上条「女性恐怖症…俺が?」 (512)

上条「どういう事です?」

冥土帰し「あ、やっぱり自覚なかったね?だと思ったよ」

上条「…そりゃ、身に覚えがないですし」

冥土帰し「ふむ、キミの女性恐怖症に対するイメージを聞いておこうか、おおざっぱで構わないから言ってみてくれないかな?」

上条「えーと…とにかく女の人が怖い?」

冥土帰し「どんな風にかね?」

上条「……まともに会話出来ないとか近くに居るだけでガタガタ震えるとか…ですかね?」

冥土帰し「おおよそ一般的なイメージ通りだね?」

上条「はあ…まぁ」

冥土帰し「ま、ざっくり言えばそんな感じで合っているよ、うん」

上条「でも俺、別に女の子が苦手って訳じゃないですけど?それでも恐怖症?」

冥土帰し「ちょっと特殊な事例なのは間違いないね?ただキミの症状で一番似ているのが女性恐怖症であり分類的にもそれで合っているという話だよ」

上条「………症状……ですか…うーん…」ポリポリ

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上条「…ダメだ、さっぱりわからん…」

冥土帰し「自分自身で自覚出来るなら僕も対処する必要ないからね、まぁ、今から説明するよ」

上条「…お願いします」

冥土帰し「まず第一に、先程キミが言っていた女性恐怖症のイメージ、あれには殆ど該当しないね?」

上条「…該当無しなのに恐怖症ですか…何が原因で?」

冥土帰し「そうだね…ちょっと三択問題点をだそうか」

上条「…クイズかなんかですか?」

冥土帰し「カウンセリングの一環だと思ってほしいね?じゃあ、このフリップボードの問題を回答してくれ」

「テスト1:アナタは何かの間違いで女性の胸に触れてしまいました、さて、アナタはこの後どうなる?」

1、許してもらえる
2、殴られる
3、殺される

上条「3番」キッパリ

冥土帰し「………なんでそう思うのかね?」

上条「何度も殺されかけてるんで」

冥土帰し「……………」

上条「…あれ?間違ってる?」キョトン

冥土帰し「…次、行ってみようか?」

上条「へ?ああはい」

「テスト2:アナタは何故か女性用の更衣室に紛れこんでしまいました、さてどうする?但し中は無人です」

1、ロッカーに潜入して捜査
2、黙って出ていく
3、着替える

上条「2番」

冥土帰し「ふむ、だろうね?1と3は選らばないと思ったよ」

上条「…で、出ていく時に女の子と鉢合わせて死を覚悟する事になるかな…?」

冥土帰し「…………どうしてそう思うのかね?」

上条「経験あるんで」

冥土帰し「……………」

上条「あの時は怖かった…学舎の園こわい…」ブルブル

冥土帰し「…重症だね」

冥土帰し「…ま、というようにキミは女性に対してまず危機的にな予測をしてしまう」

上条「はぁ、でもそれ普通じゃないですか?」

冥土帰し「普通ではないね?ある程度ならばまずいと思うかもしれないが死を覚悟するまでの事ではないからね」

上条「……えー」

冥土帰し「例えばだ、キミは女性から男性を誘う事ってないと思うのかな?」

上条「それはどういう意味ででせう?」

冥土帰し「やらしい意味でに決まっているだろう?」

上条「あるんでしょうけど俺には無縁かなぁ?」

冥土帰し「何故だね?」

上条「だってみんな襲いかかってくるし」

冥土帰し「…やらしい意味で?」

上条「バイオレンスな意味で」

冥土帰し「………周りの娘達にも原因ありそうだね」

上条「ん?女の子ってそういう反応が当たり前じゃないの?」

冥土帰し「少なくとも当たり前ではないよ?」

上条「え?」キョトン

冥土帰し「…ふむ、だいたい理解したよ、ちょっとこれは骨が折れそうだ」

上条「はぁ」

冥土帰し「治療…というより思考の矯正だね?とりあえず任せて欲しい」

上条「……うーん…そんなに困ってないからな、なんとも…」

冥土帰し「自覚していないくらいだからね、だがこの先生きていく中で必ず障害になるよ?」

上条「障害ですか?」

冥土帰し「そうだね?具体的に言うなら、もしキミに好きな娘がいるとする」

上条「…ああ、はい」

冥土帰し「キミの場合、普段は問題なくその娘と会話も出来るし仲良く過ごせるだろう」

上条「………はい」

冥土帰し「だが問題はその先だね?未成年者に言う事かどうかはこの際置いておくとして、キミ、sexの時どうする?」

上条「はぁ!?なにをいきなり!?」

冥土帰し「どうするの?」

上条「いや、なんでそんな事!?」

冥土帰し「真面目に聞いているんだがね?キミ、sex出来ないよ?」

上条「へぁ?」

冥土帰し「キミの場合、本来男性ならば、性的な対象…まあ、女の子の裸とかだね?そういった視覚情報その他外部因子を認識すると、性欲の促進を促されるものなんだが…まあ簡単に言えばエロいもん見ればムラムラするという事だ」

上条「……真顔でなんつう説明を…」

冥土帰し「茶化している訳ではないから当然だよ…で、通常男性なら性欲を促す信号を脳で出す所でキミは違う信号出してしまうんだよね」

上条「…違う信号…」

冥土帰し「うん、つまりは危険を知らせる信号」

上条「………」

冥土帰し「エロい事する前に、キミは条件反射で危険予測してしまうんだよ、そんな信号ダシテたらsexなんて出来ないね」

上条「」

………

ガチャ

禁書「あ、おかえりとうま」

上条「………ただいま…」

禁書「……とうま、どうかしたの?元気ないけれど」

上条「……いや、ちょっとな」

禁書「びょういんでなにか言われたの?ねぇとうま?」ユサユサ

上条「なんでもないって、心配すんなよインデックス」

禁書「…でもとうま、すごく疲れた顔なんだよ」

上条(…インデックスに言ってもなぁ…そういう対象だと思ってないし…)

禁書「ねぇ、とうま聞いてるの!?」ギュッ

上条「なんでもないってば…」ササッ

禁書「むっ」ダキッ

上条「………」ヒョイ

禁書「むぅ…」ヒシッ

上条「………あー買い物忘れてたな、ちょっと買ってくるわインデックス」ササッ

禁書「…………わたしもおかいもの行きたいかも」

上条「すぐ帰ってくるよ、お菓子買ってやるから待ってろって、じゃな」スタスタ

禁書「…うー」ジト

バタンッ

上条(……ふぅ、噛みつかれる前に脱出、と…)


上条「………しかし恐怖症か…いまいちピンとこないけど矯正は必要だよなぁ…どうすれば良いんだろうか…」スタスタ

ねる


浜面「あれ、大将ちーすっ」

上条「浜面?こんな所でどうした?」

浜面「たまには俺だって一人でぷらぷらしたいってね」

上条「ふーん、お前が一人って珍しいな」

浜面「…まあ、最近はアイテムの誰かと居る事多いからな」

上条「…アイテム、か…そういやお前、女の子達とルームシェアしてたよな?」

浜面「まあな」

上条「しかもその内一人は彼女」

浜面「ああ」

上条「………大変だったりしない?」

浜面「大変ちゃっあ大変だな…つかなんでそんな事聞くんだ?」

上条「いや、実はな?」

………

…………

浜面「…女性恐怖症ぉ?大将が?」

上条「なんかそうらしい」

浜面「そうは見えない…」

上条「普段は問題無いらしいからな、見た目じゃわからないと思う」

浜面「ふーん?具体的には?」

上条「えーと、カクカクシカジカ…」

浜面「……………マジで?」

上条「お医者さまのお墨付きでござる」コクリ

浜面「………そういや、大将って日常的に女の子に攻撃されてるよね」

上条「てっきりそれが普通なのかと思ってたんだがな」

浜面(……あんまり他人事じゃねーな…)

上条「だからさ、浜面はそういうのどうなのかなーって」

浜面「ああ、俺は女の子が怖くないのかって?」

上条「うん」

浜面「あー、うん…俺な?」コクコク

上条「やっぱり怖いとか思ったりするのか?」

浜面「…………いや?」フルフル

浜面「コワクナイヨー?」コクリ

上条「そうなのか、確か麦野さんとかlevel5だったろ?そういうので身の危険とか感じたりしないのか?」

浜面「ナイヨー?むぎのヤサシイヨーきぬはたもヤサシイヨー?」

上条「ふーん?」

浜面(……このまま本当の事言って大将の女性恐怖症が悪化したりなんかしたら可哀想過ぎる…!!男として残念過ぎて可哀想過ぎるぞ大将!!)

上条「じゃあさ、行って良い?」

浜面「え?」キョトン

上条「女の子に危険を感じないルームシェアってのをちょっと見たいんだよ、参考になるかも」

浜面「ゑ?」ダラダラ

上条「駄目か?」

浜面「…………」ダラダラ

上条「………まあ、駄目なら諦めるけど」

浜面「いや!!まて、大丈夫だ!!いいぞ俺の亭主関白っぷりをおもいっきり見せてやるよ!!ああ、これでもかってほどな!!」

上条「お、マジで?なら参考にさせて貰うよ浜面」

浜面「」

上条「浜面?」

浜面「…よ、よし!!じゃあ早速行くか大将!!あはははははははははははは!!」

上条「お、おう」

浜面(…うああああああああああああああああ!?!?ヤバいヤバいヤバいヤバい!?でもほっとけねぇしよぉ!!あああああ!!!!)

……浜面在住マンション前

浜面「着いたぞ、ここここだ」ガクガクブルブル

上条「なんで震えてんの」

浜面「…武者震いだよ気にしないでくれ」カタカタ

上条「…何故帰宅しただけで武者震い?」

浜面「………細かいツッコミはノーサンキューだ!!ちょっと待ってて説とk…ゲフンゲフン散らかってるかもしれないからお片付けしないと駄目だから!!」ガチャ

上条「男同士で何言ってんだお前…」

浜面「馬鹿野郎!!麦野のスッケスケの下着とか散乱してたら大将が気まずいだろうが!!」クワワ

上条「お、おう」タジ

浜面「……ふぅ、じゃあ…ちょっと待っててくれな?」スタスタ

バタン

上条「………まあ、確かに女の人の下着とか散乱してたらちょっと困るかな…うん」


上条「……亭主関白なのに浜面が掃除すんのかな」


上条「…………まぁ、いいか人それぞれだろうし」

………15分後

ガチャ

浜面「お待たせ大将入っていいぞー」

上条「けっこう時間掛かったな?そんなに散らかってたのか?」

浜面「…お、おうよ!!大惨事だったね!!」ウルウル

上条「涙目になるほどかよ」

浜面「泣いてねーし!!」グスッ

上条「…まあいいか、じゃあおじゃましますっと」スタスタ

浜面「おう入ってくれ!!」

麦野「…………チッ…」ムスッ

上条「…あ、こんちは」ペコリ

滝壺「むぎの」クイクイ

麦野「…………」チラッ

浜面「タノムタノムタノムタノム!!」orz

麦野「………はぁ」

上条「えーっと…」

麦野「いらっしゃい、前に会った事あったわよね?私が麦野よ」ニコリ

上条「どうも、上条です」

滝壺「わたしがたきつぼ、そっちに居るのがきぬはた」

絹旗「どーも」ヒラヒラ

上条「いきなりお邪魔してすいません」

麦野「いいのよ、浜面の友達なんでしょ?歓迎するわ♪」

浜面「………」ホッ

麦野「あ、浜面?」スタスタ

浜面「ん?」

麦野「………後で覚えてろよテメェ」ボソリ

浜面「」ゾクッ

上条「ん?」

絹旗「なんでもないですから気にしないで下さい、ね?」

滝壺「むぎのとはまづらはなかよし」コクリ

麦野「そうね、仲は良いわよ?ねぇはぁまづら?」

浜面「うん、ナカヨシダヨー?」

上条「そっか、いいなぁ」

上条「男一人のルームシェアって大変そうだけどなぁ」

浜面「そんな事ねーよ?つーか、普通は羨ましがりそうだけどな」

上条「…そうなんだろうけどな、なんか俺の場合は色々と考えちまうみたいだし」

麦野「考える?」

上条「えーっと例えば俺が風呂に入ろうとする」

絹旗「ふむふむ…」

上条「…で、先客に気付かず風呂場に突入してきゃーえっちードカバキグシャっと」

滝壺「かみじょうはうっかりやさん?」

上条「…自分ではそんなつもりないんだが…」

浜面(俺がやったら消し炭かミンチだな、やらないように細心の注意をしてるけど)

上条「まあ、だからさ?浜面もそういう時ないのか?こんだけ大所帯なんだし10回や20回普通にあるだろ?」

浜面「桁間違ってないそれ?」

上条「なんで?」

麦野「……ああ、なるほど、突入して当たり前って感覚なのねアンタ?」

上条「ん?」

絹旗「超危ない奴じゃないですか」

浜面「やめろよ!!上条には一切悪気なんかないんだから!!」

上条「…やっぱり俺おかしいのかな」

浜面「か、上条!!お前はおかしくない!!俺だってたまにあるぞ!?うん」

上条「そっか…浜面はそういう時どうしてるんだ?」

浜面「おうよ!!堂々と見るね!!そして見せつけるね!!」

上条「…マジ?」

浜面「当たり前だろ?」ニカッ

麦野「………」

絹旗「………」

滝壺「はまづらがへん」

上条「じゃあ浜面はもう女の子なんか慣れっこか!!」

浜面「当然!!」

上条「変な事しても命の危険はないのか!?」

浜面「当たり前だ!!というかそれが普通だ!!」

上条「裸見ちゃっても即死級の大技食らったりしない!?将来の毛髪の心配もしない!?」

浜面「しない!!つかハゲる心配してんの?!」

上条「頭突きもボディブローも怪力長刀峰打ちも電撃ビリビリもテレポートドロップキックもやたらちっさい足で屈辱的にぐりぐり踏まれたりもホントにしない?!」

浜面「しない!!つかどんだけ豊富なバリエーションで折檻食らってんの大将ぉ!?」

上条「ホントかよ!?じゃあ何故上条さんは今まであれだけの責め苦を受けていたんでせう!?」

浜面「ホントだっつの!!どんだけ警戒してんだよ!?」

上条「だって大丈夫っていう保証なんてないんだもの!!」

浜面「保証!?」

上条「上条さんは今まで散々痛い目みてきたの!!女の子は危険じゃないっていう証拠くらい欲しいんですのことよ!?」

浜面「しょ、証拠………」ダラダラ

浜面「証拠…」チラッ

麦野「………」

絹旗「………」

滝壺「………」

上条「あ、いや、今のは勢いで言っただけで…」アセアセ

浜面「……上条、お前にはけっこう世話になってるよな」

上条「へ?」

浜面「俺さ、お前が助けを求めてるなら、応えてやりたいって思ってんだ」

上条「浜面?」

浜面「………ふー…なあ、お前ら…少しだけで良い、俺の新しい友達の助けになってやってくれ、頼む」

麦野「……………」

絹旗「どういう意味ですかそれ?」

滝壺「……はまづら?」ジトッ

浜面「………南無三…!!」むにっ

絹旗「ふぁ!?」ビクッ

浜面「…すまん滝壺!!」さわっ

滝壺「……ん…」ピクッ

浜面「………ぐっ…」ジリジリ

麦野「………触れば?おら」グニッ

浜面「ふぉ!?」

麦野「………後でホントに覚えておけよはぁまづら?」ビキビキ

絹旗「………」ギリッ

滝壺「…………………わたしだけでよかったきがする」

浜面「……どうだ上条、尻も胸も触っても危険なんかないぞ!!これが証拠だ!!」

上条「マジかよ…」

………数十分後

上条「…さて、そろそろ帰るかな、あんまり長居したら迷惑だろうし」

浜面「ああ、帰るのか」

麦野「ゆっくりしてっても良いのよ?」

絹旗「…………」

滝壺「…………」

上条「いや、そろそろ帰らないとまずいんで」

浜面「そっか…」

上条「じゃあおじゃましました、浜面、またな」

浜面「……ん、ああ…達者でな、治るといいな、女性恐怖症」

上条「ああ、頑張ってみるよ」


バタン


浜面「………さて」

麦野「………」

絹旗「………超[ピーーー]」

滝壺「…あやまって、はまづら」

浜面「…………」




浜面「命だけは許して下さい」


………………

…………

上条「…あ、そうだ浜面にまた来て良いか聞くの忘れたな」ピタッ

上条「しかし、あんな可愛い娘達とルームシェアか…危険がないなら確かに羨ましいな…」スタスタ

上条「…よし、今度は浜面を師匠って呼ぼう、色々教えて貰いたいしな」

ガチャ

上条「…すいませーん、浜面ー?」



浜面「た"す"け"て"く"た"さ"い"!!た"す"け"て"く"た"さ"い"!!!!ゆ"る"し"て"く"た"さ"い"!!!!!!」ポロポロ

絹旗「超半殺しです全殺しじゃないのは私達の超良心です有り難く思え超馬鹿野郎…」ゲシゲシ

浜面「ぴぃぃぃい"い"い"っ!?!?」ジタバタ

麦野「てめぇはぁまづら!!糞の分際でよくもまぁあんなデカイ態度取れたもんだな、ああ!?」グリグリ

浜面「ひぎゅっぷぁぁぁぁあああ"ん!?」モゾモゾ

滝壺「なんできぬはたとむぎののまでさわったのはまづらおしえて」

浜面「ふぇぇぇ…」




上条「」


パタン

上条「やっぱ女の子こわい…」カタカタ

………

上条「…はぁ」トボトボ

一方「…何してンだオマエ」

上条「一方通行?お前こそなんだよ」

一方「コンビニ帰りだ、オマエは?」

上条「…ちょっと途方に暮れてた」

一方「あン?また面倒なもンに関わってンのか」

上条「いや、実はな?」

………………

一方「…女性恐怖症だァ?」

上条「そうなのよ…」

一方「…オマエ女なンざいつも侍らせてンだろォが」

上条「はべらせてねーよ…どっからそんなデマカセ仕入れてくんだよ」

一方「…まァいい、俺には関係ねェ事みてェだからな」スタスタ

上条「ああ、またな」スタスタ

一方「…………」スタスタ

上条「………」スタスタ

一方「……待て」

上条「ん?なんだ?」

一方「…女なら誰でもダメなのかよ?」

上条「わからん、今日初めて女性恐怖症だって知った訳だし」

一方「はン…なら、今から俺に付いて来い」

上条「なんで?」

一方「特別にオマエをめんどくせェクソガキのおもりさせてやるよ、ガキで間違いなく無害だろォが女には代わりねェ、覚悟しとけ」

上条「…打ち止めを?まあいいけどさ」

ねる

………

打ち止め「あ!!珍しいお客さんかも!!ってミサカはミサカは驚いてみる!!」

上条「おお、元気か打ち止め?」

打ち止め「うん元気だよ、ってミサカはミサカは敢えてわざとらしくはしゃいでみたり!!」パタパタ

上条「ん、相変わらずみたいだな」ナデナデ

打ち止め「えへへー」ニコニコ

一方「……平気そォだな」

上条「うん、平常時まで怖がってる訳じゃないからな」

一方「そォかよ」

打ち止め「なんの話?ってミサカはミサカは興味津々で聞いてみる!」

一方「上条は女が怖ェンだとよ」

上条「もうちょいオブラートに包んで言って欲しいんですのことよ?」

打ち止め「えーと、つまりミサカも怖い?ってミサカはミサカは訪ねてみる」

上条「いや?流石に打ち止めは平気だろ、おれそんな趣味ねーもん」

打ち止め「趣味?」キョトン

上条「はははははは、上条さんは子供相手にけしからん欲求なんて出しませんからねー」

一方「当たり前だろォが」

打ち止め「む、ミサカの事子供扱いしてる!!異議有り!!異議有り!!ってミサカはミサカは申し立てをしてみる!!」

上条「はいはい悪かったって、打ち止めもすぐに大きくなるもんな?」ナデナデ

打ち止め「むぅ!!」プクッ

一方「むくれてもでかくなンざならねェよ」ビシッ

打ち止め「馬鹿にしてる!!ミサカがちっちゃいからって馬鹿にしてる!!ってミサカはミサカは遺憾に思ってみる!!」

番外個体「…げ、上条当麻だ」スタスタ

上条「ん?ああ、番外個体か」

一方「オマエはどっか行ってろ性悪女」シッシッ

番外個体「流石のミサカでもアナタよりは性格いいもん」

一方「…良いから向こう行けよ」

番外個体「なんで?ミサカは仲間外れって事?えー」

打ち止め「この人、上条当麻は女の人が怖いんだって、ってミサカはミサカは説明してみる」

番外個体「……ふーん?」ジロジロ

上条「…なんだよ?」

番外個体「………ホントに?ウソくさいんだけど」ジー

番外個体「女なら誰でも構わず寝てるイメージがあるんだけど?」

上条「なにいってんのおまえ」

打ち止め「寝る?」

一方「……………」

番外個体「違うの?とんでもない女好きでしょアナタ?それが女の子怖い?笑っちゃうんだけど?」ニヤッ

上条「はぁ!?なんでそうなる?!」

番外個体「だって手当たり次第女の子口説いてるって他の妹達みんな言ってるよ?」

上条「」

一方「おい!!止めろ番外個体!!あンま追い詰めンな!!」

番外個体「あはっ♪固まってるwwww」

打ち止め「えーと、確かに下位個体のみんなはそう言ってるかも、ってミサカはミサカは呟いてみる…」

上条「」ガーン

一方「止めろ打ち止め!!悪化したらどォすンだよ!!」

上条「」ウルウル

番外個体「えー、だってミサカに流れてくる負の感情に他の妹達の嫉妬心って結構な割合であるしー、割りと迷惑だしそれ」シレッ

打ち止め「ミサカ自身はそこまで感じないけどこの人がミサカ達以外の女の子と仲良くしてると下位個体のミサカ達は荒れるから、ってミサカはミサカは司令塔としての苦労を漏吐してみたり」

一方「…………めんどくせェ奴らだ」

上条「………濡れ衣なのに」グスッ

一方「おい上条、気にすンな、クローン共の戯れ言だそンなのはよ」

上条「……一万弱の女の子達にそんなイメージ抱かれてるとかけっこう死ねる…」

一方「…………めんどくせェ」

打ち止め「大丈夫だよ?嫌ってる訳じゃないからってミサカはミサカ

打ち止め「大丈夫だよ?嫌ってる訳じゃないからってミサカはミサカはフォローしてみる」

上条「………そうか、うん…ありがとうな打ち止め」ナデナデ

打ち止め「えへへー」ニヨニヨ

一方「………」

番外個体「ミサカはキライだけどね、気持ち悪い」

上条「………」

一方「オマエ向こう行けよマジで」

番外個体「やだ」

番外個体「だいたいさ、なんで女性恐怖症なんて言ってる訳?冗談なら面白くないよ?」

上条「…冗談でそんな事言わないっての」

番外個体「証拠は?」

上条「証拠と言われてもな…俺の場合ちょっと特殊だし」

打ち止め「一応普通にお話してるもんね、ってミサカはミサカは相づちをうってみる」

一方「………」

番外個体「具体的に説明してよ、おもしろそうなら協力してあげるよ?」

上条「……あんまり言いたくないが…まあ藁にもすがる思いって事で…えーと、カクカクシカジカ…」

打ち止め「えっ」

番外個体「やっぱりきもち悪い」

一方「……あンま言うなよ」

上条「……」ショボン

番外個体「ふーん?つまりエロい事すると殺されるって思ってるって事?」

上条「そうだけど…それ把握しててなんで気持ち悪いって言うの」

番外個体「良い子過ぎてヘドが出るんだよねそういうの、つまり悪い事絶対したくありませんって言ってんでしょ?ミサカそういう奴キライだし」

上条「………悪いのかよ」

番外個体「悪いね、あんただって治したいから相談してんでしょ?もっとワルになった方が自分もミサカ達も他の女の子も喜ぶんじゃない?知らないけど」

上条「…………そうなんだろうか」

打ち止め「ミサカはよくわからないけど、下位個体のミサカは上条当麻ばっちこーい!!ってよくMNWで言ってるかも、ってミサカはミサカは言ってみる」

一方「……あいつらあの鉄面皮の下でそンな愉快な表現してンの?」

番外個体「アナタがMNW覗いたら卒倒するんじゃないかな?」

上条「……俺の何をばっちこーいなのだろうか?」

一方「…………」

上条「………まあ、とりあえず色々参考になったよ、ありがとう」

番外個体「っ!」ピクッ

一方「………はン」ニヤッ

番外個体「…なに?なに笑ってんのさ」

一方「オマエが礼言われて動揺すンのが面白くてな」

番外個体「…なに言ってんのかわかんない、ミサカそういうのキライだし」

打ち止め「素直じゃないかも!!一瞬だけど番外個体から嬉しいって信号が来たってミサカはミサカは暴露してみる!!」ビシッ

番外個体「うるさい黙れっての糞チビ!!」

上条「おいおいケンカすんなよ…」

番外個体「…」ギロッ

上条「えっなに?」ビクッ

番外個体「…アナタさ、本当に女性恐怖症かどうかまだ試してないよね?」ニタリ

上条「へ?」

番外個体「えい♪」ぴらっ

打ち止め「はうっ!?」ビクッ

上条「…ぶふぉ!?」ビクッ

一方「………」

番外個体「ぎゃはww糞チビのぱんちらに反応してるwwwwwふひっwwwロリコンじゃんwwwwぎゃはははははwwwwww」ゲラゲラ

上条「」

打ち止め「うわわわ!??!うわああああああああああああああああああああん!!!!」ジワッ

番外個体「あひゃひゃひゃひゃひゃWWWWW」ビッタンビッタン

上条「」

一方「…………」

一方「………」ガシッ

番外個体「んあ?」

一方「…………オマエいい加減にしろ」カチリ

番外個体「げ、怒らせた?」

一方「…………寝てろ」ずびしっ

番外個体「けぷっ?!」ビタンッ



番外個体「」グッタリ

一方「馬鹿が…」

上条「」

打ち止め「……………」グスッ

一方「…打ち止め、その位で泣くな」

打ち止め「……だって、ってミサカはミサカは
…」ウルウル

上条「」

一方「……はあ、やれやれだな」ガシガシ

打ち止め「……というか何故アナタはそんな平気そうなの?ってミサカはミサカはアナタもミサカの見たクセにって憤ってみる…」

一方「…あン?なンで俺がオマエのゲコ太プリントなンかで発情しなきゃならねェンだ」

打ち止め「………」ムカッ

一方「色気づくにゃ半年早ぇン6?lei#¥Ч?ふじこq@5lcbyx」バタン

上条「…え?」

打ち止め「………」

打ち止め「………やっぱり、アナタもウソつきってミサカはミサカは確認を取ってみる」ゴソゴソ

一方「j¥℃ヶξλχφЩЫьq5」

上条「ちょ?!打ち止めなにしてんの?!」

打ち止め「…この人がホントにミサカに興味ないのか調べてるの、ってミサカはミサカは答えてみる」ノシッ

一方「」ムギュ

上条「」

打ち止め「結論!!一方通行はミサカを大人の女として見ているかも!!ってミサカはミサカは確信してみる!!」モソモソ

一方「」びくんっ

上条「」

打ち止め「あ、そうだ」

一方「」グッタリ

上条「は、はい?」ビクビク

打ち止め「帰って?これからいいところだからってミサカはミサカはアナタに帰宅を促してみる」

一方「」ビクンビクン

上条「ひ、ひぃぃぃ!?」タタタタッ!!


打ち止め「………よし、二人っきりだね一方通行?ってミサカはミサカはこのチャンスに色々とやってみよっと」モソモソ

一方「」タスケテ

番外個体「」グッタリ




上条「女の子怖い女の子怖いおんなのここわいオンナノココワイ!!」ガタガタ

………

上条「………はぁ…」グッタリ

上条「…………もう夕方か……1日動き回って結局改善の兆しどころか余計怖くなった…」ブルッ

上条「……あぁ、不幸だ」ゲンナリ

美琴「何が不幸なのよ?」ヒョコ

上条「」ビクッ

美琴「ん?おーい?」ノシ

上条「…………」

美琴「ねぇってば、どうしたのよ?」

上条「きゃあああああああああああああああああああ!!!!出たああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」ダダダダダダッ!!

美琴「ちょ…」

上条「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」ダダダダダダッ!!

美琴「な…な、んじゃそりぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?待ちなさいよゴルァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」ダダダダダダッ!!

上条「いやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!殺されるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
!!!!!」

美琴「待てっつてんだろいきなり逃げんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

イヤー!!

ウルァァァァァ!!

ピシャーンバリバリ!!

ギャァァァァァ!!

…………

……………

上条「……な、なんとか命拾いした……こわい超こわい…」フラフラ


上条「…もう日付変わってる……なんて凄い執念と殺意…恐ろしい……」ガタガタブルブル

上条「…はぁ、不幸だ……ただいまぁ…」ガチャ


禁書「おかえり、とうま」ニコリ

上条「」ビクッ

禁書「ねぇとうま?いま何時かな?」ニコニコ

上条「……よ、夜中の一時ですぅ」ウルウル

禁書「ねぇとうま?とうまはなんて言って出掛けたのかな?」ニコニコ

上条「…買い物に…すぐ帰るって言って出かけましたぁ…」ポロポロ

禁書「ねぇとうま?」ギロリ

上条「は、はい」ボロボロ

禁書「言い訳は?」

上条「………実は俺、女性恐怖症なんだ…だから治す方法探してた」

禁書「女性恐怖症?とうまが?」

上条「うん」コクリ

禁書「……………」

上条「……………」

禁書「…………………」

上条「……………………」

禁書「…とうま」ニコリ

上条「はい」

禁書「うそつき!」

がぶりっ


ンギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァぁァァァァ………

………

……

翌日

冥土帰し「………で、今日も診察来てもらった訳だけどね?」

上条「………」ガタガタブルブル

一方「」ズーン

浜面「むぎのんやさしいヨーきぬはたやさしいヨーたきつぼかわいいヨー」

冥土帰し「なんで昨日の今日でこんなに悪化するの、しかも患者も増えてるね?」

上条「………」ガタガタブルブル

一方「……汚された…」ズーン

浜面「あいてむみんなちょういいひとねー」カタカタカタカタ

冥土帰し「……どうしたもんかね?」フゥ

ねる

冥土帰し「…うーむ…ここまで悪化すると治すのも骨が折れるな」

上条「……別に良いです…よく考えたら困んないし」カタカタ

冥土帰し「困らない?」

上条「わざわざ危ない事したくないです」

冥土帰し「キミがそれ言う?」

上条「だって危ないだけですもん」

冥土帰し「普段から外傷で入退院繰り返してる奴が何言ってんの…」

上条「いつもは事情があって仕方なく危険な状況に飛び込んでるんですぅ!!たいした事情も無いのに危ない事するなんて馬鹿のやることですからね!!」

冥土帰し「事情ならあるだろうに、男としてこのままで良いのかい?」

上条「ふっ、上条さんは気付いたんですよ?」

冥土帰し「……なににかね?」

上条「現実<リアル>より幻想<2次元>のほうが可愛らしくて危害も加えられない!!」

冥土帰し「…………」

上条「2次元最高」

冥土帰し「………憐れだね」


冥土帰し「…で、そっちの二人は?」

一方「………あ?」

浜面「なにかようです?」

冥土帰し「キミ達も身の回りの女の子に酷い仕打ちを受けたのかね?」

一方「…………」

浜面「なにもされてないです、みんなやさしさてんこもりなのです?」

冥土帰し「……キミはちょっと精神安定剤出しておこうか、余程怖い思いしたんだね?」

浜面「あいてむはばふぁりんとおなじなんです?やさしさのかたまりなのです?」

冥土帰し「重症だね、人格が衰退してるよキミ」

浜面「むぎのんむぎむぎ」


一方「………チッ…」ガタッ

冥土帰し「何処へ行く?まだ終わっていないよ?」

一方「俺はコイツら程壊れてねェンだよ、だから帰る」スタスタ

冥土帰し「無理はするな、怖いんだろう?あの子の事」

一方「…………」

冥土帰し「…差し支えなければ何故怖いのか教えて欲しいんだが」

一方「………………………無理矢理悪戯された…」

冥土帰し「…悪戯?どんな?」

一方「男の尊厳をぶち壊すよォなひでェ扱い……」

冥土帰し「………強姦されたのかね?」

一方「それに近ェが事に至った訳じゃねェ、一方的にオモチャにされた」

冥土帰し 「なんだ、その程度なら軽いもんだろ、キミにはご褒美だとばかり…」

一方「ふざけンなァ!?!?てめェはガキに一方的にオモチャにされてもなンとも思わねェのかよ?!俺は本気で死にたくなったぞ!?」

冥土帰し「なるほどねぇ?確かに自分より非力な者に辱しめを受けるのはノーマルな趣味の奴には耐えられないかな?」

冥土帰し「状況は把握した、次は対策だね」

上条「はい」ノ

冥土帰し「なんだね?」

上条「先生の今期アニメのオススメ教えて下さい」

冥土帰し「…………」

上条「俺は2次元に生きるって決めたので是非とも」

冥土帰し「断る」

上条「え、何故」

冥土帰し「現実逃避の捌け口としてしか利用しないのは画面の向こう側の少女達を侮辱しているのと同義だ、僕としてはそれは許せる事ではない」

上条「…なんだと」

冥土帰し「キミは若い、現実から目を背けるのは早すぎるしね」

上条「……………うぅ…」

冥土帰し「…後20年経って、それでも無理ならその時初めて僕はキミに語ろう、そうならぬよう最善は尽くすがね」

冥土帰し「…上条くんは少々厄介だが…キミ達二人ならまあすぐにどうにかなるよ」

浜面「ふぇ?」

一方「………クソガキの躾の仕方でも教えてくれンのかよ?」

冥土帰し「一方通行はただ打ち止めへの対応の仕方を変えるだけでいい、なに、難しい事ではないよ」

一方「…あン?」

冥土帰し「打ち止めを子供扱いするのではなく、対等の女性のように扱うだけで変化するよ」

一方「……対等だァ?」

冥土帰し「ああ、そうだ」

一方「…チッ…下らねェ」ガタッ

冥土帰し「決して無理な注文ではなかろう?ただ普通の友人の如く接していけと言っているだけなのだから」

冥土帰し「キミはそうだね…生活環境を改善しようにもそれは不可能に近いね?」

浜面「ぼくはいまげんざいしあわせのただなかですが?」

冥土帰し「ん、そうか、ならこのゲームをあげよう、ちゃんと毎日やるんだよ?」スッ

浜面「げーむ?」キョトン

「[リドヴィア・ロレンツェッティ監修]困難を快感にする23時間56分4秒間のローマ正教式鬼トレーニング」

浜面「…………」

上条「えーと、どれどれ………なんだこれ?」

一方「…ゲーム?」

冥土帰し「最近流行りの脳トレゲームだよ、試してみなさい」

上条「困難を快感に…?」

一方「洗脳かなンかかよ」

冥土帰し「なにを人聞きの悪い、あくまでもリハビリの一環だね?」

冥土帰し「一方通行にはこれだね」

一方「あン?マンガか?」

冥土帰し「キミは間違いなく共感する、賭けても良いよ」

一方「………邪魔なサイズだな、つかなンで俺がマンガなンざ見なきゃならねェンだよ」

冥土帰し「良いから読みなさい、治療方法だと思って」

上条「……マンガねぇ?どれどれ?」ヒョイ

浜面「う○ぎドロップ…?」

上条「………名前だけは知ってるな、どんな話なんだ?」

一方「知る訳ねェだろ」

浜面「しんやアニメでやってたきがする!」

冥土帰し(……まあ、将来的にであれば問題ないだろうし、たぶん)

上条「ところで上条さんの具体的な治療方法は?」

冥土帰し「……キミが問題なんだよねぇ、未成年じゃなければやりよういくらでもあるんだが」

上条「例えば?」

冥土帰し「風俗辺りに毎日通わせれば恐怖心なんて下半身が屈服させるね、断言する」

上条「なに言ってんのこの人…」

一方「何時からヤブ医者になりやがったンだよ」

浜面「げーむつまんなそう」

冥土帰し「…キミ達特殊過ぎるんだよね、通常のやり方は行使出来ないから多少の無茶苦茶は許して欲しいな」フゥ…

御坂妹「先生、ミサカに提案があります、とミサカはなんの前触れもなく登場します」ヒョコ

上条「ひぃぃ!?み、みみみみみ御坂ぁ!?」ガタッ

御坂妹「……その反応は傷付きます、とミサカはショックを隠しきれません。がーん」

上条「ん?あ、あー妹の方か……」ホッ

冥土帰し「提案?なにかね?」

御坂妹「要は彼をこのような状態にしたA級戦犯に今後危険は無いと理解させれば良い、とミサカは説明します」

一方「A級戦犯?誰だよ」

御坂妹「お姉様です、とミサカはきっぱりといい放ちます」

冥土帰し「それが可能ならばすぐにでも実践したいが難しいと思うよ僕は」

上条「御坂かぁ…まあ、否定は出来ない、かな?」

御坂妹「ですので、ここはミサカがお姉様のふりをして暫く彼と昼夜問わずべったりと、とミサカはここぞとばかりに悪知恵を…」

一方「帰れ」

上条「御坂妹が御坂のふりを?いや、それ俺本人に言ったら意味なくね?」

御坂妹「…え?」

上条「だって御坂妹は御坂妹だし、御坂とは顔がそっくりなだけの違う人間、違う女の子だろ?」

御坂妹「…………」カァァ

冥土帰し「……ま、確かにネタバレした状態じゃ効果ないかもね、妹達はそこまで拒絶していないようだし」

上条「御坂本人が危険じゃないと理解しないとだめなんだし、ちょっと検討違いだよ御坂妹」

御坂妹「では代案の提示をミサカは求めます、とミサカは勝手に指揮を取ります」

上条「簡単に出たら苦労しないんだが」

冥土帰し「代案というよりは本命だね、一応考えてはいるよ?」

上条「え、あるんですか?」

冥土帰し「当たり前だよ、僕を誰だと思ってる」

御坂妹「では聞きましょう、ミサカの今後にも係わる問題かもしれないので、とミサカはさりげなく心情を露吐します」

上条「御坂妹に影響なんかあるのか?なんで?」

御坂妹「…………」

上条「心配してくれてるんだろうけどさ、御坂妹はあんまり怖くないし気にしなくていいと思うけど」

冥土帰し「…………」

御坂妹「……たった今お姉様の気持ちが少しだけ分かりました、確かにムカつきます、とミサカは頬を膨らませてぶすくれます」プクー

上条「真顔でほっぺた膨らまされても何が言いたいのかわかんないんだが…」

御坂妹「この鈍感野郎、とミサカは毒づいて説明します」プクー

上条「鈍感…いや、まあそうなんだろうけど、とりあえず真面目な話だしおもしろい顔辞めてくれ、えい」ムギュ

御坂妹「うみゅっ」

上条「いつも通りしてなさい、いいな御坂妹?」ムニムニ

御坂妹「あみゃたはほんひょうにひょへいひょうふひょうらのへふか?とみひゃかは問いたらひまふ(貴方は本当に女性恐怖症なのですか?とミサカは問いただします)」グニグニ

上条「ん?」

冥土帰し「…………」

御坂妹「いきなり頬をなで繰り返されました…とミサカは内心ちょっとドキドキしますもっとしてください」

上条「で、先生の話って?」

御坂妹「そこでスルーかよ」

冥土帰し「…ゴホン、まあつまりだ、君の場合は 少しずつ改善させていくしかない、って事を言わないといけないね?」

上条「少しずつ、ですか」

冥土帰し「女性は怖いものではないって自然と身体が覚えるようにね」

上条「……いや、俺だって怖がりたくないですけど、条件反射だしどうすれば良いか具体的に聞きたいんですけど」

冥土帰し「君はいつも通りの生活をすればいいよ、それだけだ」

上条「…………ホントですかそれ」

冥土帰し「もちろんだよ、僕を信じて」

上条「…はあ、まあ、そう先生が言うなら」

………

上条「…それじゃあ先生、失礼しました」ペコリ

冥土帰し「ああ、お大事にね」

上条「…はい、じゃあ」スタスタ

…パタン

冥土帰し「……………さて、やるべき事はやらないとな、ちょっと頼み事いいかな?」

御坂妹「ミサカに頼みですか?なんでしょうか」

冥土帰し「彼の知り合いの女の子、可能な限り全員に彼の恐怖症の事を伝えて、そして乱暴な扱いは厳禁だとよく説明して欲しい」

御坂妹「…………了解しました、色々ツテを回り出来うる限りの人物に警告を出します、とミサカはさっそくMNWを駆使して作戦行動に移行します」

冥土帰し「頼むよ、深く関わりがある子を重点的にね」

………

上条「…ただいま?」

禁書「あ、とうま…」

ミサカ「お帰りなさい、とミサカは礼儀正しく家主に挨拶をします」ペコリ

上条「御坂!?あ、いや御坂妹…でもないな、別の妹達の1人か?」

10039号「そうですよ、ちなみにこのミサカはNo.10039号のミサカです、とミサカは自己紹介します」

禁書「…………」

上条「ふーん?なんでまた俺の部屋に居る訳?」

10039号「作戦行動の一環です、とミサカはざっくりと説明します」

上条「ざっくり過ぎだろ…なんだ?またなんか問題事か?」

10039号「貴方が介入してしまいがちな事件性のある問題ではないのでご安心を、とミサカは詳細を伏せつつ質問に答えます」

禁書「とうま、大丈夫だよ、とうまが心配するような事は起きていないから」

上条「………ん、ならいいけど」

てす

重いな、てす

10039号「…ではミサカは任務が終了しましたので失礼します、とミサカは若干名残惜しげに退室します、では」スタスタ

上条「ああ、帰るのか」

10039号「はい、他にも警告しなければいけない人物が多数いますので、とミサカはどんだけひっかけてんだよスケコマシと蔑みの視線を送ります」ジー

上条「はい?」

禁書「…………」

10039号「……なんでもありません、では失礼します、とミサカは今度こそ退室します、では」ペコリ

バタン

上条「……なんの用だったんだ?」

禁書「…………うん」

上条「……まあいいか、別にあいつらが困ってた訳でもなさそうだし、それより飯作ろう飯」スタスタ

禁書「まってとうま」

上条「ん?なんだ?」

禁書「…………とうま、昨日言っていたの、本当だったんだね」

上条「……昨日?」

禁書「とうまが帰ってくる時言っていたの」

上条「………あー、あれか」

禁書「…………」ジワ

上条「…インデックス?」

禁書「……ひっく…ぐす…ごめんなさい…」ポロポロ

上条「おいなんだよ!?なんで泣いてるんだよ!?」

禁書「もうとうまの嫌な事しないから、わがまま言わないから……きらわないでとうま」ポロポロ

上条「ちょ…」オロオロ

禁書「…ふぇ…っ…お願い…とうま…」グシグシ

上条「」

……翌日

上条「………」トボトボ

上条「……………気まずい、昨日はインデックスずっとあの調子だったし、いや確かに噛みつかれなかったけど」

上条「…………うーん」


美琴「………」オドオド

上条「………不幸……いや、怖い思いしてないし不幸ではないか?んん…」トボトボ

美琴「…あ、あの…」オソルオソル

上条「この調子だとあいつ…この先ずっとあんな感じだよなぁ…」トボトボ

美琴「………ね、ねぇ…ちょっと」ウロウロ

上条「……良いのかな、それで」トボトボ

美琴「……ねぇ、ねぇってば!!」

上条「ん?」クルッ

美琴「!!」ビクッ

上条「………御坂妹…いや、また別の妹達か?やたらモジモジしてるタイプの奴も居るんだな」

美琴「…いや私は、その」モシモジ

上条「…私?一人称がミサカじゃないのか、初めて聞いたなそれ」

美琴「いやだから…」

上条「まああれか、そういう雰囲気の娘は嫌いじゃないぜ?ビリビリしてないし」

美琴「」グサッ

上条「…ふぅ、お前らのお姉様も普段からそんな感じならかわいいもんなんだけなぁ…いや、せめてビリビリしなきゃ良いんだ、それなら上条さんもねぇ…うん」

美琴「え…それは…」

上条「まあ、無理か…多分御坂は俺の事サンドバック的なもんだと思ってるっぽいし、はぁ…」

美琴「」

上条「ところでお前はNo.何のミサカさんなの?個性的だから多分次会っても見分けつくし聞いとくよ」

美琴「…ふぇ」ジワッ

上条「ん?」

美琴「…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」タタタタ!!

上条「んん?!おーいなんだよどうした!?上条さんなんかしましたっけー!?」

…………

上条「用事あったんじゃないのか?つかどのミサカさんなのか聴きそびれたな…」

上条「………しかし、ビリビリしないだけでずいぶんかわいく見えるもんだなホントに」

上条「………まあ御坂にやめろって言ってやめた試しないから聞いてくんないよなぁ…はぁ…」トボトボ

…学校

姫神「上条君。ちょっと」

上条「なんだ姫神?」

姫神「…私も怖い?」ジッ

上条「へ?」キョトン

姫神「女性恐怖症。そう聞いたから」

上条「……んー…どうだろな」

姫神「分からない?」

上条「普段から恐がってる訳じゃないんだよ、俺の場合」

姫神「知ってる。でも。上条君は私にもそういう事してる。それはどうなの?」

上条「…………え?いつ?」キョトン

姫神「……」ビキッ

上条「………姫神に?いや、無いと思うんだけど」

姫神「本気で言ってる?」ジト

上条「うん」

姫神「……………」

上条「…あの…姫神さん?」オロオロ

姫神「…私の下着をいきなり外しておいてよく言う」

上条「……え?」

姫神「……この野郎。完全に忘れてる…」イラッ

上条「………あれ?そんな事あったっけ?えー?」

姫神「……そう。そんな事されたのに忘れられるの。やっぱり私は空気」

上条「いや待て待て!?思い出すから!?な?!姫神落ち着け!!」オロオロ

姫神「恥ずかしいから思い出さないで」キッ

上条「はい」ビクッ

姫神「………泣きたい」ウルウル

上条(…ヤバい、ちょっと怖かった…)ダラダラ

吹寄「…また秋沙に酷い事してるの貴様?」ジロッ

上条「吹寄!?いやこれは…」

吹寄「……まったくもう」

上条「……あれ?」キョトン

吹寄「…何よ?」

上条「いや、いつもなら鉄拳か頭突きでの制裁がくるはずなのに来ないから…」

吹寄「それがお望み?」ギロッ

上条「ひぃ!?」ズササッ

姫神「制理。ダメ」

吹寄「…わかってる、しないわよ」フゥ

上条「……えーと?」オロオロ

吹寄「…先生方に指摘されたのよ、暴力を使っての注意や何やらは感心しないって、確かにそうだと思うからやめたのよ、わかった?」

上条「…そうなの?」

吹寄「そうよ、だからあんまり問題起こさないでよ上条、貴様は口で言っても聞かないと思うけどね」ジロッ

上条「………ホントに?」

吹寄「ホントよ、なんなら試しなさいよ、絶対暴力は振るわないから」

上条「土御門、青ピ、ちょっと」

土御門「はいよ」

青ピ「話は聞いてたでカミやん」

上条「よし、吹寄が怒りそうな事何かあるか?」

土御門「んなもんこれ一択ぜよ」

青ピ「せやね、これ以外あらへん」

上条「え、なになに?」

土御門「ヒソヒソ…カミやんが言えば一発だにゃー」

上条「…そんなんで良いのか?全然普通じゃん」

青ピ「ヒソヒソ…ジェスチャーも入れるとなおよしやね」

上条「…んー、わかった言ってみる」

吹寄「………」

上条「……よし、吹寄!!」

吹寄「…なによ」

土御門「………」ニヤニヤ

青ピ「………」ワクワク



上条「揉ませろ!!」ワキャワキャ

吹寄「……」ビキッ

上条「揉みたいんだ吹寄を!!」ワキャワキャ

吹寄「…………」ゴソゴソ

姫神「制理。はい」つ牛乳

吹寄「…ありがと、秋沙」チューチュー

上条「………土御門、青ピ、やっぱり駄目じゃん、肩揉ませろとか誰も怒んないって」

土御門「いや、ギリギリの所だった、命拾いしたなカミやん」

青ピ「カミやんなら肩とは言わないって思ってたで」

上条「ん?」

吹寄「………」チューチュー

姫神「大丈夫制理?」

吹寄「……ぷはっ…ええ、大丈夫なんとか耐えたわ」イライラ

姫神「もう一本。いる?」

吹寄「貰うわ、とにかくカルシウムが欲しいから」イライラ

上条「吹寄って牛乳好きだよな」

吹寄「ええ、好物よ?身体にも良いし」

上条「…ふーん?なるほど、だからでかいのか」ポンッ

吹寄「」ブチン

姫神「……うわぁ」

土御門「……カミやん」

青ピ「それは無いわ」

上条「ん?」

吹寄「無理、[ピーーー]わ」スタスタ

姫神「待って。おちついて」ヒシッ

吹寄「離して秋沙!!この変態に裁き喰らわさないと世の為にならないのよ!!」ジタバタ

土御門「どうどう、落ち着くにゃー」

青ピ「カミやんが悪いけど症状悪化させる訳にもいかへんやろ?こらえてこらえて」

吹寄「ぐぎぎぎ…っ!!」イライライライラ

上条「……えーと?」オロオロ

一方その頃一方さん

一方「…………」パタン

一方「…………」

一方「………………」ムクリ、スタスタ


一方「………」ガチャ

一方「………」パタン


一方「………」カシュ

一方「………」ゴクゴク

一方「………………」

一方「……………………」



一方「……………ホロ苦ェ…」ジーン

一方「…アニメも見るか」スタスタ

バタン

一方その頃浜面さん

浜面「………」ポチポチ


「困難な試練程、成し遂げる事が難しく険しい道程、乗り越えた時の至福の時は強く心に残りますので」

浜面「………」ポチポチ

「我らが偉大なる父は言いました、もし、右の頬を打たれたのなら、左の頬も差し出せと」

浜面「………」ポチポチ

「ならば私達はこう致しましょう。左の頬を打たれたのなら、右の頬を差し出してさらに鞭を手渡しましょう」

浜面「………」ポチポチ

「痛みは人を強く、そして清らかにしますので。苦しいでしょう、辛く、涙が溢れるでしょう。ですが」

浜面「………」ポチポチ

「耐え抜いた先の未来を思えば。その苦しみすら、至福となりますので」

「さあ、唱えなさい迷える子羊よ、痛みは幸福の証だと。苦痛は至福えと至る洗練だと。」

浜面「………」ポチポチ


浜面「…なるほど」

今日はここまで、じゃな

シ●●「お前が欲しい」
ア□□「ヘンタ~イ」

……下校中

上条「吹寄怒ってたなぁ…あの後もすげー機嫌悪かったし」

上条「…いつもなら頭突きが来る所を堪えてたっぽいからな、余計鬱憤溜まったのかもな」

上条「………俺は殴られてないから良いけど、どうなんだろうなそれ」スタスタ

黒子「………」ヌッ

上条「うお!?白井!?」ビクッ

黒子「見つけましたの」

上条「お、おう、なんか用か?」

黒子「確認致しますけれど、貴方が女性恐怖症というのは本当でして?」

上条「なんだ、お前も知ってんの?」

黒子「ええ、昨日お姉様から相談されたので」

上条「…御坂から?相談ってなんで?」

黒子「お姉様曰く、自分のせいかもしれないと…瞳に涙を浮かべて、震えて消え入りそうな声でですの」

上条「……御坂が?」

黒子「ええ、お姉様がご自分を責める事への心当たり…ございます?」

上条「……………まあ、ある……かな」

黒子「……そうですわよね、お姉様も貴方に対しては些か度が過ぎる面もございましたでしょうから」フゥ

上条「…………」

黒子「お姉様とはお会いになりまして?」

上条「…いや、今日は会ってないけど」

黒子「ふむふむ、今日は会っていない、と」

上条「会ってないよ、白井…今御坂は何処に居るんだ?」

黒子「貴方のような屑に教える訳ないですの」ニコリ

上条「はい?」

黒子「お姉様が過去の過ちを受け入れて、誠心誠意謝罪した筈ですのに会っていない、ええ、この糞類人猿は会ってすらいないとほざきやがりましたの!!」

上条「…え?」

黒子「お姉様がわたくしに何か言った訳ではございません、ですが黒子は!!黒子には分かるんですの!!きっとお姉様の心を踏みにじるようなとんでもない罵詈雑言をこの猿はお姉様に吐いたに違いません!!あんなに泣きじゃくったお姉様なんて見たことありませんもの!!この人でなしの猿がぁぁぁぁぁ!!!!」ババッ

上条「ちょっ?!」

黒子「お姉様に死んで詫び晒せ糞猿がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

上条「ぎぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?なんなんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?」

ギャーギャーワーワー!!

…………

………

ッシャセーイッ

一方「……………」カタッ

一方「………まずはレンタルだな、気に入ったら買う」ゴソゴソ

一方「……………」

一方「………他も借りるか…クソガキが見そォなもンでも……10本レンタルの方が良いみてェだし…」ウロウロ

一方「……チッ…」

男「恥ずかしいのかね?」

一方「……あァ?」ギロリ

男「当然。人の身でその道に進むのは躊躇いが生じて当たり前だ」

一方「…誰だオマエ」

男「名乗る程の者ではない、否、名乗る名など持ち合わせていない」

一方「…………」

男「だが、君と私は同士となり得る者だ、私には分かる」

一方「…………イカレてンのかてめェは?」

男「…ふっ、当然。壊れねば我が愛は押し通す事など出来ん」ガサッ

一方「…………そのカゴ…」

男「必然。全て幼き少女達の物語だ」

一方「…………」

男「私は確信している、君は…探求者だ」



男「自らの愛に標を求める、迷い子だと」


一方「…………オマエは、誰だ?」

男「俄然。言ったはずだ、名乗る名など持ち合わせていないと」


男「否…名など些細な事か…私は、私の中に残る少女、白い幻想を求め、さまよえる脱け殻だ」


男「全てを、名前すら失い…微かに残るその幻想の、美しい少女だけを生きる糧として動く、只の脱け殻だ」

一方「…………」

………

絹旗「………あの、麦野」

麦野「……うん」

滝壺「………」オロオロ

浜面「……」ニコニコ



絹旗「……浜面が超気持ち悪いです、なんで笑ってるんですか」ヒソヒソ

麦野「…わかんないわよ」ヒソヒソ

滝壺「はまづらがへん」オロオロ

浜面「なあ」

絹旗「ちょっ…超気持ち悪いんで向こう行け浜面!!」シッシッ

浜面「………」

麦野「…なにニヤニヤしてんの?消し飛ばすわよ?」ギロリ

浜面「………なるほど」

滝壺「…はまづら?」オロオロ


浜面「よし、おまえら」ニコリ



浜面「もっとなじって下さい」ハァハァ


絹旗「」

麦野「」

浜面「はやく、これも試練だし」ハァハァ

滝壺「はまづらがこわれた…」オロオロ

………

上条「よ、ようやく振り切った……はぁ…」ゲンナリ

上条「…………えーと時間は……まだ大丈夫かな?」ポチポチ

上条「…………」prrr…

上条「……ん、もしもし?御坂か?」

上条「ああ、ちょっと用事あってな」

上条「いや、お前の言いたい事は会ってから聞くよ、今から来れないか?」

上条「問題無いなら来てくれよ、頼む」

上条「……よし、なら俺の部屋まで頼む、待ってるからさ」

上条「………はいはい、なにゴニョゴニョ言ってんのか知らないけど門限になる前に頼むぞ?じゃあ後でな」

上条「……よし」パタン

……上条の部屋

上条「……よし、じゃあ揃ったな」

禁書「…とうま?」

美琴「あの、えと…その……」ゴニョゴニョ

上条「…インデックスは知ってるし、御坂も白井の話からすると聞いてるよな、俺の事」

美琴「う、うん…」

禁書「………」シュン

上条「お前らさ、過激過ぎなんだよ、分かるか?」

禁書「……ごめんなさい」

美琴「……だ、だって…」ジワッ

上条「上条さんだって好き好んで痛い思いしてる訳じゃないんだよ、普通そうだろ?」

禁書「……ぅ…」ジワッ

美琴「………」グスッ

上条「おまえらの乱暴さを上げたら数え上げたらきりがないから、まああえて言いはしないけどな?」

禁書「……」

美琴「……」

上条「…………反省、してる?」

禁書「……うん…ごめんなさい」

上条「……御坂は?」

美琴「……ご、ごめ…なさい…」ポロポロ

上条「よし」


上条「なら良いや、もう泣くなよ、な?」

美琴「……だ…だって…ひぐっ…」ポロポロ

上条「だから泣くなよ?」

禁書「……」グスッ

上条「ふぅ、あれだ、上条さんが女性恐怖症とか、あれ嘘だから」

禁書「………とうま?」

美琴「……え?」

上条「あ?もしかしてマジメに騙されちゃった?純粋だな二人とも」プークスクス

禁書「え?でも…」

美琴「あの子達が病院の先生がそう診断したって…」

上条「俺のドッキリも中々手が込んでるだろ?御坂妹達にも協力頼んだんだよ、ほら、あいつら真顔だから冗談言ってるように聞こえないし」ニヤニヤ

美琴「………」

禁書「………」

上条「だいたいさぁ、上条さんが女性恐怖症とか無理あるって思わなかったの?ねえ?」

禁書「……」

上条「おまえらどんな反応すんのかなーって内心わくわくしてたらさ?泣いちゃうんだもんwwww」

美琴「ちょっと待って」

上条「ん?」

美琴「…今朝の事なんだけど、あんたさ、誰かに会った?」

上条「今朝?」

美琴「そうよ、今日の朝、当校途中で」

上条「あったけど?御坂妹…じゃないか、妹達の一人に」

美琴「………妹達、なのね?」

上条「うん、けっこう個性的な奴」

美琴「……わかった」

上条「……えーと、まあとにかくだ、二人はまんまと上条さんに騙された訳なのよ、だーいせーいこー!!」パチパチパチパチ

禁書「………」

美琴「………」

上条「……あれ?怒んないの?」

禁書「…怒ってるかも」

美琴「……そうね、怒ってる」

上条「……そのわりには噛みつきとビリビリがこない…」

禁書「…もうしないよ、とうま」

美琴「嫌がってるのはホントなんでしょ?」


上条「……あれ?」キョトン

………

美琴「………はあ、あの馬鹿…」

禁書「よくウソだってわかったね」

美琴「あんたこそ、私はアイツの勘違いがあったから気付けただけだし」

禁書「……確信があった訳じゃないかも」

美琴「ならどうして?」

禁書「ウソでも本当でもね、とうまが嫌がってるっていうのはわかっていたから」

美琴「………そっか」

禁書「まあ、それを言ったらいままで嫌がられていたにもかかわらずわがまま言っていた事に申し訳立たないのだけれど…」ズーン

美琴「…………そうね…」ズーン



上条「………」トントントントン

上条「…なに話してんだろうか…」ソワソワ

上条「…飯作り終わった瞬間にバイオレンスな事になったりしないだろうか…よくもウソついたわねードコバキクシャって」オロオロ

上条「……御坂も門限大丈夫なのか?」

上条「………怖いなぁ…はあ…」

ねる

美琴「で、アイツはなんであんなウソ付いたと思う?」

禁書「とうまだからかも」

美琴「……?答えになって無くないそれ?」

禁書「とうまはね、自分に降りかかる不幸に耐える事は出来ても他人の不幸は我慢出来ないんだよ」

美琴「………そっか、そういう奴よね、アイツは」

禁書「だから、とうまは誰かが泣いていれば、自分が不幸になってしまう決断でも躊躇わずにそれを選ぶんだよ」

美琴「…つまり、私とか、アンタもだけど…その他人に甘過ぎるアイツの性格にこれでもかって程甘えてきたって事ね」

禁書「…うん」

美琴「………はぁ、情けないわね…それ…」

禁書「そう思う、とうまは口先では怒るけど…わたしに対して本気で怒った事、きっと無いから」

美琴「………多分、私もそうかも…」

禁書「…………」

美琴「…………」

禁書「どうしよう…」ウルウル

美琴「ホントにね…」ウルウル



上条「…………」ジャバジャバ、ストトトトッ

上条「…………よし、今日はちょっと豪華にしよう、最後の晩餐かもしれないから」コトコト、ジュー

上条「…インデックスはとりあえず腹いっぱいにしときゃ凶暴性は半減するし、御坂は……甘いもんでも出しとくか、女の子はスイーツ大好きだろ、多分」ガチャ

上条「……プリンがあるな、よし…上条さんの生存フラグに一留の望みがでた」フゥ

食事後。

禁書「ごちそうさまかも」

美琴「…けっこう美味しかったわね」

上条「ん、お粗末さま」

美琴「悪かったわね、長居してご飯までご馳走になっちゃって」

上条「いやそれは良いんだけどな、門限大丈夫なのか?」ソワソワ

美琴「ちゃんと黒子に頼んであるわよ、平気平気」

上条「……そ、そうか」

美琴「…なんでそんなおどおどしてんのよ?」

上条「え、いやそれは…」ビクッ

禁書「…とうま、わたしも短髪もとうまにひどい事しないよ、そう決めたから」

美琴「…ちゃんと反省してるのよ?だから怖がんないでよ」

上条「上条さんは怖かってなんかいませんの事よ?!」カタカタ

禁書「震えてるんだよとうま」

美琴「…………」

上条「震えてねーし!!」カタカタ

禁書「………」

美琴「………」

上条「あ、もしかしてドッキリの事根に持ってる?俺が女性恐怖症って事に無理矢理したい感じですかー!?残念でしたー上条さんは年下のガキんちょにびびったりしませんもんねー!!ふぅはははー!!」

美琴「………」ジワッ

禁書「泣いちゃだめかも、よけいこじれるんだよ」ボソッ

美琴「…わかってるわよ」ゴシゴシ

禁書「とうまは意地でもウソって事にするつもりなんだよ、好きなようにさせてあげて」ヒソヒソ

美琴「うん、わかってる」ヒソヒソ

上条「内緒で何話してんの?え、もしかして私刑審議?」ビクビク

禁書「……だから、そんな事しないって言ってるんだよとうま」

美琴「信じらんない、か…まあそうだろうけど…」

美琴「…どうしたら信じてくれるのかしら?」

禁書「ちょっと難しいかも」

上条「…はい?」

美琴「……口ではなんとでも言えるって思われてるわよね、多分」

禁書「……悲しいけれどそれでも文句は言えない立場かも」

美琴「………………実際に危険じゃないって体験させるしかないか」

禁書「え、本気なのかなそれは…」

美琴「……本気っていうか…いや、そういうのはいけないって思うけど」ゴニョゴニョ

禁書「とうまの症状をきちんと理解しての発言かな?体験させるっていうのはつまりそういう事をされても構わないって事なんだよ短髪」

美琴「…………」

禁書「どうなのかな?」

美琴「…………はぁ…わかった、はっきり言うわよ!!」

禁書「……むっ」

美琴「こ、ここここいつなら!!私は構わない!!どんと来いっての!!」

禁書「…………………むぅ」

上条(何の話だろう…)

禁書「それはちょっと聞き捨てならないかも!!」

美琴「アンタには関係無いでしょ!?これは私自身の気持ちなんだから!!」

禁書「関係あるもん!!」

美琴「なんで関係あるのよ!?」

禁書「あるったらあるんだもん!!」

美琴「子供か!!ただのいちゃもんじゃないそれ!?」

禁書「短髪だって浅はかすぎるかも!!そんな簡単に許しても良いなんてはしたないにも程があるんだよ!!」

美琴「人を尻軽みたいに言うな!!わ、私だってずっと考えに考えぬいて辿り着いた結論よ!!状況から仕方なくとかで言った訳じゃ絶対ないわだから!!」

禁書「将来の契りも無しに許すって考え事態が浅はかって言っているのかも!!これはそんな簡単な事じゃないんだよ短髪!!」

美琴「しょ、将来?!つつつまりあれ?!味噌汁は毎朝作ってあげる的な!?」

禁書「例えがいまいちわからないけど多分そうかも!!短髪は約束も無しにそういう事して良い人なのかな?だったら尚更ダメなんだよ!!とうまにそんな不用意な事させられないもん!!」

美琴「っ!!なら約束させれば良いって事よね!?なら意地でも約束させてやろうじゃんかこらぁ!!!!」

禁書「だからダメって言ってるのかも!!!!」

上条「……あの、ケンカしちゃダメだろ、な?」オロオロ

美琴「だから、ダメな理由をきちんと説明しなさいよ!!」

禁書「…む、うぅ…」

美琴「だいたいさっきからダメダメばっか言ってるだけじゃないのよ!!理由も言えない訳!?」

禁書「……いやなんだもん!!」

美琴「なにがよ!!」

禁書「わたしのいちばん大事なものをとろうとしないで!!」

美琴「…ぐっ!?」

禁書「確かにわたしのものではないし、そんな事、シスターであるわたしが言って良い事ではないよ?でも、それでもいやなんだもん!!」

美琴「…い、一番大事って…そこまで思ってたのアンタ?」

禁書「当たり前かも」

上条「…あ、あのー」オソルオソル

美琴「……なによ?」

禁書「………」

上条「口論がいきなり過ぎて上条さんには何がなんだかさっぱりなんだが、えーと、つまり何かの取り合い、だよな?」

美琴「……こいつは…」イラッ

禁書「…気持ちは分かるけれど押さえるんだよ短髪」

上条「…えー、ゴホンッ…まあ例えるならね?二人が取り合いしてるのがこのプリンだとする」コト

美琴「……」

禁書「……」

上条「二人ともプリンが食べたい!!でもプリンはひとつだけ!!インデックスも御坂も譲る気は無い!!どうする?」

美琴「………」

禁書「………」

上条「奪い合う?違う…そんなの間違ってるだろ?」

上条「もう一個買ってくれば良いじゃん?」

美琴「むり、他とかいらない」

禁書「食べたいのはそのプリンなんだよ、例え話だとすれば」

上条「…あ、はい」

美琴「………」

禁書「………」

上条「な、ならさ?こうすりゃ良いよな?!」スチャ

上条「取り出したるはスプーン二つ、仲良く二人で食べればよくね!?」

美琴「………」

禁書「………」

上条「どっちも食べられてめでたしめでたし」ニコリ

美琴「…は?」ギロッ

禁書「なにそれ?」ジトッ

上条「」ビクッ

美琴「…馬鹿はほっといて、それで?どうするのよ、私だって引き下がれないわよ?」

禁書「とうまのおバカな例え話通りになんて出来ないからね」

美琴「出来ても嫌よ、そんな変態みたいな事」

禁書「わたしもかな、とうまも実際には絶対そういう事しないと思うけれど」

上条「ならじゃんけんだ!!THE・公平!!シンプンイズベスト!!」

禁書「ちょっと黙ってて」ギロリ

美琴「空気読みなさいよ」クワッ

上条「す、すいません…」

禁書「…とうまがこんなことだからダメだというのにまったくもう」

美琴「そのくせそんなつもりじゃありませんでしたーって態度だからいろんなとこから不満が沸くのよ、ったく!!」


禁書「ホントかも、とうまは無自覚過ぎるむだよ!」

美琴「いったいどんだけ私らみたいにやきもきさせてる子いるのよ?つかどこまで増えるのよ?」

上条「………」ポチポチ、Prrrrr…

上条「あ、土御門?ちょっと助けて…」ウルウル

………

一方「………」

男「聞け!!我等、志を同じくする新たな同士を紹介する!!必然、彼との出会いは我々に更なる力となる!!私はそれを確信している!!」

一方「……ここは?」

青ピ「ここはやね、運命と戦い、そして宿命に従い道を進む戦士達の集いや」

一方「なンだそりゃ…?」

垣根「運命との戦い、それは社会や法との戦いですよ、そして宿命とは、決して抗えぬ自らの業を差します」

一方「………なにしてンのお前」

垣根「……言わないと理解出来ませんか?」

一方「…………あのガキの護衛してなくて良いのかオマエ」

垣根「もちろんしてますよ、現在算数の宿題にアドバイスしているところです」

一方「………………便利だな、カブトムシ」

垣根「気がついたら虜になってましたよ、庇護欲を掻き立てられて身悶えしてます」

一方「オマエは?」

青ピ「僕?僕は一人だけ特別な娘が居る訳ではあらへんよ?」

垣根「彼は正真正銘の愛の戦士ですよ、誰よりも大き過ぎる愛があります」

青ピ「女の子ってみんなかわいいやん?」

垣根「大き過ぎるので誰よりも広く、数多く愛を持てる、とても稀有な戦士です」

青ピ「萌えともいうんやけどね」

一方「……………」

男「他にも偉大な先達として、イギリスより勇者を招く事もある」

一方「勇者?」

垣根「我々の悲願、未来への願望を実現せしめた、故に勇者です」

青ピ「ええよね、昔助けた女の子が大人になってもその想いを忘れず現在まで…ロマンスやわぁ…」

男「完全に結ばれた訳では無いという事だが、いずれにしろ想われいるだけで、否、その少女と出逢えただけでも敬意を称する」

一方(………出逢えた、か……………)

…………

絹旗「浜面が変です、超変です」

麦野「…ヤバいわよね、あれ」

滝壺「はまづらがこわれた…」オロオロ

絹旗「………あれですかね、超殴り過ぎたんでしょうか」

麦野「……そうかも、最近調子のってると思ってきつめにあたってたし」

滝壺「…はまづら」オロオロ

絹旗「……もう少し優しくします?あの浜面は超見るに耐えません」

麦野「…そうね、あれは無理だ」

滝壺「いつものはまづらに戻ってほしい…」

麦野「わかってるわよ滝壺、なんだかんだであいつ居ないとけっこう困るし、気をつけるわ」

絹旗「いまさら別のパシリは超考えづらいですもんね、私も気をつけます」

浜面「ん?なんだどうした?」

麦野「…なんでもないわよ、気にしないで浜面」

浜面「あ、もしかして、俺への体罰の相談?なに?どんな事すんの?なぁ?」ワクワク

絹旗「……いや、そんな事超しませんから」

浜面「いやいやいやいや、お前ら俺苛めが日課じゃん?いつも通りいこうぜ?そんな嘘いいからさ!!」

絹旗「……麦野」

麦野「……やっぱり精神的に追い詰めてたのかな……ごめん浜面」

浜面「は?なんで謝るんだよ?」

滝壺「はまづら、もう痛い事しないから、みんなはんせいしてるから…」

浜面「いいからさ!!殴れよ!?もうめちゃくちゃにさぁ!!」

麦野「………」

絹旗「………」

滝壺「………はまづら」

浜面「…なんだよ…殴ってくれよ…」

ねる

いっとくが俺はアンチスレのつもりは一切無い、とあるのキャラはすべて愛している、でなければ書こうなどと思わん


…土御門の部屋

土御門「助けてってなんだにゃー?」

上条「とりあえずお前の部屋に避難させてくれ、頼む」

土御門「…原因はあれか、カミやんの部屋から聞こえてくる女同士の修羅場」

ワーワ?ギャーギャー!!

上条「下手に仲裁しようとするとターゲットが俺になるんだもん…」

土御門「………相変わらず苦労人ぜよ、青ピ辺りは羨ましがりそうだが」

上条「なんとか止められないか?」

土御門「ほっとけばいいぜよ、どうせ解決なんてしない」

上条「いや、でもそのままには出来ないだろ…」

土御門「なら部屋に戻って三人で同じベッドに寝て一夜過ごせ、不満は多少出るだろうが現状ではそれがベターだろうよ」

上条「………何故いきなりそんな案が出るんだ」

土御門「大人になるって言うのは妥協を知るって事ぜよ、あの二人にそれを教えてやる事ができれば歪なハッピーエンドの出来上がりだぜい」

上条「…妥協?」

土御門「独り占めは良くないって事だにゃー」

上条「………独り占め……ねぇ?」

上条「…まあいい、独り占めは良くないってのはだいたい分かるが目的と手段が一致しないんだけど」

土御門「そんなんだからカミやんの周りの女はやたら攻撃的なんだがにゃー?」

上条「鈍感って言いたいのか?」

土御門「うん、わざとでもそこまで綺麗にいかないぜよ、普通はにゃー」

上条「………」

土御門「そもそもカミやんはストイック過ぎるんですたい、そんでその貞操観念が絶対だと信じて疑っていない」

上条「…いけないのかよ」

土御門「駄目だからこそ問題になっている、違うとは言えないよな?」

上条「…………」

土御門「俺に言わせればあの医者の説明では不完全だな上条当麻、お前は女が怖いんじゃない、自分が嫌われるのを恐れているんだよ、違うか?」

上条「……それは…」

土御門「筋金入りでガチガチの貞操観念、つまり、知り合いの女に対して欲情するのはその人物に不快感を与えてしまうど思っている」

上条「………」

土御門「実際、いわゆるラッキースケベって言うような状況になればお前の考えた通りの反応を女達がする、つまり怒ったり攻撃してきたりだな、そこでお前の思考回路には“危険”という結論を出す、死の危険も多少は感じていだろうがな」

土御門「まあ、対象の違いによって恐怖心に差異があるだろうが概ねそんなところだな、俺の分析では」

上条「……でもいま現在下手したら顔見ただけでびびってたりするんだが」

土御門「刷り込みだろ、病気を自覚した瞬間に症状が悪化した例なんて幾らでもある」

上条「…………」

土御門「ま、刷り込みだろうと精神的に圧迫されるのには違いはないがな」

上条「………」

土御門「納得しきれないようだな?なら、質問させて貰うぞ」

上条「…なんだよ」

土御門「今、隣で言い争いをしている二人、怖いか?」

上条「…言いたくないけど、かなり怖い…」

土御門「なら離れるか?俺なら数年単位で捜索困難なホテルなんかを工面出来るが」

上条「………それは、嫌だ」

土御門「………」ニヤリ

上条「確かに怖い、自分じゃどうする事も出来ないくらいすげー怖いよ、でもよ…だから離れる、だからあいつらの居ないところに行くってのは間違ってると思うんだ」

土御門「何故だ?こう言ってはあれだが、逃げる事も方法の一つだぜい?」

上条「……………なんだろな、その…笑わないか?」ボリボリ

土御門「さて、どうだろにゃー?」

上条「俺はみんな…特にあいつらが居ない所での生活なんて考えられないんだよ、あいつら居ない所に行く方が…俺にとってよっぽど不幸なんだよ」

土御門「…………www」ニャー

上条「笑うなよ…恥ずかしいだろ…」

土御門「すまんにゃー、カミやんの不器用さはもはや神がかってるもんでついにゃー?」プークスクス

上条「……あーもう不幸だ…」ハァ

土御門「そのセリフをあの修羅場ってる二人に言えばイチコロなのににゃー?ホント不器用ぜよカミやんwww」

上条「………その保証もなければ、確信もねーし、嫌がられる公算のほうが高いのに言える訳ねーだろ」


土御門「さて、じゃーどうするぜよ?いとおしい二人とは離れたくない!!でも怖いからちょっとだけ逃げたい!!どうするカミやん!?」

上条「愛し…いや、あのな…」

土御門「このめんどくせー堅物野郎はダブルゲッツでエロゲ的ハッピーエンドも否定的!!でもなるべく穏便にみんなが納得出来るような展開をお望みと来たもんだ、ハードル高過ぎて匙ぶん投げるレベルだぜい!!」

上条「…………悪いかよ」

土御門「そこでこの土御門さんが対策を考えておいたぜいカミやーん!!要はカミやんの女性恐怖症を真逆の女大好きスケコマシ野郎に調教すれば良いんだにゃー!!」

上条「はぁ?!なに言ってんのお前!?」

土御門「という訳で現状で女性恐怖症のカミやんにはうってつけ!!カミやん自身は間違いなくびびってるけど本人が暴力をふるってくる事はまずあり得ない人物と数日間共同生活をして貰うぜよ!!」

上条「え?誰?」

土御門「という訳で出番ぜよねーちーーーーん!!」

神裂(堕天使エロメイド)「……………」ヒョコ

上条「」ビクゥ!!

神裂(堕天使エロメイド)「……つ、土御門…本当に彼の、か…上条当麻の助けになるのですね?」モジモジ

土御門「勿論だ、これは神裂、お前にしかこなせない事だ…」

上条「」ガタガタブルブル

土御門「……カミやんを、上条当麻を“男としての不幸”から解放してくれ、頼む」ペコリ

神裂(堕天使エロメイド)「…わかりました、必ず彼を救います、私の全てを掛けてでも」

土御門「主に使うのは身体だろうけどにゃー?」ニヤリ

神裂(堕天使エロメイド)「はい?」キョトン

土御門「こっちの事ぜよ、じゃ、頼むぜねーちん?禁書目録には上手くこっちから説明しとくから」

神裂(堕天使エロメイド)「了解です、では上条当麻、土御門の用意してくれたホテルへ行きましょう、そこで数日間共に過ごすだけで貴方の不幸が消え去るのなら、是非とも実行するべきですから」ガシッ、ズルズル

上条「」ズルズル

土御門「グットラックカミやーん♪」フリフリ

誤爆したったwww

まあ誤爆先も俺の立てたスレだから許せ

…………

一方「…つゥ訳でよ、ガキに迷惑掛けられンのはまァ、別に嫌な訳じゃあねェンだよ、オマエらなら分かるだろォよ」

青ピ「せやね、そうそう苦労ならいくらでもしたいとこやね」

男「俄然、男の甲斐性の見せ所といった所ではあるな」コクリ

一方「…はン」

垣根「む、これは…」ガタッ

一方「なンだ?」

垣根「……静かに……くそ、やはり捕捉されている!!」

男「どうした同士よ?」

垣根「……警備員です…!!まずい、既に包囲網が完成しつつある!!」

青ピ「な、なんやて!?」ガタッ

一方「…警備員、だと?」

男「くっ……我等が理念を頭ごなしに否定する権力と法の手先共め!!もうこの場所を嗅ぎ付けたのか!!」

垣根「我々の愛は世間体から鑑みれば異常、ですが…その為に潰されて良い物でも無いというのに…!!」ギリッ

一方「………チッ…」ガタッ

垣根「…!!何をするつもりですか一方通行」

一方「…時間を稼ぐ、その間にオマエらは逃げるンだな」

青ピ「ダメや!!警備員の目の前に姿を晒すって事は、この街で変質者としての烙印を押されるのと同義なんやで!?見つからんようにこそこそ逃げるしかないんや!!そんな事したらあかん!!」

一方「この街の警備員を甘く見るな、どンなに巧妙に姿を隠して逃げよォが必ず特定する、なら…殿を使って注意を向けさせる以外に方法はねェ」

垣根「……一方通行、確かに貴方の言う通りだ、しかし!!」

男「……我々の為に自らを破滅させるのは間違っているな」

一方「…あン?」

男「当然、自己犠牲は守るべき少女の為にあるべきだと言っている!!」

一方「…っ!!」

男「我々は同士だ、だが、だからといって我々を守るべき対象にするのは否なのだ」

青ピ「一方通行くんが捕まったら打ち止めちゃんとあえへんくなってしまうんやで!?ええんかそれで!?」

一方「…それ、は…」

垣根「……力づく同士を守れるのなら、僕が既に動いてます、これでも貴方に続く学園都市のレベル5、その第二位なのですから、でも僕らの理想と立場は、簡単に護りすらさせてくれない、そういう業の元に我々は集ったのです」

一方「…なら、どォする!?さっきも言ったがこの街の警備員は誰も犠牲にしねェで、姿すら確認させねェで突破させてくれる程甘くねェぞ!!?」

男「私が行く…」

一方「…!!」

垣根「…代表、ですが貴方は能力者ですら…」

男「必然、なればこそだ、私はこの街の学生では無い、ならば…最悪、学園都市からの追放だけで済むはず」

青ピ「…そんな!?代表がおらへんでにれがこの“愛しの幼女を愛でる会”を纏めるって言うんや!!代表がおらへんかったらそれこそ終わりやねいか!!」

男「否!!!!談じて否だ!!!!我々が居なくとも、同士諸君の想いまでは決して消えぬ!!我が心の、白い幻の少女のように!!消えなどしない筈だ!!」

青ピ「代表…!!」

垣根「…代表、貴方は!!」

男「……当然、我が後は、諸君に任せておけば万全だろう、新たな同士、一方通行も居る、心配など不要だ」

一方「………オマエは、それで良いのか?」

男「…当然、我が心の、白い幻の少女は、まさしく心の中に居る、私にどんな事が有ろうとも、常に共にある、ならば我がの取る道は一つのみ」スタスタ


男「俄然、我が戦いはここに在り!!」

黄泉川「よし、そのまま包囲を続けるじゃんよ、変態不審者共を今度こそ根絶やしにしてやる」

警備員1「了解だ、メイン通路は任せるぞ黄泉川」

黄泉川「ああ、いくぞ鉄装、付いてこい」

鉄装「あ、は、はいっ」

男「待て、ここで引き返して貰おうか、法律の手先共よ」ザッ

黄泉川「………一人か?仲間はどうした?」

男「少女を愛でるのに仲間など不要だ、当然、私しか居はしない」

鉄装「…うわぁ」

黄泉川「………今日の午前中、○○小学校に不法侵入、同学校の女子児童に白い修道服のようなものを着るよう強要した背の高い、目鼻立ちの整った緑色の髪の青年が居たと通報があり付近を捜索していた、心当たりは?」

男「否!!!!断じて否!!!!私は強要などしていない!!とてもその少女の雰囲気が我が白い幻の少女に似ていたので土下座して着て欲しいとお願いしただけだ!!泣かれてしまったので即座に撤収したがな!!」

鉄装「………うわぁ」ゾォ

黄泉川「…不審者本人と断定、直ちに拘束するじゃんよ」

黄泉川「鉄装、能力の使用も考えられるから警戒は怠るなよ、ヤバいと思ったらすぐに後方から応援を要請しろ」スタスタ

鉄装「は、はいっ!!っていうか黄泉川先生また一人だけで確保しようとしてる!?」

黄泉川「武器を所持している様子はない、私一人でも多分大丈夫じゃんよ」スタスタ

男「ふっ…愚か者が」ガシッ

黄泉川「……ん?何のマネじゃんよ」

男「武装は不要、身体は柱にしがみつき固定!!女の力で引き剥がす事が不能ならば十二分!!」ヒシッ

黄泉川「……………………」

鉄装「えと…」

男「当然、梃子でも動かん!!」

黄泉川「…まともな抵抗は出来ないらしいな、さすがにちょっと情けないじゃんよ」グイッ

鉄装「黄泉川先生、引き剥がすの手伝います」タタタッ

黄泉川「いらないじゃん、ふんっ!!」ぶんっ!!

男「ぐっ!?なんだと!?」べりっ

黄泉川「あいにくとそこらの男よりは鍛えているじゃんよ、そんなひょろっちい腕じゃ抵抗も出来ないぞ」ズルズル

鉄装「不審者確保、手錠つけまーす」カシャン

男「うおおおおおおお!!?バカなぁぁぁ!!離せ駄肉の年増共がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ジタバタ

鉄装「駄にk…」ビキッ

黄泉川「………まだ年増なんて年齢じゃないじゃんよ」

オノレェェェェェェ!!

サワグナヘンタイ

レンコウシマース

………

青ピ「ああ…代表が捕まってもうた…」

垣根「…くっ、やはり想いだけではどうにもならないのですか…!!」ギリッ

一方「……黄泉川か、クソ…尚更オレが出ていく訳にはいかねェじゃねぇか…!!」

青ピ「…僕もや、黄泉川センセにお仕置きはされてみたいけどまんま僕の学校の教師やし…」

垣根「…代表はIDすら持たない外部の人間、もしそんな不法侵入者がつかまれば……外に追放されてしまえば二度と…」

一方「…………」

青ピ「……どないすればいいんや…」


……ザンッ!!

一方「…誰だ!!」

サングラスの男「依頼した物を取りに来てみれば…どうやらそれどころではないようである」スタスタ

垣根「…っ!!貴方は!!」

サングラスの男「………状況は把握したのである、任せておけ」ガシャン!!

一方(………なンだあのバカデケェ得物は………剣…?)

青ピ「…勇者…貴方は勇者やないか!!」

一方「…勇者…さっき話してた偉大な先達ってェ奴か?」

サングラスの男「俺は勇者などでは無い、傭兵上がりの、臆病者のゴロツキである」ズンッ…ズンッ…

青ピ「戻ってきた…戻ってきたんや!!」

垣根「貴方の帰りを待ち望んでいました…!!よく戻って…!!」

サングラスの男「………アスカロンは不要か、預かっておいてくれ」ドンッ!!

一方「…やれンのか?」

サングラスの男「無論だ、想いを虐げられし者の……その涙を止める為に」

黄泉川「ほら、きびきび歩け」

男「………」

鉄装「…ホントにこの人だけしか居なかったんですかね?」

黄泉川「いや、間違いなく居ただろうな、でなければあんな柱にしがみついて時間稼ぎなんて真似しないじゃんよ」

鉄装「…仲間は何処に行ったんですか?」

男「当然、黙秘する」

黄泉川「まあ良い、拘置所まで連行して徹底的に調べてやるだけじゃん」

男「俄然、私から情報など聞き出せなどしない」

鉄装「けっこう頑固そうですねぇ」

男「当然、所詮は都市外追放になる迄の間の事、同士を売るような行いなど決してするものか!!」

黄泉川「都市外追放?外部の人間か、IDは?」

男「当然、持ち合わせてなどいない」

鉄装「………黄泉川先生、こういう場合って」

黄泉川「ん、背後関係やらなにやら色々と完全に調べるじゃん」

鉄装「ですよね、ロリコンのふりした諜報員とかテロリストの可能性ありますし」

男「ん?」

黄泉川「都市外追放なんてしないじゃんよ、一級の危険人物とみなして最低でも数年から数十年の禁固刑じゃん、自由になんてなれんぞ?黙秘し続ける限りな」

男「え?」

鉄装「実際に子供達を誘拐して能力の解析しようとする外部組織とか後を経たないですもんねぇ」

男「」

黄泉川「今更硬直して後悔しても遅いじゃんよ、ほら、きびきび連行されるじゃんよ」グイッ

男「」ズルズル

男「……馬鹿な…拘束?…数年…だと…?」ズルズル

黄泉川「最低でも、じゃんよ、せいぜいお勤め頑張ってくれ」ズルズル

男「………ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!私には使命が、今やらねばならぬ使命がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

鉄装「うるさいなぁ…猿ぐつわしても良いですよね、黄泉川先生」ゴソゴソ

黄泉川「構わないじゃん、どうせすぐには何も聞き出せん」

男「我が白い幻の少女が!!最愛の伴侶が私を待っているのだ!?ウニ頭の邪竜に拐かされ涙を流す愛しき人が私をおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ジタバタ

黄泉川「世迷い言言い始めたな」

鉄装「拘置所行ったらカウンセリングとお薬貰いましょーねー、よいしょ」キュッ

男「ふがっ!?うぐーっ!!!!」ジタバタ

黄泉川「やれやれ…さて、他の班に連絡して撤収するじゃんよ、鉄装、無線」

鉄装「あ、はい……えーと、こちらAー1班、目標額とおぼしき人物の拘束完了しました、これより合流しまーす」ザッ、ピッ

「……………」ザー…

鉄装「………あれ?おかしいな…」

黄泉川「どうした?」

鉄装「……誰も応診してくれないんです、繋がってるみたいなんだけどな、あれぇ?」

黄泉川「………なんだと?」

鉄装「……もしかして、何かあったんでしょうか?」

黄泉川「……わからん、とにかく外に出るぞ」ズルズル

男「ふがっ!?ふがぁぁぁぁ!!!」ジタバタ





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