ミカサ「……歌劇兵団?」(507)


訓練場

???「…………」

エレン「誰だあの人?」

ミカサ「新しい教官?」

アルミン「新しい教官が派遣されるなんて話は聞いてないけど……」


???「…………」

アニ「…………」


???「…………」

サシャ(訓練サボってるのがばれとう?今だけは真面目にやらんと!)


???「…………」

クリスタ(見られてる…… もしかして)

ユミル「違うと思うぜ? あれは私らを値踏みしてる顔だ」


???「…………」

ミーナ(え?私見られてる?何で?)

見切り発車過ぎワロタ


食堂

ガヤガヤ…  

ギィィィ……

エレン「!?」

教官「静粛に!」

教官「そのままの姿勢でいい、先日王政府より新たな兵団を組織するという旨の下知があった」

教官「その名を歌劇兵団という」

ミカサ「……歌劇兵団?」

教官「ついては、今期訓練兵より数名がその歌劇兵団へと配属されることになる」

教官「後日、配属通知が届く。該当したものは謹んで受領するように。以上」

ザワザワ…

アルミン「……どうやら今日来てたあの人はその歌劇兵団って組織の人だったみたいだね」

エレン「歌劇兵団…… どんな兵団なんだ?」

ミカサ「わからない」


教官室

???「――――以上の面々をこちらにいただけないでしょうか?」

キース「……訓練成績上位の者が散見されるが?」

???「はい、彼女らが適任であると判断いたしました」

キース「新たに組織される兵団…… 歌劇兵団だったか?」

キース「各兵団の慰労と激励を、そして人民に娯楽を提供する組織だったか?」

???「はい」

キース「ハッキリ言う、気に入らんな」

???「…………」

キース「……しかし、勅令であるからして断わることもできん」

キース「人類の希望と成り得る素質のある者たちを引き抜く」

キース「……それだけの価値がこの兵団にはあるのか?」

歌劇兵団団長「はい」

サクラ大戦とコラボ?


後日

教官「それでは、先日諸君らに口頭にて伝えたように、歌劇兵団へと配属されることになった者の名を読み上げる」

教官「呼ばれた者は前へ」

コニー「あの話マジだったのかよ……」

マルコ「歌い、踊るんだったっけ?」

ジャン「そんな兵団なんて要るのかよ?」

教官「まずは、エレン・イェーガー!」

エレン「んなっ!?」

ジャン(よし!死に急ぎ野郎が消えた!これでミカサと……)


教官「次、ミカサ・アッカーマン」

ミカサ「!?」

ジャン「…ンだとぉぉおおお!!?」

教官「静粛に!」

教官「次、アニ・レオンハート」

アニ「……!?」


教官「――――以上、7名」

教官「本日の訓練課程を終えたのち、この7名は教官室まで配属辞令を受け取りに来い」

教官「それでは午前の訓練へと移る。急げ!」

サシャ「まさか私が私が呼ばれるとは……」

ユミル「……なんで私とクリスタがんなとこ行かなきゃならないんだ」

アニ「全員そう思ってるよ」

ミーナ「ミカサは?」

ミカサ「エレンが行くというなら私も行こう。エレン?」

エレン「行きたくねーよ、そんなもん。ていうか、何で俺が入ってんだよ!」

クリスタ「エレン以外は全員女子だもんね……」


訓練終了後、教官室

キース「……来たか」

7名「ハッ」バッ

キース「貴様らは明日付で歌劇兵団へと配属される」

キース「これが配属通知だ。受け取れ」

7名「…………」

キース「……どうした?」

エレン「……納得できません!」


エレン「自分には夢があります!」

エレン「巨人を駆逐し、この狭い壁内の世界を出て……」

エレン「外の世界を探検するんです!!」

エレン「だから自分は、調査兵団への配属を希望します!」

エレン「歌劇兵団への配属は辞退させてください!」

キース「……そうか」

キース「では、貴様に問う。敬礼の意味を覚えているか?」

エレン「はい、公に心臓を捧げる、ということです」


キース「その通りだ。故に貴様の意思など関係ない」

エレン「なっ……!?」

キース「命を差し出した以上、貴様の血の一滴に至るまでそれは公のものとなる」

キース「つまりはそういうことだ」

エレン「……確かに、心臓は捧げました」

エレン「しかし、それは人類のために命を懸けて巨人と戦う覚悟を示すもののはずです」

エレン「決して、歌や踊りのために我が身を投げ打ったわけではありません!!」


キース「……貴様の言うことは最もだ。私とてこの異例の事態にはいたく憤慨している」

キース「ここだけの話だが、通知が来たのは今期の成績上位のものばかりだ」

キース「歌劇兵団などという組織に持って行かれるのは全く、腹が立つ」

ミーナ(えっ!?私の成績って意外によかったの!?)

キース「しかし、勅命である以上背くことはできん」

キース「本来なら質問も拒否権も許されん特務だからな」

エレン「ですが!」

キース「……まずこの歌劇兵団の設立が決まったのはつい先日のことだ」

エレン「は……?」

キース「実は貴様らはその創設メンバーとして選ばれたのだよ」

ユミル(……ああ、ハゲの言いたいことはそういうことか)


キース「そこでだ、創設メンバーたる貴様らが確たる成果を上げられなかったとしたらば……」

エレン「……歌劇兵団は解体される、ということですか?」

キース「うむ」

キース「この歌劇兵団、設立のコンセプトはふざけているとしか思えない」

キース「そしてその必要性には疑問を抱かざるを得んな」

キース「王政府が何を考えているかはわからんが、そこまで真剣に取り組むものではないだろう」

キース「……貴様らが本訓練兵団に早急に復帰できることを願う。以上」

一旦終わり
さて、どうしようかコレ

お前はどうしたいんだ

>>9
コラボ……?
って感じですかね
>>19
「ドワォ」はさせたくないけど、着地点が見えぬ

その歌劇が貴族向けなのか庶民向けになるか

士気向上に繋がるならいいとは思うけどね
ファイヤーボンバーみたいな

よければお付き合いください


帰路

エレン「……とりあえず、歌劇兵団には行けってことか」

ミカサ「エレンが望むのなら、私が全力を持って歌劇兵団を叩き潰そう」

ユミル「……もしかして物理的に潰すとか考えてるか?」

ミカサ「そのつもり」

エレン「流石にそれは駄目だ」

エレン「素行に難ありとかで訓練兵団に復帰できなくなりそうだ」

ミーナ「……でもさ、それなら全然やる気出さないで歌劇兵団を潰しちゃっても問題じゃない?」

エレン「そうだな…… やる気を見せつつ成果は出さないか」

エレン「難しそうだけどみんな協力してくれるよな?俺は歌や踊りなんかじゃなくて、外の世界を冒険したいんだ!」


ユミル「まぁ、歌って踊る練習なんざバカバカしくてやってらんねぇしな」

ユミル(でも、あっちの方がクリスタが内地に行ける可能性が高いってんなら……)

クリスタ「……私も、戻りたい、かな」

ユミル(……まだ死にたいって考えてんのかよ)

エレン「ミーナは?」

ミーナ「私!? えーっと… ちょっと、やってみたいかなーとか」

ミーナ「あ、アニはどう?」

アニ「……内地に行けるってんなら吝かじゃないけど、歌や踊りってのは私の柄じゃないね」


サシャ「……私はですねー」

ミカサ「出てくる食事の質の良い方を選ぶ」

サシャ「失礼な!?」

エレン「違うのか?」

サシャ「んー…… ハッキリ違うとは言い切れないですね」

クリスタ「やっぱり」クスクス


男子寮

アルミン「そうか、やっぱり行くことになったんだね」

ライナー「しかし、男はエレンだけか(クリスタと一緒とか羨ましいなコノヤロー)」

ベルトルト「大変だろうね(ライナーがどんどん戦士じゃなくなってる気がする)」

エレン「まぁ、すぐここに戻ってくるつもりだけどな」

ジャン「この死に急ぎ野郎が!!ミカサまで巻き込みやがって……って」

ジャン「すぐに戻るってどういうことだ?」

エレン「団員がほとんどいなくて俺たちだけらしい」

エレン「だから、俺たちが成果をあげなきゃ自然消滅することになる」

ジャン「なるほどわかった。お前以外、最悪ミカサだけでも戻ってこれるようにしろ」

エレン「はぁ?」

ジャン「お前みたいな死に急ぎ野郎が上位にいるせいで、憲兵団入りしたくてもできない奴がいるんだ」

ジャン「だからお前は歌劇兵団とやらでバカみてぇに歌って踊っときゃいいんだよ!!」

エレン「何だと!?」


ライナー「やめろエレン、夜中にまで教官の怒鳴り声を聞きたくはない」ガッ

ベルトルト「同感だね」ガッ

エレン「わかったわかった!放せよ、服が脱げちゃうだろ!?」

マルコ「ほらジャン、エレンは移動の準備もしなきゃいけないし、ね?」ガッ

アルミン「ごめんねジャン、僕もライナーと同じ意見なんだ」ガッ

ジャン「チッ!エレン、お前はもう戻ってこなくていいからな!!」

エレン「なんだと!?」

ライナー「だから落ち着けよエレン!」グイッ

やいのやいの


翌日、歌劇兵団詰所

団長「みんな、良く集まってくれた!」

団長「突然の配属命令にさぞ戸惑っていると思う」

団長「こんなところに来るために兵士になろうとしたわけじゃない、そう考えている人もいると思う」

エレン「…………」

団長「ただ、まずは話を聞いてほしい。この歌劇兵団が担う役割のことを」


団長「……ハッキリ言うと、壁内の人々は将来に希望を見いだせていない」

エレン「そんなことはありません、そのために調査兵団がいます!」

団長「そうだね、確かにに壁外への進出という大きな夢を背負った調査兵団という組織

もある」

団長「だが、その死亡率、実際にあげた功績を顧みると正直言ってあまり芳しくない」

エレン「…………」

団長「ああ、だから調査兵団が不要だとかそういう話じゃない」

団長「つまり、壁内の人々は未来に不安を抱えている人が多いということさ」

団長「俺たちの目的はそんな人々に明日への希望を与えることなんだ」


団長「調査兵団が担うのは壁外の世界を取り戻す自由への希望」

団長「俺たちはそれとはまた違う夢を人々に与える役割を担う」

団長「歌や踊り、華やかな劇を通じてみんなに夢と希望を与えるんだ」

団長「人々にいっとき日常を忘れ夢の世界に遊んでいただく、そして明日への希望にし

てもらう」

団長「それが歌劇兵団なんだ!」

エレン「…………」



団長「……そして」チャッ

とりあえずここまで


これからどうなるのか楽しみだ

ここから太正ロマンのかほりが濃くなってきます


団長「有事の際、歌劇兵団はその任を解かれ、華撃兵団へと名を変える!」黒板カッカッ

団長「遊撃部隊として戦地に於いて兵士たちを鼓舞することが主目的だ」

エレン「……華撃兵団?」

団長「そう、華撃兵団だ」

アニ「駄洒落?」

団長「いやいや、そうじゃないよ」

団長「華撃兵団は近年発見された『霊力』、その力を巨人との戦闘に利用できるか」

団長「その検証のために造られた組織でもある」

ユミル「霊力?」

団長「いきなりそんなことを言われてもピンとこないだろう」

団長「だが、その力は確かに存在する。君たちが選ばれた理由もそれだ」

クリスタ「それってつまり……」

ミーナ「私たちにその『霊力』があるんですか?」


団長「そうだ、人は皆誰しも霊力を持っているんだ」

団長「しかし、普通の人は戦闘に活かせるほどの霊力を持っていない」

団長「それに一般人をいきなり戦闘に駆り出すわけにもいかない」

団長「だから、訓練兵団の中で最も高い霊力値を示した君たち7名に来てもらったんだ」

ミカサ「それなら」

団長「なんだい?」

ミカサ「訓練兵である私たちよりも実戦経験のある他の兵団の兵士の方が適任だったのではないでしょうか?」

団長「……調査兵団はその損耗率の高さから人員の削減はできない」

団長「そして駐屯兵団、憲兵団ともにそんな馬鹿馬鹿しいお話に付き合ってられないと断られてしまってね」

アニ「……それで私たちに押し付けられたってわけ」

団長「ハハハ…… 身も蓋もない言い方だけどその通りだね」


団長「……ゲフンゲフン、そして俺たち華撃兵団は最新の霊力研究をもとに開発された武器を手に戦うことになる」

エレン「どんな武器なんですか?」

アニ「…………」

団長「最初に言っておこう。実は全く新しい武器というわけじゃないんだ」

エレン「……え?」

団長「偶然できたものなんだが、使用者の霊力の媒介となる特殊な合成金属『シルスウス鋼』というものがある」

団長「それを利用して作られた立体機動装置とブレード、それが俺たちの武器になる」

団長「立体機動装置は霊力とガスを併用することで稼働時間を3倍近く確保できる」

団長「ブレードの方も、霊力を帯びさせることで少ない力でより鋭利に巨人の肉を斬ることができる」

団長「また、刃の耐用時間も長くなっている。それもこれも遊撃部隊として戦場を縦横無尽に駆け回るためだ」

団長「……だから、あっと驚くようなすごい秘密兵器があるわけじゃないんだよ」タハハ・・・


団長「ちなみに歌劇兵団として歌い踊るのはただ演劇のためにするだけのものじゃない」

団長「君たちが知っているかは知らないが、古来より歌舞音曲には凶手を沈め間を浄化する役割があった」

団長「また、神に歌と踊りを捧げることで平安や繁栄を求めるといったこともね」

サシャ「ああ、それならわかります。私の村でも神様に感謝する歌や踊りがありました!」


団長「うん、そして君たちも歌い踊ることで霊力を高めることにつながる」

団長「歌舞音曲は歌劇兵団にも華撃兵団にも必要不可欠なものなんだ」

団長「これが上手くいけば、人類の反撃の手段になるかもしれない」

団長「君たちにはその役目を担ってもらう。粉骨砕身の覚悟で頑張ってくれ!以上!」

一同「ハッ!」ババッ


歌劇兵団宿舎食堂

エレン「夢と希望を与える…か」

ミカサ「エレン?」

エレン「いや、なんでもねぇよ」

ミーナ「でも、歌と踊りでみんなに夢を与えるってさ、なんかよくない?」

アニ「そうかい?」

クリスタ「でも、本当にそんなことができるのかな?」

アニ「……さぁね」

ユミル「どうした?お前ら意外にやる気かよ?」ケラケラ


ユミル「しかし霊力ねぇ?いかにも眉唾もんだが」

クリスタ「具体的にどんな力なのか、聞けなかったね」

ミーナ「超能力、とかそんな感じかな?」

エレン「どうなんだろうな?まぁ、ほんとにピンとこねーけど」

アニ「巨人との戦闘に役立つって話だけど……」

ミカサ「すぐには信じられない」

ユミル「適当なことでっち上げてんじゃねーか?お偉方の娯楽のためによ」

サシャ「……訓練兵団と食事の内容は変わりありませんね」モグモグ

ユミル「芋女、話聞いてたか?」

サシャ「はい?」

団長「おーい、みんなぁ!」

エレン「団長……」


団長「午後からのことだけど、歌劇兵団は人手が足りなくてね……」

エレン「はぁ」

団長「悪いけど、午後からは訓練兵団と合同で戦闘訓練をしてもらうことになる」

団長「そして、今後も戦闘訓練や座学なんかは訓練兵団と合同で行っていく」

団長「ということでよろしく頼むよ。それじゃ!」

ユミル「……なぁ?大丈夫なのかここ?」

アニ「知らないよ……」


訓練兵団訓練施設

ライナー「お前ら!戻ってきたのか!?」

ベルトルト「それにしても、いくらなんでも早すぎないか!?」

エレン「……人手不足で合同訓練になるんだとさ」

ライナー「……大丈夫なのか、歌劇兵団って?」

エレン「知らねぇよ……」

大丈夫か?本日はここまで
妄想力を補充せねば・・・

なかなか、興味深い…
明日も待ってる。

嬉しいコラボ!支援

鼻唄で帝国華撃団歌っていた俺にはタイムリーなスレ

こういうのにアルミンがいないのは珍しいね、乙


俺の脳内におけるアルミンの影の薄さは異常…
思い出しても使い辛い… なぜだ?
続けます


歌劇兵団稽古場

団長「よし、まずは発声練習から始めていこう!」

団長「そしてこの人が発声及び演技指導をしてくれるコーチだ」

コーチ「はい、それではまず……おはようございます!!」

一同「おはようございます」

コーチ「……ごめんなさい、これ挨拶も兼ねてるけど大きな声を出す最初の練習なの」

コーチ「それを踏まえてもう一度大きな声で、ハイ!」

一同「おはようございます!」

コーチ「声が小さい!もう一度!!」

一同「おはようございます!」

コーチ「駄目です!そんな声では観客のもとまで届きませんよ!?」

コーチ「もう一度!おはようございます!!」

一同「おはようございます!」

コーチ「ダメダメ!とくにミカサさん!!」

ミカサ「!?」


歌劇兵団稽古場

団長「踊りも重要だ!しかし、たかが踊りということで舐めてかかってはいけない!!」

指導者「団長、少し声のトーンを下げてください」

団長「あ、ごめん」

指導者「団長はああ言いましたが、踊りを覚えるより先にやるべきことがたくさんあります」

指導者「まずは柔軟、今はまだ結構ですが、みなさん最低ここまでできるように指導していきますので」ベター

一同(……すげぇ)

ミカサ「それぐらいならもうできる」ベター

一同(ミカサすげぇ……)

指導者「でしたら、みなさんもできるということですね。今期の訓練兵の皆さんは大変優秀なようですし」

一同「!?」


ある日のこと

エレン「あ… 団長……」

団長「ん?どうしたんだい?」

エレン「あ、いえ、なんでもありません……」

団長「そうかい?でも、俺にはそうは見えないが……」

エレン「…………」

団長「…………言いにくいことかい?」

エレン「……いえ」

団長「そうか。じゃあ、俺は行くよ」

エレン「…………」


訓練兵団訓練場

キース「どうしたイェーガー!いつもの威勢はどうした!!」

エレン(わかってるよクソッ!たかが踊りの練習で全身の筋肉がこんなに痛いなんて……)

キース「カロライナ!その体たらくは何だ!!豚の方がよほどマシだぞ!」

ミーナ(そんなこと言われても~)

モブ男共(筋肉痛でプルプルしてるミーナがなんかエロい……だと?)

ライナー(ならばクリスタは!?)

ユミル(クリスタを変な目で見てんじゃねーぞ?)

男ども(こいつ直接脳内に・・・! いや、目線のみでこんなにも雄弁に語ってくるだと!?)

サシャ(豚は貴重なお肉!それに対してなんと失礼な!!)

キース(歌劇兵団に行った者たちを見る限り、かなり肉体に負荷がかかっているようだが……)

ミカサ「…………」ヒュッ ヒュッ

キース(アッカーマンの身体能力の高さにはほとほと感心させられる)


そんなある日

エレン「団長……」

団長「どうしたんだい、エレン?」

エレン「お聞きしたいことがあります」

団長「……この前、言えなかったことかい?」

エレン「はい」

団長「聞こう。どんなことだ?」


エレン「巨人を一匹残らず駆逐する、その為に俺は兵士になりました」

エレン「団長は違いますか?」

団長「…………」

エレン「……歌劇兵団の理念は素晴らしいものだと思います」

エレン「でも、やっぱり俺は納得できません」

エレン「歌って踊ってみせて、これが兵士のすることですか!?」

エレン「団長はどうしてこんなことに真剣に取り組めるんですか?」

エレン洗脳計画が始まったところで一時停止
さて、どう言いくるめるかな?


ダメだ、舌先三寸で丸め込める気がしない
よければお付き合い下さいな


団長「う~ん…… 難しいなぁ」

エレン「…………」

団長「歌劇兵団は華撃兵団でもある。巨人と一切戦わないというわけじゃない」

団長「それに、歌と踊りにだって人々に見せる以外の意味がある」

団長「しかし、エレンの言いたいことはそういうことじゃないんだろう?」

エレン「…………」

団長「……うん、上手くまとめられないけど俺の考えを言うべきだな」

団長「まずは、霊力かな?」

団長「ブレードの切れ味を高めるだけじゃなくて、治癒の力もあるらしい」

団長「まだまだ未知の領域だけど、研究が進めば巨人に対して有利に戦うことができるだろう」

団長「その研究の一端を担えるというのは、誉れ高いことだと思う」


団長「あと、敵は巨人そのものだけじゃないとも考えている」

エレン「……どういうことですか?」

団長「見えない恐怖、とでも言うのかな?」

団長「あの巨人を間近で見たときのその大きさ、浮かべている表情……」

団長「恐らく誰しも怖いと思うだろう。これを目に見える恐怖としよう」

団長「そして、直接相対しなくても壁の中には巨人に対する恐怖が蔓延している」

団長「壁の中の人全員が巨人を見たわけじゃないだろう。しかし、みな確かに巨人に恐れを抱いている」

団長「その見えない恐怖と俺たちは戦うんだ」


エレン「……よくわかりません」

団長「言ったろ?うまくまとめられないって」

団長「どう言えばいいかな?」

エレン「その見えない恐怖というのがあるとして、それと戦うとは?」

団長「うん、俺たち歌劇兵団は歌と踊りと劇を人々に見せる」

団長「でも、それが人々の心に届くとは限らない。所詮絵空事、ただのお話と鼻で笑う人もいるだろう」

団長「そんな風に絶望に心を蝕まれてしまった人たちの心に巣食う見えない恐怖」

団長「それを歌と踊りを通じて人々の心から払拭する」

団長「これが、見えない恐怖との戦い……かな?」

エレン「俺に聞かないでくださいよ」


団長「……そういう風に、俺たちはそんな人たちの心にこそ夢と希望を与えなくてはならない」

団長「絶望というのは簡単に人の心を掴んでしまう。しかもかなり根深くね」

団長「そういう風になってしまった人は生きたまま殺されているようなものだと思う」

団長「そんな人たちを助けるだけでなく、多くの人の心に光を与える。それが歌劇兵団の役目なんだ」

団長「なんて、大きな口を叩きすぎたな」タハハ・・・

エレン「…………」

団長「君が聞きたかったことの答えには全然なっていないと思う」

団長「聞かせてくれ、と言っておいてこの有様だ。……駄目だなぁ」

エレン「いえ、そんなことは……」



団長「……君を巻き込んでしまってすまない」

団長「でも、俺は人々の悲しい顔、苦しい顔なんて見たくないんだ」

団長「俺はみんなの笑顔を守りたい、人々に笑顔を与えたい」

団長「どうか、どうか俺の身勝手に付き合ってくれ!頼む!」

エレン「や、やめてくださいよ!、頭を上げてください!」

裏方「団長!頼んでた板木はどこですかい?」

団長「あ、ああ、すまない!今行く」

団長「すまないエレン、ちょっと席を外すよ!」ダッ

エレン「…………」

エレン「人々の、笑顔……」


ご都合主義のせいで、エレンさんマジちょろい
力尽きたので終わり

サクラ大戦知らないからどんな感じになるかわからない、ので、ワクワクしつつ待機

エレンさん人一倍巨人の恐怖については知ってるからな。思う部分があったのかもしれない。ちょろいけど。


エレンは犠牲になったのだ……古くから続くご都合主義の伝統……その犠牲にな……
そして、その犠牲者は彼一人ではない……続けます


ある日の歌劇兵団稽古場

一同「♪~♪~」

コーチ「エレンさん!声が低い!!」

エレン(しょ、しょうがないだろ!?)

コーチ「サシャさん、音程が違います!」

サシャ(もしかして歌にも訛りて出るん!?)

コーチ「そしてミカサさん、やっぱり声が小さい!」


ある日の歌劇兵団稽古場

指導者「はーい、一旦休憩に入りまーす」

ユミル「……はぁっ、あ~、疲れた」

クリスタ「お疲れ様ユミル、濡れタオル使う?」

ユミル「あ~、さすが女神。癒される~」ダキッ

クリスタ「きゃっ!?」

ミーナ「ユミル!クリスタだって疲れてるんだから」

ミカサ「……それにしても踊りがこんなに全身を使うものだったなんて」

アニ「今更だけど確かにね。普段どころか訓練でも使わないようなところの筋肉も余すことなく使っているみたい」

エレン「そうだよなー。でも、踊りやってから立体機動の時の身体の使い方が上手くなったような気がするんだよな」

サシャ「踊りの練習の成果ですかね?」

エレン「う~ん」


ある日のこと

エレン「…………」

ミカサ「どうしたの、エレン?」

エレン「いや、ここの人たちってさ。なんか……」

裏方「ケガ人が多い、ってか?」ハッハッハ

エレン「うわ!?」

裏方「はっはっは、まぁ、ここにいるのはほとんどが兵士をリタイアした奴ばかりだ」

裏方「巨人に腕や足を食われた奴、巨人の恐怖に屈して立ち直れなくなった奴……いろいろだ」

エレン「…………」


裏方「しかしだな、そんな夢を失った俺らのような奴でも誰かに夢を与えることができる」

裏方「もう巨人たちとは戦えないかもしれないが、人々のに笑顔を与えることはできるかもしれない」

裏方「そう団長に言われてな…… みんなここで頑張ってみることにしたんだよ」

ミカサ「…………」

裏方「ま、実際来てみりゃ顔が悪いってんでこうして裏方だがな」ハッハッハ

裏方「というわけで、俺らの分までよろしく頼むぜ色男!」バシーン

エレン「ってぇ!?」

裏方「あとお嬢ちゃんもな」ナデナデ

ミカサ「…………」


とある一室

???「……歌劇兵団の設立、並びに運営は当初の予定通りの形になりつつある。が」

???「どうかね?彼女たちの様子は?」

団長「よくやってくれています。ですが……」

???「どうした?」

団長「やはり自ら望んで歌劇兵団に志願したわけではありませんから、どうしても気もそぞろと言いますか……」

団長「この前も『歌と踊りなんて兵士のやることか』というようなことを言われてしまいました」タハハ・・・

???「そうか…… フム」


???「よし、一度彼女たちに実際にショウをやらせてみようか」

???「人々の心に何かを残すことができたなら……彼女たちにもなにか変化があるかもしれん」

団長「できるのですか!?」

???「ウム、何とかさせよう。あとは私に任せてくれ」

???「今日はもういい、身体を休めてくれたまえ」

団長「ハッ、失礼いたします」


バタンッ

???「……すまんな、実は王の勅命というのは嘘なのだよ」

???「しかし、こうでもしなければ誰も協力してくれん」

???「この華撃兵団構想は人類に新たな展望を齎すはずだ」

???「何としても軌道に乗せなければいかんのだよ……」


メアリー・スーがどんどん増えよる……
おやすみなさい

今日は来ないのかな?

再開
お付き合いください


歌劇兵団詰所

団長「みんな、聞いてくれ!初公演の日程と場所が決まった!!」

ユミル(マジかよ……)

ミーナ(ついに来ちゃった…… この時が)

団長「3か月後、このトロスト区の住民、主に子供を対象に行う」

アニ「練習できるのは3か月だけ?」

ミカサ「短いと思う」

団長「ん~、歌劇兵団が本格化した場合、春公演・夏公演・秋公演・冬公演の4回舞台に立つことになる」

団長「1年を4つに分けると3か月だ」

クリスタ「でも、私たちまだ素人ですし……それだけの時間じゃちょっと難しいかな、と」

団長「大丈夫、君たちには素質がある!」

団長「公演の内容は追って発表する。みんな、初公演に向けて頑張ってくれ!以上だ!」


歌劇兵団詰所

サシャ「強引に押し切られちゃいましたねー」

エレン「……なぁ、みんな」

サシャ「公演を失敗させて、訓練兵団に戻るって話ですか?」

ミカサ「覚えてたの?」

サシャ「失敬な!」

エレン「まぁ、サシャの言うとおり公演を失敗させようって話なんだが」

クリスタ「……見に来るのは子どもなんだよね?」

アニ「団長がそう言ってたしね」

ミーナ「……あんまり娯楽がないのは事実だし、子どもたちきっと楽しみにするよね?」

エレン「まぁな……」

ユミル「……チッ、ハッキリしねぇなオイ?」


ユミル「とりあえずお前はどうしたいんだ、死に急ぎ野郎?」

エレン「…………」

エレン「……やっぱり訓練兵団に戻って調査兵団に入りたい」

エレン「この気持ちは今も変わってない」

エレン「けど……」

エレン「歌劇兵団の人たちはコーチ達にしろ、裏方さんたちにしろ、みんな本気だ」

エレン「あの人たちのことを考えると、ちょっとな……」

ミカサ「…………」

エレン「それに団長の言う人々に夢と希望を与える、っていうのも少し興味がある」

エレン「でも、訓練兵団に戻れるよう協力してくれって言った手前、な?」

ユミル「……とにかくやるだけやってみたいってこったな?」

エレン「ああ」


ユミル「で、お前らはどうする?」

アニ「別に……」

クリスタ「私は、やってみたい、かな?」

ミーナ「……私も」

ミカサ「エレンがやりたいと言った。なら私の答えも同じ」

サシャ「わたしはどっちでもいいです。ユミルは?」

ユミル「クリスタがやりたいって言ってるからな。そこそこにやらせてもらう」

ユミル「……っつうわけで、初公演は真面目にやるってことで決まりか?」


歌劇兵団稽古場

団長「――――とまぁ、話の大筋はわかったかな?」

団長「それで配役だが……」

団長「王都を守る騎士団、緋の騎士はミカサ君に」

団長「続く騎士たちをアニ、ユミル」

団長「そしてクリスタ君、サシャ、ミーナにやってもらう」

団長「王都を狙う魔人、その配下はコーチたちにやってもらう。以上」

エレン「あ、あの!」

団長「ん?」

エレン「俺の配役は……?」

団長「……国民とか、兵士とかそういう細かい役回りだな」

エレン「なっ!?」


団長「まぁ、役としてはそれくらいだけどエレンには重要な役目がある」

エレン「……?」

団長「君にはこの劇の内容をすべて覚えてもらう」

エレン「ええっ!?」

団長「仮に万が一、彼女たちが舞台に立てなかったときに代役が必要になる」

団長「だから今回エレンに大きな役は当ててないんだ」

団長「エレンには大まかな内容を覚えてもらって、いざというときには代役を務めてもらう」

団長「よし!それじゃみんな、台本の読み合わせをしてみようか!!」

コーチ「いきなりすぎです団長」


ご都合主義のせいで、エレンさんマジちょろい
力尽きたので終わり

面白くなりそうなオーラがひしひしと伝わってくる

乙ですん


だ…大地よ 海よ そして生きているすべての みんな………
このオラに ほんのちょっとずつだけ 妄想力をわけてくれ…!!!


歌劇兵団稽古場

コーチ「みんないい調子よ!でも、ただ声を大きくするだけではダメです!」

コーチ「叫び声はいりません!しかしより遠くまで届かせるようなイメージでもう一度!ハイ!」

ミカサ「王都に我らのいる限り!」

アニ「悪の栄えることはない!」

ミーナ「どんなに苦しい戦いでも!」

クリスタ「自分自身の力と、愛する心を信じて戦う!」

ユミル「そして勝利を掴むまで!」

サシャ「私達は決して負けない!」

コーチ「そう、でももっと逆境を覆すような強い意志を込めて!」

指導者「……みんな、やる気を出してくれたようですね」

団長「ああ、やはり目標があるとないとではハリが違うんだろう」

指導者「勇者たち一行が都を支配しに来た大魔王を倒す、というお話ですが……」

団長「子どもたち受けしそうな話の方がいいと思ってね」


指導者「敵役は私たちになってますが、彼は本当にあれでよかったのですか?」

エレン「…………」

団長「ああ、エレンには舞台全体の流れをまとめて見てもらいたい」

団長「子ども向けだからね。子どもに近い感性を持つ人間の意見が聞きたいんだ」

団長「それに彼には華撃兵団・花組の隊長をやってもらうことになる」

指導者「彼に?」

団長「ああ、だから彼女たちをまとめる役割を担ってもらわなくてはならない」

団長「そのためにもエレンには彼女たちを一歩引いた目線で見てもらう」

コーチ「エレンくん、今の彼女たちの演技どう思います?」

エレン「……やっぱり俺、こういうのよくわからないです」

コーチ「わからないならわからないでいいの!どう感じました?」

エレン「えっと、どう言えばいいんだ…… その」

指導者「……大丈夫でしょうか?」

団長「ああ、きっと大丈夫だよ……」


訓練兵団訓練所

ハンナ「聞いたよ~、今度ここの区で初公演するんだって?」

アニ「……まぁね」

ハンナ「ああ、なんでその日が休みじゃないのかな~」

アニ(なんで私に話しかけてくるかなぁ)


ライナー「聞いたぞ、今度ここの区で公演するんだってな?」

エレン「おう」

ライナー「そうか、休みの日だったら見に行けたんだがなぁ」

ジャン「おいエレン」

エレン「何だよジャン」

ジャン「お前の役は何だ?」

エレン「……端役だよ」

ジャン「よし、ならそれでいい。じゃあな」

エレン「……何なんだよ、ジャンの奴」


歌劇兵団稽古場

指導者「ここは殺陣の場面!伸びやかな表現などいりません!動きのキレと緩急を意識して!!」

ミカサ「………ッ!」

アニ「…………」

コーチ「演技はまだまだ精進しなければなりませんが、踊りに関してはミカサさんは素晴らしいものがありますね」

団長「ああ、今期の訓練兵団の暫定成績1位は伊達じゃないということかな」

コーチ「アニさん、ユミルさんも光るものがありますが……」

団長「どうしたんだい?」

コーチ「しっ」

エレン「……なぁ、アニ、ユミル」


コーチ「……私が指摘しようとしたこと全部、彼に盗られてしまいました」

団長「うん、やはり彼には今後も演出や演技指導として頑張ってもらおうかな?」

コーチ「未来の隊長ですからね。指導者としてのスキルを身に着けてもらいましょうか」

指導者「……それでは、エレンさんに実際どうやるかやってみせてもらいましょう!」

エレン「ええっ!?」

指導者「あなたは団長から台本の内容、踊りに至るまで全て把握するように言われていたはず」

指導者「それに陰からずっと見ていたんです。できないはずがありません!」

指導者「さぁ、お手本を見せてあげて!!」


ミカサ「頑張って、エレン」

サシャ「バシッと決めちゃってください!」

クリスタ「期待してるよ!」

アニ「あんなこと言ったんだ、ちゃんとできるんだろ?」

ユミル「頼むぜエレン大先生!」

ミーナ「ほらほら~」

エレン「……クソッ、見てろよ!」

団長「……公演が楽しみだな」

コーチ「ええ……」


う~む……
ここらで終わり

>>92の前にこれが抜けてた


アニ「なに?」

ユミル「あん?」

エレン「なんていうか…… お前らもうちょっと役に入り込むっていうのか?」

エレン「なんか見ててさ、まだお前らはお前らのままだ」

アニ「…………」

エレン「俺みたいな端役ならともかく、お前ら主役みたいなもんだろ?」

エレン「それがぎこちないっていうか、恥ずかしがってる感じじゃダメだと思う」

ミカサ「私も同じことを考えていた。やるからには真剣に」

ユミル「歌劇兵団なんざ叩き潰そうって言ってた奴がねぇ……」ボソッ

ミカサ「ユミル?」ゴゴゴゴゴ……

ユミル「ヘイヘイ……」

読んでるよー


訓練兵団訓練所

ジャン「くっそ、死に急ぎ野郎め…… なんで前より立体起動のキレが増してんだよ!歌って踊ってるだけじゃねぇのかよ!?」バシュッ

ミーナ「はぁあああ!」ザシュッ

ジャン「ミーナまで動きが良くなってやがるし!」ゴォォオオオオオ・・・

ジャン「元々成績上位だったミカサとアニは…… 随分と先進んでやがるなぁ畜生!」パシュッ

ジャン「あのベルトルトもついてくのがやっと、って感じか」ゴォォォォォォォ・・・

ジャン「何なんだよ歌劇兵団……」カキンッ

コニー「知らねーよ、っと」ザシュッ

ジャン「コニーてめぇ汚ねーぞ!!」パシュッ


キース(ミカサ・アッカーマン、基より類稀なる素質を見せていた)

キース(しかし、その技の冴えと立体機動術は以前よりも洗練されている)

キース(アニ・レオンハートも同じく)

キース(サシャ・ブラウスも全体の技能が上がっているが、何より仲間との連携を覚え始めたのが大きい)

キース(それもこれも、歌劇兵団への異動が原因であると考えられる)

おっ来てたか


キース(クリスタ・レンズも馬術には秀でていたものの斬撃や立体機動術は平均的だった)

キース(しかし、奴も身体の使い方が上手くなっており全体重を一撃に乗せられるようになっている)

キース(そして何よりミーナ・カロライナだ)

キース(座学にせよ何にせよハッキリ言って非凡なるものは何も持っていなかったが)

キース(歌劇兵団に移籍後は立体機動も斬撃も全身を上手く使えている)

キース「それにしても、しなやかで滑らか、それでいて鋭いとてもいい動きをしている」

キース「この兵団にも踊りを訓練として取り入れるべきか?」


歌劇兵団稽古場

エレン「だからサシャ、動きが一拍遅れてる」

エレン「周りを見てから動くんじゃない、周りと同時に動くんだ」

サシャ「……ははは、まだ覚えられてなくて」

エレン「あのなー、いいか?ここは……」

指導者「エレンはすごいですね。もうほとんどの動きを覚えてしまってます」

コーチ「台詞もね」

団長「いつ誰が抜けてもいいように大体の内容と動きを覚えておいてくれ、って言ったんだけどね」

団長「まさかここまでとは…… 完璧と言ってもいいくらいだ」

コーチ「ここに来たとき一番反発的な目をしていたんですけどね」

団長「俺たちの熱意が伝わったんだよ、きっと」

指導者「そうだといいんですけどね」


サシャ「ふぃ~、もうエレンが私の代わりにやってくださいよ~」

エレン「いや、俺はいざというときのために覚えてるだけだから。ほら、見ててやるからもう1回」

サシャ「……エレンは意地悪です。わかりました!やればいいんでしょ!やりますよ!!」

サシャ「その代わり、今日の夕飯のパンは私のものです!いいですね!?」

エレン「なんでだよ!?」

クリスタ「……すごいなー、エレン」

ミーナ「一番嫌がってたのにね」

ミカサ「エレンはやればできる子」

アニ「……本当にアンタはあいつの母親みたいだね」

ユミル「こりゃ真剣にアイツと役変わってもらう算段でもつけようかね?」ケラケラ

まいていこう(by大嵐ぃ~浩太郎です!)
終わり

毎日、楽しみにしてる


毎日…だと……? これは遠回しに「毎日やれ」との要求なのでは……!?
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル  戦々恐々としながら続けます


歌劇兵団詰所

団長「みんな聞いてくれ!明日より、通し稽古を始める」

団長「従って、訓練兵団との合同座学、合同訓練はしばらくの間なしとなる。以上!」

一同「了解!」

ミーナ「……通し稽古かー」

クリスタ「最初から最後までやるんだよね?ちゃんとできるかな……」

ユミル「大丈夫だって、女神様の可愛さがあれば多少トチってもなんとかなる」

アニ「それは大丈夫じゃないだろ」

サシャ「そうです!いざというときはエレンと変わってもらえばいいんです!」

ミカサ「最初からエレンを当てにしてはダメ」

エレン「選ばれたからには全力を尽くすべきだろ」

楽しみにはしてるけど無理はするなよ


歌劇兵団稽古場

コーチ「ミーナのセリフが早い!先にクリスタのセリフ!!」

ミーナ「は、はい!」

コーチ「焦り過ぎよ、落ち着いて」

サシャ「そうですミーナ、落ち着いて落ち着いて」

ミカサ「……一番ミスの多いあなたがそれを言う?」

ユミル「くくっ、どの口が言うって奴だな」

サシャ「あはは…」

コーチ「はいはい、いじめないの」

――――――――――――
――――――
―――


指導者「クリスタ!指先から力が抜けてるわ!」

クリスタ「くっ」

指導者「本番は衣装も来てるんだからこの倍は体力を使うのよ!これぐらい序の口!!」

サシャ「ファイトですよ!クリスタ!!」

ユミル「……芝居はさておき踊りとか殺陣はほぼ完璧なのな、サシャの奴」

アニ「一度身体が覚えたら二度と忘れないタイプなんじゃない?」

ミーナ「頭使うより身体使う方が得意だったもんね」

――――――――――――
――――――
―――


サシャ「……ぷはぁっ」

サシャ「いやー、通してやってみると難しいですね~」

クリスタ「全部覚えたつもりだったんだけどなぁ…」

アニ「そう、覚えちゃいるんだ。もうちょっと回数を重ねればできるようになるよ」

ミーナ「あとは体力ね…… 本番用の衣装がどんななのかわからないし」

ミカサ「本番ということは観客に見せるためのもの。見栄えが重視されると思う」

ユミル「だとしたらマジで本番には倍の体力使いそうだな……」

エレン「お疲れさん。ほら、タオルと水」

ミカサ「ありがとう、エレン」

エレン「まぁ、俺はお前らほど疲れてないしな。端役だし」


アニ「ねぇ、それならこのか弱い乙女と役を変わってくれない?」

エレン「か弱い乙女?お前が?何言ってんだ?」

アニ「…………」スクッ

エレン「な、なんだよ?」スパァンッ

エレン「痛ッ!?」ビターン

サシャ「あの様子ならアニは本番でも体力持ちそうですね」

ミカサ「……何をしているの、アニ」ゴゴゴ・・・

ユミル「いや、あれはエレンが悪いだろ」

ミーナ「やめなよミカサ!」

コーチ「ミカサはあれがなければねぇ?」

指導者「同感」

団長「う~む、女性とは……難しいものだな」


ここを見てくれている方たちがそういうものを期待しているとは思わないが明記しておきます
「このSSで この花京院典明にエレミカ・エレアニ等の特定カップリングによるイチャイチャは決してない!と思っていただこうッ!」
「ついでにエレンハーレムもッ!」
寝落ちします

きっとアニにもか弱い所はあるはず・・・多分

花京院!貴様!このSS練り込んでいるなッ!?

楽しみに待っています


花京院「答える必要はない」
楽しみにしてるとの言葉を励みに、そしてプレッシャーとして続けます


訓練兵団訓練場 立体機動練習施設

団長「さて、今日は座学の時間ということで訓練兵たちは学舎にいる」

団長「そして、訓練兵団のご厚意により立体機動術の訓練施設をお借りできることになった」

団長「そこで今回は通し稽古はやめて、以前に話していたシルスウス鋼を用いた華撃兵団用立体機動装置を一度使ってみてもらおうと思う」

エレン「……見た目はそんなに変わんないな」

ミカサ「重量も軽いわけでも重いわけでもない」

団長「その通りだけど、調整自体は君たち個人個人の霊力の質に合わせてある」

団長「見た目はそのままだが、理論上では今までよりも自由度の高い機動ができるはずだ」

団長「ただ、先日まで使っていた立体機動装置と比べるとない分最初は動きにくいかもしれないけどね」

サシャ「使ってみなくちゃわからないってことですね」

団長「ああ、これが終わったら裏方さんたちに感想を言ってもらって順次再調整していくつもりだ」


団長「さて、ガスと霊力の併用による実稼働時間の延長も特徴の一つだが、今回はそれを確かめるものじゃない」

団長「もう一つの特徴である霊力による姿勢制御、慣性並びに重力制御等を体験してもらうことが主目的だ」

団長「ワイヤー自体にも霊力を通しやすいよう加工、体に巻きつける固定用ベルトにも霊力をよく通す繊維が使われている」

団長「最初はうまくいかないかもしれないが、頑張ってくれ!」

ユミル「……そもそも霊力の使い方とか教えてもらった覚えはないんだが?」

アニ「そうだね。体験してみろって言われてもどうしていいかわからないよ」

団長「……う~ん、考えるよりも感じろ、と言うか……」

ミーナ「そんな適当な……」


団長「でも、実際そんな感じなんだ。まぁ、論より証拠かな?」

団長「霊力というのは自分の意志に呼応していると言うべきか……」カキン

団長「ああ、ちなみにこのブレードもシルスウス鋼が使用されている」

団長「さて、俺は今から……あの大岩を斬る」スゥッ

エレン(あの大岩って…… あのデカいのか?)

団長「……君たちには見えるはずだ。俺の意志に呼応した霊力が」ポウッ・・・

クリスタ「!? 団長が……光ってる?」

サシャ「うっすらとですけど……確かに」


団長「俺の斬ろうとする意志に呼応した霊力をブレードに乗せ……」

団長「――――狼虎滅却……」

ユミル(ロウコメッキャク?なんだそれ?)ハハッ

団長「おう!」カッ

団長「紫電一閃ッ!!」ズバァッッ 

マップタツ!

一同「!?」


団長「……という感じで、霊力は発揮される」

団長「俺は霊力をこういう風に戦うことくらいにしか使えない」

団長「でも、誰かを助けたいという気持ちに呼応して治癒能力を発揮することもできるらしい」

団長「立体機動においても同じような感じで自分の意志に応じて霊力が発揮され、立体機動に反映されるはずだ」

団長「よし、それじゃ一度やってみてくれ!」

ミーナ「………・・・」スッ

団長「ん?どうかしたのかい?」

ミーナ「あの~、団長みたいに叫ばなくちゃいけないんでしょうか?ロウコメッキャクゥ~、とか……」

ミーナ「あと、技の名前も考えなくちゃいけないんでしょうか……?」


団長「……まぁ、強制はしないけど」

エレン「気合を込めるって意味じゃ声を出すのはいいと思うんだけどなぁ」

ユミル「ああいうのは芋女やコニーみたいな奴にやらせときゃいいんだよ」

サシャ「いえいえ、獲物を前にして大声を上げるなんて以ての外です!」

サシャ「狩りにおいてはいかに獲物に位置を悟らせないか…… これが成功のカギですから」

エレン「なるほど、逆に注意を惹きたい場合は大声を出すってことか」

サシャ「そうですね~、複数で狩りをするなら有効な手かと」

ミーナ「巨人と戦う時にも応用できるかな、それ?」

ミカサ「多分いけると思う」

団長「そうだ!敢えて大声で巨人の注意を惹き、そこに気合を込めて必殺の一撃を叩き込む!!」

アニ「で? 基本はいつもの立体機動装置と変わらないんだよね?」

団長「あ、ああ、うん……」


団長「よし、気を取り直して……」

団長「総員、立体機動に移れ!」

一同「了解!」パシュシュシュシュシュシュッ・・・



団長「……技の名前を叫ぶのは大事だと思うんだけどな」


浪漫のない必殺技なぞ断じて必殺技ではなぁいッッ!!!
寝落ち

技名を叫ぶと威力上がるのは常識ですよぅ

――――――――――――
――――――
―――

団長「……みんなお疲れ!それでどうだった?使ってみた感想は?」

アニ「……正直言って、それほどでも」

ユミル「まぁ、最初から期待してなかったが、こんなもんだろ」

団長「……そっか」ショボーン

ミカサ「……強いて言うなら、加速の時にちょっとだけ楽だった?」

クリスタ「えっと、初めてで、まだ自分に合わせた調整ができてなかった時の立体機動装置よりは使いやすかったです!」

サシャ「そうですか?私は別に……」

ミーナ(この子、ミカサとクリスタの必死のフォローを……)


団長「ハハハ…… まぁ、初めて使ったわけだしね」

エレン「まだ俺たちは上手く霊力を使えてないってことですか?」

団長「有体に言えばそうなるね」

エレン「……そうですか」

ミーナ「まぁ、あんな大岩斬れる気がしないし……」

クリスタ「もっとうまく使えるようになったらあれぐらいできるようになるのかな……?」

団長「そこは個人の資質もかかわってくるね」


団長「俺のように戦うことに霊力特性が特化している人ならできるようになると思うけど……」

エレン「それって、俺はどうなんですか!?」

団長「いや、霊力の質は大体わかっているが、個人の特性はまだわかっていないんだ」

エレン「え?」

団長「俺はある程度霊力の使い方がわかっているから特性が出てくるけど、君たちはまだ使いこなせているわけじゃない」

団長「これから徐々にわかっていくと思う。多分エレンは俺と近いな」

団長「……さて、それじゃここを引き上げよう」

一同「了解」


団長(……まだ彼女らの霊力特性はわかっていない)

団長(ただ気になるのはアニとユミル、そしてエレン)

団長(この3人の霊力の質はよく似ている。そして普通の人の霊力と比べると少し違う)

団長(エレンは特異な霊力……『触媒』としての力を備えているからだが、他2人にその力はない)

団長(しかも、実は3人と同じ質の霊力の持ち主が104期訓練兵の成績上位者にあと2人いた。)

団長(でも、ここにいる7人より霊力値が低かったし、何より上位候補を9名も引っ張っていくのは悪い)

団長(そう思って、あの2人の引き抜きはやめたけど…… 5人の共通点はいったい何なんだ?)

クリスタ「団長、遅いですよ!」

ミーナ「置いて行っちゃいますよ~?」

団長「ああ、ごめんごめん。今行くよクリスタ君、ミーナ」

団長(一応俺は彼女たちの上官のはずなんだけど…… 親しみを持ってくれていると捉えるべきか)タハハ・・・


エレン・イェーガー?「ん? な、なんだ? なぜ私がこんな所に?」

エレン・イェーガー?「…え? 何か一言? あ、う~む、そうだなあ…」

ギリアム・イェーガー「ヒーロー戦記もよろしく…って、これはまずかったかな?」

おしまい

再開


歌劇兵団詰所

団長「――――というわけで今日は一度出来上がった衣装を着てもらう」

ミーナ「わぁ、すっごーい!」

ユミル「へぇ、このご時世に結構いい布使ってんじゃねぇーか。もったいねぇ」

アニ「……歌劇兵団が睨まれるのもわかるね」

クリスタ「……そうだね。やっぱり人が見るわけだからきれいな服がいいんだろうけど」

サシャ「この一着を我慢すればもう少し食料が……」

ミーナ「み、みんな……?」

団長「おーい、どうしたー?せっかく作ってもらった衣装なのにみんな暗いぞー?」

エレン「まぁ、とりあえず着替えてみろよ」

団長「もしかしたら前測った時と大きさが変わっているかもしれないからね」

一同「…………」ジー・・・


団長「……じゃ、出ようかエレン」

エレン「はい」ガチャッ

バタンッ

団長「…………」

エレン「……………」


-----------LIPS-------------
 体が勝手に・・・(団長)
 体が勝手に・・・(エレン)
 大人しく待つ
----------------------------
15分レスなし=タイムオーバー

よし、タイムオーバー


ガチャッ

ミカサ「みんな着替え終わった……」

団長「………グー」

エレン「スー……」

ミカサ「……寝てる?」

クリスタ「え?これだけの時間で?」

サシャ「立ったまま寝てますね」

ミーナ「せっかく愛しのミカサがきれいな衣装着たっていうのに……起きなさい!」ユサユサ

ミカサ「……そういうのじゃない、エレンは家族」カァァ

アニ「ほら、団長も起きなよ。仕事中だろアンタも」ユサユサ

ユミル「しかし立ったまま寝るなんて器用な奴らだな」ケラケラ


団長「あ~、ごめん。寝ちゃってた……」

エレン「ごめん……」

ミーナ「いいっていいって、疲れてたんでしょ?それよりこれ見て、どう?」

団長「うん、みんなよく似合っているよ」

ミカサ「……エレン、どう?」

エレン「お、カッコイイな!」

ミカサ「……カッコイイ ……ありがとう」ショボーン

クリスタ(かわいいとか、せめてよく似合ってるって言われたかったみたいだけど……)

ミーナ(劇の役が騎士だから……エレンも鈍いし)

サシャ(しかし褒められてはいるので……複雑な乙女心ですね!)


――――――――――――
―――――
―――

コーチ「みんな、よく似合ってるわ」魔人スタイル

クリスタ「コーチ、かっこいい……」

コーチ「ふふっ、アリガト」

指導者「私はどう?」魔人軍スタイル

サシャ「凛々しいです!とっても」

キャイキャイ


団長「……さて、着てみた感じはどうだい?どこか苦しいとかないか?」

アニ「別に……」

ミカサ「…………」フルフル

ミーナ「大丈夫です。みんなは?」

サシャ「私は少しきついですね~。胸のところが」

エレン「」ピクッ

ユミル「反応してんじゃねーよ」

団長「コーチ、見てあげてくれ」

コーチ「はい…… あら、これは確かにきつそうね」プニ

サシャ「あっ…」

ミーナ「」ピクッ

アニ「何でアンタが反応してんのさ」

「耳をすませば」のせいで鬱気味・・・ 寝う


歌劇兵団稽古場裏手

エレン「…………??」キョロキョロ

団長「おや?どうしたんだエレン」

エレン「団長…… 裏方さんたちを知りませんか?華撃兵団用の立体機動装置の調整のことで相談したいことがあって」

団長「ああ、ちょうど交代の時間だからな。今は会えないよ」

エレン「交代?」

団長「公演も近づいてきているだろ?裏方さんたちは会場の準備に行ってるんだ」

団長「裏方さんたちは二班に分かれて、片方がここに残ってもう片方が設営に走ってくれている」

エレン「ここでやるんじゃないんですか?」

団長「うん、設立当初はその予定だったんだけどね」


裏方「おお、団長!戻って来やしたぜ」

団長「ちょうど良かった!エレンが立体機動装置のことで相談したいことがあるらしいんだ」

団長「戻ってきてすぐで申し訳ないけど、やってくれないかい?」

エレン「だ、団長!あとでいいですよ!」

裏方「大丈夫だ、エレン!俺は周りに檄飛ばすだけで別に疲れてねぇからな!」ガハハハハハ

エレン「あ、そですか……」

裏方A「……よく言うぜ、お人好し」ボソッ


歌劇兵団稽古場

団長「よし、衣装も仕上がったし衣装を着たまま稽古だ!」

サシャ「はい!もうきつくありません!」

団長「それはよかった。さて、いよいよ本番も近づいてきている!みんな、しっかりやってくれ!!」

一同「了解!」


指導者「さぁ、裏方さんたち!準備いいですか?」

裏方'S「うーす」

指導者「じゃあ行くわよ!ハイッ!!」パァンッ

エレン(以前、顔がどうとかで舞台に立てないと笑っていた裏方さんだけど、出番があった」

裏方A「セイヤァァアア!!」

裏方B「ヌァァァ!?」

エレン(物語の始まり、王都に攻めてきた魔人軍と兵士たちの闘いだ)

裏方「ふん!」

エレン(台詞は雄叫びかやられたときの叫び声だけだけど……)


団長(魔人軍相手に奮闘する兵士たち、徐々に魔人軍を押し返し始める。だが……)

コーチ「なかなか頑張るではないか。よい、私が出よう……)

エレン(動き出した魔人、なんとたった一人で兵士たちを蹴散らしてしまう)

ユミル「はぁぁぁ!」ガキンッ

コーチ「ふん、他愛なし」ブンッ

ユミル「うわぁぁ!?」

アニ「次は私が相手だ!」

エレン(残った兵士が戦うも魔人にその剣が届くことはなかった……)


コーチ「……少し疲れたな。それに駒も大分失ってしまった。どれ、引き上げるか」

アニ「くぅ… 待て……」

コーチ「一月…… 一月経ったらまた来る。そう伝えておいてくれ」

コーチ「それでは……」マントヒルガエシッ

団長(魔人は一気に城を攻め落とさず、一か月後にまた来ると言い残し撤退してしまう)

ユミル「う、うう… うわぁあああああああ!!!」

エレン(そして、生き残った兵士が悔しさと怒りの歌を歌いあげる……)


――――――――――――
――――――
―――

指導者「はい、一旦休憩!」

団長「え?」

指導者「慣れない衣装でいきなり通し稽古は無茶です!」

コーチ「まずは何回かに分けて動きを確かめていきましょう」

団長「あ、うん……」


ユミル「……はぁ… 動きづれぇ」

ミカサ「お疲れ様、どう?」

アニ「稽古着の時とは全然違うね。でも、思ってたほど動きづらいわけじゃない」

エレン「……いけそうか?」

ユミル「この程度ならな」


good night

おつ。

おっつ


――――――――――――
――――――
―――

ミカサ「頼む!僕と共に魔人と戦ってくれ!!」

コーチ(『緋の騎士』と呼ばれる若き王族の護衛騎士)

コーチ(王族の護衛が主任務だから、数日前の魔人軍との戦いに参戦できなかった)

団長(一か月後にまた魔人が来ると聞き、怯える人々を見ていても立ってもいられず緋の騎士は王に直訴する)

団長(魔人と戦わせてくれ、と)

指導者(その熱意に負け、王は緋の騎士に魔人と戦うよう命令する)

指導者(しかし、魔人はとても強い。緋の騎士は一緒に戦ってくれる仲間を探すが……)

サシャ「すまない、私はやはり……戦えない」

ミカサ「そんな…… 君はどうだ?」

クリスタ「……ごめん!」ダッ

ミカサ「待ってくれ! ……待て!」

団長(魔人の恐怖に屈した同じ王族の護衛騎士に、共に戦おうとする意志を持つ者はいなかった)

アニ「貴様、魔人と戦うつもりらしいな」

ユミル「奴は強い。貴様の腕で立ち向かえるのか?」シキン

ミカサ「……試してみるか?」

エレン(仲間を探す緋の騎士の下に生き残った兵士たちが訪れる。そして始まる戦い)

指導者「ユミル!」

エレン「」ビクッ

指導者「今のじゃダメ!もっと腕を上げて!!」

ユミル「……チッ」

指導者「もう一度アニから!……ハイッ!」

アニ「……貴様、魔人と戦うつもりらしいな」

ユミル「奴は強い。貴様の腕で立ち向かえるのか?」シャキン

指導者「そう!いいわ、続けて!!」


団長(緋の騎士の腕を認め、共に戦いたいと告げる2人の兵士。そしてそこに現れる……)

ミーナ「あれからずっとどうするべきか考えていた……」

ミカサ「お前たち……」

サシャ「ああは言ったが、私たちとてやはり騎士!王都を守る戦いにこの身を投げ打たずして何とする!!」

クリスタ「お願いだ、私たちも共に戦わせてほしい!」

エレン(魔人の恐怖を振り払い、護衛騎士から3人の仲間が集まってくれた)

6人「例えこの身が燃え尽きようと、王都の平和のため!私たちは、力の限り戦い続ける!!」

6人「ここに誓おう!そして高らかに叫ぼう!我ら、その名を『緋の騎士団』!!」

エレン(そして6人で戦いへの決意と覚悟を歌う……っと)


団長「こうして王都の平和を守る6人の戦士!『緋の騎士団』が誕生した!!」

コーチ「団長、ナレーションに力を入れ過ぎです」

団長「ごめん……」


―――――――――――
――――――
―――

団長「どうだい、一通り終えてみた感想は?」

ミカサ「大丈夫。台詞と動きを間違いさえしなければ、体力に問題はない」

アニ「右に同じ」

クリスタ「私もいけます」ハァ ハァ・・・

ミーナ「通しても大丈夫です!」ハァ ハァ・・・

サシャ「私も大丈夫ですけど、ミカサとアニほどじゃありませんね……」ハァ・・・ ハァ

ユミル「ま、いけるだろ」ゴキュゴキュ

ユミル「…っはぁ、ほら、クリスタ」

クリスタ「ありがとう」ゴクゴク

団長「よし、皆はもう上がってくれ。後の始末は俺たちでやっておく」

コーチ「しっかり体を休めるのよ。マッサージの必要な人は言ってちょうだい」


ご都合主義のせいでこれから先こんな物語で感動させられる民衆の扱いになみだなみだ……
おわり

おつおつ

自身もって書いてけばいいよ

おつ


歌劇兵団詰所

裏方C「う~ん…… よし、もう上がっていいよ」

ミーナ「……こういうこと言っていいかわかりませんけど」

裏方C「ん~、なに?」

ミーナ「絵を描くときってもっとジィッ……と見て描くものだと思うんですけど」

裏方C「う~ん、立体起動でドジって片目が潰れたおかげでどんなものでも一目見たら完全に覚えられるの」

ミーナ「え?」

裏方C「そんなことよりまだまだ練習しなきゃなんでしょ?ほら、宣伝用の絵は僕に任せて行った行った」

ミーナ「……はい」

裏方C「うん…… 次の人~」

エレン「はい」

裏方C「あ、君はいいや。宣伝になるような役はやってないだろ」

エレン「なっ!?」


歌劇兵団稽古場

ざわ… ざわ…

サシャ「……なんだか今日は人が多いですね?」

クリスタ「見たことない人たちばっかりだけど…… 何だろ?」

ユミル「さぁな?」

コーチ「あの人たちは駐屯兵団の軍楽団の皆さんよ。無理を聞いてもらって来ていただいたの」

サシャ「軍楽団?」

コーチ「そうよ、公演の時にもお世話になるわ。貴方たちも挨拶に行っておきなさい」

ユミル「へぇい…… っと、どうしたクリスタ?」

クリスタ「演奏するみたい……」


団長「おっととと……」グラグラ

アニ「……その荷物は?」

団長「やぁ、アニか」

団長「ちょうど今駐屯兵団の軍楽団が来てくれていてね。そのお礼に飲み物とかを……とと」グラグラ

アニ「何もいっぺんに運ばなくても…… 持つよ」

団長「ああ、ありがとうアニ。……おや?」

ミカサ「……エレン?」

アニ「アイツならここにはいないよ」

ミカサ「そう」

団長「ああ、ミカサ君!エレンを探すのは急ぎかい?」


ミカサ「急ぎというわけじゃないけど……」

団長「なら後で一緒に探すから、これを運ぶのを手伝ってくれないか?」

ミカサ「……わかった」

エレン「あ、団長」

ミーナ「ミカサとアニもいるわ」

団長「まるで俺が困っているのをわかっているかのようにみんなが集まってくれている……」

団長「ありがとうみんな!残りも取ってくるから何人か先にそれを運んでおいてくれ!!」ダッ

アニ「まだあるの!?」


――――
―――
――
ジャァァァ ン・・・




サシャ「……ほぇ~」

クリスタ「すごいね……」

ユミル「……ここの連中とは比べもんにならねぇな」

コーチ「気圧されてちゃだめよ。主役は貴女たちなんだから」

クリスタ「……はい!」

コーチ「ふふっ、いい返事ね。それじゃちょっと向こうに用事があるから」パタパタ


クリスタ「……他の兵団にも協力してくれる人いてくれたんだ」

ユミル「奇特な奴もいたもんだ」

サシャ「そーですね。とりあえず挨拶しに行きましょう」

団長「それならコレを持って行ってくれるかい?」

ミカサ「あの人たちに差し入れ」

エレン「10個あるから俺と団長で2つ、あとはお前らで1個ずつな」

ミーナ「どうしたの、アニ?」

アニ「……アイツのことだから『ここまで運んだんだからお前ら2つな』とか言うもんだと」


駐屯兵団に軍楽団とかあるのか?知ーらね!
それはさておき、サクラ大戦にも「ミカサ」って出てくるんだぜ!
分からない人は「サクラ大戦 ミカサ」で検索だ!
きっと「政治談議で盛り上がるヤンキー」を見たような気分になれるだろう……
おやすみ

おつ!


訓練兵団訓練場 立体機動練習施設

ミカサ「…………」パシュッ

裏方「来たなお嬢ちゃん!さすがの一番乗り!!」グイ

モケーイ『……』ガコッ ギコギコギコギコゴギギ

ミカサ「…………」スパッ

モケーイ『……』ギャア

アニ「……フッ!」シュパッ

モケーイ『……』イテェ

エレン「ロウコメッキャク……」ゴォォォォォォォォ

エレン「カイトー・ランマッ!」シャキィンッ

モケーイ『……』グハッ


裏方A「……いや~、見事なもんだ。バターみたいにかるぅく斬りやがる」

裏方「嬢ちゃんたちもすげぇが、それを支えるのがシルスウス鋼製の刃よ!霊力次第でその切れ味は普通の刃の3倍にも4倍にもなる!!」

裏方A「切れ味が上がった分、余計な力を加えなくてもサパッと斬れるんだよな」

裏方「おうよ!変に力も入れなくていい、だから体力を余分に使うこともねぇ」

裏方A「そこに加えて霊力とガスの併用でワイヤーを巻き取る華撃兵団用立体機動装置!実稼働時間が普通のに比べて大分伸びた!」

裏方「うんうん、遊撃部隊として戦場を駆け巡ることになる華撃兵団にピッタリの長時間の戦闘に特化した装備群よ!!」


裏方B「そうそう、斬撃もいいが立体機動もすごい!ワイヤーを使ってるはずだが…… 見ろよ、あの動き」

サシャ「♪~」ヒュン ヒヒュン

ミーナ「ハッ!」パシュッ

クリスタ「…………」シュウウウウウウ・・・

ユミル「よっ……と」フワッ

裏方A「……ありゃ文字通り宙を舞ってるな。舞だよ舞、慣性とかその辺全部うまぁく使ってよ、優雅っつうのか?」

裏方「ウォール・ローゼに躍り出る天使たち、暁に、ア、激情を照らしだす乙女……」

裏方A「巨人どもをバッタバッタと切り捨てて、正義を示すのだァ~ってとこだな!」

裏方B「……まさかオメェら酒が入ってるか?」

裏方「んなわけねぇだろうが!嬢ちゃんたちと一緒に直前まで立体機動装置の調整をしてたんでい!!」

裏方A「万が一があっちゃあるめぇ!一滴たりとも呑んじゃあいねぇよ!」 カッ

裏方「おっと、団長のお出ましだ」 ギュォォォオオオオオオ・・・


ダンッ

団長「……やぁ、見ていてどうだい?彼女たちの動きは」

裏方「いやぁ、流石のもんですよ。人類最強と謳われるリヴァイ兵長にだってそう遠くないうちに追いつけるんじゃないですかい?」

裏方A「全くで、人類最強の兵団の誕生も近いですなぁ!」

団長「うん、でも彼女たちはまだ実戦を経験していない。これはあくまで訓練、本番で結果を出せなきゃ駄目なんだ」

団長「現実は厳しい。どれほど訓練を重ねても、実戦でそれを発揮できなければどんなに優秀な人物だろうと死んでしまう……」

裏方B「お堅いですなぁ、団長。ここは素直に褒めてあげましょうや」

団長「そうだね、すまない」 カッ

4人「!?」  ゴォォォォォ…


もういい、ここまでだ……
点は描ける、けれども点と点を繋げる線が描けない……

おつおつ!

わかるよその気持ち


ダンッ

キース「……素晴らしい動きだな。ヒヨッ子共とは思えんほどに」

団長「キース教官……」

裏方「ほぉ、やはり見事な腕前ですなぁ。元調査兵団団長の肩書は伊達じゃありませんな!」

キース「褒めても何も出んよ。しかし、奴らに追い越してやろうと思ったが追いつくのがやっとだ」

裏方B「でも出発したのはだいぶ後なんでしょ?それでここまで来るってのはやっぱりすごいですって」

キース「世辞はよせ。しかし、奴らにあの動きを可能とさせているのが『霊力』なるもの…… ということか」

団長「はい」

キース「何を世迷言をと思っていたが、こうして目の当たりにさせられるとな。……実に素晴らしいものだと思う」

団長「ありがとうございます」バッ

キース「敬礼などせんでいい、時間が空いていたのでな。個人的に見に来ただけだ」

裏方「へぇ」


キース「ここに来たのは訓練兵団の視察でなどはない、ただの見物だよ」

団長「そうでしたか…… やはり彼女たちが?」

キース「歌劇兵団…… 有事の際は華撃兵団と名を改め巨人と戦うと聞いている」

団長「その通りです」

キース「確かに奴らは強くなった。訓練課程では教わらぬ筋肉の使い方を踊りを通じて学んでいるようだ」

キース「立体起動訓練の際にも目を見張る動きを見せていたが、専用の装置を使えば更に上を行く動きが可能とはな」

キース「しかし、しかしだ。私はどうしても歌劇兵団には納得がいかんのだ」

団長「…………」


キース「霊力なるものの向上に歌舞音曲が効果的であるとも聞いてはいる。だがな……」

キース「それぐらいであれば何もわざわざ新たな兵団を創るまでもない。未来ある彼らを引き抜くほどではない。そうとしか思えんのだよ」

キース「……過ぎたことを言っても仕方ないな。さらばだ」パシュッ

裏方「…………」

団長「キース教官!」

キース「ん?」

団長「もしお時間のよろしいときがまたあれば、一度彼女たちの練習の様子を見に来てください」

キース「……考えておこう」バッ   ゴォォォォォォォォ・・・


歌劇兵団稽古場

団長「どうだい、調子は?」

エレン「悪くないと思います。俺もあいつらも」



ミカサ「そうか、一緒に戦ってくれるか!」

ユミル「はい、緋の騎士殿と共に戦えること、光栄に思います」

アニ「私たちは二振りの剣として、これより貴方と共にあります」

ミカサ「ありがとう、ありがとう…… これで3人!」

ミーナ「待ってくれ!」

ミカサ「!?」


コーチ「もう私たちが指摘する必要はほとんどありませんね」

指導者「あの子たち同士で指示を飛ばし合ってるし」

団長「演劇なんて初めてだったろうに…… 大したものだ」

エレン「……元はと言えば、団長がそんな初めての人間を無理矢理引き抜いたんでしょーが」

団長「はっはっは!俺の目に狂いはなかった!!」

エレン「そんなんでごまかせると思いますか?」


団長「ハハハ…… ああ、そうだ。あの人は来てるかな?」

エレン「逃げる気ですか?……って誰をお探しです?」

団長「いや、ちょっとね……」

団長(キース教官…… 今日も来てくれていない、か)

団長「やっぱりまだ受け入れてもらえてないんだろうなぁ……)

エレン「?」

アニ「…………」チョイチョイ

エレン「あ ……忘れてた!」ダッ

団長「あれ、エレンが忘れるなんて珍しいな?」

コーチ「ですね」クスクス


歌劇兵団の有用性はどこにあるのか?……勢いって怖い
おしまい

おつ!

いよいよ本番の日も近いね、おつつ!


トロスト区・公演用舞台(急造)

団長「さて、裏方さんたちが作ってくれたのがこの舞台だ」

エレン「……すっげー」

ミカサ「大きい、広い」

クリスタ「これを裏方さんたちが……」

ユミル「これなら歌劇兵団が潰れてもおっさんらの将来は安泰だな」ケラケラ

裏方「おいおい、初公演も済んじゃいねえってのにもう俺たちのクビの話かよ」

裏方A「そうならねぇように頑張ってこの舞台を拵えたんだ。しっかり頼むぜ」

ミーナ「はい!頑張ります!」

サシャ「せっかくこんな立派なのを用意していただいたんですからね!」

アニ「…………」


――――
―――
――


団長「……っと、ここに駐屯兵軍楽団が配置される」

団長「大体こんな感じだな。何か質問はあるかい?」

一同「……………」フルフル

団長「よし、じゃあ簡単に芝居の練習をしよう。ただし、音楽はなし、やるのも一部だ

けだ」

ミーナ「? どうしてです?」

コーチ「ここでの感覚を掴むのが目的よ。まだはここではやらないわ」

指導者「早いうちに先に内容がわかっちゃうとねぇ……」

団長「そうだな…… 全員が舞台に立っている場面をやろう!えーっと……」ペラペラ

エレン「俺に全部覚えろって言っといて自分は覚えてないんですか!?」


華撃兵団某所

団長「……どうだい?そろそろわかってきたか?」

研究員「う~ん、断言はできひんな。情報が少なすぎるて」

団長「断言できなくてもいい、今わかっていることを教えてくれ。今後の指導方針の参

考にしたいんだ」

研究員「多分やけど…… アニはん、エレンはん、サシャはん、ミカサはん、ユミルは

んは攻撃系」

研究員「ミーナはんとクリスタはんは特殊系やね」

団長「……そうか、俺の予想と変わらないな」」


団長「それで?」

研究員「だから情報ないってゆーてるやろ」

団長「…………」

研究員「……3人の霊力の質の違いのことやろ?何もわかってへんよ」

団長「そうか、ありがとう」

研究員「私かてめっちゃ気になってるから最優先で調べてるけどな、何回でも言うで?



団長「情報が少なすぎる」

研究員「……わかってんにゃったら聞こうとすんな!あほ」

団長「ははっ、ごめんごめん」

研究員「ごめんなんかいらんわ!悪いと思っとんなら訓練兵んとこの2人も連れてこん

かい!!」

団長「いいっ!?」

メアリー・スー……
これまで

おつおつ


歌劇兵団稽古場

団長「……いよいよ一週間後が本番だ」

団長「そこで今日やることだけど、とりあえずは書割とか小道具とか必要なものの搬出だね」

団長「班分けはここに書いてある。各自、それぞれの場所に言って班長の指示に従ってくれ」

団長「以上だ。では歌劇兵団、出発せよ!」

一同「了解」

研究員「待って!これのここんとこの塗装が3mmはみ出しとんねん!」


――――――――――――
―――――
―――

団長「みんな、お疲れ様!一旦休憩にしよう」

一同「は~い……」

団長「ハハッ、思ってたより大変だったろう?」

エレン「そうですね……」

団長「休憩が終わったら、花組のみんなは自分の衣装と小道具をチェックしてくれ」

団長「それが終わったら今日はそこまでだ。後は自由にしていい」

7名「了解」

団長「さてと…… 行ってくるよ」

クリスタ「どちらへ?」

団長「馬車を貸してくれた駐屯兵団のピクシス司令にお礼を言いにちょっと」

団長「軍楽団のこととかもあるしね」


クリスタ「ピクシス司令が協力してくれてたんだ……」

ユミル「トップを抱き込んだか…… でもピクシス司令ってあれだろ?」

アニ「『生来の変人』……だったっけ?」

ミーナ「ちょ、ちょっとアニ……」

ミカサ「でも、その人が変人だったおかげで歌劇兵団は円滑に動けてる」

エレン「そうだな」

サシャ「……私たちも同行した方がいいんじゃないでしょうか?」


駐屯兵団司令室

団長「本日のことも含め日頃からの格別のご配慮、感謝いたします!」

ピクシス「いや、ワシャお主の上司じゃないからのぉ、そこまで固い挨拶せんでも……」

団長「ハッ!」ビシッ

ピクシス「……で?横におるのが花組さんかの?」

ユミル(さん?)

エレン「はい!」

ピクシス「おお!よう来てくれた!!」

団長「では、手前からミk」

ピクシス「いや、自分で自己紹介してもらおう」

団長「……じゃあ、手前から」

ミカサ「……ミカサ・アッカーマンです」


――――
―――
――

エレン「エレン・イェーガーです!」

ピクシス「うむ…… 皆めんこいのう」

ユミル「……」ピクッ

ピクシス「ところで団長殿、例の件は?」

団長「はっ、招待客として司令を貴賓席にご案内する手筈は整っております」

ピクシス「それは重畳!ふぉっふぉっふぉ」

ミーナ(癒着?)

サシャ(職権乱用?)

クリスタ(お世話になってるんだからそれくらいはいいんじゃないかな?)

ピクシス「……うぉっほん、もう下がってくれて構わんぞ」

ピクシス「諸君らの名演を期待しておる。それではの……」スッ

カチャ・・・   バタンッ

団長「……よし、戻ろうか」


参謀「……ピクシス司令」

ピクシス「参謀か、なんじゃ?」

参謀「出過ぎたことを言わせていただきます。なぜ歌劇兵団に肩入れなさるのです?」

参謀「彼らが全く無価値な存在であるとは言いませんが、何もここまで力添えしなくとも……」

ピクシス「……ワシも話を聞いたときはここまでする気はなかったんじゃがのう……」

参謀「……?」

ピクシス「花組さんがみな別嬪さんでな……」

参謀「オイ」

ピクシス「あ、一人男じゃった」

参謀「司令、そこじゃないです。もっと根本的な部分です」

今更ながらキャラ崩壊注意
そしてこれまで

おつおつ。


トロスト区・公演用舞台(急造)

団長「……振り返ってみると、あっという間だったな」

一同「…………」

団長「泣いても笑っても明日が本番だ。みんな、覚悟はいいな!」

一同「…………」バッ

団長「今日は特にどうしろとは言わない。各々、明日のためにやっておくべきだと思うことをやってくれ」

団長「以上だ」


エレン「……で、お前らはどうする?」

クリスタ「私は練習しておきたいな」

ミーナ「私も私も」

アニ「私は休みたいんだけど……」

サシャ「でも、練習するにはみんないてくれないとだめですよね?」

ユミル「そんなときのためにコイツがいるんだろーが。なぁ、エレン」

サシャ「そうです!どの役も覚えてるエレンがいてくれれば問題ありません!」

アニ「……じゃ、私は」

ミカサ「アニ」ジッ

ミーナ「えー」

サシャ「じー……」

アニ「…………」ハァ・・・

アニ「……私もやるよ」ヤレヤレ


団長「……やってるな」

コーチ「でも…… この公演を終えたとき、まだ彼女たちはここに残ってくれているのでしょうか?」

指導者「どうかしらね?やる気は今も見せてくれてるけど……」

研究員「残ってもらわんと困る!団長一人だけじゃ全然情報が得られんて……」

団長「まぁ、霊力の研究だけなら続けられると思うよ。訓練兵団のキース教官も興味を持ってくれているし」

研究員「なら別にええわ」

指導者「ドライだな~……」

研究員「でも、この1回で歌劇兵団が終わるっちゅうのはイヤやな」

コーチ「そうね……」

団長「……今は初公演を成功させることだけを考えよう。そこから先どうするかは……彼らに任せる」


当日

団長「……本日の夜、俺たち歌劇兵団の初公演が行われる」

団長「ここに至るまで俺たち自身の努力、様々な人の協力があった。それに応えるためにも……」

団長「そして何より、舞台を見に来てくれる人たちのため!全員、全力で臨め!!」

団長「歌劇兵団、出撃せよ!」

総員「了解!」バッ

総員(……出撃?)


訓練兵団教官室

キース「……結局一度も練習を見に行けず終いでこの日を迎えてしまったか」

教官「どうされましたか?」

キース「いや、何でもない……」

教官「ああ、今日は歌劇兵団の初公演でしたね」

キース「……そうだな」

教官「その時間なら抜けてもらって結構ですよ。視察ということにしておきますので」

キース「何でもないと言ったが?」

教官「……私たちだってあいつらを持って行かれたのにはムカッ腹が立ってるんです」

教官「持ってくだけの意味はあったのか、我々を代表して確かめてきてください」

キース「……わかった、ここは任せるぞ」


クリスタ「お客さんどれくらい来るのかな……?」ソワソワ

サシャ「素敵な宣伝の絵を描いてもらいましたからね。きっといっぱい来ますよ!」ソワソワ

ミーナ「いっぱいかぁ…… それはそれでねぇ~」ソワソワ

ミカサ「……緊張する」ソワソワ

アニ「見てる奴がいるかいないかだけでしょ?」ソワソワ

ユミル「だな」ソワソワ

団長「大丈夫だよ、君たちなら」

エレン「団長、その恰好は?」

団長「本番だからね、俺も戦闘服に着替えたんだ」

エレン「……戦闘服?」

団長「そう!これが俺の公演用の戦闘服、モギリ服だ!!」

一同「…………」

団長「おーい、どうしたみんなー?」


――――
―――
――

裏方「おう、その書割は使うのは終盤だ。奥に置いとけ」

裏方's『うーい』

裏方A「小道具の点検はどうなってる?大丈夫なのか?」

裏方's『うーい』

裏方B「指示書きは消しとけよ!お客さんに見えちまったらことだぞ!」

裏方's『うーい』

研究員「あ~、ここも塗装がはみ出しとるやないの!誰か緑のペンキ!!」

裏方's『…………』

研究員「あ、『コイツまたなんか言うとる』とか思ってるやろ?」


―――――――――――――
――――――
―――

ざわ… ざわ……

エレン「そろそろ会場だけど…… なんか騒がしいな」ソワソワ

アニ「気になるんだったら外を見てみれば?」ソワソワ

エレン「やだよ」ソワソワ

ミカサ「…………」バッ

ミーナ「ミカサ?」

ミカサ「…………」ツカツカツカ… バンッ!

ヒトノナミー ドコマデモー

ユミル「……おお、以外と集まってんな」ドキドキ

クリスタ「うわぁ… 緊張してきた……」ドキドキ

サシャ「まだ開場してないんですよね… あわわわわわ」ドキドキ


エレン「結構いるな……」

アニ「見たくないんじゃなかったの?」

エレン「うるせぇ、こうなったら見ておかねぇと余計緊張しちまうだろ」

ミーナ「見た方が緊張しちゃうと思うよ?私みたいに……」カタカタ

クリスタ「そうだね、震えてきちゃった……」

ユミル「大丈夫だって、いつもと同じようにやりゃいいだけなんだ」

サシャ「そう言うユミルもいつもの落ち着きがないですよぉ」カタカタ

ミカサ「……あ」

エレン「どうしたミカサ?」

ミカサ「あそこ……」


エレン「あれは……」

ミカサ「ピクシス司令」

サシャ「一番前に並んでますね」

ミーナ「え?招待客だから並ばなくてもいいんじゃないの?」

アニ「早く見たくてしょうがなかったとか?」

クリスタ「司令って忙しいんじゃ……」

ユミル「どんだけ見たいんだよあの爺さん……」

エレン「あ、開場した」


ガチャッ

コーチ「さぁ、開場したわよ。みんな舞台袖に移って」

サシャ「……いよいよ、ですね」

クリスタ「やるっきゃない!だね」

アニ「いつも通り、いつも通りに……」

ミーナ「最初の台詞は……」

ユミル「お前ら落ち着け」

ミカサ「………エレン?」

エレン「……よし、行くか!」


公演用舞台・入口

団長「いらっしゃいませ」

キース「…………」

団長「キース教官」

キース「……視察で来た。空いているか?」

団長「……はい、あちらへどうぞ」


舞台袖

コーチ「間も無く開演よ。4人とも準備いい?」

4人「はい!」

ユミル「頼むぜ、お前らが外したらこの後やりにくくなるからな」ケラケラ

アニ「変なプレッシャー与えるんじゃないよ」

エレン(あ、ハンネスさん…… サボりかよ!)

研究者「時間や!ほないくでぇ!!」ヒソヒソ

裏方's『ほいさぁ!』ヒソヒソ

コーチ「……さぁ、いってらっしゃい」

一同「はい!」


舞台

ミカサ「ようこそみなさま!これほどのお客さまに囲まれて、私たちはなんと幸せでしょう!」

クリスタ「この気持ちを伝えたくて、歌い、踊ります!」

サシャ「さぁ!幕が開いた今、夢の世界が始まります!」

ミーナ「今宵は心開き、ひとときの夢を楽しんでいって下さい!!」

4人「イッツ・ショウタイム!」


むっ、SOS信号キャット。
しーきゅーしーきゅー、待っていろ知らない人、いま助けに猫が行くゼ・・・・・・!

ついに本番か

期待してる

おつ!

ごめんage

劇団に入れるのアニじゃなくてアルミンにしときゃよかった…… 勢いって怖い

ん?書き込む前に上がってた?
コメセンキューです。
再開


――――物語が始まる。


平和な王都、そこに突如としてに攻めてきた魔人軍。


それを兵士たちが迎え撃つ。歴戦の古強者は魔人軍徐々にを押し返し始める。


だが


遂に動き出した魔人、たった一人で兵士たちを蹴散らす。


残った兵士が戦うも魔人にその剣が届くことはなかった。


しかし魔人軍も大きな深手を負っていた。


魔人は一気に城を攻め落とさず、一か月後にまた来ると言い残し撤退した。


生き残った兵士が悔しさと怒りの叫びを上げる。


兵士たちが負けた。


その噂は瞬く間に王都を駆け抜けた。


人々は次なる魔人の襲来を恐れ、逃げ惑う。


しかし、逃げる場所などないと絶望に打ちひしがれる。


そんな民衆の嘆きを見て、立ち上がった一人の若き騎士がいた。


人呼んで「緋の騎士」


緋に染め上げられた鎧を纏った騎士は自らが仕える王のもとを訪れた。


王族たちの護衛、それが騎士に与えられた職務だったが彼はその任をを放棄するつもりだった。


王都が平和なら騎士は王にその身を捧げることに何の躊躇いもなかった。


しかし、希望を失った人々を目の当たりにし、騎士は今守るべきは王族ではないと確信した。


鍛えた技の数々は平和を脅かすものを討たんと研鑽を積んだものだった。


そして、王都を守るために死んだ兵士たちに報いるべきだとも感じていた。


王は頼れる騎士が自分のそばを離れるのを嫌がった。


だが、その決意が金剛石よりも硬いと悟り、王は騎士に魔人討伐の命を下したのだった。


緋の騎士は魔人との決戦への準備を始めた。


しかし、流石に一人で魔人軍に勝てると思えるほどの自信家でもなかった。


彼は共に戦ってくれる仲間を探すことにした。


だが、彼と同じ王族の護衛騎士の中に協力してくれる者は一人もいなかった。


魔人の圧倒的な力、そこからくる恐怖は民衆だけでなく騎士たちにもその影響を及ぼしていたのだ。


意気消沈しつつも、騎士は例え一人でも勝って見せると決意を新たにした。


その時だった。


二人の兵士が緋の騎士のもとを訪れた。


先の魔人軍との戦いで五体満足で生き残った数少ない兵士たちだった。


魔人の強さを誰よりも知る二人は緋の騎士に問う。


<お前は奴に勝てるのか?>


騎士は剣技でもってその問いに答えた。


幾度か剣戟を交わすと、二人の兵士は突如として緋の騎士に傅いた。


<試すような真似をして申し訳なかった。どうか共に戦わせてほしい>


共に戦うと言ってくれた兵士二人に感謝の言葉を述べ、緋の騎士はその手を取った。


これで魔人と戦う戦士は3人、そしてそこに現れる3人の人影。


それは先日緋の騎士の嘆願を断った護衛騎士たちだった。


その足は震えていた。彼らは魔人に対する恐怖を未だ乗り越えられてはいなかったのだ。


しかし、彼らは勇気を奮い立たせ魔人と戦う覚悟を決めてここに来たのだ。




6人「例えこの身が燃え尽きようと、王都の平和のため!私たちは、力の限り戦い続ける!!」



6人「ここに誓おう!そして高らかに叫ぼう!我ら、その名を『緋の騎士団』!!」



緋の騎士団の研鑽の日々が始まった。


期日は一ヶ月、されど本当に魔人が一ヶ月待つとは限らない。


今より少しでも強く、速く、鋭く、高く。


己の技を、仲間との絆を高め合う日々。


しかし、心なき民衆か彼らの行いを嘲り笑う――――


研究者「あれだけの兵士が倒されたんだぞ!それをたった6人で倒すぅ?」

研究者「無理に決まってるだろ!お前らも兵士たちのように無意味に死ぬだけだぞ!!」

アニ「……無意味に死んだ?私の仲間たちは無意味に死んだ。お前はそう言うのか!?」

研究者「そうさ!あれだけの兵士がいてほとんどやられた!何の成果も上げられずにな!!」


キース「…………」ピクッ


ユミル「口が過ぎるぞ貴様ァ!」バッ

研究者「ひっ!?」

ミカサ「待て!……抑えるんだ」

ユミル「………チッ」キン

研究員「…は、ははっ!脅かしやがって!スタコラサッサ」


ミカサ「……確かにあの人の言う通りだ。今のままでは彼らの、兵士たちの死は無意味だ」

アニ「なっ!?」


ミカサ「だからこそ僕たちは戦わなければならない。彼らの死を無意味にしないために」

ユミル「…………」

ミカサ「兵士たちは王都を、人々を守るために戦い、そして死んだ」

ミーナ「…………」

ミカサ「このまま奴に王都を明け渡してしまえば、兵士たちの死はそれこそ無意味になってしまう」

サシャ「…………」

ミカサ「王都を、人々を守るため」

クリスタ「…………」

ミカサ「そして、兵士たちの死に報いるため僕たちは戦う!」

ミカサ「そうだろう、みんな!」

一同「おお!」


キース「……フム」



――――そうして迎えた一月後の決戦の日。


緋の騎士団の下に生き残った兵士たち全員が駆け付けた。


頼もしい援軍を得た騎士たちが迎え撃つのはおどろおどろしき魔人軍。


剣を手に、闘志を身体に、勇気を心に、死んだ兵士たちの遺志を魂に。


再び決戦の火ぶたが切って落とされた――――

おつおつ~!

やっと追い付いた!
応援してるぜ

おつ

歌劇兵団→華撃兵団のくだりぐらいでトロスト区以外にも訓練兵いたよね?と思い出すも騙し騙しここまでやってきました
続けます


エレン(魔人軍下っ端と戦うのは兵士たち。で、やりあってる裏方さんたちが徐々にはけて……)

コーチ「ふむ、では私の相手はお前たちということか!」スッ

ミカサ「そうだ!来い!!」

指導者「いえ、ここは私にお任せ下さい」ザッ

指導者「先の戦いは貴方様の御意思に従い手を出しませんでしたが、傍から見ていて奴らの力は余りに稚拙」

指導者「貴方様と二度も剣を交える資格はありません」

団長(前の戦いの時には姿を見せなかった魔人の側近が現れる)

サシャ「まずは私を倒せ…… そういうことか」

指導者「その通り、尤も貴様らごときに倒されるはずもないがな!!」


エレン(だがしかし、一か月の間研鑽を積んだ緋の騎士団の力は側近を圧倒する」

クリスタ「はぁっ!」

指導者「ぐぁぁああ!ば、ばかな!?これほどの力を身に着けていたとは……」

コーチ「もういい、どけ」

指導者「いいえ、まだ私は負けておりませぬ!お下がりくださいませ!!」

コーチ「……どけ」

指導者「私にも意地があります!まだ戦わせてください!!」

コーチ「どけと言った」ブスッ

指導者「グフッ …………どう、して」ドサッ

ミーナ「なっ!?」

コーチ「私の命令に二度も背くとはな。思い上がりも甚だしい」

団長(なんと魔人は側近を自ら切って捨てる)


裏方C「騎士様ァ!我らも共に戦いまする!!」

ミーナ「みんな!」

コーチ「ほぅ、手下は皆やられた…… ということか」

ミカサ「そうだ!残るはお前一人だ!!」シャキン

コーチ「……ふむ、やはり始めから私一人でやっておくべきだった。余計な手間をかけてしまったようだ」

コーチ「まずは…… 弱き者は去れ」バッ

エレン(コーチが手を振り払った!今!)

裏方(おっしゃあ!!)

ボゥーン

エレン(爆発音と煙で魔人の攻撃を演出!裏方さんたち、早くはけてはけて!!)

コーチ「さて…… 吹き飛んだ者たちのとどめはデザートとするとして」

アニ「くっ……」

サシャ「うぅぅ……」

コーチ「耐え抜いた者たちをメインディッシュとしていただくとしようか!」

コーチ「さぁ来い、人間よ……」


団長(魔人の力はやはり圧倒的だった。6人の騎士を魔人はたったの一人で追い詰めていた」

ミカサ・ミーナ「はぁぁぁぁっ!!!」ブンッ

コーチ「フン」カキィン

コーチ「ぬるい!」ブンッッ

ミカサ「うわぁぁぁ!!?」ドサッ

コーチ「粘るな…… しかしさすがにもう理解しているだろう?貴様らは私には勝てぬとな」

クリスタ「……いや、負けるのはお前の方だ!」ググ… ググッ・・・・・・



ガンバレー! マケルナー! ヤッチャエー!


ミカサ「……そうさ!」ググッ・・・

ミカサ「王都に我らのいる限り!」

アニ「悪の栄えることはない!」

ミーナ「どんなに苦しい戦いでも!」

クリスタ「自分自身の力と、愛する心を信じて戦う!」

ユミル「そして勝利を掴むまで!」

サシャ「私達は決して負けない!」

コーチ「面白い!だがこの一撃を受けてまだ同じことが言えるか!」ブワッ

エレン(ここで爆発音と6人を隠すように煙を出す!)ボゥーン モクモクモク・・・

裏方「(おらぁ!急いで煙たけぇ!!)モクモクモク

6人「うわぁああああ!!?」


エレン(そして、5人をハケさせて……こっちだこっち)

アニ(ハイハイ……)ソソクサ

ミカサ「はぁああ!」ダッ

コーチ「ほう、1匹逝きそびれたか!いいだろう、一騎打ちだ!」

裏方(おらおらぁ!急いで煙を散らせぃ!!)ヴァッサバッサ

ミカサ「やぁぁ!!」

団長(魔人の剣とと緋の騎士の剣が交錯する。だがしかし……ッッ!)

ミカサ「うわぁ!」ドサッ

コーチ「ふん、勝負あったな!これで終わりだ!」シャキン

ミカサ「……僕は」

コーチ「うん?」

ミカサ「僕は一人じゃない!」

コーチ「言いたいことはそれだけか?ならば……ムッ!?」


アニ・ユミル「はぁぁあ!」ズバッ

コーチ「なにぃ!?ぐわあああ!!」

エレン(裏から回ったアニたちが背後からコーチを斬りつける!そして……)

クリスタ・ミーナ・サシャ「やぁあああ!!」ズバッ

コーチ「貴様ら生きていたのか!?ぐああ!!」

エレン(3人もミカサの後ろから飛び出しコーチに一太刀浴びせる!)

エレン(ここから6人がコーチを切り抜けていく。しかしコーチは1、2、3人といなしていく)

コーチ「ぬぅっ」

団長(だが4人、5人で怪しくなり、6人目に一太刀浴びる。この流れが3回ほど続き……)

エレン・団長(ついに魔人が膝をつく!)


ミカサ「今だっ!」

エレン(舞台中央にコーチ、両脇にミカサたちが3人ずつ!)

団長(そしてコーチに6人で最後の一撃を!)

ミカサ「僕たちは一人で戦っているんじゃない!」

ミーナ・サシャ・クリスタ「私たち!後ろにいる兵士たち!!」

アニ・ユミル「そして死んでいった兵士たちと共に戦っている!!」

6人「仲間さえも切り捨てて、たった一人で戦うお前に負けるはずがない!!」

コーチ「ほざけぇ!」

6人「これで最後だぁぁ!!」ズバァッッ!!

コーチ「ぐわぁぁあああ!!?」

エレン(コーチが最後の言葉をいいながら後ずさり……)

団長(中央の奈落に落ちる!エレン、マット用意!)

エレン「はい!」


コーチ「ばかなぁぁあああ!!!」  ボフッ 

エレン「……お疲れ様ですコーチ」

団長「良くやってくれた、ありがとう」

コーチ「どういたしまして……」



ミカサ「……やった!」

アニ「魔人を……倒した!」

ユミル「私たちの勝ちだ!!」

ワァァアアアアアアアアア…………
――――――――――――
――――――
―――



このSSは登場キャラのチョロさを「麺固カラメ野菜ダブルにんにく油マシマシ」でお送りしています。
おわり

おつおつ


団長「……終わったな、初公演」

コーチ「ええ、無事に終わりました」

エレン「……成功、したんですか?」

団長「どうだろうな……」

研究者「私らでは判断できひんな」

裏方「お客さんの反応が答えだぜ?」

指導者「見に行きましょっか?」

エレン「……はい」


舞台袖

エレン「お?」

ミカサ「エレン、団長、みんな……」

エレン「どうしたんだ、お前ら?固まっちまって」

サシャ「幕はもう下りたんですけど……」

ミーナ「拍手が鳴り止まなくて……」

クリスタ「どうしたらいいのかなーって」

コーチ「カーテンコールね」

アニ「カーテンコール?」

指導者「そう。ほら、あなたたちもう一回舞台に行ってきなさい」


研究員「ほらほら、幕上げるで」

裏方「へ~い」

ユミル「ちょっと待てよ!もう一回舞台に行けって何すりゃいいんだよ!?」

団長「お客さんの拍手に応えればいいのさ。特に難しいことはいらない」

ミカサ「……それくらいなら」

団長「まぁ、二言三言喋ってもらうかもしれないけどね」

ミカサ「……え?」

ワァァァアアアアア!!


コーチ「ほら、幕が上がってお客さんの歓声も大きくなったわ」

指導者「は~い、いってらっしゃい」

アニ「え、え?」

研究員「早よ行きなはれ、蹴っ飛ばしたろか?」

クリスタ「と、とりあえず行こうみんな」タタタ・・・

エレン「……俺はどうすれば?」

裏方「う~ん、お客さんは子どもが多いからな…… 主役が出りゃそれでいいだろ」

コーチ「私は悪役だから出て行ったら子どもたちは混乱しちゃうわね」


―――――――――――――
――――――
―――

エレン「…………すごかったな」

クリスタ「子どもたちかわいかったよね~!」キャッキャッ

サシャ「劇やってる間はそれどころじゃありませんでしたからね」キャッキャッ

ミーナ「すっごいキラキラした目で私たちを見ててさ!やってよかったな~って!!」キャイキャイ

クリスタ「でもさ、子どもたちもかわいかったけどさ……」チラ

サシャ「ええ、身近にこんなにかわいい子たちがいたとは思いませんでした……」チラッ

ミーナ「そうそう、いつもはキリッとしてるというか凛々しい感じのミカサとアニがさ」チラチラ

サシャ「真っ赤な顔しながらたどたどしく『あ…ありがとう、ございます』って言うのが精一杯で!」

アニ「…………」

ミーナ「主役中の主役と準主役!子どもたちの声援も一番大きくなってたよね!」

クリスタ「特にあのユミルが真っ赤になってたのがかわいかったよね!滅多に見られないよ、あんなにかわいいユミル!!」

ユミル「……もう言うな。やめろ、やめてくれクリスタ。お願いだから」

ミカサ「私からもお願い、それ以上やめて」


コーチ「どうだったかしら?」

ミーナ「すっごいよかったです!!」

クリスタ「お客さんがすごい楽しんでくれてみたいで、私みたいなのでも人を楽しませることができるんだなって……」

サシャ「練習頑張った甲斐がありました!美味しくご飯が食べられそうです!!お夕飯はなんですか!?」

ユミル「結局そこかよ」

指導者「ユミルはどうだったの?」

ユミル「…………悪くなかった。柄じゃないが」

ユミル(ホント柄じゃねぇ…… 自分のためだけに生きる、そう決めたはずなのに誰かのために……)

ミカサ「……私もすごくよかった、と思う」

ミカサ「アニは?」

アニ「私?……………別に」


ミーナ「照れなくてもいいって!かわいいけど」グイグイ

アニ「……近い近い」

サシャ「で、本当はどうなんです?恥ずかしがらずに言っちゃってください!」グイグイ

アニ「だから近いって……!」

ユミル「ほら、言っちまえって」グイ

アニ「……アンタまで」ハァ・・・

アニ「…………楽しかった」

ミカサ「…………?」


団長「とりあえずはみんな、初公演お疲れ様だった!」

団長「明日からの公演もこの調子で頑張ってくれ!」

一同「了解」

エレン「え?」

団長「ん?」

エレン「公演ってこれだけじゃ……」

団長「言ってなかったかい?公演期間は一週間だって。それから一か月後にはカラネス、次がクロr」

ユミル「おい!?公演は一週間とは聞いてたがカラネス区でやるとかは聞いてなかったぞ!?」

団長「え?」

コーチ「……団長」ハァ・・・


団長「…………みんな、粉骨砕身の覚悟で頑張ってくれ!以上だ!!」ダッ

ミーナ「あ、逃げた!GOサシャ!!」

サシャ「わん!」

サシャ「ってなんでですか!?」

ワーワー やいのやいの

ミカサ「…………アニ、ちょっと」

アニ「……珍しいね、なんだい?」


舞台袖

アニ「それで?こんなところに連れてきてどうする気?まさかアンタ、エレンエレン言いながらユミルと同じタイプだったの?」

ミカサ「そうじゃない」

アニ「だったら何?」

ミカサ「さっき公演の感想を聞かれたときの様子が変だった」

アニ「……ああいうのは私の柄じゃないってことだよ」

ミカサ「違う。恥ずかしさとか、柄じゃないとかそういうのではない」

ミカサ「まるで自分は嬉しがってはいけないと言い聞かせているように感じた」

アニ「……気のせいだよ」

ミカサ「……何を隠してるの?」

アニ「何も」

ミカサ「嘘」

アニ「嘘じゃない」

ミカサ「言って」

アニ「……人は誰でも秘密の一つくらいは持ってるだろ」

ミカサ「話してくれないの?仲間なのに」

アニ「……仲間だから、話せないこともある」

ミカサ「えっ?」

アニ「この話はお終い。明日も公演なんだ、アンタも早く休みなよ」コツコツ

ミカサ「待って!…………」


アニ(……私は笑顔を与える側じゃない。奪う側なんだ)

アニ(公演の中でも言ってた。彼らの死を無意味にしてはいけない……ってね)

アニ(ここでの生活が愛おしくなったと言って、こちらについたんじゃマリアの人間は何のために死んだというの?)

アニ(だから私は戦士として、あの時奪ってしまった命のためにも奪う側にいなくちゃならない)

アニ(自分のした行いや選択した結果に対して、最後まで責任を果たさなくちゃならない……)


今更だがホント劇団に入れるのアニじゃなくてアルミンにすればよかった…… 


       ,;r''"~ ̄^'ヽ,
      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <いいぞ ベイべー!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l 先の展開を考えていない奴は巨人だ!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i | 先を展開を考えている奴はよく訓練された巨人だ!!
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l, ホント 見切り発車は地獄だぜ! フゥハハハーハァー
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
 /"ヽ     'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄  [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/  ヽ    ー──''''''""(;;)   `゙,j"  |  | | !

終われ

再開

……ん?代わりに書いてくださるのか?
とりあえず1レスだけ。続きは絞り出す所存……


訓練兵団教官室

キース「……戻った」

教官「お疲れ様です、キースさん。どうでした?」

キース「……奴らを引き抜くだけの価値があったか、という話だったな」

教官「はい」

キース「正直言ってわからないな…… ただ」

教官「ただ?」

キース「心にくるものが確かに在った。それが奴らだからこそできたことであったというのならば……」

教官「引き抜かれただけの価値はあった、ということですか?」

キース「どうだろうな?すまない、ハッキリとはまだ答えられんよ」

>>254の「再開」は誤爆だったんですかね?
ちなみに緋の騎士団6名の役名は「スニータ」「プラット」「ジャマン」「ザンジャ」「シュラマ」「サシャン」です。
今考えました。


――――――――――――――――――――――――
――――――――――――
――――――

エレン(1週間に及んだ公演はようやく幕を下ろした)

エレン(公演中休みを取れた104期の仲間たちが見に来たときはちょっと緊張したし、少し恥ずかしかった)



ライナー「なかなかよかったぞ」

ベルトルト「うん」

コニー「でもよーエレン、お前本当に出てたのか?」

ジャン「ああ、俺も全く見つけられなかった。お前いなくてもいいんじゃねぇか?」


エレン(ピクシス司令は毎回公演を見に来ていた。招待したのは初日だけだったらしいけど)

エレン(そして今日はハンネスさんや同期、お客さんがくれた差し入れでささやかな打ち上げをすることになった)

団長「みんな1週間お疲れ様だった!今日はお客さんたちからご厚意でいただいたものでお疲れ様会を行う!」

団長「1か月後にはカラネス区公演が控えているので、そこまで大きなものはできないけど今日は大いに楽しんでくれ!」

一同「おぉーっ!」

団長「乾杯の音頭は特別招待客のドット・ピクシス司令にお願いしてある!司令、よろしくお願いします!!」

ピクシス「うむ」スクッ

ユミル「またかおっさん!」

クリスタ「ゆ、ユミル!」

ピクシス「いやぁ、花組さんと酒を酌み交わせると聞いてのう。いてもたってもいられず……」

やんややんや……


――――
―――
――

アニ「……団長」

団長「ん、なんだい?」

アニ「私を訓練兵団に戻して欲しい」

団長「……そうか、よければ理由を教えてくれないか?」

アニ「これ以上続けたら、私が私でいられなくなってしまう」

団長「アニがアニでいられなくなる……?どういうことだい?」

アニ「…………」

団長「う~ん、難しいなぁ……」

コーチ「みんな集まって!お客様から頂いた手紙を開封するわよ」

コーチ「はい、これがエレンの分」ドサッ

エレン「うわっ!端役なのに結構多い……って知り合いからばっかじゃねぇか!」

コーチ「で、これがミカサの分ね」ゴソッ

ミカサ「箱!?」

コーチ「6人には箱単位で届いてるわ」ドササッ

ユミル「パネェな!っていうか今配るなよ!?」

コーチ「今配らなきゃいけないのよ……ねぇ、団長?」ボソッ

団長「ずるいな…… 君も俺も」ボソッ


クリスタ「うわ~、これもお付き合いしたいだって」カサッ

ミーナ「男性客も多かったんだね。あ、これも一目ぼれだって」カサカサ

サシャ「意外とモテモテですね、私たち」モグモグ

ミカサ「気持ちはありがたいのだろうけど、私にはエレンがいるから」カサッ

ユミル「私にはクリスタがいるからな」カサカサ

アニ(……そんなのばっかりか、くだらない)ハァ・・・

アニ(…………ん?)ゴソゴソ

アニ(プラットさんへ?……ああ、私の役の名前か)

アニ(なんだろ、この汚い字)カサッ…


問題:緋の騎士団の名前の元ネタは何でしょうか?
おやすみ

訂正:緋の騎士団6名の役の名前の元ネタです

おつ


点と点を繋いで線にできないのでしばらくROM・ストール。
成敗ッ!

↓お詫びの粗品


「へっ、俺ならもっと上手く描けるぜ!」という方、ご応募お待ちしております。

う~ん? 何だろ。
分からん!おつ!

諦めた


――――拙い文字で綴られていたのは、少女の言葉だった。

――――少女は4年前、超大型巨人が現れたその時に父親を失っていた。

――――そして去年、母親も病気で失ったという。

――――少女は落ち込み塞ぎ込んでいたが、無理矢理連れてこられた公演で希望を取り戻した。

――――魔人に目の前で仲間を殺されたプラットとジャマン、彼らは己の力の無さを嘆き絶望した。

――――しかし、彼らは立ち上がった。仲間の死を無駄にしないために。

――――少女はその姿を見て、両親の傍に早く行きたいと願うのではなく、二人の分まで生きることを決めた。

――――プラットのように強く生きたいと思った、という旨が綴られていた。

――――そして、また絶対に見に行くとも。


アニ「…………」

団長「……これが俺たちの役割だ」

アニ「団長……」

団長「歌や踊り、華やかな劇を通じてみんなに夢と希望を与える。壁内の希望となる……」

アニ「…………」

団長「アニ、さっきこれ以上続けたら君は君でなくなると言ったね?」

アニ「言ったね」

団長「大丈夫だ。君は君のまま、アニのままだ」

団長「人の心は絶えず変化する。今このときだってね」

団長「辛いことがあったときだって楽しいことが起きれば楽しい気持ちになる」

団長「君が君でなくなるということは有り得ない。ただ、君は自分の心の変化に戸惑っているだけなんだ」

アニ「…………」


アニ(……人の気も知らないでさ)

アニ(4年前の出来事の罪滅ぼしにもならないんだよ、こんなこと)

アニ(子どもたちに今笑顔を与えたとして、最後は結局私が笑顔を奪うんだよ?)

アニ(そもそも笑顔を奪ったのは私たちなのにさ……)

アニ(…………)

アニ(……でも)

アニ(今、この瞬間だけは……)


アニ「……わかったよ」

アニ(私は戦士)

アニ(その務めを果たすためにも目立つ動きは控えた方がいい…か……)

アニ(私が賭けるのはここじゃない……)

アニ「もう少しだけ、やってみるよ」

アニ(最低だね、私って……)

ご都合主義じゃー 無理やり話を進めるのじゃー

おつ

でもそう頻繁にご都合主義がなんたらだとか、キャラのチョロさがどうたらとか言うのは鬱陶しいからやめとけ

>>270>>271の間にこれが入る


団長「アニ、変化を恐れるな」

団長「大丈夫。苦しいとき、辛いときには俺たちがついている。エレンたちがいる」

アニ「…………」

団長「……どうだい、アニ?もう少しここで頑張ってみないか?」

コーチ「貴女の演技は人々に届いた。貴女の姿を見て希望を得た人もいるわ」

指導者「今、貴女がいなくなると悲しむのはきっと、私たちだけじゃない」

裏方「お客さんたちが残念がるだろうなぁ……」

研究会「アニはんにはそれだけのことができる力と価値があるんやから」

クリスタ「……ねぇ、私たちともう少しやってみよう?」

ミーナ「そうしたら、もっともっと素敵なことができると思うの!」

アニ「…………」


エレン(トロスト区の初公演、続いてカラネス区、クロルバ区などなど各区を回る公演も無事終わった)

エレン(それからしばらくの休演期間を経て次の公演内容が決まった)



歌劇兵団施設内

団長「――――っと、ありがとうエレン。助かったよ」

エレン「いや、荷物運ぶくらいならいつでも手伝いますよ」

団長「本当かい?それじゃ今度から毎回お願いしようかな」

エレン「毎回……は、ちょっと」

団長「ハハッ、じゃあまた後で……」テクテク・・・

エレン「……俺も戻るか」  キャイキャイ キャイキャイ

エレン「ん?」

エレン「あー、女子更衣室の前か。ここ」


エレン「次の公演用の衣装がさっきこの荷物と一緒に届いたんだっけか――――

━━━LIPS━━━

体が勝手に・・・

だまって立ち去る

━━━━━━━━

10分レスなし=タイムオーバー


エレン「ってことは俺の衣装も届いてるのか?」

エレン「誰かに聞いてみるか」スタスタ・・・


ミカサ(……『緋の騎士団』の次は恋愛ものだった)

ミカサ(男役はユミル、相手役はサシャだった)

ミカサ(ユミルは「どうして芋女なんだ、天使にしろ」と怒っていた)

ミカサ(でも、それは間違っている)

ミカサ(本来なら主役はエレン、ヒロインが私のはず)

oh間に合わなかった


支援


ミカサ(……『緋の騎士団』の次は恋愛ものだった)

ミカサ(男役はユミル、相手役はサシャだった)

ミカサ(ユミルは「どうして芋女なんだ、天使にしろ」と怒っていた)

ミカサ(でも、それは間違っている)

ミカサ(本来なら主役はエレン、ヒロインが私のはず)


ミーナ(その次も恋愛ものだった。でも前のとは違ってそれは悲恋のお話だった)

ミーナ(悲しいお話の主役はクリスタ、恋人の男役はアニだった)

ミーナ(ミカサが悔しそうな顔をしてたのは気のせいじゃないよね)

ミーナ(ユミルの男役も素敵だったけど、アニの男装もそれはそれで……)ウットリ

ミーナ(……私ってこういう役回り多いわよね?)


クリスタ(次は打って変わってコメディだった)

クリスタ(主役は二人、エレンとミーナ)

クリスタ(二人とも最初はなんでコメディなんだーって言ってたけど)

クリスタ(舞台は結局大成功だったけど)

クリスタ(ミカサは順番的に次はエレンと私の恋愛ものだろうってすこし不機嫌だったなぁ)


ユミル(あと、調査兵団が帰還した時にも慰労公演とかやったっけか)



トロスト区・仮設舞台

リヴァイ「ほぅ…」

エルヴィン「む?」

リヴァイ「あの動き…… 殺陣と言ったか?」

エルヴィン「ああ」

リヴァイ「悪くない身のこなしだ……」

ハンジ「どこ見てんのさ?普通にお話を楽しもうよ、リヴァイ」

モブリット(分隊長が普通の反応をしているのが逆に不安に感じる…… 私は大丈夫なのだろうか?)


オルオ「全く…… 俺たちよりもこいつらの方が税金の無駄遣いだと思うがな」

ペトラ「ちょっと黙ってて」

エルド「そういうのは今は無しにしようぜ?」

グンタ「普通に楽しめないのか?」

リヴァイ「場をわきまえろ」チッ

オルオ「」ガーン

ハンジ「リヴァイがそれ言う?」


ナナバ「……しかし慰労公演か。私たちは根っからの嫌われ者だと思ってたんだけどね」

リーネ「理解してくれる人もいるってことだよ」

ミケ「せっかく設けてもらった場だ。楽しませてもらおう」

ゲルガー「そうですな。後は酒がありゃ完璧なんだが」

ヘニング「お前が酒を飲めば冷やかししかしないだろうが」

ネス「ミケの言うように楽しませてもらおうぜ?素面でな」

シス「ですね」

トーマ「お、次幕のようだ」


――――――――――――
――――――
―――

慰労公演終了後・舞台裏

ハンジ「やっほー、お疲れ!」

研究員「おー、ハンジはん!ハンジはんやないの!」

ハンジ「や~ん、お久しぶりー!」キャッキャッ

研究員「なんやの、わざわざ寄ってくれたんー?」キャッキャッ

ハンジ「っと、どう?霊力の研究は進んでる?」

研究員「ぼちぼち、でもないかなー。実験の場が限られとるしな」

ハンジ「だよねー。実際に巨人と会える場所が壁内にはないからね」

研究員「かと言って壁外は危ないしな…… でもそうも言うとられへんし、その内外には行ってみんとな」

ハンジ「リヴァイにシルスウス鋼のブレードとか霊力制御の立体機動持たせてみる?」

研究員「あかんあかん、まだ検証の段階やからな。特別高い霊力の持ち主やないと効果はあんまり上がらんのや」
研究員「最終目標は普通の人でも霊力を活用できるようにすることなんやけどなー」
研究員「霊力ちゅうのんは体力と似たようなところがあって、使い過ぎると息切れする」
研究員「霊力が低い人から無理矢理吸い出すようなことになってしもたら、装備がよくてもかえって戦果が落ちるやろし」
研究員「効率的かつ使用者に負担を与えへん装備にせなあかんのやけど、まずは今の装備を完全なものにせんと」


ハンジ「そっかー、私もあんまり進まないな。巨人の捕獲もそうそうできないし、よしんばできたとしても壁外じゃゆっくり実験もしていられない」

研究員「壁内に持ち込むのもそこに至るまでのリスクが高すぎるし、中に入れる許可申請もあるんやろ?」

ハンジ「うん、あぁー!もっと巨人と戯れたい!!」

研究員「ウチもや!高い霊力持ちの人らをもっと集めてデータの収集を!!」

ハンジ「あ、そうそう!ここに戻ってくる前にもリヴァイが切り落とした巨人の腕拾ってみたんだけどさぁ」
ハンジ「やっぱり軽過ぎるの!あの大きさであの質量、おかしくない!?わけわかんなくない!?すッッげぇおもしろくない!!?」
ハンジ「既存の法則に照らし合わせるとどうやっても在り得ない結果にしかならないしさ!そろそろ新しい何かを見つけなくちゃいけないんだよ!!」
ハンジ「やっぱり一度各兵団総出で巨人の捕獲作戦やるべきだって!もう手元にある資料だけじゃ物足りないry」ブィーッ ブィーッ


ハンジ「あ、霊力計がまた反応してるね」

研究員「なんでやろな?ハンジはんが巨人の話をしてるときには高い霊力値を計測すんのや」

ハンジ「普段からこれぐらいならお役に立てるんだけどね」

研究員「惜しい…実に惜しいわぁ……ハンジはん! ああ、ようわからん霊力と言えば」

ハンジ「どしたの?」

研究員「今回連れてきてもうた元訓練兵の3人と、まだ訓練兵におる2人なんやけどな」

研究員「今までとは違う霊力の質をしててな、エレンゆうのは『触媒』ということもあるしそういうことやと思たんやけど」

ハンジ「質が違うのは5人って言ったよね?で、5人ともが触媒体質やないと?」


研究員「うつっとるがな。それはさておき、ハンジはんの推察通り5人ともが触媒やないねん」

ハンジ「……ということは」

研究員「なんや!?わかるんかハンジはん!!?」

ハンジ「実は5人は巨人なんじゃね?」

研究員「んなアホな!」

研究員「……う~ん、今のボケは50点やな。何でもかんでも巨人に結び付けたらええわけやないんよ?」

ハンジ「難しいなー」

―――
――――――
――――――――――――


アニ(歌劇兵団は順調に公演を重ねていった)

アニ(歌劇兵団から華撃兵団に変わることもなく、その日私たちは104期訓練兵の卒業記念として特別公演をした)

――――
―――
――

ワァァァァアアアアアアアア・・・・・・


教官「……やれやれ、まさか歌劇兵団の公演を勤務中に見られるとは」

キース「そうだな」

教官「しかし、どうしてなかなか素晴らしい舞台だった」

教官「引き抜かれただけのことあった、ということでいいんでしょうかね?」

キース「……そうだな」


――――
―――
――

訓練兵団食堂

ジャン「ミカサ…… すごく、きれいだったぜ」

ミカサ「……ありがとう」

エレン「なぁ、ジャン。俺は?」

ジャン「うるせぇ」

エレン「なんだとぉ!」


マルコ「それにしてもサシャが舞台に立ってるときは全然別人に見えるね」

コニー「普段からあれならいい女なんだろうけどな」

サシャ「む、どういう意味ですか?」

女子兵共「ユミル様!かっこよかったですぅ~!!」

ユミル「お、おう」

男子兵共「クリスタ様!あなたはまさに天使そのものでした!!」

クリスタ「あ、ありがとう・・・ ……天使?」

やいのやいの ワイワイ ガヤガヤ・・・


訓練兵団食堂近く・人気のない場所

アニ「…………」

ライナー「よぉ……」ザッ

ベルトルト「…………」ザッ

アニ「………明日、なんだね?」

ライナー「ああ……」

アニ「本当に申し訳ないけど…… 明日は抜けられそうにないよ」

ライナー「……そうか。俺とベルトルトだけでどこまで集められるか」

ミーナ(きゃーっ!もしかしてアニを巡っての三角関係?きゃーっ!!)コソコソ


翌日

エレン「明日だったよな?訓練兵の所属兵科の選択」

ミーナ「そうだよ。うちの兵団は募集するのかな?」

アニ「もしかしたら女子が数人来るかもしれないけどね。多分募集しても来ないと思うよ」

ユミル「だよなー、しかしいつの間にやらここに来てもうすぐ2年かよ」

サシャ「そうですか、もうそんなになるんですねー」

クリスタ「振り返るとあっという間だったね」

ミカサ「時が経つのは案外早い」

ユミル「でだ、元死に急ぎ野郎。巨人を全て駆逐するとか言ってたがありゃどうなった?」

アニ「…………」


エレン「ああ、それな…… 今でもそう思ってるし、そうするつもりだ」

ミカサ「エレン……」

エレン「でも、歌劇兵団のことも大事にしていきたいし、お客さんたちも次の公演を待ってるしな」

エレン「……正直に言うと、やめどころを見失ってるって感じだな」

アニ「……そうだね」

エレン「いっそ解体されちまえば……」

ミーナ「あんまりなこと言っちゃダメだって!」


団長「やぁみんな、昨日はお疲れ様」

エレン「あ、団長…… いいですか?」

団長「何かな?」

エレン「明日の訓練兵の所属兵科の選択にうちの兵団は出るんですか?」

団長「出ないよ」

クリスタ(即答だ)

団長「ああ、そうだ。言っておかなきゃならないことがある」

団長「次に調査兵団が戻ってきたとき、壁外に行くことになった」

サシャ「へ?」

団長「歌劇兵団としてではなく華撃兵団としてだ。今まで培ってきた技術を実践するんだ」

団長「壁外は死と常に隣り合わせだ。しかし、華撃兵団が検証してきた全てのものは対巨人戦用のものだ」

団長「調査兵団が護衛としてついてきてくれることにはなっているが、みんな心しておいてくれ」


エレン「……ようやく華撃兵団として戦えるってわけですか」

ミーナ(うわっ、エレンが超生き生きしてる……)

ユミル「おいおい、歌劇兵団はどうなるんだよ?不慮の出来事がありゃ客が悲しむぞ?」

アニ「……直ぐにそんなこと言ってる場合じゃないなくなるよ」ボソッ

ミカサ「……?」

一同『!!?』ザワッ

クリスタ「なに、今の感じ……!?」

サシャ「何だかとっても嫌な感じがしました……」

団長「……君たちの霊力は以前よりも高まり洗練されている」

団長「恐らく君たちが今感じ取ったのはこの土地そのものの霊力の乱れだ」

ドォォォォォォオオンン・・・・・・・


エレン「この音、まさか……」ダッ

ミカサ「エレンッ!?」ダッ

サシャ「まさかって、まさかって何です?」

ユミル「大体想像がつかねぇか、芋女?」

クリスタ「霊力の乱れ、とても大きな音…… これは」

ミーナ「はは… 嫌だなぁ。でも、多分この勘当たっちゃってるんだろうね……」

アニ「……5年前と同じく、アレが出たんだろうさ」

団長「……超大型巨人、壁は再び壊されたということだろう」


団長「君たちの歌劇兵団としても責務を一時解く!」

団長「これより我らは華撃兵団としての任に就く!!」

団長「総員、戦闘態勢に入れ!!!」

総員「了解!」ダッ

研究員「ちょい待ち!」

エレン「はい?」

コーチ「華撃兵団・花組用の戦闘服よ」

指導者「霊力の先頭への活用を念頭に製作されたものなの」

研究員「これに着替えてから集合しぃな」


――――――――――――
――――――
―――

団長「みんな、よく集まってくれた」

団長「裏方さんたちは舞台用の道具を持って避難してもらっている」

団長「兼ねてから伝えていた通り、実戦部隊は俺たち花組だけとなる」

団長「作戦目的は主に巨人掃討の任に就く駐屯兵団及び訓練兵団の戦意高揚」

団長「恐怖で心を折られてしまえば巨人に食い殺されるしか道はない」

団長「そんな兵士たちの心を奮い立たせるのが俺たちが華撃兵団・花組というわけだ」

団長「戦闘服が煌びやかな色をしているのもそういうことだ」

団長「そして遊撃戦闘も行う。士気高揚のため、率先して巨人を倒す姿を見せる必要があるからね」

団長「基本的には新兵である訓練兵団が守備に就く中衛部で戦闘行動をとる。状況に応じて後衛、前衛にもいくことになるだろう」

団長「……訓練兵は言わずもがなだが、駐屯兵の中でも実際に巨人との戦闘経験のある兵士は少ない」

団長「肉体的負担よりも精神的負担の方が大きくなるだろう」

団長「そこでミーナとクリスタ君のヒーリング能力で兵士たちの精神疲労を回復させてもらう」

ユミル(……ビビった奴らに戦って死ね、ってクリスタとミーナに促させるってことか?)


団長「故に今作戦ではミーナとクリスタ君に中核を担ってもらうことになるだろう」

団長「戦闘、そしてヒーリング。二人の霊力負担は俺たち以上になる。だから俺たちは二人を護衛しつつ巨人と交戦する」

団長「だが、以前から話しているように霊力は無尽蔵のものではないし、無理に使えば体力を奪われる」

団長「霊力とガスの併用で立体起動装置の実稼働時間に余裕があるものの、使用している俺たちの方が先にダメになっては本末転倒だ」

団長「率先して戦いつつ、兵士たちの士気を高め、縦横無尽に戦地を駆け続ける。これが俺たちの役割だ」

団長「……何か質問は?」

アニ「……どれくらい巨人は入って来てるの?」

団長「ハッキリとはわからないが疎らに入ってきているらしいから、大量にいるというわけじゃなさそうだ」

アニ(……やっぱりね)

団長「他には?」

花組「…………」


団長「……ミーナ、クリスタ君」

ミーナ「はい」クリスタ「はい」

団長「君たちにやってもらうことは、いわば兵士たちを無理矢理死地に送り込むことだ」

ミーナ「!?」クリスタ「!?」ユミル「!?」

団長「俺の力が足りないばかりに君たちに辛い役目を与えてしまう。……本当にすまない」

団長「……だが、戦わなければ生き残れない。戦う意思を捨てたとき、人は敗北する」

団長「この戦いはとても厳しく困難かつ辛い戦いになるだろう……」

団長「だが、俺たちは戦わなくてはならない!無意味に兵士たちを死なせてはならない!!」

団長「そのための華撃兵団だ!!」

花組「…………」コクッ


団長「よし!――――

━━━━━━LIPS━━━━━━

華撃兵団・花組、出撃せよ!

総員、花見の準備をせよ!

━━━━━━━━━━━━━━
10分NOレス=タイムオーバー

支援

……どっち?
「華撃兵団・花組、出撃せよ!」or「総員、花見の準備をせよ!」

間に会わなんだか

すまん
上でおなしゃす


団長「華撃兵団・花組、出撃せよ!」

花組「了解!」

ちなみに男性陣の衣装↓


女性陣は>>266

この世界においては相当目立つな

カコイイ


トロスト区・中衛防衛エリア

巨人『…………』ダダダダダダダダッ

訓練兵A「奇行種だ!」

訓練兵B「チィッ!抜けられた!?」

訓練兵A「余所見するな!前だ!!」

巨人『…………』

訓練兵B「あ」

訓練兵A「……くっそぉぉぉ!!!」

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
訓練兵A「アイツはもう助からない。そう確信していましたけど身体は勝手に動いてました」

訓練兵A「やっぱり目の前で仲間が殺されるのを只見てるだけ、っていうのはできなかったんです」

訓練兵A「でも、やっぱり間に合うはずもない距離でして……」

訓練兵A「その時です。目の前を赤い光が走りました。血の赤じゃない、もっと綺麗で鮮やかな赤でした」

訓練兵A「赤い光が通った後、そこにBの姿はなく巨人の顔だけがありました」

訓練兵A「そして、巨人のうなじのあたりを今度は白い光が走ったんです。すると、巨人の血が飛び散って、そのまま奴は倒れました」

訓練兵A「倒れる巨人のその向こうの建物の上に光が集まってきました。赤、白、黄、紫、黒、緑、桃、そして最後にまた白」

訓練兵A「光に正体は鮮やかな衣装に身を包んだ戦士たちでした。そして、彼らは高らかに名乗りを上げました」
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

花組『華撃兵団・花組、参上!!』

キター(≧▽≦)
待ってた!

ほしゅ

保守

支援

支援

支援

続きが上手くまとまらないので、とりあえず1レスだけ

エレン「やった!討伐数1!!」

ミカサ「……大丈夫?」

訓練兵B「あ、ああ……」

訓練兵A「無事だったのか!」

ユミル「しかし、中衛も前衛に駆り出されてるのかよ?」

訓練兵B「先遣した前衛部隊は壊滅したよ……」

アニ「そんなに時間はたってないはずだけどね」

訓練兵B「せっかく助けてもらった命だけど…… これだけ巨人が入り込んでるんじゃ」

訓練兵A「そう…だな、駐屯兵の先輩たちでさえも……」

団長「――――そうはさせない。そのための華撃兵団だ」

待ってましたぁぁぁぁぁ!!!

ミーナ「……そう、諦めちゃダメ!あんた達まだ戦えるでしょ!?それに私たちもいる!!」ギュッ

訓練兵A(な、なんだ…… ミーナの手、あったけぇ……)

訓練兵B(そうだ… 俺はこんなにも元気じゃないか!まだまだ戦えるじゃねぇか!!)

訓練兵A「……ありがとう、俺たちはまだ戦える!」

訓練兵B「じゃあもうひと頑張り行くか?」

訓練兵A「ああ!」

ミーナ「でも無理はしないでよね!」

訓練兵「おう!」

ユミル(……今のがヒーリングか?ミーナの身体も光ってたし)

ユミル(まぁ傍から見りゃ女に手ぇ握られて鼻の下伸ばしてるようにしか見えなかったけどな)ケケッ

団長「……しかし、やはり状況はよくないようだな」

エレン「……そうですね」

団長「よし、前線まで行こう。だが、戦線は広がってしまっているらしい」

団長「基本的に8人全員で行動することとする。ただし、必要に応じての4人一組二班に分かれる」

団長「構成は【エレン・ミカサ君・アニ・ミーナ】と【俺・サシャ・ユミル・クリスタ君】とする」

団長「それ以上の人員の分散は緊急事態を除き禁止する」

一同「了解!」

団長「合流用の信煙弾の色は青だ、みんなも覚えておいてくれ」

団長「……じゃあ、行くぞ!!」ダッ

――――――――――――
――――――
―――

アニ「……あれ、奇行種かい?」パシュッ

ミカサ「アルミン!」

エレン「トーマス達もいる!」

ミーナ「あぁっ!?」

奇行種『…………』バゴォッ

エレン「!?」

エレン「トーマスッ!?チクショウッ!!」ダッ

ミカサ「駄目、エレン」ガシッ

エレン「何すんだよ離せよ!!」ジタバタ

ミカサ「駄目、下にいる」

奇行種’『…………』

エレン「奇行種がもう一匹…!」

ミーナ「でも、トーマスが!」

ミカサ「心配いらない。もうアニが行った」

アニ「………フッ」ザシュッ

奇行種『…………』アウチッ

ミカサ「今!私は下の奇行種を!!」パシュッ

エレン「おう!」パシュッ

奇行種’『…………』オウフ

エレン「トーマス、掴まれ!」ヒュオオオオオオ・・・・・

トーマス「エレン!」ガシッ

エレン「くっ」ズザザザザ・・・・

エレン「無事か、トーマス!?」

トーマス「あ、ああ、助かったよ……」

アルミン「エレン!ミカサ!」

ミカサ「アルミン!無事?」

アルミン「う、うん。僕はまだ何もされてないから……」

ミリウス「……でもすげぇなお前ら。こう言っちゃなんだが歌って踊ってるだけだと思ってた」

ミーナ「歌劇に舞い」

ミカサ「華撃に戦う」

エレン「それが」

アニ「…………」

ミーナ「……歌劇に舞い」

ミカサ「華撃に戦う」

エレン「それが」

アニ「……華撃兵団」

アルミン「…う、うん……」

トーマス「……大事なんだ、ソレ」

――――――――――――
――――――
―――

団長「そうだ、こっちだ!!」ヒュオオオオオオオ・・・・・

巨人『…………』ヌヌヌ

サシャ「いえいえ、こっちですよー?」ヒュオオオオオオオ・・・・・

巨人『…………』ドナイヤ

ユミル「……本当はこっちなんだが?」ザシュッ

巨人『…………』ヌカッタワァ

訓練兵C「おお……」

クリスタ「みんな、もう少し頑張って!ここの人たちが避難の完了はもうすぐだから!!」

訓練兵D「おk、クリスたんマジ天使」

訓練兵E「頑張るしかないだろjk」

団長「……しかし、前衛だった駐屯兵は全滅か。やりきれないな」

――――――――――――
――――――
―――

裏方「……ヒィ、ヒィ、もう少しで門かぁ?」ドタドタドタ

裏方A「そのはずだぜぃ」ヒィコラヒィコラ

裏方B「一般人優先はいいが避難の終了予定より遅くちゃ話になるめぇ」ドタドタドタ



裏方「どうなってやがる!まだ非難が完了してねぇぞ!?」

裏方C「……騒動の中心はあの怒鳴り散らしてるオヤジかな?」

裏方B「あちゃー、ありゃここら商会のボスだな」

裏方「……ナシつけてくらぁ」

裏方「おうおうおう!テメェ、今どんな状況かわかるだろうが!!そんなもん後回しだ!!」

ボス「後回しだと!ふざけるな!!こういう状況だから最優先でしなくちゃならんことだろうが!!!」

裏方「はぁ?人を逃がす方が大事だろうが!!なぁ兄ちゃん?」

駐屯兵「し、しかし……」

ボス「やってみろ下っ端ぁ!!俺はここの商会のボスだぞ!?」

ボス「お前ら兵士が糞に変えた飯は誰の金で賄われた!?お前がこの街の兵士を食わす金を用意できるのか!!?」

裏方「ふざけるねぃっっ!!!」

ボス「!!?」

裏方「こういう時に住民を安全に避難させるのが兵士の仕事だ!お前がおまんま食わせてくれるのかもしれねぇがそれはそれだ!!」

裏方「こんなもん後からどうにでもなる!まずは住民の避難だ!さっさとどけるぞ!!」

ボス「なんだお前は!?この積み荷はここにいる連中のチンケな人生じゃ一生かかっても稼げねぇ代物だぞ!!」

裏方「じゃあ何か!?稼ぎがありゃ命も買えるのかってんでぃ!!」

裏方A「そういうこった。ほれ、どいたどいた」ブンッ

商会の人「ぶへっ」ドサッ

ボス「な、何しやがる!?」

裏方C「この邪魔なものをどけるのにまずは邪魔な人からどけようかと」

ボス「馬鹿なこと言ってんじゃねぇぞ!?」

裏方「一番バカなのはテメェだろうが!!」

ボス「ん……?思い出したぞ!お前ら歌劇兵団とかいうバカみたいな連中じゃねぇか!!」

ボス「馬鹿なことはやめろ!俺はこの街の商会のボスだ!!お前らみたいな奴らの進退なんぞ……」

裏方「好きにしねぃ、こちとら開拓地送りになるところをお情けで拾われた身だ」

裏方C「じゃ、そういうことなんで」

ボス「キ、サ、マ、らぁぁ~!!いいか、お前らの歌劇兵団とやらをぶっ潰すことだって俺にはできるんだぞ!!」

裏方A「歌劇兵団を?」ピクッ

裏方B「……潰す?」

ボス「……そうだ。それこそ冗談みたいに簡単にだ」

裏方C「……どうします?」

裏方「……俺たちのせいで歌劇兵団を潰すわけにゃあいかんだろう?」

ボス「フン」

裏方B「じゃあどうする?」

裏方「決まってんだろ?この石頭の一言で歌劇兵団が潰されるってんなら一言も喋れないようにしてやりゃあいい」

ボス「……は?」

裏方A「だよな」

ボス「…………は?」

裏方C「ケガ人だらけだけどこう見えて元兵士だよ?まぁ、軽くコキャッっといけるよ?」

商会の人「……会長、こいつら目が本気です」

ボス「……ふっ」

――――――――――――
――――――
―――

カンカンカンカン・・・・

クリスタ「撤退の鐘!」

団長「予定時刻より少し遅れているが想定の範囲内だな」

ユミル「もっとも被害は想定の範囲外だろうがな……」

サシャ「……短い間とはいえ、一緒につらい訓練をしたはずなんですけどね」

団長「……とりあえずエレンたちと合流しよう。その後は撤退の援護だ」バシュゥゥ・・・





エレン「青い煙…… みんな合流だ!あの青い煙の指した方に向かう!」

3人「了解」

――――――――――――
――――――
―――

ヒュオオオオオオオ・・・・・

エレン「……あれは?」

アニ「さぁ?」

ミーナ「人だかり?どうして……」

クリスタ「もう撤退の鐘は鳴ってるのに」

ミカサ「動けないのでは?」

ユミル「ガス切れか?」

サシャ「……それなら補給所に行けばいいんじゃ?」

団長「……行ってみよう!」

オリキャラ無双
また大分間が開く

支援

アニ「ライナー」ザッ

ライナー「アニ!……か」

エレン「どうしたんだお前ら?」ザッ

ジャン「……よう、死に急ぎ野郎」

マルコ「ガスが足りなくて動けないんだ……」

ユミル「はぁ?ガスには余裕を持たせてあったろ?」

ライナー「……ああ、だが立体機動でガスをふかし過ぎた奴らがいてな。そいつらと成績上位でガスを交換したんだ」

ベルトルト「それで、僕たちが補給所まで行ってガスを補給、そして補給所の人たちと一緒に撤退するはずだった」

ジャン「そしたら本部の連中、俺たちへの補給任務放棄して籠城してるんだとよ」

クリスタ「え?」

マルコ「そこに巨人が群がってきて、ガスの補給のしようがなくなったんだ」

コニー「だから!一か八か突っ込むしかねぇだろ!!」

コニー「残り少ないガスで無暗に飛び回っても仕方ねぇ!ここにも巨人が集まってくる前に本部の巨人を殺るんだよ!!」

ジャン「……これだけの人数でか?」

マルコ「無理だよ、まず本部にすら辿り着けないさ」

ライナー「…………」

ベルトルト「…………」




団長「……いや、
ミカサ「無理じゃない」

ジャン「え?」

ミカサ「ここに我らのいる限り!」

ミカサ(……アニ)チラッ

アニ(…………)ハァ・・・・

アニ「……悪の栄えることはない!」

ミーナ「ど、どんなに苦しい戦いでも!」

クリスタ「自分自身の力と、愛する心を信じて戦う!」

ユミル「そして勝利を掴むまで!」

サシャ「私達は決して負けない!」

エレン「それが、華撃兵団だ!!」




ジャン「お、おう……」

アニかわいいよアニ

団長「……確かに無謀な作戦かもしれない。しかし、ここで俺たちが諦めてはいけない!」

エレン「補給所にはまだ人が残ってるんだ!それを見捨てるって言うのか、お前らは!?」

ミカサ「それに、このままここにいてもいずれ巨人に襲われる。だったら」

ライナー「……本部に吶喊してガスを補給した方が生き延びられる可能性が高い、か」

ベルトルト「ついでに中の人たちも助けられるかもしれないね」

ジャン「……そう上手く行くもんか?」

サシャ「そ、そのための華撃兵団です!」

クリスタ「そう、あなたたちと私たちならできる!」ギュッ

ミーナ「がんばってみようよ!」ギュッ

パァァァァァァァ・・・・

ライナー(マジ天使)

ジャン「……そうだな、このまま犬死するよりはマシかもな」

ユミル(……癒しの力、か)

団長「突撃の指揮は俺がとろう」

団長「アニとミカサ、俺とで前衛を、残りで後衛を務める!訓練兵諸君は中衛だ!!」

団員『了解!』

訓練兵一同『りょ、了解!』

団長「それではこれより本部への最短ルートを斬り開く!!」

団長「……全隊、突撃!」

総員『おお!!』

パシュッ パシュパシュッ パシュシュッ

ビュォォオオオオオオオオ・・・・

ミカサ「! ……前方右、巨人一体」

団長「よし、ミカサが先行して相手してくれ!エレン!前に来るんだ!」

ミカサ・エレン「了解!」

巨人い『…………』バクゥッ

団長「下に潜んでいたか!アニ!」

アニ「了解」パシュッ

団長「進路を少し左にずらす!遅れるな!!」

エレン「団長、前!?」

巨人ろ『…………』ウェルカム

団長「減速するな!突っ切るぞ!!」パシュッ

ヒュンッ ヒュッ ヒュヒュンッ

ジャン「うぁっ!?」

巨人ろ『…………』ツーカマエタ

ライナー「うぉぉぉおおお!!!」ザシュッ

巨人ろ『………!?』ナニコレイタイ

ライナー「ぼさっとするなジャン!」

ジャン「すまん、助かった!」

巨人ろ『…………』オーノー

ユミル「っと、危なかったな馬面野郎」ザシュッ

巨人ろ『…………』アウチッ

アニ「無茶するね、ライナー」

ミーナ「アニ!」

アニ「さっきの奴はやっといた。団長、指示あるまで後衛で待機します」

団長「了解だ!」

ビュォォォオオオオオオオオオオオ・・・・

エレン「見えた!本部!!」

団長「よし、俺とエレンはそれぞれ左右に展開!ミカサを先頭に全隊窓から突入するんだ!」

ミカサ「エレンがいるなら私も!」

団長「いや、ミカサは中に入り込んだ巨人を頼む!」パシュッ

ミカサ「そんな!?」

エレン「頼んだぞミカサ!中の巨人は任せた!!」パシュッ

ミカサ「……エレンっ!くっ!!」ガシャアアアアン

ジャン「うぉぉおおお!!?」ガシャアアアン

コニー「おらぁあああああ!!!」ヒューーーーン




団長「……さて、後は」

エレン「一匹でも多く、近寄る奴らを駆逐する!」

団長「ああ、中にいる人間の方が多いから奴らはそっちに気を取られることが多いだろう」

エレン「それを後ろからうなじを削ぎ落とすんですね」

巨人'S『……………』

団長「……行くぞっ!」バシュッ

エレン「了解!」

ミカサ「はぁっ、はぁ…… みんな無事?」

ベルトルト「うん、多分みんないるよ」

補給兵「…………」

ジャン「……てめぇら!」ガシッ

ジャン「!?」

ユミル「やめろよ」グググ・・・・

ミーナ「今はそんなことしてる場合じゃないでしょ!」

クリスタ「できる限り早くここを奪還しないと!団長とエレンが!!」

アニ「……中はどうなってんの?」

ライナー「そうだな、状況が知りたい。わかる奴いるか!?」

――――――
―――


マルコ「補給室には巨人が3体か……」

ミカサ「それだけならなんとか……」

アニ「でも、この狭い部屋の中じゃ立体機動は使えないよ?」

ライナー「だな。あいつらの背後にスピードで回り込むのは不可能だ」

マルコ「そもそもガスがないからね」

ベルトルト「巨人の注意をどこかに惹き付けられたら……」

ジャン「そんなもん、一つだけしかねぇだろ?」

ミーナ「……私たち、自身」

コニー「人間か……」

ユミル「おーい、中央のリフトって使えるのか?」

補給兵「……多分。でも、それがどうかした?」

ユミル「決まってんだろ、これに私らが乗って囮になるんだよ」

一同『えぇぇ!?』

ユミル「で、腕に自信のある奴6人が巨人の急所を狙う。一人目が外したときは二人目がフォローするってことで」

補給兵「む、無茶だ!」

ジャン「……でも、やるしかねぇ。外で頑張ってるエレンと団長とやらのためにも時間はかけてらんねぇ」

マルコ「斬りかかる6人は?」

ミカサ「……私たちがやる」

ミーナ「そうだね、そのための華撃兵団だもん」

クリスタ「よし、やろう!」

ユミル「おーい、中央のリフトって使えるのか?」

補給兵「……多分。でも、それがどうかした?」

ユミル「決まってんだろ、これに私らが乗って囮になるんだよ」

一同『えぇぇ!?』

ユミル「で、腕に自信のある奴6人が巨人の急所を狙う。一人目が外したときは二人目がフォローするってことで」

補給兵「む、無茶だ!」

ジャン「……でも、やるしかねぇ。外で頑張ってるエレンと団長とやらのためにも時間はかけてらんねぇ」

マルコ「斬りかかる6人は?」

ミカサ「……私たちがやる」

ミーナ「そうだね、そのための華撃兵団だもん」

クリスタ「よし、やろう!」

―――――
―――


団長「はぁっ、はぁ…… エレン、大丈夫か!」

エレン「こっちは狙われてませんからね。まだいけます!」

団長「そうか、ガスの残量は?」

カンカン

エレン「……大丈夫です!ん?」

巨人は『…………』ブンッ

エレン「奇行種!?」

団長「エレン!」

エレン「大丈夫です!」パシュッ

巨人は『…………』ナンヤネンコレ

エレン(!? ワイヤーを!?)

エレン「うわぁあああ!?」ズシャァァ

団長「エレェェェェン!!!」

エレン「……ぐっ、うぅ…」

巨人は『…………』ツーカマエタ

団長「待ってろ!今そっちに……」

巨人に『…………』パックンチョ

団長「こっちにも奇行種!?」

巨人は『…………』ギュー

エレン「ぐぁあああああ!!?」

エレン(……このまま死ぬのか?こんなところで)

エレン(母さんを殺した超大型も、鎧も倒せずに…… 外の世界にも行けずに)

エレン(本部に言った奴らも助けられずに……)

巨人は『…………』イタダギマァズ

巨人に『…………』ズズゥゥン・・・・

団長「エレン!エレェェェン!!」

エレン(…………鍵?)

グリシャ≪エレン……≫

エレン(……父さん?)

グリシャ≪ミカサやアルミン…… みんなを救いたいのなら≫

エレン(この力を…… 支配しなくてはならない!)

グリシャ≪使い方は彼らの記憶が教えてくれるだろう……≫

巨人は『!!』バクゥッ

エレン「まだ、死ねるかぁぁぁあああ!!!」ガリィッ

カッ・・・・・・

安価スレとか腹筋スレとか建ててる場合じゃないよねー
でも、また間が開きます。ごみんなさい

お待ちしております。
制服の色って誰が何色なんでしょうか?

保守

保守







バキ・・・ バキバキバキ バキィッ

巨人は『……?』アレ?ワシナニクウタンヤロ

巨人は『…………』ズズゥゥンン・・・・

巨人?『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

団長「なんなんだあの巨人…… いつの間に現れたんだ?」

巨人?『…………』

巨人ほ『ブォォオオオオオオオオオ!!!!』ナンヤネンジブン

巨人?『ガァウ!!』ドゴォッ

巨人ほ『オオゥフ!!』クビポーンヤデ

団長「……巨人が、巨人を攻撃した?」

巨人ほ『…………』シバラクウゴケヘンワー

巨人?『………』ドスッ

巨人ほ『!?』ウソン

団長「うなじを踏み抜いた?巨人の急所を知っている?」

エレン「……何だよこれ」

巨人?『…………』

エレン「この視線の高さ、この腕のデカさ……」

巨人?『…………』キョロキョロ

エレン「俺、巨人になってるのか……?」

団長「…………」

エレン「団長……」

団長(巨人と敵対する巨人なんて聞いたことがない)

団長(そして突然現れた、巨人に攻撃した、巨人の弱点を知っていた……)

団長(まさか…… まさかとは思うが、研究班からもエレンは特殊な霊力を持っていると報告があった)

団長「……エレン、エレンなのか!」

巨人?『…………』コクッ

団長(うなずいた!?……いや、たまたまかもしれない)

団長「本当にエレンなのか!?エレンなら返事をしてく……」

巨人ヘ『オァアアアアア!!!』ドシンッ ドシンッ

団長「しまった!?」

エレン「こいつ、やらせるかぁ!!」

巨人?『アアアアアアアアアアア!!!!」ブゥンッ

巨人へ『アブゥッ!!!』

団長(!? 俺を、護った……?)

巨人?『…………』

団長「……エレン、エレンなんだな!」

エレン『…………』コクッ

団長「……よし、わかった!どうしてそうなったかは後回しだ!!」

団長「この一帯の巨人を殲滅する!エレン、俺が援護する!行くぞ!!」

エレン『アアアアアアア!!!!』

―――――
―――


ドォォォオオ・・・・

サシャ「だ、大丈夫です!団長とっても強いですから!!」

ミカサ「エレンも」

ユミル「……そういや、私らの団長って何もんだ?」

ミーナ「さぁ……」

クリスタ「う~ん、そう言えばよく知らないね」

ジャン「あったぞマルコ!憲兵団管轄の銃だ!!」

ユミル「はぁ?そんなもんが巨人相手に役に立つのか?」

マルコ「……多分無理だ。でも、3・4m級なら視覚を一瞬奪って怯ませることができると思う」

ベルトルト「視覚を潰せれば君たちもうなじが狙いやすくなるかもしれないだろう?」

ユミル「はん、なるほど?ベルトルさんがそう言うならそうすればいいさ。生き残るためにやれることはやっとくべきだ」

ライナー「よし、銃に弾を込めろ!適当に撃っても当たるように散弾にしろ!!」

コニー「リフトの準備はまだなのかよ!!」

補給兵「今やってるよ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


マルコ「……巨人は本当に3匹だけ?」

補給兵「増えてなけりゃね」

ジャン「……どうやらあれから入り込んでいないようだな」

ライナー「作戦続行だな」ガチャッ

ベルトルト(…………アニ)

巨人と『…………』オタカラハケーン

巨人ち『………』デジマ?

巨人り『…………』ギョロッ

補給兵「ひぃっ!目があったぁ!?」

マルコ「落ち着くんだ!もっと引き寄せるんだ!!」

ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ・・・・

ライナー「まだ… まだだ……」

ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ・・・・

ジャン「待て… 待つんだ……」

ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ・・・・

マルコ「今だ!撃てぇーーーーーーーっ!!!」

ドドドドドドドドオドドドドドドドド

ミカサ「……怯んだ!」カンカンカンッ バッ

アニ「…………」バッ

サシャ「はぁああああああ!!」ダッ

ザシュッ

ミカサ(捉えた……!!)ダンッ

サシャ「ああっ!?」ベチャッ

巨人ち『………』イタインデスケド?

ミカサ「サシャ!?」

ユミル「外すなよ芋女ァ!!」ザシュッ

巨人ち『………』デジマ?

ズズーン・・・・

クリスタ「……やった!」

アニ「全体、仕留めたよ」

ベルトルト「アニ……!みんな、補給作業に移行だ!!」

一同『やったぁあああ!!!」』

クリスタ「よかった、みんな!」タンッ

ミーナ「やったね!」タンッ

ミカサ「クリスタ、ミーナ……」

ザシッ

アニ「………!!」ピクッ

ユミル「なんだこの音……」

ズドドドドドドドドドドドドド!!!!

巨人ぬ『………』オレハカゼニナル

ジャン「奇行種!?」

マルコ「まだ一匹いたのか!?」

ライナー「どうする!?上から仕留められる奴は!!?」

補給兵「ぜ、全員降りちまったよ!!」

コニー「どうすんだよ!」

補給兵「知るかよ!アイツらが終わったっていうから!!!」

ミカサ「……大丈夫」

ミーナ「ミカサ?」

ミカサ「団長がやってみせたアレ…… やってみる」ポゥ・・・・

ライナー「な、なんだ?ミカサの身体が……光ってる?」

アニ「……あれが霊力。巨人を倒す力」

ベルトルト「巨人を……?」

ジャン「お、おい!どんどんこっち向かって来てるぞ!?」

ミカサ「はぁぁぁぁ……」ダッ

クリスタ「ミカサ!?」

ミカサ「……ローコメッキャク!」シャキン

巨人ぬ『…………』ズドドドドドドド

ミカサ「カイトォ…ランマァァーーーーーッ!!!」バチバチバチッ

ズドォォオオオオン!!!

巨人ぬ『!!?』バ、バカナァァァァ・・・



ミカサ「……はぁ」ガクッ

ミーナ「ミカサ!?」

ミカサ「……大丈夫、少し、疲れただけ」

ジャン「スゲー…… ミカサから出た光が雷みたいになって、巨人を真正面から吹き飛ばしたぞ」

ライナー「……すごいな」

ベルトルト「うん……」

マルコ「作業を続行しよう!一斉に飛び出すんだ!!」

―――――
―――


ミカサ「先遣はサシャとアニにお願いする。私が殿を……」

アニ「大丈夫なのかい?」

ミカサ「うん、それにエレンが心配。後団長も。ガスを補給させないと」

ミーナ「貴女も十分心配なんだけど」

ユミル「死に急ぎ野郎が絡んだ時のコイツにゃ何言っても無駄だ、心配なら傍についててやれ」

クリスタ「わ、私も!」

ユミル「いーや、天使様は連中を導いてやらにゃ」

サシャ「それじゃ、ちゃんと後からついてきてくださいね?」

ミカサ「うん……大丈夫」

パシュッ パシュシュッ パシュッ

団長「……みんな、無事にガスが補給できたようだな」

エレン『ガゥゥ・・・』

ミカサ「団長!逃げて!!」ビュォォォォオオオオオ・・・・

団長「いぃっ!?ミカサ!?」

ミカサ「この巨人のうなじを……削ぐ!」シャキン

エレン『ミガアッ!?』

団長「待て!ミカサ!!この巨人はエレンなんだ!!」

ミカサ「え?」ザクッ

エレン『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』

エレン「いてぇぇぇ!?」ブチブチィッ

ミカサ「エレン!?どうして中に!?」

エレン「あ…う……」ベチャッ

ミカサ「エレン!」

団長「説明は後だ!とりあえずエレンをそこから引っ張り出すんだ!!」

ミカサ「は、はい!」ブチブチッ ブチィッ

エレン「…………」

団長「よし!ミカサはそのままエレンを抱えて脱出してくれ!!俺が援護する!」パシュッ

ミカサ「了解!」パシュッ

ミーナ「は、話についていけない~!!」パシュッ

確定→ミカサ(赤)クリスタ(黄)ミーナ(緑)エレン(白に赤のアクセント)団長(白に青のアクセント)

未定(妄想)→ユミル(黒)サシャ(紫)アニ(桃)

未定(ガチ)→ユミル(紫)サシャ(桃)アニ(黒)

アニにピンク着せてぇ、とは思うもののユミル(黒)が想像できないんス
ちなみに続きも妄想切れなのでまたいつか ノシ

乙乙
自分はピンクアニと黒ユミルでしっくりくるぞ

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リアルが忙しくて嫌になる。少しだけ投下

―――――
―――
―数刻後

ざわざわ・・・ ざわ・・・

ユミル「……ざわついてやがるな」

クリスタ「しょうがないよ…… まさかエレンが巨人になれるなんて」

ユミル「壁の中にも巨人がいました。ならどうしますか?その答えがエレンの完全包囲か」

アニ「……まぁ、当然だろうね。巨人が人間に味方するなんてそうそう信じられないしね」

サシャ「でも、団長と一緒に戦ってたんでしょう?遠眼鏡で何人もそれを見てたって」

ミーナ「そうだね。それにエレンも巨人になったのに、巨人に襲われてたとか……」

アニ「そのことも含めて団長が駐屯兵たちを説得してるみたいだけど……どうかな?」

団長「だから!人間が巨人になる可能性がゼロではないことは霊力研究の報告データにもあげていたはずです!」

キッツ「そんなことはどうでもいい!問題はこの壁の内側に巨人がいるということだ!!」

キッツ「あんな得体の知れんものが壁の内側にいるという事実!今はまだ我々しか知らんがこのことが内地に届けばどうなると思っている!?」

キッツ「混乱が起きるのは間違いない!暴動だって起こるだろう!!そのようなリスクは犯せん!!」

団長「エレンは華撃兵団の一員です!人類と敵対することなどありえません!!」

団長「エレンは俺の部下であり仲間だ!貴方に彼の処遇をどうこうする権利はないはずだ!!」

キッツ「アイツは兵士じゃない、化物だ!!」

団長「違うッ!!」

キッツ「なぜそんなことがわかる!!」

団長「本部に取り残された訓練兵たちを救助するため俺はエレンと共に戦いました!」

団長「そして何度も彼に助けられました!それはあなた達もご存じでしょう!!」

キッツ「……それは我々を騙すためだ!」

団長「人間しか襲わないはずの巨人が、巨人化したエレン襲っていた点についてはどうお考えですか?」

キッツ「ぐぅぅぅ……」

団長「わかれば今すぐエレンを包囲している彼らをどうにかしてください!」

団長「ブレードや砲台といったものは同じ人間に向けるものではありません!!」

リコ「……あんなこと言ってるけど、誰が信じられる?」

駐屯兵「ああ、まったくだ。アイツが何かする前にさっさとやっちまうべきだ」

リコ「ったく、キッツ隊長も歌や劇で呆けてるような奴の言葉に惑わされないでよ」



エレン「……くそっ、なんなんだよ!俺は人類の敵じゃないってのに」

ミカサ「落ち着いてエレン。それは私もよく知っている」

ミカサ「団長が説得してくれている。今は我慢して」

ミカサ「でも、イザというときは……」

エレン「物騒なこと考えんじゃねえぞ?」

???「キッツ、もうええじゃろ」

キッツ「ピクシス司令!?」

団長「ピクシス司令!」ドンッ

ピクシス「状況は概ね聞いておる。この場は儂に任せてお前は増援の指揮をとれ」

キッツ「は、はっ……」

団長「ピクシス司令…… 助かりました」

ピクシス「実際、霊力による巨人化なるもののデータも報告されておる。眉唾物と思っておったがの」

団長「……研究班からエレン、アニ、ユミルの、そしてある訓練兵2名の霊力が通常のものとは異なる反応を示しているとの報告がありました」

団長「調査兵団のある団員の言葉をヒントに、巨人化の可能性を考慮に入れたとのことです」

ピクシス「……そうしたら本当に巨人化してしまった、ということか」

団長「ええ、もしかしたらアニやユミルも……」

ピクシス「それは追々確認するとして、今はこの状況をどう動かすかじゃの」

団長「ええ、エレンが人類にとって脅威ではなく希望である。ということを示さなければなりません」

ピクシス「うむ、でなければ後々庇いきれなくなる。壁の内側に巨人がおるというのでは市民も不安でしょうがなかろう」

団長「……トロスト区の奪還」

ピクシス「む?」

団長「15m級の巨人の膂力は建造物を簡単に叩き壊すほどです。巨人化したエレンならもしかしたら……」

ピクシス「フム、確かめてみようかの」

―――――
―――


ピクシス「そうか…… 地下室に行けばすべてわかる、と」

エレン「はい、俺がそうして巨人に慣れたのか、彼らの記憶がなんなのか…… 父が言っていたことが確かなら、ですが」

団長「……しかしエレン、そのことは他の人には話さない方がいいと思う」

エレン「え?」

ピクシス「お主が巨人になれた理由がわからぬでは皆に余計な混乱を招くかもしれん、ということじゃ」

団長「当面は俺たち華撃兵団の霊力研究の成果とする。それでいいかな?」

エレン「……はい、そういうことは俺、よくわからないですから」

ピクシス「で、じゃ。お主はその巨人の力、使いこなせるのか?」

エレン「はい、普通に身体を動かす時のように動かせました」

団長「……ならエレン、君に頼みたいことがある」

エレン「……はい?」

ピクシス「あの大岩…… アレを運んで門を塞いではくれまいか?」

エレン「えぇっ!?」

ピクシス「結局人力では掘り出すことさえできなかった代物じゃが…… あれならば大穴も塞げるじゃろう」

団長「巨人の力でもアレを持ち上げられないかもしれない…… だが」

エレン「……やらなければならないんでしょう?」

団長「ああ、今こうやっている間にも巨人はどんどんトロスト区へと入ってきている。巨人が増えればここを突破されるのも時間の問題だ」

ピクシス「お主の言うとおり、できなくてもやるしかないんじゃよ……」

エレン「……分かりました。あの大岩で門を、塞いでみせます!」

ピクシス「……よし!参謀を呼べ!作戦を立てるぞ!!」

――――――To Be Continued...

更新乙。気長に続きを待つ。

きたー!

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月に一度の楽しみになってる。

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続きを待ってます。

――――――――――――
――――――
―――

ユミル「……際どい内容の演説だったな」

ミーナ「華撃兵団で人間の巨人化の実験を行ってたとか言ってたよね」

サシャ「あんなの初耳ですよ!私たちも巨人にされちゃふ!?」モガモガ

アニ「あんまり大きい声出すんじゃないよ。私らが知らないって言ったらまた混乱が起きる」グググ・・・

ユミル「とりあえず今は黙ってろ、芋女。団長が戻ってきたときにどういうことか聞きゃあいい」

クリスタ「それに団長が私たちに内緒でそんなことするはずないと思う。きっと何か事情があるんだよ!」

アニ(でも、もし本当にそんな研究をしていたとしたら…… 私の身体を調べて巨人化能力の手がかりを?)

ユミル(にしても、マジでそんな実験してたとしたら…… 私が巨人になったとしても)

団長「みんな、いるか!?」

ユミル「噂をすれば影、だな」

団長「いるようだな。司令の演説にもあったトロスト区奪還作戦だが、俺たち華撃兵団には最も過酷な任務が回ってきた」

続ききたーー。

アニ「ってことは?」

団長「大岩をエレンが運ぶ、というのは知っているな?」

ユミル「ああ。でもあれは知らなかったぜ、うちの兵団が巨人化を研究してたなんてな?」

クリスタ「ゆ、ユミル!?」

団長「……すまない、あの場ではああ言うしかなかったんだ」

団長「エレンが突然巨人化した、なんて言ったら誰も彼を、司令を、そして俺たちを信じてくれなかっただろう」

ユミル「……まぁな」

団長「エレンが巨人になれるのは当然の事実であると示さなければ、誰も彼を信じて動いてはくれないからね」

団長「エレンが巨人になれる理由は追々調べるとして話を戻そう、俺たちはエレンが大岩を運ぶ間、彼の護衛を務める」

サシャ「それってつまり……」

ミーナ「巨人が次から次へと襲ってくるってことじゃ……」

団長「ああ、だが大切な仲間であるエレンが頑張っているというのに、俺たちが遠くで見ているだけというのは歯がゆいだろう?」

ユミル「……嫌な言い方しやがる」

エレン「……団長!」

団長「エレン、ミカサもか。作戦の確認は終わったのか?」

エレン「はい、一旦こちらに顔を出しておけと言われまして」

クリスタ「エレン!大丈夫だった?」

ミーナ「ごめん、貴方が駐屯兵に囲まれてるとき私たち何もできなかった!」

サシャ「ごめんなさい!ごめんなさい!!」

エレン「あ、ああ、うん」

ミカサ「みんな近い、エレンが困ってる」

ミカサ「ので」

ミカサ「離れて」

ユミル(……こいつが巨人だった、てのに誰も怖がらないんだな)

アニ(この連中となら…… って、何考えてるんだか)

団長「――――とにかく、このトロスト区奪還作戦はなんとしても成功させなくてはならない」

団長「エレンが人類の敵ではないと証明するために、エレンを守るために」

団長「そして何より、ピクシス司令の言った通り、これ以上巨人を進行させるわけにはいかないんだ」

団長「人々の笑顔を守る、そして人々を笑顔にさせる」

アニ「それが歌劇兵団、だろ?」

団長「ああ!その通りだ!!」

ミーナ「わかってきたじゃない!」

ミカサ「いいと思う」

ユミル「なんだこの流れ」

団長「それで、奪還作戦についてだが――――」

――――――――――――
――――――
―――

サシャ「そして、あっという間に奪還作戦開始直前ですよ」

ミーナ「……あのさ、サシャ」

サシャ「はい?」

ミーナ「サシャはさ、……怖く、ないの?」

サシャ「ええ、全然怖くなんかありませんよ!さっきだって巨人が群がる補給所に乗り込んでいったぐらいですからね!!」

ミーナ「そ、そうだよね!あんなことまでしておいて今更怖いなんてことない、よね……」

サシャ「…………ミーナ」

ミーナ「……なに?」

サシャ「本音を言えば、そりゃあもう怖いですよ?ユミルがいてくれなければ、私今頃……」

ミーナ「……ミカサもいてくれなきゃ、きっとあの奇行種に私も」

サシャ「ふとした瞬間にそれを思い出してしまって、それだけで足がすくんで……」

サシャ「……でもですね」

サシャ「さっき子どもが私に……『頑張って』って言ってきたんです」

サシャ「いえ、正しくは私にじゃなくて『サシャン』にです。あの子の中じゃ、私は『緋の騎士団』の騎士なんですよ?」

ミーナ「…………」

サシャ「私は悪に敢然と立ち向かう立派な騎士なんです。そうじゃなきゃ、あの子の夢を裏切ってしまう」

ミーナ「……そう、だね」

サシャ「私たちは人に夢を、希望を与える役目を背負っているんです。だから、いくら怖くても戦わなきゃいけないんです。それが……」

ミーナ「それが華撃兵団の役目、だよね……」

ミーナ「はぁ、でもやっぱり怖いなぁ……」

ユミル「…………」

クリスタ「どうしたの?」

ユミル「いや、ちょっとな」

アニ「…………」

ユミル「……ちょっくらサシャ達んとこ行ってくるわ」

クリスタ「あ、うん」

ユミル「あと、アニ」

アニ「……なにさ」

ユミル「……クリスタに伝言」ボソッ

アニ「?」

サシャ「そうですよねぇ…… でも」

ミーナ「でも?」

サシャ「人が増えすぎてごはんだ食べられなくなるのは嫌ですし、それに何より……」

ミーナ「…………」

サシャ「……あともう一回くらい、舞台に立ちたいんですよ」

サシャ「あの子にもう一回舞台を見せてあげたいんですよ」

ミーナ「……うん、そうだね!私たち、歌劇兵団だもんね!」

サシャ「みなさんのためにもこの作戦を成功させなきゃですよね!!」

ミーナ「ミカサやアニもいるし、エレンもなんかすごいしきっと大丈夫だよ!」

ミーナ「私たちサポートするくらいでぱぱっと終っちゃうってきっと!!」

サシャ「そうですよね!あはは、ははっ」

ユミル「……どうした芋女、何馬鹿笑いしてやがる?」

サシャ「そ、それは……」

ミーナ「あは、あははは……」

ユミル「……大方、巨人が怖いから取りあえず笑い飛ばそうとでも思ったんだろ?」

サシャ「ば、ばれちゃいました……?」

ユミル「一大作戦を前に士気が低くなるようなこと考えてんじゃねぇよ」

ミーナ「ご、ごめん……」

ユミル「はぁ、まぁいいや。サシャ、とりあえずお前にひとつおまじないをしてやろう」

サシャ「ぜひお願いします!」

ミーナ「ユミル、それ私にもやって!」

ユミル「いや、これは芋女にしかかからないおまじないなんだよ」

ミーナ「へ?」

ユミル「いいか、サシャ。お前この作戦失敗したら故郷の言葉で話せ」

サシャ「は?」

ユミル「それが嫌なら絶対にこの作戦を成功させるんだな」

サシャ「そ、それってどういう……」

ミーナ「そっかー、サシャってば私たちにもいっつも敬語で話してくるからなんでかなーって思ってたんだけど、そういうことだったんだ」

サシャ「へ?ミーナ?」

ミーナ「よぉし!ねぇ、サシャ!」

サシャ「はい?」

ミーナ「この作戦が無事成功したら、サシャの故郷の言葉を聞かせて!」

サシャ「えぇっ!?」

ユミル「はっ、これで失敗しても成功しても故郷の言葉で喋らなけりゃいけなくなったな?」

サシャ「ええ~!?」

ユミル「こちとら歌劇兵団でただでさえいろんな役を演じなきゃならねぇんだ」

ユミル「普段くらいは作った自分じゃなくて、お前の言葉で話せよ。お前らしい言葉でな」

サシャ「……は、はぁ」

ユミル(……っと、話題のすり替えには成功したな)

クリスタ「ユミルとサシャ達、何話してるんだろうね?」

アニ「さぁ?」

アニ(ライナーたちはウォール・ローゼの突破は先送りにする、って決めた)

アニ(エレンが巨人化したこととかいろいろあったけど、それは死んだ駐屯兵や同期の命に比べてどれほどの価値があったんだろう……)

アニ(人々に笑顔を与える?それが歌劇兵団?笑顔を奪った張本人が何してるんだか)

アニ(結局、何が一番正しいのか、何が間違っているんだか。……いっそ心なんてなくなってしまえばこんな風に悩むことも)

クリスタ「ねぇ、アニもやっぱり不安なの?」

アニ「え?」

クリスタ「……でもきっと大丈夫だよね。エレンなら絶対にやってくれるよね!」

クリスタ「私たちには霊力もあるしきっと全部うまくいく!そうだよね、アニ!」

アニ「……うん、そうだね」

アニ(……今はただ、作戦の成功に全力をかけるだけ)

アニ「……でさ、クリスタ」

クリスタ「なに?」

アニ「アンタ、死のうとするんじゃないよ」

クリスタ「え?」

アニ「アンタの生まれがどうだかとかは知らないし、知る気もないけど今のアンタを必要としてる人たちがいる」

アニ「たとえば舞台を見に来てた連中とかさ…… だからアンタ、死ぬんじゃないよ」

クリスタ「そ、それは……」

クリスタ「それはアニも同じだよ!アニのファンだっていっぱいいるんだから!!」

アニ「…………」

クリスタ「私たちもアニがいない舞台なんて嫌だし、絶対に生きて帰ろう!」

クリスタ「作戦を無事成功させて、またみんなで舞台に立とうよ!!」

アニ「…………」

アニ「……考えとく」

アニ(伝言は伝えたよ……)

エレン「…………」

ミカサ「不安なの、エレン?」

エレン「い、いや、そんなこと……ねぇよ」

ミカサ「嘘。わかる。ずっと一緒にいるから」

エレン「……ああ、不安だよ。ほんとにあんなデカい岩持ち上げられるのか?とか」

エレン「どうして俺は巨人になれるんだ?巨人の力をうまく使えるのか?とか……」

ミカサ「……大丈夫、きっとエレンには、私たちを導く強い力がある」

エレン「なんでそんなことが言えるんだよ?」

ミカサ「……ずっと、一緒にいたから」

エレン「お、おう……」

ミカサ「それに、団長も言っていた。エレンには特別な力があるって」

団長「その通りだ。エレン、君にはみんなの霊力を高める『触媒』としての力がある」

団長「だけど、それは君一人にすべてを背負わせるということじゃない」

エレン「……………」

団長「君一人だけで戦うんじゃない、俺たち全員で戦うんだ!」

エレン「……はい!」

団長「よし、そろそろ時間だ。行こう!」

―――
――


イアン「……巨人どもの姿はほとんどない。囮の奴らがうまく引き付けてくれたようだな」

アニ「…………」

アニ(……何人、死んだのかな?)

イアン「極秘能力だとか聞いているが穴を塞げるなら何だっていい。俺たちは最優先でエレンを守る」

団長「……すまない、ありがとう」

イアン「できればお前らには舞台に立っているだけでいて欲しかったが……こうなってしまったものはしょうがない」

エレン「…………」

イアン「ただ、叶うのなら……もう一度お前たちの舞台が見たい」

ミカサ「……はい!」

イアン「……頼んだぞ!」バシュッ

団長「……俺たちは絶対に勝つ!」

団長「エレン!ミカサ!アニ!ミーナ!ユミル!クリスタ!」

団長「全員、必ず帰還せよ!!」

団長「華撃兵団、出撃!」バシュッ

総員「「「「「「「了解!」」」」」」」バシュシュッ

次の夜までサヨヲナラ・・・

乙。続きが楽しみだ。

アニも報われてほしいな。みんな無事でありますように。

続き楽しみ。

保守

>>431はなかったことにして
だってブラウ○がいない!

団長「……俺たちは絶対に勝つ!」

団長「エレン!ミカサ!アニ!ミーナ!サシャ!ユミル!クリスタ!」

団長「全員、必ず帰還せよ!!」

団長「華撃兵団、出撃!」バシュッ

総員「「「「「「「了解!」」」」」」」バシュシュッ

エレン「……!!」ガリィッ

カッ

エレン『ォォォオオオオオオオオ・・・・』

団長「俺とサシャでイアン班を!ユミルとクリスタ君がリコ班!アニとミーナがミタビ班につく!」

ミカサ「私は!?」

団長「ミカサ君はエレンの直援だ!各自、散開!」

総員「「「「「「「了解!」」」」」」」

エレン『…………』

エレン(この大岩を持ち上げて門のところまで運ぶ。ただそれだけだ……)

エレン『グゥゥゥウウ・・・・』ググッ グッ

エレン(うぉぉおおおおおお!!!)



イアン「……様子がおかしくないか?」

団長「まさか……」

エレン(持ち上げられない!?)

ミタビ「何だよあれ!持ち上げられねぇのかよ!?」

リコ「……これじゃ何の意味もないじゃない」

ミタビ「どうする!?中止にするか!?」

リコ「そうした方がいい。このままじゃ巨人たちがやってくる」

団長「待ってくれ!エレンはまだ戦っている!」

エレン『ウウウゥゥ・・・・』グッ ググッ

駐屯兵「イアン班長!前扉より巨人2体接近!!10m級と6m級です!」

駐屯兵「後方からも1体!12m級こちらに向かってきます!!」

リコ「まだ戦ってるとかそういう問題じゃない。余計な被害が出る前に撤退すべきでしょ!」

ミタビ「イアン!」

ユミル「…………」

ユミル(どうする?私が巨人化したってあんなデカイ岩持ち上げるにはタッパが足りねぇ……それに)

アニ「…………」

アニ(エレンが巨人になったんだ。私が巨人化して手を貸しても……)

アニ(いや、ダメだね。そんな卑怯なマネ……)

イアン「…………」

団長「イアン班長、撤退してはいけない。今、やらなければならないんだ」

ミタビ「おい!?」

団長「ここで撤退すれば囮役を買って出てくれた兵士たちが、全くの無駄死にになってしまう」

リコ「でもこのままじゃ!」

団長「次にまた同じ作戦をするとなれば今以上に多くの命が失われることになる!」

イアン「……リコ班は後方の12m級を頼む。ミタビと俺の班とで前の2体をやる」

リコ「え?」

ミタビ「まだ粘るって言うのか!?」

イアン「作戦はまだ始まったばかりだ!諦めるのはまだ早い!!」

リコ「でも、エレンがあの岩を持ち上げられないんじゃ……」

イアン「だが、アイツはまだ持ち上げようとしている。まだ諦めていない!」

イアン「なのに、俺たちが先に諦めていいはずがないだろう!?」

ミタビ「……わかったよ!ただ、やるのはあの2体だけだ!!

ミタビ「あいつらをぶっ殺してもまだ岩が持ち上がらない時は撤退させてもらうぞ!」

イアン「ミタビ……」

リコ「……それ以上は付き合えないよ」

イアン「リコ……」

団長「……ありがとう」

イアン「礼を言われるようなことじゃない。やらなければならないことをやる、ただそれだけのことだ」

団長(……しかし、やはり彼女の言うとおりなのか?)

―――回想

団長「……そうか、やはりわからないか」

研究者「ごめんな?やっぱりエレンが巨人化したっちゅうのんは霊力とは関係ないと思うねん」

研究者「でも、ちょい気になることがあんのやけど……やっぱ言わん方がええな」

団長「……聞かせてくれ」

研究者「わかった。巨人化してるときのエレンのことなんやけど……ちゃんと理性があってんな?」

団長「ああ、言葉は交わせなかったが意思疎通はできた」

研究者「それで、他の巨人は意思疎通ができひん、と。んで、エレンは他の人より霊力が格段に強い」

団長「それはつまり?」

研究者「つまり、エレンは霊力が高かったから巨人になっても意識を保てたっちゅうことやな」

団長「……まさか」

研究者「そのまさかや。エレンが巨人になったように、他の巨人もたぶん元は人げ――――

団長「――――はっ!?」

サシャ「ひぃぃっ!?」

リコ「こいつ、急に狙いをブラウスに!?」

12m巨人『…………』ズン ズン

団長(この距離……間に合わない!)まずい!」パシュッ

団長「狼虎滅却……」

12m巨人『……………』ガパァ

団長「……怒号烈震!」カッ

12m巨人『…………』!?

リコ「何の光ぃ!?」

サシャ「団長の霊力を使った必殺技です!」

団長「……うなじを外したか!?」

駐屯兵精鋭「うぉおお!!」ザシュッ

12m巨人『…………』ズズゥ・・・ン

リコ「……よし!」

駐屯兵精鋭「なんだかよくわからんがアンタのおかげみたいだな。助かったよ」

団長「ああ……」

団長(もしかしたら、今の巨人も……)

―――回想

団長「巨人は人間の霊力を狙っている!?」

研究者「うちの仮説が正しいならな。これなら巨人が建物内の人間の存在がわかるのも、巨人化したエレンを襲ったのも説明できる」

研究者「人は誰しもが霊力を持っとる。巨人はその霊力を感知して人間を探して、霊力を得るために食べるんや」

団長「霊力の吸収さえできればいいから、奴らは人間を食べた後消化せずに吐き出すということか……」

研究者「巨人化したエレンを食おうとしてたのも霊力を得るためやと思うで」

団長「……巨人が霊力を求める理由は?」

研究者「昔こういう仮説があってん。奴らが人を食べるのは、奴らが元々は同じ人間で、巨人から人間に戻りたいから、そういう説や」

団長「強者の力を自分のものとするためにその肉を食べるといった一種のカニバリズム的思想かい?」

研究者「そう、人間になりたいから人間を食べる。そやから馬やら犬やらなんかは食べへん」

研究者「つまり、巨人は元人間で人間に戻るために霊力が必要やから人間を食べる。そういうことやと思う」

団長「エレンは霊力が高かったから、巨人になっても人間に戻れた。そういうことかい?」

研究者「あくまで仮説やけどな。でも、エレンが巨人化した以上他の巨人も元人間やった可能性が一気に高くなってしもた……」

団長「今まで俺が倒してきた巨人も元は俺と同じ人間――――

団長「――――同じ、人間だった?」

駐屯兵精鋭「ミタビ達の方も終わったようだな」

イアン「マズイぞ……後ろだ!!」

駐屯兵「13m級1体!建物を横断してエレンに向かっています!!」

駐屯兵「扉からも新たに巨人が入ってきます!」

ミタビ「くそっ!これ以上付き合う義理はねぇ!」

リコ「あの巨人の中からエレンを引きずり出して回収するよ!」

団長「くっ!」

ミカサ「……エレン」

ミカサ(どうして?どうしてエレンは岩を持ち上げられないの?)

ミカサ(持ち上げるだけの力が足りないの?……力?霊力?)

ミカサ(…………団長が言っていた)

ミカサ(古来より歌舞音曲には凶手を沈め魔を浄化する役割が…… 歌い踊ることで霊力を高めることにつながる)

ミカサ「……そう、歌」

スッ



イアン「どうしたアッカーマン!?」




ミカサ「―――――――――――――――――――――――――――」


イアン「これは……歌?」

駐屯兵「こんなときに何を呑気!!」

クリスタ「……そっか、そういうことだね!」

サシャ「……よし!」

ミーナ「すぅー…はぁ……」

ミタビ「お前らまで!?」




クリスタ「―――――――――――――――――――――――――――」
サシャ「―――――――――――――――――――――――――――」
ミーナ「―――――――――――――――――――――――――――」



団長「歌……」

―――回想

研究者「でや、そのことを踏まえた上で今回の奪還作戦で懸念すべきことがある」

団長「……それはなんだい?」

研究者「人間が巨人になって元に戻るためには霊力が必要やと考えた場合、エレンはなんで巨人化したんや?ってなるやん」

研究者「もしかしたら、普段のエレンの霊力値では巨人化しても意識を保てるぐらいしかできひん可能性がある」

研究者「つまり、エレンが触媒の力を使って霊力が高まってしもたら巨人化を完全に防げるようになって巨人の姿を保てんようになるかもしれへんねや――――

団長(―――エレンの霊力が高まり過ぎると巨人の身体を完全に拒絶してしまうかもしれない)

ユミル「……ちっ!」

アニ「……はぁ、やるしかないみたいだね」

リコ「何だっていうのさ、アンタたちは!」

団長(……どうする?俺は彼女たちを止めるべきなのか?)




ユミル「―――――――――――――――――――――――――――」
アニ「―――――――――――――――――――――――――――」


リコ「何なの!?どんどん歌声が大きくなってない!!?」

ミタビ「そういう場合じゃないってのに!!」

イアン「……何だこれは?

リコ「何が!?」

イアン「まるでトロスト区全体が歌に包まれているような……」

駐屯兵「あいつらの身体……光ってる?」

団長「あれは霊力の発現…… 歌の力でより強くなっている」

リコ「え?」

団長(……確かに、エレンの霊力が高まると巨人化が解けてしまうかもしれない)

団長(だが、エレンが高い霊力を持ちながらでも巨人化したのは霊力が足りないからじゃないのかもしれない)

団長(霊力の本質は巨人の力を制御するのではなく、支配する力なのかもしれない!)

団長(巨人化を防ぐのではなく、巨人の力を人間の心を保ったまま操れる力なのかもしれない!!)

団長「すまない、みんな!彼女らを守ってくれ!!そうすればきっと……」

ミタビ「きっと?きっと何なんだよ!?」

イアン「わからん!わからんが兎に角華撃兵団を援護しろ!!」

リコ「わからないのに?気が狂ったのイアン!!」

イアン「そうかもしれん!だが、この歌には何か大きな力が……」

エレン『グルルルルル・・・・』グググ・・・

エレン(……くそっ!くそっ!どうして持ち上がらねぇんだ!!)

エレン『ルォ・・・・?』

エレン(歌声?あいつらの……?)

エレン(……腕が動かない?どうしてだ!?俺はこの岩を運んで穴を塞がなきゃいけないのに!!?)

エレン『ルルル・・・・・・・・・・』

リコ「……なんだかアイツ、弱ってきてない?」

ミタビ「脱力してるみたいだな…… もしかして、この歌のせいじゃないのか?」

リコ「かもね。尚更やめさせないと!」

団長「ダメだ!!」

リコ「!?」

団長「……この歌の持つ力に、賭けるしかないんだ」

エレン『・・・・・・・・・・・・』

エレン(チクショウ…… 腕どころか全身動かなくなってきてる。いや、俺の手は動いてる?)

エレン「俺は動けるけど、巨人の身体が動かせない……?」

もういい、(今回は)ここまでだ。

バトートゥーデッサイダデステニー セッカッコーハアアアアキィーン テーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーン
FATAL K.O. セメテイタミヲシラズニヤスラカニシヌガヨイ ウィーントキィ (パーフェクト)

更新乙。続きが楽しみだ。

続きが楽しみだ。

解釈がなかなかに良いね!ぜひとも完走していただきたい

エレン「アイツらの歌が聞こえる……」

エレン(歌には霊力を高める効果があるんだったっけ?そうか、だから……)

エレン「だから、巨人の身体が動かせなくなってきてるのか?」




エレン「歌が聞こえる……でもなんだ、アイツらだけの声じゃない?」

エレン『ルォ・・・・・』

エレン(もっとたくさんの声が…… 誰だ?)




指導者「この歌声……」

コーチ「あの子たちが歌っているの?」





少女「この歌知ってる!私歌えるよ!!」

少年「緋の騎士団が歌ってたやつだ!」





「―――――――――――――――――――――――――――」


イアン「……これは?」

ミタビ「アイツらの歌声だけじゃない、もっと向こうから……」

リコ「門の内側から聞こえてくる…… みんなが歌ってるの?」

駐屯兵「歌が……」

駐屯兵精鋭「……広がっていく」

エレン『グルルルル・・・・・』

エレン(歌だけじゃない、声が聞こえる……)

エレン(がんばれ、とか、まけるな、とか…… どこかで聞いたことがあるような)

エレン「……あそこだ、舞台の上で聞いたんだ。見に来てくれた人たちが言ってくれたんだ」

エレン「そうだ、力が抜けていくとか、力が入らないとか言ってる場合じゃねぇ。やらなきゃならねぇんだ!」

エレン「この舞台で俺が演じるのは、あの大岩で門を塞ぐ英雄なんだ!」



エレン『ルォォオオオオオオオオ!!!!』




「―――――――――――――――――――――――――――」





エレン(聞こえる、たくさんの声が。聞こえる、あいつらの声が……!)


クリスタ〔お願い、エレン!立ち上がって!〕

ミーナ〔私たちも一緒に戦うから!〕

サシャ〔やっちゃってください!〕

エレン(おう、任せとけ!)

アニ〔……頑張りなよ〕

エレン(ハハッ、お前がそんなこと言うなんてらしくねぇな)

ユミル〔……以下同文だ〕

エレン(なんだよそれ)

ミカサ〔エレン、あなたならできる〕

エレン(なんで断定するんだよ?でも、お前にそう言われると何でもできる気がするな)

団長〔エレン、巨人の力を……霊力で支配するんだ!!〕

エレン「……うぉおおおおおおお!!!」

エレン『ウォォオオオオオオオオオオオ!!!』

駐屯兵「おお、持ち上げやがった!」

駐屯兵精鋭「随分と待たせやがって!」

イアン「よし、総員エレンの援護に回れ!」

リコ「ちょっと待って!巨人どもの様子がおかしい……」

巨人る『…………』チンモク

巨人を『…………』シーン

巨人わ『…………』

巨人か『…………』カポーン

巨人よ『…………』チンモク

ミタビ「……なんだ、こりゃ?」

リコ「巨人どもの動きが止まった!?これなら簡単にうなじを!」

団長「……歌には霊力を高める力がある」

イアン「霊力……」

団長「彼女たちの歌が、そしてトロスト区の人たちの歌が彼女ら自身の霊力を強く大きく高めているんだ」

駐屯兵「つまり、これが……」

リコ「霊力の……歌の力?」

アニ(……もしかして、エレンが座標を?)

参謀「……これは、どうしたことでしょう?」

ピクシス「一言でいうなら“巨人が止まっとる”じゃな」

参謀「一体なぜ……?」

ピクシス「……これも霊力の成せる技なのかもしれんの」

ミタビ「……やれる。今なら巨人どもをやれるぞ!」

イアン「ああ、まずはエレンの進路上にいる巨人を排除する!」

リコ「その後は近づいてくる巨人を随時討伐、ね」

イアン「そうだ!各班の健闘を願う!」パシュッ

巨人よ『…………』マジカヨヤベェ

ズン・・・・

ズゥン・・・ ズゥン・・・・

エレン「もう……少しだぁっ!!」

エレン『グゥウウウウ・・・・』

ミカサ〔……エレン!〕

団員〔いっけぇぇええええええ!!!!〕

エレン『ウォオオオオオオオオオオオ!!!!』

ドズゥ・・・・・・・ン

団長「……よし!」

ミーナ「やったぁ!!」

駐屯兵「あの野郎、やりやがったぜ!」

駐屯兵精鋭「いよっしゃあああああ!!!」

ミタビ「リコ!」

リコ「わかってる!作戦成功だ!!」

パシュッ

参謀「……黄色の煙弾を確認!作戦は成功です!!」

ピクシス「よし!精鋭たちと華撃兵団のもとへ直ちに増援を向かわせろ!急げぃ!!」

参謀「それにあれは…… 調査兵団が戻ってきてくれました!」

ピクシス「そうか…… これぞまさしく好機!奴らは動けぬ、やるなら今ぞ!!」

ピクシス「ワシに続けぇぇえええ――――――ッッ!!!!」

参謀「司令――――――っっ!??」




こうしてトロスト区外門の封鎖作戦、並びにトロスト区内に侵入した巨人の殲滅作戦は

歌劇兵団の透き通るような歌声とそれに合わせて歌う兵士と市民による凱歌が鳴り響く中

急遽帰還した調査兵団と華撃兵団の活躍と司令自ら前線に立ったこともあり、成功を収めた

支払われた犠牲は決して少なくないが、それでも人々は人類の勝利を喜ばずにいられなかった


―――――
―――


伝令「たった今、トロスト区の外門が塞がれたそうです」

要人A「そうか」

伝令「何でも華撃兵団の生物兵器や霊力なるものが核になっていたとのこと」

要人B「華撃兵団?」

要人C「王の勅命により組織された霊力というものを用いた対巨人用戦術の研究を進める組織です」

要人B「それは知っている。ただ、あの我々に娯楽を提供するだけの組織がそんな力を持っていたとは予想外でしてな」

要人A「……ちょっと待て、今何と言った?」

要人B「ああ、我々に娯楽を……」

要人A「貴様ではない!」

要人C「私か?確か王の勅命で……」

要人A「そんな勅命は出ていないはずだ!そんなものがあるか!!」

要人たち「何ですと!?」「連中が勝手に推し進めたのではなかったのか!?」「勅命と偽って下を動かした者がいる……」

ざわ・・・ ざわ・・・

???(壁内の敵対勢力の画策によるウォールローゼ突破は無事阻止できたわけだが、遂に気付かれてしまったか……)

???(……さて、この混乱の中どう動く?獅子身中の虫め)

次回の更新で最後になるかな

えっ!?なに終わるんですか!?

まじか…

どうなるかな。

イアンたちが生きてるよー

そしてピクシスw

やっと終わるのか

―――――
―――


ピクシス「……ご苦労じゃった。諸君らの働きにより、人類は初めて巨人に勝利することができた」

ピクシス「礼を言う」

団員「はっ!」

団長「しかし、今回の作戦の成功は我々の力だけでは成し得たありません」

ピクシス「うむ、確かにその通りじゃ。しかし、お主らが、特にイェーガーがおったからこその勝利じゃ」

エレン「……ありがとうございます」

ピクシス「……じゃが、まこと申し訳ないが諸君らにはもうひと頑張りしてもらいたい」

団員「は……?」

ピクシス「この喜びを皆で分かち合いたい。すまぬが今夜、一つ歌劇をしてはくれまいか?」

ピクシス「そして、最後には儂の命令で死なせた多くの兵士たちのために鎮魂歌を歌ってやってほしい……」

参謀「急ピッチで舞台を拵えている最中です」

団長「……どうする、みんな?」

アニ「……別に」

サシャ「……やらせてください!」

ミーナ「はい!私もやります!」

クリスタ「お願いします!」

ユミル「まぁ、うちの天使様がそう仰るなら」

ミカサ「……断る理由は、ない」

エレン「……やらせてください」

団長「……喜んでお引き受けします」

ピクシス「……ありがとう、ありがとう!」

ユミル「うわ、泣くなよおっさん」

団長「ゆ、ユミル!?」

―――
――


コーチ「公演の内容は歌を中心としたレビュウでいくわ」

指導者「劇をするまでの体力は流石にないでしょ?」

エレン「……はい」

ミーナ「そうですねー、どんな歌を入れますか?」

クリスタ「やっぱりまずは明るい歌から始めて……」

ユミル「待てよ、まずは楽団が演奏できる曲目を選ぶべきだろ?」

サシャ「? なんでです?」

アニ「……駐屯兵の軍楽団の中にもきっと今回の作戦でさ」

ミカサ「いつもの人たちが揃っているわけじゃない」

裏方「……そうさなぁ」





ピクシス「そうか、霊力量の高い低いで……」

研究者「あくまで可能性やけどな。まだエレンとかユミルとかアニの霊力が異質なことの説明ができてへん」

団長「……このことはみんなに、全兵団に伝えた方が?」

ピクシス「まだ確定しておらんのなら伏せておけ。徒に不安を煽るだけじゃ」

団長「ですが、もしそれが真実だったとしたら、俺たちは知らなかったとはいえ同族殺しをしていたことになります」

ピクシス「例え同族殺しになろうと我ら人類が生き延びるためには戦わねばならん。そうしなければただ食われるだけぞ」

団長「…………」

ピクシス「何も知らぬ連中に重い十字架を背負わせることになろうともな……」

コーチ「……団長」

団長「ああ、今行く」

研究者「……相変わらず酷いなぁアンタ、巨人がほんまに人間やったとしても兵士にはそのことを伏せて戦わせるつもりやろ?」

ピクシス「ふぉっふぉっ、美人の罵倒は心地ええわい。まぁ、今の人類が生き残るためにはワシのような極悪人が必要なんじゃよ」

研究者「自分を必要悪とでも言うつもりかいな、あほ。でも、今の人類が……か」

そして夜

ミーナ「……お客さんいっぱいだよぉ~」

ユミル「ったりめーだろーが、トロスト区の連中全員がいるんだからな」

クリスタ「き、緊張するなぁ……」

サシャ「でも、こんなにはよぉ舞台に立てるとは思わんかったわ!みんなもそう思うやろ?」

エレン「……は?」

アニ「……急にどうしたの?」

サシャ「はは…… や、やっぱり変……ですよね?」

ミーナ「今の!?今のがサシャの故郷の言葉!?」

クリスタ「いいよ!サシャらしくてさ!」

ミカサ「うん、いいと思う」

ユミル「ああ、おまえらしい田舎もんの言葉だ」

クリスタ「もう!ユミル!」

やいのやいの

団長「……みんな、準備はいいかい?」

ミーナ「ガチガチに緊張している以外は、大丈夫……です」

ミカサ「駐屯兵の楽団とも打ち合わせも十分」

アニ「……こうなったらもう、駆け抜けるだけさ」

団長「……これから先、俺たちは多くの問題に立ち向かわねばならないだろう」

ユミル「急に何の話だ?」

団長「エレンの巨人化、霊力そのものに対する興味・畏怖、そして巨人に関する新たな謎……」

団員「…………」

団長「でもどうか、どうかこれからも歌劇兵団として人々に笑顔を与え続けてほしい!」

団長「すまない、頼む!」

コーチ「……すいません、そろそろ時間です」

団長「ああ、すまない……」

エレン「団長」

団長「エレン……」

エレン「俺自身はやっぱりまだ調査兵団に入りたい。でも、俺たちを必要としてくれる人たちがいるのもわかる」

エレン「きっと歌劇兵団をやることが、俺たちが演じるべき役柄なのかもしれないっていう風にも思う」

ミカサ「…………」

エレン「うまく言えないけどさ…… 必要とされる限りは、俺はそれに応えたい。そう考えています」

団長「…………」

エレン「まだはっきりとした答えは出ません。その答えが出るまで華撃兵団を続けさせてください!」

ユミル「中途半端な答えだな。まぁ、それでいいんじゃねぇか?」

エレン「え?」

ユミル「人間の考えなんてころころ変わるもんだろ?今その瞬間を大事にすりゃいいと私は思うぜ」

アニ「今、この瞬間……」

ミカサ「そう、今この瞬間にもお客さんが私たちを待ってる……」

指導者「みんながあなたたちを必要としている。それで?あなたたちはどう思ってる?」

サシャ「……舞台に立ちたいです。こんな私でええのんか、とも思いますけどそれでも演じてみたいです!」

クリスタ「私も、同じ気持ちです!」

指導者「そや、きっとそれでええんや。今が大事なんや」

エレン「それで、いいんですか……?」

団長「ああは言ったが、一番大事なのは君たちの気持ちだ。君たちの思うようにしてくれたらいい……」

エレン「だったら……」

ミカサ「行こう、エレン」

エレン「……ああ!」















「―――――歌劇兵団、参上!」

















誠に勝手ながら、しばらくの間
休演させていただきます

          歌劇兵団


メ・・・ッセージ・・・で・・す・・

これが・・せい・・いっぱい・・です

ななし・・・さん

受け取って・・・ください・・・

伝わって・・・・ください・・・・・






保守・応援いただきありがとうございました
やはりり書き溜め無しで毎日更新は無茶だった
スレ建てから早や8か月、ようやく終わりました
見切り発車ながらイメージ通り壁の封鎖で打ち切り
信頼と安定の「俺たちの戦いはこれからだ!」エンド
以前立てたスレにもっとコメント欲しいなぁ、と思って
宣伝目的で本スレを建てたものの途中でそのスレが落ちて
目的を失い放置してたこともありましたが、何とか無事完結
ちなみに緋の騎士団の名前はキン肉マンの悪魔六騎士が元ネタ
それではみなさまごきげんよう。さよなら、さよなら、さよなら
続きがあるとするなら原作の謎が8割くらい判明してからですかね

乙!
その時が来たらカーテンコールまで付き合うぞ

長い間お疲れ様。面白かったです。乙。

おもしろかった

お疲れ様でした
楽しかったよ!
次の公演を楽しみにしてます

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