モノクマ「あれれ?バターが無くなってるぞ」 (304)

モノクマ「どこ行っちゃったんだろう」

ゴソゴソ

モノクマ「ん?今何か聞こえたな。まあそんな事どうでも良いや」

モノクマ「せっかく時間かけて、ホットケーキを作ったのに」ホカホカ

モノクマ「調理室からバター持ってこようっと」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382787443

【数分前】

「……」

「どうなってやがる…俺は死んだハズだ」

「まさか幽霊にでもなったってオチか?」

「しかもやけに部屋全体が広く感じるぜ」キョロキョロ

「モニター室か何かか?この部屋は」

「とりあえず、椅子に座ってモニターを見てみるか」ググ

「……ん?」ググ

「な、なんだ。体が動かねぇぞ、どうなってやがる」

「こ、このぉ!!」

ぴょん

「っ!?なんだ、今ジャンプをしたぞ」

「幽霊になると、ジャンプしかできないのか?キョンシーみたいだな」ピョンピョン

ゴロロ

「お、転がることも出来るぞ。しかも目が回らねぇな」ゴロゴロ

「だがジャンプのほうが良いな。結構、遠くまで飛べるし」ピョン

「ダメだ、椅子に届かねぇな」ピョンピョン

「……ん?良く見りゃ、おれの手足が無いな」

「幽霊は足が無いと聞いたことはあるが、手まで無くなるのか?」

「参ったな。仕方が無いから、いったんこの部屋から出るとするか」ピョンピョン

「……」

「……」

「どうやってドアを開けるんだ?」

「いや、それ以前に幽霊になったらドアくらいすり抜けることが出来るんじゃ」ピョン

ドガン

「チッ!!すり抜けられないじゃねえか!!」

コツコツ…

「ん?足音がする…誰かが来るかもな。よし、ドアのすぐ脇で待機してみるか」

ガチャッ

モノクマ「あれれ?バターが無くなってるぞ」

(モノクマ…!!!!)

(……ぶん殴りてぇが、俺も今や幽霊だ。この部屋を出ることを優先しよう)ピョンピョン

モノクマ「ん?今何か聞こえたな。でも今はそんな事どうでも良いや」

(あの野朗…そうだ、下手に部屋から出るよりコイツの様子を監視した方が)

(そうすれば黒幕も解りそうだしな…だが一つ気がかりな事がある)

(なぜドアがすり抜けれらない。これじゃ俺が生きてるみたいじゃねえか)

(……そうだ。鏡だ、鏡を見て、本当に幽霊になっちまったのかを確認すれば良い)

(今はまだモノクマの尾行は後回しにするか)

「……」ピョンピョン

「はぁぁ……どうして俺はあんな過ちをしちまったんだ」

「兄貴と『アイツ』にどう顔向けすりゃ良いんだ…」

「……」

「鏡…ありそうな場所…」

「そうだ、風呂場の脱衣所に行けば鏡くらいあるだろう」

【脱衣所】

(よし!ついた)ピョンピョン

(……って、洗面台の前かよ。これじゃ高すぎて昇れねぇだろうが)ガクッ

(参ったな…しかし、俺は今どうなってるんだ?)

(モノクマも俺の気配を音でしか感じてないし、見えてないって事だよな?)

(それとも身長が極端に縮んだとか?んなバカな話が…)

(ん、あれはダンベル?)

(なんでこんな所にダンベルが…)

ダンベル「な、なにあのバター…動いてる…」ガクブル

バター「ダンベルが喋った…!?」

ダンベル「バターが喋った…!?」

バター「え」

ダンベル「え」

バター&ダンベル「……」

バター「しかも不二咲の声…?」

ダンベル「大和田くんの声…?」

バター「え」

ダンベル「え」

バター&ダンベル「……」

バター&ダンベル「……え?」

バター「お、お前…まさか不二咲か!!?」

不二咲「え…お、大和田くん!!?」

大和田&不二咲「……」

大和田&不二咲「はぁぁ!!!!??」

短いけどここまで

第5話の終わり際に、苗木くんは言っていたね
「頭がどうにかなりそうだ」って

まったく同感だった

最後にアンケート取ります

※ アンケート
どんな話の流れでいってほしい?

① マジキチ一辺倒(ギャグ路線)
② マジキチも、シリアスも、謎解き?もアリ(ストーリー重視)

締め切りは次回更新までに。少なくとも今から24時間以上は待ってます
また途中で、場合によっては安価とるかも

ご協力願います

2だな
バター×ダンベルのラブストーリーなんて腐女子も引くレベルだけど

バターとダンベルでどうストーリー重視にできるのか俺には

>>13
>>15
ラブストーリー物にする予定ではないよ。今の所…ね
②はざっくり言うと、皆を救うためにどう動くかとか

あとアンケ以外にもしも、なにか提案があるなら聞かせていただきます


アンケートどうもありがとう
②が多かったので、その路線で

ギャグも、シリアスもアリな展開を目指してやっていきます
いまから、書き溜めします

あと、まだ不確定だけど安価か、選択儀のアンケートをとったりする可能性があるので
ほとんどが自分で書いちゃうかもしれないけど

大和田&不二咲「……」アゼン

大和田&不二咲「……」

不二咲「えと…あの、何から話せば良いだろうね」

大和田「……すまねぇ」

不二咲「え?」

大和田「許してくれとは言わない…だが謝罪させてくれ」

大和田「本当にすまねぇ…!!俺は…とんでもない事をしちまった…!!!」

不二咲「……」

大和田「こんなナリになっちまって…何の誠意も説得力もねぇけどよ」

大和田「本当に申し訳ないことをした!!!」

不二咲「大和田くん、僕は君の事を恨んでなんかいないよ」

大和田「何言ってるんだ…俺はお前を殺したんだぞ」

不二咲「……」

不二咲「ごめん。こっそり聞かせてもらったよ、前の学級裁判」

大和田「……っ!!!!!」

不二咲「僕にこそ配慮が無かったんだ。ずっと申し訳ない気持ちで一杯だったよ」

不二咲「大和田くんだって耐え切れないほど、辛いことだってあったかもしれないのに…期待ばかり押し付けて」

不二咲「想像力が無かった自分に、大和田くんを苦しめた自分に不甲斐なさで一杯だよ」

大和田「……俺がやったことは、モノクマに脅されたというより、本当にただの感情的になってやった事だ」

不二咲「そんなことないよ!」

不二咲「閉じ込められて、理不尽な事を押し付けられてるのに、気持ちが不安定になるのも無理ないよ。それなのに僕は追い討ちをかけて…」

不二咲「普段の大和田君ならあんな事絶対しないよ」

不二咲「こんな状況で無茶なお願いして…大和田君。ごめんなさい」

大和田「……お前って奴はどこまでお人よしなんだよ」

不二咲「でもやっぱり、心の整理はついてないかな」

大和田「……だよな、すまねぇ」

不二咲「……」

不二咲「ただ、僕は今でも変わってないんだ。君を尊敬してる事を」

不二咲「強い部分も弱い部分も全部含めて、大和田君を尊敬してるんだ」

大和田「……」

不二咲「正直、僕だけじゃこれからどうすれば良いのか不安だったんだ」

不二咲「どうすれば皆を救えるか」

不二咲「だからこの脱衣所に篭って、悩んでいたんだ」

不二咲「大和田くん…僕に力を貸して」

大和田「……俺もまだ気持ちの整理なんてついちゃいない」

大和田「だが皆には、同じ過ちを犯して欲しくないのも事実だ」

大和田「お前が協力してくれるなんてよ、願ってもいねぇ朗報だ」

大和田「今度こそ真っ当な漢を見せてやる」

大和田「だから…俺からも頼む。あいつらの救済を手伝わせてくれ!!!」

不二咲「うん!!」

大和田「それじゃまずはどうしようか…」ピョンピョン

不二咲「大和田くん凄い跳躍力だね」

大和田「初めは垂直に10センチ、横と真っ直ぐに1m程度だったが、だんだん慣れてきたみたいだな」ピョンピョン

大和田「いまは垂直に1m、横と真っ直ぐに5mはいけ飛べる」ピョンピョン

不二咲「凄いな…さすが大和田君だ!」

不二咲「この跳躍力は、生前の運動神経が影響してるのかな」

不二咲「僕なんか転がるだけで、ジャンプは1センチしか飛べないよ」

大和田「おし!洗面台の上まで昇って見るか」ピョン

大和田「……本当にバターになってやがる。しかも何だよこのパッケージはよ」

不二咲「ごめんね…僕も大和田君の処刑が止められたら、こんな姿に…」

大和田「あんな処刑、誰にも止められねぇよ」

大和田「折角だ、色々試してみるか」

不二咲「試す?」

大和田「フン!!!」

パカッ

不二咲「っ!?フタが開いた!!」

大和田「だりゃあああ!!!!」ブンッ

不二咲「バターナイフが飛び出てきた!!!」

ガァン!

大和田「飛距離にして10mか…まあまあだな」

大和田「次は…せいや!!」クイッ

ブゥゥゥゥゥン

不二咲「バターナイフが大和田君の中(箱の中)に戻っていった!?」

大和田「俺の『意思』で出し入れと収納可能の様だ。超能力者にでもなった気分だ」

「あれれ、なんか音がしたぞ」コツコツ

大和田「む、だれか来たな」

不二咲「この声、朝日奈さんだ!」

「それに脱衣所が光ってる?」

大和田「そういや俺もさっきから、ロッカーのあの光が気になってたんだがあれは…?」

不二咲「ああ、あれはね、アルターエゴだよ」

大和田「アルターエゴ?」

不二咲「説明したいけど…ごめんね、今はちょっと時間に余裕がないんだ」

不二咲「どうする、朝日奈さんに会う?」

大和田「そうだな……」

短いけどここまで
※アンケート
① 朝日奈と再会
② 念のため、ベンチ下に隠れて様子見

下3レスの多数決で

んじゃ夜勤、行って来ます

大和田「一旦、様子を見るか」ササッ

不二咲「うんわかった」ササッ


朝日奈「この光は…?」ヒョイ

アルターエゴ「えへっ」ニコッ

朝日奈「ひっ…いやあああああああああああ!!!!!」ダダッ


不二咲「逃げちゃった…」

大和田「これは結果オーライか?俺たちが出てきたら恐怖を加速させていたかもな」

大和田「んで、あのお前の顔が出ているパソコンは一体何なんだ?」

不二咲「アルターエゴはね…」

~説明中~

大和田「凄いなそりゃ!!!うまく行けば学園の黒幕とか目的もわかるって訳か」

不二咲「うん。でも僕はダンベルになっちゃって、パソコンの操作が不可能になっちゃったから…」

不二咲「他の誰かに打って貰わないとだめかな」

大和田「そうか…俺のバターナイフは飛ばす事しか出来ないしな、おれもパソコン操作は出来ねぇな」

大和田「だが何でこの部屋にパソコンを設置したんだ?」

不二咲「この部屋、実はカメラがないんだ」

大和田「おお!まじか!!」

不二咲「うん、ここなら作戦も練りやすくていいかなって」

不二咲「あと実は、公共トイレにもカメラが無いんだけど…流石にトイレにパソコンを置くの気が引けたから」

大和田「今の所わかってるのは、脱衣所とトイレには監視カメラがない…か」

大和田「……まてよ、それじゃ俺たちがココに来るまで、カメラに記録されてるんじゃ!!!?」

不二咲「そうなるね。でもモノクマだって完璧じゃないハズ」

不二咲「あくまで注意して見てるのは『学園の生徒』。バターとダンベルに簡単には目にいかないよ」

不二咲「それに、黒幕でも就寝する事だってあるし」

大和田「運が良けりゃ、そろそろ黒幕の就寝時間なのかも知れないって事か」

不二咲「でもモノクマの動きを見てもわかるけど、基本的には起きてる」

不二咲「だから睡眠時間は極端に短いハズだよ」

大和田「そうか…いずれにせよ、いつかは俺たちの存在もバレるって事だな」

不二咲「そうだね。だから早急に黒幕を突き止めないと」

大和田「……そうだ、実は俺はさっきモニター室にいたんだ」

不二咲「え、本当!!?」

大和田「あの時は自分の状況を理解できなくて、部屋から飛び出しちまったが」

大和田「あの分だと基本は、部屋に鍵をかけてるに違いねぇな」

大和田「だがあの時ですら、モノクマが出てきただけで、その正体はわからなかった」

不二咲「やっぱり違う場所でモノクマを操作しているって事だね」

大和田「ああ、だからモニター室だけ入れても、根本的な解決にはならねぇ」

不二咲「どうしよう…夜中なら動きやすいけど」

不二咲「もしもモノクマが起きてたとしたら、カメラから目立ちやすいし」

大和田「……」

大和田「あ、そういや今モノクマは監視室にいないな」

大和田「俺とすれ違いでアイツはいま、調理室にいるはずだ」

不二咲「え、本当!?」

大和田「ああ、だから動くには最高のチャンスだ」

不二咲「でも誰に協力を求めるべきだろう?」

大和田「……疑いたくない無いが、慎重に選ばないとな」

※アンケート

①大和田「兄弟(石丸)に会いに行こう」
②不二咲「大神さんに会いに行こう」
②我らの苗木君
③知的な霧切さん
④その他

※ 注意
この中に『失敗の選択儀』があります。その場合、状況がやや悪化します

締め切りは今から2時間後(4時過ぎごろ)
以降、執筆を再開します

ごめん…訂正
①大和田「兄弟(石丸)に会いに行こう」
②不二咲「大神さんに会いに行こう」
③我らの苗木君
④知的な霧切さん
⑤その他

霧切かなぁ
見せりゃ一発で信用せざるを得ないし

苗木君か霧切さんで
下3レスの多数決で

不二咲「ここは頭が切れる…」

大和田「霧切だよな」

不二咲「それじゃ向かおうか」

~寄宿舎~

ゴンゴン

霧切「…?」

霧切(何かしら、ノックにしては奇妙な感じがしたわね)テクテク

霧切「誰かしら」ガチャッ

大和田「よ、よお…霧切」

不二咲「こんばんは、霧切さん」

霧切「っ!!大和田くんと不二咲さんの声!?」

霧切「ど、どこにいるの!?」

大和田「下だ」

霧切「した…?」チラッ

霧切「」

不二咲「あ、あの…」

霧切「」

大和田「おーい、聞いてるか」

霧切「」

大和田「ダメだ、固まってやがる」

不二咲「ま、まあ…無理も無いよね。こんな姿で」

霧切「あ、頭痛い…目まいが…」ズキズキ

不二咲「信じられないかもしれないけど、僕達蘇ったんだ」

大和田「バターとダンベルとしてだけどな。とりあえず話がしたい」

大和田「脱衣所まで来てくれるか?」

霧切「……」ウデクム

大和田「おい、腕組んで考え事してないで早くしろ」

霧切「……」ジーッ

不二咲「ごめん、モノクマに見つかっちゃうから、早くしてほしいんだ」

霧切「……」

大和田「いつまで考え事してるんだよ!!時間が無ぇんだよ!!」ピョンピョン

霧切「……」

バタン

不二咲「え、ちょ、待っt」

大和田「おい!!!!ドアを締めてんじゃねぇよ!!!」ガンガン

不二咲「霧切さん!!」ゴンゴン

大和田「ダメだ、これ以上ここに留まっていたらモノクマがモニター室に帰って来やがる」

不二咲「霧切さん、一旦帰るね」ゴロゴロ

大和田「チクショー…何なんだよアイツ…」ピョンピョン

不二咲「仕方ないから違う誰かに…」ゴロゴロ


モノクマ「うぷぷぷ、ホットケーキ楽しみ楽しみ」


大和田(げ!!あそこにいるのモノクマじゃねえか!!!)ヒソヒソ

不二咲(そういえば厨房から近いんだ。遠回りしながら脱衣所に向かおう!)ヒソヒソ

【脱衣所】

不二咲「危なかったね~」

大和田「全くヒヤヒヤしたぜ」

コツコツ…

大和田「誰か来るぞ。ベンチ下に隠れようぜ」ササッ

不二咲「うん」ササッ


苗木「どうしたの霧切さん」

霧切「この部屋、監視カメラがないみたい」

苗木「えっ…」

霧切「だから言うわね。さっき奇妙な物と遭遇したわ」


不二咲&大和田(……!!!)

苗木「奇妙な物?」

霧切「喋って動けるバターとダンベル」

苗木「………はぁ?」キョトン

霧切「私も初めは呆気に取られたわ」

霧切「バターからは大和田君の、ダンベルからは不二咲くんの声がしたわ」

苗木「っ!?」

霧切「苗木くんにも今後、現れるかもしれないから、気をつけて」

苗木「そのバターとダンベルって…」

霧切「まだ確証を持てないから、自信を持って言えないけど…」

霧切「多分、モノクマの手下か何かよ」

苗木「……!!!」

霧切「死んだ人間の存在を利用して、他者の情を揺さぶらせる…」

霧切「そうする事で、脱出や不正な行いを疑われてる者の情報を得ようしてるのよ」

霧切「その情報は、モノクマに監視され共有される」

苗木「な、なるほど…」

霧切「ただあくまで私の予測だし、確信がないから、まだ皆には詳しく説明しないで」

苗木「そうだね…それだけじゃまだ確信的じゃないもんね」

霧切「ええ、とにかく気をつけて」

苗木「でも…さ」

霧切「?」

苗木「魂が憑依したとか…そんな展開は無いかな?」

大和田&不二咲(キタ!!!!)

霧切「……バカ言わないで。死んだ人間がどうやったら物体に憑依するの」

苗木「はは、ははは…だよね?」

霧切「オカルトじゃあるまいし…」


大和田(俺たちが…モノクマの手下だと?)ガタッ

不二咲(っ!?待って!大和田君落ち着いて!!)ゴロロ

大和田(これが落ち着いていられるか!!)ヒソヒソ

不二咲(今ここで出て行っても、かえって話が混乱するだけだよ)ヒソヒソ

苗木「でもわかった。ひとまず、バターとダンベルには気をつけるよ」

大和田(なえぎぃぃぃぃぃぃ!!!!!)プルプル

不二咲(だから落ち着いてって…)アタフタ

苗木「それより、さっきから気になってたんだけど、このパソコンは?」

霧切「……確かに」チラッ

霧切「これは…不二咲くんの顔…?」

アルターエゴ「こんばんは、ご主人たま!」

苗木「あ、本当だ!!」

霧切「調べてみましょう」カタカタッ

~~~~

苗木「色々わかったね!明日さっそく、みんなに伝えよう!」

霧切「いや、この件は私と苗木くんだけの秘密にしましょう」

苗木「え、どうして?」

霧切「他のみんなに知られたら、何か良からぬ事に利用されかねないわ」


大和田(どんだけ疑い深いんだ霧切の奴)

不二咲(霧切さん…)


苗木「……」

霧切「不服そうね、何か問題あるかしら?」

苗木「信じようよ」

霧切「え?」

苗木「闇雲に仲間を疑うなんて…悲しいじゃないか」

苗木「みんなを信じようよ…決して悪用なんかしないって!!」

苗木「仲間じゃないか…」


大和田(あいつ…)

不二咲(苗木くん…)


霧切「……」

苗木「頼むよ霧切さん…これ以上仲間を疑うなんて…悲しいよ…」

霧切「わかったわ」

苗木「っ!」パァァ

霧切「例えどういう結果になろうと、私はアナタを責めない」

霧切「苗木くんを信じてあげる」

苗木「霧切さん…」

~~~

不二咲「行っちゃったね」

大和田「ああ」

不二咲「もし苗木くんに会ってれば、僕達のことを信じてもらえたかな」

大和田「そうかもな。さっき割と鋭い事も言ってたしよ」

不二咲「苗木くんの場合、説得次第でまだ信じてもらえる可能性もあるかも」

大和田「だが警戒されてるのは事実だ、油断はできない」

不二咲「これからどうしよう…」

大和田「あの分だと、もうモノクマはモニター室にいるわな」

不二咲「悔しいけど、今晩はここまでか…」

大和田「そうだな、まだ俺たちの存在を知らされる訳にはいかない」

大和田「だが我ながら、物体に憑依って信じられないぜ」

不二咲「まあね」

大和田「……なあ。まさかとは思うが」

不二咲「うん。どうしたの?」

大和田「桑田や舞園も……」

不二咲「!!」

大和田「なーんて、ある訳ないよな。今回の憑依だって単なる奇跡だ」

不二咲「そ、そうだよ…これは、偶然で奇跡なだけだよね」

不二咲「……はぁ。もうあの二人には会えないんだよね」

大和田「……」

大和田「舞園…桑田…」

休憩します
と言う訳で残念ながら、まさかの失敗の選択儀

>>59すんません…

でもまだ殺人もオシオキもないので、挽回できる範囲

休憩終わったら、書き溜めします

×:選択儀・選択技(せんたくぎ)
○:選択肢(せんたくし)

大和田「……全然寝れないな」

不二咲「僕たちはもう人間じゃないからね」

不二咲「感覚や疲労とかが、ほとんど感じられない様だね」

大和田「そうか…よし、んじゃトレーニングでもするか!」

不二咲「トレーニング?」

大和田「ああ、こうやってジャンプとかして、少しでも闘える体にしておくんだ」ピョンピョン

不二咲「なるほど!さすが大和田くんだ!!」

不二咲「僕ももっと高くジャンプ出来る様にトレーニングだ!」ドンドン

【翌日】

不二咲「疲れない体って便利だね!」ドンドン

大和田「ああ、悪くないな」ピョンピョン

大和田「不二咲はだいぶ高くジャンプ出来る様になったな」ピョンピョン

不二咲「てへへへ」ドンドン

不二咲「あ、そろそろ朝か…」ドンドン

大和田「トレーニングはこの辺にするか。音で気付かれる」

『うぷぷぷぷ、お前ら体育館に集合して下さ~い。迷わず行けよ、行けば分かるさ』

不二咲「体育館に集合か」

大和田「……そうだ、良いことを思いついたぜ」

不二咲「え?」

大和田「良いか不二咲…」ゴニョゴニョ

不二咲「……!なるほど、それは良い考えだね」

【寄宿舎の廊下】

大和田「……モノクマや皆はもう体育館にいる」

大和田「不二咲も体育館の前まで来ているハズだ」

大和田「さて、おっぱじめるか」

パカッ

大和田「まずは箱のフタを開けて…バターナイフでバターをえぐる」グリッ

大和田「そして…どりゃあ!!!」ブンッ

ベチャッ

大和田「廊下中の監視カメラを、バターまみれにするぜ…!!!」

~10分後~

不二咲「そろそろ集会が終わりそうだよ」ゴロゴロ

大和田「お疲れ不二咲!サンキューな」

不二咲「うん。一旦、脱衣所に戻ろう!」

【脱衣所】

不二咲「そっちはどうだった?」

大和田「個室以外は、廊下中のカメラをバターまみれにしてやった」

大和田「これで昼間でも、個室へ向かえるぜ」

不二咲「ただモノクマはすぐに異常自体に気付くね」

大和田「ああ、だからあと数分したら、すぐにでも誰かに会いに行くぞ」

大和田「所で集会はどんな話だったんだ?」

不二咲「集会の話は…」

~説明中~

大和田「金か…まあそりゃ欲しいけどよ。それを殺人の動機にしたか…」

不二咲「あと、朝日奈さんと霧切さんがアルターエゴについて触れてたね」

大和田「そうか、ご苦労だったな」

ザワザワ、ワイワイ

不二咲「ん?なんだろう、たくさん人が来るよ」

大和田「チィッ、こんな時に…隠れようぜ」

~数分後~

不二咲(皆が脱衣所に入ってきた後、霧切さんがアルターエゴについて説明してくれた)

不二咲(希望のお知らせに、皆が喜んだ)

不二咲(特に中でも石丸くんは一番、涙を流していた)


大和田「くっ…兄弟、俺はもう人間じゃないから、涙も流せないが…」プルプル

大和田「重荷を背負わせちまったな…すまねぇ…」プルプル

不二咲「でも良かったね、石丸君は元気を取り戻せたようだし」

大和田「ああ、感謝してるぜ不二咲。兄弟が真っ青な顔してココに来た時は、見ていられなかったぜ」

不二咲「それじゃ、これからどうしようか?」

大和田「そうだな…やはり、兄弟に会いに行くぜ」

不二咲「そっか、元気も出たようだし行こうか」

【石丸の部屋の前】

ガンガン

石丸「今いくぜ!!しばし待て!!!」

ガチャッ

石丸「……?誰もいないじゃねえか!!」

大和田「兄弟!!コッチだ!!」ピョンッ

石丸「む?」

石丸「」

不二咲「あ、あの…僕もいるよ、石丸くん」

石丸「」

大和田&不二咲(ま、こうなるよな(ね)…)

石丸「」

大和田「兄弟…その…信じられないが、俺たちはバターとダンベルとして転生したんだ」

大和田「話がしたいんだ。脱衣所まで来てくれるか?」

石丸「」

大和田「兄弟…互いに積もる話はあるハズだ。それはわかる、だが早くしてくれ。頼む」

石丸「モ、モ、モ…」プルプル

大和田「モ?」

石丸「モノクマアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」クワッ

大和田&不二咲「っ!!?」ビクッ

石丸「どういうことだこれは!!!!俺への当て付けか!!!おい!!!!」

石丸「嫌がらせにしては度が過ぎるぞこれは!!!!!!!!!!!!!」

大和田「ま、まて兄弟!落ち着け!」

石丸「出て来いモノクマ!!!!いくら風紀委員のオレでも我慢に限度という物があるぞおおおお!!!!!!」

大和田「ダメだ!完全に頭にきちまって、オレの声が聞こえてないぜ…!」

不二咲「これ以上ここにいたら、危ない!脱衣所に避難しよう!」ゴロゴロ

大和田「ああ、そうだな!このままじゃモノクマどころか全員来ちまう!」ピョンピョン


石丸「ゆるせんぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

朝日奈「ちょ、ちょっと石丸どうしたの」

山田「石丸清多夏殿、今度は何ですか」

石丸「はぁはぁ…ゆるせん、ゆるせんぞ!!立ち直ったオレに!嫌がらせとばかりに!兄弟の無残な亡骸をオレに見せびらかすとは!」

セレス「兄弟の亡骸?」

葉隠「それって、バターの事だべか?」

石丸「そうだ!!!しかもその脇には兄弟がやらかした、ダンベルまで置きやがって!!!!」

大神「ふむ、それはタチの悪い嫌がらせだが…一体誰が置いたのだ」

石丸「あんな物を所持できるのはモノクマしかいねぇだろうがああ!!!」

霧切&苗木「……」

苗木「ねぇ…これって…」

霧切「何なの…一体モノクマは何がしたいのかしら」

モノクマ「ふーん、石丸くんは随分とご立腹そうだね」

腐川「ひぃぃ!!いつの間にいた!!」

十神「石丸なんかを挑発して、一体何が目的なんだ?」

モノクマ「石丸くんを挑発だと?そんなの知らないよ」

十神「なに?」

石丸「嘘を付け!!!兄弟の亡骸とダンベルを所持できる奴などお前しかおらん!!!」

モノクマ「あのね、怒りたいの僕の方なんだけど」

全員「?」

モノクマ「実は先日からその不二咲くん殺しに使われたダンベルも、大和田くんの亡骸も見つかっていないんです」

全員「!?」

モノクマ「って言うかお前ら!!監視カメラにイタズラとはどういう事なんだ!!」

苗木「監視カメラにいたずら…?」

モノクマ「寄宿舎一階の廊下の監視カメラ!バターがベッタリ塗られていて全く映像が見えません!!!」

霧切「はぁ?」

腐川「じゃ、じゃあ誰か…ダンベルとバターを持って、いたずらしたって事??」

十神「さっきまで脱衣所にいた奴が、この短時間でバターをカメラに塗り、嫌がらせにと石丸の部屋の前に、トラウマの物品を置く…」

葉隠「わけがわからないべ」

朝日奈「結局、そいつは何が目的だったんだろう」

十神「さては石丸を挑発し、殺人を行わせようとしてたのか?」

石丸「オレは殺人などしないぞ!!だがこの嫌がらせは許さん!!!」

石丸「兄弟…あんな無残な姿に…くそ…」グスッ

モノクマ「とにかく!!僕も頭にきてるんだぞ!!」

モノクマ「モニター室に向かった時は既にバターまみれでした!!」

モノクマ「誰が犯人か分からないから連体責任として」

モノクマ「罰として!全員いまから、カメラをキレイに掃除しなさい!!」

全員「はぁぁ!?」

モノクマ「ほら!とっとと脚立と濡れた雑巾もってこいや!」

石丸「モノクマてめえ!!!お前がやったんだろうが!!!」

モノクマ「だから僕じゃないって言ってるだろうが!!!」


霧切「はぁ…頭痛い…」ズキズキ

苗木「大丈夫…?」

霧切「苗木くん…わたし、謎解きにはそれなりの自信があったんだけど」

霧切「その自信が損失されそう…モノクマの思考が読めない」

霧切「それともこれは他の誰かが……」

苗木「……いや。ここの誰かとかじゃなくて、これってやっぱり」

霧切「……言っておくけど、彼らは死んだのよ?」

苗木「うん…分かってはいるけど…」

【廊下の曲がり角から】

大和田&不二咲「……」コソソ

不二咲「気になって脱衣所から出てきてみたら…」

大和田「みんな掃除をさせられてるな。モノクマが仕切ってやがる」


モノクマ「ほら!!きりきり動く!!」


大和田「はぁ…折角の妨害作戦が」

不二咲「でもこれで、モノクマが操ってる訳じゃない事に、信憑性が上がるよね」


霧切「あ、頭…痛い…」ズキズキ

【深夜・脱衣所】

大和田「こうなったら、今夜、また兄弟の部屋に突撃するしかないな」

不二咲「それはリスクが高すぎるよ」

大和田「だがよ…」

不二咲「石丸くんを信じたい気持ちは分かるけど、また感情的になられたら元も子も無いよ」

不二咲「それにモニターだってきっと、注意深く見るだろうし」

大和田「……それじゃ、霧切にまた会うのは?」

不二咲「それもありだけど、やっぱりモニターに移るし」

不二咲「まだバレるわけには行かないよ」

大和田「クソ!もどかしいぜ!!こうしてる間にも殺人が行われる可能性だってあるのによ!」

コツコツ

不二咲「ん?だれかくるよ」コソソ

大和田「誰だ」コソソ


山田「……」


大和田(山田の奴なにしてんだ?)

山田「やあ」

アルターエゴ「こんばんは!」

不二咲(アルターエゴとお話しに来たんだね)

山田「むふふふふ」カタカタッ


大和田(どうする、山田に声をかけるか?)

不二咲(そうしたいけど、そんな事をしたら)ポワワアアン

―――

不二咲「やあ」

大和田「よお」

山田「ギャアアアアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」ダダッ

―――

不二咲(今までのパターンから見ても、特に山田くんの場合、怖がって逃げそう…)

大和田(……ありえそうだな)

不二咲(今日はこの辺にしようか)

大和田(山田が出て行ったら、またトレーニングしようぜ)

不二咲(うん)

休憩します

>>85
ありがとう
選択肢ね

【翌日】

石丸「兄弟はオレの物だ!!!!」

山田「僕と彼女は~愛で結ばれる運命なのです!!」

霧切「いい加減にして。アルターエゴは誰の物でもないわ」ウデクミ

霧切「これは不二咲くんが私達に残してくれた唯一の手がかり…」

霧切「これからは勝手に脱衣所に入るのは禁止よ」

山田&石丸「むむむ…」


大和田(気持ちは嬉しいけど…それはオレじゃないぞ兄弟)

不二咲(山田君…僕は男…アルターエゴは僕本人じゃないけど…)

【脱衣所・夜】

大和田「はぁ~結局、今日もジャンプ練習で終わりか」ピョンピョン

不二咲「でもお陰で、僕は垂直に15センチも飛べるようになったよ」ドンドン

コツコツ…

大和田「だれか来たな」コソソ

不二咲「あれは…セレスさん?」コソソ


セレス「……」ススッ


大和田(あいつ…どうしたんだ?)

不二咲(石丸くんと山田くんは脱衣所出入り禁止になってるから、問題ない…??でいいのかな)

大和田(おいおいパソコン持ってちったぞ)

~数分後~

セレス「……」ススッ

大和田(また戻ってきたぞ?)

セレス「……」ガチャッ…ススッ

不二咲(アルターエゴを違うロッカーに隠した…??)

セレス「……」カチャッ

大和田「セレスの奴、違うロッカーに鍵をかけて、すぐに出て行っちまったな」

大和田「何がしたかったんだ…霧切に言われて、パソコンを隠したのか?」

不二咲「そんな風には見えなかったな。なんか怪しい感じがしたよ」

大和田「……なあ不二咲、オレはさっきから、兄弟と山田のことが気になって仕方ないんだ」

大和田「アルターエゴで揉めてたしな。兄弟に限って殺人なんてしないと信じてはいるが…」

不二咲「山田くんも、そんな殺人とか物騒な真似をする人には見えない…」

大和田「だがそれらとは別に、あのセレスが何か企んでるって事だな」

不二咲「うん…恐らく…」

~数時間後~

霧切「アルターエゴが盗まれてるわね」

山田「石丸清多夏殿!君が犯人だろ!!」

石丸「風紀委員のオレが犯人な訳ないだろう!!!」

十神「それなら、この中に裏切り者がいる…と、いう訳だな」

全員「……!!」

キーンコーンカーンコーン

『えー校内放送です。ただいまより、夜時間になります』

大和田「……どうやらいよいよ、腹をくくる時が来たようだな」

不二咲「うん」

大和田「もう後は引き返さねぇ、夜中だし、モノクマにも目が届きやすい」

不二咲「それでも行くしかないね」

大和田「ああ」

不二咲「行こう…セレスさん所に」

【寄宿舎・廊下】

大和田「ほんの時間稼ぎだが」パカッ

大和田「おりゃああ!!」グリッ…ブン

ベチャッ

大和田「正体がハッキリ見られるよりマシだ、バターを塗らせておくぜ」

不二咲「バターの残量は後、どれ位?」ゴロゴロ

大和田「恐らく今回の分を使えば、残り5割って所だな」

~その頃~

江ノ島「さ~てと、とっとシャワーでも浴びてこよう!5分以内に体と髪を洗わないと」シュルルッパサッ

~~

大和田「気付いてなきゃ良いが」

大和田「もうすぐセレスの部屋に…」

ガチャッ

セレス「……」テクテク

不二咲(あれ、セレスさんが山田君の部屋に…)

セレス「山田君、私です。セレスです」コンコン

大和田(よし、まずは盗聴と行くか)コソソ

不二咲(うん)コソソ

~~

セレス「パソコンは石丸君が持ってます。しかも私は乱暴され、無理やり部屋まで運ばせられて…」

山田「女性に暴力まで!石丸ブッコロスー!僕が彼女を救ってみせる!!」

大和田&不二咲「……!!!?」

セレス「でしたら私と く み ま せ ん か ?」ズイッ

山田「」

大和田(セレスの野朗…!!!しかも山田まで…兄弟はそんな事しねぇぞ!!)ピキピキ

不二咲「ど、どうしよう…」オドオド

大和田「……」チラッ

大和田(バター塗れのカメラに、モニター室はどうなってやがる…)

~~~

江ノ島「ふぅぅスッキリ!髪を乾かさないと…」ブゥオオオオ

~~~

セレス「それでは作戦を立てましょう…」

山田「うむ、セレス殿。僕はどうすれば…」

・・・・・・・・・・・・・・

不二咲「セレスさんと山田くん曰く……葉隠くんに罪を着せる為に、呼び寄せて、プールのロッカーに閉じ込める」

不二咲「そのために、ジャスティスロボとジャスティスハンマーを作成」

大和田「そのハンマーで兄弟を襲う…その後はセレスと山田による、かく乱作戦にでると」

不二咲「確か早朝6時に物理準備室に呼び出しているから…それまでに、山田くんを食い止めないと」

大和田「状況はわかった」


セレス「それでは、下準備に取り掛かってください」

山田「はい!」ノシ


大和田「……オレは物理室前で待機したいが、それだとモノクマにばれて回収される」

不二咲「誰かに、僕らを服のポケットや袋の中に、隠してもらい協力を促そう」

大和田「それが良いな。だがそうすると…誰が良い?」

不二咲「今度こそあっさり信じてくれそうな人が良いな」

大和田「大神ならあっさり信じてくれそうだな」

不二咲「僕も同じ考えだよ。でもね…」

大和田「なんだ」

不二咲「失礼だけど、推理力は霧切さんの方がある」

大和田「そりゃそうだが、今は仲間にするには大神が…」

不二咲「苗木くん…今なら僕達の事、信じてくれるそうな気がする」

大和田「……」

不二咲「確かに、大神さんなら圧倒的な力で山田君もセレスさんもねじ伏せられる」

不二咲「でも…先々を考えるなら、推移力の高い霧切さんと苗木くんは早めに信頼を得たいんだ」

不二咲「その2人から信頼を得る為には、僕達の誠意を見せる必要があるんだ」

不二咲「殺人事件を食い止めたいという…誠意とその事実を」

大和田「……なるほど」

不二咲「だからまずは苗木君を通して、疑ってる霧切さんから信頼を得たいんだ」

大和田「……それでも、大神にも同時進行で協力を得たいが」チラッ

~~~

江ノ島「さっぱりさっぱり。あ、トイレ行きたくなっちゃった!」ダダッ

ゴロロ…

江ノ島「うぐ!?この感じ…波乱の予感が!うぷぷぷ!な~んて絶望的なの!」ガチャッ

~~~

大和田「いまこの瞬間、モノクマに気付かれてもおかしくない状況だ」

大和田「よし!苗木の部屋に行くか」

飯食ってきます

ゴンゴン

苗木「はーい」ガチャッ

苗木「あれ?誰もいない」

大和田「下だ」

苗木「は?」

苗木「」

大和田「よ、よお」ピョン

不二咲「こんばんは苗木君」ゴロロ

苗木「」

大和田「お、落ち着いて聞いてくれ」

不二咲「ごめん時間が無いから、脱衣所まで来てくれるかな」

苗木「え、あ、はい」オドオド

【脱衣所】

苗木「えっと…」

苗木(どうすればいいんだ…霧切さんには警戒するように言われてるし…)

不二咲「驚かせてごめんね」

大和田「積もる話は互いにあるが、まずは良く聞いてくれ」

苗木「……」

大和田「俺たちは転生したんだよ。ダンベルとバターとして」

苗木「いきなりそんな話をされても…」オロオロ

不二咲「ごめんね苗木君。先日のここでの会話、隠れて聞いちゃってたんだ」

苗木「え!?」

不二咲「ほら…ここって、カメラ無いでしょう?だから僕達の拠点にしてるんだ」

苗木(そんなのカメラが無いから、代わりにモノクマが手下を召還してるだけかもしれないし…)

大和田「苗木…もう一度言うぜ。言いたいことは互いに沢山ある」

大和田「だがそれは後にしてくれ。今は時間がない」

大和田「兄弟の命が狙われてるんだ」

苗木「な、なんだって!!それはどういう事なの!?」

大和田「事の始まりは数時間前、セレスがこの脱衣所に現れた事から始まった…」

~~~~~

苗木「まさか…セレスさんと山田くんがグルだなんて」

大和田「残念ながら本当だ」

不二咲「そこで僕達は苗木くんを説得しようとしたんだ」

不二咲「本当は大神さんを誘う手も考えてけど、後先を考えると霧切さんの協力が必要なんだ」

大和田「時間も少ないしな」

不二咲「そのためにも苗木くん、君に協力の依頼をしたんだ」

苗木「僕に……」

大和田「頼む苗木!とんでもない事をした俺だが…信じてくれ!」

不二咲「もう人間じゃないけど…信じて!」

苗木「……」

苗木(僕達に誠意を見せるためにココまで危険を冒して…)

大和田&不二咲「……」

苗木「わかった!僕は大和田君と不二咲さ…不二咲くんを、信じるよ!」

大和田「……さすが苗木だぜ。お前は真の男だよ」ホッ

不二咲「やっと協力してくれる人が出来た…」ホッ

苗木「……人間じゃなくなっても、分かるもんだね。二人が心から安堵してるのがわかるよ」

苗木「今から霧切さんを脱衣所まで呼んで来るね」ダダッ

大和田「頼んだぜ苗木…!」

不二咲「ここからが大変だね」

大和田「ああ、今はもう苗木を信じるしか道はないな」

~~~~~~

霧切「……」ツーン

苗木「その…彼らを信じて欲しいんだ!」

大和田&不二咲「……」

霧切「……」ツーン

不二咲(お、怒ってる…)

大和田「なあ霧切!いつまでヘソを曲げてんだよ!俺たちのいう事信じろ!」

苗木「お願いだ霧切さん!」

霧切「……」プイッ

苗木「そんなに怒らなくても…」

霧切「べ つ に 怒ってなんかない」ツンツン

霧切「ただ苗木くん…この間はね、アナタを信じて打ち明けたのよ?」

霧切「それなのにバターとダンベルに、こうも簡単に籠絡されて」

霧切「言ったでしょ?死んだ人間が物体に憑依なんて、そんなオカルト染みた話がある訳ないじゃない」

霧切「考えられるとしたら、モノクマの手下以外有り得ないわ…ねぇ?アナタ達」

苗木「それは違うよ!!」

霧切「どう違うの?」

苗木「確かに、死んだ人間が物体に憑依するのは、俄かに信じがたい」

苗木「でもね、よく考えて欲しいんだ」

苗木「先日さ、集会が終わった後にカメラがバター塗れだったのを」

霧切「……」

苗木「体育館に行く前は、皆もモノクマも特にカメラには言及しなかった」

苗木「集会終了後に僕らは全員で、脱衣所に向かったよね?」

苗木「集会中に彼らはカメラに妨害をしかけ、後で石丸くんに協力を求めてきたんだ」

苗木「モノクマが自らカメラにバターを塗って、自演を行う事にメリットも見つからない」

苗木「何より…」チラッ

大和田&不二咲「……」ハラハラ

苗木「彼らは…仲間の危機に焦ってる。それは人間じゃなくても伝わる物なんだ」

苗木「理屈抜きにね」

霧切「……」

苗木「僕はその…舞園さんみたいにエスパーもどきじゃないけど」

苗木「世の中ってそういう、理屈抜きな不思議な事って沢山あるんだと思うんだ」

苗木「僕達は新しい発見をしたんだよ!物体に魂が宿るという!」

大和田(論破ってよりもう哲学だなこりゃ。まあ凄いけどよ)

苗木「彼らは紛れもなく、不二咲くんと大和田くんなんだ!!」

霧切「……」

苗木「……」

霧切「……」

霧切「ハァ…わかったわ」

大和田&不二咲「……!!」パァァ

霧切「ただし、その石丸君暗殺計画が本当かどうか」

霧切「そして石丸くんを救おうという誠意をこの目で見届けるまでは、私は心から信じる事はできない」

大和田&不二咲「……」

霧切「私に何か申したいのなら、苗木くんを通しての意見でなければ、あなた達に賛同はできないから」

霧切「よろしく」

大和田「なんか気に障る言い方だな、おい」ピキッ

不二咲「ま、まあ…協力してくれるっていうんだし」

苗木「ありがとう霧切さん。それじゃ早速作戦を立てたいんだけど」

苗木「それで霧切さん。今回の作戦はどうすれば良いと思う?」

霧切「そうね…まず、山田君のジャスティスロボ作成の邪魔をする必要はないわね」

大和田「なんでだよ!初っ端から山田やセレスをガッチリ取り押さえた方が良いじゃねぇか」

霧切「取り押さえるのは良いとして、山田君とセレスさんが果たして素直に、企んでましたと白状すると思う?」

大和田「……そこは俺たちが盗み聞きして聞いたって言えば」

霧切「確かにそれで相手は動揺はするわね。でも相手が素直にならない以上、真相は謎のまま」

霧切「ほかの皆にも、山田君とセレスさんが良からぬ事を考えてるという事を、確実に理解してもらわないと困るわ」

大和田「……」

霧切「特に動機の原因を作ったセレスさんは、お金の話をモノクマから聞いてから行動に出たのでしょ?」

霧切「学園から出る必要なんて無い…彼女はそう言ってたけど、実は嘘で、誰よりも出たいという可能性が出てるわ」

苗木「別に、他の皆に知らせる必要は無いんじゃ…事件現場で取り押さえて、本人達に反省してもらえれば」

霧切「甘いわよ苗木君。山田君はともかく、セレスさんはきっとそんな事じゃ、また何か企むハズよ」

霧切「自由でいる限り」

不二咲「あの…まさか、セレスさんを取り押さえたら監禁するの!?」

霧切「勿論。見張りだって付けるつもりよ」

大和田「まあ、そうなっちまうわな」

苗木「それで、僕達はどうすれば良いだろう?」

霧切「石丸くんが呼び出されてるのは早朝6時頃」

霧切「私達は早朝5時頃に、物理室前に待ち構えてるしかないわね」

霧切「ただし、石丸くん救出組は、苗木君とバターとダンベルに任せるわ」

苗木「え、霧切さんは?」

霧切「わたしは苗木君たち離れた場所から、その様子を見てるわ」

不二咲&苗木「えぇ!?」

大和田「おい霧切!!!!てめえふざけてんのか!!!!!」

霧切「ふざけてないわ」

大和田「高みの見物ってか!?冗談じゃねぇぞ!!!」

霧切「ええ見物よ。アナタ達の誠意をこの目で見届けるためにね」

大和田&不二咲「……」

苗木「そ、そんなのって…ないよ」

霧切「……言ったでしょう?私は彼らをまだ信用してないって。誠意を見せてもらうまでは」

霧切「あと、これから苗木君にはやってもらう事があるわ」

苗木「……なに?」

霧切「1時半頃に、プールのロッカーに行って葉隠君を救出してきて」

霧切「そして、葉隠君に最低限の事情を説明して、明日の朝、セレスさんを逮捕する用に促す」

霧切「事前に、葉隠くんから大神さんにも協力を促すように進める」

苗木「わかった」

霧切「作戦は以上、何か異論は?」

大和田「ありまくりだバカヤロウ!!!なんでテメエは見てるだけなんだよ!!」

不二咲「大和田くん、もうやめよう…ちゃんとプランだって立ててくれたんだし」

大和田「だけどよ…」

不二咲「霧切さんは女の子なんだ、危ない目に会わせない方がいいよ」

大和田「……」

霧切「それじゃ解散」

霧切「あ、苗木君、ちょっと一緒に行きたいところがあるの」

苗木「え?」

【厨房】

苗木「こんな所に呼び出してどうしたの?」

霧切「コレを手に入れに来たの」ススッ

苗木「それは…フライパンと鍋のフタ?」

霧切「そう。護衛用の武器」

霧切「ほら、苗木くんの分も」ススッ

苗木「あ、ありがとう…でも、何で今更、護衛用の武器なんかを」

霧切「私は今から物理準備室に行って、作戦決行まで待機してるわ」

苗木「え?でも僕たちの作戦では、ただ眺めてるだけなんじゃ」

霧切「私は離れてる場所からその様子を見る…そう言ったハズよ?」

苗木「……」

霧切「万が一、苗木くんが危険な状況になったら…大変でしょう?」

苗木「霧切さん…」

苗木「素直に皆と協力するって言えば良いのに」

霧切「ただの護衛役よ、苗木くんの」

苗木「でも物理準備室に隠れる所ってあったっけ?」

霧切「ダンボールの中で、隠れてるわ」

霧切「苗木君が本当に危なくなったら、護衛するわ」

苗木「気持ちは凄く嬉しいけど、ダンボールって…どこのゲームの主人公だよ」

霧切「文句言わないで」

霧切「さて、そろそろ部屋に戻りましょう」

苗木「うん」

ススッ

苗木「っ!?」ビクッ

霧切「どうしたの?」

苗木「いま…そこのテーブルに置いてある包丁、動かなかった?」

霧切「見てなかったからわからないわ」

苗木「……」

霧切「ほら、行きましょう苗木くん」

苗木「うん」

霧切「葉隠君の救出、頼んだわよ」

ススッ…ススッ…

【モニター室】

江ノ島「……」

江ノ島「……」プルプル

江ノ島「あーもう!!誰なんだよカメラにバター塗ってくるやつは!!!」

江ノ島「しょうがない、モノクマ操って掃除させるか…」

【早朝5時・モニター室】

江ノ島「むむむ!何やら各人が動き出しましたな!!ktkr!!!!」

江ノ島「盛り上がってまいりました!!!キャーー!!!」

江ノ島「あうぅ」ガクン

江ノ島「そういえばもう、3日間は寝てないな…」

江ノ島「い、一時間だけ…寝ちゃおうかな…でも、盛り上がってるし…」

江ノ島「はぅぅ…」クラクラ

江ノ島「この一時間の部分だけ…録画しようかな…どうしよう?」クラクラ

※コンマ安価二つ下
0~50:カメラを録画しておやすみマン
51~99:気合で起きてる

江ノ島「それじゃ録画っと…」ピッ

江ノ島「むにゃむにゃ……おやすみマン」バタンキュウ

【苗木の部屋】

苗木「……」ゴソソッ

苗木「……」チラッ

大和田「バターとダンベル(俺たち)は、カメラに映ってないよな?」

苗木「大丈夫。脱衣所からはこのスポーツバッグに入れてあるから、見つかってないハズ」

不二咲「な、なんか緊張してきた…」ドキドキ

【物理準備室前】

石丸「おはよう山田くん!脱出口が見つかった本当か!!」

山田「そうなんですよ石丸清多夏殿!早速準備室へ参りますぞ!」

山田「むむむ?」クルッ

石丸「どうしたんだ!」

山田「なにやら誰かに付けられてる気が…」

石丸「ただの気のせいだろう!ほら、早くいこうぜ!!」


苗木「……」

石丸「ところで気になることがあるんだが!」

山田「はい、なんでござるか」

石丸「そのハンマーは何だ!」

山田「そこにある、ひび割れた壁を壊すためですぞ」

石丸「そこ?そことはドコだ!」

山田「ほら、あそこの壁際ですぞ」

石丸「む~~~??どれどれ」ジロッ

山田「……」ググッ


苗木(作戦決行するよ)ヒソヒソ

苗木(健闘を)ススッ


山田(かたじけない、石丸清多夏殿!!)ググッ

石丸「う~ん、見つからないが…」クルッ

石丸「な!!?」

山田「おおおおお!!」


大和田「そこまでだ!!!!」


山田「へっ!?」クルッ

大和田「覚悟しろ山田!!」パカッ

山田「バター?しかもフタが勝手に開いた…!?」

大和田「どりゃああ!!!」ブンッ

パキィィン

山田「ぐわああ!!」

石丸「な、バターナイフが飛んできてだと!?」

大和田「フン!」

スススッ

石丸「勝手にバターナイフが箱に戻っていく……いや、それ以前にあのバターは!!?」

山田「メガネ…メガネ…」キョロキョロ

大和田「くらえ!オレのバターを!!」ブンッ

ベチャッ

山田「ぎゃおす!!目が…目がアアアア!!!」

不二咲「石丸くんを殺しちゃ…」ピョンッ

石丸「っ!?今度はダンベルがジャンプしただと!!」

不二咲「だめぇぇ!!」

ゴンッ

山田「ぎゃあああ!!!足を踏まれたああ!!」

不二咲「えい!えい!」ゴンゴン

山田「ちょ、待っ!足をゴツゴツと踏まないでぇぇぇ!!」


苗木「大丈夫かい石丸くん!」ササッ


大和田「苗木くん…これは一体?」

苗木「詳しい事は後で話すよ」

山田「いたた…」ゴシゴシッ

苗木「!!」

山田「このポルターガイスト現象…」

山田「苗木誠殿……君、実はエスパーか何かなのでしょうか」

苗木「いや、そうじゃないけど…って、それより!もうこんな事やめるんだ!」

山田「そういう訳にはいきませんぞ!!アルターエゴ(彼女)を救うのです!!」ブンッ


苗木「っ!!」


霧切(苗木くんが危ない!!)ガバッ


石丸「な、霧切さん!?なぜダンボールの中に!」

大和田&不二咲き「苗木(くん)危ない!!!」

大和田(苗木の前に立って、バターを山田の目に!!)ピョン

不二咲(僕は山田君の足をもう一度…)ピョン


「その必要はないぜ」

ギュンッ

ボゴォォォン

山田「っ!!!?」

山田(な、なんですか…いま、背中に凄い衝撃が走りましたぞ…)ビクビク

コトッ…コロコロ…

大和田&不二咲「あ、あれは…」

苗木「野球…ボール?」

山田「な、何ですか…今度は野球ボールですか…」ググッ

山田「それでも僕は諦めないぞ!!苗木誠殿!!!」ブンッ

「そうはさせません」

ビュンッ…ザグッ!!

山田「っ!!!!」

苗木「今度は包丁!?」

山田「ぎゃあああ!!腕に包丁が刺さった!!!」ドクドク

大和田「トドメを刺しに行くぞ不二咲」

不二咲「え?」

大和田「喰らえや!オレのバター!!!」ブンッ

山田「また目があああ!!!」ベチャッ

不二咲「山田君!!もう降参して!!」ゴンゴン

山田「ちょ、やめ、本当に足の骨折れちゃいます!!」

苗木「山田くん、君の負けだ。降参するんだ」

苗木「いまなら君は、罪を背負わずに済むんだ」

ゴン!ベチャッ!ドゴ!ザクッ

山田「ヒギィィィ!!!」

苗木「山田くん!」

山田「ま、参りました!参りましたぞ!!」ヘナヘナ

山田「あぅぅ…」キュ~

苗木「ごめんね…縄で身柄を確保させてもらうよ」グルグル

山田「苗木誠殿…これは一体…」

苗木「うん。君とセレスさんが何か企んでるのを聞いてね、石丸くんを救出する作戦を立てたんだ」

山田「……」

苗木「そこのダンベルとバターの件に関しては今から話すよ」

苗木「ただね、僕としても予想外な事が起きたんだ」

山田「…?」

苗木「えーっと…その…とりあえず、石丸君は大丈夫だね?」

石丸「ああ、感謝している!だが…その…」

大和田「……」

苗木「うん、わかってる。でも少し待って…」


包丁「……」

野球ボール「……」

苗木「……」

大和田&不二咲「……」

包丁「……」

野球ボール「」

苗木「えっと…」

包丁「ごめんなさい!!!」

全員「!!!!!?」

石丸「この声は…!!」

包丁「苗木くん…ゴメンナサイ!!アナタを陥れようとして…」

苗木「やっぱり舞園さんだったのか…」

野球ボール「オレも舞園ちゃんも、状況は大体把握してるぜ」

苗木「君は桑田くんか…」

桑田「ああ、そうだ」

苗木「……ごめん」

桑田「な~んでお前が謝る必要があるんだよ」

苗木「だって…」

桑田「ああもう学級裁判の事は良いよ。つーか自業自得だし」

桑田「オレも舞園ちゃんも」

舞園「……」

桑田「あ、そうそう」

桑田「気付いてなかっただろうけど、おれ実はずっと、脱衣所のゴミ箱の中にいたんだぜ」

大和田&不二咲「っ!?」

桑田「死んで野球ボールに成り果てたショックと、もう二度と野球すら出来ない自分に絶望してよ」

桑田「いわゆる欝って奴?自暴自棄?そんで誰とも関わりたくなかった感じで、いじけてたわ」

大和田&不二咲「……」

舞園「私も気持ちの整理がつかなくて…」

舞園「なにより、苗木くんにどう顔合わせすれば良いかわからなくて…」

桑田「自分の殻に閉じこもってた、オレと舞園ちゃんだったけど、大和田と不二咲が頑張ってる姿を見ていて」

桑田「オレも協力しようかな~って、思ってた時に舞園ちゃんと再会した訳よ」

大和田「……ったく、いたんなら最初っから協力しろよ」

石丸「おい…喋るベターよ…」

大和田「あ……」

石丸「昨日ドアの前にいたが…喋れるとはな…」

大和田「……やっぱり気付いていなかったのか。感情的になって」

石丸「君は…兄弟なのか…?」

大和田「ああ、そうだ」

石丸「くぅ…ぅぅ…」ウルッ


大和田&石丸「兄弟ィィィィィ!!!!!!」ギュッ


大和田「すまねぇ兄弟…俺はとんでもない事を…」

石丸「兄弟よ…」ボロボロ

大和田「オレは事件を起こし、お仕置きされ無残に死んだが、アンタだけは何としても救いたかった」

石丸「兄弟よ…恩に着るぜ!!!」グスグス

不二咲「良かった、やっと石丸くんもわかってくれたんだね」

石丸「不二咲くん…君にも申し訳ない思いで一杯だ」

不二咲「いや、僕もどうかしてたよ。こんな状況なのに野暮な事を考えて」

石丸「野暮だ何てそんな…それに、アルターエゴには感謝してるよ」

不二咲「ああ、アルターエゴね…って、石丸くん?」

石丸「なんだい?」

大和田「兄弟…髪の毛が黒に戻ってるぜ」

石丸「髪の毛が黒に?なんの事だい」

大和田「白髪になってたの気付いててなかったのかよ…」

苗木「口調も元の石丸くんに戻ってるね」

桑田「えっと、感動の茶番の所悪いんだけどさ」

大和田「おい、兄弟との再会が茶番だと?ざけんじゃねぇぞゴラァ!!」

桑田「わーったわーった!良いからこっちに注目てくれ」ゴロゴロ

大和田「あんだよ!!!」

桑田「霧切ちゃんが何か言いたそうにしてるから、聞いてやろうぜ」

霧切「……」

大和田「あ、わるい」

霧切「はぁ…まあ、いいわ」

霧切「とりあえず、大和田君と不二咲君の潔白は証明されたわ」

大和田&不二咲「……」

霧切「それで、安心するのまだ早いわ」

霧切「それどころか、ここからが本当の闘い」

大和田&不二咲「……」

苗木「うん…」

石丸「?」

桑田「へ、なにそれ?一体どういう意味」

舞園「モニターに、この一部始終を見られている…ですよね」チラッ

モニター「」ジーッ

桑田「あぁぁ……忘れてた!!」

霧切「ひとまず苗木君が、山田君を捕縛したまま、身柄を預かる予定になってるわ」

霧切「そして、今頃セレスさんも葉隠君と大神さんに捕まっている頃ね」

山田「oh…」

桑田「大神が相手じゃ歯が立たねぇな」

霧切「本来なら、個室に閉じ込めて置きたいけど、時間も無いし、脱出されないよう、一緒に連れて行こうと思うわ」

霧切「脱衣所にね」

苗木「そこで作戦会議をたてるんだね」

霧切「ええ。ただ問題は」チラッ

モニター「」

霧切「今もこの瞬間、モノクマがこの瞬間を見てる可能性があるって事よ」

霧切「集会の召集だってかかるかもしれない」

霧切「だからそれまでに、どうにかしないと…」

苗木「ひとますココにいても仕方ないから、脱衣所に向かおうか」

霧切「ええ」

苗木「それじゃ大和田君に不二咲君、舞園さんに桑田君はバッグの中に入って」パカッ

物品メンバー「はーい」ピョンッ

苗木「それじゃ山田君、行こうか」

山田「はい…」トボトボ

~その頃・モニター室~

江ノ島「ふわあぁ…よく寝た」

江ノ島「アーーーーッ!!!もう修羅場終わってるぅぅぅぅ!!!」

江ノ島「悲しみ」

江ノ島「つーか何なのこの状況!?まるで理解できないんだけど!!」

江ノ島「録画した分の一時間を良く見ておかないと」

【脱衣所】

苗木「おつかれ葉隠くん、大神さん」

葉隠「うす」

大神「うむ」

セレス「……」

霧切「残念だったわねセレスさん」

セレス「くっ…」ギリッ

霧切「さて、これから突拍子もない事を発表するけど、いいかしら?」

苗木「出ておいでみんな!」

物品メンバー「はーい」ピョンッ

~事情の説明終了~

苗木「……っという訳なんだ」

葉隠&セレス「」

大神「なんと…不思議な事もあるものだな」

苗木「それで、これから新しい作戦に移ろうと思うんだけど…」

苗木「どうしようか…いまここにいない、十神くん、腐川さん、朝日奈さんも呼んで話し合う?」

霧切「そうね…」ウデクム

大和田「時間が無ぇんだ。とっと作戦きめて行動に移した方がいだろう」

不二咲「でも状況を把握してもらうために、みんなを呼んだ方がいいんじゃ」

大和田「……まあそれも一理あるか」

霧切「……問題はこのいま瞬間、黒幕が何を考えているのかよ」

~モニター室~

江ノ島「それじゃ視聴スタート!」ピッ

江ノ島「確か昨日は苗木が葉隠を助け、その数時間後に皆が物理室に向かっていたわね」

江ノ島「さて、あの場で何があったのかしら」ジッ

休憩します
※ アンケート
(レス下3つまでの多数決で決めます)

・メンバーは全員、呼び出す?呼び出さない?

今から江ノ島が録画確認するので、そこら辺を考えながら答えてくれると助かります

苗木「……やっぱり時間もないし、ここは短期決戦でいこう」

苗木「朝日奈さんや、十神くんと腐川さんには悪いけど。下手に知らせて危険をさらす訳にもいけない」

霧切「……苗木くんはこう言っているけど、何か異論ある人は?」

全員「……」

霧切「無しね。なら次の作戦に移行しましょう」

苗木「次はどうして行けば良いだろうか…」

霧切「それじゃ、また私が提案して良いかしら?」

苗木「うん」

全員「……」ゴクリ

霧切「まず山田くん、あなたを解放します」

山田「ふぇ!?」

苗木「え、良いの霧切さん…」

霧切「ええ大丈夫。山田くん、セレスさんのポケットにこの鍵があったの」ススッ

山田「鍵?」

セレス「……」

霧切「そしてこの鍵はロッカー鍵で…」

ガチャン

山田「あ!!アルターエゴ…!!!」

霧切「これでわかったでしょ?つまり、セレスさんは初めからアナタを利用していただけ」

山田「……」ジーッ

セレス「……」プイッ

霧切「山田君にはミッションを与えるわ」

霧切「いまからアルターエゴを持って、男子トイレの用具入れに向かって」

霧切「そこでアルターエゴにやってもらうことがあるから」

山田「りょ、了解であります!」

苗木「それで僕たちはどうすれば良い?」

霧切「そうね……」チラッ

霧切「次の作戦も、『アナタ達』がメイン。無茶なお願いするけど良いかしら?」

大和田「ああ、任せておけ」

不二咲「最後までがんばるよ」

桑田「ま、罪滅ぼしって奴だな」

舞園「覚悟は出来てます」

霧切「次の作戦は――」

~モニター室~

江ノ島「」

江ノ島「 な に こ れ 」

江ノ島「……」

江ノ島「……!」ピコーン

江ノ島「順子ちゃんの天才的知能で状況を把握」

江ノ島「なるほど…世の中には私ですら知らなかった事が、あったのね!」

江ノ島「さっすが私様!あったま良い!!」b

江ノ島「さて、さっきチラッと山田がトイレに駆け込んで言ったわね…」

江ノ島「犯人の一味だった山田をなぜ解放したのかしら…?まさか秘密の通路がばれてた?」

プツンッ

江ノ島「っ!?トイレ前のモニターが切れた…」

プツン、プツン、プツン

江ノ島「え、ちょっ、待っ」

プツン、プツン、プツン

江ノ島「次々と映像が消えていく…」

江ノ島「さては死んだはずのアイツらね!!」

『モノクマ!!!』

江ノ島「!?」

『聞こえてるんだろ!出て来い!』

江ノ島「苗木の奴…こんな時に何よ!!」

『話があるんだ!!』

江ノ島「個室のモニターは映像が映ってるわね。壊す必要がないと判断したのね」

『モノクマ出て来いよ!』

江ノ島「チッうるせえな」ピッ


モノクマ『現在、緊急メンテナンス中の為、お繋ぎ出来ません』

モノクマ「こんにゃろー今に見てろクマ」


苗木「くそ……いつもは嫌でも出てくるだろうが!!出て来いよ!!」

モノクマ「えーと、赤外線スコープをっと…」カチャッ

【4階・廊下】

大和田「この階はまだ、解放されてない所だ」

大和田「俺たちしか進めない。そしてこの階にモニター室があったんだ」

大和田「頼むぜ桑田。もうバターの残量が少ないんだ」

桑田「はいよーっと!」ギュンッ

パリィィィン!!!

桑田「うしッ!!これで4階の廊下のモニターは全部破壊した」

大和田「よし、後はこのモニター室の扉をブチ破るだけだ」

桑田「あいよーっと」ギュンッ

ボゴォォォォン!!!

不二咲「凄いスピードだね桑田くん」

桑田「時速150キロ以上出せるぜ。やっぱ生前の能力を引き継げてるみたいだな」ギュンッ

ボゴォォォォン!!!

バタンッ

舞園「開きました!!」

【モニター室】

大和田「モノクマがいないな」

不二咲「でもさっき、放送で『メンテナンス中』って言ってたよね」

桑田「とりあえず、このモニター室を徹底的に破壊しようぜ」

舞園「いや待ってください。あのモノクマ柄の扉、怪しくないですか?」

大和田「そういや何だあの扉。よし、まずはあの扉を壊すか」

プシュウゥゥゥゥゥゥ

全員「っ!?煙幕!!」

コツコツ

大和田「っ!!誰か来やがる」

「ごきげんよう諸君」

「少しでも反抗の意志を見せた瞬間、『この場にいない誰か』を見せしめに殺すからね」

全員「!?」

「だから大人しくするように」

大和田「チッ…ココまで来て、しくじったぜ」

舞園「そ、その声は…」

大和田「え?」

舞園「江ノ島さん…??」

不二咲「え、でも江ノ島さんは死んだんじゃ…」

桑田「じゃあ、今の声は一体…」

江ノ島「つべこべ言ってないで、ほら、このバッグの中に入る」

物品メンバー「……」

江ノ島「ほら早く!!!」

【苗木の部屋】

苗木「モノクマ聞いてるのか!早くメンテナンスを終わりにしろ!」

苗木(くそ…陽動作戦は失敗か)

コンコン

苗木「いいよ入って」

霧切「どうやらモノクマは音信不通みたいね」ガチャッ

苗木「ごめん…陽動は失敗だ」

霧切「気にしないで。ほら、マスターキーを手に入れたわ」

苗木「桑田くんがドアを壊してくれたお陰で入れたんだね」

苗木「しかし、よく気がついたね霧切さん」

苗木「校則に『学園長室とモニター室の破壊の禁止』がなかった事に」

霧切「この状況だから見落としていたわ…もう少し早く気付いても良かった」

霧切「でもおそらく、この一件で校則は厳しくなるわ」

苗木「うん。所で他のみんなは何やってる?」

霧切「葉隠くんはセレスさんの監視。大神さんは山田くん護衛の為に、男子トイレ室前に」

『あーマイクテスト!マイクテスト!』

苗木「放送だ!!」

『メンテナンス終了しました。改めておはようございます!』

『さっそくですがお前ら、裁判場に向かってください』

苗木&霧切「!!!?」


【裁判場】

モノクマ「えー朝も早く、この裁判場にご来館ありがとうございます」

朝日奈「え、何、殺人が起きてたの!?」

モノクマ「いやいや。殺人は起きてませんので今回は学級裁判はしません」

十神「じゃあ何で呼んだ」

ジェノ「まさかまさかのイキナリ処刑タイムだったりーー!??」

モノクマ「その通りです」

全員「!!?」

苗木「ね、ねえ…これって…」

霧切「ま、まさか…」

【処刑場】

朝日奈「え、なに、全然状況が読めないんだけど」

モノクマ「今回の受刑者は、本校の生徒ではない物たちです」

十神「……部外者だと?」

モノクマ「そ、部外者」

モノクマ「ではでは、部外者の入場~」

パンパカパーン

バター「……」

ダンベル「……」

包丁「……」

野球ボール「……」


ジェノ「何これ、トイーストーリー?懐かしいわ~」

苗木「そ、そんな…」ガクッ

霧切「……」

石丸「」

モノクマ「えー彼らは人間ではありません」

モノクマ「その人間でもない分際で、学園の秩序を大いに乱しました」

モノクマ「これは大変許しがたい事です」

大神「まてモノクマよ。部外者なら学園から退去を命ずるのが筋ではないか?」

モノクマ「そうだよ、だから今から退去を命ずるんだよ」

モノクマ「命と共にね」

大神「貴様…!!!!」

モノクマ「何?僕に逆らっちゃうの?いいのそんな態度とって?」

大神「くっ……!!」ググッ

モノクマ「それでは、処刑開始だね」

全員「っ!!」

モノクマ「まずは桑…じゃなくて、野球ボールから」

野球ボール「おい…やめろよ…こんなのおかしいだろ!!」

朝日奈「え!?今の声…」

十神「桑田…だと?」

モノクマ「山田君が作った、特大ジャスティスハンマーでおっしおきだ!」

モノクマ「通常よりも大きめサイズ!1m50cmはあるね!うぷぷぷ」

苗木「っ!!やめr」

桑田「このあほ!あほくま!!!!」

モノクマ「ばいばーい」ブンッ

ベチャッ!!!!

モノクマ「さて続いては不二…じゃなくて、ダンベル!」

ダンベル「くっ……」

バター「やめろ!!それだけはやめろおおお!!!!」

十神「こんどは大和田の声が!?」

山田「モノクマ!ちょっと待ってくださいまし!!」

モノクマ「やだ」

ゴゴゴゴゴ…ウイーン、ウイーン

モノクマ「題して『ショベルの達人』」

モノクマ「いっきまーーーす!」

ゴンゴンゴンゴンゴン!!!!!
ゴンゴンゴンゴンゴン!!!!!

バター「不二咲ぃぃぃぃ!!!!」

モノクマ「さて、お次は大和田バター」

石丸「!!!!!!!!!」

バター「このやろう…!!!」

モノクマ「題して『猛多亜最苦婁弟酢華恵慈その2』」

モノクマ「でも前ほど凝った事はしません」

モノクマ「単純にバイクに引き潰されるだけです」

ブルン、ブルン…

石丸「やめろ…二度も兄弟を…やめるんだ…」

ブルルルルルル!!!

石丸「止めろォォォォォォォォ!!!!!!」

バター「兄弟!!!!」

バキィィィィッ!!!

ベチャ

石丸「あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

モノクマ「さてさて最後は舞…じゃなくて包丁です」

モノクマ「この包丁は僕が直々に、拳でへし折って差し上げましょう」

モノクマ「ぼく、こう見えても怪力なんだよ?」ググッ

舞園「……っ」

苗木「っ!!やめろぉぉぉぉぉ!!!!!」

モノクマ「瓦割りならぬ、刃物割り」

モノクマ「せいやぁ!!!!」ブンッ

バキィン…カランカラン…

全員「……」

モノクマ「うぷ、うぷぷ…」

モノクマ「ぶひゃひゃひゃひゃ!あひゃあひゃあひゃ!いーっひひひひひひ!!」

葉隠「ふ、振り出しに戻っちまったべ…」

石丸「」

霧切「……」

苗木「こんな理不尽な事が許されて良いのか…」

モノクマ「あ、そうそう、校則を追加します」

全員「!?」

モノクマ「『本校のドアや壁を壊した場合、処罰を下す』、『殺人以外に道具を扱うのは禁止』」

モノクマ「また『コロシアイ学園生活の破壊行動を、少しでも疑う行動が見られた場合、学園長の判断で処罰を下す』」

モノクマ「以上、解散!」

モノクマ「そら、部屋に帰った帰った!」

全員「……」テクテク

バチチ、バチン!

モノクマ「う、うぷ…p…う…」ガクガク

全員「?」

苗木「モノクマの体がショートしてる…?」

モノクマ「ぷ、ぷぷpっあんぼあいlんkfんlっふぁあおいsdlf」

バチチチ!バチン!バチン!

モノクマ「あいぱsdじじゃあいおだdん;い……―――」ガクッ

ドサッ

モノクマ(新)「あれれ、どうしたちゃったんだろう?」

朝日奈「わわわ!?別なモノクマが出てきた!!」

モノクマ「急に調子悪くなっちゃったよ」

モノクマ(旧)「」

苗木「……?」

モノクマ「まあいいや、面倒だから処分はまた後でにしよう」

モノクマ「そら、部屋に帰った帰った」

苗木「大和田くん…不二咲くん…桑田くん…舞園さん…」グスッ

霧切「……」

・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・

「お前ら意識あるか」

「あるよ」

「全く、おれらって本当に悪運が強いな」

「つーか、こんな事に運を使いたくねぇし!」

「まあまあ、せっかく拾ったこの命、有効に使いましょう」

「ああ、そうだな」


「今度こそ最後の闘いだ!!!」

休憩します
そろそろ終盤

大神さんがショベルより弱いわけないだろ! いい加減にしろ!

ところで霧切はなんで学園長室のある4階に行けたんだろう
開放されてなくて物品メンバーしか通れないって言ってたのに

>>210
その時、回想↓

大和田「桑田に学園長室のドアをぶっ壊してもらったぜ」ピョンピョン

大和田「机ぶっ壊した時に、この鍵が引き出しから出てきたぜ」

大和田「オレが鍵をバターナイフですくって、フタの中に収納した」

大和田「受け取れ」パカッ

霧切「ありがとう」スッ

モニター室襲撃に向かう前に鍵をゲット、一階まで戻って渡す
こんな感じです

べ、別にミスって後付け設定とかにしたわけじゃないよ(棒)

苗木(あの後、十神君や腐川さん、朝日奈さんにも大和田君たちの件について詳しく話した)

苗木(各々が困惑しながら部屋へ帰り…)

苗木(僕は未だに立ち直れ切れてない)

苗木「はぁ…僕は人よりも前向きさが取り柄なのに…」

コンコン

霧切「苗木くん、ちょっといいかしら?」

苗木「あ、うん。いま部屋を空けるよ」ガチャッ

苗木「どうしたの?」

霧切「ちょっと付いてきて」

【体育館】

大神「ふん…!!!」バキッ

モノクマ「ぶひゃひゃ!」ドガッ


苗木(……!?)

苗木「霧切さん、これって…」

霧切「私もさっき見かけたばかりで、状況がよく飲み込めていないのよ」

霧切「でもこれはチャンスなの。大神さんには悪いけど」

苗木「チャンス?」

霧切「さっき大和田くん達が、このマスターキーを手に入れてくれたの」スッ

苗木「っ!」

霧切「丁度今、一部の個室を除いて、全ての廊下の監視カメラが破壊されている」

霧切「これで私は、学園の秘密や黒幕の正体を突き止めたいと思うの」

霧切「苗木くんはその間、ここの様子を伺ってほしいの」

霧切「それとモノクマが戻ってくる時に、陽動をしかてほしいの…いいかしら?」

苗木「……わかった、でも気をつけてね」

大神「ふん!!」

モノクマ「いーっひひ!」

バキィィィィン!!

苗木(うわぁ!)ハラハラ

モノクマ「どういう事なの!僕に逆らおうなんてさ」

大神「我は決めたのだ。もう退かぬ、媚びぬ、省みぬ」

モノクマ「ふ~ん、でもさ?人質の件、忘れた訳じゃないよね」

大神「くっ…!」


苗木「なんだよ人質って……まさか大神さんは内通者!?」ハラハラ


モノクマ「ふん、今回は見逃して上げるけど、次逆らったら承知しないよ」テクテク

モノクマ「ん?あれれ、のぞきは良く無いよ苗木くん」

大神「……!!!!」

苗木「大神さん…」

大神「苗木よ…すまぬ…」

苗木「大丈夫だよ。さっきのやり取りで大体の事情は察したし」

苗木「それよりモノクマ!」

モノクマ「な~に?」

苗木「……」

苗木「家族の安否だけでも…教えてくれないか?」

モノクマ「ふえ?」

苗木「僕だけじゃないみんなのだ」

モノクマ「な~んでそんな事教えなきゃいけないの?」

苗木「あのDVDじゃ安否が曖昧過ぎるんだよ!」

モノクマ「おしえませ~ん」

苗木「待てよモノクマ!それなら…!」

モノクマ「なんだよ今度は…」

苗木「それ…なら…」

苗木(どう場を繋いでいこうか…)

モノクマ「はぎれが悪いなもう……」

モノクマ「………」

モノクマ「……んん??」ピクッ

苗木「なんだよモノクマ」

モノクマ「チックショー!そういう事か!!」

苗木「だからなんだよ?」

モノクマ「お前ら覚えておけよ…!!」プンプン

大神「一体何なのだ…?」

苗木「……?」

大神「……」

大神「苗木よ…我はこれよりケジメをつけてくる」

苗木「ま、待ってよ!」

大神「騙していてすまぬ」

苗木「大神さんは悪くないよ!」

大神「だがしかし」

苗木「今、霧切さんが鍵を使って、黒幕の正体を暴こうとしてるんだよ」

大神「なんだと!?」

苗木「いまは調査中で、僕が陽動に出てたんだ」

大神「うむ…ならば、我とモノクマとの小競り合いも、無駄ではなかったな」

苗木「ご、ごめん」

『あー皆さん、今朝は早くからお付き合い頂き真に感謝してます』

『至急、裁判場まで集合してください』

苗木&大神「っ!?」

【裁判場】

モノクマ「えー早速ですが、処刑を始めます」

全員「っ!?」

モノクマ「受刑者は…コチラです!」

霧切「くっ…」

苗木「霧切さん!?」

大神「どういう事だ、まだ殺人は起きてないぞ」

モノクマ「今朝、校則は追加されたの忘れてないよね?」

モノクマ「霧切さんはね、勝手にマスターキーを盗んで、学園長室に入り、さらに未解放の5階まで侵入していました!」

苗木「どういうことだ…一部の個室を除いて、廊下の監視カメラは破壊されたハズじゃ…」

モノクマ「うぷぷぷ、甘い甘い!大甘だよ」

モノクマ「監視カメラがほとんど破壊されてるという事は」

モノクマ「残された監視カメラは、映像的に目立つよね?」

苗木「……!!!!!」

モノクマ「苗木くんは、僕がさっき大神さんとのいざこざを利用し、更に苗木くん自身も陽動をかけたみたいだけど」

モノクマ「監視すべきモニターが激減した分、霧切さんの行動が勝手に目に映っちゃったんだよね~」

大神「だからといって、なぜわざわざ公開処刑までするのだ」

モノクマ「江ノ島さんみたいに、その場で殺っちゃっても良かったけどね」

モノクマ「どうせ殺すなら、楽しんで殺したいしね~」

大神「貴様…!!!!」

モノクマ「これでも霧切さんや皆のことを考えての配慮だよ?」

モノクマ「別れの挨拶くらいほしいもんね~」

石丸「」

葉隠「そ、そんな…霧切っちがいなくなったら頭脳役者がいなくなるべ~」

朝日奈「こんな事で処刑って…あんまりだよ…」

十神「あいつは黒幕では無かったのか…」

ジェノ「あ~らら~…」

セレス「……」

山田「この鬼畜!鬼!」

苗木「モノクマ…やめろ…僕が悪かった…だから霧切さんは」

モノクマ「勿論、苗木くんもこの次に殺っちゃうよ?正直ウザいし」

全員「っ!!!」

モノクマ「大神さんは…まだいいや、もっと追い詰めたいし」

大神「……!!!」ググッ

モノクマ「それじゃお仕置きターイム!」

霧切「……」ガクガク

モノクマ「題して『補修』…いっきまーす!」

ドゴン!ドゴン!

モノクマ「いいね~このプレスの音!!」

霧切「くっ……」ブルブル

苗木「やめろろおおおおお!!!!」

ウイーン、ドゴドゴドゴ

ブルンブルン!パラリパララ~

モノクマ「ん?何か聞こえるぞ」

十神「これはプレスの音では無いな…」

朝日奈「じゃあ…この音は…?」

苗木「機械の音…それにラッパ音…??」

ボゴォォォン!!

全員「!?」

ガラガラ…

苗木「壁が崩壊していく…」

ブルンブルン…バァァァン!!!

苗木「うわああ!!?今度はドアが吹き飛んだ!!」

バイク「……」ブロロロロ

苗木「バイク…その上にモノクマが乗ってる??」

モノクマ「ぼ、僕がもう一人!?しかもリーゼントのカツラ被ってるし!!」

ガララ…

山田「な…ショベルも出てきましたぞ!」

ショベル「き、きき切り込み隊長、ふ、不二咲千尋…さ、参上!」

モノクマ(旧)「副総長にして元アイドル、舞園さやか参上!」

バイク「総長…大和田紋土!参上!!」

バイク&ショベル&モノクマ(旧)「俺たちは新生・クレイジーダイアモンドだ!!」

バイク「夜露死苦!!!」

ショベル&モノクマ(旧)「夜露死苦!!」

全員「」

~モニター室~

江ノ島「」

江ノ島「な、なによ…これ…何がどうなってるのよ」ガクガク

江ノ島「冗談じゃないわよ!!!」

ドゴォン!

江ノ島「ヒィッ!!」

「このドアをあけろ!!!」

ドゴォン!ドゴォン!

江ノ島「ああもう!こんどは誰よ!!」

ボゴォォォォン!!

ハンマー「観念しろ!!!」

江ノ島「ジャ、ジャスティスハンマー!?」

ジャスティスハンマー「新生クレイジーダイアモンドの特攻隊長!桑田怜恩!!」

ジャスティスハンマー「夜露死苦!!」

ブンッ…ドゴォ!!


江ノ島「ひぃぃぃ!!」ササッ

江ノ島「こ、こうなったら…秘密の通路から逃げてやる…!!」ダダッ

ガチャッ

ジャスティスハンマー「あ…この!!待ちやがれ!!」ピョンッ

短いけどここまで
ちょっと出かけて来ます

モノクマ制御室とモニタールームは扉一枚隔ててるから、モノクマ操作しながらモニターは見られな……あっ

>>233
せ、せせ、せ制御室にもモニターが多少揃ってると想像して下さい…

苗木「え…もしかして、大和田くん達!?」

大和田「ああそうだ!!」パラリパララ

石丸「兄弟よ……生きていたのか!!!!」パァァ

不二咲「僕達、また転生したみたい」

大神「一度だけでなく二度までも奇跡がおきるとは…」

山田「擬人化ならぬ擬物化…むむ、これはこれでロマンですぞ」

舞園「さあ!霧切さんを救いましょう!」

モノクマ「ぐぬぬぬ…させるか!助けて~グングニルの槍!!」

ビュンビュンビュン!

大和田「あらよっと!」ブロロロ

苗木「は、速い!!」

ガキン!ガキン!

不二咲「効かないよ!!」

モノクマ「」

モノクマ「ぐぬぬぬ…あのバイクはウザイけど、それ以上にショベルが硬すぎて厄介だ」

モノクマ「よし!ショベルを集中攻撃だ!」

モノクマ「喰らえモノクマ爆弾!突撃だぁぁ!!」ダダッ

不二咲「!!」

モノクマ「この身を呈してお前を倒す!だりゃっ!!」ダダッ

ボォォォォォン!!!!

苗木「不二咲くん!!!」

シュゥゥゥゥ…

モノクマ(新)「うぷぷ、どうだ僕の力は!」

不二咲「効かないよ!!」

モノクマ「」

大和田「さて…そろそろ反撃と行こうか」

大和田「不二咲!舞園!作戦に移るぜ」

不二咲&舞園「了解!」ダダッ

不二咲「うおおおお!」ドドドド

モノクマ「おい待て!何をしでかす気だショベル!」

不二咲「それっ」

ウイーン…ボゴォン!ドゴォン!

モノクマ「コラーー!!何勝手にオシオキ装置を破壊してるんだ!」プンスカ

ガシャアン!バリーン!

モノクマ「くそ…こうなったら、僕が直々に霧切さんを…」シャキーン

霧切「……っ!」ブルブル

舞園「そうはさせません!モノクマさん覚悟!」シャキーン

苗木「モノクマ化した舞園さんの手からツメが…!」

モノクマ「むむむ!なんだこのニセクマ!僕の邪魔をするな」ガキーン

大和田「さて…そろそろオレの出番だな」

大和田「苗木、オレに乗れ!!」

苗木「え?」

大和田「ほら早く!霧切を救うんだよ!」

苗木「え…あ、うん!!」ススッ

大和田「よし」

苗木「あ、そういえばシートベルトは?」

大和田「んなものある訳ねえだろ」ブルルン

大和田「行くぞ!」ブロロロロ

苗木「わ、わわわ!!?ちょ、スピード出すぎだって!!」アタフタ

モノクマ「あ!大和田くんが更に余計な事を…」チラッ

モノクマ「カモ―ン!グングニル!!」

シュババババッ

大和田「しっかりハンドル握ってろ!!」キュキュキュ

苗木「わわわ!!」ガシッ

モノクマ「くそ…速い!」

舞園「隙あり!それ!」ブンッ

ザシュッ…!

モノクマ「!?」

十神「舞園が素手で、モノクマの腹部を貫通させた…!?」

大神「なんと…モノクマ化した舞園の方が戦闘力が遥かに上だ」

モノクマ「なんで…どうして…」バチッバチチッ

舞園「生前の運動神経を、受付け継ぐ事が出来るのを知ってましたか?」

舞園「アイドルの運動神経、舐めちゃいけませんよ?」

大神「つまり今の舞園は、モノクマの怪力と舞園の運動神経が、合わさっているのだな」

ジェノ「アイドル強ぇぇー」

モノクマ「ぷぎゃぁぁぁ」バチチッ

ボゴォォォォン

モノクマ(新)「おのれ、ええ加減にせんかクマ!」ピョコン

葉隠「っ!!また出てきたべ!!」

舞園「いい加減にするのはソッチです。観念してください」

モノクマ「舞園さん強すぎるんだよ!でも今度こそ、霧切を僕がこの手で…」シュバッ

大和田「どけどけ!!」パラリパララ

モノクマ「ぷえ?」クルッ

ボゴォォン

モノクマ「フンギャ!」

大和田「霧切!!」ブロロロ

苗木「霧切さん僕に手に捕まって!!」ススッ

霧切「……っ!!」ガシッ

苗木&大和田「よしっ!!」

霧切「はぁはぁ…」

大和田「よし、苗木はハンドルに!霧切は苗木にしっかり捕まってろ!!」

苗木「うん!」ガシッ

霧切「え、ええ…」ガシッ

霧切(2人乗り…)ドキドキドキ


葉隠「2人乗りに見せかけ、実は3人乗りだべ」

大和田「よし、奪還成功だ!」

霧切「二人ともありがとう…」

モノクマ「」プシュゥゥゥ…バチバチ

不二咲「新しいモノクマが来ないね」

舞園「恐らく、そろそろ桑田君が黒幕を懲らしめてる頃でしょう」


「私様はまだ生きてるわよ!」


全員「!?」

大和田「いま、天井から声が…」

パカッ

不二咲「天井の壁が開いた!?」

ストンッ

全員「!?」

苗木「え、江ノ島さん!!?」

セレス「彼女が真の黒幕…しかし…」

十神「なぜあの女が生きている…!!」

霧切「死んだのは江ノ島順子じゃないのよ」

全員「え…」

霧切「処刑されたのは江ノ島順子に変装した…戦刃むくろ。16人目の高校生」

補修のときは手足動かせないように縛られてる(小声)

江ノ島「全く…霧切さんが余計な事をしてたせいで、姉の正体がバレてしまいました」

苗木「お姉ちゃんって…それじゃ双子なのか…」

江ノ島「そう!私が正真正銘、本物の江ノ島順子ちゃーん!イエーイ!!」V

ジャスティスハンマー「カッコよく決めちゃってるけどさ」ススッ

全員「上からジャスティスハンマーが!?」

ジャスティスハンマー「お前、逃亡中だよな!!」

江ノ島「わわっ!!」ササッ

ボゴォォン!!

ジャスティスハンマー「つーわけオレも改めて自己紹介」

桑田「特攻隊長…桑田怜恩!夜露死苦!!」ブンッ

ボゴォォン!!

江ノ島「ひぃぃぃ!!」

大和田「黒幕・江ノ島順子…観念しろ」

江ノ島「……」

不二咲「さあ、僕達を解放するんだ」

江ノ島「ふ、ふふふ…」

舞園「何がおかしいんですか?黒幕さん」

江ノ島「ははははははは!!!」

桑田「頭イカレちまったのか?あ、それは元々か」

江ノ島「あは、あはは、あはははは……!!!」

江ノ島「ふぅ……今更、コロシアイ生活に戻って下さいと懇願しても、戻る気無いわよね?」

大和田「ったりめーだ」

江ノ島「ふふふ…」

江ノ島「ジャジャーン!!これなーんだ?」

苗木「スイッチ…?」

江ノ島「そう!!この学園を吹き飛ばす爆破スイッチ…」

全員「……!!」

大和田「おい、バカな真似はよせ!」

苗木「そんな事をしたら、キミも爆発に巻き込まれるじゃないか…!!」

江ノ島「爆発に巻き込まれるだ…?上等上等!!」

全員「!?」

江ノ島「コロシアイは終わったけど…これはこれで、最高の絶望よね?」ハァハァ

江ノ島「ああ…なんて愉悦…これが死の絶望…あははは…」ハァハァ

大和田「コイツ…根っからイカレてやがる…!!」ブロロロ

ブルルルル

石丸「きょ、兄弟…まさか…」

大和田「ああ…アイツに体当たりして、爆破を食い止める」ボソッ

大和田「女に暴力を振るいたくないが…背に腹は変えられねぇ」

石丸「ならば兄弟、今度は僕が乗ってお供していいかい?」

大和田「兄弟…アンタは良いのか?俺は違法改造された大型バイクだぜ」

石丸「見てくれは違法バイク、でも心は人間。君はバイクであって、バイクではない…つまり法律違反じゃない!」

大和田「……なるほど!アンタが良けりゃ乗ってくれ!!」

大和田「いくぜ!!」ブロロロ

石丸「おお!!」ガシッ

大和田「やめろぉぉぉ!!!」ブロロロ

苗木「大和田くん!!」


江ノ島「チィッ、邪魔しないでよ」

大和田&石丸「間に合え!!」ブロロロ


「熱い友情よろしくの所わるいけど、アナタ達が出る必要はないよ」

ビュンッ!!!

大和田「なんだ!?」

石丸「今一瞬、凄い速度で何かが横に通り過ぎた…」

ズシュッ!!

江ノ島「っ!!?」

苗木「江ノ島さんの腕に…何かが刺さった…」

霧切「あれは…グングニルの槍?」

江ノ島「え、なによ…これ…」ドクドク


「もう終わりにしよう…順子ちゃん」

江ノ島「え…お姉ちゃん?」ドクドク

キキキィィィィ!

大和田「グングニルの槍が喋った…?まさか!!!」

全員「戦刃むくろ!?」

江ノ島「くっ……」ドクドク

コトッ

石丸「むむ!!爆破スイッチを落としたぞ!回収する!」バッ

江ノ島「あ、あんたまで…」ドクドク

戦刃「グングニルの槍が数本無くなってるのに、気付いてなかったでしょう?」

戦刃「私はね、死んでからずっと学園での出来事を密かに見ていた」

戦刃「順子ちゃんに裏切られたショックで、死してなお、順子ちゃんに義理立てする意味を私なりに考えた」

全員「……」

戦刃「そして、その答えはついさっき出た」

戦刃「私はもう順子ちゃんとは決別する」

江ノ島「……!!!」ゾクゾクゾク

戦刃「そして今から私達も、順子ちゃんの共犯者としての、その背負った罪にケジメをつける」

全員(私達…??)

戦刃「みなさんお願いです。誰でもいいから、この私をへし折って」

苗木「へし折るって…それじゃあ君は…!!」

戦刃「変わりに、盾子ちゃんは助けてあげてください」

霧切(さっき言っていた、『私達』とは姉の事じゃない?それじゃ…)

江ノ島「……」

全員「……」

戦刃「挙手を……」

全員「……」

戦刃「困ったな…オシオキ装置も、ショベルの不二咲くんに破壊されちゃったし」

江ノ島「……」ガシッ

江ノ島「くっ…!!!」ブシュゥゥゥ

戦刃「ああ、ダメだって!いきなり槍を抜いたら出血が沢山d…」

江ノ島「……」クルッパシッ

戦刃「え……?」

大和田「おい…まさかお前!!」

石丸「槍で腹を刺して、自殺する気なのか!!」

全員「っ!!!」

苗木「やめるんだ江ノ島さん!!!」

戦刃「盾子ちゃん…冗談はよしてよ…」

江ノ島「なーんて冗談冗談!」

戦刃「だよねー!ほっ……」


江ノ島「……んなわけねーだろ!!」ススッ

ザシュッ!!!!

全員「っ!!!!」

江ノ島「ガハァッ!!!」

ブシュウウウゥゥゥ!!!

江ノ島「が、がはぁ…く……ァァ…」ドクドク

戦刃「じゅ、盾子…ちゃん…?」

江ノ島「死の直前に宣告された決別宣言…そして死への恐怖…」

江ノ島「うぷぷぷ…ああ…これこそが真の絶望…」コウエツ

江ノ島「」ガクッ

全員「……」

戦刃「……」

大和田「おい…まじかよ…」

石丸「江ノ島くん…君は…」

苗木「江ノ島さん…」

戦刃「」ガタガタ

大和田「ん?」

戦刃「」ガタガタ

大和田「おい、どうした戦刃」

戦刃「あれれ?さっき死んだのに何で生きてるの?」

大和田「……は?」

戦刃「さっき槍で一突きしたのに…」

戦刃「盾子ちゃんダメでしょ!!人の事騙しちゃ!!」

全員「??」

石丸「なにやら様子が変だぞ」

戦刃「うるさい!折角絶望に浸れると思ったのに…」

戦刃「でももう、人間じゃなくなっちゃったじゃない!!」

全員「??」

霧切「まさか…二つの魂があの槍に…」

全員「は…?」

戦刃「人間で無くなった…?え、私、お姉ちゃんと一つになったの!?」

戦刃「うん。よくわからないけど、そうなったみたい」

絶望姉妹「……」

絶望姉妹「どうしてこうなった」

全員(そりゃこっちの台詞だ)

「まあ、それは今更って話じゃないかな」ピョン

苗木「ん…?」クルッ

苗木「なっ…!?」

霧切「どうしたの苗木くん……え?」

「そもそも『私達』は一人…いや一本じゃない」ピョン

全員「な、なんだこれ!!!」

大和田「槍が沢山動いてる…?」

石丸「ひぃぃ!!こっちにくるぞ!!」

グングニル「別に襲ったりしないよ」

グングニル(江ノ島)「なにあれ」

グングニル(戦刃)「私の分身」

グングニル(江ノ島)「はあああ!?」

グングニル(戦刃)「盾子ちゃんのせいだよ、私達が分身したのは」

戦刃2「そうそう」

戦刃3「あの時、一度に槍を私に集中させるから」

戦刃4「私達の魂は分身した」

戦刃5「でもね私達は一見、同じ心を持ってそうで」

戦刃6「結構、意見も食い違ったりした…人の心は二面性、いや多面性って意味ね」

戦刃7「盾子ちゃんを応援する分身もあれば」

戦刃8「決別しようと決心する分身もあった」

戦刃9「そしてついさっき、槍10本の私達の心は一つになり」

グングニル(戦刃)「私が代表して、盾子ちゃんの野望を食い止めを決めた」


全員「」

江ノ島「」

桑田「コイツはたまげたぜ…」

不二咲「ええっと…」

舞園「とりあえず解決したって事で」

苗木「う、うん」

霧切「あの、江ノ島盾子」

グングニル(江ノ島)「え、なに」

霧切「私、この学園で気になることが他にもあるの」

霧切「本当の学園長の事とか」

グングニル(江ノ島)「ああ、なるほど。全部教えてやるよ。全部」

霧切「随分、あっけなく教えてくれる気になったのね」

グングニル(江ノ島)「まあ、今更意地張っても…ね?」



苗木「みんなどことなく、拍子抜けしてる…」

大和田「拍子抜けしない方がおかしい」

桑田「ほんっと、どうしてこうなった」

~数時間後~

苗木(その後、グングニルの槍になり、戦刃むくろと一つになった江ノ島盾子から)

苗木(学園長…もとい霧切さんのお父さんの話や、学園の謎、そして世界がどうなってるか教えてもらった)

苗木(勿論、話だけじゃ信じられないので、未解放の部屋まで案内され)

苗木(様々な物的証拠を入手した)

苗木(真実を突き止め、休息を終えたあと、僕達はこれからの事について話しあった)

苗木(僕達は学園からで出る事にした)

苗木(あのグングニル姉妹も一緒だ)

苗木(一時は、また姉が暴走しようとするも、戦刃むくろが静止してくれる為、問題ない)

苗木(今では『残念な姉に干渉されてる…これもまた絶望…ハァハァ』とか言って、一応屈服させてる)

~翌日・玄関~

ガチャッギィィィ…

全員「おおおおお……!!」

苗木「朝日だ!」

舞園「また太陽が拝めるなんて…感動です…」


不二咲「山田君、乗り心地はどうだい?」ゴゴゴゴゴ

山田「最高であります」

山田「『あれが太陽です。アルターエゴ殿!』とっ…」カチャカチャ

アルターエゴ「わあぁ…暖かいしキレイ…」

不二咲「山田くん、お願いがあるんだ」ウイーン

山田「はい!なんでありましょう!」

不二咲「今度は僕にも、『色んな話』を聞かせてよ!山田くんが趣味の…」

山田「勿論でありますぞ不二咲千尋殿!キミと彼女に沢山お話いたします!」

不二咲「僕はだから男だって…まあいいや、ありがとう!」

セレス「山田くん、早く私に交換して下さる?」

山田「待ってくださいセレス殿!まだ僕は乗車したばかりですぞ!」

大和田「久々の太陽だぜ」ブルルルン

石丸「ああ、この眩しさをどれほど待ち望んだか」

大和田「さ、兄弟。乗ってくれ」

石丸「ああ、頼むぞ兄弟」

大和田「ヘルメットの被ったか?」

石丸「準備は万端だ!」ガシッ

大和田「よし……苗木!!」

苗木「なに?」

大和田「お前も乗れ」

苗木「え、いいの?」

石丸「キミも我らの兄弟だ!」

大和田「そういう訳だ。乗ってくれ兄弟」

苗木「へへ…なんか嬉しいな」ガシッ

苗木(兄弟か…そういえば妹は無事かな。父さんと母さんも)

舞園「あ、私も乗りたいです!」ストッ

霧切「……それじゃ、私も乗ろうかしら」ギュッ

苗木「わわっ!?」ドキッ

舞園「あ、霧切さん!苗木くんの後ろズルイです!」

霧切「舞園さんは、苗木くんの膝の上に乗ってるじゃない」

大和田「おい定員オーバーだぞ!!改造大型バイクでもキツイぞ!!」ギュウギュウ

ワイワイ、ガヤガヤ

葉隠「にぎやかだべ、しかし…」

朝日奈「まあカオスだよね」

大神「良いではないか、みんな揃って無事脱出きた訳ではないか」

十神「無事とは言い難いぞ」

桑田「まあ結果オーライってやつでいいんじゃね?」ピョンピョン

戦刃2~9「終わりよければ全てよしだね」ピョンピョン

グングニル(戦刃)「そうそう」ピョンピョン

グングニル(江ノ島)「美しい私様の姿はもういない…はぁぁ!!なんて絶望的なの!」ハァハァ


グングニル(戦刃)「盾子ちゃんも幸せそうだし」

大和田「チッ…さっき、学園でガソリン補給してきたのによ」

大和田「これじゃすぐに燃料切れになっちまう」

大和田「不二咲!」

不二咲「なに大和田くん?」

大和田「使えそうなガソリンスタンドまでレースしようぜ!」

不二咲「ええ!?レース!!?」

大和田「安心しろ。見ての通りおれは今、3人と1体を乗車させてる」

大和田「スピードも燃費の悪さも、お前と大差はないハズだ!多分…」

不二咲「ふふふ、僕も今やクレイジーダイアモンドのメンバーだもんね」

不二咲「上等!受けて立つよ!」

大和田「お、たくましくなったじゃねぇか」

葉隠「てか不二咲っち。攻撃力と硬さなら、今や最強だべ」

大和田「スピードはオレが上だ!」パラリパララ

大和田「いくぜ兄弟!」ブロロロ

石丸「おう!!」

苗木「お、おう!!」

舞園「いけいけ!」

霧切「お手柔らかにね、危ないし」

大和田「いざ尋常に勝負…夜露死苦!!」ブロロロロ

不二咲「負けないぞ!夜露死苦!!」ドドドドド

苗木&石丸「希望は前に!」

大和田&不二咲「進んでいく!!」

終里

以上です
ここまで読んでくれた視聴者の皆様、どうもありがとう

因みに、大和田くんと不二咲くんはガソリンが切れても動きます(どうでも良い設定だけど)
ただ気分的に満腹感を得られるってだけで
すでに人間じゃない彼らには、例え気分的な物でも満腹感を得たい…それだけでも元気が湧く

少し休憩したら、オマケ(小ネタ的なもの)を書きます
オマケなので、時系列とかバラバラです

因みに
>>225>>226の時系列的は
>>242辺り

わかり辛くてすいません


>>244
し、しし縛りなんてなかったんや…(動揺)



仁さんはゴミ捨て場でロンリネスしてるの?(ロケット的な意味で)

~おまけ・小ネタ①~

石丸「うおおおおお!!!兄弟!!生きていたのか!!」

大和田「ああ…バターとしてだがな…」

石丸「なんと不憫な…だが兄弟よ!こうなったら何が何でも黒幕を突き止めるぞ!」

大和田「おう…よし!合体するか!」

不二咲「は?」

石丸「ああ、いま丁度パンを食べてたところだ!」ガバッ

大和田「さあ食え!」パカッ

石丸「よっしゃああ!!!」ヌリヌリ

不二咲「うわああああ…い、石丸くん、バターてんこ盛りに付けすぎ…」

石丸「いただきまーーーーす!!!」

~食後~

石丸「力が溢れる…」ズモモモモ

不二咲「わわわ、石丸君の髪型がリーゼントに!?体も大きくなってる!!」

石丸「……」ゴゴゴゴ

石丸「オレはもう石丸じゃない…」

石田「俺は……石田だ!!!」

不二咲(DBのフュージョンみたい)

石田「今なら鉄の鉛でも握り潰せる…」グニャリ

不二咲「ちょ、握り潰さないで!」ジタバタ

~小ネタ②~

山田「彼女(アルターエゴ)を返すのです!」ブンッ

ガキィィン!

石田「なんだいまのは…?」ケロリ

山田「」

石田「おい、何を企んでる」

山田「ぎゃああ逃げろぉぉぉ!!!」


不二咲「」

~小ネタ③~

朝日菜「さくらちゃん…そんな、死んじゃうなんて…」ガクッ

大神「我は生きてるぞ、朝日菜よ」

朝日菜「っ!!良かった…まだ息があったんだね…」

朝日菜「動ける?」

大神「いや…」

朝日菜「やっぱり無理だよね…いま、人呼んで、扉壊してもらうから」

朝日菜「おーい!ハンマーになった山田!!」

山田「はーい!!」ピョン

石田「おれがぶっ壊してやるぜ!」

大神「朝日菜…カラの小瓶か何か持ってきてもらえるか?」

朝日菜「え?うん…」

バリィィィン!

朝日菜「さくらちゃん!もって来たよ」

石田&山田「大神(殿)!」

大神「……」

大神「すまぬ…われはもう人間ではない…」

朝日菜「へ?」

大神「われは、朝日菜の足元にいる」

朝日菜「え、足元にあるのは紫色の液体だけど…」

大神「それが我だ」

朝日菜「」

~小ネタ④~

【裁判場にて】

江ノ島「私が江ノ島順子ちゃーん!ぎゃはははは!!!!」

全員「くっ…なんだこいつ…」

石田「許せん!俺がぶったおしてやるぜ!!」

大神(小瓶)「むむ、我も助太刀いたそう。奴の体内に入れば…」

ゴゴゴゴゴゴゴ

苗木「ん?何か音がするぞ…」

ボゴォォォォォン!!!

江ノ島「ぎゃははは……ファッ!?」

全員「!?」

消防車「私の存在を お 忘 れ で す か !?」

全員「消防車が喋った!?」

消防車「よくもこの私を無残に殺してくださいましたわね!!」

消防車「死んでケジメつけろや!!ビチグソがああああぁぁ!!!」ドドド

江ノ島「ひいいいい!!!」ダダッ

消防車「逃げんなこのビッチ野朗!!!」ドドドド

石田「え、ちょ」

山田「こっちに向かってきてますぞ!?」

ガシャアアアン!!

~その後~

消防車「もっとしっかり狙えよセレス!」

消防車「大和田くんの言うとおりだぞセレスくん!」

消防車「僕達まで巻き沿い喰ったじゃないですか!セレス殿!」

消防車「うっせえぇぇビチグソが!!!!ちょん切るぞ!!!」

消防車「止めぬか、見苦しい」


不二咲「なんかもう、キメラみたい…」

~小ネタ・ラスト~

江ノ島(結局、私様の野望は、苗木達と消防車の手により、脆くも崩れ去った)

江ノ島(私は超高校級の絶望的オシオキを自ら志願)

江ノ島(そう、私は死んだはず)

江ノ島(死んだ…はずなのに…)

ドスン!ドスン!

江ノ島「……」

江ノ島「なんで巨大プレスになってるの…?」

江ノ島「……」

江ノ島「誰もいない、寂しい、そして上下にしか動けない」ゾクゾク

江ノ島「でもこれって…」ハァハァ

江ノ島「超絶望的ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」ドスン!ドスン!ドスン!


グングニル(戦刃s)「私達もいるよ盾子ちゃん」


こんどこそ終里

ここまでありがとうございました
実はこのSSは元ネタって程じゃないけど、昔に見た某SSに影響を受けて作った
(トイ・ストーリーや機関車トーマスを想像した人もいるかもしれないけど違う)
いわゆるオマージュ(?)です

※ヒント…2年くらい前に見た作品だった。自分が見たのはキャラが車に変身してた。物凄くツボったのを覚えてる

それではみなさんここら辺で、さよなら
後、違うSS書いてるから、そのうちドコかで会いましょう

>>278
仁さんは残念ながら、完全にお亡くなりだね
ロケットには転生してない

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月10日 (金) 05:35:49   ID: y2qVkhzM

泣いた

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