長門「涼宮ハルヒがすがり付き、泣きながら許しを請う姿が見たい」(138)

古泉「いっ、いきなりどうしたんですか?」

長門「いつも溌剌としていて、天真爛漫を絵にかいたような彼女が、
    鼻水と涙と涎と汗を垂れ流しながら、私に許しを請う姿が見たいと言った」

古泉「…あの…」

長門「ツンデレキャラとして生まれてきたとはいえ、彼女が一番輝くのは…
    誰かにいじめられた時だと断言できる」

古泉「……」

長門「考えてみてほしい。あの傲慢な涼宮ハルヒが許してくださいとすがりつく様子を。
    それだけで私はご飯3杯はいける」

朝比奈「確かに何の前触れもなく思いっきりビンタしたら可愛い顔しそうですよね涼宮さん…」

古泉「なっ!? あ、朝比奈さん…?」

長門「よくわかっている。身近に理解者がいてくれると私も助かる」

キョン「俺も賛成だな。あいつは人を虐めるより、いじめられてこそ輝くタイプだ」

古泉「あなたまで何を言い出すんですか!? 涼宮さんを虐めて楽しむことを考えるなんて…そんなの間違っていますよ!」

キョン「ま、俺も最初はそうだったよ古泉。
    でもな…先週俺もそれに気づいちまってよ…もう戻れそうにないんだわ…」

長門「貴方の考えが変わった出来事の説明を要求する」

キョン「おいおい、そんなにあわてるなよ…」

朝比奈「わ、私も聞きたいですぅ!」

キョン「もちろん話しますよ…ここにいるのは同志ですからね、朝比奈さん」

古泉「ぼ、僕は長門「早く話してほしい」

キョン「あぁ。ま、これはただの偶然だったんだけどよ…先週の水曜に、俺はたまたま弁当を持ってきてなくてな。
    まぁ腹も減ってないから今日は我慢するかなんて思ってたんだよ」

キョン「そんで教室で食べてたら、案の定ハルヒの奴が来てこういったんだ」

『あんた、お弁当はどうしたの?』

キョン「一日くらいそういう日があってもいいだろ? 俺は返すのも面倒だったんだが、
    仕方なく理由を話してやったんだ」

長門「話が見えてこない」

キョン「まぁ落ち着け。俺の推測だが、俺が弁当を忘れることをハルヒは願ってたのかもな。
    俺が昼抜きだって知った途端、あいつったら嬉しそうにそわそわしだしてよ。
    やたら仰々しく、大きな弁当箱を俺の前において言ったんだよ、『たまたまたくさん作ってきちゃったの、よかったら食べる?』ってな」



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キョン「ここで邪険にするのもなんだから、俺は礼を言って弁当に手をかけたんだ。
    一応断っておくが、これから俺のやる行動は故意じゃないぜ」

朝比奈「……」ごくり

長門「早く」

キョン「たまたまなんだけど、俺はあいつの弁当を思いっきり床にぶちまけちまったんだよ」

古泉「なんてことを…だから水曜にあそこまで神人が…」

キョン「悪かったよ古泉。でもわざとじゃないんだ。運悪く肘が当たっちまってよ…
    もちろんそこまでは、俺も罪悪感でいっぱいで、ハルヒにどうやって謝ろうか苦悩してたんだよ」

キョン「でもさ、ふとあいつの顔を見たら、そんな気持ちは吹き飛んだねホント。
     全く新しい風を吹き込んできてくれたよ」

長門「彼女は泣きそうな顔をこらえながらも笑顔だった」

キョン「さすがは長門。あいつって我儘かと思えば、悪いことをしたと自覚している人にはうまく怒れないし、
    怒っちゃいけないと思ってる節がある、その時気づいたんだけどな」

キョン「あの表情はそそったよ…あんな可愛い顔がこの世に存在するとは思わなかったしな…」

朝比奈「それで、涼宮さんは泣きそうな笑顔で言ったんですね?」

キョン「ははっ、全部お見通しですか。その通りです、あいつったら俺に怒鳴りもせずに」

『…ま、しょうがないわね…わざとじゃないんだし、私だってお腹すいてたわけじゃないから。
 謝らなくてもいいわよ、ホント気にしてないわ…。あ…そうだ、落ちちゃったの片づけなきゃ…』

キョン「顔は見えなかったけど…あいつきっと家に帰った後泣いてたんだろうな…
    そのハルヒを想像しただけで…ぞくぞくしちまったね」

長門「貴方の目に録画機能がなかったことが非常に悔やまれる」

朝比奈「ああ…私ならその床に落ちたお弁当を踏み潰しちゃうのに…」

キョン「あの時は俺も未熟でしたからね…あのハルヒに追い打ちしようなんて
    ナイスな考えは浮かんでこなかったんですよ…」

長門「自分を責める必要はない。今その素晴らしい経験を共有させてくれただけで価値がある」

キョン「長門…」

古泉「……ありえない…なんでこんな…」

キョン「古泉、お前もすぐににわかるさ、今は我慢の時だぜ?」

朝比奈「じゃ、次は私が話してもいいですかぁ…?」

キョン「おっと、まさか朝比奈さんも似たようなことを?」

朝比奈「えぇ、キョン君のエピソードよりは弱いかもしれないけど…」

長門「それでも構わない。聞かせてほしい」

朝比奈「そうですかぁ? じゃあいきますね」

朝比奈「私、いつも涼宮さんに着せ替え人形にされてるじゃないですか。
     でもこの前は、私も生理前で少しイライラしてたんです…」

朝比奈「だからと言って、涼宮さんがそれを知るはずないですよね?
     私も今日は休もうかなぁなんて思ってたんですけど…学校に来ちゃったのでそのままここに。
     もうパブロフの犬みたいでした」

キョン「それ分かります…気づくと放課後ここに足が行ってしまうんですよね…」

朝比奈「ふふ。ま、結果的には言って大正解でしたけどね。
     その時偶然、部室には涼宮さんしかいなかったんです、みんな掃除当番だって言ってました。
     でも私が来たら涼宮さん、嬉しそうに新しい服を出してきたんです」

朝比奈「その態度に私、少しイラッと来てしまって…」

長門「wktk」

キョン「wktk」

古泉「…」イラッ

朝比奈「でも涼宮さんはいつものように私を強引にひん剥いて、着替えさせようとしたんです。
     その時、思いかけずいっちゃったんですよ私…」

『痛っ…』

朝比奈「ってね。言ったときはやっちゃったかな? って思ったんですけど。
     それから涼宮さん心配そうに私に聞いてくるんですよ。『えっ? あ、大丈夫? どこかぶつかっちゃった?』って」

朝比奈「私もイライラしてましたから、返事もせずに制服を着なおして、後ろであたふたする涼宮さんを押しのけたんです。
     『大丈夫ですよぉ…気にしないでください』って、涼宮さんを見ずに言ったんです」

朝比奈「涼宮さんめちゃくちゃ狼狽して謝ってきたんですよ、その言葉の後に。
     多分私が怒るなんて考えもしなかったんでしょうね…そうなったら私もとことん虐めてやろうって」

長門「火がついてしまったと」

朝比奈「えぇ。燻らせておくには惜しい火が」

キョン「でも、朝比奈さんはしばらく何も話さないで、椅子に座っていたんじゃないですか?」

朝比奈「もちろん。涼宮さんを見もしませんでしたよ。
     狼狽える彼女を見たいという気持ちは大きかったんですけど…私は目先の欲にとらわれる女じゃないですから」

長門「素晴らしい。そしてあなたは大魚を釣り上げた」

朝比奈「ふふふ…涼宮さんのかわいらしい姿をという大魚を、ね」

朝比奈「涼宮さんって一人っきりだと案外もろいところあるんですよ、そこも可愛いんですけど」

朝比奈「私が暫く黙っている間。涼宮さんたらおねしょした子供みたいに私の後ろを行ったり来たり。
     でも声はかけてこないんですよ。あくまでここにいるのを気づいてほしいって感じで」

長門「謝って拒絶されたら…という恐怖から予防線を張っていたと」

朝比奈「そうです。このまま狼狽える涼宮さんのままでも十分かわいかったんですけど…
     時間がたって他の人が来てしまったら台無しじゃないですか。その時はまだこんな性癖に理解者がいるなんて思ってもなかったんですし」

キョン「確かに、俺も今日長門にカミングアウトされなければ一人でこそこそと楽しむだけでしたからね」

朝比奈「これからはチーム戦ができる…胸が高鳴りますぅ」

長門「これからのことより、今はあなたの涼宮ハルヒ弄りのほう」

朝比奈「はいはい。私はあくまで声を荒げずに、涼宮さんに言いました。
     少し爪がぶつかっただけだから、気にしてないですよ。って」

キョン「それを聞いてますますハルヒが狼狽えるのを分かって上で」

朝比奈「案の定涼宮さんは言いましたよ『本当にごめんなさい…どうしたら許してもらえる…?ってね』

長門「ごめんなさいと来た。すでに彼女の心は折れる寸前」

朝比奈「それでも私はまだ我慢しました。本当に気にしていないから、後ろでうろちょろしなくてもいいですよ、ハルヒさん。
     これが効きました」

キョン「うろちょろするな、か…これは大ダメージだ。急所に当たりましたね」

朝比奈「涼宮さん…ぱったりと歩みを止めて、涙声で前と同じことを言ったんですぅ」

長門「私ならそこまで我慢できない。さすがと言わざるを得ない」

朝比奈「お上手ですね、長門さん。それで、私は控えめにこういったんですぅ
     『…それなら…いつも私がさせられていること、してくれませんか?』と」

古泉「していることではなく、させられていることですか…」

キョン「お、ついにお前もこちらの世界に?」

古泉「えぇ…最初は何を考えてるのかと思いましたが。
    僕自身彼女とのやり取りを思い返すうちに…虐められている彼女こそが美しいと気づきましてね」

長門「美しい…その言葉こそ涼宮ハルヒそのもの」

古泉「それよりも続きをお願いします!!」

朝比奈「それでは…最初、私の要求に涼宮さんは狼狽えていました。
     させられていた、その言葉で私が不満を持っていることを伝えられたわけですからね。
     彼女はしばらくもじもじしていました…なぜならあの日涼宮さんが持ってきた服は…」

長門「露出の激しいコスプレ衣装だったから」

朝比奈「! 長門さん…どうしてそれを…?」

長門「秘密。と言いたいところだけど、実はあの日、私はすでに部室にいた」

朝比奈「まさか…?」

長門「そう。ロッカーに隠れて、あなたたちを見守っていた」

朝比奈「ということは…その時の映像も…?」

長門「ご想像にお任せする」

キョン「おいおい長門! 俺たちはもう同志じゃねぇか!?
    そんな水臭いこと言わないでくれよ」

長門「ふふ、もちろん後でダビングして配るつもり。
    でも、今は朝比奈みくるの視点から、あの日の出来事を聞くことを優先したい」

古泉「別の視点からも楽しむ…んっふ、見習いたいものです」

朝比奈「じゃあ、続けますね…はっきりしない涼宮さん。時間もないので、私はとどめの一言を口にしました。
     はぁ…もういいです、ハルヒさん。気にしてませんから、と」

古泉「二度もいつもは言わない名前呼び…これは厳しいですね…」

朝比奈「その時初めて涼宮さんの顔を見たんですけど…もう…」

キョン「ちょっと! どうだったんですか!?」

朝比奈「…目を真っ赤にして、泣きそうな顔でしたよ…私が振り返った時、
     目を大きく見開いて、あぁ…!! やっぱり言葉では説明しきれなせん!!!」

長門「…安心してほしい。あの場面、私でさえも言語化するのは不可能。
   しかし…私の目は正確にあのとき機能していたと約束する」

キョン「長門…」

古泉「長門さん…!」

朝比奈「長門さん…」

がしっ!

長門「絆を再確認したところで。…続けて、朝比奈みくる」

朝比奈「私が振り返ったことで、涼宮さんは覚悟を決めたようでした。
     すっごくたどたどしい話し方でしたけど、着替えると言ってくれたんです」

朝比奈「私もそれを確認する正当な権利を得たわけですから、それからは涼宮さんをガン見ですよ。
     でも―――」

長門「涼宮ハルヒはワイシャツに手をかけようとして、戸惑った」

朝比奈「いつもは気にしないのに、自分が着替えるとなると、途端に周囲が気になってしまいますよね?
     涼宮さんも例外じゃなくて…恥ずかしそうに私に向かってこう言ったんです」

長門「あ…あのねみくるちゃん…その…部室のカーテン、閉めてもいいよ、ね…?」

キョン「!? お、おい…今言ったの長門か!?」

古泉「そっくりでしたよ…涼宮さんが部屋に入ってきたのかと思いました…」

長門「頑張った。練習した。涼宮ハルヒの声帯ならほぼ100%再現可能」

キョン「頼む!! もう一度今の台詞言ってくれ!!」

古泉「僕からもお願いします長門さん!」

長門「あ…あのねみくるちゃん…その…部室のカーテン、閉めてもいいよ、ね…?」

キョン「あふぅうう~~~~~~!!!…ちょ、ちょっとトイレ行ってもいいか…?」

古泉「…抜け駆けですか? 文字通り」

キョン「ち、違うわ!! ただトイレに…」

長門「その提案は却下。貴女だけ快楽を得るのは承認出来ない」

朝比奈「キョン君行ってもいいですけど…私は話を続けちゃいますよ?」

キョン「くそっ!!…いや…すいません…続けてください」

朝比奈「もちろん涼宮さんのそんな提案は却下しました。
     たった一言で済みました。約束守ってくれないんですね…はぁ…。と」

長門「ため息が威力を大幅に増大させている。評価したい」

朝比奈「それを聞いて涼宮さん。顔を真っ赤にしてワイシャツを脱ぎ始めましたよ。
     興奮していたんですかねぇ…もしかしたら露出狂の気があるのかもしれません」

長門「今度涼宮ハルヒをコートだけ着せてコーヒーを買いに行かせる。もう決めた」

キョン「おいおい、ハイソックスは欠かせないだろ?」

古泉「マフラーも必要です!!」

朝比奈「外も気になりますが、私にガン見されているのも恥ずかしさを増幅したんだと思います。
     時間はかかりましたが、やっと涼宮さんはブラジャー姿になったんです」

朝比奈「それで…ふふ。涼宮さんって、着やせするタイプなんだなぁって」

キョン「なんと!!」

朝比奈「あれ? ご存じないんですかぁ? バニーガール姿は前にも見ましたよね?」

古泉「バニー姿!? 知りませんよ僕はそんなこと」

キョン「あぁ、お前はまだ転校してなかったからな」

古泉「クソがっ!! 機関の無能っぷりにはほとほとうんざりさせられますよ!!」

長門「あの日から随分と時がたっている。現在の涼宮ハルヒと以前のとではサイズに修正が必要」

古泉「ごくり…そ、それで…サイズは…? サイズはいくつなんです!?」

朝比奈「小さく見積もっても…Eはあったんじゃないかと思いますぅ」

キョン「」

古泉「」

朝比奈「そんな艶めかしい体をくねくねさせながら、次にスカートに手をかけたんです」

古泉「…何故上を脱ぐ前にスカートを脱がなかったんでしょうか」

キョン「確かに…ふつう上全部脱ぐ前にスカートくらい外しておくもんだよな?」

長門「これだから童貞は困る」

キョン「なな…どどどどどど、童貞ちゃうわ!!!」

古泉(反応すんなよ…)

朝比奈「うふふ…私も少し気にはなったんですけど。
     すぐに気が付きました。あぁ…今日”涼宮さんは恥ずかしい下着をつけている”って」

キョン「恥ずかしい…下着…!?」

朝比奈「涼宮さんも忘れてたんでしょうけど、スカートのホックをはずして、チャックを下ろしたときに気づいたんでしょうね。
     そのあと急いでワイシャツ脱ぎ始めてたから」

長門「ここでの朝比奈みくるのファインプレーに注目」

朝比奈「んもう、長門さんたら…コホン。
     私としては、これ以上じらされるのはごめんでしたから。そっけなく
     『あれ? キョン君の声が聞こえた気がしますぅ』ってわざと聞こえるようにささやいたんです」

キョン「望むところなのに!!! 俺もその空間に入りたかったのに!!!」

古泉「それは僕もですよ!! どうして教室の掃除なんて悠長にしていたのか…!」
     

長門「そのことなら、私が空間を遮断して部室内に誰も入れないように細工をしておいた。
    イレギュラーが起こらないように、部室に近づいたら別の用事が発生するよう働きかけておいた」

キョン「そうだったのか…恨むぜ…長門」

古泉「情報統合思念体の殺し方教えてください…お礼は100枚です…っと」

朝比奈「でも、邪魔が入ったら、涼宮さんのそそる姿を見られなかったかもしれないんですよ?
     それに忘れていませんか?…ここに一流のカメラマンがいることに」

長門「中に入れなかったのは悪いと思っている。
    そのために、私はあの映像を寄贈したい。間違いなく満足のいくでき。落胆はさせない」

キョン「そうだった…」

古泉「忘れてました…今考えれば、ずっとロッカーで我慢して一部始終を見ていた長門さんこそ…」

キョン「真の…パトリオット…」

古泉「それはちょっと意味不明です」

長門「正直引く」

ご飯作ってくるのでしばらく止まります

朝比奈「キョン君が来るかもしれないって発言に、涼宮さんは面白いくらい慌ててましたよ」

長門「このままの姿では彼に会えるはずもない。元の服装に着替えなおすこともできない」

キョン「でも、ハルヒなら最終的に開き直って制服着なおしてもおかしくない気がするけどな」

朝比奈「そうはさせないように、私が涼宮さんの脱いだ制服をたたんで手の届かない位置においておきました。
     頬だけじゃなくて耳も真っ赤にして、涙目で慌てふためく涼宮さん」

古泉「そこは恐らく幻想郷…」

キョン「いや、紛れもなくそこは俺たちの遥か遠き理想郷…」

長門「ひゃっ…! み、みくるちゃん!? ま、待って…キョ…キョンが入ってこないように言ってくれる!?
    だって今の格好じゃ…はわわぁっ!」

キョン「グレート…グレートジョブ長門」

古泉「あの涼宮さんがはわわっ!…ですか…んっふ」

朝比奈「私は涼宮さんのコスプレ姿には興味なかったんですけど。
     ここで意地悪して涼宮さんが泣きだして、あの羞恥にまみれたお着替えタイムが終わっちゃうのだけは
     さけないといけないかなって思ったんです」

古泉「僕はコスプレ姿の涼宮さんも大いに興味がありますが…」

長門「安心して。5GBは保存してある」

古泉「一枚10kまでなら…」

キョン「朝比奈さんがなんていったか当ててみましょうか?
    『大丈夫ですよ、涼宮さん。キョン君と”古泉君”ならトイレに行くと言ってましたから』」

朝比奈「一字一句正確に合っています…でも、声真似は気持ちが悪いので…」

古泉「長門さんだけで十分ですから」

長門「吐き気がした」

キョン「……そこ突っ込まないでくれよ…」

朝比奈「キョン君だけじゃなく、真面目で通ってる古泉君も来ていると言われて、涼宮さんは
     かわいそうなくらいの慌てっぷりでした。もう恥ずかしいパンツのことも気にしないでスカートを脱ごうとしていましたから」

長門「男子のトイレは短い。下手したら5分かからずに来てしまうかもしれない」

朝比奈「そしてキョンはともかく自分のコスプレ姿を見たことがない古泉君は今の私を見てどう思うんだろう?
     きっと軽蔑するに違いない…しかも、その原因は全部自分の身勝手さにあるとしたら…」

長門「事実彼女はスカートに足をからませて可愛らしく地面に転がっていた。
    そこで私も初めて彼女のパンツを目の当たりに…いいものだった」

朝比奈「えぇ…いいものでした…」

キョン「あ、あのさ…うーむ…これはでも聞いていいものか…」

古泉「確かに…そうですね…。涼宮さんのプライバシーのこともありますし…しかし…」

朝比奈「えっと…今から独り言でも言おうと思います」

古泉「!」 キョン「!!」

朝比奈「彼女のパンツは…くまの○ーさんの柄でした」
 

キョン「…古泉」

古泉「はい…」

がしっ ぐっ!!

キョン「ふふ…良い面してるじゃねぇか…」

古泉「んっふ…あなたも…」

キョン「朝比奈さん…言うまでもないと思いますけど…
    そんなハルヒになんて追撃したんですか?」

朝比奈「えへへ…ばれちゃってますかぁ?
     でも別に大したことは言ってないですよぉ…『あ、可愛い…』って一言だけです」

古泉「でも涼宮さんには十分すぎる一言だった」

朝比奈「彼女自身、自分のパンツが恥ずかしいものだって自覚していますもの。
     わざわざ下着とまで言わなくても…」

長門「可愛い、その一言だけで意識させるには十分」

キョン「さすがです…朝比奈先輩…!!」

キョン「…長門」

長門「えっ!? はぅっ…!…ぁ…ぁ・・・ぇ・…えっと…こっ、これは違うの!!
    これは妹が…勝手にいれちゃって…だっ、だから別に私がそういう趣味とかそんなんじゃな…くて…」

古泉「ハラショー! ハラショー!!」

キョン「あいつに妹なんていないのに…ぷクク…」

長門「そっ…そうなの!! たまたま間違えてはいちゃっただけで…!!
    本当に困っちゃってたんだ! だっ、だからねみくるひぁん!!」

古泉「噛んだ部分まで正確に再現できるとは…脱帽です」

朝比奈「でも、私についた火はそんなんじゃ消えません…更なる一言をついかしてみたんですぅ
     『えっ? あっ…///…そっ、そんな涼宮さん…/// わっ、わたしはただその服装が可愛いと思っただけですよぅ!
      パ…パンツのことなんて…//////』…破壊力は、抜群でした…」

キョン「悪魔ですね…大好きです」

古泉「貴方は天才です。間違いありません…」

朝比奈「涼宮さん。パンツ一丁で金魚みたいに口をパクパクしていました」

長門「自分から痴態を暴露してしまった。それも嘘までついたのに」

古泉「罪悪感と、堪らない羞恥心とが彼女を襲い」

キョン「ハルヒはついに泣き出してその場にうずくまってしまう…  
     至高ともいえる魅力的な表情を浮かべながら…」

朝比奈「すごいです…みなさん…
     まるで、その場に居合わせたかのような一体感…」

キョン「ははっ、俺たちはもう兄弟のようなものじゃないですか」

古泉「もちろんですよ。それならばじかに見ていなくても…」

長門「彼女の姿を思い浮かべることはそう難しくない」

キョン「お前はガン見してただろ」

長門「うっかり」

朝比奈「でも…」

キョン「ど、どうしたんですか? いきなり」

長門「さっきの一言は朝比奈みくるの最大の成功であると同時に、唯一の失敗」

朝比奈「返す言葉もないです…涼宮さん、しゃがみ込んでしばらく泣いた後。
     何も言わずに着替えなおして部屋を出て行っちゃったんですぅ…」

古泉「まぁ正常な人ならそうなりますよね」

キョン「でも、朝比奈さんじゃなかったらきっとそこまでハルヒを虐められなかったと思いますよ!
     ですから、あまり自分を責めないでください」

朝比奈「キョン君…」

古泉「そうですよ。それに…何かおかしいですが…ふふ
    僕たち今、今までにないくらい、分かりあえた気がするんです。
    超能力者、宇宙人、未来人、そして凡人が…ふつうなら出会うこともなかった僕たちが…」すっ

長門「…私も、上手く言語化できない、ある種のシンパシーに包まれている… 
   きっとエラーだろうけれど…嫌な気はしない」すっ

朝比奈「私もです…」すっ

キョン「凡人か…まぁ間違ってないけどな」すっ

がしっ!!!

古泉「…それにしても、涼宮さん今日は遅いですね」

キョン「あぁ、あんまり話に熱中しすぎて言い忘れてた…
    あいつ今日学校欠席したんだ」

朝比奈「えっ!? そっ、そんな…せっかく楽しもうと思っていたのに…」

古泉「肝心の主役が…欠席とは…残念です…」

キョン「ま、まぁそんな肩落とすなよ!! 明日だって、その次だって、
    いくらでもチャンスはあるだろ?」

古泉「そうですね…ですが…今日この熱をどうしたらいいか…」

長門「涼宮ハルヒなら、私の家にいる。今から会いに行けばいい」

朝比奈「ふぇ?」 古泉「はい?」 キョン「なんだって!?」



長門「だから、涼宮ハルヒは、先週の土曜から、私の家にいると言っている」

キョン「もういい・・・・・・ヤろうぜ」

ハルヒ「・・・・・・うん」








キョン「うわー全然勃起しねー」

ハルヒ「うちもあんたじゃ全然濡れないわ」

キョン「おめまじブスだな。うけんだけど笑 全然勃たてーもんおれ」

ハルヒ「はぁ?インポだからってうちのせいにすんなよ つかチンコ小せぇな なにその野田総理みたいな粗チン 」

キョン「ならとりあえず野田総理咥えろよ 。ファーストレディにしてやるよオラ」

ずぼっ

ハルヒ「んっ…あっ…」

キョン「あー出した出したw」

ハルヒ「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

キョン「さっき言った通り妊娠しても責任は取らないんでそこんとこヨロシク(笑)」

ハルヒ「・・・・・・・・・・・・」



キョン「クソッ、いつの間にか佐々木帰っちまったじゃねえかよ」

ハルヒ「・・・・・・」


キョン「いつまで寝てんだよ、さっさと帰れや肉便器」

ハルヒ「・・・・・・分かったわ」






ハルヒ「ねえ、キョン」

ハルヒ「私と佐々木さん、どっちが好きなの?」


キョン「あ? 長門に決まってんだろ(笑)」











                                       -Fin-

キョン「ちょっと待て…急に話が見えなくなったんだが…」

朝比奈「ど、どうして長門さんのところに涼宮さんが?」

古泉「それより…どうして涼宮さんは今日学校に来ていないのですか?」

長門「…何もわかりにくいことは言っていない。三人とも…最初に私が言ったことを思い出してほしい」

キョン「…え」

古泉「……ま」

朝比奈「まさか…」


『涼宮ハルヒがすがり付き、泣きながら許しを請う姿が見たい』


長門「……そう」にやっ

長門「私は以前から涼宮ハルヒという個体に特別な感情を抱いていた初めて見たとき胸の高鳴りを感じてはいたもののそれは
    情報統合思念体の判断によると単にエラーの蓄積ではないかという結論に達しそれ以降不問となっていた
    しかし私は涼宮ハルヒを見るたびにその胸の高鳴りを感じそれはいつしか人の感情の一つ最も強い感情である恋であると気づいた
    それから私はその奇妙な感情を増幅させたいと大いに思うようになりそれは人間性に乏しい情報統合思念体の考えと合致
    以後私自身の権限の元涼宮ハルヒと前述の感情についてうまく折り合いをつけられるようにするため努力を重ねてきた
    だがしかし彼女は私を見てくれない見ているのは常に異性のだれかそれでも最初は構わなかったがいつしかそれは嫉妬という新たな感情を
    私に与えることとなったそして今年に入ってから私の感情は歪曲したいびつなものと変化していくつまりは涼宮ハルヒが
    一般につらい苦しい痛いなどという苦痛にカテゴライズされる感情を受けているときの彼女の表情それに大いに惹かれるようになった
    私自身それは異常なことであるとは承知していたがその感情は日々増大していきある日風船のようにはじけた
    その日のことを私はある種の進化となづけてもいいと思っている私はもはや情報統合思念体としての役目などは
    どうでもよくなりつつありただ涼宮ハルヒと自身とが歪んだ関係に落ち着きその関係を続けていきたいと願うのみである
    そしてついに先週の土曜正確には16時44分34秒234に彼女を私の家に招待そのまま現在に至る
    あなたたちにも私の欲求について話したのはあなたたちがよき理解者になるという強う確信があったから事実その推測は確定し
    あなたたちは私の心強い仲間いえ同志と呼べるものになったと言えるそうなった以上あなた方を私の楽園に招待したいと思うのは必然
    以上が私の言いたいこと理解できた?」

キョン「ちょ、ちょっと待ってくれ…つまり…長門はハルヒを愛していると?」

長門「そう。人間の言葉で言うなら間違っていない」

古泉「え、ということは…涼宮さんは長門さんと同意のもとでともにいると?」

長門「そう」

朝比奈「そ、そうだったんですかぁ…」

キョン「…で、どうやってハルヒを? 土曜の午後から簡単に話してくれよ」

長門「分かった。
    まず、私は新しい料理を作りたいという偽りの理由で涼宮ハルヒを自宅に呼ぶ。
    仲間を疑わない彼女にはこれ以上ないほど容易なこと。
    そのあと、できた料理に睡眠薬を混入し、彼女を眠らせる。その間に彼女の自由を奪い、服はすべて焼却。
    ついでに涼宮ハルヒの両親にも彼女が家に帰らなくても不審に思わないように手を廻しておく」

長門「そして、彼女が目を覚ました後には、彼女がすがり付き、泣きながら許しを請うような様々なことをしてきた。
    性的な虐待が一番効率的だと考え、その知識を前もって取り寄せておき、実行した」

長門「しかし、涼宮ハルヒは私の思い通りにはならなかった。
    挙句彼女は私が何か脅されているため自身にこのようなことをしていると信じてやまず、
    心が折れるような筆舌しがたい性的な行為を繰り返したが、今朝に至るまでまだ彼女は私の思うような顔をしてくれていない」

長門「私自身もそのような行為で彼女を傷つけるのは好ましくない。
    よって今朝、彼女を部屋に縛り付け、猿轡を噛ませ、局部に振動性のこけしを取り付けた後、
    私の力で快楽の閾値を操作してから放置している」

長門「それでももしかしたら彼女は私の期待する顔をしてくれないかもしれない。
    だからあなたたちにも何かいい考えはないだろうかと探る意味で
    あのような発言をしてみた」

キョン「……」

古泉「……」

朝比奈「……」

長門「……やはり、あなたたちも私が異常に思える?
    否定はしない…私は私自身で思考しても重大なエラーで塗れていると理解できる」

キョン「さすがは長門だな…俺たちが思いもよらないことをしてくれるぜ…」

古泉「はい…んっふ…長門さんの家に涼宮さんがいるのなら都合がいい…」

朝比奈「誰に気を使うこともなく、涼宮さんを虐待できるじゃないですかぁ」

長門「…みんな…」

キョン「なんて顔してるんだよ長門。俺たちは同志じゃないか」

古泉「ちゃんと焼き増しの写真、お願いしますよ」

朝比奈「ふふ…ろうそくなんていいと思うんですけど…」

長門「……」

キョン「ほら、早くいこうぜ? 愛するハルヒを待たせたらダメだろ?」

長門「……」

長門「ありがとう」


古泉(…ですが…そうなると妙ですね…)

長門「着いた。私の家は少し散らかっている。片づけるからここで待っていてほしい」

キョン「いやー…でも楽しみですねホント…」

朝比奈「キョン君たら顔がにやけてますよぅ」

キョン「え? そ、そうですか?…あはは、まいったな」

古泉(……)

古泉(涼宮さんの力なら、いかに長門さんでも容易に変更を加え、
    今の状態から脱却できるはず…)

古泉(…もしかして…長門さんの力が機関の予想より大幅に増大したのでしょうか?)

古泉(……いえ、恐らく違うでしょう…僕の推測が正しければ…)

キョン「おいおい古泉、何難しい顔してるんだよ?」

古泉「え、あ…すいません。大したことではありませんよ」

古泉(ま、どうであってもいいでしょう…僕はただ…今を楽しみたいだけですから…)

『ただいま』

びくっ!

『…返事は?…』

『…!!……!』

『そう。こんなに散らかして…それでもこんなに濡れていて、恥ずかしくない?』

『……!……!』

『…しゃべりたい?』

ぐいっ…

『…はぁ…はぁ…』

『…またその顔…何度言えばわかるの?…また、お仕置きが必要?』

『……お帰りなさい…』

『……その顔…雌豚のようなその顔が気に入らないと今朝も言ったはず。
 分かっていないのなら、相応の苦痛を覚悟してもらう』

『…はい…ごめんなさい…許してください……ご主人様』



おしまい

本当はみくるの話の後に古泉、長門、途中参加で鶴屋さん
がハルヒ可愛いする話を展開する予定だったけど、面倒になったから長門ヤンデレ√で終わらせた



ハルヒは虐められてこそ輝くキャラだと思う
セイバーとか、わっちとか、CCとかみんな同じだと思います

よくわからない人のための簡単なまとめ
時系列では

みくるとのやり取り

ハルヒMに目覚める

キョンの弁当事件

ハルヒドM化&願望で世界を変更

SOS団全員がハルヒを虐めたいと思う世界に

以前からハルヒを虐めたかった長門暴走ハルヒ監禁

長門SOS団に性癖を暴露

長門はハルヒが嫌がり、絶望する顔を見たいけど、
ドMなハルヒは長門にいじめられるのが快感なので永遠に長門は
自分の望む顔は見られません

みんなでハルヒを虐める

ハッピーエンド

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