妹「んんっ……はぁはぁ……兄さん……」(207)
妹「はぁっ!ふ……ぁ──」クチュクチュ
妹「だ、駄目……こえ、でちゃ、あふ……」チュクチュク
妹「あぁっ、はぁっ、ゆ、指……ぬるぬるしてる……」
妹「あっ、ふぁっ! んんっ! だ、駄目、い──ちゃ……」
妹「はあ……ぁぁっ────~~~~!!!」プシッビクビクビクッ
妹「はぁ……はぁ……はふ……また、兄さんで……」
みたいなのどうよ
ガチャ
トントントン……
妹「あ、兄さんが帰って来た……」
妹「ご飯の用意、しなきゃ」
トントントン
妹「あ、お、お帰りなさい、兄さん」
兄「……ん」
妹「ご飯すぐできますよ。 あ、それともお風呂先にしますか?」
兄「いい……寝る」
妹「あ、じゃあお風呂の用意を」
兄「いらねえって言ってるだろ!! しつこいんだよテメェ!!」
妹「ひっ」ビクッ
兄「──とっとと寝ろ」
ドッドッドッバタン!
妹「ご、ごめんなさい……」
妹「晩御飯冷蔵庫に入れておきますから……良かったら……食べてください」
妹「……」
妹「今日も機嫌悪かったなぁ……」
妹「昔はあんなに……優しかったのに……」
妹「はぁ……もう夜中の二時……片付けないと」
妹「おなか空いてるけど、やっぱり一人じゃ……食べる気しないよ……」
妹「はぁ──兄さん」
兄の部屋
兄「……」(また当たっちまった……)
兄(あいつは何も……悪くないのに……)
兄「──クソッ」
翌日
チュン……チュンチュン(アサチュンッテイウナ!)
兄「……」(うげ、もうこんな時間か)
兄「遅刻ギリギリか……別にどってことないけど、急がないとうるさいのがいるし」
兄「ガッコ、行こ」
妹(兄さん遅いなぁ)
妹(結局晩御飯も手付かずだったし、きっとおなか空いてるよね)
妹(時間ないからトーストだけでも……)
ガチャ
妹「あ、兄さん、おはようございます」
兄「……」(なんで待ってるんだよ)
妹「おなか空いてますよね? トーストできてますからこれだけでも」
兄「……なんでまだ家に居るんだよお前」
妹「え?」
兄「この時間だとお前もう間に合わねえだろうが! とっとと行け!」
妹「あ、で、でも兄さんの朝ご」
兄「っ!」ギロッ
妹「あ、あう──」
兄「……」
妹「そ、それじゃ……行って来ます」イソイソ
ガチャバタン
兄「全く……なんであいつは……」
兄「俺も早く行こ……」
グゥゥ~
兄「……」
サクッ
兄の学校
女「おはー、相変わらず不景気な顔してるねぇ」チュルル
兄「おい、それよこせ」
女「はぁ? いきなり何言ってんのよあんた」
兄「パン食ってノド渇いてんだよ」
女「別にあたしは気にしないけどさ、異性にそれはちょっとどうかと思うわよ」ズイッ
兄「さんきゅ」ぢゅるる~
女「あ、コラ全部飲むなバカ!」
兄「ほら返す」カラッ
女「てか空じゃん! 返せ!」
兄「……仕方ねえな」ケロケロッ
女「吐くな!」
兄「……仕方ねえな」ゴクッ
女「また飲むな!」
兄「どうすりゃいいんだよ」
兄友「相変わらず仲いいなおまえら……」
女「こっちが付き合ってやってんのよ」
兄「お、女さんと……お付き合い」ポッ
女「そっちじゃねーよ」
兄友「お突き合い?」
女「死ね」
ガララッ
担任「はぁ~い、早いとこ席つきましょうネ」
兄友「あ、オネエが来たぞ」
担任「早く席つかないと遅刻にしちゃうわよ、ホラホラ女ちゃんも早く自分の教室戻りなさい」
女「はいはい、じゃーねー担任ちゃーん」ガラガラ
HR後
担任「あ、兄さん、ちょっとこっちいらっしゃい」クイクイ
兄「……うす」
兄友「またかよ、何やらかしたんだ?」
兄「してねーよ何にも」
廊下の隅
兄「……何なんすかこんなとこで」
担任「ここなら……二人っきりになれるでしょ?」
兄「みたいっすね」
担任「誰もいないこの場所で……授業がはじまるまであと15分……あんまり時間はないから……急いで、しちゃいましょ?」カチャカチャジィーー
兄「……」
担任「進路希望まだ出してないの、あなただけよ?」
兄「なんでいつもカバン持ち歩いてんすかあんた」
書き溜めてないので牛歩勘弁
担任「そりゃあ大切な生徒達の情報をいつでも把握できるようによ」
兄「持ち歩く必要性はないと思うんすけど」
担任「うふふ、先生ったらうっかりさんだからすぐ忘れちゃうの。だから生徒名簿とかだけじゃなく大事な書類も入ってるのよ」
兄「そうですか」
担任「はいはい、話を逸らさない」
兄「一応出したじゃないすか」
担任「でもねぇ……就職、の二文字だけ書いて出されてもねぇ。今のご時世高卒を雇ってくれるところなんかないし、進学したほうがいいわよ? あなた学力は低くないんだから、上の大学狙う事だってできると思う」
兄「……うちそんな金ないすから」
担任「奨学金制度だってあるのよ? 生活に負担がかかるなら、あなたなら頑張って免除枠を狙う事だって」
兄「それに今、ちょっとそういう事考えられないので」
担任「それは夜中に怪しいところを出歩いてる事に関係してるのかしら?」
兄「──っ!」バッ
担任「やっぱり……図星ね」
兄「え、やっぱりって……」
担任「私って知り合いのやってるオネエバーにたまに遊びに行くの。昨日の夜も顔出しに行ってたんだけど、その帰りに兄君らしい人を見かけたとおもったから、ちょっと、ね」
兄「カマかけたんすか」
担任「そうよ、オカマだけにネ」パチッ
兄「きもいです」
担任「ああん」
担任「ま、とにかく教師としても大人としても、ああいうのはどうしても見過ごせないの。といっても、先生も昔はお金なかったから、そういう所でお仕事した事もあるわ。昔からこんなだったけど、両親はそういうの認めない人だったし。
家出して夜にお仕事して昼に学校行って。英語の先生があまい人だったからぐっすり眠れたのよねぇ」
担任「まぁそんなだから、私が兄君を叱っても、説得力なんかないわ。でも、私は兄君の味方でいるつもりだし、いたいつもり。教師としても大人としても間違ってるけど……ね」
兄「えっと……どういうことすか」
担任「何かあるなら遠慮なく相談しなさいって事よ。さっきも言ったけど、兄君は足踏みなんかしてちゃもったいないんだから。それとも、こんな大人は信用できない?」
兄「……」
担任「……」
兄「……どうも。何かあったらよろしくお願いします」
担任「よしっ。じゃあ今日の所は早く教室戻んなさい」
兄「先生、二つだけいいすか」
担任「あら、なあに?」
兄「これは俺だけの問題じゃないんです。家族の……家の問題でもありますから、そんなに相談できる事、ないと思います」
担任「……そう。でもそれを教えてくれただけでも嬉しいわ。わかった、力になれることがあったら、遠慮なく言ってね」
兄「それともう一つ」
兄「ヒゲ、剃り残してますよ」
担任「えっ!? いやぁん! もうっ」
>>1はオネエ
文章が仕上がってる
昼休み
妹の学校
妹「いただきます」
妹友「妹ちゃん、今日も昨日の残りもの?」
妹「うん、だってもったいないもの」パクパク(食べてくれないし……)
妹友「いやそうじゃなくて、毎回凝ったもの作ってるなぁって」
妹「え? そ、そうかな……」
妹友「妹がそんなにしてくれるのに、なんであんたのお兄さんあんなになっちゃったの?」
妹「う、うーん……」
妹友「アタシが兄なら絶対こんな可愛い妹ほっとかないけどなぁ」
妹「兄さんは、優しいよ?」
妹友「昔は、でしょ」
妹「ううん。今は確かにちょっときつい事言うけど、暴力を振われてるわけじゃないし、それに兄さんが怒鳴るのって、私がちょっと無理しちゃった時が多いというか……」
>>36
オネエではないけど趣味で物書きやってます
ごめん職場から電話かかって来たので16時ごろから離れます
妹友「それって妹ちゃんの思い込みじゃないの?」
妹「い、いやそんな事はないと……思うけど」
妹友「はぁ……ま、妹ちゃんがいいならいいけどね。恋する乙女は盲目だって言うし」
妹「え、ち、違! そんなのじゃないよ!」アセアセ
妹友「はいはい隠せ隠せ。禁断の恋心ってねー」
妹「そんなんじゃないってばっ!」
妹友「でもね妹ちゃん」
妹「え?」
妹友「もし妹ちゃんがお兄さんのせいで傷つくことがあったとしたら、アタシはお兄さんを絶対に許さない。例え妹ちゃんに嫌われても、絶対その報いを受けさせる」
妹「あ……えっと……」
妹友「──なんてね。さ、お昼食べてさっき出た宿題済ませちゃお」
妹「え? あ、う、うん……」
兄妹宅
カチャカチャ ガチャッ
兄(誰もいないか……)
兄(そりゃそうか、あいつ部活あるし、そっから買い物して帰るし)
兄(……いつも通り部屋に居れば、顔合わせずに)
♪~The flames in your eyes calls your bluff~
兄(携帯──っ、この番号……まさか)
兄「~~~~っ!!!」ピッ
兄「……なんだよ」
男の声『なんだ、随分な言い方じゃないか、ははっ』
兄「今週は……もういいだろうが」
男の声『いやね、急なお客さんだ。わしだって一応断ったんだがどうしてもと言うから、仕方なく、ね』
兄「……」
男の声『毎回言うが断るのは自由だぞ?』
兄「──クソッタレ!」
男の声『ははは、それは君のほうだろう、自虐のつもりかね?』
兄「……時間と場所」
男の声『ふふふ、最初と比べて随分素直になったじゃないか。昨日の夜と同じだ。幸い君の学校は明日は休みだろう? 時間を気にする必要も……ないな』
兄「うるせえよクズ野郎! 用が済んだなら切るぞ!」
男の声『あの子は、元気かね?』
兄「……」ピッ
すいませんいてきます
多分夜には戻ると思うので保守おねがいします
ただいま
続きいきます
夕食近いけど
兄(くそ……)
兄(仕方ないか……とりあえずどっかで時間潰さないと……)
ガチャ
妹「!?」
兄「あ……」
妹「に、兄さん……帰って、たんですね」
兄(なんでこんな時間に……今日部活は? 休みか?)
妹「すいません、ただいまです。今日は部活お休みになったのでそのまま帰ってきました」
兄「……」
妹「どこか出かけるんですか? 晩御飯どうします?」
兄「……いい」
妹「あの……遅くなるようなら冷蔵庫に」
兄「いいっつってんだろ!」
妹「あ、あぅ……ごめん、なさい」
兄「──ふん」
ツカツカ
妹「い、行ってらっしゃい……その、早く帰ってきてくださいね」
その日の夜
某所ファミレス
兄「……」
中年男「やあ、相変わらず早いねぇ」
兄「……」
中年男「食事は済ませたかな? さっそく出発するが」
兄「いらねえよ、とっとと行こうぜ」
中年男「ははは、食べないともたんぞ? それとも……早く行きたいのかな?」
兄「うっせえ、余計なお世話だ……」
中年男「全くいつまで経っても注意しないと態度を正さないな……」
兄「……っ!」
中年男「さあ、何かいう事は?」
兄「……も、申し訳、ありません────お父様」
サクっとメシくてくる
ただいま
バタン ブロロロロ……
父親「さあ、着いたぞ」
兄「……はい」
父親「今日は二人だけだ。喜べ、一人目は若い女の子だぞ」
兄(……喜べるか)
父親「さて、中に入ろうか。クライアントはもう着いている筈だぞ」
怪しげな建物内部
チンピラ風の男(以降男A)「ウッス、父親さん」
父親「ああ、また頼むぞ」
男A「へへへ、あんちゃん良かったなぁ。今日は攻めるほうだってよ」
兄「……」
父親「こら、私の大事な仕事仲間だぞ。ちゃんと挨拶しないか」
兄「──こんばんは」
男A「なんだよ、この間イジメた事まだ根に持ってやがんのか? ──あんだけ嬉しそうにヒイヒイ言ってたってのによ」
兄「──っ!」
男A「ははは! あん時ゃオイシかったぜえ! セレブのババア達の前であんちゃんイジめるだけで一人二十万だぜ! あの後家までクソ漏らさずに帰れたか? 随分ケツの穴緩んじまってたからなぁ!」ギャハハハ
兄「──」
男A「そうそう、あの時一緒に相手した兄ちゃん覚えてっか? あいつアレ以来目覚めちまってなぁ! 今じゃ自分から金出してイジめられに来るんだぜ? 世の中どう転んじまうかわかんねえもんだ!」
兄「お客さん……待たせてるんじゃないでしょうか?」
男A「ぃんだよ、今日の客は、焦らした方が、な」
兄「……」
男A「そういえば男Bのやつ──ああ、俺と一緒にやってたうちの一人、ホラあいつさ。あいつはあんちゃんが気に入っちまったみたいでよぉ、多分、そう遠くないうちにまた一緒に仕事することになると思うぜ!」
兄「……」
男A「そうだなぁ、今度は女装してやるってのはどう? 今流行りの男の娘ってやつ? へへへ、やべえなぁ……勃起してきちまった」
兄「っ!」
三十分後
父親「全く品の無い男だ。弁えというものを知らんからな、そう思わんか?」
兄「……はい」
父親「ははは、それにしても君は罪な男だ。あの女に似て美形に生まれてきてしまったばかりに、大勢を虜にしてしまった。まあおかげでお互い食うには困らんわけだが……っと、この部屋だ」
兄「……」
父親「今日は中で待っている女の子をひらすら甚振ってあげなさい。君のようなイケメンに痛めつけられるのが好きなのだそうだ。ちなみに、例の如く隣の部屋では”覗き見”の方々がいるからな。くれぐれも満足なさるように趣向を凝らすんだぞ」
兄「……わかり、ました」
バタン
父親(ククク……今日のお客はとびっきりだぞ? さぞかし驚くだろうな)
バタン カチャッ
兄(また鍵かけたのか……)
兄(部屋の鍵が開くまでが時間制限……それまでは休むことなく仕事をこなせ、か……)
兄(……クソッ、切り替えろ、ここから先は本当の自分じゃない)
兄(演技だ演技、これは仕事、これは仕事、自分の意志じゃない、これは仕事、仕事仕事仕事仕事仕事──)
パチン(電気の点く音)
女の子「フーッ フーッ」
★★★★
以降鬼畜描写が入ります
苦手な方は次の★★★★まで飛ばしてください
いやだから
http://haijin.blog7.fc2.com/blog-category-32.html
↑のぱくりじゃねえのこれって
兄「よお雌豚、辛そうだな」
女の子「フーッ……」ビクッ
兄「目隠しされて口塞がれて……おーおー、鼻フックまで……」グイッ
女の子「フーーッ」プルプル
兄「ん? 喋りたいか? 豚に喋る権利なんてあると思ってんのか?」
女の子「フーーツ フーーッ」プルプル
兄「それにしてもだせえ服装してやがんな、よくそんなんで外歩けるじゃ……げ、涎でぐしょぐしょじゃねえかよ」
兄「全く雌豚が服来て歩くとか生意気にもほどがあんだろうが。ほら、さっさと脱げ」
女の子「フーーッ」フルフル
兄「あ? 縛られてんのかこいつ……ほんとどうしようもねえクズだな。縛り付けないと大人しく”待て”もできなかったのか……ああ、そっちは雌犬か」
女の子「フーッ……ンン」
兄「仕方ねえなあ……じっとしてろ……よっ!」グッ
ビリビリッ!
女の子「ンーーッ!!」
兄「げ、手に涎ついちまった……くせえ涎してやがるぜ……」
女の子「ンー!ンー!」
兄「へぇ、雌犬のくせになかなかいい体してるじゃねえか」
女の子「ンフー ンフー」
兄「そういやお前甚振られるのが好きなんだってなぁ、そっちのケがある割にはあんまり傷痕とか見当たらないな」
兄「もしかして、”こういうところ”初挑戦だったか?」
女の子「ンフー……」──コク
兄「──っ!」
兄「…………こりゃいいや! つまりお前その辺の店じゃ満足しなくなっちまったってわけか!」
女の子「フー……」
兄「安心しな──ここじゃお願いしても手加減なんかしねえ。最も、俺も手加減なんかしねえけどな」ゴソゴソ
女の子「フーッ フーッ フーッ」
兄「こんな、風に、なっ!」ビシッ
女の子「フグゥゥゥ!」
兄「ほら、もういっちょう!」ビシッ
女の子「フグッ! ウグゥゥ!」
兄「どうだ? 音ばっかりでかいやつと違ってすげえ痛えだろ? もっとやってほしいか?」
女の子「ウグ……ウウ」
兄「……安心しな、ここじゃお前の痴態は誰にも漏れねえ。素直になれよ」ヒソヒソ
女の子「ウ……グ……」
兄「……」
女の子「フ…」コク……コクコク
兄「ふ、あはははは! もっとやってほしいとか抜かしやがった! いいぜ、だらしない雌犬には躾が必要だからな 遠慮なくいたぶってやるぜ!」ビシッ!
女の子「ヒグゥゥゥッ!」
兄「はっ! 喜んじまうんじゃ躾になんねえか。ほらっ!」ビシッビシッ
描き足りないけどここまでにしとく
濃厚ver後でうpする
★★★★
二時間後
兄「はぁ……はぁ……」
女の子「あ……はぁ……ぁ」猿ぐつわ取られて裸で横になってる状態
兄(……胸糞わりぃ……吐き気が……)
カチャッ
兄「──ふん、もうタイムリミットか。満足したか? 雌犬」(やっと……終わった……)
女の子「あは──もっと……もっとシテ──くださぃ」
兄「悪いけどよ、もう時間切れなんだ。最後にその顔、見せるのが決まりだけどな」
女の子「はぁ、はぁ……ごしゅじんさまのかお……みられる、のですね──あは、うれしいです」
兄「じゃあ目隠し外してやる」スルッ
兄「──あ……」
女の子「はふ……まぶしぃ──ぇ?」
兄「あ……ぁ、ああ……」
女の子「え──う、うそ……うそ……でしょ」
女「なんで……あんた、が──」
>>98
面白そうだな
後日読ませてもらうわ
建物の裏 庭内
女「……」
兄「──コーヒー、飲むか?」
女「あ、う、うん」スッ
女「ぃっ……」
兄「──」
女「あ、あはは……兄が、無茶、するから……」
兄「──ごめん」
女「──っ! あ、謝らないで、よ。 うん、あんたは悪くない、と思う……いや、法的にはどうかと思う、かもしれない、けど……」
兄「それでも、謝らせてくれ……」
女「──、その、こっちこそ、ごめんなさい。嫌だったでしょ?」
兄「声で気付かなかった?」
女「お互い様でしょ。あの部屋結構声響いて……っ」ボッ
兄「──っ!」プイ
兄「……なぁ」
女「な、何よ」
兄「多分聞かない方がいいっていうか……聞いちゃ駄目なんだろうけど」
女「……」
兄「何でお前、こんなトコ」
女「そ、それを聞く!? フツー!? ありえない!!」
兄「だ、だって気になるだろ! お前、その、そんな風にちっとも」
女「──っ! ああそうよハイハイ! どうせもうぶっちゃけた相手だから言っちゃうけど、あたしはマゾよ! ドMよ! 変態よ!! これで満足!? バラしたければどうぞご自由に! そのかわり」
兄「バラさねえよ」
女「な、何よ弱みにでもしてつけ込もうっての?」
兄「そんな事するかバカ!」
女「……」
兄「ごめん、聞いた俺がバカだった……ほんと俺、バカだ……」
女「──今のはおあいこって事で」
兄「あ?」
女「……あんたこそなんでこんなコトやってんのよ」
兄「──」
女「……」
兄「──」
女「……」
女「……言いたくないなら別」
兄「妹のためなんだ」
女「え?」
兄「うち両親いなくなって金ないからさ、普段の生活もままならないんだ。でも、あいつにはせめてちゃんとしたとこに進学させてやりたいから……でも普通のバイトじゃ、学費と生活費なんて、稼げないだろ?」
女「うん、そうだね……」
兄「ほんとは学校も辞めて働きたいんだけど、俺が学校辞めたらあいつも辞めて働くとか言い出して……だから、その、学校行きながらでも収入が大きい仕事、探して……」
女「そうだったんだ……」
兄(──ごめん)
カチャ
父親「おや、こんな所にいたのか。そろそろ休憩時間は終わりだぞ」
女 ビクッ
兄「……はい」
父親「さて、次の仕事だ。準備があるから部屋に入っていなさい」
兄「……はい」
父親「そういえばお嬢さん」
女「な、なんですか」
父親「君は運がいい。本来なら君が今日払った額の倍の料金が必要なんだが……今日のプレイで大満足なさったお客様がこの後のショーに是非とも君をお招きしたいそうだ」
女「いえ……遠慮しておきます」
父親「そう言わずに。確かに彼らは倒錯した趣向の持ち主ばかりだが、基本的には紳士淑女ばかりだよ。それにお金持ちばかりだから……それなりのお小遣いを貰えるかもしれないよ?」
女(う……お小遣い。き、今日ので○万円(冗談じゃない額)も使っちゃったしなぁ)
女「わ、わかりました」
父親「うむ、いい子だ。ああ、ショーが終わったらちゃんと送ってあげるから、安心したまえ」
父親(ふふふ……)
バタン
女(うわ、何ここ……薄暗い)
紳士A「おお、君はさっきの!」
女「……」コクリ
紳士B「いやあよく来たよく来た。ささ、座りたまえ」ズズ
女「ひっ」
淑女A「ちょっと紳士B様? 悪戯が過ぎましてよ?」
淑女B「そうですわ、いくらこの女の子がマゾの雌犬でも、今はこちら側でショーを鑑賞するお仲間でしてよ?」
淑女C「でもそこの女の子がそちらのほうがいいとおっしゃるなら、かまいませんわ」
女「いえ……普通の、椅子で……」(ば、バイブ椅子……)
紳士B「ははは、いや失敬。昔から悪戯坊主が過ぎましてな。お嬢さんが私の好みで可愛らしいから、つい悪癖がでてしまった」
紳士A「それではこちらの椅子にかけなさい。もうすぐショーがはじまる」
女「し、失礼します」
紳士A「それにしても先ほどは見事だった。どうだい? 今度ウチで私の相手をしてみないかい? お金なら弾む」
女「え、えっと、その……」(うわ、よく見ると気持ち悪いオヤジじゃない……)
紳士A「そうだ、これは先ほどの君への敬意だ。はじめてで我々を満足させるなんて大したものだよ」スッ
女「えっ、これは、あの」
紳士A「安心しなさい。これは本当に私からの心ばかりだ。相手をしろと言うのも冗談だよ。ここにいる者達はね、私を含めて鑑賞が好きな連中なんだ。でなければ今頃”あちら側”、ステージのほうにいる筈だよ」
女「じゃ、じゃあ、ありがとうございます……」(あちら側って……?)
パチッ
女「!?」
紳士B「しっはじまるぞ」
淑女B「ああ、楽しみですわ……」
淑女C「はぁ──どうしましょう、もうわたくし濡れてきてしまいました」
女(これって……まさか)
バチンッ
女「あっ!」
淑女B「そうですわ、先ほどアナタを責めていた彼が、今度は責められる側……」
女「え、こ、これって……」(ま、マジックミラーってやつ? じゃあ……さっきのも、こいつらに……)
十数分前
兄「……」
男A「へへ、次の仕事はあんちゃんが責められる番だ」
兄「……っ」
男A「ちゃんとこいつ飲んどけよ? ほら」
兄「……なんすかこれ」(また、こいつか……)
男A「毎回うるせえなぁ、単なる興奮剤だよ興奮剤」
兄(どうせまた媚薬か……麻薬かなんかじゃないのか?)
兄(こんな媚薬、ほんとに存在するわけないから、麻薬か? でも後遺症とか何もないし……ただの興奮剤か?)
兄 ゴクッ
男A「よーし、言っとくけど今日はチョーハードになるかもしれねえぞ? ほら、そろそろ部屋行きな」
兄「はい……」
プレイルーム
兄「……女ものの服 う、下着も……」
兄「今日はこれを着て──ん?」
男A『そうだなぁ、今度は女装してやるってのはどう? 今流行りの男の娘ってやつ?』
兄「そういう、事か……」ゴソゴソ
兄(よし、終わった……スカートって服ってか布だな……)
ガチャッ
兄「あ……」
男B「はぁ~い、久しぶりねぇ、元気だったぁ?」
男A『多分、そう遠くないうちにまた一緒に仕事することになると思うぜ!』
兄(そうか……)
男B「アタイこの間あなたとやった時から、一時もあなたの事忘れなかったわぁ。あれよ、忘れねばこそ何とやら、ってやつ? さ、はじめましょ、今日はアタイとマンツーマンよ。それにしても……女装姿も可愛いわねぇ……ああん、ホント取らなくてよかったぁ」ビクン
兄「う……」
男B「いい? 今晩アタイはあなたのお姉様よ? あなたはずっと女の子の言葉遣いね、いい?」
兄「は、はい……宜しくお願いします……お姉さま」
女「ぁ……ぁ──」
紳士A「うむ、やはり生の臨場感は素晴らしいなぁ」
淑女B「ほらそこよ! はぁはぁ、もっと見せてください! ああんっ」
淑女A「あ、あんなに入ってるのに……あの子のがぷるぷると……いいわぁ」
紳士B「ほほっ、素晴らしい! 是非今回の録画も買っていくとしよう!」
淑女C「どう? お嬢さん? ”ご主人様”が女装して責め立てられるのは……」
女「あ……ぃ、ぃや」カチカチカチ…
紳士B「まだまだこんなものじゃないぞ? あの男Bというやつは、とにかく色んな性癖を持っている男だ……そら、おでました」
女「い、いや……」
二時間後 車の中
兄「……」
女「……」
父親「もうすぐ女ちゃんを下ろす場所だ」
兄「……」
女「……」
父親(くくく……)
父親「ほら、着いたぞ」
女「……どうも」
父親「是非また利用してくれたまえ、君の事を心から待っているぞ」
女「……っ」バタンッ
タッタッタッ……
父親「ふふ、どうだったんだ? 同じ学校の女の子を甚振った感想は」
兄「──てめえ、知っててやったのか」
父親「なんだその言い方は。気心のしれた相手のほうが緊張せずにすんだだろうという親切心だぞ?」
兄「ぐ……」(下衆屋郎が……っ!!)
父親「さて、夜ももう遅い。そろそろ我が家へ帰ろうか」
兄「……」
父親「と言っても、私はまだまだ仕事があるから家には戻れんがね。やれやれ、困ったものだ」
兄(ふざけるな……戻ってこられてたまるか!)
父親「では出発するとしよう」
ブロロロロ……
兄弟宅近く
兄「ここでいい」
父親「おや、家まで送るぞ?」
兄「家に寄り付かれたくないんだよ」
父親「だろうなぁ……ふふ」
兄「──」ギロッ
父親「わかったわかった、そんなに睨むな。ああそうそう、これは今日の報酬だ」スッ
兄「……」
父親「感謝してくれよ? 君の年でそんなに稼げる学生なんて、そうそうおらんぞ?」
兄「……」ガチャ
父親「ではな、また宜しくたのむぞ」
ブロロロロ……
兄「……」
兄「──クソ外道が」
兄弟宅?
妹じゃなくて弟だったとは!
>>126
ごめんまちごた
兄妹な
兄(ぐ……立ったら……痛みが……)
兄(くそ……気持ち悪ぃ……)
兄(疲れたし──ああそういえばもう日付変わってるか……)
自宅前
兄(この時間だ、いくらなんでも寝てるだろうから……)
兄(起こさないように……)
ソロソロ……
兄(あ……)
妹「スー……スー……」
兄(な、何でお前、部屋に戻ってないんだよ……)
妹「スー……スー……」
兄(何で……俺なんかに、こんな晩飯まで……)
妹「ん、んん……兄さん」
兄「っ!」ビクッ ギシッ
妹「ん……にい、さん?」
兄「あ……」
妹「あ、兄さん、お帰りなさい。遅かったですね」
兄「……」
妹「バイトですか? こんな時間まで働くなら……その、私も」
兄「な、何で……」
妹「え?」
兄「何で寝てないんだよお前は!! 今何時だと思ってやがるっ!!」
妹「あ、その、兄さんのご飯とか、えっと」
兄「いらねえって言ってるだろうが! 余計なお世話なんだよっ!!」
妹「で、でも兄さん、私」
兄「いいからほっといてくれ! さっさろ寝」ドン
妹「きゃっ」ドタン!ガシャン!
兄「あ──」
妹「あ……」
妹「ご、ごめんなさい! す、すぐ片付けます!」カチャカチャ
兄「──」
妹「ごめんなさい……これ、片付けたら寝ますから……あの、お風呂沸いてるので、兄さん……いた」プツッ
兄「──っ」
妹「え、えへへ……この肉じゃが自信作だったから、食べてほしかったんです、けど……」
兄「お前は、何で……そう……」
妹「え?」
兄「……」ガチャバタン
妹「あ──」
妹「にい、さん……」
ちょっとだけ疲れたので休憩
ただいま
続きいきます
自室
兄「はぁ、はぁ……」
兄「また……あたっちまった……」
兄「今度は……突き飛ばしちまって……ケガまで……最悪すぎるだろ」
兄「なんであいつは、こんな俺のために……あんなに……」
兄「いっそ嫌ってくれたほうが……いいっての……」
同時刻 某オカマバー
男B「ごめんごめぇん、待ったぁ?」
担任「待ったじゃないわよ。全くいくら明日休みでも、暇じゃないんだからね?」
男B「さすが聖職者ねぇ。あ、マキちゃんやっほ♪」
マキ「あれ、Bせんぱぁい、今日オフですよね?」
男B「うふふ、今日はいいコトあったから、ゴキゲンなうちにお酒でもね」
担任「で、そのいいコトのために散々ヒトを待たせてたってわけ? オネエの時間は乙女より貴重なのよ?」
男B「ま、ま、そう言わずに。ホラ、今晩はおごったげるから」
担任「調子いいんだから……でもせっかくだから甘えちゃおっかな♪ マキちゃぁん、梅酒ちょーだい!」
マキ「はぁい! ゆっくりしてってくださいねぇ」
担任「それにしてもおごりなんて随分羽振りがいいじゃない」
男B「うふふ、実は今やってるお仕事がこれまたおいしいのよぉ! 今日もいっぱいボーナス貰っちゃった」
担任「あんたまさか、また危ないことやってるんじゃないでしょうね?」
男B ギクッ「そんなことないわよぉ。接客業よ接客業」
担任「そう? ならいいけど、危ない橋だけは渡るんじゃないわよ? 今じゃあたしらも随分過ごしやすくなってきてるんだから」
男B「そうねぇ、昔は素の自分達を認めてくれるヒトなんて、本当にごく一部だったものねぇ」
担任「危ない橋といえば、最近うちの生徒が夜中に出歩いてるのよねぇ」
男B「あら夜遊び? 駄目じゃないちゃんと指導しなきゃぁ、そんな年頃から変な事覚えると後々大変よぉ」
担任「変なコトに首突っ込んでないかどうか……心配だけど、教師にできる事って少ないのよね。あーあ、この仕事向いてないのかなぁ」
男B「戻ってくるならいつでも歓迎するわよ♪ あなたがここ辞めたのってもう十年も前の事だけど、未だに古株のお客さんとか、あなたの事懐かしがってる人もいるんだから」
ガラガラガラ
マキ「いらっしゃいませー♪ あ……こんばんわ」
ヤクザA「おう、店長いるかぁ?」
マキ「……少々お待ちください」
男B「っ」ビクッ
担任「あら……ケツ持ちの人?」
男B「……そうよ、ホラ、有沢組の」
担任「へぇ……まあこういうお店だから珍しくもないけど……教師としては反応に困るわねぇ」
男B「見てみぬフリすればいいのよっ」
担任「……何焦ってるのよアンタ」
男B「別に焦ってないけど……なんていうか、ヤクザの人の空気って苦手なのよねぇ」
担任「そんなの好きな人いないでしょうけど」
ヤクザB「兄貴、やっぱ俺ここの空気苦手っすよ……」
ヤクザA「あ? 何だ?」
ヤクザB「昔その……若頭に拾ってもらう前、ちょいとヘマしちゃって…………ケツを」
ヤクザA「く、くくくくっ!! まあ何だ、これも仕事だ。文句ぬかすな!」
ちょっと●しにいってくる
えっ、殺し?
>>159
犯し、だろ
ただいま
>>159>>160 http://unko.client.jp/AA/aa1.html
翌日
兄妹宅
兄「ん……」
兄「はぁ……朝か……うげ、もう昼じゃねえか」
兄「あいつは……確か部活で休日登校か」
トントントン
ガチャ
兄「あ……」
手紙「兄さんへ。昨日の夜はごめんなさい。肉じゃが作り直したので良ければ食べてください。お味噌汁も一緒に冷蔵庫に入れてあります。ご飯は炊きたてがジャーの中にあります。
お風呂洗ってありますので沸かしてください。夕方前には帰ります」
兄「……」
兄「食べたほうが……いいよな」
兄「……」モグモグ
兄(うめぇ……なんだこれ、あいつこんなに料理うまかったっけ……)ズズ……
兄(味噌汁の味……母さんのに似てる気がする……)
兄 はぐっはぐっ(昔はひどかったっけな……)
回想
妹「兄さん、あの、ご飯できました」
兄「お、おお! 頑張ったな」
妹「その、一応レシピ見ながら作ったので、食べられないことはないと思うんですけど」
兄「大丈夫だ。俺ってバカ舌だから」
妹「え、と……あ、あはは」
兄「じゃあいただきます」(てゆうか初めてで肉じゃがとかハイレベルすぎないか?)パクッ
妹「……」
兄(う、薄っ! そのくせ妙に塩加減が……)モグモグ
妹「ど──どうです、か?」
兄(げ、よく見ると米もべちゃべちゃ……うわ何だこの味噌汁、明らかに味噌多いだろ……これ絶対塩分過多だって……ほんとにレシピみたのか? しょ、正直に言うべきか言わざるべきか……)
妹「あの……」
兄「……いいか妹よ」
妹「は、はい!」
兄「安西先生は言った、基本は大事だと」
妹「はぁ……」
兄「だからまず基本からちゃんと学べ。その──母さんの見よう見まねだからレシピ見てもちょっと違っちゃうんだろ」
妹「あ……そう、ですね」
兄「とりあえず切り方から始めろ。それにこれ多分……いや絶対調味料も母さんの真似して目分量だろ」
妹「ご、ごめんなさい!」
兄「いいって。それに、いいセンはいってると思うぞ? 味自体は微調整のレベルだと思う。焦らなくていいから……今度こそうまい味噌汁飲ませてくれ」
妹「あ……はい、頑張り、ます──」ポッ
回想おわり
兄「ごめんな……バカな兄貴で……」ポロッ
兄「そういえば、白メシついでないな。炊飯器の中にあるんだっけ」ガタガタ
兄「風呂も入ろう。しばらく湯船浸からずにシャワーだけだったし……」
カパッ
兄「……」
兄(あいつ……絶対目盛り間違えてるだろ……)
同時刻 妹の学校
妹「いただきます」ガサガサ
妹友「へえ珍しい。コンビニ?」
妹「うん、昨日は晩御飯残らなかったから」
妹友「あ、じゃああのお兄さん、やっと素直になったのね」
妹「う、うん」
妹友(ちょっと引きつってる……相変わらず嘘がヘタだなぁ……ん?)
妹友「あんたその手、どうしたの?」
妹「あ、これ昨日料理してる時に切っちゃって」
妹友「──嘘言わないで。どうやって包丁使ったらそんなトコ切るのよ」
妹「え、えっと……」
妹友「もう駄目、あたし限界」スクッ
妹「ち、ちょっと何!?」
妹友「お姉ちゃんに電話してあの兄貴の携帯番号聞き出す。絶対文句言ってやるんだから」
妹「そんな! これはほんとに関係ないの! 私が悪いの!」
妹友「何があったかは知らない、けど元々アタシはあんたの兄さんの事許せなかったし、丁度いいわ」
妹「そんな……兄さんは別に……」
妹友「アタシ言ったよね? 妹ちゃんがお兄さんのせいで傷つくことがあったら、絶対に許さない。あんたに嫌われても報いを受けさせるって」
妹「妹友ちゃん……」
妹友「とめても無駄だから、絶対に」ズカズカズカ……
妹「あ……」
プルルル プルルル プツッ
女『は~い……』
妹友「あ、お姉ちゃん? すごい眠そうだけど、もしかしてこんな時間まで寝てたの? てゆうか昨日帰って来たの何時?」
女『うるさいわねぇ……何よ、悪い?』
妹友「ママもパパも放任主義だけど、あんまりひどいと流石に怒られるよ?」
女『説教するために電話してきたの? いい度胸じゃない妹のくせに……』
妹友「まあいいか。 ちょっと聞きたいんだけど……お姉ちゃんは妹の兄さんと友達だったよね?」
女『うぇっ!?』ドタン!バタバタッ!
妹友「……何変な声だして」
女『な、何でもない! あ、あああんたアイツの何知ってるのよ!』
妹友「何っていうか……まあ、知らないから電話したというか」
女『は、はぁ!?』
妹友「あの人の電話番号、知ってたら教えて?」
女『な、なんでっ!?』
妹友「あっと、その、お姉ちゃんには正直に言うけど、さ」
女『う、うん』
妹友「アタシの大事な人が、あいつに傷つけられてるの」
女『──だ、大事な人が、傷つけられ……』
妹友「本人は お兄さんは関係ない、悪いのは自分だって主張してるんだけど」
女『へ、へぇ? 奇遇ね……じゃない、えっと』
妹友「一度文句言ってやらなきゃ気がすまないから、連絡先知りたいの。でも妹ちゃん絶対教えてくれそうにないから……」
女『だ、駄目よ!』
妹友「え?」
女『そんな……あんたは関わっちゃ駄目だから! ね! 解って!』
妹友「お、お姉ちゃん?」
妹友「──というわけなの」(電話代ヤバ……)
女『ああ……そう……なるほど……』
妹友「お願い、連絡先教えて」
女『う、う~ん勝手に教えるのもなぁ……それにあんた流石にそれはお節介じゃない?』
妹友「アタシもそう思う。でもやっぱり何もしてあげられないのは嫌だから」
女『そこまで言うなら……でもあんた、それは偽善よ?』
妹友「やらない善よりやる偽善、って言葉があるの知ってる?」
女『何それ……』
妹友「なんか……たらこ唇の有名人が言ってたんだって」
女『はぁ……解ったわよ。でも勝手に番号教えるのは流石になぁ……帰りに直接行ったら?』
妹友「え゙、えっとそれは、大丈夫かなぁ?」(怖いってそんなの!)
女『大丈夫大丈夫、間違っても初対面の女に変なことするようなやつじゃ──』ピクッ
女『──ないから』
妹友「何よその間はっ!」
女『と、とにかく、文句言いたいなら直接自分で言いなさい! あと言いたいこと言ったらすぐに戻ってきなさい! 変に関わっちゃだめよ! いい!? じゃっ』プツッ
妹友「あっちょ!」
妹友「はぁ……なんか、おかしかったなぁお姉ちゃん」
妹友「もしかして……妹ちゃんのお兄さんに惚れてるとか……」
妹友「ありえる……あれで妙に惚れっぽいとこあるし……」
妹友「うーん肉親の恋路を応援するべきか、親友の禁断の恋心を応援するべきか……って相手が、今から文句言いに行く人ってのが引っかかるけど」
♪~The flames in your eyes calls your bluff~
兄「ん?誰だ?」ピッ
兄友『ようブラザー!』
兄「お前と兄弟の契りを交わした覚えはないが」
兄友『寂しいこと言うなよぉ。ま、いいや。ちょい忙しいから用件だけ言うぜ』
兄「何だまたか?」
兄友『ああ、実家の手伝いでまたしばらく学校休むわ。すまないけどまたノート頼めるか?』
兄「いいけど、試験近いぞ? 大丈夫か?」
兄友『お前のノートがある限りそっちは抜かりはない。問題は出席日数だな』
兄「そればっかりはどうしようもないな。にしても随分せわしない実家だよなぁ。何やってんだ? いい加減教えろよ」
兄友『いい男には秘密がつき物なんだよ。ま、俺も卒業したらちゃんと継ぐつもりだし、今の内からってね』
兄「いいなぁ卒業後の仕事が決まってるなんてさ。俺にも紹介してくれ」
兄友『うーんそうしてやりたいのはヤマヤマだが、生憎俺の一存じゃ紹介するのはなぁ』
兄「そうか……」
兄友『ま、お前色々器用だし、何とかなるだろ。とりあえず目先の試験の事考えてろよ』
兄「その発言にはノートと言う下心が見え隠れしている気がするが」
兄友『いじわるね、でもそんなトコロが素敵』
兄「しばいたろかお前」
兄友『イヤンッ』
兄「はぁ……まあ、ノートの件は了解した。ガッコとオネエには自分で言えよ?」
兄友『わーってるよ』
兄「ああそれとな」
兄友『あん?』
兄「一週間分な」
兄友『あっちょ!』
プチッ
すいませんお風呂いてきます
戻ってきたら続き書く
明日休みだから心置きなく続けられるぜ
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