幼「すごい……ちょっとくわえただけで、こんなにお汁があふれて……ゴクンッ」
俺「お、おい! そんなにがっつくなよ」
幼「だって、こんなのはじめてなんだもん……んっ、もう我慢できない!!」ハムハムハム
俺「うわっ!? ちょっと落ち着けそんなくわえ方したら!! うくっ!!」パリパリプリュン
幼「きゃあ!?……やだ、顔にいっぱいかかっちゃったよ……」
俺「ったく、だからやめろっていったろ? このソーセージは特に溢れやすいんだからよ」フキフキ
幼「ん……ごめん、だって、本当に美味しかったんだもん俺君のソーセージ」
俺「ははっ、当たり前だろ? めっちゃググって探しまくった本場のチップと肉と厳選した香辛料でつくった究極のソーセージだからな!」
幼「最近、俺君の部屋からよく煙があがってると思ったら、こういうことだったんだね」
俺「ああ、スモークチップの調合に時間がかかってな、この一ヶ月、日に三十回は部屋で焚いて煙をテイスティングしていたからな」
幼「そうとも知らずに、煙が出るたびに消防車を呼んだり、窓から消化器を投げ込んだりしてごめんね」
俺「ああ、この地域の消防出動回数が異様に跳ね上がったらしいな」
幼「たぶん俺君の家が火事になっても隕石が落ちてもテロリストに占拠されても、もう消防も警察もきてくれないよね」
俺「ああ、とんだ狼少年ってやつだ。だが、この究極のソーセージが完成したからには、もうそんなことはどうだっていい」
幼「どういうこと?」
俺「このソーセージを市場に出せば、俺専用の消防車も警察も手にはいるからな」
幼「えっ!」
俺「えっ!」
俺「どうした幼馴染み?」
幼「いや、えーと、俺君はこのソーセージをその、売りに出すの?」
俺「そのつもりだが?」
幼「それって、その、このソーセージを市場に流通させて……?」
俺「ああ、とりあえずはネットショップで完全受注生産だな」
俺「そんで顧客が付いたらとりあえず成○石井的なスーパーのバイヤーが目をつけるだろう」
俺「そしたらまあ、交渉次第で卸してやってもいいかな? いや、あんまり流通させても有り難みが薄れるか?」
俺「だったらいっそのこと……ブツブツブツ」
幼「俺くん……」
俺「どうした幼馴染み?」
幼「いや、えーと、俺君はこのソーセージをその、売りに出すの?」
俺「そのつもりだが?」
幼「それって、その、このソーセージを市場に流通させて……?」
俺「ああ、とりあえずはネットショップで完全受注生産だな」
俺「そんで顧客が付いたらとりあえず成○石井的なスーパーのバイヤーが目をつけるだろう」
俺「そしたらまあ、交渉次第で卸してやってもいいかな? いや、あんまり流通させても有り難みが薄れるか?」
俺「だったらいっそのこと……ブツブツブツ」
幼「俺くん……」
俺「んー、やっぱりネットオンリーでいくか?」
幼「俺君!」
俺「しかし食品偽装で高級ホテルに不信感が高まってるいま、それを逆手に……」
幼「俺君!!
俺「!? どうした幼馴染み、おかわりか?」
幼「本当に……本気なんだね……」
俺「ああ、お前だって食ったろ? あんなに上手そうに咥えてたじゃねえか」
幼「っ!? そうだけどっ、でもっ!!」ガタッ
俺「どうした幼馴染み?」
幼「いや、えーと、俺君はこのソーセージをその、売りに出すの?」
俺「そのつもりだが?」
幼「それって、その、このソーセージを市場に流通させて……?」
俺「ああ、とりあえずはネットショップで完全受注生産だな」
俺「そんで顧客が付いたらとりあえず成○石井的なスーパーのバイヤーが目をつけるだろう」
俺「そしたらまあ、交渉次第で卸してやってもいいかな? いや、あんまり流通させても有り難みが薄れるか?」
俺「だったらいっそのこと……ブツブツブツ」
幼「俺くん……」
「どうしたんだよ!? 落ち着けよ!!」
幼「あうっ……ごめん。わっわたし、ちょっと用事があるんだった! ごめん俺君、また明日ね!!」
俺「まてよ幼馴染み! まだパセリ風味ガーリック風味クレアおばさんのシチュー風味の試食が!!」
幼「ダダダダダダダダダッ」
俺「なんなんだあいつ……」
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