………………………
………………
…………
コニー「……?」
キョロキョロ
コニー「井戸……」
コニー「…………」
コニー「そうだ。水汲みに来たんだよな?」ポン
コニー「樽は……」キョロキョロ
コニー「あったあった」ヒョイ
コニー「よっと」ギーコギーコ
ギーコギーコ
キュルキュル
ブチッ
コニー「!!」
ヒュルルル ポチャン
コニー「紐が切れちまった!」
ミカサ「コニー」ヌッ
コニー「ひっ!!」ビクッ
ミカサ「…………」
コニー「ミカサか!?お、驚かすなよ!」
ミカサ「…………」
コニー「お前……何してんだ?なんで井戸の中から……」
ミカサ「あなた、落としたでしょ?」
期待
コニー「え?あぁ……そうなんだよ。急に紐が切れちまってさ」
ミカサ「…………」
コニー「なぁ、井戸の中にいるなら、ついでに梯子降りて樽取ってきてくんねぇかな?お礼はするから!」
ミカサ「あなたが落としたのは、銀のクリスタ?」
コニー「は?」
ミカサ「それとも銀のアルミン?」
コニー「……?」
ミカサ「…………」
コニー「?何でクリスタとアルミンが出てくんだ?」
コニー「何を言ってんのかさっぱり分からん。オレが落としたのは井戸の樽だが」
ミカサ「選んでほしい」
コニー「なんで?」
ミカサ「銀のクリスタ?銀のアルミン?」
コニー「……………」
ミカサ「…………」
コニー「んじゃ、……アルミンかな?」
ミカサ「ぶー。残念。少し遅かった。銀のアルミンは7秒前に選ばれてしまった」
コニー「なにぃ!?」
ミカサ「よってあなたには銀のクリスタをあげよう」
コニー「あげるって……物みたいに言うなよ」
ミカサ「…………」
コニー「銀のクリスタって、銀でできてるクリスタのことか?」
ミカサ「それは違う。あなたの後ろ」
コニー「?」クルッ
銀髪のクリスタ「…………」
コニー「……クリスタ!?お前いつからそこに……」
銀髪のクリスタ「…………」
コニー「その髪どうしたんだよ?」
銀髪のクリスタ「…………」
コニー「何だよ、その格好……」
銀髪のクリスタ「……………」
コニー「すげぇ高そうな服だな……。ヒラヒラしてるし……」
(以下銀髪の)クリスタ「……………」
コニー「……おい、クリスタ?さっきからだんまりだけど、まさか具合でも悪いのか?」
クリスタ「何をして遊ぶの?」
コニー「ん?」
クリスタ「……忘れちゃったの?コニーが村でしてた遊びを教えてくれるって、言ってたじゃない」
コニー「そうだっけ?」
クリスタ「そうだよ。いつも花を眺めるだけじゃつまんないだろ?体を動かした方がいいぜって、言ってたよ?」
コニー「んな事言ったか?」
クリスタ「…………」
コニー「すまねぇんだが、全然覚えてねぇ」
クリスタ「いいよ。そう声をかけてくれただけで、嬉しかったから……」
コニー「つーかさ、そんな上等な服着てたら遊べねぇと思うぜ?」
クリスタ「…………」
コニー「靴も高そうだし……。もしかしてお前って、良い家の出だったのか?」
クリスタ「……何言ってるの?」
オーイ!!
コニー「ん?」
銀髪のアルミン「コニー!こんな所にいたのかい?探したよ」
コニー「………ん!?お前アルミンか!?」
(以下銀髪の)アルミン「え?そうだよ……。当たり前じゃないか……」
コニー「でもさ!お前もクリスタも髪の色が」
アルミン「コニー……。またお嬢様を連れ出したの?旦那様に見つかったらまずいって、あれほど……」
クリスタ「違うのアルミン。私がコニーを散歩に付き合わせただけなの」
アルミン「同じことだよ」
クリスタ「……」
アルミン「コニー、水汲みは終わったの?」
コニー「水汲み……。あ、あぁ!それがさ、樽を吊ってた紐が切れちまったんだ」
アルミン「え!?」ヒョイ
コニー「中に降りて取んなきゃいけねぇよなー」
アルミン「どこも切れてないよ?」
コニー「は?」ヒョイ
クリスタ「…………」
コニー「…………あれ!?どういうことだ?なんでだ!?」
アルミン「コニー……。こんな真っ昼間から寝ぼけないでくれよ」
コニー「確かに紐が切れて、樽が落ちたと思ったんだが……。そうか。寝惚けてたのかもしれねぇ」
コニー「掃除?オレら今日、掃除当番だったか?」
アルミン「…………」ギーコギーコ
コニー「ん?銀のクリスタがいねぇ!」
アルミン「…………」ザァァ
コニー「……なぁアルミン。訓練所の井戸の周りって、こんなに花咲いてたっけ?」
アルミン「……はぁ。もう、早く戻ろうよ」グイグイ
コニー「お、おう。わりぃな」
アルミン「お嬢様は部屋に戻ったと思うよ」
コニー「部屋?寮のか?」
アルミン「……」
コニー「アルミンお前さ、その格好で訓練すんのか?」
アルミン「訓練?」
コニー「私服だろ?それ」
アルミン「その格好って……君も同じだと思うけど……」
コニー「え?」チラッ↓
>>9の一行目が抜けていました
アルミン「早く汲んでしまおう。屋敷の掃除は、まだ半分も終わってないんだから」ギーコギーコ
アルミン「薄汚れたワイシャツに、サスペンダー付きの土みたいな色のズボン。ハンチング帽。これは僕らの正装だよ」
コニー「……そうだっけ?」
アルミン「そうだよ!コニーってば、まさか記憶喪失になったんじゃないよね?」
コニー「いや、そんなことねぇと思うけど……。何か腑に落ちねぇ感じがすんだよなぁ」
アルミン「それで、掃除をサボるつもりでいるとか……」 ジトー
コニー「んなわけねぇだろ。掃除はちゃんとするって!」
アルミン「そうだね。君は家族に仕送りしなきゃいけないって言っていたし、サボる訳にはいかないよね」
……………………………
コニー「なぁ……」
アルミン「なに?」
コニー「でけぇな、このお屋敷」
アルミン「……こう言ってはなんだけど、ウォールシーナ内じゃよくあるサイズのお屋敷だよ。だから使用人が少なくて、僕らが掃除をするはめになるのさ」
コニー「……ん!?ここってシーナだっけ!?」
アルミン「そうだよ。本当に大丈夫?」
コニー「大丈夫……だと思う」
アルミン「僕らは正面の玄関からは入れないからね?裏に使用人専用の出入口があるから、そこに行くよ」グイグイ
コニー「お、おう」
アルミン「まず階段の掃除をして、それから各部屋に移るよ」
コニー「やべぇ……。廊下に絨毯が敷いてあるぜ……。やべぇよ……」フミフミ
アルミン「絨毯の上を歩きたいなら、ちゃんと靴の泥を落としてからじゃないと。綺麗にするのは僕らだよ?」
コニー「なんか忘れてる気がすんだよな」
アルミン「なにを?」
コニー「なんだっけ?」
アルミン「知らないよ……」
コニー「オレらだけで屋敷ん中、全部掃除すんのか?」
アルミン「……もしかして暗にエレンのことを言ってるの?」
コニー「エレン?あいつも居んのかよ」
アルミン「エレンは今日から旦那様のお部屋付きになったじゃないか。そっちが一段落ついたら、手伝ってくれるかもしれないけど……」
コニー(なんかもう……さっぱり分からん)
アルミン「でもその前に昼食が……」シュン
コニー「アルミン?」
アルミン「あ、いや。心配していても仕方ないね。僕らは僕らの仕事をこなそう」
……………………………………
コニー「…………」シャカシャカ
コニー(階段の床掃除っていっても、汚れなんて全然ねぇじゃん)
コニー「…………」シャカシャカ
コニー(たわしで磨く必要あんのか?)
コニー「…………」シャカシャカ
コニー(さっきから誰も通らねぇし……。井戸から帰ってくるときも、誰にも会わなかった。ここ、人住んでんだよな?)
コニー「…………」シャカシャカ
コニー(使用人ってオレとアルミンと……エレンだけなのか?)
コニー(いや違う。もう少しいたよな)
コニー「…………」
コニー「何か忘れてる気が……」シャカシャカ
アルミン「コニー!」バタバタ
コニー「なんだよ。ちゃんと掃除はしてるからな」
アルミン「大変なんだ!またエレンが……!どうしよう!」マッサオ
コニー「な、なんだ。どうした!落ち着け!」
アルミン「…………」マッサオ
コニー「エレンがなんだって?」
期待
………………………………
コニー「…………」
コニー「…………」ハッ
コニー(外?今まで屋敷の中にいた気がしたんだが……)キョロキョロ
オイ,オマエ
コニー「アルミンか?」
ジャン「は?誰がアルミンだって。ついに目までバカになっちまったのか」
コニー「ジャン!なんだ、お前もいたのか!」
ジャン「……」
コニー「この屋敷で、まだアルミンとクリスタにしか会ってねぇからさ。他に人いんのかと思ってたんだ」
ジャン「呼び捨てやめろ。いるに決まってんだろ?本当に大丈夫かよ……。オレは庭師なんだから、日中は屋敷の中にはいねぇよ」
コニー「庭師って?」
ジャン「この美しい庭園を見ろよ。オレの手入れが行き届いてる証拠だろうが」
コニー「花……。お前、そんな趣味があったんだな」
ジャン「また花をくすめにきたんだろ?」
コニー「?」
ジャン「お嬢様にあげる花のことだ」
コニー「お嬢様ってクリスタのことか?」
ジャン「だから呼び捨てにすんなっつってんだろ!何回言ったら分かんだよてめぇは!解雇されてぇのか!?」
コニー「だ……だって、クリスタはクリスタだろ……」
ジャン「……まぁ今更怒っても無駄だな。治す気がありゃとっくに治ってる」
コニー「確かに治す気はねぇかも」
ジャン「……」
コニー「なぁ、アルミン見なかったか?さっきまで一緒だったんだ」
ジャン「さぁ?今日はここには来てねぇな」
コニー「そっか」
ジャン「ほら、持ってけ。ラベンダーの花だ」スッ
コニー「ラベンダー?」
ジャン「春から初夏にかけて咲く、薄紫色の花だ。芳香剤として楽しめる」
コニー「……」クンクン
ジャン「いい香りだろ」
コニー「……」
_
________
________
________
コニー「…………」パチッ
コニー「…………」
コニー「…………?」ムクッ
ジャン「……うぅん……みかさぁ……」スピスピ
マルコ「…………」スゥスゥ
ライナー「結婚……しよ……」スピスピ
ベルトルト「……の……末裔……」ウーンウーン
コニー「……」
コニー「変な夢」
コニー「まだ夜中じゃねぇか……」
遡ること半日前
厨房
コニー「ふぁ~あ」
アルミン「大きなあくびだね……」ショリショリ
クリスタ「寝不足なの?」ショリショリ
コニー「んー。最近寝つきがわりぃんだよな」ショリショリ
クリスタ「大丈夫?」
アルミン「間違って指の皮を剥かないように、気をつけてね」ショリショリ
コニー「芋剥かせたら壁内1位のコニー様が、そんなヘマするわけねぇよ」ショリショリ
アルミン「コニーよりエレンの方が上手いよ」ショリショリ
クリスタ「……そうだ。コニー。よかったら……」ゴソコソ
コニー「?」
クリスタ「これ、昨日街で買ってきたラベンダーの精油なんだけど……。これをハンカチに垂らして……。はい」スッ
クリスタ「よかったらあげるよ。枕元に置いて寝てみて」
アルミン「あ……ラベンダーの香りは不眠症に効くんだったね」
クリスタ「うん」
コニー「……や、でもわりぃよ。そのハンカチ高そうだし」
クリスタ「え?」ギクッ
クリスタ「た……高くなんてないよ?全然。ただ刺繍が入ってるだけで……。本当に、全然大したことない値段だったし」
コニー「白いハンカチなんてオレ、ぜってぇ汚しちまうもん」
クリスタ「そんなの……。私が持ってたっていずれ汚れるんだから、気にしないで?」
コニー「……」
クリスタ「ね」
コニー「いいのか?」
クリスタ「いいよ」ニコッ
アルミン(可愛い)
コニー「ほんっとーにいいのか?マジでいいのか?」
クリスタ「うん。いいよ」ニコニコ
ライナー「結婚しよ」
コニー「……そっか!なら有りがたく頂戴するぜ」
クリスタ「うん。アルミンもどう?」
アルミン「僕?そんな、悪いよ」
クリスタ「ふふ。私があげたいの」
アルミン「……あ、じゃあ僕のハンカチに……」ゴソコソ
コニー「ラベンダー……」クンクン
コニー(すげぇ匂いだな……)
コニー「眠くなってきた」
クリスタ「えっ!い、今は寝ちゃダメでしょ?」
コニーとクリスタがイチャイチャする話です
時をかけるコニー?
コニクリ?珍しい
期待
コニー(天使)×クリスタ(女神)と、あとはアルミン(天使)ってことか
期待しかないな
>>18
> ジャン「また花をくすめにきたんだろ?」
これ、盗むって意味の「くすねる」かな?
アルミンは天使か…?
現在に至る
コニー(本当に変な夢だったな)
コニー(クリスタが銀髪でどっかのお嬢様で?アルミンが銀髪で使用人でオレも使用人で、ジャンに女みてぇな趣味があって……)
コニー(訓練所じゃなくて、でかい屋敷にいた)
ジャン「……うぅ……。マルコォ……」ウーンウーン
マルコ「……」スヤスヤ
コニー「……」
コニー(もう一回寝よ)モゾモゾ
コニー(寝なきゃ明日の訓練についていけねぇしな)
コニー「…………」
コニー「……」スヤスヤ
…………………………………
………………………
…………
中庭
コニー「……」
キョロキョロ
コニー「ここ……夢で見た庭園じゃねぇか」
コニー「ってことは、さっきの夢の続きか?」
コニー「……」
コニー「おもしれぇ」
コニー「……」
コニー「あ」ゴソゴソ
コニー「そういや、ジャンに貰った花があったよな」
コニー「少し潰れちまってる」
コニー「……」クンクン
コニー「あれ?何の臭いもしねぇな……」
コニー「確か、クリスタにあげる花だって言ってたな」
コニー「……」
コニー「クリスタは今は部屋にいるんだっけ」
キョロキョロ
コニー「クリスタの部屋ってどこにあるんだ?知らねぇよな……」
コニー「誰かに聞けばいっか」
コニー「……」
コニー「誰もいねぇけど……」
コニー「……」
コニー「ジャンの奴、どこ行ったんだ?」
コニー「……」
コニー「おーい、ジャン!」
コニー「……」
コニー「ジャン!キルシュタイン!」
コニー「……」
コニー「お前のブッフファルトはでーべそ」
コニー「……」
コニー「隠れてるわけじゃなさそうだな」
コニー「アルミンは……屋敷の中か?あいつなら知ってそうだ。物知りだからな
……………………………
屋敷内一階
コニー「……」
コニー「相変わらず人がいねぇ」
コニー「人がいねぇのに、こんなにでかい家建てる意味あんのか?金持ちの考えてることは分かんねぇや」
コニー「アルミンも見えねぇな……。前の夢じゃ、エレンがどうのこうの言ってたが……」
コニー「……」
コニー「よし。勝手口に近い部屋から片っ端に入ってみるか」
コニー「……」ガチャ
厨房
エレン「……」
コニー「……!」
エレン「……」
コニー「エレン!」ダッ
エレン「な……なんだよ」ビクッ
コニー「見かけねぇと思ったら、こんな所にいたのか!」
エレン「……」
コニー「さっきな、アルミンが血相変えてオレのとこに来て、お前に大変なことがあったって……」
エレン「あぁ、もう何ともねぇよ。わりぃな。お前にも面倒かけちまった」
コニー「ん?……ん?」
エレン「また食い物漁りにきたのか?」
コニー「……いやいや!違うぞ。そのアルミンを探してんだ」
エレン「……アルミンなら二階の掃除に戻っただろ。どれ、オレも手伝いに行くか」ガタッ
コニー「いや、それも違う。オレは掃除を手伝いたい訳じゃなくてだな」
エレン「?」
コニー「なぁ……クリスタの部屋ってどこにあるんだ?」
エレン「……は?」
コニー「教えてくれよ」
エレン「……その年でボケちまったのか?オレにうつすなよ」
コニー「うるせぇ!仕方ねぇんだよ、これは」
エレン「お嬢……様の部屋か」
コニー「うん」
エレン「……2階の一番西側だろ」
コニー「一番西!わかった!ありがとよ、エレン!」
エレン「……」
ガチャッ
バタバタ
二階
コニー「……西ってどっちだ?」
コニー「……」
コニー「勘で行こ」
コニー「……」
コニー「日ざしの強い方……。こっちだ!」
コニー「……」
コニー「一番……」
コニー「端!ここだな?」スッ
ガシッ ガシッ
コニー「!?」
メイドA「……」
メイドB「……」
コニー「……なんだ!?お前らどっから出てきた!?」
ズルズル
コニー「お……おい!離せ!離せよ!」ジタバタ
メイドA「……」
ズルズル
コニー「あの部屋に用があるんだって!」ジタバタ
メイドB「……」ズルズル
コニー「クソッ!」ジタバタ
コニー(こいつら、すげぇ馬鹿力……!ビクともしねぇ)
銀髪のアルミン「コニー!どうしたの!?」
コニー「あ、アルミン!こいつらクリスタの部屋に入ろうしたら、いきなり……!何なんだ!?」
メイドA「……」
(以下銀髪の)アルミン「あ……あの、すまない。許してやってくれないか。彼はお嬢様に郵便を届けようとしただけなんだ」
メイドB「……」
アルミン「……でも途中で落としちゃったみたいで……」
メイド二人「……」
ポイッ
ドタンッ
コニー「いって!!」
アルミン「ありがとう。……大丈夫?コニー」
コニー「何すんだコラッ!」
アルミン「やめなよ。ほら、行こう。顔が擦りむけてるし、手当てしなくちゃ……」
メイド二人「……」
コニー「ちくしょう……」
空き部屋
アルミン「……」チョンチョン
コニー「いてっ!」
アルミン「もう……我慢して」フキフキ
コニー「しみる……くそ……」
アルミン「なんでお嬢様の部屋に入ろうとしたの?」
コニー「……ジャンに貰った花を渡そうと思って……」
アルミン「まだそんなことしてるんだ……」
コニー「なぁ、なんでオレは投げられたんだ?」
アルミン「なんでって……。それも忘れちゃったの?あのさ、コニー。僕らみたいな下っ端の使用人は、本来ならお嬢様の部屋に入るどころか、ドアをノックするのも許されないんだよ。あの部屋に自由に出入りできるのは、レンズ家の人達と侍女だけなんだ。さっきは上手く逃げられたからよかったけど、最悪旦那様に告げ口されて、この屋敷から追い出されていたかもしれない」
コニー「……」
アルミン「もう二度とあんなことはしないでよ」
コニー「じゃあ、クリスタが部屋から出たときに渡せばいいんだな?」
アルミン「……お嬢様は、晴れた日の午前中しか外に出ないよ」
コニー「なんで?」
アルミン「さぁ……。少し前からそうなってしまったんだ。きっと、色々聞こえるからじゃないかな?旦那様の体調がよくないと聞くし、余計に周りがうるさいんだと思うよ」
コニー「?」
アルミン「他にはないの?忘れてること」
コニー「多分」
アルミン「心配だなぁ……」
コニー「分からなくなったら、その都度お前に聞きにいきゃいいだろ?」
アルミン「……そうだね。そうして貰えると助かるよ。僕だって、君がここからいなくなったら寂しいから」
コニー「はは!照れること言うなよ!」バシバシ
アルミン「いたいいたい!」
コニー「……」
…………………………………………
中庭 西側
コニー「へへん」
コニー「明日の朝まで待ってたら、花が萎れちまうしな!中が駄目なら外から入ればいいんだぜ!さすが天才!」
コニー「あの部屋にクリスタがいるんだよな……」
コニー「……」
コニー「石ぶつけてパリーンって……」
コニー「って、それこそ借金付きで追い出されちまうのか……?」
コニー「2階だし……」
コニー「夢なんだから、念じたら飛べたりしねぇかな?」
コニー「……」
コニー(飛べ飛べ飛べ飛べ飛べ飛べ飛べ飛べ)
コニー「飛べっ!!」カッ
コニー「……」
コニー「無理だって分かってた」
コニー「……」キョロキョロ
コニー「あの樹を登っていけば、窓から入れそうだな」
ヨジヨジ
コニー「木登り名人コニーの腕がなるぜ」ヨジヨジヨジヨジ
コニー「よっと」ヒョコッ
コニー「……」パキッ
コニー(クリスタの姿が見えねぇ。枝で窓を叩いてみるか)
バシバシ
コニー「……」
コニー「あ!あの怪力女が来たらどーすんだ!?」
コニー「……」サッ
シーン
コニー「……」
コニー「……」バシバシ
ガチャッ
コニー「……」サッ
銀髪のクリスタ「……風かな?」
コニー「……クリスタ!」ヒョコッ
(以下銀髪の)クリスタ「きゃああっ!」
コニー「ばっばか!でけぇ声出すなよ!」アタフタ
クリスタ「……コニー!?どうして樹の上なんかに……」
コニー「上手いことお前の部屋に入れねぇかと思ってさ」
クリスタ「私に……会いに来たの……?」パチクリ
コニー「会いに来たっていうより、渡しにきた。これ。ジャンからの花だ」
クリスタ「…………」
コニー「ラベンダーっていうらしい」
クリスタ「……ジャンから?コニーじゃなくて?」
コニー「ん?」
クリスタ「あ……ごめんなさい」
コニー「なにが?」
クリスタ「……」
コニー「?」
クリスタ「あの、よかったら、中に入って」
クリスタの部屋
コニー「……」
コニー(こういうの見たことあるぜ。貴族の部屋ってやつだよな……。キラキラしてて布が無駄に多くて……)
クリスタ「コニーに見せたいものがあるの」
コニー「ん?」
クリスタ「前に話したでしょ?私のお母さんのこと」
コニー(知らねぇ)
コニー「あ、あぁ……」
クリスタ「これ、内地で有名な画家が描いた、お母さんの絵なんだ」スッ
コニー「……」
クリスタ「……」
コニー「……お前と全然似てねぇな」
クリスタ「あ……」
コニー(この絵の女、ただのユミルなんだが……)
クリスタ「……そうだよね。お母さんは綺麗な黒髪の持ち主だったけど……私の髪はくすんでいて、灰みたいだし……。でも、本当に血は繋がっているんだよ」
コニー「……」
コニー(無理があんだろ……)
クリスタ「大雑把で口が悪くて……でも、とても優しい人だったって覚えてる……。記憶の中でお母さんの姿が薄れそうになると、この絵を見て声や臭いを思い出すんだ」
コニー「……」
クリスタ「今、どこで何をしてるんだろう……」
コニー(……ユミルはこの屋敷にはいないってことか?)
コニー(知りてぇけど、クリスタのやつ哀愁漂わせてるし、直接聞くのはまずい気がする……)
コニー「……」
コニー(はっ。オレにはアルミンがいたんだった)
面白い
続きが気になる
クリスタ「コニー」
コニー「ん」
クリスタ「明日、私に木登りを教えてくれない?」
コニー「え?」
クリスタ「木の上からどんな景色が見えるのか、知りたいの」
コニー「……」
クリスタ「だめ?」
コニー「ダメっていうかさ……。そのヒラヒラした服じゃ登れないと思うぜ。木には虫もいるし、泥だって付いてんだ。汚しちまったら、廊下にいる怪力女に怒られるんじゃねぇのか?」
クリスタ「……でも、登りたい」
コニー「……」
コニー(こいつ。髪の色や服装以外はクリスタと同じだと思ってたけど……。違うんだな)
コニー(全体的に暗いし……。サニーみたいに駄々捏ねてるし……)
コニー(サニーとマーティン、元気にしてんのかな?ワガママ言って、父ちゃんと母ちゃんを困らせてねぇといいんだが……)
クリスタ「汚れてもいい服を着るから」
コニー「……」
クリスタ「……お願い」シュン
コニー「……」
クリスタ「コニー……」ジッ
サニー『お兄ちゃん……』
コニー「……しょうがねぇなー。教えてやる」
クリスタ「本当!?」
コニー「任しとけ!クリスタを木登り名人にさせてやるから」
クリスタ「……ありがとう。約束だよ」ニコッ
コニー「おう!」
クリスタ「花もありがとう……。押し花にして、ずっと持っているね」
コニー「気に入ったんなら、また貰ってきてやるよ」
クリスタ「そうだね。またお願いしていい?とてもいい香りだから……」クンクン
コニー「……そうかぁ?さっき嗅いだら何の臭いもしなかったけどな」
クリスタ「うそ。よく嗅いでみてよ」スッ
コニー「……」クンクン
コニー「……」
_
____________
__________
_______
男子宿舎
コニー「……」パチッ
チュンチュン……チチチ
コニー「…………」パチパチ
コニー「……朝だ!!」ガバッ
ジャン「」ビクッ
コニー「目覚めちまったのか……」
ジャン「おい……いきなり起き上がんじゃねぇよ。驚くだろうが」ドキドキ
コニー「おっす!ジャンじゃん。また花くれよな」
ジャン「はぁ?朝から訳分からんことばっか言ってんなよ……」
コニー「ベルトルトどうなってっかな?」
ジャン「くそっ。聞いてねぇな……」
コニー「フンフンフフン」ギシギシ
コニー「……」ヒョコッ
ベルトルト「……」スピスピ
コニー「今日は三角座りか」
ジャン「曇りだな」
マルコ「僕も曇りだと思うな」
コニー「え?絶対晴れだろ」
マルコ「おはよう、コニー」
コニー「はよ!」
マルコ「起きててよかったよ。今、声をかけようと思ってたんだ」
コニー「なんで?」
マルコ「やっぱり忘れてるな。……今日、食堂の掃除当番だろ?早く着替えて行かないと」
コニー「」ハッ
マルコ「……」
ジャン「……こいつに覚えとけっていう方が無理だろ」
_
食堂
コニー「……」キュッキュッ
コニー(夢ん中でも掃除して、起きても掃除して……。オレって掃除しすぎだよな)
コニー「……」キュッキュッ
ガチャッ
クリスタ「おはよう。もう来てたんだ……。早いね」
コニー「おっす。なんだ、女子はクリスタか」
クリスタ「うん。えっと……コニーはモップがけしてるんだね。なら私はテーブルを拭くね?」ニコッ
コニー「おう。頼む」
クリスタ「あ……ねえ、昨日の夜はどうだった?」
コニー「?」
クリスタ「ハンカチをあげたでしょ?寝つきはどうだった?」
コニー「あぁ、あれな!おかげですぐ眠れた。ありがとな」
クリスタ「どういたしまして。効いたんだね。よかった……」
コニー「そういや昨日は2回も夢見た」
クリスタ「え?」
コニー「すごく濃い夢だった。クリスタも出てきたんだぜ」
クリスタ「私が……?」
コニー「そうそう」
クリスタ「……」
クリスタ「……人の夢に出るなんて。なんだか恥ずかしい……///」
コニー「そうか?ただの夢だろ?」
クリスタ「そうだけど……」
クリスタ「……私もそのうち、コニーの夢を見るかもね」
______________
消灯後
男子宿舎
コニー「……」
コニー(……そういや昨日の夢で、銀のクリスタと木登りする約束したんだよな)
コニー「……」
コニー(今日も同じ夢を見るなんて思えねぇし、なんか悪いことしちまったな……)
コニー(って、夢の中にいた奴を気遣っても意味ねぇよな)
コニー「ふぁーあ。寝よ」
コニー「……」
コニー「……」スヤスヤ
続きます。
>>28
誤字でした。
ジャン「また花を摘みにきたんだろ?」でお願いします
楽しみに待ってる
……………………………………………
……………………………
……………………
庭園
コニー「……」
コニー「……ん!?」 キョロキョロ
コニー「ここって……昨日の夢に出てきた庭だよな」
コニー「……」
コニー「昨日の続きってことか?」
ジャン「おい。通り道のど真ん中に突っ立ってんじゃねぇよ。邪魔だ」
コニー「おぉ、わりぃな」
ジャン「屋敷の掃除はどうした?」
コニー「そういや、どうしたっけ?」
ジャン「……」
ジャン「いつかアルミンがキレても文句言えねぇな」
コニー「今のオレには掃除より先にすべきことがあんだよ」
ジャン「なんだよそりゃ……」
コニー「クリスタに木登りを教えてやるんだ」
ジャン「……お前……。ほんっとうにバカなんだな。関わりたくねぇバカだ」
コニー「そこまで言うか!?」
ジャン「見つかったらお嬢様を危険に晒したってことで、即解雇だ」
コニー「でもなぁ……。解雇されたってどうせ夢なんだろ?」
ジャン「お前の頭ん中は都合のいい夢だけが詰まってんだろうな……」
コニー「またいい感じの花くれよ」
ジャン「くそっ。聞いてねぇな……」
コニー「昨日のラベンダー、喜んでたぜ。押し花にするって」
ジャン「……ラベンダーの他なら、薔薇がお勧めだが……」
コニー「それくれ」
ジャン「ピンクや黄色のならいい……が!赤いのはダメだ」
コニー「なんで?」
ジャン「こ、これは……オレが……。知人に渡すために育てたものだからだ」
コニー「ふーん」
ジャン「種から大切に育ててきた……。相手は赤い薔薇の意味なんて知らねぇかもだが、受け取ってもらえりゃ御の字だ」
コニー「へー」
ジャン「てめぇ。オレの薔薇なめてんのか?どうでもいいような反応しやがって……」
コニー「実にどうでもいい」
ジャン「野郎……」
コニー「ピンクの貰ってくぜ」モギモギ
ジャン「おい……!上から触んな!花ってのは繊細なんだ。少しでも力の加減を間違えると花びらが散るかもしれねぇんだぞ!?大体これから木登りするんだったら、持ち歩いてる内に潰しちまうかもしれねぇだろ。帰ってきてから摘め!」
コニー「……」
ジャン「いくら押し花にするって言ってもな、新鮮じゃなきゃ綺麗に乾かねぇんだ。つぅか押し花にするって話なら薔薇は厚みがあるから向いてねぇ。薔薇を押し花にするにはコツがいるんだ。初心者はまずビオラみたいな手頃なもんから始めるんだな」
コニー「……」
コニー「いつも以上にめんどくせーな」
ジャン「あ?」
………………………………………
中庭 西側
コニー「くっそー」ズキズキ
コニー「ジャンの野郎……思いきりデコピンしやがって……!起きたら倍返しだ!覚えてろ」ズキズキ
コニー「……」サスサス
コニー「クリスタと……待ち合わせなんて特にしてねぇよな?」
コニー「部屋にいるかもしれねぇし、また木に登って窓叩いてみるか」
コニー……コニー!
コニー「ん?」
銀髪のクリスタ「コニー!」コソッ
コニー「……クリスタ!外に出てたのか?」
(以下銀髪の)クリスタ「うん」
クリスタ「そうだよ。お願いしたら貸してくれたの」
コニー「へー」
クリスタ「……に……」
コニー「?」
クリスタ「似合ってる?」
コニー「似合ってるんじゃねぇか?」
クリスタ「……」モジモジ
コニー「どの木に登る?オレが昨日登ったやつでいいか?そのまま部屋にも戻れんだろ」
クリスタ「あ……私、裏の林にあるやつがいいな」
コニー「裏の林?」
クリスタ「うん。一際大きな木があるでしょ?今なら庭師のジャンも庭園の方にいるから、誰かに見つかる心配もないし……」
コニー「ジャンは木登りのこと知ってるぞ」
クリスタ「えっ!?…………だ……大丈夫なの?あ……コニーにお願いしたのは私だけど、でも……えっと、ジャンはいい人だって知ってるけど……」
コニー「……告げ口するような奴じゃねぇよ」ムッ
クリスタ「……そうだよね……。ごめん……」
>>65の一行目が抜けていました
コニー「お前、その格好。怪力女と同じ服か?」
が入ります。
>>65
誤 クリスタ「そうだよ。お願いしたら貸してくれたの」
正 クリスタ「そうだよ。人にお願いしたら貸してくれたの」
コニー「道案内してくれんなら、その林にある木でもいいぜ」
クリスタ「え?」
コニー「オレ、道知らねぇし」
クリスタ「そうなの……?私もあまり入ったことないんだけど……。でも、そんなに広くないし、登ろうと思ってる木はすごく高いから、それを目印にすればたどり着けると思う」
コニー「そっか。じゃあ行こうぜ」
クリスタ「うん」
………………………………………………
裏の林
コニー「訓練所を思い出すな」
クリスタ「訓練……?」
コニー「こっちの話」
クリスタ「コニーの生まれた村も、こんな風に緑がいっぱいある所だったんでしょ?」
コニー「あぁ。大自然に囲まれてたな」
クリスタ「大自然……」
コニー「弟や妹とよく森に入って遊んだ。あいつら最初は威勢いいんだが、途中で疲れちまって帰り道はオレが交互におぶるはめになったりしてさ」
クリスタ「何をして遊んだの?」
コニー「あいつらガキだかんな。秘密基地作ったりとか……あ、作んのはオレだけなんだぞ。完成したらあいつらの物になるけど」
クリスタ「なにそれ」クスクス
コニー「腹立つだろ!?オレが汗水流して作ったのによぉ……!基地の中で昼寝すんのはあいつらなんだ」
クリスタ「ふふ……」
コニー「ん」ピタッ
クリスタ「ぷ……!?」ドンッ
コニー「……」
クリスタ「どうしたの?」
コニー「小川がある……」
クリスタ「本当……。どうしよう」
コニー「ジャンが普段通ってるなら、橋がありそうだけどな」
キョロキョロ
コニー「……見当たらねぇな。ジャンに聞いときゃよかった」
クリスタ「……」
コニー「仕方ねぇなー」ヌギッ
コニー「よし、クリスタ。オレの靴持ってろ。それで背中に乗れ」
クリスタ「え?」
コニー「その服借りもんだし、流石に濡らすのは嫌だろ?オレがお前をおぶって、向こう岸まで渡る」
クリスタ「……」
コニー「どうした?早く乗れよ」
クリスタ「……ううん。いい。自分で歩く」ヌギッ
コニー「え?」
クリスタ「汚してもいいって言われたんだ。こんな小さな川くらい、一人で渡りきってみせるから」スタスタ
コニー「……」
クリスタ「うわぁぁ。冷たいぃ」ジャブジャブ
コニー「……お……おい!置いてくな!」ジャブジャブ
クリスタ「……」
コニー「もう少しゆっくり歩けよ。岩や枝で足切んねぇようにしねぇと……」
クリスタ「……」
コニー「フナがいる」
クリスタ「……あなたの妹になりたいわけじゃないから……」 ボソッ
…………………………………………
裏の林 巨大樹
コニー「おいおい……」
クリスタ「これに登りたいんだ」
コニー「こんなの、立体機動装置でもなきゃ天辺まで登るのは無理だぜ」
クリスタ「りったい……?」
コニー「途中までなら周りの木を伝っていけそうだが……」
クリスタ「なら、途中まででいい」
コニー「本気なんだな」
クリスタ「当然でしょ?」
コニー「んー」ポリポリ
コニー「よし!オレが先に行くから、同じように登ってこい」 グッ
クリスタ「がんばるよ!」グッ
ヨジヨジ
ヨジヨジ
ヨジヨジ
ヒョイッ
コニー「クリスタ!掴まれ」スッ
クリスタ「……あ……ありがとう」グッ
クリスタ「……コニーの手、あったかいね」
コニー「そうか?」
クリスタ「うん」
コニー「でもそうだな……?ちゃんと触った感じがするんだよな。夢なのに」
クリスタ「え?」
コニー「こっちの話」
クリスタ「……?」
ヨジヨジ
ヨジヨジ
コニー「ほっ」ピョンッ
クリスタ「身軽だね」ヨジヨジ
コニー「まぁな!オレをチビ呼ばわりしてた村の奴も、運動神経だけは褒めてたし」
ヨジヨジ
クリスタ「……」フゥフゥ
コニー「ここまでにしとくか」
クリスタ「体力がなくて……ごめん……」フゥフゥ
コニー「そういうのって、か弱い乙女ってやつだろ?大事に育てられてきた証拠じゃん」
クリスタ「……」
コニー「おー」キョロキョロ
コニー(敷地内が見渡せる。この屋敷って、周りが柵に囲まれてんのか)
クリスタ「こうして見ると……私が住んでる世界って狭いね」
コニー「は!?オレの実家の何倍もあると思うが」
コニー(……にしても、ジャンの庭園を上から眺めてっと……妙な形じゃねぇか?赤い花……だよな。その並びが……ありゃ、文字か?)
コニー「……何て書いてあんだ?」
コニー(えっと……ミ)
コニー(カ)
コニー(サ)
コニー(ラブ)
コニー「……」
コニー(ジャン……お前……本当にバカだな)
コニー「あっ!」
クリスタ「?」
コニー(なんか忘れてると思ったらミカサだ!あいつオレに井戸んとこで銀のクリスタを選ばせたら、いつの間にか消えてた)
コニー(井戸水に沈んだりしてねぇよな?沈んでもミカサなら何度でも蘇るか……)
クリスタ「……ありがとう。もう降りよう?」
コニー「ん。降りんだったら、オレが先に行く」
クリスタ「うん」
ヨジヨジ ヨジヨジ
クリスタ「ねぇ、コニー……」
コニー「ん?」
クリスタ「コニーだったら、どんな人と結婚したいの?」
コニー「な……なんだよ、いきなり」
クリスタ「いいから教えてよ」
コニー「よく考えたことねぇけど……そーだな。料理が上手いやつかな?」
ヨジヨジ ヨジヨジ
クリスタ「……私、料理なんて作れない」
コニー「だよな!最初の頃お前に鍋任せると野菜が生煮えで大変だったし」
クリスタ「え?」
コニー「いや……」
コニー(現実のクリスタを相手にしてる感覚で話しちまう)
コニー「なっ!?」ズルッ
クリスタ「コニー!?きゃっ!」ズルッ
ドシン
ドテッ
コニー「いってぇ……」
コニー「……あ?」
コニー(なんだ?急に暗くなって妙にあったか)
クリスタ「きゃああああ!///」バサッ
コニー「んっ!?」
クリスタ「ご……ごめん……!ごめんね……!///」
コニー「あ、あ!いや、何ともねぇから気にすんな!」
コニー(スカートの中にいたのか……!)
クリスタ「……///」
コニー(でも近すぎてパンツ見えなかったぜ)
…………………………………………
中庭
クリスタ「今日は本当にありがとう。楽しかった。体を動かすのって、気持ちいいんだね」
コニー「怪力女に見つからねぇように帰れよ」
クリスタ「うん。また遊んでね」ヒラヒラ
コニー「おう!」ヒラヒラ
コニー「……」
コニー「これからどーすっかな?木登りの約束は果たしたから、もう目覚めてもいーよな」
コニー「念じたら起きられるかも」
コニー「……」
コニー「やっぱ無理だ」
コニー「掃除するか……」
コニー「……あっ!花渡すの忘れた!」
コニー「……またラベンダーでいいよな。びおら?なんてどれだか分かんねぇし」ブチッ
コニー「…………」クンクン
コニー「…………」
……………………………………………………………
屋敷内 空き部屋
コニー「……?」
コニー「…………あれ?庭園にいたはずじゃ」
銀髪のアルミン「エレン!」
コニー「……!」
(以下銀髪の)アルミン「エレン……!エレン!大丈夫?」
エレン「……ぐっ」ゲホッゲホッ
アルミン「エレン……」グスッ
コニー「……おいおい、どうした!?エレンはなんで吐いてんだよ!」
アルミン「だから……。まただよ。またお嬢様の食事に入ってたんだ」
コニー「なにが?」
アルミン「エレン。もうこんなの止めるんだ。奥様に頼んで違う人を……」
エレン「オレは平気だよ」ゴシゴシ
アルミン「……」
コニー「な……なぁ」
アルミン「……そんなにお嬢様のことが大事なの?」
エレン「……は?」
アルミン「……」
エレン「何言ってんだ。お前……」
コニー「なぁって」
コニー「……」
_____________
__________
______
男子宿舎
コニー「……」パチッ
コニー「……」
ジャン「……」スヤスヤ
マルコ「……」スヤスヤ
ムニャムニャ……クリスタ……
アニィ……グーグー
コニー「……」
ジャン「……ミ……カサァ……」zzz
コニー「……」
バシッ
ジャン「ふがっ!?…………ふっきん……」zzz
コニー「……」ポリポリ
コニー(喉乾いた。水飲も)
コニー「……」ペタペタ
コニー「……?」
エレン「……」
コニー「エレン?」
エレン「」ビクッ
コニー「お前も目え覚めちまったのか?」
エレン「コニーか……」
コニー「……」ボー
コニー(さっき夢ん中で吐かせちまったな)
コニー「すまねぇな……」
エレン「……?なにが」
コニー(まだ夜中だし)
コニー(水飲んだらもう一回寝れるな)
続きます
みてる
期待
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続きよみたいです(´・ω・`)