さやか「朝起きるとさやかちゃんは男の子になっていた」(326)

さやか「あるべきものがない」ペタペタ

さやか「ないべきものがある」チンチンアッタ

さやか「なんか悪いものでも食べたかな」

さやか「いやいや、これは夢だよ夢」ホッペツネツネ

さやか「いひゃい…夢じゃない…」

さやか「…」

さやか「おかーさぁぁぁぁん!!」



さやか母「おはよう、朝から騒がしいわね」

さやか父「なにかあったのかい?」

さやか「」

さやか「え、わたし見て何も思わないの!?」

さやか父「…?ああ、寝癖がひどいな」

さやか「そこじゃないよ!わたしってほら、女の子だよね!?」

さやか母「朝からどうしたの?あなたは生まれてからずっと男の子よ」

さやか「嘘…」

通学路

さやか(一体どういうことなんだろ…?)

さやか(実はわたしが勘違いしてだけで本当は男の子だったとか…?)

さやか(いやいや、それはない…はず)

まどか「さやかちゃん、おはよう」

さやか「ま、まどか、おはよう」

さやか(まどかも特に何も言わない…)

さやか「ねえ、今日のわたしってどこか変じゃない?」

まどか「え?う~ん、別に変じゃないよ」

まどか「いつも通りかっこいいよ///」

さやか「そうじゃなくって…」

仁美「おはようございます、まどかさん、美樹君」

まどか「あ、仁美ちゃんおはよう」

さやか(仁美も気が付いてない…っていうか美樹君って…)

仁美「美樹君、今日は元気がありませんね?」

さやか「そうかな?あは、あははは…」

まどか「もしかしてどこか具合が悪い?」

仁美「それはいけませんね、学校についたら保健室へ行かれたほうがよろしいのでは」

さやか「大丈夫だよ、別にどこも悪くないよ!」

さやか(性別は変わっちゃってるけどね)

まどか「あ、あそこにいるのほむらちゃんだ」

まどか「ほむらちゃーん!」

ほむら「おはよう、まどか」

まどか「おはよう、ほむらちゃん」

仁美「おはようございます」

ほむら「おはよう」

さやか(やっぱりほむらもいつも通りか…)




ほむら「ところで、今日はさやかは一緒じゃないの?」

さやか(え…?)

まどか「もう、何言ってるのほむらちゃん」

仁美「朝からほむらさんが冗談をいうなんて珍しいですわね」

ほむら「あなたたちいつもさやかと一緒に登校してるわよね…?」

仁美「ええ」

まどか「さっきからほむらちゃん何言ってるの?」

まどか「さやかちゃんならここにいるよ?」

さやか「ど、どうも…」

ほむら「あなた…誰?」

まどか「誰って、さやかちゃんだよ」

ほむら「…?だって彼は男よ」

さやか「ちょっとまって!ほむらはわたしが分からないの!?」

ほむら「どこかで会ったことあるかしら…?」

さやか「ほむらぁぁぁぁぁ!!」ダキツキ

ほむら「ちょ、ちょっと!なにするのよ!」

まどか「さ、さやかちゃん!」

仁美(美樹君…大胆ですわ…///)

学校の屋上

ほむら「それであなたは本当にさやかなのね?」

さやか「はい…美樹さやかです…」

ほむら「その姿はいったいどういうことかしら?」

ほむら「私の知ってる美樹さやかの性別は女だったと思うのだけど」

さやか「その、朝起きたらこうなってまして」

さやか「パパもママもわたしは昔から男の子だったって…」

さやか「ほむらはわたしが女だったこと覚えてるんだよね?」

ほむら「そうだけど、みんなが否定するから私の勘違いだった気がしてきたわ」

さやか「ほむらぁぁぁぁ!!(泣」

ほむら「冗談はともかく、私とあなただけが覚えてるってどういうことかしら」

さやか「そうだよね、まどかも仁美もわたしが前から男の子だって思ってるし」

ほむら「こんな不思議なことが起こるなんて心当たりは…」

さやか「まあ、一つしかないよね」

ほむら「問題は誰がそう願ったのかってことね」

さやか「でも、魔法少女を知ってて私のことを知っているのって」

ほむら「まどかしかいないわね」

さやか「でも、今日のまどかはいつもと変わらないようにみえたよ」

ほむら「確かにそうね」

ほむら「まあ、何はともあれ奴に聞くのが一番手っ取り早いわね」

さやか「QBだよね」

さやか「でも、どこにいるか分かるの?」

ほむら「どうせどこかからあなたの様子でも窺っているわよ」

ほむら「いるんでしょ、インキュベーター!説明しなさい!」

QB「やあ、よんd…」パーン

さやか「ちょっ!なにやってんのさ!!」

ほむら「一度は殺しておくのが礼儀だと思って」

QB「わけがわかr」パーン

さやか(二匹目…決め台詞も言わせてもらえないなんてちょっと同情するわ)

QB「まったく、説明しろと言って撃つなんてわけがわからないよ」

QB(よし言えた)

ほむら「無意識にまばたきを止めるのは難しいでしょ」

さやか(もう条件反射じゃん)

QB「それで僕になんの用だい?」

ほむら「単刀直入に聞くわ」

ほむら「さやかの性別が変わったのはあなたの仕業ね?」

QB「僕が関わらずにできるならそれはそれで興味深いね」

さやか「じゃあ、やっぱりこれは誰かの願いなの?」

QB「そうだよ」

ほむら「願ったのはやっぱりまどかなの?」

QB「まどかの願いというのは間違いじゃない」

さやか「やっぱり…っていうかこんな願いで魔法少女になったの!?」

ほむら「…美樹さやか」

さやか「はい」

ほむら「あなたはどこまで私の邪魔をすれば気が済むのかしら」ジャキ

さやか「ま、待ってよ!物騒なものこっちに向けないでよ!」

QB「心配しなくてもいいよ、まどかは魔法少女にはなっていない」

ほむら「え?」パーン

さやか「今、撃った!ほむら撃ったよね!!」

ほむら「ちょっと黙って」

ほむら「まどかが願ったのに魔法少女になっていないというのはどういうことかしら?」

さやか「ちょっと制服破れてる…」

QB「正確にはまどか達の願いというべきかな」

ほむら「…?」

さやか「ちょっとずれてたらさやかちゃん、死んじゃってたよ」

ほむら「まどかの他にもさやかが男になるように願ったということ?」

QB「そういうことだね」

さやか「大体学校で銃を使うなんて警察沙汰だよ、全く…」

QB「ちょっと説明しづらいからさやかは黙っててくれる」

さやか(当事者なのに…)

ほむら「詳しく説明してもらえる?」

QB「なぜかはわからないけど『さやかが男なら』といった願いがあっちこっちに溢れててね」

QB「それで総量を計算してみると軽くエントロピーを凌駕したのさ」

QB「これはおもし…珍しいかったからちょっと実験させてもらったというけさ」

さやか「今おもしろそうって言おうとしなかった?」

QB「さやか、僕に感情はないよ」

ほむら「なら私がさやかが女であったことを覚えているのはどういうこと?」

QB「正確にはわからないけどほむらは『さやかが男なら』って思ったことがないんじゃないかい」

ほむら「なるほど、確かに(この時間軸では)ないわね」

さやか「ちょっと待ってよ!じゃあわたしはほむら以外のクラスメートや両親にも男ならよかったって思われてたの!?」

QB「そういうことになるね」

さやか「」

さやか「ううう…」

QB「でも晴れて君は魔女にならず、死ぬこともなく魔法少女を卒業した初めての存在だよ」

ほむら「さやか、よかったわね」

さやか「よくないよ!ほむらだって男になったらよかったなんて思えないよ!」

ほむら「それはそれで色々捗るわ」

さやか「なにがだよ!」

ほむら「ナニもかもよ」

さやか「ほむらに聞いたのが間違いだった…」

さやか「でも待って!ほむらみたいにわたしが男ならって思ってなければ大丈夫ってことだよね?」

QB「そうだろうね」

さやか「だったら!」

ほむら「さやか!どこにいくの!?」

さやか「わたしのことを女だったってわかる人のところ」

ほむら「…誰だと思う?」

QB「わかりきってるだろう、無駄なのに」

ほむら「無駄でしょうね

さやか「はあ…はあ…」

さやか「居た!恭介ー!」

恭介「え…?」

さやか「恭介!わたしのこt…」

恭介「そんなに慌ててどうしたんだい、さやか?」

さやか「」

放課後

さやか「恭介までそんな風に思ってたなんて…」

ほむら「予想通りね」

さやか「今のところほむらだけがわたしの心のオアシスだよ」

ほむら「美樹君は冗談がお上手ね」

さやか「やめてよね!」

まどか「さやかちゃん、ほむらちゃん」

ほむら「まどか、どうかしたのかしら?」

まどか「なにか忙しそうだけれどさ…その、今日マミさんちに遊びに行く約束だったでしょ」

さやか「うえ!」

まどか「さやかちゃんどうしたの?」

さやか「いや、そのなんでもないよ」

ほむら(これ以上傷口は広げたくないってことね)

ほむら(でも、助けはしないわ)

ほむら「そうだったわね、さっそく行きましょうか」

まどか「うん」

さやか「ええっと、そのわたしは…」

ほむら「さやかも楽しみにしてたものね」

さやか「ほむらっ!?」

まどか「さやかちゃんマミさんの用意してくれるケーキ大好きだもんね」ティヒヒ

ほむら「ほら、あまり待たせるとマミに失礼よ」

さやか(ほむらのいぢわる…)

マミ宅

ピンポーン

マミ「待ってたわ、みんな」ガチャ

まどか「こんにちわ、マミさん」

ほむら「お邪魔するわね」

さやか「こ、こんにちわ」

マミ「あら…」




マミ「あなたたちが男の子連れてくるなんて珍しいわね」

さやほむ「え?」

まどか「マミさんまで今朝のほむらちゃんみたいなこと言うんですね」ティヒヒ

まどか「もうさやかちゃんもなんか変だったし、私をからかってるの?」

マミ「えっと…」

さやか「マミさん!わたし、わたしです!は美樹さやかです!!」

マミ「…美樹さん?あなた男の子よね」

ほむら「マミ、事情を説明するわ」

ほむら「まどかにもちゃんと聞いてもらいたいし」

まどか「ほむらちゃん…?」

マミ「…とりあえず、ここじゃあなんだから上がって頂戴」

ほむら「実は…」ホムホムシカジカ

マミ「みんなの願いが少しずつ集まって美樹さんが男の子になった…?」

マミ「ちょっと信じがたいわね」

さやか「ケーキうめー」

まどか「それ本当なの、ほむらちゃん?」

ほむら「なんなら、QBに説明させましょうか?」

QB「呼んd…」パーン

さやか「マミさんの紅茶は本当においしいなー」

QB「ひどいじゃないか、ほむら」

ほむら「条件反射って怖いわ」

QB「僕は君が怖いよ」

まどか「それよりQB、ほむらちゃんの言ってることは本当なの?」

QB「本当だよ」

QB「どうやら一度でもさやかが男ならって思ったことがあると、さやかが女だったって思わないみたいだね」

さやか「一度でも!?」

マミ「なるほどね」

マミ「それなら美樹さんのご両親にも影響はあるかもしれないわね」

さやか「どういうこと?」

マミ「生まれる前に性別がわからない時は男の子の方がいいと思うこともあるでしょう」

マミ「それに美樹さんとの付き合いが長い方が思ってしまう可能性は大きいはずだわ」

さやか「そんな…」

QB「それに加えて力の大きなまどかが何度か思ってたことも原因としては大きかったようだね」

まどか「その…さやかちゃんごめんね…?」

さやか「いいよ…まどかに責任はないよ…」

さやか「これは不幸な事故なんだ…そう思うことにする…」

マミ「それで、美樹さんはもとに戻せるのかしら?」

QB「一つあるよ」

さやか「本当に!?」

QB「それは…」チラッ

まどか「え?」

ほむら「遠慮せずその方法を言ってみなさい」ジャキ

QB「ちょっと僕には心当たりがないな」

マミ「う~ん、逆に美樹さんが女の子だったらって思う人が増えればいいんじゃないかしら」

さやか「それだ!それだよマミさん!」

まどか「どうなのQB?」

QB「できないとは言わないけど、過去の総量がないから難しいよ」

ほむら「あきらめなさい、さやか」

さやか「いやだよ!」

マミ「確かに美樹さんの10年以上に匹敵する願いの量はそう簡単にはいかないわよね」

マミ「とりあず、鹿目さんが何度か『美樹さんを女の子に』って思えば少しは早いんじゃないかしら」

さやか「そっか!それじゃあさっそくまどか、わたしを女だと思うんだ!」

まどか「え、ええ!?」

さやか「さあ!」ズイ

まどか(さ、さやかちゃんの顔が近いよ…///)

ほむら「ほむぅ」

マミ「あらあら」

まどか「こ、こんな状況でそんなこと思えないよ」テレテレ

まどか「それに、私のなかじゃさやかちゃんはずっと男の子だし…」

ほむら「それもそうよね」

さやか「そんなぁ…」



杏子「おーいマミー遊びに来たぞー」ガチャ

マミ「あら佐倉さん、いらっしゃい」

杏子「あれ、みんなそろってるじゃねえか」

杏子「ってかあたしの分のケーキは!?」

マミ「ちゃんと用意してあるから安心しなさい」

ほむら「杏子はどっちかしらね」

QB「ちょっと読めないね」

まどか「杏子ちゃんって性別とかあんまり気にしなさそうだけど…」

さやか「きょ、杏子…」

杏子「あれ…お前…?」

ほむら「まさか…」

さやか「杏子!」

杏子「ケーキの苺食べないならもらうぞ、さやか」ヒョイ、パク

さやか「杏子ーーーーー!」

杏子「な、なんだよ苺食べたくらいでそんなに怒るなよ」

さやか「違うよ!そこじゃないよ!苺横取りしたのは万死に値するけどさ!」

ほむら「苺は大切よね」

まどか「私は最初に食べちゃうなぁ」

マミ「私は最後の楽しみにとっておくかしら」

QB「僕は一口で食べるタイプだからね」

さやか「杏子までわたしが男の方がいいって思ってたなんてさ!」

杏子「なに言ってるんだよ、わけがわからねえよ」

マミ「とりあえず説明するわ」

杏子「…なんか大変なことになってんだな」

さやか「もう、心折れそう…」

QB「魔法少女だったらとっくに魔女化してるのに」

まどか「杏子ちゃんもその、さやかちゃんは男の子の方がいいの?」

杏子「別に男でも女でもいいだろ」

マミ「どういうことかしら…?」

ほむら「なにか条件が違うというの…?」

QB「おそらくだけど、杏子が前にコンビニで立ち読みしてた時に」

杏子『あたしとさやかが男だったこのバトル漫画みたいな展開になってたんだろうな』

QB「って言ってたからその時に思ったんだろうね」

マミ「確かに二人とも男の子だったらって考えると熱血漫画のノリになるとも言えなくはないわね」

さやか「たったそれだけで駄目なの!?」

ほむら「そういう小さいのが積み重なってこうなったのでしょうね」

さやか「うう~」

まどか「さやかちゃん、元気出して、ね?」

さやか「まどかー!」ダキッ

まどか「さ、さやかちゃん!///」

マミ「あらあら、美樹さんったら女の子に抱き着いたりしちゃ駄目よ」

さやか「へ…?こんなのいつもやってることですよ?」

マミ「あなたは今男の子なんだから、その鹿目さんが困ってるわ」

ほむら「まどかからとっと離れろ、美樹さやか」ジャキ

さやか「わ、わ、そっか」

さやか「ごめんね、まどか」

まどか「う、うん」

マミ「美樹さんは女の子の感覚で行動してしまうようね」

さやか「だって、昨日までは女の子だっんだから急には難しいですよ」

マミ「それはわかるけど、今のは女の子なら許されるでしょうけど完全にセクハラよ」

さやか「ごめんなさい」

杏子「けど、これからどうすんだよ?」

杏子「あたしくらいの考えでアウトならマミとほむら以外はみんなさやかは男だって思ってるだろ」

ほむら「でしょうね」

杏子「というか、あたしよりもマミの方が付き合い長いのに大丈夫なんだよな」

マミ「だって、鹿目さんも美樹さんも暁美さんも佐倉さんもみんなかわいい後輩だもの」

マミ「性別なんて気にしたことないわ」ニコ

さやか「マ、マミさーん!」ダキッ

マミ「言ったそばから、全く…///」

さやか「はい、反省してます」

さやか「二度とこういった間違いは犯しませんので許してください」ドゲザァ

ほむら「明日からの生活が不安ね」

まどか「わ、私もできるかぎりはフォローするけど今みたいなのはちょっと…」

杏子「学校って大変だなー」モグモグ

翌日――

さやか「とりあえずみんなにわたしは女の方がいいと思ってもらうためにどうすればいいと思う?」

ほむら「あきらめる」

まどか「ええっと、さやかちゃんはそのままでもいいかなって」

さやか「嫌だよ!」

ほむら「とは言っても男の子っぽいから男になったのに急に女の子らしくなんて無理よ」

さやか「そ、そんなことないって!」

ほむら「中沢あたりが急にまどかみたいな感じになると考えてみなさい」

さやか「…ないね」

ほむら「でしょ?」

さやか「でも、何か何か方法があるはず…」

女生徒「あっ…」バサバサ

さやか「大丈夫?手伝うよ」

女生徒「ごめんなさい…」

さやか「気にしない、気にしない」

さやか「これだけのノート一人じゃ重いでしょ?わたしも一緒に持っていくよ」

女生徒「あ、ありがとう…///」


まどか「…」

ほむら(多分、もう無理ね)

さやか「やっちまったぜ…」

ほむら「途中で気が付いたようね」

さやか「自分の行動を恭介に置き換えてみたらなんかわかってきた」

QB「さやか、少しいいかい」

ほむら「」ジャキ

さやか(我慢した)

QB(撃たれなかった)ホッ

ほむら「なんの用かしらインキュベーター?」

QB「大した用じゃないけど、昨日より男であるという願いの総量が増えてるんだけどどういうことだい?」

さやか「」

ほむら「あなた、いつものように行動しすぎよ」

さやか「で、でも困ってる人を放っておけないよ!」

ほむら「もう、自分の顔でもあげてなさい」

まどか「さやかちゃん、男の子が女の子を助けると女の子とは二度と思えないと思うよ」

さやか「そんな…」

ほむら(経験者は語るってやるかしら)

仁美「あの、次は体育なのでそろそろ着替えないといけませんわよ」

ほむら「そういえばそうだったわね」

まどか「いこっか、ほむらちゃん、仁美ちゃん」

さやか「今日の体育なんだっけ」

ほむら「ちょっとさやか待ちなさい」

さやか「へ?」

ほむら「あなたは男子更衣室でしょ」

さやか「あ、そっか…」

ほむら「そういえばあなたトイレとかどうしてたの?」

ほむら「まさかとは思うけど…」

さやか「…」

ほむら「こっち見なさい」

さやか「おりゃあああーーー!!」

中沢「美樹、ナイスアタック!」

さやか「ふふん、わたしにまかせといてよ!」


まどか「さやかちゃん、全力で楽しんでるね」

ほむら「一生懸命なのはいいことね」

ほむら「本来の目的を忘れているけど」

まどか「…さやかちゃんってやっぱり女の子に戻らなくちゃいけないのかな?」

ほむら「別に問題はないけれども本人は一応戻りたがってるわね」

まどか「ほむらちゃんはさやかちゃんは男の子と女の子どっちがいいと思う?」

ほむら「わたしはどちらでも構わないわ」

ほむら「でも、さやかとは色々あったけれども今は友達だもの」

ほむら「さやかが女の子に戻りたいっていうのならできる限り協力はするつもりよ」

まどか「…ほむらちゃんは友達思いだよね、私のことを助けるために一人で闘ってくれたり」

ほむら「ただ、私がそうしたかっただけよ」

まどか「でも、改めて言わせて」

まどか「ありがとう、ほむらちゃん」ニコッ

ほむら(まどか…やっぱり可愛「危ない!!」

ほむら「え?」

バチーン

まどか「ほむらちゃん!大丈夫!?」

さやか「ごめん、ほむら力入れすぎちゃった…」

ほむら「ちょっと転んだだけだから大丈夫よ」

ほむら「…ッ」

さやか「ほむら!?」

ほむら「すこし捻っただけだから心配いらないわ」

まどか「でも保健室には行った方がいいよ」

ほむら「そうね」

さやか「よーし、じゃあさやかちゃんが連れて行ってあげる」

ほむら「え?」ヒョイ

さやか「うわ、軽すぎ」

さやか「ほむらってちゃんとご飯食べてる?」

ほむら「ちょ、降ろしなさい!」

さやか「心配しなくても保健室まですぐだから」

ほむら「そういうこと言ってるんじゃないわよ!」

ギャーギャー


まどか「ほむらちゃん、いいなぁ…」

男子生徒(美樹の奴、いいなぁ…)

仁美「これは三角関係の予感がしますわ」ボソッ

QB「お前g」パーン

ほむら「条件反射よ」

さやか「へ?っていうかいつの間に拳銃出したの?」

ほむら「どうでもいいことよ」

ほむら「それよりいい加減降ろしてくれないかしら?一人でも歩けるわ」

ほむら「これはちょっと恥ずかしいわ///」

さやか「そう?お姫様抱っこって憧れない?」

ほむら「相手によるでしょ…ッ」

さやか「ほら、無理してたら悪化するよ」

さやか「そうだ!抱っこが嫌ならおんぶでいいよね」

ほむら「その方がまだましね」オブサリ

さやか「うーん」

ほむら「どうかしたのかしら」

さやか「こういうシチュエーションってさ、漫画とかだとやわらk」

ほむら「それ以上口を開くとティロるわよ」ジャキ

さやか「…」

ほむら「よろしい」

ほむら「にしても、さっきの体育はいただけないわね」

さやか「どこが?さやかちゃん大活躍だったじゃん!」

ほむら(そろそろ腹立ってきた)イラッ

ほむら「いい?あなたが戻るには美樹さやかは男より女であってほしいと思われなければならないの」

ほむら「あれだとどう考えても男の方がいいとしか思えないでしょ」

さやか「そっか、そうだよね…」

ほむら「それにまどかはあなたは男の方がいいと思っているのだからハードルはかなり高いのよ?」

さやか「ええっ、なんでさ!?」

ほむら(本気で後頭部ぶちぬきたい)

ほむら「…昔から仲のいい男の子をいきなり女の子だと思えなんて無理よ」

ほむら「あなただって上条恭介をいきなり女の子だと思えと言われてもできないでしょ?」

さやか「それもそうだね」

さやか「そっかまどかの協力は得られないのか…」

ほむら「日常生活においては協力はしてくれるでしょうね」

ほむら「でも元に戻るためには期待できないわ」

さやか「それじゃあ、どうすればいいの?」

ほむら「時間はかかると思うけどこれから出会う人たちに思ってもらうのが早いわね」

さやか「これから?」

ほむら「ええ、あなたを知らない人なら先入観がないもの」

さやか「そっか、まだ希望はあるってことだね」

ほむら「私も手伝うから頑張りなさい」

さやか「うん!」

それからわたしは男として生活しながら

さやか「マミさんっていいお嫁さんになりそうですよね」

マミ「もう、美樹さんったら///」


元に戻るためにほむらと一緒に

さやか「魔法少女だからってこんなに無茶しちゃ駄目だよ」バンソウコウハリハリ

杏子「こんなのすぐ治るって」


頑張っているんだけど

さやか「まどか、ちょっと買い物付き合ってくれる?」

まどか「うん、いいよ」

まどか(さやかちゃんとデート///)


まだまだ先は長そうです

さやか「恭介、まだこんなところにエッチな本隠してる///」

恭介「さやか、読んでもいいけどちゃんともとに戻しといてくれよ」

ほむら「…」

さやか「ほむらの視線が冷たい」

ほむら「あなた、もう戻る気ないわよね?」

さやか「そんなことないよ!」

ほむら「ちょっと下駄箱見せてみなさい」

さやか「え?」ドサドサ

ほむら「さやかモテすぎワロタ」

さやか「ほ、ほむら?」

ほむら「いくら、女がいいと思う人を増やしてもそれ以上に男がいいと思う人を増やしてどうするのよ!?」

さやか「う…ごめん…」

ほむら「さすがにこれ以上は私も付き合いきれないわ…」

ほむら(最近はマミにも協力は頼めないし杏子も当てにならない)

ほむら(まどかなんてもってのほかだし、ちょっと協力してくれる奴と言ったら)

QB「さやか、この女装趣味の集まるサイトなんかどうかな?」

さやか「そっか!さやかちゃんの女らしさをアピールするには絶好の場所だね!」

ほむら(…とりあえず撃っておきましょう)パーン

ほむら「バカなことやってないでもうちょっとマシな方法で行くわ」

さやか「どんな?」

ほむら「魔法少女の素質がある子なら願いも普通の人より強力なはずだから」

さやか「そっかー、ほむらはやっぱり頼りなるね」

ほむら「はいはい」

ほむら「その代り男らしく思われたら逆に遠のくから気をつけなさい」

さやか「はーい」

さやか「…ねえ」

ほむら「なに?」

さやか「ほむらはいつまでわたしに付き合ってくれるの?」

ほむら「急にどうしたの?」

さやか「だって、わたし失敗してばかりだしほむらに迷惑ばっかりかけてるのに」

ほむら「そうね、少なくともあなたがあきらめるまでは手伝うわよ」

ほむら「だって、あなたは私の大切な友達だもの」

ほむら「あなたが困ってる以上私はあなたを助けるわ」

さやか「ほむら…ありがとう///」

ほむら「どういたしまして」

さやか「…こんなこと言ったら怒られるかもしれないけどさ」

ほむら「なにかしら?」

さやか「ほむらが男だったらよかったのに」

ほむら「…」パーン

そして数年後



さやか「結局、戻れなかった…」

娘「パパー!」

さやか「さらにいまでは一児の父になってしましました」

でも――

???「―――」

娘「ママが呼んでるー!」

さやか「行こっか」

娘「うん!」

わたしは今幸せです



                  お わ り

最後投げた感じになってすまん
一応、女に戻るパターンとか誰とくっつくとかいろいろ考えてはあったんだが
眠気で頭回んなくなってきてグダグダになりそうだったから終わりにさせてくれ
とりあえず読んでくれてありがとう

あと、誰とくっついたかは脳内保管で頼む
マミさんと杏子ちゃんは出番少なくてあれだが

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