士郎「セイバー、2月14日って何の日か知ってる?」セイバー「はい」(484)

セイバー「確かバレンタインデーですね」

士郎「そうそう」

セイバー「それがなにか?」

士郎「いや……別に……」

セイバー「そうですか」

士郎(いや、セイバーのことだ。きっと用意してくれているはず)

セイバー(シロウ、チョコレートでも用意してくれるのでしょうか。楽しみです)

青でしたか

リビング

士郎「……」

桜「ふんふーん」

士郎(桜はほぼ確実に用意してるっだろうな。毎年、くれるし)

凛「ふわぁ……ねむ……」

士郎(遠坂はどうだろう……・いや、遠坂が甲斐甲斐しくチョコを渡すところが想像できないな)

ライダー「……」

士郎(ライダーもおそらくないだろうな。桜には渡しそうだけど)

イリヤ「すぅ……すぅ……」

士郎(イリヤはなんか豪華なやつくれそうだけど)

大河「面白いテレビやってないわねー」

士郎(あ、そうだ。藤ねえ用のチョコは用意しないと)

士郎(イリヤと桜からだけかな……)

セイバー「……」

士郎(セイバーから欲しいな……)

夕方

士郎「セイバー」

セイバー「はい」

士郎「夕飯はどうする?」

セイバー「お任せします」

士郎「今日はチョコっといつもとは違う料理にしてみようかなって思うんだけど」

セイバー「いいですね。お願いします」

士郎「お酒とかも飲むか?」

セイバー「え?いいのですか?」

士郎「うん。このお猪口で飲むといいよ」

セイバー「どうも」

士郎「……」

セイバー「……なにか?」

士郎「なんでもない」

セイバー「うん……うん……」モグモグ

士郎「美味しいか?」

セイバー「はい」

士郎「そうか」

士郎(セイバー……用意してくれてなさそうだな)

セイバー「シロウ」

士郎「な、なんだ?」

セイバー「あの……2月14日なのですが」

士郎「え……な、なんだ?」

セイバー「その日にならないと、駄目……なのでしょうか?」

士郎「え?あ、そ、そうだな。その日がいいと思う」

セイバー「そうですか」

士郎(な、なんだ……よかった……。やっぱりセイバーは用意してくれてんだ……)

士郎(どんなチョコかな。ま、チロルチョコでもただの板チョコでもいいけど)

セイバー(その日までチョコはお預けですか。ま、シロウのことです。きっと大きなチョコを用意してくれているでしょう)

翌日

桜「せーんぱい」

士郎「おはよう、桜」

桜「今年ももうすぐですね」

士郎「え?」

桜「バレンタインですよ。バレンタイン」

士郎「あ、そうだな。すっかり忘れてた」

桜「ふふ」

士郎「なんだ?」

桜「今年は腕によりをかけて、チョコレートケーキを作成しようと思ってます」エッヘン

士郎「それは楽しみだな」

桜「期待しててください」

士郎「ああ」

凛「……」

凛「ふーん……」

凛「ちょっと出かけてくるわ」

士郎「いってらっしゃい」

セイバー「おはようございます」

ライダー「おはようございます」

士郎「おはよう」

ライダー「士郎、少しよろしいですか?」

士郎「なになに?」

ライダー「その……あの……」

士郎「な、なんだよ」

ライダー「チョコレートじゃなくてもいいでしょうか?」

士郎「え……」

ライダー「最近、クッキーに凝っていまして……それで……も、勿論チョコクッキーも用意しますが……」

士郎「ライダー!!」ガシッ

ライダー「な……なんですか……!?」オロオロ

士郎「ありがとう……」

本屋

凛「……」

アーチャー「凛」

凛「うわぁぁぁ!?!?!」

アーチャー「何を驚いている?」

凛「びっくりさせないでよね!!」

アーチャー「ふむ。チョコか」

凛「!?」

アーチャー「そういえばもうすぐそんなイベントがあったな」

凛「な、なによ……た、たまたまチョコを使ったお菓子に興味が出ただけなんだから!!」

アーチャー「ところでそれは私用か?」

凛「自分用よ!!」

アーチャー「そうか……」

凛「な、なによ……ほしいの?」

アーチャー「そうだな。たまにはマスターからの労いはほしい」

柳洞寺

キャスター「うふふふふ……」

グツグツ……

キャスター「うふふふふ……」

一成「……そんな大釜を持ち出して、なにをしている?」

キャスター「小坊主には関係ないことよ」

一成「……」

キャスター(宗一郎様には勿論だけど……)

キャスター(セイバーでも用意してあげなくちゃね)

キャスター「よぉし……がんばるわよ……」

キャスター「等身大セイバーチョコを作ってみせるわ」ムフー

キャスター「うふふふふ……」

グツグツ……

一成(チョコレートの匂いが充満しているな……)

教会

ランサー「……なんでお前、ガキから元にもどってんだよ」

ギルガメッシュ「幼児のままではセイバーの想いに応えられんからな」

ランサー「は?」

ギルガメッシュ「セイバーが伏し目がちに―――」

セイバー『え、えいゆうおう……あの……ど、どうぞ!うけとってください!!』

ギルガメッシュ『うむ。お前の気持ち、しかと受け取った!結婚だ!!』

セイバー『好き……』

ギルガメッシュ「―――こうなる」

ランサー「なるほど。お前、バカなんだな」

カレン「ランサー、チョコレートを用意しました。食べてみてください」

ランサー「どれどれ?」パクッ

カレン「食べましたね?」

ランサー「……なにかいれたのか?」

カレン「ホワイトデー、楽しみにしています」

新都

バゼット「……」

バゼット「バレンタインデー……」

アベンジャー「くれんの?」

バゼット「……はい?」

アベンジャー「だから、俺にくれんの?」

バゼット「理由がない」

アベンジャー「うわ、ひっで」

バゼット「……まあ、10円のこれぐらいなら」

アベンジャー「……それだったらむしろいらねーわ」

バゼット「そうですか」

アベンジャー「マスターはほんと男心を理解しようとしねーな」

バゼット「何か文句でも?」

アベンジャー「いや、ないけど」

衛宮邸

士郎「桜とライダーは確定か……」ニヤニヤ

イリヤ「どうしたの?顔が綻んでるけど」

士郎「え?そ、そうか?」

イリヤ「うん」

士郎「なんでもないんだ」

イリヤ「ふーん」

リズ「イリヤー」

イリヤ「あ、お迎えご苦労様」

リズ「うん」

士郎「気をつけてな。リズ、イリヤのこと頼むな」

リズ「シロウ、もうすぐバレンタインデー」

士郎「そうだな」

リズ「楽しみにしてていいから。私、がんばる」

士郎「……え?」

イリヤ「ちょっと!!どういうこと!?」

リズ「バレンタイン。女の子が好きな男の子にチョコをあげる日。イリヤ、知らない?」

イリヤ「しってるけど!!なんで貴女がシロウにチョコをわたすのよ!!」

リズ「だって、シロウのこと好きだから」

イリヤ「!?」

士郎「あ……え……」

リズ「シロウ、料理とかあまりしたことないけど、がんばってチョコつくる。食べてね」

士郎「う、うん……」

イリヤ「……わ、わたしも作るわ!!」

士郎「イリヤ……」

イリヤ「ふん。私を差し置いて勝手なことさせないんだから」

リズ「うん。じゃあ、一緒に作ろう。セラがきっと教えてくれる」

イリヤ「そうね。早くお城に戻りましょう。それじゃあ、シロウ。楽しみにしててね」

士郎「ああ……」

士郎(イリヤまで……嬉しいな……)

セイバー「……イリヤスフィールは帰りましたか」

士郎「あ、ああ」

セイバー「……」

士郎(でも、やっぱり……セイバーから貰いたいな……)

セイバー「……なにか?」

士郎「ううん!!なんでもない!!」

セイバー「そうですか」

士郎(でもセイバーはもう用意してるっぽいし……うん……)

セイバー「シロウ、お腹がすきました」

士郎「わかった。すぐにつくるよ」

セイバー「お願いします」

士郎(当日が楽しみだなぁ……)

セイバー(今日はなんでしょうか……楽しみです)グゥ~

しえ

アインツベルン城

セラ「チョコレート……ですか?」

イリヤ「うん!」

セラ「どうして?」

イリヤ「もうすぐバレンタインでしょ?」

セラ「なるほど」

バーサーカー「……」ソワソワ

イリヤ「完璧な造形作品にしたいの。協力してくれる?」

セラ「もちろん、お嬢様の頼みですから協力を惜しみません」

イリヤ「感謝するわ」

バーサーカー「……」ソワソワ

イリヤ「どうかしたの?」

バーサーカー「……」フルフル

イリヤ「そう。さ、準備に取り掛かるわよ」

リズ「おー」

バレンタインデー五日前 衛宮邸

ライダー「んー……」

チンッ!

ライダー「よし」

ライダー「ふんふーん」

士郎「ご機嫌だな、ライダー」

ライダー「きゃぁ!?」

士郎「あ、ごめん。驚かすつもりは……」

ライダー「も、もう……」

士郎「ライダーなら俺のことに気づいていると思ったんだけど」

ライダー「少しクッキー作りに熱中していました……お恥ずかしい限りです」

士郎「そっか。味見してもいいか?」

ライダー「ええ。ですが、士郎の口に合うかどうか……」

士郎「ま、とりあえず……」

ライダー「……」ドキドキ

イリヤ「んひぃぃぃぃぃ! おまめさんきもちいいいいいいいいいいいい」グチャグチャグチャプシャアアアア

士郎「イリヤ! ご飯のときはおまたいじりやめてって何度いえばわかるんだ!」バッチーン

イリヤ「あーう! イリヤのおまたいじりやまするだめー! 士郎わるいこ! しーね! しーね! むひょひょぉぉぉぉぉぉぉぉー」グシャグシャグシャプシャー

士郎「言うこと聞けない悪い子はお仕置きだな。お豆さん切っちゃおう」

イリヤ「いやあ! おしおきだめー! おまめさんだめー!」

サクッ ブチブチブチブチ

イリヤ「あんぎゃああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! おまめさんーーーーーー!!!!」ガクガク

士郎「穴でオナニー覚えたらこまるから、こっちも閉じるからな。このホッチキスでっと」バチンバチン

イリヤ「おぎょおおおおおおおぎょおおおお!!! アガガガガガガゴゴゴゴゴゴ」ピクピク



士郎「はい、イリヤ。今日のおかずはお豆さん入りハンバーグだよ」

イリヤ「んひぃ、んひぃ…ぁーう…おまめさん…イリヤのおまめさんハンバーグ…」パクッ ブチブチ

士郎「くいやがったwwwwwwwwwwwwwww」ゲラゲラ

イリヤ「 」ピクピク


                                                       -Fin-

士郎「うん。美味しいよ」

ライダー「よかったぁ……」

士郎「そういえば凝ってるって言ってたけど、いつから作ってるんだ?」

ライダー「半月ほど前からです」

士郎「きっかけとかあるのか?」

ライダー「この屋敷のキッチンには立派なシェフが3人もいますから、もう料理はお任せするしかない」

士郎「うん」

ライダー「それでも私なりにキッチンに立てる方法を考えて、その……クッキー作りを……」

士郎「そうだったのか……。ライダーも料理に興味があるのか?」

ライダー「いえ。いつも賜ってばかりですのでなにか恩返しできることを模索していたのです」

士郎「気にしなくていいのに」

ライダー「いえ。好きでやっていることですから」

士郎「ライダー……」

セイバー「なにやら甘い香りが……」クンクン

ライダー「……あなたは虫ですか?」

セイバー「む……なんだと?それは無礼ですよ?」

ライダー「全く……いいところで……」

セイバー「どういう意味ですか?」

ライダー「別に」

セイバー「……」

ライダー「……」

士郎「まぁまぁ。セイバーもクッキーいるか?」

セイバー「おぉ!洋菓子ですね。頂きます」

ライダー「あ……」

セイバー「うん……美味ですね。流石はシロウ」

士郎「それライダーが作ったやつだ」

セイバー「な……」

ライダー「……なにか?」

セイバー「なるほど。これからも作っていただきたい。常にテーブルにあると尚、良い」

ライダー「……」イラッ

セイバー「……」モグモグ

ライダー「あぁ……全部……」

セイバー「おかわり」

ライダー「ありません」

セイバー「そうですか……」

士郎「ライダー、俺からも頼むよ。おやつにライダーの手作りが食べられるのは嬉しいし」

ライダー「ほ、ほんとうですか?」

士郎「うん」

ライダー「士郎に言われては仕方ありませんね……。善処します」アセアセ

士郎「ありがとう。嬉しいよ」

ライダー「で、では……片づけを……」

士郎「俺がやろうか?」

ライダー「い、いえ!!キッチンは私が乱したのですから……!!」

士郎「じゃあ、一緒にやろうか」

セイバー「む……。シロウはライダーに優しいのですね」

士郎「え?」

セイバー「……」

士郎「そ、そんなことないだろ?」

セイバー「ライダーのことをきにかけていませんか?」

士郎「えっと……」

ライダー「当然です」

セイバー「なに?」

ライダー「何もせずに時間と空気を貪るだけの貴女を誰がきにかけるというのですか?」

セイバー「おのれ……!!」

凛「セイバー、いるー?」

セイバー「リン?」

凛「よかった。ちょっと来て」

セイバー「はい。―――ライダー、今の発言は取り消してもらいます。私もこの屋敷の警護を任されているのですから」

ライダー「はいはい」

士郎「もう少し仲良くできないのか……できないよな……」

凛の部屋

凛「ちょっと作りすぎたから、食べてくれる?」

セイバー「おぉ……これはチョコですか?」

凛「ちょっとね。試作品を色々作ってたら楽しくなっちゃって」

セイバー「頂きます」モグモグ

凛「セイバーがいればこうして無駄にならなくていいわ」

セイバー「ところでどうしてチョコを?」

凛「え……それは、まあ、気まぐれで……」

セイバー「もしや、バレンタイン用ですか?」

凛「あ……うん……まぁ……そうかなぁ……」モジモジ

セイバー「当日も楽しみです」

凛「ぶっ!?」

セイバー「え?」

凛「わ、わたしから……欲しいの?」

セイバー「是非」

凛「そ、そう……」

セイバー「お願いします」

凛(私ってサーヴァントにモテるのかしら……?)

凛(アーチャーにも欲しいっていわれちゃったし……)

凛(士郎とアーチャーとセイバー用か……こりゃ、気合入れなきゃね)

セイバー「うん……どれも美味ですね」モグモグ

凛「セイバーは誰かにあげないの?」

セイバー「え?」

凛「もらうだけ?」

セイバー「あげる予定はありません。くれるというなら受け取ります。相手の気持ちを無碍にはできないので」

凛「あ、そう……」

凛(ま、セイバーらしいか)

セイバー「うん……うん……」モグモグ

セイバー「おかわり」

凛「もう食べたの!?」

バレンタインデー四日前 衛宮邸

桜「うーん……そろそろ決めないとなぁ」

ライダー「どうかしましたか?」

桜「ライダー。うん、チョコレートケーキにするのは決めたんだけど」

ライダー「デコレーションにするかどうか、ですか?」

桜「そう」

ライダー「桜のしたいようにすればいいのでは?」

桜「でもなぁ……。もう重い女って言われたくないし……」

ライダー「桜のケーキを皆で食べれば」

桜「それだと先輩にあげた意味が薄くなるし」

ライダー「小さいケーキにしたら……」

桜「それだと私の気持ちが伝わらない。本当ならウエディングケーキでもいいぐらいなのに」

ライダー「……」

桜「はぁ……どうしよっかなぁ」

ライダー「士郎も大変ですね」

遠坂邸

アーチャー「……」

凛「ただいまー。うん?」

アーチャー「おかえり、凛」

凛「なにしてるの……って聞くまでもないか、チョコレートね」

アーチャー「ああ。試作しているところだよ」

凛「誰に渡すの?」

アーチャー「勿論、我が愛しきマスターだ」

凛「なぁ!?!?!」

アーチャー「どうした?」

凛「い、いや……だって……」

アーチャー「チョコレートを交換しないとホワイトデーに何を要求されるかわからないからな」

凛「べ、別に見返りなんてもとめてないわよ。バレンタインはあれでしょ?ご奉仕の日でしょ?」

アーチャー「予防線ぐらいは張っておこうと思っただけだ。気を悪くするな」

凛「ふん……」

バレンタインデー三日前 学校

慎二「えみやー」

士郎「なんだ?」

慎二「もうすぐバレンタインだな」

士郎「ああ、そうだな」

慎二「僕は毎年、段ボール箱いっぱいにもらうんだけど、衛宮はどうなんだ?」

士郎「うーん」

慎二「どうせ桜からだけだろ?あーっはっはっは!!モテない男はつらいなぁ!!!」

士郎「まぁ、桜からでも嬉しいけど」

慎二「僕だって桜からは毎年もらってる。衛宮は本当にかわいそうだよな。なんならチョコレートを分けてやってもいいけど?」

士郎「遠慮するよ。慎二に勇気を出して渡した子に悪いだろ」

慎二「ふん。かっこつけて。二、三個もってかえって誰かに自慢したらいいじゃないか」

士郎「それ、余計に惨めだろ」

慎二「衛宮にはお似合いの自慰行為だと思うけどね。あっはっはっは!!」

士郎「はいはい」

ワカメきたか

一成「喝っ」

慎二「はっ。うるさいのがきたか」

一成「もうすぐ授業だ。教室に戻れ」

慎二「そういえばお前も結構な量を貰うみたいだな?」

士郎「そうなのか?」

一成「なんの話だ?」

士郎「バレンタインだよ」

一成「いや、いつも返している」

慎二「はっ。なんだよそれ」

一成「貰っても相手に悪いだけだからな。意中の相手からならばよろこんで受け取るが」

士郎「一成にそんな相手がいるのか?」

一成「うむ……まぁ……。だが、そいつが渡しにくることはまずない」

士郎「そっか。残念だな」

一成「毎年、一応は期待しているんだが……」チラッ

士郎「……え?」

すまないホモ以外は(ry

大河「こらー、もうチャイムなるわよー」

一成「これはいかん。戻ろう、衛宮」

士郎「ああ」

慎二「ちっ……」

大河「あ、士郎。ちょっと」

士郎「なんですか?」

大河「今年もくれるの?」

士郎「はいはい。用意しますよ、藤村先生」

大河「やっほー!!ありがとう!!士郎だーいすき!!」

士郎「こんなときばっかりだな」

大河「ふへへ」

士郎「なら内申点もあげてくれないか?」

大河「公私混同はよくないとおもうの」

士郎「……」

バレンタインデー二日前 教会

ギルガメッシュ「うむ。当日はこの服にしよう」

ランサー「……」

カレン「ランサー、チョコレートをどうぞ」

ランサー「もういらねえよ!!」

カレン「ひどい……せっかく……つくったのに……」

ランサー「あ、わるい……」

カレン「どうぞ」

ランサー「……」モグモグ

カレン「これで50個目……うふふふ」

ランサー「……なにが欲しいんだよ」

カレン「最近の携帯電話はかなりの値段なのですよね」

ランサー「……」

カレン「10万ぐらいするそうです」

ランサー(こいつ……)

新都

バゼット「……」

アベンジャー「マスター」

バゼット「なんですか?」

アベンジャー「もうすぐバレンタインだな」

バゼット「そうですね」

アベンジャー「……」

バゼット「14日を過ぎれば大量のチョコが叩き売りされるらしいです」

アベンジャー「で?」

バゼット「15日に買いましょう」

アベンジャー「なんでけちるんだよ!?」

バゼット「安いならそれだけ大量に手に入るからです」

アベンジャー「あ、そう」

バゼット「当日をお楽しみに」

アベンジャー「当日って……あんたにとっては15日だろ?」

柳洞寺

キャスター「等身大セイバーチョコ……できた……」

キャスター「あとは魔術で溶けないように保存しなくちゃ」

キャスター「うーん……いいわ」

キャスター「我ながら天晴れね」

キャスター「ふふ……ちゃんとパンツにはホワイトチョコをつかうという拘り……」

キャスター「あぁ。自分の才能がこわいわぁ」

キャスター「……あとは当日にこれをどう渡すかだけど……」

キャスター「玄関先に放置したらきっとアリとかに食われてしまいそうだし」

キャスター「あの屋敷の居間にでも直接置いておきましょうか」

キャスター「そうだ。ならラブレターも一緒に添えておきましょう」

キャスター「えーっと……」

キャスター「また……衣装を用意……して……まってますっと」カキカキ

うらやましい

バレンタインデー前日 間桐邸

桜「よし!!」

ライダー「お手伝いします」

桜「うん!ありがとう、ライダー!」

ライダー「いえ」

桜「ライダーのクッキー作りもあとで手伝うからね」

ライダー「桜……」

桜「一緒に先輩に渡そうね」

ライダー「はい」

桜「よーし。がんばろー」

ライダー「はい」

慎二「……桜。なんだよ、この甘ったるい匂いは!!」

桜「ライダー、卵とって」

ライダー「どうぞ」

慎二「はっ!!庶民の味じゃあ僕は満足しないからなぁ!!」

ワカメもヒロイン

桜「ふんふーん」

ライダー「桜、これはどれぐらいの量ですか?」

桜「えっと」

慎二「いいか。僕はビター派なんだ。甘いだけのチョコなんて願い下げだ」

桜「こんなもんかな」

ライダー「どうも」

慎二「甘さ控えめなんていうチョコもあるけど、あれは全然だめだね。わかってない」

桜「あ、ライダー。冷蔵庫からチョコもおねがい」

ライダー「わかりました」

桜「お湯でとかしてくれる?」

ライダー「任せてください」

慎二「桜ぁ!!きいてるのか!!僕に渡すつもりならちゃんと高級洋菓子店で買って―――」

桜「……兄さん、邪魔です」

慎二「……」

遠坂邸

凛「明日かぁ……」

凛「よし……つくるわよぉ……!!」

凛「完璧なのをつくるんだからぁ!!」

アーチャー「気合が入っているのはいいことだが、君は最後の最後で凡ミスをするからな」

凛「なによ。しないわよ」

アーチャー「ならいいが」

凛「さてと……まずは……」

アーチャー「板チョコ、置いておく」

凛「ありがと。アーチャーはもう作ったの?」

アーチャー「ああ。ここにある」

凛「あれ?二つ?」

アーチャー「ああ」

凛「一つは私のよね?もうひとつは?」

アーチャー「秘密だ」

凛「えー?」

アーチャー「何かな?」

凛「アーチャーが渡すってことは……」

アーチャー「余計な詮索はせんでいい。自分の作業に集中しろ」

凛「はいはい。ま、相手は来るもの拒まずって言ってたし、受け取ってくれるんじゃない?」

アーチャー「何の話かな?」

凛「別にー」

アーチャー「君は三つも用意するのだろう?悠長にしていていいのかな?」

凛「大丈夫よ。セイバーとアーチャーは義理だし」

アーチャー「では、衛宮士郎のは本命か?」

凛「違うわよ!!士郎も義理!!義理なんだから!!」

アーチャー「わかったわかった。早くしろ」

凛「うー……!」

アーチャー「ほら、よくかき混ぜろ」

凛「はいはい、うるさいわね……」

衛宮邸

士郎「よぉし、作るか」

セイバー「シロウ」

士郎「え?」

セイバー「がんばってください」

士郎「ああ。怒られないようにしないとな」

セイバー「怒りはしないですが」

士郎「いやいや。手を抜いたら大変だ」

セイバー「ですが、シロウは手は抜かないでしょう?」

士郎「まぁな」

セイバー「ならば、大丈夫です」

士郎「ありがとう、セイバー」

セイバー(早く明日にならないでしょうか……)ソワソワ

士郎(藤ねえにもこまったもんだ。ま、毎年のことだからいいけど)

士郎「……うし」

セイバー「……」

士郎「どうした?」

セイバー「い、いえ……甘い香りが……気になって……」

士郎「味見するか?」

セイバー「結構です!!」

士郎「え……?」

セイバー「シロウが味見をしているなら間違いはないでしょうし」

士郎「そうか。そういってくれると、嬉しいよ」

セイバー「……」

セイバー(明日まで我慢……我慢です……)

士郎(味見を断るなんて……セイバーらしくないな)

アインツベルン城

イリヤ「これで……できたぁー!!」

セラ「やりましたね、お嬢様!」

イリヤ「うん!」

リズ「イリヤ、すごい」

イリヤ「みんなもありがとう!」

バーサーカー「……」パチパチパチ

イリヤ「では、手伝ってくれた御礼に……はい、一日早いけどハッピーバレンタイン!」

セラ「お、お嬢様……私に……?」

イリヤ「みんなの分もこっそり作っておいたの」

セラ「お嬢様……うぅ……」ポロポロ

イリヤ「なんで泣くの!?」

リズ「うん。イリヤの美味しい」

バーサーカー「■■■■―――!!!!」

イリヤ「バーサーカーも嬉しいの?ふふ、作ってよかったわ」

セラ「お嬢様のチョコ……大事に食べないと……」

イリヤ「シロウも喜んでくれるかしら」

リズ「きっと大丈夫」

イリヤ「ま、私のお手製でだもんね」

リズ「イリヤ、鼻にチョコついてる」

イリヤ「ほんと?」ゴシゴシ

イリヤ「とれた?」

リズ「うん」

イリヤ「ふふ……」

バーサーカー「……」モグモグ

イリヤ「美味しい?」

バーサーカー「……」コクコク

イリヤ「あとでちゃんと歯を磨くのよ?」

バーサーカー「■■■■―――!!!」

イリヤ「明日が楽しみだわ」

深夜 柳洞寺

キャスター「……」コソコソ

アサシン「どこにいく?」

キャスター「どこでもいいでしょ?」

アサシン「夜風を浴びるには少々時間が悪い気がするがな」

キャスター「うるさいわね」

アサシン「足下に気をつけてな。貴様とて闇夜の段差に足下を掬われたくはあるまい?」

キャスター「……」

アサシン「なんだ?」

キャスター「これ、渡しておくわ。もう日付も変わったし」

アサシン「なんだ、これは?」

キャスター「いい?義理よ?勘違いしないで」

アサシン「……」

キャスター「ふん……」

アサシン「―――いつもありがとう、か。中々、可愛いところもあるではないか」モグモグ

衛宮邸

キャスター「侵入成功。この屋敷の結界はザルで助かるわ」

キャスター「よっと……ここに置いておきましょう」

キャスター「ふふ……これを見てセイバーは……」

セイバー『おぉ!!これはすばらしい!!キャスターからの贈り物ですか!!」

セイバー『これはお礼をしなくては……』

セイバー『よし!!一肌脱ぎましょう!!』バッ

キャスター「ふはっ!!」ブシュ

キャスター「いけない……鼻血が……」ドクドク

キャスター「……」ゴシゴシ

キャスター「とりあえずこれでよし」

キャスター「さ、帰りましょう」

キャスター「いっぱい、衣装を用意してまってるからね、セイバー?」

キャスター「ふふふふふ……!!」

翌朝 バレンタインデー当日

士郎「うーん……」

士郎「ついにこの日がやってきたな……」

士郎「セイバーはどんなチョコを―――」

士郎「な、なんだ……これ?」

士郎「……」

バッ

士郎「ぶっ!!」

士郎「こ、これ……チョコか……?」

士郎「すげー……まるでセイバーがチョコになったみたいだ……」

士郎「……」

士郎「も、もしかして……これが……セイバーの……」

士郎「……」キョロキョロ

士郎「とりあえず部屋に持っていこう……」

士郎「まさか、こんな手の込んだものを……セイバー……嬉しいよ」

おいぃぃぃ

士郎の部屋

士郎「……見れば見るほどセイバーだな」

士郎「もしかして……スカートの中も……?」

士郎「いやいや……まさかそこまで……」

士郎「でも、こういうのって覗いてみたくなるよな……」

士郎「すこしだけなら……」ドキドキ

士郎「―――お」

ガラッ

凛「士郎ー、おは―――」

士郎「白だ。すげー……皺まである……」

凛「……」

士郎「あ……」

凛「……じゃあ、居間で待ってるから」

士郎「遠坂!!まってくれ!!!」

凛「……」スタスタ

士郎「遠坂!!」

凛「はい」

士郎「え?」

凛「チョコ」

士郎「あ、ありがとう……」

凛「で、さっきのはなに?」

士郎「えっと、セイバーが作ってくれて……」

凛「あれを……やるわね」

士郎「だから、えっと……まずは目で見て楽しもうかなって……」

凛「それでスカートの中を覗いてたわけ?」

士郎「だって……男としてはだな……その気になるわけで……」

凛「ま、そうよね。衛宮くんも男の子だもんね」

士郎「だからぁ!!」

凛「チョコはあげたから。じゃあね。―――あ、それは義理だから」

士郎「うぅ……」

オナホにもできるな

リビング

セイバー「む……シロウはまだですか」

セイバー「ん?」

セイバー「これは……手紙……?」

キャスター『また用意した衣装を着に来てください。いつでもまってます』

セイバー「くだらない」グシャ

セイバー「捨てておきましょう」ポイッ

凛「―――ふー」

セイバー「リン、おはようございます」

凛「はぁー……緊張した……」

セイバー「どうかしたのですか?」

凛「え?ううん、なんでもない。―――それにしてもセイバー、やるじゃない。見直したわ」

セイバー「え?なんですか?」

凛「とぼけちゃって。はい、チョコレート」

セイバー「おぉ!!ありがとうございます!!」

セイバー「すぐに食べたいですがもうじき朝食ですし……おやつまでとっておきましょう」

凛「ふふ。まあ、大したものじゃないけどね」

セイバー「そんなことはないでしょう。うれしいです、リン」

凛「しかし、直接渡すのって駄目ね。言葉が上手く出ないわ」

セイバー「シロウにも渡したのですか?」

凛「さっきね。なんでもないって思ってたのに。私も置いておいたらよかったわ」

セイバー「大変だったようですね」

凛「ま、セイバーほどじゃないけどね」

セイバー「……?」

凛「桜は毎年あんなことしてたのね……」

凛「もう一回で十分よ……全く……」

セイバー「でも、今の凛は充実感に満ちていますよ?」

凛「はいはい、どーも」

セイバー(シロウからのチョコも楽しみです……)ワクワク

数十分後

士郎「悪い、ちょっと遅れた。早く食べよう」

セイバー「いえいえ。頂きます」

凛「いただきます」

士郎「……」モグモグ

凛「士郎?」

士郎「ん?」

凛「た、たべた?」

士郎「あ、まだ」

凛「そ、そう」

士郎「セイバーもまだだから」

セイバー「え?」

士郎「あとで食べるから」

セイバー「……?」

凛「……」

アサシンキャスター相手じゃ警備不可能だよね実際

せめて入られたのには気付けと思う

飯食う

>>142
確か原作であっさり侵入許してたよな

間桐邸

慎二「……」

慎二「桜」

桜「なんですか?」

慎二「このチョコは?」

桜「えっと、あまりです」

慎二「ふーん」

桜「……?」

慎二「……これは?」

桜「先輩にわたす分です……」

慎二「……こっちは?」

桜「ライダーに渡す分」

慎二「……」

桜「……」

慎二「先にでる」

衛宮邸

士郎「じゃあ、いってくるよ」

セイバー「は、はい……」

士郎「どうかしたか?」

セイバー「い、いえ……いってらっしゃい」

士郎「うん」

凛「いってきまーす」

セイバー(シロウ……)

セイバー(いつになったらチョコをくれるのですか……)

セイバー「チョコ……」

セイバー「……」

セイバー「いや、シロウのことです。きっと夜に渡してくれるのでしょう!!」

セイバー「さてと、リンから頂いたチョコをつまんでおきましょう」

セイバー「おぉ……リンからのメッセージがチョコに……ふふ……食べるのがもったいないですね」

『セイバー だいすき』

ワカメ…

ここまでの可哀相な奴
キャスター
ワカメ

学校

桜「せんぱーい!!」

士郎「桜、どうした?」

桜「はい、どうぞ。ハッピーバレンタインです!」

士郎「ありがとう」

桜「チョコレートケーキなんで、早めに食べてくださいね」

士郎「ああ」

桜「あと、はい」

士郎「これは?」

桜「ライダーのクッキーです。直接渡したらって言ったんですけど……」

ライダー『無理です。多分、笑われます』

桜「なんか当日になったら恥ずかしくなったみたいで」

士郎「あはは、そうか。うん、じゃあ、貰っとくよ」

桜「はいっ」

士郎(あとはイリヤだけかな……?)

>>157
何か足りない

>>159
えっ?え?誰?

>>161一成

「間桐先輩!!こ、これ!!」

慎二「ああ、ありがとう」

「やったぁ!!わたせたよぉ!!」

「やったね!!」

慎二「ふん……」

慎二「こんなの貰っても全然嬉しくないね」

ライダー「……慎二」

慎二「あ?なんだよ」

ライダー「どうぞ」

慎二「……」

ライダー「私が作ったクッキーです」

慎二「なんで……?」

ライダー「義理です」

慎二「そ、そうか……いや、まぁ、全然嬉しくないけどなぁ!」

ライダー「では、渡すのやめます」

>>162
あぁ…あぁ~居たねそんな奴㌧

慎二「まてよ!!」

ライダー「なんでしょう?」

慎二「もらってやるよ!!はんっ!しかたないなぁ!!」

ライダー「別に無理に受け取らなくてもいいのですよ?」

慎二「うるさい!!貰う!!」

ライダー「そうですか」

慎二「ふん……」

ライダー「あと……桜からも」

慎二「え……」

ライダー「直接渡すときっとその場で踏み潰されるだろうからって」

慎二「……」

ライダー「いりませんか?」

慎二「……いる」

ライダー「桜は慎二のことも見ていますよ?」

慎二「ふ、ふん……僕は兄貴なんだからと、当然じゃないか……全く……不安にさせやがって……桜のやつ……くそ……」

ここまでの可哀相な奴
キャスター
一成

大河「しろー!!!」

士郎「はい」

大河「ハッピーバレンタイン!!」

士郎「それは貰うほうが言うのか?」

大河「年に一度、私が士郎から愛されているのを実感する日だもーん!!ハッピーな人が言えばいいのよ!!」

士郎「そうか」

大河「今年のチョコも手作りでしょ?」

士郎「溶かして冷やしただけだ」

大河「それでもいいの!ありがとうね!!」

士郎「またな」

慎二「えみやぁ!」

士郎「なんだ?」

慎二「モテないお前におすそ分けだ」

士郎「いらないっていっただろ」

慎二「いいから受け取れ。いやぁ、こんなに食べたらニキビができちゃうからね!!あっはっはっは!!!」

士郎「あのなぁ……」

慎二「じゃあな!大事に食べろ!!あーっはっはっは!!モテる男はつらいねー!!」

士郎「あいつ……。どうしようか……これ……」

一成「衛宮。どうした?もうすぐチャイムがなるぞ?」

士郎「あ、一成。―――これ、いるか?」

一成「?!」

士郎「よかったら貰ってくれ」

一成「い、いいい、いいのか……!?」

士郎「一成させよければ」

一成「そ、そそそ、そうか……うむ……いや、うむ……」

士郎「どうした?」

一成「衛宮」

士郎「なんだ?あ、やっぱり校内での受け渡しは駄目だったか?」

一成「ホワイトデーを楽しみにしていろ」

士郎「いや、別に気にしなくてもいいぞ?」

一成救われたな

ホワイトデーには白い物をあげるんですかねえ・・・

一成「ふふふ……衛宮から貰ってしまった……ふふ……」

士郎「……?」

葛木「どうした、もう授業が始まるぞ」

士郎「あ、はい」

葛木「衛宮」

士郎「なんですか?」

葛木「うむ。他愛もないことだが、キャスターからのチョコを受け取ったセイバーはどんな顔をしていた?」

士郎「え?いや、知りません」

葛木「見ていないのか?」

士郎「ええ」

葛木「そうか。ならばいい」

士郎「そうですか」

葛木「かなりの力作のようだったからな。すこし評価が気になった」

士郎「帰ったら聞いてみます」

葛木「ああ、そうしてくれ」

ここまでの可哀相な奴
キャスター

衛宮邸

セイバー「はぁ……チョコ……」

ピンポーン

セイバー「ん?」

セイバー「どちらさまですか?」トコトコ

アーチャー「私だ」

セイバー「アーチャー、どうされました?」ガラッ

アーチャー「いや、なに……散歩のついでに立ち寄ろうかと思っただけだ」

セイバー「リンはまだ学校ですが」

アーチャー「知っている」

セイバー「どうぞ」

アーチャー「あ、いや……ここでいい。大した用事でもないのでね」

セイバー「なんですか、はっきりしてください」

アーチャー「これだよ」

セイバー「この箱は……?」

アーチャー「うむ……」

セイバー「……」

アーチャー「ではな」

セイバー「あ、待ってください!!」

セイバー「……?」

セイバー「……」クンクン

セイバー「わかりませんね……」

セイバー「アーチャーから私へなんて……」

セイバー「気になりますが、これはリンが帰ってきたら訊ねてみましょう」

セイバー「あ、そろそろ巡回の時間ですね」

セイバー「警備をしなくては」ムフー


アーチャー「ふっ……何をしているのだ、私は」

アーチャー「気まぐれもここまでくると滑稽だな」

アーチャー「……セイバー、喜んでくれるだろうか」

まぁ1番可哀相なのは2/14の俺ら

セイバー「……」トコトコ

セイバー「シロウの部屋……」ガラッ

セイバー「!?」

セイバー「こ、これは……!?」

セイバー「わ、私……?いや、違う……チョコだ……」

セイバー「シロウ……まさか、こんなにも立派なものを……」

セイバー「……」ウルウル

セイバー「私は幸せ者ですね……」

セイバー「……」

セイバー「……」キョロキョロ

セイバー「味が悪くなってもいけませんし……」

セイバー「居間で食べましょう」

セイバー「よっと」

セイバー「見れば見るほど私だ」

セイバー「まあ、シロウにすれば菓子を私に似せることなど造作もないのでしょうね」

衛宮邸 玄関

イリヤ「よっと」ガラッ

イリヤ「ふふ……」

リズ「シロウ、いるの?」

イリヤ「この時間だとまだ学校じゃないかしら」

リズ「どうする?」

イリヤ「居間で待ち伏せして、シロウが帰ってきたら胸に飛び込むの」

リズ「うん」

イリヤ「そして、まずはこの小さなハートのチョコを口移しで……」

ガラッ

セイバー「まずはスカートから食べてみましょう」モグモグ

イリヤ「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!セイバーがセイバーにたべられるぅぅぅぅ!!!!!」

セイバー「む?!イリヤ!?」

リズ「なにそれ、こわい」

セイバー「あ、いや、これはシロウから貰ったものなのです……」オロオロ

キャスターも救われたな

やっぱり葛木には1/1葛木チョコ渡したのだろうか

>>205
シローからだと思われてるけどなwwww

イリヤ「な、なーんだ。チョコなの」

セイバー「はい」

イリヤ「でも、気持ち悪いぐらいよくできてるわね……」

セイバー「シロウの力作なのでしょう」

イリヤ「……」

リズ「小指、もらってもいい?」

セイバー「ええ、どうぞ」

リズ「やった」ボキィ

セイバー「見ていて気持ちのいいものではないですね」

イリヤ「これ、本当にシロウがセイバーのために作ったの……?」

セイバー「だと思いますが」

イリヤ「あのシロウがこんな悪趣味なものを作るかしら……?」

セイバー「え?」

イリヤ「これキャスターが作ったんじゃないの?それかあのギルガメッシュとか」

セイバー「そ、そんなはず……」

>>208
そりゃもう体にチョコを塗ってあれよ

キャスター(うんことチョコって見た目似てるよなwwww)

イリヤ「考えてもみて。本人に本人を似せたチョコを渡すなんてシロウは考えないわよ」

セイバー「そうですか……」

イリヤ「そもそも、こんなの一日、二日じゃできないし、これだけ大きなチョコをどこで保存してたのよ」

イリヤ「ここにはそんな大きな冷蔵庫もないし、ばれないように仕舞っておくなんて神業よ」

セイバー「確かに……」

イリヤ「これはシロウのものじゃないわ」

リズ「イリヤ、このチョコすごい。パンツまで作りこんでる」

イリヤ「ほらね。シロウなら下着まで気を回すなんてまずないわ」

セイバー「では……これは……」

イリヤ「まぁ、このヘンタイ度からいって、あの英雄王じゃない?」

セイバー「やはり……」

イリヤ「もしかしたら二つ作って、今頃セイバーチョコであんなことやこーんなことを……」

セイバー「……っ!!」ゾワッ

イリヤ「……どうする?」

セイバー「少し、でかけてきます」

支えるというよりは養うだな

しっかり覗くリズwwww
俺「凄い!クロッチの部分黄ばんでる!」

教会

ギルガメッシュ「うーん、セイバーはまだかぁ?」

ランサー「くるわけねえだろ」

カレン「ランサー、チョコはどうですか?」

ランサー「おまえよぉ。何個つくったんだよ?」

カレン「貴方のためにいっぱい作りました」

ランサー「ったく……」モグモグ

カレン「ふふ……これで70個目」

ランサー「気持ち悪いから数えんな!!」

カレン「では携帯電話と携帯ゲーム機をセットでお願いします」

ギルガメッシュ「セイバー、まだか……ふふ。愛いやつめ……恥ずかしがってこれんのか……?」

ランサー「あのよぉ……」

セイバー「―――英雄王どこだぁぁ!!!!」

ギルガメッシュ「きたかぁ!!!待っていろ!!!セイバー!!!!」ダダダッ

ランサー「マジか?」

セイバー「聞きたい事があります変態王!」
変態王「ヒャッホーイ!セイバーが会いに行きてくれたwwww」

セイバー「……」

ギルガメッシュ「おぉ!!セイバー!!ついにきたか!!」

セイバー「英雄王……」

ギルガメッシュ「さぁ、我の愛とお前の愛を確かめ合おうではないか!!」

セイバー「私の気持ちを弄んだこと……許しません」ゴォォォ

ギルガメッシュ「ふははははは!!!!なんのことだぁ!?」

ランサー「なんか様子がちがうくねえか?」

カレン(これは危険ですね。セイバー側に回り込みましょう)ススッ

ギルガメッシュ「さぁ、こい!!無償の愛はこの世で一番愚かで愛らしい!!」

セイバー「エクス―――」

ギルガメッシュ「ふははは!!さ、チョコを―――」

ランサー「やべぇ―――!?」

セイバー「―――カリバァァァァ!!!!!」

ギルガメッシュ「チョコじゃなぁぁぁぁぁぁい―――!!!!」

ドォォォォォン!!!!

補足
セイバーは激弱なくせに威勢がよく
何度ボコボコにされても歯向かってくる
その上、間違いを指摘されると
必死に間違いを正当化しようとするし
幼稚ですぐムキになるし負けず嫌いで
王様とは思えないほどガキっぽい
働きもせずに飯を要求、一日中ごろ寝

>>244
それって俺らじゃね?
でもセイバーなら可愛い不思議

セイバー「ふぅ……ふぅ……」

カレン「お疲れさまです」

セイバー「いえ……それは?」

カレン「チョコです。いりますか?」

セイバー「頂きます」モグモグ

カレン「もっとどうぞ。もうあげる人がいなくなってしまいましたから」

セイバー「では、もっと頂きます」ガバッ

カレン「それにしも何をしにきたのですか?」

セイバー「少しお灸を据えに」

カレン「まぁ、それがこの惨状ですか。高い授業料ですね」

セイバー「失礼します」

カレン「もう来ないでください」

カレン「……」

カレン「ランサー?いきますかー?」トテトテ

ここまでの可哀相な奴
キャスター
変態王
ランサー

衛宮邸

士郎「ただい―――」

イリヤ「おかえりー!!!おにーちゃーん!!」ガバッ

士郎「イリヤ!?」

イリヤ「ん……」

士郎「んぐ!?!?」

イリヤ「……ふふ、どう?私のキス、チョコレートの味がするでしょ?」

士郎「あ、のな……」

リズ「シロウ、わたしも、んー」

士郎「やめろ!!リズ!!!」

イリヤ「そーよ。リズはちゃんと手渡して」

リズ「ぶー」

士郎「で、チョコか?」

イリヤ「うん。はい!」

士郎「ありがとう。でも、いきなりキスはやめてくれ。心臓がもたない」

イリヤ「一生懸命、つくったの!!たべてみて!!」

リズ「最高傑作」

士郎「じゃあ、食べるか」

イリヤ「うん」

士郎「……美味しい」

イリヤ「やったぁ!」

リズ「いえーい」

士郎「あはは」

イリヤ「あ、そうだ。シロウ、等身大のセイバーチョコのこと知ってる?」

士郎「な……見たのか?!」

イリヤ「あれ、シロウが作ったんじゃないんでしょ?」

士郎「ああ、違うぞ。あれはセイバーが―――」

イリヤ「セイバーでもないわ。あれはギルガメッシュの作り物よ」

士郎「なに?!」

イリヤ「なんでセイバーが作ったとか思うの?あのセイバーにあんな芸術作品つくれないわ」

士郎(そうか……言われてみれば……そうだよな……)

イリヤ「食べるつもりだったの?」

士郎「一人じゃ無理だったとおもう」

イリヤ「もういらない?」

士郎「ああ。食べる気にはならないな」

イリヤ「そう。よかったわ」

士郎「イリヤが食べるのか?」

イリヤ「私もあんな悪趣味なチョコいらないわ。―――庭をみて」

士郎「え?」

バーサーカー「■■■―――!!!!」

士郎「バーサーカーがセイバーを食ってる……!?!?」

イリヤ「チョコよ」

士郎「あ、なんだ……」

イリヤ「流石のバーサーカーもセイバーを食べるほど雑食じゃないわよ」

リズ「でも、あの光景はきしょい」

リズ「そろそろ帰ろう、イリヤ」

イリヤ「そうね。目的は果たしたし」

士郎「ありがとう。リズ、これもあとで食べるよ」

リズ「うん」

イリヤ「それじゃあ、またね」

士郎「ああ」

士郎「……」

士郎(結局……セイバーからはもらえてないのか……)

士郎「はぁ……」

士郎「そうだ。今朝、遠坂からもらった分があったよな」

士郎「……よし」

士郎「遠坂のチョコもみてみようかな」

パカッ

『  義   理  』

士郎「……」ウルウル

遠坂邸

凛「ただいまー」

アーチャー「あ、ああ……」

凛「ん?どうかしたの?」

アーチャー「い、いや……そのだな……」

凛「なによ。はっきりいいなさいよ」

アーチャー「凛の気持ちはよくわかった。だが、私にどうしろというのだ?」

凛「はぁ?」

アーチャー「これ以上、君に優しくなどできないが」

凛「……」

アーチャー「全く、そういうのは反則だと思うのだが?」

凛「な、なにいってんの?」

アーチャー「なにって……私にくれたチョコに『いつまでも傍にいて』って書いていたではないか」

凛「!?」

アーチャー「まぁ、サーヴァントである以上、傍にはいてやるがな」

衛宮邸

士郎「こんなに大きく義理って書かなくても、分かってるのに……」

士郎「遠坂ってこういうところドライだよな……」

士郎「そして美味いのがむかつく……」モグモグ

士郎「はぁ……」

凛「しろー!!!」ドタドタ

士郎「うわぁ!?」

凛「チョコは?!」

士郎「え?」

凛「開けてる……!?―――もう!!義理じゃないっ!!」

士郎「は……?」

凛「別にあの、好きとかじゃないけど……義理じゃないからね!!」

士郎「遠坂……」

凛「ど、どうだった……?味……」

士郎「うん……うまかった……」

凛「はぁ……」ヘナヘナ

士郎「遠坂……?」

凛「なんでもないわ……疲れただけ」

士郎「そ、そうか」

凛「それじゃあね……」

士郎「もう帰るのか?」

凛「もう今日は顔を見れそうにないから」

士郎「……」

凛「ばいばい……」

士郎「ああ……」


凛「はぁ……」

アーチャー「私は悲しいな。凛」

凛「ふん……」

アーチャー「ぬか喜びだったよ」

凛「うそつけ……」

士郎「変な遠坂だったな……」

士郎「義理じゃないって……漢字でも間違えてたのか?」

士郎「……はぁ」

士郎「ん?テーブルの下に……」

士郎「この箱は……?」

士郎「チョコか……?」

パカッ

士郎「チョコだ……これがセイバーの用意したやつか?」

セイバー「ただいま戻りました」

士郎「やばい!!」ゴソゴソ

セイバー「シロウ、おかえりなさい」

士郎「あ、ああ、うん」

セイバー「リンは?」

士郎「帰った」

セイバー「そうですか。この中身について知りたかったのですが……」ゴソゴソ

士郎「え?それ……」

セイバー「アーチャーが私に渡してきたのです」

士郎「そう……なのか……」

セイバー「そうだ、シロウなら開けずとも中身が分かるのでは?」

士郎「……チョコだな」

セイバー「流石シロウ。ありがとうございます」

士郎「……」

セイバー「アーチャーが私にチョコを……ふむ」カパッ

セイバー「よかった。爆弾の類ならどうしようかと―――」

士郎「部屋に戻る」

セイバー「シロウ?」

士郎「……」

士郎(結局、セイバーからはもらえそうにないな……)

セイバー「……食べましょう」モグモグ

セイバー「うむ、中々に美味だ。アーチャーもいい腕前ですね」

虫歯だな

王は人の(ry

夜 士郎の部屋

士郎「はぁ……あと二時間でバレンタインデーも終わりか……」

士郎「……」

士郎「みんなから貰って嬉しかったけど……やっぱり俺は……セイバーから……」

士郎「でも、仕方ないな。セイバーだもんな」

士郎「道場で鍛練して寝るかな……」

トントン

士郎「はい?」

セイバー「シロウ、お時間はありますか?」

士郎「うん。どうしたんだ?」

セイバー「あの……サクラのチョコレートケーキが気になって……」モジモジ

士郎「あれ?セイバーは桜からもらってないのか?」

セイバー「チョコは貰いました。でも、ケーキは……」

士郎「あはは。わかった。もってくるよ。10時のおやつだな」

セイバー「ありがとうございます」

ほんと今更だけどセイバー卑しいな

士郎「お待たせ」

セイバー「おぉ……」

士郎「結構大きいな。これは二人分ぐらいあるぞ」

セイバー「では、頂きます」

士郎「食べれるなら全部食べてくれていいぞ?」

セイバー「ありがとうございます」

士郎「うん」

士郎(チョコなんてもらえなくてもいいか……セイバーさえこうして居てくれれば……)

セイバー「シロウも一口、どうですか?」

士郎「え?そうだな、じゃあ一口だけ」

セイバー「はい、あーん」

士郎「な?!」

セイバー「どうぞ」

士郎「あ、あーん……」モグモグ

セイバー「桜のケーキも美味しいですね」

桜「絶対に許さない」

士郎「そうだな」

セイバー「あ、そうだ」ゴソゴソ

士郎「なんだ?」

セイバー「どうぞ」

士郎「……!?」

セイバー「小さなチョコですけど」

士郎「く、くれるのか……?」

セイバー「はい」

士郎「セイバー……」

セイバー「あの……」

士郎「うれしいよ、セイバー」

セイバー「喜んでもらえてうれしいです」

士郎「うん……こっちのほうが美味しい」

セイバー「そうですか?」

セイバー(カレンもチョコ作りの才があるのですね)

ここまでの可哀相な奴
キャスター
変態王
ランサー

駄目だこのセイバー早くなんとかしないと

>>345
2/14日のお前ら ←New!!

>>353
それ言ったらやめろって言われたwwww

士郎「美味しかった」

セイバー「ご馳走様でした」

士郎「セイバー、道場にいかないか?」

セイバー「ええ。お供します」

士郎「今日は一本とってみせるから」

セイバー「では、私は5本ぐらいとってみましょう」

士郎「お、お手柔らかに……」

セイバー「ふふ……ええ、優しくしてあげますよ」

士郎「セイバーの優しいは世間一般のイージーって感じじゃないけどな」

セイバー「むー……なんですか、まるで私が暴力的みたいではないですか」

士郎「あはは、冗談だって」

セイバー「もう……」

翌日 新都

バゼット「アベンジャー、どうぞ」

アベンジャー「お、おう……」

バゼット「心して食べるように」

アベンジャー「……レシート見せてくれ」

バゼット「いいですが」

アベンジャー「ふふ……あははははは!!!!」

バゼット「な、なんですか?」

アベンジャー「買った日付2月14日だな、マスター?」

バゼット「しまっ―――!?」

アベンジャー「サンキュ。心して食うわ」

バゼット「も、もう!!からかわないでください!!」

アベンジャー「あははは、そういう完璧なようでうっかりなとこも俺は好きだぜ?」

バゼット「しりません……!!」

アベンジャー「おぉ、けっこう美味いな。ありがとよ、マジで」

衛宮邸

桜「先輩、私のケーキ、どうでしかた?」

士郎「うん。すごく美味しかったよ。甘さもほどよく抑えられてて」

桜「えへへ」

セイバー「ごちそうさまでした、サクラ」

桜「え、はい?」

セイバー「あのケーキ、また作ってくれると嬉しいです」

桜「わ、わかりました……」

桜「先輩、セイバーさんと食べたんですか?」

士郎「うん」

桜「……なんで私と一緒に食べようという考えにならないのか……」ブツブツ

士郎「どうした?」

桜「い、いえ……なんでもないです!!」

士郎「ホワイトデー……色々考えなきゃな」

桜「そんな気にしないでいいですかね!」

桜…その男殴ってもいいんだよ?

アヴェさん「いいこと考えたお前俺ん中で爆発しろよ」

セイバー「ホワイトデー?」

士郎「知らないのか?」

セイバー「えっと……」

桜「チョコを貰ったお返しをする日のことですよ」

セイバー「で、では……私も……?」

桜「そうですね。貰った人には返さないと」

セイバー「まさか等価交換だったとは……」

士郎「セイバーは何気にいっぱい貰ってるから返すの大変だな」

セイバー「あ……カレンからは100個以上は貰いましたよ……」

桜「ふふ……たいへんだぁ」

セイバー「……」ガクガク

士郎「そんなに深く考えなくていいって。俺が―――」

桜「この国ではちゃんと自分で返さないと、死刑ですよ?セイバーさん?」

セイバー「ひぃ……」

士郎「桜!!」

あれ?桜が可愛く思えてきた

逆襲の桜wwww
てかカレンまだ100個以上持ってたのかwwww
ランサー死んで幸せだったんじゃね?

桜「ふふ……」

セイバー「そ、そんな……リンにサクラにライダー……あとはアーチャーに……それからギルガメッシュにも貰いましたね……」

セイバー「くっ……まさか……そんな制度があったとは……なんて恐ろしいバレンタイン……!!」

桜「がんばってくださいね?」

セイバー「あぁ……そんなぁ……サクラ……あの……」

桜「お返し、楽しみにしてますからね?」

セイバー「うぐ……」

士郎「桜、おい」

桜「いいじゃないですか、どんなものを用意するかちょっと見てみたいですし」

士郎「それは……」

桜「セイバーさんからのプレゼントなんて興味がつきません」

士郎「まぁ、確かにな」

桜「セイバーさん、先輩もお返しするべきだっていってますよ?」

セイバー「そ、そんな!?」

士郎「えっと……ごめん、セイバー……俺もセイバーにお返しするから、一緒にがんばろうな」

あぁ…変態王から貰った事になってんだなwwwww
キャスターェ…

問題は生きてるかどうかだ

セイバー「まさかこんな事態になるとは……!!!」

セイバー「きっとシロウはなにか料理を振舞うのでしょう……」

セイバー「……」

セイバー「どうしたら……どうしたら……」オロオロ

凛「なに振るえてんの?」

セイバー「リン!!ホワイトデーのことで悩んでます!!」

凛「ああ、お返しで悩んでたの?ふふ、ちょっと嬉しいわね」

セイバー「あの……どうしたらいいでしょうか……。私はその……料理も得意ではないですし、お金も……」

凛「うーん……あ、じゃあこういうのはどうかしら?」

セイバー「な、なんですか?」

凛「サーヴァントでしょ?」

セイバー「ええ」

凛「じゃあ、これ着てご奉仕してもらおうかしらね、その日一日」

セイバー「な、なんですか!?」

凛「一日メイドサーヴァントでホワイトデー、よくない?」

一ヵ月後 ホワイトデー当日 アインツベルン城

ギルガメッシュ「なんの催しだ?我を呼びつけるとは狂気の沙汰だな」

カレン「私も暇ではないのですが」

アーチャー「何が始まるというのだ、凛?」

凛「まぁまぁ」

桜「んー?」

士郎「イリヤ、何があるんだ?」

イリヤ「リンにきいて。今日は貸切よ」

士郎「え?」

セラ「ご用意できました」

イリヤ「よし、どうぞー」

セイバー「……あの……」モジモジ

ギルガメッシュ「セイバー……」

カレン「まぁ、メイド服」

セイバー「今日はバレンタインデーのお、お返しに……ご奉仕……させていただきます……」モジモジ

ライダー「セイバー、コーヒーを」

セイバー「た、ただいま……」パタパタ

カレン「ああ、メイドさん。あとで雑誌を」

セイバー「わ、わかりました!!」パタパタ

士郎「桜、はい。お返し」

桜「わぁ。ホワイトクッキーですね。ありがとうございます!」

ギルガメッシュ「おい、女中」

セイバー「な、なんでしょうか?」

ギルガメッシュ「笑え」

セイバー「えっと……こ、こうですか?」ニコッ

ギルガメッシュ「うむ。よし」

セイバー「はぁ……」

アーチャー「メイド、ここが汚れいる。掃除をしておけ」

セイバー「すいません、すぐに!!」パタパタ

凛「メイドさーん!!マッサージおねがーい!!」

凛「あーそこそこ……ん……きもちいぃ……」

セイバー「ふん……ふん……」モミモミ

凛「いいお返しでしょ?お金は使わないし、使うのは己の肉体と精神力だけ」

セイバー「そ、そうですね……」モミモミ

凛「ありがと。もういいわよ」

セイバー「ど、どうも……」

士郎「セイバー」

セイバー「な、なんでしょうか!!」

士郎「はい。バレンタインデーのおかえし」

セイバー「シロウ……ありがとうございます……」

桜「メイドさん?このゴミを捨てておいてください」

セイバー「はい!!」パタパタ

ギルガメッシュ「おい、女中。我を褒めろ」

セイバー「え……えと……かっこいいですね」

ギルガメッシュ「うむ。よし」

アーチャー「セイバー、この紅茶は君がいれたのか?」

セイバー「は、はい!」

アーチャー「熱過ぎる。淹れ直しだ」

セイバー「も、申し訳ありません、アーチャー……」

アーチャー「ご主人さま、だ?違うか?」

セイバー「も、もうしわけありません……ご主人様……」

アーチャー「くく……それでいい」

セイバー「くっ……なんたる屈辱……!!!」

凛「メイドさーん。ジュースおかわりー!」

桜「メイドさん、ちゃおとりぼんを買ってきてください」

セイバー「は、はぃ!!!少々お待ちください、お嬢様!!」パタパタ

ギルガメッシュ「女中、我を撫でろ」

セイバー「は、はい……よしよし」ナデナデ

ギルガメッシュ「うむ。よし。ちゃおとりぼんをチップでくれてやろう」

セイバー「あ、ありがとうございます、ご主人様……」

イリヤ「はぁーい。おわりでーす」

セラ「お疲れ様でした」

凛「なんだー、もう終わり?」

桜「あー楽しかった」

アーチャー「中々新鮮だったな」

ライダー「いつもあれぐらい忙しそうにしていたらいいのですが」

カレン「ふふ。奴隷になった王ですか。そそるものがありましたね」

ギルガメッシュ「うむ。よかった……生きてて、よかった……」

士郎「大丈夫か、セイバー?」

セイバー「うぅ……はい……」

士郎「あの……でも、結構可愛かったぞ?」

セイバー「シロウ……」

イリヤ「じゃーん!!次は私がご奉仕するばんだよー!!!」

士郎「……!??」

セラ「お嬢様!!おやめください!!!」

>桜「あー楽しかった」

流石桜

イリヤ「さぁ、ご主人様、なんなりとお申し付けくださいませ」

士郎「おぉ……」

アーチャー「む……」

ギルガメッシュ「よし、こっちにこい。チップをやろう」

凛「おいおい」

桜「先輩……」

カレン「ロリコンばっかりですね」

セイバー「……」

カレン「にしてもよく似合ってましたよ?」

セイバー「もうたくさんです……」

カレン「なにがですか?」

セイバー「もうチョコなんていりません!!」

カレン「はい。よくできました」

柳洞寺

キャスター「セイバー……こないわねぇ……」ソワソワ

キャスター「折角、色々と衣装を用意したのに……」

キャスター「あれだけではまだ不足ということなのね……」

キャスター「よぉし……次はセイバーの誕生日にあわせて……」

キャスター「あっひゃっひゃっひゃ―――」



一成「……」

一成「衛宮……まだか……」

一成「このままでは風邪をひいてしまうな……」

一成「はやくこい……衛宮……」

一成「そして温めてくれ……衛宮……」

一成「ホワイトデーを一生の思い出にかえてやる……」

衛宮邸

セイバー「はぁ……」

士郎「おつかれ、セイバー」

セイバー「もうこりごりです」

凛「でも、来年もくれるっていったら貰っちゃうんでしょ?」

セイバー「もうリンとサクラからだけで十分です!!」

桜「やったぁ。姉さん、来年もメイドセイバーさんが見れますね!」

凛「今から楽しみね」

セイバー「もう!!」

士郎「来年は俺もセイバーにチョコあげるか」

セイバー「シロウまで!!」

凛「こりゃ、来年もすさまじい量のチョコを貰うわね、セイバー?」

桜「ふふ。無理やりでも口にねじ込んであげますからね?ふふふふ……」

セイバー「もう……やめて……」

セイバー「―――バレンタインなんて大嫌いです!!!」
                                    おしまい。

>>263
なんでもりあがってるの?
ttp://beebee2see.appspot.com/i/azuYmeDRBQw.jpg

>>473
バイブ入ってんじゃね?

机の下のチョコって誰のだったんだ?
そして生死不明のランサー…

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom