女2「トマトぉ!!トマトくださァァい!!」
女3「私にちょうだァい!!なんでもしますゥ!!」
俺「なんでも?・・・本当になんでもするんだな?」
トマト全盛の時代。
トマトがあれば永遠の美しさが手に入ると信じた女たちはトマトを追い求め
トマトこそが男のステータスとなっていた。
俺「じゃあそこのかわいこちゃんとデカパイ!お前らにやるよ」
かわい子「やったァ!!トマトやったァ!!!」
デカパイ「ワァァァァイ!!トマトワァァァァイ!!!」
ブス1「ゲエぇぇぇッ!!なんであんな女にィィ!?」
ブス2「差別よォ!!私たちにもよこしなさァァァい!!!」
俺「うるせぇブス、帰った帰った!」グイッ
ブス1「あッ、今オッパイ触ったあァァ!
」
ブス2「セクハラ!セクハラ!」
ブス1「訴えられたくなかったらトマトよこしなァァ!!!」
ブス2「そーだそーだァ!!」
俺「チッ」
ブス1「あんだその舌打ちはよォォォ!!」
ブス2「トマト持ってるからッてスカしてんじゃネェぞこの馬面ァァ!!」
俺「・・・わかったよ。裏の畑にトマトがあるからさ。ただちょっt」
ブス1「トマトォォォ!!」ダダッ
ブス2「トマトマトマトォ!!」シュビビッ
俺「行っちまった・・・」
俺「ま、しょうがねぇか・・・さぁて、かわい子ちゃんとデカパイちゃんは・・・!?」
かわい子「トマトんまぁァァい!!トマうまァァァ!!」シャグシャグ
デカパイ「や、やめなよぉ、俺さんがくれるまで待ってようよ」
俺「・・・」
デカパイ「お、俺さん!!わ、私止めたんだけど」
かわい子「トバトォ!!トバトおいひぃのぉォォ!!」シュグシュグ
俺「あーあ、かわい子ちゃんが台無しだぜ、おい」
かわい子「触るんじゃあねェこの馬面ァァ!!」バッ
俺「やれやれ。本性見たり、か」
かわい子「うるせぇ!!お前なんかトマトがなかったら誰が相手にするかよォォ!!」
デカパイ「か、かわい子ちゃん!そんな言い方って・・・」
俺「ふぅ・・・かわい子ちゃん、すまないが帰ってくれないか」
かわい子「あん?そんなこと言っていいのかなァ?ここでアンタにひどいことをされたって言いふらしてもいいんだよォ?」
俺「やれやれ・・・」
ブス1「ギャアァァァ!!」
ブス2「いだあァァい!!」
かわい子「・・・!?」
デカパイ「な、何っ!?」
俺「あーあ、裏の畑には"罠"が仕掛けられてるって注意を聞かないんだもんなぁ」
デカパイ「は、早く助けにいかなくちゃァ・・・」ダッ
俺「そうだな、あの罠はちょいと刺激が強すぎる」タタッ
かわい子「チッ、ブスなんかほっときゃいいのによォ~」
ブス1「たしけてェェェ~!!」シュワ
ブス2「もうしましぇェェェん!!」シュワリ
俺「あーあ、ずいぶんと"こいつら"を怒らせちまったようだな」
デカパイ「こ、これは!?」
俺「この植物は獲物を捕らえると酸でじわじわと表面を溶かしていくんだ」
かわい子「さ、酸ですってェ!?」
俺「この植物の酸は即効性はないがじわじわと体表から染み込んでいく。
そして数日後、開放された時には皮がデロデロになっているのさ。そう、まるで茹でトマトのようにね」
デカパイ「そ、そんな!俺さん助けてあげて!!」
俺「ふぅ、しょうがないな。ここの茎を少し刺激してやると・・・」
植物「ピィー」グァバァァ グチャッ
ブス1「おごえぇェェ!!」
ブス2「オボロロロォ」
かわい子「うわ臭っせェ」
デカパイ「よかった・・・無事でよかった」
俺「やれやれ。ブス共、トマトやるから帰れ」ポイポイ
ブス1「ウヒョォォォォ!!」
ブス2「トマトマトだぁァァ!!」
俺「デカパイに免じて今日は許してやる。二度と来るなよ」
ブス1「はァァァい!!」ダダッ
ブス2「しゅみましぇんでェす!!」シュタタタ
俺「さぁ、俺たちは戻ろう。トマト鍋でも食べようじゃあないか」
デカパイ「は、はい!」
かわい子「おじゃましましたァ~」タタッ
デカパイ「かわい子ちゃん!・・・行っちゃった」
俺「ほっとけ、家に入ろうデカパイちゃん」
デカパイ「かわい子ちゃん、何だか胸のあたりが膨らんでたような・・・トマト持って帰ったのかな」
俺「ああ、どうやらあれも持って行っちまったみたいだな」
デカパイ「あれって?」
俺「まぁ人体に直接影響はないさ。さぁ、トマト料理を作ろう」
かわい子「大漁大漁ォ!ざまみやがれぇぇ!!」
かわい子「これだけあればあのイケメンも・・・グヘヘヘ」
かわい子「あッ!このトマト一つだけすごくウマそーッ!!食べちゃお!!」
トマト「キシャアァアア」クワッ
かわい子「な、トマトがッ!私の服をッ!!」
トマト「キシャアア」バリバリ
かわい子「いやっ!私の服食べないでェェ!!」
【サラダ・キングダム】
真っ赤に熟れたトマトに擬態する新種の植物。
人体に害はないが衣服の繊維を好んで食すため、不用意に近づくと服を剥ぎ取られる。
かわい子「いやぁァ!!私のスカート!!え!ブラもォ!?」
かわい子「アーン!ひどいひどい!パンツまで取られたァー!」
通行人「おっ、あの子裸だぜ!」
通行人2「うひょー!かぁわいい!」
かわい子「な、何よ!こっちこないで!いやァァァ!!」
かわい子
公衆の面前で全裸を晒して再起不能
一方その頃
俺「いやぁ、デカパイちゃんって料理上手なんだね」
デカパイ「エヘヘ、俺さんに褒められたくて張り切っちゃった」
俺「あぁ、お腹パンパンだよ」
デカパイ「ふふっ、膨らんだのはお腹だけじゃないみたい」
俺「ま、参ったなぁ」
デカパイ「ベッド、行きます?」ムニュッ
俺「・・・!!」ゴクリ
デカパイ「そ~れそれ♪」ニュチュッ
俺「あァッ!包まれてるゥ!!包み込まれてるゥゥゥ!!」
デカパイ「とりゃあ!」ムチュ
俺「ふぅあああ!動いちゃらめぇ!!」
デカパイ「ほれほれ~♪」ギュチュゥゥゥゥ
俺「で、出ましゅうゥゥゥ!!」バルルルル
数分後
俺「ふぅ、すごく良かったよ」
デカパイ「ふふっ、私もすっごく気持ちよかったです」
俺「あのさ、デカパイちゃん」
デカパイ「何ですか?」
俺「俺と、真剣にお付き合いしてもらえないかな?」
デカパイ「えっ?」
俺「デカパイちゃんが好きなんだ。俺、トマト育てるしか能がないけど・・・」
デカパイ「そんなことない!俺さんはいろんな植物を操れるじゃないですか!」
俺「ははっ、大したことじゃないよ。ちょっとやつらの習性を知っていれば誰でも出来るさ」
デカパイ「習性?」
俺「うん。例えば昼間見た酸で体を溶かす植物は電子音に弱いんだ。
携帯の着メロでも流してれば大人しいもんさ」
デカパイ「ふぅーん。他にはどんな罠が仕掛けてあるの?」
俺「あとはネズミ捕りくらいだな。そんなに仕掛けたらトマトの世話が大変だろう?」
デカパイ「ふーん。じゃあ携帯を鳴らしてれば大丈夫なのね?」
俺「あぁ。なんでそんなこと聞くの?」
デカパイ「こ、これから俺さんのお手伝いができたらいいなって思って」
俺「手伝い?」
デカパイ「うん、"彼女"としてあなたのお手伝いをしたいな!」
俺「そ、それって!!うぉぉ、デカパイィィ!!」
デカパイ「もう、鼻息荒いよぉ」クスクス
翌日
俺「じゃあ、行ってくるよ」
デカパイ「うん!お留守番してるね~」
俺「頼んだよ。畑は危ないから近づかないように」
デカパイ「はァーい!いってらっしゃい!」
俺「いってきま~す」ガチャッ
デカパイ「・・・行ったかな?さァ準備準備♪」タッタッ
数時間後
俺「ふぅ、やっと我が家が見えてきた・・・ムッ、裏庭の様子が!?」
ザザザザ
俺「何かが変だぞ?植物達がざわついているッ・・・」
ピ・・・ピピ・・・
俺「それに・・・わずかではあるが聞こえる電子音!これは携帯の着メロ!!」
俺「信じたくはないが、デカパイ・・・まさかッ!」
俺「お、落ち着け!デカパイにももう一つの"罠"については秘密にしておいた!畑は無事なはずだ!」
俺「大丈夫だ、あの"罠"なら侵入者を確実に捉えられるはずッ!とにかく畑へ急ごう!」
キャアアアアッ!!
俺「・・・あの声はッ!!」
かわい子「いやぁァァァ!!なんなのこの触手ゥ!?」
俺「やはりお前か。昨日で懲りていれば良かったのにな」
かわい子「なんとかしてェ!この触手が離れないのォ!!」
俺「やれやれ、この植物は日没になったら活動を停止する。それまで待つんだな」
かわい子「そんなァ!!」
【触手草】
正式な名前はない。
太陽光によって活発に動き回る植物。
人間の陰部へと触手が侵入し、少しずつ分泌液を吸い取るが、ごく微量であるため人体にただちに影響はない。
なお、優れた品種は人間の分泌液がより出やすくなる方法を熟知しているため
股間だけでなく、その他の性感帯も触手で刺激してくるのが特徴である。
俺「普段世話をする時は特殊なフェロモンを出す装置を置いておけば避けられるんだが
獲物を捕らえた後では効果がないからな」
かわい子「た、助けなさいよこの馬面ァァ!!」
俺「やれやれ、そんな姿になってもまだそんな生意気な口をきくかね」
かわい子「ふ、ふざけるなよォォ!このヘンタ・・・あァんっ!」
俺「ハハハ、かわいい声が出てきたじゃないか」
かわい子「くそォ・・んッ!こんなやつに・・・んんッ!!」ビクン
デカパイ「俺さん帰ってたの?二人のお付き合い記念パーティの準備できた・・・キャア!」
俺「で、デカパイ!来るんじゃあない!」
かわい子「うぅ・・・あんっ!助けてよぉ・・・んふぅっ!」
デカパイ「大変!早く助けなくちゃァ!!」ガサッ
俺「だめだッ!まだもう"一体"そいつは生えているんだッ!!」
触手「ショォォォォッ」ヌチャリヌチャリ
デカパイ「えっ、いやぁァァァ!!」
俺「デカパイィィィ!!」
デカパイ「いやぁァァ!!助けてェ!!ヌメヌメしたのが入ってくるぅ!!」
俺「な、なんてことだ、デカパイまでッ!!」
かわい子「あ、ああんっ!!やめてよこのォ!」バシッ
俺「だめだ!暴れるんじゃない!!」
デカパイ「いやあぁァァァ!そこダメェ!!」ジタバタ
俺「あまり暴れるとそいつは特殊な粘液を出すッ!!それには強力な媚薬効果があるんだッ!!」
触手「ジョオォォォ!」ドピュッ
かわい子「ひんっ!あ・・・あ・・・しゅ、しゅごいいい!!」
俺「遅かったかッ・・・!」
デカパイ「かわい子ちゃん!?いやぁぁぁ!!」ジタバタ
俺「パニックを起こしちゃあいけない!落ち着くんだ!」
デカパイ「だ、だってぇ!」バタバタ
触手「ジョジョジョォォォォ!」ドプドプッ
デカパイ「ひぃゃぁァァァ!!くゥゥるぅゥゥゥ!!」ガクガク
かわい子「おひょおぉォォ!!しゅごいしゅごいィィ!!」
俺「くそッ、最悪の事態になってしまったッ!俺にできるのは見守ることと動画を撮影することだけなのかっ!?」
俺「いや、それだけじゃあないぞ!あの方法だッ!あの方法なら二人を救えるっ!!」
かわい子「んぬほほぉぉぉォォ!!」
デカパイ「ぴぃゃぁあァァァ!!」
俺「しかし・・・ええいッ!迷っている暇はないッ!!」ブチッ
デカパイ「俺ざぁァァァんんん!!」
俺「トマトに含まれる成分なら触手の粘液を中和できるはずだ!
日没まで、この畑のトマトを食わせ続けて媚薬の効果を和らげるッ!」
かわい子「んびゃぁァァァ!!んびゃァァァ!!」ガクンガクン
俺「おい!このトマトを食べるんだ!!」
デカパイ「んごぉぉォォ!でもっ、それは俺さんの大事なトマドォォォ!」
俺「いいんだ!トマトなんか!君の命には変えられないッ!!」
デカパイ「お、俺ざああああんッ!!」シャグシャグ
俺「ほら、かわい子も食べるんだ!」
かわい子「うわぁぁぁ!!トマトうまぁぁぁ!!」
俺「食べるんだ!日没まで食べ続けろッ!」
数時間後・・・
俺「やれやれ・・・ようやく日が沈む」
触手「シュシュシュンシュン」シューン
デカパイ「あァァァん・・・んんあっ!」ドサッ
かわい子「ふぐぅゥゥゥんッ!」ズシャッ
俺「開放されたか。触手が眠りについたんだ」
かわい子「んんっ・・・お、終わったの?」
俺「あぁ」
デカパイ「でも、俺さんの畑・・・トマトが全部なくなっちゃった・・・」
俺「いいんだ。君さえ無事でいてくれたら」
デカパイ「私はイヤ」
俺「えっ?」
デカパイ「私は安定的にトマトが食べられると思って俺さんと付き合ったの!
トマトのないあなたにはなんの魅力もないわッ!」
俺「なっ・・・!!」
デカパイ「さようなら。最後に言っとくけどあんたみたいな馬面、トマトがなかったら誰も相手にしないから!」
俺「じ、じゃあ昨日言ったことも嘘だったのか?」
デカパイ「嘘に決まってるでしょ。このバーカッ!」スタスタ
俺「うっ・・・うっ・・・」
かわい子「あははッ!フラれてやんの~!」
俺「なんだよ、お前もさっさと行けよ」
かわい子「あ、そういうこと言う?せっかくこれからあんたの手伝いしてあげようと思ったのにィ」
俺「えっ?」
かわい子「トマト、また育てるんでしょ?」
俺「あ、あぁ・・・」
かわい子「私も手伝うわ!その代わり、トマトがなったら一番に私に食べさせなさいよ!」
俺「わ、わかった」
かわい子「約束よ!来年も!再来年のトマトもだからね!」
俺「えっ?」
俺
その後トマトの品種改良に成功し、大農場のオーナーとなる。
享年72歳。
かわい子
もともと植物に興味を持っていた彼女のトマト栽培の素質が開花。
公私共に俺のパートナーとなり、三人の子を設ける。
享年86歳。
デカパイ
トマトを求めて再婚を繰り返し、最後は俺の農場の従業員のもとに落ち着く。
享年84歳。
完
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