コナン「おっ、ついに完成したのか!」
阿笠「ほれ、光彦くんの抵抗を0にするスイッチじゃ」
コナン「サンキュー」
阿笠「くれぐれも悪用するんじゃないぞぃ」
コナン「そんなことしねえよ!」
〜学校〜
歩美「コナンくん、おはよー♪ 何やってるの?」
コナン「おはよう。光彦の机のレベルを測っているんだ」
歩美「レベルって、強さが分かるの?」
コナン「水平器を使って、平らにしてるんだ」
灰原「はぁ。誰にとっても下らないことを考えているのね…。吉田さん、行きましょ」
光彦「コナンくん、おはようございます」
コナン「おぅ、光彦。ちょうど良いところに来てくれた。今終わったところだ」
光彦「終わったって、何がですか。コナンスレって、ボクの待遇が悪いから正直嫌なんですよね」
コナン「良いから良いから。このスレでは簡単な仕事だから」
光彦「本当ですかぁ…」
コナン「ああ。机の上に立つだけだ」
光彦「机に仕掛けはなさそうですね…」
コナン「ほら、早く上がれよ」
光彦「こうですか?」
コナン「そうそう。それで、このスイッチを押すと…」
ポチッ
ツルツル
光彦「ぎゃうっ。足が滑って動けません! い、椅子も掴めないですっ」
コナン「はははっ。光彦の摩擦抵抗を0にしたんだ。もう何をしても、机の上で横になったまま滑って動けねえよw」
光彦「そんなぁ…」
コナン「掴めない椅子なんて要らないだろ。代わりにこれを置いてやるよ。特製の麻酔針だ」
ガタッ
コナンは椅子をのけて、麻酔針を設置した。
灰原「やっぱり、マジキチでも何でもない無駄スレだったわね」
コナン「は、灰原。要は、光彦が死ねば良いんだろ? 成功すれば毒針が刺さるんだから、それで満足じゃないか」
歩美「えっ、でも光彦くんは滑って動けないんでしょ。ずっと机で寝たままじゃないの?」
灰原「それが違うのよ」
光彦「わ、分かりました! 地球の自転ですね」
コナン「ああ。フーコーの振り子さ。家でゴロゴロしていたときに、このやり方を思い付いた」
歩美「フーコーの振り子?」
光彦「フーコーの振り子というのはですね、地球が自転していることを証明する方法の一つです」
光彦「振り子って、ずっと同じ方向に揺れていますよね。だから土台を回転させても、揺れる方向は変わりません」
光彦「逆に言えば、土台から見た場合、振り子の揺れる方向が変わっていくことになるんです」
コナン「いやあ、被害者がトリックの説明をするってのも、たまには良いものだな」
歩美「ということは、光彦くんは少しずつ机の上で回転して、仕掛けた毒針が刺さることになるのね」
光彦「それはいつのことですか?」
コナン「まあ、その位置だと昼休みには刺さるだろ。楽しみだなぁ」
歩美「そんなに待てな〜い」
灰原「だから、下らないと言ったのよ。仕方がないから、私が作ったスイッチを押すわよ」
光彦「何ですか、それは? 灰原さんが作ったものなら、ボクは喜んで頑張ります!」
灰原「慣性をリセットするスイッチよ。歩美ちゃん、そっちは西側だから移動しましょ」
歩美「うん」
ポチッ
光彦「ぐぼうっ」
光彦は窓を突き破り、飛んでいった。
その後、光彦の姿は確認されていない。
終わり
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません