サトシ「ピカチュウ!かわせ!」ピカチュウ「言われんでも避けるわ」 (19)

ピカチュウ「聞きたいんだけど、『かわせ』って指示されなきゃ何もせずに攻撃くらうと思ってるの?」

ピカチュウ「別に、指示されなくてもちゃんと避けますから。攻撃迫ってるのに直立不動なわけがないでしょ?」

ピカチュウ「ロボットじゃないんだから。僕らポケモンだって、考えて行動してるの。トレーナーはそれも踏まえてくれないと」

サトシ「……」

ピカチュウ「僕の言ってること、間違ってる?」

サトシ「あ、いや」

ピカチュウ「ちゃんと反応して」

サトシ「は、はい。そのとおりだと思います」

ピカチュウ「だったら、もうそういう間抜けな指示出すのやめてね。腹立つから」

ピカチュウ「『か、かわせぇぇぃ!』なんて叫んでる暇があったら、戦術を考えてよ」

サトシ「はい……」

ピカチュウ「なにが、『ピカチュゥゥん、か、かわせぇぇぇぃ!』 だよ。ほんと、萎えるわ」

サトシ「そんな風には言ってないけど……」

ピカチュウ「なに? なんか言った?」

サトシ「いえ……」

サトシ「いけピカチュウ!10まんボルトだ!」
ピカチュウ『高圧・特別高圧電気取扱特別教育を修了していますか?』
サトシ「してないです」
ピカチュウ「資格は?」
サトシ「電工2種なら…」
ピカチュウ「でしたら600Vまでですね」
サトシ「いけピカチュウ!600ボルトだ!」

母「お父さん、左に自転車!」

母「お父さん、右からバイク、バイク!」

母「お父さん、青になったよ青」

母「お父さん!」

父「一々言われんでもわかるわ!」ガシャーン

母「お父さん、右折車…」

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