東方キャラでKOF大会【3人一組で最強を目指せ!!】提供:文々。新聞 後援:R (16)

~チーム決め編~


フラン「お姉様!今度、3人一組で最強を競い合う大会があるらしいの!」

レミリア「ああ、今朝の新聞に挟まれてたチラシに書かれたやつね。
くだらないわね。」

フラン「えぇ~っ!?お姉様もフランと一緒に参加しようよ!スカーレット吸血姉妹の絆を皆に見せつけてやろうよ!」

レミリア「今更そんなことしなくても、私達には目には見えねど芯から固い絆があることはもう誰もが知っていることだわ。
ね?フラン。」

フラン「う~……それはそうだけど……」

レミリア「どうしても大会に出るなら、他の人を誘いなさい。
フラン、私以外にも信頼のおける“仲間”を作っておくのは大切なことよ。」


フラン「う~ん。
……分かった!じゃあ、咲夜に頼んでみる!」

レミリア「え!?」


フラン「咲夜ぁ~!」

咲夜「はい、どうなされましたか?」


フラン「一緒に大会に出ようよ!」

咲夜「はい、フラン様。私でよければ、お供させて頂きます。」

レミリア「え!?……あ、あの……」

フラン「やったぁ!
んとね、じゃあ後1人はめーりんかな?」

咲夜「……え?後1人はお嬢様なのでは……?」

フラン「お姉様は出たくないんだって。だから、最後の1人はめーりんに頼もうよ!」



咲夜「お、お嬢様……?よろしいのですか?」


レミリア「……ま、まぁ……いいんじゃないかしら。
たまにはフランにも、公の場を経験させないとね……」

咲夜「は、はぁ……。」



レミリア(………。
パ、パチェでも誘おうかしら……。

べ、別に大会に出れないのが寂しいわけじゃなくて……。

フランが、フランが心配なだけなんだから……)




レミリア「小悪魔。パチュリーは?」

こぁ「パチュリー様なら、魔法使い様のところですよ?」

レミリア「魔理沙のところ?珍しいわね……」

こぁ「はい。なんでも、人形使いさんも交えた3人で、大会に出場すると……」


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チルノ「大ちゃん!なんか最強を決める大会があるらしいよ!ほら、このチラシ……」

大ちゃん「え?……あ、本当だね。このチラシは?」
チルノ「天狗がさっきくれたの!」

大ちゃん「天狗……って、あの新聞記者さんのこと?」

チルノ「うん!それでね大ちゃん、一緒に大会に出ようよ!」

大ちゃん「いいけど、大会は3人一組だよ?後1人はどうするの?」

チルノ「え?え~と……」




レミリア「………」

チルノ「あ、吸血鬼だー!なんで吸血鬼が湖に居るの!?さては、あたいに挑戦しにきたのね!?」

レミリア「え?いや……今日は曇りだから、久々に散歩してるだけよ。」

大ちゃん「……お一人でですか?あのメイドさんは?」

レミリア「……彼女も忙しいのよ。それに、たまには一人で散歩するのも悪くないし……」


大ちゃん「……?」

チルノ「そっだ!吸血鬼!お前強いよな!?」

レミリア「え?まぁそうね。その辺の妖精1匹を血祭りにあげるなんて朝飯前ですわね。」

大ちゃん「!?……チルノちゃん、ひょっとして……」

チルノ「ならさ、一緒に大会出ようよ!」

レミリア「え……?」

チルノ「あたい最強だからさ。あたいと一緒に出たら、絶対優勝できるよ!
だから、あたいの仲間になりなよ?吸血鬼。」

レミリア「え?えーと………」

レミリア(……氷妖精…か。それなり力はあるし……性格はあれだけど、数あわせには申し分ないわね……。
それに………せっかく誘ってくれたんだし……)



大ちゃん「あ、あの……吸血鬼さん。別に興味がなかったのなら、断っても……」

レミリア「……いえ、私もちょうど……」



ルーミア「チルノ~!」

チルノ「ん?あ、ルーミアじゃん。どしたの?」

ルーミア「お前も出るのかー?大会。」

チルノ「うん。大ちゃんや吸血鬼と一緒に……」

ルーミア「えー?吸血鬼?吸血鬼なら、門番と一緒に出るんじゃないのかー?」

レミリア「えっ!?」

ルーミア「門番を誘ったら、既にお嬢様と出場登録したって言ってたしー。」

レミリア(……それはフランのこと……)

チルノ「なーんだ。じゃあ、あたい達と出られないね。」

大ちゃん「でも、あの門番さんと吸血鬼さんのチームなんて、かなり強そうですよね?きっと優勝候補筆頭ですね!」

レミリア「え?え、えぇ……そうね……」

チルノ「じゃあ、ルーミア。一緒に大会でる?」

ルーミア「んー?いいよー。大会面白そうだしー。」

チルノ「よっしゃあ!大ちゃん、3人で力合わせて宇宙一の星になろうよ!」

大ちゃん「うん!あたしも頑張るからね!」

ルーミア「そうなのかー」



レミリア「………」



レミリア(……ま、まぁ……。わざわざ私が妖精達と組んであげる必要なんかないわよね……。

………そうだ!霊夢なら……。たしか魔理沙がパチェ達と組むって言ってたし、霊夢はまだ空いてるかもしれない……。)




ズル……ズル………


レミリア「え?」


霊夢「ほらっ!!さっさと来なさいよ!」

藍「ちょっ!?そんな尻尾引っ張らないで!!嫌っ!痛いって!!」

霊夢「何言ってるのよ?こんな綿飴みたいな尻尾に痛覚なんてあるわけないでしょ!!」モフモフ

藍「やぁん!!そんな強く揉まないで!痛い!!痛いからぁああ♪♪♪」

霊夢「な、なんでちょっと嬉しそうになるのよ!?」


レミリア「れ、霊夢!?あなた、何を……!?」

霊夢「ん?ああ、レミリア。あなたこそ、こんなところまで外出なんて珍しいわね?」

レミリア「え?えぇ……まぁ、あなた少し用事があって……」

霊夢「?それって急ぎの用件なの?」

レミリア「い、いや……大したことではないのだけれど……」

霊夢「なら、後にしてちょうだい!
ほらっ!!さっさと行くわよ!藍!!」

藍「ひぃ~……もう、紫様……どうしてこんな……」

レミリア「……。霊夢、この狐はどうしたの?何か悪業でも働いたの?」

霊夢「え?いや、そうゆうのじゃなくてね。
ほら、今度3人一組でやる大会が開かれるじゃん。あたしもあれに参加しようと思ってね……」

レミリア「あら、それじゃあ霊夢。あたしと」

霊夢「そんで、紫の所に行って一緒に出ようって言いに行ったの。出るかぎりは優勝を目指したいから、紫を仲間に付けたら優勝も同然じゃん。」

藍「優勝商品がスッゴい豪華ですしね。優勝者の等身大の純金の銅像を作って貰えるですよね。」

霊夢「……そしたら、紫のやつ、既に別の奴らと組んでやがったのよ。で、仕方ないから、代わりにこいつを貰ってきたわけ。」

藍「わ、私は橙と一緒に出たいのに……」

霊夢「あんなのと一緒に出たって優勝は無理よ!
それより、私達が組めば……優勝は狙えるわよ?」

藍「……え?」

霊夢「紫の側近であるあなたなら、紫の弱点の一つや二つは知ってるでしょ?
私はそこを突いて紫を倒すわ。」


藍「そ、そんなに上手くいくとは……」



霊夢「そして、純金の銅像が手に入ったら……」

藍「……?」

霊夢「あなたの純金の銅像を、あなたの大好きな式猫にプレゼントできるのよ!」

藍「!!!」




橙『らんしゃま~!ありがとうございます!私、一生大事にしますね!!』


藍「………」

霊夢「式猫はあなたの姿をした金の像をそれは大事にするでしょうね。お風呂に入る時や、布団で寝る時も……」

藍「………」

霊夢「そしてある日、あなたは全身を金ぴかに塗りたくって、銅像と入れ替わるのよ。」

藍「!!!」

霊夢「そしたら、本物の銅像と思い込んだ式猫はいつも通り、銅像と一緒にお布団に入るのよ……。銅像のふりをした……あなたと共に……」

藍「橙と同じ布団で……!?」

霊夢「橙はあなたを銅像と思って……寝ぼけながらあなたの顔を舐めたり……胸に抱き付いたり……」



藍「……ハァハァ……」


霊夢「………優勝、目指す?」

藍「アイアイサーッ!!!!!」

霊夢「よし、じゃあ神社で特訓よ♪」

藍「アイアイサーッ!!!」


霊夢(ちなみに、いらなくなった金の藍銅像は私が売りさばくんだけどね………八雲信者達に……グフフ)



レミリア「あ、あの……霊夢?」

霊夢「ん?」

レミリア「3人一組の後の1人は……」

霊夢「ああ、それなら居候の鬼がいるわよ。あいつもかなり強いから……」

レミリア「……そ、そう……」

霊夢「あなたも大会に出るでしょ?あの門番あたりが興味津々になりそうだし。
あなたと門番と、後はやっぱりあのメイド長さんかしら?」


レミリア「……え、えぇ……そうね………」

レミリア「……」



布都「太子様なら優勝間違いなしです!」

神子「はは。でも、神社の巫女やスキマの主、強敵はいくらでもいるからね。」

屠自古「命蓮寺の輩もいるからな。簡単にはいかないんよ。」


レミリア「あら?見かけない輩ね……」

布都「!?な、なんだこのガキ!?まさか、妖怪!?」

神子「こら!レディに向かって失礼じゃないか!」

屠自古「自分も見た目は子供なくせに……」

布都「う、うるさいのじゃ!我は見た目はこれでも、中身はちゃんと……ちゃんと………育ってるのだからな!!」

屠自古「マセてるだけじゃん。色ガキ。」

布都「うるさいのじゃ!!」


レミリア「……よく分からないけど、あなた達も大会に出るようね……」

屠自古「勿論。太子様が我ら豪族の力、幻想郷中に知らしめてやんよ。」

神子「そして、忠実な私の2人の部下の金の銅像を作って、2人の功績を永遠にたたえ残していくのです。」

布都「た、太子様!?そんな、我らなど……。太子様の銅像こそ、永遠に崇められてゆくべきですよ!!」

屠自古「とか言って、どうせ布都が自分の部屋に持ち込んでおかしなことに使うんよ。」

布都「な、何を言っておるのだ!!?わ、わわわ我がいつそんなはしたないことを……」

屠自古「おかしなこととは、はしたないことなのか?」

布都「!!……う、うぅ……////」


神子「……あ、あはは。まぁ、布都。金属アレルギーにならないようにね。」

布都「そ、そんな!!わ、我は別に……」

神子「……よければ、私がその、銅像の代わりにお相手するけど……」

布都「!!!は、あ、へ………へっ!!?」

神子「……ダメかな?」

布都「た、太子様……///」

屠自古「む………太子の女たらしめ……」


神子「勿論、その時は屠自古も一緒に……ね?」

屠自古「え?な、何を言ってんよ……///」


レミリア「………随分仲がよろしいのね。ご家来さんと……」

神子「……彼女達が私を慕ってくれる。それは私の力であり、私の自信、存在の源でもある。
お嬢さんにも、そういう仲間達が居るんじゃないかい?
……そのあふれ出るカリスマに惹かれて信念を共にせんとする者達が……」


レミリア「……そうね。あなた達ほどは幸せな関係ではないけどもね……。」

レミリア「…………」



咲夜「お嬢様ぁ!!」


レミリア「!?……咲夜……」

咲夜「お嬢様……。こちらにいらしたのですね……」

レミリア「あなた……フランやめーりんはどうしたの?」

咲夜「……私、妹様とのチームはやめました。」

レミリア「え?」

咲夜「お嬢様!共に、共にチームとして大会に出場しましょう!!」


レミリア「咲夜……」

咲夜「私がもっとも信頼しているのはお嬢様です。私が何かのケースで、誰かと背を預け合うのならば、それはお嬢様!!あなたでございます!!」


レミリア「……咲夜。私も……」

咲夜「え?」

レミリア「私も……もっとも信頼する従者、誰かに命を預け、誰かの為に命をはるのならば……

咲夜。あなたよ。」


咲夜「………はい。」


レミリア「霊夢達と戦った時も、スキマ妖怪と戦ったときも………。
私は、あなたと共に剣を構えてきた……。」

咲夜「……はい。」

レミリア「……咲夜。あなたは私の剣。私の盾。私の宝。私の……もう一つの命なの……。
他の誰かに、それを委ねることはできない……」


咲夜「お嬢様。私も……私以外の誰かに、お嬢様の命を任せたくない……。
私が……私自身が……」



レミリア「咲夜……やりましょう。私達で……幻想郷に、私達の力を見せつけてやりましょう……」

咲夜「はい。お嬢様……」



ギュッ


レミリア「…………」

咲夜「………」


レミリア「あなたを抱き締めるのも久しぶりね……咲夜……」

咲夜「私も……お嬢様の温かさを感じるのは……久しぶり……」

レミリア「……あなた、少し胸が大きくなったわね……」

咲夜「……お嬢様への気持ちで……少し膨らんでいるだけです………」

レミリア「そう……本当に少し、“昨日”よりも大きくなったわね……?」


咲夜「……はい……。」

レミリア「……」

咲夜「……お嬢様……?」

レミリア「情けないわね……。こんなに簡単に……」

咲夜「……意外と、心が弱いのですね……お嬢様。」

レミリア「ええ。私は……弱いわ。だから、皆に助けて貰ってるのよ。
フラン、パチェ、美鈴、そして……」


咲夜「……。
その、仲間を思う気持ちをどうか捨てないでください。
吸血鬼の、無限の孤独に悲しみを、どうか心に閉じ込めないでください……」


レミリア「……それを言うために、わざわざこんな回りくどい方法をとったわけ?
“咲夜”。」


咲夜「……寂しそうな、女の子の顔を見てたら、つい慰めたくなって……の。」



ボワッ!!!


マミ「どうじゃ?ちょっとは元気が出たかの?」

レミリア「……ええ。まぁね……」

マミ「……お前さんは、もっと怖い輩じゃと聞いてたがの~。こんな卑劣な騙し方をされても、もっと怒ったりしないんじゃな。」


レミリア「……負けは、潔く認めるわ。私の心が弱いから、咲夜に会いたいと思ってた矢先に会えた咲夜もどきを本物と間違える……。
全く……主人失格ね……」


マミ「……なんじゃ。意外と可愛らしいお嬢ちゃんじゃの~♪」

レミリア「……でも、いつまで私を抱き締め続ける気なのかしら?
畜生の分際で、私に触れただけでも懲罰ものだというのに……」


マミ「おおっ、怖いの~。さすがは幼き長寿の吸血鬼じゃ。」


レミリア「……狸に化かされる。やっぱり後味よくないわね。」

マミ「それはワシのせいだけではなかろう。
ほれ、早く自分の気持ちに素直にならんとな……」


レミリア「……咲夜……」

マミ「大切な従者に自分の気持ちを伝えねば、従者も主に近づくことすらできんじゃろな……」

レミリア「いえ……必要ないわ。」

マミ「何?」

レミリア「私は……強くならなければならない……」

マミ「ほぅ……」

レミリア「咲夜を守るために、私は強くなる。咲夜がいなかったとしても、私は強い主人で居なくてはダメなの。」

マミ「さっきまでの泣きべそ娘が、偉くカッコいい事をゆうのじゃな?」

レミリア「……気分が変わったのよ。」

マミ「そうかそうか。本当に信頼できる仲間なら、例えちかにおらんかったとしても、仲間を信用するべきじゃ。例え自分が居なくても、仲間は大丈夫だ。

例え仲間が居なくても、自分は大丈夫……。」


レミリア「……あなたも色々経験してるのね。」

マミ「まぁ……色々じゃな。」

レミリア「よければ、私と一緒に……」

マミ「……悪いのぉ。ワシにはもう先約がいるんじゃよ……」

レミリア「………そう。それなら仕方ないわね……。」


マミ「ま、お前さんほどの魅力があれば、すぐに良い仲間ができるじゃろ。」

レミリア「ええ。だって運命は私を見放さないもの……。
私が運命を見限らないかぎりは………」

マミ「……ふむ。あの吸血鬼も中々じゃの……」


早苗「狸様ぁ~!!」

マミ「む?おお、来たのか。」



勇儀「ぅおっす。はじめまして。」

マミ「なるほど……確かに鬼じゃの。」

勇儀「ふ~ん、確かに狸……だな。」


早苗「さて、これでメンバーが揃いましたね!!」

勇儀「3人一組で最強を決める大会……か。地上もたまには乙なことをやるんだね~。
楽しみぃ~♪」

マミ「ほぅ~、武道には自身があるようじゃの?」

勇儀「まぁね。久々にめいいっぱい暴れられそうだし。
それに、2本角も出るんだろ?」


早苗「はい。霊夢さんが、小さい鬼さんと狐さんとでエントリーしてらっしゃったので……」

マミ「狐……か。こりゃ、倒しがいがありそうじゃの……」


勇儀「しかし、いいのかい?早苗とやら。
あんたんとこには、あの強い神様がいるじゃん。身内ってんなら、あっちと組んだ方が……」


早苗「神奈子様達は、もうすでに別の人たちとチームを組んでるんです。
だから、私も誰かと組んで大会に出たいんです。」


マミ「そして、博麗の巫女に相談しに行ったら、かの者が狐と鬼と組んでるのを見た……と?」

早苗「狐様はスキマの大妖怪さんの式神。小さな鬼様も幻想郷きっての妖怪。あのチームと戦うには……」

マミ「ワシらが最適ってわけじゃの。」

勇儀「アンチ博麗の巫女チーム……って言ったところか。
まー、あたしは誰も組んでも優勝する自身はあるけどね。」

マミ「ワシも、そこらの輩に遅れをとるつもりはないのでな。せっかくの大会じゃ。楽しませて貰うぞ?」


早苗「待っててください!神奈子様!!すわ様!!守矢の力の凄さを、郷の隅々にまで知れ渡らせてみせます!!!」



「順調なようだな……」


文「ええ。もう20チーム以上がエントリーして、今なお増え続けています。
この世界の人たちはお祭りと宴が大好きですからね。」


「ふむ。全員が逸材とは言わぬが、良い輩も揃ってるようだな……」

文「優勝候補は、やはり幻想郷御三家チーム、別名困ったちゃん(BBA)チームですね。
八雲紫を筆頭に、霊嬢幽々子、軍神神奈子と強者ぞろいです。」


「……この子供達はなんだ?これも神か妖怪か?」


文「それは困ったちゃん(幼女)チームですね。祟り神の諏訪子、兎詐欺のてゐ、天邪鬼の正邪。3人ともかなりの強者であり、考え方が邪悪です。」


「邪悪なのは、この世の渡り方を知っているということなのだよ?」


文「ええ、承知してますよ。」

「ふふ……。だが、まだまだだな。」

文「はい?」

「まだまだ、優秀な戦士達が我がチェス盤上に集まってきてくれることだろう………」

サニー「優勝目指して!!」

ルナ「頑張るぞー!!」

スター「おーっ!!」






文「そりゃもう。沢山集まりますよ。この世界には暴れたくてウズウズしている、檻の中の獅子らがウジャウジャいますから……」





一輪「久々に羽を伸ばしましょうか?」

村沙「観客がひかない程度でね。あくまで、聖様の素晴らしさを伝える為なんだから……」

聖「…………」

村沙「聖様?」

聖「……なんでしょう。何か邪悪な気を感じる……」





鈴仙「てゐは参加するそうですけど……」

輝夜「……あの子も勝手ね。仕方ないわ。この時の為に人数合わせを呼んでおいたの。」

鈴仙「え?」


ミスティ「ごめんください。出前をお届けにまいりました。」

輝夜「ほら……鴨が来たわよ。」

レミリア「………」


小傘「………」


レミリア「……何かしら?」

小傘「え?……いや、雨でもないの傘を差してるから……」

レミリア「これは日傘よ。」

小傘「え!?でも、今日は雲だけど……」

レミリア「雲の隙間から出てるちょっとの日光すら浴びるわけにはいかないのよ。念には念を………ね?」

小傘「へ、へぇ~……。てっきり、傘が好きなのかと……」

レミリア「あなたこそ、どうして傘を差してるのかしら?」

小傘「これは、私なんです。私はこの傘なんです!!」

レミリア「……はぁ?」

小傘「えと……つまり……私は妖怪なんです!この傘の!!」

レミリア「え?あなた、妖怪だったの。随分ひ弱そうだから、てっきり人間かと……」


小傘「ええっ!?わ、私は立派な妖怪だよ!!スペカだってちゃんとあるんだよ!!」

吸血鬼「あら、そう。なら、あなた。」

小傘「………?」

吸血鬼「3人一組の大会に私と出場しないかしら?」
小傘「え?ええっ!?大会って、あの!?」

吸血鬼「あなたも妖怪なんでしょ?なら、腕に自信ぐらいあるわよね?」

小傘「無理無理!!無理ですよ!!!あの大会には巫女はもちろん、神様や聖人達まで………」




………ザワッ………


レミリア「ん?」

小傘「え?」



幽香「…………」

レミリア「………この威圧感……」

小傘(うわぁ……綺麗な人……)


幽香「………ご機嫌よう。」

小傘「……は、はい。こちらこそ……」

レミリア「……あなたも」

幽香「ん?」

レミリア「あなたも傘を差してるのね。雨も日光もない、こんな日に……」

幽香「そうね。ここにいる3人が傘を差してるけど、今この辺りで傘を差してる人なんか他には居なんじゃないかしら……。」

レミリア「……私達3人が出会うこと……まさに奇跡じゃないかしら?」

幽香「……面白い考えね。でも、奇跡というには地味なイベントよね。
ここから先、もっと運命的な展開へとなればいいのだけれど……」



レミリア「………運命は自分で作るものよ?」

咲夜「お嬢様!!」


レミリア「あら、咲夜。どうかしたかしら?」

咲夜「あ、あの………お嬢様も大会に出場なさらないのですか……?」

レミリア「あら、あなたはフラン達と参加するのでしょ?」

咲夜「お嬢様……。お嬢様がもし参加なさるというのなら……私は……」




ギュッ

咲夜「!?お嬢様!?」

レミリア「……あなたと私は……」

咲夜「………」

レミリア「こんな風に身体を合わせなくても、もう繋がってるのよ。」

咲夜「お嬢様……」

レミリア「だからね、咲夜。少しの間だけ、距離をあけましょう。
あなたはフランを、私の大事な妹の傍で……」

咲夜「……お嬢様……お嬢様は?」

レミリア「私も戦う。ただし、あなたの居ない運命の下で。
でも、私は負けないわ。私は強いから。」



咲夜「お嬢様……。私は……」

レミリア「あなたも強い。だからフラン達を守って。私の妹と大事な部下である美鈴達を………」


咲夜「お嬢様……」




レミリア「咲夜。私は優勝を目指す。これがどういうことか分かるわよね?」

咲夜「……はい。お嬢様……」



レミリア「フラン、美鈴、そして咲夜。あなた達と戦うことになったとしても、私は負けないから………」


咲夜「………はい。」






フラン「めーりん、お姉様も本気みたいだね?」

美鈴「あれが、紅魔館の当主様なのですよ、フラン様。
私達は、そのお嬢様の心意気の為にも………」

フラン「勿論、お姉様を倒して優勝する!!!」






続く

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