?」


「あの……私、お姉ちゃんと麻雀打ってたんですけど……」

「±0にしてたことがバレちゃって……」

「それでお姉ちゃん怒っちゃって……」


あ~……ばれちゃったか……

でも勝ったら怒る、負けたらお年玉没収、その上±0でも怒るってもうどうしようもないじゃん。

家で打つのは止めた方がいいかもしれないね。

楽しく打つんなら家で打ってもいいんだし。

そんな旨を伝えたら咲ちゃんは頷いて家で打っていた。

しかし宮永家どうすればいいんだろう、赤の他人が口を挟むわけにも行かないしなぁ……


そうだ、最近のことを忘れないように日記でも書こう。

そう思って日記帳を買ってきて書き記す。


6月17日

今日は京太郎君に麻雀を教えてあげた。

いつもやっていることだけど日々の成長が楽しい。

最近はもう膝の上に座ってくれなくなってくれたのは寂しいけどそれも成長だと思うと複雑ではある。


6月18日


今日は咲ちゃんと一緒に京太郎君と打った。

咲ちゃんは嶺上開花ばかりしていた。

京太郎君もオカルトに目覚めてきている。


6月19日


今日は晴れでした。



8月23日


今日は暑かった。





10月15日


飽きた。



埃を被った日記帳を見つけて思ったことがある。

結局私は三日坊主でした。

なんだよ、『今日は晴れでした』って……

根本的な所で変われてない私はやっぱりダメな大人かもしれない。

一旦休憩

リンシャンカイホー


単位を早めに取るため教育実習を受けることにした。

教育実習は小学校は大体4週間、中学・高校なら大体3週間ほどで済むらしい。

さて、どっちも取る予定だけど小学校はどこがいいかなー。

近いところがいいよね、通いやすいし。

うん、良い所があった、ここにしよう。


行き着いた所は長野小学校の4年2組。

私は子供たちに自己紹介する。


「少しの間ですが今日から実習生として通う小鍛治健夜です、皆よろしくね?」


ざわめく子供たち。


「なぁあの人って……」


「ああ、確か世界一位の小鍛治プロだぜ……」


「俺前に中継で見たんだけどさ、相手がかわいそうだったぜ……」


「あ、あたしも見た、イメージで言うなら惨劇の血祭り会場って感じだったよね……」


子供たちの間に風評被害が飛び交う。

私はそんなに怖くないよ……


「なぁ、俺たちも下手したらロン(物理)にさせられるんじゃ……」


「ありえるな……とりあえずあの先生にだけは逆らっちゃいけない、俺の本能がそう言っている……」


こんなことでは挫けないぞ!

あ、咲ちゃんがいる。

京太郎君は別クラスみたいだけど。

いやー、同じ学校だなんて偶然だなー。

……頑張ろう。



放課後、咲ちゃんと京太郎君に話しかけられた。


「お姉さん、実習生って本当?」


「うんそうだよ、あとここでは先生だからそれに相応しい呼び方でお願いね?」


「んじゃ……健夜さん?」


「京ちゃん、健夜先生の方がいいんじゃないかな?」


「それもそうか。」

「これからよろしくお願いします、健夜先生。」


「こちらこそよろしくお願いね。」


なんとか上手く行けばいいなー、教育実習。

今日はここまで

宮永家の問題はすこやんが麻雀楽しませてあげれば解決するような気がしてきた(血の惨劇的な意味で)

乙でした

乙した!


なんて偶然だー


やっぱすこやん普通に知名度高いんだなww

早めに起きたのでちょっとだけ投下



京太郎君と咲ちゃんが家に来ていた。

何でも二人でお小遣いを出し合ってケーキを買ってきたらしい。

誕生日を祝ってもらえるのは嬉しいものだ、来ても嬉しくない誕生日が楽しいものになるなんて。

実は私もケーキを買ってきていた、しかもホールで。

まぁ3人で食べれば食べきれるでしょ。

京太郎君からは可愛らしいコンパクトミラーを渡され、咲ちゃんからはポプリを貰った。

これはあれかい? 暗にもっと女を磨けと言う二人からのメッセージかい?

まぁ二人に限って他意はないと思うけど。

素直に嬉しいと言って受け取ることにした。



何事もなく過ぎた二週間、というか私の近くでは何も起きなかった、が正しいのか。

そういえば冬休みに実習期間が丁度終わるようになっているけど咲ちゃんの問題も何とかできないものだろうか。

後で咲ちゃんに相談してみよう。


咲ちゃんと相談した結果、お正月に私が乗り込むことになった。

ふふふ、久々の代打ちだ。

相手の態度次第ではすこやん暴れちゃうゾ☆

そして元旦当日。

時間を見計らって私は咲ちゃんに招かれて宮永家へ招かれた。

ついでに京太郎君も付いて来てる。

咲ちゃんのご両親が私を見てギョッとしていた。

私は透かさず自己紹介アンド前口上を上げる。


「雀卓の牌が輝く陰で、惡の笑いがこだまする。牌から牌に泣く子供の、泪背負って宇宙の始末。」

「銀河雀士スコヤン、お呼びとあらば、即、参上。」


「貴女は……!」


「4年2組担当教育実習生、小鍛治健夜。」

「咲ちゃんの代打ちとして来ました。」


決まった。

決め台詞決まった。

若干皆呆然としているけど私の格好良さに目を引かれたのだろう。

そして驚いてる間に強引に話を進めて麻雀を始める。

まぁ結果は想像の通り、宮永さんたちは自らの行為の間違いに気付き、涙ながらに謝ってくれた。

よかったよかった。

若干子供たちが引いてたけど気のせいのはず。

やめて! そんなダメな大人を見るような目で見ないで!

私じゃなくて宮永さんに向けてよ……

ミスった4年じゃなくて、3年だった



てんやわんやあった正月だがその後から咲ちゃんのお姉ちゃんが来るようになっていた。

何でも連れてきてしまった咲ちゃんの話曰く……


「お姉ちゃんが『京ちゃんと一緒に教えてもらうなんてずるい。』って言って……」


その子が狡いと思ったのは京太郎君と一緒の部分なのかそれとも私から師事を受けたことなのか。

当の本人は全くもってマイペースである。

咲ちゃんのお姉さん、照ちゃんは突如こんなことを言い出す。


「おままごとしたい。」


小学5年生がおままごと?

きっと麻雀漬けの人生でそういうことをやったことがなかったんだね。

照ちゃんは尚も続ける。


「京ちゃんは旦那さん。」

「私奥さん。」


「ああ、うん。」


まぁここら辺は分かる。

男の子は京太郎君しか居ないわけだし。

だがここからが問題だ。


「咲は猫。」


「え……」


何で猫? せめて子供とか妹とかじゃないの?

照ちゃんは容赦なく私にも役を振ってきた。


「健夜さんは京ちゃんのお母さん、しかも継母。」


え~……なんで高がおままごとにこんなドロドロ設定を突っ込むかなぁ……

なんて私が考えていると照ちゃんが音楽を掛ける。


https://www.youtube.com/watch?v=ERyNV9j0bI8


選曲を何故それにした……

この子の考えていることが良くわからない……

家族麻雀してたら世界王者が殴り込んできたで御座る

渡鬼の時間だあああああ



照ちゃんの寸劇おままごとが始まる。


「あなた、おかえりなさい。」


「ああただいま。」


「ご飯どうする?」


「外で済ませてきたよ。」


「……誰と?」


「会社の人とだよ。」


「ふ~ん、その人女の人だったんだ。」


「何も疚しいことはないって。」


「嘘だッ!!!」


「何だよそんなに大声出して……」


「どうせ咲って女と厭らしい事してたんでしょう!?」


ええ……どういうこと?

ここで訳がわからないといった感じの咲ちゃんが入ってきた。


「あ、お姉ちゃん……」


「あんたね!? あんたが京ちゃんを誑かしたんでしょう!?」

「この泥棒猫!!」


咲ちゃんの猫ってそういう意味なの!?

そしてその言葉を受けた咲ちゃんが速攻で返していく。

身代わり早いね……


「京ちゃんを満足させられない奥さんに問題あるんじゃないですか?」


「くっ……言わせておけば……!」

「京ちゃんは私が居ないとダメなの!」

「京ちゃんは私さえ居ればいいの!」


「ええ~……」


全く着いていけない私を横に寸劇は進んでいく。

暫くしてその寸劇が終わると人が変わったように麻雀を打っていた。

君たち役者になれるよ、うん。

それが終わるとまた音楽が掛かる。

また君(照ちゃん)かぁ……(雰囲気が)壊れるなぁ……

そしてまた寸劇が始まる。


「お義母さん、味付け如何でしょうか?」


何かいきなり振ってきたー!?

仕方ない、ここは乗ってやるか。


「…………濃い。」


「ごめんなさいお義母さん……」


「京太郎君にこんなもの食べさせる気?」


「作り直します。」


「いいわよ、私が作るから。」

「それより京太郎君の方はいいのかしら?」

「最近帰りが遅いみたいじゃない。」


「それは……」


「貴女がしっかりしていないから京太郎君が他所に女を作ってるんじゃないの?」


「京ちゃんはちゃんと帰ってきます、私の元に。」


「どうだか……」


「本当は知っているんです、お義母さんが京ちゃんのこと男して愛していることを……」

「でもお義母さんは京ちゃんのお養母さんだから……」

「でも昨日見てしまったんです……京ちゃんとお義母さんが一緒に寝ているところを……」


何だその設定!?

ええい、もうどうにでもなれ!


「……そうよ、昨日京太郎君と寝たわ。」

「勿論男女の仲としてね。」


「そ……んな……」


「残念ね、貴女……女としても妻としても誰にも勝てていないのよ。」


「ひどい! お義母さんのこと信じていたのに!」

「これも須賀家の妻としての役目だと思って我慢してたのに……」


何だこれ。

この寸劇が終わると姉妹は帰っていった。

満足したか、ちなみに私の心は疲れてボドボドダ……



教育実習が終わり、二月に差し掛かった。

もうこんな時期か、季節の移り変わりは早いね。

何を用意しようと思っていた矢先、電話が掛かってきた。

げぇ……チームからだ……

仕方なくフェレッターズに顔を出すとチームに泣きつかれた。

またか、またなのか。

君たちはいつもそうだ、自分たちの尻拭いを私に押し付ける。

たまには私に頼らないで勝って欲しいよ……

あーもう、誕生日プレゼント買う暇なくなっちゃうじゃん!

対局が終わったころには夜も更けていた。

どうしよう、京太郎君のプレゼント……

事務所で考えていると最近入ってきた自動雀卓が目に入った。

これだ。

事務所の社長に許可を貰って捨てるはずだった古い自動雀卓を貰って車に詰め込む。

車の免許持ってて良かった。


当日京太郎君に渡したらすごく喜ばれた。

須賀さんには申し訳なさそうにされたけど捨てるものだったから気にしないようにしてもらった。

ただ同然の雀卓が手に入るなんて役得だね。

まぁ元々雀卓がなかったから麻雀マットでも贈ろうと思っていたんだけどちょうどよかった。

いざ打ってみようと思って来ていた宮永姉妹と私と京太郎君で席に着く。

だが照ちゃんがあることを言い出す。


「あれ? 牌は?」


「あ……」


自動雀卓用の牌を忘れていたことに気付いた。

今度追加で持ってきます。


「健夜さん詰めが甘い。」


照ちゃん、そんなことは重々承知ですよ……

結局その時は京太郎君のお気に入りの牌を使って手積みで打った。

ここまで

乙ー
昼ドラな照ちゃんかわいい

スコヤシンクロン現象によって和了り牌を持ってこれるんですね

乙乙


宮永家の皆さんにはカウンセリングが必要なのではなかろうか……と少し心配になった

すこやんによるカウンセリング……悪化以外の結果が見えねぇ

なのはさんのお話しとほぼ同義だよね

ちょっとだけ投下


――4回生――


4回生になってすぐに高校の教育実習を受けて単位を取得する。

あとは暢気に構えていればいいレベルで単位は取得した。

だが相変わらず佐久フェレッターズから電話は来るし、照ちゃんには寸劇おままごとをやらされる。

勿論その後にはちゃんと麻雀を教えています。

最近咲ちゃんのオカルトが余り伸びず、アナログ面デジタル面が成長している。

一方京太郎君はその逆で、デジタルをそこそこにオカルトを開発している。

照ちゃんの方も新たなオカルトを伸ばしている最中。

私個人としての印象としては……

咲ちゃんは花。

照ちゃんは鏡。

京太郎君は火? ってところかなぁ……



さて冬季オリンピックの季節でございます。

私はやっとこさ育った事務所の後輩たちを率いて団体戦と個人戦に出場しました。

えー……結果だけ言うとですね、団体戦は3回戦敗退。

個人戦は東風・半荘フリースタイルで二つとも優勝。

何だこの差。

またワンマンチームとか言われちゃうよこれ……

そういえば前回の世界2位さんは現れなかったけどどうしたんだろ?

後で調べてみよう。

後進育てないとどうしようもない。

あー……私事務所抜けられるのかなぁ……

抜ける予定はないけど。

実際のところ引き抜きの話は来てるんだけど一応断ってる。

だって今の事務所、家から近いんだもん。



ジメジメとした時期が過ぎ、ふと思い出したことがあった。

あとで調べよう調べようと思っていたこと。

私は大学にあるPCの電源をつけてインターネットなるもので検索する。

えっと……ソニア・メルタ 麻雀 世界二位 っと。

あったあった、んー何々……

…………なんだと……?



あの世界二位……





結婚してやがった!






私に負けて以来スランプに陥ったけどそんな時フランス人のイケメン彼氏にプロポーズされただぁ?

なんだそれ! なんだそれ!! なぁ~んだそれ!!!

試合にも勝負にも勝ったけど女として負けた!

私なんかそんなフラグなかったよ!

というか世界一位のときは結婚しなかったじゃん!

貴女私と同じで喪女仲間だったじゃん!

何で負けたら結婚できるのさ!

ん? ということはつまり私が負けて傷心状態だったら男が寄ってくる可能性が微れ存……?

でもそもそも私に勝てる人が居ない……

よし……わかった。

今度元世界二位に会ったらお祝いしてあげるから覚悟してよ!



季節は更に移り変わって秋になる。

この頃めっきり冷え込んだなぁと思いつつ家に帰ると京太郎君たちが来ていた。

そういえばこの子たちの中に私の仲間が居ます。

と言うよりも私が引き摺り込もうとしているんだけど。

咲ちゃんは順調に喪女として育って行ってるし、照ちゃんも咲ちゃん同様、行かず後家のお局様の風格が出てきた。

かわいそうだなぁ、二人ともこんなにかわいいのにー。

二人とも良い人と結ばれて普通に結婚出来そうなんだけどなー。

でも残念ながら抜け駆けは許さない。

今日はここまで

早く中学・高校のパートに移りたい

乙ー
すこやんは結婚できないんやね
仕方ないね

すこやん…


京ちゃんの能力は火ってことだけど、カツ丼なのか大沼プロなのか…

乙です
京太郎は火かぁ

お祝い(ロン)

おつ
でも、元々世界二位だったときも結婚できてなかったじゃないの、すこやんは


やはり鳳凰が京太郎のトレードマークかの


頂点は常に一人!ということなんやな。悲劇なんやな

ここのすこやんループしてっから100年ものの処女だぞ
ジェリコの壁じゃあるまいし、今回は誰か攻略してあげてよぉ


火のイメージが焼き鳥になりませんように

ちょっとだけ投下



少し時期が経ち、私の誕生日になった。

その日は三人が来ていたのでケーキ1ホールはすぐに消えた。

が、何かおかしなことが起きた。

ケーキを切るときである。

照ちゃんがお姉さんだからと言ってケーキにナイフを入れた。

きっちり四等分。

確かに四等分だったはずなのだが……


「ずるいよおねいちゃん、自分の分ばっかり大きく切って。」


「おなじ、どっちもおなじ。」


ちょっとまった、何で切ったそのケーキだけサイズが違うの? ビッグになるライトでも使ったの?

切る前は同じサイズだったよね!? そこに誰もツッコまないの!?

私の誕生日だと言うのに君たちマイペース過ぎるよ! 特に照ちゃん!

ケーキの印象がすごすぎて誕生日に貰った安産祈願のお守りにツッコむ余裕はなかった。



何事もなく正月が来る。

そして元旦には三人が家にやってきた。

君たち自分の家の方はいいのかい?

宮永家の年始行事を壊した私が言うのもなんだけどさ。

京太郎君はカピバラを連れてやってきた。

君も好きだね、私も好きだよ、その悩みがなさそうな表情が。

あ、そうだ、お年玉をあげよう。

でも素直に渡すのも面白くないから何か条件をつけよう。


「皆、打とうか、お年玉をあげるから。」

「半荘打って私に勝った子は点数の分だけお年玉あげるよ。」


「健夜さん、それ本当?」


「あ、う、うん。」


うわぁ……宮永姉妹の目の色が変わったぁ……

すごく獰猛な野獣みたいな目をしてる……

私からはお金取らないけどあんまり負けると癪だから程々の手加減にしてあげよう。

結果と言えばまぁ若干ムキになった私と言えば想像が付くと思うけどちゃんと加減はしましたし、お年玉もあげました。

三人とも私の掌の上で転がされている感じは分かってただろうけど。

何せきっちり点数調整しちゃったから不自然な点棒差になってしまったから。



そして毎年恒例の京太郎君の誕生日。

そういえば前回防寒具を贈れなかったので今年はちゃんと贈ろう。

そうだ、今回は手編みのマフラーに挑戦してみよう。

私は編み棒と毛糸を買って家で勉強しながら編んでいた。

結構面倒くさい、というか上手く行かない。

時間に余裕はあるけどこのペースでは間に合わないので大学や事務所でも編んでいた。

周りから声が聞こえる。


「あの小鍛治さんがマフラーを編んでる……」


「もしかしてあの小鍛治さんにもついに彼氏が出来たの……?」


いや、違うってば。

これは近所の子供にプレゼントするようだってば。

ていうかなにさ、"あの"小鍛治って。

失礼しちゃうなもう。

確かにそういう相手は居ないけど……


迎えた2月2日。

完成した物をちゃんと渡した。

京太郎君が首に巻いて笑顔でお礼を言ってくれた。

わぁ……ごめんね……実はそれ、結局お母さんに泣きついて完成したんだぁ……

照ちゃんが本を、咲ちゃんが手作りの栞を贈る。

なぜ本を読まなそうな京太郎君に本を贈ったのかと聞くと、宮永姉妹曰く「自分が貰って嬉しいものを贈った。」らしい。

それっぽいけど結構自分本位な感じが……

というか照ちゃん本より好きな物がありそうだけど……ついで照ちゃんに聞いてみた。


「ねぇ、麻雀と本、どっちが好き?」


「……麻雀かな?」


「じゃあ麻雀と京太郎君は?」


「京ちゃん。」


「……最後に京太郎君とお菓子では?」


「う~ん……う~ん……」


照ちゃん……そんなに悩むことなのかな……

京太郎君=お菓子>麻雀>本なのに何故お菓子を贈らなかったのだろうと思ったがすぐに無くなるから本の方がいいよね。

あ、そういえば今年卒業だけど就職どうしよう……


就職に関してなんやかんやありまして、教員免許の取りに行ったわけですが……

高等学校の教員免許は取れたが中学校までは無理だった……

なんもかんも単位取得の邪魔した佐久フェレッターズせいだ!

なので佐久フェレッターズを脅し―― 協力して貰って、県から中学校の臨時免許を発行してくれるようにお願いした。

殆ど八つ当たりのダメもとの無茶振りだったが何故か発行していただけた。

ビバ長野の地元パワー。

就く学校どうしよう、とりあえず近くの中学校に行ってみようかな。

世界一位です! とか言えば面接すっ飛ばして受からないかな?

今日はここまで


ほのぼのしてるなあ(錯乱)


なんもかんもフェレッターズが悪い

乙ー
>>わぁ……ごめんね
この下り悲し過ぎて涙不可避

乙ー
フェレターズ単位取得の妨害をするも臨時免許を発行するファインプレー


ママえもん~マフラー編んでよ~


フェレッターズェ……

この世界の佐久フェレッターズは麻雀ファンからは評判悪いだろうなあ
世界一位飼い殺しって

良くも悪くも話題があるのはいいんちゃう?
ソフトバンクとか中日みたいなもんよ

須賀京太郎「鳳翼天翔!!」

今日はボジョレってので更新なしです
申し訳ない

ちょっとずつ投下


結局のところ近くにある中学校に行って講師になることになった。

講師なら教員免許いらない……

わけでもないんだよね、これが……

まぁ講師の勤続は一年までだからそのあとは助教諭になって臨時免許フル活用しようかな。

臨時免許の有効期限3年までって話だけどどうしよう……

いざとなったら特例を認めさせるかな。


新任講師としてとある中学校に赴任してきまして。

入学式すごく緊張した。

まさか先生側に立って挨拶することになるなんて前は思わなかったよ。

それにしても初々しいと言うか何と言うか小学校から上がって来たばかりの子供たちがかわいらしいもんだ。

そのあと新入生に対する部活紹介などもやってその日は半ドンで終了。

学校楽だな。

と思ってた時期が私にもありました。

担任持ってる先生結構忙しそうだ。

私講師でよかった~。

といっても私は私で受け持ちがあるんだけど。

それは部活の顧問。

受け持つ部は言わずもがな、麻雀部である。



実は現在、教員免許を持った外部顧問状態。

フェレッターズがどうしてもと言うから社長が校長に相談してこういう形になった。

ワンマンすぎるのも問題だよねぇ……

本来ならつくばプリージングチキンズでのんびりやってるはずだったんだけどなぁ……

京太郎君がいるからこっちでいいやって思ったのがことの始まりだよね。

それで現在プロとしてもそこそこ活躍しないといけないわけだけど。

でも折角教員免許取ったんだからちゃんと先生として働いてみたいなぁ……

藤田さんが来るまでお預けかなぁ……

そういえば藤田さんが佐久に来るのって京太郎君たちが高校入るころかその1年前くらい?

うわぁ……めんどくさ……というかしんどい。



気の早い子供たちが部活動を見に来る。

実は私が受け持つ麻雀部は今日から設立されました。

なので現在部員は0人。

放課後になったときに私は麻雀部の部室の中で椅子に座って待っていた。

その日にまず来たのは照ちゃんだった。


「こんにちは健夜さん……人居ないね。」


「今日発足したばかりだからね。」

「元々部員なんて居ないわけだし、仕方ないよ。」


「大丈夫なの?」


「何とかなるんじゃないかな。」

「それより誰か来るまでお菓子食べる?」


「食べる。」


お菓子に関しての反応だけは即答だった。

この子は本当にマイペースだなぁ。


私たちがお菓子を食べていると一年生だろうか、扉の向こう側からおずおずとこちらを覗いている子が居た。

私はそれに気付いて手招きすると少しずつ体を出して挨拶してきた。


「あの……ここが麻雀部で合っていますか?」


「うん、ここが麻雀部。」


「よかった……間違えてたらどうしようかと……」


片目を閉じた金髪の少女が現れた、あれ……どこかで見たことあるような……

ああ、個人戦で出てた子だ。

確かふくみちだかふくじだか。

生徒名簿を軽く見といてよかった。

担任とか持っていたら全員覚えないといけないんだろうなぁ……

うわぁ……大変だぁ……


「ところで自己紹介がまだだったね。」

「知ってるかもしれないけど私は顧問の小鍛治健夜、よろしくね。」


「あ、一年の福路美穂子です。」


「ん……もぐもぐ……一年……ゴックン……宮永照。」


君はもう……なんというか……もう……お菓子が口の周りについてるから。

その日は軽く三麻を打ってそれだけだった。

部員ちゃんと集まるかなぁ……

もうちょっと世界一位を推し出してアピールしないと生徒来てくれないかな?

よし、とりあえずアピールしてみよう。


次の日、新入部員はこない。

なぜだ。

やっぱりアピールしないといけないんだろうか。

仕方ない今度試合出たときに超絶アピール大作戦だ。

そう思いながら三麻を打っていた。

照ちゃんはお菓子を手放さないのでお菓子のくずがぽろぽろと落ちている。

そしてそれを福路さんが掃除する。

ダメだ、ぐうたらすぎる。

まるでかつての私を見ているようで心苦しい。

ああ、ごめんよ……京太郎君にお母さん。

かつての私は二人に面倒見てもらいっぱなしだったね……

本当にもう、ごめんなさい……



更に次の日、フェレッターズの元に行きちょっと試合に出て相手チームを全員トばしてあげた。

これだけすれば印象に残るよね。

そして勝利者インタビューでこんなことを私は言った。


「やっほー学校の皆見てる~?」

「先生は頑張っちゃったけど部活の部員がまだまだ足りません。」

「だから少しでも興味がある生徒が来てくれる事を先生はまってまーす。」


これだけ言えば誰か来るだろう。

と言うかインタビューを私的に使ったのは幾等なんでもまずかったろうか?

すこやんェ…



次の日になって放課後三人で待つ。

来ない。

何故か来ない。

どうしてだろう……メジャーな競技にローカルだけど地域にはメジャーな麻雀番組なのに……

あれだけアピールしてもダメって事?

そして次の日もその次の日も来なかった。

世界一位の女は敗北を味わった。

一体何がいけなかったんだろうね……

やっぱ私が若いからかなぁ?

これは逆に来ない(確信)

そら来ないよ……

というかよくキャップは来てくれたな

なんて残念な人なんだ……(笑いをこらえながら)


人数足りなくて三麻しか打てないからどうしようと考えていると照ちゃんが提案してくる。


「健夜さん、ちょっといい?」


「うん、なに?」


「多分健夜さんがテレビでやらかしたせいで部員は集まらないから京ちゃんや咲を呼ぼうと思って。」


「え、私やらかしてたの!?」


「はい、正直小鍛治先生の凄さに引いたのではないのでしょうか。」


「あれ!? 福路さんも!?」

「あ~そっか~……私やら貸してたんだ……」


「で、どう? 健夜さん。」


「ああ、うん、無理させない程度で呼ぼうか。」


「あの……」


「うん?」


自分の行動を嘆きながら照ちゃんの提案を承諾すると福路さんから質問が来た。


「その、京ちゃんとか、咲ってのはどなたでしょうか?」


「咲は私の妹で京ちゃんってのは幼馴染。」


「ついでに言うなら京太郎君は私のご近所さんで照ちゃん含めて私の教え子だよ。」


「そうなんですか。」


福路さんから質問に答えると京太郎君と咲ちゃんを後日来れる日に呼ぶことになった。

結局部員は集まらない。

はぁ……所謂同好会ってやつだよね。


で、早速次の日に二人が来てくれた。

照ちゃんに連れられておっかなびっくり来てくれた二人。

そういえば周り中学生ばかりだからそういうことになるよね。

小学生から見たら中学生って大人っぽく見えるし。

福路さんは掃除当番でちょっと遅れるからあとで挨拶させるとして、今は久し振りの四麻をしよう。

というかいつも打ってる面子である。

緊張から解き放たれたのか京太郎君がこんなことを言い出した。


「照さん制服なんだね。」


「うん、どう? 似合う?」


「……多少は大人っぽく見えると俺は思う。」


「何か含んだ言い方……」


若干思っていた返答とは違う言い方なのが気に入らなかったのかお菓子を頬張りだす。

嘘でもいいから似合ってるとか綺麗くらい言えばいいと思うよ。

それが処世術だと私は思う。

それから少しして福路さんがやってきた。


「遅くなりました……あら?」

「貴方が京太郎君に宮永さんの妹さんの咲ちゃんね?」


「はい、いつもお姉ちゃんがお世話になってます。」


「そんなことないわ。」


「うん、むしろ私のほうがお世話してるくらい。」


どの口でそんな事を言うんだろうね、この子は。

照ちゃんにそんなこと思いつつ京太郎君に視線をずらすと何か福路さんをじっと見つめている。


「須賀京太郎です! よろしくお願いします!」


「あら、元気なご挨拶ね。」

「私は福路美穂子よ。」


「よろしくおねがいします福路お姉さん!」


ああ、何となく元気な挨拶で察してしまった。

京太郎君的にはもろに好みなお姉さんなんだろうなぁ。

しかも今はまだ発達しかけだけど三年後辺りにはふくよかな身体つきになってるはずだし。

本当に君は見る目あるよね、ある意味。

まったく君はとんだはりきりボーイだよ。

今日はここまで

聞いておきたいんだけど
酉と最初と最後にあげたほうがいい?


はりきりボーイ吹いた


酉は何かあったときに存在証明出来るからあった方がいいだろうとは思います

酉はつけたほうが満足できる

乙ー
あった方がそらいいよ

名前でよく誤字ったり変換に時間が掛かる方は「咲 辞書」で検索すると幸せになれると思います
実際私は楽になった

ちょこちょこ書いていきます


今日の部活ははりきりボーイとおどおどガールを追加しての活動です。

実はこの中で一番実力があるのが咲ちゃん、それとほぼ同じくらいなのが照ちゃん。

その後に福路さんと京太郎君といった感じである。

といってもそこまで実力差はなくて誰が勝ってもおかしくないくらいだ。

さすが私の教え子、中学生とも張り合えるとは。


もう今年は部員来ないだろうと思ってそろそろ本格的に技術を叩き込もうと思う。

幸いにも福路さんは基礎はしっかりしてるし、照ちゃんにも教えてあげられる。

京太郎君にはまだちょっと早い話だけど下の子二人はきっちり基礎は教えたから問題ないし。

上の子二人はまだ中一だけどインターミドルでも通用するレベルにしてあげよう。


「じゃあ今日は中学生'sに重要であり戦術の基礎でもある"観察眼"を本格的に鍛えていくよ。」


「私たち……ですか?」


「うん、福路さんのその目、武器に出来ると思って。」


「…………」


片目を瞑った少女が動揺する。

隠された片目に何かコンプレックスを抱えているのだろうか?

武器に出来るという見立ては間違っていないはずだから気にせず行こう。


「観察眼を極めれば相手の力量を測ることも出来るし相対的に自分や周りの流れも把握出来るよ。」

「照ちゃんに関しては鏡に必要だと思うしね。」


「健夜さん。」


「何京太郎君?」


「流れって何?」


「そういえばデジタルばっか教えていたから言ってなかったね。」

「流れって言うのはね……そう!」

「重要な場面で鳴いてUnicornが流れたときに『流れ変わったな』っていう……」


「?」


え、もしかして通じなかった!?

何その反応……まるで私が滑ったみたいじゃない……

私は咳払いして仕切りなおす。


「まぁ運みたいなものかな。」

「今の咲ちゃんは流れに乗ってるから一番早く和了れる、とか。」

「要はその人の和了りまでの有効牌などが来やすい状態。」

「当然それは人によって日によって変わるし、誰かが鳴く事で変わるものだよ。」

「人によっては流れを読む人が居るから何となくでいいから頭の片隅に置いておいて。」


「ありがとう健夜さん。」


何とか流れで滑ったことを誤魔化した。


「でも健夜さんのUnicornの流れはわかんなかった。」


「ごめん……」


それは出来れば水に流してください。



福路さんはやたら気が利く、それはよく周りを見ているからだ。

つまり観察しているから気が利く、それを武器にするのだ。

その後は相手のスタイルや理牌での癖を見抜く練習をした。

こうすることで観察眼だけではなく、逆に自分の理牌の癖を意識して直すことにも繋がる。


観察眼の練習中京太郎君は穴が開くのではないかというほどじっと人の顔をみていた。

君は言われたことを素直に聞くのはいいけれどもうちょっとさり気なくやろうか。

あと京太郎君、福路お姉さんばかり見ても自分の手牌だけ見ても観察眼は養えないぞ。



最初、福路さんは両目を開けるのを躊躇っていた。

でもそれじゃあ見抜けるものに限度がある。

何とかして両目を使わせたい私も考えて説得してみた。

すると福路さんは渋々ながらももう片方の目を開く。

蒼い目。

左目とは違う色。

福路さんは開いた目を直ぐ様閉じてしまった。

所謂オッドアイというやつだ。

成るほど、そういうことか。

多分子供の頃からオッドアイで何か言われてきたのだろう。

だから頑なに片目を閉じたままだったのか。

何か声を掛けるべきなんだろうけど言葉が直ぐに出てこない。

こういうときに私は先生として直ぐ様フォローの言葉が出すべきなのに……

その時京太郎君が言い出した。



「何でお姉さんはキレイな目なのに閉じちゃうの?」


「え……でも私……」


突然の言葉にびっくりする福路さん。

元々京太郎君が福路さんに好意的だったのもあるだろうけど。

子供故の感性というべきか、素直さと言うか、そういうものが京太郎君にはあった。

尚も京太郎君は続ける。


「福路お姉さんの目をもっと見せて!」


「私の目を……?」



「うん! だって宝石みたいですっごくキレイなんだもん。」



それを聞いた福路さんが泣き始めた。

そんな福路さんを見て京太郎君が慌てる。


「お姉さんどっか痛いの!?」

「もしかして俺ひどいこと言っちゃった!?」


「ううん、違うの……」

「そんなこと言われたの初めてだったから……」


多分福路さんは小さい頃から自分の目で嫌なことがあって、傷付いて、コンプレックスを抱えて居たんだと思う。

そしてそれを京太郎君の素直さに救われたんだろう。

それは子供故の正直さなのかそれとも京太郎君自身の歯に衣着せぬ普段の言葉が功を奏したのか。

偶然だったのかもしれないけど京太郎君に救われたんだろう。

まるでかつての私のように。


福路さんの涙が止まる頃にはキラキラとした目で宝石のような目を見る京太郎君を見ていた咲ちゃんがおずおずと福路さんに聞く。


「あ、あの……私にも見せて貰えますか……?」


「あ、私も見たい。」


「ええ、恥ずかしいから、少しだけよ?」


それに乗っかって照ちゃんも福路さんの目を見だす。

これは乗るしかないでしょ。

このビックウェーブに!


「あの私にも見せて……」


「健夜さんはやめてあげて。」


「うん、やめてあげて。」


「え、なんで!?」

「なんで私だけ仲間はずれなの!?」


「邪念を感じた。」


「え~……」


「冗談。」


照ちゃんめ……何かこーこちゃんに弄られた気分だ。

それから麻雀部に限り福路さんは両目を開けるようになった。

気持ちも少し前より上向きな感じかな?


それから二ヶ月もすると皆の観察眼も板についてきた。

スタイルやオカルトなども一局で見抜く照ちゃん。

相手の理牌や癖から有効牌を見抜く福路さん。

流れや自分のテリトリーにある牌を見抜く咲ちゃん。

全体的に何となく牌を察知してる京太郎君。

京太郎君に関しては観察眼余り関係なかった……

今日はここまで

乙です!

乙。

乙乙
この京太郎小学生のくせになかなかやってくれる

病室入り回避やったぜ。

完全に通院回避した美穂子UC

目を開けるとデストロイモードなんですね!

没ネタ案

『家の檻』

本家の命令には絶対。

それが分家が子供たちに散々言っていたことである。

大地主である須賀本家に生まれた嫡男京太郎は、そんな力関係や風習に疑問を持つ。

それを察した本家目付け役、郁乃が分家から女の子を複数人呼んだ。

「京坊ちゃん、この中から好きな女の子に手を出してええで~?」

ニコニコしながら言う郁乃、分家として従わざるを得ない娘達。

しかし娘たちにも裏があった。

本家の権力を持って幽閉された従姉妹を解放したい透華。

村から出て自由になりたい豊音。

玉の輿狙いの洋榎。

などなど他の娘にも魂胆はあった。

それから広い屋敷の本家で同居することになった京太郎たち。

娘たちと触れあい、そしてすごす日々。

京太郎が悩み、そして決断した答えは……


始まりません。


ちょっとずつ投下


そんな4人の対局。

今ではすっかり仲良しだが麻雀のときだけは皆が皆ライバルだ。

お互いある程度手の内が分かっているので踏み込む部分と慎重になる部分がはっきりしている。

だけどそれはあくまで知っている者の視点でと言う事。

プロ並みかそれに準ずるレベルじゃない限り4人の攻防が流麗過ぎて傍から見たらどういう状況下わからないと思う。

まるで四人は将棋や囲碁を打つように攻めと守りを繰り返していた。

この4人が打つ場合、相当安全だと思わない限り立直をかけない。

それは立直したとすると鳴かれて巡目をずらされ守りが手薄になると理解しているからだろう。



おっとどうやら動きそうだ。


「ポン。」 222s


「チー。」345p


「!」


「…………」


咲ちゃんが仕掛け始める。

それに京太郎君が乗った。

福路さんが警戒を強めて。

照ちゃんだけは静観。

さて、どうなるかな。


「……カン」2222s

「ツモ、嶺上開花、800・1600。」


咲ちゃんが和了り二位浮上。

福路さんは親被りとなりラス転落。

そして京太郎君はラスから三位に。

照ちゃんはギリギリリードを保っている。

何れも点差は微々たる物だ。



次の局。


「カン。」


「!」


最初に仕掛けたのは福路さん、明らかに誘って《挑発して》いる。

福路さんが咲ちゃんの前でカンをする、咲ちゃんの手を潰しにかかっていると言うこと。

乗れば策で負ける、乗らなくてもスピードで負ける。

そう判断したであろう咲ちゃんは自分が被害を貰う前にオリた。


「チー。」


だが照ちゃんがそれを許さない。

照ちゃんが暗に「お前の牌を貰う。」と言ってるのだ。

こうなれば実質強制的に参加させられてる状態。

さて、咲ちゃんはどう対処するのかな?


「ロン、1600よ。」


咲ちゃんが福路さんに振り込んだ、いや差し込んだの方が正しいのかな?

ジリ貧になった咲ちゃんは点数の低そうな福路さんを選んだ。

これで咲ちゃんは2位のまま、福路さんが三位、京太郎君がラス。



更に次の局、いよいよオーラス。

照ちゃんが早目に流して一位を狙いにいった。

正直照ちゃんの信条的にはしたくないことだろうけどそれほど危うい差になっていると言うことだ。

照ちゃんの親だから流局しても和了り止めすればいいのだけれど相手たちに17枚引かせるのを危険視したのか。

だけどそこを狙って福路さんが咲ちゃんと一緒に攻める。

照ちゃんも早めに和了ろうとするが二人の邪魔が入って藻掻けば藻掻くほど泥沼に呈していく。


「ツモ、1300・2600。」


攻めあぐねている時に京太郎君が和了った。

親かぶりした照ちゃんは三位に転落。

押し出された咲ちゃんはたなぼたトップ。

和了った京太郎君は二位連帯。

福路さんは一歩及ばずラス。


「ドキドキした。」


と咲ちゃんがもらしていた。

京太郎君が和了ると予想して咲ちゃんが福路さんに乗っかっていたということだ。

福路さんは逆に照ちゃんと京太郎君を和了らせないようにしつつトップを狙っていたが一度に三つは無理だった。

照ちゃんも全員を相手にしないといけなかったから無理が出て潰れた。

そんなところだろうね。

もらしていた、に思わず反応した


対局が終わると先ほどまで張り詰めていた空気が一気に和やかになる。


「疲れた……お菓子がないと死んじゃう。」


「お姉ちゃんは疲れてなくても食べるでしょ……」


「お茶飲む人ー?」


私がそう聞くと全員手を上げた。

照ちゃんはびしっと、京太郎君はぶんぶんと手を振りながら。

それに遅れて咲ちゃんも小さく手を上げる。

咲ちゃんはもっとお姉さんを見習うべき。

あそこまで図太くならなくていいけど。


「あ、じゃあ私お茶入れますね。」


「あれ? 私が淹れようかなって思ったんだけど……」


「先生は休んでいてください。」


福路さんごめんね、ごめんね。

そう思いつつも動かない私のぐうたらさが恨めしい……

福路さん、貴女はいいお嫁さんになると思うよ。

私の元にいる限り結婚できないとは思うけど。

ああ、健夜教室は無常なり……

こんな身近にいるならきっと京太郎がプロポーズすると思う……好みストライクすぎるし

洋榎さんだけ理由がアレっすね


インターミドルの時期になり、少し強めのメニューしてみた。

と言っても部員が余りにも少ないので基本的に私と照ちゃんと福路さんが入って京太郎君と咲ちゃんがローテーションで入ると言った具合だ。

小学生二人は空いた時間を使って麻雀の勉強か学校の宿題をやらせている、ただし宿題は京太郎君だけしかない。

今の中学生二人はインターミドルでも十分上位に食い込めるレベルだけどどうせならやっぱり優勝狙いたいだろうと思って多目に時間を取った。

その甲斐あってか、二人はインターハイの個人でもそこそこ通用するレベルまでになった。

進めるのに一番難航したのは京太郎君の宿題だった気がする。

さくさく危な気も無く進んでインターミドル決勝、やっぱりこの二人が覇を競っていた。


「美穂子、手は抜かないでね。」


「宮永さんこそ、いつも打ってるからって気を抜かないでくださいね?」


う~ん、教え子が頑張ってるのはいいけど周りにも気を配ってあげて……

あ、ほら、気弱そうな子がびくびくしてるじゃん。

結果としては僅差で福路さんの勝ち。

対局したときに周りを扱き使ったおかげかな。

帰りに二人を車に乗せてお菓子を買い与えた。

ちょっとした労いみたいなものです。

私ってばやっさしー。

……そういえば会場のひそひそ声が聞こえたんだけど。


「ほらあれ、あそこにいるのは大魔王小鍛治プロだよ……」


「目が合っただけで失禁するって話よ……」


「大魔王の弟子か……今年からは会場が荒れるな。」


私は育てただけ、二人の素の能力が強いから私は背中を押しただけ。

私は悪くない、私は悪くない。

だって先生がやれって言うから……

そうだ、先生が悪いんだ。

あ……先生は私だった……

テルーが魔王になるのは仕方ないけどキャップまで魔王になってしまうなんて……


インターミドルの時期が過ぎ、部の雰囲気が落ち着いた頃。

京太郎君がこんなことを言い出した。


「俺もオカルト欲しい。」

「咲みたいなオカルト。」


欲しいと言ってあげられるものじゃないけどそろそろオカルトの方も本格的に育てては行きたいとは思っていた。


「私もお姉ちゃんに負けないくらい嶺上開花を強くしたいです。」


「あ、私も目の方をもっと……」


「鏡以外にもオカルトが欲しい、108式くらい。」


そんな京太郎君の言葉を聞いていたのか他の子も挙ってオカルトが欲しいと言ってた。

オカルトだけが麻雀じゃないぞ。

オカルトだけだと負けちゃうぞ。

というより108式って照ちゃんは欲張りすぎだよ。

このよくばりガールめ。

そんなこんなで欲張りガール、世話焼きガール、おどおどガール、張り切りボーイにオカルトを教えることになった。

オカルトってそんなホイホイ教えられるんだ…
アラフォーってすごいや

まぁもう100年以上生きてるからな
トシさん二人分くらい



他の三人は既に持ってるものを伸ばすとして、問題は京太郎君だ。

京太郎君だけこの中で唯一オカルトらしいオカルトを持ってない。

一応核になるものは持っているのだけれど、それがまだ芽吹いていない。

だから今まではオカルト無しで戦術、戦略で何とか3人と戦ってきたけど分の悪さは否めない。

まぁだからこそ京太郎君はオカルトが欲しいと言ってきたのだろうけど。


小さい頃から少しずつ種を肥やしてきたのでそろそろ芽吹かせる時期なのだけれど、肝心の京太郎君のオカルトが芽吹かない理由が今一わからない。

恐らくオカルトは炎に関するものなんだけど、何か他にも必要なファクターがあるのだろうか?

念のため照ちゃんにも鏡でみてもらったけど炎は間違いないみたいだ。

う~ん、やっぱり何か足りないのかな?

今日はここまで

オカルトはあげられるものじゃないけど元々持ってるものを育てたり、確実に伸ばすのがすこやんです

おつー

乙ー

乙です

乙ー


名伯楽すこやん

あ、これ魔王ゼミでやったところだ! とか言って直撃もぎ取る教え子ばっかり生まれそう

初めてこのスレ見たけど、おもしろいな
すこやんのほのぼのがなんか和む

福路さんの目が紅かったら
大魔王すこやんの弟子が
赤眼の魔王になってたんだな

福山ボイス…赤眼…魔王…ウウッ頭が

部下Sはもう古いということか……

最近パチンコ化したからある意味タイムリー

ちょっと二、三日の間、用事でお休み

了解

把握

ちょっとだけ投下



夏になり、むしむしと暑い時期になる。

私達は気分転換に花火を買って近くの公園にやってきた。

大体いつもの面子が集まったが福路さんは夜の外出に関して親の許可が下りなかったので来れなかった。

ちなみに残りの子達は宮永夫妻からはちゃんと許可は出させたし、須賀さんからは全幅の信頼を置かれているので問題ない。

ススキと呼ばれる花火に火を点ける。

咲ちゃんや照ちゃんは綺麗だ綺麗だと言いながら楽しんでいる。

京太郎君は少し離れているところで打ち上げ花火の用意をしている。

そういえば花火なんていつ頃振りだろうか?

ネズミ花火に火を点けながら過去を思い起こす。

花火は独楽のようにくるくると回り出しながら弾けた。

京太郎君が火種を求めてかこちらにやってきた。


「ライターはどこに?」


「はい、でも気をつけてね。」


「わかってるって。」


京太郎君にライターを渡して見守る。

京太郎君が打ち上げ花火に火を点ける。

花火が打ち上げられ、次の瞬間には花が開く。

ふと京太郎君から感じた違和感。

足りないと感じたのはこれだったのか。

まぁ今は無粋だから詮索するのはいいや。



照ちゃんが花火をやりつくしたのか締めに線香花火を取り出した。


「京ちゃん、線香花火……やろ?」


「え、ああ、うん。」


男女の線香花火。

それは一夏の思い出。

とはいえ、相手は京太郎君だけど。

それでも私には縁のなかったシチュエーション……

4人でそれぞれ線香花火に火を点けるとぱちぱちと弾けだしてきた。

火を点けてから少しすると照ちゃんが京太郎君に近づいて言う。


「京ちゃん、線香花火ってくっつけられるんだよ。」


「へぇ、そうなんだ。」


え、もしかしてやるの? やっちゃうの?

あの甘酸っぱいやつを!?


「照ちゃん! やるんだね!? 今……! ここで!」


照ちゃんはこくりと頷くと京太郎君が持つ線香花火の火玉に自分が持ってる火玉をくっつけて一つにする。

京太郎君はそれを見て初めて知った感じに驚いていた。



「おお~。」


「ふふん。」

「……あ。」


照ちゃんは終始したり顔だったが日玉が落ちて落ち込んでいた。

だがそのあと照ちゃんは次の線香花火を用意した。

それをみて私も次の線香花火を取り出す。

咲ちゃんもそれに倣って後に続いてきた。


「もういっかい。」


「お姉ちゃん、私もやる。」


「あ、私も。」

「京太郎君今度は私とやろう。」


「うん。」


4人で線香花火をくっつけて大きな火玉を作り出す。

くっつけていた火玉が離れる。

それは宮永姉妹が持つ花火についていた。

私はそれを見て思わず言った。


「畜生ォ……持って行かれた…………!」

「女子力だろうが!麻雀だろうが!」

「…婚期だろうがくれてやる……だから!」

「返してよ! たった一人の弟なんだよ!」


これはナウなヤングにもバカウケでしょ。


「え? なにそれは?」


あれ? 駄々滑り?

照ちゃんが冷めた目で見て言ってくる。


「そんなだから鏡に婚期なんて文字が浮かぶんだよ。」


「あ……」



咲ちゃんの短い声が漏れる。

だけどそんなことはどうでもよかった。

それよりも照ちゃんが言った言葉が問題だ。

言ったね? 今言っちゃったね?

私に対して最大の禁句を……言ったよね?

卓に着こうよ……久し振りに……キレちゃったよ……


「来なさいド三流、格の違いってやつを見せてあげる。」


ちょっと教育的指導で麻雀を楽しませてやった。

トラウマ? 大丈夫、多少のことでは潰れない様に教育してあるから。

花火楽しかったなぁ。

照ちゃんもそう思わない?



とある日のこと。

私は雑誌の取材を受けてその発売日に出版社から送られてきた見本品を読もうとしていたときだった。

私は元々インタビューとか得意な分野ではなかったので乗り気ではなかったのだけど社長がどうしてもと言うので渋々受けていたのだ。

そのことを含めて言ったのだが編集さんからは「大丈夫です、かっこいいコピー入れておきますんで!」と言われていた。

さて、肝心の内容はどうじゃろな、と。

ざっと目を通してみる。

…………うん、これはやばい。


『今話題の世界一位の女、小鍛治健夜プロ!』


まぁ、うん、それはいいけどさ……

問題はこの後だよ。

私が和了ったときの写真にコピーが入っている。


『千の言葉より残酷な私という説得力』


おおう、もう……

だがこれだけではない。

まだあるのだ。

今度は索子の清一を一索でロンしたときの写真にこんな文言が……


『知ってた?孔雀は堕天使の象徴なんだよ』


何かこれだと私が中二病患ってるみたいじゃん。

だが雑誌の文言はまだまだ続く。

地和で和了ったときの文言。


『ガイアが私にもっと和了れと囁いている』


誰だよガイアって……

私ってそんな危ない人に見えるのかな?

今度は回し打って心理戦で勝った時の文言。


『来なさい、何処までもクレバーに和了ってあげる』


もうなんというか私のキャラと違う。

最後の極めつけは相手をトばした時の写真に文言。


『この瞬間、世界の中心は間違いなく私』


もう好きにしなさいよ……

好きにするといいよ……

但し文句は言わせて貰うけど!

今日はここまで


なんかもうダメだないろんな意味で



なんて大人げないアラフォーなんだ

乙ー
ここのアラフォーが可愛すぎてやばいんですが

乙です

乙ー
編集何してんだwww



おかしい…レジェンド派の俺がアラフォーをかわいいなどと…


来いよアラフォー!クレバーに抱きしめてやる!


これは婚期逃すのも残当

ガイア系はずるい

ちょっとだけ投下


いつも通り料理を作っているときのこと。

私も今では料理スキルをあげてまともな料理を作って人に振舞っていた。

まさかあのぐうたら生活から脱却できるとは思いもしなかった。

まぁ今日も今日とて京太郎君に栄養のあるものを作ろうとしたときだ。

私はふと思いつき、京太郎君と一緒に台所に立とうと思い、声を掛けてみた。


「ねぇ京太郎君、少し手伝ってくれないかな?」


「え、うん。」


「私は包丁使うから京太郎君はフライパンを見ててくれないかな?」


「俺が包丁使うよ。」


「……うん、じゃあお願いね。」


疑念に近いものだったけどほぼ当たりだと思う。

それから数分後、私はお皿を取りに行くためにその場を離れようとすると京太郎君が止めた。


「ちょっとお皿取るから火の方を見ていてくれないかな?」


「健夜さん、皿なら俺が取るよ。」


「うん、お願い。」


お皿を京太郎君から渡されてそのお皿に料理を盛り付けていく。

食卓に料理を並べて食べ始める。

そのときに食べながら聞いてみる。

あくまでも然り気無く。



「ねぇ京太郎君、料理は苦手?」


「そんなことは無いと思うよ、健夜さんに任せっ放しだから何とも言えないけど。」


「そう、じゃあ今度料理やってみる?」


「う~ん……」


「どうしたの? もしかして失敗が怖い?」


「そうじゃないけど……何か近寄りがたい。」

「理由は解らないけど。」


「もしかして、火元?」


「多分そう、でも何でかわからないんだ。」


やっぱりだ、この子は多分無意識に選択している。

無意識下にある火への恐怖。

それが麻雀への阻害になってる。

皮肉なものだね、性質が火なことと、なのに火を怖がるなんて。

これは何とかしないといけないかなぁ。



放課後に部室で考え事をしていると福路さんが聞いてきた。


「どうしたんですか、小鍛治先生。」

「そんなに眉間に皺を寄せて……」


「う~ん、ちょっとねー。」


「健夜さん、そんなに眉間に皺を寄せてるとおばさんみたいだよ。」


「よし、照ちゃんには私と特打ちしようか。」


「アラサーの先生なんかに負けない。」


「なんだとぉ?」


照ちゃんが三大禁句の一つを連呼したのを嗜めた後に少しティータイムに入る。

ちなみにまだ京太郎君と咲ちゃんは来ていない。

私はお菓子を摘まみながら考えていたことを打ち明けてみた。

京太郎君のオカルトに関して、それと無意識に火を忌避することについて。

それを聞いた福路さんと照ちゃんも悩み始めた。

福路さんがテレビで聞き齧った様な事を言い始める。


「そういえばトラウマの原因になったことを知るのがいいって聞きますね。」

「昔の記憶を呼び起こしてそれと向き合うとか何とか。」


「ああ、私も聞いたことあるよ、でも多分京太郎君が物心つく前のことだからなぁ……」


すると何か思いついたように照ちゃんが言う。


「私にいい考えがある。」


そう言いながら前に出て自信満々な顔の照ちゃん。

何かすごい不安だけど本人がやる気なら一応任せてみようかな……

それから間も無く扉が開いてお二人さんがやってきた。


「「こんにちはー。」」


「ちょうどよく来た、京ちゃん、ここに座って。」



京太郎君と咲ちゃんがやってきて挨拶したと思ったら照ちゃんが早速京太郎君を椅子に座らせる。

続いて照ちゃんは麻雀牌を糸に括り付けて揺らし始める。

うわぁ、麻雀牌ってそんな使い方も出来るんだ。

さっきまで怪しげな本を読んでいたけどこのためか。

まぁ私だったら思いついてもやらないけど。


「テルテルテルテルテルテルテルテル……」


「う~ん、う~ん……」


そうして少し経つとコテンと京太郎君が眠ったように傾いた。

一応照ちゃんに任せたけど……

これ、大丈夫かな……?

でも私では心の傷を抉る事は出来ても塞ぐことは出来ないからなぁ……

照ちゃんが聞き出す。


「あなたのお名前は?」


「須賀……京太郎……」


「では須賀京太郎さん。」

「あなたの趣味はなんですか?」


「麻雀……」


おお? 余り期待してなかったけど何かいい感じだ。

このまま行けば何とかなるかもしれないね。



「京ちゃんの好きな人は?」


あ、これダメなパターンだ。

そう思っていると福路さんが困惑して照ちゃんに聞く。


「何聞いてるんですか宮永さん……」


「え、だって聞いておきたかった。」


「お姉ちゃん……何をやってるの……」


「でも咲も気にならない?」


「……ちょっとだけ。」


みんなノリノリじゃないですか。

照ちゃんが再度聞いた。


「京ちゃんが一番好きな人は?」


「う~ん……カピー……?」


好きな人って聞いてるのにカピーって……

いや多分一番可愛がってるのがカピーちゃんだから仕方ないかもしれないけどさ……

それにしても照ちゃん報われないなぁ……

いつまでも茶番に付き合うのもなんなのでちゃちゃっと私が暗示をかける。


「京太郎君は火が怖くなくなる、火が怖くなくなる、怖くなくなる……」


「う~ん、怖くない、怖くない……」


あ、そうだついでに他のことも……



「京太郎君は健夜お姉さんに甘えたくなる、健夜お姉さんに甘えたくなる、甘えたくなる……」


「あ、健夜さん、ずるい。」

「照が好きになる、好きになる、好きになる……」


「お姉ちゃんばっかずるいよ。」

「同級生を気にかける、気にかける、気にかける……」


「みんながしてるなら……」

「えっとえっと……美穂子お姉さんのことが……美穂子お姉さんのことが……」


「美穂子、思い付かないなら無理しなくても……」


「どうせなら混ざっておこうと思って。」


それからなんやかんやありまして。

今ではこんな感じなわけで……


「さきさきさきさき……」


「てるてるてるてる……」


「すこすこすこすこ……」


「みほみほみほみほ……」


冷静に考えたら私たち何やってるんだろうね……

傍から見たら不気味な儀式をやってみたいだよ。

ケロロの共鳴的な

>>326
そうとしか見えなくなった

同上


「う~ん……ん?」

「……もしかして俺寝てた?」


「あ~うん、多分ちょっと疲れてたんだね。」


「あーそうなのかー……」

「ごめん、寝ちゃって。」


「気にしなくていいのよ、京太郎君。」


「やっぱり美穂子お姉さんは優しい。」


京太郎君が起きた頃には暗示は掛け終り、部活は再開していた。

と言っても基本お菓子を食べたりお茶を飲んだりお喋りしていて麻雀を打つのに専念していたわけではないけど。

さてさて、京太郎君にかけた暗示は上手く行っているのだろうか?

京太郎君が卓に着くと即座にその片鱗を表した。

思った通り、炎をイメージさせるもので、それは多分系統的に言えば支配系の能力。

時間は掛かるけどしっかり使いこなせば立派な武器になりえるだろう。

だけど覚えたばかりだから扱い方が覚束無いし、未熟である。

今はまだ小さい火種だけど、ゆっくり育てていこう。



あれ、そういえばもう一つの暗示はどうなったんだろう?

対局が終わると京太郎君が福路さんの方へ向かう。


「美穂子お姉さん!」


「あら? あらあら。」


そしていきなり抱きついた。

おいおい、どうしてそうなったんだい?


「む……」


「なんか美穂子お姉さんに甘えないといけない気がして。」


「そうなの……京太郎君、今日は甘えていいのよ。」


ああ、暗示が混ざってそうなっちゃったのね。

悪いことは出来ないものです。

その日は終始照ちゃんが機嫌が悪かった。

福路さんの甘やかし方を見て思ったことがある。

福路さんはあれだね、人をダメにする気がする。

人は甘やかしすぎるとダメ、ゼッタイ。

かつての私のような人間を増産してしまう。

ちょっと休憩

まだ照たちは中一なのに自分の中ではもう中三の気分

ペース配分考えてなかった、どうしよう

乙!
いきなり年代が飛んだり、年齢が変ってもべつにええんやで
好きにやってください、投下が続くのが一番のご褒美ですから。


ダメ人間側に引き込もうとしてる人が何言ってるんだ

乙です


福路さんはおっぱいあるから甘えたくなっても仕方ないね


最初完璧にすこやんがやらかすから
包丁やらなんやら言ってると思ったわ

咲と照はすこやんの喪女の呪いの犠牲になったのだ……

すみません、寝落ちしてました
ちょっとの休憩だったはずなのにちょっと寝るだけだったのに……
出来れば夜に投下します

まっちょる

了解

爆睡ぶっこくミス
あかん頭が回らん

おつおつ

投下したい

どぞどぞ

まってた


とある休日のなんとも無い話。

休日で何も無い日だったけど京太郎君がいつも通り家にやってきていた。

最初は最近覚えたばかりのオカルトを伸ばすためにも麻雀を打っていたがその内疲れたのか眠そうにしていた。

私は膝を貸して京太郎君を休ませて上げることにした。

今はもう、京太郎君は私の膝の上で静かに寝息を立てている。

私は暫く眠ったこの子の頭を静かに優しく撫でていた。

あとどのくらいこうして撫でていられるのだろう。

あとどのくらいこの子と一緒にいられるのだろう。

いつまでも一緒にいられるわけではないけど、出来るだけこの子のそばに居たいと思って頭を撫で続けた。


また別の日、私は珍しく体調が優れなくて何もする気が起きなかった。

幸いにも休日だったので一日中休めば何とかなると思って布団の中でゴロンと寝そべってた。

しかし一人暮らしというのは不便なもので誰かが代わりに料理を作ってくれるわけでも、買い物に行ってくれるわけでもない。

結局面倒くさいと思いながら買い物に出ることにした。

必要な日用品や食材を買い足して家に戻る途中、体の倦怠感が増したので少し休むことにした。

結構まずいかもとも思いつつも家には帰らないといけないので少し休んだあとすぐに家路に就いた。

漸く辿り着いた家の前で鍵を取り出そうとして手から滑り落としてしまった。

鍵を拾おうとして屈んで立ち上がったときに立ち眩みが起きてそこから記憶が無い。

あったのはふわふわした感覚と温かい腕の感触。

ああ、そういえば昔々、あの子にお姫様抱っこされて運ばれたことあったっけ。

そのときの感触に似ている。



私が目を覚ましたときには布団の中に居て、傍らには金髪の彼が居た。


「あ、気付いた?」


「私……倒れてた?」


「うん、玄関の前でだって。」


京太郎君が運んでくれたんだろうか?

しかし今の彼では体が未発達で無理がある。

疑問を口にしてみる。


「誰が、運んでくれたの?」


「お父さん。」

「健夜さんを見付けたのもお父さん。」

「多分単なる風邪だろうって。」


「そっか。」


成るほど、須賀さんが私を運んでくれたんだ。

運がよかったというかなんというか。

あとで須賀さんにはお礼を言わないと。

京太郎君が不安そうな顔をして聞く。


「健夜さん大丈夫?」


「うん、大丈夫。」


「無理しないでね。」

「今日は一緒に居るから欲しいものがあったら何でも言ってね。」


「大丈夫だよ、大丈夫。」



そういうと京太郎君が寂しそうな顔をして黙ってしまった。

少し間が空き、何か話そうと思ったがその前に京太郎君が口を開く。


「ねぇ、健夜さん。」

「俺じゃ頼りにならないかな……?」

「やっぱりお父さんみたいな大人じゃないとダメかな?」

「俺じゃダメかな……」


それを聞いて私は静かに京太郎君の頭を抱き寄せて言う。


「そんなことないよ。」

「君が居てくれるだけで充分心強い。」


「……うん。」


病気は人の心を弱くするけど、子供から見れば普段頼りにしていた大人がこんな状態じゃ不安で仕方ないんだろう。

彼に触れていると私は安心するけど彼から不安は取り除けただろうか?

体調を元に戻すのが一番不安を消せるのだろうけど。

こんな風邪は早く治しちゃおう。



季節は過ぎ行き秋になる。

憂鬱な日がやってきた。

日付は11月7日。

ここまで来ればほぼ答えを言っているようなものだけど、私の誕生日である。

あーもー、二十過ぎたら時間止まっていいよ。

もしくは二十過ぎたら任意で年を取っていいシステムを国が作ってよ。

くだらないことを考えているといつもの少年少女がやってきた。

その手にはちゃんとお土産を持って。

今回は皆でケーキを作っていたらしい。

初めてケーキ作りとのことで苦労したことも有ったらしいがやり遂げたらしい。

ちなみにだけど基本的に照ちゃんは味見役ばかりだったとか。

想像に難くない辺り普段のポンコツっぷりが垣間見える。

君は将来確実に私と同じ道を歩むと思うよ。

もう私が手を貸さなくても喪女の道を勝手に進んでいくだろうさ。

よっぽど奇特な人が君の傍に居ない限りだけど。

まぁ彼女はそこを分かっていて虎視眈々と狙っているんだろうなぁ、誰とは言わないけどさ。

でも私の目が黒い内は無理だと思った方がいいぞー?

びっくりするほど筆が進まない
ちょっとだけ寝て頭すっきりしてきます

一旦乙ー

一旦乙です

乙ー

おつ

須賀父の後妻ルートアル?

すこやん が 親子丼をいただく展開…だと……

すこショタ……そういうのもあるのか。

周回精神老婆麻雀畜生大往生のアラフォーの業は深い


照ェ……
京太郎は何としても福路さんを口説き落とさないと大変な事になるなこりゃ

てすと

もいっこてすと

投下すると宣言して自分を追い込む


京太郎君のオカルト教えていたときのことだ。

京太郎君が一生懸命打ってる時に羽根が落ちる幻覚を見た。

そしてその上を見ると何か影が見えた。

鳥が。

羽ばたいていた。

何も身に纏ってない鳥がいた。

ただの鳥が羽ばたいている。

雛鳥を見ながら羽ばたいている。

落ちてきた羽根が雛に触れた瞬間、羽根は焼けて消えてしまった。

多分雛はいつか炎を纏った鳥のようになるかもしれない。

炎の翼を持った紅蓮の火の鳥に。

彼の本質は炎のはずだから。

炎が鳥の形をしているとは不思議だ。



時間が進み迎える年末年始。

宮永姉妹と京太郎君が私の家にやってきていた。

今年も始まるお年玉争奪戦。

と言っても私からは取らないけど。

だけど今日は真剣勝負。

譲る気なんてこれっぽっちもない。

例え三人が組んで掛かってこようが関係ない。

全力で点数調整だ!


しまった、油断した。

まさかそんな手で来るとは思わなかったよ……

京太郎君が出して、咲ちゃんが鳴いて、照ちゃんがツモる。

危ないと感じたら京太郎君か咲ちゃんがバンバン差し込む。

ツモ順を飛ばされると流石の私もきつい。

どのくらいきついかって言うと今の瑞原プロ(24)くらい。

このローテーションを抜けて直撃はむずいなぁ。

それでも失点は少なくした方だけど三人で1万円の出費かぁ……

と言っても咲ちゃんが2000で照ちゃんが8000円、京太郎君が残念ながら0円……

お金はあるけど教育上よろしくないかも……

!? 照ちゃんがお年玉分けてる!?

ああ、オヒキだから分けたのか……

してやられた感じがする。

そしてそのあと普通に打つときはオヒキ行為はしなかった。

利害の一致は怖いなぁ……(財布の)戸締りしとこ。

そして麻雀が終わった後、私は介抱のお礼も兼ねて新年の挨拶のために須賀家に訪れた。


「この間は迷惑をお掛けしまして……」

「須賀さんにお礼を言わないといけないと思っていたんですけど。」


「いやいや、気にしないでくれ。」

「普段京太郎の世話してもらっているし、その恩返しってわけじゃないけどさ。」

「ああ、でも、もしよかったら今後も京太郎のこと気にかけてくれるとありがたいかな。」

「京太郎は小鍛治さんに懐いてるみたいだしさ。」


「京太郎君のことを引き受けるのは私からお願いしたいくらいですよ。」


「いつも悪いね。」


「いえいえ。」



そんな軽い会話をして自分の家(隣)に戻った。

そういえば京太郎君のお母さんってどんな人だったんだろう?

顔も見たことないから何とも言えないけど結構立派な人だったんだろうね。

胸が?


2月2日の今日。

私は新しい麻雀牌を京太郎君にプレゼントした。

須賀さんと似た意匠の牌だったけど京太郎君は若干複雑な顔をしていた。

それもそうか、何せお父さんからプレゼントだからね。

でも結構磨り減ったり傷付いたりしてるから新しいのにするように言って見ると了承してくれた。

もしかして無意識の内にガン牌してないよね?

新しい牌で打たせても変わってないのでそんな疑問は払拭された。

単純に思い入れが強いだけだったか。

私はそのあと小さい巾着袋を作って首から下げられるように紐を通しておいた。

京太郎君は古い一索を入れて喜んでいた。

私のプレゼントより巾着袋のほうを喜んでいた。

ふふふ、手編み事件のときにお母さんから教えてもらった甲斐があった。

何か若干空しい……

今度はちゃんとした手作りのものをあげよう。


迎えた春。

照ちゃんたちが中学二年生に進級してまた少し大人になった。

私は社会人二年目になった(一応の年齢で)。

今年は新入部員を増やすと意気込んで勧誘の準備に勤しんでいた。

それは照ちゃんや福路さんを巻き込んでだ。

照ちゃんは若干ボーっとしていた。

福路さんは面白がっていた。

私は深夜テンションから明けて後悔していた。


「小鍛治先生、もっと大きな声で呼びかけましょう!」


福路さんの励ましで頑張ろうとするも力が入らない。

なんで牌の着ぐるみ来て勧誘なんかやってるんだろ……

私って世界一位なんだけどこんなところ同業者に見られたらどん引きだよね……?

いや、これ考えたのは私なんだけどね……


「牌の形した着ぐるみ……お菓子食べ難い。」


君はホントマイペースだね。

あと、何でインターミドル1位と2位と世界一位の私がこんな格好してるのに誰も目を合わせてくれないのさ……



ははは、あはははは。

もう乾いた笑いしか出てこない。

何がいけなかったんだろうね。


「多分、私たちが有名になりすぎたせい。」


そんなことを言う照ちゃん。

こんな少人数部活に何を気後れすることがあるのだろうか。

もしかして今年も同好会止まりで小学生の手を借りないといけないのかなぁ……

生徒一人集められない世界一位です。

やっぱり何か私からでてるかな、何かが。



時間は飛んでインターミドルの季節。

この時期になると結構追い込みにかかる。

主に私だけが。

夏休み前に課題作成しないといけないし、フェレッターズからお呼びがかかるし、部活は見ないといけないしで。

まったく助教諭になった途端これだよ。

講師の方が幾分楽だけど勤続は一年までだから仕方ないと言えば仕方ない。

仕事が一段落したら部室の方へ向かおう。

今年から部の(未だ同好会だけど)功績が認められて多少優遇されるようになった。

具体的に言えば部費とか備品とか。

あとお菓子。

と言ってもご年配の先生方からの差し入れだが照ちゃんやその他部員には概ね好評である。

今年は照ちゃんと福路さん、どっちが勝つかなぁ。

キャプテン強くなったなあ
魔王やら破壊神やら原初の混沌やらに相当揉まれたんだろう

しかし京太郎は揉むことが出来なかった



今年のインターミドルの優勝者は……

なんと照ちゃんでした。

福路さんが周りを利用しようとしたところを照ちゃんが先んじて潰しまくる。

その戦法が功を奏したのか僅差で照ちゃんが勝った。

何とか去年のリベンジが出来てどこかすっきりした顔をしてる照ちゃん。

福路さんは福路さんでニコニコしてる。

帰りに照ちゃんが「優勝したから賞品が欲しい。」と抜かしおった。

ちゃっかりしてるなぁ。

奢ったものはお察しである。

しかし来年には咲ちゃんが入ってくるからどうなるかわからなくなるねー。


インターミドルが終わり、教職者としての業務も一通り落ち着いた頃。

結局部員が集まらないので小学生二人に出張ってもらった。

夏休み中にも来て貰っていたけど宿題をやらせながらだったので今日からは本格的に身を入れることになる。

教えてる私が言うのもおかしいけど小学生二人は小学生のレベルじゃないし中学生二人も中学生のレベルじゃないんだよね。

確実に魔王とか覇王とかの育成になってきてるような……

う~ん、そしてそれを育てている私は何になるんだろうか。

大魔王? とか? 

いやいや、私って若くて優しく可愛い美人先生だからそんな二つ名は似合わないから。

ね? ね?

大魔王(呼び)からは逃げられない

大魔王先生!

邪神とか大いなる闇とか

牌寄る混沌

魔神

じゃあアラフォーでいいや



今、部内で血で血を洗う戦いが始まろうとしている。

それはお菓子を廻ってだ。

ポッキー派、福路さん。

トッポ派、京太郎君。

プリッツ派、照ちゃん。

フラン派、咲ちゃん。

何と言うか不毛である。

お互いがお互いの弱点を突いて直撃させるし、おまけにトラッシュトーク染みたお菓子戦争をするもんだからひどいことになった。

たかがお菓子一つでそこまでになる君たちはすごいよ

ちなみに私的にはルマンドとかエリーゼが美味しいと思うんだけどなー。

そしてやがて疲弊しきった4人が休戦協定が結ばれて休憩に入った。

しょうがないから疲れてぐったりしている4人に差し入れにきのこの山とたけのこ里を買ってきてあげた。

たけのこを取った咲ちゃんときのこを取った照ちゃんが睨みあう。

それはもうこのままキスでもするんじゃないかというくらいメンチの切り合いだった。

お菓子戦争はいつになったら終わるんだろ。

因みに私は大樹の小枝が好きです。

軽く背中を押してあげたい



夏季オリンピックの季節になりましたが、ぶっちしてやった。

こっちは先生やってて忙しいの。

テストの答案作ったり、部活中は生徒の面倒見たり、お菓子食べたり、お茶飲んだり、だらーっと休んだり。

とにかく忙しいの。

もう一回念押しで言うけど忙しいの。

もし私を出させたいと言うなら前回の3倍は強い人を3人連れて来て。

そしたら暇つぶしに行ってあげるから。

もし私を倒せるっていう人が居たら今すぐに飛んで行ってあげる。

まぁ今まで私に勝った人なんて片手で数えるくらいしか居ないっていうか二人くらいなんだけど。

一人は元世界一位だし、今はもう結婚しやがったから期待は出来ない。

あ、そういえばまだお祝いしてなかった。

今度結婚祝いに麻雀しよう。

待ってろよー、今素敵な台詞考えてるから。

よし、思いついた、今度会ったらこう言ってやろ。


「どーも奥さん、知ってるでしょう?」

「世界一位でございます。」


「おい、牌食わねぇか?」

だから結婚出来ねーんだよ(ガイアが~って台詞も言おう)



京太郎君のオカルトの炎をより実践的に使えるようにしてみた。

炎を振舞う。

そしてそれは徐々に燃え広がり対局者を不利にさせていく。

つまり後半になればなるほどツモが悪くなり、引けなくなってくる。

地味に厄介だが京太郎君のオカルトはこれだけじゃない。

まだ発展しそうである。

そういえば前に見た鳥の幻像は何か関係あったのだろうか?

それよりも今は弱点の克服の方が先決である。

能力のせいで後半にならないと効いて来ない。

つまり遅い。

それにツモが悪くなるといっても決して和了れないと言うわけでもない。

何より地力が無ければ早めに和了られてしまって終わるということもあるだろう。

要改善である。

今後の課題は早めに使えるようにするか若しくは炎を別に使うかだ。

年齢的にまだクリスマス前なんだがなあ
どうしてこうなった

申し訳ないが何か眠いので今日はここまで

乙ー
炙り焼きするわけか

乙です

おつ
>>361がTERUでJcとかすごい

乙ー

>>360のSUKOYAにも注目してやれよ。
しかし酉変化予測できているかのようなこれは、まさかオカルト能力か

すこやんかわいい
改めて思った

このペースならインターミドル男子は京太郎が優勝確定やな

ルマンドにエリーゼっておばあちゃんが
孫に奮発して買うお菓子のイメージ

京太郎のオカルト技が
「緋凰絶炎衝」か「鳳翼天翔」
くらいしかイメージできない

宇宙の塵になっても当たり前のように復活してくる京ちゃんか、胸熱

どうでしょうネタワロタ

>>393
デジタルだと思うぞ

酉はツールである程度作ることができるからな

途中休憩挟みながら投下



先日のお話。

私はフェレッターズに呼び出されていた。

夏季オリをぶっちしたのがそんなにいけなかった?

どうやらそういうわけでもないらしい。

元々好きなときに来て好きなときに打つという内容の契約だったからそこは何も言わないとのこと。

それよりも問題なのは中学の方だった。

同業者やらファンやらが私が着ぐるみを着ていたいことを見られていた。

そしてそれが所属事務所に行った。

苦情の内容は概ねこんな感じ。


「何故世界一位にあんなことをやらせているの?」

「今回夏季に出なかったのは所属事務所のせい?」

「小鍛治プロがあんな格好してるなんて幻滅しました、はやりんのファンやめます。」


などなど。

放っておけ、余計なお世話だよ。

私の人生なんだから私の好きなように生きさせてよ。

世間では私の事を牌に愛された女とか何とか言われてるけど正確には違う。

私は牌に愛されてるのではなく、牌が私に媚び諂ってるだけ。

だから牌は私に嫌われないように私が可愛がる京太郎君にも媚び諂う。

プロで私に勝てる人三人くらい寄越してよ。

私が本気で打っても戦えるくらいの三人を。

でもいないんだよね、この世界には。

私が本気出すと一方的になっちゃう。

ねぇ、一回でいいから私にも普通の麻雀させてよ。

あと最後、瑞原プロは関係ないでしょ、いい加減にして!



やってまいりました、小鍛治健夜宅開催第一回お菓子杯。

賞品をお菓子にしてやったらみんなやる気になるかなと冗談みたいな思い付きで開催したんだけど思ったより乗り気でよかった。

というか照ちゃんの目がマジ過ぎて怖い。

そのときにオカルトの併せ技を披露してきたのは驚いた。

京太郎君の辺りに振りまく炎に照ちゃんのトルネードツモ。

これが合わさって炎の竜巻になる。

炎と竜巻の威力は何倍にもなる『火災旋風』と言ったところかな。

逆に咲ちゃんの嶺上開花と京太郎君の炎を組み合わせた時には人の心を惹く『花火』を咲かせる。

火災旋風と花火。

花火は見る人の目を惹きつけて止まない。

火災旋風は見た人を目が離せないくらいに怯えさせる。

どちらも見た者はその姿に釘付けになる。

その姿の恐ろしさと華やかさで。

全くもって末恐ろしい子供たちだ。

でもまぁ滅多に使う機会はなさそうだね、ほぼタッグ打ちに限られるし。

何か勿体無いなぁ……



色々有って私の誕生日や年末年始や京太郎君の誕生日などが過ぎる。

その間にも京太郎君たちは成長していく。

京太郎君のオカルトはどんどん伸びて南場だと優れた武器になっていた。

そして迎えた春。

照ちゃんと福路さんが三年生になり、京太郎君と咲ちゃんが中学一年生になって私たちがいる中学校に入ってきた。

二人に一応聞いておく、何処の部活に入るかを。


「おっぱい部。」


「そんな奇天烈な部は無いからね!?」


「冗談だって、俺はちゃんと入るよ。」

「麻雀部。」


「あ、私も。」


やったー、正式に部員が増えたぞ!

といっても普段と変わりないわけですが。

正式な部員4人に教師1人やっと部活っぽい感じ。

え? 部と呼ぶには最低でも顧問1人に部員5人いないとダメなの?

あちゃー、結局同好会止まりかぁ……

でもまぁ実績あるから部と言ってもいいよね?

あ、ダメなものはダメ? やっぱり同好会のままですか?

功績を認めて前年より予算出すからそれで我慢して、と。

まぁいっか、予算出るなら。



インターミドルが近づく頃、私は子供たちの成長に関して頭を悩ませていた。

照ちゃんは福路さんに負けて、福路さんは照ちゃんに負けて、その悔しさを発条にして成長してきた。

二人はいいライバル関係だ。

同年齢で公式試合に出れるライバルが居ることはいいこと。

だが咲ちゃんと京太郎君は同学年ではあるけどライバル関係には到ってない。

誰とでも仲良くなれる京太郎君に引っ込み思案の咲ちゃん。

二人は相性はいいけどライバル関係にはなっていない。

咲ちゃんはまだライバルになりそうな子が居るからいいとして、問題は京太郎君である。

京太郎君には目標に出来る人は居てもライバルになる男の子が居ない。

これでは成長の仕方が偏ってしまう。

京太郎君には初の挫折を味わってもらわないといけない。

だがしかし、たしか京太郎君と同年代の男子ではレベルが足りない。

というか男子のレベルが年々下がっているので期待できない。

人口多いし、中々の打ち手は居るけどただそれだけ。

ぱっとしないというか中堅どころが一杯居る感じ。

多分後進を育てるのをおざなりにしていた報い。

大沼プロや南浦プロの年代層はすごく渋くてかっこよかったんだけどなぁ……

二人ともお歳だし、一線を退いてるから仕方ないと言えば仕方ないんだけど。

痺れる様な打牌、ひりつく様な卓の空気、気の抜けない心理の読み合い。

当時小さかった私がテレビの前で見ていて手に汗握るくらいかっこよかった。

年とは残酷なものだ……

それは女性にとってはより残酷だけども。

おっと、話が逸れた。

とにかく京太郎君が更に成長するには敗北と挫折を味わせないといけない。

さて、どうするか。

ちょっと知り合いに頼んでみますか。

京太郎の髪が炎になって「獄炎乱舞!」といいながら
相手を燃やしまくる姿を何故か幻視した・・・

「ククク……京ちゃん」
「……」
「レートを上げませんか?」

おいやめろ京ちゃんと仲良しな3人を呼ぶんじゃない



迎えたインターミドル。

照ちゃんと福路さんは最後のインターミドルとなるけれど心配はしていない。

問題は大会など初出場の京太郎君と咲ちゃん。

咲ちゃんにとっていいライバルと巡り会えるか目標が決まると良いんだけど。

不意にメールが届いた。

どうやら知り合いに頼んでいたことが上手く行きそうだ。

私も運営側に掛け合って知り合いの子を飛び入り参加させることを了承させた。

私は女の子三人を見送ったあと、京太郎君と待つ。

女子と男子は時間がずれているので男子が始まるまで女子の観戦が出来るのだ。

女子決勝は案の定私の教え子三人。

その中に入った暫定4位の子は可愛そうだとは思うけど頑張ってね。

咲ちゃんが刻子を抱えている状態で照ちゃんは好配牌。

福路さんも中々だけど多分一歩足りない。

始まって数巡で安牌として残していた南を切り照ちゃんが立直。

そこを福路さんがずらす。

福路さんの向聴数は変わらず。

傍目から見たらただの一発消しにも見えるけど違う。

次の巡、照ちゃんが生牌をツモ切りする。


「カン。」

「もういっこカン。」

「ツモ、嶺上開花・断ヤオ・中、責任払いの6400。」


福路さんがずらして咲ちゃんが取った。

これが福路さんの強み。

周りを利用して一番警戒すべき相手を和了らせないようにする。

つまり逆を言えば福路さんは照ちゃんを最大の敵だと認めているということだ。

でも咲ちゃんも利用されっぱなしという子でもない。

少しでも気を抜いたら福路さんだろうが実の姉だろうが容赦なく和了るだろう。

それは真剣勝負だから当たり前のことなのだろうけど。

次の局、福路さんが捨てた牌を鳴いた咲ちゃん。


「ポン。」


多分次の巡目で加槓できると思ったんだろう。

実際に牌をツモってきた。

そして咲ちゃんはそのまま鳴いた牌に追加する。



「カン――「ロン。」」


「槍槓・ドラ3、7700。」


だがそこに照ちゃんが槍を突き立てた。

いつもと気迫が違う。

そしてそれは三人とも……

結果としては咲ちゃんが3位、照ちゃん2位、福路さんが優勝。

咲ちゃんの集中力が途切れた途端、勝負は決まった。

初出場にしてはいい結果だと思う。

誰が勝ってもおかしくなかったあの状況では御の字だと思う。

キャップ強すぎィ!

これで高1県予選でかじゅからチャンカン警戒する様になり喰らわずにすむんですね
この時に鶴賀の優勝が更に絶望的に…

すこやんから溢れ出るブルボン臭



試合が終わって三人が戻ってきた頃、京太郎君が試合に向かう準備をしていた。

それを見て私は一言発破を掛ける。


「京太郎君、全力で行きなさい。」

「初の試合だから気合入れて行くんだよ。」


「うん、わかった。」


「京ちゃん、頑張ってね。」


「いつも通りに打てば大丈夫よ。」


「行ってきます!」


京太郎君が対局室に向かい、私達はモニターを見ながら試合を観戦している。

京太郎君の対面に座った子が居た。

見覚えがある。

帽子を目深に被った子供。

身長は中一の京太郎君と同じくらい。

名前は『氷見木 太郎』。

というか頼んだ子だった。

まさか一回戦で当たるとは。

私としては僥倖である。

それにしてももうちょっとアレは何とかならなかったのかな……

始まった対局、京太郎君にとっては初の公式の場。

いい経験を積んで欲しい。



対面、氷見木の配牌は絶一門だった。

そこから萬子を切り出す。

打一萬、ツモ四筒、打三萬、ツモ五筒。

僅か4巡目で混一ドラ3、ダマの跳満確定の聴牌が出来上がりだ。

しかもそこから尚も攻める。


「立直。」


そして次の巡。


「ツモ、立直・一発・混一・ドラ3、4000・8000。」


流石の高火力と言ったところか。

東一局で倍満を叩き出すとは思わなかった。

京太郎君は驚いているようだったが焦っては居ないようだった。

多分後半で巻き返す気満々なのだろう。

その後は京太郎君が邪魔をしつつも氷見木が満貫と跳満を和了り南場に突入。

点数は京太郎君が18000。

下家が8000。

上家が12000。

対面の氷見木が62000。

その差44000。

京太郎君はかなりきついはず。

如何に南場に入ったと言ってもこの点差をひっくり返すのは簡単ではない。


京太郎君がオカルトを最大出力にして対面に狙いを絞る。

京太郎君が北を切る。

運がいいのか、流れが分かるのか、とんとん拍子で有効牌が来る。

そして聴牌。

牌姿はこうだ。


12399m123p23789s


一四索待ちの純全三色も見える平和。

四索は残り三枚、でも他家に全て使われている。

それに対して一索は一枚。

かなり分が悪い。

そんなことは分かっているのだろう。

それでもツモらないといけない。

京太郎君は巾着袋をぎゅっと握ってツモる。


「ツモ、平和、三色純全、3000・6000。」


だけどあの子は引いた。

もしかして京太郎君のキー牌なのかな?



南二局。

速攻で攻める京太郎君、立直を掛ける。

綺麗なメンタンピン。

そしてツモった。


「ツモ、メンタンピンドラ、2000・4000。」


南三局、京太郎君の親。

対面は動かない。

あくまで動かない。

動かないことを確信してこれ幸いにと京太郎君が立直をかけた。

対面が鳴く。

一発消し……ではなく、動いたのだ。


「ポン。」

「チー。」

「ロン、8000。」


立直したところを、動けなくなったところ見計らって鳴いてずらし、一気に噛み付いた。

結果として京太郎君は放銃。

また44000差。

だが京太郎君の目は諦めていなかった。


オーラス。

京太郎君の炎が周りを苦しめてかつ京太郎君が有利な状況。

配牌でかなり偏っていて、今では索子の清一が一向聴だ。

京太郎君がツモる。


1344556677889s


牌姿がこのようになり、立直を掛ける。

だが対面も立直をかけた。

そして次の巡。


「ロン、立直一発・清一・三暗刻・対々・ドラ2。」

「32000。」


京太郎君が切った牌に刺さる。

京太郎君はその日初めて出場して初めて箱を割った。

呆然としている京太郎君。

挨拶されると我に返り、挨拶を返す。

ショックは大きかったようだけどいい経験になったはずだ。



京太郎君が戻ってきた。

京太郎君は俯いたままだった。

顔を上げたと思ったら照ちゃん達をみてまた俯いてしまった。

私は一緒に居た照ちゃんに向かって言う。


「照ちゃん、先に帰っててくれるかな?」


「……わかった。」


照ちゃんは色々と言いたい事がありそうだったが飲み込んでくれた。

多分照ちゃんは気付いているだろうな、氷見木のこと。

二人きりになって京太郎君が口を開いた。


「ごめん、健夜さん……」

「俺、負けちゃった。」

「健夜さんの顔に泥塗っちゃった……」


「そんなこと気にしなくていいんだよ。」

「それより人と打ってどうだった?」

「他人に負けてどう思った?」


「……悔しい。」

「すっげぇ、悔しい……」

「悔しいよ……」


京太郎君が私に抱きついて泣いている。

ああ、やっぱり京太郎君も男の子なんだ。

負けたら悔しいし、泣きたくても女の子の前では泣けない。



     私の胸
だから泣ける場所で泣くしかない。

     私の元
だから吐ける場所で吐き出すしかない。


まるでかつてのような寂しい場面を髣髴とさせるけど、この子は彼とは違う。

京太郎君が泣き止んだ頃、タイミングを見計らって言う。



「周りは京太郎君のの涙を拭くことは出来るけど、男の子だから自分の涙は自分で拭きたいでしょ?」

「君の悔しさは君だけのものなんだから。」

「だから、その足で立って。」

「その足で走って。」

「その手で掴みに行くんだよ。」

「君自身の手で。」

「君だけの勝利を。」

「君だけの答えを。」


京太郎君は静かに頷いた。

負けて落ち込んだばかりのあとにこういうこと言うのもなんだけど、鉄は熱い内に打たないとね。



少しして私の携帯にメールが届く。

件の氷見木太郎さんからだ。


『やっほー、小鍛治さん、坊主は元気してるかい?』

『いやーわっかんねーもんだねぃ、このあたしが久し振りに熱くなっちゃった。』

『周りまで熱くさせてくれるなんて将来有望だねぃ、さすが小鍛治さんの御眼鏡に適った子だ。』

『それじゃあたしは仕事終わったし大会は棄権しておくから。』

『PS.ところで小鍛治さん、その子が大きくなったらあたしにくんない?』


ぜったいあげない!

誰が合法ロリにくれてやるもんか!

わざわざ長野まで来てくれたのはありがたいけど今すぐ横浜に帰れ!

ちょっと休憩

因みに「氷見木太郎(ひみぎたろう)」はアナグラムです

乙ー
名前で想像ついたけど、まさかの合法ロリ登場www

オリキャラかと思ったがそりゃ勝てんわな

高火力ってことで何と無く想像は
ついた。

たしかに詠さんなら背丈や胸も男子と
変わらんなwww

アラサーと合法ロリで京ちゃんを取りあうスレも有りましたね(遠い目)

そして荒ぶるコンマ神

ここはコンマスレではないのでコンマ狂いは不要です

これ、負かした相手追っかけるようになるんじゃないか?
つまりすこやん涙目
本編の3年前だから二十歳か

中学生ならかろうじて違和感無いレベルかww

良かった、雀力(フォース)によって若返ったマスター大沼はいなかったんだね

乙です



インターミドルが終わり、一人やる気満々の子がいる。

張り切りボーイ京太郎君である。


「よし、やるぞー!」


「京ちゃん、気合入ってるね。」


「ああ、ちょっと勝ちたい相手が出来たから。」


「あ、もしかしてこの間の?」


「来年は氷見木に絶対勝ってやるんだ。」


「そっか、頑張ってね京ちゃん。」


そんなやり取りを咲ちゃんとしていた。

どういう練習を組むか考えてる私に照ちゃんが話しかけてきた。


「健夜さん、京ちゃんに言わなくていいの?」


「本人のやる気になるんだから言ったらだめかなって……」


「そうですか……」

「あの小鍛治先生……」


一応引退したはずの三年生がジトーっとした目で私を見ている。

やめて! そんな目で見ないで!

私が悪いってのはわかってるんだから!


「健夜さん、俺もっと強くなりたい!」

「強くなって来年には氷見木にリベンジするんだ!」


「うん……そうだね……」


ごめん京太郎君……

実はその人男子じゃなくて女子でしかも21歳なんだ……

だがそんなこと今更言えるはずもなく、申し訳なさから罪悪感だけが積もっていく……

そして三年生からの私の株がリアルタイムで急落していくのがわかる……

だって仕方ないじゃん……もう来年には三年生は居ないんだから……

臨時免許も切れそうだし……これは更新するとしても。

来年色々とどうしよう……



京太郎君の練習に付き合ってオカルトの練習とかツモ切りの練習とか観察眼の練習とかをする。

オカルトばかりに傾倒するのは良くないと常日頃から言っているし、それは京太郎君が一番分かっているはずだ。

だからデジタルやロジカルの打ち方も徹底的にする。

その甲斐あって京太郎君は現在進行形で以前とは見比べられないほど成長している。

やっぱりインターミドルがいい経験になったんだろうね。

それにしても京太郎君、最近背が伸びてきてるね。

麻雀だけじゃなく体も成長しているって事かな?


季節はやがて秋になり、私の誕生日がやってきた。

この日だけはどうしても好きになれない。

さよなら二十代前半、こんにちは二十代中盤。

絶対後半なんて言わない。

あーもーみんなしねばいいのにー。

ちきゅうなんておわっちゃえー。

でもちゃんと京太郎君たちが作ってくれたケーキは美味しく頂きました。

プレゼントもありがたく頂きました。


進路指導などが入る時期。

それはご多分に漏れずうちの教え子二人にもである。

福路さんは既に行くところを決めているからいいとして、問題は照ちゃんのほうだ。

実は照ちゃん何となくでしか決めてないらしい。

照ちゃん曰く、担任からは麻雀を活かす為にも名門の風越か東京の学校に行くように勧められたらしい。

だが照ちゃんはそんな気はないらしい。

何故かと聞いたら「東京は遠いからやだ、風越は女子高だからやだ。」だそうだ。

で、結局そんな話が私のほうにもお鉢が回ってきた。

正直うちなんて今まで同好会だったから何処でもいいと思うんだ。

照ちゃんの腕だったらどの学校に行っても個人でいい成績残せそうだし。

団体に出て打ちたいって言うなら話は別だけどね。

でも別にそんな感じでもなさそうだ。

照ちゃんはマイペースに自分の好きな方向に進むべきだと思う。

まぁ、迷ったなら誰かに助けてもらえばいいじゃない。

迷うことだってあるさ、人間だもの。



結局進路が遅めに決まり各々の好きな道をとったみたいだ。

照ちゃんは近いからってだけで選んだらしいけど。

そんなことより京太郎君と咲ちゃんの練習を見てあげないといけない。

二人が来れなくなってから三麻ばかりするようになってしまった。

多少力加減はしているけどやっぱり実力が拮抗してる方がいいよね。

あー来年は部員入ってくれるといいなー。

隣の学区は青く見えるよー……

高遠原から多少生徒ちょろまかしたらいけないかな? いけないよね……



時間は飛んで、色々有って迎えた春。

三年生は卒業して高校生になり、漸く中学二年になった二人と共に麻雀部の勧誘をしていた。


「ま、麻雀いっしょにやりませんか……」


「咲、そんなんじゃ聞こえねぇって。」


完全におっかなびっくりやってる咲ちゃんと呆れてる京太郎君。

何だかんだ言うけど相性のいい関係なんだよね、この二人。

私にもそういう人は来ないかな……

もういっそのことお見合いしてみるかな……

お見合いしても相手が尻込みするから上手く行った例がないんだけどね……

…………畜生。

で、まぁ勧誘はしてみたものの。


「いつも通りだね。」


「去年と変わらず、いや、二人が卒業しちゃったからむしろ悪くなってるんじゃ……」


「今年一杯はずっと三麻かな……」


「まぁまぁ、いざとなったら健夜さんに雀荘に連れて行ってもらおうぜ。」


そんな二人の会話を聞いていて思った。

下手に雀荘行けないんですよ、プロなのも有るけど教育者としても連れて行き辛い……

何か方法考えないとなぁ……

今日はここまで

乙です

乙ー
氷見木太郎連れてこよう

乙ですよー

京ちゃん三年生の大会にはA君とA君とK君が出るんでしょう?


異世界の京太郎であるところの氷太郎なのかと思ったが違ったか



>>449
棒牌スレではガチホモハーレム野郎でしたね

部室にフェレッターズの練習場を作ろう

ちょこちょこ投下していきたい



ある日、フェレッターズからお呼びが掛かった。

今インターミドルの調整で忙しいのに傍迷惑な事務所だ。

あ、そうだ。

私はフェエレッターズに出向き社長に話を聞く。


「それで私に何の用ですか?」


「いやね、大会側から解説のオファーが来てね。」


「いやあの、私先生やってますから。」

「どうやっても贔屓目とか言われるじゃないですか。」


「ああ、でも中学でしょ?」

「来たのはインターハイからの依頼だよ。」

「とりあえず考えるだけ考えておいて。」


「はぁ……」


「ところで小鍛治、あの子供たちはなに?」


「私の教え子です。」


「何で連れてきちゃったの……」


「まぁちょっとした課外授業ですかね?」


うん、課外授業、課外授業。

京太郎君と咲ちゃんを事務所の後輩たちと打たせていた。

戦績は勝ったり負けたりのちょっと負け越し気味かな。

でも大人相手にあれだけ打てるのはすごいと思う。

さすが私の教え子。


「ありがとうございました!」


「坊やすごい気合入ってたね。」


「勝ちたいやつが居るんで。」


負けたくない相手が出来たって素敵なことだね。

本人は気付いてないけどライバルはトップランカー。

すごいよね。



そして迎えたインターミドル。

咲ちゃんは緊張しているせいか無表情でいて。

京太郎君は頻りにきょろきょろしてる。

どうやらライバルを探しているようだ。

そんなことをしている間に試合開始の時間になり結局見つけられないまま対局室に移っていった。

結果だけ言うと京太郎君も咲ちゃんもインターミドル優勝。

優勝した咲ちゃん曰く。


「今年はお姉ちゃんも美穂子さんも居なかったから。」


だって。

一方京太郎君はというと……


「……納得行かない。」


「どうして?」


「あいつと出てない限り、俺は優勝したなんて思えない。」


「でも優勝には変わりないよ。」


「うん、それは嬉しいよ。」

「でも氷見木と打って、勝ってこそちゃんと優勝したって思えるんだ。」


「そっか、もしかしたらその人にたまたま何か事情があって来れなかっただけかもしれないし、いつか別の場所で会えるかもよ?」


「うん、それまで練習して、強くなって、あいつと打ちたい。」


彼は静かに燃えていた。

まるで彼の父親のように。

でもごめんね京太郎君……

相手は大人なんだ……

間違ってもインターミドルどころかインターハイにも出場出来ない人なんだぁ……



その数日後、私の元にとある人物が訪れた。

私にある頼み事をするために。


「健夜さん、お願いがあるの。」


「あれ、照ちゃんどうしたの?」


「その、インターハイで個人全国に行くことになった。」


「ああ……おめでとう。」

「もしかしてそれを報告するために来てくれたの?」


「……ちがう。」


「あ、じゃあもしかして私と打って調整するために来たとか?」

「照ちゃんの腕なら大丈夫だと思うけど。」


「それもちがう。」


じゃあ一体何のために……

単純に京太郎君や咲ちゃんの顔を見に来たとか……?

照ちゃんがモジモジとしながら漸く口を開いた。


「その……一人で都会に行くのは心細いから付いて来て欲しい……」


私は呆気にとられていた。

あの天下の白糸台でインハイチャンプになった子が、そしてインターミドルの優勝経験者がこの体たらくである。

やはり次元を超えてもポンコツに変わりないようだ。


「うん、わかったよ。」


こんな子に負けた私って一体……

私を打ち倒した時のあの子は何処に行ったのだろうか……

とりあえず社長に連絡してこの間の解説の仕事を引き受ける旨を伝えた。

それにしても高校一年にもなって心細いから付いて来てって……

この子ったらもう……


どうも、インターハイの解説をしながら照ちゃんの引率する破目になった世界一位です。

私は中学校を空けてる間は京太郎君と咲ちゃんをフェレッターズに預けて東京に来ていた。

東京に着いたら照ちゃんを見送り解説の仕事へ。

はっはー、こーこちゃんまだ大学卒業してないから私の相手は針生さんだぜー。

よかった、まともな人で。

解説中は弄られないし、ちゃんと仕事してくれるしで頼もしいなー。

なんかちょっと物足りない感じもするけど。

解説の仕事は恙無く進み順調である。

休憩に入り、人心地つく。

そういえば照ちゃんの方はどうだろうか?

そのときに私の携帯が鳴った。

照ちゃんから電話が来て「迷った」と一言。

そのときは本当に焦ってダッシュした。

あれだけ全力疾走したのはいつぶりだろう。

久し振りなもので体力が落ちていたのを実感した。

年は取りたくないもんだ。

……いや、私まだ若いんだけどね?



女子個人戦が始まった。

どうやら今回も福路さんと照ちゃんの一騎打ちになるようだ。

風越女子に行った福路さんと清澄に行った照ちゃん。

どちらも私の教え子には変わりないけどどちらにも頑張って欲しいものだ。

さて、今回はどっちが勝つかな?

古本屋で咲日和の1巻が安かったから買ったぜ
すこやんのエアコン温度設定ツボったww

解説の仕事から漸く解放されて仕事の打ち上げに行くとそこには氷見木太郎がいた。

間違えた、三尋木咏だった。


「おう、すっこや~ん。」


「三尋木プロも解説で?」


「そうだよん、何であたしにこの仕事が来たかわっかんねーけど。」

「だってあたしまだ21だぜ? プロ入って3年目なのに解説とかまともに出来るわけねーじゃん。」

「もっと回すべき仕事があるだろうがよ~。」


そう言いながら三尋木プロは自分の頭を扇子でぺちぺちしてた。

もう既に結構酔ってるのかな……

私がお酒を呷ると不意に三尋木プロが聞いてきた。


「ところですこやん、京太郎とか言ったっけ? あの坊主どうしてる?」


「うん? まぁ今年はインターミドル優勝してたよ、氷見木さんが居ないって嘆いていたけど。」


「ふ~ん……なるほどねぃ……」


三尋木プロが扇子を開いて口元を隠してそう呟いた。

厄介事に首突っ込みそうな性格だよね、三尋木プロ。


「ところですこやん、あの子――」


「あげないよ。」


「まだ言い切ってないぜぃ。」


「うん、でもあげないよ。」


「そこまで拒否んなくてもいいじゃんかよぉ。」

「……ま、そこまですこやんが大事にしてるってことは相当お気に入りなんだろうねぃ。」


「そういうこと。」


「お二人とも何のお話ですか?」


「ん~? すこやんの彼氏の話。」

「えりちゃんも興味あるかい?」


「いえ。」


「なんだよー、にべもないねぃ。」


そんな話をしながらインターハイのお仕事を終わらせ翌日には照ちゃんと二人で長野に帰った。

三尋木プロには注意しないといけないなー、京太郎君が誑かされかねない。

悪い虫は全部私が払います。

年増のロリなんか言語道断です。

今日はここまで

勝手に挫折がどうとか言うなよアラフォー
こんなの洗脳と変わらんじゃねえかよ

乙ー
年増ってお前が言うなwww

しかし、京太郎は氷三木君に夢中……

乙です

乙!

乙ですー

おつ

おつー
更新早いのって大きいね
今のSSスレで一番の楽しみだわ



>>465
実は合法ロリだからいいけどそれだけ聞くとホモじゃないか……

おつ
コンスタントな更新も魅力の一つだよな

>>471
つまり合法ホモか
これもうわかんねぇな

こういうスレは時間が原作に近付くのが好きだから楽しみ
あと、ヒッサは覚醒キャップに負けたんかな?
あ、乙ですー


ところでここの>>1って他には何か書いてた?
あったらスレタイ教えてください

【咲SS】京太郎「あれ俺がいる……?」
【咲SS】京太郎「あれ俺要らなくね……?」
【咲SS】京太郎「太陽はまた昇る」(5スレ分)

京太郎「神代の守人」シリーズ(全八種類)
和「お前ネコかよー!?(驚喜)」京太郎「ンアーッ!(≧Д≦)」

書いたのは大体こんなもの


投下できたらいいなー



部活動をしていたときの話。

咲ちゃんがノートに何か書いている。

何を書いているのか尋ねてみると咲ちゃん曰く……


「いいポエムが浮かんだので書き留めてるんです。」


あー……あれかー、中学生特有のやつかー。

私もそんなことしていた時期もあったなー……

今思い出すと無茶苦茶恥ずかしいけどね。

まぁ何にせよ咲ちゃんはこのまま放っておこう。

そういうのは生暖かい目で見守らなくちゃ。

もう一方の京太郎君もこの間やってたし。


「闇の炎に抱かれて消えろ!」


とか何とか。

黒歴史確定だね。

ふふふ、二人とも大きくなったときそれを思い出してベッドの上で苦しみ悶えるがいい!

因みに私は黒歴史な過去は克服した!

たまに現在進行形で黒歴史を作ったりしちゃうことも有るけど……

小鍛治健夜は過去を振り返らない女なのさ!

そこ、学習しない女とか言わない。

え,マジで?!あのスレたち,全部読んだそ。おもしろかった。

>>476
全部読んだわ
まさかあなたとは




ちょっと時間が経って夏の終わりに入った頃。

うちの部室にお客さんが来ていた。

といっても元部員だけど。


「あれ、照ちゃんどうしたの?」


「今日は部活休みだから。」

「だから打ちに来た。」


「……あ……ふーん。」


「…………」


「照ちゃんが良ければいつでも来ていいよ。」


「普段は部活で忙しいから……」


「まぁそういうことにしといてあげるよ。」


見栄を貼っちゃって。

本当は寂しくなって来たくせに。

そういえば清澄って部員は居るんだろうか?

咲ちゃんたちが高一のときは団体でインターハイに出場してたけど、今の時点ではどうなってるんだろ?

教え子のことが気になって部活のことを聞いてみるが何か濁していた。

まぁ言いたくないんならいいけどさ。

それからもちょくちょく照ちゃんはOGとして部室に来ていた。

福路さんは照ちゃんほどではないけどたまに来る。

しかも照ちゃんと一緒に。

>>476の中で、今やってるここに繋がるのどれ?最優先で読む


更に時期が飛んで冬。

私の年はケーキの売れ時を過ぎた年齢となり、冬の厳しさを感じていた。

しかも既に12月の中旬を過ぎている。

そして来るべき12月25日。

今日は大掃除をする日です。

他に何か大きなイベントがあるかもしれないけど私には関係ない。

え? クリスマス? 知らない子ですね。

今までクリスマスなんて行事はしてきませんでしたし。

だから今日は家に籠もって大掃除する日なんだよ! 誰がなんと言おうと!

だって今外に出たら長野の冬の厳しさを感じさせないムードが流れてたりするじゃないですか……

それを見た私は余計に冷え込むじゃない……

畜生……カップルなんて雪に埋もれて凍えればいいんだ。

ああ、でもサンタさん、叶えてくれるなら健夜はいい子にしてますから私に素敵な旦那さんをプレゼントしてください。

出来れば若くてかっこよくて性格良くて堅い職業に就いてる旦那さんを私にプレゼントしてください。。


年末年始が過ぎ、実家に戻ったことによって体力や精神力が回復した。

実家ってやっぱりいいよね、のんびり出来て。

京太郎君と一緒に行ったから更に回復力アップ。

現在の私のライフポイントは30000くらい。

今の私は阿修羅すら凌駕してる!


「そういえば突然だけど……健夜さん、彼氏作んないの?」


きょうたろうくんのふいうち!

ぐほぉ……

今のでライフポイント29900くらい持ってかれた……

健夜さん大ピンチ。


「ま、まぁいい人と中々巡り会えなくてね……」


「ふ~ん、本当かなー?」

「あ、でも健夜さん有名人だから表向きには言えないよね。」


「そ、そうかもね……」


「でも健夜さんほどの人なら相手なんてより取り見取りだろうな。」


必死の抵抗をしたのに追加で1000ポイント削られた!

もうやめて……私のライフポイントはトび終了よ……


「あ、そういえばこの間健夜さんと一緒に実家行った時におじさんとおばさんが……」

『そろそろ健夜も結婚する年齢か。』

『健夜に浮いた話や、若しくは京太郎君の周りによさそうな人はいないかい?』

「なんて言ってましたね。」

「まぁ健夜さんは良い人と結婚できそうだけど。」


「うん……そうだね……出来るといいね……」


「出会いが無いんならお見合いでもいいんだし。」


やめて! それは マジで やばい!

『まさかの京太狼』君による不意打ちはとても効きました……



私は須賀さんと家に居た。

そして須賀さんがお礼と言いながら服を脱いでくれる。


「小鍛治さん、普段京太郎を見てくれてるお礼だ。」

「俺のをみせてやるよ。」


「うわぁ……すごい……」


とても厳つくて、見るもの目を惹き魅了するそれは私を虜にする。

多分こんな人に抱かれたら一発でノックアウトだ。


「触ってもいいよ。」


須賀さんが笑顔で私の心を擽って来る。

私は恐る恐る手を伸ばして須賀さんのそれに触れた。


「これ、すごい……」

「太くて……硬くて……逞しい……」

「今まで写真とかでしか見たことなかったけど……直に触れるととっても熱い……」


そう言いながら私は須賀さんの鍛えられた筋肉を撫で回していた。

普通の人だったら腹直筋ばかり目に行くが鍛え難い外腹斜筋もすごい。

肩の盛り上がった三角筋から流れる上腕二頭筋と上腕三頭筋は丸太のようで頼もしい。

首筋の男らしい胸鎖乳突筋と厚い胸板の大胸筋。

背中の大きい筋肉、僧帽筋と広背筋は美術品の彫像と変わらないくらい。

ズボンで隠れているけどお尻の分厚い大殿筋とそこから繋がる大腿二頭筋と大腿四頭筋が太くて逞しい。

一見見え難いヒラメ筋もかなり……


「健夜さん。」


「え、京太郎君……?」


声が掛かった方向に振り向くとそこには上着を脱いだ京太郎君が立っていた。


「俺も父さんを見習って鍛え始めたんだ。」


「わぁ……こっちも若い筋肉で瑞々しい……」


「小鍛治さん、俺と京太郎の筋肉……」

「どっちがいい?」


「そんな……選~べ~な~い~♪」



――――――
――――
――


「……はっ!?」


私は気付くと自分のベッドで寝ていた。

なんだ、今のは夢だったのか……そりゃそうだよね……

でも夢の中とはいえ二人ともすごい筋肉だったなぁ……

あ、保健の授業で習ったから知ってるだけで決して筋肉フェチとかではないです、はい。

でもなんであんな夢見たんだろう……欲求不満なのかな私……

すこや・・・・・・両親が泣いてるぞ・・・・・・

繋がってたのか
しかしこのアラフォーダメダメである



ある日、咲ちゃんにこんなことを聞かれた。


「健夜さんって服は何処で買ってるんですか?」


「えっと……」


「健夜さんって洋服お洒落だったりするから教えてもらおうと思って。」


「えっと……友達から貰ったものをコーディネートしてるだから何処で売ってるのかは分からないんだ……」


「そうなんですか……」


私は困窮した。

だってこれ社長や周りの人が私の私服が余りにひどいからといってスタイリストさんに見繕ってもらったものなのだ。

普段一人で買いに行くとなったら、適当にで済ませようとしています。

だからごめん、咲ちゃんの質問には答えられないよ……

あ、そうだ。


「咲ちゃん、今度私の行きつけの店に連れて行ってあげるよ。」


「本当!?」


「うん。」


よし、今度しま○らかジャ○コ辺りに連れて行ってあげよう。

そのときになればきっと私のファッションセンスが光るはずだよ!

>>483はたぶん俺向けだよねありがとう
読んでくる~

しま⚪︎らいかんのか
メンズは少ないけど……

何でも咲ちゃんと京ちゃんすこやんを殺しにかかってんの?
悪意の無い刃が一番きつい



中学校で実施される身体測定の日。

女の子たちは戦々恐々と体重計に乗り、男の子たちは競って背を比べる。

そして教師陣はそれを記録していく。

記載事項の不正は許しません。

特に体重。

京太郎君の身長と咲ちゃんの身長を見てみるとやっぱり伸びていた。

京太郎君は今160台で私よりちょっと大きい。

咲ちゃんは140台で私よりちょっと小さい。

二人とも昔と比べたら大きくなったよね。

ちょっとした成長が嬉しくも寂しい。

昔を懐かしむようになったらおばさんになったみたいだと言われそうだ。

すこやんを笑えねぇ……

そうか京太郎もう照よりおっきいのか
高1で182だもんなあ……


今現在、私は炬燵の中に囚われている。

最近はストーブを焚かなくても良くなったけどそれでもまだ肌寒い時期だ。

だから私はおんぼろの隙間風が入るようになった一軒家で炬燵の温かみを甘受していた。

そしてそれは私の家に訪れた人もそうである。

次から次へと連鎖的に人を捕獲していくモンスター炬燵。

麻雀を打つにしても炬燵を使っている。

動くときは立ってる者は親でも使う精神なので誰も炬燵から動こうとしない。

ああ、せめて福路さんが居れば楽なんだろうけどなぁ……

でも居るのはポンコツ姉妹にまったりモードの金髪少年だけである。

なんもかんも微妙に寒い温度と炬燵が悪い。


春になり、季節も陽気になり始めると京太郎君と咲ちゃんも上級生になった。

今年も新入部員獲得のために頑張るが状況は芳しくない。

なぜだろう、実績があるのに誰も来ないとはそんなの絶対おかしいよ。

だが最近妙な噂を聞いた。

どこどこの学校の中学は魔王と大魔王と覇王と破壊神と邪神がサバトを開きながら麻雀やっている。

知らずに入った部員はミサの生贄にされて蝋人形にされるとかなんとか。

ツッコミどころが盛りだくさんである。

ミサなのにサバトとはこれ如何に。

そもそも中学校の麻雀部に魔王とかいるわけないでしょ。

というか蝋人形って明らかに閣下じゃん、魔王じゃないじゃん。

もういっそメイクでもして悪魔声でもだしてやろうか。

そんなこんなで結局新入部員はゼロ。

折角京太郎君に踊ってもらったのに。

このままだと来年には廃部かな……



初々しい新入生が落ち着いてきた頃。

今日は一年に一回の健康診断である。

片目を隠して指を刺したりするアレである。

そして私たち教師陣も健康診断かぁ……

……いやぁ、よかった、血糖値とか血圧が正常値で。

診断する項目が子供たちと違うのって何か哀愁を感じる。

肝臓の値とか子供は調べないもんねー。

なんにせよ健康は大事だよね。

今日は早いけどここまで

すこやんの淫夢はガチのエロを書こうかとも思ったけどやめました。

因みに内容はすこやんが処女なのですごく優しくしてもらったのすこやん視点でってのと

電話してる最中に致し始めて声を押し殺して悟られない様にする話


どっちも夢オチだけどスレの趣旨とは違う気がしたので書きませんけど


あと私はノンケです(迫真)

乙ー
中学麻雀部はこのまま廃部かね……

乙ー
山も高すぎると登る気を失うよね

淫夢・・・
すこやん×京太郎なら俺得
おとうさんは入りません



ジューダスさんをいじめるのは止めて差し上げろ
あの人は闇の炎に抱かれてバカな!とか闇の炎に抱かれてこの僕が!って体を張ってギャグをやってくれる人なんだぞ

おつー

乙です

すこやんは夢に見るほど須賀父とそういう関係になりたいのかな?
ならもう京太郎とは距離を置いて、あとは美穂子お姉さんか合法ロリさんにお任せしたほうがよさそうだ
特に美穂子お姉さんは京太郎のことを一途に想ってくれそうな感じがするし

>>505
親子丼食いてえと思っている可能性について

部活でこんなに来ないのなら
麻雀教室を開いても、生徒集まらなさそうだよな

いや、高校生や大人ならワンチャン・・・。

世を忍ぶ仮の姿(世界一位)

つまり麻雀で世界征服(完了済み)か

あれだな、どうせならマホちゃんとかに京太郎を慕わせてすこやんに更に若さに嫉妬させてぐぬぬさせたい

>>476の一番上がメインと聞き
http://www34.atwiki.jp/kyotaross/m/search?keyword=%8B%9E%91%BE%98Y%81u%82%A0%82%EA%89%B4%82%AA%82%A2%82%E9%81c%81c%81H%81v&andor=and&submit=%8C%9F%8D%F5
で一番下の「長そうなの」以外読んだけど、ここのすこやんが100年ものの由来がわからぬ
誰か理由教えてたもれ

>>511
すこやんだけ何故かこのスレ含めた全部のスレで記憶引き継いでるから

>>512
ありがとう
上に併せて>>1からちょっと読み直したらやっと納得できたー

投下していきたい


今日はフェレッターズに新しい人が入ってくる日。

有望な人が入ってくれるといいな、主な理由として私が呼ばれなくて済むように。

少し見回すとやっぱり新人さんが入っていた。

私はその人に近づいて挨拶をする。


「こんにちは、新しく入った人だよね?」


「はい、藤田靖子です。」

「小鍛治さんの話は色々と聞き及んでいます。」


「そう、藤田さん、これからよろしくね。」


「あ、はい、よろしくおねがいします。」


やったぜ。

これで京太郎君と咲ちゃんに専念できる。

そして来年には助教諭をやめてやるんだー。

その為にも藤田さんには頑張って戦力になっていただこう。

なんなら私が育成しても良いよ。



今年もインターミドルの季節がやってきた。

京太郎君と咲ちゃんにとっては最後の年でもある。

悔いの無いようにって言ってもまず負けないから心配はしてない。

さて、今年は何処で練習しようかな。

やっぱり既に二人が馴染んで来たフェレッターズ?

それとも照ちゃんや福路さんを集めて打ってもらう?

思い切ってどこかコネのあるところに行って見る?

京太郎君の新技? も試してみたいし。

しておきたいことがけっこうあるなぁ。


結局フェレッターズで調整することになったんだけど……


「藤田さん、打ってもいいですか?」


「ああ、ついでに宮永も一緒にかかってこい。」


「あ、藤田さんおねがいします。」


う~む、すっかり藤田さんと馴染んでる。

京太郎君は元々人当たりがいいから良いとして。

咲ちゃんまでここに馴染むというのは予想してなかった。

これも京太郎君効果かな?

改めて考えてみると京太郎君って不思議な魅力があるんだよね。

気付いたらいつの間にか人の輪の中に入ってるというか入れられてるというか。

彼自身中心ではないのに彼が輪に入ると皆が入ってる。

不思議だ。



迎えたインターミドル。

特筆すべき点は無いけれど去年と同様幼馴染優勝したもんだから周りは揶揄してカップル優勝なんて言っている。

長年独り身だった私への当て付け?

あとで私と打とうか。

結局京太郎君の新技は披露されないままだった。

私や藤田さん相手にはバンバン使ってたけどね。

やっぱ今のインターミドルのレベルでは無理かな。

それにしても京太郎君優勝したのに若干落ち込んでいるな。

大丈夫、試合中の闇炎発言事件は将来弄られるおいしいネタだから。

え、そっちじゃない?

氷見木が出てなかったことについて?

相手の事情は仕方ないよ、来年にでも会えるんじゃないかな?

私は多分インターハイの解説に行くから会って来るけど。



「健夜さん、その……今年もお願い。」


「うん、わかった。」


はい、任されました。

うん、分かってた。

照ちゃんが今年も私に頼むのは分かってた。

だからインターハイの解説の仕事を請けたわけだし。

だって照ちゃんはすぐ迷子になっちゃうもんね……

麻雀強い人はポンコツの傾向があるのかも?

私は違います。

違いますからね?


インターハイ全国会場に照ちゃんを送ったあと解説の仕事をしに実況室に向かう。

今回で何回目の解説の仕事だろう。

何だかんだ言いながらこーこちゃんとも長くやったりしたこともあるから慣れてしまった。

そういえば十年前にも来ていたっけ、そのときは選手だったけどさ。

今回の私はAブロックの解説をしながら休憩時には反対のブロックの解説を見ていた。

あ、今回は三尋木プロではないんだ。

解説していたのは赤土プロ。

彼女の仕事振りは的確で初心者の人でも分かりやすくなっている。

三尋木プロとは対照的だね。

今年の団体優勝校はどこになるんだろ。

千里山・姫松辺りが候補かな。

あとは臨海とダークホースの龍門渕。

白糸台と永水は運次第だと思う。

こと麻雀という競技においては。

女子個人はまぁ今年も元教え子の一騎打ちだろうね。

>私は違います。
え?

この世界ではきっとあちが麻雀部つくられないんだろうなぁ

龍門渕?キャプテン超強化されてるはずなのにな
やっぱ池田がやってしまったのだろうか…

5対1ではな…

団体戦出来ないのに個人戦では全国に出る照を見て久はどう思ってるんだろうな



そして仕事も終わり、今回も例の如く打ち上げである。

そこには当然同業者が居るわけで、その中には見知った顔が何人か居た。

氷見木太郎こと三尋木咏プロ。

"私より年上"の瑞原プロ。

今回のインターハイでは当たらなかった赤土プロ

私の憧れであるシニアリーグの大沼プロ。

元新道寺の野依プロ。

最後二人は明らかに実況解説向きじゃないけどまぁそんな感じ。

アナウンサーは村吉みさきアナに、針生えりアナ、そして今年から入った福与恒子アナ。

来たかー、ついに来たかーこーこちゃん。

こーこちゃん曰く十年前だかに私にサインしてもらったと言われたんだけど正直な話覚えてない。

だってあの頃色んな人にサインしてたしこーこちゃんは当時12~13歳だからわからないって……

多分あの子かなと思うけど見た目が全然違うもん。



「すこやーんこっち来て一緒に呑もうぜぃ。」


そう言って来たのは三尋木プロ。

断るのも気が引けるので快く受ける。

テーブルに着くとそこには先ほど見ていたプロたちが既に座っていた。


「どうも初めまして小鍛治プロ。」


「あ、これはどうも赤土プロ。」


「私みたいな弱小プロをご存知でしたか。」


「ええ、直接打ったわけでもないけど確かインターハイに出てたはずですし。」

「それにテレビで活躍してたのを見てました。」

「えっと博多エバーグリーンズでしたっけ?」


「ええ、熊倉さんにスカウトされて。」

「と言っても今はもう実業団は潰れてしまってるんですけど。」

「で、プロになったあとほかの事務所に。」


そんな話を赤土さんと話していた。

そのあとは三尋木プロと京太郎君の話を。

しかもそれに瑞原プロと赤土プロが乗っかってきた。

適当に流していたけどね。

それにしても九州二人がだんまりがすごい。

二人して焼酎を呷っていた。

渋い大沼プロに孫ほどの年の差の野依プロ。

見てるだけで何とも言えない雰囲気がこっちまで来る。

一応元ファンとしてはお近づきになりたいけどさ。

再び京太郎君の話を蒸し返す三人。

その時気付いた。

九州二人が耳をぴくぴく動かしているのを。

もしかして興味があるのかな?

案外話題を振ると乗ってくれるかもしれない。

そんなこんなの飲み会。



打ち上げが終わると色んな人と携帯の番号とか交換した。

明日はさっさと長野に帰って京太郎君の顔を拝みに行くとしよう。

大沼プロからサイン貰っちゃった、換わりに私もサインしたけど。

あとで自慢してやろう。

ホテルに着くとそのままベッドにダイブ。

おっとと足が引っ掛かった、現在ちょっと呑みすぎか。

途中おんぶしてくれる男の子を捜したが居るわけがなかった。

ああ、昔の事を思い出すなぁ。



とある日のこと。

実家から写真が送られてきた。

所謂お見合い写真と言うものだ。

しかし私としては大恋愛の後に結婚したいわけで。

だからと言ってそれで成功した例がないわけで。

どうしよう。

もういっそのことお見合いでもいいかな。

お見合い結婚は恋愛結婚より離婚率低いって聞くし。

うん、お見合いしてみるか。

ふと思いつきの様なお見合いを受けてみた。

相手は中々にいい感じで高年収。

麻雀も嗜んでいたようで多少は打てるらしい。

どれ、どれほど打てるか試してみようか。

私このお見合いが成功したら結婚するんだぁ……

だが打とうと思ったのが運の尽き。

相手は焼き鳥の上、私が0にした後役満をぶつけて-48000でトび。

周りの人はどん引きでした。

死亡フラグの代わりに結婚フラグを立てたつもりが結婚フラグごと折ってしまいました。

だから結婚できないんだろうね……

御破算になった見合い話を須賀家で話したら気を使われたよ……

京太郎君からのフォローは……


「大丈夫だって、健夜さんならきっといい相手が見つかるって。」


「ああ、そうだな、小鍛治さんなら見つかる見つかる。」


親子揃って適当な事言って……

慰めなら要らない!

同情するなら旦那をくれ!

親子丼!そういうのもあるのか!

酷いwwwwww

よし、須賀パパをプレゼントしよう

相手ェ……

重要な場面であえてババを引く
これがアラフォーだ

どうして手を抜けないんだwww

ババアだけにババを引きやすいんやな
悲劇なんやな



その後も何回かお見合いしたが相手が尻込みして上手く行かず。

所謂惨敗である。

落ち込んだまま須賀家に行くと須賀さんがたまたま居た。


「どうしたんだ。」


「京太郎君に会いに来たんですけどカピーちゃんの相手してたんで……」


「ああ、それで見合いは? 上手く行った?」


「そんなお見合いありません。」

「略してSOAです。」


SOA!SOA!

若干やけになっていたかも。

そんな私を見た須賀さんからの一言。


「まぁ悩みがあったら俺に言ってくれ、若しくは京太郎でもいいし。」

「普段お世話になってるから相談くらいなら乗る。」

「俺が聞ける範囲なら何でも言ってくれ。」


ん? 今何でもするって……するとは言ってないね。

でも何故か須賀さんは男として見れない不思議。

何というか家族とかそっち方面。

京太郎君の存在がそう思わせるのかな?

そういえば京太郎君のお母さんの顔ってどんなのだろう?

すこやんが結婚するのはこの世のどんなことよりもオカルトという風潮
一理あると思います



それから暫くして部室に照ちゃんがやってきた。

どうやら今は後輩が出来て三麻をやれるようになったらしい。

と言ってもその後輩は実家の手伝いで来れない日もあるようだけど。

その日は珍しく京太郎君と咲ちゃんが来るのが遅かった。

なので今は部室に照ちゃんと私の二人きりだ。

照ちゃんが不意に聞いてくる、無表情のまま。


「健夜さんは京ちゃんのことが好き?」


「うん? 好きと言えば好きかな、まぁ付き合いも長いからね。」


「……ねぇ健夜さん、もしかして京ちゃんに女としての幸せを求めるつもり?」


「まさか……そんなつもりはないよ。」

「私は今までも、これからもお姉さんで居たいんだよ。」

「まぁ所謂一つの愛だよ、愛。」


「年齢=彼氏居ない歴の健夜さんが愛を語る……」


「うん……自分で言うのもなんだけど説得力無いね……」


「そのための婚活……」


「それ絶対私の前では禁句のワードだからね!?」


「でもお見合いが成功しないと京ちゃんに健夜さんの毒牙が……」


「しないよ!」


そもそもそんなことしたら私、青い制服の素敵なお兄さんたちに銀色のブレスレットをプレゼントされちゃうじゃない。

それから少ししたら京太郎君と咲ちゃんがやってきて四人で打つことにした。

そういえばもう部としての活動は終わりかな……

ここでこうして打つのもあと何回出来ることやら。

継母ルートは無いのね

早いけど今日はここまで


須賀パパじゃ何かがあっても逮捕出来ないから気を付けないと

乙ー
青色制服のお兄ちゃんつよそう

おつー

乙ー
まぁ精神的には誰よりも年上だからなー

乙です

長野県には青少年保護育成条例が制定されてないから食い放題だよ!やったねすこやん!
でも市単位では制定してる所もあるから食べに行く時は注意してねすこやん!

SOA!って出てきたの見て思ったけどこの世界だと和がインターミドルチャンプじゃなくなってしまったんだね

このままじゃ阿知賀フラグがと思ったらレジェンドがトラウマ負ってないからそもそもの阿知賀子供麻雀教室自体がどうなったのかわからないのか

赤土FCが代わりにあるんじゃないかな

そう考えるとアラチャー原作と比べてかなり強くなってそう

ちょっとだけ投下、数レス程度



最近京太郎君が変だ。

というか声が変だ。

所謂変声期というものなのだろうけど今のところ風邪を引いたような声である。

身長も伸びていて今では大体170を超えたくらいだろうか。

この間照ちゃんが京太郎君を見たとき若干戸惑っていたのを覚えている。

「前は私より背が低かったのに……」って。

それは仕方ないよ、京太郎君は成長期だから。

成長期と言えばこの間福路さんを見たら成長していた。

ところで宮永姉妹の成長期はいつ来るんだろうね。

すこやん....それをあなたが言いますかw

す、すこやんは既に成長が完了してるだけだし…(震え声)

大人になるって残酷なことなのよ……



そろそろ秋も近くなって肌寒い空気が入ってくる頃。

私は須賀家に来ていた。


「健夜さん、今日は何か食っていきますか?」


「ん~、何が食べたい?」


「聞いてるのは俺なんだけどなぁ……」


「私が作るから良いんだよ。」

「今日須賀さん居ないんでしょ?」


「うん、父さん今日は夜勤らしいから。」

「ま、それはそれとしていつも健夜さんに世話になりっ放しだからさ。」

「たまには俺がご馳走作ろうと思って。」


「京太郎君が料理? 大丈夫かなぁ……」


「大丈夫だって、そりゃ健夜さんほど上手くは出来ないかもしれないけどさ。」

「誠心誠意作らせて貰います。」


「じゃあ、期待して待ってようかな?」


おどけたように言っておいた。

火の克服してから京太郎君はよく手伝いをしてくれたし家でも料理していたみたいだから心配はしてないけどさ。

でも京太郎君の手料理かー、久し振りな気がするなー。

体感時間で何世紀振りだろうか。

そんなこと思っていながら京太郎君の手元を見てると本人が「集中し難いからテレビでもみて待っててくれ。」と言って台所から追い出されてしまった。

私は勝手知ったる須賀家でのんびりしていると仏壇の方に目をやった。

そこには京太郎君の母親らしき女性が写っており、その顔見て違和感を持つ。

あれ? どこかで見た気がする……

最初の世界? それともその次の世界? はたまた京太郎君が御曹司の世界? もしかして京太郎君が照ちゃんとイチャイチャしてる世界?

私は思い出そうとしても思い出せないもどかしさを感じながらいると京太郎君から声を掛けられてはっとした。


「健夜さん、ご飯出来たよ。」


「あ、うん、今行くね。」


一体誰だったんだろうか……

いや、多分京太郎君の母親以外の誰でもないんだろうけど。

すまない今日は全然進まないと言うかネタが浮かばない
なのでここまで

乙乙ー
京太郎と照さんがイチャイチャしてるスレから応援してます

乙です


そういや世界ごとに京太郎の母親は違うんだったな


たまに京照読み返すとこの時期でもバイク乗りたくなるから困る

乙ー



親が変わるか...まぁ京太郎が猫の世界もあるわけだしな

ちょっとしたブームに乗った神代小ネタ




京太郎「俺思ったわけですよ。」

京太郎「小蒔ちゃんは神様なんじゃないかって。」

霞「何言ってるのかしらね、この子は。」

京太郎「だって考えてみてもくださいよ、小蒔ちゃんの可愛さと言ったらマジで信仰対象として存在できるレベルですよ。」

京太郎「しかもスタイルだって抜群だし性格だって聖人ようで笑顔なんて女神の微笑じゃないですか。」

京太郎「もうこれは小蒔ちゃんを御神体にして神社を建てるべきじゃないですかね!」

霞「そこまで言うなら建てればいいんじゃないかしら……」ハァ

京太郎「え、本当ですか?」

霞「ええ、出来るものならね。」

京太郎「ちょっと家の御祭神から胸毛貰ってきます。」タタタタッ

霞「……え!?」

巴「……そういえば建速須佐之男命って木の神様でもあったね。」

巴「確か体毛を植えると木になってそれを資材として宮や船を作れって……」

霞「……あの子なら本気でやりかねないわ。」

春「…………失策。」ポリポリ

霞「余計な事言ったかしら……」

春「京は馬鹿。」ボソ

京太郎「今気付いたんですけど俺の実家も小蒔ちゃんの実家であるここも神社なんですよね。」

春「……やっぱり京はバカ。」

京太郎「それで代わりに分社を建てようと。」

霞「思い留まってくれたわけじゃないのね……」

初美「何を祀るんですかー?」

京太郎「おっぱい祀って乳神神社に!」

京太郎「勿論御神体は小蒔ちゃん、霞さん、春と明星ちゃん。」

初美「……私たちは何処行ったんですかー?」

京太郎「……あ。」

初美「どすこーい」ドンッ
巴「どすこーい」ドンッ
湧「どすこーい」ドンッ

京太郎「張り手で押し出さないで!?」

湧「兄ちゃんが悪い。」ムスッ

明星「京太郎さんが悪いです。」

京太郎「悪かった! 俺が悪かったから!」

カンッ

あと今回のスレは猫と神代は繋がっておりませんのであしからず

仕事はえーなオイ

乙です

投下していきます



部室で部活動しているときの話。

と言っても京太郎君も咲ちゃんも引退した身だから部活と言えないし、来年廃部確定なんだけどさ。

手慰みとして麻雀を打ちながらふと話題として思いついたことを聞いてみる。


「そういえば二人は進学先どうするの?」


「俺は今のところは特には決めてないっすね。」

「あ、風越とかだめすか?」


「あそこは女子高だよ……」


「なんだと……」


京太郎君の突飛な発言に呆れつつも突っ込んでおく。

もう一方の咲ちゃんはどうやら決めているようだ。


「私も特には無いけど清澄に行こうかなって。」

「お姉ちゃんも居るし。」


「咲は清澄に行くのか。」

「俺はどうするかな。」

「風越行けたらそれで確定だったのに。」


「だから風越は女子高だって。」


「近くの高校って言ったら龍門渕と鶴賀くらいか。」

「二つとも結構遠いけど。」


結局進路どうすんのさ。



季節は過ぎ行き、向かえた11月。

私は悟りを開いたような顔をしていたと思う。

もう今年で今年で27になる。

既にアラサーの圏内。

やばい、三十路の足音がひたひたひたひたと聞こえてくる。

やめて! 来ないで! 私まだ充分に若いよ!

三十路なんてもう来なくていいのに!

ああ……京太郎君が高校三年生になる頃には三十路かぁ……

そのあと教え子達に祝ってもらい、いい気分になった私は教え子帰した後、須賀家に行って酒を呑んでいた。

須賀さんは例の如くさっさと夜勤に行ってしまった。

私がお酒を呑むと同時にそそくさと。

まぁいいよ、私は今はお酒呑んでいい気分なのだ~。


「はい健夜さん。」


「どうも~。」


京太郎君がお酒のつまみを作って寄越してくれる。

よく出来た子ですよ本当。

私はお礼も兼ねて酔っ払った勢いで抱きついてチューしようとした。


「やめてくださいよー。」


「よいではないかーよいではないかー。」


「あーはいはい、わかりましたわかりました。」


「私は本気でお礼をだねー……」


「健夜さん酒くさい。」


「なんだよ~、恥ずかしがっちゃって~。」


「ああ、もう、こんなに呑みやがって……健夜さん大して酒強くないのに……」


連れないなー京太郎君はー。

京太郎君は私のお礼のチューを躱しながら締めのお蕎麦を茹でてくれた。

もう旦那さん作るのはやめて一生京太郎君に世話をしてもらおう。

うんそうしよう、それがいい。



次の日起きると京太郎君がとなりで寝ていた。

どうやら私ががっちり掴んだまま寝てしまったようだ。

なんか申し訳ないね。

若干二日酔いの傾向だけど幸いにも今日と明日は休みなので迎え酒と洒落込みますか。

そうとなればお酒と肴の確保だ。

そういうことで京太郎君よろしく。

おまわりさんこっちです

あちゃーすこやん逮捕されちゃうのかー

大丈夫だ、京太郎なら黄色いハンカチを用意して出所まで待っててくれるさ

このダメダメっぷり癖になるぅー



また別のある日。

私は藤田さんと呑んでいた。

事務所の話とか冬季オリンピックの話とか。

あとは来年高校生になる二人の話とか。


「そういえば小鍛治さん、京太郎の火の鳥って小鍛治さんが教えたんですか?」


「うん、そうだよ。」

「結構厄介でしょ?」


「勘弁してくださいよ、アレのせいでよくオーラスの連荘止められたりするんですから。」

「しかも咲と同卓したときは更に手がつけられない。」


「でも藤田さんもプロなんだからそのくらい何とかしないと。」


「わかってますよ、別に負けっぱなしって訳でもないですし。」

「ただ捲くる時に厄介ってだけであって。」


「私の教え子は優秀だからね。」


「小鍛治さんの教え子なだけあって将来有望ですね。」


そんなことを話していた。

暫くすると私はぐでんぐでんに酔っ払っていたようで藤田さんが京太郎君を呼んでくれたようだ。

京太郎君が私を背負って藤田さんと話している。

私は結構酔っているせいか話が頭に入ってこない。

まぁいいや。

それから少しして京太郎君が歩き出す。

大きくなった京太郎君の背中に揺らされながら私の家に向かっていった。

ああ、そういえば前にもこんなこと有ったっけ……

とても懐かしい光景。

でも彼は居ない。

彼は、彼とは違う。

彼はあの子じゃない。

あの子は彼じゃない。

分かっていても重ねてしまう。

いつからだったんだろう、彼に縋って生きるようになったのは。

いつの間にこうなったんだろう、彼を忘れることが出来ない人生を送るようになったのは。

私の中では未だに答えは出ていない。



その晩、酔っていたせいか抽象的な、若しくは印象を象った夢を見る。

闇に吸い込まれていく手。

私はいつも間が悪く、その手を掴めない。

多分私では彼の手は掴めない。


自分で言うのもなんだけど私の手って結構綺麗で整っているんだよね。

でもね、大事なものはいつもするりと手から抜けて行くの。

どんなに大事に持っていても。

どんなに必死に掴もうとしても。

手から抜け落ちていってしまう。

まるで掬った水が指の隙間から零れて行く様に。

きっと私の手はそういう風に出来ているんだよ。

だから似たようなものを掴んでそれを本物だと思い込んでた。

彼にとっての私は母親の代替かもしれないけど。

私にとっての彼は彼自身の代替なのかもしれない。

私は京太郎君の母親には似ても似つかないけど、彼の母親代わりになれるならそれでもいいと思っていたことも有った。

私も似たようなものだったから。

でもここの彼はあのときの彼じゃない。

彼は二度と戻ってこない。

当たり前のことなのに、分かりきっていたことなのに。

多分心のどこかではこのままじゃいけないとは思っていたけど止められずに居た。

でもよくないんだよね、このままじゃ。

縋って生きてるだけじゃどうしようもないんだ。

だから、もう進もう。

新たな形へ。

どんなに歩みが遅くても、一歩一歩進んでいこう。

あのときの彼と違っても、今ここに居る彼と新しい思い出は作れる。


朝になり、起きて色々とうだうだ考えながら時間を無為に潰す。

今日は折角の休みだからダラダラとしよう。

教え子の誰かが来たら麻雀打ってもいいし。

そう思っているとやっぱりいつも通りに宮永姉妹と京太郎君がやってきた。

おいおい、照ちゃんはいいけど君たち二人は受験生だろうに。

こんなところで油売ってていいのかい?

咲ちゃんは問題ないとしても京太郎君の成績は中の上ってところでしょ。

まぁ清澄行くなら問題ないだろけどさ。

何だったら現役教師の私が教えても良いんだけど。

そういえば私は来年どうするか考えてなかった。

人のことは言えないものですね。



色々とやってると時間はあっという間に過ぎていくわけで。

たまにこーこちゃんが押し掛けて来ること以外はいつも通りな訳だけど、それでも仕事やっていると色んな人と出会う。

大沼プロとか南浦プロとか。

あ、息子さんとかお孫さんで妙齢の男性は居ませんか?

あ、いない、そうですか。

もうなんかそういうことを聞くのが自分のキャラのような気がして半ば義務になっていた気もする。

話が逸れてしまったが時間が過ぎると教え子二人も成長しながら進路を決めたりするわけで。

結局二人とも清澄に行くことになった。

私はどうするべきかな。

そういえば何か忘れているような……



冬に入りそろそろ寒さに弱さが出来た頃。

京太郎君の火の鳥がちゃんと出来上がっていてこれからどう伸ばそうかと思いつつ新たな考えを探す。

うーん、火にプラスして何かにするかそれとも火の鳥にプラスして何かにするか。

火の鳥に何かするとしたら何がいいだろう。

火の鳥単体はカウンターみたいなものだけど更に追加すると攻撃的に出来そうな感じがする。

流石に一朝一夕と言うわけには行かないけど多分大丈夫。



人生の区分点と言うものは過ぎるとあれよあれよと進んでしまうものである。

進路のことや卒業式の準備で慌しい日々を過ごすといつの間にか時間は過ぎ去る。

そして訪れた卒業式の日。

友と友が涙を流し別れを惜しむ日がやってきた。

あるものはこれから訪れる新しい日々に不安を抱えたり。

あるものは先輩の第二ボタンなどを貰いに行ったり。

教師陣と言えばある意味肩の荷が下りたと一区切りつけたりと様々である。

私はというとこれから巣立っていく生徒たちと話したあと職員室でまったりしていた。

知ってる子がいなくなると一気に寂しくなるものだなぁ……

そんな風に黄昏ていると校長先生から呼び出された。


「あ、小鍛治先生、一つ聞いておきたいんだが……」

「中学の臨時免許の更新ってどうなっていますか?」

「どうにも今年は忙しくて聞きそびれていたんですが……」

「例外とはいえ6年まで中学校の教師をするならまずちゃんとした教育免許を取った方が……」


云々かんぬん。

あはははは、何か忘れてたと思ったらこれだったかー。

いっけなーい、臨時免許の更新忘れてたー。

これじゃ中学の先生出来ないやー。

でも幸いなことに高校の教育免許持ってるから高校の先生でもやろうかなー。

仕方ないよね、免許更新忘れてたんだからー。

ちゃんとした教育免許は10年更新でよかったー。

そんなこんなで中学の先生を続けることが出来なくなった私は泣く泣く高校の先生をやるしかなくなった。

場所は近いところの高校がいいなー。

具体的に言えば清澄高校みたいな?

今日はここまで
次から高校編ですね
臨時免許の特例更新を忘れていたなら仕方ない

乙ー
最強顧問すこやんに期待の新戦力二人
清澄全国制覇待った無し!


このアラフォー特有の粘り強いストーキング力

乙乙


忘れてたなら仕方ないなー(棒)


この京太郎は属性的に暖かそうだな

言い方きついけど、すこやんこれ以上この中学に必要ないから、お互いちょうど良かったんじゃないか。

英才教育ってすごい(コナミ)


適材適所ってすばらしいよね(棒)


すこやんはうっかりさんだなぁははは(棒)

乙です

おつー

京太郎がやたら風越に生きたがってたのは、やっぱり理想的なお姉さんが居るからか
隣に住むダメダメなお姉さんと違い優しくて甘えさせてくれてなかなかのものをおもちなお姉さんが

おもちの差が決定的な差


胸の差が胸囲的な差になったな

ポンコツ姉妹の世話を焼かなきゃいけないから仕方ないね( ^ω^)

更にすこやんの介護までしなきゃならないからな

投下すると宣言して自分を追い込む



新たな就職口を探して高校に面接を受けに行った。

時期も遅かったのにあっさり通っちゃった。

こういうとき私のネームバリューはすごいと思う。

すごく便利です。

入学式の挨拶のときはどよめきがすごかった。

もっと黄色い悲鳴をあげてもよかったんだよ?

例えば『すこやんかわいい!』とか『すこやん結婚して!』だとか。

まぁそれはそれとして早速部活の顧問をすることになりました。

私は部室の位置を確認するためにもふらっと旧校舎に行き、苦も無く探し当てた部室に入るとそこには……


「失礼します。」

「……あれ?」


まだ誰も来ていなかった。

しかも部室と言うには余りに殺風景な部屋である。

ここにはまだ何も運んでないのか何も無い。

おかしい。

さきほどから十分くらい経ってるのに誰も来ない。

更に十分ほど待つ。

やはり誰も来ない。

もしかして今日は部活ない日だったり……?

ありえてくるのがこわい。



もうちょっとだけ待ってみると扉が開いた。

扉を開けたのは馴染みのある顔触れだった。

私は空かさず挨拶する。


「照ちゃん、咲ちゃん、やっほー。」


「……部屋間違えました。」


そう言って二人は部屋を出て行こうとした。


「ちょちょちょ!? 二人とも待って!」


「でも部屋間違えたのは事実。」


「え。」


「咲を連れて行こうと思ったら道に迷っ……部屋を一つ間違えた。」


「お姉ちゃんそうなの?」


「うん。」

「健夜さんは間違ってここに来たみたい。」

「だから健夜さんはとんだおっちょこちょいだね。」


あの、照ちゃん?

多分それは真っ直ぐ貴女に戻っていくブーメランだと思うよ?

西城秀樹も秀樹感激しながらつい歌っちゃうレベルの。



姉妹二人と一緒に部室に行くとそこには三人の少女が居た。

照ちゃんはその中に居た年長者の学生議会長である竹井さんに声を掛ける。


「久、新入部員確保してきた。」


「本当? これでやっと女子団体戦に出れるわね。」


「後でもう一人来る予定だけど。」


「もしかして照が言っていた京ちゃん?」


「うん、そう。」


「あ、私は今日から顧問になる小鍛治健夜だよ。」

「若いからって学生と間違えないでね?」


「ははは、中々個性的な先生ね……」


「健夜さん、ナイスジョーク。」


竹井さんが乾いた笑い声を上げて照ちゃんが茶化す。

あ、やばい。

これは私が火傷するパターンだ……

上手いこと流してみんなの事を聞いてみる。

それからお互い自己紹介をする流れに。



「片岡優希! 一年生だじぇ!」

「麻雀は好きだがタコスがあるから清澄に来ました!」


うん、いかにも元気印って感じの子だ。


「わしは二年の染谷まこじゃ。」

「よろしくな。」

「実家の雀荘を手伝うことも多いけぇ、抜けることも有るじゃろうけど……よかったら家の雀荘にも寄ってきんさい。」


実家が雀荘なのか、大変そうだね。


「私は竹井久、知ってるとは思うけどここの部長よ。」

「あとついでに学生議会長でもあるわ。」

「皆よろしくね。」


堂々としてるなー。

流石は学生議会長なだけあって人前で話すことがしっかりしてる。


「宮永照です、みんなのために頑張って全国制覇目指します♪」


誰だお前。

所謂インタビュー用というか外面用なんだろうけど流石にやりすぎではなかろうか。


「宮永咲です。」

「お姉ちゃんや京ちゃん、そして健夜さんとはよく打っていましたが他の人とは余り打ったことないので下手かもしれませんがよろしくお願いします。」


咲ちゃん、女子インターミドルで二年連続覇者になった貴女がそういうのは嫌味に聞こえるよ。

本人にはそんなつもりは無いんだろうけど。



今部室に居る全員の自己紹介が終わった後、お互いの実力を測るためにも早速麻雀をすることになった。

入る人間は染谷さん、片岡さん、咲ちゃん、竹井さんの四人。

照ちゃんは今お菓子に夢中。

暫くすると部室の扉が開けられた。


「こんにちはー。」

「っと、対局中でしたか。」


「京ちゃんこっち。」


「あ、照さん。」


「遅かったね京太郎君、何処行ってたの?」


「ちょっと学食のチェックをしてたんですよ。」

「今まで給食だから気になっちゃって。」


「京太郎君は色気よ食い気だね。」


「食い気もそうですけど打ち気もありますよ。」

「出来れば今すぐにも俺も打ちたいんだけど……って。」

「皆今打ってるんだもんな。」


「京ちゃん京ちゃん。」


残念そうに言う京太郎君に照ちゃんが反応して何か取り出す。

照ちゃんがその何か持って手招きしている。

その何かに気付いた私は躊躇いがちに聞く。


「照ちゃん、それ……」


「健夜さんもやる?」


「いいけど……まさか麻雀部でそれやるとは思わなかったなぁ……」


「なんすかそれ?」


「ドンジャラ。」


京太郎君の問いに対し、照ちゃんは得意そうにそう答えた。



「えっと、そのドラ○もんポン。」


「……あ、和了った。」


「くそぉ……ドンジャラだと勝手が分かんねぇ……」


「やっぱチェスとか囲碁とかオセロの方がよかった?」


「何で麻雀部にそんなものがあるんですか……」


「まこが来るまでは久と二人でやってた。」


なんか悲しいなぁ……部員が集まらないのって……

しかしまさか女子インハイチャンプと世界一位と男子インターミドルチャンプが揃ってドンジャラするとは……

ここは本当に麻雀部なのだろうか……

団体戦は誰が溢れるでしょうねぇ…

安定性やら考えるとタコスが.....

>>603
和いないから丁度じゃないか

ノドカがいない

のどっちいないしな

あ、和忘れてたww



本物の卓の方が漸く決着がつき、京太郎君と照ちゃんの出番が回ってきた。

入るのは京太郎君に照ちゃんと先ほど入っていた咲ちゃんに片岡さん。

さっきちょろっと見てたけど片岡さんの実力だったらトばなければ御の字と言う感じかな。

賽が回りだすと京太郎君が口を開いた。


「この面子っていうか咲と俺と照さんが同卓するの久し振りだな。」


「うん、私も四麻自体久し振り。」


「京ちゃんとお姉ちゃん相手だと本気出さないとだめだよね。」


「ちょっとー私も居るんですけどー?」


「わりぃわりぃ、片岡さんだっけか?」

「ちゃんと真面目に打つから許してくれよな?」


「構わないじぇ、私は心が広いからな。」

「それよりも金髪、お前こそトばないように気をつけろよ?」


「ま、頑張るさ。」


何で片岡さんはそうやってフラグ立てちゃうかなぁ……

しかもよりによってこの面子相手に。

ああ、修羅場。

南無片岡さん。

タコスはインターミドルみてないのか?

男子には興味なかったんじゃね?

http://i.imgur.com/cCBIhBa.jpg
いまさらだけど京ちゃんといつものお友達



「ぐぁぁぁ……世間は厳しいじぇ……」


そう言ってへたれ込む片岡さん。

対局は案外あっさり終わった。

まず結果を言います。

片岡さんのトび終了。

照ちゃんは二位の咲ちゃん三位。

そして京太郎君が一位。

最初ロケットスタートを切った片岡さんが4000オールをツモ。

そのあとは鏡で見終わった照ちゃんが片岡さんから連続和了で巻き上げる。

それを止めるように咲ちゃんが照ちゃんの捨牌を連槓で削る。

宮永姉妹の点数が並んだくらいで京太郎君が親となりそこへ片岡さんが親倍を振り込んでトび終了。

なんともむごい。

片岡さんは頻りに「タコスがあれば……タコスさえあれば……」と呟いていた。


「何で金髪はそんなに強いんだじぇ……」


「こう見えても京ちゃんはインターミドルのチャンピオン。」


「なぬ!? お前そんなに偉かったのか!?」

「私女子しか興味が無かったから知らなかったじぇ。」


「俺なんて大したこと無いけどな。」

「未だにリベンジ出来てない相手が居るし。」


「うおぉ……男子って魔境なのか……」


魔境なのは私たちと年がら年中打ってた京太郎君だけだと思うよ……

しかも京太郎君の負け越しの相手はプロだし。

片岡さんと京太郎君が喋っていると竹井さんが声を掛ける。


「ほらほら、次の面子入れるわよ。」


次の対局が始まる。

面子は連卓で京太郎君に宮永姉妹と染谷さんだ。

染谷さんならトびはしないだろうし上手く立ち回れるとは思うけどきつい戦いになると思うな。

京太郎君が卓に着いてる状態で聞く。

グッバイタコスw



「あれ、部長さんは入らないんですか?」


「え、私?」

「だってほら、その……」

「私が入ったら皆トんじゃうでしょ?」


「言ってんさい。」


「健夜さんも打ちたいとか言いませんね。」


いやいや、流石に学生に混じって打ちたいなんて言わないよ。

大人だから我慢するもん。

そう思った私は竹井さんの言葉に便乗して言う。


「私が入ったら皆潰しちゃうでしょ?」


「…………」

「…………」

「……さて打とうか。」


「流さないで!?」


「だって健夜さんのは洒落になってない。」


「ひどいよ! 流石の私でもそんなことやらないよ!?」


「『出来ない』じゃなくて『やらない』なのが怖いな……」


「健夜さんは麻雀で人を殺せるって噂が有るけど、あれ本当なんじゃ……」


「ああ……ドツボに嵌っていく……」

「違うんだよ……違うんだよぉ……」



私の呟きも空しく消えて行く。

流石に麻雀で人を殺したことは無いよ。

だって目覚めが悪いじゃん。

というかそんな変な噂流したの誰だ! 出て来い責任者!

暫くすると対局の結果が出た。

染谷さんがラス、京太郎君が三位。

照ちゃんが僅差で一位、咲ちゃんは二位。

染谷さん、貴女は相手と運が悪かった。

私の教え子達は打ち筋に甘さがないから少しでも牌が浮いたら必然的に集中砲火を受ける破目になるもの。

少しでも打牌が甘くなれば集中砲火。

調子を少しでも崩せば集中砲火。

凹んだところに集中砲火。

ひどい教え子に育ったものだ。



対局が一頻り終わった頃に照ちゃんが聞いてくる。


「そういえば健夜さん、中学校の先生をやっていたんじゃ……」


「残念だったね、トリックだよ。」

「というのは冗談だけど。」


「健夜さん、もしかして嫌いな先生に麻雀を楽しませたんじゃ……」


「そんなことしてないよ!?」


君たちの中で私はどんな人物像なのさ!

というか付き合い長いんだからそんなことわかるでしょ。

私は自分の汚点を恥ずかしそうに言った。


「実は臨時免許の更新忘れてて失効しちゃった……」


「……え?」


「うわぁ……」


「健夜さん……」


教え子三人の目が何ていうかダメな大人を見る目だった。

やめてよ、そういうの本当に心に来るから……

和はひょっとしてインターミドルチャンプにもなってないのもあって麻雀辞めさせられたんじゃあない?

インターミドルで咲さんにカンされてたのか…



私は自分に向かって来る空気を入れ替えるために話を振る。


「そういえば何で今まで部員が三人しか居なかったの?」


人のことは言えないけどインハイチャンプが居るならもっと部員が居てもおかしくないのに。

そうしたら竹井さんと照ちゃんが口を開いた。


「久が悪い。」
「照が悪い。」


ほぼ同時に二人がお互いを指して言った。


「久が強引に生徒を連れてきて勧誘したあと悪待ちで狙い撃ちするから。」


「照が加減もせずに連続和了するからよ。」


なんとも醜い擦り付け合いか。

でも何となく理由が分かった気がする。

ここは変人の集まりだ。

そんな灰汁が強いというか個性溢れる部員達が集まった麻雀部。

何とか部活初日は終わった。

今日はここまで

咲さん対局相手の麻雀人生をカンで完しちゃったかー

乙ー
しかし3年組癖が強いwwwwww

乙です

二人合わさって畜生に見える


まこさんのストレスがマッハ


まこはキャップ・すばらと並ぶ聖人だもんね


清澄最大の良心にして保護者だからなまこ


夢見が悪いってことはすこやん麻雀で人殺せるんだね……

実際レジェンド廃人一歩手前だもん

社会的に殺した選手が何人いることか・・・

そんなすこやんに、壮絶なカウンター
『私、結婚しました』
をぶつけた剛の者がいたような……

まこさんのワカ・・・髪の毛が少なくなっているような

投下頑張る宣言

この感じ…
投下か!?



ある日、食堂で京太郎君を見つけた。

京太郎君は既に180台に達しており、しかも金髪であることも相まってよく目立つ。

どうやら何を食べるか悩んでいるようだった。


「京太郎君、何を悩んでいるの?」


「あ、健夜さん、実はレディースランチがすっげー美味そうなんですけど……」


「ああ、確かに……」

「でも京太郎君は男の子だから頼み辛いと。」


「そういうことです。」


「ならこうしようか。」

「私は……」


私はそう言いながら学食の献立を眺めて決める。


「日替わりランチがいいかな。」


「……! わかりました、代わりにレディースランチお願いしますね。」


私の言わんとしている事が分かった京太郎君は学食の券売機で日替わりランチの券を買う。

私も京太郎君に続き、レディースランチの券を買った。

お互い買った食券を食堂のおばちゃんに渡すと直ぐ様用意してくれた。

私たちはテーブルに着くとお互いに注文したものを交換した。


二人して手を合わせて「いただきます。」と言った後とある男子生徒がこっちにやってきた。

確か京太郎君と仲がいい友達だったはず。


「あれ? 今日は咲ちゃんじゃないのか。」


え、なに? 京太郎君咲ちゃんにも頼んでいたの?


「というかこの間は宮永先輩に頼んで今日は小鍛治先生かよ。」


照ちゃんにまで? どれだけいろんな人にレディースランチ頼んでいるのさ。


「頼める人が居なくてよ。」


「それでか。」

「でもそれに付き合ってくれる小鍛治先生はいいおか……」

「いいお姉さんですね。」


ちょっとまった、今何て言おうとした?

先生ちょっと聞き逃せなかったなー。

よし嫁田君、あとで体育館裏ね。

嫁田逝ったか…



嫁田君が危険察知したのかそそくさと去って行った後、程無くして宮永姉妹と竹井さんが隣に座ってきた。

挨拶を軽くして竹井さんが京太郎君に話しかける。


「須賀君はレディースランチ?」


「ええ、とても美味そうだったんで。」

「それに普段こういうの食べたこと無かったですし。」


「へぇ……普段はどんなもの食べているのかしら?」


「一体どういうつもりで? もしかして俺に興味持ちました?」


京太郎君が冗談めかして言うと宮永姉妹がピクッと微かに反応した。


「そうね、興味有るわよ。」


「う~ん、そうですねぇ……」


京太郎君が少し考えたあとちらりとこちらと宮永姉妹を見た後言ってのける。


「健夜さんと照さんと咲が作ってくれるフルコースかな?」


あれ、三人でフルコースなんて作ったっけ……?

竹井さんは尚も続ける。


「須賀君って、案外グルメなのね。」

「結構ジャンクフードを食べてる人間だと思っていたわ。」


「そりゃ出されればジャンクフードでも食べますよ。」

「ただ美味しい料理の方が好きってだけで。」

「一番いいのは自分の身の丈にあった料理ですけど、どうにも高級料理ばかりに囲まれて生きてきたみたいで。」

「だから高級料理の方が馴染みがありますね。」


「よく言うわね。」

「ところで私たちは須賀君から見ればどうかしら?」


「美味しそうな素材ですかね?」

「それを美味しく調理できるかどうかは料理人次第なんじゃないですか?」


「ふふ、小鍛治先生に期待ね。」


ええ~!? ここで私に振るの?

というよりいつの間に麻雀の話に移ったのさ!

若干嬉しそうな照ちゃんと複雑そうな咲ちゃんが何か印象的だった。


放課後、皆が皆部室に集まり打っていく。

私が育てすぎたせいか教え子三人と他三人の実力差が顕著である。

これは何とかしないといけない。

と言っても教え子三人にも伸ばしたいところはまだまだあるのだけれど。

特に京太郎君、中学の終わりに育てていたものをちゃんと形にしたい。

だけどそうすれば実力差がより顕著になってしまう。

う~むどうしたものか。

私が悩んでいるとふと気付いたことがあった。

竹井さんも何か考えているようだ。

どうやら私だけではなかったようだ。

突如竹井さんが口を開く。


「須賀君、照、咲、三人に行って欲しいところがあるの。」


「どこっすか?」


「雀荘よ、しかもまこのね。」


「ん? そういうことならわしも行った方がいいんじゃなかろうか?」


「何言ってるのよまこ、私たちは私たちですることがあるのよ?」


「ふむ、ほうか。」

「だがちと不安じゃのう。」


「大丈夫ですよ、染谷先輩。」

「俺が頑張りますんで。」


「京太郎がか……それなら大丈夫かのぅ……」


「む、私だって三年生、京ちゃんよりお姉さん。」

「だから私に信頼を置くべき。」


「宮永先輩が居るから不安なんじゃけど……」


私も不安だった。

どうやら竹井さんは三人の鼻っ柱を折るつもりだったのだろうけど……

あの三人が雀荘で働くことを考えると不安だった。

仕事とか相手とか、いろんな意味で。

…………大丈夫! きっと京太郎君がフォローしてくれるはず!

いつもの卓ですわこれ



三人が部室を後にして私たちが四人が打っているとき。

とりあえず三人のステータスアップを急務に行っていた。


「ほらほら、片岡さん集中力が切れてきているよ。」


「だってタコスがー……」


「竹井さん、悪待ちばかりだと読まれるよ。」

「もっと相手を翻弄するように、もっと相手を追い詰めるように。」


「は、はい……」


「染谷さんは私の打ち筋をよく見て。」

「貴女が対処できないような打ち方を優先的にしていくから。」


「お願いします。」


結構スパルタになってるけど、このぐらいしないと追いつけないしインターハイじゃ県予選止まり。

時間が圧倒的に足りない。

何せ風越にはあの子が居るんだから。

それに風越を破った龍門渕も気になる。

部活時間だけでは足りない。

ではどうするか。

私は打ちながらある程度考えを纏めて竹井さんに打診しておいた。

そのあとは染谷さんと竹井さんは県予選の抽選会に出かけた。

現時点でオーダーは決まっちゃったけど、そういえば今更だけど清澄ってこのメンバーじゃなかったような……

照ちゃんの代わりに入っていたのは誰だっけ……?


部活時間が終わる頃、三人が雀荘から帰ってきた。

ちなみに私と二人で猛特訓していた片岡さんは今は煙を吐きながら倒れている。


「おかえり、どうだった?」


「ただいま健夜さん、実は染谷先輩の雀荘に藤田さんが居てですね。」

「久し振りに思いっきり打てましたよ。」


「やっぱり藤田さんはプロなだけ有って強いですね。」

「私も久し振りに藤田さんと打てて楽しかったです。」


「……お菓子ある?」


あ……藤田さんごめん……

今度奢ってあげるから……

それで元気出して。

あと照ちゃん、口を開けばお菓子を求める口癖は直しなさい。

カツ丼は犠牲になったのだ……

一人ならともかく三人ともころたんレベルだとカツ丼さんには荷が重すぎたね……

>>644 元からころたんクラスなの二人をすこやんが強化してるんだからそりゃ無理だろうな

カツ丼さんだって頑張ってるんだよ……
すこやんに多少は手ほどきしてもらってるはずだし……
オリジナル成分は多分に入るけどちょっと原作確認しながらなので投下スピード遅くなります

>>641
>「もっと相手を翻弄するように、もっと相手を追い詰めるように。」
吸収できたら部長が一番化けそう
つかセリフ怖いよwwww



その次の日の放課後、皆が集まるとつかつかと竹井さんがホワイトボード前に行き、仁王立ちをしている。


「はーい注目! 皆集まれー!」


竹井さんが声を張ってホワイトボードをひっくり返すとそこにはでかでかと文字が書かれていた。

それをみた部員達が呆気に取られながらその単語を口にする。


「「合宿?」」


「そう、小鍛治先生の立案でもあるのよ。」

「県予選を突破するにはまず練習時間が足りないわ。」

「だからその為の合宿。」

「今から資料渡すから各自目を通しておいて。」


竹井さんが軽く説明を済ませて合宿のしおりや県予選のルール等を渡すと照ちゃんの手が挙がる。


「ん。」


「なによ照?」


「お菓子は何円まで?」


「お約束はいらないわよ。」

「お菓子は好きなだけ持ってくるといいわ。」

「もちろん自己責任でね。」

「あ、そうだ、男手が必要だから須賀君には色々手伝ってもらうわよ。」


「わっかりましたー。」


「一応これを渡しておくわ。」


竹井さんがそういうとメモを京太郎君に渡した。


「んー、大体分かりましたけど何か解らないことがあったら連絡します。」


「そうね、あ、これ私の番号よ。」

「寂しくなったらいつでもかけてね?」


さりげなく電話番号の交換をする二人。

何だろう……このコミュ力の違い……

私なんてプロの人たちと交換するのにアレだけ勇気を出したのに……




「じゃあ、買出し行って来ます。」


「京太郎君、車出そうか?」

「何なら他に必要なものがあったら多少は私のポケットから出すけど。」


「マジすか? ありがとうございます。」


「京ちゃん、私も行く。」

「京ちゃんだけだときっと大変。」


照ちゃんがキリッとした顔で言う。

あの、私も行くんだけど……

さてはお菓子目当てだな。

ということで照ちゃんが付いて来る事になった、

部員達が我も我もと追加で注文していく。


「京太郎、ついでに私にタコス買って来い!」

「合宿分もたんまりな!」


「タコスは現地で何とかしろ、今買ったら悪くなっちまうだろ。」


「大丈夫だじぇ! タコスはそんなに弱くない!」


「なんじゃそりゃ。」


「京太郎、すまんがお茶が切れそうじゃ、追加で頼む。」


「はい、わかりました。」


云々かんぬん。

買出しに三人で行ったけど結構大変だった。

しかも一人は戦力になってないので余計に。

買い物籠の一つがお菓子って君は遠慮が無いね。

稼いでお金は余ってはいるけどびっくりだよお姉さん。

>>647
人を[ピーーー]麻雀に一番近くなりそうだな……



そして合宿当日。

学校から借りた8人乗りの車で合宿先へと向かう、が……


「はい、あなた、あ~ん。」


「あなたじゃねぇ。」


「いや~ん、怒っちゃやーよ、あ・な・た?」


新婚夫婦やカップルのようないちゃいちゃの寸劇が始められていた。

やめてください死んでしまいます。

というかハンドルがぶれて心中してしまいます。

すると照ちゃんが後ろに動いて京太郎君を挟んで片岡さんの反対側に着いた。


「京ちゃん、そんな子より私のポッキーの方が美味しいよ?」


「ぬぬぬ、照先輩も参加するのか!?」


何処からともあのBGMが掛かる。

カーラジオからだった。

https://www.youtube.com/watch?v=ERyNV9j0bI8




「何を言ってるのか解らないけどそんな色気の無い体じゃ京ちゃんは抱いてくれないわよ?」

「まぁ多少成長したところで妻である私の座は揺るがないけど。」


また始まったー!? それ小学校のときに卒業したんじゃないの!?

橋田須賀子劇場なの!? 渡鬼な空間なの!?

今日はこっちまで巻き添えにしないでよね!


「ふふ、優希も照も甘いわね……」

「須賀君ならもう私のものよ。」


「部長……いや久。」


竹井さんも乗ったー!?

なんで!? 何でなのさ!?

なんでそんなにノリがいいのさ!?



「そんな、京ちゃん本当なの……?」


「悪い、照さん……」


「ふふふ、須賀君は……いえ京太郎はやっぱりいい子だわ。」

「私のような女にも優しくしてくれるもの。」


「どうせ抱かれてるときに愛の言葉を囁かれたんでしょう。」

「それとも久はベッドの上の言葉を真に受けるのかしら?」


「好きに思えばいいわ、最近夫からベッドでは見向きもされなくなった、『奥さん』。」


「くっ……」


皆演劇部に入りなよ……

そんなこんなの寸劇がありながらも合宿先に着いた。

もうなんかへとへと……

今日はここまで
私もへとへとになりました

続きも合宿編です

やめてください氏んでしまいます(すこやんが)
投下お疲れ様ー

つまり最後は咲が慰めて全部かっさらってく流れか

乙です

おつー。

おつー
起きたら月曜日だおやすみなさい

乙ー
影も形も出て来ないのどっちにワロタwwwwwワロタ…………


出てきてもすこやん特訓で一番に壊れそう


修羅場に嫌気が差した京太郎が天使であるところのまこさんに癒しを求める展開ですね分かります


のどっちout 照すこやんinで麻雀部の常識が乱れるな

乙ー
この渡鬼の劇すき

S(そんな)O(オカルトしか)A(ありません)

のどっちまで入るとパワーバランス的にも
人数的にもおかしくなるならなぁ

特訓して覚醒してないのどっちって泉レベルだろ…

高一最強()に続いてインターミドルチャンピョン()
になってまう

というかレジェンドがトラウマ抱えなくなったら阿知賀こども麻雀教室は開かれないわけで
奈良組は麻雀やってすらいない可能性も
のどっちもネトマ止まりとか

投下出来たら嬉しいなって

来たか



合宿所に着くと咲ちゃんが誰に言うでもなく言葉を放つ。


「合宿所なのに旅館みたい……」


「ここは人気じゃけぇ、時期が時期じゃと混むらしいぞ。」


確かに学校の合宿所というには聊か快適すぎるような気もする。

まぁ快適すぎて困ることは無いと思うけど。

荷物を置いて一息着いたところで気合を入れるように竹井さんが言う。


「さて、着いて早々だけど……」


「早速特打ちか?」


「まずは……やっぱり!」


「温泉。」


「照、私の台詞を取らないでよ。」


竹井さんが折角勿体振って溜めた台詞を照ちゃんが奪って言った。

しかもその手にはちゃっかり浴衣やタオルを持って。

私たちも照ちゃんに着いていき温泉に入る。

お風呂は心の洗濯だぁ……

いいお湯でした……

私たちがお風呂に入って上がると片岡さんが何か飲んでいた。


「ぷはぁ~やっぱりお風呂上りはフルーツ牛乳に限るんな!」


「私はビールを呑みたいんだけどね。」

「でも呑みません、一応仕事中だから。」


「小鍛治先生は大人だなー。」


そういう片岡さんは浴衣をだらしなく着ている。

流石に先生として注意しておくべきかな。



「もう、浴衣くらいちゃんと着ようよ……」


「え、私……?」


「ん? 咲、もうちょっとそっち行って。」


「え~? お姉ちゃんこそ場所取りすぎだよぉ……」


「これは姉特権。」


姉妹揃って扇風機の前で陣取ってる。

せめて帯くらい締めようよ……

部屋に戻る途中お説教も兼ねて注意しておく。


「女の子なんだからもうちょっと慎みをもって……」


「ごめんなさい。」


「わかった。」


「気をつけるじぇ。」


じゃないと私みたいなズボラな女になるよ。

部屋に戻ると竹井さんが既に寛いでいた。

温泉入るとき見えなかったけどいつの間に……


「あれ、もうあがったの?」

「というか小鍛治先生は浴衣に着替えないんですか?」


「いやーこの後何か動くかもしれないから私服のままでいいかなって。」


浴衣は良いんだけどね?

でもね、なにかと私服は楽なわけですよ。

緩めのウェストゴムとか貧相な体を誤魔化してくれるだぼだぼの服だとか。

そういう事情もあってか私は浴衣には着替えていない。

しかし染谷さんの表情が何やら下卑た顔つきになっていく。

あれ? 何か嫌な予感がするぞ……?



「よーし! みんな! 小鍛治先生をひんむきんさい!」


「ええぇぇ!?」

「ちょ!? やめてよー!」


「先輩命令は絶対だじぇ!」


こっちは先生だよ!

というかまずい! アラサーのだらしない体が見られるのはまずいって!

そう思う間も無く着替えさせられてしまった……

私のお着替えなんて誰得だよ……

というかこーこちゃんと同じレベルだこの子たち!


「ただいまー……っと。」

「ふぅ……重かった……」


そこに現れたのは重い荷物を運んできた京太郎君だった。

まずい、前に一緒にお風呂入った事は有ったけどその時はまだ私10代の体なんだけど!

今のアラサーボディは本気でまずいって!


「なにやってんすか。」


「京ちゃん、見ちゃだめ。」


「あーはいはい。」


照ちゃんに咎められた京太郎君があっさり引っ込んでいく。

何だその反応は!?

女の半裸を見たんだからもうちょい反応してくれてもいいじゃない!

まぁお母さんの裸見たようなもんだからな

一番大きいのが部長(並)

雀力と乳力はほぼ等価交換だから仕方ないね

清澄レベルじゃ京ちゃんは常に紳士だな…

まあすこやん見てもお母さん見たレベルと変わらんよな

>>677
キャップが居らんのが大きいな

アラフォーがレジェンドにトラウマ叩き付けときゃ一人くるというのに……

そうか……和いないからおっぱい枠がいないのか



私が無理矢理浴衣に着替えさせられた後は何事も無かったように練習が始まる。

今卓に着いているのは竹井さん、染谷さん、片岡さん、京太郎君の四人だ。

片岡さんはいつも通りにロケットスタートを決めたが東二局を過ぎてから失速。

今のところは普通に打ってるけど竹井さんに不穏な動きあり。

染谷さんは上手い事立ち回ってる感じかな。


「立直。」


竹井さんの発声と共に牌が曲げられ点棒が置かれる。

片岡さんも染谷さんも明らかに警戒している。

だが警戒の仕方が両者で差がある。

片岡さんは立直されたから警戒している。

でも染谷さんは竹井さんが立直したから警戒しているような感じだ。

付き合いの差や経験の差がここに出ている。


「これ通りますか?」


そう言いながら京太郎君がわざわざ危険牌を捨てる。

明らかな危険牌を捨てるように教えたつもりは無いけどこれは正解。

普段は使わないけど危険を察知してここで感覚に任せて打つ京太郎君を褒めてあげたい。

明らかな危険牌を通したおかげで片岡さんや染谷さんも安牌を合わせ打っていく。

そしてやがて流局。


「聴牌。」

「聴牌。」

「不聴だじぇ。」

「不聴じゃ。」


片岡さんと染谷さんが不聴罰符を支払う。

もう一方のお二人さんは片や無表情、片や不敵な笑みを浮かべていた。

女の子がしていいギリギリの表情だよ、それ。

のどっちがいないだけでここまでおもちの平均レベルが下がるだなんて

カツ丼使って凹まそうとしたのに逆にグヌヌな部長

しかし、和は何処に居るのだろうか?風越とかに居たら面白いかな?

レジェンド関係がどうなってるか分からんからなぁ


更に次の局、竹井さんが仕掛ける。


「立直。」


234556m456p11678s

からの6萬切り。

147mの三門張ではなく5m1sのシャボ待ちを取った。

これは読み辛いかとも思ったが京太郎君は少し考えた後、難なく躱す。

一人が危険牌を躱すと残りの二人も回れ右して躱し出す。

これはこのままだと流局かなと思って京太郎君側に回って様子をみる。


3345m8999p123456s


3萬切って立直すれば78p待ちである。

だが京太郎君は突如不自然な打牌をした。

打1索。

明らかに不自然な打牌。


「その牌当たり。」


当然ながら竹井さんは手牌を倒す。

してやったりと思ってるのか竹井さんの口端は上がっている。

ああ、やってしまった。

京太郎君が、ではなく竹井さんが。



次の局のオーラス。

僅か4巡目で勝負が着く。

三巡目の段階で京太郎君が立直をした。

その時点で京太郎君の方から何かが飛び立った。

狙いは竹井さん。

案の定竹井さんは当たり牌を切ってしまう。


「ロン、3900。」


その瞬間、鳥の形をした熱風が駆け抜ける。

火の鳥が竹井さんを狙い済まして突っ込んだ。

あくまでイメージだけど。

前の局で直撃を貰ったり点数を削られるとその減らされた点数分を取り返す火の技。

それがカウンターの火の鳥。

藤田さんが手を焼いた返し技である。

竹井さんは悪待ちをして見事に京太郎君を嵌めてやったと内心ほくそ笑んだんだろうけど残りの局と点数の計算をした京太郎君がわざと差し込む。

そして次の局返し技を発動させた京太郎君が竹井さんを狙い打って逃げ切り。

嵌めたと思った相手に仕返しされるときついんだよね。

若干かわいくむくれっ面な竹井さんの新たな課題発見。

点数を維持するのに特化したオカルトだな。

逃げ切りタイプの大将向きやね



そのあとも面子が入れ替わり立ち替わりして打つが京太郎君に稼ぎ勝ったのは宮永姉妹だけだった。

京太郎君の火の鳥の厄介なところは立直した後に危険牌を出されたときだ。

だけど当たり牌を取れば次の局にカウンターを貰う。

だからと言って見逃した場合は自分でツモるしかない。

そして直撃じゃないからと言ってカウンターが発動しないとは限らない。

払った分だけ返さないといけないのだ。

この戦術に嵌ると二進も三進も行かなくなってしまう。

だが対策は極単純である。

返されないように一発でトばすか。

もしくは返されてもいいようにツモで稼ぎ勝つかである。

そもそも乱発出来るような技ではないので稼ぎ勝つのは難しくはないがそこは自分の腕や運と相談だ。

親で連チャンしたらどうなるんだろう
最後の1回分だけかな?まとめてだったら怖過ぎるww



「それでは皆揃ったわね?」

「じゃあ……いただきます!」


「「いただきます!」」


夜になると皆で夕食を取る。

竹井さんが音頭を取って皆で手を合わせると一斉に食べ始めた。

私はといえば皆が食べているとなりで日本酒を片手に晩酌していた。


「小鍛治先生、あんまり呑みすぎないでくださいよ?」

「明日も早いんですから。」


部の長たる竹井久さんに注意されたが「大丈夫大丈夫~。」と返しておいた。

こういうときくらい羽目外してもいいじゃない、勤務時間外だし。

それにしても美味しいご飯に美味しいお酒、堪らないねこれは。



ご飯も食べ終わり生徒たちは早々に寝ることになった。

流石に男女が同じ部屋で寝るのはまずいし、一部屋に女子6人は狭いので3:3:1に分かれることにした。

因みに部屋割りは竹井さん、染谷さん、片岡さんの部屋と私、宮永姉妹の部屋。

残念ながら京太郎君はお一人様だ。

全員が消灯して布団の中に入ったことを確認して部屋に戻る。

何だか修学旅行の引率に来た先生になった気分だ。

正確には合宿なんだけどね。

自分たちの部屋の明かりを消して宮永姉妹が寝静まった頃を見計らって部屋を抜ける。

そして私はというと夕飯のお酒のロスタイム突入である。

お酒を片手にロビーで一杯。

まだ季節は先だけど夏の月見酒は美味しいものだ。

お酒をそこそこやっているとロビーに人がやってきた。

京太郎君だ。


「どうしたの京太郎君、眠れないの?」


「ええ、そんなとこです。」

「健夜さんはこんな時間にお酒ですか?」

「明日早いから気をつけてくださいね。」


「もう京太郎君までお母さんみたいなことを……」

「私だってちゃんと歴とした大人なんだからそのくらい分別つけるよ。」


「ははは、すみません。」

「健夜さんはまだ飲んでいるんですか?」


「ん~、もうちょっとだけ?」

「あ、もしかして京太郎君一人で寝るのが寂しいとか?」


「あ~、それもありますけど出来れば健夜さんに特訓をつけてもらおうと思って。」

「中学のときのやつがまだ途中だったでしょ?」


「ん、そういえばそうだね。」

「じゃあ京太郎君の部屋でちょっと打とうか。」


そんなこんなで私たちはお酒を片手に京太郎君の部屋に向かう。

酔ったら手加減が…

あちゃあ 京ちゃん死んじゃったかぁ

これは……



京太郎君の部屋は一人で寝るには広すぎるほどだった。

はっきり言っちゃえばこっちなら六人一緒に寝れるのではないのかと思うほどである。

そう思っていると卓を用意した京太郎君が声を掛けてきた。


「健夜さん、手積みでいいですか?」


「うん、いいよ。」


自動卓は音がうるさいので手積みでやった。

久し振りの手積みだ。

酔ってはいるが私の手は滑らかに動いてくれる。

酔ったときほど普段自分の所作の練度が伺えるものだ。

私たちはなるべく音を立てないように牌を混ぜて積んでいく。

さて、今から特訓するわけですが、京太郎君に今必要なのは何かな?

火の鳥もきっちり使えるようになってるし更にそこから付け足すのも手ではある。

しかしこの子は不思議な子だ。

この子とは出逢う度にその性質を変化させていく。

そしてそれは親も生い立ちも。

前と同じことになることが滅多に無いというのも不思議である。

他の子は割とどの世界でも同じなのにね。



気付いたら朝でした。

どうやら酒の勢いに任せて特訓していたらしい。

それにしても頭が痛い……完全に二日酔いだ……

そこいらに転がっているお酒の缶やら瓶やらを片しながら顔を洗う。

布団の中でぐったりとしている京太郎君が気掛かりでは有るけど先生として生徒たちを起こさないといけない。

女子部屋に行くと既に皆は起きていてジャージに着替えている。

なんでジャージ?

その答えは竹井さんが号令と共に出してくれた。


「これから早朝ランニングよ!」

「小鍛治先生も着替えて!」


「ええ……」


朝日が煩わしく鳥の囀りがうるさい。

消化しきったはずの胃の中がシェイクされてひどい気分だ。

吐き気を抑えながら何とか走り切ると私は木陰にへたり込んだ。

う……きもちわるい……

二日酔い最悪……もうお酒は呑まない……

少なくとも一週間は……

あと普段の運動不足が祟って足腰に来た……

そのあと蛙と一緒に川に支流を作ってしまった。

今日はここまで

乙ー
すこやんおっさん化待ったなし

おつー

京太郎無事?


すこやん……

乙です

乙ー
さすがすこやんwww

>>蛙と一緒に川に支流を

学が無いから文学的な暗喩なのかもしれないが、要するに吐瀉ってしまったのか?


すこやんが女であることを放棄していく

ゲロゲロですね

げろげろゲロッピってことか

久って普段は普通の待ちにするんじゃなかったっけ?

アラサーこんな姿見とうなかった!
小鍛冶プロに幻滅しました。はやりんのファンやめます!

唐突にはやr…瑞原プロをイジメるなんて、>>714くんはよっぽど瑞原プロのことが好きなんだねー☆

牌のお姉さんのポジティブシンキングにあこがれました。
くめたこうじのふぁんになります。

>>713
練習でもここ一番って時はやるでしょ

これはひどい

麻雀が喪女を生むなら投下するしかないじゃない

久は滅多に使わないんだけど京太郎に一発かましてやろうとして悪待ちをしました、以上

ひゃっはー



蛙との合唱が終わった後歯磨きをして口を漱ぐ。

色々すっきりした。

部屋に戻って特訓再開である。

まず片岡さんには課題が結構ある。

算数の課題とか。

これは竹井さんの発案なんだけど点数計算が余り得意でない片岡さんのために用意したらしい。

私はそれプラス余った時間にトランプ計算するように指示を出しておいた。


「咲と照はネト麻よ。」


「「え。」」

「家、パソコンなんて無かった。」


「え?」


「うん、打とうと思えばお姉ちゃんや家族で打ったり京ちゃんや健夜さんと打っていたし。」


そういえば必然的に四人集まっちゃうから宮永姉妹はネト麻打たせてなかった。

わざわざネト麻で打つ必要なんて無かったし。

宮永家にパソコンない発言を受けた竹井さんが言う。


「大丈夫、ほら、須賀君。」


「ふふふ、やっと俺の出番ですね……」


促された京太郎君が用意しだす。

袋から取り出したるはデスクトップパソコンと私の私物であるノートパソコンである。

ああ、そういえば車にそんなものを乗っけてたね。

照ちゃんが疑問の声を上げる。



「京ちゃん、二つともノートパソコンでよかったんじゃないの?」


「部にはデスクトップしかなかったんだよ……」

「と言うか重かった……」


「よしよし、えらいぞー。」


ぼやいた京太郎君に片岡さんが慰める。

咲ちゃんと照ちゃんは若干デジタルに弱い面があるから京太郎君が頑張って持ってきた部のパソコンを使わせてネト麻をやらせることに。


「打ち方は須賀君が教えてあげて。」


「はい、ほら咲、照さん。」

「やり方教えるぞ。」


「うん。」
「は、はい。」


こうして練習が始まる。

最初は苦戦している宮永姉妹だったが割りとあっさり照ちゃんは受け入れてた。

咲ちゃんは機械に弱いのか悪戦苦闘している。

照ちゃんはパソコンに慣れてるのかな?

そういえば中学校にあったパソコンって何で壊れてたんだっけ……

ああ、思い出した、福路さんのアレが一番のオカルトだったね。



打っている途中、京太郎君から質問された。


「あの健夜さん。」

「俺はネト麻やらなくていいんすか?」


「京太郎君は問題ないよ。」

「元々デジタルも打てるから。」

「それに照ちゃんとかが来ないときネットで打ってたでしょ?」


「確かに京太郎は割かし理詰めの打ち方じゃな。」

「時折セオリーから外れとるけど。」


「自分では気付かなかったな……」


「まぁ自然に覚えさせたからね。」

「デジタルを感覚で打てるくらいには。」


「そもそも照も咲も優希も抜けてるから抜けられないわよ。」

「須賀君まで抜けたら面子足りないじゃない。」


「それもそうか。」


とはいえ時々照ちゃんと京太郎君と私は交代しながら打っていた。

照ちゃんが入ったら私が抜けて部員を見たり。

私が入ったら京太郎君が抜けてそのままパソコンで打ってたり。

そんなことをしているうちに片岡さんと咲ちゃんから音が上がる。



「牌が見えないよ……」


「全然進まないじぇ~……」


「咲、ネト麻にオカルトは効かない。」


「お姉ちゃん……どうすればいいの?」


「……考えて打つ。」


「苦戦してるみたいね。」


「咲も照さんもネト麻どころかゲームの麻雀すらしたことないはずだし。」


「いい経験になるといいね。」


現段階で底上げしないといけないのは片岡さん、照ちゃん、竹井さん、そして染谷さんである。

特に片岡さんは今のところ一番経験が浅いのか実力が一番下だ。

一体どうなることやら。



「そういえば俺、部長から指示出しされてないんですけど。」


「貴方は小鍛治先生から指示出されているからいいじゃない。」

「というか私じゃどうこう出来るレベルじゃないわよ。」


片岡さんが卓に入ると中々上手く行かないのか凹み始めてきた。

時には私が抜けて部屋を出て行くと生徒同士上手くいくかもね。

そう思って差し入れがてら飲み物を買いに行って戻ると片岡さんが元気になって打っていた。

何かあったのかな?

その後も好調に打っていた片岡さんが逆転トップに返り咲いたりしていた。


「はいこれ、差し入れにジュース買ってきたよ、皆で分けてね。」


「お菓子は?」


「この後ご飯があるから買って来てないよ?」


「そんな……」


「まぁそう落ち込まんで宮永先輩、これから打ち上げじゃから。」


そうして今日の全体練習は終わり、打ち上げにすることにした。

昨日と同じように皆食卓に並んでいただきますと言う号令が掛かると寿司の取り合いが始まる。

参加者は照ちゃんと京太郎君と染谷さんと片岡さんの4人だ。

咲ちゃんと私と竹井さんは呆れながら食べていた。



その後は腹ごなし兼体を絞るために温泉やサウナに入った。

宮永姉妹と片岡さんと一緒に。

しかし羨ましいものだ。

10代とは違って体に結構反動来るからね……

食べた分は消費しないと……

お風呂から上がると宮永姉妹と片岡さんは茹で上がって布団の上で倒れていた。

何でそんなに入っていたのかは謎だけど。

私は全員が寝たことを確認したら京太郎君の部屋に行った。

今日の最後の特訓である。



「京太郎君、特訓するよ。」


「待ってました!」


「そんなに大きな声出したら皆が起きちゃうよ?」


「あ、すみません。」


「それと別にそんなに畏まらなくてもいいからさ。」

「今は二人きりだし。」

「なんなら昔のように私の膝の上に座る?」


「おいおい、勘弁してくれよ健夜さん、俺もう高校生だぜ?」


「逆に私が座るくらいに大きくなっちゃったもんね。」

「手だってほら、あんなに小さくて楓みたいな手だったのに今は私より大きくなって。」


私はそういって京太郎君の手と自分の手を重ねてみた。


「いつの話だよ、俺だって日々成長してるんだから。」

「それよりも特訓の方お願いします。」


「はい。」


私たちは京太郎君の新たな技のために夜通し打っていた。

途中寝惚けた照ちゃんが部屋にやってきて三人になったり。

照ちゃんを探しに来た咲ちゃんも加わって結局四人になったけど。

何だかんだありまして京太郎君の進捗は大分進みました。

てるーまだ強化するのか

ちょっと休憩
オーダーどうしよう

テルーと優希のどちらが先鋒だろうか……

優希だと思う、そうしないと、原作の白糸台の二の舞に…

タコス副将か

タコス
てる
まこ
部長


とか

照副将だと展開は楽だけど咲まで回らない可能性がある。
優希先鋒だとみっぽが鬼門だけど他に回すポジションが無い
まこは副将でも次鋒でもいける
色々と悩ましい

じゃあ

1照 2咲 3タコ 4まこ 5部長

順理できに考えたら

てる
タコス
まこ
部長


がいいんじゃねの?

優勝への執念が一番強そうなのは部長か
たからといって部長を大将に置いたら、牌に一度も触ることなく全国優勝で不完全燃焼なんて可能性も十分にあるし…

元からアラフォーに強化されてる事考えるところたん大して脅威でもないんだよな
どっちかというとタコス先鋒だとキャップに飛ばされかねない事のが問題な気がする

先鋒の照がキャップとガチバトルして点数があまり動かず
次鋒から副将で削られて
大将の咲がころたんをまくるのが一番無理がないかな

キャップは2年間一人で全国制覇してそう

正直なところキャップと衣以外は苦戦するビジョンが見えないのですけど
皆さんから頂いた貴重な意見を参考に色々考えて見ます
それでは今日はここまで

乙です

乙です

乙ー
純君もトバなかったんだからタコスもトバないだろう


今の魔改造宮永姉妹でも衣相手に苦戦するの?
この二人以外が当たればってことかな
それとも衣にも何らかのイレギュラーが働いて魔王化しちゃってるとか

>>747 ループすこやん並みの長期魔改造に追いつけるレベルで成長は無理じゃね?

乙です
>>740
照もいたし優勝争いじゃない?
すこやんの所に引率お願いしに来たし

照を中堅辺りに置いて、優希とまこを先鋒と次鋒に並べると、
二人が役満とかで事故らなきゃすぐ巻き返せるんじゃね?

>>749 キャップのが上じゃね
すこやんも仕事有るしてるー遭難して不戦敗する確率考えると早い内に負ける可能性が…

照   優希
久   照
優希  久
まこ  まこ
咲   咲

ここら辺のがいいかなと
純君がタコスを取るイベントが若干変わったりするかもだけど

あと宮永姉妹以外が美穂子や衣と当たると苦戦します流石にトびはしませんが
起きていたら20時頃から投下します

タコスの代わりにお菓子取っちゃおうぜ

>>754
そんなことになったら純ニキ大虐殺じゃねーか

ミッポにタコスが虐殺されそうだなぁ

強キャラーとぶつかってこそ目立つから、先鋒に照を置いたほうがよりストーリーテリング的にいいんじゃねの?

それにキャップと照はライバルだからな

投下始めます


合宿が終わり、その後何日もしないうちに県予選がやってきた。

一応その間も京太郎君の特訓もやったので何とか形になったけど別に使わなくても勝てるでしょ。

そして迎えた県予選当日。

私は部員を車に乗せて会場に向かう。

着くとそこには多くの学生と麻雀関係者が集っていた。

中には龍門渕と風越がいるね。

まぁ福路さんと天江選手以外はどうと言うことはないと思うけど。

さてさて、どうなることやら。



藤田さんが解説に来ているとのことだったので軽く挨拶しにいく。

子供たちのことは竹井さんと染谷さんや京太郎君に任せれば問題ないだろう。

なぜそこに三年生である照ちゃんが入ってないのかはお察しである。


「こんにちは、藤田さん。」


「あ、小鍛治さん。」

「こちらには仕事ですか?」


「うん、ちょっと子供たちの引率に。」


「解説じゃないんですか……」


「学校の先生も悪くないよ?」


「そこにケチつける気はありませんけど事務所の社長が寂しがってましたよ。」


「そういえば今年かー、冬季オリンピック。」


「ところで小鍛治先生?」


「ん? なに、藤田プロ。」


「今年の目標は?」


「勿論、団体戦と男子女子個人で優勝。」


「大きく出ましたね。」


「でもやってくれると思うよ、あの子たちなら。」


「確かに。」

「それでは小鍛治さん、私は仕事に戻りますんで。」


藤田さんはくすくすと笑いながら戻っていった。

私も生徒たちの元へ戻るとしよう。



生徒たちが戻ると何か脱力している。

というか肩を落としている?

何事かと思って聞いてみると咲ちゃんが逸れて照ちゃんが勝手にお菓子を買いに行ったとのこと。

何やってるんだあの姉妹は。

全員総出で探し当てると一応涙目の咲ちゃんとお菓子を食べてる照ちゃんと周りに注意しておく。

照ちゃんは王者の貫禄というか何というか、とにかくお説教なんて何処吹く風でお菓子を頬張っていた。

それから少しして竹井さんが部員を集めて説明を始めた。

ちなみに私が仕事しなくていいのは彼女のおかげでもある。

実に楽ちんです。


「みんな、オーダーを発表するわよ。」

「先鋒、照。」


「ん。」


「次鋒、私。」

「中堅、優希。」


「はいよ!」


「副将、まこ。」


「ふむ。」


「で、大将は咲。」


「わ、私が大将?」


「そうよ、部の中で一番実力がある貴女達姉妹が先鋒と大将。」

「こう見えて私、貴女の実力を買ってるんだからね?」


「は、はい。」


その後も竹井さんが大会のルールを細かく説明していく。

咲ちゃんと照ちゃん、そして京太郎君の三人は大会の大まかのところはわかっているし、大会の空気にも慣れているはずなので心配はしていない。

むしろ一番気をつけないといけないのは不戦敗。

特に照ちゃんは前例がある分気をつけないと……

あと咲ちゃんもさっき逸れてたね。

やっぱり前例あるのか


そして先鋒戦が始まる少し前。

京太郎君に送り迎えをさせながら照ちゃんにやる気を出させるような言葉を掛けるように指示を出しておいた。

彼が彼女になんと言ったかは定かではないがやる気十分の照ちゃんは十二分に役目を果たしてくれる。

先鋒戦で相手校がトび終了である。

あーあ、可愛そう。

これしばらく対戦した子、麻雀打てないだろうな。

全く誰だろうね、こんな風に育てたのは。

ヘタクソなとぼけかただな、さすがアラフォー



それから決勝までは照ちゃんが大体50000点以上のリードを出して突き放していた。

私の指示で敢えてとばさなかったのは、流石に経験を積まさないといけない子がいるからである

今の照ちゃんなら多分「全部照ちゃん一人でいいんじゃないかな。」状態が出来る。

少なくとも県予選決勝までは。

途中手の開いてた私と京太郎君で買い物に行った帰り、風越が勝ち上がった瞬間を見た。

そこには人垣が出来ていたけどどうやら福路さん率いる風越が和気藹々としているらしい。

何が起きているのか京太郎君の背ならば見えるのだろう、誰かと目が合ったのか鼻の下を伸ばしながら手を振っている。

ちなみに私は150台なので見えません。

まぁ誰に手を振っているかなんて考えなくても分かるけどね。

どうせ憧れのお姉さんでしょ。



お昼を食べにやってきた食堂。

中では沢山大会参加者で賑わっている。

そこを早めに席を取っておいた京太郎君がこっちに気付き手を振って呼んでいる。

席に近づくと気付いたのだけどそこには藤田さんも座っていた。

まぁ知らない仲でもないし不思議ではない。


「お邪魔してます小鍛治さん。」


「藤田さんもこれからお昼なんだ?」


「ええ、食べに来た時見知った顔が居たのでご一緒させてもらおうかと。」


そう言いながら藤田さんは京太郎君の顔を一瞥する。

事務所でよく打って貰ったとは言え、何となく気が合う二人だよね。

思い出したことを話題にして振る。


「そういえば藤田さん、うちの教え子と雀荘で打ったんだっけ。」


「そうですよ、この間知り合いに『打ってくれー』って泣き付かれて会ったのがこの三人でしたからね。」


藤田さんがおどけた風に言って宮永姉妹と京太郎君に視線を送る。

京太郎君と咲ちゃんは笑っているが照ちゃんは完全にスイーツの虜で話は聞いてないようだった。

若干竹井さんの顔も不機嫌そうだったのも付け加えておく。

ご飯も食べ終わると藤田さんが仕事に戻るらしく席を立った。

そのときに注意もされた。


「龍門渕の天江衣と風越の福路美穂子。」

「そう簡単にはいかないと思いますよ。」


福路さんの脅威に関しては照ちゃんがよく知ってる。

藤田さん言葉を受けた照ちゃんは口には出さないけど言われるまでも無いといった感じの顔をしている。

決勝は今日行われるわけじゃないけど、はてさてどうなることやら。

今年はこれ、透華冷えるんじゃないのか?

副将に魔物級いないから、冷えたりはしないだろ。

これ原作より格段に強化されてるっぽい咲さんに衣がボコられて泣かされるだろ



県予選準決勝が終わるとすっかり遅くなっていてみんなを送る前にラーメン屋に寄った。


「いただきます。」


「タコスラーメンってないのか?」


「流石にタコはねぇなぁ。」


「今日は私のおごりよ。」

「おかわりもあるからじゃんじゃん食べちゃって。」


「そんなこと言いおって。」

「どうせ小鍛治先生に奢らせるんじゃろ?」


「あら、そんなことはないわよ、まこ。」


「いやいや、流石に生徒に奢らせるわけにはいかないよ。」


「さっすが健夜さん! 太っ腹!」


「私のアラサーボディは関係ないよ!」


軽くコントしながら麺が伸びない内に食べていく。

その間に反省会というかそういうものが自然と開かれていた。


「今日思ったより打てなかったじぇ。」


「あ、それ私も。」

「わしもじゃ。」


「咲ちゃんは大将だからなー染谷先輩は副将だし。」


およそ回らなかったことへの不満と言うか肩透かしに対する脱力感から来る愚痴だろうか。

そんな言葉が出てきたのだろう。

それに対して竹井さんがぴしゃりと言う。



「先鋒で張り切りすぎた照が悪い。」


「次鋒ではっちゃけた久が悪い。」


照ちゃんも負けじと言い返す。

またいつもの問答が始まった。

この二人仲は良いんだけど喧嘩友達と言うかそんな関係に近いと思う。


「まぁまぁ、照さんも部長も落ち着いてください。」


「むぅ……京ちゃんがそう言うなら。」


「そうね。」


「優希や咲や染谷先輩もそんな愚痴ること無いですって、どうせ決勝では打つことになるんだしさ。」


「すまんな、京太郎。」

「お前さんのことを考えるとわしらはまだええほうじゃの。」


「そうですよ、俺なんか個人戦まで打てないんすから。」


確かに京太郎君暇してたよね。

明日は何かすること用意しておこう。

透華が副将とも限らんかな
衣に回らず終わる可能性があると考えたら向こうもオーダー順かえるっしょ

オーダーっていじれないんじゃなかったか


決勝戦当日。

私は控え室に皆を置いて部屋を出た。

ちょっとした関係者との挨拶とついでの花摘みである。

先鋒戦が始まる頃に控え室に戻ると空気がおかしかった。

モニターでみる照ちゃんはやたら怖い顔をしている。

竹井さんがぼやいている。


「照の目、完全に殺る気ね。」


「ねぇ……何で照ちゃんあんなに怒ってるの……」


私は京太郎君に聞いてみた。

そうすると京太郎君が答えてくれた。


「いやその……実は照さんを送るときに龍門渕の先鋒にあったんだけど……」

「その時照さんの持ってたお菓子を差し入れと勘違いして食べちゃったんですよ。」


「ああ……」


「これはご愁傷様じゃな。」


『生かして返さん!』

『お菓子の恨みを特と知れ!』

『これはお菓子一本分!』


『おおっと!? 清澄の宮永照選手、怒りの倍満です!』


アナウンスが照ちゃんの和了りをコールする。

照ちゃんが二回、三回と和了って行く。

しかも高火力で。

怒りのせいか、それとも戦術の内か。

連続和了を取らなかったのは敢えてだとは思うけど。

なぜならあの場にはライバルの福路さんが居るから。

尚も龍門渕から和了る照ちゃん。

それを見た竹井さんが質問する。


「……ねぇ須賀君、照は何本場までいくと思う?」


「照さんはプリッツ派なんで入ってたお菓子の本数で考えると30本ぐらいまで行くんじゃ……」

「ただまぁ、風越の先鋒も只者じゃないのですんなり行くとは限らないですね。」


「案外冷静なのね、須賀君は。」

「それとも先鋒の人が気になるのかしら?」


「元先輩っすから、ただまぁ応援するのは照さんのほうですけどね。」



『ポ、ポン!』


『おっとここで龍門渕、鳴いて来た!』


「須賀君、どう思う?」


「鳴いてずらしたんでしょうね。」

「前に健夜さんから流れを読んで変える人が居るって聞いたことありますから。」

「有効な手ではあるとも思いますけど、照さん相手だと……」


『ポン!』


『だが宮永選手、鳴き返す!』


『ロン! 18000!』


「こうなります。」


「なるほど。」


「というか何で俺聞くんですか……咲や健夜さんでもいいでしょうに。」


「あら、昨日暇してたのは誰かしら?」


「俺ですね。」


「それに復習も兼ねてやってるだけよ。」


「……お気遣い痛み入ります。」



『半荘終了! 清澄前半戦で大きくリードしました!』


後半戦が始まる前に京太郎君にお菓子を持って行かせた。

流石に勘違いで人のお菓子を食べてしまったとは言え井上選手がかわいそうだったから。

モニターで見ていると京太郎君だけではなくライバルである福路さんからもポッキーを貰っていた。

さっきまでとは打って変わって幸せそうな照ちゃんの顔がモニターで中継されていた。

怒りは大分収まったとはいえそれでも若干龍門渕を睨んでる。

そろそろ許してあげようよ。

井上選手が涙目になってるよ。

京太郎君はお菓子を上げた後福路さんと会釈していた。

憧れの大好きなお姉さんと会えたとはいえなんともだらしない顔である。

これ中継されてること忘れているんじゃないかな?

そうしているうちに後半戦が始まった。

むっきー漁夫の利

てるーのお菓子に手を出したらキャップ居てもこうなるのか…
魔改造されすぎでころたんカタカタしそうなんですが


『ロン、16000。』


『おっと、宮永選手先ほどの前半戦と同じくまた和了りました!』


『ツモ、4000オール。』


『今度は福路選手! これは反撃の狼煙でしょうか!』


若干うるさく感じる実況は置いといて福路さんが動き出した。

これから上手く動かなければ流石の照ちゃんもまずい。


『ポン!』

『チー!』


『井上選手、連続で鳴いています!』


『ロン、18000。』


『またしても福路選手の和了! 宮永選手との点数差が縮まっていきます!』


ほら、掌の上で踊らされてしまう。

照ちゃんがもっと冷静なときならそんな風にならないのに。

あーでも、鶴賀学園が空気で、龍門渕涙目だけど先ほどまで照ちゃんが派手に和了ってたから徹底マークされているね。

ここからは如何に逃げ切るかが勝負どころかな。

>>777 キャップも居る時点で死んだ魚の目してるよ…
純は死にそうだけど



『先鋒戦終了!』

『風越は圧巻の153200点!』

『続く清澄は148300点!』

『三位鶴賀は風越に削られて63500点!』

『去年全国出場の龍門渕はまさかの35000点で四位です!』


対局室から戻ってきた照ちゃんが涙目で語る。


「美穂子に稼ぎ勝てなかった……」

「しかもあのでかい人にはお菓子取られた……」

「もう泣きたい……」


そうかー、泣きたいか……

でも龍門渕と鶴賀はもっと泣きたいと思うよ……



続いて次鋒戦、出るのは我らが部長の竹井さん。

下手したら決勝戦がここで終わるかもしれない……

そんな思いを抱きながら見送ると咲ちゃんが竹井さんに懇願していた。


「あ、あの部長!」

「トばさないで! かつ一位でお願いします!」


「咲、勝負は時の運よ。」

「だから何があっても文句は言いっこなしでお願い。」


「ええ~そんな~……」


「咲。」


「お姉ちゃん……」


「我が儘言わない。」


「あんなひどい事したお姉ちゃんには言われたくないよ!?」


「あ、あれは……お菓子が悪い。」


「んもう!」


照ちゃんは分が悪くなったと感じたのかお菓子を食べながら京太郎君の隣に座って凭れ掛かった。

ああ、もう、京太郎君の膝にお菓子のくずが掛かってるよ?

だが残念ながら部長の相手は……

かおりん相手に駆け引きは無意味だからなー

>>773
原作とは、って意味だったんだ
先鋒に照か咲が来るとしたら、目立ちたがりの透華なら対抗してくるかと



次鋒戦が始まる。

次鋒戦では各校からうちがマークされているがそれをひらりひらりと躱して竹井さんは風越をピンポイントで狙っていく。

+3900、+5800、+2000とうちが風越を削っていく。

どうやらマークされているのは風越も同じようである。

風越は風越でツモや直撃で削られていき龍門渕や鶴賀に点数を与えてしまった。

先鋒にエースを据える事はよくあることとはいえ少し目立ちすぎたようだね。

それからも風越の苦戦は続く。

これなら悪待ちを使わなくてもいいね。

切り札を切る時はちゃんと見極めないと。



そうしているうちに次鋒戦は終了して結果は……

龍門渕は58300点。

鶴賀は88200点。

風越が111000点の。

清澄142500点だ。

勝負は時の運とか言いつつもきっちり後輩に経験を積ませる気であるところは竹井さんらしいとも思える。

途中四暗刻が鶴賀から出たのはびっくりしたけどそれでも大きく崩さない。

むしろマークして危険を避けたり、逆に大胆に攻めて風越や鶴賀のペースを崩す。

伊達に麻雀部の部長はやってないって事かな。

少しすると竹井さんが戻ってきた。


「あー、肩が凝ったわ。」

「須賀君、飲み物とお菓子と肩揉んで。」


「はいはい。」


「あの、部長。」


「ん~? な~に咲?」


「ありがとうございます!」


「いいのよ、それに勝負は時の運だって言ったでしょ?」

「たまたま運よくそうなっただけよ。」


「京太郎! タコス予備あるか!?」


「おうよ。」


「よくやった!」


「えらく用意がええのう?」


「どうせ優希のやつが早弁でタコス減らすかなと思って用意しておいたんです。」


「お前はよく出来た犬です!」


「んなこたいいからさっさと行って来い。」


「いってきま~っす!」


片岡さんが走って対局室まで向かっていった。

今の点差なら早々トぶことはないと思うけど東場は致命傷にしかねない破壊力があるから竹井さんの調整が無駄になる可能性もある。

何しろ彼女は点数の移動計算が怪しいから。

ちょっと今日はここまで
もしかしたら書き直すかも

おつー

おつー
他校はメンバーもオーダーも変わってないみたいね

乙です


のどっちがいないから副将戦がどうなるのか全く想像つかんなこれ


原作組のポジションが全員変わっているのは面白いな

あ、咲は変わってないか

>>794 鬼強化されてるけどな

和はほんとどうなったんだろうな
あと阿知賀のメンツが参加してるのかも気になる

照いない代わりに白糸台じゃないかな
そのまま先鋒って事は無いと思うけど
実際は麻雀やってるかすらわからんよね

インターミドルも優勝してないしな
白糸台は大丈夫か?

照いないなら淡もいない可能性すらあるからな

この京太郎を阿知賀に投入したらユウチャーが寄ってきそう

そういや、東京の進学校に云々という設定もあったよね和って……
白糸台が進学校なら……

でも麻雀できるかは別問題だよなあ

まぁSSだしそんな細かい事気にしなくていいんじゃないの?

正直和以上の善戦が期待できないまこさんじゃ透華を冷やすのは無理だな

>>804
すこやん効果で一番成長しそうだし、まこさんはかなり優勢に戦いそうだけどな
逆に和は完全デジタルで完成系に近そうだから、仮にすこやんいても成長し難そう

ステルスに対応できるかな

精神年齢数百は行ってそうなアラフォーの改造だからな

身体はアラフォー、心はアラセンチュリー

身も心もBBA

センチュリカ-ラー ミリオンカーラー

昨日はお酒呑んで寝ちゃったすまない。
ちょっとずつ投下しよう(自己暗示)



片岡さんの試合がある程度進むとお昼を買いに行っていた京太郎君が帰ってくる。

割と遅かったので理由を尋ねてみた。

すると迷子を見つけたので案内していたとの事。

君は何かと迷子に縁が有るね。

事前に片岡さんへ出した注文は極単純なもの。

『出来るだけ稼いで失速したらベタオリか安手で流せ。』

それ通りにやってくれた片岡さんは最初に40000点近く稼いで10000点吐き出す。

それを二回やった。

つまり計60000点ほどの稼ぎ。

結果としては各高校の点数は……

龍門渕は堅実な打ち方で52500点。

鶴賀は守りが上手かったがツモで削られ63500点。

風越は場慣れしていない選手だったのか周りの勢いに呑まれて失点し78900点である。

うちは片岡さんが頑張って注文を守ったおかげで205100点だ。

トップのうちと二位の差は126200点差。

まだ二人分打てるとは言ってもかなり厳しくなってる。

折角竹井さんが上手く調整したにも関わらずこれである。

しかも副将は試合巧者の染谷さんに大将は咲ちゃん。

多分クソゲーと言われても仕方ない。



お昼ごはんを食べた後、副将戦が始まる。

対局室に向かう染谷さんにアドバイス。

『南場過ぎたらロンは禁止。』

『あと龍門渕より鶴賀に注視する。』

たった二つだけど染谷さんは要領も察しも良い方だからこれで問題ない。

慌てず騒がず、目立たず、さりとて相手を活かさず殺さず。

それが染谷さん。

副将戦、始まります。

なんかとんでもない点差になってるw



染谷さんは探る。

相手を探り河を視る。

そこからアナログとロジカルの組み立てが始まる。


『ロン、3200ですわ。』


『風越による龍門渕への振込み!』

『最初に和了ったのは龍門渕透華選手!』



それから染谷さんはちょこちょこ和了っていく。

清澄へ風越が放銃。

龍門渕へ風越が放銃。

清澄へ龍門渕が放銃。

染谷さんが的確に河を形成していくので周りは和了りづらくなっていた。

後半、鶴賀に対し龍門渕が放銃。

全くの無警戒の所に突き刺さる。

これを視て染谷さんは驚いた表情をした後、察したように口角を上げる。

次の瞬間染谷さんはメガネを外して頭に乗せる。

あれで見えないものを見えるようになれば苦労はしないが染谷さんは振り込まなかった。

だからと言って直撃を取れたとはいえないけど。

龍門渕が鶴賀に二回振り込んだ後、風越は他の三校に削られていく。

染谷さんの打ち方がデジタルにシフトして鶴賀を見抜く。


『そいつじゃ。』

『7700の一本付けで8000。』


まだ隠れ切れていなかったらしい東横選手の尻尾を掴んで叩き込んだ。

多分デジタルのシフトと鶴賀に注視している事、それに眼鏡を外したのと隠れ切れていなかったことが直撃に繋がった。

東横選手はその後も鳴りを潜めて染谷さんを警戒していたが普通の打ち方にシフトして風越から点を奪う。

そして副将戦オーラス。


『おお、すまんツモった。』

『8000・16000じゃ。』

『どうやら分はわしらにあったようじゃのう。』


『副将戦終了!』

『清澄が緑一色で和了りました!』

『龍門渕は稼ぎましたが清澄や鶴賀に削られ43200点。』

『鶴賀も盛り返すも役満の煽りを受けて64400点。』

『風越は全校から削られて33400点。』

『そして清澄、役満を和了って259000点で他を全く寄せ付けません。』

『これはもう清澄の勝利が確定でしょうか。』



副将戦を終わらせて帰ってきた染谷さんが疲れたといった感じで喋りだす。


「いや~、小鍛治先生のアドバイスが無かったら振り込んでたとこじゃった。」

「本当はもうちょい稼ぐつもりじゃったんだがのう。」


「よく言うわよ、50000点オーバーを叩き出したくせに。」


そう言った竹井さんはやれやれと言った感じで首を振った。

残るは大将戦のみ。

うちの大将は咲ちゃん。

しかも259000点持ち。

これはひどい。

大正義清澄
ころたんを飛ばそう(推奨)

酷い
でも非道くはならない
きっと

(多分このテンポだと夜になってない)



咲ちゃんが対局室に向かう際京太郎君が送ってくれることになった。

京太郎君は世話焼きだね、それじゃあダメな女の子増えちゃうね。

でもこのまま行ったら京太郎君が私の世話してくれるから将来安泰。

あ~女としてダメになるぅ~。

不意に咲ちゃんが向き直って聞いてきた。


「健夜さん。」

「私団体戦って初めてなんですけど終わった後って何を言えばいいんですか?」


そういえば悉く先鋒や次鋒がトばしてしまったから咲ちゃんまで回ってなかったっけ。

特に言うこともないし普通に「ありがとうございました」でいいんじゃないかなとも思ったけど。

可愛い教え子の質問だ、多少緊張を解す為にも何かアドバイスしておこう。


「『楽しかったですね』とか。」

「若しくは『また打ってください』とかでいいんじゃないかな?」


「わかりました、ありがとうございます。」


そう言った咲ちゃんはぺこりとお辞儀して京太郎君に連れて行かれた。

数分して京太郎君が戻ってくると持ってきたノートパソコンを開きだす。

しかも照ちゃんを誘ってネト麻をしだす始末。

余りのことに思わず竹井さんが聞いた。


「二人とも咲の試合を見ないのかしら?」


「大丈夫ですよ、咲は負けませんから。」


「ん、それよりも多分下手したら見ないほうがいいかもしれない。」

「今の咲は浮かれているから普通の人は精神衛生上よろしくない。」


「照にそこまで言わせるなんて……」


「二人とも薄情だじぇ。」


「絶対の信頼があるからとも言えるが……それよりも先輩の発言が気になるのぉ。」


何となく分かった。

そうこうしている内に大将戦が始まる。

もしここで咲ちゃんが負けたら罰として私結婚してあげるよ。

(あっ、フラグだ)

できもしないこと言うもんじゃねぇぞアラフォー

この清澄メンバーを見ると
和はオカルトを信じない為かオカルト打ちには神風特攻レベル(言い過ぎ?)の無茶をする事もあるし
放銃の可能性はかなり無くなるいいメンバーかも知れない

すこやんのせいで畜生魔王セリフをいっちまうのか…

3校が涙目でカタカタするのか(((( ;゚Д゚)))ガクガク

涙目ころたんいえぇぃ
池田ぁ!?知らん
あれ?誰か忘れているような・・・

ころたん「衣と友達になってくれるか?」に
どう返すんだろうか

・・・まずは『お話』(飛ばして)からかな

±0...あっ(察し)



大将戦の東一局が進み咲ちゃんが一向聴から動かない。

天江選手から点を取って勝ち進もうと言うオーラが画面越しにひしひしと伝わってくる。

咲ちゃんが少し悩んで切る。


『ロン、12000。』


『龍門渕の天江選手、跳満の和了です!』


振り込んだ咲ちゃんの顔を見るとにっこりと喜色満面笑みを浮かべていた。

サキチャンヨカッタネ、イイオトモダチガデキソウダネ。



東二局。


『ポン。』


速攻で鳴いて行く咲ちゃん。

ずらされた分を元に戻す天江選手。

明らかに実験で和了りを潰している。

四面子一雀頭だからどうやっても鳴けるのは一人四回まで。

しかも咲ちゃんには加槓があるからさらに鳴ける回数が増える。

槓すると嶺上牌が繰り上がって海底牌がずれる。

咲ちゃんはそこを理解して海底を握り潰す気だろうね。


『ツモ、海底ドラドラです。』


咲ちゃんは何で皆和了らないの?って顔をしている。

多分和了らないんじゃなくて和了れないんだよ。

天江選手すごい驚いてるよ。



東三局。


『ポン。』


またもや鳴いて攻めていく咲ちゃん。

明らかに槓を想定した鳴き方だったので鶴賀の選手が狙っている。

咲ちゃんが加槓するのかと思ったが手を止めて別の牌を切った。

そうだね、散々福路さんと照ちゃんと京太郎君相手に槓対策を講じられてたもんね。

今更槍槓に何か掛からないね。

一巡後別の牌を暗槓して嶺上牌を摘み取る。

聴牌したあと敢えて待ちが少なそうな方を切る。

しかもその後槍槓狙っていた相手に直撃。

咲ちゃん相手の手牌読みすぎ!

ひでぇ。原作が魔王ならこれは何て表現すべきなのか

魔神?


その後のDieジェストはひどいものだった。

槓して削る。

普通に和了って削る。

直撃して削る。

減らしすぎたら露骨な差込で延命処置。

麻雀打てなかったことに相当不満抱えていたんだろうね。

いかにも『今まで楽しめなかった分取り返すぞ!』って表情でした。

前半戦が終わる頃には龍門渕が2600点、鶴賀は2300点、風越は咲ちゃんから延命を受けての300点。

ただただむごい。

む、むごい

Dieジェストww

アラフォーのトラウマ植え付けを習得しているとは…

ころたんがかわいそうです

しかもまだ半分残っている

いや、お前ら一番かわいそうなの池田だろ
打倒衣で一年間頑張ってきたんだぜ……

これで照も京太郎もミッポも似たような強さだって言うんだから酷い

あー…
これはころたん友達になってとか言わないわ

これでころたんも池田ァの気持ちが分かったから友達になれるんじゃね

これで対局が終わったら『楽しかったですね』とか『また打ちましょうね』……
これはひどい



まだ後半戦は始まってないのにカタカタと三人は震えている。

一人は俯き、一人は涙目で。

そして最後の一人が何かブツブツと呟いている。

マイクでは拾えなかったけど唇を読んで理解した。

『トばすならトばせよ……』だそうだ。

まるで裁判を待つ被告人のような三人に同情は湧くけど我慢してとしか言いようがない。

そして時間が来て後半戦というか公判が始まった。

3人を0で終わらす気か……

すこやんが恐ろしいことしとる


東一局。

咲ちゃんは和了らない。

全員和了らない。

しかも全員不聴。

これに腹を立てたのか咲ちゃんからオーラが飛び出ている。

なんというか「さっさと和了れよ」と言ってるようなオーラだ。

やたら三人がびくびくしてる。

ああ、他の人が和了らないと点数動かないもんね……

そこから無理矢理咲ちゃんが他の人を和了らせていく。

そのまま南場に突入。

そして南二局が過ぎた頃一気に回収し始めた。

解説実況までもが絶句していた。

そして迎えたオーラス。


「カン、ツモ、1300・2600です。」

「ありがとうございました。」


「「あ、ありがとうございました……」」


カタカタと震えて目の光がなくなった鶴賀。

涙を流しながら俯く龍門渕。

突っ伏して身動き一つない風越。

最終点数は清澄400000点ピッタリ。

他の三校オール0点。

しかも咲ちゃんは個人で前半戦135800点稼ぎ、後半戦だけを見ると30200点で±0である。

知ってる? 咲ちゃんこれでまだ本気出してないんだよ……?

だって家で打ってたときは裸足だったもん。

こんなにひどい状況になったのはすこやん悪くない。

フラスト溜めさせた姉と部長の二人のせい。

すこやん悪くない。


そうしてすっきりした咲ちゃんが周りを見て何か言葉を出そうとする。

フォローのつもりなのだろうけど。


「そ、その……」

「ま、麻雀って楽しいよね!?」

「もっと一緒に楽しもうよ!」


その言葉に天江選手も池田選手も加治木選手も驚き慄いていた。

流石の私でもその状況では追い討ちになるからその言葉のチョイスはしない。

何か言葉を掛けようとした結果がこれ。

魔王咲ちゃんここに爆誕である。

将来が有望だなぁ……

すこやんの熱い自己弁護

大魔王咲さん…

この空気読めなさ…
照より咲の方がヤバイかもしれん(婚期的に考えて)

先の話になるけど末原さんがかわいそう



そうしてすっきりした咲ちゃんが冷静になって周りを見ると自分がやったことに対する惨状が分かったのか何か言葉を出そうとする。

多分フォローのつもりなのだろうけどかなりテンパっていたものだった。


「そ、その……」

「ま、麻雀って楽しいよね!?」

「もっと一緒に楽しもうよ!」


その言葉に天江選手も池田選手も加治木選手も驚き慄いていた。

流石の私でもその状況では追い討ちになるからその言葉のチョイスはしない。

何か言葉を掛けようとした結果がこれ。

魔王咲ちゃんここに爆誕である。

将来が有望だなぁ……


涙流しつつ怯えている天江選手が呟く。


「衣……なにかわるいことしたのかな……」


空かさず池田選手が口を挟む。


「天江は悪くないし! 何にも悪くないし!」


そういって池田選手は天江選手に抱きついて一緒に泣いていた。

鶴賀の加治木選手も一緒になって抱き合って泣いてる。


「私たちは無力だ……だからもっとお互いに強くなろう……!」


わぁ……ラグビーのノーサイドみたい。

お互いの健闘を讃えたりして友情を育むんだろうなぁ……

その内天江選手が抱きついてる二人に話す。


「衣と……衣と友達になってくれないか……?」


「ああ、勿論だとも!」


男気溢れる加治木選手の返答。


「何言ってるし! もう華菜ちゃんたちは友達だし!」


すごく良い子そうな池田選手返答。

そこに恐る恐る近づいて聞く咲ちゃん。

末原ちゃんは咲さん曰く一番手強いらしいし寧ろ一思いにハコにしてくれるんじゃねカタカタ


「あ、あの……」


「「「ヒィ!?」」」


三人は轢き付けを起こしかけていた。

尚も咲ちゃんは続ける。

割と人付き合いが苦手な咲ちゃんにとっては勇気を振り絞って。


「私も友達に……なってもいいかな?」



「「「は、はい……」」」


三人は萎縮したように剣を飲むように申し出を飲み込んだ。

正しい友達付き合いになるかな……


京太郎君が暢気な声を出して聞く。


「あ、大将戦終わりました?」


「ええ……」


竹井さんが信じられないものを見たと言った感じに答えた。

照ちゃんはそんな竹井さんを見て言う。


「だから見ないほうが良いって言った。」


「まさかこんなことになるとは思わなかったじぇ。」


「とりあえずうちの学校が優勝したんだし、咲ちゃんの迎えに行こうか。」


そういって私は空気を変えようとした。

対局室の惨状から目を逸らしながら。

すこやんの後継者は咲で決まりだな


そうして県予選女子団体は幕を閉じた。

色んな犠牲を払って。

私は打ち上げと称して車でファミレスに行き皆に好きなものを頼ませた。


「腹減ったな。」

「照さんや咲は何を食べる?」


「私はパスタかな。」


「パフェ。」


「ご飯食べた後にしろよ。」


「問題ない。」


キリッとした顔で京太郎君の質問に照ちゃんが答えるが全くもって決まっていない。

原作以上に凶悪な大魔王の誕生だこれ
それも普通の魔王じゃなくてケストラー様級



竹井さんがかなり悩んでいる。

私も結構悩んでいる。


「ハンバーグおいしそう……」


「小鍛治先生も目に留まりました?」


「うん、でも結構時間遅いから体型が……」


「でも疲れた後だからがっつり食べたいですよね。」


「そうなの。」


「部長、ハンバーグ美味しそうですよ。」


「わかってるわよ、でもね男の子の須賀君には解らないかもしれないけど乙女はこういうのにデリケートなのよ?」

「デリカシーのない男は嫌われるわよ。」


「へぇ~そうなのか。」

「俺は気にしてなかったし、周りの女の人も気にするような人が居なかったから勉強になります。」


「いやいや、京太郎君、私すごく気を使ってるよ?」

「一応これでも教職者だし京太郎君にご飯作ってあげるとき栄養バランス気を使ってたんだからね?」


「まじっすか。」


多分京太郎君の中では気付いてなかった上に近くに居た女の子が宮永姉妹と福路さんくらいだったからそういうのに疎いのだろう。

過去のことを掘り返しつつも素晴らしき保護者人生と自分で褒めていた。

突如片岡さんから声が上がる。


「決まったじぇ!」

「エビフライとハンバーグが入ったタコスを注文するじょ!」


体型に気を使わない女子一人追加。

畜生、女子高生の体が羨ましい。

原作の咲さんがダース・モール
ぐらいなら

ここの咲さんはシスの暗黒卿とダース・ベイダーとグリーヴァス将軍のいいとこ取りをしたようなインチキ級の強さだなwwww


料理が揃う前に染谷さんと京太郎君が飲み物を持ってきてくれた。

流石気遣い男に聖人染谷さん。

本当はビール飲みたかったけど生徒の前だし何より車なので我慢した。

全員に飲み物が行き渡ると竹井さんに音頭を取らせる。


「今日は団体戦お疲れ様、まだ個人戦は有るけど明日は休息を取れるから安心して。」

「それでは乾杯!」


「乾杯!」


あ~体に沁みるよ~ジュースの糖分が体に沁みるよ~。

明日は頑張って運動しないといけないかな。

料理が運ばれて各々食べ始めると京太郎君がぽろっと話す。


「そういえば俺ネット麻雀打ってたんだけど中々に強い人が居てさ。」


「え、いつ?」


「大将戦のとき。」


「何で京ちゃんは私の出番のときにネト麻やってるの!?」


「咲なら負けないって信頼してたからな。」


「ひどいよ京ちゃん……」

「まぁ信頼されてるってのは悪い気はしないけど。」

「それでどんな打ち筋だったの?」


「無駄のないデジタルって感じかな?」

「とにかく牌効率が完璧で付け入る隙がないと言うか。」

「まるで機械が打ってるんじゃないかと思うくらいだ。」


「ふ~ん、で、勝った?」


「ぎりで勝った。」

「オカルト使えなかったからかなり苦戦した。」


「どんなハンドルネーム?」


「えっと確か『のどっち』?だったっけ。」

「あと『とーか』って人もいた。」


「ふ~ん。」


京太郎君と咲ちゃんは軽く話してそれで終わった。

因みに照ちゃんはその二人とは当たらなかったがネットでは散々だったらしい。

照ちゃん曰く「オカルトが使えないのは不公平だ」とのこと。

宮永姉妹と福路さんは本当に機械ダメだよね。


皆がご飯を食べ終わると車に乗って皆を送る。

途中車内で竹井さんがこんなことを言い出した。


「あ、そうそう、明日皆水着持って部室に集合ね?」


「「「……え?」」」


みんなの満腹感に水を差す一言だった。

もっと早めに言おうよ、そういうことはさ……

さっき体型の話したじゃない……

今日はここまで。
それにしても強敵でしたね
でもそれより強いすこやんは……

それではおやすみなさい

水……着……?


ここの和も麻雀やってるのか
なんかほっとした

乙です

透華さん、衣が涙目になってるときに何してはるんですかw


ネコミミスク水の似合うアラサーが見られるのか、胸熱

乙ー
悪い言い方をすると、他人の都合を考えないキャラだからな部長は…

乙、次は水着イベントのお時間だぁあああああ
なおおもち勢が現在清澄には

(絶壁)

やべえこれ大将戦中の他三校の控室のお通夜具合がどのくらいか凄い見たい多分キャプテンだけこうなると予想してたと思うけどこれはコーチでも池田のフォローをするよなぁこれで怒られたら心が砕けるぞ

全国でもこの清澄止められそうなトコが思いつかない。
アラフォーが京ちゃんと一緒にいようと願ったばっかりに清澄は恐ろしい事になってしまった。


個人戦があるから
かじゅと池田ァは(咲と)もう一回遊べるカン!

おつー
この連中と卓囲めるの、最強の神降ろした姫様くらいじゃね

>>871
俺も思ったwwもう諦めてたのかもしれんな

池田「そろそろ混ぜろよ(三途の川の対岸を見ながら)」

手加減されてる(?)とはいえ仮にもこの咲といい勝負してる京ちゃんが苦戦するほど和は強いのか

そらオカルト使えない素の実力勝負ならそこまで差はないだろうよ

原作初期の状態ならネットとリアルで強さが違うしな

清澄メンバーが無双してる時の解説席のコメント見たかったな
咲さんの凌辱シーンではさすがに絶句するしかないだろうけど

そろそろクリスマスが近いですね

ハギヨシが仕事仕事で彼女作る暇もなく
今年も仕事かと思いながら透華と一緒に商店街にいく。

京太郎は京太郎で雑用で彼女作る暇もなく
仕方ない今年は一人寂しくカピーのお世話するかなと思っていると咲から買い物に付き合ってと言われて荷物持ち

お互いのペアがお互いを見るとカップルにしか見えなくて内心リア充爆発しろと思ってしまう男共のSS


もしくは京太郎と咲がクリスマスデートをして二人して手を繋ぎながらリア充爆発しろとのたまうSS


が書かれるといいなと思いました(小学生並みの感想)

少ししたら頑張って投下します


翌日部室に行くと既にみんなが集まっていた。

全員が揃ったことを確認して竹井さんが用件を述べる。


「はーい、皆集まったわね。」

「今日は水着で部活。」

「水着で部活よ。」

「というわけでこれからスポーツランドに行って特訓よ。」


何故二回言った。

というかなんでスポーツランド?

そう思っていたのは私だけではなく疑問に思っていた咲ちゃんが聞いた。


「部長、なんでプールなんですか?」


「団体戦のお疲れ様会と個人戦に向けたリフレッシュみたいなものかしら。」


そんなこんなで京太郎君が自動卓を部室から運んで車に乗せる。

流石男の子、力持ち。

その後生徒たちを乗せてスポーツランドに向かう。

私たちは更衣室で着替えてプールに行くとそこには既にパーカーを羽織った京太郎君が居た。


「お待たせ。」


「はーい?」

「おおう……」


京太郎君が私たちの水着を見て声を漏らしていた。

私は薄い黄色のセパレートで竹井さんは濃いオレンジに腰にロングパレオを巻いている。

染谷さんは緑と白のボーダーで照ちゃんは白のフリルが付いた水着だ。

咲ちゃんと片岡さんは……うん。

似合ってると思うよ。


片岡さんがプールに飛び込んで京太郎君に言う。


「おら! 京太郎もパーカー脱いで泳げ!」

「そんでもってゴムボートの動力源になるんだじぇ!」


「おいおい、誰が動力源だ。」


竹井さんがにじり寄って須賀君の後ろに寄る。

スッとパーカーに手をかけて剥ぐと結構いい体が露わになる。


「うお!?」


「そんな格好じゃ泳げないわ……」

「!」


それと同時にあれも。

私は見慣れていたし宮永姉妹も知っているから特に驚かなかったがパーカーを剥ぎ取った竹井さんは固まっていた。


「これ……」


「ああ、これっすか? これは小さい頃に火災で負った火傷です。」


「ごめんなさい、須賀君。」


「いやいや、別に気にしないでください。」

「俺も泳ぐつもりだったんだしどっち道パーカーは脱ぎましたよ。」


竹井さんが申し訳なさそうにしているのを見て京太郎君がフォローしている。

京太郎君本人は気にしていないのだが竹井さんが気にしているようだ。

若干固まった空気を動かす為か照ちゃんが京太郎君にお願いをする。


「京ちゃん、泳ぎ教えて。」


「……え?」


「私泳げない。」


「あー、はい、わかりました。」

「すいません部長、ちょっと照さんの泳ぎのコーチしてきます。」


「ええ、わかったわ。」


直ぐ様照ちゃんを連れて京太郎君がプールに入っていった。

私はパーカーを受け取って竹井さんや染谷さんとともにプールサイドのチェアーに腰掛けた。

ついでに京太郎君のパーカー着ておく。

ほら、私の体って男の子には刺激的なスタイルだから……

だらしないからな隠さなきゃ

すこやんと健やかな聖夜を過ごす京ちゃんだってあるかもよ、よ


折角大き目のパーカー手に入れたのに脱がないといけないじゃないですか。

さっきまで背筋伸ばして誤魔化してたのにまた常時背筋を伸ばさないといけないのは辛い。

あと泳いだりしたら疲れるじゃない。

私には帰りの運転があるのだよ。

だがお断りしようとしたら更なる追撃が襲う。


「小鍛治先生、最近運動不足ですよね?」

「昨日も美味しいハンバーグ食べてましたし。」

「ここで泳いでおかないと……」


ぐはぁ……

きつい一言ですよ……

でも誘うのはやめてよ……私次の日膝と腰に来るんだから……

しかも余ったお肉を見せたくないです……

>892ミス抜けてた




横では染谷さんが準備運動している。


「神伝流の泳ぎは準備運動は欠かせんからのう。」


「小鍛治先生も一緒に泳ぎません?」


そういう竹井さんの顔は悪い表情をしていた。


「私はちょっと……」


折角大き目のパーカー手に入れたのに脱がないといけないじゃないですか。

さっきまで背筋伸ばして誤魔化してたのにまた常時背筋を伸ばさないといけないのは辛い。

あと泳いだりしたら疲れるじゃない。

私には帰りの運転があるのだよ。

だがお断りしようとしたら更なる追撃が襲う。


「小鍛治先生、最近運動不足ですよね?」

「昨日も美味しいハンバーグ食べてましたし。」

「ここで泳いでおかないと……」


ぐはぁ……

きつい一言ですよ……

でも誘うのはやめてよ……私次の日膝と腰に来るんだから……

しかも余ったお肉を見せたくないです……



私は飲み物を買って来るとはぐらかして逃げ出した。

暫くすると皆は各々楽しみ始めた。

一年生三人組と照ちゃんはビーチバレーをしているし染谷さんはさっきから古式泳法をしながら浮いている。

そして私はチェアーの上でパーカーで体を隠して寝そべっていた。

竹井さんはというと……


「え~、ちょっとくらい良いじゃない。」


「困ります、こんなものを持ち込まれては……」


係員さんに雀卓を持ち込んできたことを咎められていた。

一応顧問である私に責任の火の粉が掛からないうちに動き出した京太郎君たちと合流してスポーツランドの廊下を歩く。

廊下を歩いている京太郎君が突如こんなことを言い出した。


「そういえばさっきそっちにVIPルームっていうのがあってさぁ。」


「きっと私のために用意された部屋だじぇ。」


「ええ~何のために……」


「おお、あれあれ。」


そういって京太郎君指差す方向の向かい側から少女たちが出てきた。


「……無理泳ぐ必要はないと思いますわ。」


「とーかは泳げないんだよね。」


「何をお言いなさりますですか!?」

「庶民と同じ水に入りたくないからと言っておりますでしょう!」


出てきた金髪の背の高い方が小さい金髪の子供に言い訳染みた事を言っている。

あ、そういえばあの顔は龍門渕の……



「お?」


「と、透華、前……」


「へ?」


見ていた私たちに気付いた一人が声を上げて龍門渕選手に告げる。

当然私たちから見えると言うことは相手方からも見えると言うわけで。

相手側はこっちの素性に気付いたようだ。

こっちも相手の素性に気付いた京太郎君が声を上げる。


「龍門渕高校!」


「お前たちも遊びに来たのか?」


「あ、遊びに~!?」

「ここは私の家の所有物ですわ!」


そういえばスポーツランドの名前が龍門だったっけ?

なるほど、そういうことか。


「へへーんすごいだろ。」


「お前がすごいわけじゃないじょ。」


井上選手が胸を張って言った。

それに片岡さんが突っ込む。

まずい、京太郎君の視線が釘付けになっている。

今の戦力は私、照ちゃん、咲ちゃん、片岡さん。

ダメだ、圧倒的に戦力が足りない!

これでは井上選手や沢村選手どころか龍門渕選手とどっこいどっこいである。

せめて最大戦力の竹井さんと染谷さんが居れば……

他人の褌で相撲をとっても空しいだけなので考えるのをやめた。

咲ちゃんが龍門渕の邪魔をするのは悪いと思ったのか去ろうとした。


「じゃあ、私たちはこれで……」


「お待ちなさい!」


でも龍門渕選手は言いたい事があったのか私たちを引き止めた。


「団体戦では負けましたが個人戦ではそうは行きませんでしてよ!」


「個人戦……」


「そうですわ、週末の個人戦、どちらが上か白黒つけてあげますわ!」


おいおい、貴女が戦ったのは染谷さんでしょうに……

しかも多分貴女が冷えない限り染谷さんに勝つのはきついと思うよ?

絶対とは言わないけどさ。

龍門渕さんは言い切ってすっきりしたのかすごいご満悦な顔していた。

その脇から小さい子が出てきた何か携帯のマナーモードのように震えている。


「清澄の大将、さん。」

「サクヤノケッショウセンハタノシカッタデス。」

「マタアソンデクレマスカ?」


何で片言……

しかも何で敬語……?

明らかに社交辞令なのは分かっていたけど咲ちゃんは聞く。



「衣ちゃん個人戦に出ないの?」

「個人戦に出ればまた私と打てるよ?」


「衣は個人戦には出ぬぅ!」

「……衣はもう、昨日の団体戦で満足したのだ。」

「暫く麻雀は要らない。」


おおう、もう。

これはひどいね……


「昨日の団体戦で……そう。」


明らかに残念そうな咲ちゃんが呟くと慌てて天江選手が付け足す。


「マタコロモトウッテクレマスカ?」


「うん!」


でもやっぱり片言でした。

大会で京太郎が案内してあげた子供って衣のことじゃなかったのか

良くは無いだろうけど元の魔物故の孤独は解消したもんな
トラウマと引き換えにだが

あ、わすれてた<迷子

ちよちゃんフェイスのころたんイェイ

迷子のくだりはころたんに心の余裕が無かったってことで



私たちが戻って竹井さんたちと合流するとまた各々遊び始める。

私と染谷さんと竹井さんは相変わらずチェアーの上だ。


「まさか全国に行けるとはのう。」


染谷さんは遊んでいる四人組みを見据えながら誰に言うとも無く呟く。

そして視線を同じ方向に向けた竹井さんが染谷さんに言う。


「言ったでしょう? 狙うは全国優勝だって。」


「そんな簡単に行くかのう?」


「大丈夫よ、うちには宮永姉妹というエースに小鍛治先生がいるんだから。」


いきなり話を振られるとは思わなかった。

まぁ出来る限りのことはするけどさ。

皆が一頻り遊んでリフレッシュしたらそろそろ帰ろうということになった。

京太郎君が声を掛けてくる。


「健夜さん、パーカー。」


「え……ちょっと待って。」


私は即座に息を吸って腹を凹ました後、背筋を伸ばしてパーカーを脱いだら京太郎君に渡した。

さぁ、更衣室で着替えるまで我慢だ。

皆が着替えて車に乗せると出発する。

今は皆遊び疲れたのか揺れる車内でぐっすりだ。

あー疲れた。

明日筋肉痛になるかも。

それより週末は個人戦か、みんなの調整しないとね。

一旦休憩

泳いですらいないのに筋肉痛になる恐れのあるアラサー

一旦乙です

>>905
そら(アラサーにもなれば準備体)そう(だけでも筋肉痛になる)よ


個人戦当日。

個人戦は男女で分かれているけど同じ時間帯にやるので誰をみるのか決めておかないといけない。

女子はまぁ大体順位が分かるね。

宮永姉妹と福路さんが三本指に入るでしょ。

となると京太郎君のほうが問題だ。

技術的なほうは大丈夫だけど私がフォロー入れないといけないところがある。

全員が思い思いに向かっていく個人戦。

結局私は京太郎君についていくことにした。

京太郎君が対戦表を見て愕然とした。

というか怒っていた。


「なんで氷見木がいないんだよ!」


「えっと京太郎君。」


「あ、すみません騒いじゃって。」


「ううん、それは良いんだけど……氷見木太郎だっけ? その人の話。」

「風の噂で聞いたんだけど今横浜に居るんだって。」

「だから全国に行けば会えるんじゃないかな?」


「そうだったんですか?」

「それじゃあ三位以内に入らないとな。」


私がそういうと京太郎君が納得して気合を入れなおす。

まず京太郎君が負けることは無い。

私も出場者名簿に目を通したのでそれは保証できる。

オカルト全開で行けば京太郎君に追いつける男子はまずいない。

少しすると京太郎君の出番がやってきた。

あ、今日の屠殺会場はここですか?

炎で焼いてついでに焼き鳥も出来るから便利ですね。

だれうま

弱者は消毒だ~www

そろそろ詠ちゃんのネタバラシしてあげ
なよすこやん・・・


始まる京太郎君インターハイ初試合。

京太郎君が北家でラス親になる。

まず京太郎君は跳満を振り込み次の局に跳満を仕返しする。

次に倍満をツモられるが取られた分は取り返した。

最後に京太郎君の親。

火の鳥で場が温められた状態でのラス親スタート。

火は充分に撒き散らして周りは火の海だろう。

多分もう京太郎君以外は和了れない。

酷い上に非道い


その後はただ只管京太郎君が和了り続ける。

それは誰かがトぶまで続いた。

県予選程度ならまだ新技は使わなくて大丈夫だね。

県予選で本気じゃないってどんだけ凶化されたんだ京ちゃん

この力ラス親だと本当に暴れまわる事になるのか
エグい



東風20戦、終わってみれば京太郎君のスコアは+350だった。

文句なしのぶっちぎり一位、県予選の個人戦予選の通過だ。

一方女子の方では意外にも2位の照ちゃん、3位の福路さん、4位の咲ちゃんを凌いで片岡さんが1位だった。

片岡さんのスコアは+386で2位の照ちゃんは+379。

福路さんは+376で咲ちゃんは+368。

どんだけ他から搾り取った。

片岡さんは東場が強いからちょうどよく嵌まったんだろうね。

問題は県予選本選だね。

南場が入るからスピードが落ちる。

こればかりはどうしようもない。



インタビューで明日の抱負を聞かれている京太郎君と片岡さん。

片岡さんは調子に乗ったことを言ってるけど明日は辛いと思うよ。

一方の男子でのインタビューは何か軽く言ってるけど若干重いことを言ってる。

『勝ちたい相手が居る。』とか『看板を傷付けられないから負けられない。』とか。

何か重い。

もしかして私のせい?

暫くして京太郎君が戻ってくると咲ちゃんが駆け寄って賞賛する。


「すごいよ京ちゃん! 一位通過だね!」


「今回お前らが居なかったから楽に進めたぜ。」

「女に生まれなくてよかったよ、皆とかち合ったら苦労させられるもんな。」


「でも京ちゃんはよくやってる、多分女の子に生まれても個人戦を進められる。」


「勘弁してくれよ照さん、これ以上苦労したら胃に穴が開いちゃいますって。」


部員たちは笑い、柔和な雰囲気で個人戦一日目は終わった。

明日は更にきついと思うけど何とかなるよ。

タコスじゃ改造された期間が違いすぎてなぁ
三強揺ぎようが無い

タコスの見せ場、ここまで


二日目の今日は半荘で午前4戦、午後6戦の計10戦。

一人当たり30人と当たるのだけど、私の教え子は一部を除きぶつからなかった。

同じ高校であまり被らないようにと運営の配慮だろう。

しかし一方で物の見事に咲ちゃん被害者がかち合った。

福路さんVS咲ちゃんVS加治木選手VS国広選手とか。

照ちゃんVS福路さんVS蒲原選手VS南浦プロのお孫さんとか。

咲ちゃんVS照ちゃんVS池田選手VS井上選手とか。

では残虐ファイトの一部始終をご覧頂こう。


『ぎにゃー!!』


『ひぃぃ!?』


『透華ー!』


『ワハハ……』


『お菓子の件は本当にすみませんでした……』


誰もがかの三人には当たりたくないと祈ってる。

当たったことが分かった人は涙を流しながら「お父さん、お母さん、ごめんね。」とか言ってたけど命を取られるわけじゃないじゃん。

大袈裟だよ、そこまで絶望の顔に染まらなくてもいいと思う。

死にはしないんだから。

大丈夫大丈夫、へーきへーき。

これはひどい

なあに、かえって免疫力がつく

この長野は魔境を超えた何か

アラフォーと当たると死ぬんですね分かります

お菓子のことはもう許してやれよ・・・



一方の京太郎君。

昨日とは違って半荘なので火の鳥は使わなくても場は徐々に暖められる。

炎の効果は既に東二局から効いて来るけど完全に効くのは南場に入ってから。

だから東風ではそんな時間がなかったので火の鳥を使って急速に暖めたのだ。

やばくなったら新技を早めに使えばいいし問題なく進みそうだ。

と思ったがどうやら京太郎君は新技を使いそうだ。

別段相手は強くもなさそうだし、何より点差で圧倒してるのに。

もしかしたら実戦でどれだけ通用するか試したかったのだろうか?

だが京太郎君が新技をそろそろ使おうと思ったところで普通に和了って相手をトばしてしまった。

まぁ相手ならうちの学校にもいるから機会はあるでしょ。


それから計10戦が終わり、男子女子共に成績が発表される。

京太郎君は2位の男子を大きく突き放してスコア+367の一位通過。

もう一方の女子は照ちゃん一位で+375、福路さんが二位で+373、三位の咲ちゃん+358。

下に染谷さんと竹井さんが団子になってて100近く離されていた。

やっぱり染谷さんは照ちゃんと、竹井さんは福路さんや咲ちゃんとぶつかったのが痛かったね。

ある程度予想していたとは言え、こうも私の教え子ばかり残るとは。

もしかして強化しすぎたかな?

え、いまさら?
そしてタコスは案の定である



そして始まる表彰式。

男子はパパっとやって、終りっと言った印象でした。

まぁいいけどさ、後で私が褒めてあげるから。

そして続いて女子。

三人が並んで照ちゃんがトロフィーを受け取った。

表彰式が終わった後に姉にお祝いの言葉を送ろうとしたのか咲ちゃんが動く。

だが咲ちゃんの足が縺れた。

あ、咲ちゃんこけた。

そして立たせようと思ったのか近づいた照ちゃんもこけた。

上に放り出されるトロフィーを福路さんがナイスキャッチ。

幸いにも京太郎君と片岡さんが近くにいたので直ぐに立たせて上げていた。

しかし何たる無様な姿だろう。

これが長野のTOP3だという事実。

ポンコツ女私コース間違いなし。

但し私はポンコツを乗り越えましたと断言しておきます。

今日はここまで


駄目だこのすこやんなんとかしないと

乙~

乙です

今までやりすぎたことに気付いてなかったのか


麻雀は強くなったが更にポンコツに……

乙です



大会レイプ!
清澄は魔王の巣窟だった!

乙ー
(トラウマ的な意味で)合同合宿……出来るのか?

ポンコツの壁を越えたポンコツ

合宿は来てもらえないだろな
それならそれでマホ登場→咲コピー→脳パンク→廃人
って事態は避けられるし有りかな

おつー
照咲と対戦あってなお1位のキャップに驚愕だわ
安定性では一歩上か

きっと長野のTOP3が全国のTOP3と同じなんですねww

>>937 断ったら楽しまされるからな断れない
アラフォーまで後ろに居るんだもの

これ清澄から見たら清澄黄金世代だけど
周りから見たら麻雀暗黒時代だよね

この長野の惨状を受けて全国のメンバーおよびマスコミ勢がどういう反応するのか気になる



>>937
実力差的な意味で合宿する必要性を感じられない件について

衣と京太郎の絡みもみたいな

>>944
龍門淵含む三校オール0はもはや伝説として語り継がれてもいいレベル
船Qとか末原さんあたりリサーチ途中でカタカタ震えだしそう

>>946
魔物の保護者だと知ったらもう近付いては来ないだろ……
下手に仲良くなったりしたらまた地獄を見せられもとい麻雀を楽しませられるだろうし

あの天江衣に麻雀楽しませたわけだからな
全国の他の高校からしたら、勝ち目ないじゃん…って感じだと思う

京ちゃんと衣だとどっちが強いのかな

靴下脱いでない=全力出してない状態な咲さんに麻雀楽しませられちゃうんだから京太郎より大分下だろう
京太郎は靴下脱いだ咲さんと互角に渡り合えるわけだし

そう考えると京ちゃん強くなったな

麻雀を楽しませるとかいう咲用語

>>953
なのはさんがいうお話しみたいなもんやね

敵をチリひとつ残さず消滅させて「楽しいよね」(ニッコリ)

大魔王の所業ですわ

>>955 散々生かさず殺さずを続けた後でが抜けてるぞ

>>956 元々大魔王からトラウマ植え付けのアラフォーの改造受けちゃったからな
とはいえころたん達カワイソス

ここの京ちゃんなら冷やかし透華の天敵じゃね?

ほら、火と氷の相性的に

そもそも冷やしたところで宮永大魔王とその側近たちの敵になることが出来るだろうかという疑問が

>>958 冷やかして酷くね?ww

スレ埋まるぞ
控えれ

花=嶺上開花=咲
鳥=火の鳥=京ちゃん
風=トルネードツモ=照
月=海底撈月=衣

四人そろって花鳥風月 咲レンジャー!!

こんなのが思いついた

京太郎が案内した迷子って衣なんだろ?
絡み期待してもいいよね
あとネトマで惜敗したのどっちも

のどっちはリアルよりもネトマの方が強いと思うのよね

>>958
ポ〇〇ンに「炎と氷のイリュージョン」と言う
アニメオリジナルの技が有るんだよな・・・

予め次スレ貼っておきます
健夜「せめて思い出に須賀る」【2LOOP】
健夜「せめて思い出に須賀る」【2LOOP】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387788251/)

クリスマスSS書きたい
京咲で

存分に書いてええんやで

あ、と4校合同合宿に京太郎を参加させるか未定です

>>928
アラフォーはポンコツ乗り越えて、京ちゃんの介護が必要なレベルになっちゃってると思うの。

合宿やるのかよw
皆さん逃げてー

他の3校トラウマから立ち直れてんのかな
少しでも魔窟清澄の強さの秘訣を探るためか

え?合同合宿という名前の血の惨劇を繰り広げるんですか?やったー!!

合同合宿ではなく単なる屠殺場にしか見えないwww

魔王が増えるよ!
やったねすこやん

>>968
京太郎不参加だと、不幸なアクシデント(棒読み)がおきてすこやんも不参加になっちゃうんじゃ・・・・・・

京太郎参加させないと魔王姉妹と大魔王の暴走止められないじゃないですか、やだー!

不参加なら不参加で、
氷見木君求めて三千里な京太郎ですか?
京太郎の心は、かなり氷見木君に向いてるからなぁ……

今気付いたけど京太郎参加しないと大変なことになる
健夜が女子についていく→魔王3人の八つ当たり発生
健夜が京太郎についていく→教え子三人が合宿をやる意義が無くなるので美穂子・照・咲が不参加になりかねない

詰んでるじゃん

不参加なら4校が合宿してる最中京太郎視点でなにやってるのか見たくもある

元々は女子が合宿に行ってる途中は京太郎とすこやんで修行させようと思ってたんだけどね

すこやんいない合宿とか魔王に贄をささげる儀式会場じゃないですかやだー

京すこの家族旅行見たいし
なんかいい理由降ってこないかな

命があるだけましと思わないといけないのかな…

キャップまでも魔王扱い…

蒼眼の魔王(サファイア・アイ)ミホコニグドゥ
と、でも名付けましょうか

3魔王は魔王同士で打たないと合宿の意味ないし京太郎いないと毎半荘一人は生贄が必要になるのか

カツ丼召喚!

残念ながらころたんに負けるようなゴミプロはNG

炎は再生の意味もある。火の鳥はまさにその象徴。すこやん含めた魔王四人の暴力に晒された被害者たちを立ち直させる為に京太郎は再生の麻雀を打ち、それによってフラグを乱立させるがそれがまた魔王達を怒らせる悲しい循環とか。

ここのカツ丼さんはチームメイトのすこやんに鍛えられてそうだから原作より強くカツ丼にうるさそう

かおりんなら負けで当然だからダメージそれほどないし一発あるし
でも毎回はキツいかなあ…

京太郎がうたちゃんがまた男装して遊びに来る
京太郎当然うたちゃんにメラメラ→オカルト暴走
オカルトを制御できるようになってから
インハイに来るんだなとうたちゃん挑発
健夜とドキドキレッスンへ☆とかどうかな

>>992 周りが身内以外だとまた細切れの出来上がりになるな

>>993
周りがミンチになったら京太郎の火の力を使っていたら・・・
ハンバークが上手に焼けましたぁぁ状態に・・・何てこったぁ

あっ>>1000だったら魔王組京太郎ハーレム

合宿途中で須賀父が呼ばれて抜け出すのはどうかな?
すこやんは付き添い送迎で

>>1000ならキャップと京太郎が一緒に買い物でいちゃいちゃ

>>1000だったら
魔王達がヤンデレ化

>>1000なら咏ちゃんとお買い物

>>1000なら自分を負かした京太郎の存在が気になって
氷見木を追い求める京太郎のように和も京太郎にそうなる

>>1000ならすこやんのループは終わらない

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