ライナー「………」(49)




進撃の巨人ss

ライナー崩壊

アニメ派の人はネタバレありです

あと>>1は11巻までの内容しか知りません(べリック除く)



ーー850年、巨大樹の森ーー


ライナー「……………」

ベルトルト「……………」

ユミル「そうだろベルトルさん?」

ユミル「何か知ってんなら、いい加減…黙ってないで何とかしてやれよ」

ベルトルト「ライナー、君は………」

ライナー「兵士じゃないだろ、僕らは戦士なんだから……」

ライナー「…………は?」


ライナー「何言ってんだお前?兵士は兵士だろ……戦士って……」

ライナー「いや、響きはそっちの方がかっこいいか?」

ベルトルト「…………!」

ユミル「…………」

エレン「……は?」

エレン「……やっぱりお前、殺されてぇのか?」

ライナー「何だよお前……さっきから怒ってばっかじゃねぇか」

エレン「ふざけるのもいい加減にしろ!!てめぇ何考えてやがる!!」

ライナー「何って………みんなと合流する方法だろ……?」

ユミル「…………ハッ、話にならんな……」


ユミル「ライナー、なぜ私たちの腕や足が無いか……分かるか?」

ライナー「巨人にやられたんだろ?エレンから報告は受けてる…」

エレン「……おい」

エレン「この期に及んでからかってくれてんじゃねぇぞ!!」

エレン「てめぇどういうつもりだ!!俺たちをどうするつもりだ!!」

エレン「答えろ!答えてみ… ユミル「やめておけ」

ユミル「こりゃぁ……正気を失ってるってレベルじゃない……」

ライナー「エレン…とりあえず落ち着け、頭に血が昇ると冷静に物事を判断できんぞ?」

エレン「てめぇ……!」

ユミル「ライナー、お前は何も言わなくていい……」


ユミル「エレンも、今は黙っていてくれ……」

エレン「…………」

ユミル「……で?ベルトルさんよ…」

ユミル「どうするこの状況?」

ベルトルト「……とにかく、ライナーを正気に戻させる……」

ライナー「何だ?俺は至って正気だぞ?」

ベルトルト「………そう言ってる時点で、君は正気じゃない……」

ライナー「……は?」

ベルトルト(……どうする?どうすればライナーは帰ってくる?)

ベルトルト(……何か無いか……?)


ベルトルト(…そうだ、僕らが彼らと違う所を指摘すれば……!)

ベルトルト「ねぇライナー………僕らが5年前、何してたか覚えてる?」

ライナー「え?ん~訓練兵……だっけ?」

ベルトルト「………!?」


ユミル「………!」

エレン「………!」


ベルトルト「…………じゃ、訓練兵を終えたのって、何年だったっけ?」

ライナー「え?今年の始めだろ?」

ベルトルト「…………じゃあ訓練期間は5年間……てことだね」

ライナー「ま、そうなるな……」

期待


ベルトルト「ライナー………訓練期間は5年間じゃないよ」

ベルトルト「3年だ…」

ライナー「え?」


エレン「………どういうことだ?」ヒソヒソ

ユミル「見てりゃ分かる……」ヒソヒソ


ライナー「………てことは入団は847年……か?」

ベルトルト「そうだよ……」

ライナー「……あれ?5年前って……俺何してたっけ?」

ベルトルト(………なんとなく、分かってきた……)


ユミル「多分だがな………あいつにとって鎧の巨人の時の記憶は、悪夢なんだ……」ヒソヒソ


ベルトルト(そして、ライナーの頭では悪夢を都合よく消してるんだ……!)


ユミル「多分だがな……」ヒソヒソ

エレン「……あいつの脳内は快適だな………!」ヒソヒソ


ベルトルト(………とにかく、矛盾を突いて、目覚めさせるしか無い……)

なるほど、ハイスピード推理アクションか。
期待


ベルトルト「ライナー、5年前の事……覚えてないの?」

ライナー「………あぁ、すまん……」

ベルトルト「じゃあ、ライナーの記憶で一番古いの……何?」

ライナー「ん~………ベリックたちと鬼ごっこしてた記憶……だな」

ベルトルト「!!!(……出た!)」

ベルトルト「ライナー、ベリックって………今何してる……?」

ライナー「おいおい、冗談はやめてくれ………」

ライナー「ベリックは…………もう死んでるぞ」

ベルトルト(!!そのことを覚えておいて、なぜ自分が巨人だと分からない!)

ベルトルト「………ベリックって、どうやって死んだっけ………」

ライナー「おい……いい加減にしろ……」

休憩

期待

シリアスなのかギャクなのか…

まあどっちにしろ期待

お前がいい加減にしろライナーwww


ライナー「お前、忘れちまったのか?」

ライナー「ベリックは、巨人に喰われただろ………俺たちを庇って」

ベルトルト「………」

ライナー「……お前、疲れてるんだよ……ここんとこ働き詰めだしな」

ベルトルト「………は…ははっ、そうだよね………ごめん……」

ライナー「……まぁ、人間誰にでもあるさ、そういうのは……」

ベルトルト(……今の君だよ!)

ベルトルト「ライナー、なんで兵士なんかに?」

ライナー「あ?」

ライナー「ベリックが巨人に喰われた夜、俺たちは必ず巨人を駆逐するって約束したじゃねぇか!……覚えてねぇのかよ!!」

ベルトルト「!!!」


エレン「………あいつら、巨人を駆逐するつもりだったのか?」ヒソヒソ

ユミル「いや……ベルトルさんの顔見てみろ」ヒソヒソ

ユミル「……信じられねぇって顔してやがる……」ヒソヒソ

ユミル「多分今のは、ライナーが勝手に作り出した辻褄合わせのありもしない記憶だ…」ヒソヒソ

エレン「……どういうつもりだあの野郎……!」ヒソヒソ


ベルトルト「ライナー………やっぱり君は、正気じゃない……」

ライナー「は?」

ベルトルト(もう…正直にいうしか方法はない……)


ベルトルト「ライナー、確かにベリックは巨人に喰われた……」

ベルトルト「でも、僕はライナーと兵士になろうなんて約束はしてないよ……」

ライナー「……!!!」

ベルトルト「ライナー、君が思い出せない5年前……」

ベルトルト「僕らは、戦士だったんだ………」

ライナー「…………!!!」

ベルトルト「その顔は………思い出せたようだね………」


ユミル「…………なんとなく、分かった………」

ユミル「ライナーは壁内の人間と4~5年過ごしてきた…」

ユミル「その間に、情が移っちまったんだろうな…」

ユミル「そのうち、自分が鎧の巨人である事を認めたくなくなってきて…………」

ユミル「現実逃避し続けた結果がこれ………ってわけさ」

ライナー「口を閉じろ………!」

ユミル「…………悪かったよ、詮索がすぎたな……(図星ってとこか……)」

今日はここまで

ナルホドウ・フーバー


エレン「…………」

エレン「………ふ、ふざけんじゃねぇ……」

エレン「何で被害者面してんだお前は……どういう……つもりだ」

ライナー「おい……口を閉じろって言ったのはユミルだけに向けて言ったんじゃねぇ………」

エレン「は?お前の指図なんか受けるか」

エレン「お前らな……おまえらは……」

エレン「兵士でも、戦士でもねぇよ……」

エレン「ただの人殺しだ」

エレン「何の罪もない人達を大勢ころした…大量殺人鬼だ!!」


ライナー「黙れと言ってるだろ………」

エレン「うるせぇ!!てめぇは俺に指図すんじゃねぇ!!」

エレン「この世界を地獄に変えたのはお前らなんだぞ!!!」

エレン「分かってんのか人殺しが!!!」

ライナー「んなこた言われなくても分かってるんだよ!!!」

ライナー「てめぇに言われなくてもわかってるんだよ!!!あぁ!?」

ライナー「その人殺しに何を求めてんだよお前は!!!」

ライナー「反省してほしいのか!?謝ってほしいのか!?」

ライナー「殺人鬼に『人殺しは悪い』て説教を垂れたいのか!?」

ライナー「それでお前は満足かよ!!」

鬱SSの予感

期待

頑張れライナー!

期待


ライナー「もうお前が知る俺はいねぇんだぞ!!!」

ライナー「兄貴だのゴリラだの言われてたお前らの知るライナーはどこをどう探しても見つかんねぇんだぞ!!!!」

ライナー「消えたんだよ!!綺麗さっぱりな!!!消え失せたんだよ!!!」

エレン「………!!!」



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ーー


ーーー
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ーー3年前ーー

アニ「………」スッ……

エレン(……いつも怖い顔してるけど、本気で怒った時は比じゃねぇな……)

ライナー「そら、始めるぞエレン」バッ

エレン「お、俺?」

アニ「………」ジャリ……

エレン「………アニ、やり方は知ってるよな?」

エレン「いくぞ!!」ダッ……!

アニ「フッ……」バッ

エレン「ぐっ!?」ガクッ…

エレン「……なんだ?足蹴られたのか?いっ……」ドサッ……


アニ「もう行っていいかい?」

ライナー「まだだ!短刀を取り上げるまでが訓練だ」

アニ「はぁ……」

エレン「待てよアニ!!これにはやり方があるんだって!!!」

アニ「………」ゴゴゴゴゴ

エレン「うっ!!」

アニ「……」ビュッ

アニ「……」バシッ

エレングリガエシ「」ビターンッ!

アニ「はい」ヒュッ

ライナー「お……」


アニ「次はあんたが私を襲う番だね……」

ライナー「い、いや俺は……」

エレングリガエシ「やれよライナー」

ライナー「あ…」

エレングリガエシ「兵士としての責任を、教えてやるんだろ?」

ライナー「…………」

ライナー「あぁ……兵士には引けない状況がある……」

ライナー「………今がそうだ!!」

ライナーグリガエシ「」ビターンッ!


ーーー
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エレン(………今考えると、あれも手抜きって事か………)

ライナー「…………」グッ……

エレン「…………!?」

エレン「おいライナー………泣いてるのか?」

ライナー「…………」グッ……

エレン「答えろライナー!!!」

ライナー「泣くか………!」プルプル…!

エレン「………お前、何人間みたいな事してんだよ………」


エレン「殺人鬼なら殺人鬼らしくすりゃいいじゃねぇか……!」

ライナー「……それができたら苦労せん……」

エレン「はぁ!?なめてんのかお前!」

ライナー「…………」

エレン「あ?行き詰まったら沈黙か?ガキがてめぇは……!!」

エレン「お前は………お前らのせいで………!!」

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カルラ「エレン!ミカサ!!」

カルラ「生き延びるのよ!!!」


エレン「離せよハンネスさん!!!!まだ……まだ母さんが!!!!」


巨人「あーん」ガシッ


エレン「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」






ーーブチャ!!


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エレン「お前……自分が何したか分かってんのか本当に!?」

エレン「ベルトルトはまだマシだ!」

エレン「ライナー……なんだよお前は…………」

エレン「今になって俺たちに許しを乞うつもりか?」

ライナー「んなことするわけねぇだろ!!いい加減にしろ!!!!」

エレン「だったら中途半端な真似すんじゃねぇ!!!」

ライナー「俺だってしたくはねぇ!!!」

ライナー「だができるわけねぇだろ!!!!」

ライナー「3年だぞ!?3年も潜りこんでたんだぞ!!!!」

ライナー「無理に決まってんだろ!!!!もう3年も一緒にやってりゃ仲間だってできるわなぁ!!」


ライナー「んな状況で今更巨人化なんて………耐えれるわけねぇだろ!!!!!」

ライナー「俺に壁内で仲間ができた時点で俺はもう中途半端なんだよ!!!」

ライナー「5年前!!俺が人間を大勢殺せたのは仲間意識が無かったからだ!!!」

ライナー「だが仲間意識が芽生えたらどうなると思う!?えぇ!!?」

ライナー「仲間を殺すんだぞ!!!耐えれるわけねぇだろぉがぁぁ!!!!!」

ライナー「はぁ……はぁ………」

エレン「………!!」

ライナー「…………」

ライナー「……ハッ…ハハハッ……!」

ライナー「今自分でも分かる………俺、メチャクチャな事言ってるな………」


ライナー「………全く、実に滑稽な話だ………」

ライナー「大量に殺しといて、挙げ句の果てに被害者面か……ハハッ」

ライナー「こりゃぁ……救いようのないクズ野郎だな……」

エレン「………自虐で同情でも買うつもりか……!?」

ライナー「ハハッ……他人の目にはそう映るわな……」

ライナー「だが、俺の本心だ………」

ライナー「……というより、俺もおかしくなっちまってな……」

ライナー「本心が何か分からねぇんだ………」

ベルトルト「………だから言ったじゃないか」

ライナー「………」ピクッ


ベルトルト「だから言ったじゃないか!!!」

ベルトルト「あれほど……あれほど人と関わるなって言ったのに!!!」

ベルトルト「君はいつも関わってたよ!!そしてこれだ!!!」

ライナー「………んなこと………」

ライナー「んなこと無理に決まってんだろ!!!」

ライナー「俺は………俺は人間だぞ!!!!!」


ベルトルト「……!!」


ライナー「人が人と接するなとか………できるわけねぇだろぉが!!!!」

ユミル「…………」

エレン「…………」

ベルトルト「……………今なんて言った?」


ライナー「あぁ!?聞こえなかったか!!もう一回言ってやろうか!!!」

ライナー「俺は人間だから、人と関わらないなんて事はできn……」








ーーザシュゥゥゥ……!

ベルトルさんこういう系のSSだといつも黒いね


エレン「!!」

ユミル「!!!」


ベルトルト「……」スチャッ…


ライナーの首「ボトッ……」


ベルトルト「…………ライナー、君はもう戦士じゃない………」

ユミル「…………………なぜ殺した?」

ベルトルト「………戦士としての任務を果たすのに、邪魔だと判断したからだよ……」

ユミル「……幼馴染なんだろ?こいつ……」

どどうやって移動するんだ腰さん


ベルトルト「あぁ……確かにそうだよ」

ベルトルト「それがなんだい?幼馴染だからって手加減でもするのかい?」

ベルトルト「そんなことしてるから、ライナーみたいになっちゃうんだ……」

ベルトルト「情なんていらない……与えられた仕事をこなすだけでいい……違う?」

ベルトルト「ライナーが戦士でないと分かった今、ライナーを生かしておく理由も無くなった……」

ユミル「………だがいいのか?鎧の巨人がいねぇと故郷まで帰れねえんだろ?」

ベルトルト「そうでもないよ」

ベルトルト「僕はもう巨人化できるし、君たちは僕の口にでも入っていればいい……」

ベルトルト「故郷はすぐそこだしね……」

エレン「…………」


ユミル「すぐそこ?……そうは思えないんだが………」

ベルトルト「60mの僕からしてみればすぐだよ」

ユミル「……………」

エレン「………なぁ、あいつは……結局どっちだったんだ……?」

ユミル「…………」

ユミル「さあな……」


ベルトルト「そろそろ日暮れだ……悪いけど、連れて行くよ」


ーーカッ……!

ーーー
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ーーーーー
ーーーーーー


ーー翌朝ーー

エルヴィン「……予定より大幅に遅れてしまった……」ヒヒーン

エルヴィン「総員!巨人に気を付けながらこの森の捜索を行え!!」

総員「「はっ!!」」

クリスタ「ユミル……!」ドドッドドッ

コニー「信じねぇ……この目で見るまでは!!」ドドッドドッ

ミカサ「エレンは!?エレンはどこ!!」ドドッドドッ

アルミン「分からない……とにかく探すしかない!!」ドドッドドッ


憲兵「おい!!こっちに首があるぞ!!」

調査兵「なんだって!?誰のだ!!」

クリスタ「!!!」

ミカサ「まさか……」ドドッドドッ

アルミン「僕らも行くよ!!」ドドッドドッ

コニー「お、おう!!」ドドッドドッ


ーードドッドドッ………


アルミン「…………」

ミカサ「…………」

クリスタ「嘘…………」

コニー「なんで………」



ライナーの首「」


ナイル「……エルヴィン、情報では彼は鎧の巨人のはずだが……?」

エルヴィン「あぁ……そのはずだ」

ナイル「……情報が間違っていたか……」

エルヴィン「いや、それはない……」

エルヴィン「現場にいた兵たちはライナーが鎧だと証言している……」

ナイル「ではなぜ……!」

エルヴィン「分からない………」

エルヴィン「4人の間にいったい何が………」


ーーー
ーーーー


……酷いものだった。綺麗に切れていた。

結局、あの4人の間に何があったかも分からず、またユミルを含め3人が行方不明になっている……。

……ライナーが鎧の巨人だったのは意外だったし、ベルトルトが超大型巨人だとも思わなかった。

だけど………やっぱり、何であろうと仲間が死ぬのは、辛い……。


ーーヒストリア・レイスの手記より



別ssが行き詰まった時にダラダラ書いてたらこうなってしまいました………

ただ、11巻のライナーがなんか……うん…………だったんで





読んでくれた方ありがとうございました!

腹黒トルトさん久しぶりにみたな。
今じゃ彼が腹黒なんてキャラ付けは難しいからな。

乙~
実行犯は実は悩める人間でした~可哀想ですね~
みたいなの嫌いなんで良かった

黒じゃないトルトさんバージョンも見たいです

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