古畑任三郎「江戸川コナン…探偵ですかぁ。」 (139)

古畑「えぇー、ご無沙汰してますぅ。皆さん、私の名前を覚えてますか?…覚えてない?…んふふ…変わった名前なので覚えていただきたかったのですが、仕方ありません、はい。」

古畑「あ、そうそう!名前と言えば、日本の名探偵には変わった名前が多いですぅ。例えば、金田一耕助。明智小五郎。…古畑任三郎。んふふ…そして最も変わっていると言・え・ば…」

米花町、某書店にて

古畑「だ・か・ら・さぁ!何度言えば分かるんだよぉ、まったく!」

店員「ですから、無いものは…」

古畑「おたくのね!…ああいうの何て言ったっけ…あ、そうそう!ホームページ!それにはね、いいですか!在庫有りって載ってたんだよ?それなのに来たら無いじゃないか!」

店員「それでしたらお取り寄せしましょうか?」

古畑「そういうことを言ってるんじゃないんだよ!あのね、僕はね、あの本がここにあると知ったから来たんだよ!読むのをすごく楽しみにしてたんだ、分かるぅ?」

店員「お気持ちは分かりますが…」

今泉「古畑さん…他の所で買えば…」

古畑「君は黙ってなさい。こういうことをちゃんとしておかないと嫌なんだよ。」

店員「あのぉ…他のお客様がいらっしゃったので…」

古畑「んん~。」

コナン「これ下さい!」スッ

古畑「なんなんだよ、あの店員は!」

今泉「本当にあったんですか?見間違いじゃないですか?」

古畑「何を言ってるんだぁ!神に誓ってこの店n」

今泉「あっ!!!!!古畑さん、あれ見て下さいよ!!!!!」

古畑「んん~?…!!??」

今泉「あの子が買ってる本、古畑さんが欲しかったやつですよっ!!!」

古畑「ほんとだ…」

コナン「(なんだあいつら…それにあの全身黒ずくめの男…ま、まさか…)」

今泉「そういえばあの子、立ち読みしてましたよ!!!だから僕たち気づかなかったんですよ!!!」

古畑「どうして立ち読みしてたことをもっと早く言わないんだよ!!!」ペシン!

今泉「い、いたっ!!??だ、だって、まさかあんな子供が読むなんて思ってなかったんですもん!!!」

店員「いつもありがとね、坊や!」

コナン「うん!また来るね!」タタタタター!

古畑「あのぅ…」

店員「また、あなたか!なんですか?」

古畑「あの坊やが買った本…私が欲しかったやつですぅ。」

店員「あ、そういえばそうですね。先越されちゃったみたいですね。やっぱり、取り寄せますか?」

古畑「もういい…」

今泉「…」ニヤニヤ

今泉「古畑さん、仕方ないですよ。」

古畑「ん~、妙だなぁ。」

今泉「どうしたんですか?」

古畑「あんな子供があの本読むかな、普通?」

今泉「たしか幡随院さんの『虚栄の航跡』でしたっけ?」

古畑「うん…まず、漢字が読めないだろぅ?内容なんてなおさらさ。」

今泉「親に買って来いって言われたんじゃ。」

古畑「でもさぁ…あの子、立ち読みしてたんだろぅ?明らかに自分のために買ったんだよ。」

今泉「あ、そういえば。天才児だったりなんかしちゃって。」

古畑「んん~。」

今泉「今の子供はませてますね。それにしてもあんな服装して大丈夫なのかな、あの子。友達少ないですよ、きっと!」

古畑「……」

翌日、毛利探偵事務所にて

古畑「……」ソワソワ

コナン「あれ?何か用、おじさん?(こ、こいつ…昨日の本屋で…)」

古畑「あ、あのぅ…こちらが毛利探偵事務所で?」

コナン「そうだよ!小五郎のおじさんに何か用?」

古畑「ん~、ええ、まぁ。」

コナン「中にいると思うよ。」ガチャ!

コナン「だだいまー!おじさん、お客様だよ!」

小五郎「おぅ。」

古畑「失礼しますぅ。」

小五郎「それで、ご用件は?」

古畑「えぇー、実はですね、はい。私、毛利探偵のファンでして!」

小五郎「おぉ、それは嬉しいですな。」

古畑「いつもテレビで拝見しております。それにしてもよく事件に合う方だ!」

小五郎「そりゃどうも…それで、何か?」

古畑「あぁ、申し遅れました。私、古畑任三郎といいます。古いに畑と書いて古畑です。えぇ…私、実は、刑事をしてまして。」

コナン「(警察の人間だったか…しかし…)」

小五郎「おや、刑事さんでしたか。こりゃどうも。」

古畑「いえいえしがない刑事ですぅ。…えぇ~、大変恐縮なんですがぁ…んふふ~。」

小五郎「勿体ぶらず言って下さいよ。」

古畑「えぇ~…サインをいただけますかぁ?」ニコ

小五郎「それなら構いませんよ。いくらでもしますよ。」

古畑「それは本当ですかぁ!いや~、うれしい!…では、さっそくですが、こちらの用紙にお願いできますか?」スッ

小五郎「おや、20枚ですか?」

古畑「あぁ、私の部下や同僚の分もお願いしますぅ。いくらでもするということですので、はい。」ニコ

小五郎「は、はぁ…」

古畑「そういえば…あの子。」

小五郎「えっ?」キュッキュッ

古畑「あの男の子は…そのぉ…毛利探偵とどういった関係で?」

小五郎「うちで預かってるんですよ。あいつがどうかしました?」キュッキュッ

古畑「いゃ~、とてもしっかりしてて、お利口そうな子供で。私の部下にしたいくらいですぅ。」

小五郎「そうっすか。まぁ、事件の時に妙なことには気づきますが、私の邪魔ばっかして嫌なガキですよ。」キュッキュッ

古畑「まぁ、子供ですから仕方ないです、はい。」

コナン「ねぇねぇ、おじさん!」

古畑「ん~、なんだい、坊や?」

コナン「おじさん、昨日本屋にいたでしょう!」

古畑「あぁ~、よく覚えてるね、坊や。坊やもあそこに?」

コナン「うん!行きつけの本屋なんだ!昨日はこの本を買ったんだ!」スッ

古畑「あぁ~、この本!幡随院さんの最新作!私も読みました~!奇想天外のトリックのオンパレードで感心しました、はい!」

コナン「あれれ~?おじさん、この本、欲しかったんじゃないの?昨日、僕が先に買っちゃって怒ってなかった?」

古畑「んん~…んふふ…見られてましたかぁ…」

コナン「おじさん…この本読んでないでしょう?」

古畑「坊やには敵わないなぁ、ははは~。参りましたぁ~。…ところで、坊やは何て名前なの?」

コナン「僕?…江戸川コナンだよ!」

古畑「江戸川…コナン?…随分変わった名前ですね~。学校で虐められてない?」

コナン「そんなことないよ、どうして?」

古畑「んふふ…私だったら自殺しちゃうよ~。」

コナン「ははは…(俺だって好きでこんな名前にしたわけじゃねーよ…)。ところでおじさんって刑事さんなんでしょう?どんな事件を解決したの?」

古畑「えー、たいした事件は解決してませんがぁ…SMAP捕まえたの私です。」ニコ

コナン「け、刑事さんがSMAP捕まえたのー!!!」

古畑「えぇ、まあ。」

小五郎「…ふぅ…書き終わりましたよ。」

古畑「あっ、すみませんでしたぁ。ありがとうございますぅ。いー記念になりました。では、そろそろ。」

コナン「ねぇねぇ、刑事さん!刑事さんの好きなお酒って何!!!」

小五郎「おい、ボウズ!!!」

古畑「構いませんよ…え~、特に好きな酒はありませんがぁー…しいていえば『麦とホップ』。」

コナン「そ、そうなんだ、ありがとう!」

小五郎「すみませんね…」

古畑「いえいえ…サインありがとうございますぅ。それでは失礼しますぅ。」

コナン「古畑か…とりあえず灰原に聞いてみるか。」

prrrrr~

阿笠『もしもし、わしじゃよ。』

コナン『よぉ、博士!』

阿笠『おぉー、新一か!!!たった今君で抜いとったところじゃよ、はっはっはー!!!』

コナン『それより灰原に変わってくれ。』

阿笠『分かった、ちょっと待っとれ。』

灰原『もしもし、何かしら何でも首を突っ込む推理フェチさん?』

コナン『ったく…もっとマシな挨拶ねーのかよ。』

灰原『はいはい、それで?』

コナン『おめぇー…古畑ってやつ知ってっか?』

灰原『誰よ、それ?』

コナン『いや、実は刑事らしくてよ。ただ全身黒ずくめで好きな酒は『麦とホップ』らしい。』

灰原『知らないわ。まったく組織に関係ない人よ。私忙しいから切るわよ。』

コナン『あ、ああ…風邪引くなよ。』

灰原『な、なに言ってるのよ。切るわよ!』

コナン『へいへい。』

阿笠「青春じゃのぅ…」///

古畑「やっぱり妙だよ、あの子。」

今泉「古畑さんの気にしすぎですよ。」

西園寺「あの毛利探偵の所で暮らしている子供ですから大人びているんですよ。」

古畑「確かに…今泉君よりは使えそうだよ。」

今泉「ふ、古畑さんっ!!!!!」

西園寺「古畑さんは何が気になっているのでしょうか?」

古畑「いやねぇ…あの毛利小五郎って人さぁ、とても探偵には見えないんだよ。」

今泉「でも事件を解決してるじゃないですか!」

古畑「そうなんだけどさぁ…正直言うとね、私はね、コナン君が解決してるじゃないかと思ってるんだよ。」

今泉「そ、そんなわけないじゃないですか~!!!あんな子供に何が出来るって言うんですか!」

古畑「少なくとも君より優秀だよ。…問題はね、彼がどう解決しているかさ。おそらく毛利探偵に助言を与えているだけじゃないはずだよ。彼自身で解決してるよ。」

西園寺「どうやってですか?」

今泉「魔法だよ、魔法!!!」

古畑「君は黙ってなさい。西園寺君、毛利探偵が解決する時に何か変わったことって起きるか知ってる?」

西園寺「たしか…眠りながら解決するみたいですよ。」

古畑「眠りながら…?」

西園寺「はい。ですので『眠りの小五郎』って呼ばれているらしいです。」

古畑「んんー…眠りながら…」

西園寺「確かに気になりますね。そもそも眠りながらどう解決してるんでしょうか?」

今泉「そんなの振りに決まってんじゃん!眠ってないんだよ!パフォーマンス!パフォーマンス!」

古畑「…誰かに眠らされてるとしたら?」

西園寺「一体、誰にですか?何のために?」

古畑「彼だよ。」ニコ

翌日…帝丹高校付近にて

蘭「じゃあねー、園子ー!!!」

蘭「…」てくてく

古畑「あのぅ…」

蘭「な、なんですか?(なに、この人…」

古畑「あ、すみません…申し遅れました。私、古畑任三郎といいます。えぇー、刑事をしております。SMAP捕まえたの私です。」ニコ

蘭「は、はぁ…それで何か?」

古畑「えぇ~、実は。毛利探偵のことについてお聞きしたいことが。」

蘭「お、お父さんがどうかしたんですか?」

古畑「いえいえ!…昨日、実は毛利探偵にサインを頂きまして、はい。えー…本当は本人に聞けば良かったんですが、恥ずかしかったので、娘さんに。」

蘭「何をですか?」

古畑「毛利探偵がいつもどう推理しているかをですぅ。」ニコ

場所は変わって喫茶店

蘭「お父さんはですね…いつも適当なことを言ってるんですけど、結局は解決しちゃうんですよ。」

古畑「適当なこと?」

蘭「私でも呆れちゃうくらいのことです。本当に推理してるのかなって、思っちゃうくらい。」

古畑「なるほど…あ、そうそう、聞いた話によるとなんでも毛利探偵は眠りながら解決するそうで?」

蘭「はい。いつも突然眠り出してあっという間に解決しちゃうんです。」

古畑「絶対眠るんですかぁ?」

蘭「はい。…そういえば私の友達の園子って子も眠りながら事件を解決しちゃうんですよ。びっくりですよね。」

古畑「んふふふ~、正直驚きですぅ。私も寝たまま解決したいものです、はい。…あ、そうそう、毛利探偵の所に居候しているコナン君、いますね?」

蘭「はい。コナン君が何か?」

古畑「とてもしっかりしてて、賢い子ですねぇ。私の部下にしたいものですぅ。実はですね、私の部下に今泉っていう使えない奴がいるんですよ~。」

蘭「は、はぁ…」

古畑「その今泉ってやつが…あ、失礼。話を戻しますと、コナン君は毛利探偵のお手伝いをしたりするんですか?」

蘭「ええ、まぁ。お父さんの助手って感じですかね。邪魔して怒られたりしてますけど。」

古畑「ちなみに毛利探偵が眠ってる時は何を?」

蘭「コナン君ですか?」

古畑「はい。」

蘭「コナン君なら……お父さんの後ろに隠れて何かしてますね。」

古畑「後ろに隠れて…何かをしている。」

蘭「…まぁ、手伝いをしてるだけだと思いますけど。」

古畑「なるほど…分かりました。わざわざ時間をおとりしてすみません。大変参考になりました。」

蘭「いえいえ…それじゃあ。」

古畑「アクチノバシラス・アクチノミセテムコミタンス…」

蘭「な、なんですか、それ?」

古畑「歯周病箘ですぅ…んふふ…夜更かししてお風呂に入れなくても歯は磨きましょう。」ニコ

蘭「は、はぁ…それじゃあ…(何よ、この人…怖い…)」

西園寺「何か掴めました?」

古畑「んふふ~。だんだんとわかって来たよ。」

西園寺「流石は古畑さん。」

古畑「あ、西園寺君。実は君に調べて欲しいことがあるんだけど…いいかい?」

数日後、いつも通り事件発生

向島「お待ちしておりました!ご苦労様です!」

古畑「ここ遠すぎるよ~!自転車で10時間もかかっちゃったよ~。」

向島「お疲れ様です。現場はあちらになります。」

古畑「ありがとう。あっ…君、名前覚えたよ!…えーと、たしか…佃島君!佃島君だろ!」

向島「…向島です。」

古畑「覚えた。」ニコ

今泉「ご苦労様です!」

古畑「それでぇ…第一発見者は?」

西園寺「実は…毛利探偵です。」

古畑「本当にぃ!?なら帰ろうかなぁ~。だって彼が解決してくれるだろぅ、あはは~。」

コナン「あれれ~?古畑さんじゃん!(また、こいつか…これじゃあ、事件解決しにくいな…)」

古畑「あー、コナン君じゃないか。それに蘭さんに、毛利探偵!」

蘭「この間はどうも…」

小五郎「うちの娘にまで俺のことを聞いたみたいだな?」

古畑「気に障ったのならあやまりますぅ。ほんの興味で娘さんに…はい。…しかし、本当に事件に合う方だ!出歩かない方がいいのでは?」

小五郎「余計なお世話だ!」

古畑「眠りの小五郎を期待してますぅ~。」

今泉「生眠りの小五郎を見れますよ~、古畑さん!」

古畑「んふふふ~。残念ながら今日は起きないよ。」

今泉「えっ!!!どうしてですか!!!」

古畑「それより西園寺君…彼を見張っといて。」

西園寺「はい。」

西園寺「…」ジィー!

コナン「(くそ…思った通りだぜ…今日はおっちゃんを眠らせないで解決するしかねーな。)」

小五郎「ふふふ…分かりましたよ、犯人が!!!」

コナン「!?」

古畑「!?」

小五郎「犯人はヤスさんあんただ!!!」

ヤス「お、俺は何にもしてねーよ!!??」

小五郎「もうやめましょうや…あんたが犯人な理由はかくかくしかじかだ!!!」

今泉「うん、うん、一理あるね。やっぱり名探偵だよ!!!」

古畑「あのぅ…ちょっと…」

小五郎「なんだっ!!!」

古畑「えぇ~毛利探偵の推理は残念ながら成り立ちません~。」

小五郎「な、なぜだ!?」

古畑「かくかくしかじかですぅ~、はい。」

小五郎「!!!???」

コナン「(やっぱおっちゃん一人じゃ無理だな)」

西園寺「あんな酷い推理はじめて聞きましたよ。」

古畑「んふふふふ~。やっぱ毛利探偵じゃないよ。事件を解決してるのは。」

西園寺「やはりコナン君が?」

古畑「…んふふ~。」


古畑「えぇ~私によって毛利探偵を眠らせることが出来なくなったコナン君。彼はどのようにして事件を解決するのか。そして私が張った罠にひっかかるか。え~、相手はあのコナン君!そう簡単にはひっかかるとは思いませんが…古畑任三郎でした。」マジキチスマイル!

コナン「!!!(やっと分かったぜ!犯人は間違いなくあの人だ!)」

コナン「(しかし、おっちゃんは眠らせるられねー。…あの古畑っていう人も無理だ…そ、そうだ!!!)」

古畑「西園寺君…」

西園寺「はい?」

古畑「彼…眠らすよ。」

シュピーン!プス!

今泉「うにゃ~…ほへ~…」バタン!!!

コナン他「!!!???」

今泉「…えぇ~…この事件の犯人が分かりました。」


西園寺「ふ、古畑さん!?あ、あれって…」

古畑「んふふ…眠ってるね。…いや、眠らされたね。」


今泉「この事件はとても複雑で…」

古畑「なに寝てんだ、今泉!!!」ペシン!

今泉「……」

コナン「(やっべー!!!???)」

古畑「私の部下の今泉がすみません~。自律神経がやられてて不安定なんですぅ~。」

小五郎「はぁ…」

古畑「ほら、帰るよ、今泉君!」

今泉「ふ、古畑さん!!!」

古畑「あれ?今、変な所から声が…」

西園寺「額に何をつけてるんですか、今泉さん?」

古畑「ん~、どうやらシールだね。剥がしとこ。」ベリベリ!

コナン「(く、くっそ~!!!これじゃあ、推理できねーじゃねーか、バーロー!!!)」

古畑「ほら、起きなさい!」ペシン!

今泉「……」

古畑「私はこいつを連れて先に帰りますぅ。あとは西園寺君が。」

西園寺「はい、任せて下さい!」

その後、小五郎を眠らすことなくコナンは無理やり事件を解決した

コナン「ふぅ……」

西園寺「流石は毛利探偵ですね。」

小五郎「俺にかかればこんな事件なんて、ナッハッハーー!!!」

コナン「(眠らせねーとやっぱキツイな…顔でも洗いにいくか…)」テクテク


トイレにて

コナン「すっきりした!」

古畑「えぇ~、お見事な推理でしたぁ、はい。」

コナン「!?」

コナン「なに言ってるの古畑さん?…解決したのは僕じゃなくておじさんだよ。」

古畑「おやぁ?私はコナン君が解決したなんて一言も言ってませんが?」

コナン「!?」

古畑「ふふふふ…えぇ~実際には君が解決したも同然ですぅ、はい。」

コナン「な、何いってるかさっぱりわからないよ、僕。」

古畑「単刀直入に言いましょう!…君は毛利探偵を眠らせて事件を解決してます!」

コナン「あはははは!そんな話だれも信じないよ!」

古畑「先ほど眠ったうちの部下の今泉を調べた鑑識の米沢さんの話では、今泉の体内から強力な麻酔の成分が発見されました!」

コナン「…」

古畑「いいですか!いいですか!あれは人為的なものです!誰かが今泉を眠らしたんです!毛利探偵と同じように!……その腕・時・計。」

コナン「!!??」

古畑「私の優秀な部下の小男が、君がその時計を使って今泉を眠らせて所を撮りました!」

コナン「こ、この時計に…麻酔でも入ってるっていうの?」

古畑「えぇ、おそらく…しかし、いちいち調べません。」

コナン「ど、どうして…」

古畑「えー…今から半年前、一人の少年が行方不明になりました。」

コナン「!?」

古畑「その少年がいなくなったとほぼ同時に、毛利探偵の所に男の子が来た。そして毛利探偵は名探偵に。えぇ~よく出来た話ですぅ。」

コナン「な、何がいいたいの、古畑さん?」

古畑「その少年はとある組織に襲われ…えーと…なんだっけ…あ、そうそう、アポトキシン4869!!!」

コナン「!!??」

古畑「アポトキシン4869は体が縮んでしまう薬らしいですねぇ、はい。私の優秀な部下の小男が調べてくれました。」

コナン「…」

古畑「それを飲まされた少年は体が縮み…名前を変え、毛利探偵の所に。」

コナン「…」

古畑「まだ続けますか!アポトキシン4869、アポトキシン4869…」

コナン「もう、いい!!!!!」

古畑「えぇ…大変な目にあったことお察ししますぅ…」

コナン「いつから気づいてたんですか?」

古畑「あなたに初めて会った時からですぅ。」

コナン「初めて?…ああ、あの本か。」

古畑「それもありましたが…一番の理由はその眼鏡。」

コナン「め、眼鏡?」

古畑「えぇ…その眼鏡。度が入ってませんね。いわゆる伊達眼鏡ってやつですか。小学一年生くらいの子供が伊達眼鏡というのはいささか奇妙でして、はい。」

コナン「…古畑さん…俺だって好きでこんなことをしてるわけじゃないんですよ。」

古畑「はい、わかりますぅ。」

コナン「いつ元の体に戻れるか分からないし…周りの奴らにも迷惑かかるし…」

古畑「…」

コナン「俺の人生めちゃくちゃですよ…やり直せねーかな。」

コナン「死んだ方が楽なのかな…」

古畑「あなたは死ぬべきではありません…」

コナン「未来が見通せないんですよ!それなら…」

古畑 「しかし、しかし、あなたは死ぬべきではない!たとえ全てを失ったとしても、我々は生き続けるべきです!」

コナン「…」

古畑「私はこれまで、強制的に死を選ばされてきた死体を数多く見てきました。彼らの無念な顔は忘れることができません。」

コナン「…」

古畑「彼らのためにも我々は生きなければならない!それが我々生きている人間の義務です!」

コナン「死ぬよりつらい日々が待っていても…」

古畑「だとしてもです!」

コナン「もうやり直しもできないかもしれない!」

古畑「また一からやり直せばいいじゃないですか。」

コナン「そんなこといっても…」

古畑 「とんでもない!まだ始まったばかりです!いくらでもやり直せます!
よろしいですか。よろしいですか?たとえ、たとえですね明日死ぬとしても、やり直しちゃいけないって誰が決めたんですか?誰が決めたんですか?…まだまだこれからです。」

コナン「古畑さん…」

古畑「はい?」

コナン「黒の組織を潰しましょう。」

古畑「喜んで。」ニコ

終わり

基本、阿笠マジキチスマイル!しか書かんが暇なんで書いた

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