父「ただ受けるだけじゃなく、不正行為を行ってもらう」
ニート「えっ?なんでさ」
父「ちょっと理由があってな、ニートのお前が適任なんだ」
冒頭こんな感じで誰か
ニート「でも俺にそんな事…」
父「お前だから良いんだ」
父「私がコネで大学に話をつけておく、お前は受験生のフリをして、ただ受験しに行けば良い」
やっぱ自分で書くか
父「わかったな?」
ニート「う、うん…」
父「じゃあこの金で何とか服と鞄を揃えるんだ」
ニート「わかった…」
父「頼んだぞ」
ニート「二万か…」
ニート「どうしよう…」
ニート「服…鞄…あと…靴も買わなきゃ…」
ニート「友達もいない俺にどうやったら買いに行けるのだろう…」
ニート「服を買いに行く服が無い…」
ニート「やっぱりネットで買うしかないか」
ニート「ウニクロで服は一通り揃いそうだな」
ニート「どれにしよう…」
ニート「よし、決めた」
ニート「無難なパーカーとジーンズで行こう」
ニート「目立つ必要はないもんな」
ニート「でもなんだって父さんは、受験するアルバイトなんて俺に頼んだんだろうか」
ニート「まあいいか、俺がだらだら仕事もしないでいたからだよな…」
ニート「一日ぐらい何とか頑張れるだろう」
ニート「あとは鞄と靴か…」
ニート「まあ適当にネットで買っとくか」
―そのころ父は
父「はい…できればそのようにお願いします」
???「しかしまあなんだね、君みたいな人の息子がニートなんかになっているなんてねぇ」
父「申し訳ない」
???「だが君とは古くからの付き合いだ、よし了解しよう」
父「ありがとうございます」
―数日後
父「ニート、服と鞄は揃ったか?」
ニート「まあ…」
父「まあとはなんだまあとは」
父「まあとりあえず揃ったんだな?」
ニート「はい…」
父「よし、じゃあ試験日を伝えるぞ」
ニート「はい…」
父「今からちょうど来週の日、午前九時から午後三時までだ」
ニート「はぁ…」
父「そして例の不正行為の件だが…」
ニート「はあ」
父「お前にある人をカンニングしてもらいたい」
ニート「はああ」
ニート「ある人の答案を見ればいいの?」
父「そうだ」
ニート「なんでそんなこと…」
父「訳ありなんだわかってくれ」
ニート「むぅ」
ニート「で、そのある人って?」
父「お前の目の前に座っているやつだ」
ニート「名前は?」
父「名前など知らなくていい」
ニート「せ、性別は?」
父「女だ」
ニート「!!」
父「動揺などするなよ?お前はただ、目の前の女子高生のを覗き見れば良いんだ」
ニート「ああ」
ニート「えっ?」
父「言い間違えた」
父「正しくは目の前の女子高生の答案を、どんなことをしても良いから見るんだ」
ニート「答案見るだけで良いの?」
父「いや」
父「何とかしてその答案の答えを、どこかにメモしてほしい」
ニート「簡単じゃねえじゃん」
父「すまんな、だがお前にしか頼めんのだ」
父「それに今まで養ってきてやったろう?」
ニート「くっ…」
父「では頼んだぞ」
ニート「で、何て大学でどこにあるんだ?」
父「T大学だ」
父「場所はわかるな?」
ニート「T大学…あの最高峰のT大学にか…」
父「では試験日までにカンニングの方法、その他もろもろの準備をしっかり怠るなよ」
ニート「うん…」
父「ああ、それとこれは軍資金だ、大事に使えよ」
ニート「えっこんなに?」
父「カンニングのためには色々道具が必要だろう」
ニート「父さん…そこまでして…一体何故?…」
父「すべてが終わったら正直に話そう、それまでは待て」
ニート「…」
父「じゃあな」バタン
ニート(父さんには今までずっと世話になってきたし、何も言えなかったが…)
ニート「やるしかないのか……」
ニート「さて…軍資金十万か…」
ニート「どうすれば試験官にバレずに、カンニングできるのだろうか…」
ニート「これは検索するしかないな」
ニート「「バレないカンニングの仕方」で検索だ」
ニート「ん?aicezuki?」
ニート「こいつ捕まったのか…」
ニート「まさか…父さん…俺を…」
ニート「まさかな…」
ニート「なんだ良く考えたら、俺は携帯で回答を見ようとなんかしてないじゃん」
ニート「でもバレたら…」
ニート「恥さらしになるかも…」
ニート「何か良い方法は…」
―数日後
ニート「方法が思い浮かばん…」
ニート「鏡やカメラで覗くのも技術がいりそうだし、他に思い浮かばねぇええ」
ニート「やっぱこれだから俺ニートなんだろうな…」
ニート「はぁ…」
ニート「何でこんな事引き受けたんだろう…」
ニート「これだから俺は…」
ニート「はぁ…アニメでも見よっと」
ニート「ん!!」
その時ニートに何かがヒラメキました。
ニート「わかったあああああ」
ニート「しゃあああああああああ」
ニート「父さんには悪いけど、これしかない…」
ニート「俺が目の前のJKの答案見たフリをして、適当にメモって提出すりゃあいいんだあああ
やったあああああああ
これで全部大丈夫で十万も俺の物だあああああ
」←バカ
―試験日前日
ニート「父さん俺わかったよ、カンニングの仕方」
父「ほぅ、どういう感じにするんだ?」
ニート「えーっと…えーっと…」
父「どうした早く言ってみろ」
父「わかったんじゃ無かったのか?」
ニート「ほら、それを言ったら父さんから周りに広まってってヤバいでしょ?」
父「俺は口が堅いから大丈夫だ、絶対言わん」
ニート「でもさぁ…
そうだ試験が終わったら教えてやるよ」
父「言わんて…」
ニート(うまい事ごまかせたぞ)
―三十分後
ニート「いい加減諦めたらどうだ?」
父「お前こそ…」
父「お前まさか本当は分からないんじゃ…」
ニート(しぶてー)
ニート(とりあえず適当に言っとくか)
ニート「あれだよ、試験中にトイレに行く時に仕掛けるんだよ」
父「何をだ?」
ニート「それは言えねぇよ」
父「もういい…御託はこれまでだ」
ニート「えっ?」
父「お前がどんなに考えようと、たぶん無理だろう」
父「今の試験場はかなり厳しく、厳重に監視されている」
父「ましてやT大学だ、天才でも無理かもしれん」
ニート「じゃ、じゃあでうやって…」
父「私が試験官だ」
ニート「!!」
父「お前がどのようにカンニングをするのか、試していた」
ニート「なっ…」
父「仮にも私の息子だ、どんな知恵を使ってくるか、楽しみだったのだが…」
ニート「…」
父「だがお前の努力は認めよう、ニートなお前が必至に考える所は見物だったぞ」
ニート「…
騙したなっ…」
父「お前も騙そうとしていただろう、父の目はごまかせんぞ」
ニート「…」
父「とにかく私が試験官なのだ、だから明日はお前は私の言った事を問題用紙にメモしろ」
ニート「くっ…」
ニート(何だか後味が悪いぜ)
ニート「わかったよ」
父「では明日は頼んだぞ」
父「っと言い忘れた」
父「お前は昼夜逆転している生活みたいだが、大丈夫か?」
ニート「ん」
ニート(いっけねー忘れてた試験は朝だったぜ…どしよ)
父「じゃあなおやすみ」バタン
ニート「何とか寝るにしても、俺のする事はただ父さんの言った答えをメモするだけ…」
ニート「楽勝だ!」
ニート「あれこれ考えてた自分が馬鹿みたいだな」
ニート「ちょっとイラついたけど、実際楽ならいいや」
―試験日当日
ニート「っいっけねーあやうく寝坊していけなくなるとこだったぜ」
ニート「三時間は寝れたかな…」
ニート「父さん朝早く出たみたいだな…」
ニート「机の上に何かあるぞ?」
ニート「受験票と飯だ!!」
ニート「当日に受験票貰うって……」
ニート「しかし父さんが飯を用意してくれるなんてな」
ニート「中学以来かな……」
ニート「とにかくそろそろ行かなきゃ…」
ニート「えーっと持ち物は…」
ニート「あれ?」
ニート「筆記用具買ってないじゃん…」
ニート「まあ買ってる暇無いし何とかなるか」
ニート「さあ行こっと」
―試験場に行くまでの道のり
ニート「うわあ、こいつらみんな受験生か?」
ニート「俺浮いて無いかな?…」
ニート「年齢的に多浪だし、何よりT大…」
ニート「賢そうな奴いっぱいリア充いっぱい俺ぼっち」
受験生A「うわーあいつ一人で何かぶつぶつ喋ってるよー」
受験生B「うわー何あのカバン…」
ニート「あれ何かジロジロ見られてる気が…」
受験生C(あいつ意外とできそうね)
ニート「まさか俺がニートってバレたか…?」
ニート「そんなはずは無い無難な服装してるはずだし、バレる要素が…」
大学の人A「受験生の方はこちらでーす」
大学の人B「こちらでーす(えっ何あのカバン)」
ニート「こっちか」
大学の人A「なぁ…さっきの人…」
大学の人B「何あの子供用みたいなマジックテープのカバン…」
大学の人A「たぶん他の人の気を、散らそうとしてるんじゃないかな」
大学の人B「なるほど」
大学の人A「たまにいるのさ奇抜な格好をして、相手の集中力を奪う奴が」
大学の人A「しっかしあれは確かに、子供用だったね」
大学の人B「あなたって何でも知ってるのね」
大学の人A「ああだからさ俺と付きあ
ニート「あのー」
大学の人A「…」
大学の人B「…」
ニート「あのー、どっちでしたっけ…?」
大学の人B「あちらですよ」プッ
大学の人A(お前いいところで…)
ニート「ありがとう」スタスタ
大学の人B「で、さっきの話は?」
大学の人A「だから俺と…
大学の人B「あのさーさっきの人あのカバン背負って、真面目に話してくるからつい笑っちゃったよー」
大学の人A「あ、ああそうだね笑っちゃうよねハハハ」
(あの男許すまじ)
―試験場
ニート「よおし着いたぞおお」
ニート「早速自分の席に向かおう」
ニート「あれ?自分の席に誰かいるぞ?」
ニート「あのぉ…」
受験生D「えっ?」(うわ何こいつのカバン)
ニート「そこ自分の席なんですが、」
受験生D「私はここで合ってますよ」
ニート「あるぇ?」
ニート「間違えたかな…」
ニート(この独自の雰囲気に飲まれてテンパったかな…)
ニート「すいませんした」
受験生A「あれーここ席ちがくなーい?受験生D?」
受験生D「違うよ」
受験生A「えっ?」
受験生D「これで邪魔者は一人消えたわ」
受験生A「うわあ…」
受験生D「何よ!あんなふざけたカバン持ってる奴何か落ちちゃえばいいのよ!」
受験生A、受験生Dを突き飛ばす
受験生A「そんな汚い事をしてまでも、T大に入りたいって言うの?」
受験生D「ええ」
受験生A「あいつは一人でぶつぶつ喋るし、変なカバン持ってる」
受験生A「でも一緒に受験する仲間なのよ」
受験生D「悪かったわ…」
受験生D「今すぐさっきの人に謝ってくる!」タッタッタ
父(イイハナシダナー)
ニート「あのぅ」
大学の人C「何でしょう?」
ニート「この番号ってどこですか?」
大学の人C「ここは…… ……ですね」
ニート(あれやっぱりさっきのとこじゃん…)
ニート「ありがとう」
大学の人C「プッ
ニート「あれさっきの人いなくなってるぞ?」
ニート「やっぱここでいいのか」
ニート「よいしょと」
受験生A「あのぅ」
ニート「はい?」
受験生A「さっきあなたの事を追って受験生Dが…」
ニート「向こうの間違いだったみたいですね…」
ニート(ちょっ何このJK…かわいい)
ニートを続けて何年が経っただろう
ニートは今、忘れていた何かを思い出した。
ニート(でも俺ニートだったあああああ)
―数分後
受験生D「さっきはすいませんした」
ニート「いえいえ」
ニート(ああ俺がニートじゃなかったら)
父(ニートよ良い顔をしておる)
試験官「では皆さんそろそろ着席し~~以下略
ニート「おっと、そういやバイトの事すっかり忘れてたぜ」
ニート「目の前の女の…
じゃなかった」
ニート「父さんから目の前の女の答えを聞いて、メモするんだったな、よし」
試験官「では問題冊子と回答用紙を配ります~~
ニート(ちょっとまて、父さんはどうやって俺に答えを教えるんだ?)
ニート(小声じゃ気付かれるんじゃ…)
ニート(あ、そうかトイレに行けば良いのか)
ニート(あ、筆記用具ねぇじゃん)
父(わかったかな…あいつ)
受験生A「あのぅ…」(小声)
受験生A鉛筆と消しゴムをニートに渡す。
ニート「ありかとう」(小声)
試験官「なお携帯電話が~~~
ニート(受験生Aちゃんに借りちゃったよーラッキー)
ニート(俺に惚れてんのかな?)←妄想
試験官「筆記用具が無い方いますか?」
ニート「えっ」(借りれたのかよっ)
ニート(借りなくても、良かったんじゃんorz)
ニート(まあいいか)
試験官「いませんね?はい」
父(おい、息子忘れてるじゃねーかよ!!貸してやれよ!!)
試験官「では試験を始めます試験時間は~~~
ニート(いよいよ始まるんだな、ヒャッホウ)
父(あいついつの間に筆記用具手に入れたんだ)
試験官「始めてください!」
パラパラパラパラ
ニート(ちょっと待て…)
ニート(これ俺超絶暇じゃん)
ニート(てか何時トイレ行けば…)
父、ニートにウインクをする。
ニート(へ?)
ニートそぉーっと手を上げる
試験官駆け寄る
※以下小声
ニート「トイレ、トイレ行きたいっす」
試験官A「よろしい」
父試験官「私が連れて行きましょう」
―ニート、父と共にトイレへ
父「よし、誰もいないな?」
父「作戦は簡単だ、俺が何とか終了時間五分前になるまでに、前の女の答えを暗記する」
父「お前は終了時間五分前になったら、トイレに行け」
父「そしてそれを伝えたらメモれ、わかったな?」
ニート「はーい…」
ニート「てか俺、超暇なんだけど…」
ニート「それにこんなことして何になんだよ」
父「言わん約束だろ?絵でも書いてるんだな」
ニート「うーむ…」
受験生A(あれさっきの人開始早々トイレ…?)
―ニートと父試験室に戻る
ニート「ふぅ…」
カリカリカリカリ
ニート「暇だな…」
ニート「マークシートか…」
ニート「適当に塗っちゃえ」
ニート「萌え絵でも書くかな…」
カリカリカリカリ
ニート「つまんね…」
ニート「寝よ…」
受験生A(あの人もう終わって寝てるわ!!)
受験生C(やはり天才か…)
父(寝過ぎんなよ!)
ちょっと休みます
できれば保守頼む
試験官「試験終了五分前です。もう一度回答用紙に書か~~~
ニート「おっと、寝過ごしそうだったぜ」
※以下小声
ニート「すいませーん」
ニート手を上げ、父とトイレに
―トイレ
ニート「ふぁ~あ、良く寝た」
ニート「さて回答を教えて貰おうか」
ニート「その為に来たんだからな」
父「あのな、ニート、そのことなんだが…」
ニート「ん?まさか記憶出来なかったとか無いよな?」
ニート「あれだけ目の前の女の席を、行ったり来たりしたんだがら父さんの頭なら余裕だろ?」
父「記憶は出来たんだがな…」
ニート「じゃあ何がダメだったんだ?」
父「ほれ、これ」
ニート「あっ 」
父、トイレに隠してあるメモ帳を見せる。
ニート「つまり…」
父「ああ」
ニート「どういう事なの?」
父(わかれよっ!)
父「実を言うとお前は要らなかった訳なんだ」
ニート「つまり父さんが、自分でトイレでメモれば良かったって事?」
父「そうだ…」
父(俺さっききずいたんだがな)
ニート「父さん…二度も騙したね」
父「すまない、私もさっき気付いたんだ」
ニート「嘘だっ…さっき気付くなんてありえないよ」
ニート「何度も騙すなんてひどいや」タッタッタ
タッタッタ
ニート「あっとりあえず一緒に帰ろう」
―試験室
ニート(はぁーあ、結局俺する事無くなっちゃったなあ…)
ニート(でも、ニートの俺がT大受けれただけでもいっか)
試験官「試験終了です。筆記用具を置いて~~~~
試験官「休み時間は~~~
父(俺はお前が少しでもやる気になったから、良かったと思ってるぞ…)
ニート「はぁ…休み時間か…」
―休憩時間
ニート「はあ…する事も無いし飯食って寝よっと…」
ニート「モグモグ」
ニート「うまいな…」
ニート「働かずして食う飯は不味かったのに…」
ニート(そういや、えんけし借りてたな)
ニート(言っとくか)
ニート「あのぅ」
受験生A「はい?」
ニート「えんけしありがとう」
受験生A「いやいや受験生はみんな仲間ですから」ニパッ
ニート(Cawaii!)
ニート「くそっ、俺もリア充だったらな…」
受験生A「は、はい?何か言いました?」
ニート「いっ、いえ、おたがいがんばるましょう」
受験生A「は、はい?」
ニート「がっ…がんばりますぇ…」
受験生A「頑張りましょうね!!」
―数分後
ニート「あー寝れねえし暇だし帰りてー」
ニート(ん?ちょっと待てよ?)
ニート(俺帰れば言いじゃん)
ニート「ちょっと父さん」
父試験官「なんだ?あとここではその呼び方やめろ…」
ニート「では試験官さん俺帰りたいんですけど、帰ってもよろしいか?」
父試験官「良いんじゃね?」
ニート「了解した」タッタッタ
ニート(仕事もこれで終わりか…またいつもの生活に…)
―試験場出口
ニート「すいませーん」
大学の人A(またお前かクソ)
大学の人B「何でしょーかー?」
ニート「帰りたいんですけど、ここ通してもらえます?」
大学の人B「すいませんねー、試験が終わるまでは試験場から出られないんですよ」
大学の人A(ざまあwww)
ニート「そうなんですか…」
ニート(また騙したのかクソオヤジめ)
ニート「どうもありがとう」タッタッタ
大学の人B「ぶははははは」
―試験室
ニート「はあ…出られないのか…あと数時間か、耐えられるかな…」
ニート「寝てるか…」
そんなこんなで休憩時間が終わった…
試験官「二時間目の科目は~~~
ニート「クソまたすることが何も無いのか、つらいな」
二ート「寝るか…」
―ニートの夢の中
ニート「やったあああ合格したあああ」
受験生A「やったわね!ニート君、私も合格したわ」
ニート「あははははははは俺は大学生になったんだーー」
受験生A「そうよ、私とバラ色のリア充生活よ~~~~
ニート「やったあああああ~~~~
父「よくやったな!ニートよ、いやもうニートじゃないが…」
ニート「わーいわーいわーいわーいわーい
ニート「はっ!!」
試験官「終了時間五分前です~~~~
ニート「…」カリカリカリ
試験官「試験終了です~~~~
ニート(あんな夢を見るなんて…)
ニート(俺はどうかしてる…)
試験官「はいでは答案用紙を回収~~~
ニート(俺に大学に行ける学力があると思うか?)
ニート(いやない)
試験官「少しの休憩時間を挟みまして、次の最後の試験を行います」
ニート(でも、必死にマークシート塗りつぶした)
ニート(もしかしたら…)
試験官「はい、では休憩時間です」
ニート「暇だな」
ニート「そういや目の前の女の答案を見るってのが、与えられた仕事だったな…」
ニート「なんで前の女何だろ」
目の前の女「…」
ニート「別段変わったところは無さそうだが…」
目の前の女「フフッ」
ニート「あれ?」
目の前の女「フフフッ」
ニート「何だこいつ、今小さな声で笑ったぞ!?」
目の前の女「…」
目の前の女「フフッ」
目の前の女「フフッ」
ニート「何か変なオーラが出てる気もする」
ニート「悪魔か何かか?」
ニート「うむぅ…わからん」
目の前の女「フフッ」
そうしている内に休憩時間は終わり…
試験官「では試験を開始しま~~~~
ニート「どうせダメだろうし、つまらん夢見ないで寝てよっと」
ニート「zzz…
ニート「はっ!!」
試験官「終了時間五分前です~~~~
ニート「一応埋めるだけはなっと」カキカキ
試験官「では答案用紙を~~~~
ニート(終わったあああああああ)
ニート(何この晴れ晴れとした気分)
ニート(これが働いて終わった時の快感なんだなあ)
試験官「試験はこれで終わりですお疲れ様でした」
ニート(本当に終わったな…)
ニート(これ返しとかなきゃな)
ニート(えんけしよさらば…)
ニート「あのぅ…これ」
受験生A「ああ、ありがとう」
受験生A「でもいいわっ、それ安物だし」
ニート「えっ?」
受験生A「あなた天才なんでしょ?試験中もほとんど寝てたし」
ニート「…」
受験生A「T大来るんでしょ?なんてったってここは最高峰だもんね」
受験生A「入学後に返してよ、ねっ」
ニート「…」
ニート「で、でも…
受験生A「私受かってるか分からないけどさ、その方がなんかいいじゃん?」ニパッ
ニート「…」
受験生A「じゃあねキッズカバンさん!」
ニート「え」
ニート「え」
ニート「あっ…行っちゃった…」
ニート「あれこのカバン…
ニート「子供用って書いてある…
ニート「なんで…」
ニート「うわああああん」タッタッタ
父(イイハナシダナー)
ニートはそのまま一目散に帰りました。
途中受験生達の人込みの中や、大学の人AやBに笑われつつも
何とか家に帰りました。
―戦い終わって数日後
ニート「はあ…父さんが用意してくれたバイトも終わっちまったなあ…」
父「そう気を落とすな、前に戻っただけじゃないか」
父「明日からまた頑張れば良い」
ニート「ところでよぉ、何で目の前の女なんかのカンニングしなきゃならなかったんだよ?」
父「聞きたいのか?」
ニート「聞きたい」
父「本当に?」
ニート「もったいぶらずに教えてくれ」
父「お前の為を思ってだ」
ニート「えっ?」
父「俺はお前を男手一つで育ててきた」
ニート「…」
父「でもお前はひきこもりんになってしまっただろ?」
ニート「…」
父「中学もろくに行ってなかったし、高校もやめてしまった」
ニート「…」
父「それでそのままお前はニートになった」
ニート「…」
父「父さんはお前がそれで良いなら、良いと思っていた」
父「でもその考えはたぶん違ったんだ」
ニート「…」
父「今からでも遅くない、大学に行って見ないか?」
ニート「!!」
父「働くのでも良いぞ」
父「明日からまた頑張ってみろ、な?」
ニート「仕方ねえな、いっちょやってみっか」
―おわり
―おまけ後日談
父「そういや、あのあとお前の目の前の女、カンニング常習範で捕まったぞ」
父「あとそこにお前宛に大学から手紙がきてるぞ」
見てくれた方ありがとう
では
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