お前「準備できたか？」

俺「ふふん！　バッチリなのです！」

お前「携帯は？」

俺「このカバンの中に……あ、あれ？」ｶﾞｻｺﾞｿ

お前「……」

俺「……えへへ」

お前「はぁ……取って来い」

俺「ねぇねぇ！　今日はどこ行くのっ？」

お前「そうだな……テキトーな山でも行くか」

俺「山かぁ……えへへ、ピクニックだねっ」ｷﾞｭｩ

お前「お、おい！　運転中は止めろよ！」

俺「ちぇー……」

お前「着いたら腕なんていくらでも組んでやるから、な？」

俺「！　うんっ！」

俺「えへへー。まだかなー？」

やめろ








やめろ

お前「車酔いはないか？」

俺「大丈夫だよ！」

お前「元気なのはいいが、あんましはしゃぐなよ？　今から山道だからな」

俺「大丈夫だってー！　ふふーん」



お前「やっぱりな」ｻｽｻｽ

俺「ぅぅ…… 」

お前「お、近くに川があるみたいだし、そこで少し休むか」

俺「うん…… 」

お前「全く……変わらんなお前も」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

俺「あっ……えへへ」ﾆﾍﾗ

俺「わー……綺麗な川だねー！」

俺「ひゃわっ……冷たい……」ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ

お前「回復早いな……単純というか……冷たっ！？」

俺「ふふー、おすそわけ！」

お前「そりゃどうも……お返しっ！」ﾊﾞｼｬｯ

俺「きゃう！　……やったなー！」ﾊﾞｼｬｯ

俺「……寒い！」

お前「はしゃぎ過ぎだ……って人のこと言えんか」

俺「もー、服がずぶ濡れだよ……」

お前「……」

俺「何？　……あー！　今えっちぃ事考えたでしょー！」

お前「ばっ……お前で欲情するか絶壁！」

俺「あ、酷い！　……これからだもんね！」

お前「どーだか……」

俺「むー……っくちゅん！」

お前「ほら、早く着替えとけ……」

俺「ふーんだ！　言われなくても着替えますよーだ！」ﾍﾞｰｯ

お前「全く……いつまでたっても子供だな……」

俺「おーい！　着替えたよー！」ﾌﾘﾌﾘ

お前「んー……ってまたベタな 」

俺「ワンピースだよっ！　どう？　どう？」ｸﾙｯ

お前「あー、似合う似合う」

俺「もー！」

お前「嘘嘘！　……似合ってるぞ」

俺「あっ、えっ……あぅ」

お前「よし、まだ先は長いぞー」ｽﾀｽﾀ

俺「あっ、待ってよー！　……もう」

お前「まだしばらく山道だが大丈夫か？」

俺「んー……まだ平気ー」

お前「キツくなったらいつでも言えよー」

俺「んー」

俺「てか、着替えなくていいの？」

お前「俺は乾きやすい服だし、体は強いからなー。どっかの誰かより」

俺「ぬぬ……風邪ひいたらウツしてやる」

お前「勘弁勘弁」

お前「……」

俺「……」

俺「あー……」

お前「……」

俺「退屈ー」

お前「外の景色でも見とけ 」

俺「飽きたー」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

お前「シートで遊ぶな」

俺「何か流そうよ」

お前「いいけど……これしかないぞ」ｶﾁｬ


<～♪

俺「あー、これ……」

<♪ｻｲｺﾞﾉ ｺｲﾝﾆ ｲﾉﾘｦｺﾒﾃMidnight D.J

俺「懐かしいねー」

お前「そんな前でもない気がするんだがなー」

俺「結構経ったよ……多分」

お前「そうかね……」

俺「おやじー」

お前「うるせぇ」

お前「っし、着いたぞ……」

俺「……ふみゅ」zZ

お前「まだ寝るか……おら起きろー」ﾕｻﾕｻ

俺「んきゅ……ついたのぉ？」

お前「着いたよ。ほら降りた降りた」

俺「んー……」ｺｼｺｼ

俺「空気が美味しいー……」

お前「ほら、行くぞ。少し山登りだ」

俺「はーいっ」


俺「ま、待ってぇ…… 」ﾌﾗﾌﾗ

お前「はぁ……ま、予想はしてたけどな。ほら、そこにベンチあるし少し休むか」

俺「はぁい……」ﾖﾀﾖﾀ

俺「ふーっ……っぱ！　もう大丈夫！」

お前「何分持つかね」

俺「むーっ！　大丈夫だもん！」

お前「はいはい……っし、まだまだ先は長いけど頑張るぞー」

俺「おー♪」