やよい「プロデューサーが伊織ちゃんに寝取られちゃいましたーっ!!」ヴッヴー!!! (25)




ウゥーーーーーーーー…!

ウゥーーーーーーーーーー…!!

小鳥「あら、なにかしら? 火事?」キョロキョロ

ウゥーーーーーーーー!!!

ウゥーーーーーーーーーー!!!!!

小鳥「どんどん近づいて……」クルッ

やよい「うぅーーーーーっ!!! うぅーーーーーっ!!!」ダダダッ

小鳥「やよいちゃん!?」



・・・・・・




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・・・・・・



やよい「うぅ……ぐしゅっ……」エグエグ

小鳥「よしよし。どうしたのやよいちゃん? あんなサイレンみたいな声で泣きながら駆けてくるなんて……」

やよい「プロデューサーが……プロデューサーがっ……!!」

小鳥「プ、プロデューサーさんになにをされたの!? 薄い本みたいなこと!?」

やよい「プロデューサーが伊織ちゃんに寝取られちゃいましたーっ!!」ヴッヴー!!!

小鳥「ぴよーっ!?(歓喜)」

やよい「あれはつい先ほどのことでした―――」

小鳥「あ、回想に入るのね……」



・・・・・・





・・・・・・



やよい「プロデューサー♪」ギュゥ

P「フハハ、やよいは甘えん坊だな、フハハ」ナデリコ ナデリコ

やよい「なんだか眠くなってきちゃいました……」

P「おう、寝ろ寝ろ。疲れているだろう。やよいが起きるまで、ソファでこのまま抱っこしててやる」ナデリコ

やよい「それじゃあ、お言葉に甘えて……」



・・・・・・





・・・・・・



P「み、水瀬様……これ以上は……!」

伊織「なぁに? 私の言うことが聞けないっていうのかしら?」ギュゥ

P「ぐっ……権力には逆らえない……!! だって社会人だもの……!!」

伊織「ふふ、アンタは大人しく私をナデリコしていればいいのよ……それから、チッスもね」

P「み、水瀬様のゆで卵のようなおデコに、チッスを!?」

伊織「まさか逆らったりはしないわよね?」

P「ぐぅぅ……わ、わかりました」チュッ

やよい「……プロデューサー?」

P「はっ、やよい!?」ビクッ

やよい「い、伊織ちゃん……?」

伊織「あらやよい、おはよう。ちょっとプロデューサーのお膝を借りてるわよ」ギュゥ

P「す、すまないやよい! だが俺は……水瀬様には逆らえないんだ!」

伊織「そういうことよ、やよい。わかったら大人しく、この男の膝を私に譲ることね」

やよい「あ、あ、そんな……!?」クラッ



やよい「伊織ちゃんの……しりがるいんらんどろぼうねこーーーっ!!」ダッ

P「やよいーーーっ!?」



・・・・・・





・・・・・・



やよい「ひっく……えぐっ……」グスグス

小鳥「そう、そんなことが……」

やよい「やっぱり世の中金なんです……まねーがすべてを決めちゃうんです」

小鳥「それはその通りなのだけれど、でも伊織ちゃんにだって、なにか事情があるはずよ」

やよい「うぅー……伊織ちゃんは、権力に物を言わせて、親友の私からプロデューサーを寝取ったんですっ!」

小鳥「ええ、権力や肩書に恐ろしく弱いという、プロデューサーさんの特性を利用してね……」

やよい「あんなやりまんびっちお嬢様の伊織ちゃんなんて、もう知りません!」

小鳥「でも、もう少し様子を見るべきだと思うわ。伊織ちゃんを信じるのよ。やよいちゃんの、親友なんでしょう?」

やよい「……わかりました。もうちょっと様子を見てみます」



・・・・・・





・・・・・・



響「おはようだぞ、プロデューサー!」

P「おう、おはよう響!」ニコッ

真美「兄ちゃんおはよ→!」

P「あ、おはようございます双海さん!」ペコペコ

美希「ハニー、おはようなの!」

P「うん、おはよう星井!」フリフリ

雪歩「おはようございますぅ」

P「お、おはようございます萩原様……」ビクビク

貴音「おはようございます、あなた様」

P「あばばばば、おは、おはようございます四条様ぁぁ!!!」ゲザッ



小鳥「うふふ、相変わらずねぇプロデューサーさんは」

やよい「うぅ、やっぱり金がすべてです……せちがらい世の中です……」

小鳥「あ、プロデューサーさんが1人になったわ! 今よ、やよいちゃん!」

やよい「はいっ!」ダダダッ





やよい「プロデューサー!!」

P「!?」ビクッ

やよい「今日も抱っこしてくれますよね!」スッ

P「だ、だめだ!!」

やよい「!?」

P「……すまない……水瀬様から、他のアイドルには近づくなと禁じられているんだ……」

やよい「そ、そんな……」

P「本当にすまない、やよい」

伊織「おはよう」

P「おはようございます水瀬様」シュバッ

伊織「ああ疲れた。オレンジジュースは?」

P「こちらに」バッ

伊織「ソファに座って、椅子になって」

P「御意に」シュバッ

伊織「よいしょ」ポスッ

P「ナデリコはいかが致しましょうか」

伊織「快眠コースで」

P「かしこまりました」ナデリコ ナデリコ

やよい「うぅーっ……!! うぅーーーーーーっ!!!」ジタンダ ジタンダ!!

P「すまない、やよい……これがこの世界のルールなんだ……俺たちパンピーは富裕層に対して、そうやって嘆きのサイレンを鳴らすくらいしかできないのさ……」

伊織「チッスを」

P「はい、ただいま」チュッ

やよい「怒ってます!! いま私はすごく怒ってますよ!! 激おこうっうー丸です!!!」ヴッヴー

伊織「ふふ、やよい。それが私の抱えていた怒りよ。思い知ったかしら?」

やよい「……伊織ちゃんの、怒り?」

伊織「ねえプロデューサー、アンタの唇を30万円で買うわ」

P「ひぎぃ!!」

やよい「ひぎぃ!!」

伊織「ふふふ、私はもう、以前の私じゃないのよ……闇(まねー)の力に目覚めた、富裕層(でびる)いおりんなのよ!!」チュッ

P「あっ……///」キュン

やよい「プ、プロデューサー!!!」

伊織「ねえプロデューサー? アンタは誰のものなのか、言ってごらんなさい」

P「水瀬様の所有物にございます(確定事項)」

やよい「そんな……こんなことって……」クラッ





やよい「こひゅーっ、くひゅーっ、ひゅーっ……」ゼェゼェ

小鳥「やよいちゃん、過呼吸になってるじゃない! お、落ち着いて! はい、ビニール袋!」

やよい「ひゅーっ……ふーっ、ふーっ……」ガサガサ

小鳥「あのね、やよいちゃん。じつは、伊織ちゃんがどうしてデビル化したのか、私にはわかるの」

やよい「ど、どうしてですか?」

小鳥「それはね、やよいちゃんのせいでもあるのよ?」

やよい「……え?」

小鳥「あれにはね、こういった事情があるの―――」

やよい「あ、回想ですか……」



・・・・・・





・・・・・・



春香「はい、プロデューサーさん、あーん♪」

P「あーん。んー、やっぱり春香のお菓子はおいしいなー」

響「ねえねえプロデューサー、今度うちに来ないか?」

P「そ、それはちょっとな……逆に響がうちに来るならいいけど」

春香「え、ずるーい!」

あずさ「あらプロデューサーさん、今度私と宅飲みする約束だったじゃありませんか~」

P「ええ、もちろん忘れてませんよ。おーい千早も来ないか?」

千早「……ま、まあ、ちょっとだけなら」

P「よしよし」ニコッ



・・・・・・





・・・・・・



亜美「うりうり→、これでどうだ!」

真美「お仕事の手が止まってるよ兄ちゃん!」

P「か、勘弁してください、双海姉さん、双海妹さん……」

律子「もう、プロデューサー殿をからかわないの!」

P「ああ、秋月さん……ありがとうございます」

雪歩「あの、お茶淹れたので、よろしければ」コトッ

P「ひぃぃぃっ!? な、なんということを! 萩原様、ありがたき幸せですぅ!!」ガバッ

貴音「あなた様、よろしければ昼食をご一緒に」

P「めめめめ滅相もございませんっ!! そのようなことをわたくしのような下賤の者がッ!!」ゲザッ!!



伊織「……」



・・・・・・





・・・・・・



やよい「すぴー……」ギュゥ

P「ああ、天使やよい」ナデリコ ナデリコ

伊織「ねえ」

P「み、水瀬様!?」ビクッ

伊織「どうしてソファでやよいと向かい合って抱っこしたまま寝かせてるのかしら?」

P「疲れていたのか、いつものように抱っこしていたら眠ってしまいまして……その……」

伊織「やよいを降ろしなさい」

P「あの、しかし……」

伊織「なにか?」

P「いえ、かしこまりましたっ!!」スッ

やよい「……むにゃ」ポスッ

P「完了しました!」ビシッ

伊織「じゃあ…………私にも同じことしなさい」

P「!? そ、そのようなこと、できようはずがありません!!!」

伊織「……そう、やっぱりそうやって差別するのね……」

P「……水瀬様?」

伊織「わ、私だって、好きな富裕層なわけじゃないのに……!」

P「……!」

伊織「そっちがそのつもりなら、私にだって考えがあるわ! 富裕層であるがゆえにナデリコしてもらえないのなら!!」

P「!?」

伊織「富裕層である特権を利用するまでよ!!」



・・・・・・





・・・・・・



やよい「そ、そんなことが……」

小鳥「ええ、伊織ちゃんは嫉妬とコンプレックスに支配され、デビル化してしまったの……」

やよい「私のせいで、伊織ちゃんが……!」

小鳥「お願いやよいちゃん、伊織ちゃんを救えるのは、あなたしかいないの!!」

やよい「はい、わかりました!! 私が聖なる貧困層の力で、伊織ちゃんをデビル化から救い出してみせます!!」



・・・・・・





伊織「ふふふ、次は右手を、青よ」

P「み、水瀬様、それはさすがに……」

伊織「あら逆らうの?」

P「うぐっ……」スッ

やよい「伊織ちゃん! プロデューサー! いますぐその、いかがわしい遊びをやめて!!」グシャァ!!

伊織「きゃあ!?」コテッ

P「あふん!!」ドテッ

やよい「はふーっ、はふーっ!!」

伊織「ちょっとやよい、どういうつもりかしら?」

P「そ、そうだぞ、水瀬様になんてことを……!」

やよい「もやし祭り!」

伊織「!?」

P「!?」

やよい「安くてもおいしい! 貧しくても幸せ! 忙しくても元気!」

伊織「うぅ、や、やめなさいやよい……!」

P「くっ……か、体から邪気が抜けていく……!」

やよい「私たち、ずっと親友だよ!!!」

伊織「きゃああああっ!!」パァァ!!

やよい「……」

伊織「私は、いったい何を……」

やよい「元に戻ったんだね、伊織ちゃん」

伊織「やよい……私は……」

P「すまなかった伊織」

伊織「!? い、いま、伊織って……!!」

P「そうだよな、富裕層とか、そんなの伊織には関係ないんだよな。それなのに俺ってやつは……!」

伊織「プ、プロデューサー……!」

P「これからは、等身大の伊織だけを見るよ」ギュッ

伊織「……ばかぁ……気づくのが遅いのよぉ……!!」ギュゥゥ

やよい「え? あれ?」

伊織「ねえ、私たちの財産がおんなじになる方法があるのよ」

P「いいのか、伊織? そんなことしたら……」

伊織「いいの。アンタとなら、どんな暮らしでも幸せだもの」

P「伊織……!!」チュッ

伊織「プロデューサー……!!」チュッ

やよい「……」



・・・・・・





・・・・・・



小鳥「あらやよいちゃん。伊織ちゃんたちを救うことはできたかしら?」

やよい「…………した」ボソッ

小鳥「え?」



やよい「プロデューサーが伊織ちゃんに寝取られちゃいましたーっ!!」ヴッヴー!!!






おわり。




すみません、ただの発作です。

それではHTML依頼出してきます。

乙、面白かったw


お姫ちんのヒエラルキーの高さはいったい…

乙 おもろかった


良性の発作ですな


なるほど亜美真美・律子・雪歩・貴音・伊織が富裕層か

確かに公務員は富裕層とは言い切れないしな
星井家は安定しているが


聖なる力でも愛の力には勝てなかったかー

おつー

乙、この症状なら治療の必要はないな

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