ガイ「お前……ホントにルークか?」(16)

ルーク「さっきからそう言ってる。何度も言わせるな」

ガイ「あぁ…すまない…なんか口調とか違うっていうか…お前の部屋が随分と片付いてるもんだからな」

ルーク「散らかった部屋を片付けただけだ」

ガイ「そ、そうなんだが…お前いつもは片付けなんかしないだろ?なんかあったのか?」

ルーク「気分だ!」

ルーク「父上と母上はどこだ?」

ガイ「自室に居るはずだが」

ルーク「わかった。礼を言う」スタスタ

ガイ「お、おう…」(礼を言う!?)

ガイ「なぁルーク!」

ルーク「何だ?」

ガイ「お前何か変なもん食ったか?それかヴァン謡将にゲンコツ食らったとか」

ルーク「俺がそんな事するワケないだろう!ヴァン……師匠の剣も直撃なんぞ受けん!」

ガイ「そうか……」チラッ

ルーク「」(バレたってのか!?チッ!!あの劣化レプリカが!!どこまで俺の面を汚せば気が済む!!)

ファブレ夫妻の部屋

コンコンコン

シュザンヌ「あら?お客様?」

公爵「誰だ?」

ルーク「ルークです」

公爵「ルークか。入りなさい」

ガチャ

ルーク「失礼します」(父上……母上……)

公爵「何の用だ?」

ルーク「……いえ、特に用はありません」

公爵「なら部屋に戻りなさい。今日らシュザンヌの体調が良くないのだ、身体に障るやもしれん。お前も不用意に出歩くな」

ルーク「すみません……」

シュザンヌ「あなた…そんな言い方をしなくても。私は大丈夫ですよ。ルーク、こっちにいらっしゃい」

ルーク「母上……」

ルーク「母上、御身体は本当に大丈夫なのですか?」

シュザンヌ「ええ、ルークの顔を見ていたら元気がでましたよ!」

公爵「ルーク、今日はヴァン謡将がお出でになる。私は先に談話室に行ってるのでお前も後で来るように」

ルーク「わかりました」(ヴァンだと!?まさかバレたりしねぇだろうな?)

シュザンヌ「ごほっ…ごほっ……」

ルーク「母上!?」

シュザンヌ「少し咳が出ただけよ。あなたはいつもヴァン謡将の稽古を楽しみにしてるでしょう?行ってらっしゃい」

ルーク「わかりました。お大事に」

談話室

ルーク「失礼します」

公爵「来たか。そこに座りなさい」

ルーク「はい」

ヴァン「久しぶりだな。ルークよ」

ルーク「お久しぶりです。ヴァン謡将」(チッ…ぬけぬけと、この悪党が!昨日会ったばっかりだろうが!)

ヴァン「?」(何か変だ…)

公爵「それで、報告があると聞いておりましたが」

ヴァン「先日から導師イオンの行方がわからなくなっておりまして、私は捜索でしばらくはバチカルには来ることができないのです。」

ルーク(イオン…7番目のヤツか……)

ヴァン「そういことでルークよ、しばらくは稽古に付き合えんのだ。そのかわり今日はたっぷりと付き合うぞ」

ルーク「はい。ありがとうごさいます。」

公爵「ものわかりがいいな…」

ヴァン(何か違う……)

中庭

ルーク「ペール!」

ペール「おぉ、これはこれはルーク様」

ガイ「あれ?ヴァン謡将の稽古じゃなかったのか?」

ルーク「今父上と話している、後で来るだろう。待ってる間に草むしりを手伝う」

ペール、ガイ「!!??」

ルーク「なんだ?」

ペール「ありがたきお言葉ですが……」

ガイ「事件の予感がする……」

ルーク「………いいから手伝う」(あのレプリカ……)

ルーク「……」ブチ ブチ ブチ

ペール「……」ブチ ブチ ブチ

ガイ「なぁ、ルーク……」ブチ ブチ

ルーク「なんだ?」ブチ ブチ ブチ

ガイ「何かあったのか?」ブチ ブチ ブチ

ルーク「何か無いと俺が草むしりできないのか?」ブチ ブチ ブチ

ガイ「いや、そうは言ってないんだがな」

ルーク「なら手を止めずにさっさとやれ。グズが」ブチ ブチ ブチ

ブチブチブチブチブチブチ


ルーク「あらかた終わったな」

ペール「ルーク様が手伝ってくれたので早く終わりましたよ。ありがとうございます」

ルーク「自分の家だから当然だ」

ヴァン「ルーク待たせたな」

ガイ「おっと、剣の師匠が来たな。俺は見学させてもらおうか」

ルーク「」(あの面一発かましてやる…)つ木刀

ヴァン「……」(おかしい……レプリカルークはもっと喜ぶはずだが……まさか…)

ルーク「早く始めましょう……師匠」つ木刀

ヴァン「うむ、手加減はせんぞ!ルーク!」(やはり……)つ木刀

ルーク「うぉぉぉ!!!!」つ木刀

ビシバシビシバシ

ヴァン「何のつもりだ!!ルークはどこだ!?」ぼそぼそ

ルーク「寝ぼけんじゃねぇ!ルークなら目の前にいるじゃねぇか!!」ぼそぼそ

ヴァン「劣化レプリカはどこだと聞いている!!!」ぼそぼそ

ルーク「さぁな!!双牙斬!!!」

ヴァン「甘い!!!」

ルーク「なに!?」

ヴァン「穿衝波!!!!」ぶぉん!!

ルーク「ぐわぁぁ」どてっ


ガイ「おいおい、いつもより激しいんしゃないですか?ヴァン謡将?」

ヴァン「どうした?そんなものか?アッ……ルークよ」

ルーク「……」イラッ

ルーク「………」ゴゴゴゴゴ

ヴァン「ん?」

ルーク「雷雲よ、我が刃となり。敵を貫け!!!」

ヴァン「え!ちょっ!おまっ」

ルーク「サンダァァァァブレェェェェェド!!!!!!!!」

ガイ「うわあぁ逃げろぉぉぉぉぉ!!!!!!」

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