十神「おい、苗木!面接の練習をするぞ」 苗木「は?」 (13)

苗木「なにそれ。未だに就活してるボクに対しての嫌味?」

十神「違う。拾ったスイッチを押してみたら何故か十神財閥から追放された」

苗木「あはは、そんなバカな」

十神「ならテレビを見てみろ」ピッ

豚神『俺が一族を導いてやる。十神の名に賭けて!』

苗木「誰この人」

十神「わかっただろ?今の俺はただの白夜だ。このままではマジでヤバイ」

苗木「確かにボクらと同じ落ちこぼれだね」

十神「最悪でもプーは避けたい。というわけでやるぞ苗木」

苗木「ボクが面接官で良いんだね?」

十神「お前如きが俺の能力を測る事など不可能だがな」

苗木「嫌なら止めるけど」

十神「スマン、頼む」

苗木「じゃあ一旦部屋に入るところからだね」

十神「ああ」

ドン!!!!!

苗木「」ビクッ

『おい、入るぞ!』

苗木「……」

『返事はどうした!?』

苗木「ど、どうぞー」

ガチャッ

十神「……返事が遅い。それにしても汚い部屋だな」

苗木「はい、落ちた。残念」

十神「なん……だと……!?」

苗木「まずドアそんなに強く叩かなくていいから」

十神「面接官の耳が遠かったらどうする。聞こえないだろうが」

苗木「十神クンのはそういうの通り越して扉ぶち壊す勢いだったよ」

苗木「普通にコンコンって2、3回叩けばいいから」

十神「ちっ……」

苗木「あと上から目線なのもダメだよ。あくまで面接してもらってるんだから」

十神「何故俺より何もかも下の落ちこぼれに媚び諂わなければならない」

苗木「それが嫌ならもうプー太郎でいくしかないね」

十神「くっ……分かった」

コンコン

苗木(おっ、今回は普通だ)

コッコッコン コッコッコン コッコッコッコッコッコッコン

苗木「!?」

ココッコッコココン  コン

シーン

苗木「……どうぞ」

ガチャッ

十神「失礼する、早速だが俺を採用しても良いんだぞ?」

苗木「うん、帰って」

十神「ふざけるな!!」

苗木「それはボクが言いたいよ」

十神「今回はちゃんと頼んだだろうが。何がダメなんだ」

苗木「あのノック何?普通にしてって言ったよね?」

十神「ふっ、あれは御曹司ノックだ。滅多に聞けるものでは無いぞ」

苗木「今度から普通ノックで」

十神「……愚民の考えはわからん」

苗木「十神クンの頭を千本ノックで治療した方がいいかもね」

十神「物騒な事言うな」

苗木「それからとりあえず敬語使おうか」

十神「敬語とは敬う相手に使うものだろう?何故貴様に使わなければならない」

苗木(あー、めんどくさい)

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