面白そうな立て逃げスレを見つけましたので、引き継いでみることにしました。
引き継ぎにあたって相談に乗ってくださった方が「似たようなスレタイで」とおっしゃってましたので、
少しスレタイを変えてます。
よろしくお願いします。
ミカサ(10)「あれはエレンの友達の・・・」
ミカサ(10)「あれはエレンの友達の・・・」 - SSまとめ速報
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373597614
ミカサ「名前何だったかな?えーと、アルウィン?」
ミカサ「何してるんだろう」
『おい、お前生意気なんだよ!』
『調子のってんなよ!』
ミカサ「殴られてる・・・何か可哀相」
ミカサ「ねえ」
『は?』
ミカサ「何してるの?」
『何だよお前、見れば分かんだろ?』
ミカサ「?分からない」
『ていうかお前見ない顔だよな。誰だよ』
ミカサ「・・・私はミカサ。最近ここに来た」
『へー。あっそ。』
ミカサ「どうしてその子を殴ってるの?」
『こいつが外の世界がどうのこうのって言うからだよ』
『馬鹿みてえだろ?』
ミカサ「それだけ?それだけで殴るの?」
『ああ!?何か文句あんのかよ!』
ミカサ(・・・エレンの友達が傷ついていたら、エレンが悲しむ)
ミカサ(とめないと・・・っ)
『・・は?!何だよおい、ちょっ・・』
バキッ
アルミン「・・・!?」
『!?』
ミカサ「あっち行って・・・」キッ
『ふざけんなよお前!』ガバッ
ミカサ「・・・」
ドカッバキッ
『な 何だこいつ!?逃げろ!』
ミカサ「・・・」
アルミン「・・・え?」
ミカサ「大丈夫?」
アルミン「あ、ありがと・・・」
ミカサ「もう平気。あいつらは行ったから」
アルミン「うん・・あの、」
ミカサ「私はミカサ。初めまして、えーと・・・アルウィン」
アルミン「あ、アルミンだよ・・・」
アルミン「助けてくれてありがとう、ミカサ」
ミカサ「・・・うん」
アルミン「・・・」
ミカサ「・・・」
ミカサ「・・・じゃあ、行くね」
アルミン「あ、うん・・・」
タタタッ
アルミン(はあ、緊張した・・・)
アルミン(エレン以外と喋るのまだ慣れてないよ・・・)
アルミン(でもあの子、どこかで見たような?)
アルミン(誰だったかなあ)
イェーガー家
ミカサ「ただいま・・・」
エレン「ミカサ!どこ行ってたんだ?」
ミカサ「・・・町を見て回ってた」
エレン「へえ、よく迷子にならなかったな」
エレン「で?何か発見あったか?」
ミカサ「・・・・うん」
次の日
アルミン(エレンの所行こっと・・・)タタタッ
アルミン「あ、エレっ・・・」
アルミン「あれ?」
エレン「おーアルミン」
ミカサ「・・・」
アルミン「昨日の・・・ミカサ?」
エレン「何だ?知ってるのか」
アルミン「うん、昨日助けてもらった・・・」
ミカサ「・・・」コクン
エレン「そうだったのか。じゃあ折角だし3人で遊ぼうぜ。な?」
アルミン「・・・」
ミカサ「・・・・」
エレン「・・・ああもう。お前ら人見知りしすぎなんだって・・・」
アルミン「・・・エレン、今日はどこ行くの?」
エレン「んー?まだ行った事ない所行ってみたいんだが・・・」
アルミン「あるかな?」
エレン「分かんねえ」
エレン「お前らどこか行きたい所ないのか?」
ミカサ「・・・野原」
エレン「え?」
ミカサ「・・・野原で、花が見たい」
アルミン「あ・・・僕もそこがいい」
エレン「野原?うーんあるかなあ・・・」
エレン「まあ、探してみるか」
アルミン「・・・あるといいね」
ミカサ「・・・」
アルミン「・・・」
テクテク
エレン「ないなあ・・・」
アルミン「エレン、あまり行き過ぎると道に迷っちゃうよ・・・っ」
エレン「平気だ!絶対見つけてやる!」
スタスタ
ミカサ「・・・エレン、道が分からなくなる」
エレン「あーもう大丈夫だって!」
アルミン「エレン・・・」
ミカサ「・・・・」
ミカサ「・・・心配だね」
アルミン「・・・そだね」
30分後
アルミン「エレンもういいよ・・・これ以上進んだら・・・」
エレン「見つかるかもしれないだろ!」
アルミン「・・・」
ミカサ「・・・・ここ、どこ」
エレン「・・・悪い」
エレン「やっぱ道に迷った・・・」
アルミン「・・・」
エレン「・・・」
ミカサ「・・・」
アルミン「どうしよっか・・・」
エレン「どうしよう・・・」
ミカサ「・・・」
ここまでが前スレの作者さんが書いた内容。
ここから先が僕の書いた続きです。
ここからは携帯での投稿に移りますので、
IDが変わります。
エレン「・・・とりあえず来た道を引き返そうぜ。」
アルミン「うん・・・」
ミカサ「・・・・・・」
—何だかんだで夕暮れ—
エレン「・・・・・・更に迷った。」
ミカサ「・・・・・・。」
アルミン「あの、エレン・・・」
エレン「ん?」
アルミン「僕らは平原で迷って、来た道を引き返した筈だよね?」
エレン「・・・そうだな。」
アルミン「じゃあ、なんでいま森の中にいるんだろ?」
エレン「・・・・・・分からねぇ。」
ミカサ「私が花を見たいなんて言ったから・・・」
エレン「ばっ、お、お前のせいじゃねぇよ!」アタフタ
アルミン「そうだよ。」
ミカサ「ごめんなさい・・・」ジワァ
エレン「いや、だからミカサ!」アセアセ
ミカサ「ごめん・・・なざい・・・」グスッ
エレン「な、泣くなよ!」オロオロ
ミカサ「エレンお願い・・・嫌わないで・・・」ポロポロ
エレン「嫌わねぇよ! 俺がミカサを嫌う訳ないだろ! なぁ、頼むから泣かな」
アルミン「北に向かって歩こう。」
エレン「えっ?」
ミカサ「・・・北?」グスッ
アルミン「うん。来た道も今いる場所も分からないなら、当てずっぽうで歩き回るより方角を決めて真っ直ぐ歩いた方が良いと思うんだ。」
アルミン「同じ方角に向かってずっと歩いてれば、必ずいつかは森を出られるでしょ? 今日中に出られるか明日になるかは分からないけどね。」
エレン「でも、どっちが北かなんてどうやって分かるんだよ? コンパスなんて持ってないぞ?」
アルミン「簡単さ。ほら、あの星を見て。」サッ
エレン「星?」
ミカサ「???」
アルミン「あの星は北極星っていって、1年中ずっと北の空に浮かんでるんだ。あの星から目を離さないようにすれば北に進めるよ。」
エレン「ホントか!?」
アルミン「うん。お爺ちゃんが教えてくれたから間違いないよ。」
エレン「よ、よし! じゃあ北だ! 北を目指すぞ!」
アルミン「ミカサも・・・・・・それで良い?」
ミカサ「・・・・・・うん。」コクッ
—夜 森の中—
アルミン(結局野宿する事になっちゃった。)
エレン「アルミン。言われた通り、キノコや山菜、採れるだけ採ってきたぞ。」
ミカサ「私も。」
アルミン「ありがとう。こっちもちょうど火を起こせたところだよ。」
パチパチッ
エレン「すげぇな! マッチも火打ち石も使わずに火を起こしちまうなんて!」
ミカサ「魔法?」
アルミン「魔法じゃないよ。昔はみんなこうやって摩擦で火を起こしてたらしいからね。」
エレン「まさつ?」
ミカサ「???」
アルミン「それより、採ってきた物を見せて。」
エレン「お、おう。」サッ
ミカサ「虫かごいっぱいに詰めてきた。」
アルミン「わぁっ。大漁だね。どれどれ・・・」ゴソゴソ
アルミン「これは食べられる。これとこれも大丈夫。これはダメ。これはOK。これは毒キノコ。」ゴソゴソ
エレン「えっ? 毒キノコ? さっき食べられるって言ってたのと同じヤツだぞ?」
アルミン「さっきのはウラベニホテイシメジで、これはクサウラベニタケ。似てるけど違うんだ。」
エレン「毒キノコの方を食べるとどうなるんだ? 死ぬのか?」
アルミン「死んだりはしないみたいだけど、何日もお腹が痛くなったり吐き気が続くって聞いたね。」
ミカサ「怖い・・・その二つはどうやって見分けるの?」
アルミン「ウラベニホテイシメジの方が茶色がかってて柄が太いんだ。それとホラ、傘の部分も分厚いんだよ。」
ミカサ「・・・・・・確かに。」
エレン「危ねぇ。アルミンがいなきゃ俺、普通に食べてたぜ。」
アルミン「そうだ、それとこれ。」スッ
エレン「それも毒キノコか?」
アルミン「いや、これはマツオウジっていう食べられるキノコなんだけど、しっかり火を通さないとお腹を壊しやすいんだ。食べる時は生焼けになってないかしっかり確認してね。」
エレン「おう、分かった。分かったからさ、早く食べようぜ。」グゥ〜
アルミン「ははっ。そうだね。お腹減ったよね。」
ミカサ「・・・・・・。」
エレン「昼から何も食べてねぇもんな。いま何時ぐらいだ?」
アルミン「多分8時を少し過ぎたぐらいだよ。」
ミカサ「???」
エレン「なんで分かるんだ?」
アルミン「星や月の位置を見れば何となく分かるよ。」
ミカサ「・・・・・。」ポカーン
エレン「そうか。そりゃあ腹も減るってもんだ。」
ミカサ「・・・・・・。」ポカーン
アルミン「そうだね・・・・・・って、ミカサ?」
エレン「ん? どうした? アルミンの顔に何か付いてるか?」
ミカサ「・・・・・・すごい。」
エレン「へっ?」
アルミン「何が?」
ミカサ「・・・・・・物知り。」
エレン「えっ? あ、あぁ。アルミンがか?」
アルミン「ぼ、僕?」
ミカサ「・・・うん。」コクッ
エレン「はははっ。そうだろ? アルミンはすげぇんだぜ。知らない事なんてないんだ。外の世界の事だってたくさん知ってるんだからな。」
アルミン「そ、そんな・・・誉めすぎだよ・・」アセアセ
エレン「誉めすぎなもんか。本当に尊敬してるんだ。最高の親友だよ。」
ミカサ「親友?」
エレン「あぁ。世界一大切な友達って意味だ。」
アルミン「エレン・・・」
ミカサ「エレンと・・・」
エレン「ん?」
ミカサ「私は家族・・・」
エレン「???」
ミカサ「だから、エレンの親友は私の親友。」
アルミン「えっ?」
ミカサ「今日から私とアルミンも親友。」
エレン「・・・お、おぅ。そうだよ。ミカサとアルミンも親友だ。」
アルミン「そ、そうなの?」
ミカサ「アルミン。今日から仲良くして欲しい。」
アルミン「えっ? あ、いや、僕は全然良いけど・・・」
エレン「はははっ。やったな、アルミン。親友が増えたぞ。」
アルミン「う、うん・・・」
ミカサ「親友。」
エレン「って事でさ、食おうぜ。もう腹ペコで我慢できねぇよ。」
アルミン「うん、そうだね。食べよう食べよう。」
ミカサ「うん。」
アルミン(エレン以外に友達ができた・・・・・・)
アルミン(嬉しいな・・・・・・)
—翌朝—
アルミン「」スゥ スゥ
ミカサ「」スゥ スゥ
エレン「・・・。」ウツラ ウツラ
アルミン「・・・・・・んっ」パチッ
ムクッ
アルミン「ふぁっ・・・あぁ〜」ノビー
エレン「おぅ。起きたか。」
アルミン「おはよ・・・ってエレン!?」
ミカサ「・・・んっ」パチッ
エレン「なんだよ、デカい声だして。」
ミカサ「・・・エレン?」ムクッ
アルミン「酷いクマじゃないか! 目も真っ赤だし! どうしたの!?」
ミカサ「・・・すごい顔。」
エレン「あぁ、何か眠れなかったんだ。」
アルミン「眠れなかった?」
パチパチッ
アルミン「!」
エレン「実は俺、自分の家じゃなきゃ眠れな」
アルミン「寝ずに火の番をしててくれたの?」
ミカサ「!」
エレン「・・・いや、そんなんじゃなくて本当に自分の家」
アルミン「嘘だ! 僕の家に泊まりに来た時だって僕より先に寝てるじゃないか!」
エレン「いや、お前ん家なんてもうほとんど俺ん家みたいな気分だし・・・。」
ミカサ「薪拾いに行った時もよく木陰で寝てる。」
エレン「ちょっ、ミカサ・・・」
アルミン「どうして・・・途中で起こしてくれたら良かったじゃないか・・・」
エレン「・・・・・・まぁ、こうなったのも元はと言えば、俺がお前らの言う事を聞かなかったからだし・・・」
アルミン「だからって・・・」
ミカサ「エレン・・・」
エレン「い、良いじゃねぇか! 別に1日寝なくても死なねぇよ! ほら、アルミンと流れ星を見に行った時だって一晩中起きてたんだし! 平気だって、平気!」
アルミン「ごめんね・・・」
ミカサ「ごめんなさい・・・」
エレン「謝るなって! それよりほら、起きたんなら出発しようぜ! 早く森を抜けないとな!」
アルミン「う、うん・・・」
ミカサ「・・・。」
エレン「レッツゴー!」スタスタスタ
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エレン「どれぐらい・・・歩いたかな?」ぜぇ ぜぇ
アルミン「多分・・・2時間ぐらい・・・」はぁ はぁ
ミカサ「・・・・・・足が痛い。」ぜぇ ぜぇ
エレン「ミカサ、おんぶしてやろうか?」
ミカサ「・・・・・・良い。」
アルミン「待って、エレン。それなら僕がするよ。君には火の番をしてもらったから。」
エレン「いや、だからあれは・・・」
アルミン「ほら、ミカサ。乗って。」サッ
ミカサ「・・・いらない。アルミンがしんどい思いをする。」
アルミン「大丈夫だよ。これでも男の子だから。一昨日助けてもらった恩もあるしね。」
ミカサ「でも・・・・・・」
アルミン「乗って。親友でしょ?」
ミカサ「親友・・・」
アルミン「親友同士に遠慮はいらないよ。さぁ。」
ミカサ「・・・・・・ありがとう。」ギュッ
アルミン「よいしょ!」スクッ
エレン「無理するなよ。疲れたら替わるからな。」
アルミン「大丈夫だよ。少し周りの木の本数が減ってきた。出口に近付いてるんだ。さぁ、行こう。」
ミカサ「・・・。」ギュッ
—とある村—
金髪の少女「きみをまも〜るた〜め そのためにう〜まれて〜きたんだ〜」
金髪の少女「あきれる〜ほど〜に〜そうさそばに〜いてあげる〜」
金髪の少女「ねむったよ〜こが〜お ふるえるこの〜むね れおんは〜と」
アルミン「す、すみません・・・」
金髪の少女「!!」ビクッ
一旦離れます。
縺翫▽
ほう 続けて
乙
エレン「・・・・・・。」
アルミン「・・・・・・・。」
ミカサ「・・・・・・。」
金髪の少女「・・・・・・。」
アルミン「あの・・・」
金髪の少女「!!」ビクッ
アルミン「あ、ご、ごめんなさい・・・・・・」アタフタ
金髪の少女「・・・・・・なに?」オドオド
アルミン「僕たち、そのぉ・・・」
カクカクシカジカ
金髪の少女「シガンシナ区から・・・」
アルミン「は、はい・・・」
金髪の少女「あの森を抜けて・・・」
アルミン「はい・・・」
金髪の少女「・・・・・・。」
クルッ
アルミン「あ、あの・・・・・・」
金髪の少女「お父さんを呼んでくる。」
タッタッタッタッタッ
アルミン「・・・・・・行っちゃった。」
エレン「・・・・・・。」
ミカサ「・・・・・・。」
—数分後—
バタバタバタッ
少女の父「君たちか、シガンシナ区から来た迷子ってのは?」
アルミン「あっ、はい。」
少女の父「そうかそうか。大変だったな。とりあえず、うちにおいで。」
エレン「さっきの女の子のお父さん?」
少女の父「あぁ。そうだよ。大丈夫、怪しいもんじゃない。」
エレン「あの女の子は?」
少女の父「それがなぁ・・・ここへ来る途中で逃げ出してしまった。」
アルミン「逃げ出して?」
少女の父「あぁ。極度の人見知りなんだよ。困ったもんだ、まったく。」
アルミン「そうなんですか・・・」
エレン(なんかまるで)
ミカサ「私やアルミンみたいだなんて思わないで、エレン。」
エレン「・・・・・・。」
—村の広場—
金髪の少女「・・・・・・。」テクテクテク
大柄な少年「おっ、チビ助。」
ノッポの少年「おはよう。」
金髪の少女改めチビ助「おはよう。」
大柄な少年「珍しいな、こんな時間に。」
ノッポの少年「いつも午前中はお父さんと格闘技の練習じゃなかったっけ?」
チビ助「今日はない。知らない子たちが来たから。」
大柄な少年「知らない子たち?」
チビ助「迷子だって。シガンシナ区から来たって言ってた。」
ノッポの少年「あぁ、その子たちを助けてくれるようお父さんに頼んだんだね?」
チビ助「・・・。」コクッ
大柄な少年「優しいな、チビ助。えらいぞ。」
チビ助「・・・・・・///」
ノッポの少年「って事は、今日は朝から遊べるんだね?」
チビ助「うん。」
大柄な少年「ちょうど良かった。今日はまだ行った事ない場所まで探検しようって言ってたんだ。一緒に来いよ。」
チビ助「うん。行く。」
ノッポの少年「でも、行った事ない場所なんてたくさんあるしなぁ。どこが良いだろ?」
大柄な少年「そうだなぁ。チビ助、お前どこか行きたいトコロはあるか?」
チビ助「・・・野原。」
大柄な少年「野原?」
チビ助「花を見たい。」
ノッポの少年「野原かぁ。この辺りにあるかなぁ?」
大柄な少年「あるかも知れないな。探してみようぜ。」
ノッポの少年「そうだね。行こうか。」
大柄な少年「よし、出発進行〜!」
チビ助「・・・。」
大柄な少年「ん? どうした?」
チビ助「・・・。」ジィー
ノッポの少年「なに?」
チビ助「・・・。」モジモジ
大柄な少年「ちゃんと口で言わなきゃ分かんないぞ?」
チビ助「・・・。」ウルウル
ノッポの少年「ふふっ。ごめんごめん。ちょっとイジワルだったね。手を繋ぎたいんだろ?」
チビ助「・・・。」コクッ
ノッポの少年「ほら、おいで。僕が右手だっけ?」スッ
大柄な少年「そんで俺が左手だな。」スッ
チビ助「・・・・・・。」ギュッ
大柄な少年「チビ助は甘えたがりだな。」
チビ助「・・・・・・うるさい。」
ノッポの少年「ふふふっ。じゃあ、行こうか。」
チビ助「うん、行こう。ライ兄、ベル兄。」
—チビ助の家—
アルミン「あの・・・本当にありがとうございます。ご飯だけじゃなくてお風呂まで。」
エレン「ありがとう。」
ミカサ「・・・ございます。」
チビ助の父「良いって、良いって。一晩中森の中にいたんなら風呂にも入りたいだろ。」
エレン「うん、ホントに助かったよおじさん。」
アルミン「助かりました。」
ミカサ「・・・ました。」
チビ助の父「さてと。それじゃあ飯も食ったし風呂にも入ったし、そろそろ駐屯兵に保護してもらいに行くか。この近くに駐屯兵の詰め所があるんだ。ついておいで。」
三人「「「はいっ。」」」
チビ助の父「っと、そうだ。その前に・・・・・・え〜っと、ミカサちゃんだっけ?」
ミカサ「は、はい・・・」ビクビク
チビ助の父「はい、これ。」コトッ
ミカサ「???」
エレン「鉢植え?」
アルミン「この花は・・・・・・マリーゴールド?」
チビ助の父「おっ、よく知ってるな、アルミン君。そうだよ、これはマリーゴールドだ。」
ミカサ「かわいい・・・・・・これを・・・私に?」
チビ助の父「そうだ。元々、花が見たくて探検してるうちに迷子になったんだろ?」
ミカサ「・・・・・・はい。」コクッ
チビ助の父「そんな怖い想いをしたのに、何の戦利品も無しじゃ気の毒だからな。お花畑とはいかないが、せめてそれぐらいは持って帰りなよ。」
ミカサ「・・・良いの?」オドオド
チビ助の父「良いよ良いよ。うちはマリーゴールド以外にも色々花を育ててるから。一つぐらいあげてもどうって事ないさ。」
ミカサ「・・・・・・ありがとう。」ニコッ
—現在 訓練兵舎女子寮—
ミカサ(15)「・・・という事が昔あった。」
サシャ「かわいいお話ですねぇ。」
ハンナ「幼馴染みって良いなぁ。」
ミーナ「エレンもアルミンもかっこいいね。」
ミカサ「うん。あの二人は本当に大切な私の宝物。」
ユミル「しっかし人見知りで金髪でチビのメスガキなんて、まるでどこかの誰かさんみたいだな。えぇ、おい?」チラッ
アニ「Zzz・・・Zzz・・・」
ユミル「・・・・・・チッ。寝てやがる。」
ミカサ「でも、私も気になってアニに訊いた事がある。あの女の子は心なしかアニと面影が重なるから。」
クリスタ「えっ? そうなの? それで、アニは何て?」
ミカサ「『そんな大昔の事は覚えてない』と。」
クリスタ「はははっ。」
ミーナ「アニらしい。」
ハンナ「でも、そのお父さんも素敵な人よね。」
ミカサ「うん。あれ以来会ってないし、当時私達はまだ子供だったからあの人の名前を訊くのも忘れてしまった。もう一度会ってちゃんとお礼が言いたい。」
クリスタ「しかも渡してくれたお花がマリーゴールドだなんて。三人にピッタリだよね。」
ハンナ「そうよね。私も思った。」
ミカサ「私達にマリーゴールドがピッタリ?」
クリスタ「そうだよ。知らない? マリーゴールドの花言葉。」
ミカサ「知らない。」
ハンナ「ふふふっ。」
ミーナ「えぇ? 何々?」
サシャ「気になります。」
ユミル「勿体ぶるなよ。」
ミカサ「クリスタ、ハンナ。教えて。」
クリスタ「ふふふっ。ハンナ、せぇの!」
クリスタ・ハンナ「「友情!」」
サシャ「あっ。」
ミーナ「へぇ〜。」
ユミル「ほぉ〜。」
ミカサ「友情・・・」
クリスタ「ねっ。ピッタリでしょ?」
ハンナ「ミカサとアルミンの間に友情が結ばれた翌日だもんね。」
サシャ「ピッタリです。」
ミーナ「すごい。今ちょっと鳥肌立っちゃった。」
ユミル「嘘みたいな話だな。」
ミカサ「ユミル、嘘じゃない。」
ユミル「分かってるよ。お前はこんな上手い嘘をつけるようなタマじゃねぇ。」
サシャ「すごいですねぇ。あっ、そうだ。じゃあ私からもマリーゴールドにまつわる雑学を一つ紹介しましょうか。」
ミカサ「雑学?」
ユミル「何だよ? 芋女が雑学なんて知ってんのか?」
サシャ「失礼な。知ってますよ。」
ハンナ「どんな雑学なの?」
サシャ「エヘン。マリーゴールドはですねぇ、観賞以外にお薬としての使い方もあるんです。」
クリスタ「お薬?」
サシャ「はい。紅茶に煎じて飲むことで身体のある症状に効くんです。」
ミーナ「ある症状?」
ミカサ「一体なに?」
ユミル「焦れってぇなぁ。さっさと言っちまえよ。」
サシャ「はい。マリーゴールドが効果をもたらす症状とはですねぇ・・・・・・」
サシャ「胃痛です。」
おしまい
以上です。
ありがとうございました。
マリーゴールドの花言葉や効能には諸説あるようですが、
このSSでは下記のサイトを参考として書きました。
http://www.lat.co.jp/new_page_8.htm
乙
良いな
アルミンにぴったりだね
乙
妄想キモいアルミン乙(哀れな奴だな)
何かほっこりした…
乙
このSSまとめへのコメント
ミカサ、アルウィンは「松本平広域公園総合球技場」だからな?
ライオンハートがれおんはーとになってて萌えたww